メンヘラ「貴方誰！！」

男「男だ！！」

メンヘラ「メンヘラ！！」

男「君の名か！！」

メンヘラ「はじめまして！！」

男「自殺やめて！！」

メンヘラ「邪魔はしないで！！」

男「放っとけないッ！」

メンヘラ「生きたくないッ！」

男「そんなことない！！」

メンヘラ「未練なんてない！！」

男「生きてりゃいいことあるかもしんない！！」

メンヘラ「ここから飛び降りる！！」

男「そんなことしてどうする！！」

メンヘラ「海の荒波に消える！！」

男「世の荒波に立ち向かう！！」

メンヘラ「いや！！！」

男「自殺ダメ！！！」

メンヘラ「あたしの命！！氏ぬの勝手！！関係ない！！」

男「命は大事！！氏ぬのダメ！！いいはずない！！」

メンヘラ「じゃあやめる！！」

男「！」

メンヘラ「じゃあやめる！！」

男「もっかい！！」

メンヘラ「じゃあやめる！！！」

男「何を！！」

メンヘラ「自殺やめる！！」

男「ヨイショ！！！」

メンヘラ「自殺やめる！！」

男「あ どした！！！」

メンヘラ「自殺やめる！！」

男「じゃあどうする！！！」

メンヘラ「御輿担ぐッ！！！」ﾖｲｼｮｯ！

男「よし来いや！！」

メンヘラ「ソイヤッ！！」

男「ワッショイ！！」

メンヘラ「ワッショイ！！」

男「ワッショイ！！」

メンヘラ「ワッショイ！！」

男「こんなこともあろうかと御神輿用意しといてよかった！！」

メンヘラ「もっとワッショイする！！」

男「いい返事！！どこ行く！！」

メンヘラ「街を練り歩く！！」

男「担ぎ手がほしい！！」

オッサン「俺氏ぬ！！首吊り！！！」

ﾜｯｼｮｲ…ﾜｯｼｮｲ…

オッサン「うるさい！！今から氏ぬんだから静かする！！」

ﾜｯｼｮｲ…ﾜｯｼｮｲ…ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！

オッサン「…！！」

男「何してる！！」

オッサン「首吊り！！」

男「やめろよ！！」

オッサン「お断り！！」

男「なんで氏ぬ！！」

オッサン「会社倒産！！俺破産！！家庭は破綻でこりゃいかん！！」

男「見知らぬオッサン！！ほっとかん！！とにもかくにも自殺いかん！！」

オッサン「なんだ若造何が分かる！！所詮はオッサン使い捨て！！身を削って生きるしかない男道！！」

男「命儚いそれが分かる！！どうしてオッサン分からない！！泥水啜っても生きるそれが本当の道！！」

オッサン「！！」

オッサン「じゃあやめる！！」

男・メンヘラ「！！」

オッサン「じゃあやめる！！」

男「いよっ！！」

オッサン「自殺やめる！！」

男「あ どした！！！」

オッサン「自殺やめる！！」

男「じゃあどうする！！！」

オッサン「御神輿担ぐ！！」

男「そらきた！！！！」

男「ワッショイ！！」

メンヘラ「ワッショイ！！」

オッサン「ワッショイ！！」

男「人通り少ない！！」

オッサン「だってここ住宅街！！」

メンヘラ「練り歩きたいな繁華街！！」

オッサン「そらきたオッサンがご案内！！！」

ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！

不良「金出せ！！」

高校生「教材買う！！」

不良「いいから出せよ！！」

高校生「とられた！！カツアゲ！！」

高校生「ひどい！！自頃する！！」

ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！――ｷｷｰ！！！！！！

男「その自殺待った！！」

高校生「！！」

高校生「うるさい僕は氏ぬんです！！貴方は関わらないで！！」

男「泣かない君は悪くない！！ほらその涙をふいて！！」

