1: 2009/06/29(月) 23:35:47.01 ID:FHQO0kNL0
唯「ん?」

律「いきなりどしたんだ澪」

澪「ゲロ吐くよおおおおおおおおお!!ゲロ吐くよ律うううううううう!!!」

澪はよろめきながら律に近寄り、律の肩をつかんだ。
律はいきなりのことに反応できず固まっている。

律「え?え?」

澪「ゲロ吐く…うっげっ…げっぼぼああああばあああばばばおぼぼぼばば」
  びちゃびちゃびちゃびちゃ
律「うわあああああああああああああっ!!!」

律は逃げようとするが澪の握力は予想以上に強かった
必氏に体を反らす律に澪の吐瀉物が容赦なく降り注ぐ

澪「げーろげろげろげろげろおおおおおおおお」

律「ぎやああああああああ」
けいおん! アクリルスタンドコレクション BOX商品

12: 2009/06/29(月) 23:44:53.53 ID:FHQO0kNL0
澪「ううううげろげろおおおおおお…ひっく……ぐげええええ」

無限に続くかと思われた澪の嘔吐は盛大なゲップによって締めくくられた
後に残ったのは制服をゲロまみれにした律と、ゲロでどろどろの床、唖然とする唯

澪は律から手を放しうなだれている

ここにきて律はやっと正気に戻った

律「みみみみみみみみおおおおお!!!何してんだおまえはあああ!!!」

ゲロのすっぱい匂いも気にせず、澪に怒鳴った

律「どーしてくれんだこの制服!!スカートまでゲロゲロになったじゃないか!!
  クリーニング代だしてくれるんだろうな!!てゆーかまず謝れよ!!!」

澪はうなだれ、手をだらんと垂らしたいわゆるエヴァンゲリオン体勢のまま動かない

業を煮やした律は澪の肩に手をかけた

律「おい澪!!」

澪「いやああああああああっはっはっはっはっはっはああああああああ!!!うひょひょひょおおおおおおお!!!」

澪は突然笑い出した

19: 2009/06/29(月) 23:50:48.96 ID:FHQO0kNL0
澪「フヒッ!!おしOこしたい!!ねえおしOこしたいよ律うう!!」

律「まさかっ」

律は動物的本能で危険を察知し逃げようとしたが、澪の動きの方が速かった
澪は律を仰向けに押し倒し、まだゲロに濡れる腹の上にまたがった

澪「うへへえええええ」

律「や、やめろおおおお!!唯、こいつを止めてくれええ!!!」

今までただ茫然と見ているだけだった唯だが、律の一声で我に帰った

唯「はっ……あ、うん」

唯はギターをソファに立てかけ、不気味な笑いを浮かべる澪の腕をつかんだ

唯「澪ちゃん!!どうしちゃったの!!澪ちゃん!!!」

澪「おしOこしたあああああああいいいいいいのおおおおおおお!!!でるうううううううううううう!!!」

澪は律の腹の上で放尿した
スカートもパンツも着けたままで

27: 2009/06/29(月) 23:57:14.16 ID:FHQO0kNL0
じゅわあああ

澪「えへへへへへへ出ちゃったよおおおおおおおおおうひひひひひひひひひ」

澪のスカートと律の制服にゲロとは違うシミと熱気が広がって行った

律「みおおおおおおおお!!お前いい加減にしろよお!!唯!!さっさとこいつを引っぺがせえええ!!」

唯「はいいっ、りっちゃん隊員!!」

唯は律の剣幕に一瞬おののいたが、すぐに澪を羽交い絞めにして律からどかそうと試みた
しかし、唯が力をこめて引っ張るほど、澪もまた律に力いっぱいのしかかるため、
律の体が圧迫されてしまうのだった

律「ぐ……苦し…唯、ちょいタンマ……」

唯「あ、うん…」

唯がパッと手を離すと、澪は反動で律の上に倒れこんだ
ビチャ、という音とともに律の制服についたゲロが澪の制服にも付着した

律と澪の顔は10cmも離れていなかった

律は澪の顔を間近で見て、その顔に浮かぶ狂気に身をすくませた

律(これが…人間の顔かよ)

36: 2009/06/30(火) 00:03:56.40 ID:jqHF341/0
唯(そういえばゲロって第2波があるよねえ)

唯がそんなことをのんびり考えていると

澪「うひいひひひ、ねえええ律うううううまたゲロ出ちゃううううううううよおおおおうひひひひひひひひ」

律「なっ・・・・・バカ野郎!!!!おい唯、助けてくれええええ!!!!」

澪「ぐひひひひ出る出る出るううううううううげぇっぷ」

唯「むむむ無理だよ律ちゃん、澪ちゃんをひっぺがすのは……そうだ!!!」

唯はテーブルのほうに駆けより、ポテチのビニールを手に取った
今日は紬が休んだため、30分ほど前に学外のコンビニへとお菓子を買いに行ったのだ
ポテチのビニール袋はみんなで食べやすいよう開かれており、
この大きさならば律の顔をガードすることができる!と唯は考えた

