206:◆vLyL7y0Zk. 2014/05/01(木) 23:27:32.77 ID:vDo9rJ650


前回:【艦これ】提督「よろしく頼む」その2【2】

提督「よろしく頼む」シリーズ

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長門「よし、それでは私達はいつもの訓練をこなすとするか」

金剛「デスね」

龍驤「二人とも」

長尾「ん?」

金剛「ハイ?」

龍驤「そんな真面目に訓練なんかせずちょっと楽しい事しようで」



207: 2014/05/01(木) 23:29:27.11 ID:vDo9rJ650


長門「……サボるつもりか」

金剛「メっですよ龍驤。提督がいないからって日頃の訓練を疎かにしたらすぐ腕が鈍りますよ

龍驤「なんやなんや。固い事言うなやぁ」

長門「下らん事考えてないでさっさといくぞ」

金剛「今日は回避運動の訓練デス。しっかりやっていきマショ」

龍驤「提督の事もっと知りたくないんか?」


金剛 & 長門「!」ピク

208: 2014/05/01(木) 23:30:28.97 ID:vDo9rJ650

龍驤「あの堅物は自分の事全然喋らへんやろ」

龍驤「けれど、ウチとしてはなんかおもろい弱み……」

龍驤「ゴホン」

龍驤「同じ釜の飯を食う仲間としてもっと提督の事知りたいやんか?」



長門「弱みっていったよな、今」

龍驤「そんでウチは考えた」

龍驤「提督の部屋を漁り調べちゃおうという事を!」

金剛 & 長門「「?!」」

209: 2014/05/01(木) 23:31:38.07 ID:vDo9rJ650

龍驤「いつもなら閉まってる提督の部屋も……」

龍驤「金剛がもらった鍵があれば」ニヤリ

金剛「なんてゲスい顔デスか」

長門「そんな事していいと思っているのか」

金剛「そうデスよ。犯罪じゃないデスか」

龍驤「二人とも知りたくないんか?」ズイ

龍驤「提督の」

龍驤「ひ・み・つ」



長門 & 金剛「「……」」



210: 2014/05/01(木) 23:32:45.90 ID:vDo9rJ650


~その頃~



 特殊任務用母艦 甲板部
 
 
 

