5: 2014/02/28(金) 00:42:02.69 ID:NIRfugvf0
憩「いや~遂に完成しましたねぇー…赤坂さん」

郁乃「せやねー…憩ちゃん」

憩「赤坂財団とウチの病院で共同制作したiPSシミュレータ…ついに試験運用の時を迎えましたよぉーぅ」

郁乃「一向に遅々として進まんiPS細胞の研究に業を煮やして研究を始めて早数ヶ月…試験運用段階まで来た事実にただただいくのん感激やわ~」

憩「いやぁ~いきなりウチの病院に来たとと思ったらiPS細胞で子供できひんの!?って言われた時はどうしようかと思いましたよぉ」

郁乃「だってしゃーないやん?このまま時間の経過を待ったら末原ちゃん卒業してまうし」

憩「卒業したって末原さんは赤坂さんに会いに来てくれますよ?
咲-Saki- 24巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)

6: 2014/02/28(金) 00:43:52.21 ID:NIRfugvf0
郁乃「いいやそういう問題やなくてなー…末原ちゃん狙う輩は多いから~」

憩「あぁ、大学とかで恋人作られても干渉できませんもんねぇ~」

郁乃「そうなん~だからなんとかせなあかんかったん」

憩「でもこちらでもそれは何とかできなくて…議論を重ねて誕生したのが」

郁乃「このiPSシミュレーターってことやな」

8: 2014/02/28(金) 00:45:29.00 ID:NIRfugvf0
憩「仮にiPS細胞を使ったとして生まれるであろう子供をヴァーチャル空間に誕生させ、会話ができるシステム…それが」