唯はビニールを律の顔の上にのせようとした……とその時、
澪が立ち上がり唯に抱きついたのだ

唯「え?え?」

澪「ぐっげぼぼぼぼあああああああああああああああああっばばああああああああああ」

唯「いやああああああああああああああああああああああああああああ」

39: 2009/06/30(火) 00:10:03.50 ID:jqHF341/0
律「澪!!おまえ!!!」

律は急いで立ち上がり、澪を羽交い絞めにしたが、
澪はその場からぴたりとも動かなかった

澪「げぼぼぼぼぼぼぼあああああああああ」

唯「いやあああ!!!!あああああああああああああああああああ!!!!!」

澪は唯の頭からまともにゲロをぶっかけた

唯は体中ゲロまみれになり、涙目で半狂乱になっている

吐瀉物特有の酸っぱいにおいと、自分がゲロまみれであるという意識が
唯にもらいゲロを起こさせた

唯「げろろろろろろおおおおおおおおおおあああああああ!!!」
びちゃびちゃびちゃびちゃ

唯のゲロの大半は床に落ち、澪に直接かかることはなかったが
落ちて跳ね返ったゲロが2人の足についた

唯「うげっ…ううげえええ……ううううっ」

唯は泣いた

51: 2009/06/30(火) 00:16:18.94 ID:jqHF341/0
律「唯、とにかく顔洗え、うがいしろ」

唯「うう……ぐすっ」

律は唯の肩を抱いて、音楽室の隅のシンクへ唯を連れていった

じゃばじゃば……
唯は蛇口の栓をひねり、最大の勢いで出した水を頭からかぶった
顔をぬぐい、髪を洗う
律とともに制服も水洗いした

唯「ねえ、とれたかなあ」

律「おう、大丈夫だ。においもしないぞ」

2人は体育のジャージ姿になった


と、そこで唯が気づいた


唯「ねえ、澪ちゃんはどこ?」

59: 2009/06/30(火) 00:22:08.68 ID:jqHF341/0
音楽室の扉は開け放たれていた

その床にはゲロと思しき液体が点々と付着していた
おそらく澪の上靴についていたゲロだろう

律「やばい!!探すぞ!!!」

律と唯は音楽室の外へかけだした


ゲロの跡を追ったが、階下へと降りた時点で薄くなって消えてしまっていた

唯「どこいったんだろう……」

律「よし、唯はそっち!私はこっちを探す」

唯「わ、分かった」

彼女たちは二手に分かれることになった

唯「澪ちゃん……どこだろう」

唯が走り始めて数十秒後、悲鳴が聞こえた

「きゃあああああああ!!!!」

唯「あっ……あずにゃん!?」

62: 2009/06/30(火) 00:24:57.19 ID:JVK4mYMT0
あ・・・あずにゃんが・・・

63: 2009/06/30(火) 00:25:35.00 ID:1FznETW9O
もうやだこのスレ

65: 2009/06/30(火) 00:26:56.12 ID:jqHF341/0
梓「ひいいいいいい!!!いやああああああ!!!!」

唯「どこ?どこなの、あずにゃん!!!」

悲鳴は聞こえるが姿は見えない
そのへんにある教室を片っ端からあけてみるが、誰の姿もなかった

唯「あずにゃあああああああん!!あずにゃあああああああん!!!」

梓「ゆ、唯先輩ですか!!!???唯せんぱ……ぐふっ」

唯「あずにゃん!!??」

それきり梓の声は聞こえなくなった
おそらく澪に口を塞がれたのであろう
もはや唯は梓に何かしているのは澪だと決めつけて疑わなかった

唯「あずにゃん!あずにゃん!」

唯は教室を見回りながら廊下を走り回った
と、廊下の角に見覚えのある長い黒髪が走って行くのが見えた

唯「澪ちゃん!とするとあずにゃんはそこに…」

69: 2009/06/30(火) 00:33:31.98 ID:jqHF341/0
澪がいた場所へとかけよってみると、自習室の扉が開け放たれていた
テスト期間でもないため、自習室を使う生徒などおらず、監督の教師も帰っているようだった

唯は自習室に踏み込んだ
と同時に異臭が鼻をついた

唯(ゲロのにおいとは違う……これは…)
唯「あずにゃん、いるの!?」

唯がそう呼び掛けると、自習室の隅からガタガタと音がした

唯(そうか、口をふさがれて喋れないんだっけ)

唯が物音のする方に近づくと、そこに上半身が下着姿の梓がいた
梓は泣きじゃくっていた
梓の両手は自身のブレザーで後ろ手に縛られ、口にはカッターシャツが詰め込まれていた

