1: 2017/09/19(火) 23:00:53.98 ID:FweoFx3F.net
「ここが日本か....聞いていたよりはいいところかも」

「この国の音ノ木坂ってところにお姉ちゃんが......」

「...今から迎えにいくね、お姉ちゃん」


前回
真姫「赤髪吸血鬼のカルテット」

2: 2017/09/19(火) 23:04:19.71 ID:FweoFx3F.net
希「zzzzzzzz」

真姫「zzzzzzz」

にこ「まーたこの二人は....こんなところで寝て」


絵里「ただいまー」

にこ「あ、絵里、お帰り」

絵里「ただいま、にこ...って....」

希「zzzzzzzzzzzzz」

絵里「もう!!二人共!!ちゃんとしたとこで寝なさい!!」

3: 2017/09/19(火) 23:08:16.73 ID:FweoFx3F.net
希「んー.....あ、エリチおはよー....」

真姫「う~ん.....」もぞもぞ

絵里「おはよーじゃないわよ!寝るなら寝床で寝なさいって言ってるでしょ!!」

希「だって、真姫ちゃんが一緒に寝ようって...」

絵里「だから寝るのはいいけど、ちゃんとしたとこで寝なさい!」

希「はーい.....」

絵里「世話役の貴方まで一緒になってどうするのよ、全く」


にこ「希は頭が子供だから仕方ないわよ」

希「むっ!!....そういうにこっちだって、体はお子様やん」

にこ「なんですって!!」

絵里「....また始まった....」

4: 2017/09/19(火) 23:12:22.16 ID:FweoFx3F.net
真姫「zzzzzzzzzz」

真姫「zzzzzzzzz」

絵里「全く、だらしのないお姫様なんだから」
絵里「仕方ない、私が運ぶしかなさそうね....」スッ



にこ「あんた、体にばっか栄養を持っていかれて!頭は成長してないんじゃないの!?」

希「そういうにこっちは体の成長が止まってるんじゃないの?そんなスタイルで人魚での姿が恥ずかしくないの?」

にこ「なんですって!!」

希「なんや!!やるか!?」

絵里「はぁ...この二人は....やめなさい二人共」

5: 2017/09/19(火) 23:16:25.71 ID:FweoFx3F.net
希「だって!にこっちが!」

にこ「いやいや、希が!!」

希「にこっちが先に言ったんやん!!うちは悪くない!!」

絵里「そうよ、にこは一言多いのよ」

にこ「絵里は希の味方をするの!?」

絵里「別にそうは言ってないわよ...」

にこ「だってこいつ、にこのお菓子を勝手に食べたのよ!!」

絵里「え!それはダメよ、希ー...にこにちゃんと許可をもらってから食べなさいよ」

希「だって、にこっち...うちのカードに悪戯したんだもん!」

絵里「にこ....希のカードは商売道具なんだから、だめじゃない」

にこ「あれはわざとじゃないわよ!それに床に散らばってから踏んじゃっただけよ」

希「それはにこっちが.....」


絵里「あー!!もうーめんどくさい!もうキリがないからやめなさい!!」

6: 2017/09/19(火) 23:19:37.57 ID:FweoFx3F.net
絵里「貴方達ねぇ...血の気が多いのはいいけど、それは夜の狩りの時にして頂戴」


希「なんかむかつく...」

絵里「...は?」

にこ「そうね、絵里っていつも私達のことを下に見てる感じがしてるわよね」

絵里「ちょっと、なにを言ってるのよ!にこまで!」

希「なんや!真姫ちゃんの一番の配下はエリチか!?」

にこ「そうね、私達よりは賢いもんね、絵里は!」

絵里「なんで...私は責められてるの?」


希「賢いかわいいエリーチカ(笑)」

にこ「ハラショー(笑)」

絵里「..........」ブチッ

7: 2017/09/19(火) 23:22:09.74 ID:FweoFx3F.net
絵里「....人が黙って聞いてれば好き勝手言ってくれるじゃない....」ギロッ

にこ「!?」ビクッ

希「あ、やば.....」

絵里「上等じゃない!!いいわ!!その喧嘩!買ってあげるわ!!」

にこ「いや....絵里、その...ね?」

希「そうそう!喧嘩はうちとにこっちの喧嘩だから、エリチは....」


絵里「御託はいいわ、来ないならこっちから行くわよ!!」ダッ

希「!?うわ、危なっ!!」

にこ「ちょっと!!まだ夜じゃないのに!!なんで妖狐の姿になってるのよ!?」

絵里「早く二人もなりなさいよ!!それとも私には本気になる必要がないってことかしら!!!」

にこ「あーもう!!なんでこんなことに!!」

希「やるしかないよ!!にこっち!!」

8: 2017/09/19(火) 23:30:12.90 ID:FweoFx3F.net
にこ「~♪」

希「コール!!」

絵里「小賢しい!!」ブンッ

にこ「っあ!?」ズサッ

希「にこっち!?」

絵里「貴方達は遅いのよ、そんな攻撃じゃ私には当たらない!!」


にこ「っく....にこは肉体派の格闘タイプじゃないっての!!」

希「うちもどっちかというと術士やね」

絵里「ダメよ、ちゃんと体も鍛えなくちゃ?」

9: 2017/09/19(火) 23:34:28.61 ID:FweoFx3F.net
真姫「...なにしてんのよ....」


絵里「ま、真姫!!.....これは....」

希「え、エリチが悪いんよ!!エリチがこの姿で喧嘩を始めたんや!!」

絵里「ちょっと希!!元はにこと貴方の喧嘩が原因でしょうが!」

にこ「でもふっかけてきたのは絵里じゃない!!」

絵里「それは止めようとした私を馬鹿にしたからでしょうが!!」

希「だってそれはにこっちが!!」

真姫「3人共!」


絵里 希 にこ「!?」

真姫「もう、いいわ...説明しなくても」

絵里 希 にこ 「え?」

真姫「部屋はちゃんと綺麗にしてね?」

絵里 希 にこ「!は、はい......」

10: 2017/09/19(火) 23:37:43.15 ID:FweoFx3F.net
希「あー怖かった....」

にこ「真姫ちゃんの雷が落ちなくてよかったわ...」

希「あれ?エリチは?」

にこ「真姫ちゃんに呼ばれて地下に行ったわ」

希「よかった...うちじゃなくて」

にこ「あんたねぇ.....」

絵里「エリチ怒られてなければいいんだけど....」

にこ「そうね、悪い事しちゃったわね....」

11: 2017/09/19(火) 23:42:09.53 ID:FweoFx3F.net
真姫「で?」

絵里「え、えっと.....」

真姫「はぁ...エリー、貴方はあの3人の中では一番落ち着いていると思っていたのに」

絵里「ごめんなさい、つい...頭に血が....」

真姫「希は力はあるけどまだまだ子供っぽい一面があるし、にこちゃんも器用で色んなことができるんだけど、いちいち一言が多かったりするから大変だとは思うけど...」

真姫「貴方まで暴走したら誰が止めるのよ、私に止めろっていうの?」

絵里「えっと....それは....」

真姫「............」

12: 2017/09/19(火) 23:47:02.98 ID:FweoFx3F.net
真姫「冗談よ」

絵里「え?」

真姫「ごめんなさい、エリー...貴方にばっか負担をさせてしまって」

絵里「えっと、真姫?」

真姫「いつも皆をまとめてくれててありがとう、先に感謝の言葉を言っておくわ」

絵里「う、うん....どうしたの真姫?」

真姫「え?」

絵里「いや...そのてっきり怒られると思ってたから」

13: 2017/09/19(火) 23:51:12.60 ID:FweoFx3F.net
真姫「別に怒らないわよ、ただエリーに色々と頼みすぎかなって思って」

絵里「真姫....」

真姫「私を含めて、この一癖も二癖もあるこのメンバーをまとめてもらってるからね」

絵里「別にまとめるなんてそんな...」

真姫「夜はもちろん私が起きていればまとめるつもりだけど、昼間はそうもいかないし...不便な体よ、本当に」

絵里「真姫が悪い訳じゃないわ!!私達がその...悪いだけで」

真姫「ごめんね?エリーこんな主人で」

絵里「そんなことはないわ!!だって真姫は....私達を!!」

真姫「それは昔のことでしょ、大事なのは今よ」

絵里「それでも私はあの時、貴方に救われた...だから!貴方に仕えるって決めたの!!」

絵里「もちろん代々仕えてきたっていうのもあるけど!それ以上に仕える価値のある貴方に出会えたからこそ私は今ここにいるの!」

真姫「エリー....」

14: 2017/09/20(水) 00:00:19.87 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「だから私以外の一族がほとんど祖国に帰っても私はこの地に残った、家族に反対されてもね」

