486: 2023/07/28(金) 00:54:33 ID:GG4SZrgA0
487: 2023/07/28(金) 00:55:10 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――
ベース251
入り口付近
ザッ ザッ ザッ…
比企谷「…………」
比企谷「!」
比企谷「鳴上……鳴上か?」
鳴上「!」
鳴上「比企谷……良かった」
比企谷「良かった……か」
鳴上「…………」
比企谷「…………」
488: 2023/07/28(金) 00:56:19 ID:GG4SZrgA0
鳴上「みんなは……どうなった?」
比企谷「三年前になるが……里中と天城以外は氏んだ」
比企谷「その後、二人がどうなったかは分からん」
比企谷「居たはず所は、もぬけの殻になっていた……」
鳴上「…………」
比企谷「花村は?」
鳴上「お前の知る歴史通りに……」
比企谷「…………」
鳴上「…………」
比企谷「だが……多少の差異はあった」
鳴上「というと?」
489: 2023/07/28(金) 00:58:02 ID:GG4SZrgA0
比企谷「とりあえずだが……雪乃を含めたみんなは」
比企谷「俺の知る歴史よりは生き延びた」
鳴上「…………」
比企谷「でもその影響なのか……」
比企谷「俺の知る人物の行方が一人、分からなくなっている」
鳴上「……いい傾向、とは言いにくいな」
比企谷「分かっている」
比企谷「だが……行動次第で」
比企谷「過去を変える事は可能という事は」
比企谷「証明された」
鳴上「なるほど」
490: 2023/07/28(金) 00:58:45 ID:GG4SZrgA0
スタ スタ スタ
???「あのう……」
比企谷「!」
鳴上「!」
???「呼ばれた人……兵士かな?」
???「こっちの部屋に集まってますよ」
声を掛けて来た人物は
見た目、40代くらいの
いかにも文系、という見た目の優男……
知ってる顔だった。
???「私も来たばかりですが……」
???「良かったら案内しましょうか?」
491: 2023/07/28(金) 00:59:33 ID:GG4SZrgA0
比企谷「ああ」
鳴上「頼む」
???「では、付いて来てください」
スタ スタ スタ
比企谷「…………」
???「お二人とも、強そうですね」
???「正直、ホッとしてます」
スタ スタ スタ
鳴上「…………」
???「私は……プライマー襲撃まで」
???「弁護士をやっていました」
スタ スタ スタ
492: 2023/07/28(金) 01:00:24 ID:GG4SZrgA0
比企谷「…………」
弁護士「襲撃後……敵から逃げる道中、妻を亡くして……」
弁護士「基地や倉庫の備品管理などをやって細々と暮らして居たんですが」
弁護士「急にここへ行けと言われまして……」
スタ スタ スタ
弁護士「着きました」
弁護士「ここで待て、と、大尉に言われて、みんな待っています」
比企谷「ありがとう」
弁護士「いえ……」
弁護士「もうプライマーに勝つなんて不可能なのに」
弁護士「我々は……いったい何をさせられるんでしょうね」
鳴上「…………」
493: 2023/07/28(金) 01:01:08 ID:GG4SZrgA0
弁護士「私程度の者が、何の役に立つのやら……」
鳴上「…………」
ザッ ザッ ザッ
弁護士「あ……大尉が来たみたいです」
大尉「集合しろ!クズども! 並べ!」
スタタタタ…
大尉「よーし」
一同「…………」
大尉「ベース251にようこそ!」
496: 2023/07/28(金) 01:03:50 ID:GG4SZrgA0
大尉「この基地は今、深刻な問題を抱えている」
大尉「それは……人手不足だ」
比企谷「…………」
大尉「兵士が足りず任務に影響が出ている」
大尉「そこで、いくつかの基地に要請した」
大尉「精鋭を送れ、とな」
比企谷「…………」
大尉「しかし、おかしい!」
大尉「送られてきたのは貴様らだ!」
大尉「精鋭には見えん!」
大尉「それどころか! 兵士ですらない!」
鳴上「…………」
497: 2023/07/28(金) 01:04:40 ID:GG4SZrgA0
ツカ ツカ ツカ
大尉「貴様、昨日までの仕事を言ってみろ!」
コック「給養員です。サー」
大尉「つまりコックだ」
ツカ ツカ ツカ
大尉「貴様は何をしていた?」
弁護士「び、備品管理をやっていました。サー」
大尉「倉庫番だ」
ツカ ツカ ツカ
大尉「お前は」
運転手「入隊は5日前です」
運転手「それ以前はトラックの運転手を……」
大尉「もういい!」
498: 2023/07/28(金) 01:05:22 ID:GG4SZrgA0
比企谷「…………」
大尉「つまり貴様らは、精鋭どころか」
大尉「兵士ですらない」
鳴上「…………」
大尉「銃を撃った事も、撃たれた事も無く」
大尉「戦うどころか、身を守る事すらできない」
大尉「役立たずの臆病者……それが貴様らだ!」
―――――――――――
大尉「よし、今日の訓練はここまでにする」
大尉「多少はマシになったな」
499: 2023/07/28(金) 01:06:14 ID:GG4SZrgA0
タッ タッ タッ
兵士「敵性地球外来生物です!」
大尉「何!? 怪物どもめ!」
大尉「仕事だ! 準備しろ!」
エッ… モウ… イキナリ…
大尉「敵性地球外来生物を駆除しに行く」
大尉「心配するな。簡単な任務だ」
鳴上「…………」
―――――――――――
兵士「レーダーに敵影無し! 掃討完了!」
大尉「よーし、良くやった!」
大尉「市民の被害はゼロだ!」
500: 2023/07/28(金) 01:06:57 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――
数日後
廃墟の街
タッ タッ タッ
比企谷「…………」
弁護士「銃の調子はどうですか?」
比企谷「ああ、問題ない」
弁護士「それは良かった」
比企谷「前も思ったが、オートリロードまで直せるなんて凄いな」
弁護士「部品さえあれば、ですけど……」
弁護士「前も?」
501: 2023/07/28(金) 01:07:48 ID:GG4SZrgA0
比企谷「何でもない」
弁護士「はあ……?」
タッ タッ タッ…
兵士「レーダーに異常あり! どうなってるんだ!?」
大尉「何!?」
大尉「どういう事だ!? 報告しろ!」
コック「!!」
コック「おい! 空を見ろ!」
ゴゴゴゴゴゴゴ…
大尉「」
比企谷「…………」
鳴上「…………」
弁護士「」
502: 2023/07/28(金) 01:08:30 ID:GG4SZrgA0
空を見上げると……
そこには巨大な輪っか
でかすぎて遠近感が狂うが、少なくとも
マザーシップよりも大きい全長はある
何かがゆっくりと降りて来ようとしていた。
見間違う訳はない
今度は来るのを待っていた。
必ず過去を変えてやる!
.
503: 2023/07/28(金) 01:09:18 ID:GG4SZrgA0
コック「なんだあれは!?」
大尉「宇宙船か?……プライマーめ!」
兵士「バカな、バカな、バカな!」
兵士「もう戦う力なんて無い! なのにまた新しい戦力を投入するのかよ!」
運転手「今日を生きるだけで精一杯なんだ」
運転手「もう止めてくれ!」
兵士「嫌だ……もう嫌だぁっ!」
兵士「いまさら俺たちに何が出来る!?」
兵士「もうお終いだ!」
504: 2023/07/28(金) 01:09:58 ID:GG4SZrgA0
ゴゴゴゴゴゴゴ…
兵士「!」
兵士「か、怪物が接近して来ます!」
兵士「かなりの大軍です!」
大尉「あの巨大物体を守ろうとしてるのか……クソッ!」
大尉「そうはさせるか!」
ダダダダダダダッ!
ドォンッ! ドォンッ!
コック「ひいいっ!」
運転手「もうダメだぁ!」
ダダダダダダダッ!
比企谷「鳴上!」
鳴上「ああ、分かってる!絶対生き残るぞ!」
ダダダダダダダッ!
兵士「!!」
505: 2023/07/28(金) 01:10:52 ID:GG4SZrgA0
兵士「怪物どもがさらに接近!」
大尉「何!?」
大尉「この付近を封鎖する!」
大尉「怪物どもを近づけるな!」
ダダダダダダダッ!
ドォンッ! ドォンッ!
比企谷「簡単に言ってくれるな!」
鳴上「くっ……!」
弁護士「はあっはあっ……」
506: 2023/07/28(金) 01:11:38 ID:GG4SZrgA0
運転手「な……あれは何だ?」
大尉「今度は何だ! 報告しろ!」
運転手「見た事もない形の飛行物体が近づいてきます!」
大尉「飛行物体だと!?」
運転手「はい!」
比企谷「飛行物体……」
比企谷(例の……白いクラゲみたいなやつか)
比企谷(!?)
鳴上(いち…二……六隻!?)
比企谷(数が増えた……)
兵士「!?」
兵士「な、何だ? 敵の船が……巨大船に変化!」
グオンッ…
大尉「やはり……何か始めるつもりか!」
507: 2023/07/28(金) 01:12:35 ID:GG4SZrgA0
フォンッ… フォンッ
フォンッ
運転手「あの光は何なんだ!?」
コック「いったい……何が起きてるんだ!?」
シュン! シュン! シュン!
比企谷(来る……)
比企谷(花村が目の前から消えた、アレが――)
ズキィッ!!
比企谷「ぐがっ!?」
ズキズキズキィッ!!
