21: 2011/12/17(土) 23:27:59.03 ID:9VXkKHAe0
ラウラ「なんだ、それは」

シャル「日本で何人か人数が集まったときにやる遊びだね。確か王様を一人決めて、他の人がそれに従うっていう」

セシリア「知っていますわ。もともとは中世ヨーロッパの子供たちの遊びですものね」

箒「どんな感じなんだ? 言葉だけだとわかりにくいな」

鈴「あたしは昔、一夏と弾とやったことあるから知ってるわよ。例えば……ほら一夏」

一夏「……本当にやるのか? 昔やったときは」

鈴「いいから! この二枚の紙の右と左どちらかに王様と書いたものがあるから選んで」

一夏「じゃあ……右」
IS<インフィニット・ストラトス>12 (オーバーラップ文庫)
25: 2011/12/17(土) 23:32:56.00 ID:9VXkKHAe0
シャル「……」

鈴「残念。はっずれー。正解は左が王様の紙でした」

ラウラ「これで嫁が家臣で」

セシリア「鈴さんが王様というわけですわね」

鈴「そう。それで、王様は家来に何でも命令できちゃうのよ」

ラウラ「!」

箒「!」

鈴「じゃあ、1番の人は王様のことを、昔からずっと好きだった。今でも一番好きだって言うこと」

32: 2011/12/17(土) 23:38:02.40 ID:9VXkKHAe0
シャル「り、鈴!」

セシリア「なんですのそれは!」

箒「い、1番などといっても一夏と二人しかいないのだから」

鈴「そう。一夏はあたしに言わなきゃいけない。あ、言っとくけど王様の命令は絶対だから」

一夏「昔からずっと好きだった。今でも一番好きだ」

ラウラ「!」

セシリア「!」

箒「!」

シャル「……! 鈴、わかってて……!」

35: 2011/12/17(土) 23:43:12.84 ID:9VXkKHAe0
鈴「んふふ。ありがと。でもなんか言葉がそっけないわねー。もっと心をこめて」

一夏「昔どんだけやらされたと思ってるんだよ。これくらい」

セシリア「な、慣れているですって……!」

一夏「それに鈴のことは事実嫌いじゃないし、友達だから好きだしな」

鈴「……もう、馬鹿」

ラウラ「……」

箒「……」

シャル「……」

セシリア「……」

39: 2011/12/17(土) 23:48:50.16 ID:9VXkKHAe0
鈴「と、まあこういう遊びよ」

ラウラ「理解した。今すぐやるぞ」

箒「そうだな」

一夏「え? やるのか? 俺はもう寝たいんだけど」

セシリア「却下ですわ。まだ夜の七時。そして明日は休み」

シャル「これはもう徹夜だね。一夏の家で言うことじゃないかもしれないけどさ」

一夏「まあ、今日は千冬ねえはいないから泊まっていってもいいけどさ」

ラウラ「それで、王様ゲームとは、つまりは王様の命令は絶対で例えどんなことであっても実行しなければならない。というのでいいのか?」

シャル「うん。でも誰かを名指ししたりは出来なかったはずだよ。番号を配布してさっきの鈴みたいに、何番の人が何番に○○する、とか番号で指名するんだ」

セシリア「だから誰かに狙って、そういうことをするというのは不可能ですわね」

一夏「そういうことってなんだ」

42: 2011/12/17(土) 23:52:11.23 ID:9VXkKHAe0
シャル「はい。これ1番から5番までと王様って書いた紙」

セシリア「この箱に入れましょう」

一夏「無視……?」

ラウラ「では、始めるか」

鈴「ちょっと待って」

箒「どうした?」

鈴「シャルロット、あんた今、紙に細工したわね」

セシリア「細工?」

シャル「……何のこと?」

51: 2011/12/18(日) 00:00:13.87 ID:4diKdlzH0
鈴「王様の紙の端を折り曲げたの見たわよ」

シャル「……」

セシリア「な、何ですって!?」

ラウラ「どれ」

箒「た、確かに……曲がってる」

シャル「……」

一夏「たまたまだろ」

シャル「……あー、ごめんね。さっき紙を箱に入れるときに雑になっちゃってそれで折れたんだ」

53: 2011/12/18(日) 00:05:09.39 ID:4diKdlzH0
鈴「へえ……」

セシリア「シャルロットさん! 貴方という人は! こういうことは正々堂々と!」

一夏「まあまあ。たまたまなんだからそう怒ったって仕方ないだろ?」

ラウラ「そうだぞ」

箒「……なるほど。こうやって昔から」

鈴「あ、あたしは昔も細工なんてしてなかったからね!」

シャル「さ、新しい紙を」

セシリア「お待ちになって。わたくしが用意いたしますわ。こちらを使いましょう」

