1: 2016/04/03(日) 09:18:56.00 ID:N297JiHi.net
若干ホラー/シリアスSSです。
、適当に読んでいただければ嬉しいです。
書き貯めてはいますが、勢いで書いたものなので
加筆修正しながら小出しで投下していきます。
、適当に読んでいただければ嬉しいです。
書き貯めてはいますが、勢いで書いたものなので
加筆修正しながら小出しで投下していきます。
2: 2016/04/03(日) 09:19:34.21 ID:N297JiHi.net
希「まず目を閉じて―――」
希(モニターの前のみんなもやってみたら面白いやん?)
8人「・・・?」パチ
希「みんなは今、自分の家の玄関にいます」
希「次に、自分の家の窓を全部を開けましょう」
希「―――開けたら玄関に戻ってくる」
希「開け終わった?」
8人「」コクリ
希「今度はまた、窓を全部締めに行く」
希「―――締め終わったら、玄関に戻ってくる」
絵里「希、・・・これで何かわかるの?」
希「今窓を開け閉めしてる最中に、家の中に誰か人はいた?」
希(モニターの前のみんなもやってみたら面白いやん?)
8人「・・・?」パチ
希「みんなは今、自分の家の玄関にいます」
希「次に、自分の家の窓を全部を開けましょう」
希「―――開けたら玄関に戻ってくる」
希「開け終わった?」
8人「」コクリ
希「今度はまた、窓を全部締めに行く」
希「―――締め終わったら、玄関に戻ってくる」
絵里「希、・・・これで何かわかるの?」
希「今窓を開け閉めしてる最中に、家の中に誰か人はいた?」
3: 2016/04/03(日) 09:22:03.02 ID:N297JiHi.net
絵里「いなかった、わよ?」
海未「いませんでした・・・ね」
花陽「私もです」
凛「凛も!」
真姫「いなかったわね・・・」
ことり「うーん、見なかったかな」
にこ「見なかったわ」
穂乃果「・・・」
ことり「穂乃果ちゃん?どうかしたの?」
穂乃果「ううん、誰も見なかったよ?」
海未「いませんでした・・・ね」
花陽「私もです」
凛「凛も!」
真姫「いなかったわね・・・」
ことり「うーん、見なかったかな」
にこ「見なかったわ」
穂乃果「・・・」
ことり「穂乃果ちゃん?どうかしたの?」
穂乃果「ううん、誰も見なかったよ?」
4: 2016/04/03(日) 09:24:58.94 ID:N297JiHi.net
希「ふふふ、実はこのテストは・・・」ニヤリ
希「みんなの霊感を調べることがきるんやー!」
絵里「れ、霊感・・・?」ガクブル
にこ「耀様に怖がってるわね・・・」
希「でも大丈夫、誰も人とかは見なかったんやろ?」
希「これ、家族ならまだいいんやけど―――」
希「誰かが怖い顔して立ってたり、黒いモノがいたりしたら相当やばいんやで?」
花陽「怖い・・・顔」ガクブル
真姫「イミワカンナイ!!」
絵里「ハラショー・・・」
希「ま、そんな気にするもんでもないし、屋上行こか?」
希「みんなの霊感を調べることがきるんやー!」
絵里「れ、霊感・・・?」ガクブル
にこ「耀様に怖がってるわね・・・」
希「でも大丈夫、誰も人とかは見なかったんやろ?」
希「これ、家族ならまだいいんやけど―――」
希「誰かが怖い顔して立ってたり、黒いモノがいたりしたら相当やばいんやで?」
花陽「怖い・・・顔」ガクブル
真姫「イミワカンナイ!!」
絵里「ハラショー・・・」
希「ま、そんな気にするもんでもないし、屋上行こか?」
5: 2016/04/03(日) 09:28:37.27 ID:N297JiHi.net
穂乃果(このとき、私は何も言えなかった)
穂乃果(別に、そこまで気にすることではないと思う)
穂乃果(でも、確かに、 い た )
穂乃果(私が、家の二階に上がった時―――)
穂乃果(廊下に、海未ちゃんが、すごく悲しそうな)
穂乃果(それこそ、すごく”怖い顔”で、立っていた―――)
穂乃果(別に、そこまで気にすることではないと思う)
穂乃果(でも、確かに、 い た )
穂乃果(私が、家の二階に上がった時―――)
穂乃果(廊下に、海未ちゃんが、すごく悲しそうな)
穂乃果(それこそ、すごく”怖い顔”で、立っていた―――)
8: 2016/04/03(日) 09:32:11.69 ID:N297JiHi.net
数日後
穂乃果「」ハッ
時計「0:00」
穂乃果(なんでこんな時間に目が覚めたんだろ・・・)ゾクッ
穂乃果「・・・」
穂乃果(ん~眠れない・・・)
穂乃果(トイレ、行っておこうかな・・・)デンキパチッ
穂乃果(・・・あれ?)パチッパチッ
穂乃果(・・・電気が、点かない)
穂乃果(なんで~・・・?)
穂乃果(スマホの光で行くのはちょっと怖いな・・・)ドアガチャッ
穂乃果「」ハッ
時計「0:00」
穂乃果(なんでこんな時間に目が覚めたんだろ・・・)ゾクッ
穂乃果「・・・」
穂乃果(ん~眠れない・・・)
穂乃果(トイレ、行っておこうかな・・・)デンキパチッ
穂乃果(・・・あれ?)パチッパチッ
穂乃果(・・・電気が、点かない)
穂乃果(なんで~・・・?)
穂乃果(スマホの光で行くのはちょっと怖いな・・・)ドアガチャッ
9: 2016/04/03(日) 09:34:43.45 ID:N297JiHi.net
穂乃果「寒っ」
穂乃果(いや、寒いというか、空気が・・・おかしい?)
穂乃果(重い、のかな・・・?深夜ってこんなに怖いんだ・・・)ビクビク
穂乃果(家なのに、すごく怖いな・・・)ブルッ
穂乃果(でっでもっ、穂乃果は、夜に怖くて一人でトイレに行けない子じゃないもん!!)アセアセ
ギシッ
穂乃果「ひゃうっ!?」
穂乃果(気のせい、気のせい・・・)
穂乃果(―――や、やっとトイレまでたどり着いた・・・)チョロロロ
ドアノブ「」ガチャッ
穂乃果(いや、寒いというか、空気が・・・おかしい?)
穂乃果(重い、のかな・・・?深夜ってこんなに怖いんだ・・・)ビクビク
穂乃果(家なのに、すごく怖いな・・・)ブルッ
穂乃果(でっでもっ、穂乃果は、夜に怖くて一人でトイレに行けない子じゃないもん!!)アセアセ
ギシッ
穂乃果「ひゃうっ!?」
穂乃果(気のせい、気のせい・・・)
穂乃果(―――や、やっとトイレまでたどり着いた・・・)チョロロロ
ドアノブ「」ガチャッ
10: 2016/04/03(日) 09:38:34.48 ID:N297JiHi.net
穂乃果(・・・え?)
ドアノブ「」ガチャガチャガチャガチャッ
穂乃果「ひっ・・・!?」
穂乃果(何、なになになになに・・・!?)ガクブル
ドアノブ「」シーン
穂乃果(怖くて出られない・・・)
穂乃果「ゆ、y―――」
穂乃果(ゆきほ、って聞こうとしたんだけど、声が、出なかった)
穂乃果(っていうか、さすがになんだかおかしいよ・・・?)
穂乃果(こういうとき助けになるのは・・・)
穂乃果(希ちゃん・・・?)
穂乃果(そうだ、スマホ持ってきてあるよ!よかった・・・)スッ
ドアノブ「」ガチャガチャガチャガチャッ
穂乃果「ひっ・・・!?」
穂乃果(何、なになになになに・・・!?)ガクブル
ドアノブ「」シーン
穂乃果(怖くて出られない・・・)
穂乃果「ゆ、y―――」
穂乃果(ゆきほ、って聞こうとしたんだけど、声が、出なかった)
穂乃果(っていうか、さすがになんだかおかしいよ・・・?)
穂乃果(こういうとき助けになるのは・・・)
穂乃果(希ちゃん・・・?)
穂乃果(そうだ、スマホ持ってきてあるよ!よかった・・・)スッ
12: 2016/04/03(日) 09:43:15.83 ID:N297JiHi.net
ほのかスマホ「0:00」
穂乃果「」
穂乃果(さすがに、1分も経ってないのは・・・)
ほのかスマホ「0000年00月00日(0)」
穂乃果「」ゾクゾクゾクッ
穂乃果(え、ちょっ、なに、、、)
穂乃果(”(0)”?0曜日って・・・!?)
穂乃果(おかしい、おかしいよ!?)
穂乃果(手が、震える・・・)
穂乃果(ライン、希ちゃんのアカウント・・・あった)
穂乃果(こちゃで・・・)
ほのか♪『希ちゃん!助けて!!!』
穂乃果(あれ・・・?)
穂乃果(送信に時間かかるなぁ・・・)
ほのかスマホ「ネットワークに接続されていません」
穂乃果「」
穂乃果(ぁ、電波一個も立ってない・・・嘘・・・)
穂乃果(どうすれば―――)
穂乃果「」
穂乃果(さすがに、1分も経ってないのは・・・)
ほのかスマホ「0000年00月00日(0)」
穂乃果「」ゾクゾクゾクッ
穂乃果(え、ちょっ、なに、、、)
穂乃果(”(0)”?0曜日って・・・!?)