比企谷「あっ……がっ……がががっ!!」
鳴上「比企谷!?」
508: 2023/07/28(金) 01:13:20 ID:GG4SZrgA0
鳴上「比企谷、大丈夫か!?」
比企谷「…………」
鳴上「比企谷!」
比企谷「…………」
比企谷「……お……お前……」
比企谷「誰だ……?」
鳴上「!?」
比企谷「」 ガクッ…
鳴上「比企谷!!」
運転手「敵の船が……消えた?」
コック「どういう事だ……奴ら血迷ったのか?」
弁護士「何が……起きたんだ?」
509: 2023/07/28(金) 01:14:07 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――
翌日の朝
ベース251
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……ぅ……」
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……こ……ここは……」
??「目が覚めたか、比企谷」
比企谷「…………」
比企谷「……誰だ?」
510: 2023/07/28(金) 01:14:54 ID:GG4SZrgA0
??「…………」
??「俺は鳴上」
鳴上「鳴上悠だ」
比企谷「鳴上……知らないな」
ムク…
比企谷「あれから……あのでかいやつが来てから」
比企谷「どれくらいだ?」
鳴上「だいたい20時間くらいだ」
比企谷「マジか……ほぼ丸一日寝てたのかよ」
鳴上「…………」
鳴上「比企谷、もう時間が無い」
511: 2023/07/28(金) 01:15:38 ID:GG4SZrgA0
比企谷「……さっきから馴れ馴れしいな」
鳴上「いいから聞いてくれ」
比企谷「…………」
鳴上「俺の予想では……恐らく次の時間で俺は氏んでいるか」
鳴上「お前は八十稲羽に来ない道を歩んだのだと思う」
比企谷「……?」
鳴上「くっ……時間が無いのに」
鳴上「どう説明すればいいんだ……!」
比企谷「……少なくとも味方ってのは理解してる」
比企谷「何を伝えたいんだ?」
512: 2023/07/28(金) 01:16:24 ID:GG4SZrgA0
鳴上「…………」
鳴上「……まず、リング……あの巨大船の事だが」
鳴上「あれには弱点があって」
スタ スタ スタ
弁護士「あっ、目が覚めたんですか」
弁護士「良かった」
比企谷「心配を掛けたみたいだな……」
弁護士「朝食は取れそうですか?」
比企谷「ああ、食える」
鳴上「…………」
弁護士「あれ?……あなたは?」
弁護士「すみません、あなたの分を忘れたみたいです」
弁護士「すぐ取ってきますね」
鳴上「…………」
513: 2023/07/28(金) 01:17:19 ID:GG4SZrgA0
弁護士「どうぞ」
スッ スッ
比企谷「ありがとう」
鳴上「ありがとう」
ムシャムシャ
弁護士「……食べながらでいいので聞いてください」
弁護士「数が……合わないんです」
比企谷「?」
比企谷「何の数が合わないんだ?」
弁護士「小分けしておいた朝食です」
弁護士「何故か犠牲者も居ないのに朝食が余ってしまった」
514: 2023/07/28(金) 01:17:53 ID:GG4SZrgA0
比企谷「間違えただけじゃないのか?」
鳴上「…………」
弁護士「もちろんその可能性もあります」
弁護士「さっきも……こちらの方の分をうっかり忘れてましたし……」
鳴上「…………」
弁護士「ですが、数日分の食料を小分けしておいたのに」
弁護士「犠牲者が居なかったにも関わらず余ってしまった」
比企谷「…………」
鳴上「…………」
弁護士「何か……何か、妙なんです」
弁護士「まるで居たはずの人間が消えてしまった様な……」
弁護士「変な違和感があって……」
515: 2023/07/28(金) 01:18:45 ID:GG4SZrgA0
比企谷「…………」
鳴上「…………」
ムシャムシャ
弁護士「すみません、おかしな話をしてしまって」
比企谷「いや……」
鳴上「別に構わない」
ゴチソウサマ
弁護士「大尉がこの後、重要な作戦を行うから」
弁護士「例の部屋へ集まれ、との事です」
比企谷「分かった」
鳴上「…………」
516: 2023/07/28(金) 01:19:27 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――
ベース251
入り口付近
大尉「いいか、クズども!」
大尉「リングはプライマーの重要な船と思われる」
大尉「あれを落とせば、戦局は変えられる!」
大尉「リングを破壊するんだ!」
オオー!
517: 2023/07/28(金) 01:20:18 ID:GG4SZrgA0
弁護士「いよいよ、最後の作戦ですね……」
比企谷「ドローンは俺が一機残らず叩き落とす」
比企谷「リングの破壊は任せる」
鳴上「…………」
鳴上「ドローン?」
弁護士「開戦初期からプライマーが使ってる厄介な奴です」
鳴上「…………」
比企谷「……プライマーの放った殺戮兵器だ」
比企谷「直径5mくらいの円盤型浮遊物体で」
比企谷「小口径のプラズマ弾で無差別に人間を頃しに来る」
比企谷「こんな事は常識だぞ」
鳴上「…………」
518: 2023/07/28(金) 01:20:58 ID:GG4SZrgA0
比企谷「俺の恋人も……アレに殺された」
鳴上「…………」
鳴上(俺と知り合わなかったのは、その辺が理由か?)
比企谷「さあ、行くぞ」
タッ タッ タッ
―――――――――――
ビビビッ ビビビッ
ダンダンッ! ボウン!
鳴上「あれが……ドローン」
鳴上(確かに空中にフワフワ浮いている円盤だ)
比企谷「…………」
ダンダンッ! ボウン!
鳴上「」
鳴上(上手い……比企谷、次々とドローンを落としている!)
519: 2023/07/28(金) 01:21:53 ID:GG4SZrgA0
弁護士「凄い……」
弁護士「そういえば……ドローンキラーと呼ばれた兵士が居たんですが」
弁護士「彼がそうなのかも知れません」
鳴上「…………」
タッ タッ タッ
比企谷「…………」
鳴上「待て、待ってくれ」
比企谷「……なんだ?」
鳴上「比企谷……もう時間が無い」
鳴上「だから、要点だけを話す」
520: 2023/07/28(金) 01:22:47 ID:GG4SZrgA0
比企谷「さっさと言え。ここは戦場だぞ」
鳴上「分かっている」
鳴上「まず……リングには弱点がある」
比企谷「そういえば……さっき、そんな事を言ってたな」
鳴上「ここからは見えないが……」
鳴上「リングの真下に赤く光る部分がある」
鳴上「そこが弱点だ」
比企谷「…………」
比企谷「何故そんな事を知っている?」
鳴上「時間を繰り返し遡っているからだ」
比企谷「はあ?」
521: 2023/07/28(金) 01:23:41 ID:GG4SZrgA0
鳴上「その事を説明する時間が無い」
鳴上「今は……とにかく俺を信じて」
鳴上「比企谷にリングの弱点を破壊してもらいたい」
比企谷「…………」
鳴上「そして、時間を遡ったら八十稲羽という場所を目指してくれ」
比企谷「…………」
鳴上「…………」
比企谷「……良く分からんが、分かった」
鳴上「!」
比企谷「だが、援護はしてもらうぞ」
鳴上「分かっている」
鳴上「ドローンや怪物は任せてくれ」
比企谷「…………」
522: 2023/07/28(金) 01:24:28 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――
タッ タッ タッ
鳴上「うおおおおおおっ!」
ダダダダダダダッ!
鳴上「…………」
鳴上(比企谷……仮説でしか無いが)
鳴上(俺みたいに記憶の改変を受けない様になるには)
鳴上(いくつかの理由があると思う)
ダダダダダダダッ!
鳴上(まず考えられるのは……ペルソナ使いであるという事)
鳴上(だが……微かながら比企谷は記憶改変前の花村の事を覚えていた)
ボウンッ! ボウンッ!
523: 2023/07/28(金) 01:25:26 ID:GG4SZrgA0
鳴上(つまり、ペルソナも関係しているかもしれないが)
鳴上(それは頭痛が伴うか、否か、という話で)
鳴上(記憶改変の影響成否は……)
ダダダダダダダッ!
鳴上(リングの弱点への攻撃の有無、という可能性が高い!)
鳴上「うおおおおおおおっ!」
ダダダダダダダッ!
鳴上「はあっはあっ……」
鳴上(…………)
鳴上(すまない……比企谷)
鳴上(これでお前も……俺の様に大切な人の氏を)
鳴上(何度も見て、記憶する地獄へと引きずり込んでしまう……)
524: 2023/07/28(金) 01:26:14 ID:GG4SZrgA0
タッ タッ タッ
比企谷「…………」
比企谷「!」
比企谷「あれか」
ダンッ! ダンッ!
グビビビビビ…
比企谷「…………」
比企谷(なるほど……確かに効いてるみたいだ)
ダンッ! ダンッ!
ダンッ! ダンッ!
比企谷(的はでかい……これで!)
525: 2023/07/28(金) 01:27:22 ID:GG4SZrgA0
ダンッ!
ズガァアアアアアアンッ!!
……ォォォオオオオオ
バチバチバチバチッ!
比企谷「…………」
比企谷「終わった……な」
タッ タッ タッ
鳴上「比企谷……お見事」
比企谷「ええと……鳴上、か」
鳴上「もし、八十稲羽へ辿り着いたら」
鳴上「陽介……花村、という奴にペルソナの事を聞いてくれ」
比企谷「はあ?」
鳴上「いいか? 八十稲羽、花村、ペルソナ、だ」
526: 2023/07/28(金) 01:28:18 ID:GG4SZrgA0
……何を言ってるんだ、こいつ
リングからの光が強くなってきた。
てっきり、こうなる事を知っていて
自分だけ助かるつもりで頼んだと思ったが……
そうでは無かったみたいだ。
まあ……雪乃もみんなも居ない
こんな地獄に未練なんぞ無いから
引き受けたってのもあるが……
.
527: 2023/07/28(金) 01:28:54 ID:GG4SZrgA0
もう…… どうでもいい……
やれるだけの事は……
やったよな……
.
528: 2023/07/28(金) 01:29:47 ID:GG4SZrgA0
― The Earth Defense Force 3 ―
― begins now ―
―
―――
―――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――――
529: 2023/07/28(金) 01:30:33 ID:GG4SZrgA0
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――
―――
―
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……ん?」
比企谷「…………」
比企谷「あれ? 生きてる」
530: 2023/07/28(金) 01:31:15 ID:GG4SZrgA0
???「んんっ……」
比企谷「……?」
比企谷「!」
雪ノ下「…………」
比企谷「…………」
比企谷「雪……乃?」
雪ノ下「…………」 スースー
比企谷「生きてる……雪乃が……」
比企谷「生きてる……!」
531: 2023/07/28(金) 01:34:02 ID:GG4SZrgA0
何が起こったんだ?
夢でも見てるのか?
そこには……
俺の隣で寝息を立て眠っている
雪乃が……確かに居た……
.
533: 2023/08/18(金) 20:01:37 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
鳴上「…………」
鳴上「……う……」
鳴上「…………」
鳴上「!」
ガバッ!
鳴上「…………」
鳴上「ここは……避難所?」
鳴上「…………」
鳴上「そうだ、日付」
ゴソゴソ…(ケータイ取り出し)
鳴上「…………」
534: 2023/08/18(金) 20:02:25 ID:kn2jtFKE0
2022.06/04.02:04
鳴上(プライマー襲撃から……2週間後だ!)
鳴上(良し!)
鳴上(これで……菜々子を、叔父さんを、みんなを救えるチャンスがある!)
鳴上(そうと決まれば……いや)
鳴上(今は深夜の2時か)
鳴上(明るくなるのを待って……)
鳴上(…………)
鳴上(待てよ)
鳴上(リングに白い船が吸い込まれた後、比企谷は俺を認識できてなかった)
鳴上(つまり、俺は氏んでいる可能性がある)
鳴上(…………)
535: 2023/08/18(金) 20:03:08 ID:kn2jtFKE0
鳴上(……ここはさっさと行動に出るべき、か)
鳴上(だが……今回もりせは……)
鳴上(…………)
鳴上(怪物は夜に動かない)
鳴上(そこは変わっていないハズ)
鳴上「……八十稲羽に向かわないと」
―――――――――――
比企谷「…………」
比企谷(……俺は確か)
比企谷(リングを破壊して)
比企谷(…………)
536: 2023/08/18(金) 20:04:00 ID:kn2jtFKE0
比企谷(ええと……鳴上、とか言ったか?)
比企谷(時間を遡るとか何とか……)
比企谷(あと……何だ)
比企谷(…………)
比企谷(思い出せ)
比企谷(…………)
比企谷(…………)
比企谷(!)
比企谷(そうだ、八十稲羽、花村、ペルソナ!)