絵里「まぁ、現役を引退したおばあ様はここに残ってはくれたけどね」

真姫「.........」

絵里「もし、真姫に祖国に帰れって言われても私は残るつもりよ」

真姫「それはそれでどうなのよ?」

絵里「ふふふ...真姫がいて希がいてにこがいる....私を含めてこの4人がいるここが私は好きなの」

絵里「だから私は戦うし、頑張る、喧嘩もするかもしれないけど、皆が大好きだから」

真姫「私はいい部下....いえ、仲間を持ったわね」

真姫「ありがとうエリー」

絵里「当然のことをしてるだけよ、使える身としてね?」

15: 2017/09/20(水) 00:03:09.09 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「..........」

希「あ、エリチ!!」

にこ「大丈夫だった?真姫ちゃんに怒られなかった?」

絵里「大丈夫よ、それより掃除は?」

希「もちろん完璧!!」

にこ「まぁ?にこの手にかかればこんなものよ」

絵里「お疲れ様、二人共」

にこ「え、あ...うん...」

絵里「どうしたのにこ?」

希「えっと....その....」

絵里「希までどうしたのよ?」

希 にこ「ご、ごめんなさい...」

16: 2017/09/20(水) 00:05:44.65 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「さっきは悪ノリがすぎたわ...ごめん」

希「うちも...ごめん...」

絵里「それを言うなら私の方こそ、むきになりすぎたわ、ごめんなさい」

希「エリチ.....」

絵里「じゃあ、もう何回目かわからないけど、仲直りしましょうか?」

にこ「そうね」

希「うん♪」

17: 2017/09/20(水) 00:08:53.41 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「...........」スタスタ

「...........」

絵里「さてと、今夜の買い出しがこんなものかしら?」


「探したよ、お姉ちゃん」

絵里「!?」

「...........」

絵里「亜里沙?」

亜里沙「久しぶり、お姉ちゃん」

18: 2017/09/20(水) 00:12:31.90 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「!?」

にこ「どうしたの?真姫ちゃん?」

真姫「気のせいかしら?....一瞬だけど、何かの気配がしたような」

にこ「にこは感じなかったけど?」

希「うちもしたよ!真姫ちゃん!!」

にこ「え?」


真姫「...出るわよ、二人共準備して!」

希「了解!」

にこ「はーい.....また感知できなかった....」

19: 2017/09/20(水) 00:17:45.05 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「亜里沙、どうしてここに?」

亜里沙「どうして?それはお姉ちゃんなら言わなくてもわかるはずだよ?」

絵里「まさか.....」

亜里沙「迎えに来たよお姉ちゃん、お父さんとお母さんも待ってるよ」

絵里「待って!!私は前も言ったはずよ!帰らないって!この街に残るって」

亜里沙「うん、それは亜里沙も聞いたよ?でも残っていいとは言われてないよね?」

絵里「っ....嫌よ、私はここから離れない、お父さんとお母さんにはそう伝えて置いて」

亜里沙「....嫌だって言ったら?」

絵里「抵抗するまでよ!」

22: 2017/09/20(水) 00:27:22.42 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「...........」サッ

亜里沙「ん?わざわざ結界なんかを貼るの?お姉ちゃん」

絵里「別に...邪魔が入らないようにしただけよ」

亜里沙「どうかな?この街の人間に危害が加わらないようにじゃないの?」

絵里「そんなことはないわよ」

亜里沙「じゃあ.....」ブンッ

ピシッ!!

絵里「!?」

亜里沙「こんなうっとおしい結界は壊しても問題はないよね?」

23: 2017/09/20(水) 00:32:43.02 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「亜里沙...それはこの地を守る私への挑発かしら?」

亜里沙「お姉ちゃん、こんなところを守る意味なんてないよ」

絵里「それは貴方が決めることではないわ、私が決めることよ」

亜里沙「あの日からここは変わってしまった、もうこの地にはいる意味なんてないんだよ」

絵里「貴方や周りがそう思っても、私はここに残るわ、あの人のそばに最後まで」

亜里沙「もしかして西木野家の生き残り?あのお嬢様?」

絵里「そうよ、私以外にも残っている仲間もいるわ」

亜里沙「へぇ...そんな物好きがいるんだ」

絵里「...........」

24: 2017/09/20(水) 00:37:26.34 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「あんな半端者のお嬢様に仕える必要なんてないよ」

絵里「!.......」

亜里沙「噂によるとどんどん支配していた地域が狭まってるって話じゃん」

絵里「昔と今ではこの街にいる配下の数も違うわ、そんな広い地域まで無理に支配する必要がなくなっただけよ」

亜里沙「今じゃ、この音ノ木しか支配してないって話だよね」

絵里「だったらなによ、私も真姫も仲間もそれで不自由はしてないわ」

亜里沙「退屈じゃないの?」

絵里「退屈?」

亜里沙「争いもなければ、人間を支配している訳でもない」

亜里沙「お姉ちゃん達は何がしたいの?この街で」

25: 2017/09/20(水) 00:45:38.19 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「私は皆と楽しく過ごせればいいと思ってるわ」

亜里沙「..........」

絵里「別に...この街以外を支配しようともしないし、争いを起こそうとも思わないわ」

絵里「ただ、あの4人でこの日々が続けばいいと思ってる....それだけよ」

亜里沙「......はぁ...呆れた」

絵里「何よ、文句でもあるの?」

亜里沙「甘いよ、甘くなりすぎだよ、お姉ちゃん」

亜里沙「昔のお姉ちゃんはそうじゃなかった、もっと冷たい感じでかっこよかった....思い出させてあげるよ!!」

絵里「!?」

26: 2017/09/20(水) 00:51:38.54 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「!?.....誰?」

絵里「え?」


真姫「..........」

にこ「絵里、どうしたの?困り事?」

希「エリチー手を貸そうか?」

絵里「皆.....」

亜里沙「..........」

真姫「成程ね.....」

27: 2017/09/20(水) 01:00:39.08 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「ふ~ん......」

にこ「絵里、こいつは何者よ」

絵里「この子は私の妹よ、亜里沙っていうの」

希「へー!エリチ妹いたんだ!」

絵里「亜里沙はほとんどロシアの方の実家にいるから希達は会ったことないかもね」

にこ「なんでその妹がここにいるのよ」

絵里「それは....」

亜里沙「迎えに来たの」

にこ「迎え?」

亜里沙「貴方達みたいな弱そうなやつらのせいで府抜けちゃったお姉ちゃんを迎えにね」

28: 2017/09/20(水) 01:01:38.20 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「....なにこいつ、初対面の相手に対して失礼じゃない?」