シャル「うん。どうぞ」

鈴「……」

54: 2011/12/18(日) 00:06:31.95 ID:4diKdlzH0
ラウラ「じゃあ、やるか」

一夏「ん……じゃあ、一斉に紙を取るぞ。せーの」

鈴「王様だーれだ」

ラウラ「なんだそれは」

鈴「掛け声よ。こうやって紙を取るのが慣わしなの」

箒「次からはそうしよう」

セシリア「で、王様は誰ですの!」

ラウラ「私は2番だ」

鈴「ちょっと、そういうのは黙ってなさいよ!」

55: 2011/12/18(日) 00:06:47.65 ID:4diKdlzH0
ラウラ「なぜだ?」

一夏「番号がわかったら、名指しされたも同然になるからさ」

ラウラ「そんなのはわかっている。だが、いかなる苦悶だろうがわたしはかまわないぞ」

セシリア「ですが、他の方の楽しみがなくなってしまいますわ」

箒「それに、一人がそういうと王様もやりにくいだろう」

ラウラ「なるほど。それはすまなかった。以後気をつける」

セシリア「それで、王様は……」

シャル「僕だね」

59: 2011/12/18(日) 00:09:48.55 ID:4diKdlzH0
一夏「お、シャルか」

鈴「……」

セシリア「……」

箒「……」

ラウラ「どうした、三人とも」

シャル「いやだなあ、僕は普通に紙を取っただけだよ?」

鈴「……で、命令は?」

シャル「そうだなあ……3番が王様にキス」

64: 2011/12/18(日) 00:17:24.32 ID:4diKdlzH0
セシリア「!」

シャル「は、やめて……うーん、1番が4番の手をつなぐ」

箒「わ、わたしが4番だ」

鈴「一番はあたしね」

一夏「幼馴染コンビだな」

シャル「じゃあ、お願い」

箒「な、なんか照れるが」

鈴「ほら、手」

65: 2011/12/18(日) 00:17:48.37 ID:4diKdlzH0
箒「う、うむ」

ギュ

鈴「これでいい?」

シャル「うん。いいよ」

セシリア「なんだか優しい命令でしたわね」

一夏「いや、あんまり過激なのは」

シャル「ちなみに一夏は5番だったのかな?」

一夏「ん? そうだけど? でも王様の命令は一つだけだからもうだめだぞ?」

シャル「うん知ってるよ。ありがとう」

一夏「……?」

69: 2011/12/18(日) 00:24:34.36 ID:4diKdlzH0
セシリア「さあ、どんどん行きましょう!」

鈴「そうね。もう一度、紙を入れて」


王様だーれだ!


箒「私だな!」

一夏「お、箒か。お手柔らかに頼むぜ」

セシリア「なんだ。篠ノ野さんですか。およそ王様には似つかわしくない人ですわね」

箒「な、何だと!」

シャル「まあまあ。で、命令は?」

鈴「名指しは出来ないわよ」

箒「わかっている! ……で、では2番は王様に、あ、愛して、あ、いや、好きだと言え」

73: 2011/12/18(日) 00:29:02.02 ID:4diKdlzH0
シャル「箒、2番が一夏だとは限らないんだよ?」

箒「そ、そんなのはわかっている。だが、賭けに出なければ……って、別に一夏に言ってほしいわけじゃないぞ!」

鈴「賭けって……まあ、あたしは4番だから関係ないけど」

ラウラ「ちなみに私は5番だ」

シャル「僕は3番」

箒「い、一夏は何番だ?」

一夏「俺は1番だな」

箒「なに!」

シャル「ということは」

79: 2011/12/18(日) 00:36:14.58 ID:4diKdlzH0
セシリア「…………」

箒「…………」

鈴「ぷ。あはははははは。ばっかじゃないのー! ま、仲良くなって丁度いいんじゃないのー?」

ラウラ「そうだな」

セシリア「これは……絶対しなければならないのですわよね?」

シャル「うん」

一夏「なんか、ドキドキするな」

鈴「何いってんの、あんた」

セシリア「では……」

83: 2011/12/18(日) 00:39:26.87 ID:4diKdlzH0
箒「……」

セシリア「なんですの、その顔は」

箒「なんでもない。さっさといえ」

セシリア「ぐ……! このわたくしがせっかく好きだというのにこの態度」

シャル「セシリア、早く」

セシリア「え、ええ……ごほん……箒さん、好きです」

箒「そうか。私は嫌いだ」

84: 2011/12/18(日) 00:39:45.53 ID:4diKdlzH0
鈴「あははははは!」

一夏「好きだといわせて切り捨てるとは」

シャル「そういう使い方もあるんだね」

セシリア「こ、この屈辱……さあ次に行きますわよ!」

ラウラ「そうだな」

王様だーれだ!