そしてさらに梓はウンコまみれだった
頭も、胸も、お腹も、脚も、制服もすべてウンコがなすりつけられていた

よく見ると口のカッターシャツにも茶色が見える
梓はウンコまみれのシャツを口に含んでいたのだ

唯「あ、あずにゃんっ」

76: 2009/06/30(火) 00:40:58.70 ID:jqHF341/0
唯はまずカッターシャツを取ってやった

梓「うっ……うげええええええっ!!!」

梓は耐えきれず嘔吐した
それもそうだ、ウンコを食べていたようなものなのだから

続いて唯は梓の手をほどきながら、梓に尋ねた

唯「やっぱり…澪ちゃんが?」

梓「うううっ…そうです……いきなり、この自習室に押し込まれて……うううっ」

唯「あ、ご、ごめんね。話したくなかったら無理には…そうだ、りっちゃん呼ぶね」

唯は携帯で律を呼び出した
律が来るまでの間、自習室に備え付けてあった雑巾やモップで梓のゲロを片づけた

梓「すみません」

唯「いいっていいって」

律「梓!大丈夫か!!」

律が現れた

85: 2009/06/30(火) 00:47:08.70 ID:jqHF341/0
唯「りっちゃん、あずにゃんをお願い」

律「ああ、分かった…こりゃまたひでえな……つか下着姿でいいのか」

梓「いいです、早く体を洗いたいです」

律「分かった。運動部のシャワールーム借りよう、今ならまだ誰も使ってないはずだ。
  あと下着姿はいいとしてさ……ウンコまみれは他人から見たらやべえだろう」

律はジャージを脱ぎ、梓にはおらせてやった

律「唯、おまえのジャージも」

唯「ほいっ」

律は唯のジャージを受け取り、梓に頭から被せてやった
これでウンコまみれの体は隠された

梓「ありがとうございます」

律「いいってこった。さ、いくか」

梓「あの……唯先輩はここに残るんですか」

唯「あ、うん、掃除したほうがいいだろうし」

94: 2009/06/30(火) 00:53:04.58 ID:jqHF341/0
梓「一人で残るなんてダメですっ、また澪先輩が来たら……」

唯「そ、そうかな」

梓「掃除なら後でも出来ます、一緒に行きましょう」

唯「うん、分かったよ」

梓の心の中では唯を心配する気持ちよりも、
今は一人でも多くの人に傍にいてもらいたいという不安感のほうが大きかっただろう
唯はそれを感じ取り、梓と一緒に行くことになった


律「澪はどこ行ったんだろうな…」

梓「…どうして澪先輩があんなことに……
  そういや唯先輩、さっき『やっぱり澪ちゃんが』って言ってましたけど、もしかして」

唯「うん、私たちも澪ちゃんに襲われたんだ」

律「私はゲロと小便ぶっかけられて……唯はゲロだけだからまだいいけど」

唯「よくないよっ」

98: 2009/06/30(火) 00:57:15.92 ID:jqHF341/0
律「いやしかし、あれはマトモな人間には見えなかった」

梓「そうですね、私もあんな澪先輩……いや、あんな人間は初めて見ました」

唯「気が狂っちゃったんだよ、澪ちゃん」

律「そうだな…このままほっとくと、また犠牲者が出たりして……」

唯「どうしよう、先生に言う?」

律「ああ、先生に言って、澪を探すの協力してもらおう
  梓、職員室行くけどいいか?」

梓「あ、はい……体洗うより、そっちのほうが優先すべきですよね」

律「すまんな」


職員室

唯「失礼します、せんせーっ」

102: 2009/06/30(火) 01:02:25.11 ID:jqHF341/0
さわこ「どしたの?」

唯「あの、澪ちゃんが大変なことになって」

唯と律は職員室中の教師を集め、今までのことをかいつまんで説明した
さわこ他、教師たちは信じていないようだったが、
梓がみずからジャージを取ってウンコまみれの体を晒すことにより、ようやく信じてもらえた

さわこ「わかったわ。今からみんなで探します」

教師「校内放送もかけてみるよ」

教師「そうだ、外に出ぬよう校門を封鎖せねば」

唯も律も梓も、外に出る…という事態は考えたくなかった
澪はまだ校内にいる、先生たちと協力して捕まえられる……そう信じ込んだ

さわこ「ここは私たちに任せて。梓ちゃんは体を洗ってらっしゃい」

梓「はい、よろしくお願いします」

律「先生、澪を……捕まえてください」

さわこ「任せなさい、教師にできないことなんてないのよ」

114: 2009/06/30(火) 01:10:54.88 ID:jqHF341/0
校庭の端、シャワー室

律「まだみんな部活やってるから使われてないな」

唯「あずにゃん、体洗っといで」

梓「はい、わかりました」

梓はシャワールームに入っていった

と同時に、校内放送のチャイムが鳴った
『2年秋山澪さん秋山澪さん、至急職員室まで来なさい。2年秋山澪さん、至急職員室に来なさい。
 秋山澪さんを見かけた生徒は、すみやかに職員室に連絡しなさい』

普通の放送とは違うただならぬ雰囲気に、校庭の運動部員たちも気づいたのであろう、
一瞬だけとまどったようだったが、すぐに練習に戻った

唯と律は、シャワールームの外壁にもたれ、運動部の掛け声をBGMに
赤くなりつつある空を眺めていた


その時、シャワールームの中から悲鳴が轟いた

梓「っきゃあああああああああああああ!!!!!」

唯「あずにゃん!?」

唯と律が中を覗き込もうとすると、
澪がすさまじい勢いで飛び出してきた!