希「口の悪さならにこっちといい勝負をしたりして」

にこ「どういう意味よ!」


真姫「...........」

亜里沙「久しぶりですね、真姫さん」

真姫「そうね」

亜里沙「お姉ちゃんを迎えに来ました」

真姫「そう.....」

絵里「真姫!!私は帰らないわよ!!」

29: 2017/09/20(水) 01:04:46.00 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「真姫さん、お言葉ですが今の西木野家は昔とは違います」

亜里沙「先代が亡くなってから...いえ、先代も充分甘かったですが、今の西木野家は昔とは違う」

亜里沙「ただの形だけです、残っているのもあの屋敷と貴方だけと聞いてます」

真姫「そうね....たしかに今は昔とは違うかもね」

亜里沙「たしかに私達の一族は昔、貴方の一族お世話になっていたのには感謝してます」

亜里沙「しかしそれは昔の話、今の当主である貴方に仕える意味はない」

希「!!.....」グッ

真姫「希!」

希「っ.........」

亜里沙「だから私の両親も私も今回お姉ちゃんを連れて帰ると決めたの」

絵里「そんな勝手なこと.....決めないでよ!!私がここにいるのは私の意思よ!!両親や亜里沙には関係ない!!」

にこ「って...絵里は言ってるけど、どうするのかしら妹さん?」

30: 2017/09/20(水) 01:08:49.11 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「その場合は....実力行使をするまでです!!」

にこ「え?....っあ!?...」ドスッ

にこ「」ガクッ

真姫「!」

希「にこっち!?.....このよくも!!」ダッ

亜里沙「...貴方は魔女ですか....しかし遅いです」スッ

希「なっ..!?...どこに?」

亜里沙「......はぁ!!!」ドンッ

希「!......うっ......」バタン

絵里「にこ!!希!!」

亜里沙「弱いですね、これでこの街を守る?笑わせないでください」

絵里「亜里沙....よくも!!」

亜里沙「こんな弱い連中といたらどんどんお姉ちゃんも弱くなっちゃうよ」

31: 2017/09/20(水) 01:11:27.55 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「この.....!!」

亜里沙「本気を出さないとあの二人みたいに倒しちゃうよ?」

絵里「はぁ!!」ブンッ

亜里沙「...クールじゃないよ、お姉ちゃん」パシッ

絵里「っ....うわぁ!!」ドサッ

亜里沙「どうしたのお姉ちゃん?本当に弱くなっちゃったの?」

絵里「っぐ......」

亜里沙「あいつのせいかな?」チラッ

真姫「...........」

32: 2017/09/20(水) 01:18:29.08 ID:Wp1O7Udx.net
亜里沙「やぁ!!」ブンッ

絵里「真姫!!」

真姫「..........」パシッ

亜里沙「さすがは一応、クイーンってところですね....」ググッ

真姫「...貴方は私達と喧嘩をしにきたの?」

亜里沙「まさか、あの2人はともかく貴方を倒すのは、ちょっと面倒なのでそれはしませんよ」

真姫「........」


亜里沙「...........」チラッ

絵里「にこ!!希!!」

亜里沙「...お姉ちゃん、また迎えに来るから」

絵里「亜里沙!!待ちなさい!!」

亜里沙「またね、次は本気で連れて帰るからね」

絵里「亜里沙!!」

亜里沙「バイバイ」フッ

真姫「..........」

33: 2017/09/20(水) 01:21:24.55 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「逃がさないわよ!!」

真姫「エリー!!」

絵里「!....真姫....」

真姫「後で話は聞くわ、それより今は二人の手当てを」

絵里「....そうね、わかったわ」


にこ「全く...にこのかわいい顔に傷がついたらどうしてくれんのよ....」

希「あー...首が痛い...」

絵里「........ごめん」

真姫「別にエリーが悪い訳ではないわ」

37: 2017/09/20(水) 10:02:34.53 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「あいつってあんたの妹なんでしょ...なんなのよ」

希「エリチより容赦ないやん」

絵里「亜里沙はどうやら私をロシアに連れて帰る為にここに来たみたいなの」

にこ「連れ帰る?」

希「エリチ...ロシアに行っちゃうの?」

絵里「い、行かないわよ!行くわけないでしょ」

希「そうだよね?うちらはあの日ここで最後まで真姫ちゃんに仕えるって誓いを立てたもんね!」

にこ「そうね.....」

真姫「.........」

38: 2017/09/20(水) 10:05:00.27 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「エリー、私は無理に貴方を引き留めないわ」

絵里「真姫?」

真姫「たしかに亜里沙の言う通り、今の私には強い権力もないし...甲斐性だってあるかって言われたらないと思う」

絵里「何を言ってるのよ...真姫」

真姫「だから私はエリーの意思を尊重する、もちろん希やにこちゃんだって一緒よ」

絵里「怒るわよ真姫?」

真姫「聞いて、貴方達がこんな私に仕えてくれてるのは本当に感謝をしてるわ、それは本当にありがとう」

希「真姫ちゃん.....」

真姫「だからこそなの、貴方達の意思を尊重したい」

絵里「なら私の意思はここに残る!!真姫や希やにこと最後の時までここにいる!!」

真姫「そう...わかったわエリー、ありがとう」

39: 2017/09/20(水) 10:09:20.01 ID:Wp1O7Udx.net
希「エリチカッコよかったよ?」

絵里「....それは嫌味かしら?」

希「まさか!真姫ちゃんも大事だけど、仲間っていいなって思ったよ!」

にこ「そうね、私達は同じ思いを持つ仲間よ」

希「お!珍しくにこっちが素直やん」

にこ「茶化すなっての!」

絵里「....ありがとう、希、にこ」

希「えへへ...」

にこ「ふん....」

絵里「.........」

絵里(さて....どう亜里沙を説得しようかしら?)

40: 2017/09/20(水) 10:14:51.40 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「....家族か」

真姫「今は貴方達が家族みたいなものね....」

真姫「パパ....ママ...私はどうあるべきなのかしらね?」

真姫「.........」


希「特訓?」

絵里「そうよ、今日の亜里沙を見て思ったわ、私達自身ももっと強くなるべきよ」

にこ「...たしかにそうかもね、それにこのままあんたの妹にもなめられたままじゃ癪だし」

希「ええやん特訓♪それで何をするの?」

絵里「そうね、とりあえず走る?」

希 にこ「え?」

41: 2017/09/20(水) 10:18:41.94 ID:Wp1O7Udx.net
希「う〜ん...スピリチュアルやね」

絵里「そうね、気分が落ち着くわね」

にこ「...........」

真姫「zzzzzzzzzz」


にこ「特訓をするのはわかるんだけど!なんで森なのよ!」

希「さすが真姫ちゃんやね、本当の森みたい!」

絵里「自然の世界で感覚を研ぎ澄ませば、なにか見えてくるものがあるかなって思ってね」

にこ「仙人か!!」

絵里「そうね、そんな力でも身につけられればいいわね」

42: 2017/09/20(水) 10:21:15.98 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「真姫ちゃんはこの空間を作ったら眠っちゃうし....」

真姫「zzzzzzzzzzzz」

希「空間を作る魔法は魔力を多く使うからね、真姫ちゃんが疲れちゃうのも無理ないよ」

絵里「さて!そろそろ特訓をはじめるわよ!」


絵里「真姫からそれぞれ特訓内容がきてるわ」

希「真姫ちゃんから?」

絵里「まずは、希は森の中でこれと戦ってもらうわ」スッ

希「それはエリチの式神?」

絵里「そうよ、まぁ正確には魔力は真姫が込めたやつだけど」

希「わかった、これに勝てばいいの?」

絵里「そうよ」

希「なんや、簡単そうやん♪」

絵里「果たしてそうかしら?」

43: 2017/09/20(水) 10:24:03.84 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「じゃあ、この辺でいいかしら?」

希「OK!OK!いつでもいいよ?」

絵里「じゃあ、いくわね」スッ


ポン!