郁乃「実に夢のある企画や。我ながらグッドアイデアやったわ~」

憩「iPS細胞のデータ解析結果とある程度実際の結果をすり合わせるための性格テスト…これでなんとかなるって言うんだから驚きですねー」

郁乃「ウチの家の人脈をなめないでや~スパコンの導入くらい朝飯前ってやつやわ~」

憩「ウチの教授たちも驚いてましたよースタッフも最高レベルの人たちを集めたとか」

郁乃「そのおかげで大分スピードアップできたわけやし~ウチのやつらには感謝せなあかんね~」

憩「そうですねぇ~データの整合性はどれくらいのもんになるんです?」

郁乃「データ班の報告によると…だいたい80%くらいの整合率になるらしいで」

10: 2014/02/28(金) 00:50:07.05 ID:NIRfugvf0
憩「…結構高いですね。だいぶ参考になるデータにはなるってことですかね?」

郁乃「それ以上に会話ができるっていうのがミソや。未来の当人たちの結婚生活をも演算でシミュレートしてくれるらしいからな~」

憩「なるほど。そういう話を聞くのも一つ面白いというワケですかー」

憩「まぁ、実際に子供を作れるわけじゃないですけど」

郁乃「それは継続して研究を続けていけばいいだけの話や。それこそ愚問ってやつやで」

憩「そうですねー。やっぱり会えるんやったらウチも自分の子供とは会いたいですよ」

郁乃「そうやろ?やっぱりそこが重要なんやと思うんよ」

憩「現実問題、同性同士じゃ子供はできんわけですしね…」

郁乃「それでも…見たい世界がある。せやろ?」

12: 2014/02/28(金) 00:52:53.09 ID:NIRfugvf0
憩「…まぁ、否定はしません」

郁乃「せやろ?憩ちゃんもわかるこやねー」

郁乃「(いくら鈍感な末原ちゃんやってウチとの間に生まれた子供を見ればメロメロになること請け合い…子供が欲しいとなれば…)」グフフ

憩「(ろくなこと考えてなさそやなーこの人)」

郁乃「さて、今日は試験運用ってことやけど…テスト要員はどれくらい来とるん?」

憩「結構いるらしいですよー?数までは知らされてませんけど」

郁乃「そういえば、そもそもなんでパトロンのウチがテストに参加せないかんの?」

13: 2014/02/28(金) 00:54:28.28 ID:NIRfugvf0
憩「どうやらテスト要員は全員ウチらの知り合いらしいんですわ」

郁乃「そうなん?ってことは全員インハイに出とった子たちっていうことか」

憩「えぇ、それで面識のあるウチらが現状の視察も含めて参加した方がええとあちらさんは考えたようです」

郁乃「ふぅーむ…なるほどー。っていうことはウチらが機材を動かすんか?いくらいくのんとはいえ少し不安やわー」

憩「…」イラッ

憩「そこはご心配なくー。機材を動かすんは後ろのコンピュータールームのスタッフですから」

郁乃「ていうことはその子供さんとはあそこのモニター越しにお話しすることになるん?」

憩「そうなりますー。」

???「失礼します」

郁乃「とか言ってるうちに来たみたいやねー」

憩「どうぞお入りくださーい」

>>17 カプ名を入れてください

17: 2014/02/28(金) 00:57:18.32 ID:2QhDsRD80
ときりゅーか

19: 2014/02/28(金) 01:06:45.45 ID:NIRfugvf0
竜華「失礼します」

郁乃「お?千里山の部長さんやん」

怜「ども」

憩「もう一人は園城寺さんですか…どーぞこちらへ」

怜「…なんかエラい硬そうなセンセが待っとると思って緊張しとったんですが…」

竜華「…まさか姫松の監督さんと憩ちゃんが待ってるとは思いませんでしたわ」

郁乃「アハハ、せやろー?だから気を楽にしといてや~」

20: 2014/02/28(金) 01:12:49.48 ID:NIRfugvf0
怜「…そうさせてもらいますわ。あー気抜けたら疲れてもうた…りゅーか、膝枕して」

