750: ◆hCBYv06tno 2013/09/09(月) 22:23:31.18 ID:0Pivljs7O


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



投下します

751: 2013/09/09(月) 22:24:23.98 ID:0Pivljs7O
海皇宮

そこの中のとある部屋。そこに海皇ヨリコはカイを連れ戻すように依頼したのを海竜の巫女に話していた。

ヨリコ「そういう訳で巫女さん。私はカイを連れ戻そうと思います」

巫女「わかるわ。海皇さま。彼女も大事な仲間だから、側にいて欲しいのね」

巫女は口元を微笑ませながら、優しく言う。

ヨリコ「ええ」ニコッ


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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。


~中略~


「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。

・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。





752: 2013/09/09(月) 22:25:34.31 ID:0Pivljs7O
巫女「けど、海皇さま。そうなるとカイは何故ヨリコさまを裏切ってしまったのかしら?」

ヨリコ「えっ?」

その言葉にヨリコは固まる。だが、巫女は真剣な声色でまるで忠実な部下のように助言する。

巫女「もしかしたら………カイは地上の人間に騙されてしまってるのではないかしら?」

ヨリコ「そ、そんな……カイは騙されてしまってるのですか?」

動揺を隠すかのように振る舞うが声を震わせながら巫女を見つめる。

巫女は「いえ」と首を振りながら、答える。

巫女「あくまで可能性の一つ。海皇さまが前に言ってた≪自分の意思で言ってない声≫。アレが関係してるのかもしれないわね。カイは海皇さまが本当は地上を侵略したくないと思い、裏切ったのかもしれないわ」

ヨリコ「そ、そんな……私は……私は……」

その言葉の一つ一つがヨリコの不安を煽っていく。下手をすれば自分が望んだタイミングとは違う状態で≪呪詛≫がとける危険性もある……

しかし、海竜の巫女はそれを上手くコントロールしながら、ヨリコを上手く操っている。

ヨリコが、自分自身に疑問を抱くのも、カイに執着するのも……手順は違えど予定通り。

そう………後は………

753: 2013/09/09(月) 22:27:27.06 ID:0Pivljs7O
巫女「もしかしたら、カイと一緒にいる人間の方を信頼してるのかm」

ヨリコ「そんな事ありません!カイちゃんは!!あの人達の方より私の方がよく知っています!カイちゃんは……」

巫女の言葉を遮るように、ヨリコは涙目で叫んだ。

嬉しい誤算であるカイの仲間を利用して、ヨリコの≪嫉妬≫の感情を引き出す事。

巫女「口がすぎてしまったわね。ごめんなさい…」

ヨリコ「いえ、私こそ……すいません」

巫女の言葉に我に帰り、ヨリコは冷静になる。

成果はまだわからないが、巫女は申し訳なさそうにしながらも、心の中で笑みを浮かべる。

---コレでアビスエンペラーを起動した時……

754: 2013/09/09(月) 22:28:24.68 ID:0Pivljs7O
巫女「私はこの辺りで失礼するわ。それと、スパイクPからの報告で≪方舟≫の封印を二つ壊したそうよ」

ヨリコ「わかりました。では、巫女さん。下がっていいですよ」

巫女「ええ」

頭を下げると、海竜の巫女は部屋を出た。

ヨリコ「………カイちゃん。なんで私の側にいないの?」

返事が帰って答えない呟きが、部屋に響いた。

755: 2013/09/09(月) 22:29:20.96 ID:0Pivljs7O
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偽紗南「口が上手いんだね。レヴィアタン」

