1: 2014/07/02(水) 19:06:55.73 ID:/SwXs5wbo

「プロデューサー、企画書通りましたのでこっちの書類に目を通してください」

 ドラムロールの様に三つのタイプ音が響く事務所。
時計を見れば午前七時。もう少しすればアイドル達が出社してくる。
エアコンもまだ効いていず、コンピューターの熱気と相まって額に汗が滲む。

「了解。……それと予算案の方なんだけど」
「それはちひろさんの方にお願いします」

 インカムをつけた事務員から書類を受け取り、
言われたとおりにもう一人の事務員に声をかける。

「で、どうなった?」
「ん~、今月末までには承認させます」
「了解」

 言って。またパソコンと睨めっこ。
入社して以降負け越している。勝つ日が来る予定はない。

「おはようございます!」
「おはよう春香、今日は一番乗りだな」
「はいっ!」

 それから三十分程雑務を片付けていると事務所の扉が開き
元気な声が静かだった部屋に広がる。その後ろではエレベーターが忙しなく動いていて、
チンという音と共にざわざわとウチのアイドル達が降りてくる。

「おはよー」
「おはよう杏奈。……また夜更かししてゲームしてたか?」
「おっはようございまーす!!!」
「おはよう愛。相変わらず元気だな」
「お疲れサマー」
「おいこら杏。仕事はこれからだ」

 個性的なアイドル達。総勢250名以上。
日本最大の芸能プロダクション。俺は、そこでたった一人のプロデューサーをやっている。




7: 2014/07/02(水) 19:20:42.60 ID:/SwXs5wbo

―――

 たった一人、そうなんの誇張も無くたった一人。
プロデューサー兼マネージャーとして俺はここに勤務している。
いや、最初は13人だった。……うん、それでも普通じゃないか。
まぁとにかく二桁だった。そこに3人増えて、アイドルが成長し
事務所が大きくなるのをみて、俺自身もどんどんスカウトをしている内。

「気づけばこれだもんな……」

 事務所地下三階地上七階建、直ぐ隣には高級マンションさながらの女子寮。
巷では『ツインアイドルタワー』などと呼称されている。ちょっとした観光名所だ。

 特に朝の出勤時間には女子寮からアイドルがぞろぞろとでてきて、
その隣の事務所にぞろぞろと吸い込まれていくという不思議な光景が広げられ。
この辺りの名物になっている。

11: 2014/07/02(水) 19:33:05.59 ID:/SwXs5wbo

「ちょっと! 千早のCDを輝子のデスメタルと入れ替えたの誰!? また亜美真美!?」
「うあうあー! 蒸れ衣だよー!」
「そうだよーそれは麗奈がやったんだよー!」

 打って変わって事務所が煩くなり作業どころではなくなる。

「クッキー作ってきたんですけど雪乃さんお茶会しません?」
「あらじゃあ場所なくなる前に談話室に行かないと」

 毎朝の恒例行事だ。アイドルには全員出社退社時には
二階の事務所に顔を出して『居る居ないボード』に掛かってる
自分の名前を『居る』の方にするよう義務付けている。
……じゃないと誰が居て誰がいないのかわからなくなるためだ。

「あふぅ……、美希お仕事まで時間あるから仮眠室行ってるの」
「えっと、おやすみなさい?」

12: 2014/07/02(水) 19:40:22.08 ID:/SwXs5wbo

 沢山のアイドルがいて、みんな仲良く楽しそうに仕事をしている。
それはデビューからずっと見守り続けたファン一号としてとても喜ばしい。

 俺自身この仕事が大好きだし。
彼女達とこれからもトップを目指して走っていく事になんの迷いも無い。
ただ、ただそれでも一つだけ言わせてもらうなら。

「なんで俺一人なんだよぉぉ!」

 三々五々。ボードをひっくり返し用事のある階に移動し、
また静かになった事務所に俺の悲痛な声が響いた。
それはもう響いた。

 ――俺が過労氏するまであと何日?

14: 2014/07/02(水) 19:41:52.96 ID:/SwXs5wbo

 とまぁこんな感じの765+876+CG合体プロダクションとPの話
地の文ありだったり台本だったりは気分によって

24: 2014/07/02(水) 19:58:19.37 ID:/SwXs5wbo

【ある日の日常1】

かな子「シフォンケーキ作って来たんですけどいかがですか?」

法子「あ、私もドーナツ持ってきた!」

春香「クッキーもありますよ!」

雪歩「あ、私お茶いれますぅ」

星梨花「お手伝いします」

絵理「て言うか糖分過多?」

P「……お前らほどほどにな」


 ほぼ毎日小規模なパーティが起こります。

30: 2014/07/02(水) 20:22:37.32 ID:/SwXs5wbo

【事務所の構造】

1階 受付ロビー 
 急な来客の対応などはここで
 一応受け付け嬢は居ますが、高頻度で暇なアイドルがやってたりもします

2階 事務室&談話室(その1)
  事務室
   プロデューサー(一名)と事務員(二名)が居るところ。
  談話室(その1)
   なぜその1かというとその2その3があるから
   事務室の隣なので年少組や仕事が控えてる人間が主に使う

3階 衣装室&更衣室
 アイドルの人数が人数の為、ライブ衣装だけでもとんでもない量。
 他にも仁奈の着ぐるみや、有事の際の新品の下着とかシャツとかが置いてある。

4階 ダンス&ボーカルレッスン室
 スケジュール的に移動が厳しいときや、時間を気にせず自主トレーニングに励みたい時などに使われる
 トレーナーには直接来てもらう。遮音性に優れてるので激しいダンスでも愛や茜が叫んでも大丈夫。

5階 仮眠室&シャワールーム
 名前の通り。ベッドが沢山ならんだ広い部屋は少し怖い。
 シャワールームはレッスン、仕事を終えたアイドルが割と頻繁に使う。

6階 給湯室&談話室(その2)
 給湯室自体は2階事務室にもあるが、こちらのはもはや厨房と言って問題ない規模。
 朝、昼、晩には誰かしらがここで料理をしている。(響、フェイフェイなど)
 故にここ談話室は食事を取るアイドルがしようすることが多い。
 お茶会も大抵ここで開かれるため、オフのアイドルがお菓子目当てで顔出すことも。(亜美真美など)

7階 応接室&会議室&談話室(その3)
 応接室
  大事なお客様の応対やインタビューなどを受ける部屋
 会議室
  四半期毎に何人かの成人組アイドルを交えて予算案やプロデュース案、
  経営方針などを話す。あまり使われていないため静かに集中したい人がいる。(千早、千秋など)
 談話室(その3)
  ほぼ大人組用。飲みに行くにも人数的に予約せずに行くのは難しく、
  寮で飲むのは年少組に悪影響という事で夜に宴会が開かれる場所。(このみ、楓など)

