1: 2016/03/20(日) 06:24:29.58 ID:Rc5vYqj8o
ミリマス×海外ドラマ『フルハウス』のSSです。
これから投稿するのはフルハウスの紹介を兼ねたお話です。



2: 2016/03/20(日) 06:25:40.47 ID:Rc5vYqj8o

P「おはよう諸君。よく集まってくれた」

このみ「なんか変な雰囲気ねプロデューサー」

千鶴「妙にテンションが高い気がしますわ」

琴葉「あの、私まだなんのために集まったのか知らないんですけど……」

恵美「ユニット?」

エレナ「でも人数多い気がするヨ?」

ジュリア「じゃあ映画とか演劇とかか?」

歩「というか普通にライブじゃないか?」

桃子「でもこの人数を出すぐらいのライブは二週間前にやったばっかりだよ」

可憐「それじゃあいったい……?」

3: 2016/03/20(日) 06:29:00.84 ID:Rc5vYqj8o

P「ふっふっふ……ついに、ついにオーケーが出たんだ!」

桃子「だから何が?」

P「皆は『フルハウス』というドラマを知っているか?」

このみ「海外ドラマの? 懐かしいわねー」

千鶴「もちろん知っていますけど。なんてったって再放送を、ではなくアメリカにいるセレブの友人から聞いたことがありますわ!」

歩「あー名前くらいは」

琴葉「私も少しだけ」

P「それ以外は知らないみたいだな。では説明しよう」

 フルハウスとはアメリカで放送されたコメディドラマだ。
 奥さんを亡くした男と三人の娘の家にお手伝いとして男の親友と奥さんの弟が助けに来てくれるところから物語は始まる。
 六人家族としてスタートし最終的に九人家族となって幕を下ろした伝説的なドラマだ。
 フルハウスとはこの作品の中心である『タナー一家』はもういっぱいだ、というところに由来する。
 日本でも吹き替え版が放送され大人気ドラマとしてよく知られている。
 ちなみについ最近続編としてフラーハウスが公開された。

4: 2016/03/20(日) 06:30:03.46 ID:Rc5vYqj8o

P「そして! このフルハウスのパロディ公演を行えることが正式に決まったんだ!」

このみ「うっそ!?」

歩「すごいじゃん!」

恵美「そんなすごいことなの?」

琴葉「本当に有名な作品だから、たぶん私たちのお父さんの世代は皆知ってると思う」

可憐「ほんとにすごい作品なんですね……」

P「コメディだからそんなに緊張することも無いさ。話の舞台も日本だし皆の魅力をそのままに出せるような設定に変えていくつもりだ」

エレナ「なんかおもしろそうだネ! てことはこれって役の発表?」

P「その通り!」

ジュリア「へぇー。でも男役ってのはどうするんだ? 設定を変えるって話だけど」

P「全員女性のままでやっていく。フルハウスは当然だが恋愛要素も多くてそれを無くすのは惜しいんだけどな」

5: 2016/03/20(日) 06:31:29.65 ID:Rc5vYqj8o

桃子「それより早く誰がどの役をやるのかって話を聞かせてよ」

P「おおそうだったな。はいこれがフルハウスの登場人物のプロフィールだ。
 まずは皆にフルハウスを知ってもらうためにもこっちから解説しよう。桃子もそれでいいか?」

桃子「こういうのって元の作品を尊重しながら作るものなんだしいいんじゃない?」

P「よし、それじゃ解説していこう。まずはタナー家のお父さん。ダニー・タナーだ」

 ダニエル・アーネスト・タナー。愛称でダニーと呼ばれている彼はタナー家のお父さんだ。妻のパメラを亡くし三人の娘がいる。第一話では29歳だ。
 彼の仕事はテレビのキャスター。おはようサンフランシスコという番組の司会をしている。そんなわけで親友と義弟に助けを求めたわけだ。
 性格は真面目で過保護、それと潔癖症で掃除バカだ。抱き付き癖もあるな。
 どこかずれていて色々と変な男ではあるが子供を愛する気持ちは一番。本当に良い父親だと思う。

P「こんなところだ」

歩「アタシ誰が選ばれるかわかったかも」

ジュリア「候補なんてこの中なら二人ぐらいしかいないよな」

6: 2016/03/20(日) 06:33:11.35 ID:Rc5vYqj8o

P「次行くぞ。次はタナー家の三姉妹の長女、DJ・タナーだ」

 ドナ・ジョー・マーガレット・タナー。DJと呼ばれる彼女は三姉妹の長女で一話では十歳だった。日本では小学校の四年生だな。
 性格は基本的に大人っぽくおしゃれに気を配り頭もよく回る。勉強の成績も優秀だな。
 作品中でボーイフレンドも結構出てきて中でもスティーブって男が準レギュラーになるほど出てきたな。
 それともうもう一人DJ関連で準レギュラーとなった親友のキミーもいる。二人については後ほど。
 妹や家族を大事にする立派な長女だ。才色兼備って言葉が相応しいな。

P「こんなところだ」

このみ「なるほどねぇ……」

千鶴「才色兼備で仲間思いねぇ……」

7: 2016/03/20(日) 06:34:57.49 ID:Rc5vYqj8o

P「そこニヤニヤしない。では次は次女、ステファニー・タナーだ」

 ステファニー・ジュディス・タナー。愛称はステフで一話では五歳だった。彼女の成長っぷりは本当にすごいから詳しくは調べてみてくれ。
 性格は勝ち気で生意気、悪知恵がはたらくのは姉譲りだな。DJの服を勝手に着たりして喧嘩することもしょっちゅうだ。密かな姉大好きっ子だな。
 そんな子だが根は真面目でいい子だ。何度も間違いを犯したり逃げ出したくなることはあっても真っ直ぐ自分に正直でいられるのは彼女の美点だな。
 それと運動神経もいい。ダンスやら野球やら作品中に色々やってたな。ガールズバンドもやったし要領がいいんだろう。
 キミーとは犬猿の仲でしょっちゅうからかっている。それとクマタロウと名付けた人形も大事にしてるな。口癖は超ムカつく!