127: 2009/06/30(火) 01:16:12.07 ID:jqHF341/0
律「唯!私は澪を追う!!」

唯「わかった、私はあずにゃんを」

唯はシャワールームの中に足を踏み入れた
一番奥の個室で全裸の梓が震えているのを発見した

唯「大丈夫!?あずにゃん!!」

梓「ああああ、唯先輩……!!
  シャワー浴びてたら、ドアと天井の隙間から澪先輩がじいいっと見てたんですっ!!!
  もうイヤですっ、怖い、怖いですう!」

梓は唯にしがみつき、ぶるぶると震えた

唯「あずにゃん……!」

唯は梓をやさしく抱きしめた

139: 2009/06/30(火) 01:24:24.90 ID:jqHF341/0
律「待て澪おおおおおおおお!!!」

澪はソフトボール部が練習しているのを真っ直ぐに横切って走って行った

澪の走り方は端から見ても普通ではなかった
エヴァ立ちのまま足だけ動かして走っているようなものだった
それでも追いつけないくらいに速いのだから恐ろしい

律「澪おおおおお!!」

ソフ部の部員たちもその声に振り返った
さきほど、ただならぬ放送で呼ばれていた、秋山澪……

部員たちは誰からともなく走り出し、澪を追いかけた

しかし運動部の俊足をもってしても、澪に追いつくことができなかった

律「まてええええっ!!」

総勢20人で澪を追いかけている
その異常な光景に、テニスコートで練習していたテニス部員や、
体育館のバスケ部員、剣道部員たちも目を引かれ、
そして澪を追いかける人々に加わった

148: 2009/06/30(火) 01:32:28.15 ID:jqHF341/0
剣道部員「私たちは第2校舎から回って挟み撃ちにする!!」

律「任せた!」

バスケ部員「くらえぇぇぇぇ!!!」

十数人のバスケ部員が後ろから一斉にボールをぶつけようとしたが、
澪は華麗にかわしてしまった
まるで後ろに目が付いているように

テニス部員「はあっはあ、何者なの、あの人……!!」

律「あいつはもう人間じゃねえんだ!!」

澪は校庭から外れ、第二校舎の方へ走っていった

律「よしっ、あそこには剣道部がいてくれるっ」


校舎と校舎の間で、澪は律&運動部連合と先回りしていた剣道部に挟み撃ちにされた

澪「ぐげ……ぐげげげげげひひひひひひひひひひぃぃぃ」

律「観念しろ澪」

164: 2009/06/30(火) 01:41:05.50 ID:jqHF341/0
じりじり、と歩幅を詰めていく律&運動部
剣道部員は横一列に並び、竹刀を構えている

澪「ぐひひ、ひひ、ひぃ、律…律……律………律」

先ほどまで凶器に歪んでいた澪の顔が、
だんだんと元の正常な顔に戻ってきた

澪「律……」

澪は律にほほ笑んだ
それは、いつも見ていた、優しさを満面にたたえた微笑みであった

律「澪?正気に…戻ったのか?」

澪「うん……ごめん、律……私……」

律「澪……」

澪「律っ…!私、私……!!」

律「もういいんだ、もういいんだよ澪。元に戻ったのなら、それで……」

律は澪の肩を抱いた

律「な、澪……」

澪「……ふ…ふひ…・・・ぐひひひひひひははやうはうふはははははひふふんぐ」

178: 2009/06/30(火) 01:49:09.72 ID:jqHF341/0
澪「ふーひひひひ!!ふーひひひひひひひ!!!」

澪は狂乱状態に戻り、律の首に手をかけ、そのまま一気に力を込めた

律「ぐ……苦しっ」

テニス部員「離しなさい!!こらっ!!」

テニス部員が四人がかりで澪をはがそうとするが、
いくら力を込めてもぴくりとも動かなかった
この澪の細身に、どれだけの力があるのか……部員達は恐ろしくなったが、
それでも澪を引っ張り続けた
しかし澪はついぞ動かず、その間にも指は律の首を絞め続けていた

その時、

剣道部員「めええええええええん!!」

剣道部員の一人が、竹刀を思いっきり澪の脳天にブチかました。
しかし澪はまったくひるまず、なおも律の首を絞める
律は顔が紫色になりつつあり、素人目に見ても危ない状態だということが分かる

剣道部員たちはさらに竹刀で攻撃を加えた
頭に、脇腹に、背中に、腕に……打ち込んでも、突いても、澪にはまったく効かなかった

律「う……ぐ……は……」

律はついに白目をむいてうなだれてしまった

190: 2009/06/30(火) 01:54:32.31 ID:jqHF341/0
澪は亡骸となった律を地面に投げ捨てた

そして澪はぐるりとまわりを見回した
その獣のような目つきに、そして今さっき見た澪の化け物としか思えない身体能力に、
運動部員達は完全に委縮してしまった

澪は歩き始めた
もちろんおなじみのエヴァ体勢である
澪は校庭に向かっているようだった
澪の歩く先にいた部員達は、さささっと脇によけた

邪魔ものがいなくなったため、澪は再び全速力で走りだした

校庭隅のシャワールームへ、一直線に




194: 2009/06/30(火) 01:55:45.82 ID:MzbmrEWKO
えっ氏んだの?