とある地下室につながる階段。

そこで海竜の巫女---川島瑞樹は下に降りていた。

その後ろで携帯ゲーム機をいじりながら三好紗南の姿をしたカース≪怠惰の人形師≫---偽ベルフェゴールが呆れたように言っていた。

瑞樹「私は≪嘘≫は言ってないわ?わかるわね?」

さも当然のように言いながらも、その口元は蛇を彷彿させるように歪めていた。

コイツは本当にくえないなと、偽ベルフェゴールは内心そう思う。

そして、自身の情報能力で誰も尾行してきてないのを確認している。海底都市のものでない自分がいるのだから念入りにだ。

756: 2013/09/09(月) 22:30:42.76 ID:0Pivljs7O
瑞樹「それで言われた通りやってくれたの?」

偽紗南「言われた通りに、まだ親衛隊や海底都市の人達を操ってないよ?けど、いつでもアタシの思うままに動けるようにはしてるよ?ちゃんと≪二人≫除いてね」

ゲーム機をいじりながら偽ベルフェゴールは素っ気なく答える。

その言葉に、瑞樹はその口元を更に歪めた。

二人の内、一人はドクターP。彼が何を考えてるかわからないし、いつこちらを裏切るかわからないが、計画の邪魔をしないのをわかっている為、計画の時に操ろうとはしない。

そして、もう一人は……

偽紗南「けどいいの?サヤ?って子だっけ?あの子は疑問に思い始めてるよ?もしかしたら………」

瑞樹「それが狙いよ?あの子が裏切ってカイの所行っても、ヨリコを守ろうと側にいても、ヨリコの洗脳が解けた瞬間に目の前で……ふふふ。私の計画通りにいくのよ。わかるわね?」

偽紗南「趣味悪いよ……」

その言葉に心底嫌そうな顔で、偽ベルフェゴールは呟く。

757: 2013/09/09(月) 22:31:58.91 ID:0Pivljs7O
そして、一つの部屋にたどり着く。

まるで囚人を閉じ込めてるような古びたドア。

不気味な程、静かで、気味が悪いそのドアに、鍵をさし、瑞樹はドアを開けた。

中から不気味な魔力と気配が溢れ出す。

それと同時に、二人目掛けて、魔術で作られた斬撃が襲う。

偽紗南「うわぁっ!?」

瑞樹「----」

その攻撃に、偽ベルフェゴールは避け、瑞樹は龍族言語魔法で作った龍の鱗でできた盾で防ぐ。

758: 2013/09/09(月) 22:33:17.99 ID:0Pivljs7O
部屋の中は、呪詛が部屋全体に張り巡らされていて、破損した壁や天井がきわだち、辺り一面には飛び散った黒い泥や割れた黄色の核が数えきれないほど転がっていた。

そして、そこに先程の魔術を放った一人の人影があった。

???「頃す気でいたのに、防ぐなんて酷いですよ♪」

その姿はルシファーの依り代となっていた井村雪菜に声も姿もそっくりだ。だが、彼女からは邪悪な気配と呪いの気が溢れていた。

瑞樹「そう簡単に殺されはしないわよ?≪傲慢の鏡像≫?」

ルシファーの残した傲慢の核で作られた偽ベルフェゴールと同じ、ドッペルカースの上位種≪傲慢の鏡像≫---偽ルシファーだ。

だが、まるで本物と変わらない程の力を持っている。

それは何故か?

759: 2013/09/09(月) 22:35:34.13 ID:0Pivljs7O
偽雪菜「うふふ、私達を閉じ込めて頃し合いさせておいて、その言い方はないんじゃないですか?」ニコッ

瑞樹「私を怨むのね?わかるわ。けど、おかけで本物と変わらない力を得られたじゃない」ニコッ

偽紗南(もうやだ……ここ……)