穂乃果(おかしい、おかしいよ!?)
穂乃果(手が、震える・・・)
穂乃果(ライン、希ちゃんのアカウント・・・あった)
穂乃果(こちゃで・・・)
ほのか♪『希ちゃん!助けて!!!』
穂乃果(あれ・・・?)
穂乃果(送信に時間かかるなぁ・・・)
ほのかスマホ「ネットワークに接続されていません」
穂乃果「」
穂乃果(ぁ、電波一個も立ってない・・・嘘・・・)
穂乃果(どうすれば―――)
13: 2016/04/03(日) 09:47:49.13 ID:N297JiHi.net
翌朝
海未「穂乃果・・・遅いですね」
ことり「うん、連絡もないよ?」
海未「穂乃果の家まで行ってみましょうか。まだ寝ているのかもしれません」
海未「穂乃果・・・遅いですね」
ことり「うん、連絡もないよ?」
海未「穂乃果の家まで行ってみましょうか。まだ寝ているのかもしれません」
14: 2016/04/03(日) 09:49:03.42 ID:N297JiHi.net
穂乃ママ「それがね・・・穂乃果が、いなくなっちゃったの・・・」
海未「はい?」
穂乃ママ「今朝、全然起きてこないから、部屋に行ってみたら、穂乃果がいなくて・・・」
穂乃ママ「スマホが無くなってたから、どこかに行ったのかなと思ったのだけど」
穂乃ママ「玄関の鍵は、かかってて、穂乃果が普段持つ鍵も部屋にあったの」
ことり「そんな・・・」
穂乃ママ「二人とも、何か聞いてない?」
海未「いえ、何も・・・」
ことり「私も・・・」
穂乃ママ「とりあえず、警察にはさっき連絡したわ・・・」
穂乃ママ「心配かけちゃってごめんなさいね、二人とも、学校遅れちゃうわよ?」
ことり「みんなにも、一応何か知らないか聞いてみますね・・・」
海未「はい?」
穂乃ママ「今朝、全然起きてこないから、部屋に行ってみたら、穂乃果がいなくて・・・」
穂乃ママ「スマホが無くなってたから、どこかに行ったのかなと思ったのだけど」
穂乃ママ「玄関の鍵は、かかってて、穂乃果が普段持つ鍵も部屋にあったの」
ことり「そんな・・・」
穂乃ママ「二人とも、何か聞いてない?」
海未「いえ、何も・・・」
ことり「私も・・・」
穂乃ママ「とりあえず、警察にはさっき連絡したわ・・・」
穂乃ママ「心配かけちゃってごめんなさいね、二人とも、学校遅れちゃうわよ?」
ことり「みんなにも、一応何か知らないか聞いてみますね・・・」
15: 2016/04/03(日) 09:52:29.74 ID:N297JiHi.net
ライングループチャットμ's
園田海未『大変です』7:44
❤にこにー❤『どうしたの?』7:44
小泉花陽『何かあったんですか?』7:45
りん>ω</『どうしたのかにゃ?』7:45
xX東條希Xx『何かあったん?』7:45
ことり(・8・)『穂乃果ちゃんが、いなくなっちゃった!!!』7:46
❤にこにー❤『ちょっとそれ、どういうこと?』7:47
西木野真姫『ことりと海未のことだし、冗談じゃないのね?』7:47
園田海未『穂乃果が、スマートフォンだけを持って消えてしまいました』7:47
園田海未『家の鍵は残っていて、玄関の鍵もかかっているそうです』7:47
♪えり~ちか♪『にわかには信じられないわね・・・』7:47
ことり(・8・)『だから、いなくなっちゃった、って言ったの』7:47
♪えり~ちか♪『外に出たってわけじゃないの?』7:47
西木野真姫『意味わかんない。オカルト?』7:47
xX東條希Xx『ただごとじゃなさそうやね・・・』7:48
♪えり~ちか♪『とりあえず、今は結論は出せないわ』7:48
♪えり~ちか♪『放課後、部室で詳しく話しましょう』7:48
園田海未『大変です』7:44
❤にこにー❤『どうしたの?』7:44
小泉花陽『何かあったんですか?』7:45
りん>ω</『どうしたのかにゃ?』7:45
xX東條希Xx『何かあったん?』7:45
ことり(・8・)『穂乃果ちゃんが、いなくなっちゃった!!!』7:46
❤にこにー❤『ちょっとそれ、どういうこと?』7:47
西木野真姫『ことりと海未のことだし、冗談じゃないのね?』7:47
園田海未『穂乃果が、スマートフォンだけを持って消えてしまいました』7:47
園田海未『家の鍵は残っていて、玄関の鍵もかかっているそうです』7:47
♪えり~ちか♪『にわかには信じられないわね・・・』7:47
ことり(・8・)『だから、いなくなっちゃった、って言ったの』7:47
♪えり~ちか♪『外に出たってわけじゃないの?』7:47
西木野真姫『意味わかんない。オカルト?』7:47
xX東條希Xx『ただごとじゃなさそうやね・・・』7:48
♪えり~ちか♪『とりあえず、今は結論は出せないわ』7:48
♪えり~ちか♪『放課後、部室で詳しく話しましょう』7:48
17: 2016/04/03(日) 09:56:57.71 ID:N297JiHi.net
放課後
海未「―――ということを穂乃果のお母様からお聞きしました」
ことり「さっき連絡してみたけど、穂乃果ちゃんはまだ見つかってない・・・」
絵里「警察にはもう連絡してあるのね」
希「・・・」
真姫「オカルト、って決めつけるわけじゃないけど」
真姫「希的にはどう思うの?」
希「なんとも言えないけど―――」
希「前、霊感のテストしたときあったやん?」
希「―――あのときの穂乃果ちゃんの様子、覚えてる?」
海未「―――ということを穂乃果のお母様からお聞きしました」
ことり「さっき連絡してみたけど、穂乃果ちゃんはまだ見つかってない・・・」
絵里「警察にはもう連絡してあるのね」
希「・・・」
真姫「オカルト、って決めつけるわけじゃないけど」
真姫「希的にはどう思うの?」
希「なんとも言えないけど―――」
希「前、霊感のテストしたときあったやん?」
希「―――あのときの穂乃果ちゃんの様子、覚えてる?」
19: 2016/04/03(日) 10:00:10.50 ID:N297JiHi.net
海未「確か、すぐに何も見なかった―――とは言いませんでしたよね?」
花陽「青ざめてたような気もします」
ことり「ちょっと口籠った、っていうか―――まさか?」
希「うん、何か、よくないものでも―――見てないといいんだけど」
にこ「―――それを見たせいで、こういうことが起きる可能性は?」
希「それはありえない。あれは霊感があるかどうかのテストで」
希「あれのせいで何かが起きる、なんてことはありえない」
希「でも、何かが起きるかもしれない、ということはわかる」
希「だから、何か見たんだったらすぐに聞くべきだったんやけど」
絵里「まぁ、希のせいではないわね」
花陽「青ざめてたような気もします」
ことり「ちょっと口籠った、っていうか―――まさか?」
希「うん、何か、よくないものでも―――見てないといいんだけど」
にこ「―――それを見たせいで、こういうことが起きる可能性は?」
希「それはありえない。あれは霊感があるかどうかのテストで」
希「あれのせいで何かが起きる、なんてことはありえない」
希「でも、何かが起きるかもしれない、ということはわかる」
希「だから、何か見たんだったらすぐに聞くべきだったんやけど」
絵里「まぁ、希のせいではないわね」
21: 2016/04/03(日) 10:03:58.00 ID:N297JiHi.net
希「あ、あともう1つ」
にこ「まだ何かあるの?」
希「春に、穂乃果ちゃんの部屋に行った時があったやん?」
希「そのときに、思ったんやけど」
希「穂乃果ちゃんの家の、二回の廊下」
希「正確には、穂乃果ちゃんの部屋と廊下の境界」
希「あそこは―――やばかった」
海未「やばい、ですか?」
希「正直うちの直感だからあてになるかわかんないんやけど―――」
希「あそこを通った時、背筋が凍ったのは確か」
希「風水の関係やから、あんまり詳しくないんやけど」
希「一応、穂乃果ちゃんの家の間取りを知りたいやん?」
海未「それなら完璧です」
ことり「ことりもです!」
凛「さすが、幼馴染は違うにゃ・・・」
にこ「凛、花陽の家の間取りは?」
凛「完璧にゃ!!」
にこ「まだ何かあるの?」
希「春に、穂乃果ちゃんの部屋に行った時があったやん?」
希「そのときに、思ったんやけど」
希「穂乃果ちゃんの家の、二回の廊下」
希「正確には、穂乃果ちゃんの部屋と廊下の境界」
希「あそこは―――やばかった」
海未「やばい、ですか?」
希「正直うちの直感だからあてになるかわかんないんやけど―――」
希「あそこを通った時、背筋が凍ったのは確か」
希「風水の関係やから、あんまり詳しくないんやけど」
希「一応、穂乃果ちゃんの家の間取りを知りたいやん?」
海未「それなら完璧です」
ことり「ことりもです!」
凛「さすが、幼馴染は違うにゃ・・・」
にこ「凛、花陽の家の間取りは?」
凛「完璧にゃ!!」
23: 2016/04/03(日) 10:07:46.83 ID:N297JiHi.net
