1: 2009/11/21(土) 22:18:39.40 ID:QdIqxec7P
立ちますように

3: 2009/11/21(土) 22:19:50.84 ID:QdIqxec7P

オーキド「お嬢さん、大丈夫か!?」

唯「うーん…」

オーキド「おい!しっかりせんか!」

唯「あれ、…こ、ここは?」

オーキド「よかった。無事みたいじゃな」

唯「!!!みんなは…?」

オーキド「ここに倒れておったのはお嬢さんだけじゃよ。友達とはぐれたのか?」

唯「軽音部のみんなは…って、あ、あなた誰ですか?」

オーキド「な!まさかわしの顔を知らない者がおるとは…!まったく近頃のミニスカートは…!」

唯「(ミニスカート?)」

オーキド「…まあ良い。ワシの名前はオーキド。皆からはポケモン博士と慕われておるよ。」


5: 2009/11/21(土) 22:20:40.60 ID:QdIqxec7P
唯「ぽ、ポケモン!?」

オーキド「とりあえずワシの研究所に来て休みなさい。ここから少し歩けばマサラタウンじゃ」

唯「(一体何がなんだか…。確か私は軽音部の皆と家でパーティーしてて…。よく思い出せないや…)」

オーキド「どうした?あまりこの草むらに長居すると野生ポケモンに襲われるかもしれんぞ」

唯「(悪い人じゃなさそうだし、休ませて貰おうかな。頭の整理したいし…)」

8: 2009/11/21(土) 22:23:07.16 ID:QdIqxec7P
マサラタウン オーキドの研究所


ナナミ「おじいちゃん、呼んだ?あら、この子は?」

唯「あ、どうも」

オーキド「こいつはワシの孫のナナミじゃ。お前さんも同年代の女の子がいた方が落ち着くと思ってな」

オーキド「で、この子なんじゃが、街の外の草むらでポケモンも持たずに倒れていたんじゃ。
     あとは何もわからん」

ナナミ「そうなの・・・。とりあえず名前、教えてくれるかな?」

唯「唯です」

ナナミ「唯ちゃんね。私はナナミ。よろしくね?」

10: 2009/11/21(土) 22:24:15.07 ID:QdIqxec7P
ナナミ「今お茶を入れてくるからちょっと待っててね」

唯「あの、いろいろすいません」

オーキド「気にするな。それよりも何であんな所に倒れておったのじゃ?」

唯「えーっと・・・わかんないです」

オーキド「そうか・・・。じゃあどこまで思い出せるんじゃ?」

唯「確か友達と私の家でパーティーしてて・・・あとは良く思い出せないや」

オーキド「家・・・そうじゃ、どこに住んでいるか覚えているか?」

唯「○○○○です」

オーキド「ワシが聞いたことない町じゃな・・・かなり遠くの地方かもしれん」

12: 2009/11/21(土) 22:26:09.44 ID:QdIqxec7P
唯「私もマサラタウンって聞いたことないです」

オーキド「うむ。遠くの地方から来たのならこんな田舎街知らないだろうが・・・」

ナナミ「おまたせ。お茶どうぞ」

唯「あ、ありがとう」ズズ

唯「おいしい!(ムギちゃんを思い出すなあ)」

ナナミ「良かった。タマムシシティの有名なお店で買ってきたお茶なのよ」

唯「タマムシシティ?」

オーキド「タマムシシティも知らんのか。カントーで一番の娯楽街なんじゃが」

唯「関東で一番の娯楽街と言ったら新宿とか渋谷とかだと思ってました」

オーキド「そんな町カントーにはないぞ・・・?」

13: 2009/11/21(土) 22:27:04.12 ID:QdIqxec7P
唯「えっ」

オーキド「どうやら記録が混乱しているようじゃな。
     しかし遠くの地方からこんな所に現れるとなると、ポケモンの仕業としか考えられんな」

ナナミ「そうね・・・」

オーキド「エスパーポケモンの強力なテレポートで飛ばされたとしたら記憶がおかしくなっているのも納得できんこともないが、
     地方を超えてテレポートするなど聞いたことがない」

ナナミ「大型の飛行ポケモンに連れてこられたとか?」

オーキド「うーむ・・・」

唯「あ、あの」

オーキド「何じゃ?」

唯「さっきから言ってる『ポケモン』って何ですか?」


14: 2009/11/21(土) 22:33:18.64 ID:QdIqxec7P
数時間後

オーキド「という訳で、人間とポケモンはこの世界で共存して生きているわけじゃ。そしてワシは」

ナナミ「おじいちゃん。そろそろいいでしょ?唯ちゃん眠そうよ」

唯「ふあ・・・あ!寝てません!」

オーキド「まったく・・・せっかくワシがポケモンについて語っていたというのに」

唯「とにかくこの世界と私の世界が全然違うってことはわかりました」

オーキド「うーむ・・・信じられん話じゃが、嘘をついてるとも思えんしな」

ナナミ「私は唯ちゃんを信じるわ。唯ちゃんの世界の話、普通に考えつくようなものじゃなかったもの」

唯「ナナミちゃんありがとう!」


17: 2009/11/21(土) 22:42:29.31 ID:QdIqxec7P
オーキド「まあお前さんの話が本当だとして、記憶に残ってる最後の時友達と一緒だったのなら
     その友達もこっちの世界に来ているかもしれんな!」

唯「そうだった!みんなはどこなんですか?」

オーキド「ワシに聞かれても見当もつかん」

唯「そうですか」シュン

オーキド「そもそもこんな田舎では情報がほとんど入ってこないしな。
     やはり探すならタマムシやヤマブキのような都会に出て情報を集めるべきじゃ」

唯「わかりました!その町に行きます!どうやって行けばいいですか?」

オーキド「待て待て落ち着くんじゃ。さっきも説明したとおり街の外は野生ポケモンが生息していて危険なんじゃ。
     だが、こちらもポケモンを持っていれば野生ポケモンと戦わせることができる。この世界において町々を移動するときにポケモンは必要不可欠なんじゃ」

18: 2009/11/21(土) 22:46:58.92 ID:QdIqxec7P

唯「じゃあポケモンを捕まえてきます!」

オーキド「落ち着けと言っておるだろう。人間だけでポケモンを捕まるなど無謀じゃ。
     ちょうどこの研究所に一匹だけポケモンが残っておる。ナナミ」

ナナミ「はい、持ってきたよ」

唯「これは?」

オーキド「これはモンスターボール。ポケモンを収納しておける機械じゃ。
     野生ポケモンを捕まえることもできる。中に入ってるポケモンを出すぞ、ほれ」

ボンッ!

オーキドはゼニガメをくりだした!

ゼニガメ「キュー!」

唯「わあ!かわいい!」

ゼニガメ「キューキュー!」スリスリ

オーキド「おお、お前さんのこと気に入ったみたいじゃ。ポケモントレーナーの才能があるのかもしれんな」

21: 2009/11/21(土) 22:54:24.68 ID:QdIqxec7P

オーキド「こいつはゼニガメというポケモンじゃ。こいつを君に譲ろう」

唯「え、いいんですか?」

オーキド「ああ。こいつと一緒にいた2匹はナナミの弟、つまりワシの孫とこの街の少年が連れて旅に出たんじゃ。
     こいつも外の世界に出してやりたいからのう」

唯「そうなんですかあ」

オーキド「すまんな。ワシが手伝ってやれるのはこのくらいだ。仲間が見つかることを祈っておるよ」

唯「いえ!本当にありがとうございます!」

ナナミ「もう行っちゃうの?」

唯「うん。早くみんなを見つけたいんだ」

23: 2009/11/21(土) 23:00:52.63 ID:QdIqxec7P
ナナミ「そう・・・。また会えたら、唯ちゃんの世界の話もっと聞かせてね?
    はいこれ、タウンマップよ。持って行って」

唯「ありがとう・・・また会おうね!」

オーキド「とりあえずトキワシティという町に向かうといい。
     ここから北に少し歩けばつくぞ。それと空のモンスターボールを何個かあげよう」

唯「はい。二人とも、いろいろお世話になりました!行ってきます!
  行こう!カメ太!」

カメ太「キュー」

オーキド「もうニックネームを付けたのか・・・野生ポケモンに気をつけるんじゃよ!」

ナナミ「唯ちゃん頑張ってね!」

25: 2009/11/21(土) 23:06:33.93 ID:QdIqxec7P
トキワシティ


唯「ふう。やっと町についたね!カメ太」

唯「途中で何回か変なネズミとかハトに襲われたけどカメ太が守ってくれたから大丈夫だったよ♪
  ありがとうカメ太」

カメ「キュー!」

唯「あとなんか知らない男の人に傷薬あげるよとか言われたけど、知らない人に物もらっちゃダメだもんね!」

唯「あ、あれが博士が言ってたポケモンセンターかな。あそこで休めるんだよね」

27: 2009/11/21(土) 23:14:19.94 ID:QdIqxec7P

ポケモンセンター

受付「お預かりしたポケモンは元気になりましたよ♪またいつでもお越しください」

唯「ありがとうございましたあ」

唯「一応この町でも情報収集した方がいいよね。あそこに座ってる人たちに聞いてみよう」

住人「でさあ・・・また森で出たらしいんだよ」

住人「まじで?あの噂本当なの?」

唯「あのー」

住人「おや。見ない顔だな。旅のトレーナーかい?」

唯「あ、はい」


31: 2009/11/21(土) 23:20:31.86 ID:QdIqxec7P
住人「どっから来たの?」

唯「えーっと、マサラタウンです。一応(違う世界から来たなんて言えないよね)」

住人「じゃあこれからニビに向かうのか?」

唯「ヤマブキシティってところに行きます」

住人「じゃあニビは絶対に通らなきゃいけないな。となるとトキワの森を越えなきゃいけないわけだ」

住人「おいおい。変な噂でこの子をビビらせるなよ」

唯「噂?」

住人「ああ、この先にあるトキワの森に謎の女の子が出没するって話だ」

唯「(女の子・・・?まさか!)その話詳しく聞かせて!」

33: 2009/11/21(土) 23:26:45.23 ID:QdIqxec7P
住人「あ、ああ。最近の話なんだがな、森を歩いてると誰かの視線を感じるらしい。
   その方向を振り向くと人影があるそうだ・・・」

