1: 2016/05/14(土) 19:15:52.64 ID:5Cho/4K2.net
#1「叶え!私たちの夢ーー」



廊下の張り紙『廃校』デデデーン

穂乃果「う、嘘ぉ!?」

ことり「廃校って......」

海未「つまり...学校がなくなる......という事ですね......」

穂乃果「あぁっ......」フラッ

海未「穂乃果!?」ガシッ

ことり「穂乃果ちゃん!?」ガシッ

穂乃果「わ、わたしの......」

海未「穂乃果ァー!」

ことり「穂乃果ちゃーん!」

廊下の張り紙『廃校ッ!!!』

穂乃果「私の輝かしい高校生活がぁ!」

ーーーーーー

ーーー


2: 2016/05/14(土) 19:16:56.52 ID:5Cho/4K2.net
保健室 

キーンコーン、カーンコーン♪

穂乃果「んはっ!?」パチッ

穂乃果「夢!?」ガバッ

穂乃果「.........なぁーんだ♪」


廊下

穂乃果「はんははんはーん♪」

穂乃果「おっはよー♪」

穂乃果「ヒデコ、フミコ、ミカ、おっはよー♪」

ヒフミ「???」

穂乃果「今日も良い天気
~♪」タッタッタッ


ヒデコ「ついにおかしくなっちゃったのかな?」

フミコ「穂乃果ちゃん、元気一杯なのは良いけど...」

ミカ「なんか勘違いしてるよね......」

3: 2016/05/14(土) 19:18:58.26 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「そりゃそうだよね!いきなり廃校なんてーーー」タラララーン

廊下の張り紙(小)×9『廃校』

穂乃果「い、いくらなんでもそんな急に決まるわけがっ!?」タラララ!?

廊下の張り紙(大)『廃校ッッッ!!!』

穂乃果「ああああああああああああああ!!??!?!?」ダン!

ーーーーー

ーーー


4: 2016/05/14(土) 19:21:35.60 ID:5Cho/4K2.net
教室

穂乃果「.........」ガラッ

海未「?」

ことり「あ......」

穂乃果「.........」フラフラ

ことり「ほ、穂乃果ちゃん......大丈夫?」

穂乃果「うん......」フラフラ

トスン

穂乃果「がっこうがなくなる......がっこうがなくな、る......?うぅ......」

ことり「穂乃果ちゃん、凄い落ち込んでる......そんなに学校が好きだったなんて......」

海未「違います」

ことり「え?」

海未「あれは多分、勘違いしてるんです」

ことり「勘違い.....?」

5: 2016/05/14(土) 19:22:58.48 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「っ!」ダン!

ことうみ「!」ビクッ

ガタッ!

穂乃果「どーしよー!!ぜんっぜん勉強してないよおー!」バン! 

穂乃果「ううううう.......!」シクシク

ことり「......え?」

穂乃果「だって、学校なくなったら別の高校入らなくちゃいけないんでしょ!?受験勉強とか編入試験とか!」

海未「......やはり」

ことり「穂乃果ちゃん落ち着いてーー」

穂乃果「ことりちゃんと海未ちゃんはいいよ!そこそこ成績良いし!でもわたしはぁ~!」シクシク

海未「だから落ち着きなさい。私たちが卒業するまで学校は無くなりません」

穂乃果「......ほえっ?」

ーーーーーー

ーーー


6: 2016/05/14(土) 19:24:21.30 ID:5Cho/4K2.net
中庭

穂乃果「はーむっ!」パクッ

ことり「学校がなくなるにしても、今いる生徒が卒業してからだから、早くても三年後だよー」

穂乃果「ぃよかったあ~!」

穂乃果「いやー、今日もパンがうまい!はむっ!」パクッ

海未「穂乃果、それ一つで千円ぐらいするのでしょう?もっとゆっくり食べたらどうです?」

穂乃果「うぐっ.....確かに.......」

ことり「うふふ、穂乃果ちゃん、そのパン好きだよね」

穂乃果「うん!ランチパックはリリンが生み出した食の極みだよ~」

海未「何を言ってるんですか......」

穂乃果「はむっ!」パクッ

7: 2016/05/14(土) 19:27:23.71 ID:5Cho/4K2.net
ことり「そういえば、お母さんに聞いたことがあるんだけど......」

海未「何です?」

ことり「『魔王』が現れるまでは、穂乃果ちゃんが今食べてるようなパンは、一つ百円ぐらいだったんだって」

穂乃果「ひゃ、百円!?」

ことり「うん。でもね、『魔王税』が導入されてから、値段が跳ね上がったって」

海未「魔王税......、魔王を討伐するための資金を集めるため、魔王が現れた次の年から導入された税金ですね」

ことり「うん......今では魔王税がかからないのは、生活必需品ぐらいかな......」

海未「生活に必要なものにはかからないのが救いですね......」

ことり「でも、娯楽には容赦なくかかるから、人は魔王が現れてから笑顔が少なくなったって、お母さんが言ってた......」

海未「......早く討伐してほしいですね」

ことり「そうだよね......」

穂乃果「.........」プルプル

海未「? 穂乃果?」

8: 2016/05/14(土) 19:29:08.50 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「うがああああああああ!!!許せないよ!!」ダン!

ことり「ほ、穂乃果ちゃん......?」

穂乃果「だって魔王がいなかったら、魔王税が無かったんでしょ!?」

海未「え、ええ......」

穂乃果「そしたら、ランチパックもたくさん食べれたのに!!」

海未「はあ......」

ことり「あはは......穂乃果ちゃんらしいね」

穂乃果「むぅー!」




『キャーーーー!!!』

9: 2016/05/14(土) 19:31:53.22 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「はえ?」

海未「悲鳴ッ!?」

ことり「う、海未ちゃん!あそこ!」


狼型マモノ「グルルルルルルッ......!」

女子生徒A「ま、マモノが学校に入って......!?」ヘタリ

女子生徒B「バカッ!早く校舎に逃げるよ!」グッ


海未「わ、私たちも早く逃げましょう!」

ことり「う、うん!」

穂乃果「これってアレだね、学校に犬が入ってきたみたいな感じだね」

海未「何を言ってるんですか!しかもアレは狼型です!」

ことり「そ、そんなことより早く!」

穂乃果「あ、待って待って、まだランチパック食べてない」モグモグ

海未「食いしん坊ですか!!」

10: 2016/05/14(土) 19:35:07.41 ID:5Cho/4K2.net
狼型マモノ「グゥルルルルルルル!!」ザッ

ことり「ぴぃ!?ど、どうしよう......いつの間にか近くに.....」

海未「穂乃果のせいですよ!」

穂乃果「ご、ごめんごめぇ~ん......」モグモグ

狼型マモノ「ゥガウ!ゥウゥゥ!!!」

ことり「ぴぃぃぃぃぃ!」ガクガク

海未「ど、どうすれば......!」

穂乃果「海未ちゃんの手刀とかでなんとかならないかな?前に穂乃果にやったみたいに、こう、ハァ!って」シュッ

海未「無理に決まってます!!」


狼型マモノ「ウオン!!!」バッ

ことり「ぴぃぃぃぃぃ!」ダキッ

穂乃果「うわわっ!?」ビクッ

海未「ッ!!」





海未「ハアッ!!!!!」シュッ!!!

11: 2016/05/14(土) 19:38:33.01 ID:5Cho/4K2.net
ざく......!!!

ボトッ、ボト....


ことり「.........ぴ?」

穂乃果「ほえ......?」

海未「...........」


狼型マモノだったもの「」チーン


ことり「あ、あれって......」

穂乃果「マモノ......だよね?なんか真っ二つになってるけど......」

狼型マモノだったもの「」シュー......

穂乃果「あ、消えた」

13: 2016/05/14(土) 19:43:23.19 ID:5Cho/4K2.net
海未「二人とも、怪我はないですか?」

ことり「う、うん.....大丈夫だけど......」

穂乃果「目つむってて分からなかったけど.......もしかして、海未ちゃんが......?」

海未「ええ、前に穂乃果にやったみたいに、ハァって手刀したら出来ました」

穂乃果「出来たんだ」

海未「出来ました」

穂乃果「............」

海未「..............」







穂乃果「うえっ!?出来たの!?」

海未「はい」

14: 2016/05/14(土) 19:45:02.39 ID:5Cho/4K2.net
ことり「す、凄い......」

穂乃果「いや、凄いなんてもんじゃないよ......」

海未「ふふ、照れますよ///」テレッ

穂乃果「いやいやいや.......」

ことり「でも、海未ちゃんのおかげで助かったね!ありがとう、海未ちゃん♡」ギュッ

穂乃果「う、うん......ありがと.......」

海未「いえ、大切な二人を守るためですから///」テレッ

穂乃果「いや、でも、マモノを一撃でーーー」





狼型マモノ「グルルルルアアアアアア!!!」ザッ

15: 2016/05/14(土) 19:46:27.03 ID:5Cho/4K2.net
ことり「きゃっ!?」

穂乃果「うわわっ!?もう一匹いたの!?」

海未「ほう、物陰に隠れてましたか......」


狼型マモノ「ガアアアアアアアアアアアア!!!!」バッ!!

ことり「ぴぃ!!!」モギュッ

穂乃果「うわあ!!!」モギュッ






海未「ハアッッッ!!!!!」シュッ!!!

16: 2016/05/14(土) 19:48:08.34 ID:5Cho/4K2.net
ぢぱ!!!

ボトボトッ......


海未「ふう......」

狼型マモノだったもの「」シュー...

穂乃果「ま、また一撃で......」

ことり「ふえええ......怖かったよお......」ヘタリ

海未「大丈夫です。二人は私が守ります」キリッ

ことり「う、海未ちゃん......///」

穂乃果「............」

海未「穂乃果?も、もしかしてどこか怪我を...!?」

穂乃果「これだ........」プルプル

ことり「穂乃果のちゃん......?」



穂乃果「見つけた!!!」

ーーーーーー

ーーー


17: 2016/05/14(土) 19:49:31.08 ID:5Cho/4K2.net
教室

穂乃果「聞いて聞いて聞いて!」

ことうみ「?」

穂乃果「魔王だよ!魔王!」

海未「魔王......?」

穂乃果「そう!魔王のせいでみんなが困ってるんでしょ?」 

ことり「うん、そうだけど...」

穂乃果「だったら!その魔王がいなくなったら、みんな幸せになれると思うんだ!」

穂乃果「それで私、考えたんだ!......って、あれ......?」

18: 2016/05/14(土) 19:51:11.98 ID:5Cho/4K2.net
廊下

海未「.........」ソォー

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「ふぅう!?」ビクッ

穂乃果「まだ話は終わってないよー!」

海未「わ、私はちょっと用事が......」

穂乃果「良い方法を思い付いたんだから聞いてよ~!」

海未「ふぅ......私たちで魔王討伐をするとか言い出すつもりでしょう?」

穂乃果「ほぉわっ!?海未ちゃん、エスパー!?」

海未「誰だって想像つきます!」

19: 2016/05/14(土) 19:53:17.31 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「だったら話は早いね~」カタモミモミ

海未「.........」

穂乃果「今から魔王討伐のための話し合いを.....!」

海未「お断りします」

穂乃果「なぁんで!?」
 
海未「思い付きで行動して、簡単に倒せるほど魔王は弱くありません」

穂乃果「だってマモノを一撃で倒せるんだよ!海未ちゃんなら殺れるって!」

海未「無理です!マモノと魔王では力の差がありすぎます!」

穂乃果「だいじょーぶ!」

海未「大丈夫ではありません!それに、どうせ戦うのは私なんでしょう!?」

穂乃果「うぐっ......それは......」

海未「はっきり言います。魔王討伐はナシです!」

穂乃果「ぅ.........」

海未「まったく......」





穂乃果「勇者........」ボソッ

20: 2016/05/14(土) 19:54:59.44 ID:5Cho/4K2.net
海未「はい......?」

穂乃果「みんな勇者が現れるのを待ってるんだろうなあ......」チラッ

海未「.......」

穂乃果「勇者ってカッコいいよね......穂乃果、結婚するなら勇者が良いなあ......」チラッ

海未「.........っ......」ゴクッ

穂乃果「魔王がいなくなれば平和になるんだろうなあ......」

海未「まあ......そうですね」

穂乃果「魔王がいなくなれば、魔王税もなくなるから...お腹一杯ランチパック食べれるんだろうな......うへ、うへへへへへ.......」ジュルリ

海未「......それが目的ですか」

穂乃果「......ハッ!」

海未「はあ......」

22: 2016/05/14(土) 19:57:23.35 ID:5Cho/4K2.net
屋上

穂乃果「あーあ、良い考えだと思うんだけどなあ......」


『......旅に出よう~♪』


穂乃果「ん?旅......?」



廊下

穂乃果「んん?」

『止めどなく傷ついてゆく~心が~♪』

穂乃果「........」コツコツコツ...

『いーつかーきーみをーかーえてーゆく~♪』

23: 2016/05/14(土) 19:59:15.69 ID:5Cho/4K2.net
音楽室

真姫『胸を焦がして~伸ばすその手は~♪』


穂乃果「.........」


真姫『誰よりも~強いから~♪』


穂乃果「キレイな声......」


真姫『夢に描いた~場所へ必ず~♪』

真姫『君を~連れてゆく~♪』




穂乃果「君を~連れてゆく~♪」ガラッ!

真姫「ゔぇぇっ!?」ビクッ

24: 2016/05/14(土) 20:01:32.00 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「穂乃果、この歌大好きなんだ!」タッタッタッ

真姫「え......あの......?」

穂乃果「あすなろさん、今なにしてるんだろうね」

真姫「さ、さあ......」

穂乃果「いやー、それにしても凄い凄い凄い!感動しちゃったよ~!」

真姫「べ、別に.....///」

穂乃果「歌上手だねぇ!ピアノも上手だねぇ!」キラキラ

真姫「.........///」

穂乃果「でーでん、でーでん、でーでっでっで、でっでっでっで......」

真姫「.........?」

穂乃果「これはジョーズだねぇ!」

真姫「ゔぇぇ!?」

25: 2016/05/14(土) 20:04:53.05 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「あ、それにアイドルみたいに可愛いっ!」

真姫「っ......///」


真姫「......んん///」ガタッ

穂乃果「あ......」

真姫「.........」スタスタ

穂乃果「あ、あのっ!」

真姫「?」ピタッ

穂乃果「いきなりなんだけど......」




穂乃果「アナタ、魔王討伐やってみたいと思わない?」

真姫「え.........?」ポカーン

26: 2016/05/14(土) 20:07:39.69 ID:5Cho/4K2.net
真姫「......ナニソレイミワカンイ!」プイッ


スタスタスタ......


穂乃果「あ、あはは......だよねぇ......」

穂乃果「......むぅ、おだてて魔王討伐作戦のパーティに入ってもらうのは駄目だったか......」

穂乃果「はあ、だいたい勇者のパーティって四人だし、四人揃ったら海未ちゃんもやる気を出すかと思ったんだけどなあ.......」

穂乃果「そんな簡単にはいかないか......」


穂乃果「.........それにしても」

穂乃果「あの子、本当に歌もピアノも上手だったなあ......顔も可愛いし、スタイルも良いし.......」

穂乃果「もし、穂乃果たちが魔王討伐したら、あの子を誘ってスクールアイドルをやってみるのも良いかも......」 

ーーーーーー

ーーー


27: 2016/05/14(土) 20:09:52.07 ID:5Cho/4K2.net
弓道場

海未「んっ.....」キリリリリ

ギリ......

チュンチュン......

海未「.........」


~海未ちゃんワールド~

海未『天を射抜く恋愛弓(ラブアローシュート)!バアンッッッ!!!』ヒュンッ!

ドスッ!!!

魔王『ぐわああああああああああ!!!やーらーれーたー』

ドサッ......

海未『ふぅ......』

穂乃果『やったやったー!魔王を倒したんだー!』モギュット

ことり『海未ちゃんすごーい!ステキ♡』モギュット

海未『ハッハッハッ、二人とも、そんなに強く抱き着いたら苦しいですよ。ハッハッハッ』

~海未ちゃんワールド終了~

28: 2016/05/14(土) 20:12:27.58 ID:5Cho/4K2.net
ぱすっ

海未(何を考えてるんです私は///)プルプル

弓道女子生徒「はずしたの?めずらしぃ!」

海未「あ...いや......たまたまです!」


ギリリリッ......


~海未ちゃんワールド~

穂乃果『海未ちゃん!穂乃果と結婚して!』

ことり『ううん!ことりと結婚して!』

海未『ハッハッハッ、二人ともお嫁にしてあげますよ。ハッハッハッ』

~海未ちゃんワールド終了~


ひゅるる~ぽすん

海未「あぁっ......」バタッ

海未「いけません...余計なことを考えては...ッ!」


ことり「海未ちゃ~ん!」タッタッタッ

海未「ことり......?」

ことり「ちょっと来て~」タッタッタッ

海未「?」キョトン

29: 2016/05/14(土) 20:15:11.53 ID:5Cho/4K2.net
中庭

海未「穂乃果のせいです...。全然、練習に身が入りません......」

ことり「ってことは、ちょっと魔王討伐に興味があるってこと?」

海未「あっ...いえっ、それは......」


海未「やっぱり上手くいくなんて思いません...」

ことり「でも、いつもこう言うことって、穂乃果ちゃんが言い出してたよねーーー」

ーーーーーー

ーーー


30: 2016/05/14(土) 20:16:45.46 ID:5Cho/4K2.net
多分10年前ぐらいーーー

ことうみ「ええええ!?」

ほのか「やっつけちゃおーよ!」

うみ「むりですぅ!あんなきょーぼーないぬ......」

ほのか「だいじょーぶ!」

ことり「はのけちゃん、もうあのこうえんはあきらめよう?」

ほのか「いやだいやだー!ほのかたちであのいぬをやっつけるのー!」



ことり『私たちが尻込みしちゃうところをいつも引っ張ってくれて』

32: 2016/05/14(土) 20:18:43.08 ID:5Cho/4K2.net
いぬ「がるるるる!」

ほのか「ほのかたちのこーえんからでてけー!」

いぬ「わんわん!」

ほのか「がうがう!」

ぽかぽか!

いぬ「きゃいーんきゃいーん!キャッ!イーン!」スタコラサッサッ

ほのか「えへへ!ぶい!」ボロッ

うみ「うぅ......いたいですぅ」ボロッ

ことり「ふくもぼろぼろ......」ボロッ

ことうみ「うえええええ......」




海未『そのせいで散々な目に何度も遭ったじゃないですか』

33: 2016/05/14(土) 20:19:46.08 ID:5Cho/4K2.net
ことり「そうだったね」エヘヘ

海未「穂乃果はいつも強引すぎます」

ことり「でも海未ちゃん、後悔したことある?」

海未「え......?」




うみ「ふぇぇぇ....!いたいよぉ!......あ.....!」

ことうみ「うわあ......!」

夕陽「ヤッホー」デデーン





海未「.......!」

34: 2016/05/14(土) 20:20:58.11 ID:5Cho/4K2.net
『ヤッ!』 

海未「?」


ことり「見て......」


ザッ!

