36: 2012/08/08(水) 00:17:14.19 ID:zsbvWDpEP

前回:P「千早に逆ドッキリ」 小鳥「ピヨ!」

あずさ「えっ?ドッキリ、ですか?」

小鳥「そうです!ムシするだけでいいので!ある程度まで言ったら私がネタ晴らしでどどーんと!」

あずさ「わ、私にできるかしら~……」

小鳥「大丈夫ですよ!あずささんのそのどしっとした演技でプロデューサーさんをコテンパンにしちゃってください!」

あずさ「う~ん、まあ頑張ってみますね」

――
43: 2012/08/08(水) 00:22:41.26 ID:zsbvWDpEP
P「あずささん、おはようございます」

あずさ「……」

P「あれ?あずささん……?」

あずさ「……」

P「えっと、俺何かしましたかね?」

あずさ「……」

あずさ(これ結構辛いわねぇ……プロデューサーさんごめんなさい……)

P「……あ、もしかしてこの前のグラビアの仕事、お気に召しませんでした……?」

あずさ「……」

P「やっぱり……いや俺もあの監督はどうも気に入らないと思ってたんですけど、大丈夫です何とかしますから!」

48: 2012/08/08(水) 00:29:03.73 ID:zsbvWDpEP
あずさ「……」

P「……あずささんがそこまでするということは相当怒ってるんですよね。でも、はっきり言ってくれた方が俺としてもありがたい……なんて」

あずさ「……」

あずさ(音無さん……これ大丈夫なんでしょうか……?)

P「……あずささんに見捨てられたら俺……」

あずさ「……」

あずさ(な、泣きそう?プロデューサーさん……私そんな責めてるつもりないんだけれど……)

P「……俺、他のアイドルより年が近いってことで最初あずささん苦手だったんですよ」

あずさ「……」

P「でも、話しているうちにすごく明るくて話しやすい人だなって。それでもやっぱり大人っぽくて」

あずさ「……」

P「俺がこんな人、プロデュースできるのかなって日々不安ではあったんです」

49: 2012/08/08(水) 00:36:03.14 ID:zsbvWDpEP
あずさ「……」

P「いつか、こういう日が来るんじゃないかって。あずささんに叱られた時。俺が叱ってあずささんが落ち込んだ時」

P「どこかで、大丈夫かなって……情けないですよね。大の大人が、それも男がこんな弱音吐いて」

あずさ「……」

あずさ(……プロデューサーさん)

P「……それでもついてきてくれると信じてました。でも、やっぱり俺じゃ頼りないですか?」

あずさ「……」

P「……わかりました、やっぱり俺には力不足だったようで」

あずさ「……」

P「……律子に、一任するとします。幸い竜宮がありますしあずささんなら、なんとかなります」

あずさ「……」

P「……それじゃ」

51: 2012/08/08(水) 00:38:15.15 ID:zsbvWDpEP
あずさ「……」

P「……それじゃ」

あずさ「……」

あずさ(……プロデューサーさん?)