94: 2011/12/18(日) 00:50:19.41 ID:4diKdlzH0
セシリア「もう。どうしてですの!」

箒「ぐ!」

ラウラ「ぬう」

シャル「……」

鈴「んふふふふふふふふ」

一夏「……鈴か?」

鈴「とうとうきたわね! さーて、覚悟はいい?」

ラウラ「こい」

シャル「いや名指しは出来ないんだよね?」

一夏「……そうなんだけど。鈴はどういうわけか」

鈴「4番は王様に跪いて足を舐めて、抱きついて、それからそれから」

97: 2011/12/18(日) 00:53:55.98 ID:4diKdlzH0
セシリア「ちょ、ちょっとお待ちください! そんないくつも」

シャル「そうだよ。それじゃあ一つじゃないじゃない」

鈴「む。昔はこれありだったのに」

箒「それじゃあ一回王様になったら何でも出来ることになるぞ」

一夏「そうなんだよな。でもこれが子供のときにはまかり通ってたんだよ」

シャル「子供のときから苦労してんだね一夏。でも誰が4番かは」

鈴「あんたでしょ、一夏?」

一夏「……」

103: 2011/12/18(日) 00:57:52.62 ID:4diKdlzH0
セシリア「え? そんなまさか」

ラウラ「見せてみろ」

箒「本当に4番……」

シャル「どうしてわかったの?」

鈴「あら、あたしはあんたみたいにせこいことしてないわよ」

箒「なら、どうして」

鈴「勘よ」

セシリア「か、勘?」

一夏「なぜか昔からピンポイントで鈴は俺に当てて来るんだよ」

107: 2011/12/18(日) 01:04:49.07 ID:4diKdlzH0
鈴「んふふ」

セシリア「そんなことが」

ラウラ「ふむ、女の勘というやつか」

シャル「……」

箒「だ、だが命令は一つだぞ?」

鈴「そうねー。じゃあ……4番は王様にき、き、キス」

セシリア「そ、そんなのダメですわ!」

箒「やりすぎだ!」

ラウラ「キス……むう私の嫁が」

一夏「あーいいんだ。皆が思ってるような色っぽい話じゃなくて、ほら鈴」

鈴「う、うん」

111: 2011/12/18(日) 01:07:43.85 ID:4diKdlzH0
チュ

一夏「手にキスって意味だから」

ラウラ「手馴れているな」

セシリア「……うぐぐ」

シャル「む」

箒「く!」

セシリア「つ、次ですわ! 次こそは!」

鈴「……」

王様だーれだ!

125: 2011/12/18(日) 01:24:16.54 ID:4diKdlzH0
一夏「俺だ」

鈴「お、意外」

ラウラ「さすがは嫁だな」

シャル「そういえばこういうとき一夏がどういう命令するのか想像がつかないな」

セシリア「命令は?」

一夏「そうだな……2番と3番がこのゲーム中ずっと手をつないでいる、てのはどうだ?」

箒「!」

セシリア「!」

シャル「そうか……そういう使い方も」

鈴「で、誰よ。2番と3番は」

126: 2011/12/18(日) 01:26:53.17 ID:4diKdlzH0
箒「…………」

セシリア「…………」

ラウラ「またか」

鈴「あはは! 本当になかいいわねー。あんたたち」

一夏「だな」

セシリア「い、一夏さん! ほ、他のことにしてください!」

箒「そ、そうだそうだ!」

一夏「だめだ。王様の命令は」

シャル「絶対」

鈴「そういうことよ」

129: 2011/12/18(日) 01:31:28.54 ID:4diKdlzH0
ラウラ「さ、次に行くぞ」

セシリア「ぐ……仕方ありませんわね」

箒「ほら、手を出せ」

セシリア「ハンカチで手を拭いてくださらないかしら? 汗が凄そうですわ」

箒「貴様よりはマシだろう」

セシリア「……」

箒「……」

シャル「次行くよー。せーの」

王様だーれだ!

132: 2011/12/18(日) 01:33:44.81 ID:4diKdlzH0
ラウラ「私だな」

セシリア「どうしてですの! わたくしに一度もならないなんておかしいですわ!」

箒「日ごろの行いというやつだろう」

セシリア「なんですって!」

一夏「セシリア落ち着けって。俺にはみんなが順番に当たって言ってるみたいに見えるぞ? だから次は」

セシリア「そ、そうですわね。さすが一夏さんですわ」

シャル「どうするの? ラウラ」

ラウラ「一つ聞きたい」

一夏「ん?」

ラウラ「これは永久的に使えるような命令はダメなのか」

134: 2011/12/18(日) 01:43:33.74 ID:4diKdlzH0
鈴「それはだめね。さすがにゲームの範囲内じゃないと。でも、さっきのゲームの時間内みたいなのなら構わないわよ」

ラウラ「なるほど。では次のゲームに範囲を及ぼすようなものは?」

一夏「次のゲームって、この次にくじを引くときってことか? まあ、別に構わないけど……例えば?」

ラウラ「例えば次のゲームの王様の指名や番号の指名だ」

鈴「つまり……次のゲームでは自動的に誰かが王様になったり、指名した番号になるってこと?」

ラウラ「そうだ」

箒「じゃあ、次のゲームで今1番を引いている人が王様になれといわれたら」

シャル「王様は1番だね。今2番を引いている人が次のゲームでは1番になれ、ってこともできちゃう」

138: 2011/12/18(日) 01:54:30.35 ID:4diKdlzH0
一夏「うーん……まあ、いいんじゃないか? でもそうしたら今回ラウラは誰かに命令したり出来ないぞ?」

ラウラ「ああ、かまわん」

鈴「……凄いこと考えるわね」

シャル「……」

セシリア「どういうことです? そんなことしなくても今命令すればいいのではありません? それに今3番の人がいたとして次は1番なれ何ていわれてもどうせ誰かわからないのですし意味が」

一夏「俺もそう思うけど」

箒「……いや、そうでもないだろう」

一夏「え?