P「こんなところだ。ちなみに俺が登場人物で一番好きな子でもある」

桃子「だから妙に熱がこもってたんだね」

エレナ「生意気な子ほどカワイイって言うしわかる気がするヨー!」

8: 2016/03/20(日) 06:36:31.77 ID:Rc5vYqj8o

P「次は三女。ミシェル・タナーだ。」

 ミシェル・エリザベス・タナー。登場時はまだ赤ん坊だった子だ。
 性格はかなり甘やかされて育てられたせいでわがままなところもある。
 ステフの影響で悪知恵や口喧嘩もかなりやるようになった。受け継がれるものなんだよな。
 でも悪いところばかりじゃない。彼女の家族を思う気持ちは本物だ。
 特に幼いころから父親以外の二人の父親からも愛情を注がれてきたおかげで本当に優しい子に育った。
 家族からの影響を一番に受けてるのもこの子だな。小学生でパンクロックな衣装を着こなすのも彼女ぐらいだろう。
 それと義弟のほうが双子を生むと話したがその子たちの面倒を見ることでお姉さんとしての心構えもできてきたな。

P「こんなところだな」

恵美「良い子だねぇ。それにお母さんの顔も覚えてないんでしょ? なんか泣けてきちゃうよぉ」

琴葉「甘やかしちゃうのもわかる気がするわね」

9: 2016/03/20(日) 06:41:02.77 ID:Rc5vYqj8o

P「どんどんいこう。次はいよいよ二人の親代わり。義弟のジェシー・コクランだ」

 ジェシー・コクラン。英語版を知っている人ならジェシー・カツォポリスと言ったほうがいいかもしれない。
 途中で変更されたんだが日本語版ではずっとコクランと呼ばれていた。
 職業はミュージシャン、ラジオや、ライブハウスのオーナーなんかもやっている。
 当初は子どもの世話も苦手で一匹狼を気取っていたんだが次第に子煩悩な父親らしくなっていった。
 特にミシェルをちびたんと呼んで甘やかしていたのはジェシーなんだな。ミシェルからもジェシーおいたんと呼ばれているぐらい信頼し合っている。
 そしてある日、ダニーの相方として呼ばれたレベッカと出会い恋に落ちるんだ。
 それまではかなりのプレイボーイだったんだがすっかり心を改めてレベッカ一筋だ。
 そして二人の子ども、ニッキーとアレックスを生んだというわけだ。
 それから忘れてはならないのが髪の話。プレスリーを崇拝?していることもあってか髪には並々ならぬ情熱を注いでいる。
 髪のセットを何時間もしているし自分の頭が禿げる悪夢を見て飛び起きるなど髪に関してはダニーをバカに出来ないぐらいだな。

P「こんなところだ。ジェシーはほんと良いキャラで語っても語っても話題が尽きないんだよな」

可憐「ギターならやっぱりジュリアさんでしょうか」

歩「よっプレイボーイ」

ジュリア「ばっか! 何言ってんだ歩! あたしがなんでプレイボーイなんだ!」

歩「でも髪のセットとかしてるんだろ?」

ジュリア「それは歩もだろ!」

桃子「千鶴さん? どうかしたの?」

千鶴「な、なんでもありませんわよ? おほほほ、はぁ……」

10: 2016/03/20(日) 06:42:06.86 ID:Rc5vYqj8o
P「まぁまぁ。次はダニーの親友、ジョーイ・グラッドストーンだ」

 ジョゼフ・アルヴィン・グラッドストーン。コメディアンを目指すダニーの親友だ。愛称はジョーイと呼ばれている。
 コメディアンを目指しているとあってこの家族のムードメーカーだ。彼が笑っているおかげで皆が笑顔になる。特に子供から好かれているな。
 ジェシーとも一緒に暮らすようになって親友となり一緒に仕事をすることも多い。
 コメディアンとしては声真似に人形を使っての腹話術、噺家としても優秀だな。
 カットして頂戴と言いながら手をハサミに見立てて切るジェスチャーを癖でよくやっている。
 そしてフルハウスは恋愛要素も多いと話したがジョーイの恋人は最終的に現れなかった。悲しいなぁ。
 子どもっぽい性格でアニメや漫画にキャラクターもののパジャマなんかも着てるのが原因だろうけどね。それでも良いやつなのに変わりはない。
 余談だが声優はなんと山寺宏一である。ぴったりだね。