提督「出撃しよう。妖精さん、頼む」

妖精A「チョリース」


不知火「私達は艦に載っていて平気なんですか?」

提督「うむ、しばらくは安全な海域だからな」

提督「一応いつでも出撃できる準備はしておいてくれ」

電「了解なのです!」

211: 2014/05/01(木) 23:35:09.21 ID:vDo9rJ650


愛宕「それにしても今乗ってる艦……かなり速いわね」

提督「そうだな、この艦は遠征用に改造されたものだから」

提督「艤装を最低限にした代わりに索敵能力と移動速度の向上」

提督「資材調達用の掘り起しシステムや長期間生活する為に必要な機能などの増設をしている特殊な艦だ」

提督「直線的な速さで言えばお前らの倍近く速いぞ」

愛宕「あら~すごいのね。それなら敵と会っても逃げる事が容易なのねぇ」

提督「うむ。戦闘には向いてない為そういう事になる」

212: 2014/05/01(木) 23:40:20.72 ID:vDo9rJ650

電「司令官さん!目標の場所までどのくらいかかるのですか?」

提督「んー予定だと約2時間かな」

電「結構かかるのですね」

提督「そうだな。まだ時間あるから各自部屋で休むなり好きな事をしていてかまわんぞ」

電「自由でいいのですか?」

提督「まぁ限度はあるがな。呼んだらすぐこれるような状態であれば構わないよ」

愛宕「うふふ、じゃあ不知火ちゃんと電ちゃん。一緒にあたしの部屋にきてちょーだい♪」

愛宕「おしゃべりしながら待ちましょう」

電「はーいなのです」

不知火「……分かりました」




213: 2014/05/01(木) 23:42:54.43 ID:vDo9rJ650



  西鎮守府 提督の部屋



龍驤「ここやな」

金剛「うぅ……ホントにやるんデスか……」

龍驤「なんや。嫌ならいいんやで」

長門「くそ……気が引けるな……」

龍驤「まぁまぁ、ちょこっと調査するだけや」

龍驤「普段見せない提督の素顔をあばいたろで~!」

龍驤「ってわけでオープゥ~ン♪」

ガチャ


214: 2014/05/01(木) 23:44:45.89 ID:vDo9rJ650


龍驤「っとここまではいつも見てる部屋やな」

金剛「そ、そうデスね。執務用の机がある部屋デス」

龍驤「ふふ……今回の狙いはこの部屋の先にあるもう一つの部屋……」


龍驤「恐らく提督が寝たり食事したりしている生活用の部屋や!」

長門「そういえば……秘書艦としてここで作業しているが開けている所を全く見た事ないな」

金剛「私が秘書艦だった時もそうでしたね」

龍驤「せや。ここを開け閉めしている所を見たものは誰もおらんのや」

龍驤「だからこそここに提督のプライベート……もとい秘密がある筈なんや!」

金剛「……」ゴクリ

長門「……」

215: 2014/05/01(木) 23:51:37.36 ID:vDo9rJ650

龍驤「さぁ、このドアもあけるで!」ジャララ

龍驤「開け……」

龍驤「ゴマァァァ!!!」スッ


ガチャ


龍驤「……ん」

金剛「意外に普通デスね……」

長門「そうだな」

龍驤「ベッドが一つに小さいテーブルが一つ、隅に小さい台所と」スタスタ

龍驤「このドアは……トイレか」ガチャ

龍驤「……なんか全体的に見ると殺風景やな」

龍驤「物も全然置いてないし、綺麗にまとまってるというか……」

金剛「シンプルデスねぇ」

長門「うむ。提督らしいといえば提督らしいが……」

金剛「物がないせいか生活感を感じマセンね」

龍驤「こんだけ広いのにほとんどスペースになってるやんか」

216: 2014/05/01(木) 23:54:06.49 ID:vDo9rJ650


金剛「あ、ベッドの横に写真立てがありマスね」

長門「ふむ……これは」ガシ

金剛「提督と……女性が周りにいマスね……艤装しているという事は」ズイ

長門「私達と同じ艦娘か」グイ

龍驤「ふ、二人ともそんな気合いれんでみなくても」タラー

金剛「前の鎮守府で撮影されたものでショウか」

長門「みたいだな」



217: 2014/05/01(木) 23:54:47.69 ID:vDo9rJ650

金剛「やっぱりあの中央鎮守府にいたっていうのはホントだったんデスかね」

長門「この写真を見ただけでは分からんが……」

長門「前の鎮守府でも相当信頼されていたようだ」

長門「この写真を見るとそんな感じがする」

金剛「そうデスね。たしかに皆さん提督に寄り添うようにしていますし」

金剛「それにこの方なんてすごいちか……あ」

長門「どうした?」

金剛「提督とこの女性……よくみると手を握いでいマス」

長門「ふむ……たしかに」

金剛「すごく綺麗な人……」

長門「あ、ああ……それにしても提督とべったりだな……」

218: 2014/05/01(木) 23:55:59.27 ID:vDo9rJ650

龍驤「(なんやあの二人、写真ばっか見て)」

龍驤「(ウチはもっとこう工口本とかそういう提督をいじれそうなもんを探しに来てるっちゅうのに)」

龍驤「(それどころか物自体が全然ないわ)」

龍驤「(おもんないんなぁ~……ん)」

龍驤「なんやこれ」

龍驤「なになに……西鎮守府日誌?」

龍驤「こ、これはおもろそうや!どうせ悪口でも書いてるんやないか」クククク

龍驤「どれどれ……」

219: 2014/05/01(木) 23:57:56.42 ID:vDo9rJ650

『○○年×月△日 

今日からこの西鎮守府に着任した
いささか不安だったが艦娘の皆が心良く迎えてくれた事を嬉しく思う。
しかし、初日から慌ただしい日となり皆を不安にさせてしまった事を反省しなければならない