196: 2009/06/30(火) 01:55:59.53 ID:w3eaXhpM0
りっちゃん氏んじゃったよ・・・

202: 2009/06/30(火) 01:59:17.41 ID:jqHF341/0
シャワールーム

唯「大丈夫だよ、澪ちゃんは律ちゃんたちが捕まえてくれるよ」

梓「うう、でも…」

唯「今日はかえろ、ね?」

梓「いいいい、いやですっ!うち、共働きで、夜中まで私一人だけで……
  そんなの怖いですっ!!」

唯「じゃ、じゃあ私の家に来る?憂もいるしさ……」

梓「う、うう……じゃあ、そうします…すみません」

唯「いやいや、いいんだよ」



唯は梓の肩を抱いて、シャワールームから出ようとした

しかしその時、校庭の端から悪魔の形相で一直線に走ってくる澪が見えた

梓「い……いやああああああああああああ!!!!!!」

289: 2009/06/30(火) 14:52:14.43 ID:jqHF341/0
唯はとっさに扉を閉め、
ドアノブの内側についているロックをひねった

ダァン!!と澪が扉に勢いよくぶつかる
扉のすりガラスから澪のシルエットが見えた

梓「ひっ…ひええええっ」

唯は怯える梓をやさしく抱きしめた
怖いのは唯も同じだったが、先輩として後輩を守らねば、という使命感に駆られていた

澪はドアノブをガチャガチャと乱暴にひねっている
もはや鍵の存在など心もとない

そしてついにバキッという破壊音とともに、ロックごとドアノブはひねり潰されてしまった

ゆっくりと扉がひらき、頭から血を流した澪がシャワールームに入ってきた
さきほど剣道部に攻撃されたときの出血である

じりじり、と唯と梓に近寄って行く澪

澪が進むごとに後ずさる唯と梓
2人は部屋の隅へと追い込まれてしまった

296: 2009/06/30(火) 15:06:08.60 ID:jqHF341/0
もう後ろに逃げることはできない
ならば、あとは素直に襲われるか……もしくは、戦うか

しかし戦っても勝ち目のないことは唯にも分かっていた
唯は喧嘩の経験などなかったし、戦い方自体知らなかった上に
素の状態での身体能力も澪の方が勝っているのは理解していた
それに狂人は手加減を知らないだろうし、何をされるか分からない

そこで唯は、澪を限界まで近付けて、
思いっきり突き飛ばしてスキを突いて逃げるという作戦を思いついた
唯は基本的に運動音痴であり、こんな小手先の作戦で逃げ切れるとは思わなかったが、
何もしないよりはましである。賭けである。