P「こんなところだ」

ジュリア「これは歩だな。間違いない」

歩「なんで!?」

ジュリア「この中で一番バカっぽいだろ?」

歩「そんなわけあるかよ! そうだよな桃子?」

桃子「ノーコメントかな」

歩「マイガ―!!」

11: 2016/03/20(日) 06:43:23.35 ID:Rc5vYqj8o

P「では次はジェシーの恋人、レベッカ・ドナルドソンだ」

 レベッカ・ドナルドソン・カツォポリス。カツォポリスはジェシーと結婚してからだな。
 愛称はベッキー。最初はジェシーにそっけない態度をとっていたが情熱的なアプローチに次第に惹かれていったんだ。
 夫婦喧嘩はしょっちゅうあるが基本的にジェシーが負ける。母は強しだ。
 それでもジェシーを愛してて喧嘩してもその後に話し合うことを忘れない良い奥さんだ。
 ダニーの相方でもあるんだが意外と野心家でもあったり、三姉妹の相談に乗って母親代わりになったりと強い女性である。
 ちなみに料理はまずい。

P「こんなところだ」

エレナ「良い奥さんになりそうな人ならこの中にもいっぱいいるよネ?」

このみ「そうね。特にこの私なんてぴったりじゃない? こんなにアダルティな魅力に溢れてるわけだし?」

12: 2016/03/20(日) 06:46:12.82 ID:Rc5vYqj8o
P「ソウデスネー。ごほん、では次は二人まとめて紹介しよう。DJの恋人、スティーブン・ヘイルとキミー・ギブラーだ」

 スティーブン・ヘイル。愛称スティーブの彼はDJの恋人として一番多く登場した。
 性格は優しく運動部らしいハキハキとした好青年。レスリング部だからな。
 それもあってか元々か食べ物があればすぐに食べる。食欲旺盛ってレベルじゃない。
 美奈子がいたら延々と食べさせ続けるだろう。
 そんな彼だがお互いの関係を見直すために別れることを選択する。
 それでも良いやつなことには変わらなかった。フラーハウスではどうしてあんなことに……。

 そしてキンバリー・ルイーズ・ギブラー。愛称キミーはタナー家の隣に住んでいてDJの親友であり、トラブルメイカーだ。
 色々と常識離れなセンスで色々としでかしステフからも天敵扱いされている。
 勉強も苦手で基本的にDJに教えてもらっている。
 DJのことを心から尊敬していて大学で離れることになったときは本気で落ち込んだほどだ。
 そんな彼女だが意外な才能もある。まず子どもの面倒見がいい。それにキーボードもできる。あと自動車の運転もうまい。
 自分なりに考えた彼女を最大限褒めようとして思い浮かんだのは「ユニークな女性」だ。
 それでもDJの一番の親友はキミーしかいないと思っている。

