811: ◆yIMyWm13ls 2013/08/12(月) 22:54:56.59 ID:JTBMxD540


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



肝試しを投下。

812: 2013/08/12(月) 22:55:51.44 ID:JTBMxD540



雪菜「なんだか今日は霧が酷いですねぇ…」

空高く飛ぶ箒から雪菜はふと地上を見下ろす。

そこには立派な唐傘が元気に一本脚で飛び跳ねていた。

……唐傘お化けでしょうか?

雪菜「……はい?」

意味が分からない。

歌鈴「そこまでですっ、唐傘お化けさん!」

突如一人の少女が飛び出してくる。

歌鈴「急々如律令っ!」

彼女の手から放たれた護符が唐傘お化けに張り付き、唐傘お化けは煙のように消えていく。

雪菜「なんだかとっても楽しそうなことしてますねぇ♪」

どうやら辺りで何かイベントをやっているらしい。

私、井村雪菜はそう結論づけた。

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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。


それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。

異世界から選ばれし戦士をが悪のカリスマが
突然超能力に目覚めた人々が未来から過去を変えるためにやってきた戦士が。
他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。

それから、それから――


「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。





813: 2013/08/12(月) 22:56:31.14 ID:JTBMxD540
雪菜「さっきの巫女の方みたいに妖怪退治のふりをしてみましょうか…?」

でもそれじゃ面白くない気がします。

雪菜「…面白いことを思いつきましたっ♪」

せっかくだから私にしか出来ないことをしましょう♪

私は人目に付かない所に降りて準備を始めます。

雪菜「…雷のワンドはちょっと邪魔ですねぇ」

かつて見た死神の真似をしてロッドを缶バッチに変えてポケットに放り込む。

服装も普段着に変身させます。

よし、準備完了ですね。

814: 2013/08/12(月) 22:57:23.85 ID:JTBMxD540



先ほど見かけた巫女服の彼女は壁に何かを貼り付けていた。

歌鈴「…これでこの一帯は大丈夫ですね」

…それでは行きますっ♪

雪菜「たっ、助けてくださいっ!」

私は彼女に向かって駆けて行きます。

雪菜「お、お化けがっ…!?」

歌鈴「大丈夫ですかっ!?」

全身を大げさすぎるほど震わせながら彼女に抱きつき、その巫女服の胸に顔を押し付けます。

815: 2013/08/12(月) 22:58:03.41 ID:JTBMxD540
歌鈴「だ、大丈夫ですよっ!護符の力でこの辺りは浄化されましたから!」

取り乱したふりをする私を彼女は一生懸命慰めます。

雪菜「嘘ですっ、さっきも恐ろしいお化けが……」

歌鈴「もし出てきても私が倒しちゃいますっ!」

雪菜「本当ですか…、信じてもいいんですか……?」

歌鈴「も、もちろんですっ」

雪菜「……そうですかぁ…」

816: 2013/08/12(月) 22:59:09.39 ID:JTBMxD540
私は顔を押し付けていた彼女の巫女服から顔を離す。

そしてゆっくりと顔を上げる。

『私、とっても怖くってぇ………』

歌鈴「…へ?」


顔を上げた私の顔には何も無かった。

口も、鼻も、目も無く、ただひたすらにまっさらだった。

『もしも……』


『もしもとぉっても怖い化け物が居たらやっつけてくださいねぇ?』

まさしくその姿は『のっぺらぼう』だろう。

歌鈴「……」

817: 2013/08/12(月) 23:03:11.91 ID:JTBMxD540
雪菜「…あれ?」

雪菜「……あの…?」

歌鈴「……」

反応が無い。手のひらを目の前でひらひらと振ってみる。

歌鈴「はっ!?」

気がついたみたいです。

歌鈴「きゅ、きゅうきゅっ!?」

歌鈴「急急如律令!」

ペタリと何かが額に貼り付けられる。

どうやら退治されたらしいです。パタリと地面に横になります。

雪菜「…ぐわぁー!」

歌鈴「と、とても恐ろしい妖怪でした……」

彼女の足音が遠ざかるのを聞いてから起き上がった方が良さそうです。

818: 2013/08/12(月) 23:04:28.45 ID:JTBMxD540



どうやら私、このイベント向いてるみたいです。

先ほどの巫女服の方が居なくなった後ゆっくりと立ち上がり、変身を解くと道の先から話し声が聞こえます。

次のターゲットが現れたようです。

今度は缶バッチを箒に変えて霧に紛れて空に舞い上がります。


美穂「…うぅ…なんだか気味が悪いね…」

肇「体の調子自体は良いんですけどね、妖力が溢れてますから」

二人…ですね、二人の服装や顔、言葉遣いをじっくりと観察します。

雪菜「…なんで一人刀を下げてるんでしょう?」

…何かの小道具なんでしょうか?