海未「―――こんな感じでしょうか」カキカキ
希「鏡とか、観葉植物とか、水槽とかあったらその場所も教えてちょうだい?」
海未「えーっと」
ことり「ここに、雪穂ちゃんの部屋の鏡」
海未「あっ、そうでしたね」
海未「ここに小さな植物がありませんでしたか?」
ことり「こっちにも!」
海未「穂乃果のタンスのここに鏡が付いていた気が・・・」
ことり「えっ、そうなの!?」
海未「あと穂乃果はここに手鏡をしまっているんですよ?」
ことり「あ、それはことりも知ってる♪」
絵里「この二人、ちょっと怖くなってきたんだけど」
真姫「大丈夫、私もよ」
海未「方角はゴーグルマップで確認できますね」
希「鏡とか、観葉植物とか、水槽とかあったらその場所も教えてちょうだい?」
海未「えーっと」
ことり「ここに、雪穂ちゃんの部屋の鏡」
海未「あっ、そうでしたね」
海未「ここに小さな植物がありませんでしたか?」
ことり「こっちにも!」
海未「穂乃果のタンスのここに鏡が付いていた気が・・・」
ことり「えっ、そうなの!?」
海未「あと穂乃果はここに手鏡をしまっているんですよ?」
ことり「あ、それはことりも知ってる♪」
絵里「この二人、ちょっと怖くなってきたんだけど」
真姫「大丈夫、私もよ」
海未「方角はゴーグルマップで確認できますね」
24: 2016/04/03(日) 10:12:04.92 ID:N297JiHi.net
希「ふむ―――」
希「おっそろしいことになっとるやん」
希「一見、全体的に何か致命的な要素はない」
希「――― 一か所を除いて」
絵里「その一か所というのが、やっぱり・・・?」
希「そうやね、さっき言ったとこ」
希「初心者知識でもわかるんやけど、二階の穂乃果ちゃんの部屋と―――」
希「廊下との境界、ここだけ最悪通り越して正直、異界クラスやん?」
真姫「異界って、大袈裟ね」
希「誇張やないで?」
希「鏡とか、水回りとか、方角とかでこういうのはできるんやけど」
希「時間によってはそこらの心霊スポットよりよっぽどタチが悪いんよ、ここ」
希「丑三つ時のちょっと前、日付が変わる辺りが一番凶悪そうかな」
希「さすが穂乃果ちゃん、持ち前の明るさと元気で風水なんてねじ伏せてたんやな・・・」
海未「いえ、単に穂乃果が普段そんな時間まで起きていられないだけだと思います」
ことり「穂乃果ちゃん、9時には寝てるもんね・・・」アハハ
海未「それで、どうすれば穂乃果は・・・?」
希「まずは、実際に穂乃果ちゃんの部屋に泊まってみるしか―――」
希「おっそろしいことになっとるやん」
希「一見、全体的に何か致命的な要素はない」
希「――― 一か所を除いて」
絵里「その一か所というのが、やっぱり・・・?」
希「そうやね、さっき言ったとこ」
希「初心者知識でもわかるんやけど、二階の穂乃果ちゃんの部屋と―――」
希「廊下との境界、ここだけ最悪通り越して正直、異界クラスやん?」
真姫「異界って、大袈裟ね」
希「誇張やないで?」
希「鏡とか、水回りとか、方角とかでこういうのはできるんやけど」
希「時間によってはそこらの心霊スポットよりよっぽどタチが悪いんよ、ここ」
希「丑三つ時のちょっと前、日付が変わる辺りが一番凶悪そうかな」
希「さすが穂乃果ちゃん、持ち前の明るさと元気で風水なんてねじ伏せてたんやな・・・」
海未「いえ、単に穂乃果が普段そんな時間まで起きていられないだけだと思います」
ことり「穂乃果ちゃん、9時には寝てるもんね・・・」アハハ
海未「それで、どうすれば穂乃果は・・・?」
希「まずは、実際に穂乃果ちゃんの部屋に泊まってみるしか―――」
26: 2016/04/03(日) 10:17:16.49 ID:N297JiHi.net
その日の夜
海未「結局、無理言って、泊まらせてもらいましたね・・・」
ことり「穂乃果ちゃんの部屋を調べてみたい、ってことにしてあるよ?」
希「調べるのは、そこの境界や」ピッ
希「ことりちゃん、紐、用意してくれた?」
ことり「うん、持ってきたよ」
希「それを、この部屋の中から、ドアのところを通って」
希「廊下を横切る感じで床に伸ばしておく」
希「これで準備完了」
海未「今、11時42分ですね」
希「50分になったらうちは廊下にいる」
希「ことりちゃんと海未ちゃんは部屋の中で様子を見ててほしい」
海未「はい」
ことり「うん」
希「ことりちゃん、うちのこちゃをずっと開いておいてな」
希「何かあったらすぐ既読が付くようにしておいてほしいんや」
ことり「わかった、開いておくね」
海未「結局、無理言って、泊まらせてもらいましたね・・・」
ことり「穂乃果ちゃんの部屋を調べてみたい、ってことにしてあるよ?」
希「調べるのは、そこの境界や」ピッ
希「ことりちゃん、紐、用意してくれた?」
ことり「うん、持ってきたよ」
希「それを、この部屋の中から、ドアのところを通って」
希「廊下を横切る感じで床に伸ばしておく」
希「これで準備完了」
海未「今、11時42分ですね」
希「50分になったらうちは廊下にいる」
希「ことりちゃんと海未ちゃんは部屋の中で様子を見ててほしい」
海未「はい」
ことり「うん」
希「ことりちゃん、うちのこちゃをずっと開いておいてな」
希「何かあったらすぐ既読が付くようにしておいてほしいんや」
ことり「わかった、開いておくね」
27: 2016/04/03(日) 10:19:58.37 ID:N297JiHi.net
海未「―――あと1分で、日付が変わりますね」
時計「0:00」
蛍光灯「」フッ
ことり「えっ・・・蛍光灯・・・が?」ゾクッ
海未「空気が・・・なんというか、凄まじいですね」
海未「ことり、希にラインしてみましょう―――」
ことり「うん―――えっ!?」
海未「ことり、どうしたのでs―――なっ!?」
海未(電波は―――立っていませんでした)
海未「希!?希、そちらはどうなっていますか?」
シーン
海未「・・・希?返事してを下さい!」
ことり「希ちゃん・・・?」
海未「希、いるのですか・・・?」
海未「」ドアガチャッ
海未「」フッ
時計「0:00」
蛍光灯「」フッ
ことり「えっ・・・蛍光灯・・・が?」ゾクッ
海未「空気が・・・なんというか、凄まじいですね」
海未「ことり、希にラインしてみましょう―――」
ことり「うん―――えっ!?」
海未「ことり、どうしたのでs―――なっ!?」
海未(電波は―――立っていませんでした)
海未「希!?希、そちらはどうなっていますか?」
シーン
海未「・・・希?返事してを下さい!」
ことり「希ちゃん・・・?」
海未「希、いるのですか・・・?」
海未「」ドアガチャッ
海未「」フッ
29: 2016/04/03(日) 10:23:46.21 ID:N297JiHi.net
ことり「んみちゃあああああああああ―――」
時計「0:00」
時計「0:01」フッ
ことり「―――ああああ!!!」
雪穂「ことりさん!?」
ことり「・・・へ?」
雪穂「あれ!?海未さんと―――希さんは!?」
ことり「えっ・・・?」ゾクゾクッ
ことりスマホ「」パッ
xX東條希Xx『ことりちゃん!?』
時計「0:00」
時計「0:01」フッ
ことり「―――ああああ!!!」
雪穂「ことりさん!?」
ことり「・・・へ?」
雪穂「あれ!?海未さんと―――希さんは!?」
ことり「えっ・・・?」ゾクゾクッ
ことりスマホ「」パッ
xX東條希Xx『ことりちゃん!?』
30: 2016/04/03(日) 10:26:50.20 ID:N297JiHi.net
のぞみスマホ「23:59」
のぞみスマホ「0:00」フッ
希「」ゾクッ
希(これは―――あかん!!!!)
希(中にいる海未ちゃんとことりちゃんは大丈夫やろか!?)
希(うちとしたことが、危ないのは部屋の”中”の方やった!!!)
希(スマホで、ことりちゃんのこちゃにライン・・・!)
xX東條希Xx『ことりちゃん!?』0:00
希「既読が―――つかない!」
希「海未ちゃん!?ことりちゃん!?聞こえたら返事して!!」
雪穂「希さん!?」ガチャッ
希「雪穂ちゃん、しばらく来ちゃあかん!」
雪穂「え!?」
希「」ガチャッ
希「」フッ
雪穂「希さん―――!?」
のぞみスマホ「0:00」フッ
希「」ゾクッ
希(これは―――あかん!!!!)
希(中にいる海未ちゃんとことりちゃんは大丈夫やろか!?)
希(うちとしたことが、危ないのは部屋の”中”の方やった!!!)
希(スマホで、ことりちゃんのこちゃにライン・・・!)
xX東條希Xx『ことりちゃん!?』0:00
希「既読が―――つかない!」
希「海未ちゃん!?ことりちゃん!?聞こえたら返事して!!」
雪穂「希さん!?」ガチャッ
希「雪穂ちゃん、しばらく来ちゃあかん!」
雪穂「え!?」
希「」ガチャッ
希「」フッ
雪穂「希さん―――!?」
31: 2016/04/03(日) 10:29:45.87 ID:N297JiHi.net
海未「・・・!?」
海未(強烈な、立ちくらみ・・・?)