穂乃果「えい!」


海未「穂乃果......」

ことり「えへっ」



穂乃果「絶招・烈華新月覇!」シュッシュッ!

穂乃果「......って、うわわっ!」ツルッ

ドスンッ!

穂乃果「あいったあ~!」

穂乃果「ふぅわ......ホントに難しいや......」

穂乃果「海未ちゃん良く出来るなあ......」

穂乃果「よし、もう一回!」

35: 2016/05/14(土) 20:22:35.71 ID:5Cho/4K2.net
ことり「ねえ、海未ちゃん」

海未「......?」

ことり「わたし、やってようかな」

海未「!」

ことり「海未ちゃんはどうする?」 


ことり「んひっ」ニコッ

海未「.........」


『うわっ!』


海未「ッ!穂乃果......!」バッ


穂乃果「あいたたた......」

36: 2016/05/14(土) 20:23:38.83 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「くぅ~!」


スッ......


穂乃果「うん......?」

海未「.........」

穂乃果「海未ちゃん......」

海未「一人で練習しても意味がありませんよ」


海未「やるなら、三人でやらないと!」

穂乃果「っ!海未ちゃん...!」

海未「ふふ......」ニッコリ

ーーーーーー

ーーー


37: 2016/05/14(土) 20:24:33.39 ID:5Cho/4K2.net
生徒会室

絵里「......これは?」

穂乃果「勇者部、設立の申請書です!」

絵里「それは見れば分かります!」

穂乃果「では、認めて頂けますね?」

絵里「.....いいえ」

穂乃果「えっ......」

絵里「部活は同好会でも、最低五人は必要なの」

穂乃果「うえっ!?」

海未「ですが!校内には部員が五人以下のところも沢山あるって聞いてます!」

絵里「設立した時は、みんな五人以上いたはずよ」

39: 2016/05/14(土) 20:25:33.32 ID:5Cho/4K2.net
希「あと二人やね」

穂乃果「あと二人......」


穂乃果「分かりました。行こう」

絵里「待ちなさい」スクッ

穂乃果「?」

絵里「どうして貴女たちが魔王を倒しに行くの?貴女たち学生でしょ?」

穂乃果「みんなを助けたいからです!人は娯楽に魔王税がかかってから、笑顔が減ったと聞きました!」

絵里「笑顔......」

穂乃果「それと、廃校をなんとか阻止したいからです!」

40: 2016/05/14(土) 20:27:32.29 ID:5Cho/4K2.net
絵里「廃校を......?」

穂乃果「もし、穂乃果たちが魔王を倒したら、音ノ木坂は勇者の出身校になります!」

絵里「......そうなれば、入学希望者が増えるって言いたいわけ?」

穂乃果「はい!」

絵里「そう簡単にいくかしら?魔王は強いわ、貴女達もラジオのニュースを聞いたでしょう?」

ことり「確か、国の魔王討伐軍が誰一人帰って来なかったってニュースだよね......」

希「せやね。みんな魔王に殺されたんやろね」

穂乃果「大丈夫です!海未ちゃんはスッゴく強いんですよ!マモノを一撃で倒すことが出来るんです!」

希「へぇー!凄いやん!」

海未「い、いえ///」テレッ

41: 2016/05/14(土) 20:28:40.93 ID:5Cho/4K2.net
絵里「やっぱり......たとえ五人集めてきても、認めるわけにはいかないわね」

穂乃果「えっ...どうして!?」

絵里「今の貴女たちは慢心しすぎている。その子がマモノを一撃で倒す事が出来る力を持っていても、それが魔王に通用する保証は何処にもないわ」

希「.........」

ほのことうみ「..........」

絵里「変なこと考えてないで、残り2年、自分のために何をするべきか......よく考えるべきよ」

穂乃果「......失礼します」


スタスタスタ......

ガチャッ


絵里「もう一つだけ、聞いても良いかしら?」

43: 2016/05/14(土) 20:30:02.81 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「えっ?」

絵里「何故、部活なの?魔王を倒すだけなら、部活じゃなくてもいいはずよ」

穂乃果「それは.........」

絵里「それは...?」







穂乃果「だって部活だと部費が出ますし!」

45: 2016/05/14(土) 20:31:06.97 ID:5Cho/4K2.net
絵里「は......?部費.....?」

穂乃果「はい!魔王討伐には色々とお金がかかりますし......武器とか、防具とか、薬とか~......」

絵里「......まさか」

穂乃果「えへへ、そのへんの資金を部費という形で援助してもらおうかと~......」コネコネ

絵里「.........卑しい勇者ね」

穂乃果「きれいごとだけじゃ、魔王は倒せませんから」

絵里「...........」

46: 2016/05/14(土) 20:32:20.08 ID:5Cho/4K2.net
校門

ことり「がっかりしないで、穂乃果ちゃんが悪いわけじゃないんだから」

海未「生徒会長だって、気持ちは分かってくれているはずです」

穂乃果「.........」


ーーーーーー


生徒会室

希「さっきの、誰かさんに聞かせたいセリフやったなあ」

絵里「もう......いちいち一言多いのよ、希は...」スネッ

希「うふっ、それが副会長の仕事やし~」

47: 2016/05/14(土) 20:33:54.63 ID:5Cho/4K2.net
海未「でも、部活として認められなければ、部費も貰えませんし、部室もありません......色々、不便です」

ことり「そうだよね......」


(桜が)サーッ!


ことり「あぁ、これから一体、どうすれば......!」

海未「どうすれば......!」


ーーーーーー


えりのぞ「どうすればいいの......?」

48: 2016/05/14(土) 20:34:21.64 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「だって、可能性感じたんだ、そうだ、ススメ~♪」

穂乃果「後悔したくない目の前に、僕らの道がある~♪」

ことり「穂乃果ちゃん?」

海未「穂乃果?」

穂乃果「......えへへっ!なんか即興で作っちゃった!」

海未「......穂乃果らしいですね」クスッ

ことり「うふふ、穂乃果ちゃんって、即興で歌を作っちゃうの得意だよね」

穂乃果「んふふ、そうかな~?///」テレレッ

海未「ふふ、なんだか元気が出てきました」

ことり「うんっ!天気でいうと曇りのち晴れって感じかも!」

穂乃果「そうそう!悩んでたって仕方ない!当たって砕けろだよ!」

海未「砕けるのですか.....」

50: 2016/05/14(土) 20:36:17.38 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「よぉーし!いっくよー!」タッタッタッ! 


レッゴー!ドゥ!アイ!ドゥ!アイラブ!イエスドゥ!アイ!ドゥ!アイ!ラブ!レッツゴーレッゴー!ハイ!



ことり「穂乃果ちゃんって、まるで太陽みたいだよね」

海未「......そうですね」





海未「きっと、魔王に勝てますーーー」

51: 2016/05/14(土) 20:37:19.10 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「おーい!海未ちゃーん!ことりちゃーん!校門前にハワイみたいな花が咲いてるー!」


ことり「あ~!ちぎっちゃ可哀想だよ~!」


穂乃果「あわわっ!ごめんなさ~い!」


海未「........」


穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんも早くおいでよ~!」


ことり「行こっ、海未ちゃん!」


海未「ええ......行きましょう!」



何故ならーーー

52: 2016/05/14(土) 20:38:15.30 ID:5Cho/4K2.net
穂乃果「海未ちゃん!ことりちゃん!」

ことり「どうしたの?」

穂乃果「わたし、やっぱりやる!やるったらやる!」

海未「.......はい!」






ーーー私たちには、太陽がついているからですーーー

56: 2016/05/15(日) 08:16:26.95 ID:Ts/drprD.net
#2「勇者をはじめよう!」



生徒会室

絵里「......朝から何?」

穂乃果「講堂の使用許可を頂きたいと思いまして!」

海未「部活動に関係なく、生徒は自由に講堂を使用できると、生徒手帳に書いてありましたので」

希「新入生歓迎会の日の放課後やなあ」

絵里「何をするつもり?」

海未「それは......」

穂乃果「演説です!」

海未「!」

穂乃果「魔王討伐を一緒にやってくれる勇者を募集するため、講堂で演説をしようと思ったんです!」

絵里「何故、新入生なの?」

穂乃果「少し前まで中学生だった新入生は、海未ちゃんみたいに、学校にテ口リストが襲ってきて、テ口リストを自分一人で制圧する妄想をまだやってる子が多いと思うので、勇者志望者が多いと思ったからです!」

海未「ちょっ!?穂乃果!///」

ことり「あはは......」

絵里「......何故、勇者を集めるの?」

穂乃果「三本の矢です!」

57: 2016/05/15(日) 08:17:39.04 ID:Ts/drprD.net
希「三本の矢?」

穂乃果「矢は一本だけだと簡単に折れてしまいますが、三倍の三本なら簡単には折れません!」

絵里「........」

穂乃果「でも、魔王なら三本束ねたぐらいじゃ簡単に折ってしまうかもしれません」

穂乃果「でもでも!その三倍の九本なら、魔王でさえも簡単には折ることは出来ないと思います!」

絵里「まだ、慢心してるようね」

穂乃果「もうしてません!」

絵里「国の魔王討伐軍が勝てなかったのよ?たった九人で勝てるわけないじゃない」

穂乃果「うぐっ......」

絵里「.........」

希「まあまあ、使わせてもええやん?」

58: 2016/05/15(日) 08:18:52.90 ID:Ts/drprD.net
絵里「希......!」

希「三人は講堂の使用許可を貰いに来たんやろ?さっき海未ちゃんが言ったけど、生徒は自由に講堂を使う事が出来る......」

希「それに、部活でもないのに生徒会が内容までとやかく言う権利はないはずやん?」

絵里「それは......」

ーーーーーー

ーーー


59: 2016/05/15(日) 08:20:06.43 ID:Ts/drprD.net
廊下

ほのことうみ『失礼しました!』

穂乃果「えへ......」

穂乃果「やったー!」タッタッタッ!

ことうみ「ふぅ.......」


ーーーーーー


生徒会室

絵里「何故、あの子たちの味方をするの?」

ギー......(窓を開ける音)

希「......何度やっても、そうしろって言うんや」

絵里「......?」

カード「」ポツーン

絵里「あ......」

希「カードが......!」


ぶおおおおおおお!!!!


絵里「きゃっ!?」


ひゅるるる!ぱすん!


絵里「!」

希「カードがウチにそう告げるんや!!」

60: 2016/05/15(日) 08:21:21.30 ID:Ts/drprD.net
ぶおおおおおおお!!!!


絵里「ちょっと......!希っ!窓を閉めなさい!」


がこん(窓を閉める音)


絵里「まったく......髪がぼさぼさだわ......」ボサボサ

希「絵里ち」ボサボサ

絵里「? どうしたのよ?」

希「カード拾うの手伝って欲しいんやけど」

絵里「希ィ......」

ーーーーーー

ーーー


61: 2016/05/15(日) 08:22:47.09 ID:Ts/drprD.net
教室

穂乃果「いやー、今日もパンがうまい!」

海未「またパンですか.....」

穂乃果「家が和菓子屋だから、パンが珍しいの知ってるでしょ?」

海未「お小遣いなくなりますよ」

穂乃果「そうだよね......」


ヒフミ「三人ともー!」

海未「おや......」

フミコ「掲示板見たよー」

ヒデコ「勇者を始めるんだって?」

穂乃果「うん!」

ミカ「でも、海未ちゃんがやるなんて思わなかったー」

ヒデコ「ま、頑張ってねー!」

フミコ「私たちに出来ることがあったら言ってね!」

穂乃果「ありがとー!」

海未「頑張らないといけませんね」

穂乃果「うん!頑張ろう!」

62: 2016/05/15(日) 08:23:55.93 ID:Ts/drprD.net
ことり「.........こうかな......?」カキカキ

海未「ことり?」

ことり「うん......こんなもんかな!」

ことり「見て!魔王討伐の装備を考えてみたの!」スッ

穂乃果「おお!かっくいー!」

ことり「本当?ここのカーブのラインが難しいんだけど、何とか作ってみようかなって」

穂乃果「うんうんうん!」

海未「こ、ことり......?」

ことり「海未ちゃんはどう?」スッ

海未「えっ......と....」

穂乃果「かっくいーよね!かっくいーよね!」

海未「.........」ジーッ

ことり「気に入ってくれた?」

海未「こ、ここの...スーッと伸びてるモノは......?」

ことり「剣よ」

64: 2016/05/15(日) 08:53:55.27 ID:Ts/drprD.net
海未「う......この、やけに格好いい衣装に剣という事でしょうか......?」

ことり「勇者だもん」

海未「あの、衣装は良いのですが.....剣を、剣を弓に変えてくれませんか?」

ことり「無理よ」

海未「ほわあっ!?何故なのです!?」

穂乃果「海未ちゃんには前線で戦ってもらわないといけないからね!」

ことり「それに、弓だと矢が無くなったら終わりだし」

海未「うぅ.....剣より弓の方が得意なのですが......」

穂乃果「だいじょーぶ!海未ちゃん、剣の必殺技をもってるじゃん!」

67: 2016/05/15(日) 09:45:27.26 ID:Ts/drprD.net
海未「あれは......」

ことり「確か中学二年生の頃に開発した技だよね?」

穂乃果「そうそう!海未ちゃん、毎日練習してたよね!」

海未「......分かりました」

穂乃果「よぉし、決まり!」

海未「ですが、剣は刀に変えてください」

ことり「刀か~、うん、刀なら良いよ」

海未「ふぅ......」

穂乃果「ぃよぉし!あとは修行だー!」

68: 2016/05/15(日) 09:46:20.53 ID:Ts/drprD.net
校庭

バスケ!陸上!野球!

穂乃果「うーん......ここだと邪魔になりそうだね」



体育館

バレー!バドミントン!

穂乃果「はあー...ここも全部使ってるー...」

ーーーーーー

ーーー


69: 2016/05/15(日) 09:47:27.31 ID:Ts/drprD.net
屋上

穂乃果「......で」

海未「ここしかないようですね」

ことり「日陰もないし、雨が降ったら使えないけど......贅沢は言ってられないよね」

穂乃果「うん......でも、ここなら周りに迷惑がかからなくてすみそうだね」

海未「ですね」

穂乃果「ぃよぉし!頑張って修行しなくちゃ!」

70: 2016/05/15(日) 09:48:55.46 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「それで.....まずは何をすれば良いの?」

海未「まずは、体力や筋力をつけましょう」

穂乃果「はーい」

海未「それでは、今日は筋トレをしましょう」

ことり「了解♪」

海未「最初は腕立て伏せです」

ーーーーーー

ーーー


71: 2016/05/15(日) 09:51:02.87 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「くぎゅうぅぅ......!」プルプル

海未「あと九十回です!」

穂乃果「む、むりぃ~......!」プルプル

海未「まだ十回しかやってませんよ!」

ことり「も....むり.....」バタッ

海未「ちょっ!?ことり!しっかりしてください!」


ーーーーーー


海未「次は腹筋です!」


穂乃果「ふぬぬぬぬぬっ!」プルプル

海未「まだ一回もできてませんよ!」

ことり「」チーン

海未「ちょっ、ことり......嘘でしょ......」シクシク

穂乃果「ことりちゃん、一回もできないまま気絶しちゃったね」

72: 2016/05/15(日) 10:41:28.51 ID:Ts/drprD.net
三十分後

海未「.........」

ほのこと「...........」

海未「さて、どうしましょうか......」

ことり「えっと......」

海未「どうしました?」

ことり「ことり、保健委員だから、回復担当ってのは.....ダメ?」

海未「回復担当......ですか」

ことり「う、うん......どうやらことりは、戦うのは向いてないみたいだから.....」

海未「そうですね......回復役がいた方がこちらも助かりますし、ことりは回復担当にしましょう」

ことり「ありがとう!頑張るね♪」

穂乃果「じゃあ穂乃果は応援担当で」

海未「却下です」

穂乃果「だよね」

73: 2016/05/15(日) 10:44:14.19 ID:Ts/drprD.net
廊下

貼り紙『魔王討伐するよ~!新入生歓迎会の日の放課後に演説するよ~!我こそはって勇者も募集してるよ~!』

花陽「......勇者.....」キラキラ


凛「かーよちん!」

花陽「はわっ!」ビクッ!


タッタッタッ!

花陽「凛ちゃん!」

凛「どうしたの?」

花陽「えっ?あー、う、うぅん......なんでも、ない.....」

凛「? さ、かえーろ?」

花陽「う、うん」

74: 2016/05/15(日) 10:50:44.12 ID:Ts/drprD.net
貼り紙『笑顔を取り戻そう!』

花陽「.........」

コツコツコツ、コツ!

花陽「あわっ!」ビクッ

にこ「.....なに、これ?」

花陽「さ、さあ......?」

ーーーーーー

ーーー


76: 2016/05/15(日) 12:39:31.34 ID:Ts/drprD.net
次の日 早朝

神田明神男坂門


ほのこと「ハア、ハア.....ハア.....!」タンタンタンッ.....!


穂乃果は「ひぃ...!ひぃ.....」タッタッタッ

ことり「おえっ........」タッタッ....タッ...


ズシャア!

穂乃果「ひぃ~......きっつ......」ハアハア

ことり「もう足が動かない......」ガクガク

海未「これから毎日、朝と晩、ここで走り込みをします」

穂乃果「一日二回も!?」

海未「そうです」

ことり「あ、あいたた.......ことり、生まれつき膝が弱くて.....」

海未「嘘ですね」

ことり「あはは....やっぱりバレるよね~.....」

海未「当たり前です」

ことり「うぅ...ことりは回復担当なのに...」

海未「最低限の体力、筋力はつけてもらわないと困ります」

ことり「はーい...」

海未「よし、じゃ、もうワンセット」

穂乃果「ぃよっし!」




希「君たち...」

77: 2016/05/15(日) 12:48:42.77 ID:Ts/drprD.net
ほのことうみ「?」

希「......」

ことり「副会長...さん?」

希「うっふふ♪」ニコッ

穂乃果「その格好.......」

希「ここでお手伝いしてるんや。神社は色んな気が集まるスピリチュアルな場所やからね」

希「三人とも、階段使わせてもらってるんやから、お参りくらいしてき」

78: 2016/05/15(日) 12:52:45.88 ID:Ts/drprD.net
パパン!パパン!