式神絵里1「...........」

式神絵里2「............」

希「2対1か...でも式神のエリチに負ける程うちは弱くはないよ」

絵里「それはどうかしら?」

希「え?」


式神絵里1「.............」フッ

希「き、消えた?」

式神絵里2「...........」ダッ

希「!?は、早い!?」

44: 2017/09/20(水) 10:28:04.29 ID:Wp1O7Udx.net
希「うわっ!?」

絵里「さすが希、避けたわね....でも」

式神絵里1「.........」ガンッ!

希「痛っ!」

希「ぐっ!?いつの間に後ろに?」

絵里「この式神は片方はスピード重視のスピードタイプ、もう片方はスピードはそこまでないけど透明になって気配が消せる隠密タイプよ」

希「に、2対1なんて卑怯や!」

絵里「あら?さっきまで余裕をこいてじゃない、それを二人共倒すのが貴方の修行よ」

希「そ、そんな!!」

式神絵里2「.........」ブンッ

希「うわっ!危なっ!!」

45: 2017/09/20(水) 10:30:03.93 ID:Wp1O7Udx.net
希「っぐ....やぁ!!」

式紙絵里1「.........」スッ

式紙絵里2「.........」ブンッ

希「はぁ...はぁ....」


にこ「あんな調子で希は勝てるのかしら?」

絵里「あれに勝てなきゃ強くはなれないわ」

にこ「まぁ、それはそうだけど....」

絵里「次はにこの特訓よ」

にこ「一体、真姫ちゃんはどんな特訓をにこに用意したのかしら....」

絵里「にこの特訓内容はこれよ」

にこ「え....これって..滝?」

46: 2017/09/20(水) 10:33:37.32 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「そうよ、にこは滝行よ」

にこ「な、なんで!にこが滝行なんてしなくちゃいけないのよ!!だから仙人かっての!!」

絵里「にこ、理由を聞いて」

にこ「どんな理由よ!」

絵里「にこは集中力が足りてないのよ、だから不意をつかれたりもする...この間の亜里沙の時もそう」

にこ「っ.....」

絵里「だからこの滝行で集中力を鍛えてもらうわ」

にこ「具体的どうするのよ滝で」


絵里「滝の上から丸太を落とすわ」

にこ「は?」

絵里「そこに書かれている文字を読んでその丸太を避けてもらうわ」

にこ「絵里....それ正気?」

絵里「正気よ、無論人間体でね」

にこ「はぁ?」

47: 2017/09/20(水) 10:42:43.19 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「む、無理よ!人魚の姿ならともかく、この体でそんなことなんて」

絵里「無理じゃないわ、にこならできる」

にこ「どんな根拠で言ってるのよ!!」

絵里「真姫がそう言っていたわ、にこなら必ずできるって」

にこ「!...真姫ちゃんが?」

絵里「そうよ、さっきの希のやつもそう...無茶なことかもしれないけど、私達なら必ず乗り越えられるって」

にこ「......そう...」

絵里「..........」


にこ「しょ、しようがないわねー、真姫ちゃんがにこにそこまで言うならやってやろうじゃない!!」

絵里「そうこなくっちゃ!」

にこ「見てなさい!!にこが1番にクリアをしてみせるわ!」

48: 2017/09/20(水) 10:46:31.01 ID:Wp1O7Udx.net
ザーーー

にこ「っく....この体じゃ、堪えるわね」

式神絵里3「行くわよーにこー」

にこ「いつでも来なさい!!」

式神絵里3「.........」スッ

にこ「..........」

にこ(集中....集中.....)ザー


にこ「....って無理よ!!!!」

ザッパーン!!!

にこ「うわああああ!!!」

49: 2017/09/20(水) 10:52:40.72 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「そして私は....」

真姫「ふわぁ....二人はちゃんと案内はしたの?」

絵里「えぇ、ちゃんとしたわよ」

真姫「じゃあ、エリーの特訓は私との組手よ」

絵里「わかってるわ」

真姫「この組手で私にダウンを取れたら貴方の勝ちよ」

絵里「..........」

真姫「エリーだからと言って容赦はしないからね」

絵里「もちろん!!むしろ本気で来て頂戴!!」

真姫「わかったわ...じゃあ、行くわよ!!」

絵里「!!......」グッ

50: 2017/09/20(水) 10:56:51.93 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「真姫とこうやって戦うのはいつぶりかしら?」スッ

真姫「さぁ?子供の頃かしら?」サッ

絵里「昔の真姫はもっと素直なかんじだったわね」

真姫「そうだったかしら?」

絵里「えぇ、今よりはもっと...いえ、なんでもないわ」ブンッ

真姫「貴方も変わったわよ、エリー」パシッ

絵里「お互い成長したってところかしら?」

真姫「.....そうかもね」

51: 2017/09/20(水) 11:20:36.97 ID:Wp1O7Udx.net
希「はぁ....はぁ......」

式神絵里1「どうしたの?希?」

式神絵里2「私達を倒すんじゃなかったの?」

希「っ!い、今から本気出すから!覚悟しとくんやね!」

式神絵里1「ほー....本気ねぇ」

式神絵里2「ならその本気を見せて頂戴!」ダッ

希「っ!」サッ

式神絵里2「やるわね希!でも、私は避けれてたしても」


式神絵里1「私は避けれない」ブンッ

希「うあぁ!!!うっ......」

式神絵里2「目で追っても無駄よ」

式神絵里1「私の姿は見えないんだから」

52: 2017/09/20(水) 11:21:35.26 ID:Wp1O7Udx.net
希「っく........」

希(片方のエリチのスピードはなんとか捉えることができるけど、そっちに集中すると隠密タイプのエリチは攻撃されるまで気付くことができない)

希(どうする?このままじゃ、いくら回復魔法や防御魔法を使ってもキリがない)

式神絵里2『目で追っても無駄よ』

式神絵里1『私の姿は見えないんだから』

希(視認ができないのに、どう対処をすれば....音?でも片方にエリチと戦いながら隠密で忍び寄ってくるエリチの音がわかるわけないやん...)


式神絵里1「休んでる暇はないわよ」

希「!!.....」

式神絵里2「ガンガン行くわよ!」

希「ど、どうしたら.....」

54: 2017/09/20(水) 20:33:34.30 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「」プカプカ

式神絵里3「おーい、生きてるー?」

にこ「」プカプカ

式神絵里3「...これは氏んでるわね...」

にこ「氏んでないわよ!!」ザパッ!

式神絵里3「あ、生きてた」

にこ「はぁ...はぁ...」

式神絵里3「それでなんて書いてあった?」

にこ「あんなの読めるか!!」

55: 2017/09/20(水) 20:39:19.46 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里3「でもそれがにこの修行なんだから」

にこ「じゃあ、あんたはあれを読めるっていうの!?」

式神絵里3「うーん...どうかしら?」

にこ「やってみなさいよ!!」

式神絵里3「なんで私が?にこの修行でしょ?これは」

にこ「なんか傍観者みたいでむかつくから」

式神絵里3「えー.....」

にこ「いいからやってみなさい!!」


式神絵里3「はいはい...なんで私が....」

にこ「........」

式神絵里3「....冷っ!!...式神にはこれは堪えるわ...真姫の魔力がなかったら体がもってなかったわね...」

56: 2017/09/20(水) 20:49:21.20 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「じゃあ、落とすわよ」

式神絵里3「はいはい....」

にこ「.......そい!!」

ザーッ


式神絵里3「.........!!」

ザッパーン!!