P「とりあえず以上が主要な登場人物の説明だ。長かったなぁ」

13: 2016/03/20(日) 06:47:10.50 ID:Rc5vYqj8o

千鶴「お疲れ様ですわ。はいお茶のおかわりですわ」

P「おっありがとう千鶴。それじゃいよいよ誰がどの役を演じるか発表する」

このみ「ベッキーがいいベッキーがいいベッキーがいい!」

恵美「あははははっ! このみ、組み分け帽子被ってるハリーみたいじゃん!」

桃子「まぁなんでもいいけど。たぶん三姉妹の誰かだろうし」

千鶴「わたくしも子供以外なら全員できそうですわね」

エレナ「私は楽しいのがいいかナ!」

ジュリア「絶対歩がジョーイだって!」

歩「いいやジュリアこそジョーイだね! 大爆笑してやる!」

可憐「琴葉さんなら誰をやりたいですか?」

琴葉「私? 私はそうだなぁ……お父さんの役って興味あるしダニーさんがいいかも」

14: 2016/03/20(日) 06:48:16.31 ID:Rc5vYqj8o

P「発表する。ダニー役は……二階堂千鶴!!」

千鶴「いきなりわたくしですか? で、ですが! 一家の大黒柱の役、充分に果たしてみせますわよ! おーーーっほっほっほっほゴホッゴホッ!!」

琴葉「頑張ってください千鶴さん!」

千鶴「ええ! 皆さんこのわたくしに付いてらっしゃい!」

P「では次、ジェシー役は……ジュリア!!」

ジュリア「おっし! ギター弾くんなら任せとけ!」

このみ「ジュリアちゃんが夫か。悪くないわね」

可憐「ジュリアさんかっこいいですもんね。とても似合ってると思います」

歩「嘘だろ嘘だろ……」

15: 2016/03/20(日) 06:49:24.34 ID:Rc5vYqj8o

P「次行くぞ! ジョーイ役は……」

歩「おいおい来るなよ! 来るなよプロデューサー!
 なんで口で言わないんだよ! なんで笑ってんだよ! 嫌だー! 助けてくれー!」

エレナ「そうはっ!」

恵美「させないよっ!」

歩「離せ―! 離してくれ二人ともー!」

P「お前だ、歩!」

歩「オーーマイガーーーーッ!!!」

ジュリア「だーーーっはっはっはっは!!」

P「ふぅ……歩は良いコメディアンになるな!」

桃子「お兄ちゃん、このメモのとこにコメディアンはダンサーに変更って書いてあるけど」

P「しっ! いま伝えるよりもこっちのほうがおもしろいだろ」

エレナ「やったねメグミ~!」

恵美「ヘ~イハイタッチ!」

桃子「ふふっ、そうだね」

16: 2016/03/20(日) 06:50:20.30 ID:Rc5vYqj8o

P「それじゃあ歩は置いといて次行こう。三姉妹DJ役は……田中琴葉!」

琴葉「私ですか!? あ、ありがとうございます!」

千鶴「うんうん、琴葉はいかにも長女って感じですわよね」

琴葉「そんな私なんて……あの、プロデューサーもそう思いますか?」

P「おう。琴葉は真面目で良い子だしぴったりだと思うぞ。あとは恵美たちから積極性を学べばもっと良くなると思う」

琴葉「プロデューサー……! 私、頑張ります!」

P「よしじゃあ次は三女! ミシェル役は……周防桃子!」

桃子「まっ知ってたけどね。この中で最年少は私だし」

千鶴「桃子が娘だったらかわいがるのも当然ですわね」

ジュリア「そうだな。ジェシーとミシェルは仲が良いらしいしあたしらも仲良くしようなモモ!」

桃子「う、うん。よろしくね」

17: 2016/03/20(日) 06:51:09.33 ID:Rc5vYqj8o
可憐「あれ? ステファニーは発表しないんですか?」

P「ちょっとな。次はDJの親友キミーだ。キミーの役は……所恵美!」

恵美「まっ親友って言ったらアタシしかいないよね! 琴葉!」

琴葉「よろしくね恵美!」

エレナ「プロデューサー! ワタシはワタシは?」

P「エレナはDJの恋人のスティーブ役だ! ちなみにここは設定を変えて三人親友ってことにするからよろしく頼むぞ三人とも!」

エレナ「もっちろんだヨ~! がんばろーねメグミ、コトハ!」

恵美「ここはいっちょトライスタービジョンの仲の良さを見せつけちゃおうかね~!」

琴葉「ふふっそうね!」

18: 2016/03/20(日) 06:52:02.17 ID:Rc5vYqj8o

このみ「ふふふ、ここまで残った!! 次女は当然可憐ちゃんなんだから必然的に私は……!!」

P「はーいではベッキー役も可憐に決まったところで最後の発表を行いたいと思う」



このみ「……へ?」



可憐「わ、私がベッキー役なんですか? その、あの……このみさんでは」

P「いやいや色々考えた結果ベッキーは可憐が一番だと思ってな。可憐ならきっとできると信じている。頼んだぞ!」

ジュリア「楽しもうぜカレン! なんか楽しい舞台になりそうだしさ!」

可憐「プロデューサー……ジュリアさん……はい!」

P「それじゃあ最後の発表なんですが、どこに行こうとしてるんですか? このみさん」

19: 2016/03/20(日) 06:54:00.59 ID:Rc5vYqj8o

このみ「うっ……逃げるが勝ち!! ってどうして歩ちゃんがドアの前に!?」

歩「このみさん……あなただけ逃げるなんてそうはいかないぜ」

このみ「そんなっ!? 歩ちゃんはそんな子ではないはずよ! 自分を信じて!」

歩「ダメだよこのみさん……アタシはコメディアン……だったらおもしろいことをしなきゃよ……
 この展開は番組だったら『おいしい』って言うんだろ!?」

このみ「ああっ……すっかりバラエティの暗黒面に……」


桃子「えっこれ言うの? しょうがないなぁ……一緒にやろうよこのみお姉ちゃん!」

琴葉「そ、そうよこのみ。あなたは私のかわいい妹なんだから」

このみ「お姉ちゃんっ桃子ちゃんっ! くっ……私は……私は……!」

20: 2016/03/20(日) 06:55:42.89 ID:Rc5vYqj8o
可憐「そ、そうですよこのみちゃん。悩みなら相談に乗るからね?」

ジュリア「えーと……このジュリアおじさんになんでも言ってくれていいんだぞ?」

千鶴「このみ、あなたは優しい子で誰かを思いやる気持ちを持ってる。
 それにどんなときだって全力で頑張るのがあなたの良いところですわ。自信を持って、前に踏み出すんですわ」

恵美「そうだよこのみー! 家族はこういう時団結しなきゃっしょ? 」

エレナ「そうそう! ほらこの鞄を背負って帽子も被ってサ!」

P「さぁ作っていこう! 俺たちのフルハウス。『ミリオンハウス』を!!」

このみ「ぐすっ……皆……プロデューサー! ありがとう! 私もがんばる! 私は三姉妹の次女、馬場このみなんだから!」

千鶴「こうして会議は無事に終了。ミリオンハウス製作に向かって一歩踏み出したのでした。おしまい」


このみ「って終れるかーーーい!!! なんだこの茶番はーーーー!!
 なんだこの黄色い帽子とランドセルはーーー!!! もう子供役は嫌ーーーーー!!!」

21: 2016/03/20(日) 06:57:50.07 ID:Rc5vYqj8o
P「ではここで決め台詞をどうぞ!」

このみ「超ムカつく!!」

続く

30: 2016/03/22(火) 01:10:26.00 ID:zp9eHCtQo
読んでくれたかたありがとうございます。これから一話投稿していきます

>>26 主題歌いいですよね。自分も和訳を知ってますます好きになりました

32: 2016/03/22(火) 01:15:45.09 ID:zp9eHCtQo
その前に今作ミリオンハウスでの設定を簡単に

・季節は春で学校が始まったその日となります。

・千鶴、ジュリア、歩の設定は原作一話の状態での性別を入れ替えただけになります。
 年齢や仕事は殆ど変りません。歩だけはコメディアンからダンサーに変えています。

・三姉妹の年齢
 琴葉10歳(小学五年)、このみ7歳(小学二年)、桃子5歳(幼稚園年長)とします。
 さすがに桃子を赤ん坊として扱えないのでこのみさんも合わせて変えています。