比企谷(八十稲羽へ行ってどうのとか言ってたな)
比企谷(…………)
比企谷(忘れない内にケータイのメモへ書いておこう)
ピピロピン♪
537: 2023/08/18(金) 20:05:07 ID:kn2jtFKE0
比企谷(これで良し)
比企谷(あとは……)
雪ノ下「…………」 スースー
比企谷(……記憶通りなら雪乃は)
比企谷(明日……いや、今日の朝、この避難所はドローンの襲来を受け)
比企谷(雪乃は殺される)
比企谷(…………)
比企谷(今すぐに逃げないといけない)
比企谷(それとも……隠れてやり過ごすか?)
比企谷(…………)
比企谷(ダメだ、身動きが取れなくなる)
比企谷(ほとんど着の身着のままなんだ)
比企谷(動けなくなっただけで終わる)
538: 2023/08/18(金) 20:06:00 ID:kn2jtFKE0
雪ノ下「…………」 スースー
比企谷(……心苦しいが)
比企谷(雪乃に起きてもらって逃げの一択だ)
比企谷「……雪乃」
雪ノ下「…………」
比企谷「雪乃……起きてくれ」
ぺシぺシ
雪ノ下「……ん……んん……」
比企谷「雪乃……」
雪ノ下「…………」
雪ノ下「なに……? 八幡……」
539: 2023/08/18(金) 20:06:53 ID:kn2jtFKE0
比企谷「今すぐここを出よう」
雪ノ下「…………」
雪ノ下「……ええ?」
雪ノ下「今……何時? まだ暗いじゃない……」
比企谷「……嫌な予感がするんだ」
比企谷「眠いのは分かる……だが、頼む」
雪ノ下「…………」
雪ノ下「……分かった」
比企谷「すまないな」
540: 2023/08/18(金) 20:07:39 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
数時間後
都内某所
スタ スタ スタ
鳴上「…………」
鳴上「空が白み始めて来たな」
鳴上「…………」
鳴上「…………」
フゥゥゥゥゥゥン…
鳴上「……?」
鳴上「何の音だ?」
ビビビッ ビビビッ
鳴上「!」
鳴上「これは……ドローンの!」
541: 2023/08/18(金) 20:08:21 ID:kn2jtFKE0
鳴上「」
フゥゥゥゥゥゥン… フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン… フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン…
鳴上「くそっ!!」
ビビビッ ビビビッ
鳴上「はあっはあっ」
タッ タッ タッ
鳴上(ダメだ……! 逃げきれない!)
「ドローン?」
「開戦初期からプライマーが使ってる厄介な奴です」
鳴上(…………)
鳴上(菜々子の事で……俺は焦ってしまったんだな)
542: 2023/08/18(金) 20:09:30 ID:kn2jtFKE0
鳴上(俺は……まず)
鳴上(EDFに行って、武器を手に入れるべきだったんだ)
ビビビッ ビビビッ
ビシュッ!
鳴上「ぐあっ!」
ドサッ…
鳴上「あ……足が……」
フゥゥゥゥゥゥン… フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン… フゥゥゥゥゥゥン…
フゥゥゥゥゥゥン…
鳴上(…………)
鳴上(菜々子……すまない……)
543: 2023/08/18(金) 20:10:18 ID:kn2jtFKE0
ビビビッ ビビビッ
ビシュッ!
.
544: 2023/08/18(金) 20:11:24 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
少佐「新しいタイプの敵が出現した模様です」
本部「何!?」
少佐「小型の……浮遊円盤という報告がなされています」
本部「どこから来た?」
少佐「不明です」
少佐「行動パターンを解析しました」
少佐「この兵器は……自立型の戦闘ドローンと思われます」
少佐「攻撃目標は恐らく……人間です」
本部「無人の殺戮兵器か……」
本部「こんな兵器が野放しになってみろ」
本部「途方もない被害が出るぞ」
本部「すべて撃ち落とさねば……!」
545: 2023/08/18(金) 20:12:03 ID:kn2jtFKE0
少佐「撃墜報告がありました」
少佐「どうやら、例の怪物を落とす大型輸送船の様な」
少佐「驚異的な防御力は無い模様です」
本部「よし、唯一の良い情報だな!」
本部「各員、アンチ・マテリアル・ライフルを使用しろ!」
本部「一機残らず破壊するんだ!」
少佐「情報収集を最優先してください」
少佐「回収班の残骸回収の援護を」
本部「そんな悠長な事を言ってる場合か!」
546: 2023/08/18(金) 20:13:02 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
比企谷「ふう……ふう……」
比企谷「雪乃、大丈夫か?」
雪ノ下「ええ……何とか」
比企谷「少し、休憩しよう」
雪ノ下「そうして貰えるとありがたいわ……」
比企谷「すまん」
ストン…
比企谷(…………)
比企谷(午前7時……)
比企谷(例の避難所でドローンが襲撃している頃……か)
比企谷(…………)
547: 2023/08/18(金) 20:13:46 ID:kn2jtFKE0
比企谷(俺はあの時、雪乃が氏んだあと)
比企谷(EDFへ入った)
比企谷(…………)
比企谷(雪乃を頃したドローンを一機残らず駆逐してやるつもりで)
比企谷(スナイパーライフルをとことん使いまくった)
比企谷(…………)
比企谷(ドローンキラー、殺戮マシンの殺戮者……)
比企谷(いろんな呼ばれ方をされたっけ)
比企谷(…………)
比企谷(ともかく、今は八十稲羽、だったか)
比企谷(ネットで調べたら行こうと思ってたルートの先だったし)
比企谷(いったい……何があるのだろうか)
548: 2023/08/18(金) 20:14:34 ID:kn2jtFKE0
トトンッ… トトンッ…
比企谷「!」
比企谷「この音……まさか!?」
雪ノ下「どうしたの?八幡」
比企谷「…………」 キョロキョロ
比企谷「!!」
比企谷「ベータ型!」
雪ノ下「ベータ……何?」
比企谷「雪乃! 荷物は全部捨てろ!」
雪ノ下「えっ」
比企谷「早く!」
雪ノ下「わ、分かったわ」
549: 2023/08/18(金) 20:15:10 ID:kn2jtFKE0
比企谷「あっちに走れ!」
雪ノ下「え、ええ!」
ダッ!
比企谷「クソッ!」
比企谷(うかつだった!)
比企谷(一匹とはいえ、丸腰でこんな開けた場所じゃ)
比企谷(逃げ様がないっ!!)
比企谷「雪乃! とにかく逃げろ!」
比企谷「あいつは俺が何とかする!」
雪ノ下「で、でも……!」
比企谷「いいから行け!」
雪ノ下「う、うん!」
550: 2023/08/18(金) 20:15:59 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
ザッ ザッ ザッ
部下A「!」
部下A「軍曹!あれを!」
軍曹「!?」
軍曹「民間人!? こんなところで何をやっている!?」
部下B「!!」
部下B「おい! 蜘蛛怪物が居やがるぞ!?」
部下C「ヤバイ……早く助けないと!」
軍曹「間に合うか……駆け足!」
タッ タッ タッ…
551: 2023/08/18(金) 20:17:01 ID:kn2jtFKE0
比企谷「来い……!」
比企谷「来いよ……雪乃の所には」
比企谷「絶対に行かせねぇ!」
トトンッ…
比企谷「なっ……」
だが……奴は……
俺には目もくれず……
大ジャンプをかまして……
比企谷「雪乃っ雪乃ぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
雪乃の目の前に着地した
比企谷「止めろ……!」
比企谷「止めろォォォォォォッ!!」
552: 2023/08/18(金) 20:17:43 ID:kn2jtFKE0
そして
酸を含んだ
糸を
雪ノ下「あ……ああ……」
雪乃に……
巻きつけた
比企谷「うわあああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
ダダダダダダダッ!
比企谷「!!」
ギシャァァ…
ドサッ…
553: 2023/08/18(金) 20:18:32 ID:kn2jtFKE0
軍曹「大丈夫か!? 民間人!」
比企谷「雪乃、雪乃っ!」
ジュウウウゥゥ…
軍曹「民間人!? 止めろ!手が解け落ちるぞ!」
比企谷「うがっ!…あっ……がっ!」
酸を含んだ糸が
俺の手を焼く
比企谷「雪乃っ!」
比企谷「」
……そこに
雪乃は居なかった
比企谷「……う」
比企谷「うげぇおげぇおごぉ……」ビチャビチャビチャ…
554: 2023/08/18(金) 20:19:19 ID:kn2jtFKE0
そこにあったのは
雪乃『 だったもの 』
でしか無かった……
軍曹「誰か!エイドキットを持って来い!」
軍曹「民間人、まずは水で患部を洗うぞ」
ジャバジャバジャバ…
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……っ……」
555: 2023/08/18(金) 20:20:19 ID:kn2jtFKE0
比企谷「あああああああああああああああああああっ……」
比企谷「雪…乃……ゆ゛ぎの゛……ゆ゛ぎの゛ぉぉぉ……」
比企谷「ひぎっ…あああああああああああああああああああ……」
部下A「軍曹、エイドキットです」
軍曹「ああ……民間人、しっかりしろ」
軍曹「よし、傷は思ったより酷く無い」
部下B「うわっ……こりゃ……」
部下C「……恋人か家族、というところでしょうか」
部下A「どうします? 軍曹」
軍曹「……連れて行こう。安全な場所までな」
部下A「分かりました」
556: 2023/08/18(金) 20:21:17 ID:kn2jtFKE0
比企谷「うっうっ……うぐっ……」
軍曹「立て、民間人」
軍曹「大切な人が殺され……それで終わりか?」
軍曹「悔しくは無いのか?」
比企谷「…ぐ……うう………」
軍曹「生きろ」
軍曹「生きて、生き抜いて、その悔しさを、怒りを、憎しみを」
軍曹「一匹でも多く、奴らにぶつけてやれ!」
比企谷「……ぁ……ぎっ……ぐっ…………」
スクッ…
軍曹「よし、いいぞ! 良く立ち上がった!」
軍曹「その息だ、民間人!」
557: 2023/08/18(金) 20:22:03 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
総司令官より全兵士へ
我々は敵の奇襲攻撃を受け
多大な損害を被った……
戦果は全世界に及び
今も拡大し続けている
残念ながら……
初戦は敵にしてやられた
.
558: 2023/08/18(金) 20:22:42 ID:kn2jtFKE0
だが、まだ負けた訳ではない
今重要な事は人々が
危険に晒されているという事だ
我々は衝撃から立ち直り
反撃を開始しなければならない
EDFは再び立ち上がる
.
559: 2023/08/18(金) 20:23:29 ID:kn2jtFKE0
今、この時から!
.