高校生「教材買えないと勉強出来ない！！」

男「教材ないなら御神輿担ぐ！！」

高校生「なんで！！」

男「教材と御神輿似たようなもん！！」

高校生「じゃあ担ぐ！！！」

男「そこの君も御神輿担ぐ！！」

不良「担ぐ！！」

男「ワッショイ！！！みんなでワッショイ！！！」

女「今から自殺！！睡眠薬を致氏量服薬！！ふった彼に化けて出てやる！！」

ﾜｯｼｮｲ！！ﾜｯｼｮｲ！！

ｶﾞﾝ！！！ｶﾞﾝ！！！

女「壁がヘコんでる！！何事！？」

ｶﾞﾝ！！！ｶﾞﾝ！！！ﾄﾞｶﾞｧｱｱｱｱｧｱｱｱｱﾝ！！！！！！！！！

女「きゃあああああああああああああああああああああああああああああ！！！」

男「ワッショイ！！！」

女「誰あなた！！」

男達「ワッショイ！！！」

女「なんなの！！！！！」

女「彼氏にフラれて私未来を絶望視！！このまま薬で安楽氏！！」

男「誰にフラれても諦めていい人生なし！！そのまま氏んだら後悔必至！！」

女「じゃあ私どうすればいいの！！」

男「ワッショイ！！！」

女「！」

メンヘラ「ワッショイ！！！」

女「……！」

オッサン「ワッショイ！！！」

女「……イ」

高校生「ワッショイ！！！」

女「…ショイ」

不良「ワッショイ！！！」

女「ワッショイ！！！」

男「ヨッシャ！！！！」

老人「バァサン氏んだ！！ワシ孤独！！だから練炭！！待っててバァサン！！」

ﾜｯｼｮｲ！！ﾜｯｼｮｲ！！――ｷｷｰ！！！！！！！！！

老人「何お前！！！」

男「そんなのバァサン喜ばない！！自殺なんて絶対よくない！！生きてりゃ人生悪くない！！」

老人「うるさい！！炭に火を点ける！！」

メンヘラ「イカを焼く！」

老人「何をする！！」

オッサン「タレを塗る！！」

老人「何をする！！」

男「ほら食べて！！」ｸﾞｲｯ！

老人「…ﾊﾟｸｯ」

老人「…」

男「どう！どう！」

老人「…」ﾂｰ

老人「…婆さんが氏んでから、何も口にしてなかったな…」

男「美味しい！美味しい！イカ焼きたこ焼きお祭り騒ぎ！！」

老人「…あぁ…美味い、な…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

ラブホ――

彼氏「今日で最後…か…」

彼女「うち別れたくないよ…東京に行っちゃうなんて…」

彼氏「しょうがねえよ…！俺だって彼女と一緒にいたいけど…！」

彼女「……」

ﾜｯｼｮｲ…ﾜｯｼｮｲ…

彼氏「お前ならきっと俺なんかよりもずっといい男が見付かるよ」

彼女「彼氏以上なんていないよ！」

彼氏「！…そんなこと言うなよ」

ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！……ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ！！

彼氏「…つうかさ、なんかうるさくない？」

彼女「うん…」

ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！…ﾄﾞｶﾞﾝ！！

彼氏・彼女「！？」

ﾜｯｼｮｲ！ﾄﾞｶﾞﾝ！！

ｱ,ﾄﾞｼﾀ！！ﾄﾞｶﾞﾝ！！

ｿｲﾔｯ！！ ﾄﾞｶﾞﾝ！！

ドガァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン！！！！！！

彼氏・彼女「ひっ…ひいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！？」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