屋上 庭園
 桃華、伊織などからヘリポートに、という要求があったものの却下。
 緑豊かな屋上庭園になった。凛や夕美が植物の面倒を見て、藍子などがよく散歩をしている。
 夏場はビアガーデン化することも。

地下 1~3
 晶葉の研究室や輝子のきのこ部屋。
 泉、マキノ、晶葉の合作プロテクトが掛かった社外秘資料室など。

31: 2014/07/02(水) 20:23:17.03 ID:/SwXs5wbo
>>27
おうわざとだよ(ふるえ声)

33: 2014/07/02(水) 20:37:03.54 ID:/SwXs5wbo

【ここらじゃよくあること】

小鳥「あ、プロデューサーさん! 下についたみたいです!」

P「わかった! お前ら行くぞ!」

 事務所前

P「よし、真と涼は一台目でヴィジュアルレッスン!
 凛、奈緒、加蓮は二台目で砧スタジオへ、
 ロコとアーニャは三台目でTBS。
 蘭子、律子、桃子は四台目でまつりと春香と茄子は五代目で……!」






通行人A「あれ? なんだあのタクシーの群れ?」

通行人B「あ? ……あぁ、ここらじゃよくあることだよ」

37: 2014/07/02(水) 20:50:28.55 ID:/SwXs5wbo

【先輩】

泰葉「あ、どうも」

桃子「……あ、うん」

泰葉「……」

桃子「……」

泰葉「えっと……」

桃子「なに……?」

 ガチャ

春香「おはようございまーす!」

泰葉「あっ、おはようございます!」

桃子「おはようございます!」

P(大先輩つえぇぇー)

40: 2014/07/02(水) 20:58:43.86 ID:/SwXs5wbo

【ある日の日常2】

小鳥「明らかにおかしいですよね」

P「ん?」

小鳥「この会社ですよ、事務員二人にプロデューサー一人って」

ちひろ「零細でももうちょっとマシですよね」

P「芸能界最大の事務所の人数ではないのは間違いない」

ちひろ「ストでも起こしましょうか?」

小鳥「……起こせたら、いいんですけどね」

P「そんなことしたらどうなるか考えるだけで恐ろしい」

ちひろ「各局のテレビ、ラジオが欠員だらけに……」

小鳥「生じる多額の賠償金」

P「よぉーし、今日も氏ぬ気で働くかー」

54: 2014/07/02(水) 21:18:13.00 ID:/SwXs5wbo

【高給取り】

亜子「やらしー話、プロデューサーちゃんいくらもらってん?」

P「またずいぶんと……直球だな。その手やめろ」

伊織「あら、それは私も気になるわね」

小鳥「ちひろさんは知ってますよね」

ちひろ「まぁ、私が経理担当してますからね」

亜子「ほんま!? じゃあ、おしえてぇーな。どうせそっちはうちらの懐事情筒抜けなんやし!」

P「おいおい、それとこれとは別だろ。こっちは雇用側としてだな……」

伊織「でも、私達の為に身を粉にして働いてるプロデューサーがどう評価されてるのか
    興味を持つのは仕方ないんじゃないかしら?」

亜子「せやせや! この業界闇が深いって桃子パイセンもゆうてたしな!
    もし不当な評価されてるんならウチラかて嫌やし」

ちひろ「どうします?」

P「あー、まぁあまり言いたくないんだが……仕方ないな」

亜子「おー! で、いくらなん?」

  ガチャ 千鶴「みなさん! ごきげ――」

P「えーっと、去年は年収4億5千ま……」

伊織「は、はぁぁぁっ!?」

亜子「お、億!?」

小鳥「ぶっちゃけ事務所一番の高給取りですよね」

ちひろ「プロデュースしてる人数が人数ですから、一応十五万×人数で毎月計算してます」

千鶴「……あぁっ」 バタッ

愛「千鶴さぁぁーん! 扉開けるなり千鶴さんがーーー!!!」

P「愛うるさい」

72: 2014/07/02(水) 21:40:15.98 ID:/SwXs5wbo

【アイドルマスター】

P「……局に来るのも久しぶりだな。
  最近は営業しなくても仕事が選べるくらいだもんなぁ……
  あ、すいません局長に会いたいんですけど」

受付「アポイントメントはございますか?」

P「いえ、道すがら立ち寄っただけなので」

受付「申し訳ありません、それでは……
    もしよろしければお名前をご確認させていただいても?」

P「P、と申します」

受付「っ! しょ、少々お待ちください! ……はい、P様がお見えに……はい。
    申し訳ありません、すぐにこちらに来ると」

   (階段をものすごい勢いで駆け下りてくる音)

局長「や、やぁPくん! 今日はなんのようかね」

P「局長ご無沙汰してます、申し訳ありませんわざわざ降りてきていただいて」

局長「いやいや、わざわざ君が来たんだ他の事など些事だよ」

P「すみません。……それで、本日は来クールの番組企画で提案がありまして」

局長「わかった全て任せてくれたまえ、要望どおりに実現させよう!」

P「え? いえ、とりあえず今日は詳しい話をと……」

局長「いやいや問題ない! これがその書類かね? わかった後は任せてくれ!」

P「あ、はぁ……すいません。これからもウチのアイドルをよろしくお願いします」

局長「それはこちらの台詞だ。……これからもうちの局をよろしく頼む……いや本当に」

74: 2014/07/02(水) 21:42:55.24 ID:/SwXs5wbo

 事務所

P「と言うわけで企画通ったよー」

小鳥「あぁ、はいわかってました」

ちひろ「だろうと思って予算案と出演希望のアイドルのリストだしときました」

P「流石仕事が早い」

小鳥(仕事が早いというか)

ちひろ(あなたが企画して局に直で持っていった時点で……ね)