139: 2011/12/18(日) 01:55:15.68 ID:4diKdlzH0
ラウラ「じゃあ、命令だ。今2番を引いているものは次のゲームで1番になれ」

鈴「私は3番だから関係ないわね」

シャル「僕は5番」

セシリア「わたくしは4番……あ」

箒「そうだ。本人が黙っていても周りの人がばらすことで……ちなみに私は1番だ」

一夏「げ」

ラウラ「嫁は次のゲームでは自動的に1番だな」

シャル「じゃあ1番の紙は抜いておこうか」

140: 2011/12/18(日) 01:56:02.74 ID:4diKdlzH0
セシリア「これで次に王様になった人は一夏さんと……」

ラウラ「……」

鈴「……」

シャル「……」

箒「……」

王様だーれだ!

142: 2011/12/18(日) 02:01:33.46 ID:4diKdlzH0
疲れた

194: 2011/12/18(日) 11:05:09.25 ID:4diKdlzH0
ラウラ「私だ」

鈴「に、2回連続ですって!」

箒「くうううううう!」

セシリア「痛いですわ、しののののののののさん! 手を握りすぎです!」

箒「のが多いぞ! 誰だそれは!」

セシリア「いいから力を緩めてくださいな暴力女!」

一夏「おーい、仲良くしろよ」

シャル「それで、命令は? ラウラ」

ラウラ「王様が1番を」

196: 2011/12/18(日) 11:09:56.35 ID:4diKdlzH0
鈴「1番を?」

ラウラ「膝に寝かせて撫でる。ゲームの間中ずっとだ」

セシリア「ずるいですわ! ゲームの間中ずっとなんて!」

一夏「それぐらいなら別に俺は構わないけど」

箒「一夏は黙ってろ!」

シャル「ていうか、ラウラが王様にしてあげるんだね」

ラウラ「嫁だからな当然だろう」

197: 2011/12/18(日) 11:12:01.35 ID:4diKdlzH0
×シャル「ていうか、ラウラが王様にしてあげるんだね」

○シャル「それにしても、ラウラが王様なのに1番、一夏にしてあげるんだね」

198: 2011/12/18(日) 11:15:22.17 ID:4diKdlzH0
鈴「仕方ないわね。早くやりなさいよ」

セシリア「なぜそんなに平静でいられますの! 一夏さんが」

鈴「王様の命令は」

シャル「絶対、だからだよね。自分が王様になったときに反対されてダメになっちゃったら嫌でしょ?」

ラウラ「そういうことだ」

セシリア「くううう!」

一夏「じゃあ、俺はラウラの膝の上に頭を乗せればいいのか」

ラウラ「そうだ。こい」

200: 2011/12/18(日) 11:17:17.47 ID:4diKdlzH0
一夏「それじゃあ……重いかもしれないけど」

ラウラ「これぐらい羽のようなものだ」

鈴「無駄に男らしいわね」

箒「……おい、なにをにやけてるんだ」

一夏「え!? いや、別にそんなことないって!」

シャル「次、いこう」

王様だーれだ!

204: 2011/12/18(日) 11:21:57.28 ID:4diKdlzH0
ラウラ「私だ」

シャル「な」

セシリア「おかしいですわよ!」

鈴「3回連続なんて……!」

箒「不自然だろう!」

ラウラ「そうなってしまったのだから仕方ない」

シャル「……何か変なことしてないよね? ラウラ」

一夏「おいおいたまたま3回連続で当たっただけだろ。なにをそんな」

鈴「ラウラの膝に頭を乗せてにやけてるやつの言うセリフじゃないわね」

一夏「う」

ラウラ「ふむ……別にシャルロットが初めにやった細工というのはやっていないが、このままだと私が永久に王様になることだけは言っておこう」

207: 2011/12/18(日) 11:28:52.00 ID:4diKdlzH0
鈴「ど、どういうこと? ずっと王様のくじを引き当てられるとでも言いたいわけ?」