海未(穂乃果の部屋とは、比べ物にならないくらい・・・)
海未(空気が、ハッキリ言って異常です・・・)
海未(鳥肌が立って、呼吸が、おかしい・・・?)ゴクリ
海未(っ・・・私、泣いてるんですか?)
海未(かっ、体中、鳥肌が・・・)
海未「はっ・・・ことり!?」
海未(今開けたドアから部屋を振り返ると―――)
海未(そこには、 だ れ も いませんでした)
海未(強烈な、立ちくらみ・・・?)
海未(穂乃果の部屋とは、比べ物にならないくらい・・・)
海未(空気が、ハッキリ言って異常です・・・)
海未(鳥肌が立って、呼吸が、おかしい・・・?)ゴクリ
海未(っ・・・私、泣いてるんですか?)
海未(かっ、体中、鳥肌が・・・)
海未「はっ・・・ことり!?」
海未(今開けたドアから部屋を振り返ると―――)
海未(そこには、 だ れ も いませんでした)
32: 2016/04/03(日) 10:34:02.18 ID:N297JiHi.net
海未(希も―――いませんね)
海未(なんというか、希の言う、異界という表現があながち間違いではない気がします)
海未(それより―――穂乃果は・・・!?)
海未(スマートフォンの明かりでは心許ないですが、贅沢は言っていられませんね)
海未(おや・・・?アンテナは立っていないのですね)
海未(これでは連絡のしようが・・・)
うみスマホ「0000年00月00日(0)」
海未「っ・・・!!」
海未(一瞬動悸がおかしくなりかけました・・・)
海未(デジタル表記でこんなこと書かれると本当に不気味です)
海未(とにかく、穂乃果を探しましょう・・・)
海未(なんというか、希の言う、異界という表現があながち間違いではない気がします)
海未(それより―――穂乃果は・・・!?)
海未(スマートフォンの明かりでは心許ないですが、贅沢は言っていられませんね)
海未(おや・・・?アンテナは立っていないのですね)
海未(これでは連絡のしようが・・・)
うみスマホ「0000年00月00日(0)」
海未「っ・・・!!」
海未(一瞬動悸がおかしくなりかけました・・・)
海未(デジタル表記でこんなこと書かれると本当に不気味です)
海未(とにかく、穂乃果を探しましょう・・・)
33: 2016/04/03(日) 10:39:01.48 ID:N297JiHi.net
希「・・・っ!」
希(強烈な、立ちくらみ・・・)
希「ことりちゃ・・・!?」
希(穂乃果ちゃんの部屋には―――)
希( 誰 も おらんかった)
希「っ!?雪穂ちゃん!?」
希(廊下にも―――誰もおらんかった)
希(っ!!ラインは・・・あ)
希(電波が、立ってない)
のぞみスマホ「9999年99月99日(9)」
希「は・・・?」ゾクゾクッ
希(無機質なデジタル表示でこんなん見ると鳥肌モンやな・・・)
希(一瞬呼吸がおかしくなったで・・・)
希(参ったなぁ・・・空気も、おかしすぎる)
希(正直、異界なんてもんやないな)
希(とりあえず、穂乃果ちゃんを探してみよか)
希(強烈な、立ちくらみ・・・)
希「ことりちゃ・・・!?」
希(穂乃果ちゃんの部屋には―――)
希( 誰 も おらんかった)
希「っ!?雪穂ちゃん!?」
希(廊下にも―――誰もおらんかった)
希(っ!!ラインは・・・あ)
希(電波が、立ってない)
のぞみスマホ「9999年99月99日(9)」
希「は・・・?」ゾクゾクッ
希(無機質なデジタル表示でこんなん見ると鳥肌モンやな・・・)
希(一瞬呼吸がおかしくなったで・・・)
希(参ったなぁ・・・空気も、おかしすぎる)
希(正直、異界なんてもんやないな)
希(とりあえず、穂乃果ちゃんを探してみよか)
35: 2016/04/03(日) 10:42:59.27 ID:N297JiHi.net
海未(―――それから私は、一通り穂乃果の家の部屋を調べてみました)
海未(―――ここは、トイレですね)
海未「」ガチャッ
海未(おや・・・?ここだけ、鍵が?)
海未「」ガチャガチャガチャガチャッ
海未(・・・開きませんね)
海未(―――開けたら何か恐ろしいことが起きる、なんてないですよね・・・)
海未(・・・何を今さら躊躇しているのですか!?)
海未(穂乃果を―――助けに来たのでしょう?)
海未「穂乃果・・・いるのですか!?」
穂乃果「―――へ・・・?海未、ちゃん?」ガチャッ
海未「穂乃果!!助けに来ました!!」
海未「無事したか!!!よかったです!!!」ギューッ
穂乃果「海未ちゃん苦しっ・・・助けるって・・・ここ私の家だよ?///」
海未「一日いなくなっておいて何を言ってるんですか!」
穂乃果「いなくなる・・・?穂乃果、トイレしに部屋から出てきただけだよ?」
海未「それは・・・どれくらい前の事ですか?」
穂乃果「どれくらい、って・・・そうだなぁ、5分くらい?」
海未「あなたは、なぜこんな時間にトイレに?」
穂乃果「0時ちょうどに、目が覚めちゃって・・・」エヘヘ
海未(―――ここは、トイレですね)
海未「」ガチャッ
海未(おや・・・?ここだけ、鍵が?)
海未「」ガチャガチャガチャガチャッ
海未(・・・開きませんね)
海未(―――開けたら何か恐ろしいことが起きる、なんてないですよね・・・)
海未(・・・何を今さら躊躇しているのですか!?)
海未(穂乃果を―――助けに来たのでしょう?)
海未「穂乃果・・・いるのですか!?」
穂乃果「―――へ・・・?海未、ちゃん?」ガチャッ
海未「穂乃果!!助けに来ました!!」
海未「無事したか!!!よかったです!!!」ギューッ
穂乃果「海未ちゃん苦しっ・・・助けるって・・・ここ私の家だよ?///」
海未「一日いなくなっておいて何を言ってるんですか!」
穂乃果「いなくなる・・・?穂乃果、トイレしに部屋から出てきただけだよ?」
海未「それは・・・どれくらい前の事ですか?」
穂乃果「どれくらい、って・・・そうだなぁ、5分くらい?」
海未「あなたは、なぜこんな時間にトイレに?」
穂乃果「0時ちょうどに、目が覚めちゃって・・・」エヘヘ
37: 2016/04/03(日) 10:46:49.75 ID:N297JiHi.net
穂乃果「それに、海未ちゃんだってなんでこんな時間に穂乃果の家にいるの!?」
海未「それは―――」
海未「ってちょっと待ってください」
海未「0時ちょうどに起きて、5分くらい経ったのですよね?」
穂乃果「そうだけど?」
海未「スマートフォンの時間を―――見てみてください」
ほのかスマホ「0:00」
ほのうみ「」ゾクッ
海未(確かに、私がこの空間へ来た時も0時ちょうどだったはず)
海未(その後私は家の部屋を探し回りました)
海未(時間が―――進んでいない?)
海未(いえ、西暦も月日も曜日も0になっているので)
海未(時間もそれに準じて0で静止している、と考えるのが正しいのでしょうか?)
海未「穂乃果、落ち着いて聞いてください」
海未「昨日は、何日ですか・・・?」
海未(穂乃果が答えた日付は―――)
海未(二日前、でした―――)
海未「それは―――」
海未「ってちょっと待ってください」
海未「0時ちょうどに起きて、5分くらい経ったのですよね?」
穂乃果「そうだけど?」
海未「スマートフォンの時間を―――見てみてください」
ほのかスマホ「0:00」
ほのうみ「」ゾクッ
海未(確かに、私がこの空間へ来た時も0時ちょうどだったはず)
海未(その後私は家の部屋を探し回りました)
海未(時間が―――進んでいない?)
海未(いえ、西暦も月日も曜日も0になっているので)
海未(時間もそれに準じて0で静止している、と考えるのが正しいのでしょうか?)