・恵美は琴葉と三歳のころからの付き合いです。幼稚園年少のときに出会った設定です。家は琴葉の家の右隣です。

・エレナは転校生としてこの春やってきたという設定です。エレナは琴葉の家の左隣に越してきたことにします。

・可憐はジュリアの高校時代の友人とします。この春に千鶴と同じ職場で働くことになって引っ越そうとしていたところ
 引っ越し先が火事になり居候させてもらうことになったという設定です。

・これはそういう世界の話、ではなくこういう設定での舞台です。つまり見た目も何もかもミリオンの世界そのままです。
 念のためですが補足しておきます。

・前回の話はメインキャラの決定だけで他のミリオンキャラもちょいちょい登場します。

こんなところでしょうか。それでは第一話「ごちゃまぜ家族誕生」始めていきます。

33: 2016/03/22(火) 01:17:14.62 ID:zp9eHCtQo

千鶴「ふんふんふ~ん♪ 朝ごはんはこれでよし、と。時間は……もうすぐ七時ですわね」

琴葉「おはようお母さん」

千鶴「あら琴葉、もう起きたの? まだ目覚ましが鳴る時間じゃないわよね」

琴葉「今日から五年生って考えてたら早く起きちゃった」

千鶴「それでしたらご飯をテーブルに運ぶのを手伝ってもらえる?」

琴葉「はーい」

このみ「お、おはようママ……」

千鶴「あら、ふふっ、おはようこのみ。あなたも早いのね。もうランドセルなんて背負っちゃって」

琴葉「このみったら昨日背負ったまま寝てたんだよ。ふふっ」

このみ「くぅ……! だ、だってこれならすぐ学校行けるでしょ? 今日から二年生だし!」

34: 2016/03/22(火) 01:18:08.78 ID:zp9eHCtQo

千鶴「初めての進級で嬉しいのはわかりますけど出るまでは下ろしておきなさい?」

このみ「無理だよー! だって寝てる時に放さないようにテープ貼っちゃったし」

琴葉「あっ! セロテープでこんなに!」

千鶴「嘘!? ああああ、こんなに無駄遣いして! 今すぐ剥がしなさい。琴葉も悪いけど手伝ってあげて?」

このみ「完璧な計画だと思ったのになぁ」

琴葉「まったくもう。ほら万歳して、お姉ちゃんが取ってあげるから」

桃子「おはよーママ。……お姉ちゃんたちなにしてるの?」

このみ「桃子も小学生になったらわかるわよ」

琴葉「こらこら変なこと言わないの」

35: 2016/03/22(火) 01:19:07.00 ID:zp9eHCtQo

千鶴「あら桃子おはよう。結局全員目覚まし無しで起きれたのね」

桃子「桃子も今日から年長組だもん」

千鶴「ふふっ偉い偉い。それじゃあ皆朝ごはんに」

ジリリリリリリリリ!!