唯「・・・」

住人「振り向いたらそいつはすぐに逃げちまうらしいんだが、どうやらそいつは女の子みたいなんだ
   ひょっとしたら幽霊って噂も・・・」

住人「ひいい・・・」

住人「お前がビビってどうする」

唯「その女の子の特徴とかわかりますか?」

住人「特徴ねえ・・・そういや髪を2つに結んでるって聞いたことあるなあ。ツインテールって言うのか?」

36: 2009/11/21(土) 23:34:36.31 ID:QdIqxec7P
唯「・・・あずにゃん!!!」

住人「え?」ビクッ

唯「ありがとうございました!」

ダッ

唯「(はあはあ、間違いない・・・森にいる女の子はあずにゃんだ!)」

38: 2009/11/21(土) 23:39:28.53 ID:QdIqxec7P


トキワの森

唯「うう・・・勢いで来ちゃったけど森の中薄暗いなあ・・・」

唯「あずにゃ~ん!どこ~!」

ガサ

唯「!」

野生のビードルが飛び出してきた!

唯「うわ!大きい虫!カメ太助けて!」

カメ太「キュー!」

カメ太のみずでっぽう!ビードルは倒れた!

唯「ふう。虫さんごめんね。それにしてもカメ太、強くなったね。よしよし」

カメ太「キュー♪」

40: 2009/11/21(土) 23:46:03.39 ID:QdIqxec7P

ガサ!

唯「うわ!また出た」

・・・・・・・・・・・・・・・

唯「はあ、はあ、一体何匹と戦ったんだろう。でもカメ太が強いお陰でみんな一発で倒せるね♪」

ガサ

キャタピーが飛び出してきた!

唯「まただ!カメ太!」

カメ太のみずでっぽう!

唯「あれ、倒せない・・・?」

キャタピーの体当たり!

唯「ああ、カメ太!しっかり!(このポケモン・・・強い)」

「・・・まさか、その声は!?」

41: 2009/11/21(土) 23:50:52.42 ID:QdIqxec7P

ガサガサ

梓「唯・・・先輩?」

唯「あずにゃん!」

梓「ほ、ほんとうに」

唯「あずにゃ~ん!!会いたかったよ~!!!」ギュウウ

梓「せんぱい・・・(この抱きつかれた感じ・・・本当に唯先輩だ)」

梓「ゆ、唯先輩・・・うええええん!」

唯「よしよしいい子いい子♪」ナデナデ


43: 2009/11/22(日) 00:00:31.50 ID:QdIqxec7P


梓「うう・・・グスッ。無事で良かったです、先輩」

唯「あずにゃんも無事で良かったよ~」

カメ太「キュー」

キャタピー「ぴー」

唯「その虫ポケモンはもしかしてあずにゃんの?」

梓「あ、この子は私がこの森の中で気付いたらそばにいて・・・最初は怖かったんですけど
  他の虫から私を守ってくれたんです・・・ってポケモン?」

唯「そっかあ。あずにゃんはずっと森の中にいたんだもんね」

梓「はい・・・人はたまに見かけたんですけど見たこともない生き物を連れていたりして・・・
  怖くて話せませんでした」

唯「じゃああずにゃん、落ち着いて聞いてね?」

45: 2009/11/22(日) 00:08:48.33 ID:f2hYcM4lP
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

梓「ここが別の世界・・・」

唯「うん。いきなり信じるのは無理かもしれないけど」

梓「いえ。別の世界って言われた方がむしろ納得できますよ。この子の存在も」

キャタピー「ぴー」

唯「そういえばこの子に名前はあるの?」

梓「はい、一応」

唯「何て名前なの?教えて~」

梓「その・・・ぴーぴー鳴くから、ぴ、ぴーたん・・・//」

唯「ぴーたん!かわいい名前だね♪あ、空のモンスターボールあげるよ!ぴーたんを入れてあげられるよ」

梓「・・・これがモンスターボールですか。こんな小さい中に入るんですか?」

唯「中は快適らしいよ?」

46: 2009/11/22(日) 00:15:30.43 ID:f2hYcM4lP

梓「でも、私と唯先輩がこうして会えたってことは他のみんなもきっと何処かにいますよね」

唯「そうだね!一緒にみんなを探そう!」

梓「はい!唯先輩に会えて良かったです」

唯「ありがとうあずにゃん♪」ギュー

梓「も、もういいですってば!」

唯「このまま森をぬけてニビシティにレッツゴー!」


49: 2009/11/22(日) 00:24:18.47 ID:f2hYcM4lP
ニビシティ

唯「到着っと」

梓「シティって言う割にはさっぱりした町ですね。この世界の町はこんなもんなんでしょうか」

唯「うーん。わかんないけどマサラタウンとトキワシティはもっとさっぱりしてたよ~
  とりあえずポケモンセンター行こうか」


ポケモンセンター

ピンピンピロリン♪

唯「回復完了!はい、ぴーたんのボール」

梓「ありがとうございます。それにしても・・・町に似合わずここは近代的ですね。
  パソコンとかもあるし」

50: 2009/11/22(日) 00:31:05.44 ID:f2hYcM4lP
住人「うーん。この町で人が集まるところと言ったらポケモンジムか、博物館くらいだねえ」