ほのことうみ「.........」

穂乃果「ランチパックがたくさん食べたいです!」

海未「穂乃果」

穂乃果「ほのっ!?」ビクッ

ことり「チーズケーキ鍋チーズケーキ鍋チーズケーキ鍋チーズケーキ鍋......」ブツブツブツ...

海未「ことり」

ことり「ぴぃっ!?」ビクッ

海未「ちゃんとやってください......」



穂乃果「魔王討伐がうまくいきますように」

ことうみ「うまくいきますように!」




希「あの三人、本気みたいやなーーー」

ーーーーーー

ーーー


79: 2016/05/15(日) 12:53:59.69 ID:Ts/drprD.net
中庭

穂乃果「今日もパンが.....今日はパンがないや......」ガックシ

海未「もうおこづかいが無くなったのですか?」

穂乃果「うん.....」

海未「計画的に使わないからです」

穂乃果「うわああああああああ!!!パンが食べたいよおおおおおおお!!!」ジタバタ

ことり「あっ.....」

穂乃果「ほえ?」

絵里「.........」

穂乃果「生徒会長?」

絵里「ちょっと、いいかしら」

80: 2016/05/15(日) 12:55:13.77 ID:Ts/drprD.net
授業中

先生「ですから、この状況ではこのカードを使い、この子を特殊召喚させ......」

穂乃果「......」

穂乃果「逆効果か......」


絵里『魔王を討伐しようとする者が今までいなかったこの学校で、やってみたけどやっぱり駄目でしたとなったら、みんなどう思うかしら?』


穂乃果「.........」


絵里『私もこの学校が無くなってほしくない、本当にそう思っているから、簡単に考えてほしくないの』

絵里『それに....貴女たちの事が心配なのよ』


穂乃果「そうかもな......」

穂乃果「私、ちょっと簡単に考えすぎだったのかも.....」

81: 2016/05/15(日) 12:56:22.50 ID:Ts/drprD.net
廊下

貼り紙『勇者をはじめよう!』

穂乃果「.........」


ヒデコ「どう?練習は?」

穂乃果「あっ......」

フミコ「魔王討伐、なにか手伝えることがあったら言ってねー」

ミカ「必殺技の命名とか、袋の中のどうぐの整理とか、色々やらなきゃいけないでしょ?」

穂乃果「えっ、ホントに?」

ヒデコ「うんっ、だって穂乃果たち、学校のために頑張っているんだし」

ミカ「クラスのみんなも応援しようって言ってるよ!」

穂乃果「......そうなんだ....!」パアッ

フミコ「頑張ってね!」

穂乃果「あ、ありがとー!ばいばーい!」

ヒフミ「ばいばーい!」

穂乃果「.........」




穂乃果「よし!」

82: 2016/05/15(日) 12:57:25.75 ID:Ts/drprD.net
音楽室

真姫「........」


穂乃果『歌上手だねぇ!ピアノも上手だねぇ!』


真姫「.........」ニヘ...


穂乃果『アイドルみたいに可愛いっ!』


真姫「ゔぇへ.....///」ニヘラッ

真姫「.....ハッ!」

真姫「な、なに思い出してるのよ!///」ブンブン!

真姫「まったく.....///」ドキドキ

84: 2016/05/15(日) 18:25:22.49 ID:Ts/drprD.net
神田明神近く

真姫「たまにはお参りでもしようかしら」テクテク

『もうダメ~!』

真姫「! この声.....」



コソコソ...コソコソ...

真姫「......」ソオーッ




神田明神

穂乃果「ハア....ハア.....」ゼーゼー

ことり「もう...動かない...」ゼーゼー

穂乃果「おじい...さんの....とけ、い.....」ゼーゼー

海未「まだ余裕ありそうですね。あと二往復です!」

ことり「穂乃果ちゃ~ん.....」

穂乃果「ご、ごめんごめぇ~ん.....」





真姫「.........」

そぉー......

85: 2016/05/15(日) 18:27:45.16 ID:Ts/drprD.net
『キャーーーー!!!』

ことうみ「?」

穂乃果「あれ...?この声......」





真姫「な、んな、な.....!」

真姫「何すんのよ!?」

希「まだ発展途上と言ったところやなあ」

真姫「ハア!?」バッ

希「でも望みは捨てなくて大丈夫や、大きくなる可能性はある!」

真姫「なんの話?!」

86: 2016/05/15(日) 18:29:58.01 ID:Ts/drprD.net
希「恥ずかしいんなら、コッソリという手もあると思うんや」

真姫「えっ...?だからなにーー」

希「分かるやろ」

スタ、スタ、スタ......

真姫「.........」

ーーーーーー

ーーー


87: 2016/05/15(日) 18:33:23.63 ID:Ts/drprD.net
次の日

穂むら

ガラッ!

穂乃果「行ってきまーす!」

ほのママ「穂乃果ー、行く前にハガキなんかが届いてないか見てくれるー?」

穂乃果「はーい!」


ガサゴソ

穂乃果「一枚だけか~......ん?」ピラッ

封筒『音ノ木坂の勇者様へ』

穂乃果「なんだろ、これ......音ノ木坂の勇者って穂乃果の事かな?」

穂乃果「誰からだろう.....どこにも差出人の名前は書いてないし......」

穂乃果「いいや、開けちゃえ」ビリリッ

88: 2016/05/15(日) 18:36:06.95 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「さてさて、中身は~っと......」スッ

穂乃果「メッセージカードが一枚と.....これは....チケット?が一枚...」

穂乃果「とりあえずメッセージカードから見てみよう」

『これを魔王討伐のための資金にしてください』

穂乃果「資金?......もしかしてこのチケットに何かあるのかな?」ペラッ




穂乃果「!?」

89: 2016/05/15(日) 18:40:25.39 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「こ、これって......」ブルブル

穂乃果「小切手.......だよね......」ブルブル

穂乃果「な、なんか...0がたくさんついてるけど......!」ガクガク

ほのママ「穂乃果ー?何か届いてたのー?」

穂乃果「あわ、あわわっ......!」ガクガクブルブル!





穂乃果「た、大変だーーーー!!!」

90: 2016/05/15(日) 18:44:30.81 ID:Ts/drprD.net
屋上

海未「こ、これは......!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん!何かしたの!?」

穂乃果「何もしてないよー!」

海未「で、ですが、こんな大金を穂乃果が貰うなんてあり得ません!」

穂乃果「これ...どうしたらいいかな?」

ことり「警察...?」

穂乃果「そ、それだ!」

海未「待ってください!警察に説明しても信じてもらえないかもしれません!」

ことり「そ、そっか、女子高生がいきなり大金を誰かから受け取ったなんて普通は信じてもらえないよね......」

穂乃果「じゃあ、どうすれば...」

海未「私が預かっておきます!」

91: 2016/05/15(日) 18:47:11.03 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「海未ちゃんが?」

海未「ええ、もしかしたら送り主が様子を見に来たりするかもしれません」

ことり「それじゃあ、その時に返せば......」

海未「一件落着です」

穂乃果「なるほど!」

海未「穂乃果、小切手を渡してください」

穂乃果「はい!落としたり無くしたりしないように気を付けてね!」スッ

海未「.........」

ことり「海未ちゃん?」







海未「やや、や、やっぱり無理ですぅ~!」ガクガク

92: 2016/05/15(日) 18:50:57.05 ID:Ts/drprD.net
ほのこと「ええええええええええ!!!??」

海未「な、なんか急に落としたり無くしたりしそうな気がしてきました.....」ガクガク

穂乃果「し、しっかりしてよ!」 

海未「や、やっぱり穂乃果が持っててください!」グイッ!

穂乃果「い、いやいや!無理!無理だって!穂乃果、100%なくす自信あるよ!?」

海未「じゃ、じゃあ、こと、ことりににににに.....!」ブルブル

ことり「ぴぃ!?む、無理だよぉ!プレッシャーに耐えられないよぉ!」

海未「で、ですよね...だから私が預かると言ったんですし.....」ガクガクブルブル

93: 2016/05/15(日) 18:54:34.21 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「う、海未ちゃん.....?」

ことり「だ、大丈夫?すごく顔が蒼いけど......」

海未「.........あふぅ」フラッ

ドンガラガッシャーン!

海未「.........」ビクンッビクンッ!

穂乃果「うわあ!?う、海未ちゃんしっかり!」

ことり「う、海未ちゃ~ん!」

ーーーーーー

ーーー


94: 2016/05/15(日) 19:00:40.90 ID:Ts/drprD.net
いい感じに風が吹いてる場所

真姫「......ふふ」

真姫「穂乃果先輩...喜んでくれたかしら」


~真姫ちゃんワールド~

穂乃果『真姫ちゃんありがとう!おかげで魔王を倒せたよ!』

真姫『べ、別に.....///』プイッ

穂乃果『真姫ちゃん......』キリッ

真姫『穂乃果先輩.....?』ドキッ

穂乃果『私だけの、アイドルになってほしい』

~真姫ちゃんワールド終了~ 


真姫「キャーーーー!!!///」ブンブン!

96: 2016/05/15(日) 20:23:33.95 ID:Ts/drprD.net
#3「勇者募集中です」


廊下

生徒A「ねえねえ、なんの部活入る?」

生徒B「私、剣道部にしようかなー」

花陽「.........」コソッ

生徒A「えっ!じゃあ、勇者は?」

生徒B「ええ~!私には無理だよ~!」

スタスタ.....

花陽「.........」


花陽「んぃんふんぃんふちょっ!」ダダダッ!パシッ!ダダッ

花陽「ぇへぇ、へぇ、へぇ.....」ゼーゼー

真姫「.........」スッ 

花陽「!」ビクッ

真姫「.........」

真姫「ふふ......」スタスタ

花陽「ふぅ......」


チラシ『演説やるよ!勇者も募集してるからね!』

花陽「......えへ」キラキラ

97: 2016/05/15(日) 20:25:48.43 ID:Ts/drprD.net
放課後

校門

穂乃果「じゃあ、チラシ配りをやろっか」

海未「ほ、本当にやるのですか?」

穂乃果「うん!」

海未「で、ですが、宣伝なら掲示板に貼ってるので大丈夫じゃ...?」

穂乃果「甘いよ海未ちゃん!穂乃果みたいにあまり掲示板を見ない生徒だっているんだよ!」

海未「なんで見ないんですかあ.....」

ことり「ま、まあまあ、ことりたちもついてるし頑張ろ?」

海未「........分かりました......」

98: 2016/05/15(日) 20:27:02.09 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「えんぜつやりまーす!よろしくお願いしまーす!」

ことり「よろしくお願いしまーす♪ありがとうございます~♪」

穂乃果「ありがとうござまーす!」

海未「あ、あの......」

生徒C「.........」スタスタ

海未「う........」

にこ「.........」スタスタ

海未「っ!お願いします!」バッ!

にこ「......いらない」スタスタ

海未「あ.........」

99: 2016/05/15(日) 20:28:55.65 ID:Ts/drprD.net
海未「はあ......」

穂乃果「ダメだよ、そんなんじゃ~!」

海未「...穂乃果はお店の手伝いで慣れてるかもしれませんが、私は......」

穂乃果「ことりちゃんだってちゃんとやってるよ?」

ことり「よろしくお願いしまーす!演説やりまーす♪」スッ

穂乃果「ほら、海未ちゃんも!それ配り終えるまでやめちゃダメだからね!」

海未「ええ!?無理ですぅ!」

穂乃果「...海未ちゃん、私が階段5往復できないって言ったとき、何て言ったけ~?」

海未「~~っ~~!わ、分かりました!やりましょう!」

海未「よろしくお願いしまーす!演説やりまーす!」スッ

100: 2016/05/15(日) 20:30:45.47 ID:Ts/drprD.net
花陽「あのっ!」

穂乃果「ん?」

穂乃果「えっと......アナタは.....」

花陽「こ、小泉花陽ですっ!」

穂乃果「花陽ちゃんだね!」

花陽「は、はい......!」

花陽「んっ、演説...聞きに、行きます...!」

穂乃果「本当!?」

ことり「来てくれるの~?」

海未「では、一枚二枚とは言わず、これを全部...!」スッ

穂乃果「.....海未ちゃん?」ジロッ

海未「分かってます......」シュン






絵里「.........」

101: 2016/05/15(日) 20:31:51.19 ID:Ts/drprD.net
穂乃果部屋

ことり「お待たせ~」スーッ

穂乃果「ことりちゃん!」

ことり「遅くなってごめんね?」ガサッ

穂乃果「ううん!...って、もしかしてそれ衣装?」

ことり「うんっ、さっきお店で最後の仕上げが終わって.....」ゴソゴソ

穂乃果「わくわく!」キラキラ

海未「......っ」ゴクッ

ことり「じゃーん!」

102: 2016/05/15(日) 20:33:23.18 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「はわあ~!かっこいい!本物の勇者みたい!」

ことり「ホント?」

穂乃果「スゴい!スゴいよことりちゃ~ん!」

海未「~~っ~~ぁ~~」パクパク

ことり「本物ってわけにはいかないけど、なるべくそれに近く見えるようにしたつもりっ」

穂乃果「良いよお~!」

海未「こ、ことり.....」

ことり「?」

海未「そのスカート丈は?」

ことり「えっ?」

103: 2016/05/15(日) 20:35:04.21 ID:Ts/drprD.net
がしっ! 

ことり「ぴぃ!?」ビクッ

海未「......私はスカートは駄目だと言ったはずですが?」

ことり「う、海未ちゃん違うの!聞いて!」

海未「嫌です!約束を守らないことりなんて嫌いです!」

ことり「う、海未ちゃ~ん.......」

穂乃果「ねえ」

海未「何ですか!今はことりと大事な話をしてるんですよ!」

穂乃果「このスカートの衣装は穂乃果のだよ」

海未「................はい?」

ーーーーーー

ーーー


104: 2016/05/15(日) 20:36:27.32 ID:Ts/drprD.net
海未「すみませんでした!」ドゲザ!

ことり「う、ううん、大丈夫だよ」

海未「すみません!すみません!すみません!」ドゲザ!

ことり「だ、大丈夫だから顔あげて?ね?」

海未「はい......」

穂乃果「海未ちゃんはうっかりさんだなあ~」

海未「ほ、穂乃果に言われたくないです......」

穂乃果「がーん!」

ことり「あはは......」

海未「こ、ことり、それで...私の衣装は......」モジモジ

ことり「えっとね......海未ちゃんのはこれだよ!」ガサッ!

105: 2016/05/15(日) 20:37:35.32 ID:Ts/drprD.net
海未「おお......!」キラキラ

穂乃果「すごーい!海未ちゃんのもかっこい!」

ことり「気に入ってくれた?」

海未「は、はい!もちろんです!」

ことり「えへへっ、良かったあ~♪」

海未「本当に格好いいです......それに、なんだか、勇気が出てくるようなデザインです!」

ことり「そ、そんなに褒められると照れちゃう...///」

穂乃果「ねね、ことりちゃんの衣装はどんなの~?」

ことり「ことりのは~......じゃじゃーん!」ガサッ

106: 2016/05/15(日) 20:38:58.53 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「お、おお.....///」

海未「な、ナース服...ですか......///」

ことり「どうかな?」

穂乃果「ど、どうって......///」

海未「その、スカート丈が短すぎませんか?///」

穂乃果「これだと見えちゃうんじゃないかな?///」

ことり「ちゃんと見えないようにしてるから大丈夫よ♡」

海未「そ、そうですか......///」

107: 2016/05/15(日) 20:41:04.57 ID:Ts/drprD.net
穂乃果「いやー、でも......」

海未「? どうしました?」



穂乃果「穂乃果の衣装ってぶっちゃけドラ○エ3の勇者の衣装みたいだよね」

海未「こらこら」

穂乃果「海未ちゃんの衣装はリ○クだし」

ことり「穂乃果ちゃん、めっ」

108: 2016/05/15(日) 20:42:03.35 ID:Ts/drprD.net
神田明神



穂乃果「どうか演説が成功しますように!」

穂乃果「いや、大成功しますように!」

海未「緊張しませんように......」

ことり「勇者がたくさん来てくれますようにっ」

穂乃果「よろしくおねがいしまーす!!」

穂乃果「.........」





穂乃果「明日か...楽しみだな...!」

113: 2016/05/16(月) 19:27:19.26 ID:ajRdlccI.net
次の日

講堂

絵里「これで、新入生歓迎会を終わります。各部活とも体験入部を行っているので、興味があったら、どんどん覗いてみてください」




講堂前

穂乃果「お願いしまーす!
このあと、午後四時から演説やりまーす!」

ことり「ぜひ、来てくださーい!」

穂乃果「お願いしまーす!」


吹奏楽部生徒「吹奏楽部への入部を希望の方~、こちらに集まってくださーい」

穂乃果「むっ......」

生徒G「ねえねえ、どの部活にする?」

穂乃果「お願いしまーす!演説します!」

生徒P「演劇部なんてどう?」

ブハハハ!ワタシケッコウジシンアルヨー


穂乃果「むぅ、他の部活に負けてられないよ」

ことり「うんっ!」

114: 2016/05/16(月) 19:30:05.65 ID:ajRdlccI.net
海未「よろしくお願いしまーす!」

ほのこと「?」

海未「午後四時からです!お願いしまーす!」ペコリ

穂乃果「んひ♪」

ことり「んふ♪」



講堂

穂乃果「手伝ってくれるの?」

ミカ「うん!」

フミコ「私たちも学校なくなるの嫌だし、魔王もいなくなってほしいし」

ヒデコ「穂乃果たちには、上手くいってほしいって思ってるから」

穂乃果「みんな......!」

115: 2016/05/16(月) 19:33:05.86 ID:ajRdlccI.net
舞台裏

穂乃果「うわあ~!かっこいいよ~!」キラキラ

穂乃果「どう?どう?」クネッ

ことり「うんっ、凄く似合ってるよ♪」

穂乃果「でへへ...♪」

ことり「でもごめんね、武器は流石に用意できなくて......」

穂乃果「だいじょーぶ!家から持ってきたから!」

ことり「えっ、家から?」

穂乃果「じゃじゃーん!」スッ

ことり「ラッパ......?」

穂乃果「そう!これで応援はバッチグーだよ~」プー


シャッ!