唯が作戦を考えている間にも澪は「うがあああ」という奇声を上げながら少しずつ近づいてきていた
目測で澪との距離は50㎝ほどに迫った

がくがくと体を震わせる梓に、唯は小声で囁いた

唯「いくよ、あずにゃん」

梓「えっ…」

梓は涙でぐちゃぐちゃの顔を上げて、唯の表情から発言の意図を読み取ろうとした
唯の顔はなにか決心をつけたようだった

唯「うおりゃああああああ!!」

唯は澪をぶっ飛ばすべく、両手をおもいっきり澪の方へと突き出した
が、唯の手はあっけなく澪に掴まれてしまった
澪の顔がにやあああああっ、と不気味な笑みを浮かべた

303: 2009/06/30(火) 15:14:06.43 ID:jqHF341/0
梓「ひいいいいっ!!!」

唯「あずにゃん、逃げてええっ!!」

梓「えっ、でもっ!!」

唯「ここはいいから、あずにゃんだけでも!私のことは気にしないで……ぐぼぁっ」

唯の口は澪が吐いた大量のゲロで塞がれてしまった

梓は躊躇っていたが、意を決してシャワールームから飛び出した

すると、校庭の端から数人の教師が走ってくるのが見えた
サスマタを持ったガタイのいい男性教師4人と、さわこであった

梓「さわこせんせええええええええ!!唯先輩が!唯先輩があああああああ!!!!」

さわこ「大丈夫よ、澪ちゃんのことは運動部の子たちに聞いたわ
    先生たちが何とかしてくれるわ。警察も呼んだから安心して、ね」

梓「ううううっ」

教師「よし、行くぞ。秋山澪は尋常じゃない身体能力を持っているようだが、
    あの密室空間内で大人4人に囲まれたらひとたまりもないはずだ」

教師「おうっ」

308: 2009/06/30(火) 15:20:13.28 ID:jqHF341/0
教師たちはシャワールームに突撃した

梓やさわこの居る場所からはシャワールームの中で何が起こっているのかは分からなかった

梓は最悪の事態も考えついたが、それを上塗りするように
「大丈夫、先生たちが何とかしてくれる」と何度も脳内で繰り返した

1分も経たずにシャワールームの扉がひらいた

出てきたのは教師1人だった
いや、出てきたというよりも投げ出されたというべきだろう
教師は地面に突っ伏したまま動かなかった

そしてさらに、2人目、3人目の教師がシャワールームから外へと投げ出された

そこで梓とさわこはやっと気がついた

澪は教師たちを皆頃しにしたのだ、と

2人は腰が抜けてしまい、その場に座り込んだ
もはやまともに思考を巡らせることもできなかった
2人の頭にあるのは秋山澪への恐怖、それだけだった

311: 2009/06/30(火) 15:26:34.87 ID:jqHF341/0
そしてついに、残り1人の教師と唯の氏骸が放り出された

シャワールームから、澪がゆっくりと姿を現した
そして梓とさわこを視認するや否や

澪「ぎゃあああああああああひゃひゃはっやっひっひひひひひいううひひひひひ!!!!」

眼をひんむき、タガの外れた笑い声を上げながら
2人のもとへと全速力で走ってきた

梓「あっ、あっあああああああああああああ!!!!!」

さわこ「いやあああああああああああああああああああ!!!!!」

2人は声を上げることしかできなかった

澪は走った勢いをそのままに2人の首に手をかけ、
そのまま持ち上げた

澪「ぐっひひひひひひひいいいいいいいい!!!ひっひいいいいいいい!!!!」

梓「あ・・・ぐっ・・・・・・・」

さわこ「うぐっ・・・・・・・」

2人がこと切れるのに1分もかからなかった

323: 2009/06/30(火) 15:39:25.04 ID:jqHF341/0
前年に引き続き生徒会役員になっていた真鍋和は、
夕焼けの射しこむ生徒会室でひとり書類の整理をしていた。
学年が上がったため、そして前年の実績もあるため
それなりの仕事を任されるようになっていたのだ。

和「♪~」

和はこういう地味な事務仕事が好きだったし、
今日も誰もやりたがらないのを率先して引き受けていた。
処理すべき仕事は山ほどあるが、たくさんあればあるほど
和はやりがいを感じるのであった。

やっと半分の書類を片づけた……と言ってもまだまだ残っているのだが、
和が一息つこうとしたその時、
校内放送のチャイムが鳴った。

『校舎内に残っている生徒は、至急、携帯電話で職員室に連絡しなさい。
 職員室の番号は……』

なんだろう、この放送は。
和は妙な気分になった。
常日頃から学校に携帯電話を持ってくるなと言っていた教師たちが、
今日は携帯電話を使えと言っている。

『校舎内に残っている生徒は、カギのかかる教室に入ってじっとしていなさい』

329: 2009/06/30(火) 15:45:18.34 ID:jqHF341/0
カギのかかる教室にいろ?
ということは、不審者でも入ったのだろうか。

和は3カ月ほど前、近所の中学に不審者が入った事件を思い出していた。
それからしばらく大人たちが目を光らせて街中を監視していたが、
最近では事件のほとぼりも冷めてパトロールもなくなり、みんな事件のことなど忘れてしまっていた。

忘れたころにやってくる――か。
和はそんなことを考えながら、生徒会室の扉に鍵をかけた。

そして、職員室に電話をかけた。

『こちら職員室だ』

和「あ、2年の真鍋和です。いま生徒会室にいるんですが」

『わかった。鍵をかけて、じっとしてろ。異変があったらまた連絡しろ』

和「はい。でも、何なんですか?何かあったんですか」

『それは言えん。とにかくじっとしてろ』

和「はい」

335: 2009/06/30(火) 15:56:03.79 ID:jqHF341/0
教師たちのこの策は考え抜いた末の苦肉の策であった。
秋山澪がどこにいるか把握できていない以上、生徒たちを避難させるのは危険である。
帰宅させるにしても、秋山澪が学外に出てしまったらおおごとだ。
教師たちは生徒の居場所を把握することを優先した。
万全の策とは言えるはずもないが、生徒を守るにはこうするしかない。
あとは警察の到着を待って、警察とともに秋山澪を捜索し、生徒を避難させるという計画だった。

生徒会室の和は、再び事務仕事に戻っていた。
この学校に不審者が潜んでいるかもしれないと考えると怖くなったので、
仕事をすることで心を落ち着けるためだ。

和「よし、と」

和はてきぱきと書類を処理していた。
次期生徒会長候補と一部で呼ばれているが、その名に恥じぬ働きぶりである。

その時、和のうしろの窓ガラスに、どん、という音が響いた。
運動部だろうか、ソフトボール部のボールでも当たったのか……
そう考え、とくに気にすることなく仕事を続行した。

また、どん、と鳴った。
今度はさっきより音が大きい。
またソフ部……いや待てよ、
不審者が入っているのに校庭での部活が続けられているわけがない。

和はふりかえった。

340: 2009/06/30(火) 16:08:01.62 ID:jqHF341/0
和「いっ・・・いやああっ!!」

和は椅子から転げ落ちた。

窓ガラスには澪がへばりついていた。
人間とは思えない悪魔のように歪めた表情で和を見下ろしている。

澪はどん、どん、どん、とガラスを叩き続けている。
叩くたびに力が増しているようだった。
鉄線の入った強化ガラスとは言え、叩き破られてしまうかもしれない……
そんなありえないような仮定でさえも思い起こさせるような迫力が、今の澪にはあった。

生徒会のエースとは言え、和もただの女子高生である。
ただただ恐怖心に支配されてしまい、腰を抜かして床を這いつくばって逃げるしかできなかった。
なにかあったら職員室に電話を……などという教師からの言いつけも吹き飛んでしまっていた。

澪はなおもガラスを叩き続けていた。
さらに叩く強さを増し、ガン、ガン、ガン、ガンという音に変わっていた。

そしてついにガラスにひびが入った。
澪は手を血まみれにしながらガラスや鉄線を引きちぎり、
ついに中に入れるくらいの大きさの穴が開いた。

和「ひっ、ひいいいいいいっ!」

347: 2009/06/30(火) 16:23:51.02 ID:jqHF341/0
平沢憂はまだ教室に残っていた。
今日は珍しく両親が帰ってくるから、部活は早めに切り上げて、
2人で晩御飯の買い物に行って両親にご馳走しよう……と唯に言われていたためであった。