560: 2023/08/18(金) 20:24:07 ID:kn2jtFKE0
―――――――――――
数日後
山中の道
軍曹「……どうしても行くのか、民間人」
比企谷「はい」
軍曹「本当に手は大丈夫なのか?」
比企谷「まだ少し痛みますが……包帯も一人で巻けます」
軍曹「…………」
比企谷(……俺は、この後起こる地獄を知っている)
比企谷(だから、このまま付いて行ってもダメだ)
比企谷(同じ事をしていてはダメなんだ)
561: 2023/08/18(金) 20:25:15 ID:kn2jtFKE0
軍曹「分かった……決意は固いみたいだな」
軍曹「では、軍のものである、その銃は返してもらう」
比企谷「…………」
部下A「軍曹!?」
部下B「おいおい……マジかよ」
部下C「軍曹、確かに軍規ではそうなっていますが」
比企谷「……いえ、その通りです」
スッ…
比企谷「いままで、ありがとうございました」
軍曹「ああ……」
軍曹「……んん?」
比企谷「?」
562: 2023/08/18(金) 20:25:54 ID:kn2jtFKE0
軍曹「なんだ、この銃、壊れているな」
軍曹「民間人……廃棄しておけ」
スッ
比企谷「え……」
部下A「本当だ、壊れてますねー」
部下B「おっと、このマガジンも壊れてやがる」
部下B「これもついでに廃棄しといてくれよ、民間人」
部下C「じゃあ、これも頼む」
比企谷「皆さん……」
軍曹「お前の手が完全なら、もっと活躍できる場はある」
軍曹「用事が済んだら、ぜひ志願してくれ」
563: 2023/08/18(金) 20:26:28 ID:kn2jtFKE0
部下A「短い間だったが……優秀な奴だってのは分かる」
部下B「入隊したら熱烈歓迎してやるぜ?」
部下C「楽しみにしてるぞ、民間人」
比企谷「…………」
比企谷「その時は……お願いします」
軍曹「ああ」
軍曹「じゃあな、民間人」
部下A「体を大事にな、民間人」
部下B「元気でな」
部下C「また会える事を祈ってる」
比企谷「…………」
ザッ ザッ ザッ…
564: 2023/08/18(金) 20:27:10 ID:kn2jtFKE0
比企谷「…………」
比企谷(八十稲羽へ……急ごう)
スタ スタ スタ
比企谷(…………)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
比企谷(…………)
比企谷(雪乃……救う事が出来なかった)
比企谷(氏ぬ運命……とかじゃないよな)
比企谷(…………)
565: 2023/08/18(金) 20:27:49 ID:kn2jtFKE0
「俺の予想では……恐らく次の時間で俺は氏んでいるか」
「お前は八十稲羽に来ない道を歩んだのだと思う」
比企谷「…………」
比企谷(鳴上……とか言ったな)
比企谷(…………)
比企谷(とにかく八十稲羽だ)
比企谷(あいつに話を聞かないと……)
比企谷(…………)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
比企谷(八十稲羽、花村、ペルソナ……)
566: 2023/08/18(金) 20:28:41 ID:kn2jtFKE0
雪乃を失った俺にとって
微かな希望。
それを呪文の様につぶやきながら
俺は山中を歩いて行った……
.
568: 2023/08/25(金) 20:38:19 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
総司令官より全兵士へ
重要な情報を伝える
敵性勢力の正体だ
彼らは……地球外文明人と推測される
皆の気持ちは良く分かる
信じられる訳がない
私の頭がおかしくなったと疑った者も居るだろう
しかし残念な事に……私は正気だ
.
569: 2023/08/25(金) 20:38:59 ID:U7xrdXps0
これは公式放送である
我々は地球外文明と遭遇した
地球は侵略を受けている
.
570: 2023/08/25(金) 20:39:39 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
総司令官より全兵士へ
敵は空からやって来る
今現在、地球上に安全な場所はない
あらゆる場所が戦場になり得る
全ての兵士が戦いに備えなければならない
全兵士が最前線に居るものと覚悟して欲しい
.
571: 2023/08/25(金) 20:40:27 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
稲羽市 八十稲羽
比企谷「はあ……はあ……」
比企谷「着いた……八十稲羽だ」
比企谷「…………」
比企谷(花村……だったな)
比企谷(探さないと……)
比企谷(…………)
比企谷「すみません」
比企谷「花村、という人を知りませんか?」
572: 2023/08/25(金) 20:41:17 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
比企谷「…………」
比企谷「ここが……ジュネス、か」
ドサッ…
比企谷「…………」
比企谷(少し……休もう)
比企谷(…………)
比企谷(…………)
???「……お兄さん、大丈夫?」
比企谷「……?」
??「菜々子、お父さんから離れるんじゃない」
菜々子「はぁい……」
比企谷「…………」
573: 2023/08/25(金) 20:42:23 ID:U7xrdXps0
菜々子「お兄さん、ひなんじょ、あっちの高校でやってるよ」
菜々子「良かったら行ってみて」
比企谷「…………」
比企谷「……ありがとう」
菜々子「うん、お元気でね!」
タッ タッ タッ…
比企谷「…………」
比企谷「避難所、か……」
比企谷(そっちに居るかもしれないな)
比企谷(…………)
574: 2023/08/25(金) 20:43:10 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
比企谷「…………」
比企谷「すみません」
??「ん? 何ですか?」
比企谷「花村、という人を探してるんですが……」
??「へ? 親父の事か?」
比企谷「親父?」
比企谷「ええと……鳴上、という人の……」
??「!」
??「悠の事を知ってるのか!?」
比企谷「え……じゃあ、花村って……お前か?」
花村「それより悠だ!」
花村「あいつは……あいつは今どうしてるんだ!?」
比企谷「ちょ、ちょっと落ち着いてくれ……」
575: 2023/08/25(金) 20:43:44 ID:U7xrdXps0
花村「!」
花村「す、すまん……」
比企谷「いや……それより、場所を変えたいんだが」
比企谷「いいか?」
花村「分かった」
花村「でもその前に、せめて名前を教えてくれ」
比企谷「比企谷。比企谷八幡、だ」
花村「OK、比企谷、だな」
花村「こっちへ来てくれ」
比企谷「ああ」
576: 2023/08/25(金) 20:44:18 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
ジュネス フードコート
花村「ここでいいか?」
比企谷「……ああ」
花村「それで、悠は?」
比企谷「…………」
比企谷「どう……説明すればいいのか」
花村「はあ?」
比企谷「俺は……鳴上に」
比企谷「八十稲羽に居る花村、という人物から」
比企谷「ペルソナの事を聞け、と言われて来たんだ」
花村「!?」
577: 2023/08/25(金) 20:45:28 ID:U7xrdXps0
比企谷「正直、俺にも何が何だか良く分からなくてな……」
比企谷「そう言われて別れた後」
比企谷「鳴上がどうなったのかは……分からない」
花村「…………」
花村「……そうか」
比企谷「それで……ペルソナって言うのは何だ?」
花村「う~ん……」
花村「それを口で説明すんのは難しいな……」
比企谷「…………」
花村「でも……悠がお前に教えろって事は」
花村「何かしらの意味があるんだろうな」
比企谷「…………」
578: 2023/08/25(金) 20:46:30 ID:U7xrdXps0
花村「それに……あの事と関係があるのかもしんねえし」
比企谷「あの事?」
花村「あーなんでもねぇ」
花村「ちょい時間貰えるか?」
比企谷「ああ」
花村「うし。じゃあちょっと待っててくれ」
タッ タッ タッ…
比企谷「…………」
―――――――――――
花村「お待たせ」
花村「えーっと……比企谷、だったか?」
比企谷「ああ」
579: 2023/08/25(金) 20:47:22 ID:U7xrdXps0
比企谷「……ずいぶん大勢連れて来たな」
花村「んじゃ、まずは自己紹介からだな」
花村「里中から言ってくれ」
里中「へいへい」
比企谷「…………」
里中「あたしは里中。里中千枝よ」
里中「よろしく、比企谷くん」
比企谷「……ああ」
??「初めまして。私は天城。天城雪子」
天城「千枝とは幼馴染なの」
比企谷「……よろしく」
??「俺ァ巽完二だ」
完二「先輩とタメっスか? なら完二でいいっスよ」
比企谷「……お、おう」
580: 2023/08/25(金) 20:47:55 ID:U7xrdXps0
??「初めまして。白鐘直斗、と言います」
比企谷「……?」
比企谷「どこかで聞いた様な名前だな……?」
直斗「……去年、報道番組に出演しましたからね」
比企谷「…………」
比企谷「あ」
比企谷「少年探偵の?」
直斗「ええ、それです」
直斗「巽くんと同い年なので直斗、でいいですよ」
比企谷「分かった」
581: 2023/08/25(金) 20:49:18 ID:U7xrdXps0
??「ハイハーイ! オオトリはクマクマ!」
比企谷「…………」
花村「おいこらクマ吉!」
花村「挨拶は大人しくしろっつったろ!」
クマ「もーヨースケは器がちっちゃいクマね」
クマ「だからカノジョ出来ないクマ」
花村「うっせーよ!?」
比企谷「…………」
花村「とと、すまん、比企谷」
比企谷「いや……」
比企谷「それで? この人数を集めたのには」
比企谷「何の意味があるんだ?」
582: 2023/08/25(金) 20:49:58 ID:U7xrdXps0
花村「それなんだが……ま、こっちに来てくれ」
比企谷「……?」
―――――――――――
ジュネス 家電売り場
花村「さて……俺たち以外誰も居ないよな?」
里中「うん……大丈夫」
比企谷「…………」
完二「んじゃ、行きますか」
直斗「ええ」
ブウウウウウンッ…
比企谷「」
583: 2023/08/25(金) 20:50:45 ID:U7xrdXps0
比企谷「え……!?」
比企谷「ちょ……テレビに何したんだ!?」
花村「驚くのはまだ早いぜ」
花村「天城、先に行ってくれ」
天城「うん、分かった」
スッ…
比企谷「」
比企谷「テ、テレビに……入った!?」
花村「おーし、次々行け」
里中「ほーい」
直斗「お先に」
完二「中は結構広いっスよ」
クマ「ムホホー」
584: 2023/08/25(金) 20:51:38 ID:U7xrdXps0
比企谷「…………」
花村「さ、行ってくれ、比企谷」
比企谷「…………」
比企谷「わ……分かった」
比企谷「…………」
比企谷「……せーのっ!」
ブウウウウウンッ…
花村「…………」
花村「よし、最後は俺っと」
ブウウウウウンッ…
585: 2023/08/25(金) 20:52:12 ID:U7xrdXps0
―
―――
―――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
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―――――――――
―――
―
586: 2023/08/25(金) 20:52:49 ID:U7xrdXps0
ドサッ!
比企谷「うぐっ!」
比企谷「…………」
比企谷「こ、ここは……?」
そこは……豊かな大自然が広がる
さわやかな世界だった。
まるで、世界中の綺麗な景色を集めた様な
そんな印象を抱いてしまうくらいの
絶景が広がっていた。
比企谷「…………」
587: 2023/08/25(金) 20:53:45 ID:U7xrdXps0
里中「テレビの中の世界へようこそ」
比企谷「テレビの……中?」
天城「まあ……混乱するよね」
直斗「以前は、ちょっと恐ろしい世界でした」
完二「そのへん、詳しく話すと長くなるっス」
ストンッ
花村「っと。お待たせ」
花村「どうだ? 比企谷」
花村「驚いたか?」
比企谷「ああ……」
588: 2023/08/25(金) 20:54:41 ID:U7xrdXps0
比企谷「この世界が……ペルソナなのか?」
花村「いや。ペルソナってのはな……」
花村「スサノオ!」
ドンッ!