雪菜「次はあれでいってみましょうかぁ♪」

普段使うにはあまりにもややこしいしあんまり長時間やりたくないですけど今回は無礼講です♪

そうと決まれば、彼女たちを先回りしてそこでスタンバイしましょう♪

819: 2013/08/12(月) 23:06:23.74 ID:JTBMxD540
美穂「…でも肇ちゃんのお父さん、妖力の発散って言ってたけど何をすればいいんだろうね?」

肇「正確にはお祭り騒ぎですからね、はしゃぎ回れってことだと思います」

美穂「あはは、なるほどって……あれっ…?」

肇「…なっ!?」


美穂?「……」

美穂「わ、私……!?」

美穂?「こんばんは、私、知ってるかな?」

美穂「何を……?」


美穂?『ドッペルゲンガー』

美穂?「私とおんなじ顔を見た人って私を見た後にすぐ氏んじゃうんだって?」

…なーんてっ♪

肇「…美穂さん、『小春日和』を…」

美穂「へっ、う、うんっ!?」

彼女がぎらりと光を放つ日本刀を引き抜く。

え……?それ、偽物ですよね…?

820: 2013/08/12(月) 23:07:13.57 ID:JTBMxD540
美穂「力が漲ってしょうがなかったひなたっ☆」

…はい?

なんだか急にキャラ変わりました?

……もしかして私もこれやる空気なんでしょうか。

彼女に倣って日本刀を引き抜きます。

美穂?「えっ、重い!?この刀、本物!?、ひ、ひなたっ★」


美穂「お次は~!ひなたん☆ドレスチェンジ!」

決めポーズと同時に彼女の衣装が黒を基調としたフリフリのドレスに変わる。

美穂?「えっ!?」

どうなってるんですかそれ。

美穂?「ひ、ひなたん★ドレスチェンジッ!」

目の前の彼女の衣装を再現出来るだけ再現して変身します。

美穂「むむ、どうなってるナリ!?」

むしろ、私が聞きたいです。

821: 2013/08/12(月) 23:09:04.84 ID:JTBMxD540
突如彼女が半身を引くようにして構える。

美穂「ラブリージャスティス……」

あ、これ氏ぬ。

直感的に感じて引きぬいた刀を箒へと変え、それにしがみついて横に思いっきり飛びます。

美穂「ひなたんスターシューターッ!!」

ザンッ!

と物凄い音がしたと思えば私の立っていた場所に鋭い突きで穿たれた穴が空いていました。

美穂?「はいっ!?」

バレないうちに箒を刀へ戻しておきます。

美穂「なかなかやるナリね!」

美穂?「そ、そっちこそなかなかやるひなたっ★」

冷や汗ダクダクです。

美穂「ふふふ、同じ技を撃ってきても私は驚かないひなたっ☆」

無理です。

822: 2013/08/12(月) 23:10:29.90 ID:JTBMxD540
なんだか色々ヤバい気がします。

美穂?「オ、オリジナルにはない超必殺技を見せるひなたっ★」

……逃げなくちゃ。

美穂?「ラブリージャスティス……」

美穂「『夜桜夜話』とのことを思い出すナリ!」

ごめんなさい、何のことだかさっぱりです。

美穂?「ひなたんサンダー!」

美穂?『…雷よ』ボソッ

私と彼女の間に雷が弾ける。

美穂「ま、眩しいナリッ!?」


美穂?「け、決着は取っといてやるナリ!」

思いっきり捨てゼリフだ。


刀を箒に変えて、私は空へ逃走した。

823: 2013/08/12(月) 23:11:58.41 ID:JTBMxD540
終わりです。

雪菜さんを氏なない程度に不憫な目にあわせてあげてください。

イベント情報

・勘違いした雪菜が変身能力で出会った人を脅かして回ってます

824: 2013/08/12(月) 23:13:43.53 ID:ZwUW5wP10
乙です
勘違いのせいで氏にかける雪菜さんかわいいww
運気が下がっているに違いない…

こちらもイベントで投下




【次回に続く・・・】



引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part5