P「よーし! ……事務仕事するか」

78: 2014/07/02(水) 21:53:55.54 ID:/SwXs5wbo

【事務員二人のお給料】

二階堂千鶴「うぅ……わたくしとしたことが気を失ってしまうなんて」

亜子「いや、あれはうちでも卒倒しかけたわ」

伊織「私もよ。かなり稼いでないと割りに合わないとは思ってたけど」

P「ははは。まぁ、使う機会がないんだけどな」

愛「なんの話ですかー!?」

小鳥「プロデューサーのお給料の話よ」

ちひろ「アイドルの誰よりも稼いでるって話」

愛「そうなんですか!? プロデューサーさん凄いんですね!」

千鶴「4億円……一万円札が四万枚? 一生遊んで暮らせる……」

伊織「千鶴……色々とボロを出す前に正気に戻りなさい」

亜子「ちゅーか、せや。あまりのインパクトにぶっ飛んでたけど
    ちひろさんと小鳥さんはどうなん? 二人も仕事量ハンパないやん?」

小鳥「えぇ~っと」

ちひろ「プロデューサーの半分くらいですね」

P「あ、そうだったんですか?」

愛「プロデューサーさんの半分っていくら位ですか?」

伊織「……2億3000万って所かしら」

愛「えぇっ!? プロデューサーさんって4億円も稼いでたんですか!?」

P「お前聞いてなかったのか?」

千鶴「うぅん……」

ちひろ「あぁ、また千鶴ちゃんが!」

85: 2014/07/02(水) 22:09:49.94 ID:/SwXs5wbo

【成長?】

 ――数年前

P「あーくそ、1人でアイドル13人なんて身体がもたないって!」

小鳥「書類ここ置いておきますねー」

雪歩「お茶入りましたー」

 ――876統合後

P「急に3人も増えるって聞いたときはどうかと思ったけど
  セルフプロデュースでやってただけはあってそこまで……」

小鳥「こちら書類になりまーす」

P「……また不眠不休か」

 ――アイドル50人突破後

P「事務員も増えて少しは楽に……」

ちひろ「前回のイベント書類です」

小鳥「プロデューサーさん、アイドル志望の娘達のプロフィール目を通して置いてください」

P「……はい」

 ――アイドル100人突破後

P「最近テレビ局行くと知らないスタッフの方にも挨拶されるんだけど」

小鳥「うちも有名になりましたからねぇ」

ちひろ「もう少し人数増やして貰いたいですね」

 ――アイドル200人突破後

P「この間道をあるいてたら女の子に『私をアイドルにしてください』って声をかけられた」

小鳥「Pさんも有名になりましたからねぇ……」

ちひろ「あの、社長がバカンスに行くっていま電話が」

P「は?」

 ――アイドル250人突破後

P「あー、書類処理終わったー」

小鳥「お疲れ様ですー」

ちひろ「ちょうどこっちも終わりそうです」

P「いやぁ、今日は定時にあがれそうだ!」

小鳥「そうですねぇ。久しぶりに飲みにでも行きます?」

ちひろ「いいですね! ただ、大人組には内緒にしないと」

P「大宴会になるからなー」

「あははは」

98: 2014/07/02(水) 22:28:02.13 ID:/SwXs5wbo

【動物園】

響「うわぁ~! ハム蔵! 自分が悪かった! だからでてきてよー!」

優「ほら、アッキー! ワニ子ちゃんは怖くないよー!」

雪美「ペロ……、ねこ吉と仲良し……?」

亜里沙「ウサコちゃんも仲間に入れてあげてー」

ウサコ「仲間に入れて欲しいウサー!」

仁奈「えとえと……じゃあ仁奈は羊の気持ちになるですよー!」

朋花「うふっ、可愛い子豚ちゃんですね~♪」

P「お前らペットを連れ込むな!」


112: 2014/07/02(水) 23:00:12.86 ID:/SwXs5wbo

【仲良し】

紗南「杏奈ー! レッスンまでの間マリカーでもやんない?」

杏奈「……マリオカート? んと……やる」

紗南「よっし!折角だから四人で……やよい先輩も!」

やよい「はわっ! わ、私ですかー!?」

杏奈「……よかったら、絵理さんも」

絵理「ん……じゃあ、よろしく?」

やよい「あんまりげーむってやらないんですけど精一杯がんばりまーす!」

P(あの面子で対戦ゲームって……大丈夫か?)


やよい「はわわっ! 反対側に曲がるんですけどぉ!」

紗南「……」


やよい「光る箱とれないですー!」

杏奈「……」


やよい「あ、あれ? あれ?」

絵理「……」


やよい「うっうー! よくわかんないけど一番になれました!」

P(みんなええこや)

121: 2014/07/02(水) 23:15:15.84 ID:/SwXs5wbo

【希望ある未来(アイドルではない)のため】

千早「……」 ゴクゴク

雫「どうですか~」

千早「……えぇ、とっても美味しいわ」

雫「ほんとうですかー? 牛さんもよろこびます~」

藍子「おはようございまーす。……あら、なに飲んでるんですか?」

千早「及川さんが実家の牛乳を差し入れしてくれたのよ」

藍子「……あー」

雫「?」

千早「……いるかしら?」

藍子「是非」

このみ「わ、わたしも……」

雫「はい~いっぱいありますからた~くさん飲んでくださいね!」

秋月涼「あ、あの私も」

千早「あなたは」

藍子「必要」

このみ「ないでしょう!」

涼「ひー!」

涼(もっと男らしくなるために身長が欲しいだけなのにー!)

P「……そのままでも十分魅力的だと思うんだけどなぁ」

132: 2014/07/02(水) 23:33:27.91 ID:/SwXs5wbo

【飲んで飲まれて】


このみ「いやー、この時期はキンキンに冷えたビールが美味しい!」

早苗「Pくーん! じゃんじゃんもってきてー!」

P「飲みすぎんなよー」

あずさ「大丈夫ですよ~、ほらほらプロデューサーさんも」

P「おっ、魔王。……まーおうきに」

楓「ぶふっ……くっ……」

ちひろ「魔王なんて私はしょうちゅう飲んでますよー」

楓「くふふっ……ぶはっ!」

P「うわぁっ!」

小鳥「相変わらず沸点低いですねぇ楓さんは……」

莉緒「一番! うたいまーす!」

友紀「いいぞー! かっとばせー!」

このみ「くっそー! 私だってセクシーになりたい!」

あずさ「きゃあ! や、やめてくださいそこは……」

早苗「おぉー? セクハラかー? 逮捕するかー?」

ヘレン「ふっ、この騒がしさもまた世界レベル」

のあ「えぇそれは例えるなら人々を魅了するあの星のように」

莉緒「私の歌をきけー!」

P「くっそ俺のスーツ!」

楓「ふふっ、す、すいま……」

P「びしょぬれでスーツスーツする!」

友紀「ばーか!」

P「なんだと!?」


 ……基本カオスのようです。

133: 2014/07/02(水) 23:34:48.56 ID:/SwXs5wbo
>>129
高木社長と共にバカンスだよ

161: 2014/07/03(木) 08:07:27.66 ID:vZ/OG/0co

【セクハラ危険】

愛海「ふんふんふふ~ん……、おっ! あそこに見えるはあずささん! よ~しここは一つ……」

 がしっ

律子「あ~つ~み~……!」

愛海「は、ははは冗談ですって」




愛海「気を取り直してあそこにいるのは雫さん! ここはリベンジで……」

あい「はぁ、懲りないな君も」



愛海「こ、今度こそ……風花ちゃ~ん」

このみ「あのね、親しき仲にも礼儀ってものがあるのよ?」

愛海「はい……。すみません」


163: 2014/07/03(木) 08:13:39.04 ID:vZ/OG/0co

―――

愛海「うぅ~、このところ全然揉めてないよぉ……」


秋月涼「すみませんプロデューサーお話が……」

P「あ? あー、わかったじゃあ――」


愛海「はっ! あそこにいるは涼さん! 隙だらけだしプロデューサーは比較的甘いし……」

ちひろ「プロデューサーさん! 後ろ!」

愛海「うおりゃーー!」

P「え? なっ、愛海!? 涼逃げろ!」

涼「は、はい!」

 (Pが愛海を羽交い絞めにする)