ラウラ「そうだ」

セシリア「どうしてですの!」

ラウラ「簡単な話だ。さっき私が王様になっただろう? それで紙を戻すときに王様の紙をどこに置いたか見ていたというだけだ」

箒「どういうことだ? どこに置こうがきちんとその後誰にもわからないように混ぜているのにそんなこと」

セシリア「そうですわ。ぐっちゃぐちゃに混ぜてますのに!」

ラウラ「だが、それでも私の目ならどんなに混ぜられても追跡、推測できる。だからだ」

鈴「なん……ですって……」

一夏「すごすぎるな……」

210: 2011/12/18(日) 11:32:41.20 ID:4diKdlzH0
シャル「確かに箱に蓋をしているわけじゃないもんね」

鈴「中が見える限りずっとラウラが王様ってわけか」

ラウラ「そういうことだ。で、命令だが、箱の中身が見えなくすることを禁止する」

セシリア「ちょっと!」

箒「それではずっとお前が王様じゃないか!」

ラウラ「そうだぞ。それが戦略」

一夏「戦略って……」

213: 2011/12/18(日) 11:36:45.43 ID:4diKdlzH0
シャル「ラウラ……それじゃあゲームにならないよ」

鈴「そうね。まあルール違反ってわけじゃないけど、さすがに」

一夏「だな。それはやりすぎだ」

ラウラ「むう……」

セシリア「次からは蓋をしませんと不公平ですわ」

箒「もともとこのゲームは公平じゃないような気がするが」

ラウラ「では命令を変えよう。3番が王様の胸を揉む」

セシリア「!」

シャル「!」

鈴「!」

箒「!」

217: 2011/12/18(日) 11:40:39.74 ID:4diKdlzH0
一夏「さ、3番って……俺?」

ラウラ「そうだ。嫁の番号もどこにあるか見ていたからな」

セシリア「そんなの!」

シャル「ラウラ」

鈴「……ま、いいんじゃない?」

箒「おい!」

鈴「次からは見えなくなるんだし今回は仕方ないじゃない。それに気づかなかったあたしたちも悪いわけだし。何より王様の命令は」

ラウラ「絶対」

一夏「本気かよ……」

220: 2011/12/18(日) 11:46:46.93 ID:4diKdlzH0
飯食いに行ってきまする

279: 2011/12/18(日) 16:42:56.57 ID:4diKdlzH0
ラウラ「さ、いいぞ」

一夏「そんなに胸を強調しなくていいから! ……じゃあその、揉むぞ?」

ラウラ「ああ。服は脱いだ方がいいか?」

一夏「いや、服の上からでいいから……えっと、こ、こうか?」

箒「……」

セシリア「……」

ラウラ「む……」

一夏「おお……これは」

鈴「なんて顔してんのよ馬鹿一夏!」

シャル「でもなんで、胸を揉んでほしいの?」

ラウラ「ん? 夫婦とはそういうものなのだろう?」

282: 2011/12/18(日) 16:46:05.93 ID:4diKdlzH0
箒「そんなわけないだろう」

セシリア「胸をもみ合う夫婦など見たことありませんわ……わたくしはてっきり大きくしてほしいのかと」

ラウラ「大きく?」

鈴「胸を男に揉んでもらうと大きくなるって話があるのよ」

セシリア「誰かさんももんでもらったほうがよろしいのでは?」

鈴「誰に言ってんの!?」

セシリア「おほほほ。独り言ですわ」

シャル「…………いつまで揉んでるの、一夏」

284: 2011/12/18(日) 16:50:46.34 ID:4diKdlzH0
一夏「え、あ、いや! ごめん」

ラウラ「む。もうおしまいか。まあいいだろう。大きくしてもらうのはまたの機会でいい」

シャル「そんなことしなくていいんだよ。そのままのラウラが一番素敵だと思うよ」

ラウラ「そうか? ではこのままでいいか」

鈴「……そのままの自分が」

セシリア「でもある程度の大きさは必要ではなくて?」

鈴「だから誰に言ってるの!?」

セシリア「独り言ですわー」

一夏「……」

パシ

一夏「いて!」

箒「何だその手の動きは、いやらしい。余韻に浸っている暇はないぞ」

王様だーれだ!

287: 2011/12/18(日) 16:54:15.79 ID:4diKdlzH0
一夏「俺だ!」

セシリア「もおおおおおおお! おかしいですわよ! なんでわたくしばかり! ちゃんと箱に蓋もしましたのに!」

鈴「日頃の」

セシリア「なんですの!?」

ギロリ

鈴「おっと」

箒「いい気味だ」

シャル「一夏が王様か」

ラウラ「何にするんだ?」

一夏「……ふむ、なんか殺伐としてきたな。ここは仲良くするためにも」

291: 2011/12/18(日) 16:59:46.52 ID:4diKdlzH0
箒「いやらしいことを言ったら殴るぞ」

一夏「いわねえよ! ……そうだな1番が5番にやる気になる言葉をかけてあげる、ってのはどうだ? 本音でな」

ラウラ「ふむ。嫁らしくていいかもしれんな。しかし私は2番だ」

セシリア「……はあ。4番ですわ」

箒「3番だ」

鈴「あら、あたしが1番よ」

シャル「…………5番は僕だね」

一夏「セシリアは外れちゃったか。仕方ない。じゃあ鈴、シャルにやる気になる一言をかけてあげてくれ」

鈴「……」

296: 2011/12/18(日) 17:04:58.11 ID:4diKdlzH0
セシリア「これは……また」

鈴「……ねえ、一夏。確認しておくけど、やる気になる言葉、で間違いないのよね?」

一夏「ああ!」

シャル「……」

ラウラ「どうした、シャルロット?」

シャル「ううん、別に」

鈴「じゃあ……」

一夏「早く!」


鈴「シャルロット。汚れてるけど頑張ってね。いつか一番になれるといいわね」

300: 2011/12/18(日) 17:09:55.07 ID:4diKdlzH0
シャル「……………………」

一夏「ん? どういう……まあ応援してるみたいだからいいか」

セシリア「ちょ、ちょっと鈴さん!」

箒「どうしたんだ?」

セシリア「え? あ、いえ……」

ラウラ「シャルロット」

シャル「……………………どうしたの? ラウラ」

ラウラ「いや、なにか雰囲気が」

シャル「雰囲気? どうしたの? 僕はいつもどおりだよ? 鈴に応援されてものすごーくやる気になったから」

一夏「お、早速仲良くなったか? いいことだな! じゃあこの調子で次!」

王様だーれだ!