海未「まだ諦めてなかったのですか......」

116: 2016/05/16(月) 19:34:16.30 ID:ajRdlccI.net
ほのこと「おお~!!」

海未「ど、どうでしょうか......?似合ってますか......?」モジモジ

穂乃果「すごいすごい!めちゃくちゃ似合ってるよ!」

ことり「そうだねっ、海未ちゃんカッコいい♪」

海未「あ、ありがとうございます///」

穂乃果「おっ?その腰にあるものはもしかして......」

海未「はい、刀です。家から持ってきました」スッ

穂乃果「すごーい!!本物?本物?」

海未「いえ、これは偽物ですが、魔王討伐の時は真剣を持ってくるつもりです」

穂乃果「へえ~!ねねっ、ちょっと技とか見せてよ!」

海未「技...ですか?」

ことり「ことりもみたいかも~」

117: 2016/05/16(月) 19:35:31.73 ID:ajRdlccI.net
海未「では、居合をやりましょうか」

穂乃果「おお~!居合!」

海未「ことり、その空のペットボトルをそこに置いてください」

ことり「これでいい?」スッ

海未「ありがとうございます。少し離れててください」

ほのこと「はーい」テクテク



海未「........では、行きますよ」

ほのこと「......」ゴクッ




海未「必殺必中!はあっ!」ヒュッ!!!

118: 2016/05/16(月) 19:39:17.90 ID:ajRdlccI.net
スパ......!


ほのこと「おおおお!!......ってえええええ!!!??」

海未「ふぅ......」

穂乃果「ま、真っ二つ......」

海未「まあまあですね」

穂乃果「ま、まあまあって......」

ことり「し、真剣じゃないんだよね......?」

海未「はい」

ほのこと「.........」

海未「さ、行きましょうか」

ーーーーーー

ーーー


119: 2016/05/16(月) 19:41:09.19 ID:ajRdlccI.net
廊下

カコ...

花陽「.........」キョロキョロ

スッ

花陽「えへへ......」

キィ...パタン

凛「シャー」ヌッ

花陽「はひぃ!?!?」ビクッ!

凛「やったー!イッタズラせいこ~う!」

花陽「やめてよぉ~...」

凛「んへへっ」

120: 2016/05/16(月) 19:44:18.01 ID:ajRdlccI.net
凛「ねえねえ、一緒に陸上部見に行こ?」

花陽「ええっ!?陸上部?あ、いや...その......」

凛「かよちん少し運動してみたいって言ってたじゃん!」パシッ

花陽「えっ......!」

凛「早くいっくにゃー!」タッタッタッ!

花陽「ああ~!凛ちゃ~ん!」



穂乃果『本当!?』

ことり『来てくれるの?』



花陽「だ...だ......だれかーーー」




花陽「誰か助けてぇえええ!」 


エーエーエー.......

121: 2016/05/16(月) 19:45:21.18 ID:ajRdlccI.net
生徒会室

絵里「................」

希「気になる?」

絵里「希......」

希「ウチは帰ろうかな」

絵里「.........」

ーーーーーー

ーーー


122: 2016/05/16(月) 19:47:34.67 ID:ajRdlccI.net
ミカ『音ノ木坂の勇者の演説は間もなくでーす!ご覧になられる方はお急ぎくださーい!』


穂乃果「いよいよだね...!」

ことり「うんっ...!」

海未「ふぅ...少し緊張してきました......」

ぎゅっ

穂乃果「大丈夫!私たちがついてるから!」

海未「穂乃果......!」







ブーーーーーー

123: 2016/05/16(月) 19:51:12.45 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「皆さん!こんに......ち..........」


シーン........


ほのことうみ「..................」


フミコ「ごめん...頑張ったんだけど......」

穂乃果「.........」

ことり「穂乃果ちゃん......」

海未「穂乃果......」

ヒデコ「.........」

ミカ「........」





穂乃果「........ふふ」

124: 2016/05/16(月) 19:53:20.52 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「そりゃそうだよね......世の中そんなに甘くないよね.....」フフ...

海未「ほ、穂乃果......?」

穂乃果「きらいよきらいよやんなっちゃう.......あ、また即興で歌出来た...へへ......」ガクガク

ことり「ほ、穂乃果ちゃんしっかり!」ユサユサ

穂乃果「らん...らんららランチッパック......タベタイ」ブルルル

海未「現実逃避してますね」

穂乃果「」ヌネ~

ことり「ああっ!ついにFX で有り金全部溶かした人の顔に!」

海未「うそでしょ......」シクシク

穂乃果「ふひ、ふひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ........」






ダン!!!!

125: 2016/05/16(月) 19:54:56.10 ID:ajRdlccI.net
花陽「はえっ、はえっ、はえっ......!」ゼーゼー...

穂乃果「ふひひ?.....あっ!」


花陽「ハァ、ハァ、ハァ.........」ゼーゼー...

穂乃果「花陽ちゃん......」


花陽「あ、あれ?演説は...?」

穂乃果「.........!」


アレェ?エンゼツ...ユウシャハタキタテナノカァ?アレェ?アレェ?ユウシャハ?

126: 2016/05/16(月) 19:57:17.12 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「......やろう!」

ことり「え......?」

穂乃果「演説しよう!全力で!」

海未「穂乃果...!」

穂乃果「だって、そのために今日まで色々やってきたんだから!」

ことうみ「!」

穂乃果「やろう!」

ことり「穂乃果ちゃん、海未ちゃん!」

海未「ええ!」


花陽「わあ......!」キラキラ




真姫(ちょうど始まるところだったみたいね)コソコソ

127: 2016/05/16(月) 19:59:58.27 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「えー、皆さん!こんにちは!」

花陽「こ、こんにちは!」

穂乃果「この度、音ノ木坂の勇者となったーーー」

穂乃果「高坂穂乃果!」

ことり「南ことり!」

海未「そ、園田海未!」

穂乃果「です!」

花陽「高坂先輩と、南先輩に...園田先輩......メモメモ...」カキカキ


穂乃果「私たち三人は、魔王を倒すため...そして、笑顔を取り戻すために、勇者になりました!」

花陽「か、かっこいい......!」キラキラ


真姫(穂乃果先輩...///)キラキラ

128: 2016/05/16(月) 20:02:30.14 ID:ajRdlccI.net
タッタッタッ

凛「かーよちんっ」

花陽「......」キラキラ

凛「?」


穂乃果「魔王税が特に高いのは、ゲーム、漫画や娯楽小説、おもちゃ......」

穂乃果「そして、『アイドル』です!」



希「.........」

129: 2016/05/16(月) 20:05:55.52 ID:ajRdlccI.net
校門

絵里「............」




講堂

バタン.....

にこ「.........…」コソコソ


海未「アイドルはライブをするだけで約一千万以上のお金が必要になります」

凛「い、一千万!?か、かよちん、そうなの?」

花陽「うん、ライブをするには政府にライブ申請をしなくちゃいけないの。そのライブ申請に一千万以上のお金がかかるんだよ......それにチケットも魔王税で凄く高くなるし......」シュン

凛「かよちん......」

ことり「魔王税のせいで人から笑顔が減りました......」

真姫「..........」

130: 2016/05/16(月) 20:08:21.21 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「今こそ!立ち上がる時!」

花陽「はい!」ガタッ!


海未「私たちの手で!」

凛「にゃあ......!」


ことり「笑顔を取り戻せ!」

にこ「......!」


穂乃果「魔王なんか怖くない!」

真姫「ソダ!ソダ!」



希「ふふ......」




穂乃果「魔王討伐だよ!」

131: 2016/05/16(月) 20:12:07.95 ID:ajRdlccI.net
凛「おお~......!」パチパチパチ!

花陽「えへへ......!」パチパチパチ!

真姫「...!...!」パチパチパチ!


パチパチパチパチ!


穂乃果「ありがとうございましたー!」

海未「穂乃果!まだアレを言ってませんよ!」

穂乃果「あ、そうだった!」


穂乃果「え、えっと、まだ勇者は募集してるからねー!」

にこ「.........」


パチパチパチパチ......

132: 2016/05/16(月) 20:13:40.37 ID:ajRdlccI.net
花陽「はわあ~!」パチパチパチ!

コツ...

花陽「......?」パチ...?


コツ、コツ...コツ......


穂乃果「生徒会長......」

絵里「.........」


絵里「どうするつもり?」

穂乃果「......やります!」

海未「穂乃果......」

絵里「...何故?これ以上続けても、意味があるとは思えないけど?」

穂乃果「たくさんの笑顔を見たいからです!」

133: 2016/05/16(月) 20:16:24.94 ID:ajRdlccI.net
絵里「.........!」

穂乃果「だから...やります!」

花陽「穂乃果先輩.....」

にこ「......ふん」


絵里「.........…」クルッ

穂乃果「生徒会長!」


絵里「.........何?」

穂乃果「勇者はまだまだ募集中ですからね!」

絵里「.............」


コツ、コツ...コツ......


絵里「......五名」

穂乃果「えっ...?」



絵里「部活は同好会でも、最低五人は必要よ」

穂乃果「.......!」

134: 2016/05/16(月) 20:19:29.32 ID:ajRdlccI.net
ほのことうみ「ありがとうございます!!」

絵里「..........」コツコツ



講堂入り口

希「.........」

絵里「.........」

希「勇者はまだまだ募集しとるみたいやで?」

絵里「ふん.......」

希「ふふ、さっ、帰ろうか」

絵里「......ええ」

ーーーーーー

ーーー


135: 2016/05/16(月) 20:22:18.70 ID:ajRdlccI.net
#4「勇者の条件」



一年教室

先生「.........」カッカッ

花陽「.........」

花陽「どうしよう......」ボソッ




回想

小学生女子A「ねえ、はなよちゃんはなんになりたいの?」

はなよ「えっ?わ、わたしは......」

りん「りんしってるよ!かよちんはアイドルになりたいんだよね?」

小学生女子A「アイドル!?......って...なにそれ?」

はなよ「え、えっと......ヒトをえがおにするおしごとだよ.......いまはだれもやってないけど.......」

女子小学生B「おー!はなよちゃんものしりー!」

りん「かよちん、アイドルのふりつけとか
かんぺきにおぼえてるんだよね~」

女子小学生A「そうなんだ!がんばってね!」

はなよ「う、うん......」

136: 2016/05/16(月) 20:23:25.51 ID:ajRdlccI.net
花陽(でも、アイドルをやるには魔王を倒さないと.......)

先生「じゃあ、ここ、小泉読んで」

花陽「あっ、は、はい!」ガタッ

花陽「.........sword」ボソボソ

先生「もう少し声だして」

花陽「ぅ...はい......」

花陽「I am the bone of my sword.......」ボソボソ

先生「はい、そこまで。じゃあ今のとこ...今井読んで」

今井「はい!」ガタッ

花陽「.............」


花陽「無理だよね...こんなんじゃ.......」

137: 2016/05/16(月) 20:25:13.49 ID:ajRdlccI.net
アルパカ小屋

白アルパカ「........」モッシャモッシャ

ことり「わあ~......ああ~......ほえ~......」ウットリ

穂乃果「ことりちゃん、最近毎日来るよね」

海未「急にハマったみたいです」

穂乃果「ねえ、チラシ配りに行くよ~」

ことり「あとチョット~......」ウットリ

穂乃果「もお~...」

海未「五人にして部として認めもらわなくては、部室は使えないのですよ?」

ことり「うーん...そうだよねぇ~......」ウットリ

穂乃果「......可愛い...かなあ?」

茶アルパカ「うっうー!」

穂乃果「ひっ!」ビクッ

海未「アルパカに怯えてどうするのですか......私たちは魔王を倒しにいくのですよ」

穂乃果「だ、だって~......」

138: 2016/05/16(月) 20:28:02.91 ID:ajRdlccI.net
ことり「ほら、首のとことかフサフサしてて可愛いよ~」フサフサ

穂乃果「うーん......」

ことり「はあ~......幸せ...♡」フサフサフサフサフサフサフサフサ

穂乃果「ことりちゃんやりすぎだよ」

海未「怒ってしまいますよ」

ことり「大丈夫だよ~」フサフサ

『メェー!』

穂乃果「ほらー、怒ってるんじゃない?」

ことり「えっ?今のこの子の声じゃないよ?」

穂乃果「そんなわけないよー、だってさっきメェーって」

『ンメメメメメェー!』

穂乃果「ほら」

海未「穂乃果、マモノです」

穂乃果「えっ?」クルッ




羊型マモノ「メェ~!」

139: 2016/05/16(月) 20:30:54.19 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「どわあっ!?マ、マモノ!?」ビクッ!

海未「また学校に入り込んだみたいですね」

穂乃果「み、みたいって......てか何でそんな冷静なのさ!」

海未「最近、マモノが多く生息する山で修行してましたから。もう慣れました」

穂乃果「な、慣れたって......」

ことり「わあ~!何だかフサフサしてて可愛い!」

穂乃果「こ、ことりちゃんマモノだよ!?」

ことり「マモノでも可愛いのは可愛いよ~」

穂乃果「そ、そうかなあ.....?」

羊型マモノ「メェー!!」

穂乃果「うひゃっ!?」ビクッ!

141: 2016/05/16(月) 20:33:08.47 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「う、海未ちゃん!や、やっつけてよ!」

海未「穂乃果もそろそろ実践経験を積んだ方が良いでしょう」

穂乃果「うえええ!?む、ムリムリムリ!」

海未「大丈夫です。このマモノは前に現れた狼型マモノに比べると遥かに弱いですから」ニッコリ

穂乃果「それでも無理だよ~!穂乃果は応援担当なんだから!」

海未「まだ言ってるのですか.......」


羊型マモノ「メェ~!」ジリジリ 

穂乃果「ひっ!」ビクッ!

海未「いざとなったら助けに入りますから」

ことり「穂乃果ちゃん、ファイト!」

穂乃果「うう~......!」



『ぴゃ~~~~!!!』

142: 2016/05/16(月) 20:35:51.11 ID:ajRdlccI.net
穂乃果「......ほえ?」

海未「あれは......」

ザッ!

花陽「あ、アルパカさんと高坂先輩たちには、指ひとつ触れさせません!」ゼーゼー

ことり「花陽ちゃん!」

花陽「さ、さあ!来るなら来てください!返り討ちです!ぼこぼこです!」ガクガク

穂乃果「.........!」

羊型マモノ「メェ~?」ジリ......

花陽「......っ!」ビクッ

海未「あ、危ないですよ!下がりなさい!」

花陽「だ、大丈夫です!」ブルブル

花陽「わ、私だって......!」


羊型マモノ「オラァ!!!」バッ!!


花陽「ひっ......!」グッ



穂乃果「うおおおおおおおお!食らえー!必殺ぐるぐるパンチ!」グルグル~!

143: 2016/05/16(月) 20:37:24.35 ID:ajRdlccI.net
スカ!

羊型マモノ「メェ?」

穂乃果「げっ、外しちゃった......」

海未「ほ、穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「えへへ...後輩の花陽ちゃんが怖いの我慢しながら戦ってるのに、先輩の穂乃果が逃げてちゃダメだよね......」

花陽「こ、高坂先輩......」


ユラァ......


海未「......っ!穂乃果!後ろ!」

穂乃果「へ......?」クルッ


羊型マモノ「メエエエエエエエエエエエエ!!!!!!」ジャッ!!!


ことり「危ないッ!!」



ダッ!

144: 2016/05/16(月) 20:38:47.33 ID:ajRdlccI.net
花陽「雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄!!!!!」ダン!


花陽「勇米食陽拳(おこめたべようけん)!!!」ズドドドドド!!!


ドゴオオオオオオオオオ!!!!!


羊型マモノ「メエエエエエエエアアアアアアアアア!!!!!!」シュー......



ほのことうみ「................」ポカーン

花陽「ふぅ......こ、怖かったあ......」ヘタリ

穂乃果「え.......」




穂乃果「ええええええええええええ!!!!????」

146: 2016/05/16(月) 20:41:44.47 ID:ajRdlccI.net
海未「な、流れるような拳の五連突き.......」

ことり「す、すごい.......」

穂乃果「な、なに...今の......なんかさっきの花陽ちゃん...一子相伝の拳を使いそうな顔になってたけど......」

花陽「あ、あの!高坂先輩!さっきは助けてくれてありがとうございます!」ペコリ

穂乃果「えっ?あ、あー.......」

花陽「わ、私...マモノが飛びかかってきたとき、怖くて動けなくて.......」

穂乃果「花陽ちゃん......」

花陽「本当にありがとうございました!」ペコリ


花陽「えへへっ、やっぱり勇者は凄いですねっ」ニコッ

穂乃果「!」

147: 2016/05/16(月) 20:43:10.45 ID:ajRdlccI.net
海未「.........あの」

花陽「は、はい?」

海未「貴女、昨日の演説を聴きに来てくれた人ですよね?」

花陽「え?あ、いえ......」

ことり「駆けつけてくれた一年生の!」

花陽「あ...はい......」


ガシッ!


花陽「ぴゃあっ!?」ビクッ

海未「是非、私たちと勇者をやりませんか?」ニッコリ

花陽「え、ええっ!?」

ことり「海未ちゃん、いきなりすぎ」

148: 2016/05/16(月) 20:44:49.85 ID:ajRdlccI.net
海未「先程の動きを見て確信しました!魔王討伐には貴女の力が必要です!」

花陽「うええっ!?わ、私の......?」

海未「はい!まだ荒削りですが、私の元で修行すればもっともっと強くなります!いずれ、この私を越えるぐらいに!」

花陽「あ、あの......」

海未「大丈夫です!悪いようにはしませんから!」グイッ!

穂乃果「海未ちゃんがあそこまで言うなんて......」



『かーよち~ん!』

149: 2016/05/16(月) 20:47:44.85 ID:ajRdlccI.net
ほのことうみ「?」

花陽「あっ......」


凛「早くしないと体育遅れちゃうよ~!」

花陽「し、失礼します...」


タッタッタッ...


花陽「行こっ」

凛「......」ペコリ



穂乃果「穂乃果たちも早く戻ろっか」

ことり「そうだね」

海未「...残念です」シュン

ーーーーーー

ーーー


150: 2016/05/16(月) 20:50:17.13 ID:ajRdlccI.net
放課後

キーン、コーン...カーン、コーン......


一年教室


先生「じゃあまた明日」

『はーい』

花陽「.........」トントン

凛「かーよちん、決まった?部活、今日までに決めるって昨日言ってたよ」

花陽「う、そ、そうだっけ?...明日、決めようかな...?」

凛「そろそろ決めないと、みんな部活始めてるよ」ポンッ

花陽「う、うん.......え、えと、凛ちゃんはどこ入るの?」

凛「凛は陸上部かな~」

花陽「陸上...か......」

凛「もしかして.....」



凛「勇者になろうと思ってたり?」

151: 2016/05/16(月) 20:51:23.22 ID:ajRdlccI.net
花陽「ぅええっ!?そ、そんなこと......ない...」イジイジ

凛「ふ~ん...やっぱりそうだったんだね......」

花陽「そんなことーー」

ぴとっ

凛「ダメだよかよちん、嘘つくとき必ず指合わせるから、すぐ分かっちゃうよ」

花陽「ぅ......」



凛「ね、魔王討伐なんてやめようよ」

花陽「えっ......?」

凛「魔王討伐なんて危ないよ」

花陽「で、でも......」

凛「ほら、魔王討伐はあの三人の先輩方に任せよ?ね?」

花陽「.........」

凛「かよちんが陸上部が嫌って言うなら、他の部活でも良いよ。吹奏楽部でも良い。凛はマラカスぐらいしか出来ないけど」

凛「あ、なんだったら部活は入らなくても良いよ?二人で早く帰って遊ぼ?」

花陽「凛ちゃん.........」

ーーーーーー

ーーー


152: 2016/05/16(月) 20:52:27.46 ID:ajRdlccI.net
廊下

真姫「.........」

貼り紙『来たれ!勇者!』

真姫「.........」ペラッ


花陽「あ...西木野さん......?」

花陽「......あっ...!」カクレカクレ


真姫「.........」キョロキョロ

コツコツコツコツ......