P「やめろ愛海! 涼は! 涼だけは駄目だ! 他の誰にやってもいいから涼は駄目だ!」

愛海「うるさーい! もう私は限界なんだ! もむったら揉む!」

P「代わりに音無のを触っていい!」

愛海「まじで!?」

小鳥「えぇっ!?」

P「涼が生きてく為に!」

小鳥「うぅ……そんな……」

涼「すみません小鳥さん……」


 こうして涼の秘密は守られた

164: 2014/07/03(木) 08:22:39.37 ID:vZ/OG/0co

【涼とPの疑惑】

まゆ「……」

千早「……あの、なにを見てるんですか?」

まゆ「あ、千早さん。えーっと……アレ見てください」

千早「アレ?」


涼「さっきはすみませんでした……」

P「いや、まぁあれは仕方ない。あいつに触られたら最後だからな、お前も気をつけろ」

涼「はい。――それでその辺りの件でお話が……」

P「あー、じゃあここでは無理だな。会議室少し使うなー」

ちひろ「はいはーい。できるだけ手早くしてくださいね」


まゆ「ね? 他のアイドルに比べて親密じゃないですか?」

千早「そうかしら……。でも涼は私達と話すときよりプロデューサーに心を開いてるとは思うけど」

まゆ「ですよね! 絶対おかしいです。Pさんの隣はまゆの指定席なのに……」

千早「……おかしいのはあなたもじゃないかしら」

まゆ「……どういう意味ですかぁ?」



涼「っ!?」

P「気にするな、目を合わせるな、息を頃してさっさと歩け」

169: 2014/07/03(木) 09:24:10.26 ID:vZ/OG/0co

―――

 久しく通っていなかったバーカウンターに腰掛け琥珀色の液体を喉に流す。
舌に苦味が走り、冷たくも熱い感覚が食道を通過する、
カランとグラスに溶けた氷がぶつかる音が耳朶に触れる。
BIGSHOTが小さな音量で流れる店内。私はため息を一つこぼす。

「おやぁ? くたびれた老人がいると思えば、高木ではないか」

 聞きなれた、憎たらしい、しかし嫌いにもなりきれない声。

「黒井か」

 振り返りもせず答えると、声の主はふんと鼻を慣らして一席あけて隣に座った。

「こんなところでなにをやっているんだ?」
「それはこっちの台詞だ高木。貴様は一体なにをやっている」

 その言葉が”ここで”という意味で無い事は即座にわかった。
黙って、グラスを傾ける。

「ふん。……貴様の事務所も、ずいぶん立派になったものだな」

 いいながら黒井も手元に来たグラスを勢いよく傾ける。
昔から序盤に飛ばして後半はべろべろになる奴だった。

170: 2014/07/03(木) 09:25:49.30 ID:vZ/OG/0co

「私の力ではないよ。……全て彼のおかげさ」

 私はなにもしていない。否、できなかった。
自分でスカウトしてきたにも関わらず、その彼のあり余る才能から逃げだしただけだ。

「私ができることは万が一の時、責任を取る事だけだ」

 本来なら社長という席は彼に与えても構わなかった。
ただ、せめて。なにかあった際。責任を取ってやめる。
一度限りのスケープゴートでも役割が欲しかったのかもしれない。

「彼は私には荷が過ぎて、苦すぎた」

 カンと、空になったグラスの音。

「だから、その才能ある男を使い潰すつもりか?
 あのままでは数年と持たずあの男は氏ぬぞ。
 貴様は人事権を持つ社長としてやる事がまだあるだろう、
 以前あの男と話したが、なんだあの状況は」

 苛立たしげな口調。黒井らしい、聞きなれた物の筈が、なぜか無性に痛かった。

「それは私にはもうできないんだよ黒井」
「……どういう事だ?」

 空になったグラスを回し、ロックアイスを揺らしながら私は呟く。

171: 2014/07/03(木) 09:26:21.45 ID:vZ/OG/0co

「お前も知っているだろう。私が人をスカウトするときは感覚頼りだった」
「……うむ。貴様のその才能だけは認めてやる」
「――もうそれもなくなってしまったのさ、彼と出会ってから」

 彼を見つけたとき、それは大きな衝撃が私を襲った。
多くのアイドル。輝くステージ。傍に居る彼。
その映像が鮮明に脳裏に映った。――そしてその感覚は正しかった。が。

「あれほどの才能と出会い、スカウトしたことで私の運も目も
 全て消費しきってしまったのだろう。私とてその後悪あがきで幾人か声をかけたが……」

 瞬く間にやめて行った。そして私は自分の老いに否応なくぶつかった。

「貴様……それでも『親』か?」

 自嘲する私を侮蔑するように黒井は言った。

「親?」
「社長とは、会社の親だ。そして社員は子だ。
 子の時は甘い物しか好まんが、年を重ねる毎に苦みも辛さも好ましく思えるようになる」
「にがみも、からさも」
「くるしみも、つらさも、だ」

 会話をしながら既に三杯目になったグラスを空にしてテーブルに叩きつける。

「そういうものだろう……高木」

 最後の黒井の台詞は。

「あまり私を失望させるな」

 不思議と、初めて聞くように聞こえて。
それが黒井らしからぬ『優しさ』なのだと気づいたのは幾分立ってからだった。

「……私は」

 呟き、いつの間にか注がれたグラスの中身を飲み干す。

「マスター。今日は帰らせてもらう……いくらかね?」

 勢いつける為、わざとらしく立ち上がってマスターを見ると柔和な笑みを浮かべていた。

「いえ、結構です」
「そういう訳には――」
「既にいただいてますので」

 言われて、先刻まで黒井が居た席を見れば……。

「あいつめ……格好つけよって……」

 私にはまだまだ、やることがあるようだ。

176: 2014/07/03(木) 09:45:51.43 ID:vZ/OG/0co

【一年で一番怖い日】

P「やべぇ……もうそんな時期か……」

ちひろ「はい? どうしましたプロデューサーさん」

P「誕生日が……もうすぐ……」

小鳥「あー……」

ちひろ「? アイドルの誕生日会なんていまさらじゃないですか」

P「アイドルのはいいんですよ……、祝うのはいいんだ
  問題なのは俺の誕生日なんだよ……」

小鳥「ちひろさん去年いませんでしたっけ?」

ちひろ「え? えぇそうですねプロデューサーさんのプレゼントは翌日に渡しましたけど、
     誕生日のなにが問題なんですか?」

P「祝ってくれるのは嬉しいだけど……」

小鳥「250人が一片にですよ?」

ちひろ「あっ」

P「プレゼントの山が……」

ちひろ「で、でもそれくらいいいじゃないですか! 慕われてる証ですよ!」

小鳥「内容聞いたらそんなこと言えませんよ……」

P「去年なにを貰ったか教えようか?」

ちひろ「……えー、なんか聞きたくなくなってきた」

180: 2014/07/03(木) 10:06:55.92 ID:vZ/OG/0co

 美世『プロデューサー! 最近車買い換えたいって言ってたよね!
     はいコレ! ……ん? なにって決まってるじゃん! 車の鍵だよ!
     V8ヴァンテージが安かったから! プレゼント』