海未「穂乃果、落ち着いて聞いてください」
海未「昨日は、何日ですか・・・?」
海未(穂乃果が答えた日付は―――)
海未(二日前、でした―――)
38: 2016/04/03(日) 10:48:04.34 ID:N297JiHi.net
>>37
あ、
海未「穂乃果、落ち着いて答えてください」
ですねすみませんでした
あ、
海未「穂乃果、落ち着いて答えてください」
ですねすみませんでした
39: 2016/04/03(日) 10:53:09.37 ID:N297JiHi.net
海未(穂乃果には、一日あなたが消えてしまったこと)
海未(そしてなぜ私がここにいるのか、を説明しました)
穂乃果「へ~・・・そんなことが・・・」
海未「それで・・・どうすれば元の世界に戻ることができるのでしょうか・・・」
穂乃果「また0時に穂乃果の部屋に入ればいいんじゃないのかな?」
海未「では、今何時なのですか?」
穂乃果「あ―――そうだった」ショボーン
海未「穂乃果の話と私の経験を総合すると」
海未「私の一日とちょっとの時間をあなたは数分ほどで過ごしたことになります」
海未「ここから考えられることは」
海未「この空間が、元の世界に比べ限りなく時間が遅く流れている」
海未「もし戻ったとしても浦島太郎―――なんてことはないと信じておきましょう」
海未「また、時刻も含めた時間は、0で固定されている」
海未「私たちが行動できている時点で、時間が静止している」
海未「わけではないのがまだ救いようがある―――のでしょうか?」
穂乃果「穂乃果難しいことわかんないよぉ・・・」
海未(そしてなぜ私がここにいるのか、を説明しました)
穂乃果「へ~・・・そんなことが・・・」
海未「それで・・・どうすれば元の世界に戻ることができるのでしょうか・・・」
穂乃果「また0時に穂乃果の部屋に入ればいいんじゃないのかな?」
海未「では、今何時なのですか?」
穂乃果「あ―――そうだった」ショボーン
海未「穂乃果の話と私の経験を総合すると」
海未「私の一日とちょっとの時間をあなたは数分ほどで過ごしたことになります」
海未「ここから考えられることは」
海未「この空間が、元の世界に比べ限りなく時間が遅く流れている」
海未「もし戻ったとしても浦島太郎―――なんてことはないと信じておきましょう」
海未「また、時刻も含めた時間は、0で固定されている」
海未「私たちが行動できている時点で、時間が静止している」
海未「わけではないのがまだ救いようがある―――のでしょうか?」
穂乃果「穂乃果難しいことわかんないよぉ・・・」
41: 2016/04/03(日) 10:56:53.68 ID:N297JiHi.net
希(―――それからうちは、穂乃果ちゃんの家をくまなく探した)
希(でも、誰もおらんかった)
希(それどころか、人の気配すら感じられない)
希(正直、狂いそうや)
希(それくらい、空気がやばい)
希(―――状況を把握するには、カメラを使ってみるのは案外有効なんや)
のぞみスマホ「」カシャッ
希(正直、何が映ってるのか見るときが一番怖いんやけど)チラッ
希「―――っ!」ボトッ
希(あかん、スマホを落としてもうた)
希(それくらい、衝撃的やった)
希(ほんと、ぶったまげた。魂消た。魂が消える、怖いなぁ)
希(あぁ、何か映ってくれてたら、まだ救いようがあったんやけど―――)
希( 真 っ 黒 は さ す が に あ か ん )
希(いや、だって、それじゃあ―――)
希(今うちが認識してる、この視界は、 な ぁ に ?)
希(でも、誰もおらんかった)
希(それどころか、人の気配すら感じられない)
希(正直、狂いそうや)
希(それくらい、空気がやばい)
希(―――状況を把握するには、カメラを使ってみるのは案外有効なんや)
のぞみスマホ「」カシャッ
希(正直、何が映ってるのか見るときが一番怖いんやけど)チラッ
希「―――っ!」ボトッ
希(あかん、スマホを落としてもうた)
希(それくらい、衝撃的やった)
希(ほんと、ぶったまげた。魂消た。魂が消える、怖いなぁ)
希(あぁ、何か映ってくれてたら、まだ救いようがあったんやけど―――)
希( 真 っ 黒 は さ す が に あ か ん )
希(いや、だって、それじゃあ―――)
希(今うちが認識してる、この視界は、 な ぁ に ?)
42: 2016/04/03(日) 11:00:40.29 ID:N297JiHi.net
希「あはは、・・・」
希(自然と、笑いがこぼれた。あと涙も)
希(きっつい。これは―――きっつい)
希(震える手で、画像の詳細情報を表示させる)
希(時刻は―――変化なし)
希(容量は―――1KB。本気で何も映ってないやん・・・)
希(次は、位置情報。ゴーグルマップさんを起動して―――)
希(あぁ、そういえばこのアプリ、オフラインじゃ使えないんや・・・)
希(まぁ、調べたところで画面が真っ黒にでもなったら絶叫モンやし)
希(そうだ、時間表示は止まっていたとしても、ストップウォッチなら動くかもしれへん)
希(えーっと、ストップウオッチ機能―――あ、動く)
希(つまり、時間表示として全て9に表示される。時計も止まる)
希(でもストップウォッチは動く。時間が止まってるわけではなさそうやね)
希「さて、どうするか」
希(自然と、笑いがこぼれた。あと涙も)
希(きっつい。これは―――きっつい)
希(震える手で、画像の詳細情報を表示させる)
希(時刻は―――変化なし)
希(容量は―――1KB。本気で何も映ってないやん・・・)
希(次は、位置情報。ゴーグルマップさんを起動して―――)
希(あぁ、そういえばこのアプリ、オフラインじゃ使えないんや・・・)
希(まぁ、調べたところで画面が真っ黒にでもなったら絶叫モンやし)
希(そうだ、時間表示は止まっていたとしても、ストップウォッチなら動くかもしれへん)
希(えーっと、ストップウオッチ機能―――あ、動く)
希(つまり、時間表示として全て9に表示される。時計も止まる)
希(でもストップウォッチは動く。時間が止まってるわけではなさそうやね)
希「さて、どうするか」
45: 2016/04/03(日) 11:05:18.99 ID:N297JiHi.net
翌朝、土曜日、穂乃果ちゃんの部屋
ことり「―――それで、雪穂ちゃんが入ってきて」
絵里「二人とも、消えていた」
絵里「雪穂ちゃんは、希が部屋に入っていったように見えたのね?」
雪穂「は、はい、それで部屋に入ったら」
真姫「ことりしか、いなかった、と」
にこ「信じられないような話だけど―――少なくとも、見たのね?」
にこ「海未と希が消えるところは」
ことり「」コクリ
雪穂「」コクリ
真姫「しかし、希を失ったのは痛いわね」
凛「凛たち、これからどうすれば―――」
絵里「決まってるじゃない」
にこ「確かめるの?」
絵里「えぇ。今夜、私と―――」
ことり「ことりも確かめたい」
にこ「ことり・・・?」
ことり「穂乃果ちゃんがいなくなって―――目の前で、海未ちゃんが消えて」
ことり「黙ってなんて、いられないよ・・・」
絵里「そう」
にこ「私も付き合うわよ」
真姫「にこちゃん!?」
にこ「私も、希が消えたのに黙ってなんていられない」
ことり「―――それで、雪穂ちゃんが入ってきて」
絵里「二人とも、消えていた」
絵里「雪穂ちゃんは、希が部屋に入っていったように見えたのね?」
雪穂「は、はい、それで部屋に入ったら」
真姫「ことりしか、いなかった、と」
にこ「信じられないような話だけど―――少なくとも、見たのね?」
にこ「海未と希が消えるところは」
ことり「」コクリ
雪穂「」コクリ
真姫「しかし、希を失ったのは痛いわね」
凛「凛たち、これからどうすれば―――」
絵里「決まってるじゃない」
にこ「確かめるの?」
絵里「えぇ。今夜、私と―――」
ことり「ことりも確かめたい」
にこ「ことり・・・?」
ことり「穂乃果ちゃんがいなくなって―――目の前で、海未ちゃんが消えて」
ことり「黙ってなんて、いられないよ・・・」
絵里「そう」
にこ「私も付き合うわよ」
真姫「にこちゃん!?」
にこ「私も、希が消えたのに黙ってなんていられない」
46: 2016/04/03(日) 11:09:13.82 ID:N297JiHi.net
花陽「―――あ、あの!私なりに考えてみたんですけど・・・」
絵里「何?聞かせてほしいわ」
花陽「ことりちゃんは、希ちゃんの声を聞いてないんですよね?」
ことり「う、うん」
花陽「雪穂ちゃんが聞いたのは、ことりちゃんの”悲鳴”ですよね?」
雪穂「うん。ああああ!!って」
ことり「えっ?」
絵里「どうしたの?」
ことり「私は―――」スゥ
ことり「んみちゃああああああああああああああああ!!!!」チューン
ことり「って叫んだような・・・」ハァハァ
凛「びっくりしたにゃ・・・」
にこ「悲鳴の再現ありがとうございます」
真姫「えーっとつまり、悲鳴は雪穂ちゃんに途中から聞こえた、ということ?」
絵里「そうなるわね」
絵里「何?聞かせてほしいわ」
花陽「ことりちゃんは、希ちゃんの声を聞いてないんですよね?」
ことり「う、うん」
花陽「雪穂ちゃんが聞いたのは、ことりちゃんの”悲鳴”ですよね?」
雪穂「うん。ああああ!!って」
ことり「えっ?」
絵里「どうしたの?」
ことり「私は―――」スゥ