少しずつこの環境に慣れ、司令官としてサポートできるようになればと思う次第だ

追記. 金剛の提案で秘書艦を決める事にした。この子はハキハキと率先して
喋ってくれる様で好感を覚える





龍驤「くっそ真面目に書いてんやなぁー」パラパラ


220: 2014/05/02(金) 00:00:55.43 ID:xJpoqiuT0



○○年×月△日 

鎮守府で雇っていた作業員を解雇した
どうにも予算が人件費に多くとられてるようで、一旦リセットする事にしたのだ
一部の艦娘達からは不満があったが、これも今後の為だ


艦娘の皆とそれなりにコミュニケーションをとれたので簡単に印象を書きたいと思う

金剛は明るく元気だが少し空回りする所がある
長門はプライドが高く、責任感が強い
不知火は無口で感情表現に乏しいが真面目で誠実さを感じる
愛宕はおっとりしていて包容力がある
電はまだ幼く、怖がりだがとても優しい
龍驤はうるさくて食い意地がすごい

他には……







龍驤「あんの仏調面……!」ピキピキ

龍驤「ウチの第一印象だけひどすぎやろ!」

龍驤「くそーなんかハラ立つわ!」ペラペラ



221: 2014/05/02(金) 00:09:54.68 ID:xJpoqiuT0



○○年×月△日 

今日は休みの日だったので皆とショッピングモールに行った

普段あまり見る事がない皆の私服姿をみる事ができて嬉しい



龍驤「そういえばそんな所へ行ったなぁ」

龍驤「意味が分からんくらいウチらの事褒めてたけどホンマに嬉しかったんやなぁ」ペラッ

222: 2014/05/02(金) 00:11:29.70 ID:xJpoqiuT0



龍驤をたまたま見つけたので、隠れて覗いていると
試食コーナーでただひたすらに食を堪能していた
なんて姿だ



龍驤「ぶっ!やっぱり見てたんかい!どうりであの時タイミング良かったわけや!///」



223: 2014/05/02(金) 00:12:21.27 ID:xJpoqiuT0



龍驤が迷子の子供に声を掛けて優しく助けてあげていた
ああやって自分からコミュニケーションを積極的にとれるのは素晴らしい事だ
その後アイスを奢るついでに艦娘になったきっかけを聞いてみた
普段やかましい彼女もしおらしく語る姿を見て
苦労をしてきたのだと改めて思った



龍驤「……フンッ、当たり前やんか」ポリポリ


224: 2014/05/02(金) 00:13:37.07 ID:xJpoqiuT0



龍驤以外にもこれまでどういう形で艦娘になったか聞いてみた
強い意志を持ちながらも、過去のトラウマから逃れる事ができない彼女達を知り悲しくなった
だからこそ今この笑顔を守る為に俺はどんな事でもしなければならない

もう大切な者を失うのは嫌だ





龍驤「…………」


225: 2014/05/02(金) 00:14:59.32 ID:xJpoqiuT0




○○年×月△日 


実戦任務の通知がついにきてしまった。内容は南西諸島部にうろつく敵の排除
今の彼女達では難しい内容ではないがもしもの事があったら……
上になんとか別の任務にしてもらえるように頼んだ
その結果、資材調達任務の一つに変更された
こんなに簡単に要望が通るとは……
中央に所属していた時の権力がまだ残っている様に思える