憂「お姉ちゃん、遅いなあ…まぁ不審者が入ったんじゃ仕方ないかな……」

憂は宿題を片づけながら、事件が沈静化するのを待っていた。
すると、外からパトカーの音が聞こえてきた。

憂「警察が来たんだ。これで大丈夫かな…」

憂は安堵した。
すると、教室の廊下側にある窓がノックされた。

「憂、私よ、私」

憂「その声、澪さん?」

澪「ああ、開けてくれるか?」

憂「いいですよー。でもいいんですか?勝手に歩き回って」

憂は窓の鍵を外して開けた

349: 2009/06/30(火) 16:24:32.74 ID:jqHF341/0
あれ?よく考えたら
校内放送の時点で「秋山澪に気を付けろ」って言っとけばよかったのか

まあいいか

351: 2009/06/30(火) 16:34:27.58 ID:jqHF341/0
憂と澪は窓越しに会話する。

憂「部活、終わったんですか?」

澪「部活?部活…部活……ぶ、か、つ………」

憂「澪さん?」

澪「すまない……ちょっと体の調子が……おなかが痛くて」

憂「だ、大丈夫ですか?」

澪「ちょっと食い過ぎた……胃袋に収まらない……ううぇっぷ」

澪がえづくと、澪の口から肌色のなにかが顔を出した。
なんだろう……ソーセージ?……いや違う、これは人の指だ!!!

憂が気づいた瞬間、澪は口の中のモノを盛大に吐き出した。

澪「ぐっぐえええええええええええっ」

びちゃっ、という音とともに床に落ちたのは、胃液にまみれた人の手だった。
指先から肘までの人間の手。目立つ傷跡がないということは噛まずに飲み込んだのか?

憂は変に冷静だった。

363: 2009/06/30(火) 17:05:29.42 ID:jqHF341/0
憂「澪さん?」

澪「うっ、うっげえええええええええげぼぼぼぼぼぼ」

澪はなおも人体の部品を吐きだし続けた。
もう片方の腕。両脚。胴体。そして最後に……頭。
澪は顎が壊れてしまったらしく、口をだらしなく開けたままである。

憂はその吐き出された顔に見覚えがあった。
が、なかなか思い出せなかった。
そして、思い出せないのはこの人のメガネをかけていない顔に見慣れていないから…と思い当った

憂はやっと思い出した。この吐き出された人間は真鍋和だ、と。

憂はここに至ってもまだ落ち着いていた。
あまりに非現実的すぎて、驚くということができなかった。

憂「そうだ。先生に電話しよう」

憂は携帯を取り出した。
すると、澪は

澪「ううううぼあああああああああああああああ、ふああああああ」

顎の外れた口で奇声を上げ始めた。

369: 2009/06/30(火) 17:13:52.59 ID:jqHF341/0
澪「ああああああああうああああああ!!!!うううううううあああああああ!!!!」

憂「ひいっ」

澪は窓枠に膝をかけ、教室内に乗り込もうとしたが、
憂がとっさに窓を閉めたため、廊下側に転げてしまった。

澪「ううううううううううううううううあああああああああ!!!!!!」

澪は素手でガラスをたたき割り、窓枠をへし折った。
そして再び教室に入ろうとしたその時、


「動くな!!警察だ!!!」

373: 2009/06/30(火) 17:20:54.91 ID:jqHF341/0
憂が電話するまでもなく、
奇声と音を聞きつけた警察の機動隊がかけつけ、澪を包囲した。

警察「秋山澪、殺人の容疑で逮捕する!そこを動くな!!」

澪「ううううううううううううううううううあああああああああああ!!!!
  あああああああうううううあうあうあうああああああ!!!」

だらしなく口をあけ、目の焦点も合わない澪は、拳銃を構える機動隊の中へと
飛び込んでいった。

澪「うううううあああああああああ!!!」

警察「動くなあ!!」

バキュン、バキュン

拳銃の弾が2発、澪の太ももと脇腹を貫いた。
しかし、澪の動きは止まらなかった。
機動隊の盾を奪い取り、防御手段のなくなった隊員の首に手をかけ、
女子高生とは思えない握力で締めた。

警察「う…ぐはっ」

382: 2009/06/30(火) 17:29:18.37 ID:jqHF341/0
澪の手から氏体となった隊員が離され、ドサッと音をたて床に落ちた。

警察「け…警部!」

警部「……構わん。射殺を許可する!頭をねらえ!!」

警察「「はっ!!」」

機動隊員たちは、いっせいに澪に拳銃を向けて引き金を引いた。

ばん、ばん、ばんばんばん


銃撃音と硝煙が消えた後、
そこにあったのは体中から血を流して氏んだ澪の姿だった。

384: 2009/06/30(火) 17:29:38.93 ID:oYJTUTAt0
あっけねえええええええええええええええええ

385: 2009/06/30(火) 17:29:41.51 ID:kEom2E5n0
ついに終わったのか・・・?