竜華「怜…さすがにそれはやりすぎ…」

憩「あははー構いませんよー?」

怜「じゃ、遠慮なく」

龍華「怜!」

怜「おー…やっぱりりゅーかの膝枕はきもちええなぁ~」

竜華「もう…それで、子供の方はどうなってるんですか?」

22: 2014/02/28(金) 01:21:55.20 ID:NIRfugvf0
郁乃「おー。気持ち入っとるね~」

竜華「そりゃそうですよ!こちとら好きあっても意味ないとかそういうに考えてたくらいですから!」

怜「りゅーかは考えすぎやで…ウチはそれで別にええし」

竜華「怜はウチらだけの愛の結晶を残したくないんか!!!!!!」

怜「せやかてうちの病弱が移っても嫌やし…自分の子供にまで嫌な思いさせたくないねん」

竜華「怜…」

郁乃「はいはいイチャつくのはそこまでにしときー?」

憩「まぁまぁ…とりあえず、準備できたようやし。さっそく、話してみよか?」

25: 2014/02/28(金) 01:28:48.05 ID:NIRfugvf0
竜華「え、ホンマに?」

怜「顔が見れるくらいにしか思ってなかったんですが…ホンマに話せるん?」

郁乃「まぁ、それは会ってみてからのお楽しみっちゅーことで」

憩「それでは早速ご登場いただきましょうか。スタッフのみなさんお願いしますーぅ」

ビーガチャガチャ…

怜「おー…なんか近未来っぽい感じやな…」

竜華「あのモニターに出てくるってことでええんですか?」

郁乃「せやでー。お、モニターに映像入るでー?」

26: 2014/02/28(金) 01:36:24.08 ID:NIRfugvf0
???「ん…ここはどこや…?」

憩「成功ですね」

郁乃「黒髪のショート…顔は結構竜華ちゃんよりやね…10歳くらいかな」

竜華「ほ、ホンマに喋りおった…」

怜「ほー…この子がウチらの子供か…結構かわいいやん」

???「??あれ?ウチ、なんでこんなところにおるんや?ウチ確かさっきまで…」

28: 2014/02/28(金) 01:43:51.06 ID:NIRfugvf0
憩「はーいお譲ちゃんこんにちわーこっちは見えとるねー?」

???「うわ、あんたら誰や!?何か怖いオバハンもおるし!!」

郁乃「…オバハン…?」ユラァ

憩「まぁまぁ赤坂さん!子どもの言うことですし!!!」

竜華「おー…」

???「なんやおねーちゃんそんなにウチのこと凝視して…さてはウチに惚れたか?」

竜華「ちゃうわ!」

???「いやー困るわーウチきてるわー最近モテ期来てるわー」

怜「…なんや。生意気そうなガキやな」

憩「(セリフ回しがなんか園城寺さんっぽい気がするのはうちだけやろか)」

郁乃「(生意気っていうよりはマセてるだけって感じやわ…)」

憩「はいはい。そこまでにしときー?で、君、お名前はなんていうん?」

怜華「ウチの名前は怜華。清水谷怜華…ん?あんたら…なんかウチの母さんたちに似とるなーっていうかそっくりやん!」

郁乃「…とりあえず、理由をかいつまんで説明しよか」

33: 2014/02/28(金) 01:55:06.73 ID:NIRfugvf0
怜華「へー。要するに過去のこの人らはウチの母さんたちっていうことなんや」

郁乃「そういうことやね。わかった?怜華ちゃん」

怜華「…オバハン。アホちゃう?」

郁乃「…は?」

憩「赤坂さん!目がマジです目がマジですよー?!」

怜華「あんなぁ、タイムマシーンとかタイムリープなんて空想上のものでしかないんやで?そんなこと小学生のウチでも知っとる」ヤレヤレ

憩「(なんかスレた子やなー…)」

竜華「(なぁ怜…ホンマにあれがうちらの娘なんか?)」

怜「(…何か想像したのと違うなぁ)」

37: 2014/02/28(金) 02:06:46.76 ID:NIRfugvf0
怜華「ウチにはわかる。これはTV番組かなんかのドッキリやろ!オバハン、何かTV局の腹黒プロデューサーぽく見えるし」

怜華「プロデューサのオバハン!このドッキリつまらんで!はよ解放してやー!」

郁乃「…憩ちゃん。この娘、消してええ?」

憩「落ち着いてください…怜華ちゃん。この人たちはアンタのホンマのご両親やで?」

怜華「…嘘やな。だって母さんの髪、長いし」

怜「え、竜華、髪切ったん?」

38: 2014/02/28(金) 02:14:41.02 ID:NIRfugvf0
怜華「せやで。完全にショートカットや」

竜華「えー。ウチ、今の髪型気に入ってるんやけど…」

怜華「竜華母さんは保母さんやってるねんけど子供に何度も何度も髪引っ張られるらしいねん。それが痛いからロングやめたらしいで」

竜華「…うわぁ、ウチ保母さんやってるんや…進路希望通りやん」

怜「…何か髪切った理由が現実っぽい感じで少しあれやな…」

憩「怜さんは何しとるんや?」

怜華「…専業主婦」

42: 2014/02/28(金) 02:24:37.22 ID:NIRfugvf0
怜華「…体が弱いからなー働きに出れへんみたいや」

竜華「そうなんか…未来でも怜は…」

怜「…未来でも迷惑かけっぱなしみたいや…ごめんな。りゅーか」

竜華「怜…気にせんといてや。きっと未来のウチも全く気にしてへんと思うし…」

怜華「…………」

郁乃「…怜華ちゃん。自分の家は好き?」

怜華「え?…もちろん好きやで!かーちゃんは色んな話聞いてくれるし。竜華母さんは楽しいし。自慢の家族や」

44: 2014/02/28(金) 02:32:31.55 ID:NIRfugvf0
怜華「え?…もちろん好きやで!かーちゃんは色んな話聞いてくれるし。竜華母さんは楽しいし。自慢の家族や」