千鶴「目覚ましを止めるのが先ですわね」

36: 2016/03/22(火) 01:19:59.40 ID:zp9eHCtQo
~朝食後~

恵美「おはよー!! いやぁこの歳になってまたこの恰好をするなんてねぇ。おっ琴葉ママ!」

千鶴「……恵美ちゃん。裏口から入らないようにっていつも言ってますわよね」

恵美「だってこっちからの方が近いじゃん! フェンス越えればすぐだよ?」

千鶴「それがダメだって言ってるんですわ」

恵美「気にしない気にしない。すぅ……琴葉ーーーー!!!」

琴葉「ちょっと恵美!? そんな大声で呼ばなくても聞こえてるから!」

恵美「おお琴葉もランドセルじゃん!」

琴葉「それは恵美もでしょ! あ、あんまりジロジロ見ないで!」

恵美「だいじょぶだいじょぶ似合ってるから! それより早く学校行こっ! 今日転校生が来るらしいよ?」

37: 2016/03/22(火) 01:21:38.10 ID:zp9eHCtQo

琴葉「転校生?」

恵美「学級委員の紗代子のとこに先生から電話があったらしいよ」

琴葉「へぇ! どんな子かな。男の子? 女の子?」

恵美「わかんない。でも海外に住んでたらしいよ。これは見に行くっきゃないっしょ!」

琴葉「はいはいわかったわよ。それじゃあこのみ呼んでくるから」

このみ「ふっふっふ、話は聞かせてもらったわ!」

恵美「うわーこれはすごい。似合ってるなんてレベルじゃないね」

このみ「そこっうるさいわよ!」

琴葉「準備はできたの? 忘れ物は無い?」

このみ「大丈夫! それより転校生でしょ! 早く行って良い男ならキープしておかないと!」

38: 2016/03/22(火) 01:24:55.22 ID:zp9eHCtQo

恵美「おっわかってんじゃんチビ助。とても小学生とは思えないね」

このみ「チビ助って呼ばないで! これからおっきくなるんだから! な、なるんだから!」

恵美「これがほんとに小学生だったら可能性はあるんだけどねぇ……」

このみ「わからないでしょ!! ほんと超ムカつく!!」

琴葉「ほ、ほら! 早く行きましょう! お母さん行ってくるね!」

千鶴「二人とも今日はお客さんが来るから早く帰ってくるんですわよー!」

琴葉「はーい行ってきまーす!」

このみ「行ってきまーす!」

39: 2016/03/22(火) 01:25:41.43 ID:zp9eHCtQo

千鶴「ふぅ……嵐みたいな勢いでしたわ」

桃子「あれ、お姉ちゃんたちもう行った?」

千鶴「ええ。桃子も着替え一人でできた?」

桃子「それぐらい一人でできるよ」

千鶴「靴紐は?」

桃子「それはママのお仕事だから残しておいたよ?」

千鶴「ふふっはいはい。それじゃあわたくしたちも幼稚園に行きましょうか」

桃子「それよりさっきお客さんが来るって言ってたけど誰が来るの?」

千鶴「桃子もよく知ってる人が来ますのよ。帰ってからのお楽しみですわ」

桃子「じゃあ早く迎えに来てね」

千鶴「わかってますわ! はい桃子足出して……よしっと。行きましょうか!」

40: 2016/03/22(火) 01:26:20.98 ID:zp9eHCtQo
~小学校~

琴葉「まだ待つの? そろそろチャイム鳴っちゃうよ?」

恵美「もうそんな時間!? 校門で待ってれば絶対見つけられると思ったんだけどなぁ」

琴葉「先生たちの車が入るほうだったんじゃない?」

恵美「あちゃーそっちもあったか」

琴葉「とにかく教室行かないと」

恵美「そうだね」

キーンコーンカーンコーン

恵美「わわっやばい!」

琴葉「走るわよ恵美!」

41: 2016/03/22(火) 01:27:09.16 ID:zp9eHCtQo
~教室~

恵美「ぎりぎりセーフ!」

琴葉「初日からなにやってるのかしら……」

紗代子「おはよう琴葉ちゃん、恵美ちゃん! 二人とも遅いよ!」

琴葉「おはよう紗代子! 恵美が転校生を見たいって言うから校門で張り込んでたの」

恵美「おはよー紗代子! 転校生はもう来てる?」

紗代子「さっき先生が呼びに行ったからもうすぐ来ると思うよ」

莉緒「はーいみんな席に着いてー! 今日から仲間になる転校生を紹介しちゃうわよ!」

恵美「もも先生おはよー!」

莉緒「百瀬先生か莉緒先生って呼びなさいって言ってるでしょ恵美ちゃん」

恵美「略した方がわかりやすいじゃん!」

琴葉「おはようございます莉緒先生」

莉緒「おはよう琴葉ちゃん。はいはいみんなー騒いでないで席に着く! それじゃあエレナちゃん、入っておいでー!」

42: 2016/03/22(火) 01:28:22.74 ID:zp9eHCtQo

エレナ「はじめまして! 島原エレナだヨー!! みんなよろしくネ!」

恵美「はいはいしつもーん! エレナちゃんはどっから来たのー?」

エレナ「ブラジルって国だヨ!」

琴葉「ブラジルって日本の裏側だよね?」

恵美「うっそめっちゃ離れてるじゃん!」

紗代子「あの、英語とか話せるんですか?」

エレナ「実は小学校に入るまでは日本で暮らしてたノ! だから英語もちょっとしか話せないヨ? ハローナイストゥミーチュー!」

恵美「今のなんて意味?」

琴葉「はじめまして、だったかなぁ。でもすごいわね!」

43: 2016/03/22(火) 01:29:14.01 ID:zp9eHCtQo

莉緒「はーい質問はここまで。エレナちゃんは琴葉ちゃんの隣の席ね」

エレナ「よろしくネ!」

琴葉「田中琴葉です。よろしくエレナちゃん!」

恵美「その隣が所恵美だよ~! よろしく~!」

エレナ「コトハにメグミだネ!」

莉緒「それじゃあ授業を始めるわよー」

44: 2016/03/22(火) 01:30:34.82 ID:zp9eHCtQo
~家~

千鶴「桃子を送ってきてから一時間。もう九時になりますわ。そろそろ二人が来る予定のはずなんですけれど……」

ピンポーン

千鶴「はいはーい」

ジュリア「おーっす千鶴ー! 久しぶりー!」

歩「いえーい! アメリカから遥々やってきたぜー!」

千鶴「ジュリア、歩! 久しぶりですわね!」

ジュリア「兄貴の葬式以来だっけ? なんにせよもう安心していいからな!」

歩「そうそう。アタシとジュリアが来たんだから百人力っしょ!」

千鶴「でも良かったんですの? 二人にはやりたいことがありますのに」

ジュリア「ギターさえあればどこでも歌えるよ。それよりも家族のピンチなんだ。協力させてくれよな」

歩「遠慮することないって。アタシら友だちだろ?」

千鶴「ジュリア……歩……ありがとうですわ!」

45: 2016/03/22(火) 01:31:51.47 ID:zp9eHCtQo

ジュリア「それよりちびっこたちはどこだ? 色々買ってきたんだが」

歩「えーなになに? ビールワイン焼酎日本酒ってお酒ばっかりじゃん!?」

ジュリア「こっちは大人用だよ! ほらこっち。お菓子に……かわいい熊のぬいぐるみ。あとはでっかいケーキだ。クリスマスだってこんなに買わないぜ?」

歩「アタシだってプレゼントがあるんだ。ええと……? じゃーん! バスケットボールしかも有名選手のサイン入り!」

ジュリア「おいおいAYUMUって完全にお前の字じゃねえか!」

歩「アタシがプロのダンサーになったらプレミアが付くだろ?」

ジュリア「本当は?」

歩「見栄張りましたなんにも買ってきてません」

千鶴「別にいいですわ! それより飾り付けを手伝ってちょうだい? 今日は家族が増える記念すべき日ですわ!」

46: 2016/03/22(火) 01:34:12.44 ID:zp9eHCtQo

ジュリア「それはいいけど住む部屋は大丈夫なのか?」

歩「そもそも二階建ての一軒家なんて日本じゃなかなか買えないよなぁ。そこんとこアメリカにいたから知らないんだけどどうなのよ」

千鶴「ね、年末ビッグ宝くじで大当たりしましたのよ……。にしても設定とはいえこんな物件簡単に買えるものじゃ……
 いえいえセレブならこれぐらいの家別荘にもなりませんわよ? おーっほっほっほっほゴホッゴホッ!!」