梓「ポケモンジムってなんですか?」

住人「ポケモンを戦わせて鍛える場所だよ。この町のジムはタケシってやつがリーダーをやってる」

唯「そうなんですかー。博物館から行ってみようか」

梓「ですね。ジムってなんかこわいですし」

唯・梓「ありがとうございました」ペコ

住人「博物館はあっちの方向だよー」

51: 2009/11/22(日) 00:55:37.55 ID:f2hYcM4lP
受付「いらっしゃいませ。見学料は50円です」

梓「通貨は円なんですね・・・」

唯「うん・・・この世界はよくわかんないや」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

梓「小さい博物館でしたね」

唯「うん。でもいい情報が聞けたね」

梓「はい。最近ジムから女の子の声が聞こえるとか」

52: 2009/11/22(日) 00:59:40.78 ID:f2hYcM4lP

ニビジム

おっさん「おっす!未来のチャンピオン!ジムに挑戦かい?」

唯「いえ。別に」

おっさん「」

梓「すいません。このジムに最近女の子が・・・」

おっさん「ああ・・・それなら」

短パン小僧「お!トレーナーか!タケシさんに挑戦するのか!」

唯「いやだから違いますよ」

短パン小僧「タケシさんに挑戦するなんて1万光年早いぜ!」

54: 2009/11/22(日) 01:09:22.88 ID:f2hYcM4lP
短パンじゃなくてボーイスカウトでした

梓「1万光年は時間じゃなくて距離ですよ・・・」

ボーイスカウト「しまった!また間違えた!」

唯「え、1万光年って距離なの?」

梓「先輩・・・」

ボーイスカウト「くそう!勝負だ!勝負だ勝負だ!」

???「おーい!お客さんに迷惑かけるなー」

ボーイスカウト「あ、姉御!」

???「いやーごめんね。こいつ馬鹿で・・・あ」

唯・梓「あ・・・・」


律「唯!梓!」

56: 2009/11/22(日) 01:23:28.53 ID:f2hYcM4lP

唯「りっちゃーん!!!」ガバッ

律「唯・・・梓。二人ともこの世界に来てたんだ」

梓「りづぜんばい・・・グスッ」

律「梓も私の胸に飛び込んでこい!」

梓「うわああああ!」ガバッ


ボーイスカウト「姉御・・・仲間が見つかって良かったですね」

律「まだ全員じゃないけどな・・・」

61: 2009/11/22(日) 01:41:04.25 ID:f2hYcM4lP

・・・・・・・・・・・・・・・・・

律「というわけで、みんなを探すために町の外に出るにはポケモンが必要だから
  ポケモンを貰う為にこのジムで掃除とかして働いてたんだ!」

唯「りっちゃんたくましい子・・・」

律「それにタケシさんには倒れてた私を助けてくれた恩があるからな。
  働いてるのは恩返しでもあるんだ」

ボーイスカウト「ほとんど強引に押し掛けて働いてるんですけどね・・・
        ポケモンをあげるなんて誰も言ってないし」

律「うるさい」

梓「でも私たちはポケモン持ってますから、これで律先輩も町から出られますね」

64: 2009/11/22(日) 01:44:57.71 ID:f2hYcM4lP

律「そうだな!」

ボーイスカウト「え、姉御行っちゃうんですか?」

律「なんだよ、さみしいのか?」

ボーイスカウト「そ、そんなことないっすよ!」

律「行く前にタケシさんに挨拶してかないとな」

唯「私達も会いに行っていい?りっちゃんがお世話になったんならお礼言わないと」

梓「ですね」

律「お前らは保護者か?」

66: 2009/11/22(日) 01:48:44.07 ID:f2hYcM4lP
律「タケシさんちわーっす」

タケシ「またお前か。ポケモンならやれないと言っただろ?」

律「とりあえず服着てくださいよ」

タケシ「うるさい!」

唯「ヒソヒソ(あずにゃん・・・あの人上半身裸だよ。それに目細っ)」

梓「ヒソヒソ(こっちの世界だったら通報されてますね)」

タケシ「ん?君たちは?」

律「礼の私の友達です!」

タケシ「おお!会えたのか!良かったな」


68: 2009/11/22(日) 01:53:37.77 ID:f2hYcM4lP
律「はい。二人はポケモン持ってるので私はもう行きますね」

タケシ「何!君たちはトレーナーか!」

唯「はい~」

梓「まあ一応トレーナーなんですかね」

タケシ「ふふん。トレーナーならばジム戦をしていきたいと思わないか?」

梓「思わないです」

タケシ「そ、そんなこと言わずに!最近挑戦者がいなくて暇なんだ!どっちでも良いから戦ってくれ!」

唯「え~」

律「そういえばタケシさんが戦ってるところ見たことないな」

70: 2009/11/22(日) 02:01:45.55 ID:f2hYcM4lP
タケシ「俺はカントージムリーダーの一人だぞ?普通のトレーナーはめったに戦えないんだぞ?
    そうだ・・・俺に勝ったらこのグレーバッジだけじゃなく、律!」

律「はい?」

タケシ「お前にポケモンをあげよう!こいつだ」

律「おお!なんかごつごつしててかっこいい!」

タケシ「こいつはサイホーン。強力な岩ポケモンだ。最近捕まえてこれから育てようと思ってたんだ」

唯「りっちゃん、やっぱりポケモン欲しいよね?」

律「え?」

唯「りっちゃんのために、私戦うよ!」

梓「唯先輩!いいんですか?」

唯「大丈夫だよ~カメ太なら!」

タケシ「(げ・・・水ポケモンか。でも対して強くなさそうだし大丈夫か)
    そうこなくちゃな。ではバトル開始だ!」

71: 2009/11/22(日) 02:06:12.11 ID:f2hYcM4lP
タケシはイシツブテをくりだした!

唯はカメ太をくりだした!

カメ太のみずでっぽう!こうかはばつぐんだ!イシツブテは倒れた!

タケシ「ああ!イシツブテ!」

唯「あれ?勝っちゃった?」

タケシ「まだ一匹残ってるぞ!」

タケシはイワークをくりだした!

イワークのがまん!

カメ太のみずでっぽう!こうかはばつぐんだ!イワークは倒れた!

タケシとの勝負に勝った!


73: 2009/11/22(日) 02:08:02.87 ID:f2hYcM4lP

タケシ「・・・・・・」

唯「・・・・・・」

律「・・・・・・弱っ」

梓「ジムリーダーって大したことないんですね」

タケシ「ちくしょう・・・水技さえなければ・・・」

唯「あの、なんかすいません」



77: 2009/11/22(日) 02:15:39.62 ID:f2hYcM4lP
タケシ「負けは負けだ・・・グレーバッジをあげよう」

唯「よくわからないけどありがとうございます!」

律「タケシさん・・・いくら弱くても恩は忘れませんから。さようなら」

梓「律先輩、ポケモン」

律「おっと。じゃあ約束通りサイホーンはもらっていきますね」

タケシ「律・・・。お前がこのジムに来て数日間、うるさかったけどなんだかんだで楽しかったぞ。
    だから・・・もしよかったらまたここに掃除しに来てくれるか?」

ボーイスカウト「タケシさん。もう行っちゃいましたよ」

タケシ「ちくしょう!お前ら人間じゃねぇ!」

81: 2009/11/22(日) 02:26:36.38 ID:f2hYcM4lP
3番道路


律「この道の先にお月見山っていう山があって、お月見山の洞窟を抜ければハナダシティにつく。
  そこから南下すればヤマブキシティだ」

唯「なるほど~」

梓「洞窟ですか・・・。何か怖いですね」

律「3人もいれば大丈夫さ!」

唯「頼もしい!あ、サイホーンにニックネームはつけた?」

律「ん?そういうのってつけるもんなのか?」

唯「私とあずにゃんはつけてるよ~」

律「じゃあ私も付けようかな。そうだな・・・サイホーン、サイホーン・・・サイクロン!」

梓「サイクロン!?」

唯「おお!なんかカッコいい!」

律「へへー!だろー♪」

サイクロン「ガオー」

85: 2009/11/22(日) 02:37:49.42 ID:f2hYcM4lP

お月見山前 ポケモンセンター

ピンピンピロリン♪

唯「こんな所にポケセンがあって助かったね~」

律「トレーナーとたくさん戦ったもんなー」

梓「律先輩、はじめてのポケモンバトルなのに凄かったですよ」

律「そうかな?」

梓「はい、なんというか豪快というか」

律「褒め言葉として受け取っておくよ」

おじさん「お嬢さん方!ポケモン買わないかい?」

唯「ポケモン売ってるんですか?」

おじさん「ああ。最強のポケモン、コイキングが今ならたったの500円だよ!」

87: 2009/11/22(日) 02:43:22.64 ID:f2hYcM4lP
梓「(ポケモンの相場がわからないから安いのか高いのかわからない・・・)」

律「いえ、間に合ってます」

唯「うん。私はカメ太だけで十分だよ」

カメ太「キュー!」

おじさん「ちっ・・・他を当たるか」テクテク

律「なんだったんだ?」

客「ちょっと君たち。」

律「今度はなんですか?」

客「あのおっさんには関わらない方がいいよ。インチキくさい商売してるし、
  あのロケット団に絡んでるとかいう噂もあるんだ。まあこっちはあくまで噂だけどね」

唯「ロケット団?」

88: 2009/11/22(日) 02:48:42.85 ID:f2hYcM4lP
客「知らないのかい?最近カントーで暴れてるポケモンマフィアだよ。
  簡単にいえばポケモンを使って悪いことしてるやつらだ」

梓「なんだか物騒ですね」

律「どこの世界にも悪いやつらはいるんだなあ」

客「お月見山でも目撃例もあるみたいだし、君らも気を付けなよ。じゃあね」

唯「は、はい・・・気をつけます」




客「そういやこの前、赤い服の少年に同じこと話したら 
  『そんな悪者俺が倒す!』とか勇んで山に入っていったなあ・・・」

91: 2009/11/22(日) 02:58:47.83 ID:f2hYcM4lP
梓「な、なんか山に入るのが怖くなってきました」

律「大丈夫だって!」  

唯「そうだよあずにゃん。そんな人たちには滅多に遭遇しないから!」

梓「根拠は分かりませんが・・・先輩達がそう言うなら・・・」

律「ごめんな梓。ここを抜けないとヤマブキシティに行けないんだ
  (もし澪だったらここから絶対動かなくなりそうだな・・・)」

梓「私なら大丈夫です・・・でも外はもう暗いですね」

律「ポケセンに無料の宿泊施設があるみたいだ。今日はここで休んでいくか」

唯「1日中歩き続けで疲れたよ~」

梓「この世界にきて初めてまともな所で寝れる・・・」

92: 2009/11/22(日) 03:04:02.58 ID:f2hYcM4lP
梓「そういえば気になってたんですけど」

唯「どうしたの?」

梓「私たちがこの世界に来てからの時間なんですけど、
  唯先輩はどのくらいですか?」

唯「うーん・・・今日の朝博士に助けられたから1日もたってないかも」

律「そうなのか?私は1週間くらいかな」

梓「私はたぶん2週間くらい・・・」

律「けっこう時間がずれてるんだな。っていうか梓、森で暮らしてたんなら風呂入ってないんじゃないか?」

梓「だ、大丈夫です!森の中で小さな水場を見つけて水浴びしてましたから」

93: 2009/11/22(日) 03:10:47.70 ID:f2hYcM4lP
唯「ここにはちゃんとシャワーもあるって!良かったねあずにゃん!」

律「梓も意外とたくましいんだなー。見なおしたよ!」

梓「そ、そんなことないです//」


翌朝

梓「朝ですよ!」

唯「う~ん・・・」

律「ねむい・・・あと1時間・・・」

梓「何言ってるんですか!早く出発しますよ!」


94: 2009/11/22(日) 03:20:13.04 ID:f2hYcM4lP

お月見山内部

唯「薄暗いね~」

律「うん・・・それにさっきからこうもりみたいなポケモンが何匹も襲ってくるし・・・」

梓「でもけっこう奥まで来ましたよ。もうすぐ出口かもです」

唯「そうだね・・・あれ?」

律「どうした?」

唯「誰かの話声が聞こえる・・・」

ヒソヒソ

律「本当だ・・・」


95: 2009/11/22(日) 03:22:05.77 ID:f2hYcM4lP

???「月の石はまだ見つからんのか?」

???「すいません。化石の方は2つ見つけて押収したんですが・・・」

???「クソッ。さっさと見つけねえと隊長に怒られちまう」

ガタン!