305: 2011/12/18(日) 17:17:29.81 ID:4diKdlzH0
箒「ぐ!」

鈴「あーもう!」

ラウラ「……」

シャル「……ち」

一夏「誰だ?」

セシリア「うふふふふふ! これが目に入らなくて!? きましたわあー! 私の時代が! 王様はわたくしセシリア・オルコットですわ!」

箒「メシマズ・コルセット?」

セシリア「セシリア・オルコットですわ! しのののののののののさん!」

一夏「まあまあ。それでセシリア、命令は?」

310: 2011/12/18(日) 17:23:59.67 ID:4diKdlzH0
セシリア「伊達に煮え湯を飲まされ続けてきたわけではありませんわよ! わたくしの命令は」

箒「言っておくが、王様の料理を全員が食せ、なんてのはやめてくれよ。氏人がでかねんからな」

セシリア「そんなこといいませんわよ! 大体貴方なんかにわたくしの料理を」

シャル「まあまあ、セシリア」

ラウラ「話が進まんぞ」

鈴「で、どうすんの」

一夏「お手柔らかに頼むぜ」

セシリア「うふふふ」

箒「早く言え」

418: 2011/12/18(日) 21:45:30.00 ID:4diKdlzH0
セシリア「この場にいる男の人は王様にキスを。勿論、唇で」

一夏「ええ!?」

シャル「!」

鈴「!」

ラウラ「!」

箒「馬鹿か。そんなのダメに決まっているだろう。名指しはダメだと」

鈴「……その手があったか」

箒「いや、そういうのはダメなんだろう?」

423: 2011/12/18(日) 21:50:26.30 ID:4diKdlzH0
鈴「ダメっていいたい気持ちは満々だけど。でも別に指名してるわけじゃないわ。この場にいる男の人、例えばもう一人男がいればそいつも対象になるわけだから」

一夏「ありといえば、ありか?」

シャル「……でも、それだとこれから一夏が狙い撃ちされちゃうよ?」

セシリア「ああ、そうですわね。なら、次からそういう性別でくくることは禁止、ということで」

ラウラ「次から、か」

セシリア「先ほどのラウラさんもそうでしたわよね?」

箒「し、しかし! そんな!」

セシリア「あら篠ノ野さん? 頭を使った結果ですわ」

428: 2011/12/18(日) 21:55:39.66 ID:4diKdlzH0
一夏「どうする? 鈴」

鈴「……ダメっていいたいけど。いやダメだと思うんだけど。後からあたしの命令もそういうのでダメって言われたら嫌なのよね」

箒「私は反対だ!」

シャル「僕も」

ラウラ「嫁よ。お前はいいのか」

一夏「い、いや、うーん」

箒「いやらしいぞ一夏!」

セシリア「いやらしくなんかありませんわよ! 王様の命令は絶対ですわ!」

鈴「それを言われると……じゃあ、ちょ、ちょっとよ? ほんの少し触れるだけ。1秒なら」

430: 2011/12/18(日) 22:00:16.84 ID:4diKdlzH0
箒「おい!」

セシリア「うふふふふふ。ええ勿論。少しだけですわ」

一夏「ほ、本当にするのか?」

シャル「……」

ラウラ「だんだん過激になってきたな」

セシリア「ほらお許しが出たのですからこの場にいる男の人。わたくしにキスを」

一夏「……いいのか?」

鈴「す、すぐにやめなさいよ。ちょっとだけ」

シャル「一夏。これ」

432: 2011/12/18(日) 22:04:09.89 ID:4diKdlzH0
一夏「ん? これは……」

シャル「これで安心でしょ? 命令通りだし」

箒「ん? ……ああ、なるほど。これはいい」

鈴「あははは。相変わらず狡賢いわね」

セシリア「一夏さん。早くしてくださいな」

一夏「ん。わかった……じゃあ、目を瞑ってくれ」

セシリア「はい」

一夏「よし」

セシリア「一夏さん……」

サッ チュ

434: 2011/12/18(日) 22:07:59.22 ID:4diKdlzH0
セシリア「!?」

一夏「ふう……紙越しでもなんか照れくさいな」

鈴「さ、次に行きましょう」

セシリア「お待ちなさいな!」

箒「なんだ騒々しい」

セシリア「わ、わたくしは唇で、と命令したはずです! こんな、紙を挟んでキスなんて」

ラウラ「だが、唇でキスする、という命令だったわけだから違反ではない」

シャル「残念だったねセシリア」

セシリア「うぬぬ……そんなのあんまりですわ!」

鈴「次からはもっと具体的に言うことねー。じゃあ、次」

王様だーれだ!

921: 2011/12/20(火) 16:54:26.39 ID:zv8DSTze0
ラウラ(…そろそろ頃合いだな)

『王様だーれ――』

ラウラ(チャンスは一度…箱の蓋が取り払われて、クジが垣間見えるその一瞬…!)

ラウラ(決して取り逃がしはしない! この刹那にすべてをかける!)

『――だ!』

ラウラ(――見えた!)