式神絵里3「....ふぅ......」

にこ「さすがに回避は早いわね」

式神絵里3「まぁね?」

にこ「じゃあ答え合わせよ、答えは?」

式神絵里3「25よ」

にこ「!!....せ、正解よ」

式神絵里3「ふふふ.....」

にこ「...むかつくからそのドヤ顔をやめてくれる?」

57: 2017/09/20(水) 21:06:22.91 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「はぁ.....はぁ....さすが真姫ね」

真姫「..........」

絵里「ダウンどころか一撃すら入れられてないわ」

真姫「本気でやってる?エリー」

絵里「!本気でやってるわよ!!バカにしてるの?真姫」

真姫「別にバカにはしてないわ、むしろそれはこっちの台詞よ」

絵里「...どういう意味よ、真姫」

真姫「...........」

58: 2017/09/20(水) 21:09:48.25 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「エリーって昔からそうだけど、力をセーブしてない?」

絵里「.....別にそんなことはないわ」

真姫「嘘ね、小さい頃に貴方と喧嘩したことがあったけど、あの時の貴方の顔はもっと迫力があったわ」

絵里「そんなことあったかしら?」

真姫「あったわよ、喧嘩の理由は忘れたけどね」

絵里「そう.....」

真姫「私なら大丈夫だから、思い切りぶつかってきなさいよ」

絵里「真姫....」

59: 2017/09/20(水) 21:18:22.56 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「たしかに私は真姫の言う通り力を抑えてはいるわ」

真姫「やっぱりね」

絵里「真姫、私や希やにこは貴方と違って人間の血が半分くらいは入ってるの」

絵里「それ故に人によっては力が制御できないってケースもあるわ」

真姫「仮に力が暴走したとしても私なら止めることができるわ」

絵里「それはそうかもしれないけど....」

真姫「昨日までの自分を超えなれば進化はしないわ、それに強くなりたいって言ったのは貴方よ」

絵里「......でも......」

真姫「覚悟を決めなさいよ、責任は私が取るわ」

絵里「わかったわ」

60: 2017/09/20(水) 21:23:16.18 ID:Wp1O7Udx.net
希「空が綺麗やね....」

式神絵里1「いつまでそこまで寝てるのよ」

式神絵里2「諦めたのかしら?」

希「あはは.....」

式神絵里1「魔力自体は3人の中では貴方が1番あるはずなのに」

式神絵里2「これじゃあ魔力の持ち腐れね」

希「言いたい放題やね、エリチ」

式神絵里1「事実じゃない」

希「手厳しいなぁ....」

61: 2017/09/20(水) 21:37:13.94 ID:Wp1O7Udx.net
希「..........」

希(さて...どうしたもんやろ、どうしたら勝てるんやろ?)

希(二人共感知ができれば活路が見えるかもしれないけど....)

希(感知....感知.....うん?もしかして...上手くいくかも)


希「......」スッ

式神絵里1「やっと立ったわね」

式神絵里2「どうするの?諦めるのかしら?」

希「まさか、まだまだいくよ!!」

62: 2017/09/20(水) 21:40:46.46 ID:Wp1O7Udx.net
希「..........」

希(自分の周りを包むイメージで.....)

式神絵里1「目をつぶった?」

式神絵里2「心の目ってやつかしら?でもそんな簡単に上手くいくかしら!!」


希「........」

希(大丈夫...自分を信じるんや、自分が自分を信じなければ...皆にうちのことを信じてとか信頼してなんて言えなくなっちゃうもんね)

希(うちらならできる....イメージを強くもつんや...イメージ)

式神絵里1「..........」

式神絵里2「ふ~ん...」

63: 2017/09/20(水) 21:50:21.17 ID:Wp1O7Udx.net
希「よし!!」カッ

式神絵里1「あら?目を開けたわね」

式神絵里2「じゃ、そろそろ行かせてもらうわよ!」


希「!?」サッ

式神絵里2「やるわね!さすがに私のスピードには慣れてきたみたいね!でも!」

希「...........」

式神絵里1(私の攻撃は避けられないわ!)

希「...そこや!」

式神絵里1「な!?っぐ!?」

式神絵里2「透明化した私に攻撃を当てた!?」

希「よし!」

式神絵里1「そ、そんな馬鹿な....」

64: 2017/09/20(水) 21:58:36.86 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里1「まぐれよ!たまたま適当に攻撃をしたら当たっただけよ!」

希「さーてどうやろ?」

式神絵里2「面白いわ、もう一回やってみましょう、それでまぐれかはわかるわ」

希「ふふふ」

式神絵里1「なによ、一回攻撃を当てただけで余裕ぶっちゃって!見てなさい!」

希「やればわかるよ」

式神絵里1「~っ!!行くわよ!!」

式神絵里2「えぇ」


式神絵里1(さっきのたまたまよ!そうたまたま!)

式神絵里2「希、適応が早いわね!私のラッシュを捌くなんて」パシパシッ

希「たしかに早いけど、本物のエリチのが攻撃が重いから、それに比べればね」

式神絵里2「成程ね、普段から私の本体と修行してるのね」

希「いや、喧嘩とか?」

式神絵里2「感心した私の気持ちを返して」

65: 2017/09/20(水) 22:04:22.41 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里1(よし、もう一人の私の相手をしているうちに...)

希「単純な力比べなら負けないよ?」グググッ

式神絵里2「っ、相変わらずの馬鹿力みたいね」

希「一応エリチに鍛えられてるからね」

式神絵里1(よし........今だ!)


希「背後を取ったつもりだけどわかってるよー」

式神絵里1「え?」

希「のぞみーんキック!!」ドンッ


式神絵里1「きゃあ!!」

式神絵里2「あら、ナイスキック」

式神絵里1「痛たた....というかあんたはどっちの味方よ!」

希「ふふふ~」

66: 2017/09/20(水) 22:08:26.56 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里2「どうやらまぐれではないみたいね」

式神絵里1「そんな馬鹿な、だって姿も音も消したはずなのに!」

希「.......」にやにや

式神絵里1「...なんかむかつく顔ね」

式神絵里2「まぁまぁ...落ち着きなさい、なんで希はもう一人の私の位置がわかったの?」

希「それはね〜.....あ、でもどうしょっかな?」

式神絵里1「早く言いなさいよ!めんどくさい子ね!」

希「しゃーないなー、教えてあげる!」


希「うちの新しい技!!」

式神絵里1 式神絵里2「技?」

67: 2017/09/20(水) 22:17:57.60 ID:Wp1O7Udx.net
希「簡単に言えばセンサーみたいなもんやね」

希「うちの魔力で周りに魔力のセンサーみたいなものを張り巡らせるんよ」

式神絵里2「成程」

希「で、そのセンサーを頼りに感知した範囲を限定、そしてさらに限定していって捕捉するんよ」

式神絵里1「そんな、馬鹿な」

式神絵里2「かなり魔力は使いそうだけど、希ならできそうな話ね」

希「うん、魔力はかなり使うし、集中しないといけないから正直辛い」

式神絵里1「その割にはヘラヘラしてるじゃない」

希「まぁ、使えても5回くらいかな?それ以上使うとスッカラカンになりそう」

式神絵里2「使用する時は考えて使用したほうがいいわね」

希「そうやね」

68: 2017/09/20(水) 22:25:19.84 ID:Wp1O7Udx.net
希「さぁ、続きしようよ」

式神絵里2「...........」

希「へい!!へい!!」

式神絵里1「...........」

希「あ、あれ?」


式神絵里2「第一段階は合格ってところかしら」

希「合格?」

式神絵里1「そうね....これができるなら次の段階にもいけそうね」

希「次の段階?」

式神絵里2「今の感覚を忘れないで頂戴、その感覚が大事だから」

希「わかったよ」

式神絵里1「本当にわかってるのかしら?」

69: 2017/09/20(水) 22:28:12.09 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里3「行くわよ、にこー」

にこ「えぇ....」

式神絵里3「よいしょっと....」ポイッ

にこ「.......」ジッー

にこ「!!」サッ

ザッパーン!!