花陽「今の......」

153: 2016/05/16(月) 20:54:33.74 ID:ajRdlccI.net
貼り紙『魔王討伐だよ!』

花陽「ん...?」シャガミ

パシッ

花陽「あっ......」ペラッ

花陽「これ...西木野さんの......」

ーーーーーー

ーーー


154: 2016/05/16(月) 20:56:02.73 ID:ajRdlccI.net
西木野家前

花陽「ほ、ほえええええ!!??」

花陽「す、凄いなあ.....」


ピンポーン...


真姫ママ『はい?』

花陽「あ!あ、あの...真姫さんと同じクラスの......小泉、です...」

155: 2016/05/16(月) 20:57:09.89 ID:ajRdlccI.net
西木野家

真姫ママ「ちょっと待ってて~、病院の方に顔出してるところだから」

花陽「病院...?」

真姫ママ「ああ、ウチ、病院を経営していて、あの子が継ぐことになってるの」

花陽「そう、なんですか...」

真姫ママ「良かったわ~!高校に入ってから友達一人連れてこないから、ちょっと心配してて...」


ガチャッ


真姫「ただいま~」

156: 2016/05/16(月) 20:58:55.98 ID:ajRdlccI.net
真姫「誰か来てるの?」

真姫ママ「ふふ...」

真姫「あっ...」

花陽「こ、こんにちは...!」

真姫「......」

真姫ママ「お茶淹れてくるわね♪」


バタン


花陽「ごめんなさい、急に...」

真姫「何の用?」トスンッ

花陽「これ、落ちてたから...西木野さんの、だよね?」スッ

真姫「な、何で貴女が?」

花陽「ごめんなさい......」

真姫「何で謝るのよ......ん......あ、ありがとう...///」

158: 2016/05/16(月) 21:00:26.93 ID:ajRdlccI.net
花陽「魔王討伐の貼り紙...」ボソッ

真姫「えっ?」

花陽「見てた、よね?」

真姫「私が?知らないわ///人違いじゃないの?」プイッ

花陽「でも...手帳もそこに落ちてたし......」

真姫「!」ガタッ

真姫「ち、違うの!ちっ...!」ガンッ!

真姫「うぅ!?いっ、たあ...!ああ!うあ!?」ドスン!

花陽「大丈夫!?」

真姫「へ、平気よ!まったく!変なこと言うからあ!」

花陽「ぷっ、ふふふ、ぷぷっ...!」クスクス

真姫「笑わない!///」

159: 2016/05/16(月) 21:01:38.45 ID:ajRdlccI.net
カチャ...

真姫「貴女が勇者に?」

花陽「う、うん、やってみようかなって......」

真姫「.........」

花陽「あっ!へ、変だよね、今日初めてちゃんと話したのに、こんな相談するなんて......」

真姫「.....そうね」

花陽「え、えへへ......そ、そうだよね......変、だよね...」シュン

真姫「ええ......凄く変ね。だって、勇者になるかならないかの相談をーーー」







真姫「魔王を産み出した黒幕にするなんてーーー」

160: 2016/05/16(月) 21:10:23.96 ID:ajRdlccI.net
花陽「.........え」


カチャ...


花陽「い、いま......なんて.......」


チク、タク、チク...タク...


真姫「逢魔時、人の世と魔の世が混じりあう時間ーーー」

花陽「.........ぁ」



真姫「闇が深くなるわーーー」


花陽「ーーーーーーっ!」

161: 2016/05/16(月) 21:12:25.23 ID:ajRdlccI.net
真姫「なーんてね、冗談よ、冗談」

花陽「......冗談......?」

真姫「そ、ジョークジョーク」

花陽「ジョーク......」

真姫「でーでん、でーでん、でーでっでっで、でっでっでっで......」

花陽「に、西木野...さん...?」

真姫「これはジョーズね」

花陽「ぅええっ?え、えっと......」

真姫「本当に冗談だから安心しなさい」

花陽「う、うん......」

真姫「でも、世間からはそんな風に言われてるわ」

花陽「え...?」

真姫「魔王を作った黒幕だってね」

162: 2016/05/16(月) 21:14:38.95 ID:ajRdlccI.net
真姫「私の家って病院を経営してるでしょ?そのせいで魔王やマモノが現れてから色々言われてきたのよ」

真姫「魔王やマモノに人を襲わせて、怪我人を増やして儲けるつもりだって」

花陽「そんな!マモノは基本人が多いところには現れないし、人が少ない山なんかが生息地なんじゃ...!」

真姫「その通りよ。というより、マモノによって怪我した人はいないのよ」

真姫「それに、魔王は生かしては帰さないみたいだし」

花陽「そ、それが分かってるのにどうして......」

真姫「ストレスを発散したいのよ。ウチがそのはけ口にピッタリってわけ」

花陽「......そんなの...酷いよ...!」

真姫「.........」

163: 2016/05/16(月) 21:17:05.13 ID:ajRdlccI.net
花陽「否定は...しないの......?」

真姫「否定したって無駄よ。いくら説明しても誰も信じてくれない...くれなかったわ」

花陽「........」

真姫「ふふ、魔王が現れてから寧ろ経営は上手くいってないわ」

花陽「西木野さん......」

真姫「.........」



花陽「.....ねえ」



花陽「......西木野さんも勇者になるってのはどうかな?」

164: 2016/05/16(月) 21:19:31.78 ID:ajRdlccI.net
真姫「は、はあ?いきなり何言ってるのよ」

花陽「言葉じゃ信じてくれないなら、行動で信じさせれば良いんだよ」

花陽「西木野さんの病院にとって金のなる木である魔王を倒せば、みんな信じてくれるんじゃないかな?」

真姫「.........」

花陽「あっ!本当は金のなる木なんかじゃないのは分かってるよ?」

真姫「ふふ、そんなこと分かってるわよ」

花陽「えへへ...」

真姫「でも、私が魔王を倒す、ね.....」

花陽「高坂先輩たちもついてるから、きっと大丈夫だよ!」

真姫「......貴女は、どうするの?」

165: 2016/05/16(月) 21:21:29.01 ID:ajRdlccI.net
花陽「......」

真姫「西木野さん“も”って言ったけど、まだ迷ってるんでしょ?」

花陽「.......うん」

真姫「まさか、誘っておいて自分はやらないって言うわけ?」

花陽「そ、それは......」

真姫「.........」

花陽「ただ、花陽に勇者が務まるのかなって......」

花陽「私、全然勇気とかないし、いつも凛ちゃんに引っ張ってもらってたし......」



真姫「......穂むら」ボソッ

166: 2016/05/16(月) 21:24:06.66 ID:ajRdlccI.net
花陽「えっ?」

真姫「穂乃果先輩の家よ。和菓子屋の穂むら、知ってるでしょ?」

花陽「う、うん......」

真姫「私は、今日初めてちゃんと貴女と話したから、貴女が勇気あるとかないとか分からないわ」

真姫「それに、勇者じゃないから、勇者の条件とかも知らない」

花陽「.........」

真姫「だから、勇者の穂乃果先輩と直接話してきたらどう?その方が良いと思うわよ」

花陽「西木野さん......」

167: 2016/05/16(月) 21:28:07.98 ID:ajRdlccI.net
西木野家玄関

花陽「西木野さん、今日はありがとうね。相談に乗ってくれて」

真姫「べ、別に......」

花陽「あ、そういえば......」

真姫「? どうしたのよ?」

花陽「西木野さんって高坂先輩と仲良しなの?家も知ってたし...」

真姫「ゔぇぇ!?そ、それは......」タラー

花陽「?」

真姫(言えないわね...ストーキングして名前や家を知ったなんて......)ダラダラ

花陽「に、西木野さん!?汗凄いよ!?」

真姫「だ、大丈夫よ!そ、それより早く行きなさいよ!暗くなっちゃうわよ!」

花陽「あ、そうだね...あんまり遅くなると高坂先輩にも迷惑だし......」

真姫「ほら、早く行きなさい」

花陽「う、うん!西木野さん!また明日ね!」タッタッタッ

真姫「ええ...」

168: 2016/05/16(月) 21:30:42.54 ID:ajRdlccI.net
穂むら

ガラッ

穂乃果「いらっしゃいませー!」

花陽「あの...」

穂乃果「ん?あっ!花陽ちゃん!」



玄関

穂乃果「いらっしゃい!」

花陽「お、お邪魔します...!」

穂乃果「私、店番あるから上でちょっと待っててー」

花陽「わっ、はい...!」

169: 2016/05/16(月) 21:31:45.50 ID:ajRdlccI.net
二階

花陽「......」スタスタ

花陽「え~っと.....」


花陽「.......ここかな?」ガラッ

雪穂「ふんにににににっ!こ、これくらいになれれば...!」プルプル

バン!

花陽「ああっ...!」

花陽「うっひ...!」キョロキョロ


ハア!ヤー!ソコデス!


花陽「あっ...!」

170: 2016/05/16(月) 21:34:34.65 ID:ajRdlccI.net
スーッ...

花陽「......」コソッ


海未「散りゆくは叢雲、咲き乱れるは桜花...今宵、散華する武士がため、せめてもの手向けをさせてもらいます!」

海未「ハッ!」ヒュン!

海未「桜花残月!」

海未「.........」

海未「~~っ~~!」

海未「やった!決まりました♪」ウキウキ

バン

171: 2016/05/16(月) 21:36:35.40 ID:ajRdlccI.net
花陽「ど、どうしよう...」


海未「ふん!」バン!

花陽「!」Biクッ!

雪穂「っ!」バン!

花陽「ああっ......!」

うみゆき「見ました...?」

花陽「うぅ......」

海未「...おや?貴女は......」

ーーーーーー

ーーー


172: 2016/05/16(月) 21:37:38.46 ID:ajRdlccI.net
穂乃果部屋

花陽「ご、ごめんなさい...」

穂乃果「ううん、いいの、こっちこそごめぇん」

穂乃果「でも、海未ちゃんが必殺技の練習をしてたなんて...」ニヨニヨ

海未「はうっ...!ほ、穂乃果が店番で居なくなるからです!」

花陽「...あ、あのっ!」

ことり「おじゃしまーす♪」スーッ

花陽「あ......」

ことり「あれ?」

花陽「お、お邪魔してます...!」

ことり「えっ!もしかして本当に勇者に?」

穂乃果「ううん、なんか相談したいことがあるんだって」

ことり「相談?」

花陽「は、はい.....」

173: 2016/05/16(月) 22:04:08.46 ID:y5G1Mw4N.net
ほのことうみ「勇者の条件?」

花陽「はい...」

穂乃果「うーん、勇者の条件か~......」

ことり「私たち、一緒に魔王討伐をしてくれる人を勇者って呼んでたよね」

海未「ええ、あまり深く考えてなかったですね」

穂乃果「そうだね~」

花陽「え、ええっ...?」

穂乃果「あはは...なんか、ごめんね?」

花陽「い、いえ...」

海未「そもそも、穂乃果が魔王を倒すって言い出したのはランチパックをお腹一杯食べたいからですからね」

花陽「ソウナノォ!?」

穂乃果「き、きっかけだよ?きっかけ!今は違うからね!?」

海未「まあ、そうですね、厳しい修行にも耐えてますし」

穂乃果「そうそう!ランチパックをたくさん食べたいからってだけじゃ、厳しい修行には耐えられないよね!」

ことり「どうかなあ~?穂乃果ちゃんは食い意地がはってるし~♪」

穂乃果「こ、ことりちゃ~ん!」



花陽「ぷっ、ふふふっ...!」クスクス

174: 2016/05/16(月) 22:06:14.89 ID:y5G1Mw4N.net
穂乃果「あー!笑ったー!」

花陽「ふふふっ...ご、ごめんなさい.....ふふっ」クスクス

海未「ふふっ...」

ことり「あははっ♪」

穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんまでー!」

花陽「んふふっ......」クスッ

穂乃果「うぅ~......絶対勇者っぽくないって思われた...」ズゥーン

花陽「そ、そんなことないですよ!」

穂乃果「そんなことあるよ~...ランチパック目当ての勇者なんて聞いたことないよ~......」

穂乃果「絶対『突撃!街角アンケート!』みたいなコーナーで聞いたら百人中百人がランチパック勇者は勇者じゃないって答えるよ...」トホホ

花陽「は、花陽にとっては、穂乃果先輩は勇者です!」

穂乃果「えっ......?」

175: 2016/05/16(月) 22:07:44.37 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「私がマモノに襲われそうになったとき、助けてくれたじゃないですか!」

花陽「きっと穂乃果先輩も怖かったはずなのに...」

花陽「でも!勇気を振り絞って助けてくれました!」

花陽「だから!例え世界中の人が穂乃果先輩を勇者じゃないって言っても、花陽とっては勇者なんです!」

穂乃果「花陽ちゃん......」

花陽「はあ...はあ...はあ......」ゼーゼー

穂乃果「.......ありがと」



穂乃果「でも、それなら花陽ちゃんだって勇者だよ」

176: 2016/05/16(月) 22:08:57.80 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「ぅえっ?は、花陽が......?」

穂乃果「うん、花陽ちゃんだって、穂乃果を助けてくれたでしょ?」

花陽「あ......」

穂乃果「あんなに怖くて震えてたのに、勇気を振り絞って助けてくれた...」

穂乃果「だから、花陽ちゃんも勇者なんだよ」

花陽「......!」

ーーーーーー

ーーー


177: 2016/05/16(月) 22:12:03.61 ID:y5G1Mw4N.net
西木野家



ガチャ...

真姫パパ「ただいま~」

真姫ママ「おかえりなさ~い」

真姫パパ「ふぅ、今日も疲れたよ」

真姫ママ「ふふ、お疲れ様」

真姫パパ「おや、真姫はもう寝たのかい?」

真姫ママ「ええ、もうグッスリよ」 

真姫パパ「ハハッ...そうか...」

パサッ

真姫ママ「...アナタ、それ...」

178: 2016/05/16(月) 22:13:21.06 ID:y5G1Mw4N.net
星空家

凛部屋

凛「.........」



回想

りん「なんでかよちんはアイドルになりたいの?」

はなよ「たんじゅんにかわいいふくきておどりたいってのもあるけど......」

りん「あるけど?」

はなよ「ひとをえがおにしたいの...」

りん「えがおに?」

はなよ「うんっ、アイドルってすごいんだよ!うたやおどりでみてるひとをえがおにするの!それにね...」

はなよ「あいどるをみてると、なんだかゆうきがわいてくるんだっ」




凛「かよちん......」

179: 2016/05/16(月) 22:15:25.53 ID:y5G1Mw4N.net
次の日 

学校 一年教室

花陽「.........」

今井「......そうだ。俺に出来ることは唯一つ。自分の心を、形にする事だけだった」

花陽(花陽も...勇者......)

先生「じゃあ、次を...小泉さん」

花陽「えっ?あ、はい...」

先生「読んで~」

花陽「は、はい!」ガタッ

180: 2016/05/16(月) 22:17:28.54 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「体は剣で出来ている。
   血潮は鉄で心は硝子。
   幾たびの戦場を越えて不敗。
   ただ一度の敗走もなく、
   ただ一度の勝利もなし。
   担い手はここに独り。
   剣の丘で鉄を鍛つ。
   ならば我が生涯に意味は不要ず。
   この体は、無限の剣で出来ていた!」

先生「はい!とっても素晴らしかったです!」

一年生徒B「すごい心がこもってたね~」

一年生徒C「ねえー、聞き惚れちゃった」

花陽「......///」

凛「.........」

真姫「ふふ.....」

181: 2016/05/16(月) 22:18:43.28 ID:y5G1Mw4N.net
放課後

中庭

花陽「.........」


真姫「決まったみたいね」スタスタ

花陽「西木野さん......」

真姫「魔王...倒すんでしょう?」

花陽「......うん!」

真姫「......それじゃあ...」


スッ...


真姫「ん......」

花陽「えっ......?」

真姫「ほら、早く...」

花陽「え、え~っと......」



花陽「どすこい?」

真姫「ナニソレイミワカンナイ!」

182: 2016/05/16(月) 22:20:05.67 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「ええっ?だ、だって両手をパーにして前に出してたから...」

真姫「パンチを打ち込んできなさいって意味よ!」

花陽「そ、そうだったんだ...てっきりお相撲をとりたいのかと...」

真姫「まったく......」

花陽「ごめん...」

真姫「もういいわよ...それより、打ち込んできなさい」スッ

花陽「え?でも......」

真姫「半端な力じゃ魔王なんて倒せないわよ。ほら、私に力を見せてみなさい」

花陽「西木野さん......」

183: 2016/05/16(月) 22:23:24.62 ID:y5G1Mw4N.net
真姫「本気できなさいよー」

花陽「わ、分かった......」


花陽「じゃあ、いくね......」

真姫「ええ」


花陽「雄ォォ!」シュッ!!

パァン!!

