595: ◆zvY2y1UzWw 2013/08/29(木) 22:23:47.78 ID:VmruXcgv0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



肝試しイベントで投下

596: 2013/08/29(木) 22:25:03.64 ID:VmruXcgv0
霧に包まれた公園、小山の上で雷が走った。

そしてそこでは仮面の少女と…腕が機械で出来ているのが見える、改造人間の少女が決闘するように向かい合っていた。

物語なしの、まるで模擬戦のような剣舞を、ここで繰り広げようとしているのだ。

ギターの音が鳴り響く。それと同時に二人が大地を蹴った。


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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。


~中略~


「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。





597: 2013/08/29(木) 22:25:39.70 ID:VmruXcgv0
白い剣と腕から飛び出た刃がぶつかりキィンと音を立てる。

剣の攻撃を刃が受け流し、暫くそれが続く。

その時点でもはや模擬戦ではない気迫なのだが、本人たちはあくまである程度気を抜いてやっている。頃す気なんてない。

しかし、お互いに少しづつヒートアップしていく。

598: 2013/08/29(木) 22:26:27.19 ID:VmruXcgv0
仮面の少女が何もない空間から黒い剣を生み出して操り、切りつけてくる。

しかし改造人間の少女は自らの足元に穴を作り、少し離れた位置に着地。

さらに別の穴から拳銃を取り出し、連発した。

その拳銃の弾を剣で切り裂きつつ仮面の少女が避け、舞う様に接近する。

再び刃がぶつかり合い、一瞬の隙をついて改造人間の少女が穴に落ちるように移動する。

今度の移動先は仮面の少女の背後。そのまま掴んで足のジェットで空中へ飛び、自分は離脱。

腕に収納していた4つのユニットが一気に飛び出し、黄色いレーザーを撃つ。

仮面の少女は剣の刃でそれを防ぎながら華麗に着地。

レーザーが舞い、それが剣に反射して…さらに舞台には妖怪たちの演奏が響き渡る。

それはまるでレーザーライトの輝く舞台で踊るアイドルのようにも見えた。

599: 2013/08/29(木) 22:26:53.72 ID:VmruXcgv0

―ランララララ~♪

―ララララ~ララララ~ラ~♪

600: 2013/08/29(木) 22:27:27.51 ID:VmruXcgv0
そこに一つの光を大きな葉っぱの傘で遮って、歌いながら乱入者が現れた。

顔は花束のように花が乱れ咲き、その笑顔の口元以外は何も見えない。

その服装も、植物のようで…取りあえず人間ではないのだろう。それだけは分かる。

601: 2013/08/29(木) 22:29:34.30 ID:VmruXcgv0
二人の刃とレーザーを避けながら、舞う。

舞った大地に花が咲き、嬉しそうに彼女も笑う。

突然の乱入者にBGM係は戸惑うことなく、むしろテンションが上がっている。

激しい戦闘の音楽が響いた。

盛り上がる音楽も相まって、ボルテージは上昇していくばかり。

それは観客も変わらない。

剣舞はもう熱狂的演舞と化していた。

602: 2013/08/29(木) 22:31:09.01 ID:VmruXcgv0
―――
――


「お疲れー!」

演舞を終え、離れた場所で李衣菜が出迎え、夏樹に脱いでいた上着を渡した。

仮面の少女の剣舞への誘い…夏樹がそれに答えたのには理由があった。

接近戦強化。やはり慣れたメンバーの模擬戦では足りない部分もあるのだろう。奈緒相手でかなりカース対策はできるがそれでも足りない。

レーザーは麻痺するもの、銃の弾は殺傷力の無いゴム弾を準備してまで…仮面の少女と一戦交えるべきと判断したのだ。

603: 2013/08/29(木) 22:31:54.39 ID:VmruXcgv0
「むふ♪お二人とも楽しかったですよぉ♪あ、水でいいですかぁ?」

仮面の少女が二人の共演者に水の入ったペットボトルを差し出す。

「ああ…ありがと。アタシああいうの初めてだったわけだけど、大丈夫だったのか?」

改造人間の少女…夏樹がそれを受け取りながら答える。