にこ「ふぅ......」

式神絵里3「さすがに避けるのには慣れてきたわね」

にこ「まぁ?にこにかかればこんなもんよ」

式神絵里3「じゃあ答えは?」

にこ「...74!!」

式神絵里3「外れ71よ、惜しいんだか適当なんだか判断がしづらいわね」

にこ「...っち.....」

式神絵里3「........」

70: 2017/09/20(水) 22:34:08.79 ID:Wp1O7Udx.net
にこ「これって意味があるの?」

式神絵里3「え?」

にこ「戦う時は基本、人魚の姿か真姫ちゃんとのポゼッション状態だし」

にこ「人間体であるこの状態で特訓をする必要があるのかしら」

式神絵里3「甘いわにこ、甘いのはチョコレートだけで充分よ」

にこ「は?」

式神絵里3「にこ、貴方は3人の中で魔力が一番少ないわよね?」

にこ「それがなによ」

式神絵里3「だからこそ今の特訓は大事なのよ!!」

にこ「あんた...本当に絵里の式神なの?キャラがなんか違いすぎない?」

72: 2017/09/20(水) 22:42:08.71 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里3「魔力が誰よりも少なければ、自分の身体能力自体を鍛えるしかない」

式神絵里3「実際問題、にこは希と違って力も弱い、これは腕力的な意味よ」

にこ「まぁ、あいつはたしかに馬鹿力ね」

式神絵里3「簡単に言えば、希はパワータイプ、私はどっちっていうとスピードタイプ、にこはトリッキータイプ」

にこ「トリッキータイプって何よ」

式神絵里3「にこは声を使って攻撃をするじゃない?」

にこ「そうだけど...じゃあ何?この特訓は声の修行ってこと?」

式神絵里3「それは違うわ」

にこ「おい」

73: 2017/09/20(水) 22:52:53.25 ID:Wp1O7Udx.net
式神絵里3「怒らないで、ちゃんと理由はあるわ」

にこ「理由ってなによ?」

絵里「それは.....」

にこ「それは?」


式神絵里3「はぁ!!」ブンッ

にこ「うわっ!!」

式神絵里3「さすがにこね、避けたわね」

にこ「いきなりなにすんのよ!!危ないじゃない!!」

式神絵里3「ほら不意打ちでも私の攻撃を避けれた」

にこ「あ」

式神絵里3「あの修行にはちゃんとにこ自身の身体能力を鍛える意味があったってことよ」

式神絵里3「少ない魔力でも戦いやすいように」

にこ「絵里...あんた...」

式神絵里3「まぁ、真姫の受け売りなんだけどね、でもこれで第一段階はクリアね」

74: 2017/09/20(水) 23:02:57.69 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「本当にいいのね、真姫」

真姫「いいからさっさと来なさい」

絵里「わかったわ....」シュル

真姫「やっと本気でやってくれるみたいね」

絵里「じゃあ、行くわよ」

真姫「えぇ、どっからでもかかってきなさい」

絵里「....ふぅ........っ!!」

真姫「............」


絵里「..........」

真姫(雰囲気が変わったわね、本気モードってことかしら?)

絵里「先手は貰うわよ」フッ

真姫「...は、早い!」

絵里「うらぁ!!!」バシンッ

真姫「っ!!.....やるわね、エリー威力がさっきまで段違いよ」

絵里「真姫には普通の攻撃は効かないか....なら」

絵里「これをガンガン使っていこうかしら?」スッ

75: 2017/09/20(水) 23:10:02.22 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「お札ね」

絵里「はぁ!!」ポンッ

真姫「刀?なんか禍々しいわね」

絵里「さすが真姫ね、これはようは妖刀ってやつよ」スッ

真姫「そんなものを持っていたのね貴方」

絵里「えぇ、これはある時におばあ様から頼んでいただきたものでね...これをきちんと扱うことができればもっと強くなれるって思ってね」

絵里「もっと...もっと!貴方の為に尽くせるようにね」

真姫「....本当にいい仲間をもったものね、私も」

76: 2017/09/20(水) 23:18:24.66 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「この刀は妖刀って言われてるだけはあって持つと血の気が多くなっちゃうみたいなの」

真姫「成程、血を求めてるってことね」

絵里「そういうことね、危険だからいつも封印をして力を抑えているの」

真姫「それがエリーが全力を発揮できない理由なのね」

絵里「そういうことよ、でもこれを使いこなせたら私はもっと強くなれる」

真姫「そうね」

絵里「それに私が一番真姫の役にたってみせる!!」ギラッ

真姫「なら私を倒してみなさい、そうすれば貴方はきっと一番よ」

絵里「やあああああ!!!!!」

真姫(エリーの目が赤くなった...妖刀の影響ってとこかしら....)

77: 2017/09/20(水) 23:28:57.61 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「はぁ!!」ガキン!!

真姫「..........」ガキン!!

絵里「さすが真姫ね、刀を素手でガードしてもダメージがないなんて」

真姫「全くないわけはないけど、魔力で強化しているから簡単には傷はつかないわ」

絵里「ふ~ん、でもこの妖刀の前では無駄かもね」

真姫「え?....これは....」

絵里「この刀は魔力を食べるのよ、持久戦になればこっちが有利かもね」

真姫「いい武器じゃない、エリー」

絵里「ふふふ....でもしまう時には特殊な封印をしなくちゃいけないんだけどね」

真姫「これは私も手が抜けそうにないわね」

78: 2017/09/20(水) 23:33:20.82 ID:Wp1O7Udx.net
絵里「.........」

絵里(一撃でいい....真姫に一撃を与えれれば....)

真姫「........」

絵里「...これならどうよ!」スッ

真姫「またお札?....きゃああああ!!!」

絵里「今よ!!!」ダッ


真姫「っ....や、やるじゃない.....」

絵里「敵の弱点を突く、戦いの基本だけど、上手くいったみたいね」

真姫「」バタン

絵里「ま、真姫!?」

80: 2017/09/20(水) 23:46:08.84 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「」