真姫「づっ...!?」

花陽「あっ!ご、ごめん!」

真姫「くぅ~......!こ、これなら大丈夫ね.....」

花陽「に、西木野さんは大丈夫?」

真姫「だ、大丈夫よ......貴女って意外と鍛えてるのね......」

花陽「小さい頃から魔王を倒したいって思ってたから...」

真姫「そ、そう......」

184: 2016/05/16(月) 22:26:25.14 ID:y5G1Mw4N.net
真姫「ん、んんっ!」コホン

真姫「さ、穂乃果先輩たちの所へ行くわよ」

花陽「えっ?西木野さん、ついてきてくれるの?」

真姫「貴女ね~!昨日、一緒に勇者やろうって誘ってきたのは誰なのよ!」ジトッ

花陽「に、西木野さん......!」

真姫「ふん......///」プイッ

真姫「ほら、気を取り直してさっさとーーー」


『かよち~ん!』

185: 2016/05/16(月) 22:29:27.95 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「凛ちゃん!」

凛「ほら!先輩たちの所へ行こう?凛も魔王討伐一緒にやるから!」

花陽「ええっ?凛ちゃんが?」

凛「そうだよ!凛も勇者やるの!」

花陽「で、でもなんで......」

凛「かよちん、アイドルになりたいんでしょ?」

真姫「アイドル...?」

花陽「そ、それは......」

凛「アイドルになるには魔王を倒さないといけないんでしょ?」

凛「凛はかよちんの夢を叶えてあげたいの!」

花陽「凛ちゃん......」

186: 2016/05/16(月) 22:32:47.33 ID:y5G1Mw4N.net
凛「さっ、行こ!」グイッ

花陽「ぴゃあっ!」

真姫「ちょっと待ちなさいよ!そんな強く引っ張らなくても良いでしょ!」

凛「なぁんで西木野さんが凛とかよちんの間に入ってくるの!」

真姫「ゔぇぇっ!?」

凛「......行こ!」グイッ

花陽「り、凛ちゃん......」

真姫「待って!」ガシッ

花陽「に、西木野さん?」

真姫「私と一緒に行きましょう?」

凛「にゃー!!かよちんは凛と行くにゃー!」

真姫「私よ!」

花陽「え、えっと......喧嘩は...」オロオロ

187: 2016/05/16(月) 22:34:34.70 ID:y5G1Mw4N.net
凛「むー......!」

真姫「んー......!」

バチッ、バチバチッ!

花陽「あわわ......!」


グイッ!!


真姫「ほら、行くわよ!」

凛「凛と一緒に行くの!」

真姫「私と!」

凛「凛と!」


ズルズル......


花陽「だ、誰か......」




花陽「誰か助けてぇ~!」

ーーーーー

ーーー


189: 2016/05/16(月) 22:36:27.71 ID:y5G1Mw4N.net
屋上

穂乃果「あれ?花陽ちゃんと......あっ!ピアノが上手な子!」

真姫「に、西木野真姫です///」

穂乃果「真姫ちゃんか~、またピアノ弾いてね!」ニコッ

真姫「......!///」ドキッ

海未「それで、何か用があるのですよね?」

凛「はい!かよちんと凛を魔王討伐のメンバーに入れてください!」

ことり「本当?」

真姫「わ、私も!」

凛「西木野さんは運動神経悪いから無理じゃないかにゃー?」

真姫「なっ......!」



穂乃果「ううん、そんなの関係ないよ」

190: 2016/05/16(月) 22:38:59.64 ID:y5G1Mw4N.net
凛「えっ...?」

穂乃果「魔王を倒そうって意思がある人なら誰でも大歓迎だよ!」

真姫「穂乃果先輩......!」

海未「それでは、新たに三人の勇者を加えてーーー」


花陽「待ってください!」

ことり「? どうしたの?」

花陽「ちゃ、ちゃんと、言わせてください!」

穂乃果「言わせて......?」

191: 2016/05/16(月) 22:41:13.49 ID:y5G1Mw4N.net
花陽「私、小泉花陽と言います!」

花陽「一年生で、背も小さくて、声も小さくて...人見知りで、得意なものを何もないです!」

花陽「でも...でも.....!」

花陽「アイドルへの想いは、誰にも負けないつもりです!」

花陽「私は、魔王を倒してアイドルになりたい!アイドルになって人を笑顔にしたい!」

花陽「だからっ、魔王討伐のメンバーに入れてください!」

花陽「....ッ.....」



穂乃果「こちらこそっ」

192: 2016/05/16(月) 22:44:53.54 ID:y5G1Mw4N.net
凛「かよちん...偉いよぉ.....」グスッ

真姫「何泣いてるのよ...」グズッ

凛「だ、だって......って、西木野さんも泣いてる?」

真姫「だ、誰が!泣いてなんかないわよ!」プイッ


ことり「それで、二人は?」

まきりん「えっ?」

海未「花陽のように魔王討伐メンバーに入りたい理由、聞かせてくれますか?」

まきりん「聞かせてって...ええっ!?」

ことり「花陽ちゃんが言ったのに二人は言わないの~?」ニヤニヤ

花陽「あ、あはは......な、なんかごめんね......」

193: 2016/05/16(月) 22:46:23.65 ID:y5G1Mw4N.net
まきりん「.........」

まきりん「私は!(凛は!)」

まきりん「って、被ったー!?」

真姫「ちょっとー!」

凛「にゃー!」フシャー!

海未「ふふっ」

ことり「あははっ」


フフフアハハハハハハハ!


花陽「えへへっ、賑やかですねっ」

穂乃果「うんっ!」

194: 2016/05/16(月) 22:49:46.34 ID:y5G1Mw4N.net
次の日



神田明神男坂門

凛「ふわあ~......朝の修行って毎日こんなに早起きしなくちゃいけないの~...」

真姫「これくらい当然よ」

凛「当然なの~...」

真姫「そ、当然よ」



花陽「んっ......」グッグッ


凛「あっ、か~よち~ん!」



花陽「おはようっ!」クルッ

195: 2016/05/16(月) 22:50:56.33 ID:y5G1Mw4N.net
凛「あれぇ?メガネは?」

花陽「コンタクトにしてみたの......変、かな?」

凛「ううん!全然可愛いよ!すっごく!」

真姫「へえ、良いじゃない」

花陽「あ、西木野さん...」

真姫「......ねえ」


真姫「眼鏡とったついでに...名前で呼んでよ///」

りんぱな「えぇ...?」

真姫「私も、名前で呼ぶから......///」


真姫「花陽、凛///」

196: 2016/05/16(月) 22:52:42.31 ID:y5G1Mw4N.net
りんぱな「......!」

花陽「真姫ちゃんっ」ニコッ

凛「んん~っ!」ピョンッ

凛「真姫ちゃん真姫ちゃ~ん!真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃ~ん!」ピョンピョンッ

真姫「何よぉ!///」プイッ

凛「真姫ちゃん、真姫ちゃ~ん!」スリスリ

真姫「う、うううるさい!///」

凛「照れてる照れる~」

真姫「照れてない!///」

花陽「えへっ......」

201: 2016/05/17(火) 19:05:14.87 ID:bJaVJ2oz.net
#5「にこちゃんが襲来してくるのには、それなりの理由があったのだ!」



神田明神男坂門

ことり「んっ...んっ...」グッグッ


コソコソ


ことり「?」クルッ


サッ!


ことり「...?」


ことり「よっ...ほっ......」ノビー




にこ「.........」コソコソ

202: 2016/05/17(火) 19:07:54.60 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「ごめんごめぇ~ん!待った?」

ことり「ううん、私もさっき来たところだから。海未ちゃんは弓道の朝練があるんだって」

穂乃果「そっかあ...」

コソコソ

ことり「あっ!」クルッ!

穂乃果「.....ことりちゃん?」

ことり「穂乃果ちゃん、さっき後ろに誰かいなかった?」

穂乃果「後ろ?」

203: 2016/05/17(火) 19:10:19.02 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「.........」サ!サササ!

穂乃果「.........」


穂乃果「.........」サ!

穂乃果「......あれ?」

穂乃果「.........」タッタッタッ


シュバ!パシッ!


穂乃果「うわあっ!?あああ!ああああっ!」ヨロッ


ダン!


穂乃果「ふぬぬぬっ!....ぐっ!」ググッ

穂乃果「...いったあ~い!」


ゴオオオオオオ!


穂乃果「ああっ!?」Biクッ!

穂乃果「.........!」BiクBiク



穂乃果「.........あれ?」


ぴん!

204: 2016/05/17(火) 19:12:53.24 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「あうっ」バタッ

穂乃果「ああ~ええ~☆」クラクラ

ことり「ほ、穂乃果ちゃん!?」


ザッ!


ことり「えっ?」

にこ「..........」

ことり「あ......あ......」ガクガク
 

にこ「あんた達......」

ことり「ぅあっ!?」Biクッ!






にこ「勇者なんてやめなさい!」

205: 2016/05/17(火) 19:15:34.34 ID:bJaVJ2oz.net
放課後

学校 廊下

穂乃果「それでは!メンバーを新たに加えた新生音ノ木坂勇者の修行を始めたいと思います!」

海未「いつまで言ってるんですか?それはもう二週間も前ですよ」

穂乃果「だってぇ!嬉しいんだもん!」

海未「.......もう」クスッ

穂乃果「なのでいつも恒例のーーー」


穂乃果「1!」

ことり「2!」

海未「3!」

真姫「4!」

凛「5!」

花陽「6!」


穂乃果「くぅ~~!!」

206: 2016/05/17(火) 19:17:27.47 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「やっぱり番号を言うのって何だか気合いが入るね~!」

海未「まったく、それも二週間も前から言ってますよ」クスッ

穂乃果「良いじゃん良いじゃん!それに、六人だよ!六人!二倍だよ!」

穂乃果「いつかこの六人が伝説の六人の勇者たちなんて語り継がれるのかな~!」

凛「毎日同じことで感動できるなんて羨ましいにゃ~」

穂乃果「私、賑やかなの大好きでしょ?それに、たくさんいれば一人ぐらい応援担当でも良いでしょ?あとーー」

海未「穂乃果」ジトッ

穂乃果「じょ、じょうだ~ん、やっほーやっほー.....なんちゃって......」

ことり「そうだよ、ちゃんとやらないと今朝言われたみたいに怒られちゃうよ」

穂乃果「あー......」


にこ『勇者なんてやめなさい!』


海未「って言われたんでしたっけ?」

凛「でも、それだけ有名になったって事だよね!」

207: 2016/05/17(火) 19:19:35.83 ID:bJaVJ2oz.net
真姫「それより修行、どんどん時間なくなるわよ」カミノケクルクル

凛「おおっ!真姫ちゃんやる気まんまん!」

真姫「べ、別に!私はとっととやって早く帰りたいの!」

凛「またまた~、昼休み見たよ~?一人でこっそり修行してるの」

真姫「そ、それは...!」

凛「それは~?」

真姫「わ、私は凛たちみたいに強くないから...その......」

海未「真姫......」



海未「では、真姫はもっと厳しい修行にしましょう」ニコッ

真姫「ゔぇぇっ!?」

208: 2016/05/17(火) 19:22:45.45 ID:bJaVJ2oz.net
階段

凛「じゃあ早速修行するにゃー!」

穂乃果「あ......」

凛「?」クルッ


ザー!ザー!


穂乃果「雨だ......」




屋上入り口

穂乃果「どしゃぶり~!」

ことり「梅雨入りしたって言ってたもんね」

穂乃果「それにしても降りすぎだよ~!降水確率60%って言ってたのにぃ~......」

花陽「60%なら降ってもおかしくないんじゃ...?」

穂乃果「でも昨日も一昨日も60%だったのに降らなかったよぉ!」

209: 2016/05/17(火) 19:24:22.80 ID:bJaVJ2oz.net
ことり「あっ、雨、少し弱くなったかも」

穂乃果「ほんとだ!」

ガチャ!

穂乃果「やっぱり確率だよ!良かった~!」

凛「このくらいなら修行できるよ~!」

海未「ですが、下が濡れていて滑りやすいですし...またいつ降りだすかも...」

ダッ!

海未「ああ...!」


ダッダッダッ!


穂乃果「だいじょーぶだいじょーぶ!修行できるよー!」

凛「うぅ~!テンション上がるにゃ~!!」

210: 2016/05/17(火) 19:26:29.91 ID:bJaVJ2oz.net
凛「とぉ!」ピョン!

くるくる~!

凛「にゃ~!」ズザザザザー!

凛「にゃんにゃ~ん♪」シュビッ!シュババババ!

穂乃果「おお!今日も足技が冴えてるね~!」

凛「たらら~らーん♪」クルッ

ザ! ザ! ザ!

凛(決まったにゃ!)キラッ☆



ザー!ザー!ザー!

211: 2016/05/17(火) 19:29:24.53 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「おおー!友と書いてライバルと読む相手との悲しくて切ない一騎討ちをする場面みたいな感じでかっこいいー!」ビショビショ

凛「ちょっとよくわからないにゃ~」ビショビショ


海未「今日はもう解散にしましょうか」

ことり「そうだね、体を休めることも重要だよね」

穂乃果「えー!帰っちゃうの~!?」

凛「それじゃあ凛たち馬鹿みたいじゃん!」

海未「馬鹿なんです」

ほのりん「がーん!」

212: 2016/05/17(火) 19:33:41.72 ID:bJaVJ2oz.net
花陽「あ、あの...体育館とかは使えないんですか?」

海未「体育館は他の部活が使っているので...」

花陽「そう、なんですか...」

真姫「.........」




階段下

希「......どうやらあの子ら、やめるつもりはないようやで?にこっち」

にこ「......ふん!」

213: 2016/05/17(火) 19:35:20.95 ID:bJaVJ2oz.net
マック

穂乃果「はむっ!」モグモグーオ

海未「穂乃果、ストレスを食欲にぶつけると大変なことになりますよ?」

穂乃果「雨、何で止まないの?」ムスッ

海未「私に言われても...」

穂乃果「だいたい、このハンバーガーセットもおかしいよ!何で六百円ぐらいなの!何でランチパックより安いの!絶対こっちの方が高いハズなのに!」ムスッ

海未「深く考えては駄目です」

穂乃果「別に美味しいから良いんだけどさ!」モグモグーオ



隣の席

にこ「.........」キキミミ

214: 2016/05/17(火) 19:38:41.49 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「.........」チャッ

にこ「ちょっと今日は派手すぎたかしら......」

少年「ああー!うんちうんちー!」

にこ「うるさい!...っ!」サッ!

ことり「穂乃果ちゃ~ん、さっき、予報見たら明日も雨だって」

穂乃果「え~!」

ヒュバッ!

穂乃果「はあ~......はむっ」モグモグーオ


にこ「.........」モグモグーオ


穂乃果「.......あれ?」

215: 2016/05/17(火) 19:41:21.65 ID:bJaVJ2oz.net
ポテト「モウナイヨ」

海未「?」モグモグ

穂乃果「なくなった...海未ちゃん食べたでしょ!」

海未「自分で食べた分も忘れたのですか?」

ヒュッ!!

海未「まったく...あっ...!」

ポテト「コッチモナイヨ」

海未「穂乃果こそ!」

穂乃果「私は食べてないよ!」

真姫「ほ、穂乃果先輩...良かったら私の......」ボソッ

凛「そんなことより修行場所にゃ。教室とか借りられないんですかにゃ?」

真姫「.........」シュン

216: 2016/05/17(火) 19:45:14.35 ID:bJaVJ2oz.net
ことり「うん、前に先生に頼んだんだけど、ちゃんとした部活じゃないと許可できないって」


にこ「ん.......?」


穂乃果「そーなんだよねぇ...部員が五人いれば、ちゃんとした部の申請をして部活にできるんだけど...」

穂乃果以外「?」

海未「五人?」

花陽「五人なら......」

穂乃果「......あっ!」


にこ「.......?」キキミミ


穂乃果「そうだ!!」ガタッ!


にこ「どわあっ!?」Biクッ!


穂乃果「忘れてた!部活申請すればいいんじゃん!」

217: 2016/05/17(火) 19:47:42.32 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「忘れてたんかーい!!」ガタッ!

六人「えぇ...?」

にこ「しまっ.....!」カクレ


穂乃果「?」ヒョイッ

にこ「.........」

穂乃果「今のは...?」

ことぱな「?」ヒョイッ


真姫「それより忘れてたってどういうこと?」

穂乃果「いやー、メンバー集まったら安心しちゃって...」テヘヘ

真姫(可愛い///)

凛「ちょっとやばくないかにゃー?」

218: 2016/05/17(火) 19:50:05.12 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「ぃよっし!明日さっそく部活申請しよう!そしたら部室が貰えるよ!」

穂乃果「はあー、ほっとしたらお腹空いてきちゃった♪」

穂乃果「さあって......」


にこ「.........うっ」ソォー...


穂乃果「.........」


にこ「.........」トサッ......


穂乃果「..................」



にこ「...............」コソコソ

219: 2016/05/17(火) 19:51:11.95 ID:bJaVJ2oz.net
ズダダダダダッ!

穂乃果「ちょっとぉ!」ガシッ

にこ「うおっ!.....やめろって言ったでしょ!」

花陽「やめろ!?」

穂乃果「そんなことより!食べたポテト返して!」

花陽「そっち!?」

にこ「アァーン...」

穂乃果「ッ...!買って返してよ!」ツネッ!

にこ「あんた逹パンチもキックも全然なってない!そんなんで魔王討伐だなんて片腹痛いわ!」

穂乃果「えっ...!?」

バッ!

にこ「いい?あんた逹がやってるのは勇者への冒涜、恥よ!」ビシッ!

にこ「......怪我したくないなら、とっととやめることね」

ダッ!

穂乃果「ああっ!」

220: 2016/05/17(火) 19:53:06.48 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「んんっ!」マドニペタッ




にこ「..........」タッタッタッ

少年「ウンチだー!ウンチが走ってるぞー!」

小僧「かっこいいー!」




穂乃果「.......ウンチマンめ...このうらみ!はらさでおくべきか...!!」

花陽「まだ根に持ってるのぉ!?」

真姫「わ、私のポテト......食べて...」ゴニョニョ

221: 2016/05/17(火) 19:57:23.22 ID:bJaVJ2oz.net
次の日

生徒会室

穂乃果「勇者研究部......?」

絵里「そう、すでにこの学校には勇者研究部という勇者や魔王討伐に関係する部が存在します」

希「まあ、部員は一人やけど」

穂乃果「えっ、でもこの前、部活には五人以上って...」

希「設立するときは五人必要やけど、その後は何人になっても良い決まりやから」

絵里「生徒の数が限られてる中、イタズラに部を増やすことはしたくないの」

絵里「勇者研究部がある以上、貴女逹の申請を受けるわけにはいきません」

穂乃果「そんな......!」

絵里「これで話は終わりーー」

希「ーーになりたくなければ、勇者研究部とちゃんと話をつけてくることやな」

穂乃果「えっ......?」

絵里「......二つの部が一つになるなら問題はないわ」

穂乃果「生徒会長さん...!」

希「ふふ、部室に行ってみれば?」

ーーーーーー

ーーー


222: 2016/05/17(火) 19:58:27.00 ID:bJaVJ2oz.net
勇者研究部前

穂乃果「..........」

にこ「..........」タラー

凛「あー!」

穂乃果「じゃあ、もしかしてあなたが.......」


穂乃果「あなたが勇者研究部の部長!?」

にこ「........くっ」


にこ「うにゃああああああああああ!!!!」シュバババッ!

穂乃果「うわあっ!?」

ガチャ!バタン!!

穂乃果「ああっ!」

223: 2016/05/17(火) 20:01:00.17 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「......っ!」

ドサッ!ドサドサッ!


穂乃果「こらー!ウンチマン開けろー!!ポテト返せー!!」ドンドン!