ことり「んみちゃああああああああああああああああ!!!!」チューン
ことり「って叫んだような・・・」ハァハァ
凛「びっくりしたにゃ・・・」
にこ「悲鳴の再現ありがとうございます」
真姫「えーっとつまり、悲鳴は雪穂ちゃんに途中から聞こえた、ということ?」
絵里「そうなるわね」
47: 2016/04/03(日) 11:14:16.15 ID:N297JiHi.net
花陽「とにかく、0時になってから一定時間の間」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋の中と、廊下側は、その―――」
花陽「境界?の部分で完全に切り離されていた」
にこ「花陽が解説モードに入ってるわ・・・」
凛「凛はこっちのかよちんも好きだよー?」
花陽「それでね、ここからが大事なんだけど」
花陽「海未ちゃんは、ドアを開けたんだよね?」
ことり「うん」
花陽「希ちゃんも・・・ドアを開けたんだよね?」
雪穂「はい・・・って、え?」
6人「」ゾクッ
絵里「ふ、二人とも、ドアを・・・開けた」
にこ「ちょっとやめてよ、鳥肌立ちっぱなしなんだけど」
花陽「うん。それで、希ちゃんは部屋に入った」
花陽「でもことりちゃんは希ちゃんを見ていない」
ことり「うん」
花陽「海未ちゃんは部屋から出た」
花陽「でも雪穂ちゃんは海未ちゃんを見ていない」
雪穂「うん」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋の中と、廊下側は、その―――」
花陽「境界?の部分で完全に切り離されていた」
にこ「花陽が解説モードに入ってるわ・・・」
凛「凛はこっちのかよちんも好きだよー?」
花陽「それでね、ここからが大事なんだけど」
花陽「海未ちゃんは、ドアを開けたんだよね?」
ことり「うん」
花陽「希ちゃんも・・・ドアを開けたんだよね?」
雪穂「はい・・・って、え?」
6人「」ゾクッ
絵里「ふ、二人とも、ドアを・・・開けた」
にこ「ちょっとやめてよ、鳥肌立ちっぱなしなんだけど」
花陽「うん。それで、希ちゃんは部屋に入った」
花陽「でもことりちゃんは希ちゃんを見ていない」
ことり「うん」
花陽「海未ちゃんは部屋から出た」
花陽「でも雪穂ちゃんは海未ちゃんを見ていない」
雪穂「うん」
48: 2016/04/03(日) 11:19:03.11 ID:N297JiHi.net
花陽「・・・もう一つ」
花陽「ことりちゃんのスマートフォンは、電波が立っていなかった」
ことり「うん、だから海未ちゃんが飛び出して・・・」
花陽「ことりちゃんのスマートフォンは、海未ちゃんと希ちゃんが消えて―――」
花陽「雪穂ちゃんが入ってくるのとほぼ同時に―――」
花陽「希ちゃんからのメッセージを受信した」
絵里「希は、電波が立っていたから、メッセージを―――”送った”・・・?」
にこ「それでメッセージに既読が付かなかったから、部屋に入ろうとした」
真姫「つまり、ラインが時間差で届いてるわけね?」
にこ「いえ、ありえるわ。ラインは、送信側は電波さえ立っていれば」
にこ「メッセージを送ることができるわ」
にこ「もちろん、送信側には電波がなければ送信できないけど」
にこ「受信する側は、電波が入り次第、未受信メッセージがあれば」
にこ「自動で受信することができる」
絵里「だから、ことりのスマホにメッセージは時間差で届いたのね・・・」
花陽「ことりちゃんのスマートフォンは、電波が立っていなかった」
ことり「うん、だから海未ちゃんが飛び出して・・・」
花陽「ことりちゃんのスマートフォンは、海未ちゃんと希ちゃんが消えて―――」
花陽「雪穂ちゃんが入ってくるのとほぼ同時に―――」
花陽「希ちゃんからのメッセージを受信した」
絵里「希は、電波が立っていたから、メッセージを―――”送った”・・・?」
にこ「それでメッセージに既読が付かなかったから、部屋に入ろうとした」
真姫「つまり、ラインが時間差で届いてるわけね?」
にこ「いえ、ありえるわ。ラインは、送信側は電波さえ立っていれば」
にこ「メッセージを送ることができるわ」
にこ「もちろん、送信側には電波がなければ送信できないけど」
にこ「受信する側は、電波が入り次第、未受信メッセージがあれば」
にこ「自動で受信することができる」
絵里「だから、ことりのスマホにメッセージは時間差で届いたのね・・・」
50: 2016/04/03(日) 11:23:17.15 ID:N297JiHi.net
花陽「そして最後にもう一つ」
花陽「紐を伸ばしておいたんだよね?」
ことり「うん」
花陽「その紐は、部分的に消滅したのではなく、切れていた」
花陽「まるでハサミで切られたかのように」
花陽「さらに、その長さは元の長さとほとんど変わっていなかった」
花陽「つまり、希ちゃんが言ってた通り、部屋と廊下の境界」
花陽「その境界は空間として存在するのではなく、まさに境界線―――」
花陽「いや、”境界面”として存在する」
花陽「そして、部屋から出た海未ちゃんと部屋に入った希ちゃん」
花陽「雪穂ちゃんが海未ちゃんを見てなくて」
花陽「ことりちゃんも希ちゃんを見ていない」
花陽「さらに、二人ともドアを開けた」
花陽「まさに、 す れ 違 う か のように」
花陽「これらのことを総合して」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋から出るのと、穂乃果ちゃんの部屋に入るのでは」
花陽「辿り着く世界が―――違う」
花陽「紐を伸ばしておいたんだよね?」
ことり「うん」
花陽「その紐は、部分的に消滅したのではなく、切れていた」
花陽「まるでハサミで切られたかのように」
花陽「さらに、その長さは元の長さとほとんど変わっていなかった」
花陽「つまり、希ちゃんが言ってた通り、部屋と廊下の境界」
花陽「その境界は空間として存在するのではなく、まさに境界線―――」
花陽「いや、”境界面”として存在する」
花陽「そして、部屋から出た海未ちゃんと部屋に入った希ちゃん」
花陽「雪穂ちゃんが海未ちゃんを見てなくて」
花陽「ことりちゃんも希ちゃんを見ていない」
花陽「さらに、二人ともドアを開けた」
花陽「まさに、 す れ 違 う か のように」
花陽「これらのことを総合して」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋から出るのと、穂乃果ちゃんの部屋に入るのでは」
花陽「辿り着く世界が―――違う」
62: 2016/04/03(日) 12:26:23.20 ID:N297JiHi.net
6人「」ゾクッ
花陽「そして、廊下側より、穂乃果ちゃんの部屋の側の方が、電波が途切れて」
花陽「さらに電気も消えていた分、異界に近い」
花陽「この二つの仮説が成り立つと思うんだけど・・・どうかな?」
真姫「花陽・・・やるわね」
凛「かよちんすごいにゃー」
絵里「待って、それじゃあ穂乃果がスマホを持って行った理由がないわ?」
絵里「穂乃果は、部屋に入って消えたの?それとも、部屋から出て消えたの?」
にこ「絵里、あんたね、もし部屋の電気が付かなかったら、どうする?」
絵里「・・・ハラショー。スマホのライトね?」
にこ「そんなところかしら?」
真姫「つまり、海未は穂乃果に辿り着いた可能性が高い」
絵里「ちょっと、それじゃあ希は?」
真姫「一人ぼっち・・・かしら・・・」
絵里「―――行くわ」
にこ「ちょっ、絵里!?」
絵里「行く。私は今日の零時に部屋に入る」
真姫「絵里、落ち着いて」
花陽「そして、廊下側より、穂乃果ちゃんの部屋の側の方が、電波が途切れて」
花陽「さらに電気も消えていた分、異界に近い」
花陽「この二つの仮説が成り立つと思うんだけど・・・どうかな?」
真姫「花陽・・・やるわね」
凛「かよちんすごいにゃー」
絵里「待って、それじゃあ穂乃果がスマホを持って行った理由がないわ?」
絵里「穂乃果は、部屋に入って消えたの?それとも、部屋から出て消えたの?」
にこ「絵里、あんたね、もし部屋の電気が付かなかったら、どうする?」
絵里「・・・ハラショー。スマホのライトね?」
にこ「そんなところかしら?」
真姫「つまり、海未は穂乃果に辿り着いた可能性が高い」
絵里「ちょっと、それじゃあ希は?」
真姫「一人ぼっち・・・かしら・・・」
絵里「―――行くわ」
にこ「ちょっ、絵里!?」
絵里「行く。私は今日の零時に部屋に入る」
真姫「絵里、落ち着いて」
65: 2016/04/03(日) 12:30:41.21 ID:N297JiHi.net
花陽「そうです、まだ手はあります」
絵里「・・・聞かせて」
花陽「紐のように、境界に置くだけじゃ、多分切れるだけになります」
花陽「境界面を、物体が一定方向に運動して通過する、このプロセスが絶対に必要」
花陽「手紙を、紙飛行機にしてはどうでしょう?手紙飛行機です」
凛「かよちん、ナイスアイディアにゃ!」
にこ「それなら―――確かに届きそうね」
花陽「だから、今日の零時にやることは」
花陽「希ちゃんを穂乃果ちゃんと海未ちゃんに合流させてあげるか」
花陽「こちらの世界に戻してあげることです」
絵里「・・・聞かせて」
花陽「紐のように、境界に置くだけじゃ、多分切れるだけになります」