922: 2011/12/20(火) 16:59:52.32 ID:zv8DSTze0
ラウラ(ぐぅ…だが、わずかに箒が早い…このままでは出遅れてしまう…!)

ラウラ(やむをえまい…AIC!!)カッ

箒「――!?」ビタッ




ラウラ「ふふふ…私が王様のようだな」

926: 2011/12/20(火) 17:02:48.28 ID:zv8DSTze0
箒「……」

鈴「ちっ…」

セシリア「でもラウラさんが王様って、久しぶりですわね」

一夏「そうだな。で、ラウラ。命令はなんだ?」

ラウラ「そうだな。1番は王様を抱きしめながらキスをし、最後には貞操を貰え。
    もちろんお前だ、一夏」

3人「!?」

927: 2011/12/20(火) 17:06:13.66 ID:zv8DSTze0
一夏「はぁ!? 何だよ、それ!」

鈴「…随分と一夏の番号に確信があるのね」

ラウラ「一夏だけではないぞ? 2番は鈴、3番は箒、4番はセシリア。そうだろう?」

3人「なっ…!?」

一夏「あ、当たってる…。でも、何で?」

セシリア「…箱にも蓋はしてますのに…。まさかイカサマを?」

930: 2011/12/20(火) 17:11:14.19 ID:zv8DSTze0
ラウラ「イカサマとは心外だが、確かに全うではないかもしれんな。
    教えてやろう。このゲームが今何回目か知っているか?」

鈴「…ちゃんと数えてないけど、10回以上はやって……あ!」

一夏「? どうかしたのか、鈴?」

セシリア「そうでしたの…こんな単純な見落としを…」

931: 2011/12/20(火) 17:13:49.87 ID:zv8DSTze0
ラウラ「嫁以外は気づいたようだな。正確にはこのゲームはこれで15回目だ」

一夏「それがどうしたんだよ?」

ラウラ「気がつかないか? 15回も同じゲームで使われた紙が、どうなるか?」

セシリア「そういえば、最初にシャルロットさんのクジを取り替えてから、ずっとこのまま…」

932: 2011/12/20(火) 17:16:08.88 ID:zv8DSTze0
鈴「そりゃそんだけ使ってたら、どの紙もヨレヨレになるわけね…」

箒「どの番号も判別がつくくらい、折り目や汚れが付いている…。だから、あの時…」

ラウラ「そういうわけだ。次からは紙を入れ替えてもいいが、この回だけはきちんと命令に従ってもらおうか」

一夏「で、でもこれは流石に…」

934: 2011/12/20(火) 17:18:37.93 ID:zv8DSTze0
鈴「そ、そうよ! 貞操をそんな簡単に捨てるなんて、あんたどうかしてるわ!」

ラウラ「捨てるわけではない。嫁に大事に奪ってもらいたいのだ」

セシリア「で、でもいくらこんなの、まかり通るわけ――」

ラウラ「何故だ。私は何も規律違反は侵していないぞ?
    イカサマをしたわけではない。どこに咎められる余地がある?」

936: 2011/12/20(火) 17:22:08.17 ID:zv8DSTze0
鈴「だ、だからってこんな命令…」

ラウラ「鈴。お前が最初に言っていたことだぞ。王様の命令は――」

箒「待て、ラウラ。お前の主張は通らないぞ」

ラウラ「…ほう。何か言いたげだな、箒」

箒「お前…私がそのクジを取ろうとしたとき、私にAICを発動させたろ」

938: 2011/12/20(火) 17:25:36.25 ID:zv8DSTze0
ラウラ「…ああ、そうだな。だが、それが何か?」

箒「…このような児戯でISを発動させるのは、流石に度が過ぎているのではないか?」

ラウラ「ふっ…確かに大人げないかもしれないな。だが、それがどうした?
    私はやはり、何もルール違反は侵していない」

ラウラ「どこで確約があった? 『ゲーム中はISを使用してはならない』、と」

939: 2011/12/20(火) 17:27:53.18 ID:zv8DSTze0
箒「…確かに言ってないな。そのようなルール、どこにもなかった…」

ラウラ「ふっ、そうだ。落ち度があるとすれば、
    私のAICを警戒して、もう少しルールを厳格にするべきだったな」

箒「…ゲーム中にISの使用は、特に禁止されてない。…そうだな?」

ラウラ「その通りだ。まだ何かあるのか、箒?」

942: 2011/12/20(火) 17:30:52.18 ID:zv8DSTze0





箒「…では、私がこのような手段に出るのも特にルール違反ではないな?」<IS展開>

ラウラ「…ほう。なるほど、確かにな」

一夏「お、おい……箒?」

943: 2011/12/20(火) 17:34:03.47 ID:zv8DSTze0
鈴「そしてついでに言っちゃえば、『誰かのクジを横取りしちゃダメ』っていうのもなかったわよね?」<IS展開>