にこ「開けるもんですか...!」ドサッ!


穂乃果「ぐぬぬぬぬぬっ!開かない....!」ググッ!

凛「外から行くにゃ~!」

穂乃果「その手があった!」

224: 2016/05/17(火) 20:02:14.79 ID:bJaVJ2oz.net


穂乃果「雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄ォォォォォ!!!!」ダダダダダダダッ!!!


ガラッ!

にこ「.......よしっ」


穂乃果「待てえええええええええ!!!!」ズダダダダダッ!

にこ「げっ!」

シュッ...シュタッ!

にこ「逃げるが勝ちよ!」タッタッタッ!

穂乃果「待て待て待て待てー!!」ダダダダッ!

225: 2016/05/17(火) 20:03:44.29 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「ハア、ハア、ハアッ......!」タッタッタッ


にこ「ハア...ハア.......」タッ...タッ...


穂乃果「捕まえたっ!!」ガシッ

にこ「くっ...!」シュルッ

タッタッタッ!

穂乃果「ああっ!?ちょっとおー!!!」



にこ「ふん...!捕まるもんですか!」タタタッ!


にこ「......お?」タッタッタッ

白アルパカ「メェ~?」

にこ「うわああああああああ!!!?」バサア!

226: 2016/05/17(火) 20:04:58.74 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「くそ...どこ行った......?」キョロキョロ


アルパカ小屋

穂乃果「ん?」


穂乃果「あー!!」


にこ「.........」ピヨピヨ☆




部室

にこ「.........」ムスッ

穂乃果「さあ!ポテト買って返して!」

にこ「ふん!」プイッ

穂乃果「キィーーー!!泥棒!ウンチマン!」





花陽「あああああああああああ!!!!!?????」

227: 2016/05/17(火) 20:08:27.40 ID:bJaVJ2oz.net
ことり「は、花陽ちゃん......?」

花陽「こ、ここ、これは......!」



花陽「伝説のアイドル伝説ビデオ全巻BOX!」

花陽「持ってる人に初めて会いました!」ズイッ

にこ「そ、そう...?」

花陽「凄いです...!」キラキラ

にこ「ま、まあね!」

穂乃果「へえ~、そんなに凄いんだーー」

花陽「知らないんですかっ!!」ズイッ!

穂乃果「うわっ!」Biクッ

228: 2016/05/17(火) 20:09:59.77 ID:bJaVJ2oz.net
花陽「伝説のアイドル伝説とは、各プロダクションや事務所、学校などが限定生産を条件に歩みより、古今東西の素晴らしいアイドルを集めたビデオBOXで、その希少性から伝説の伝説の伝説、略して伝伝伝と呼ばれるアイドル好きなら誰もが知っているビデオBOXです!!」

穂乃果「は、花陽ちゃん、キャラ変わってない...?」

花陽「発売されたのが私たちの生まれる前で、しかも瞬殺で売れたソレを2セットも持ってるなんて......!」

花陽「カミサマー」

にこ「家にもう1セットあるけどねー」

花陽「ホントですかあ!?」

穂乃果「じゃあみんなで見ようよ!」

にこ「ダメよ、それは保存用」

花陽「くぅわあああん!」バタッ

花陽「で、伝伝伝......!」オーオイオイ

凛「かよちんがいつになく落ち込んでいる~!」

穂乃果「ブー!ケチ!鬼!悪魔!」

にこ「ふん!」プイッ

229: 2016/05/17(火) 20:12:07.55 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「それで、何しに来たの?」

穂乃果「ウンチマン!」

にこ「にこよ!」

穂乃果「ポテト盗っちゃう人なんてウンチマンで充分だよ!」

海未「こら!穂乃果!」

花陽「ほ、本当に食い意地はってるんだ.......」

ことり「あ、あのっ、実は私たち、勇者をやってるんです」

にこ「......知ってる、どうせ希に部にしたいなら話つけてこいとか言われたんでしょ」

凛「おお!話が早いにゃ!」

にこ「ま、いずれそうなるんじゃないかと思ってたからね」

花陽「なら...!」

にこ「お断りよ」

穂乃果「えっ...?」

230: 2016/05/17(火) 20:13:44.94 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「お断りって言ってるの」

ことり「えっ、あのぉ......」

海未「私たちは、勇者として活動できる場が必要なだけです。なので、ここを廃部にしてほしいとかではなく...」

にこ「お断りって言ってるの!」

穂乃果「!」ビクッ

にこ「言ったでしょ!あんた逹は勇者をけなしているの」

穂乃果「でも!ずっと修行してきたから、パンチもキックも!」

にこ「そう言うことじゃない......」

六人「?」



にこ「......あんた逹、ちゃんとキャラ作りしてるの?」

231: 2016/05/17(火) 20:15:43.48 ID:bJaVJ2oz.net
六人「???」

穂乃果「キャラ...?」

にこ「そう!勇者と言えどキャラ作りが必要よ!」

にこ「みんながみんな無口の無個性勇者じゃダメよ!」

にこ「もし魔王を倒したら、きっとテレビの取材が来るわ!」

にこ「その時にみんな無口の無個性勇者だったら見てる人もつまないでしょ?」

にこ「勇者は魔王を倒すことだけじゃなくて、人を笑顔にさせて、心のケアをしてあげることも大切なのよ!」

にこ「だから、それに相応しいキャラってものがあるの!」

にこ「ったく、しょうがないわね...」


にこ「いい?例えばーーー」





にこ「にっこにっこにー♪アナタのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤にこニコー♪にこにーって覚えてラブニコ♪」

233: 2016/05/17(火) 20:28:21.60 ID:bJaVJ2oz.net
六人「..........」

にこ「...どう?」

穂乃果「うっ.......」

海未「これは......」

ことり「キャラというか......」

真姫「私ムリ」

凛「ちょっと寒くないかにゃー?」

花陽「ふむふむ...!」カキカキ

234: 2016/05/17(火) 20:31:21.61 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「...そこのあんた、今寒いって...?」ジトッ

凛「にゃっ......」ブルッ

凛「い、いや!すっごい可愛かったです!さいっこうです!」ガタッ

ことり「あ、でもこういうのも良いかも!」タラー

海未「そうですね!魔王を倒すだけじゃ駄目ですよね!」タラー

花陽「素晴らしい!流石にこ先輩!」キラキラ

穂乃果「ウンチマンに出来るなら私だってーーー」



にこ「出てって」



穂乃果「ぅえっ?...うわっ!」

ドン!

にこ「とにかく話は終わりよ!」

穂乃果「ちょっ、押さないでってばあー!」

にこ「とっとと出てって!」



バタン!!

235: 2016/05/17(火) 20:33:36.73 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「む~!」

希「やっぱり追い出されたみたいやね」

穂乃果「希先輩!」



学校玄関前

穂乃果「勇者?」

海未「にこ先輩が?」

希「一年生の頃やったかなあ、同じ学年の子とパーティを組んでたんよ」

希「今はもうやってないんやけどね」

ことり「やめちゃったんですか?」

希「...にこっち以外の子がね」

236: 2016/05/17(火) 20:35:15.44 ID:bJaVJ2oz.net
希「勇者としての目標が高すぎたんやろうね」

希「ついていけないって一人やめ、二人やめて......」

希「にこっちは本気で魔王を倒そうとしてたからね」

穂乃果「.........」

希「にこっちは、今まで一人であの部室を守ってきたんよ」

希「いつか、本気で魔王を倒そうって意思のある勇者が現れて、一緒に魔王を倒すために」

穂乃果「本気で...魔王を倒そうとする、意思......」

237: 2016/05/17(火) 20:36:18.81 ID:bJaVJ2oz.net
にこ家

にこ「ただいまニコー♪」ガチャ

ダダダッ

こころ「おねえさま!おかえりなさい!」

ここあ「おかえりー!」

にこ「みんな良い子にしてたニコ?」

ここあ「うん!」

こころ「もちろんです!」

にこ「えらいニコ♪」ナデナデ

こころ「おねえさま......!」

ここあ「えへへっ」

238: 2016/05/17(火) 20:37:37.31 ID:bJaVJ2oz.net
リビング

にこ「こたろう、ただいまニコー♪」

こたろう「あー......」

にこ「こたろう?」

こたろう「おねえちゃー...」

にこ「なにニコ?」


こたろう「おもちゃ、ほしい」

にこ「...っ!」

こころ「おもちゃはたかいからダメです!」

ここあ「そうそう!」

こたろう「うー......」シュン

にこ「......ごめんニコ...」

239: 2016/05/17(火) 20:40:49.98 ID:bJaVJ2oz.net
こころ「だ、だいじょうぶです!おねえさま!」

ここあ「ここあたち、あたらしいあそびをかんがえたんだよ!」

にこ「新しい遊び?」

こころ「からだをぜんぶつかったジャンケンです!」

ここあ「このポーズがパーで!」パー

こたろう「ぐー...」グー

こころ「これがチョキです!」チョキ

にこ「新しい遊びを思い付くなんて三人ともスゴいニコ♪」

240: 2016/05/17(火) 20:43:27.52 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「三人とも、にこにーが魔王を倒すまで、もう少し待っててニコ!」

こころ「あの、おねえさま......」

にこ「どうしたニコ?」

こころ「わたしたちは、おねえさまがいれば...かぞくみんながいれば、それでじゅぶんです」

にこ「!」

ここあ「だからそんなあぶないことはしないでいいよ!」

こたろう「うんー......!」

にこ「.....あんた逹....」

241: 2016/05/17(火) 20:44:51.08 ID:bJaVJ2oz.net


にこ「三人とも寝たわね...」

にこ「.........」



回想ーー

神田明神男坂門

海未「あと五往復!」

穂乃果「ひぃ~!」タッタッタッ

ことり「」タッタッタッ

花陽「こ、ことりちゃん、白目だ......」タッタッタッ

凛「にゃー!」ダダダッ

真姫(穂乃果先輩のお尻穂乃果のお尻...)ハアハア

花陽「ま、真姫ちゃんも結構体力あるんだね...」タッタッタッ



穂乃果「も、もうむり...」ヨロヨロ

海未「諦めるのですか!!」

穂乃果「ッ!ううん!穂乃果は絶対に魔王を倒すんだもん!だから、諦めてたまるものかー!」ダダダダダッ

真姫「ハアハア...///」ダダダダダッ

243: 2016/05/17(火) 20:49:18.23 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「.........」

こころ「おねえ......さま....」

にこ「こころ.....?」

こころ「.........」Zzz

にこ「ふふ、寝言ね...」



にこ「明日、試してみてもいいかもね......」

ーーーーーー

ーーー


244: 2016/05/17(火) 20:51:14.83 ID:bJaVJ2oz.net
次の日 放課後

勇者研究部前

にこ「やっぱり来たわね」

穂乃果「.........」

海未「あの、にこ先輩......」

にこ「良いわよ。部を一緒にしても」

ことり「ええっ!良いんですか?」

にこ「ええ、ただしーーー」



にこ「にこに勝てたらだけどね」

245: 2016/05/17(火) 20:52:23.03 ID:bJaVJ2oz.net
海未「勝てたら...?」

にこ「そ、今からゲームをするわよ」

花陽「そのゲームでにこ先輩に勝てたら、部を一緒にしてくれるって事ですか?」

にこ「そうよ」

凛「なんかテンション上がるにゃー!」

真姫「で、そのゲームのルールは?」

にこ「今から私は10分後に屋上に向かうわ。あんた逹は私が屋上に行くのを阻止するの」

にこ「制限時間は15分よ」

246: 2016/05/17(火) 20:53:32.73 ID:bJaVJ2oz.net
海未「15分......なるほど、ちょうど25分後にチャイムがなりますね」

にこ「そのチャイムがなった時に私が屋上にいなければ、あんた逹の勝ち」

ことり「ほえ~......」

にこ「止める方法は何でも良いわ。とにかく阻止すれば良いの」

にこ「ちなみに、私が屋上に入った時点で勝負は私の勝ちで終了だからね」

穂乃果「......分かりました」

にこ「スタートはこの勇者研究部の部室よ」

にこ「あ、屋上前には一人しか配置したらダメよ、流石に全員いたら通れないしね」

にこ「それに、近くに階段があって危ないからね」

にこ「それじゃ、10分後にスタートよ」

ーーーーーー

ーーー


247: 2016/05/17(火) 20:54:42.12 ID:bJaVJ2oz.net
十分後

勇者研究部室

にこ「さて、行くとしますか」


ガチャッ


ことり「がおー!」バッ

にこ「ま、そうくるんじゃないかと思ってたわ」スッ

ガシッ!

ことり「ぴ?」

ぐるぐる~!

ことり「え?え?え?」




にこ「はい、亀甲縛り」

ことり(亀甲縛り)「えええええええっ!?」

248: 2016/05/17(火) 20:55:56.78 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「絶対一人は部室前に待機してるって思ってたからね」

にこ「縄で縛らせてもらったわ」

ことり(亀甲縛り)「なんで縄とかあるんですかぁ~!?」

にこ「ここは勇者研究部よ?縄ぐらい置いてあるわよ」

ことり(亀甲縛り)「ひぃ~~ん!」

にこ「ま、終わったらほどきに来てあげるわよ」タッタッタッ

ことり(亀甲縛り)「ま、待ってくださ~い!」

タッタッタッ....



ことり(亀甲縛り)「.........な、何かに目覚めそう...///」ドキドキ

249: 2016/05/17(火) 20:57:11.27 ID:bJaVJ2oz.net
一階廊下

にこ「......」タッタッタッ

真姫「こっから先は通さないわよ!」

にこ「..........」クルッ

真姫「えっ?そっちは一年生の教室の方よ」

タッタッタッ....

真姫「? 間違えたのかしら?」

250: 2016/05/17(火) 20:59:37.69 ID:bJaVJ2oz.net
三分後

真姫「ん?帰ってきたわね......って、ゔぇぇ!?」


一年生徒軍団「西木野さ~ん!勉強教えてくれるってホント~?」ドドドドッ

真姫「ゔぇっ?ちょ、ちょっと...!」

一年生A「あたし数学が分かんないだけど!」

一年生B「私は物理ー!」

一年生C「私も教えてー!」

ワイワイガヤガヤ

真姫「か、囲まれた...!」

にこ「ニーコニコニコ♪ちゃんと教えてあげなさいよー」タッタッタッ

真姫「しまっ...!ま、まちなさーい!」

一年生D「西木野さーん!」グッ

真姫「ちょっ、掴まないで!」

一年生E「お願い!テストヤバイんだよ~!」

ワイワイガヤガヤ......

251: 2016/05/17(火) 21:01:05.44 ID:bJaVJ2oz.net
一階 階段付近

凛「にゃーーー!待つにゃー!」ダダダッ

にこ「凛なら......」ダッ!

凛「待て待て~!」ダダダッ


職員室前

にこ「.........」ピタッ

凛「捕まえたにゃ!」ガシッ

にこ「.........」

凛「ふふーん、もう諦めちゃったんですかあ?」ニヤニヤ

にこ「だって~、凛ちゃんって足が早いから~、ニコじゃ逃げ切れないニコ~♪」

凛「にゃ~///照れるよ~///」


ガラッ!

252: 2016/05/17(火) 21:02:16.67 ID:bJaVJ2oz.net
先生「お、やっぱり凛か」

凛「あ、先生」

先生「ちょうど良かった」

凛「へ...?」

先生「凛、お前この前の小テストの結果は何だ!」

凛「えっ!いや、アレは...その......」タラー

先生「ちょっと来い!補習だ!」ガシッ

凛「にゃっ!?」

にこ「ニーコニコニコ♪ちゃんと勉強してくるのよ~」

凛「ま、待って待って先生!」ズルズル

先生「待たない!」

凛「にゃ~!」ズルズルズルズル

253: 2016/05/17(火) 21:03:56.34 ID:bJaVJ2oz.net
二階 廊下

にこ「今度は花陽ね...」

花陽「こ、ここから先は通しません!」

にこ「...........」

花陽「捕まえちゃいます...!」ジリジリ



にこ「あっ!ご飯が空を飛んでるニコ!」ビシッ

花陽「ええっ!?どこだー?ご飯...炊き立てなのかー?あれぇ~?見つかんないなぁ...どこー?ほんとにご飯だったのー?それはご飯だったのー?」 キョロキョロ

花陽「.......って...」

シーン......

花陽「..........」


花陽「騙されちゃったのぉ!?」ガーン!

254: 2016/05/17(火) 21:06:16.08 ID:bJaVJ2oz.net
三階 廊下

にこ「ニーコニコニコ♪勇者には情報収集能力も必要なのよ」タッタッタッ


海未「そこまでです」

にこ「っと......」ピタッ

海未「ここまで来ましたか......」

にこ「ふん、楽勝よ楽勝」

海未「流石ですね...」

にこ「こんなんじゃ魔王は倒せないわよ」

海未「.........」

にこ「さっさと諦めた方が良いわね」

海未「.............」

にこ「ふふん、悔しくて声も出なーーー」 




海未「残像です」

256: 2016/05/17(火) 21:07:54.94 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「んなっ!?後ろーー」

海未「ハアッ!」シュッ!

トンッ!!

にこ「ぐっ....!」

ドサッ.....

海未「すみません、チャイムがなるまで眠っててくだーーー」


ダッ!!


にこ「.........」ダッダッダッ!


海未「なっーーー!」

257: 2016/05/17(火) 21:10:00.18 ID:bJaVJ2oz.net
海未「そ、そんな......威力をだいぶ抑えたとはいえ、気絶しないなんて......!」


海未「私の、私の手刀が通用しないなんて......!」


海未「.........うーん」バタッ




にこ「くぅ~...!痛かったわ......」タッタッタッ

ーーーーーーー

ーーー


258: 2016/05/17(火) 21:11:15.20 ID:bJaVJ2oz.net
屋上に続く階段ーーー

にこ「最後はあんたね......」

穂乃果「ここで会ったが百年目!ポテトのうらみ...!覚悟!」バッ!

ガシッ!

にこ「しつこいわね......!」ググッ

穂乃果「食べ物の怨みは恐ろしいんだよ!」ググッ

にこ「しつこい女は嫌われるわよ...!」グッ

穂乃果「最初に盗ったのが悪いんじゃん!」ツネッ!

にこ「いたたっ!この!」ツネネッ

穂乃果「はいはぁ!?」

259: 2016/05/17(火) 21:12:48.76 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「そこを...どきなさい!」ドン!

穂乃果「いたっ!や、やったなあ~!」ドン!

にこ「このっ!」ベシッ!

穂乃果「ぐるぐるパンチ!」グルグル

ぽかぽかぽか!

にこ「いたっ、いたた...!やめ、なさい!」ギュッ!

穂乃果「い゛っ!?」



コノー!ポカポカ
ヤッタナー! ポカポカ!
キィー!ポカポカ!