花陽「境界面を、物体が一定方向に運動して通過する、このプロセスが絶対に必要」
花陽「手紙を、紙飛行機にしてはどうでしょう?手紙飛行機です」
凛「かよちん、ナイスアイディアにゃ!」
にこ「それなら―――確かに届きそうね」
花陽「だから、今日の零時にやることは」
花陽「希ちゃんを穂乃果ちゃんと海未ちゃんに合流させてあげるか」
花陽「こちらの世界に戻してあげることです」
67: 2016/04/03(日) 12:34:21.07 ID:N297JiHi.net
絵里「・・・具体的には?」
花陽「まず、24時間をセットしたタイマーを用意します」
花陽「ドアを開けておいて、零時になったら、タイマーをスタートさせます」
凛「なんでタイマーなのかにゃ?」
真姫「下手したら、こちらとあちらの時間の流れ方が違うかも、ってわけ?」
にこ「なるほど、あちらで時間が分からなかったときは」
にこ「こっちの時間を基準にしてもらうわけね」
花陽「そう」コクリ
花陽「そして、タイマーと手紙を穂乃果ちゃんの部屋に投げ入れます」
にこ「手紙にはなんて書くの?」
花陽「今私たちが得た結論と、穂乃果ちゃんの部屋で待機する旨を書いておきます」
真姫「ほう?」
花陽「それで、タイマーが0になったらちょうど24時間が経つ」
花陽「そのタイミングで、希ちゃんに穂乃果ちゃんの部屋から出てもらいます」
にこ「なるほどね。それで希は、運が良ければこちらの世界に」
絵里「運が悪くても、穂乃果と海未のいる世界に合流させてあげることができる」
ことり「えっと、それじゃあ誰がタイマーと紙飛行機を?」
にこ「二日連続で家に泊まるのは―――悪いわよね」
雪穂「あ、いいですよ、私がやります。投げ入れるだけなんですよね?」
絵里「そう・・・それじゃあ、お願いするわ。気を付けてね?」
にこ「何かイレギュラーなことがあったら、すぐにラインで連絡して頂戴」
花陽「まず、24時間をセットしたタイマーを用意します」
花陽「ドアを開けておいて、零時になったら、タイマーをスタートさせます」
凛「なんでタイマーなのかにゃ?」
真姫「下手したら、こちらとあちらの時間の流れ方が違うかも、ってわけ?」
にこ「なるほど、あちらで時間が分からなかったときは」
にこ「こっちの時間を基準にしてもらうわけね」
花陽「そう」コクリ
花陽「そして、タイマーと手紙を穂乃果ちゃんの部屋に投げ入れます」
にこ「手紙にはなんて書くの?」
花陽「今私たちが得た結論と、穂乃果ちゃんの部屋で待機する旨を書いておきます」
真姫「ほう?」
花陽「それで、タイマーが0になったらちょうど24時間が経つ」
花陽「そのタイミングで、希ちゃんに穂乃果ちゃんの部屋から出てもらいます」
にこ「なるほどね。それで希は、運が良ければこちらの世界に」
絵里「運が悪くても、穂乃果と海未のいる世界に合流させてあげることができる」
ことり「えっと、それじゃあ誰がタイマーと紙飛行機を?」
にこ「二日連続で家に泊まるのは―――悪いわよね」
雪穂「あ、いいですよ、私がやります。投げ入れるだけなんですよね?」
絵里「そう・・・それじゃあ、お願いするわ。気を付けてね?」
にこ「何かイレギュラーなことがあったら、すぐにラインで連絡して頂戴」
69: 2016/04/03(日) 12:38:24.74 ID:N297JiHi.net
その夜
ゆきほスマホ「11:59」
雪穂「よし、ドアを開けておいて、っと」ドアガチャ
ゆきほスマホ「0:00」
雪穂「タイマーをスタートさせて・・・」カチッ
雪穂「投げ入れる!」フンッ
タイマー「」ボトッ
雪穂「・・・あれれ?」タイマーヒロウ
雪穂(消えるんじゃないのかな・・・?)ムムム
雪穂「あ」ゾワッ
雪穂「わ、私、今―――」
雪穂(確認するかのように、振り替える)
雪穂(背中に、氷を落とされたかのような感じ)
雪穂(私は今―――お姉ちゃんの部屋に向かって投げても消えなかったタイマーを)
雪穂(取りに、来てしまった。部屋に、入ってしまった)
雪穂「そっ、そう、スマホ、スマホは・・・」
雪穂(スマホの電波は―――)
雪穂(立って、いなかった)
ゆきほスマホ「11:59」
雪穂「よし、ドアを開けておいて、っと」ドアガチャ
ゆきほスマホ「0:00」
雪穂「タイマーをスタートさせて・・・」カチッ
雪穂「投げ入れる!」フンッ
タイマー「」ボトッ
雪穂「・・・あれれ?」タイマーヒロウ
雪穂(消えるんじゃないのかな・・・?)ムムム
雪穂「あ」ゾワッ
雪穂「わ、私、今―――」
雪穂(確認するかのように、振り替える)
雪穂(背中に、氷を落とされたかのような感じ)
雪穂(私は今―――お姉ちゃんの部屋に向かって投げても消えなかったタイマーを)
雪穂(取りに、来てしまった。部屋に、入ってしまった)
雪穂「そっ、そう、スマホ、スマホは・・・」
雪穂(スマホの電波は―――)
雪穂(立って、いなかった)
70: 2016/04/03(日) 12:41:48.75 ID:N297JiHi.net
翌朝、日曜日
雪穂「―――ということがあったんです!」
真姫「つまり、タイマーを投げ入れたら、タイマーが消えず」
真姫「思わず取りに行ってしまい、あわててスマホを確認すると」
にこ「電波は、立っていなかった」
花陽「だけど、戻ってこられたんですね?」
凛「どういうことなのかにゃ・・・」
絵里「雪穂の場合と、穂乃果、希、海未の3人の場合との違いを考えるのよ」
7人「うーん」ズーン
雪穂「―――ということがあったんです!」
真姫「つまり、タイマーを投げ入れたら、タイマーが消えず」
真姫「思わず取りに行ってしまい、あわててスマホを確認すると」
にこ「電波は、立っていなかった」
花陽「だけど、戻ってこられたんですね?」
凛「どういうことなのかにゃ・・・」
絵里「雪穂の場合と、穂乃果、希、海未の3人の場合との違いを考えるのよ」
7人「うーん」ズーン
71: 2016/04/03(日) 12:44:47.33 ID:N297JiHi.net
ことり「扉、じゃないかな?」
にこ「扉・・・?」
凛「ユメノトビラかにゃ?」
絵里「扉、―――そう、扉よ!!」
凛「どういうことかにゃ?」
絵里「私たちは意図せずに、零時が来る前に扉を雪穂に開けてもらった」
にこ「そっちの方が安心感があるものね」
花陽「でも穂乃果ちゃんたち3人は零時を過ぎてから扉を開いてしまった」
にこ「ひょっとして―――扉を開けた状態で零時に穂乃果の部屋に入るときに繋がる世界は」
にこ「穂乃果の部屋から零時に扉を開けて出ていった世界の穂乃果の部屋につながるんじゃない・・・?」
絵里「・・・ありえるわね」
真姫「じゃあ逆に、扉を開けた状態で零時に穂乃果の部屋から出たときに繋がる世界は」
真姫「穂乃果の部屋に零時に扉を開けて出ていった世界の廊下に、繋がる?」
にこ「扉・・・?」
凛「ユメノトビラかにゃ?」
絵里「扉、―――そう、扉よ!!」
凛「どういうことかにゃ?」
絵里「私たちは意図せずに、零時が来る前に扉を雪穂に開けてもらった」
にこ「そっちの方が安心感があるものね」
花陽「でも穂乃果ちゃんたち3人は零時を過ぎてから扉を開いてしまった」
にこ「ひょっとして―――扉を開けた状態で零時に穂乃果の部屋に入るときに繋がる世界は」
にこ「穂乃果の部屋から零時に扉を開けて出ていった世界の穂乃果の部屋につながるんじゃない・・・?」
絵里「・・・ありえるわね」
真姫「じゃあ逆に、扉を開けた状態で零時に穂乃果の部屋から出たときに繋がる世界は」
真姫「穂乃果の部屋に零時に扉を開けて出ていった世界の廊下に、繋がる?」
75: 2016/04/03(日) 12:49:47.36 ID:N297JiHi.net
>>71最後
真姫「穂乃果の部屋に零時に扉を開けて入った世界の廊下に―――繋がる?」
ですね、肝心なところ間違えましたすみません
真姫「穂乃果の部屋に零時に扉を開けて入った世界の廊下に―――繋がる?」
ですね、肝心なところ間違えましたすみません
76: 2016/04/03(日) 12:52:06.48 ID:N297JiHi.net
凛「でもどうして雪穂ちゃんは戻ってこれたのかにゃ?」
ことり「そこは・・・最初から扉は開いているのだから、往復もできる!みたいな・・・?」
真姫「境界が安定する、ってことかしら?」
にこ「まぁ、そんなもんでしょ?オカルトって」
絵里「つまり、今夜することは」
花陽「うん、24時間のタイマーを用意して穂乃果ちゃんの部屋側に一人、廊下側に一人、待機する」
凛「一人じゃさすがに・・・怖くないかにゃ?」
絵里「そうね、二人にしましょう」
ことり「あ、それがいいと思うな」
花陽「扉を開けた状態で零時を待ち、零時になったら」
花陽「両グループ、タイマーをスタートさせ、境界を超える」
花陽「そして24時間以内に、穂乃果ちゃんの部屋に入った二人は、穂乃果ちゃんと海未ちゃんを」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋から出ていった二人は、希ちゃんを探す」
にこ「タイマーが0になる前に、穂乃果の部屋に入った二人は穂乃果と海未を連れて穂乃果の部屋に戻ってくる」
にこ「そして穂乃果の部屋の扉を開けておいてタイマーが0になったら穂乃果の部屋から出れば」