彼女「お、御神輿が入ってきた！？」

彼氏「な、なんだ！？」

男「距離がどうした！！！」ﾜｯｼｮｲ！

メンヘラ「ｿｲﾔｯ！」

彼氏・彼女「！」

男「お前らの愛はそんなもんかッ！！！！」

彼氏・彼女「！？」

彼氏「でも、遠い…」

男「LOVEは無限大！そう明日を決めるのは君次第！！」

彼女「彼氏君の夢の邪魔になるし…」

男「恋人に我が儘言いたい放題！そんなの良くない！！でも意見をぶつけ合わないもっと良くない！！」

彼氏「けど…！遠距離恋愛なんて彼女を悲しませるだけだ！」

彼女「あたしなんかと遠距離恋愛より、もっと可愛い都会の子の方が彼氏君を幸せにできる！」

彼氏「彼女…」

彼女「彼氏君…」

男「ほらほら単純に簡単！！二人は一緒！！Simple is Best！Happy End！」ﾜｯｼｮｲ！！ﾜｯｼｮｲ！！

ざわざわ…ざわざわ…！！！

機動隊「あ、あれが通報のあった御神輿…」

ヘリ《こちらヘリから生中継です！現在、謎の御神輿は繁華街を北上しています！目的は一切不明！専門家の話によると――》

アナウンス《付近の住民はただちに避難をお願いします！》

ﾜｯｼｮｲﾜｯｼｮｲ…ﾜｯｼｮｲﾜｯｼｮｲ…

「き、きたぞ！？」

「逃げろー！！」

ﾜｯｼｮｲ！！！ﾜｯｼｮｲ！！！

ワッショイ！！！ワッショイ！！！ソイヤッ！！！

オッサン「男、機動隊だ！！」

男「構わん構わん！！突っ込みねィ！！！」

メンヘラ「よしきた！！みんな、スピード上げて！景気をつけろ！！」

機動隊「う、うおおおおぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉ！！！」

ｽﾞｶﾞｧｱｱｱｱﾝ！！！！！！！！！

ヘリ《あぁ！機動隊が宙を舞っています！謎の御神輿は機動隊をものともせず勢いそのままに…海の方角に行っているのでしょうか…？》

女「男！！自衛隊よ！！！」ｿｲﾔｯ

男「ライフル構えてるな！！」ｿｲﾔｯ

不良「男さん！！戦車だ！！！」ｿｲﾔｯ

高校生「さすがにまずいんじゃないですか！！」ｿｲﾔｯ

彼氏「男さん！！どうする！！」ｿｲﾔｯ

男「決まってるさ！！」

ｳｨｰﾝ…ｶﾞｼｬﾝ！！！

彼女「す、すごい！！御神輿が変形して…大砲が！！！」ｿｲﾔｯ

男「１００尺玉！！！発射用意ッ！！」

ｳｨｰﾝ…

男「打ち上げモードへ移行！」

メンヘラ「チャンバー内、正常加圧中！」ｳｨｰﾝ

オッサン「エネルギーライン、全段直結！」ｳｨｰﾝ

老人「ライディングギア！アイゼンロック！ライフリング回転開始！！」ｶﾞｼﾝ

男「よっしゃ！衝撃に備えろ！！」

ｽﾞﾄﾞﾝ！！！！！！

ﾋｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙ…ﾄﾞｵｵｵｵｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｵｵｵｵｵｵｵｵﾝ！！！！！

自衛隊「」ﾌﾟｽﾌﾟｽ…

男「綺麗な花火だぜ！！！！！！」

ヘリ《あぁ！何ということでしょう！自衛隊を壊滅させた御神輿集団は海岸へ…》


オッサン「男！！海だぞ！！」

男「構わん！！突っ込みねィ！！」

高校生「さすがに無茶じゃないですか！！」

男「黙りねィ！！」

男「みんな御神輿に乗れ！！」ﾜｯｼｮｲ！

オッサン「あぁ！」ﾜｯｼｮｲ！

男「帆を張れ！」ﾜｯｼｮｲ！

老人「応！」ﾜｯｼｮｲ！

男「出航だ！！」ﾜｯｼｮｲ！

メンヘラ「で、でもどこへ！！」

男「決まってんだろ！！」

男「世界中の人々を救う旅にだよ！！！」ﾆｶﾘ

メンヘラ「男！！」ｷｭﾝｯ

オッサン「俺達は一生あんたに着いてくぜ！！！」

男「よし行くぞ――」ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！ﾜｯｼｮｲ！

その旅がいつか世界を救うと信じて――

「「「ワッショイ！！！」」」

―FIN―