比企谷「」
比企谷「なっ……!?」
花村「これが、ペルソナだ」
比企谷「…………」
比企谷「まるでス○ンドだな……」
花村「その例えは止めて」
比企谷「…………」
589: 2023/08/25(金) 20:55:34 ID:U7xrdXps0
比企谷「スタ……ペルソナが何かは分かったが」
比企谷「その力は魅力だな」
比企谷「プライマー相手でも使えそうだ」
花村「あー……それがな」
花村「ペルソナは、テレビの世界限定の力なんだ」
比企谷「……現実世界では使えないのか」
花村「でもな、比企谷」
花村「このペルソナ能力は、自分と……いや」
花村「もっとも嫌な、もう一人の自分と向き合う事で」
花村「手に入る力なんだ」
比企谷「もっとも嫌な……自分?」
590: 2023/08/25(金) 20:56:22 ID:U7xrdXps0
花村「たぶんだが……悠は……鳴上は」
花村「比企谷にもそうして欲しいと思って」
花村「お前にペルソナの事を話したんだと思う」
比企谷「…………」
比企谷「もう一人の自分……ね」
比企谷「それで、どうやれば良いんだ?」
花村「それなんだが……」
花村「クマ、例の場所、どうなってる?」
クマ「う~ん……前の時みたいに広がっては無いクマ」
花村「そうか」
591: 2023/08/25(金) 20:57:26 ID:U7xrdXps0
比企谷「広がる?」
花村「比企谷……言わなくても分かるかも知んねーが」
花村「自分と向き合う……ペルソナ能力を手に入れるのは」
花村「結構な危険が伴う」
比企谷「…………」
花村「ましてや悠の真意も分からないしな」
花村「いざとなったら、俺たち全員で助けるつもりだが……」
花村「それでもやるか?」
比企谷「…………」
比企谷「何だか分からないが……」
比企谷「その為に俺はここへ来た」
花村「…………」
花村「よし。分かった」
592: 2023/08/25(金) 20:58:30 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
????
花村「ここか?クマ」
クマ「そうクマ」
クマ「センセイやみんながこの世界の霧を晴らしてくれたクマけど……」
クマ「いつの間にか、ここだけ前の時みたいに霧が掛かってるクマ」
スチャ…
里中「……メガネかけると薄くなる」
里中「これも同じだね」
完二「やっぱ……あのエイリアンが関係してるんスかね?」
比企谷「……俺にも分かる様に言ってくれるとありがたいんだが」
593: 2023/08/25(金) 20:59:16 ID:U7xrdXps0
天城「本当に説明が難しいの……」
天城「たぶん……ここに居れば、変化があると思う」
天城「としか言えないかな……」
比企谷「…………」
比企谷(鳴上って奴は……俺に何をさせたいんだ)
比企谷「…………」
比企谷「なら」
ストン
比企谷「のんびり待つか」
花村「ああ、そうしていてくれ」
比企谷「…………」
花村「ところで……」
594: 2023/08/25(金) 21:00:06 ID:U7xrdXps0
花村「お前は……悠とはどんな知り合いなんだ?」
比企谷「…………」
比企谷「……かいつまんで言えば」
比企谷「前の時間……いや、未来のあいつと知り合った」
比企谷「という感じだろうか」
花村「……は?」
里中「どういう意味?」
比企谷「俺にも何が起こったのか、分からないんだ」
比企谷「それを知りたくて あいつの言う通り、ここへ来た」
里中「ふうん……」
天城「それじゃあ……ええと比企谷くん?の事を教えてもらえるかな?」
比企谷「俺か……」
595: 2023/08/25(金) 21:01:33 ID:U7xrdXps0
比企谷「名前は比企谷八幡。今年で2じゅ……いや、18か?」
完二「なんで疑問形なんスか?」
比企谷「簡単に言えば、未来の記憶を持っているからだ」
直斗「未来の……記憶?」
比企谷「ああ」
比企谷「俺はこの先、どうなるのか知っている」
直斗「…………」
花村「どうなるか知ってるたぁ……大きく出たな」
直斗「では……このプライマーとの戦争は」
直斗「どうなるんですか?」
比企谷「…………」
596: 2023/08/25(金) 21:02:31 ID:U7xrdXps0
比企谷「EDFは負ける」
一同「!?」
完二「ちょ……何言ってるんスか!?」
天城「テレビでは優勢だって言ってるけど……」
比企谷「…………」
比企谷「優勢どころか、一度も優勢だった時なんて無い」
花村「じゃ、じゃあ、今テレビが流してる話って……」
比企谷「パニックを避けるための大嘘だろう」
一同「…………」
比企谷「…………」
597: 2023/08/25(金) 21:03:42 ID:U7xrdXps0
直斗「……では」
直斗「どんな風に負けたんですか?」
直斗「負けた人類はどうなっているんですか?」
比企谷「…………」
比企谷「まず……今から5ヶ月後」
比企谷「プライマー襲撃から半年とちょいくらいか」
比企谷「後にマザーシップと呼ばれる敵の母船が現れる」
花村「母船?」
比企谷「全長がkm単位の超巨大宇宙船だ」
比企谷「そいつが降りて来た時、あの殺戮ドローンを大量に投下する」
比企谷「8隻全部がな」
598: 2023/08/25(金) 21:04:27 ID:U7xrdXps0
一同「」
花村「8隻!?」
里中「1隻じゃないの?」
比企谷「ああ……」
比企谷「しかも、世界各地でマザーモンスター、キング……」
比企谷「今の怪物の超巨大バージョンが大量発生して」
比企谷「それはEDFの駆除能力をはるかに超える物量で」
比企谷「どうしようもなくなる」
一同「…………」
比企谷「EDFも新戦力や装備で対抗するが……」
599: 2023/08/25(金) 21:06:56 ID:U7xrdXps0
比企谷「戦局を挽回する事は出来ず」
比企谷「今から……約一年後に総司令官ごと総司令部が消滅」
花村「…………」
比企谷「俺を鍛えてくれた軍曹も仲間もその年にやられ」
比企谷「組織としてのEDFは壊滅した」
天城「…………」
比企谷「以後、各地のレジスタンスやEDFの生き残りは」
比企谷「散発的な戦闘や怪物駆除を繰り返すが……焼け石に水だ」
直斗「…………」
比企谷「そしてプライマーは、惑星改造を始める」
クマ「わくせいかいぞう?」
600: 2023/08/25(金) 21:08:32 ID:U7xrdXps0
比企谷「妙な赤い気体を噴出する気味の悪い塔を」
比企谷「奴らはあちこちに建設した」
比企谷「詳しく調べた訳じゃないが、学者崩れの奴が」
比企谷「プライマーに適した環境へ地球を改造してるんだろうって推測していた」
一同「…………」
比企谷「おかげで……俺が知る未来の空は赤く染まっているぞ」
完二「なんスか……それ」
完二「絶望しかねえじゃないスか!!」
天城「信じたくない……そんな未来」
比企谷「だろうな……」
比企谷「俺だって変えられるなら変えたい。こんな未来」
601: 2023/08/25(金) 21:09:42 ID:U7xrdXps0
変えたい?
それはウソだろ……
比企谷「!?」
一同「!!」
比企谷「な、何だ?」
影・八幡「…………」
里中「出た……【シャドウ】!」
天城「比企谷くんの【シャドウ】だね」
比企谷「【シャドウ】?」
花村「さっき言った、お前のもっとも嫌な部分、見たくない心の一部」
花村「それがあれだ」
602: 2023/08/25(金) 21:10:32 ID:U7xrdXps0
比企谷「あれが……俺の」
影・八幡『絶望の未来を変える』
影・八幡『お題目としては良いよな。ヒーローとして真っ当だ』
比企谷「別にヒーローになりたい訳じゃない」
影・八幡『そうとも。本当はそんな事はどうでもいい』
影・八幡『お前が変えたいのは、いや、救いたいのは』
影・八幡『雪乃の事だけだもんな』
比企谷「……ああ。そうだ」
花村「雪乃?」
天城「女の子の名前だね」
603: 2023/08/25(金) 21:12:02 ID:U7xrdXps0
影・八幡『くくく……笑えるな』
比企谷「何が笑えるんだよ?」
影・八幡『お前はもう諦めているくせに』
比企谷「…………」
影・八幡『隠すなよ。さっきお前が言った事じゃないか』
影・八幡『変えられるなら変えたい? 裏を返せば、もう変えられないって』
影・八幡『自覚があるって事だろ?』
比企谷「……黙れ」
604: 2023/08/25(金) 21:13:00 ID:U7xrdXps0
影・八幡『はっ……何焦ってんだ?』
影・八幡『俺はお前なんだ。お前の正直な気持ちなんだよ』
影・八幡『雪乃はもうダメだ。変えられると思った雪乃の氏は回避できなかった』
影・八幡『もう……諦めた方が楽じゃないか』
比企谷「違う! 俺は……雪乃の事を諦めてなんて居ない!」
影・八幡『いや……ウソだな』
影・八幡『本当はもう……諦めてるんだ』
影・八幡『雪乃から逃げたいんだよ!』
比企谷「ち、違う! 俺は、俺は……!」
比企谷「逃げたいなんて、逃げたい、なんて……!」
605: 2023/08/25(金) 21:14:59 ID:U7xrdXps0
影・八幡『いい加減に楽になれよ……』
影・八幡『雪乃の事なんてさっさと忘れて自由になりたいってな!』
比企谷「黙れ!」
比企谷「お前なんか、お前なんか……!」
比企谷「俺じゃない!!」
一同「!!」
ズウウゥゥゥゥゥゥン…
影・八幡『くっくっくっ……ははははははははははっ!!』
影・八幡『ああ、そうさ! 俺は俺だ!』
影・八幡『俺は自由に生きる! こんな腐れ現実、どうにでもなれだ!』
606: 2023/08/25(金) 21:15:39 ID:U7xrdXps0
比企谷「」
ドサッ…
花村「恐れてた通り、こうなったか……」
花村「行くぞみんな!」
花村「ペルソナ!」
里中「スズカゴンゲン!」
天城「アマテラス!」
完二「ロクテンマオウ!」
直斗「ヤマトタケル!」
クマ「カムイ!」
607: 2023/08/25(金) 21:17:09 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……う…」
比企谷「…………」
花村「気が付いたか、比企谷」
比企谷「ここは……」
比企谷「……っ!」
影・八幡『…………』
比企谷「ち、違う! 俺は、俺は……」
花村「落ち着け、比企谷」
比企谷「だ、だから、あれは……」
608: 2023/08/25(金) 21:18:04 ID:U7xrdXps0
花村「雪乃って人……恋人か何かか?」
比企谷「…………」
比企谷「ああ……」
花村「大切な人……か」
比企谷「……?」
花村「比企谷、あれはお前の一面にすぎないんだ」
比企谷「一面……」
里中「そ。比企谷くんの気持ち全部が」
里中「その雪乃って人から逃げたいって思ってる訳じゃ無いんだよ」
比企谷「…………」
天城「言いたくは無いけど……今、ここに居る私たち」
天城「みんなそういう一面を……嫌な自分も自分だって認めて」
天城「ペルソナを使える様になったんだ」
609: 2023/08/25(金) 21:26:51 ID:U7xrdXps0
比企谷「…………」
完二「認めちまえば……ああ、そうかって」
完二「気が付ける、本当の自分の気持ちも分かるっスよ」
比企谷「……本当の……気持ち」
直斗「経緯は分かりませんが……」
直斗「あれは押さえつけていた気持ちでもあると、僕は思います」
比企谷「…………」
クマ「クマも……本当の自分から逃げていたクマ」
クマ「ハッチーもそういった自分に向き合って見れば」
クマ「いい方向に変われると思うクマよ!」
比企谷「…………」
610: 2023/08/25(金) 21:27:50 ID:U7xrdXps0
影・八幡『…………』
比企谷「…………」
比企谷「……俺は、雪乃が好きだ」
比企谷「この世で一番、何よりも、たとえ家族を犠牲にしてでも」
比企谷「助けたいって……思った程の……」
一同「…………」
比企谷「雪乃を失って、過去に戻れて、助けたと思ったら」
比企谷「また……失ってしまった」
611: 2023/08/25(金) 21:30:47 ID:U7xrdXps0
影・八幡『…………』
比企谷「一度、過去に戻れた……なら」
比企谷「また戻れるかもしれない。そう思った」
一同「…………」
比企谷「でも……そうか、それは……希望であると同時に」
比企谷「恐怖でも……あったんだ」
比企谷「俺は……また雪乃を失ってしまうかもしれない事から……」
比企谷「逃げたかったんだ……」
影・八幡『…………』
比企谷「……そうだな」
比企谷「お前は確かに俺で……俺はお前なんだな」
612: 2023/08/25(金) 21:31:40 ID:U7xrdXps0
影・八幡『…………』 クスッ…
シュウウウウウウウ…!