???「誰だ!」

唯「いてて・・・転んじゃった」

梓「先輩!」

???「お前ら・・・俺たちの会話盗み聞きしてやがったな?」

律「そ、そんなー滅相もない」

???「俺達ロケット団に歯向かう気か!」

唯律梓「(ろ、ロケット団!?)」

96: 2009/11/22(日) 03:26:39.27 ID:f2hYcM4lP
ロケット団員1「会話を聞かれたからにはただじゃおかねえ。やっちまえ」

ロケット団員2「へへへ。痛めつけてやるぜ」

ロケット団員2はコラッタを繰り出した!

律「あれ?なんか弱そう」

唯「見た目の割にかわいいポケモン使うんだね~」

梓「先輩!刺激しちゃだめですよ!」

ロケット団員2「く!馬鹿にするな!コラッタ!体当たりだ!」

律「受け止めろサイクロン!」

ドカ

サイクロン「・・・」

97: 2009/11/22(日) 03:34:45.59 ID:f2hYcM4lP
ロケット団員2「なに!ほとんどダメージが与えられてない!」

律「ポケモンマフィアのくせに相性も知らないのかよ・・・
  サイクロン、とっしん」

ドゴオン!

コラッタは倒れた

ロケット団員2「くそう!」

ロケット団員1「こうなったら隊長に報告するしかない!」

「報告するまでもない。あれだけ大声で騒いでれば馬鹿でも気づく」ツカツカ

ロケット団員1、2「た、隊長!」

98: 2009/11/22(日) 03:35:44.87 ID:f2hYcM4lP
「まったくお前らは・・・自分のポケモンを鍛えようとしないからそうなるんだ」ツカツカ

ロケット団員2「も、申し訳ありません!」


梓「え・・・あの人が隊長・・・?」

唯「そんな・・・」

律「嘘だろ・・・だってあいつ」






律「・・・澪じゃん」

100: 2009/11/22(日) 03:40:48.32 ID:f2hYcM4lP
ロケット団員1「許してください、隊長。油断してました」

澪「もういい。これに懲りたらしっかりポケモンを育てろ」

ロケット団員1、2「は、はい!」

澪「で、相手はこいつらか・・・」

唯「・・・」

梓「・・・」

律「・・・澪!」

澪「なんだ?私の名前を知っているのか?」

ロケット団員2「さすが隊長!一般人にまで名前が知れ渡るほどの実力!」

ロケット団員1「こいつらも、この前の赤いガキみたいに片付けちゃってください!」

澪「お前らは黙っていろ!」

103: 2009/11/22(日) 03:47:04.18 ID:f2hYcM4lP
律「澪!私律だよ!私たちのこと覚えてないのか?」

澪「お前らのことなど知らないな」

唯「澪ちゃん!私たち軽音部の仲間でしょ!?」

梓「澪先輩!なんでそんなロケット団みたいな恰好してるんですか!」

澪「何を言っているんだ・・・私はロケット団実行部隊の隊長。ロケット団の制服を着ていて当然だ」

律「そうだ!きっとこの世界にきたショックで記憶喪失になっちゃったんだよ!澪はデリケートだもんな!」

澪「私がデリケート・・・?ふざけるな」

団員1「なんなんだこいつら・・・」

104: 2009/11/22(日) 03:53:17.88 ID:f2hYcM4lP

澪「もういい・・・こんなわけのわからない奴らと話してるおかげで頭が痛くなってきた。行くぞ」

団員1「え?こいつら倒さないんですか?」

澪「私の名前を知っているのは気になるが・・・ロケット団の邪魔をしていない者に危害を加える必要はない」

団員2「しかし月の石の話が聞かれたんですよ!」

澪「月の石なら、お前らが馬鹿やっている間に他の班が発見した。任務は完了。撤収だ」

団員1,2「了解」

律「おい!待てよ澪!」

澪「しつこいやつらだ・・・穴抜けの紐を使え」

団員2「はい!」

シュルシュルシュル



梓「消えちゃった・・・」

唯「澪ちゃん・・・」

106: 2009/11/22(日) 03:58:23.97 ID:f2hYcM4lP

律「くそ!なんなんだよ!なんで澪が・・・あんな奴らと・・・」

唯「りっちゃん、きっと何か事情があるんだよ」

律「事情ってなんだよ!!」

唯「うっ」ビク

律「・・・ごめん唯。取り乱しちゃって」

唯「ううん。平気だよ」

梓「ムギ先輩」

律・唯「?」

梓「澪先輩が・・・その、あんな様子だと、ムギ先輩も心配ですね・・・」

唯「うん。そうだね・・・」

律「・・・うだうだしてても仕方ない!さっさとこの洞窟を抜けよう!」

127: 2009/11/22(日) 13:00:39.83 ID:f2hYcM4lP


ハナダシティ ポケモンセンター

ピンピンピロリン♪

唯「・・・ふう」

梓「やっと着きましたね、ハナダシティ」

律「うん・・・さっさと探索するか」

唯「りっちゃん大丈夫なの?今日は休んだ方がいいよ」

梓「そうですよ。洞窟を抜けたばっかりだし、あんなこともあったし、律先輩も疲れてますよね?」

律「・・・わかったよ。じゃあ今日はここで休もう」

130: 2009/11/22(日) 14:14:33.92 ID:f2hYcM4lP


律「うおおおお!行くぞー!」

唯「りっちゃん無駄に元気だね」

梓「元気が出て良かったですけど・・・」

律「この町の北の岬にはポケモンマニアのマサキって人が住んでるんだって。かなりの情報通らしいから何かわかるかも!」

唯「へー。いつの間に調べたの?」

律「昨日唯たちが寝てる間にちょっとね」

梓「(寝てないから変にテンション高いのかな?)」

律「さらに、岬に行くまでにはたくさんトレーナーがいるんだってさ」

唯「えー。嫌だなあ」

律「何言ってるんだ。澪がロケット団にいる以上、私たちは
  これからロケット団とまたぶつからなきゃいけなくなるかもしれないんだ。ポケモンも鍛えておいた方がいいだろ?」



131: 2009/11/22(日) 14:24:19.04 ID:f2hYcM4lP

梓「確かに、昨日会った団員が主力クラスとは思えませんね」

律「だろ?そういうことだよ唯」

唯「わかったよ~」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

律「この橋を渡れば岬への道だな」

トレーナー「良く来たな!この橋はゴールデンボールブリッジ!
      ここでトレーナーを5人抜きすれば豪華な賞品がもらえるぞ!」

梓「ごごごゴールデンボール?なんて酷い名前の橋なんですか!」

唯「なにが酷いの?あずにゃん」

梓「知りません!」

134: 2009/11/22(日) 14:29:40.62 ID:f2hYcM4lP

律「とにかく勝たなきゃ抜けられないみたいだから、最初は誰がやる?」

トレーナー「来ないのならこちらから行くぞ!いけっ」

虫取り少年はキャタピーをくりだした!

唯「あ、ぴーたんの仲間だよ!」

律「じゃあ最初は梓だな」

梓「わ、わかりました」

梓はぴーたんをくりだした!

ぴーたんの体当たり!キャタピーは倒れた!

虫取り少年との勝負に勝った!


139: 2009/11/22(日) 14:34:08.42 ID:f2hYcM4lP

律「やるじゃん!」

唯「あずにゃん強い!」

梓「えへへ・・・おや?」

唯「どうしたの?」

梓「ぴーたんの様子が・・・」

140: 2009/11/22(日) 14:44:00.65 ID:f2hYcM4lP
ギュイーン

ぴーたんはトランセルに進化した!

梓「ぴ、ぴーたんが・・・サナギに・・・」

ぴーたん(トランセル)「・・・」

律「これは進化だよ。初めて見たけど」

唯「そういえば博士が言ってたなー。進化して姿が変わるポケモンもいるって」

梓「そ、そうなんですか」

ぴーたん「・・・」

142: 2009/11/22(日) 15:13:08.03 ID:f2hYcM4lP
・・・・・・・・・・・・・・・・・

カメ太のみずでっぽう!ポッポは倒れた!