龍驤「なんやて……今日の資材調達任務は提督が頼んで変更されたものやったのか!」

龍驤「あの堅物しょうもないウソつきおって……」パタン

龍驤「……なんかしらけるわ……ホンマに……」

226: 2014/05/02(金) 00:19:45.89 ID:xJpoqiuT0


龍驤「金剛、長門!戻るで!」

金剛「きゅ、急に大きな声ださないでくだサイ」

長門「もういいのか?」

龍驤「見ての通り大したもんはなかったやろ、もうええわ」

龍驤「(ったく……しょうもないの読んだせいで罪悪感たっぷりや……)」

龍驤「(……あんなもん見てもうたらサボれないやん……)」




長門「一応気づかれんように物の位置をちゃんと戻しておこう」ササッ

金剛「そうデスね」


227: 2014/05/02(金) 00:21:52.43 ID:xJpoqiuT0



   ~遠征用母艦 機械制御室~
  


提督「こうやってこの機械でポイントを決めて……」ピ ポ パ


提督「これを押すと」ポチ


ウィーーーン



提督「あとは機械が自動的に動いて資材となりそうなものを手に入れてくる」

不知火「ほとんど自動ですね」

電「こんな作業を簡単にできるなんてすごい世の中なのです」

提督「妖精さんの技術だからな。どういう仕組みで動いているか全くわからんよ」

愛宕「終わるまでここで待っていればいいのかしら?」

提督「うむ。限界の積載量に達するか周囲に目標物がないと判断したら音が鳴る。それまで待機だな」

愛宕「なるほどねぇ」

提督「各自、いつでも戦闘できるように準備だけはしとけよ」

提督「敵が来ないという保証はないからな」


不知火&電&愛宕「「はーい」」



229: 2014/05/02(金) 00:47:50.81 ID:xJpoqiuT0
>>228
了解です。全資材を投入や!新艦娘をゲットしてSSを書きたい!