P「あとで調べたら普通に八桁する車だった」

ちひろ「えっ、プロデューサーが乗ってるあの車美世ちゃんからのプレゼントだったんですか!?」

P「他にも」

 星梨花『プロデューサーさん。毎日お仕事頑張ってくれてありがとうございます。
      これよかったら使ってくださいいま使ってるの随分くたびれてますよね?』

ちひろ「で、もらったのは?」

P「Brioniのスーツ」

小鳥「13歳の娘がプレゼントするものじゃないですよね」

 伊織『あんた近くに引っ越したいって言ってたじゃない?』

ちひろ「読めました、家ですか」

P「残念、土地です。かなりの広さの」

小鳥「上物は雪歩ちゃんが建てたんですよね」

P「正確には萩原組が」

ちひろ「あーあー、きこえなーい。もうなにもきこえなーい」

P「他にも船やらヘリやら、マキノなんかは他事務所の情報とか
  晶葉は『一時間寝ただけで十時間寝たのと同様の効果が得られるベッド』だとか」

 春香『プロデューサーさん! ケーキ作ってきました!』

 卯月『はいネクタイです! え、普通って言わないでくださいよー!』

 みちる『パンどうぞー!』 法子『ドーナツどうぞー!』 かな子『美味しそう!』

P「俺はこういうのだけでよかったんだよ!」

小鳥「本当それだけで生活できますよね」

ちひろ「アイドルって怖い」

182: 2014/07/03(木) 10:16:23.83 ID:vZ/OG/0co

P「ただでさえ金使わない上にたまに買い換える大型の物はアイドルが悉くプレゼントしてくれるから……」

小鳥「さらに溜まる一方ですね。いっそなにかに投資したらどうです? ねぇちひろさん」

ちひろ「あーまぁいいんじゃないですか?」

P「雑な……。っていうか投資とか場合によってはさらに増えるんだけど……」

小鳥「というかアイドルへのプレゼントは?」

ちひろ「そうですよ! それだけ貰ってるならそれ相応のお返しをしてるんですよね?」

P「当然。ただ未成年が多いので金額的にそこまで多いのはと親御さんが」

小鳥「そうですよね、ただでさえギャラが高額ですから」

P「となると年齢で差をつけるのもどうかと思うので一人当たり十万くらいに……」

ちひろ「十万×250人は2500万、一月の給料で事足りますね」

小鳥「不思議ですねー。本当私達ってむちゃくちゃですねー」

P「俺にできるのは彼女達を立派なトップアイドルにしてやる事ともう割り切ってます」

ちひろ「そして増える人気、増えるギャラ」

小鳥「増えるプレゼントの額。プロデューサーの給料」

P「やめろ!」

193: 2014/07/03(木) 10:47:32.80 ID:vZ/OG/0co

【可愛い豚さん】

P「今日の仕事は朋花と……時子か」

小鳥「なんですかその組み合わせ」

P「向こうの希望だ……と、あーテステス
  『業務連絡業務連絡、天空橋朋花・財前時子。俺の所に来い以上』
  っと、いやーこの社内放送ができてから呼び出しが楽ですねー」

ちひろ「もう大声出せばって規模じゃないですからね」


 バンッ

P「おっ、来たな」

時子「私を呼び出すなんて身の程知らずな豚はどこかしらぁ?」

P「おうここだよ」

朋花「ふふ、私を呼び出したんですから。当然プロデューサーにはそれ相応の理由があるんですよね~?」

P「お前らに仕事の話だ。しかも指名だ、これはでかいぞ」

時子「そう、これでまた私に跪く豚が増えるのね」

朋花「あら駄目ですよ時子さん、子豚ちゃんには飴と鞭、たまには甘い目を見させてあげないと
   子豚ちゃん達も嫌がっちゃいますよ? ちゃんとコントロールですよ~♪」

時子「ふん、その程度なら豚にもなれない屑よ。私についてこれないなら
    豚にする価値なんてあるわけないじゃない」

朋花「子豚ちゃんの管理は頂点に立つ者の勤めですよ~?」

時子「なにを言ってるの、私は管理してあげてるの。そのやり方に文句言うのなら屠殺場行きに決まってるじゃない」

朋花「うふふ、その程度の認識ではダメダメですよ~♪」

時子「なんですって? ……小娘の癖に生意気ね」

朋花「ならどちらのやり方が正しいか子豚ちゃんたちに判断して貰いましょう~?」

時子「望むところよ」



P「うん! 相性ばっちりだな!」

小鳥「そうですね!」

ちひろ「えー……」

199: 2014/07/03(木) 10:54:50.40 ID:vZ/OG/0co

――数ヵ月後或いは数年後

P「やったぜ! とうとう事務員が五人! プロデューサーが四人に増えたぜ!」

ちひろ「やりましたね!」

小鳥「これで少しは楽になりますね!」

P「おう! だからスカウト行ってきます!」

ちひろ「え」

小鳥「え」

 ―――数日後

P「前代未聞のアイドル500人越えですよ!」

ちひろ「わー!」

小鳥「わー!」

P「なお、仕事の激増により追加した我々以外のプロデューサー事務員はやめました!」

ちひろ「まじですか」

小鳥「わー」

200: 2014/07/03(木) 10:56:48.57 ID:vZ/OG/0co

【杏頑張る】

 ガチャ

杏「おはよー。おつかれー」

 ……

杏「あれ? もしもーし? 止めないのー? プロデューサー? 小鳥さーん? ちっひー?」

杏「……まじかよ。大人三人が事務室に居ないって前代未聞……」

 prrr prrr

杏「……えーっと、杏しーらない」

 prrr prrr prrr

杏「しーらな……」

 prrr! prrr! prrr! prrr!