律「やっと5人倒したか・・・」

唯「でも三人で5人抜きってちょっとずるいんじゃないかな~」

律「いいんだよ。誰も文句言ってないし」

梓「でもおかげで戦いに少し慣れました。ぴーたんも動けなそうなのに頑張って体当たりしてくれるし、硬いし」

男「いやー5人抜きおめでとう!賞品の金の玉だよ!」

唯「あ、どうも」

男「ところで君たち強いね!良かったら俺たちの仲間にならない?ロケット団って言うんだけど」

唯律梓「!」

144: 2009/11/22(日) 15:38:42.31 ID:f2hYcM4lP

律「ロケット団?ロケット団と言ったな!」

男「ああそうだよ。俺達を知ってるのか?なら話が早い。その力をロケット団で活用してみないか?」

律「そんなことはどうでもいいよ!澪はどこにいるんだ!」

男「澪・・・?もしかして最近活躍してる澪隊長のことかい?」

律「そ、そう!そいつ!どこにいるか教えて!」

男「俺は勧誘担当の下っ端で部署が違うからなあ・・・わからないな」

律「なんだよ・・・使えないな」

男「君は澪隊長のファンか何かかい?」

律「・・・ファン?」


145: 2009/11/22(日) 15:46:24.44 ID:f2hYcM4lP
律「そんなんじゃなくて私は・・・」

梓「ヒソヒソ(律先輩!)」

律「(何?)」

梓「(どうせ信じてもらえないことを言うより、せっかく勝手に思い込んでるんですから
   ファンって言っておいた方が話が進めやすいですよ)」

律「(確かにそうだな・・・)
  はい!私たち澪さんの大ファンなんです!」キラキラ

梓「(変わり身はやっ)」

男「やっぱりねー!だったらやっぱりロケット団に入りなよ!澪隊長にも会えるかもよ!」

唯「え!ロケット団に入ったら本当に澪ちゃんに会えるんですか?」

律「(おい唯まさか)」

148: 2009/11/22(日) 15:56:27.19 ID:f2hYcM4lP
男「お?入ってくれるのかい?」

律「(・・・どうする?澪に近づけるかもしれないとはいえこんな奴らの仲間になるのは・・・)」

梓「(私は反対です・・・)」

唯「(りっちゃんとあずにゃんに任せるよ~)」

男「早く決めてよ。入るの?入らないの?」

150: 2009/11/22(日) 16:06:01.64 ID:f2hYcM4lP

律「・・・入りたくない」

男「何?」

律「澪をあんな風にしたお前らの仲間になんかなりたくない」

梓「ですね」

唯「うん。澪ちゃんは別の方法で探そう」

男「よくわからないけど入りたくないんだね?だったら無理やり入れてやる!」

男はアーボを繰り出した!

律「サイクロン!」

サイクロンの突進!アーボは倒れた!

男「くそっ!こんなに強けりゃロケット団でも活躍できるってのに!あばよ!」ダッ

律「二人ともごめん。せっかくのチャンスだったんだけど・・・」

唯「これで良かったんだよりっちゃん」

梓「はい。あいつらの仲間になって澪先輩を探すなんて間違ってますよ」

153: 2009/11/22(日) 17:02:56.73 ID:f2hYcM4lP

岬の小屋

トントン

律「ごめんくーださい」

唯「マサキさんいますかー?」

梓「留守ですかね?」

「お、お客さん?入ってくれ!」

律「あ、いるみたいだな」

唯「おじゃましまーす」

ガチャン

梓「あれ・・・?誰もいませんね」

唯「本当だ。あ、でもポケモンが一匹いるよ」

157: 2009/11/22(日) 17:15:31.24 ID:f2hYcM4lP
先に謝っときますが俺は関西人じゃないのでマサキの言葉はかなり変になると思います。ごめんなさい


ポケモン「どうも!ぼくポケモンちゃん!・・・ってちゃうわい!」

唯「うわ!」

梓「ポケモンがしゃべった!?」

律「しかもノリ突っ込みした!?」

ポケモン「わいはポケモンマニアのマサキや!君らもわいを訪ねて来たんやろ?
     ちょうど良かった!助けてくれ!」

律「すげえ・・・しゃべれるポケモンっているんだな」

唯「なんかかわいい~」

梓「飼い主のまねをしてるんですかね?」

唯「ポケモンちゃん、マサキさんはどこ?お姉ちゃんたちに教えてくれるかな?」

ポケモン「だからわいがマサキ言うてるやろ!そこにあるポケモン転送装置をいじってたら
     故障してポケモンと合体してもうたんや!」


159: 2009/11/22(日) 17:21:22.25 ID:f2hYcM4lP

律「まじで?信じらんないなあ・・・」

ポケモン「とにかく今から転送装置に入るから、そこのパソコンで分離プログラムを起動してや!」

ガチャ バタン

唯「あ、入っちゃった」

律「プログラムなんて言われてもなあ・・・」

梓「とりあえずENTER押せばいいんじゃないですか?」

カタ

ゴゴゴゴゴ

律「うお機械が動き始めた!」

ピーーー ガチャ

マサキ「いやー助かったわ!」

唯「わわ!人が出てきたよ!」

160: 2009/11/22(日) 17:36:40.43 ID:f2hYcM4lP
マサキ「これで信じてくれるか?」

律「すげー!本当に人だったんだ!」

唯「ポケモンのままの方が可愛かったのに~」

マサキ「ほんまか?じゃあポケモンにもどろうかなーってなんでやねん!」

梓「もうノリ突っ込みは良いんで、私たちに協力してもらえますか?」

マサキ「あ、はい・・・」

律「ポケモンの情報にすっごく詳しいんだよね?」

マサキ「まあな。そんなわいを人はポケモンマニアと呼ぶんや」

梓「じゃあまず私たちの話を聞いてください。信じてもらえますか?」

マサキ「あ、ああ。よくわからんけど助けてもらったからには
    君らの力になるわ」


167: 2009/11/22(日) 18:12:51.53 ID:f2hYcM4lP

唯「・・・というわけなんです」

マサキ「君らが違う世界から・・・」

律「信じてくれないの?」

マサキ「そりゃ、わいだって信じたいんやけど・・・」

梓「信じられないのはしょうがないですよ。仮にでいいんで信じるとしたら、マサキさんは何かわかりますか?」

マサキ「そうやな・・・そんな時間も空間も超越したような現象・・・ん?」

唯「もしかして知ってるんですか?」

マサキ「いや、時間と空間を司るポケモンの話をどこかで聞いたことがあるような気がしたんや」

169: 2009/11/22(日) 18:21:43.60 ID:f2hYcM4lP
律「マジで?それはどこで!?」

マサキ「待ってくれ。聞いたことがあるだけでわいも詳しいことは覚えてへん。
    でもわいはいろんな地方に友人や知り合いがたくさんおるから、いろいろ調べといたるわ」

唯「ありがとう。マサキさん」

マサキ「なあに恩人のためや。しばらくかかると思うから何かわかったら連絡したるで」

律「あ、でも連絡手段がない」

マサキ「ポケセンのPCを使えば大丈夫や」

梓「そうなんですか」

174: 2009/11/22(日) 18:41:09.13 ID:f2hYcM4lP
ハナダシティ ポケモンセンター

律「さて、マサキとも接触できたことだし、いよいよヤマブキシティに行くか!」

唯「おー!」

梓「ちょっと待ってください、ジムには行かなくて良いんですか?」

律「そういやこの町にもジムあったんだっけ。行ってもあまり情報収集できるとは思えないんだけどなあ」

唯「そうなの?」

律「私はニビジムにいたからわかるんだけど、挑戦者もあまり来ないし、外の情報がそこまで入ってくるわけじゃないんだよね」

梓「そうかもしれないですが・・・私たちの実力を試したいとは思いませんか?」

唯「あ、それいいかも!」

律「そうだなーやってみるか!」

179: 2009/11/22(日) 18:50:19.81 ID:f2hYcM4lP
ハナダジム

ウィーン

律「たのもー!」

海パン野郎「おや?挑戦者かい?」

唯律梓「きゃーーーー!変態!」

海パン野郎「な!ちょっとまて!俺はトレーナ」

唯「カメ太助けて!」

カメ太「フシャー!」

カメ太のかみつく!

海パン野郎「ぎゃあああああああ!」

ドボン

海パン野郎「」

律「ふう・・・助かった」

181: 2009/11/22(日) 18:55:11.76 ID:f2hYcM4lP

唯「あれ、ここってよく見たら」

梓「・・・プール?」

カスミ「騒がしいわね!一体何なの?」

律「今度は水着の女の子だ!」

カスミ「私はジムリーダーのカスミよ!・・・というかこの状況は何?」

海パン野郎「」プカー

唯「ジムリーダーなんだ!女の子なのに凄い!」

律「あ、ごめんこの人は変態かと思って攻撃しちゃって」

182: 2009/11/22(日) 19:02:14.53 ID:f2hYcM4lP
カスミ「ジムに入って早々トレーナーにダイレクトアタックとは・・・
    あなた達いい度胸ね」

唯「いやーそれほどでもーえへへ」

梓「唯先輩、褒められてるわけじゃないですよ・・・」

カスミ「挑戦者でしょ?いいわ相手になってあげる!このおてんば人魚カスミが!」

梓「(うわあ、おてんば人魚って・・・)」

カスミ「さあ、誰からでもかかってきなさい! 
    先に言っておくけど、私は水タイプのエキスパートよ。その辺をよく考えてね?」

律「(遠まわしに私のサイクロンじゃ勝てないって言ってるよな?これ)」

189: 2009/11/22(日) 19:39:49.49 ID:f2hYcM4lP

律「悪い、私は相性が悪いからやめとくよ。タケシみたいになりたくないしね」

カスミ「賢明な判断ね」

唯「じゃあ私がやるよ!」

梓「いいんですか先輩?」

唯「うん。プールもあるからなんだかカメ太も元気そうなんだ~」

カメ太「♪」

カスミ「あなたのポケモンはその子だけ?」

唯「そうだよ~」

カスミ「ふふっ。水タイプのエキスパートに水タイプだけで挑むなんてね。
    まあいいわ。こっちも1体だけで戦ってあげる」

カスミ「行け!スターミー!」

カスミはスターミーを繰り出した!