セシリア「フフフ…最初からこうすれば良かったのですわ」<IS展開>

ラウラ「ふっ…面白い。お前たちとは遅かれ早かれ、こうなる運命だと思っていたよ」<IS展開>

一夏「お、おい! 皆落ち着いてくれ!」

946: 2011/12/20(火) 17:37:10.24 ID:zv8DSTze0
ラウラ「もう、ゲームも王様も関係ない!」

セシリア「そうですわね!」

鈴「勝ったほうが!」

箒「正義!」

一夏「ちょっと待ってくれ! 頼むから俺の家で暴れないでくれ!」

949: 2011/12/20(火) 17:40:28.27 ID:zv8DSTze0
4人『勝負!!』



ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ


4人「」

??「……随分と面白そうなことをしているじゃないか、小娘ども…」

951: 2011/12/20(火) 17:43:31.37 ID:zv8DSTze0
一夏「あれ………? か、壁が消しとんだ…?」

セシリア「あ…あぁ……」ガチガチ

ラウラ「そ、そんな…何故……」ガクガク



千冬「私の家で、私の弟で…貴様ら、何をしていたぁッッッ!!??」ドドドドドドドドドドドド

954: 2011/12/20(火) 17:46:35.55 ID:zv8DSTze0
箒「ひぃぃぃぃぃ…」ガタガタ

鈴「な、何で千冬さんがぁぁぁぁぁ…?」ブルブル

千冬「あぁ、そんなことか。こいつに聴いたんだ」ポイッ

ドサッ


シャル「」チーン

956: 2011/12/20(火) 17:49:27.70 ID:zv8DSTze0
一夏「シャ、シャルゥゥゥゥゥゥゥゥ!?」

セシリア「か、完全に気を失っていますわ……」

箒「そうか…IS学園にもどる道中、鉢合わせしてしまったのか…」

千冬「言い渋ってはいたが、いざ口を割らせてみればこの様だ」

千冬「…デュノアは、きちんと『話し合い』に応じてくれたぞ? 次はお前らの番だよな? なぁ?」ニゴッ

5人「」

958: 2011/12/20(火) 17:53:26.60 ID:zv8DSTze0
千冬「…私の居ぬ間に、散々といい思いをしていたようじゃないか? えぇッッ!?」クワッ

5人(あ、ヤバい…これ完全に氏んだ……)

千冬「お前らに言いたいことや聴きたいことは山のようにあるが…
   まずはお前から聞こうか、ボーデヴィッヒ?」ギラッ

ラウラ「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃ…じじじじじじじ自分は、特に、な、何も……」

959: 2011/12/20(火) 17:57:13.53 ID:zv8DSTze0
千冬「ああ、違うぞ。私がお前に聞きたいのは、そういうことじゃない」ニコッ

ラウラ「きょ、教官…教官は、自分のことをそこまで信じてくれて…!」パァァ

千冬「私がお前に聞きたいのはな、ボーデヴィッヒ」



千冬「この短い生涯のうちで言い残しておきたかった事だぞ?」ニゴォ

ラウラ「」

960: 2011/12/20(火) 18:00:13.99 ID:zv8DSTze0
~1分後、織斑邸の前には無残に横たわる5名の生徒の姿が!~

一夏「み、皆……なんか、すまん……」

千冬「ふん。まったくお前もお前だ。休日だからといって羽目を外しすぎだぞ馬鹿者」

一夏「ご、ごめん…千冬姉…」

千冬「ったく…。あやうく近親者に不純異性交遊を許すところだったぞ。あまり心配させるな」

一夏「う、うん…」

961: 2011/12/20(火) 18:02:37.46 ID:zv8DSTze0
千冬「…しかし王様ゲームか。ふっ、下らんな」

一夏「な、何だよ。確かに子供っぽいかもしれないけど、いいじゃないか。遊びなんだし」

千冬「違う。私はこのゲームの構造自体が、気に食わないのだ」

一夏「え?」

千冬「一夏。これが何か、わかるか?」サッ

『王様』

962: 2011/12/20(火) 18:06:42.45 ID:zv8DSTze0
一夏「あ! それはラウラが最後に引いたクジ!」

千冬「そうだ。王の権限というのはな、一夏。運否天賦によって賜るようなものではない。
   自分の力で、掴み取るものなのだ」

千冬「…まぁ。あの小娘どもは最後のほうになって、なようやく気付いたみたいだがな」

一夏「そうだよなぁ。でも、何で皆あんなに必氏だったんだろ?」

千冬「……馬鹿者が」

963: 2011/12/20(火) 18:09:19.78 ID:zv8DSTze0
千冬「さて。私が王様だな。一夏、命令を出す」

一夏「な、なんだよ…下らないって言ってたのに…」

千冬「細かいことはなしだ。散々私を差し置いて楽しい思いをしていたんだろう?」

一夏「そ、それは……」

千冬「言っておくがお前との『話し合い』、忘れたわけではあるまい?」

一夏「うぅ……」

964: 2011/12/20(火) 18:12:20.56 ID:zv8DSTze0
千冬「ふむ…そうだな。お前への命令は…」




千冬「あの小娘たちに『命令』されたことを、すべて私にぶつけてもらおうか。
   一晩かけて、な…」

一夏「」

~おわり~

965: 2011/12/20(火) 18:14:53.06 ID:4dxXeiNX0

966: 2011/12/20(火) 18:15:11.48 ID:zv8DSTze0
これで終わりだ。工口は時間と体力的に無理だた…
すまぬ…じゃあの

引用: 一夏「王様ゲーム?」