杏「……」

201: 2014/07/03(木) 11:04:06.82 ID:vZ/OG/0co

 ガチャ

絵理「おはようございます?」

杏「――はい、マスターズプロダクション事務室、双葉が承ります。
  ……はい。現在Pは席を外しておりまして、折り返し連絡するように……はい。
  あ、かしこまりました。ではそのように伝えておきます。失礼いたします」

 ガチャン

杏「あー……。あっ、おはよう絵理……なにその顔」

絵理「なんというか、驚天動地?」

杏「うっさいなぁ、柄じゃないのはわかって――」

 prrr prrr

杏「――はい、マスターズプロダクション事務室、双葉が承ります。
  はい。……えっと、少々お待ちください。ちょっと絵理、プロデューサーのデスクにある書類の束とって!」

絵理「あ……はい。えぇっと、これ?」

杏「ありがと。――お待たせいたしました、はい。
  こちらの資料によりますと明後日の十七時からシアターV赤坂となっておりますが……はい」

律子「おはようございまーす……ってうわっ!?」

絵理「しー」

律子「なにこれ、どういう状況? というかプロデューサー達は?」

 prrr prrr

律子「あぁ! ――はいもしもし、マスターズプロダクション秋月です」

 prrr prrr prrr


203: 2014/07/03(木) 11:09:30.18 ID:vZ/OG/0co

―――

P「で、こうなったのか」

 (事務室に三十人程のアイドルが溜まっている光景)

杏「ん~……っていうかなんで誰も居なかったのさ」

小鳥「ごめんなさい納金日だったから少し席外すつもりが」

P「まさか誰も居ないとは思わなくて少し外回りを」

ちひろ「応接室で対応を……」

このみ「というか、本当にこの仕事量を毎日何時間も三人で回してるの?」

律子「ちょっと信じられないんですけど」

松尾千鶴「言ってくれれば電話番くらい……ハッ、も、もう! しっかりしてください!」

P「いや本当にごめん。みんなありがとう助かったよ」

  大変なようです

244: 2014/07/03(木) 18:15:51.19 ID:vZ/OG/0co

【しゅがーはーとちゃん】

P『業務連絡業務連絡。佐藤心、至急事務室まで来るよーに繰り返しまーす
  パッション部門26歳佐藤心さん事務室までお願いしまーす』

  ピンポンパンポーン

P「これでよし」

小鳥「また心さん弄りですか?」

P「人聞きの悪いことを言うなぁ、今回はユニットの件だよ」

ちひろ「ユニット組ませるんですか?」

P「あぁ、ソロでの仕事も増えてきたしそろそろ活動の幅を広げてみようかと思って」

 バンッ

心「おいこらプロデューサー☆ ハァトって呼べって言ってるだろ☆」

P「おっ、来たか心。お前の今後について話がある上に行くぞ」

心「シュガーハァトな☆」

P「心、ついてこい」

心「話きけ☆」

 七階 会議室

P「よし、早速だがお前には今後ソロだけでなくユニット活動も行って貰う」

心「この事務所のメンバーとユニットとか超しんどそうだからパス☆」

P「個性的ではあるがみんないい子だ。すでにメンバー案もいくつかあるんだ――よし、入ってくれ」


 ――案その1

貴音「このめんばーでゆにっとですか」

のあ「あなたはいつも私の知らない一面を引き出してくれる。
    私はただ貴方の期待に答えるだけよ」

貴音「えぇ、あの夜空に浮かぶ月の様に」

のあ「……なるほど、あなたもまたそうなのね」

心「なにいってんだこいつら☆」

P「どうだ心」

心「ハァトだボケ☆ つーかこの面子はねーだろ、 頭わいてんのか☆」

P「そうか、ならこれは没だな」

貴音「あなたとならより高みを目指せたでしょう……残念です」

のあ「時としてそういう事もあるわ。星と星のように、いずれまた近づくときもある」

245: 2014/07/03(木) 18:16:42.52 ID:vZ/OG/0co


 ――案その2

愛「心さん、茜さんとユニットを組めるなんて嬉しいです!!」

茜「私もテンション上がってきました! うーーボンバー!!!!」

心「や~ん♪ テンション高すぎてはぁと溶けちゃいそう!
  とりあえずプロデューサーあとで面かせよ☆」

P「波長はあってると思うんだがなぁ」

愛「絶対仲良くやれると思います! よろしくお願いします!!!」

茜「一緒に頂点に向かって全力で走りましょう!!!」

心「無茶言うな☆」

P「じゃあ次!」


 ――案その3

菜々「あの~この面子はちょっと……」

このみ「プロデューサーの事は信頼してるし、仕事に間違いないとは思ってるわよ? でも……」

心「これは逆にダメダメ~♪ あとでと言わず今すぐ殴らせて☆」

P「なんだこれもダメか? 心はわがままだな。こりゃユニットはまだ先かな?」

心「前歯全部折ってやる☆」


  とりあえずユニットは保留になりました

253: 2014/07/03(木) 18:37:52.36 ID:vZ/OG/0co

【最強ドリンク】

 (キーボードを叩く音)

P「あーきっつ……」

小鳥「やっぱり七月はしんどいですね……」

ちひろ「番組改編期で夏休み間近、イベントキャンペーン盛りだくさんですから……」

P「ここらで一発入れとくか……、いつもの一つずつもらえる?」

小鳥「はいはーい飴と、スパークドリンクですねー」

ちひろ「あとスタドリエナドリどうぞ」

P「どうもどうも……っと」

 (三つの瓶を開けてマグカップに注ぐ音)

 (飴を砕いて同じくマグカップに投入する音)

P「これをマドラーで混ぜて……ミックスオレのできあがり」

小鳥「HPが80回復しそうな名前ですね」

ちひろ「350円位ですからね」

P「んっんっ、……よーし残りパパッと片付けますか~!」


261: 2014/07/03(木) 18:52:58.83 ID:vZ/OG/0co

【穴があった入りたい(切実)】

雪歩「はうぅ~、こんなダメダメな私なんて穴を掘って埋まってますぅ!」

まつり「ゆ、雪歩ちゃん。事務所に穴を掘ったらだめなのですよ~」

 (雪歩がどこからか取り出したスコップで穴を掘る音)

雪歩「うわぁぁ~ん!」

まつり「あわわ、見る見るうちに穴が……誰か来て欲しいのですよ!」

 ピンポンパンポーン

小鳥『呼び出しでーす。萩原雪歩ちゃん、事務室にお願いしまーす』

 ピンポンパンポーン

雪歩「はうっ! よ、呼び出し……」

まつり「ほ、ほら行って来ないと、ね? 一旦手を止めて行った方がいいのですよ?」

雪歩「うぅ……」

 (トボトボと雪歩がエレベーターに向かう)


―――

 (穴の下へ戻ってきた雪歩)

雪歩「ラジオの新番組……こんなちんちくりんな私にできるかなぁ……」

 (穴に入ろうとする雪歩)

雪歩「!?」

乃々「……森久保がここにいることは内密にお願いします」

輝子「ふひひ、ここ居心地いい。机の下の次くらいに……」



P「で、あれどうします?」

小鳥「とりあえず業者呼んでおきました」

ちひろ「1階じゃなければ大変なことに」

P「はぁ……雪歩にも困ったな……。で、修理費は俺がだしときますね」

小鳥「いえここは私に任せてください」

ちひろ「いえいえ私が……」


 結局三人で払いました。

267: 2014/07/03(木) 19:07:30.89 ID:vZ/OG/0co

【ファンの方が大変】

男「……」

 いらっしゃいませー

男「そういえば今日のマスプロ新聞読んでなかったな……」

 ありがとうございました

男「なになに……え、武道館でオールスターライブ!?」

男「そうか、この季節かー早いなー」

男「今年は……休憩一時間込みで九時間、去年と同じだな」

男「帰ってチケット予約しなくちゃ!」

268: 2014/07/03(木) 19:11:28.03 ID:vZ/OG/0co

【展開】

男「ただいま」

男「えぇっと……」

  (テレビをつける音)