194: 2009/11/22(日) 19:55:30.30 ID:f2hYcM4lP
律「うわ・・・なんだあれもポケモンなのか」

梓「不思議な姿ですね」

唯「なんか中心がキラキラしてるよ~」

カスミ「私のスターミーの美しさに驚いてるみたいね。行くわよ!」

スターミーのこうそくスピン!

ドカ!

カメ太「キュ!」

唯「ああ!カメ太!」

律「速い!」

唯「カメ太!みずでっぽう!」

ピチャ

カスミ「そんな技が効くわけないでしょ?どんどん行くわよ!」

ドカ ドカン!

梓「このままじゃ先輩が負けちゃう・・・」


195: 2009/11/22(日) 20:02:31.75 ID:f2hYcM4lP

唯「カメ太!かみつく!」

効果は抜群だ!

スターミー「・・・!」

唯「あれ、ちょっと効いた?」

カスミ「やっと相性のいい技を撃ってきたわね・・・でも悲しいことにレベルが違いすぎるわ。
    これだけレベルの差があれば・・・」

スターミーのバブルこうせん!効果はいまひとつのようだ

カメ太「!!」

唯「カメ太あああ!」

カスミ「こんなふうに効果はいまひとつでもそっちには致命的なダメージになるわ」

カメ太「キュー・・・」

カスミ「あと一撃で戦闘不能ってところね・・・今なら特別に降参を認めてあげてもいいけど?」

200: 2009/11/22(日) 20:20:24.17 ID:f2hYcM4lP
唯「う~。カメ太あ・・・」

カスミ「降参しないなら行くわよ?スターミー!」

スターミー「・・・」ギシ、ギシ

カスミ「スターミー・・・?どうしたの?突然動きが鈍くなったけど・・・」

律「何だ?様子が変だな。ってあれ?梓はどこだ?」

唯「・・・よくわからないけどチャンス?カメ太!」

カメ太「キュー!」

カメ太のかみつく!かみつく!かみつく!かみつく!かみつく!

カスミ「す、スターミー!反撃して!」

スターミー「・・・」ギシギシ

カスミ「(遅すぎて反撃できない・・・!一体どうして、ん?良く見たらスターミーの体にたくさんの細い糸が・・・)」

スターミ「・・・」バタン

スターミーは倒れた!

203: 2009/11/22(日) 20:37:03.35 ID:f2hYcM4lP

律「唯が・・・勝った?」

唯「あれ?私勝ったの?」

スターミー「」

カメ太「キュー」

おや・・・?カメ太の様子が・・・

ギュイーン

律「唯!進化だ!カメ太が進化するぞ」

唯「おお~♪カメ太がんばれ!・・・っハックション!!!」

カメ太「!」ビクッ

律「ん?進化が止まっちゃったぞ」

204: 2009/11/22(日) 20:43:19.82 ID:f2hYcM4lP
唯「このジム寒くて・・・どうしたのカメ太~?」

カスミ「これは進化キャンセルよ。進化の途中でポケモンを刺激することで進化を止める方法」

律「へー」

カスミ「くしゃみで進化キャンセルするのは見たことないけどね・・・それよりも!」

唯「は、はい!」

カスミ「この結果、私は認めないわよ!」

律「何言ってんだよ~往生際が悪いぞー」

カスミ「このスターミーにからみついてる糸は何?」

唯「あ、ほんとだ~。よく見たら糸がたくさんついてるね」

カスミ「こんな技ゼニガメは持ってない・・・きっとこれは」

梓「お待たせしました。あ、唯先輩勝ったんですねおめでとうございます!」

唯「あずにゃん?なんでびしょ濡れなの?」

208: 2009/11/22(日) 21:05:06.01 ID:f2hYcM4lP

律「どこ行ってたんだ梓?」

梓「ちょっとトイレに」

カスミ「トイレに行ってたらなんでそんなに濡れてるの?」

梓「なんかウォシュレットが爆発して・・・」

カスミ「嘘つけ!! この糸は”いとをはく”の糸ね?
    あなた・・・トランセルとプールにもぐってスターミーの後ろから糸を吐きまくったんでしょ?
    だから私のスターミーの素早さが物凄く下がったんだわ」

梓「な、なんのことやら」

唯「あずにゃん。嘘はだめだよ?」

梓「う・・・すいません。カスミさんの言ってる通りです」

律「地味にすごいことするな梓・・・」

梓「ごめんなさい・・・唯先輩が負けそうだったから私・・・」

220: 2009/11/22(日) 22:09:24.46 ID:f2hYcM4lP
唯「ありがとうあずにゃん。でもずるはだめだよ?」ギュ

梓「うう・・・唯先輩」

カスミ「この試合は無効よ!」

唯「うん・・・」

梓「どうもすいませ・・・ひっくしゅ!」

唯「わわ、あずにゃん大丈夫?」

律「あんなことして風邪ひいたんじゃないのか?」

カスミ「しょうがないわね・・・。こっち来なさい。シャワー室使わせてあげるから」

梓「ありがとうごじひっくしゅ!」

224: 2009/11/22(日) 22:19:55.19 ID:f2hYcM4lP
・・・・・・・・・・・・・・・

唯「あずにゃんまだかなー」

律「もうすぐじゃないの?」

海パン野郎「大丈夫だ。ああみえてカスミさんは根はやさしい人だから」

律「うお!生きかえった!」

唯「ひええ・・・」

海パン野郎「・・・俺が何したって言うんだ」

ウィーン

海パン野郎「お?また挑戦者か?」

225: 2009/11/22(日) 22:30:38.58 ID:f2hYcM4lP
女性「はあ、はあ・・・カスミはどこ?」

海パン野郎「ちょっと、いきなりジムリーダーに挑戦するのは・・・って貴女は!」

女性「カスミに話があるの。どこ?」

海パン野郎「は、はい、カスミさんは奥にいます」

女性「ありがとう」スタスタ

律「誰だろう?」

唯「澪ちゃんみたいな長い黒髪の綺麗な人だったね~」


228: 2009/11/22(日) 22:37:03.51 ID:f2hYcM4lP
梓「お待たせしました」

唯「あずにゃん!大丈夫?」

梓「はい。風邪はひいてないみたいです」

律「よかった。カスミは?」

梓「なんかカスミさんに急な話があるって女の人が来て、今はその人と話してます」

律「そっか。じゃあもう出発するかあ」

唯「でもあの女の人は誰なんだろうね~」

海パン野郎「あの人はヤマブキシティジムリーダーのナツメさんだぞ」

唯「えーあの人ジムリーダーだったんだ~」

律「やっぱりなー。なんか普通じゃないオーラを感じたんだよ」

229: 2009/11/22(日) 22:42:14.64 ID:f2hYcM4lP
梓「ホントですか律先輩?・・・ん?ヤマブキシティ?」

律「あ、私らの目的地じゃん!」

唯「あの人にも話聞いた方がいいかなあ?」

律「うーんでも忙しそうだったし、それに私たちもすぐヤマブキにつくんだからまあいいんじゃないかな」

唯「そっかあ。じゃあ出発だね。お世話になりました」

海パン野郎「お、おおう。気を付けてな。あと、人をポケモンで攻撃するなよ」

唯「はーい」


233: 2009/11/22(日) 23:03:56.45 ID:f2hYcM4lP
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ヤマブキシティ 北ゲート

警備員「はいはい。ここは通行止めだよ。帰って」

律「なんでですか!私たちはヤマブキシティに用があるんです!」

警備員「そんなの知ったこっちゃないよ。とにかくここからヤマブキには入れないから」

唯「じゃあどこからなら入れるんですか?」

警備員「今は東西南北すべてのゲートが通行止めだ。どこからも入れないよ」

梓「なんでそんなことを!」

警備員「君たちに教える必要はないよ。そろそろ帰ってくれないか?」

235: 2009/11/22(日) 23:30:12.56 ID:f2hYcM4lP
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ヤマブキシティ北ゲート前

律「はあ・・・」

唯「どうしよう・・・」

梓「予想外でしたね・・・」

律「ヤマブキに入ればすぐにタマムシにも行けたんだけどな・・・
  今マップを確認したんだけど、ここからタマムシまで行くにはいったんハナダに戻って、
  そこから西の岩山トンネルを抜けてシオンタウンに出て、そっからずーっと南下してセキチクシティに行って、
  さらにそこからサイクリングロードを北上しなきゃいけない」