絵里「そんなだって....真姫!!」

真姫「何よ」

絵里「.....え?」

真姫「.........」

絵里「え、真姫?」チラッ

真姫「」

絵里「え、真姫が二人?」

真姫「.......」

81: 2017/09/20(水) 23:54:38.13 ID:Wp1O7Udx.net
真姫「さっきまでエリーと戦っていたのは私の影よ」

絵里「影?」

真姫「そうよ、私の力の半分しかもってないけど、それ以外は全くオリジナルの私と同じよ」

絵里「通りで偽物って気が付かない訳だわ」

真姫「おめでとう、エリー私をちゃんと倒せたじゃない、私の弱点の日光を上手く使うなんて」

絵里「...たまたまよ、色んな偶然が重なっただけ、今回は暴走をしなかっただけ...いつ暴走をするか」

真姫「その時は私が止めるわ、私はエリーと一緒にいる限り私はエリーを守る」

絵里「真姫....でもそれは私の台詞よ?私が真姫を守るの、これはその為に手に入れた力なんだから」

真姫「あら、そうだったわね」

絵里「ふふふ」

真姫「あははは」

82: 2017/09/21(木) 00:01:33.20 ID:w4wkwMNP.net
にこ「...何、呑気に二人共笑ってるのよ」

希「そうだそうだー」

絵里「!..にこ、希」

真姫「二人共ここに来るってことは...」

にこ「もちろん!」

希「課題はクリアしたよー」

真姫「ふ~ん.....」

にこ「な、何よ、その薄い反応は」

希「真姫ちゃんうちら頑張ったんだよー?」

83: 2017/09/21(木) 00:11:03.79 ID:w4wkwMNP.net
真姫「.......」ジッー

にこ「な、なに?真姫ちゃん?」

真姫「...こんなにずぶ濡れにしちゃってごめんね?」なでなで

にこ「!!」

希「あー!!にこっちずるい!!」

にこ「と、当然よ!にこ、一生懸命やったんだから!!」

希「うちだって頑張ったもん!!」

真姫「はいはい....」なでなで

希「えへへ~」

絵里「...........」

84: 2017/09/21(木) 00:16:09.47 ID:w4wkwMNP.net
真姫「さて、付け焼刃かもしれないけど特訓はこれで終わりよ」

希「疲れたー....」

にこ「しばらくは特訓はいいわ...明日筋肉痛になってそう」

真姫「本当なら戻ったらすぐにお風呂にでも入って休んでもらいたんだけど....」

絵里「どうしたの?」


真姫「街に何かが侵入しているわ」

にこ「何か?」

真姫「しかも戦闘をしているわ、多分に片方はエリーの妹ね」

絵里「亜里沙が?」

真姫「えぇ、おそらくは街に侵入した何かと交戦しているんでしょう」

希「なら急いで戻らないと!人間はどうでもいいけど、自分達の街がいいようにされるのは嫌だよ!」

真姫「そうね、じゃあ急いで戻るわよ」

86: 2017/09/21(木) 00:22:38.02 ID:w4wkwMNP.net
亜里沙「はぁ...はぁ...やるじゃないですか」

「お嬢さんこそ、かわいい見た目に反して中々手ごわいわね」

亜里沙「この街に何の用ですか?そんな嫌なオーラを出して」

「何、ここらで噂になっている吸血鬼探しよ」

亜里沙「吸血鬼....」

「そうよ、この辺りの吸血鬼は皆消滅したって聞いてたんだけどね、どうにも生き残りがいるって話を聞いてね」

亜里沙「いたらどうするんですか?」

「吸血鬼は永遠の命を持つと言われているわ、その秘密を知りにね」

亜里沙「............」

87: 2017/09/21(木) 00:26:31.45 ID:w4wkwMNP.net
亜里沙「お言葉を返しますが、それが本当ならこの地にいた吸血鬼が消滅したって話と矛盾しませんか?」

「確かに....でもその話には続きがあるのよ」

亜里沙「続き?」

「消滅した吸血鬼はその永遠の命を持つが故に狙われたってね、その命を自分の物にしようってね」

亜里沙「..........」

「貴方もその口なんじゃない?」

亜里沙「...違います」

「ふ~ん...じゃあそろそろそこを通してくれない?」

亜里沙「嫌です」

「じゃあ、消えてもらうわ!!」

88: 2017/09/21(木) 00:30:14.14 ID:w4wkwMNP.net
亜里沙「っ........」

「あはは!!いくら貴方が早いって言ってもこの風は避けれない!!」ビュン!!

亜里沙「っあ!!....」ズサッ

「風より早く動くのは無理よ、しかも私の魔力を込めた風だからガードしても無駄よ!」

亜里沙「............」

「終わりよ、かわいい狐さん?」ブンッ

亜里沙「!!!」


「~♪!!!」

「何!?なにかで風がかき消された?」

亜里沙「これは......」


絵里「私の妹に何してんのよ...あんた」

亜里沙「お姉ちゃん?」

96: 2017/09/21(木) 17:12:20.15 ID:w4wkwMNP.net
にこ「ちょっと!!今のにこが防いだんですけどー」

希「まぁまぁ、にこっち」

にこ「もう....」

希「でも珍しく役に立ったのに残念やね」

にこ「なんですって!!」

真姫「..........」


絵里「大丈夫?亜里沙?」

亜里沙「大丈夫だよ....大したことはないよ」

「なにやらぞろぞろと....あら?噂をすればなんとやら、いるじゃない吸血鬼が」

絵里「!!あいつ...もしかして真姫を狙って....」

亜里沙「........」ガシッ

絵里「!!な、なによ亜里沙」

亜里沙「お姉ちゃん達じゃない勝てない、あいつ手ごわいよ」

絵里「.........」

97: 2017/09/21(木) 17:18:45.95 ID:w4wkwMNP.net
絵里「真姫!!」

真姫「なに?エリー?」

絵里「私にやらせて頂戴」

真姫「いいわよ、好きにしなさい」

希「えー....うちらの出番は?」

にこ「あんたさっき疲れたって言ってたじゃない」

真姫「ごめんね?二人共、今回は譲ってあげて」


絵里「よくも私の妹を傷つけたわね...覚悟しなさい」

「今度はお姉さんね...いいよ相手してあげる」

98: 2017/09/21(木) 17:30:09.38 ID:w4wkwMNP.net
絵里「貴方、風を操る力を持っているようね」

「そうよ、私は鎌鼬よ」

絵里「成程ね、それで貴方はなんで真姫を探しているのかしら?」

「へぇ...真姫ちゃんっていうのね、ちょっと吸血鬼の不氏の秘密をね」

真姫「!........」

絵里「それを知ってどうするのよ」

「私が代わりに不氏になるのよ」

にこ「こいつ!!...」

絵里「そう...なら決まったわね」


絵里「貴方をここで倒す」

99: 2017/09/21(木) 17:35:25.47 ID:w4wkwMNP.net
絵里「最初から本気で行くわ」スッ

「お札?...」

ポンッ


絵里「この刀で斬る!!」チャキ!

「へぇ...貴方は刀を使うのね」

亜里沙「あの刀はおばあ様の....」

絵里「行くわよ!!」ダッ

「真正面から来るスタイルは嫌いじゃないわ、でもいい的よ!!」ブンッ

絵里「はぁ!!」ブンッ

「無駄よ!刀では風は切れない!」

絵里「それはどうかしら?」

「なっ!?なんで魔力をまとった風をどうして?」

絵里「この刀の力よ!!」

「ぐっ!!やるじゃない.....」

100: 2017/09/21(木) 17:39:03.28 ID:w4wkwMNP.net
希「見た?にこっち」

にこ「絵里の目が赤くなったわね...これもあの刀の影響かしら」

希「エリチ、あんなものをいつの間に」


絵里「貴方の風は破ったわ、これでおしまいかしら?」

「っ...そんな」

絵里「私の街、私の妹を傷つけた罪を償ってもらうわ」チャキ

「...........」


亜里沙「お姉ちゃん強い....この間は手を抜いていたの?」

101: 2017/09/21(木) 17:44:19.19 ID:w4wkwMNP.net
「ふふふ....」

絵里「何を笑っているのよ」

「そこまでの力も貴方がいるんだ、やはりこの街の吸血鬼達は何かがあったのね」

絵里「無駄口を叩くと葬るわよ」

「怖い怖い....」

絵里「吸血鬼の話が誰から聞いたの?もしくは誰かに依頼をされたの?」

「風の噂よ」

絵里「ふざけないで!!」

「おー怖い怖い....でも私の手がないって訳じゃないのよ!!」

絵里「なによその瓶は」

「.....ん....」ゴクッ


「ようはドーピングっていったところかしら」

102: 2017/09/21(木) 17:50:45.11 ID:w4wkwMNP.net
にこ「あいつの体がどんどん大きくなっていく...」

希「ひゃー...3メートルはあるんじゃない?」

真姫「特殊な薬を飲んだみたいね、魔力も数倍に上がっているわ」


「ふふふ....」

絵里「その薬はなんなんなのよ」

「さぁね?でもそんなことを気にしている場合かな?」ブンッ

絵里「!?きゃああ!!」ズサッ


亜里沙「お姉ちゃん!!」

絵里「....威力が格段にあがっている....」

「さぁ、第二ラウンドといきましょうか?」

103: 2017/09/21(木) 17:55:26.57 ID:w4wkwMNP.net
「ほらほら!!ちゃんと処理していかないと体が体がどんどん切り刻まれていっちゃうよ?」

絵里「っぐ......」


にこ「あの瓶の中身を飲んだら形勢が逆転したわね」

希「どうする?真姫ちゃん?」

真姫「............」

亜里沙「真姫さん!!」

真姫「....亜里沙ちゃんどうしたの?」

亜里沙「こんなことを言える立場じゃないですけど、お姉ちゃんを助けて!!」

真姫「........」

亜里沙「真姫さん!!お願いします!!!」

真姫「わかったわ」

104: 2017/09/21(木) 18:00:22.22 ID:w4wkwMNP.net
絵里「はぁはぁ......」ポタポタ

「上手く致命傷はさけているみたいだけど、そろそろ限界かな?」

絵里(魔力を吸収するこれを使っても吸収しきれない....どうする?)