比企谷「!」
比企谷「これは?」
花村「やったな、比企谷」
花村「それがペルソナ……」
花村「お前のペルソナだ」
比企谷「俺の……ペルソナ」
比企谷「…………」
比企谷「ペルソナ・オーリオン」
比企谷「オーリオンという名前みたいだ」
里中「へえ、カッコいいじゃん」
比企谷「これで……鳴上の……う」
613: 2023/08/25(金) 21:36:34 ID:U7xrdXps0
―――――――何…だ?――――――――――――――――――――――――――
鳴上「単刀直入に言おう」
鳴上「由比ヶ浜は、妊娠しているかもしれない」
―――――――――――――――ザザッ――――――――――――――――――
雪ノ下「が、……我慢しなくて」///
雪ノ下「いいから……」///
―――――この……――――――――――――――――――――――――――――
比企谷「ゆぎっ……の゛ぉ……!」
比企谷「ゲホッ!ガホッ……!」
――――――――グォン―――――――――――――――――――――――――
鳴上「雪ノ下雪乃の……遺髪だ」
比企谷「!!」
―――――ザザッ―――記憶…―――――――――――――――――――――――――
川崎「……泊まって行くかい?」
比企谷「!」
―――――――――――グォン――――――――――――――――――――――
雪ノ下「私……幸せ……よ」
比企谷「…………」
―――ザザッ―――うあ…あ…―――――――――――――――――――――――――――
614: 2023/08/25(金) 21:37:20 ID:U7xrdXps0
比企谷「あ……あ……ああ……」
ガシッ
花村「おっと」
花村「大丈夫か?」
比企谷「…………」
比企谷「……疲……れた」
花村「疲れたってレベルの顔色じゃねーぞ!?」
花村「よし、ここを出て、休める所に向かおう!」
花村「完二、手伝ってくれ!」
完二「了解っス!」
615: 2023/08/25(金) 21:38:02 ID:U7xrdXps0
―――――――――――
夜
堂島宅
比企谷「…………」
比企谷「…………」
比企谷「……う……」
比企谷「…………」
比企谷「こ……ここは……?」
??「おっ……気が付いたか」
比企谷「…………」
比企谷「……堂島さん」
620: 2023/08/26(土) 20:46:51 ID:6mWti46A0
堂島「……確かに俺は堂島だが、どこかで会ったか?」
比企谷「あ……その……」
堂島「……まあいい」
堂島「悠の友人たちから、知り合いだと聞かされてな」
堂島「それなら、俺の家で休ませよう、という事になった」
堂島「今、彼らと連絡する」
比企谷「…………」
比企谷(あの……記憶)
比企谷(俺が、これまで繰り返してきた時間での記憶……)
比企谷(鳴上は……ずっと、こんな思いをして来ていたのか)
比企谷(…………)
616: 2023/08/25(金) 21:41:23 ID:U7xrdXps0
堂島「ええと……比企谷くん、で合ってるか?」
比企谷「ええ……」
堂島「今、動けそうか?」
堂島「無理なら無理で構わないから、はっきり言ってくれ」
比企谷「…………」
比企谷「……ちょっと、無理そうです」
堂島「そうか、分かった」
堂島「堂島だ、どうやら動けそうにないから」
堂島「明日の朝までこっちで様子を見る」
堂島「出来れば着替えを……」
比企谷「…………」
617: 2023/08/25(金) 21:42:08 ID:U7xrdXps0
俺は……これまで経験した
時間軸の記憶を取り戻した。
だが、それは……
どんどんと状況が悪くなっている
という事実しか伝えていない。
ここから俺は……
どうすればいいんだ……
.
622: 2023/09/07(木) 22:44:01 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
少佐「敵・戦闘ドローンの発生源を特定しました」
本部「何!?」
本部「どこだ!?」
少佐「静岡の山間部に、構造物を感知」
少佐「どうやら敵の前哨基地の模様です」
本部「いつの間にそんなものを……」
少佐「世界各地にも同様の構造物は見られ」
少佐「すでに攻撃を行った所もある様です」
本部「結果はどうなった?」
少佐「……空軍による空爆は失敗した模様」
本部「そうか……」
623: 2023/09/07(木) 22:45:10 ID:ppVK3ck.0
少佐「そこで地上部隊による攻撃を立案した模様ですが」
少佐「山間部に敵・前哨基地があるため、部隊の移動は困難」
少佐「テレポーションシップを含め」
少佐「核兵器の使用も検討している模様です」
本部「……人類の最強最悪のメギドの火か」
本部「プライマーめ……奴らさえ来なければ」
少佐「被害の拡大を抑える為には」
少佐「やむを得ない場合もあるかと」
本部「くっ……!」
624: 2023/09/07(木) 22:46:00 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
翌日の朝
堂島宅
比企谷「おはようございます、堂島さん」
堂島「起きたか、比企谷くん」
比企谷「布団……汚して済みません」
堂島「……いいんだ」
堂島「避難してきた道中が大変だったのは想像に難くない」
堂島「だが……」
チャキ…
比企谷「…………」
堂島「この銃はどうやって手に入れた?」
625: 2023/09/07(木) 22:46:50 ID:ppVK3ck.0
比企谷「……しばらく行動を共にしていたEDFから貰いました」
比企谷「餞別に」
堂島「…………」
比企谷「…………」
堂島「……こんなご時世で無ければ しょっ引くところだが」
堂島「これが無かったら、ここへ来ることも出来なかったのか?」
比企谷「おそらく」
堂島「…………」
堂島「……そうか」
スッ…
堂島「出来れば、街中では使うな」
626: 2023/09/07(木) 22:48:00 ID:ppVK3ck.0
比企谷「……分かってます」
堂島「…………」
スタ スタ スタ
菜々子「おはよう、お父さん」
堂島「おはよう、菜々子」
菜々子「あっお兄さんも おはようございます」
比企谷「おはよう」
菜々子「朝ごはん、出来てるよ」
堂島「そうか。みんなで食べよう」
菜々子「うん!」
堂島「ははは」
627: 2023/09/07(木) 22:48:52 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
菜々子「ごちそうさまでした」
堂島「ごちそうさまでした」
比企谷「ごちそうさまでした」
カチャ カチャ
比企谷「…………」
比企谷「あ……せめて、洗い物くらいは」
堂島「いいんだ、比企谷くん」
堂島「今日くらいは休む事に専念するといい」
比企谷「…………」
比企谷「ありがとうございます」
堂島「なに……」
堂島「ところで、だ」
628: 2023/09/07(木) 22:49:44 ID:ppVK3ck.0
堂島「悠のやつは、どうしている?」
菜々子「!」
菜々子「お兄さん、お兄ちゃんの事、知ってるの!?」
比企谷「…………」
比企谷「少しだけ、だけどね」
菜々子「お兄ちゃん、元気かな?」
比企谷「たぶん」
比企谷「鳴上に ここは安全だから、と言われて」
比企谷「俺はここへ来たんだ」
菜々子「そっか……」
堂島「…………」
629: 2023/09/07(木) 22:50:32 ID:ppVK3ck.0
堂島「菜々子、そろそろ学校の時間じゃないのか?」
菜々子「あ……ほんとだ」
菜々子「菜々子、準備してくる」
堂島「ああ」
スタ スタ スタ…
堂島「…………」
堂島「比企谷くん」
比企谷「はい」
堂島「悠は……無事なのか?」
比企谷「…………」
比企谷「……分かりません」
堂島「……そうか」
630: 2023/09/07(木) 22:51:38 ID:ppVK3ck.0
堂島「君のご家族は?」
比企谷「始めは……災害伝言ダイヤルに返信があったんですが」
比企谷「3週間くらい、更新がありません」
堂島「……辛い事を聞いてしまったな」
比企谷「いえ……」
スタ スタ スタ
菜々子「お待たせ、お父さん」
堂島「ああ」
スクッ
堂島「そろそろ……俺達は出かけないといけない」
比企谷「学校やってるんですね」
631: 2023/09/07(木) 22:52:32 ID:ppVK3ck.0
堂島「……俺は警察の人間でな」
堂島「そういった治安維持のための仕事があるんだ」
比企谷「…………」
堂島「すまないが、比企谷くんには避難所に行ってもらう」
堂島「そこに悠の友人たちが待っている」
堂島「色々と用意してくれてるそうだ」
比企谷「分かりました」
堂島「途中まで送ろう」
堂島「さ、行こうか、菜々子」
菜々子「うん!」
比企谷「…………」
632: 2023/09/07(木) 22:54:33 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
少佐「先進科学研究所より報告」
少佐「敵・戦闘ドローンの残骸回収により」
少佐「空中浮遊の謎が解明されました」
本部「何?」
少佐「どうやら敵は反重力推進技術を持っている様です」
本部「反重力推進だと!?」
本部「まるでSFだな……」
本部「それは、我々でも再現可能か?」
少佐「残念ながら……完全な再現は難しいそうです」
本部「そうか……」
本部「……ん?」
本部「完全な再現?」
633: 2023/09/07(木) 22:55:13 ID:ppVK3ck.0
少佐「出力調整に合成不可能な未知の物質が使用されている為」
少佐「敵のドローンの様に反重力推進のみで行動するのは無理ですが」
少佐「物体の重量を軽減する、もしくは」
少佐「ある程度の重さを無くす事は可能だそうです」
本部「それは、色々な事に応用できそうだな」
少佐「色々どころか、従来のAFVや兵器に転用すれば」
少佐「持ち運びや燃料消費量の軽減」
少佐「歩兵の装備の軽量化等など……」
少佐「使い道は図り知れません」
本部「久しぶりの朗報だな」
少佐「これは我々にとって福音となる事でしょう」
634: 2023/09/07(木) 22:56:15 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
八十神高校 臨時避難所
花村「よう、比企谷」
花村「待ってたぜ」
比企谷「おはよう、花村」
花村「早速だが、これ着替えと日用品な」
比企谷「助かる」
比企谷「金は……」
花村「そんなのはいいさ。今は」
花村「体育館が臨時の避難場所になってるぞ」
比企谷「…………」
635: 2023/09/07(木) 22:59:03 ID:ppVK3ck.0
比企谷「それなんだが……花村」
花村「あん?」
比企谷「まず……俺は明日にもEDFへ行こうと思っている」
花村「明日!?」
花村「ずいぶん急だな……」
比企谷「だが、その前に」
比企谷「みんなを……ペルソナ仲間を集めて」
比企谷「話しておきたい事がある」
花村「俺たちに、か……」
花村「分かった、すぐに集めるぜ」
比企谷「頼む」
636: 2023/09/07(木) 23:00:00 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
天城屋 客室の一室
天城「ここなら大丈夫だから」
比企谷「ありがとう、天城」
花村「それで……話ってのは?」
比企谷「…………」
比企谷「昨日も少し話したが……」
比企谷「俺は未来から時間を遡って来ている」
比企谷「だが、それだけじゃなかった」
直斗「と、言いますと?」
比企谷「俺は昨日、ペルソナ使いになって」
比企谷「繰り返した過去の記憶も思い出したんだ」
完二「繰り返した……過去?」
637: 2023/09/07(木) 23:01:01 ID:ppVK3ck.0
比企谷「結論から言う」
比企谷「繰り返してきた過去の記憶で八十稲羽は」
比企谷「すべてプライマーの怪物に滅ぼされているんだ」
一同「」
クマ「そ、そそそ、そんな話、信じられないクマ!」
比企谷「俺は、この時間軸では八十稲羽を訪れていなかったから」
比企谷「どうなったのかは知る由もないが……」
比企谷「おそらく……ここはやられる可能性が高い」
花村「なんでそう言えるんだ?」
638: 2023/09/07(木) 23:01:59 ID:ppVK3ck.0