唯「うわあ・・・遠いね」

梓「・・・?先輩、あれなんでしょうか?」

律「あの小さい建物か?看板があるな、えーっと"地下通路"?」


239: 2009/11/23(月) 00:00:52.49 ID:2aA+CG34P
律「この通路を通ればクチバシティまで抜けられるみたいだ。」

梓「少しだけタマムシへの近道になりますね」

律「地獄に仏ってやつかな。はは」

唯「クチバシティかあ。どんな所なんだろ?」

律「港町らしいよ」

唯「そうなんだー楽しみだなー」

梓「唯先輩、楽しむなんて・・・」

律「いや、でも唯みたいに少しは旅を楽しんだ方がいいような気がしてきたな。
  そうでもしないとやってらんないよ」

梓「そう・・・ですか?」

唯「そうだよーあずにゃん!笑顔笑顔!」ニコニコ

梓「わ、わかりましたよ。早く行きましょう」

唯「おー♪」


242: 2009/11/23(月) 00:12:56.69 ID:2aA+CG34P
クチバシティ

唯「すごーい!港だあ!」

律「船がたくさんあるなー」

梓「この世界にも大きな船とかあるんですね」


ポケモンセンター

ピンピンピロリン♪

律「さて、そろそろマサキに連絡してみるか。PCを起動してっと
  マサキにメール送信『私たちは今クチバシティだよ。そっちはなにか情報見つかりましたか?』
  これでいいだろ」

唯「何か進展あったかなー」ワクワク

律「期待しすぎない方がいいぞ・・・お、もう返信来たな」

『すまん。まだ大した情報は見つかってないわ。でも君たちがクチバにいるんだったらいいもの送っておくで!
 クチバの港に停泊している豪華客船サント・アンヌ号のチケットや!いろんな人が乗ってるからもしかしたらええ情報が
 手に入るかもしれへんで』

243: 2009/11/23(月) 00:15:34.87 ID:2aA+CG34P
唯「豪華客船のチケット!いいのかなあそんなのもらっちゃって」

律「お、プリントアウトされてきた。三枚」

梓「唯先輩すごくうずうずしてますけど」

唯「だって豪華客船とか乗ったことないんだもん!」

律「まあ、普通はないよな」

唯「そうだよね。あ、でもムギちゃんは何回も乗ってそうだね」

梓「そうですね・・・」

唯「ムギちゃん元気かなあ・・・」

律「・・・は!ついしんみりしちゃった!ほら、元気出さないとムギだって見つからないぞ?」

唯「そうだよね!じゃあ元気出してサント・アンヌ号にゴー!」

251: 2009/11/23(月) 00:32:04.71 ID:2aA+CG34P

サント・アンヌ号 船内

律「なんか・・・」

梓「・・・はい」

唯「別に言うほど豪華じゃなかったね」

律梓「シーッ!」

???「はっはっは。期待に添えなくてすまんね。お嬢さん方」

唯律梓「?」

船長「私はこの船の船長じゃよ」

律「せ、船長!?あの、すいません、別に船をけなしてるつもりは」

船長「良いんじゃ良いんじゃ。この船も建造されて30年はたつからのう。これも時代の流れじゃ・・・
   ・・・うっぷ」

唯「どうしたんですか?」

254: 2009/11/23(月) 00:37:42.02 ID:2aA+CG34P

船長「久しぶりに船内を長時間歩いたから船酔いが・・・おええええ!」

律「うわ!汚え!」

梓「こらえてください船長!こんな所で吐いたら大変です!」

船長「わ、私の部屋に連れてってくれ・・・うっぷ、あっちだ」

唯「は、はい」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

船長室

船長「おええええええ」

唯律梓「(あのゴミ箱の中は絶対に見ないでおこう)」

261: 2009/11/23(月) 00:49:50.69 ID:2aA+CG34P

船長「いやー助かった。君たちがいなければ私は船内で醜態を晒すところだった」

律「はあ・・・どうも」

船長「お礼にお茶でも御馳走しよう。外国産のお茶がたくさん余ってるからね。
   お菓子もあるぞ」

唯「お菓子!?」

梓「反応しすぎですよ唯先輩」

唯「あずにゃんは食べたくないの?」

梓「それは・・・食べたいですけど」

船長「はっはっは。食欲旺盛でいいな。ほら、お茶だぞ」

唯・梓・律「ありがとうございます(あれ・・・このお茶の淹れ方)」

264: 2009/11/23(月) 01:00:45.31 ID:2aA+CG34P
唯「ねえりっちゃん、あずにゃん・・・船長のお茶の淹れ方」

律「うん。私も思った」

梓「ムギ先輩そっくりです・・・」

唯「あの、船長さん!」

船長「なんじゃ?」

律「船長さんのお茶の淹れ方って、誰かに影響されたりしました?」

船長「おお。よくわかったな。この淹れ方はある人に教わったんじゃ」

梓「そ、その人って誰ですか?」

船長「興味があるなら、そこの机にその人が写った記念写真が飾ってあるぞ。右から二番目じゃ」

唯律梓「!」ガバッ

266: 2009/11/23(月) 01:04:37.48 ID:2aA+CG34P
唯「・・・いた!」

律「ど、どこ?」

梓「私も見つけました!真ん中の方にいます!」

律「何人も映ってるからよくわからな・・・いた!」

唯「ムギちゃん!」

律「ムギ・・・!」

梓「ムギ先輩!」

船長「ムギ?紬さんのあだ名かな?」

273: 2009/11/23(月) 01:11:28.43 ID:2aA+CG34P
律「やっぱり船長にお茶を教えたのはムギなんだ!」

船長「そうじゃ。紬さんが私にお茶の淹れ方を教えてくれたんじゃ。
   といってもこの写真に写っている私はまだ紬さんと話してもいなかったな」

唯「あれ?船長はこの写真の中にいないですけど・・・」

船長「ああ気付かないのも無理はないな。紬さんの斜め後ろに緊張した顔の男がいるだろう?
   それが私じゃよ」

梓「・・・!嘘、これが・・・この若い男の人が船長?」

船長「そうじゃよ。これはサント・アンヌ号の処O航海の時の記念写真だ。懐かしいのう」

律「処O航海・・・?ってことはこの写真が撮られたのは・・・」




船長「うむ、30年前じゃ」

280: 2009/11/23(月) 01:19:45.49 ID:2aA+CG34P

唯「・・・」

梓「・・・」

律「・・・」

船長「どうした?3人とも突然深刻な顔して・・・:

ガタガタガタ

律「(だめだ・・・震えが止まらない・・・)」

唯「(さんじゅう・・・ねん)」

梓「あ、あの・・・聞きたいことはたくさんあるんですけど・・・
  む、ムギ先輩・・・紬さんは今どこにいるか分かりますか?」

船長「すまんな。私にはわからんよ」

287: 2009/11/23(月) 01:32:39.61 ID:2aA+CG34P
律「あ、ええと、あのじゃあ当時のことを話してもらえませんか?
  ムギのことを・・・」

船長「いいぞ。当時、私はただの船員だった。だが処O航海の時はいろいろと人手不足でな、
   来賓の一人として呼ばれた紬さんの世話係に任命されたのじゃ」

・・・・・・・・・・・・・・回想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

若いころの船長「こ、こちらが紬様のお部屋です。どうぞ、お、おくちゅろぎください」

紬「ふふ♪ありがとうございます」

若いころの船長「(噛んでしまったあああああ)
        し、失礼しました。お茶を御淹れいたします・・・!」

ガチャン!

若いころの船長「ああ!また失礼しました!すいません!」

紬「あのー、私なんかにそんな緊張しなくていいですよ?」

288: 2009/11/23(月) 01:36:21.70 ID:2aA+CG34P

若船長「そ、そんな滅相もない!」

紬「ちょっとお茶、私がやってもいいですか?」

若船長「え・・・?あの」

カチャ カチャ トクトクトク

紬「はいどうぞ♪」

若船長「え、いただいて・・・いいんですか?」

紬「ええ♪」

若船長「・・・うまい!あ、失礼しました・・・おいしいです」

紬「そうですか。良かった」

289: 2009/11/23(月) 01:46:46.82 ID:2aA+CG34P
若船長「淹れ方次第でこんなにお茶が美味しくなるなんて。
    紬さんにはお茶の才能もおありなんですね」

紬「そんな、習えば誰でもできますよ?良かったらお教えいたしますわ」

若船長「私にお茶の淹れ方を・・・?」

紬「ええ。あなたはお茶がお好きなようですし、淹れ方を学べばお茶をもっと楽しめますよ?」

若船長「しかし・・・」

紬「遠慮なさならいでください。航海中私も暇なので♪」

若船長「で、では・・・お願いします・・・」

紬「はい♪」

若船長「まさか、ポケモンリーグチャンピオンからお茶を学べるとは思っていませんでしたよ」

294: 2009/11/23(月) 01:59:20.25 ID:2aA+CG34P
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

船長「こうして、私は処O航海中、紬さんにお茶を教わっていたんじゃ。
   処O航海と言ってもクチバからジョウトのアサギシティまでの短い距離だったがな。
   紬さんとはそれ以来会ってないのう」

律「そうですか・・・」

唯「あの、チャンピオンって?」

船長「もちろんポケモンリーグのチャンピオンのことじゃ。
   この年は、今まで小規模だったカントーとジョウトのポケモンリーグが統合され、
   新たなポケモンリーグ、つまり現在のポケモンリーグがセキエイ高原で始まった年じゃ。
   紬さんはそのリーグで初めてチャンピオンになった人、ポケモンリーグの初代チャンピオンとも言えるな」