ちょいうつらうつらしてた。投下再開ー

230: 2014/05/02(金) 00:49:11.37 ID:xJpoqiuT0

 ~ 1時間後 ~


ピロリロリン


提督「終わったな」

愛宕「結構早いのね」

提督「うむ。このモニターを見てくれ」

電「なんか黒い土みたいなのがいっぱいなのです」

提督「これらがボーキサイトや鋼材の元だ」

提督「こんだけあるとしばらくは資材の事は考えなくてもいい」

提督「といいたい所だが……実は全部もらえるわけじゃない」

電「もらえないのです?!」

231: 2014/05/02(金) 00:55:42.65 ID:xJpoqiuT0

提督「この半分以上を管理部に上納しなければならん。そういう任務だからな」

電「残念なのです……」

不知火「結構がめついんですね」

提督「まぁ資材も有限て事だ」

電「世知辛いのです」

提督「安心しろ。上納分を考慮しても今回の量なら十分すぎるよ」

愛宕「あら……て事はしばらく遠征任務はない感じなのかしら」

提督「そうだな」

愛宕「残念ねぇ、自由な時間が多くて楽しかったのに」

電「なのです。訓練より楽でいいのです」

提督「……好きにしていいといった俺が悪いかもしれんが……任務なんだから少しは緊張感をもってくれ」

232: 2014/05/02(金) 00:58:19.69 ID:xJpoqiuT0

不知火「……今日はこれで帰還ですか?」

提督「うむ。戻ってさっさと報告書を書かなければいかん」

提督「俺としては遠征任務は書類作業のが面倒だよ」

不知火「わかりました。帰りも同じように待機していればいいのでしょうか」

提督「そうだな」

提督「と思っていたが……」

提督「気が変わった」

提督「折角だから帰りはお前らも海上にでてくれ」

愛宕「え……」

電「な、なにをするのです?」

提督「帰りはマラソンだ。この艦に遅れない程度でついてこい」

電「この艦に併せて走るなんて無理なのです!」

愛宕「そうよ!急に変な思い付きしないで欲しいわ!」

不知火「燃料の無駄です!司令!」


提督「うるさい!訓練の一環だ、つべこべ言わず外へでろ」





233: 2014/05/02(金) 01:00:22.70 ID:xJpoqiuT0

  ~西鎮守府 訓練場~


ドカーン


龍驤「よし!目標撃墜やで!」

長門「なんだ龍驤、気合が入ってるな」

金剛「朝はやる気ゼロでしたのにどうしたんでショウか」

龍驤「ふぅーいい汗かいた。ちょっと休憩しようや」

長門「ん……いい時間だし丁度いいか」

金剛「提督達も予定ではそろそろ戻ってくるはずデスからね」



ビーーーーーーーー




234: 2014/05/02(金) 01:02:34.97 ID:xJpoqiuT0



長門「なんだこの音は……」

龍驤「うるっさい音やなぁ」

金剛「たしか玄関門の呼び音だった気がしマス」

長門「客人がくるような事は聞いていないが……」

金剛「提督が伝え忘れてるだけかもしれません。まぁ休憩がてら見に行きまショウか」




235: 2014/05/02(金) 01:05:17.27 ID:xJpoqiuT0

 西鎮守府 玄関門
 


金剛「門の外に人がいマスね……女性の方が3人、でショウか」

長門「特に怪しい様子はないし開けて聞いてみるか」スタスタ




???「あ、誰かきたでち」

???「みたいだな」

???「……」


長門「呼び音を鳴らしたのはお前らだな。何か用か?」


???「そうでち!ここにいる提督に会いにきたでち!」

長門「(でち?)ふむ。すまんが提督は今、私用で留守だ」

???「そうですか……」

???「帰って来るまで待つ。何時頃もどる?」


長門「まだ未定だ。待つのは構わんが部外者が面会できるとは限らんぞ」


???「部外者ではない」

???「大いに関係があります」

236: 2014/05/02(金) 01:10:18.18 ID:xJpoqiuT0



金剛「ムム……」

金剛「長門、よく見たらあの写真に写ってた人達に似てまセンか」

長門「ん……そういえばそうだな。もしかしてお前ら……艦娘か?」


???「そうでち!」サッ

???「うむ」サッ


長門「(艤装を繋げる接続部……間違いなく艦娘だな……)」


長門「そういう事なら中で待つといい。気が付かなくてすまなかった。いま門を開けるよ」ガチャ


???「お気になさらず。こちらがもっと早くいえば良かったですから……」



237: 2014/05/02(金) 01:12:05.46 ID:xJpoqiuT0

  西鎮守府 応接間


長門「ここで座ってしばし待つといい」

???「すまないな」

金剛「粗茶ですが良ければ飲んでくだサーイ!自慢の紅茶デース!」カチャカチャ

???「わぁーーいい匂いでち!」

???「ありがとうございます」


龍驤「それで……あんたら、どこのどいつやねん」