「ええ、演奏も良かったですぅ♪あ…そちらの…えっと」

「私?そうだなぁ…ナチュルフラワーでいいよっ!」

ゆm…自称・ナチュルフラワーも笑顔で答える。口元以外は見えないのだが。

「…ナチュルフラワーさんと、お二人にも…これをどうぞ♪」

差し出されたのは、厳かな装飾が施された封筒だった。

604: 2013/08/29(木) 22:33:11.35 ID:VmruXcgv0
「…なぁにこれ?」

ナチュルフラワーが3人を代表するかのように問う。

「むふ♪招待状ですよぉ…それぞれ3枚ずつ…お友達にも配ってあげてください♪日付はまた追ってお知らせいたしますので…むふふ♪」

「招待状ねぇ…なつきち、どうする?二枚余るけど。」

「!」

李衣菜が夏樹に問いかけるのを聞いたナチュルフラワーは一つ提案をした。

「二枚余るなら、一枚分けてくれないかな…?私の友達、三人はいるの…だから最低でも四枚欲しいなーって…いいかな?」

「あ、そうなのか。構わないけど…だりーもいいよな?」

「うん、私達が持っているよりは招待状を生かせそうだし。」

一応は持っておくものの、ネバーディスペアという部隊としてこの招待状の内容が普通のモノなら…行ける可能性は低い。そう判断していたのだ。

まあ二枚あったのは拓海と美世にでも渡そうかと思っていたが、相手も忙しいだろうという事も考えてだ。

「本当!?ありがとう!!」

まさか今渡した相手がその二人に渡そうと考えているとは夢にも思っていない。

605: 2013/08/29(木) 22:33:51.47 ID:VmruXcgv0
「えへへ、じゃあ私もう行くね、探している人がいるんだった。」

「探し人ですかぁ…どんな方を?」

「わからないの。でも、この辺りに居るって感覚で分かったから。放棄していないなら会うべきなんだと思う。私は来訪者なんだし。」

「む、そうですかぁ…なら探し人探しは手伝えそうにないですねぇ…」

「…?」

「…」

夏樹と李衣菜はお互いに顔を合わせて意味が分かってないようだ。

「そちらのお二人はどうです?一緒に食事でも…」

「あーせっかく誘ってくれて悪いけど、連れが公園の外で待ってるんだ。」

「え、二人待ってたの!?は、早く言ってよ!待たせすぎたんじゃ…!」

「…何時間やったっけ?」

「1時間と6分30秒!」

「…わりぃ、マジでもう行かないと。招待状、一応貰っとく!」

「それなら仕方ないですねぇ…また会えるのを楽しみにしてますよぉ…むふふ♪」

まるで会えるのを確信しているように、仮面の少女は見えない笑みを浮かべた。

606: 2013/08/29(木) 22:35:58.68 ID:VmruXcgv0
公園の外で眠っていた二人を起こし、ネバーディスペアが集合する。

待たせたことの謝罪と、招待状の事もちゃんと伝える。

「招待状?なんかあやしくないか…?」

「パーティするの~!?」

「一枚余ってるんだけどな…」

「まあ、誰か知り合いにあげればいいと思うよ?」

合流した四人の特殊部隊が、また霧の街を歩きだした。

「…まあとりあえず一般人の保護とかやらねぇとな…」

「…」

「…ほぇ?奈緒ちゃん…なんか顔色わるくなーい?」

「ん…何か…体の一部が足りない感じがするんです…」

「何それ怖い…奈緒、本当に大丈夫?」

「うん、大丈夫ー多分気のせいー」

「…本当に大丈夫なのコレ?」

「朝からこれだからな…慣れろ」

少々の不安が残るが。

607: 2013/08/29(木) 22:37:32.20 ID:VmruXcgv0
以上です
久々の投稿で区切りがおかしくなってしまった…

イベント情報
・自称・ナチュルフラワーさんが誰かを探しています。ちょっとこれからの事について話し合いたいそうです
・ネバーディスペアが公園を離れました。妖怪の演奏会はまだ続行中の様です

608: 2013/08/29(木) 22:39:53.22 ID:w7PtgvP2O
乙ー

ナチュルフラワー……いったい何大精霊なんだ?
そして、誰を探してるのか…

609: 2013/08/29(木) 22:56:27.93 ID:aBeDL4Mx0
乙です
演舞素敵…なつきち結構ソロでも強い…というかソロの方が強い?

自称・ナチュルフラワーww
探しているのは音葉さんかな…?平和的解決を祈る




【次回に続く・・・】



引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part 6