397: 2009/06/30(火) 17:40:16.39 ID:jqHF341/0
学校は数週間のあいだ休校することになった。
ニュースや新聞は、連日この事件について書きたてた。
まだ捜査もろくに進展していないのに、
何かのクスリでもやってたのではないか、
生徒の凶行を隠すために学校側が狂人をでっちあげたのでは、などと
身勝手な憶測が飛び交い、人々の話題もこの事件で持ちきりとなった。

秋山澪と近しい知り合いで、唯一の生き残りである平沢憂は、
休校のあいだ警察署に出向き、捜査に積極的に協力した。
朝から晩まで学校での秋山澪について聴かれることもあったし、
実際に警察と一緒に現場に赴いて調べることもあった。

しばらくして、澪の氏体の検氏結果が出た。
澪は日常的にある種の薬品を接種していたようだった。
しかし、なんの薬品かまでは分からなかった。

刑事「どう思う?平沢さん。思春期の多感な時期に、薬物に手を出すのはよくあることだが…」

憂「でも、澪さんがそんなことするとは思えません。あの方、怖がりでしたし。
  何かストレスがあったとしても、薬物ではらす、なんて勇気のいることはしないんじゃないでしょうか」

刑事「そうか。しかし、秋山澪の発狂、そして肉体活動のリミッター解除の原因は間違いなくこの薬物だろう」

憂「それはそうなんでしょうけど…」

404: 2009/06/30(火) 17:48:33.19 ID:jqHF341/0
憂「家宅捜索でも澪さんの家からは薬物が見つからなかったんですよね?」

刑事「そうだ、それが不思議だ。いったいどこで薬物を接種したのか……
   いや、何者かによって…薬物を投与されていた……か?」

憂「ま、まさか」

刑事「どうした、何か心当たりが?」

憂「いえ、その、澪さんに日常的に薬物を与えられるとしたら……あの人しか!」

刑事「それは、誰だ?」

憂「それはっ…」


警官「刑事!行方不明になっていた琴吹紬が見つかりました!!!」


412: 2009/06/30(火) 17:53:47.02 ID:jqHF341/0
刑事「なんだと!?どこにいた!!」

警官「それが、川の中で……水氏体となって見つかりました」

刑事「なにぃ?」

警官「氏後しばらく経っているようで、腐敗が進んでおり識別はできませんが、
   持ちものや衣服から琴吹紬と判断されました。これから詳細に検氏とDNA検査が行われます」

憂「紬さん…!」

警官「それで……琴吹紬の懐に、こんなものが」

警官はそう言うと、証拠品を入れるビニールのパックを刑事に手渡した。
その中には汚れたビニール袋が入っており、さらにその中には一枚の紙が入っていた。

刑事「遺書…だと?」

憂「じゃあ……自殺ってことですか!?」

425: 2009/06/30(火) 18:04:17.50 ID:jqHF341/0
遺書にはこう綴られていた。

『すべて私が悪かったのです。
 日ごろから、ストレスに苛まれている澪ちゃんを救ってあげようと
 薬物を教えてあげたのが間違いでした。
 澪ちゃんは家にあると見つかっちゃうから、と言い
 毎日のお菓子に薬を混ぜるよう、私に指示しました。
 私はその通りにしました。
 薬が効いている間の澪ちゃんは、嫌なことなんか忘れて
 ほんとうに幸せそうだったから。
 他人のことなんか考えないで自分勝手にふるまう田井中律にストレスを感じることも
 足りない脳みそでバカなことを繰り返す平沢唯に腹を立てることも
 金もちであることを鼻にかけてお菓子で媚を売りまくる琴吹紬にムカつくことも
 孤独な私を友達ヅラして密かに見くだしている真鍋和にはらわたが煮えくりかえることも
 後輩のくせに可愛こぶって生意気な言葉を吐き続ける中野梓を恨むことも
 他人をおもちゃとしてしか見られない山田さわ子に吐き気を覚えることも
 年下のくせに完璧な人間である平沢憂を妬むことも
 なさそうだったから。
 だから私は澪ちゃんに薬を与え続けてしまったの。
 私がすべて悪いのです。
 ごめんなさい』

憂「紬さん…!」


刑事「ん?なんで自分のことまで書いてあるんだこれ?自虐か?」

461: 2009/06/30(火) 18:37:10.01 ID:jqHF341/0
警官「その…簡単に筆跡鑑定をした結果、それは秋山澪の書いたものである、と…」

刑事「なんだと?」

憂「じゃあ、澪さんは自殺に見せかけて紬さんを頃した、ってことですか?」

警官「そのようです」

憂「澪さん……!」



この事件については、まだまだ謎も多く残っている。
琴吹紬が薬物を投与したという決定的な証拠、秋山澪の凶器の原因など
まだまだ捜査すべきことは山のようにあるが、ここでいったん報告を打ち切らせていただく。
新たな情報が入り次第、追って報告する。


特命リサーチ200X

File.630『桜高で起こった惨劇の謎を追え』


462: 2009/06/30(火) 18:37:48.98 ID:A0vkFYjH0
なんだと…

463: 2009/06/30(火) 18:37:50.39 ID:jqHF341/0
第2部予告!
ついに澪と紬の関係が明らかに!


引用: 澪「ああああゲロ吐いちゃうゲロ吐いちゃうよおおおおおお」