怜華「かーちゃんは体弱いけど外で遊ぶの付き合ってくれるし。いっつも買い物いっしょに行ってるんや!」

怜華「母さんはいっつもご飯のとき盛り上げてくれて…」

憩「そか…」

怜「…ちょっと、涙出てきたわ」ホロリ

竜華「…やさしい子に育ってくれてるみたいやな。うれしい限りやわ…」

憩「(良かった…すごくええ子みたいで…)」

郁乃「(…口は偉い悪いけどな)」

怜華「でも」

47: 2014/02/28(金) 02:42:32.94 ID:NIRfugvf0
怜「ん?」

竜華「え?」

怜華「ウチ、知ってるんや…かーちゃんがTVで有名なプロの人と時々電話してること…」

郁乃「ほう…」キラーン

憩「れ、怜華ちゃん。その話は心の隅っこに…」

郁乃「怜華ちゃん。続けてええで」

憩「!?」

怜「…ちょっ」

竜華「怜は黙っといて?」

50: 2014/02/28(金) 02:51:39.79 ID:NIRfugvf0
怜「……」

怜華「…何か高校の時からずっと仲がええらしくて…最近近所付き合いって言って一緒ご飯食べに行ってたで?」

竜華「…怜。これはいったいどういうことや?」

怜「ご、ご飯くらい一緒に行くやろ…」

怜華「結局、その日は朝帰りやったけどなー」

竜華「トキィ…?」

54: 2014/02/28(金) 02:59:05.48 ID:NIRfugvf0
怜「い、今のうちには関係ないやん!」

怜華「そーいや友達の子の母さんと…」

竜華「怜…これはどういうことなん????」

怜「(これはマズいで…割と心当たりが多いわ…まだシズちゃんとかには手はだしてへんし…」

憩「…園城寺さん。声に出てるで」

竜華「まだ?…いつか手は出すつもりやったんか!?」

怜「りゅ、りゅーか。目がすごいことになってんで…いつもの優しいりゅーかに戻って…」

怜華「いやー、かーちゃんの武勇伝は最高に面白いんよなー。大学の時の話なんて特に…」

57: 2014/02/28(金) 03:09:16.71 ID:NIRfugvf0
竜華「怜…ちょっと話があんねんけど…」

怜「いやぁ…うちはちょっとお手洗いに…」

竜華「それは通らへんで?さぁ、正直になるんや…」ジワリジワリ

怜「だ、誰か助けを…」

郁乃「…怜華ちゃん、その話もっと聞かせてやー。おばさん興味あんねん」

怜華「いやー、姉さん話わかるなー。さっきの発言、撤回するわ」

怜「いつの間にか仲良くなっとる!?」

62: 2014/02/28(金) 03:27:10.76 ID:NIRfugvf0
竜華「怜…余所見なんかしてる余裕あるんならしっかり目と目をあわして話し合うで…」

怜「お、お助けー!」ピュー

竜華「待つんやトキー!しっかり全部話してもらうでー!!」ピュー

憩「あっ、二人とも…」

マテーマツンヤトキー マテテイワレテマツヤツナンカオランデ‐! バタンッ

憩「…もう、何やってるんですか…」

郁乃「いやーこうしろって天から言われたような気がして」

怜華「せやなー。こういう痴話喧嘩もウチの家の日常風景やし」

65: 2014/02/28(金) 03:35:51.80 ID:NIRfugvf0
憩「え、ていうことは…」

怜華「…いや、バレんわけあらへんやろ。いっつもこういう感じで喧嘩するんやわ。うちの親は」

憩「そうなんや…っていうことは」

怜華「一緒に飯に行ったのも愛宕って言うプロの既婚者の人やし…いうほど問題やなかった」

怜華「大学の時はめっちゃやんちゃしたのは事実みたいやけど…うちが生まれてからは心入れ替えたみたいで」

怜華「浮気なんてせえへん様になったみたいや。事実、朝帰りの時はめっちゃ酒臭かったし普通に深酒しすぎただけっぽかった」

68: 2014/02/28(金) 03:47:24.14 ID:NIRfugvf0
郁乃「ほうほう…」

怜華「ウチの母さんは嫉妬深いからな~少し長話しただけで浮気を疑ってまう。こういう痴話喧嘩はうちの食卓の象徴でなー」

怜華「…やっぱりあれはうちの両親やな。確信したわ」

憩「…その言い方を聞くに、試しとったんか?あの二人を」

怜華「…言い方悪いな~ちょっといじっただけやんかー」

71: 2014/02/28(金) 03:57:03.08 ID:NIRfugvf0
郁乃「良い性格してるな~怜華ちゃん。ホンマに仲良くなれそうやわ」

怜華「それは同感(でもこの人は何かどす黒い感じがするからなんか怖いわ…)」

怜華「事実としてかーちゃんは浮気なんかしてないし両親の夫婦仲も円満ですよ。」

怜華「まぁ、結論を言うとウチの家族はこういうノリで常に平和だということですわ。戻ってきたらあの二人に伝えといてください」

憩「りょーかい。じゃ、帰るんやね」

72: 2014/02/28(金) 04:02:28.87 ID:NIRfugvf0
郁乃「他に伝えといて欲しいこととかある~?」

怜華「うーん…ウチは二人の間に生まれられて幸せですとだけ。これ以上はハズかしいし…」

郁乃「わかった。じゃ、あっちの二人にもよろしくな~」

怜華「…了解。それじゃ」

憩「行っちゃいましたね~」

郁乃「なんだかんだで良い子やったね~」

憩「そうですね~…あっそろそろ次の人が来る時間ですよ~」

郁乃「もうそんな時間?あの子たちには後で言っておくとして次の人を迎えよか?」

憩「そうですね~じゃ、次の人どうぞ~」

ひとまずカン

73: 2014/02/28(金) 04:04:01.78 ID:yl66YFk+0
乙乙ー! ひとまずってことは後日続けでもするのか?

74: 2014/02/28(金) 04:04:18.23 ID:vsYZUIBX0

他のカプも見たかった

引用: 咲「iPSシミュレーター?」