笑顔であるが、殺気を放ち牽制してる二人に対し、偽ベルフェゴールは速く帰りたい気持ちでいっぱいだった。

この部屋は、ルシファーのドッペルカースを大量に閉じ込める為に用意したものだ。

ドッペルカースとはいえ、もとになったのは≪傲慢≫の悪魔だ。自分と同じ姿のものがいるのは我慢ならない。

それを狙ったレヴィアタンは部屋全体に呪詛を覆わせ、こう言い放った。

「ここから出たければ、自分以外の≪偽物≫を頃しなさい。最後まで生き残ったのを出してあげるわ。わかるわね?」

そのやり方は、日本の呪術にある≪蠱毒≫と同じ。

蠱毒とは、器の中に多数の虫を入れて互いに食い合わせ、最後に生き残った最も生命力の強い一匹を用いて呪いをするモノ。

つまり、この偽ルシファーには強力な呪いが込められている。

本来の能力は本物のルシファーに及ばないのを、この蠱毒を用いたやり方により、呪いによってルシファーと同じくらいの力を得たのだ。

そして、部屋の中で頃し合いが始まり、生き残り、ルシファーのドッペルカースから≪傲慢の鏡像≫---偽ルシファーになったのは彼女だ。

760: 2013/09/09(月) 22:41:14.58 ID:0Pivljs7O
偽雪菜「本物と変わらない?違いますよ?」

偽雪菜「私が本物になるんですよ?≪前≫のルシファーもそれを倒したら死神も全部頃して、私が本物になるの♪」

手を広げ、さも楽しげに、≪傲慢≫は嗤う。

瑞樹「その機会は用意してあげるわ。だから」

偽雪菜「わかってますよ♪今は大人しくしてあげますよ」

そういうと偽ルシファーは闇に溶けるように消えていった。

偽紗南「……ねえ、凄い危険というか、地雷臭がするんだけど、解放しちゃってよかったの?」

瑞樹「不安なのね。わかるわ。けど、魔界の連中に対する戦力にはなるわ。だから利用できるのは利用するわ」

不安気な偽ベルフェゴールをよそに、瑞樹は静かに微笑む。

果たして、この≪ジョーカー≫はどう動くのか?今はわからない。

だが、わかるのは、また一つ、不穏な気配が、蛇のように、世界へと這いよってきた。


終わり

761: 2013/09/09(月) 22:42:35.44 ID:0Pivljs7O
・≪傲慢の鏡像≫

元はルシファーが残してった傲慢のカースの核をレヴィアタンの呪詛により作ったドッペルカースの一体。

故に、能力や魔術は本物のルシファーより劣化している。

だが、レヴィアタンが呪詛を張り巡らされた部屋に他の沢山のルシファーのドッペルカースを閉じ込め、頃しあわせた結果、唯一生き残った事に膨大な呪いを身につけ、本物と同じくらいの戦闘能力をえた。

その手法は≪蠱毒≫と同じである。

その為、時間は短いが他者への変身能力とルシファーが使える魔術。そして、呪詛を操ることができる。

本物のルシファーを生きてると思い魂を消滅させ、自分が本物になろうとしている。ルシファーを倒したユズも狙っている。

現在はレヴィアタンこと川島瑞樹に協力し、計画まで大人しくしているが……怪しい。

もしかしたら、一番のジョーカーかもしれない。

762: 2013/09/09(月) 22:47:31.86 ID:0Pivljs7O
・イベント情報追加

海竜の巫女がヨリコの嫉妬心を煽りました。

スパイクPがノアの方舟の封印の4つの内2つを破壊したそうです。

≪傲慢の鏡像≫こと偽ルシファーが川島さんと協力します。今は大人しくしてるみたいだが………果たして大人しくするのだろうか?

763: 2013/09/09(月) 22:50:55.39 ID:0Pivljs7O
以上です。

なにか矛盾や変な所がありましたらお願いします。

そして
傲慢のドッペルカース作ろう→けど、傲慢だから沢山の自分。しかも偽物ってのは嫌じゃない→ならば蠱毒をもちいて、一体だけにし、本物になりかわろうとするのにしよう。→あれ?身内で裏切るでるフラグ?
となりました。どうしてこうなった……

イベント前に偽ルシファーを動かしてしまっても大丈夫です。

764: 2013/09/09(月) 22:51:11.10 ID:S5kE98Ni0
乙です
どんどん強くなっていく川島勢にガクブル…無事に終わる気がしない

本物のルシファーの魂は「あの」キヨラさんと一緒なんだよなぁ…
……大丈夫かな、いろいろな意味で

765: 2013/09/09(月) 22:57:36.53 ID:2gMGuLdN0

嫉妬に飲まれるヨリコさんの行先に絶望しか見えん…
…高慢の鏡像、キヨラさんかユズに突撃→余計なこと言って散る未来しか見えない俺は歪んでいるのだろうか




【次回に続く・・・】



引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part 6