ジュリア「まぁマンションとかアパートじゃカッコつかないもんな」

歩「いいなぁアタシも一発当てて金持ちになりたい」

千鶴「と、とにかく色々あってこの家だけは残ったんですわ。生活もお父さんの残してくれたお金もありますから問題ありません。
 この話はおわり! それでええと部屋の話でしたわよね。こっちですわ!」

ジュリア「一階がリビングとダイニングキッチンに風呂場。二階に部屋が三つ。一つは千鶴の寝室で、もう一つが子供部屋。空き部屋は一つだけか」

千鶴「部屋ならもう一つありますわよ?」

歩「どこに? もう全部回ったけど」

千鶴「この階段、横に扉が付いてますわよね」

歩「あっほんとだ」

千鶴「この中、今は物置になってますけどそれを退かせば一人ぐらいなら暮らせますわ」

47: 2016/03/22(火) 01:36:17.81 ID:zp9eHCtQo

歩「じゃあジュリア。どっちがこの物置を使うかじゃんけんな」

ジュリア「あたし上の部屋使うぞ?」

歩「ワッツ!? なんで決めちゃってんだ!?」

ジュリア「まぁ落ち着けって。これには事情があるんだよ。ちょっと玄関まで来てくれ」

千鶴「どういうことですの?」

ジュリア「まぁまぁ。おーいカレン入っていいぞー!」

可憐「あの、お邪魔します……」

歩「……誰?」

千鶴「か、可憐? どうしてここに?」

可憐「ち、千鶴さん? ここって千鶴さんの家だったんですか?」

歩「千鶴の知り合い?」

千鶴「今年うちのテレビ局に入社した子ですわ。というかジュリアと知り合いだったんですの?」

ジュリア「カレンとは高校が一緒だったんだ。この春からこっちに来るって聞いててね。
 あたしも千鶴の家に世話になるんだし紹介しようかなって今日呼んでたんだけど」

可憐「あの……私の引っ越し先が火事で住めなくなったそうで……他の場所を探そうにも時間が無くて……それでジュリアさんに相談したんです」

ジュリア「だから千鶴の家にしばらく居候すればって誘ったわけよ」

48: 2016/03/22(火) 01:37:16.43 ID:zp9eHCtQo

千鶴「まぁあの部屋なら二人でも問題ないでしょうし、そういう事情なら歓迎しますわ。歩もいいですわよね?」

歩「まぁね。可憐だっけ? これからよろしく頼むよ」

可憐「は、はい。代わりの部屋を急いで探しますので、それまではよろしくお願いします」

千鶴「焦らずゆっくり探せばいいですわ。わたくしとしても子どもの世話をしてくれる人が増えてくれるのは歓迎ですし。
 ジュリアと歩では少しだけ不安でしたから」

ジュリア「そんなこと思ってたのか?」

千鶴「二人ともけっこう不器用ですし変なこと教えそうですもの」

歩「その通りかもしれないけどちょいショックだ……」

可憐「あ、あはは……」

千鶴「まっいいですわ! 今は三人の歓迎パーティーの準備ですわ!」

歩「よっしゃー! 飾り付けるぜー!」

ジュリア「歓迎パーティーの主役が飾り付けるってのも変な話じゃないか?」

千鶴「気にしてはいけませんわ」

49: 2016/03/22(火) 01:38:18.59 ID:zp9eHCtQo
~数時間後~

千鶴「それじゃあ桃子を迎えに行ってきますわ」

歩「いってらっしゃい」

ジュリア「あたしらは琴葉たちが帰ってきたらこのクラッカーを、パンッだ!」

可憐「料理も終わってるしあとは待つだけですね」

歩「あっアメリカで買ったパーティー帽子が鞄にあったはず! ちょっと探すから手伝ってくれない?」

ジュリア「しょうがないな。カレンはここで待っててくれ。万が一帰ってきた時は……うまく時間を稼いでくれ」

可憐「え、ええ!? あっ行っちゃった……」

琴葉「ただいまー」

このみ「ただいまー」

可憐「ひぃ!?」

50: 2016/03/22(火) 01:39:18.48 ID:zp9eHCtQo

このみ「あれ? 知らないお姉さんがいる」

可憐「あの、その……とにかく時間を稼がないと、ダイニングの方には行かせないように……いつまで?」

琴葉「あっお母さんが言ってたお客さんですか?」

可憐「そ、そうなの! お母さんいま桃子ちゃんを迎えに行ってて待ってるんだ。あっ私の名前は可憐っていうの。よろしくね」

このみ「へーそうなんだ。よろしくー可憐さん。にしてもなんか妙に部屋が綺麗だね」

琴葉「そういえば朝より綺麗になってるかも」

可憐「そ、そうかな?」

このみ「それにキッチンからおいしそうな匂いがする……」

可憐「気のせいじゃないかなー? それよりお姉さんと遊ばない? ええと、クラッカーで! ってこれは出しちゃダメ……!」

琴葉「クラッカー?」

可憐「ううんなんでもないの! それよりお姉さんに学校で何があったか教えてくれない?」