P「……もしかしたら俺の運命の人かな、なんて思ったりもしたんですけど自惚れでしたね」ボソッ

あずさ「っ……」

P「……」

あずさ「プロデューサーさん……」

P「……」

小鳥「あ、あずささん……」

あずさ「ごめんなさい、でもここで言わせてください」

53: 2012/08/08(水) 00:40:38.37 ID:zsbvWDpEP
P「……最後に、何かあれば聞いておきます。これからのためにも」

あずさ「いくつか聞きますね……プロデューサーさんは、私のプロデュースを全力でやってくれてたんですか?」

P「……もちろんそうです、いえそうでした」

あずさ「……次です。私は竜宮だけでやっていけるとお思いですか?」

P「えぇ、あずささんなら……」

あずさ「最後に、私が無視し続けてどんな気持ちでしたか?」

P「……やりきれないというか、自分が恨めしかったです」

あずさ「そうですか……やっぱりプロデューサーさんは私のプロデューサーさんなんですね」

P「……え?あずささん……」

あずさ「でも、そこにいるのは私の知ってるプロデューサーさんじゃありません」

P「っ……」

55: 2012/08/08(水) 00:47:47.91 ID:zsbvWDpEP
P「っ……」

あずさ「私の知ってるプロデューサーさんは、悪いことをしたら叱ってくれる」

P「……」

あずさ「不安になっていることに、すぐ気が付いて励ましてくれる」

あずさ「成功したら、心から一緒に喜んでくれる」

あずさ「アイドルのみんな、そう思ってます。そしてこれからもそうであってほしいって」

P「あずさ……さん……」

あずさ「今更なんですけど、これドッキリだったんです」

あずさ「でも、いつもより弱気なプロデューサーさんを見て、我慢ができなくて」

あずさ「私だって本気じゃなかったです。でも、さっき言われたことが本気なら……」

P「……さっき、俺がやめるって言ったことですか」

あずさ「はい。私だって、泣きたくなる時はあるんです。黙りたくなるときだって」

あずさ「その度に、プロデューサーするのをやめるなんて言われてしまったら……私」

58: 2012/08/08(水) 00:50:42.04 ID:zsbvWDpEP
あずさ「……その言葉が本気なら、私から。プロデューサーさんにプロデュースするのを辞めてもらいたいと」

小鳥「ちょ、ちょっとあずささん!?」

P「……わかりました。不本意ではありますけど、あの時言ったのは本音なので仕方ないです」

あずさ「そうですか。……それじゃ、辛いですけど」

P「……えぇ」

あずさ「……」

P「……それじゃ、今日はもう帰ります」

小鳥(あ、あずささんが予定より早いネタ晴らし……なのに、なのになんなのこの緊張感!)

小鳥(プロデューサーさんも苦し紛れに反撃してるけど、これ大丈夫なのかしら……)

あずさ「待ってください……」

P「……」 ガチャッ

あずさ「待って!!!!」

P「っ……!」ピタッ




あずさ「どうして……どうして、どうして怒ってくれないんですか!」ポロポロ

59: 2012/08/08(水) 00:55:01.38 ID:zsbvWDpEP
P「……」

あずさ「本気でプロデューサーさんにやめて欲しいわけ、ないじゃないですか!」

あずさ「本当はプロデューサーさんだって……私だってそれくらいわかるんですよ……?」

P「……あずささん」

あずさ「ひどい、ですよ……プロデューサーさん……」

P「すみませんでした……もう、いいですよね音無さん?」

小鳥「えっ?あ、えと、どうぞどうぞ!」

P「そうです、ホントはもっともっとあずささんをプロデュースしたいんです」

あずさ「プ、プロデューサーさん……」

P「でも、さっきの不安は本音です。それでも、俺はあずささんをプロデュースしていきたい。もっともっと」

あずさ「……はい」

P「……だから、あずささんがやめるなんて口にしないでください」

あずさ「……ふふっ、やっと怒ってくれましたね?」

P「いえ、本当は俺が怒られないといけないです。あずささんに、そんなこと言わせちゃって」

60: 2012/08/08(水) 00:56:36.81 ID:zsbvWDpEP
あずさ「本当ですよ……もうこんなもどかしい思いしたくないですから」

P「えぇ、肝に銘じておきます」

あずさ「……それに、私もまだ期待してますから」ボソッ

P「え?何をですか?」

あずさ「なんでもないですよ。それじゃあこれからもよろしくお願いしますね、プロデューサーさん?」

P「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします!」


あずさ(自惚れなんかじゃないですよ?私はいつまでも待ってますからね?プロデューサーさん!)

終わり

小鳥「……ドッキリ?なんでメロドラマ見せられてるのよ私は!」

小鳥「……でも、あずささんだし仕方ないかぁ」

小鳥「ってあれ?みんなどこ行ったのかしら?」

67: 2012/08/08(水) 01:02:36.64 ID:uVGYnMtaO
乙であります!前スレ終盤からどうなるかと思いましたが
あずささんいいなあ…

引用: P「逆ドッキリ…ですか?」 小鳥「はい!」