真姫「エリー!!!」

絵里「!!真姫?」

真姫「いくわよ」

絵里「!......わかったわ」


真姫「ポゼッション!!」

絵里「..........」スッー

「何をしようっていうの?」

真姫「ドーピングにはドーピングよ」

105: 2017/09/21(木) 18:05:11.41 ID:w4wkwMNP.net
妖狐真姫「フーシエン真姫よ、貴方に私とエリーの素晴らしいデュオを見せてあげる」

「合体した?」

妖狐真姫「そうよ、これは私とエリーとの絆の証」

「面白い、ますます吸血鬼に興味が湧いてきたわ」

妖狐真姫「私は貴方に興味があるわ、色々と教えてもらおうかしら?」スッ

「また札?」

妖狐真姫「キャンドルサービスはいかが?」

「札から火が!?でも...無駄よ!!」ブンッ

妖狐真姫「!...成程、その風は厄介ね」

106: 2017/09/21(木) 18:13:06.41 ID:w4wkwMNP.net
妖狐真姫「ならこれね」ポンッ

「あら?さっきの刀かしら?」

妖狐真姫「そうよ」

「無駄よ、さっきも見てたでしょ?その刀じゃパワーアップした私の風は切れない」

妖狐真姫「それはどうかしら?」ガキン!

「!?」

妖狐真姫「パワーアップしてるのは貴方だけではないわ」

107: 2017/09/21(木) 18:16:37.14 ID:w4wkwMNP.net
妖狐真姫「この街に...いえ、私達に喧嘩を売りに来たことを後悔するのね」

「そんな簡単にやられてたまるもんか!」

妖狐真姫「終わりよ....」ダッ

「早い!スピードまであがってる?」

妖狐真姫「フィナーレよ!!!」ザシュ!

「ぐっ!!ぎゃああああ!!」


にこ「終わったわね」

希「みたいやね」

亜里沙「すごい.....」

108: 2017/09/21(木) 18:24:23.97 ID:w4wkwMNP.net
「ま、まだよ!!傷は浅いわ!!まだ!!」

妖狐真姫「おしまいよ」

「な、なにを...な、体が....戻っていく...」

妖狐真姫「この刀は魔力を吸い取る、切った時に貴方の魔力を吸い取った訳よ」

「そんな...私はこんなところで...!」

妖狐真姫「大丈夫よ、さっきの貴方が言っていた話を流しているやつのことを話してもらうまでは生かしておくわ」

「誰が話すもんですか!!」

妖狐真姫「ゆっくり聞き出すから、そう構えなくてもいいわよ」

「っ....っ!!あああああああああ!!」バン!!

妖狐真姫「!?爆発した?」


希「成程ね」

にこ「どういうことよ、希」

希「口封じってことやね、多分あいつにさっきの瓶を渡したやつの仕業やね」

亜里沙「.........」

109: 2017/09/21(木) 18:28:10.58 ID:w4wkwMNP.net
妖狐真姫「...とりあえずこの刀は封印しておきましょう」ポンッ

妖狐真姫「この刀...使うのにも魔力を使うわね、使う場合は気をつけないとね」

妖狐真姫「.....時間のようね....」

ポンッ


チビ真姫「また魔力を使いすぎたみたいね」

絵里「お疲れ様真姫、そしてありがとう」

チビ真姫「眠いわね.....」


亜里沙「真姫さんが子供になった?」

希「魔力を使いすぎると子供になっちゃうんよ、でもかわいいからOK」

にこ「とりあえずはひと段落ってところかしら」

110: 2017/09/21(木) 18:31:51.69 ID:w4wkwMNP.net
絵里「亜里沙」

亜里沙「お姉ちゃん」

絵里「今見た通り、この街には真姫に対してこういった輩が攻めてくるってこともある」

絵里「だから私はここに離れる訳にはいかない」

亜里沙「...なんでお姉ちゃんここまで強くなったの?この間は手を抜いていたの?」

絵里「特訓をしたのよ、真姫に頼んでね....」

亜里沙「特訓....」

絵里「おかげで真姫はその特訓で魔力を使ったせいで今の戦いで残っていた魔力を使い切ってしまったけどね」

絵里「でもおかげで私達は成長できた!貴方のおかげでもあるわ、亜里沙」

亜里沙「私のおかげ?」

絵里「貴方に負けたおかげで私達に成長しようって強くなろうって気持ちが強くなった、結果的に強くなれた...ありがとう」

亜里沙「.........」

111: 2017/09/21(木) 18:34:29.80 ID:w4wkwMNP.net
亜里沙「はぁ....わかったよ」

絵里「!」

亜里沙「たまにはこっちにも顔を出してよ?」

絵里「亜里沙....!」

亜里沙「私もまだまだ未熟みたいだったね、また鍛え直して迎えにくるからね」

絵里「うん、わかったわ...こっちも負けないからね」

亜里沙「ふふふ...やっぱりお姉ちゃんはかっこいいね」

絵里「何言ってるのよ、亜里沙....」

亜里沙「またね、お姉ちゃん」

絵里「えぇ、またね亜里沙」

112: 2017/09/21(木) 18:37:14.04 ID:w4wkwMNP.net
チビ真姫「zzzzzzzzzzzzzz」

にこ「もう寝ちゃったわね」

希「にこっちうちもおんぶー」

にこ「ふざけんな!」


絵里「もう...騒がないの!真姫が起きちゃうでしょ?」

希「あ、エリチ!妹さんは?」

絵里「帰ったわ、ロシアに」

にこ「帰った?なんで?」

絵里「私達の絆のおかげかしら?...なんてね」

113: 2017/09/21(木) 18:39:20.73 ID:w4wkwMNP.net
チビ真姫「あら、このスープおいしいわね」

絵里「あ、それ私が作ってみたのよ、真姫に気に入ってもらえてよかったわ」

にこ「...まぁまぁね、にこと比べたら」

希「おかわり!!」

絵里「はいはい....」


絵里(それにしてもあの鎌鼬が言っていたこと...一体誰が....)

チビ真姫「エリー」

絵里「な、なに?真姫?」

チビ真姫「これからも改めてよろしくね?」

絵里「真姫....もちろん!」

希「真姫ちゃんー!!うちは?」

チビ真姫「もちろん希もよ」

希「えへへー」

にこ「ふん....」


絵里「これにておしまい、閉幕よ」

114: 2017/09/21(木) 18:40:11.60 ID:w4wkwMNP.net
これでおしまいです
最後までお付き合いいただきありがとうございました

117: 2017/09/21(木) 22:00:13.93 ID:8KAN34nW.net
おつおつ

引用: 絵里「金髪妖狐と赤髪吸血鬼のデュオ」