51: 2016/03/22(火) 01:40:09.26 ID:zp9eHCtQo

このみ「今日ね! 転校生が来たんだよ!」

可憐「転校生?」

琴葉「そうなんです。ブラジルから来たエレナって子で。明るくてとっても良い子なんですよ!」

可憐「ブラジルから? すっごい遠くから来たんだね。もうお友達になったの?」

琴葉「隣の席になって休み時間もずっと恵美と話してたんです」

このみ「それにエレナちゃんの家って私たちの家の隣なんだって! 遊びに来るって言ってた!」

琴葉「こらっエレナさんでしょ?」

このみ「エレナちゃんもいいって言ってたからいいの! それに本当は私の方が年上なんだし……」

可憐「遊びに……来る?」

52: 2016/03/22(火) 01:42:42.58 ID:zp9eHCtQo

ガチャ


恵美「琴葉んちの夜ご飯めっちゃ気合入ってるねーパーティーでもやるの?」

エレナ「このイチゴ味の飴おいしいネー! どこで買ってきたノ?」

可憐「どうしてそっちから入ってくるの……?」

恵美「ん? 裏口からに決まってるっしょ」

可憐「裏口……ああ……」

このみ「なにそのお菓子!? 私のは!?」

琴葉「二人ともどっからそんなお菓子持ってきたの!?」

恵美エレナ「キッチンにあったよ?」

53: 2016/03/22(火) 01:43:51.19 ID:zp9eHCtQo

ジュリア「やっと見つけてきたぞーって! 帰ってきてるじゃん!」

このみ「ジュリアおばさん!!」

ジュリア「久しぶりだなこのみー! でもおばさんはやめろ!」

歩「おお琴葉ちゃん! 大きくなったな!」

琴葉「歩さん! お久しぶりです!」

このみ「どうしてジュリアおばさんも歩さんもいるの?」

ジュリア「今日からここで暮らすんだよ。ちなみにそっちの可憐も一緒に暮らすぞ」

琴葉「えええ!? 一緒にですか!?」

歩「おう! ってそこの子ども二人! その手に持ってるお菓子の山はなんだ!」

54: 2016/03/22(火) 01:44:42.54 ID:zp9eHCtQo

恵美「キッチンで拾った」

歩「オーマイガッ! それは拾ったとは言わない!」

エレナ「ご、ごめんなさい……」

ジュリア「まぁいいじゃん琴葉の友達だろ? 皆でパーティーしようぜ」

エレナ「ほんとに? ワタシも一緒でいいノ?」

ジュリア「もっちろん。歌って踊って騒ぎまくるんだ!」

エレナ「ワタシサンバなら踊れるヨ!」

歩「おっサンバか! これはダンスバトルといくっきゃないな!」

千鶴「ただいまですわー。二人とももう帰ってきてましたのね」

桃子「ほんとにジュリアおばさんも歩さんもいる!」

55: 2016/03/22(火) 01:45:39.82 ID:zp9eHCtQo

ジュリア「おーモモじゃん! 元気そうだな。前見たときはこんぐらいだったのに大きくなったな!」

桃子「もう年長組だもんね」

歩「桃子久しぶり! 今日からアタシらとそこの可憐も一緒に住むことになったからこれからよろしくな!」

桃子「うん! 可憐さんもよろしくね!」

可憐「よ、よろしく桃子ちゃん!」

千鶴「それじゃあ全員揃ったことですし! パーティーの始まりですわ!!」

ジュリア「じゃあ乾杯しないとな。ほら皆グラスを取ってこい!」

歩「お子様にはこのオレンジジュースを、大人にはこのシャンペーンを入れてあげよう」

56: 2016/03/22(火) 01:46:26.86 ID:zp9eHCtQo

可憐「お、お酒ですか?」

千鶴「ノンアルコール! ノンアルコールですから!! お酒は二十歳になってから!」

このみ「じゃあ私はオッケーよね!」

歩「小学生にはこのメロンソーダをあげよう。今ならアイスクリームも付けちゃうぜ!」

このみ「わーい、って誰が小学生よ!」

千鶴「はいはい話は後々! 乾杯の音頭を誰か!」

琴葉「じゃあ桃子ちゃんやってみない?」

桃子「桃子が? う、うん。それじゃみんな持ったよね! かんぱーい!!」


『かんぱーい!!』


 続く

57: 2016/03/22(火) 01:54:52.83 ID:zp9eHCtQo
第一話でした。いかがだったでしょうか? フルハウスらしさ、キャラらしさが出せていたなら嬉しいです。
頭の中の映像を言葉にするのは難しいですね。おもしろいと思ってもらえるようなものを書けるようになりたいです。
次の二話は水曜か金曜になると思います。それでは。

58: 2016/03/22(火) 03:24:43.96 ID:GIEDf1kzO
あぁ…千鶴さん嫁に欲しい…

59: 2016/03/22(火) 10:46:49.22 ID:5ow9cuHU0

自分も>>58とほぼ同じ感想で笑った

引用: 【ミリマス】P「ミリオンハウス!」