比企谷「過去に遡るたび、プライマーの攻撃は」
比企谷「少しずつ早く、苛烈になっているからだ」
里中「…………」
比企谷「だから、提案をしておきたい」
里中「提案?」
比企谷「みんなでEDFに入らないか?」
一同「…………」
比企谷「今のお前たちはまだ知らないだろうが……」
比企谷「アルファ型……ええと、黒アリ怪物とは打撃武器だけで」
比企谷「渡り合えてたのを俺は見ている」
639: 2023/09/07(木) 23:02:58 ID:ppVK3ck.0
比企谷「そんなみんながEDFに入ってくれれば」
比企谷「俺としても心強い」
比企谷「どうか……俺の頼みを聞いてくれないだろうか?」
一同「…………」
花村「……そうは言われてもな、比企谷」
完二「すぐに決められる話じゃねえっスよ……」
天城「危機なのは分かるし、言いたい事も分かる」
天城「けど……」
里中「ここには……あたしらの家族も居るし、ね……」
直斗「…………」
クマ「…………」
比企谷「…………」
640: 2023/09/07(木) 23:03:45 ID:ppVK3ck.0
比企谷(……鳴上だったら)
比企谷(すんなり受け入れてくれたんだろうか)
比企谷(…………)
比企谷(あいつが……ここに居てくれればな……)
比企谷(…………)
比企谷「確かに……すぐに決められる話じゃない」
比企谷「だが、心に止め置いといてくれ」
花村「……ああ」
花村「分かったぜ、比企谷」
比企谷「…………」
641: 2023/09/07(木) 23:04:20 ID:ppVK3ck.0
比企谷「そうだ、花村」
花村「なんだ?」
比企谷「忘れない内に聞いておくが」
比企谷「鳴上の連絡先を教えてくれ」
花村「おお、分かった」
花村「ついでに俺の番号も教えとくわ」
比企谷「頼む」
ピピロピン♪
比企谷「これでよし」
比企谷「お互い、鳴上の事が何か分かったら」
比企谷「連絡を取ろう」
花村「ああ、分かったぜ」
642: 2023/09/07(木) 23:05:07 ID:ppVK3ck.0
その後……
俺は宣言通り、翌日の朝
八十稲羽を後にした。
世話になった軍曹チームとも再会し
あちこちを転々としながら
プライマーと戦い続けた。
が……
自分の知る歴史通りに
戦況は展開される。
.
643: 2023/09/07(木) 23:05:53 ID:ppVK3ck.0
鳴上には出会わなかった。
インフラも徐々に破壊され
花村とも連絡が取れなくなった。
マザーシップがドローンを大量投下した。
これで勝負は決まった。
マザーモンスター、キング
大量のアルファ型、ベータ型の物量の前に
新戦力であるウイングダイバーや
フェンサーは、ほとんど役に立たなかった……
.
644: 2023/09/07(木) 23:06:46 ID:ppVK3ck.0
EDF総司令部が陥落。
同年
辛うじて行われた
マザーシップ撃墜作戦に参加するも
俺は命からがら逃げる事しかできなかった。
軍曹チームは生氏不明。
.
645: 2023/09/07(木) 23:07:40 ID:ppVK3ck.0
翌年
赤い気体を噴出する
プライマーの不気味な塔を確認。
月を跨ぐ度にそれは増え
年末には、人間の居住区からでも
見える様になった。
.
646: 2023/09/07(木) 23:08:27 ID:ppVK3ck.0
…………
花村達は……どうなったんだ。
鳴上は……氏んだのだろうか。
…………
今回……俺は……
リングを破壊できるのだろうか……
.
647: 2023/09/07(木) 23:09:25 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
約3年後
―――――――――――
648: 2023/09/07(木) 23:10:10 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
とある町中のとある店
比企谷「…………」
ガララ…
店主「いらっしゃい」
比企谷「…………」
店主「?」
店主「あたしの顔に何かついてるかい?」
比企谷「……いや」
比企谷「何か、食えるものはあるか?」
店主「無きゃ店開いてないよ」
比企谷「じゃあ、適当に出してくれ」
649: 2023/09/07(木) 23:10:52 ID:ppVK3ck.0
店主「あいよ」
ジュウウウゥゥ…
比企谷「…………」
比企谷「川崎、という女を知らないか?」
店主「川崎?……知らないねぇ」
比企谷「そうか……」
比企谷(川崎まで……居ないとは)
比企谷「…………」
店主「はい、お待ち」
コト…
比企谷「ありがとう」
650: 2023/09/07(木) 23:11:23 ID:ppVK3ck.0
何だか良く分からない
肉塊の塩焼きを平らげると
俺は招集された目的地である
ベース251へと向かう。
.
651: 2023/09/07(木) 23:12:03 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
ベース251
入り口付近
ザッ ザッ ザッ
比企谷「…………」
??「……比企谷くん?」
比企谷「え?」
比企谷「!!」
比企谷「里中……里中か!?」
里中「やっぱり……生きてたんだね」
比企谷「お前も……良く無事でいたな」
652: 2023/09/07(木) 23:12:50 ID:ppVK3ck.0
比企谷「…………」
里中「…………」
比企谷「他のみんなは?」
里中「……あの時」
比企谷「え?」
里中「あの時、比企谷くんがEDFへ誘ってくれた時」
里中「言う通り従っていれば……良かった」
比企谷「…………」
里中「あたしだけ……おめおめ生き残って」
里中「今、ここに居るの」
比企谷「…………」
比企谷「……そうか」
653: 2023/09/07(木) 23:13:39 ID:ppVK3ck.0
スタ スタ スタ
???「あのう……」
比企谷「!」
里中「!」
???「呼ばれた人……兵士かな?」
???「こっちの部屋に集まってますよ」
声を掛けて来た人物は
見た目、40代くらいの
いかにも文系、という見た目の優男……
知ってる顔だった。
???「私も来たばかりですが……」
???「良かったら案内しましょうか?」
654: 2023/09/07(木) 23:14:25 ID:ppVK3ck.0
比企谷「ああ」
里中「お願いします」
???「では、付いて来てください」
スタ スタ スタ
比企谷「…………」
???「お二人とも、強そうですね」
???「正直、ホッとしてます」
スタ スタ スタ
里中「…………」
???「私は……プライマー襲撃まで」
???「弁護士をやっていました」
655: 2023/09/07(木) 23:15:09 ID:ppVK3ck.0
スタ スタ スタ
比企谷「…………」
弁護士「襲撃後……敵から逃げる道中、妻を亡くして……」
弁護士「基地や倉庫の備品管理などをやって細々と暮らして居たんですが」
弁護士「急にここへ行けと言われまして……」
スタ スタ スタ
弁護士「着きました」
弁護士「ここで待て、と、大尉に言われて、みんな待っています」
比企谷「ありがとう」
弁護士「いえ……」
弁護士「もうプライマーに勝つなんて不可能なのに」
弁護士「我々は……いったい何をさせられるんでしょうね」
里中「…………」
656: 2023/09/07(木) 23:15:45 ID:ppVK3ck.0
弁護士「私程度の者が、何の役に立つのやら……」
比企谷「…………」
ザッ ザッ ザッ
弁護士「あ……大尉が来たみたいです」
大尉「集合しろ!クズども! 並べ!」
スタタタタ…
大尉「よーし」
一同「…………」
大尉「ベース251にようこそ!」
657: 2023/09/07(木) 23:16:30 ID:ppVK3ck.0
大尉「この基地は今、深刻な問題を抱えている」
大尉「それは……人手不足だ」
比企谷「…………」
大尉「兵士が足りず任務に影響が出ている」
大尉「そこで、いくつかの基地に要請した」
大尉「精鋭を送れ、とな」
比企谷「…………」
大尉「しかし、おかしい!」
大尉「送られてきたのは貴様らだ!」
大尉「精鋭には見えん!」
大尉「それどころか! 兵士ですらない!」
里中「…………」
658: 2023/09/07(木) 23:17:21 ID:ppVK3ck.0
ツカ ツカ ツカ
大尉「貴様、昨日までの仕事を言ってみろ!」
コック「給養員です。サー」
大尉「つまりコックだ」
ツカ ツカ ツカ
大尉「貴様は何をしていた?」
弁護士「び、備品管理をやっていました。サー」
大尉「倉庫番だ」
ツカ ツカ ツカ
大尉「お前は」
運転手「入隊は5日前です」
運転手「それ以前はトラックの運転手を……」
大尉「もういい!」
659: 2023/09/07(木) 23:17:58 ID:ppVK3ck.0
比企谷「…………」
大尉「つまり貴様らは、精鋭どころか」
大尉「兵士ですらない」
里中「…………」
大尉「銃を撃った事も、撃たれた事も無く」
大尉「戦うどころか、身を守る事すらできない」
大尉「役立たずの臆病者……それが貴様らだ!」
―――――――――――
大尉「よし、今日の訓練はここまでにする」
大尉「多少はマシになったな」
660: 2023/09/07(木) 23:18:39 ID:ppVK3ck.0
タッ タッ タッ
兵士「敵性地球外来生物です!」
大尉「何!? 怪物どもめ!」
大尉「仕事だ! 準備しろ!」
エッ… モウ… イキナリ…
大尉「敵性地球外来生物を駆除しに行く」
大尉「心配するな。簡単な任務だ」
里中「…………」
―――――――――――
兵士「レーダーに敵影無し! 掃討完了!」
大尉「よーし、良くやった!」
大尉「市民の被害はゼロだ!」
661: 2023/09/07(木) 23:19:27 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
数日後
廃墟の街
タッ タッ タッ
比企谷「…………」
弁護士「銃の調子はどうですか?」
比企谷「ああ、問題ない」
弁護士「それは良かった」
比企谷「前も思ったが、オートリロードまで直せるなんて凄いな」
弁護士「部品さえあれば、ですけど……」
弁護士「前も?」
662: 2023/09/07(木) 23:20:21 ID:ppVK3ck.0
里中「あたしのフライトユニットまで直せるなんて……」
里中「そんな人、もう生き残ってないと思ってた」
弁護士「お褒めにあずかり、光栄です」
弁護士「実は……サイエンス方面へ行こうと思ってた時期があって」
弁護士「こういったものには目が無いんですよ」
里中「なら、今からでも遅くないから」
里中「新しい武器とか作ってみない?」
弁護士「ははは……そうしたいところですが」
弁護士「科学技術を研究する為には」
弁護士「それなりの設備や物資が必要になるんです」
弁護士「今となっては……」
663: 2023/09/07(木) 23:21:14 ID:ppVK3ck.0
里中「そっか……そうだよね」
弁護士「それにしてもオートリロード、プラズマコア」
弁護士「反重力発生装置等など……元はプライマーの技術応用だそうですが」
弁護士「素晴らしい水準の科学技術です」
比企谷「…………」
弁護士「もっと……平和的な使い方も出来ただろうに」
弁護士「どうして我々に対して戦争を仕掛けて来たんでしょうね……」
里中「…………」
比企谷「さあな」
比企谷「今となってはどうでもいい事だ」
タッ タッ タッ…
兵士「レーダーに異常あり! どうなってるんだ!?」
比企谷(……来たか)
664: 2023/09/07(木) 23:22:00 ID:ppVK3ck.0
大尉「何!?」
大尉「どういう事だ!? 報告しろ!」
コック「!!」
コック「おい! 空を見ろ!」
ゴゴゴゴゴゴゴ…
大尉「」
比企谷「…………」
里中「」
弁護士「」
665: 2023/09/07(木) 23:22:35 ID:ppVK3ck.0
空を見上げると……
そこには巨大な輪っか
でかすぎて遠近感が狂うが、少なくとも
マザーシップよりも大きい全長はある
何かがゆっくりと降りて来ようとしていた。
見間違う訳はない
何度見てもおぞましい
だが……!
