656: ◆llXLnL0MGk 2013/09/05(木) 00:29:58.69 ID:JZgLJcup0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



――海皇宮内部の中庭。

ヨリコ「ふう、ようやく溜まっていた書類が片付きましたね」

ヨリコがベンチに腰掛け伸びをした。

サヤ「うふっ、お疲れ様でしたぁ」

その隣にサヤも座る。

今、この中庭にはヨリコとサヤの二人しかいない。

ヨリコ「……ねえ、サヤちゃん」

サヤ「っ! ……な、なあに、ヨリコ?」

ヨリコの発言にサヤは焦った。

彼女が自分を「ちゃん」付けで呼ぶ時、それは大抵、彼女が精神的な支えを必要としている、

端的に言ってしまえば「甘えたい」時だからだ。

ヨリコ「やっぱり……カイちゃん戻って来ないのかな……?」

ヨリコは視線を落としながら力なく呟く。

サヤ「……戻ってきて、欲しいわよねぇ、やっぱり……」

サヤもヨリコに対等な口調で返す。

ヨリコが「甘えたい」時は、自分たちも対等な立場で話す。

ヨリコが史上最年少で海皇となったあの日から、サヤとカイはそう誓っていた。

ヨリコ「ねえ、サヤちゃん。ちょっと、昔話しない?」

サヤ「いいわよ、それでヨリコの気が紛れるなら。うふ」

ヨリコ「ありがとう」

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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。


~中略~


「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。





657: 2013/09/05(木) 00:31:12.26 ID:JZgLJcup0
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あれは、今から……そう、十二年くらい前だったね。

私も、サヤちゃんも、カイちゃんも。学校のクラスは違ったけど、家が近くてさ。

いつも一緒に遊んでたよね。懐かしいなあ。

よりこ『だーるーまーさーんーがーこーろーんだ!』

さや『おっとと……』

かい『わわ……ひゃ!』

よりこ『あはは、かいちゃんあうとー』

かい『よりこずるいよー。さいごタイミングずらしたでしょー』

よりこ『なんのことー?』

さや『ひっかっかたかいがわるいわよぉ』

かい『むきー! おこったぞー!』

よりこ『わあい、おにごっこおにごっこー』

さや『かいがおによぉ』

かい・さや・よりこ『あはははは……』

そうねぇ。それで、ある日学校で宿題が出されたのよねぇ。

うん。『将来の夢について考えてきなさい』って。

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658: 2013/09/05(木) 00:32:45.81 ID:JZgLJcup0
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そうねぇ。それで、ある日学校で宿題が出されたのよねぇ。

うん。『将来の夢について考えてきなさい』って。

かい『しょうらいのゆめかー』

さや『かんがえたこともなかったわ。よりこは?』

よりこ『わたし……ゆめ、あるよ』

かい『え、ほんとう? なになに?』

よりこ『……わたし、かいおうになりたい!』

さや・かい『えっ……えええええ!?』

よりこ『……?』

かい『だ、だって……かいおうってかいていとしでいちばんえらいひとだよ!?』

さや『べんきょうとか、いっぱいできなきゃだめなのよぉ?』

よりこ『がんばるもん。わたし、かいおうになって、みんなをえがおにしたいから』

さや『…………よりこ』

659: 2013/09/05(木) 00:33:38.43 ID:JZgLJcup0
かい『……なら、あたしもしょうらいのゆめきめた!』

よりこ『なあに?』

かい『しんえいたいにはいって、よりこをまもるんだ!』

よりこ『かいちゃん……ほんとに?』

さや『なら、さやもそれぇ』

よりこ『さやちゃんも……なら、やくそくしよ』

かい『うん! よりこはかいおう、あたしとさやはしんえいたい!』

さや『ひとりでもやぶったらはりせんぼんよぉ』

よりこ『うん……やくそく!』

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660: 2013/09/05(木) 00:34:51.52 ID:JZgLJcup0
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あれから必氏で勉強して、私は学年一位の成績を取り続けた。

サヤとカイも、大変だったわぁ。体力だけじゃ親衛隊になれないし。

サヤ『ねぇ、カイ。やっぱりちょっとだけヨリコに教えてもらおうよぉ』

カイ『ダメだって! ヨリコだって必氏なんだから、アタシ達も自力で頑張らないと!』

サヤ『……そう、ね。頑張りましょ』

そんな事があったの? ふふ、素直に頼ってくれて良かったのに。三人の夢じゃない。

いやあ、ヨリコの真剣な顔見てたら段々頼みづらくなって……。

先生『ヨリコ。お前の進路……これは本気なのか?』

ヨリコ『はい。幼い頃からずっと海皇を目指して努力して来ました』

先生『む、うう……それで、本当に後悔しないと約束出来るか?』

ヨリコ『もちろんです。出来ない約束はした事がありません』

先生『……分かった。なら海皇に向かって、全力で突っ走ってみろ!』

ヨリコ『ありがとうございます』

それで学生続けながら海皇選に出馬して、飛び級卒業と同時に就任しちゃうんだもん。驚いたわぁ。

驚いたのは私もだよ。いざ海皇になったら、もう親衛隊にカイちゃんとサヤちゃんがいたんだもん。

サヤ達だって頑張ってたのよぉ、んふっ。

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661: 2013/09/05(木) 00:35:58.05 ID:JZgLJcup0
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それで就任式の後、二人が部屋まで来てくれたんだよね。

カイ『えっと……ヨリコ……様』

サヤ『この度はご就任……まことにおめでとうございます』

ヨリコ『ちょ、ちょっと二人ともよしてよ。そんなに畏まらなくても……』

カイ『いや、仮にも最高権力者だし……』

サヤ『無礼になっちゃ、ねぇ……?』

ヨリコ『他の人がいない時だけでいいから、昔みたいに接して欲しいな……ダメかな?』

カイ『…………あははっ、相変わらず寂しがりやだね、ヨリコ』

サヤ『……うふっ、そうみたいねぇ』

ヨリコ『もう、意地悪なんだから』

カイ・サヤ・ヨリコ『あはははは……』

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662: 2013/09/05(木) 00:37:10.69 ID:JZgLJcup0
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サヤ「……懐かしいわねぇ、そのしばらく後でヨリコが体調を崩して……」

ヨリコ「ええ、巫女さんに助けてもらったの」

見れば、ヨリコの表情には笑顔が戻っている。

ヨリコ「……サヤちゃん。やっぱり私ね、カイちゃんに帰ってきて欲しい」

ヨリコは口をきっと真一文字に結び、鋭い目つきでサヤに向き直る。

ヨリコ「至急、アイさんを呼んで。依頼を変更しなきゃ」

サヤ「分かったわぁ。……では、ヨリコ様。早速かの者を呼び戻して参りまぁす」

サヤは立ち上がり一礼すると、中庭を後にした。

自分一人だけになった中庭で、ヨリコは決意を新たにした。

ヨリコ「……もう迷わない。私は……カイちゃんを連れ戻す…………!」

続く

663: 2013/09/05(木) 00:40:05.97 ID:JZgLJcup0
・イベント追加情報
ヨリコがアイを呼び戻し、依頼内容を「カイ抹殺」から「カイ奪還」へ変更しました。

以上です
ありのまま今起こったことを話すぜ……俺は日常回を書いていたと思ったら回想回を書いていた
ヨリコにタメ口調で喋らせると何でこんなにキュンキュンくるんでしょうね

664: 2013/09/05(木) 00:47:57.58 ID:mIiIsJO4O
乙ー

(どうしよう……川島さんの悪巧みでこの後大変な事になりそう…)




【次回に続く・・・】



引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part 6