梓「よくわからないけど・・・すごそうですね」

船長「すごいも何も、チャンピオンということはカントー、ジョウトの中で最も強いポケモントレーナーということだぞ?」

唯「うわあ!ムギちゃんすごい!」

297: 2009/11/23(月) 02:06:01.93 ID:2aA+CG34P
船長「良く考えたら知り合いなのにそんなことも知らないのか?」

律「そ、それより!その後ムギはどうなったんですか?」

船長「うむ・・・その後何年かチャンピオンを務めたとは噂で聞いたが、詳しいことはわからん」

唯「そうですか・・・」

船長「いや・・・しかし」

律「・・・!何かあるんですか?」

船長「そういえば紬さんは良く話していたな・・・『私はずっと友達を探してる』と・・・
   『だから、いつかはこんな船で世界中を旅して友達を見つけたい』と・・・」

梓「ムギ先輩・・・」


303: 2009/11/23(月) 02:15:21.05 ID:2aA+CG34P
船長「さて・・・そろそろ出港じゃ。私が思い出せるのはこのくらいじゃな。役に立ったならいいが」

律「本当にありがとうございます。船長のお陰で手がかりが見つかりました」

船長「そうか・・・もし君たちが紬さんに会えたら、私のことも伝えてくれないか?
   あの時のこと、感謝していると」

唯「はい!絶対伝えますね」

船長「ありがとう。この船がこの港に来るのは一年後になるだろう。その時はまた君たちに会いたいのう」

梓「あ、はい・・・まだいたら・・・ぜひ」

船長「では気を付けて」

唯律梓「ありがとうございました!!」


305: 2009/11/23(月) 02:30:34.55 ID:2aA+CG34P

ブオー!

唯「サントアンヌ号、行っちゃったね」

梓「・・・はい」

律「なんか、喜んでいいのか悲しんでいいのかわからないな・・・」

唯「で、でもでも!みんながこの世界に来ているってことはわかったよ!
  澪ちゃんとムギちゃんはあれだけど・・・」

律「そうだな・・・前向きに行かないとな!」

唯「うん!」

律「ポケモンリーグの初代チャンピオンなら、有名人だよな?あいつに聞いてみよう!」

梓「あ、マサキさん」

律「そう!」

307: 2009/11/23(月) 02:40:51.54 ID:2aA+CG34P

律「今度ばかりはメールなんてまどろっこしいことやってられない!
  通話しよう!」

唯「パソコンで通話なんてできるの?」

律「この世界だってスカイプみたいなやつはきっとあるよ。
  ・・・これでいいかな。よし!」

マサキ『うわ!君らか!何事や?もうサントアンヌ号には行ってきたのか?』

律「行ってきたよ。説明は今度するから、ポケモンリーグの初代チャンピオンの情報教えて!」

マサキ『初代って、セキエイの初代チャンピオンか?』

唯「うん。たぶんそれ」

マサキ『ってことは紬さんのことやな?』

律「やっぱり知ってた!」

梓「そうです!その人は今どこにいるか知ってますか?」

313: 2009/11/23(月) 02:55:53.85 ID:2aA+CG34P
マサキ『あの人は27年前にチャンピオンを退いた後、消息不明になってるな』

律「なんだよ・・・新情報はなしか」

マサキ『な、なんかすまんな。力になれなくて』

唯「気にしないで。やっぱり世界中を旅してるのかなあ・・・
  ねえマサキさん、ほかの地方に行きたいならどうすればいい?」

マサキ『そうやなあ・・・普通外国とかほかの地方に移動するときは身分証明証が必要なんやけど、
    君らにはそんなもんないしなあ・・・』

律「・・・そうか。あれ?じゃあムギはなんで・・・」

マサキ『ああ、一応ひとつだけ身分証明なしで移動できる方法があるで。普通は無理やけど』

唯「それは何・・・?」

マサキ『ポケモンリーグのチャンピオンになれば、どこの地方でも顔パスで移動できるんや』

梓「!!・・・もしかして、ムギ先輩はだからチャンピオンに?」

318: 2009/11/23(月) 03:05:23.97 ID:2aA+CG34P
マサキ『話の趣旨はようわからんけど、とにかくチャンピオンになればポケモンマスターとも呼ばれ、
    どこの地方でもいろいろと優遇されるんや。外国でもほとんどの国に国賓として入国できる』

律「なるほど・・・ありがとうマサキ。助かったよ。また何かわかったらよろしく」

ブツッ

律「唯、梓・・・やっと私たちの旅の目的が決まったな」

唯「うん。ロケット団から澪ちゃんを助けて」

梓「ムギ先輩を捜し出すことですね」

律「うん。ロケット団と戦うにはもっと強くならなきゃいけないし、
  ムギを探すならいろんな地方を回らないといけないかもしれない」

唯「その二つを達成するには・・・目指すんだね。チャンピオンを」

梓「本気でロケット団とやりあうならそのくらいの実力目指さないといけないし、
  チャンピオンになればムギ先輩探しも容易になります!」

319: 2009/11/23(月) 03:07:39.12 ID:2aA+CG34P
律「難しいけど・・・やるしかないな!」

梓「はい!」

唯「うん!」

律「よし・・・やるぞーーーー!」

唯「目指せポケモンマスター!」

律・梓「おー!」




323: 2009/11/23(月) 03:12:02.85 ID:2aA+CG34P
一応・・・今日はここまでです

すいません本当は今頃完結してる予定だったんですが、予想以上に展開に時間かかりました。

そして明日は夜からじゃないと書けないんです・・・

なので非常に言いにくいんですが・・・夜まで残ってくれてたら続き書きます


見てくれてる人ありがとうございます。レスくれた人も、本当は全レスしたいくらい感謝してます

324: 2009/11/23(月) 03:12:32.09 ID:eY92EKev0

続き楽しみにしてる

402: 2009/11/23(月) 22:58:48.48 ID:2aA+CG34P
ただいま帰りました。保守ありがとうございます!少ししたら再開します

408: 2009/11/23(月) 23:26:15.85 ID:2aA+CG34P
クチバシティ・ポケモンジム

律「たのもー!」

唯「りっちゃんいつになく張り切ってるね!」

律「このジムは電気タイプのポケモンが中心に使われてるらしいから、私のサイクロンが活躍できる!」

梓「でしたら今回戦うのは律先輩ですね」

律「おお!任せろ!」

唯「見て!このジムの中ゴミ箱だらけだよ!」

律「おうわ・・・不衛生だなおい」

ジェントルマン「待ちなさい。これは普通のゴミ箱じゃなくてセキュリティのための装置なのだよ」

唯「セキュリティ?」

410: 2009/11/23(月) 23:33:38.12 ID:2aA+CG34P

ジェントルマン「ここのジムリーダー、マチス少佐は用心深いことで有名なのだよ。リーダーに会いたければ
        ゴミ箱の中にあるスイッチを探してリーダーの部屋の扉を開けることだ」

律「めんどくさいなー」

ジェントルマン「それに私のようなジムトレーナーも倒さなきゃいけないのだ!行け!ビリリダマ!」

ジェントルマンはビリリダマを繰り出した!

唯「うわーモンスターボールみたい!」

梓「ずいぶん適当なデザインのポケモンですね」

ジェントルマン「このビリリダマを甘く見ては困る。実力を目に刻むといい・・・あれ?
        サイホーンはどこだ?」

サイホーンの穴を掘る攻撃!効果は抜群だ!ビリリダマは倒れた!

ジェントルマン「何いいいい!」

律「ポケモンを出した瞬間から勝負は始まってるんだよ!」

412: 2009/11/23(月) 23:46:59.27 ID:2aA+CG34P
マチス「オー!ユーとっても勇ましいねー!」

律「なんだ?おっさんが出てきたぞ?」

ジェントルマン「マチス少佐!」

唯「この人がリーダー?」

梓「ゴミ箱いじってないのに勝手に出てきちゃいましたよ」

マチス「ユーのベリーナイスなポケモンバトル見てたらミーもいてもたってもいられなくなって
    カムヒアーしちゃいましたヨー」

律「それはどうもー」

唯「この世界にも外人さんってるんだね」

梓「外国はあるらしいですからね・・・こんなストレートな外人がいるとは思いませんでしたが」

マチス「ユーすごく素質あるヨ!でも勝つのはミーのストロンゲストなエレクトリックポケモンデース!」

415: 2009/11/23(月) 23:54:01.04 ID:2aA+CG34P
一個前修正:唯「この世界にも外人さんっているんだね」



律「私だって来たからには負けないよん!行け!サイクロン!」

マチス「ゴー!ピカチュウ!」

ピカチュウ「ピカー♪」

唯「おお!何これかわいい!」

梓「図体に似合わずこんな可愛いポケモンを!」

マチス「ユーのポケモンの数は?」

律「こいつだけだよ」

マチス「オーケー!ではこのピカチュウと1対1デスネー!」

サイクロン「ガオー」

ピカチュウ「ピッカア♪」


次:唯「目指せポケモンマスター!」【後編

引用: 唯「目指せポケモンマスター!」