俺はこれを破壊しないといけない!
.
666: 2023/09/07(木) 23:23:21 ID:ppVK3ck.0
コック「なんだあれは!?」
大尉「宇宙船か?……プライマーめ!」
兵士「バカな、バカな、バカな!」
兵士「もう戦う力なんて無い! なのにまた新しい戦力を投入するのかよ!」
運転手「今日を生きるだけで精一杯なんだ」
運転手「もう止めてくれ!」
兵士「嫌だ……もう嫌だぁっ!」
兵士「いまさら俺たちに何が出来る!?」
兵士「もうお終いだ!」
ゴゴゴゴゴゴゴ…
兵士「!」
兵士「か、怪物が接近して来ます!」
兵士「かなりの大軍です!」
667: 2023/09/07(木) 23:23:53 ID:ppVK3ck.0
大尉「あの巨大物体を守ろうとしてるのか……クソッ!」
大尉「そうはさせるか!」
ダダダダダダダッ!
ドォンッ! ドォンッ!
コック「ひいいっ!」
運転手「もうダメだぁ!」
ダダダダダダダッ!
比企谷「里中!」
里中「!」
比企谷「とにかく、生き残れ!」
ダダダダダダダッ!
668: 2023/09/07(木) 23:24:34 ID:ppVK3ck.0
里中「わ、わかってるよ!」
兵士「!!」
兵士「怪物どもがさらに接近!」
大尉「何!?」
大尉「この付近を封鎖する!」
大尉「怪物どもを近づけるな!」
ダダダダダダダッ!
ドォンッ! ドォンッ!
比企谷「簡単に言ってくれるな!」
里中「ええーい!」
弁護士「はあっはあっ……」
669: 2023/09/07(木) 23:25:23 ID:ppVK3ck.0
運転手「な……あれは何だ?」
大尉「今度は何だ! 報告しろ!」
運転手「見た事もない形の飛行物体が近づいてきます!」
大尉「飛行物体だと!?」
運転手「はい!」
比企谷「飛行物体……」
比企谷(来たな、例の白いクラゲみたいなやつ)
比企谷(!?)
里中「な……何、あれ?」
比企谷(…………)
比企谷(ざっと見て……15隻くらいか?)
比企谷(また数が増えた……)
670: 2023/09/07(木) 23:26:10 ID:ppVK3ck.0
兵士「!?」
兵士「な、何だ? 敵の船が……巨大船に変化!」
グオンッ…
大尉「やはり……何か始めるつもりか!」
フォンッ… フォンッ
フォンッ
運転手「あの光は何なんだ!?」
コック「いったい……何が起きてるんだ!?」
シュン! シュン! シュン!
比企谷(来る……)
比企谷(花村が目の前から消えた、アレが……)
671: 2023/09/07(木) 23:26:54 ID:ppVK3ck.0
里中「ひ、比企谷くん!」
里中「あれ……いったいな――」
フッ…
比企谷「里中!?」
比企谷「くっ……そったれがっ!」
比企谷(まさか……里中が消えるなんて)
弁護士「あれは……あの船は……いったい」
弁護士「な――」
フッ…
比企谷「あ」
比企谷「…………」
比企谷「消える……消えていく……味方が……」
比企谷「くそぉおおおおおおおっ!!」
672: 2023/09/07(木) 23:27:45 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
翌日
ベース251
入り口付近
大尉「いいか、クズども!」
大尉「リングはプライマーの重要な船と思われる」
大尉「あれを落とせば、戦局は変えられる!」
大尉「リングを破壊するんだ!」
オオー!
比企谷「…………」
比企谷(明らかに……俺の知る未来より味方が少なくなっている)
比企谷(それに……)
673: 2023/09/07(木) 23:28:36 ID:ppVK3ck.0
コック「本当に……本当にやるのかよ」
運転手「もう破れかぶれだ……」
運転手「地上はエイリアンどもの支配下」
運転手「一匹でも多く、奴らを道連れにしてろうぜ」
コック「話し合いは……話し合いは出来ないのかよ」
運転手「言葉は通じないし」
運転手「こっちを見つけたら躊躇なく撃って来る連中だ」
運転手「いまさら、そんな希望は捨てろ」
比企谷「…………」
比企谷(エイリアン……か)
674: 2023/09/07(木) 23:29:19 ID:ppVK3ck.0
大尉「忌々しいエイリアンどもめ!」
大尉「奴らが来てから戦局は変わった!」
大尉「だが、それもここまでだ!」
大尉「リングを破壊し、不法侵入者どもを」
大尉「一匹残らず撃滅してやる!」
比企谷「…………」
タッ タッ タッ
大尉「居たぞ!」
大尉「奴らを殲滅し、リングを破壊しろ!」
ダダダダダダダッ!
コック「うおおおおおっ!」
運転手「氏ね!氏ねぇっ!」
675: 2023/09/07(木) 23:30:12 ID:ppVK3ck.0
比企谷「」
比企谷(……なん、だ、あれ)
比企谷(5mくらいのカエル巨人が二足歩行で歩いてる)
ビビビッ
比企谷「うおっ!」
比企谷(ビームかプラズマか分からんが)
比企谷(銃を撃って来る!)
比企谷(……だが!)
ダァンッ! バシュッ!
比企谷「頭をぶち抜けば氏ぬだろ!」
ダァンッ! ダァンッ!
比企谷「よし!」
676: 2023/09/07(木) 23:30:58 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――
比企谷「はあっはあっ……」
比企谷「着いた……ここからなら」
比企谷「弱点を狙える……!」
ダァンッ!
比企谷「…………」
ダァンッ! ダァンッ!
比企谷(次は……どうなるんだ)
ダァンッ! ダァンッ!
比企谷(何を生かせばいい?)
比企谷(どうすれば……この状況をひっくり返せる?)
677: 2023/09/07(木) 23:31:46 ID:ppVK3ck.0
ダァンッ!
ズガァアアアアアアンッ!!
……ォォォオオオオオ
バチバチバチバチッ!
比企谷「……よし」
比企谷「…………」
比企谷(今回……俺はほんの少し)
比企谷(EDFへ入るのを遅らせた)
比企谷(里中が来た事からも、やはりその影響が出ている)
比企谷(…………)
比企谷(……なら)
比企谷(次は……!)
678: 2023/09/07(木) 23:32:34 ID:ppVK3ck.0
考えられる可能性
それは、シンプルだが
これまでの自分の行動を
否定するものでもあった。
強くなってくるリングからの光
いつか、この不確かな現象の謎も
解明されるのだろうか……
そんな事を考えながら
意識が遠くなって――
.
679: 2023/09/07(木) 23:33:13 ID:ppVK3ck.0
― The Earth Defense Force 4 ―
― begins now ―
―
―――
―――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――――――――――
680: 2023/09/07(木) 23:33:54 ID:ppVK3ck.0
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――
―――
―
???「……まん」
???「八幡?」
比企谷「…………」
比企谷「はっ!?」
雪ノ下「どうしたの? 八幡」
雪ノ下「急にぼうっとして」
681: 2023/09/07(木) 23:35:04 ID:ppVK3ck.0
比企谷「雪乃……」
雪ノ下「ええ、そうよ?」
比企谷「…………」
比企谷「そうだ、ケータイ!」
ババッ
比企谷「…………」
比企谷「っ!?」
雪ノ下「何を驚いてるの?」
比企谷「…………」
比企谷(2022年5月22日……午前9時)
682: 2023/09/07(木) 23:35:44 ID:ppVK3ck.0
比企谷(プライマー襲撃の……1時間前!?)
.
683: 2023/09/07(木) 23:36:39 ID:ppVK3ck.0
忘れもしない。
雪乃とデートの待ち合わせで来た
映画館近くの公園……
寄りにもよって
プライマー襲撃、当日に
俺は時間を遡っていた……
.
684: 2023/09/07(木) 23:37:30 ID:ppVK3ck.0
本日はここまでです。
次:【俺ガイル】比企谷「やはり俺の地球防衛は間違っている」【その4】
次:【俺ガイル】比企谷「やはり俺の地球防衛は間違っている」【その4】



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