  (TBS、フジ、日テレ、テレ東が飛ばされる音)

テレビ『――はい、今日はゲストに志希ちゃんが来てくれましたー』
    『にゃははー、みんなこんにちわー』

  (そしてテレビマスプロで止まり番組が映る)

男「おっ、今日は志希ちゃんかぁ」
 

271: 2014/07/03(木) 19:18:10.58 ID:vZ/OG/0co

日刊マスプロ新聞
 日替わりアイドルのコラム
 新譜情報、ライブイベント情報、新人アイドル情報
 ユニット情報にインタビュー、求人情報等など
 テレビ欄はどの番組にどのアイドルがでるのかを正確に
 マスプロの事をぎっちり詰め込んだ大人気新聞

285: 2014/07/03(木) 19:52:17.32 ID:vZ/OG/0co

【Pという男】

P「今日の仕事はコレ」

 ドサッ

小鳥「もうこんなに溜まってましたか……」

ちひろ「私ファンレターが嫌いになりそうです」

P「俺もだけどやらないわけにはいかない。みんなのモチベーションにも関わるからな。
  多分明日の朝までかかるので、頑張ろう」

小鳥「では……15歳以下はこっちに」

ちひろ「16から25までがプロデューサーでそれ以上は私にですね」

P「はい。その後名前でわけていきます。一応危険物がないか触って確かめてくださいね」

小鳥「はーい」 ちひろ「了解でーす」

P「……」

小鳥「……」

ちひろ「……あっ」

P「なにかありました?」

ちひろ「……これは?」

 (プロデューサー宛の手紙を差し出す)

小鳥「あー、そういえばそういうのもありましたね」

ちひろ「……こっちにも、あ、ここにもありますねプロデューサー宛」

P「俺に送られてもなぁ……」

小鳥「ファンの間では有名ですからねぇ。伝説のPって」

ちひろ「読みます?」

P「どうぞ」

 毎日多忙な日々を送るプロデューサー殿!
 マスプロのアイドル達のファンとして尊敬申し上げます!
 つきましては是非我輩を貴君の弟子にしていただきたく――

ちひろ「濃いですねぇ……」

小鳥「こっちにもありました」

 マスプロ一の男前のPさんへ
 いつも応援しています。ラジオやテレビでたまに見かける
 その仕事振りは驚嘆の一言では表せません。
 そこで一つ質問なのですが、Pさんに血を吸われると高いプロデュース能力を得られるという話を聞きました――

P「いやいやいや」

ちひろ「まだありますよ」

P「もういいです」

299: 2014/07/03(木) 20:18:43.89 ID:vZ/OG/0co


【入社の道】

 駅前付近

P「……」 キョロキョロ


通行人A「お、おい見ろよ。マスプロのPだ」

通行人B「うわマジだ…・…写真撮っても大丈夫かな?」

通行人C「本物初めてみた……オーラがやっぱ凄いな」

通行人A「キョロキョロしてるけどあれ、スカウトかな?」

通行人B「多分そうだろ――見ろよ、道行く女の子みんなそわそわしてんぞ」

通行人C「そりゃそうだろ。あの人にスカウトされたら成功は約束されてると言われてるんだから」


P「!」


通行人A「誰か見つけたみたいだぞ……」

通行人B「未来のスターの誕生か……っ?」


P「すいませんそこのお兄さん。ちょっとお話いいですか? うちの事務所でプロデューサー、やってみません?」

ABC(あ、あいつ氏んだな)

306: 2014/07/03(木) 20:29:22.37 ID:vZ/OG/0co

―――

P「というわけで今日は体験入社という形で来てくれました」

小鳥「おー!」

ちひろ「そのまま居ついてくれればいいですねぇ」

「よ、よろしくお願いします」

P「そんなに緊張しないでも大丈夫。
  今日は俺達が普段どんな仕事をしてるか見て貰うくらいだから」

「わかりました」

小鳥「じゃあ早速出すけどプロデューサーさん、
    各局からの新番組編成にともなう出演依頼と番組内容をまとめた書類です」

ちひろ「こちらは、今年度の総支出と来年度予算案です。
     あと善澤さんの記事ができたのでそちらと、今度出る写真集の献本です
     他にも新曲の振り付けが届いたので目を通してください」

P「はいはい」

「……え」

―――

凛「プロデューサー、少しいいかな」

伊織「凛がドラマの台本について質問があるんですって……こちらの方は?」

P「あぁ、もしかしたら今後プロデューサーとして働く事になるかもしれない人だ。
  お前達の担当になるかも知れないぞ?」

まゆ「まゆ達の……ですか」

  (アイドル達の冷たい目が集中する)

「え、えっと……」

―――

P「違う! そこの振り付けはそうじゃない! こうだ!」

 (Pが新曲の振り付けの手本を見せる)

絵理「えっと……こう?」

百合子「運動音痴ですいません……」

P「謝るな! くりかえして身体に覚えこませるんだ!」

「……」


 ―――業務終了

P「とまぁ大体こんな感じですね」

「この話はなかったことに」

327: 2014/07/03(木) 20:54:23.28 ID:vZ/OG/0co

【ある日の日常3】

亜美「兄(C)兄(C)!」

真美「お仕事まで暇だYO→! 遊んでYO→!」

P「俺は忙しいんだ」

亜美「いっつもそれじゃん!」

真美「アイドルとのこみ、……こみゅ」

桃子「コミュニケーションでしょ」

亜美「そうそれそれ! って桃ちんいつのまに!?」

桃子「二人がお兄ちゃんに迷惑かけてるから」

P「へー」

桃子「って、違うから! お兄ちゃんみっともない顔しないの!」

P「はいはい」

亜美「あー! わかった、桃ちんもしかして」

真美「兄(C)を取られると思って焦ってでてきたの~?」

桃子「ち、ちが! お兄ちゃんもニコニコしてないでたまにはちゃんと二人を怒らないと!」

P「ん? なんでだ? 確かに忙しいけど、亜美真美の言うとおりコミュニケーションも大事な仕事だ」

亜美「おー! 話わかるじゃん!」

真美「さっすが兄(C)!」

P「はいはい調子いいなお前ら……。まぁ、年少組に限らず俺はアイドルみんなを妹とか家族だって思ってる。
  ……だから桃子も無理しないで甘えたいときは甘えていいんだぞ?」

桃子「う~……。お兄ちゃん最近生意気だよ」

P「ごめんごめん」

  (桃子の頭をそっと撫でる)

桃子「……桃子の頭をなでていいのはお兄ちゃんだけだからね?」

P「そっか、ありがとうな」

亜美「む~、桃ちんばっかりずるいぞ!」

真美「そうだそうだ!」

P「わかったわかった。仕事はあとにまわすよ」

P(こりゃ今日は徹夜だな……)