真姫「そうね、この世界の廊下に戻ってこられる」
絵里「タイマーが0になる前に、穂乃果の部屋から出た二人は希を連れて廊下に戻ってくる」
絵里「そして穂乃果の部屋の扉を開けておいてタイマーが0になったら穂乃果の部屋に飛び込めば」
ことり「この世界の、穂乃果ちゃんの部屋に戻ってこられる?」
花陽「そうなります!」
真姫「待って、穂乃果の部屋に戻ってくる3人は」
真姫「戻ってきても数分は時間をおかなきゃ、まだ境界は機能しているかもしれない」
真姫「戻ってきたからといって焦ってすぐに穂乃果の部屋から出れば・・・」
絵里「どうなることか、もう考えたくもないわね」
ことり「そこは・・・最初から扉は開いているのだから、往復もできる!みたいな・・・?」
真姫「境界が安定する、ってことかしら?」
にこ「まぁ、そんなもんでしょ?オカルトって」
絵里「つまり、今夜することは」
花陽「うん、24時間のタイマーを用意して穂乃果ちゃんの部屋側に一人、廊下側に一人、待機する」
凛「一人じゃさすがに・・・怖くないかにゃ?」
絵里「そうね、二人にしましょう」
ことり「あ、それがいいと思うな」
花陽「扉を開けた状態で零時を待ち、零時になったら」
花陽「両グループ、タイマーをスタートさせ、境界を超える」
花陽「そして24時間以内に、穂乃果ちゃんの部屋に入った二人は、穂乃果ちゃんと海未ちゃんを」
花陽「穂乃果ちゃんの部屋から出ていった二人は、希ちゃんを探す」
にこ「タイマーが0になる前に、穂乃果の部屋に入った二人は穂乃果と海未を連れて穂乃果の部屋に戻ってくる」
にこ「そして穂乃果の部屋の扉を開けておいてタイマーが0になったら穂乃果の部屋から出れば」
真姫「そうね、この世界の廊下に戻ってこられる」
絵里「タイマーが0になる前に、穂乃果の部屋から出た二人は希を連れて廊下に戻ってくる」
絵里「そして穂乃果の部屋の扉を開けておいてタイマーが0になったら穂乃果の部屋に飛び込めば」
ことり「この世界の、穂乃果ちゃんの部屋に戻ってこられる?」
花陽「そうなります!」
真姫「待って、穂乃果の部屋に戻ってくる3人は」
真姫「戻ってきても数分は時間をおかなきゃ、まだ境界は機能しているかもしれない」
真姫「戻ってきたからといって焦ってすぐに穂乃果の部屋から出れば・・・」
絵里「どうなることか、もう考えたくもないわね」
78: 2016/04/03(日) 12:56:55.23 ID:N297JiHi.net
希「うーん、参った、何も手掛かりがないまま数分すぎてしまった・・・」
希「でも手掛かりがあるとしたら、穂乃果ちゃんの廊下しかないんよ」
希「うちは廊下から穂乃果ちゃんの部屋に入ろうとしたんやろ?」
希「だったら扉を通って帰るとしたら、廊下側から戻らなあかんはず―――」
希「でも、あっちの12時がいつなのか、わからへん・・・」
海未「困りました・・・私たちは穂乃果の部屋から出て、ここにきてしまったわけですから」
海未「元の世界の廊下に戻るためには、また穂乃果の部屋から出なければならないはず・・・」
海未「ですから、手掛かりは、穂乃果の部屋にしかないはず・・・」
海未「また零時に飛び込めばいいのでしょうか?でも、あちらの世界の零時など、どうやって・・・」
穂乃果「海未ちゃんが難しいこと考えてるよぉ・・・」
希「でも手掛かりがあるとしたら、穂乃果ちゃんの廊下しかないんよ」
希「うちは廊下から穂乃果ちゃんの部屋に入ろうとしたんやろ?」
希「だったら扉を通って帰るとしたら、廊下側から戻らなあかんはず―――」
希「でも、あっちの12時がいつなのか、わからへん・・・」
海未「困りました・・・私たちは穂乃果の部屋から出て、ここにきてしまったわけですから」
海未「元の世界の廊下に戻るためには、また穂乃果の部屋から出なければならないはず・・・」
海未「ですから、手掛かりは、穂乃果の部屋にしかないはず・・・」
海未「また零時に飛び込めばいいのでしょうか?でも、あちらの世界の零時など、どうやって・・・」
穂乃果「海未ちゃんが難しいこと考えてるよぉ・・・」
79: 2016/04/03(日) 13:02:17.58 ID:N297JiHi.net
その日の夜
時計「11:58」
雪穂「ドアを・・・開けました」
絵里「穂乃果の部屋から出て希を探すのは、私とにこ」
ことり「穂乃果ちゃんの部屋に入って、海未ちゃんと穂乃果ちゃんを探すのは、私と」
花陽「はなよです!」
凛「凛はおいてけぼりかにゃー・・・」
真姫「私も残りね」
時計「11:59」
絵里「それじゃあ、24時間後ね」
時計「0:00」パッ
のぞにこ「」フッ
真姫「繋がった、わね」
花陽「それでは、行ってきます」
ことり「タイマースタート!」チュンッ
ことぱな「」フッ
真姫「!」
真姫(本当に、ことりと、花陽も消えたわ・・・)
時計「0:01」パッ
凛「4人とも・・・いなくなっちゃったにゃ」
時計「11:58」
雪穂「ドアを・・・開けました」
絵里「穂乃果の部屋から出て希を探すのは、私とにこ」
ことり「穂乃果ちゃんの部屋に入って、海未ちゃんと穂乃果ちゃんを探すのは、私と」
花陽「はなよです!」
凛「凛はおいてけぼりかにゃー・・・」
真姫「私も残りね」
時計「11:59」
絵里「それじゃあ、24時間後ね」
時計「0:00」パッ
のぞにこ「」フッ
真姫「繋がった、わね」
花陽「それでは、行ってきます」
ことり「タイマースタート!」チュンッ
ことぱな「」フッ
真姫「!」
真姫(本当に、ことりと、花陽も消えたわ・・・)
時計「0:01」パッ
凛「4人とも・・・いなくなっちゃったにゃ」
81: 2016/04/03(日) 13:07:16.48 ID:N297JiHi.net
月曜日の夜
時計「23:58」
凛「扉を開いておくにゃ!」
時計「23:59」
真姫「来て、くれるわよね?にこちゃん?みんな?」
時計「0:00」パッ
ことほのうみぱな「真姫ちゃん!凛ちゃん!」
雪穂「おねええちゃあああああああ!!!」ギューッ
穂乃果「雪穂ぉぉぉぉ!!」ギューッ
真姫「あとは・・・」
時計「0:01」パッ
のぞえりにこ「」パッ
真姫「にこちゃん!!!!!」ギューッ
絵里「終わりよければすべてハラショー、ね」
時計「23:58」
凛「扉を開いておくにゃ!」
時計「23:59」
真姫「来て、くれるわよね?にこちゃん?みんな?」
時計「0:00」パッ
ことほのうみぱな「真姫ちゃん!凛ちゃん!」
雪穂「おねええちゃあああああああ!!!」ギューッ
穂乃果「雪穂ぉぉぉぉ!!」ギューッ
真姫「あとは・・・」
時計「0:01」パッ
のぞえりにこ「」パッ
真姫「にこちゃん!!!!!」ギューッ
絵里「終わりよければすべてハラショー、ね」
82: 2016/04/03(日) 13:12:14.15 ID:N297JiHi.net
花陽(この後、希ちゃんの知り合いの、風水に詳しい方に穂乃果ちゃんの家をみてもらいました)
花陽(どうやら、希ちゃんの言う通り)
花陽(鏡や植物、水回りの配置が奇跡的な―――というより、最悪の配置だったようです)
花陽(それを崩してもらい、無事事態は解決しました)
花陽(みんなが無事で―――本当によかったです)
花陽(どうやら、希ちゃんの言う通り)
花陽(鏡や植物、水回りの配置が奇跡的な―――というより、最悪の配置だったようです)
花陽(それを崩してもらい、無事事態は解決しました)
花陽(みんなが無事で―――本当によかったです)
86: 2016/04/03(日) 13:54:42.56 ID:N297JiHi.net
遅くなりました、すみませんこれで終わりです。
前半に力を入れたので正直後半の論理実験は難しく考えなくて大丈夫です。
ちなみにフローチャートはこうなります。

ただ、零時前に扉を開けた状態で通ると
双方向の安定した移動が可能、という設定について、
移動先のドアも零時前に開けておく必要があるのか、という点を
かよちんに説明してもらわずに曖昧にしたせいで
本日のキチOイスレはここです状態になっているのは確かです。
私としては移動先のドアは零時以前に開けておく必要はない、という風に
考えていたのですが、それでも
最後に待っている凛ちゃんがドアを開けている部分で矛盾が生まれています。
混乱させてしまい申し訳ありませんでした。
前半に力を入れたので正直後半の論理実験は難しく考えなくて大丈夫です。
ちなみにフローチャートはこうなります。

ただ、零時前に扉を開けた状態で通ると
双方向の安定した移動が可能、という設定について、
移動先のドアも零時前に開けておく必要があるのか、という点を
かよちんに説明してもらわずに曖昧にしたせいで
本日のキチOイスレはここです状態になっているのは確かです。
私としては移動先のドアは零時以前に開けておく必要はない、という風に
考えていたのですが、それでも
最後に待っている凛ちゃんがドアを開けている部分で矛盾が生まれています。
混乱させてしまい申し訳ありませんでした。
95: 2016/04/03(日) 15:38:41.00 ID:+PkgJOK3.net
難しすぎワロタ
でも面白かったよ乙
でも面白かったよ乙
引用: 穂乃果「霊感てすと?」
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