???「ふむ、自己紹介が遅れたな」スタッ

日向「中央鎮守府第二艦隊所属 戦艦型の日向だ。よろしく」

伊58「同じく潜水艦型の伊58です!よろしくでち!」

加賀「中央鎮守府第一艦隊所属 空母型の加賀です。よろしくお願いします」ペコ

238: 2014/05/02(金) 01:15:11.63 ID:xJpoqiuT0

長門「中央鎮守府……」

金剛「てことは提督と……」

加賀「はい。私達は提督の元で共に戦っていた艦娘です」

伊58「てーとくには可愛がってもらってたでち」

日向「うむ。良好な関係だった」

金剛「仲良しはいい事デスねぇ!」

龍驤「んでその中央鎮守府の三人は提督へどんな用件で会いにきたんや?」

日向「それは……」

伊58「でち……」

加賀「…………」

長門「どうした?」

日向「まぁ色々あってな。それよりこの紅茶中々美味しいじゃないか」


金剛「あ、はい。ありがとうございます」


龍驤「話をそらすんやないで。目的はいった」



239: 2014/05/02(金) 01:17:34.89 ID:xJpoqiuT0



ドドドドドドドドド



龍驤「お、提督達が港に帰ってきたで」



加賀「……!」ガタッ

伊58「でち!」ガタタッ

日向「あっちか!」ダッ



龍驤「あ、お前ら!待たんかい!」

長門「勝手にどこへ行く!」

240: 2014/05/02(金) 01:20:37.66 ID:xJpoqiuT0

  ~西鎮守府海岸 港~



電「……ハァッ……ハァッ」ゼェゼェ

不知火「……う……ぷ」グタァ

愛宕「………も……もう……うごけない」ゼェゼェ


提督「情けない。持久力をもっとつける必要があるなこれは」

不知火「く……好き勝って言って……」

電「ひどい……司令官さ……んなの……です」

愛宕「うふ……ふ……おぼえておき……なさい……よ」


提督「それだけ文句いえるなら大丈夫そうだな」

提督「回復したら各自日報を書いて今日中に提出してくれよ」



241: 2014/05/02(金) 01:25:05.21 ID:xJpoqiuT0



ダダダダダダダ



伊58「てーーーーーーーとくーーーー!」スタタタタ


提督「こ、この声は……」タラー


伊58「でちーーーー!」バッ


提督「ガフッ」ダキッ


伊58「お久しぶりでち!」スリスリ

提督「ご、ゴーヤ……なんでここに」


日向「君は相変わらずだな」スッ

提督「ひ、日向」


242: 2014/05/02(金) 01:29:29.42 ID:xJpoqiuT0


日向「おいおい、人を化物を見る様な目で見るんじゃない」

日向「こっちは君が急に何も言わずいなくなってからずっと心配していたのだぞ」

日向「誰に聞いても居場所を知らぬ存ぜぬだったし……」

日向「もう諦めかけてた時に加賀から有力な情報を手に入れたときいて」

日向「調べたらこんな所にいたとは……」

提督「……」

日向「色々言いたい事はあるが……」

日向「まずはこう言わせてくれ」



日向「元気そうで良かった」グスッ

提督「…………迷惑かけたな」ナデナデ

日向「ふふ、頭をなでられるのなんて君以外にされないから久しぶりだ」

提督「そうか」ナデナデ





長門「急に走ってどこへいくと思ったら……」スタスタ

龍驤「そんな久しぶりの再会やったんやな」

金剛「ナデナデ羨ましいデスねぇ」


243: 2014/05/02(金) 01:30:33.66 ID:xJpoqiuT0


ザッ


加賀「 提 督 」


提督「!」ゾクッ




加賀「お久しぶりですね」

提督「か、加賀」

加賀「無断で急にいなくなってどこにいるかと思えば……」

加賀「別の場所で司令官として勤めていたなんて……」

提督「…………」

加賀「一体どこまで心配させるんですか!!!!」スッ


  バシィイイイン


提督「……っ」ヒリヒリ

金剛「て、提督!」ガバ

長門「貴様!何をする!」ダッ

244: 2014/05/02(金) 01:34:23.01 ID:xJpoqiuT0

提督「……二人共、いいんだ」

金剛「え……」

長門「しかし!」

提督「……大丈夫」




加賀「いつも貴方はそうです!」


 バシィイイン


提督「……うっ」ヒリヒリ

加賀「自分勝手で!」


 バシィィン


加賀「人の気持ちなんて知らずに!」


 バシィィン


加賀「何でも自分で背負おうとして!」


 バシィン


加賀「あんな事が起きてもまだ……」


 バシッ


加賀「軍人として……いるなんて……」グスッ


 ペタン
 

加賀「うっ……うっ……何してるんですか……あなたは……」ポロポロ



提督「……すまなかった」ダキッ



加賀「うっ……うっ……」ギュウ



加賀「……ご無事で何よりです……提督……」




引用: 【艦これ】 提督「よろしく頼む」 その2