 と思いつつも笑顔で三人の相手をするPなのでした


小鳥「……まったくあの人は」

  (Pのデスクから書類を持っていく小鳥)

ちひろ「悪い男の人ですよね」

  (同じくちひろも書類を持っていく)

 結局三人とも日付変更前に帰りました

343: 2014/07/03(木) 21:09:41.27 ID:vZ/OG/0co

【Pの一日】

 4:00 ベッド(アイドルからのプレゼント)から起き上がる

 4:50 食事を取りスーツ(アイドルからのプレゼント)を着て
     靴(アイドルからのプレゼント)を履きネクタイ(アイドルからのプレゼント)を締め
     自宅(アイドルからのプレゼント)を出て車(アイドルからのプレゼント)に乗り出勤
     BGMは流行の音楽(アイドルからのプレゼント)を聞く
     車内にはおしゃれなポプリ(アイドルからのプレゼント)の匂い


 5:20 事務所に到着 鍵(アイドルからのプレゼントのキーホルダー付き)をあけて一番に出勤
     コンピューターに電源を入れスケジュール確認を行い事務仕事開始

 5:30 小鳥さん到着 

 5:35 ちひろさん到着

 7:00 一部のアイドル出社

 9:00 タイムカードを押す

 12:00 食事を6階で取る(アイドルの手作り)

 12:15 仕事再開

 14:00 外回りへ

 17:00 タイムカードを押すために帰社 再び外へ

 18:30 帰社 事務仕事再開

 22:00 仕事が終わっていた場合帰宅 終わってなければ終わるまで

364: 2014/07/03(木) 21:23:16.25 ID:vZ/OG/0co

【>>343を知ったファンの反応】

 やっぱりPさんて凄い
 僕は改めてそう思った

 沢山のアイドルに慕われ 自身のファンも多く居て
 高給取りのPさん
 凄いとは思うけど不思議とちっとも羨ましくない

 Pさんは吸血鬼 よくわかんだね

 あの……労働基――

 ↑『なかったことにした』

 全ては闇から生まれたように
 輝くトップアイドルはブラックから生まれるんだなぁ(すっとぼけ)

388: 2014/07/03(木) 21:37:39.43 ID:vZ/OG/0co

【引き抜き】

P「ん~」

小鳥「なに見てるんですか?」

P「いやぁ最近引き抜きとかしてないなぁと」

ちひろ「まだアイドル増やす気ですか?」

P「みんな随分と成長したしそろそろ新人を入れようかと……」

小鳥「この間数人デビューしたばっかりだと思うんですけど……って
    その資料どこで手に入れたんですか!? 他所の候補生とかまで乗ってるじゃないですか」

P「あぁ、泉が引っこ抜いてあやめが潜入してマキノが精査して作ってくれたんですよ」

ちひろ「えっ、それ大丈夫なんですか?」

小鳥「思いっきり犯罪では……」

P「えっ、でもみくの時とかもこんな感じでしたよ」


390: 2014/07/03(木) 21:40:52.07 ID:vZ/OG/0co

【引き抜かれ】

「これだけだす、だからうちの事務所に来てくれないか!?
 我々には君のプロデュース力が必要なんだ!」

P「と、言われましても……」

「頼む! 君の力がどうしても欲しいんだ!
 金ならいまの倍は出す!」

P「……年十億もだせるならその金でプロモーションしたり打ったり
  色々やれることもあるでしょうに」

「えっ、十億?」

P「えっ? ……えぇ、いまの俺の年収はその半分くらいですから……」

「……この話はなかったことに」

392: 2014/07/03(木) 21:45:36.04 ID:vZ/OG/0co

P「いえいえ、……というかそんなにやばいんですか?」

「……あぁ、もう君の力を借りるしか」

P「俺はそんな大層な人間ではないですけど……ね」

「だが、見通しが甘かったみたいだ。すまない」

P「気にしないでください。それより、引き抜きには応じられませんが
  べつの方法でなら力になりましょうか?」

「いいのか!? だが、どうして……」

P「あなたの事務所にも輝くことを夢見たアイドルがいる。
  それ以外に理由がいりますか?」

「……君という男は」

―――

P「という事で子会社ができました」

小鳥「聞いてないんですけど……」

ちひろ「買収したって事ですか?」

P「はい、そして俺がその子会社の取締役も兼任することになりました」

小鳥「……へー」

ちひろ「……ドリンク、多めにだしときますねー」

407: 2014/07/03(木) 21:54:24.82 ID:vZ/OG/0co

おかしいな合併プロダクションで色んなアイドルのお話を書くつもりが
過労氏しそうにない超人Pの話になっている……

419: 2014/07/03(木) 22:19:12.17 ID:vZ/OG/0co

【プロデューサーもロコみたいに、ワークライフバランス、ちゃんと考えないとダメですよ?】

P「はい……」

みく「ロコちゃんの言うとおりだにゃあ、毎日16時間労働ってどうなってるにゃ!」

ロコ「このままではプロデューサーがオーバーワークでデストロイになってしまいます!」

P「そこまでは、一応自分の身体は自分が一番」

小鳥「そういってバリバリ働いてる人に限って……」 ボソッ

ちひろ「気がついたらベッドの中、目を覚ます事無く……」 ボソボソッ

みく「そんなの絶対ダメにゃあ!」

ロコ「プロデューサーがロストしてしまったらロコは一体誰にプロデュースしてもらえばいいんですか!」

P「お、おう……。わかっては居るんだが現実問題難しいというか。
  そ、それに晶葉の作ってくれた機械のおかげで睡眠自体は取れてるし……」

みく「睡眠だけの問題じゃないよ!」

ロコ「プロデューサーの肩……えっと、ストーンみたいにハードじゃないですか!」

P「わかったわかった、近々休みをどうにかとるよ。
  なんなら健康診断だって行って来るさ」

みく「本当? 嘘ついたらみく怒るからね」

ロコ「ちゃんとコンディションをパーフェクトにしてください!」

P「あぁ、心配かけてごめんな」

  (二人の頭を自然に撫でる)

みく「ふにゃあ……こ、この程度でみくは怒りを静めたりは……ふにゃ」

ロコ「プロデューサーの……えっと……う~ん、……撫でられるの気持ちいいです」


小鳥「休み現実問題どうです?」

ちひろ「夏が終わる頃にはなんとか……?

420: 2014/07/03(木) 22:21:08.11 ID:vZ/OG/0co
もう寝るよ!
五時間後に仕事で18時間労働して
その後3時間寝て18時間労働だよ!
ばーかばーか!

425: 2014/07/03(木) 22:24:56.90 ID:BGAy0EgUO
このPは>>1だったのか

427: 2014/07/03(木) 22:26:36.71 ID:LhHbhoSjO

いや、マジで身体を壊さないよう気を付けて下さいな