ーーーーーー

ーーー


260: 2016/05/17(火) 21:14:17.55 ID:bJaVJ2oz.net
ドサッ......

にこ「ハア...!ハア...!」ボロッ

穂乃果「うぅ.......」ボロッ

にこ「.........じゃあね」スッ...


ズルッ......

ガ......シ......


穂乃果「...い、行かせないよ.....」

にこ「......しつこいわね」バッ!

穂乃果「うあっ...!」ドサッ

261: 2016/05/17(火) 21:16:11.35 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「.........」スタ...


ガシ......!


にこ「.........」

穂乃果「い、行かせないもん......!」

にこ「.......もう諦めなさいよ」

穂乃果「嫌だ......!」

にこ「......なんでよ?あんた逹が頑張らなくても、他の人に任せておけば良いじゃない」

穂乃果「それじゃあ......ダメなんだよ...!」

穂乃果「私たちで倒すことに......意味があるんだよ...!」

にこ「.........!」

262: 2016/05/17(火) 21:19:21.85 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「海未ちゃん...ことりちゃん...花陽ちゃん...凛ちゃんに真姫ちゃん.......」

穂乃果「そして...にこ先輩の......魔王を倒したいっていう想いを......!」

穂乃果「穂乃果は...私は......裏切りたくない......!」

にこ「ッ.........!」

穂乃果「だから...絶対に諦めないよ......!」 




穂乃果「諦めて、たまるものか...!」

263: 2016/05/17(火) 21:22:54.06 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「............」

穂乃果「はあ......はあ......」

にこ「.........」バッ

穂乃果「あうっ......」

にこ「.........」スタ...スタ...

穂乃果「ま、待って......」ググッ


タン...タン... 


にこ「.........」タン...タン...

穂乃果「諦めない、もん...」タン......タン......

264: 2016/05/17(火) 21:24:54.23 ID:bJaVJ2oz.net
屋上入り口

ガチャ......

にこ「...どうやら、私の勝ちみたいね」

穂乃果「まだ...入ってない......」タン.....タン.....

にこ「もうあとは入るだけよ」

穂乃果「...........」タン......タン......

にこ「..........良いわ、あんたが上りきるまで待っててあげる」



タン......タン.......

穂乃果「よ、よし......」フラフラ

にこ「上りきったわね......入るわよ」


ふらっ......

穂乃果「へ......?」ヨロッ

にこ「ッ!危なーーー!」


ダンッ!

265: 2016/05/17(火) 21:26:30.81 ID:bJaVJ2oz.net
ドダダダダダダダダダ!!!



穂乃果「.....う...ん...?」

穂乃果「あ、あれ?確か穂乃果...階段から落ちそうになって......」



にこ「ったた......」

穂乃果「に、にこ先輩...!?」

にこ「いっつー......」

穂乃果「も、もしかして穂乃果を庇って......」

にこ「あんた、怪我はない?」

穂乃果「へ...?」

にこ「どこか打ったりしてない?」

穂乃果「あ、は、はひ!大丈夫です!」

にこ「そう、なら良かったわ」

にこ「穂乃果に怪我がなくて」ニコッ

穂乃果「に、にこ先輩......///」

266: 2016/05/17(火) 21:27:52.18 ID:bJaVJ2oz.net
キーン、コーン...カーン、コーン...

穂乃果「あ...チャイム...」

にこ「......にこの負けね」

穂乃果「えっ...?」

にこ「チャイムがなった時に私が屋上にいなければ、あんた逹の勝ちって言ったでしょ」

穂乃果「で、でも!にこ先輩は穂乃果を庇って...!」

にこ「何であろうと今屋上にいない時点でにこの負けなのよ。それがルール」

穂乃果「にこ先輩......」

にこ「勇者に二言はないニコ♪」

穂乃果「......はい!」

267: 2016/05/17(火) 21:29:34.18 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「あ、あのっ!」

穂乃果「助けてくれてありがとうございました!あと、ウ、ウンチマンとか言ってごめんなさい!」

にこ「もう良いわよ。だいたい、私があんたのポテト盗ったのが悪いんだし」

穂乃果「......確かにそっか!」

にこ「って、切り替えるの早いわね!」

穂乃果「でへへっ...///」




花陽「穂乃果ちゃーん!にこ先輩ー!」タッタッタッ

268: 2016/05/17(火) 21:31:40.91 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「あ、花陽ちゃん!それに真姫ちゃん!」

真姫「ゔぇぇっ!?な、何で穂乃果先輩がにこ先輩の上に乗ってるのよー!?」ガーン!

穂乃果「あ、それはね......」

にこ「...説明する前に降りなさいよ」

穂乃果「あっ、ごめんなさい!」

真姫「ヴェッ!!!!」

ドンガラガッシャーン!

真姫「.........」ビクンッビクンッ

穂乃果「真姫ちゃん!?」

花陽「し、しっかりしてー!」

にこ「..........まったく」




にこ「騒がしい部になりそうね」クスッ

269: 2016/05/17(火) 21:34:48.10 ID:bJaVJ2oz.net
生徒会室

絵里「.........」

希「...絵里ち」

絵里「んー?」

希「見てみ......」


希「雨、止んでる」



『にっこにっこにー!』


希「にこっち......」

270: 2016/05/17(火) 21:36:37.66 ID:bJaVJ2oz.net
屋上

にこ「はい!」

六人「にっこにっこにー!」

にこ「全然ダメもう一回!」

ことり「あ、あのっ!う、上手くできたら、また縛ってくれますか?」ハアハア...

にこ「縛るか!」

穂乃果「むっ、にこ先輩、ことりちゃんと何かあったんですか?」ズイッ

ことり「オトナの出来事が...やんっ///」ポッ

穂乃果「オ、オトナ!?」

にこ「んなわけあるか!」

海未「にこ先輩!『にっこにっこにー!』が上手くできれば、私はもっと強くなれるでしょうか!」

にこ「ええっ...?さ、さあ...強くなれるんじゃない...?」

真姫「ヴェッヴェッヴェッ.....」

花陽「真姫ちゃんしっかり」

凛「もう補習は嫌だにゃ...!」ガクガク

271: 2016/05/17(火) 21:38:01.42 ID:bJaVJ2oz.net
にこ「はいラスト一回!」

六人「にっこにっこにー!」

にこ「......ッ!」クルッ

にこ「全然ダメ、あと三十回!」ウルッ

凛「ええ~.....」

穂乃果「何言ってんの!まだまだこれからだよ!」


穂乃果「にこ先輩!お願いします!」

にこ「.........!」グシグシ




にこ「いよ~し!頭から!いっくよ~!!」

272: 2016/05/17(火) 21:40:44.95 ID:bJaVJ2oz.net
#6「孤独と踊る少女」



部室

希「やっほー」ガチャッ

穂乃果「あっ、希先輩!」

希「ふふ、部として認められたみたいやね」

穂乃果「はい!これで部費が......くふふ...」ニヤッ

凛「部費?」

穂乃果「うん、魔王討伐には色々お金がかかるからね~」

真姫「お金と言えば......」




真姫「あの小切手、使ってくれました?」

273: 2016/05/17(火) 21:42:44.30 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「へ......?」

ことり「な、なんで小切手のこと知ってるの......?」

真姫「それは、私が穂乃果先輩逹に援助したからだけど」

穂乃果「う、嘘ぉ!?あれ真姫ちゃんだったの!?」

真姫「え、ええ...」

海未「お返しします」スッ

真姫「ゔぇぇっ?」

ことり「海未ちゃん、ずっと持ってたんだ...」

海未「家に置いといて泥棒が入ったら大変ですからね」

274: 2016/05/17(火) 21:45:09.09 ID:bJaVJ2oz.net
真姫「つ、使わなかったの?」

穂乃果「だ、だって......ねぇ?」

ことり「なんか怖かったし......」

海未「差出人が不明なのに使えませんよ......」

真姫「で、でも、これで差出人が分かったんだし使えるでしょ?」

海未「無理です、こんな大きい額」

凛「どれどれ......にゃっ!?」Biクッ

希「おー、0がたくさんやん.......」

275: 2016/05/17(火) 21:48:05.31 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「だからごめんね、これは返すよ」

真姫「そ、そう...」シュン

穂乃果「あ...で、でも気持ちは凄く嬉しかったよ!」

ことり「う、うんうんっ」

海未「た、確かにそうですね!」

真姫「ほ、本当...?」

穂乃果「うんっ、真姫ちゃんありがとっ」ニコッ

真姫「ゔぇぇ///」





ガチャン!!

花陽「だ、誰か助けてぇー!!」

276: 2016/05/17(火) 21:50:57.26 ID:bJaVJ2oz.net
穂乃果「? 助けて?」

海未「何かあったのですか?」

花陽「が、学校の敷地にマモノが...!」

穂乃果「えっ!?」

花陽「い、今にこ先輩が一人で戦ってます!」

ことり「にこ先輩が......」

凛「にゃー!急ぐにゃー!」

真姫「そうね、グズグズしてられないわ」

穂乃果「花陽ちゃん!場所は!?」

ーーーーーー

ーーー


277: 2016/05/17(火) 21:52:06.71 ID:bJaVJ2oz.net
校門

熊型マモノ「グオオオ!」

ジャッ!!

にこ「にこぉ!?」サッ!

熊型マモノ「オオオオオオオ......!」

にこ「やっぱ武器とかないとキツイわね......」


熊型マモノ「ゴアアアアアア!!!」ズンッ!

にこ「くっ.....」





凛「ライダーキックにゃ!!」ゴッ!!

278: 2016/05/17(火) 21:53:38.58 ID:bJaVJ2oz.net
熊型マモノ「グウオオオオ...!」ヨロッ

にこ「凛!」

穂乃果「にこ先輩!大丈夫ですか!?」

にこ「ええ、にこは大丈夫よ...それより...」


熊型マモノ「オオオオオオオオオオ!!」


ことり「ぴぃ!?」ビクッ

真姫「大きいわね.....」

希「うーん、三メートルはありそうやね」

穂乃果「海未ちゃん!手刀で真っ二つにして!」

海未「流石にこれだけ大きいと真っ二つは無理です!」

279: 2016/05/17(火) 21:56:01.17 ID:bJaVJ2oz.net
希「みんなで協力して戦うしかないみたいやね」

にこ「それなら.....」


にこ「あんた達!私がマモノの攻撃を引き付けるから、その隙に攻撃しなさい!」ダッ

海未「にこ先輩!?」



にこ「にっこにっこにー!」

熊型マモノ「オラァ!」

ガッ!!

にこ「にこぉ!」サッ



花陽「い、今のうちに......!」ダンッ!




花陽「ぴゃあ!!!」ズドン!!

280: 2016/05/17(火) 21:59:16.43 ID:bJaVJ2oz.net
熊型マモノ「グオッ...!」ヨロッ

凛「続けて喰らえにゃ!!!」ゴッ!!

熊型マモノ「オッ!!!」グラッ

穂乃果「おお!ムーンサルト蹴りだー!」


ことり「怪我した人はすぐに来てね!」

花陽「こ、ことり先輩...さっきパンチしたときに手首捻っちゃいましたあ...」

ことり「大変!すぐに治療するね!」



グオオオ!
ニコォ!
ニャ!

穂乃果「みんながんばれー!」フレーフレー

281: 2016/05/17(火) 22:01:21.19 ID:bJaVJ2oz.net
海未「ハアッ!!!!!」ズッ!!


ズバッ!!!!....ズルッ.....ブチ、ボドンッ...


熊型マモノ「グギャアアアアアアア!!!!」

にこ「腕を一本ぶったぎるなんて......」

希「マモノを一撃で倒すってのは嘘じゃないみたいやね」


熊型マモノ「オ...オオオ......」

ドオォン.....

穂乃果「おぉ!倒れた!」

海未「まだです!凛!」

凛「その醜い顔をさらに醜くしてやるにゃ!!」ダッ!


凛「これでトドメッ!!!」

ズンッ!!!

282: 2016/05/17(火) 22:02:49.95 ID:bJaVJ2oz.net
熊型マモノ「ギュオオオオオオオ!!!!」

穂乃果「うわあ、顔面に蹴り一発...痛そう」


熊型マモノ「ア.......ア........」シュー...


穂乃果「あ、消えた」

海未「ふう、何とか勝ちましたね」

にこ「つ、疲れたニコ......」

希「にこっちお疲れ♪」

凛「かよちん、手首は大丈夫?」

花陽「うん、ことり先輩のおかけでだいぶ良くなったよ」

ことり「また怪我したら遠慮なく言ってね?」

花陽「はい!」


真姫「.........」

283: 2016/05/17(火) 22:05:09.64 ID:bJaVJ2oz.net
希「ん?真姫ちゃんどうしたん?」

真姫「少し気になることが...」

希「気になること?」

真姫「ええ、本来マモノは人が少ない場所に生息しているのはずなのに、最近続けてマモノが学校に入ってきてる......」

希「うーん、確かにそうやね.....」

真姫「.........」

希「ま、今は勝利の余韻に浸った方が良いんやない?」

真姫「.......そうね」

ーーーーーー

ーーー


284: 2016/05/17(火) 22:07:38.11 ID:bJaVJ2oz.net
生徒会室

絵里「...学校に入ってきたマモノを討伐したそうね」

希「あの子らがね」

絵里「.........」

希「もう認めるしかないんやない?絵里ちが力を貸してあげれば、あの子らはもっとーー」

絵里「なら希が力を貸してあげれば?」

希「......ウチやない」ペラッ


希「カードも言ってるの。あの子たちに必要なのは...絵里ちや」




絵里「......駄目よ...」

285: 2016/05/17(火) 22:08:59.77 ID:bJaVJ2oz.net
廊下

花陽「ハア、ハア、ハア...!」タッタッタッ!


ヒデコ「ほんとに~?」

タッタッタッ!

フミコ「うわっ!」

花陽「ああっ、す、すいません!」タッタッタッ!

ヒフ「??」

286: 2016/05/17(火) 22:13:47.02 ID:bJaVJ2oz.net
花陽「ハア、ハア、ハア...!」タッタッタッ!


ドンッ

真姫「うわあ...!?は、花陽...」

花陽「ま、真姫ちゃん?大変...大変なの!すぐに部室に来て!」タッタッタッ!

真姫「え......?」




部室

ガチャッ...!

花陽「ひぃ...ひぃ...!」ゼーゼー!

穂乃果「? どうしたの?花陽ちゃん」

花陽「た、た、助けて!」

穂乃果「助けて?」

花陽「ぃじゃなくてっ!」



花陽「大変!大変ですぅ!」

287: 2016/05/17(火) 22:18:55.67 ID:lXts/ZtR.net
穂乃果「ど、どうしたの?」

花陽「A-RISEが魔王討伐の決行日を公開したんです!」

穂乃果「えええええ!?......って、A-RISE?」

花陽「知らないんですかあ!?」

穂乃果「ご、ごめん...」

花陽「良いですか?A-RISEとは高校生でありながら、魔王を倒せると期待されてるほどの実力を持つ勇者パーティなんです!」

穂乃果「へえ~!すご~い!」

花陽「あの魔王討伐軍より強いとまで噂されてます!」

穂乃果「ほえ~!」

海未「感心してる場合ですか...」

穂乃果「へ?......あ、そっか!A-RISEが魔王を倒しちゃったら穂乃果たちが倒せなくなるじゃん!」

海未「そういうことです」

穂乃果「穂乃果たちが倒さないと真姫ちゃん家の疑いも晴れない......大変だよぉ!」

ことり「け、決行日はいつなの?」

花陽「二週間後です!」

288: 2016/05/17(火) 22:58:34.88 ID:l7EJ1bAG.net
花陽「あと二人?」

海未「はい......」


海未「絵里先輩と希先輩を仲間にしましょう」

にこ「絵里と希を?」

ことり「うわあっ!に、にこ先輩いつのまに...」

にこ「さっき来たところよ...それより、本当に絵里と希を仲間にするわけ?」

海未「駄目、でしょうか?」

にこ「...確かに二人とも実力は申し分ないわ」

海未「はい、絵里先輩も希先輩も隙がありませんでした」

289: 2016/05/17(火) 23:01:03.33 ID:l7EJ1bAG.net
にこ「でも、仲間にするのは難しいわよ?」

海未「...承知の上です」

にこ「......しょーがないわねー」

にこ「あんた達もそれで良いわね?」

ことり「私は賛成!」

穂乃果「穂乃果も!あの二人が仲間になってくれるなら心強いしね!」

花陽「はい!」

凛「意義なしにゃ!」

真姫「私は穂乃果先輩が賛成なら賛成」

291: 2016/05/17(火) 23:03:22.90 ID:l7EJ1bAG.net
にこ「それじゃ、まずは絵里を仲間にするわよ」

ことり「えっ?希先輩の方が仲間になってくれそうですけど...」

凛「確かに、優しそうだから頼んだら簡単に仲間になってくれそうだよね」

花陽「か、簡単って...」

にこ「アイツは自分のことより人の事が大事なやつだから、絵里を仲間にしない限り仲間にはなってくれないわよ」

穂乃果「そうなんだ...」

海未「では、生徒会室に行きましょうか」

真姫「了解よ」

294: 2016/05/18(水) 19:19:15.19 ID:yIYt2Qvx.net
生徒会室

絵里「......なんの用かしら?」

穂乃果「生徒会長、私たちの仲間になってください!」

絵里「......断るわ」

穂乃果「そこを何とか!」

海未「絵里先輩の力が必要なんです!」

ことり「お願いします!」

絵里「.........」

にこ「後輩がこんなに頼んでるのよ?力を貸してあげてもバチは当たんないわよ」

絵里「......私も忙しいの。出てって」

295: 2016/05/18(水) 19:22:05.43 ID:yIYt2Qvx.net
にこ「......本当はパーティに入りたいくせに何言ってんのよ」

絵里「......冗談はやめて」

にこ「あんたは廃校を阻止しようとしてる...そうでしょ?」

絵里「......ええ、そうよ」

にこ「もし、この音ノ木坂から魔王を倒した勇者が現れたら、どうなるか分かるでしょ?」

絵里「......入学希望者が増えるって言いたいの?」

にこ「そう、だからーー」

絵里「もう...遅いのよ......」

穂乃果「生徒会長...?」





絵里「今さらパーティに入るわけにはいかないのよ!!」ダン!!

296: 2016/05/18(水) 19:23:41.32 ID:yIYt2Qvx.net
花陽「ぴゃ...!」ビクッ

絵里「最初は魔王に勝てる見込みがないからって貴女たちを否定して、勝てる見込みが出来たらから協力するなんて......」

絵里「そんな身勝手なこと...出来ないわよ...!」

絵里「例え入ってくれって頼まれたって.......」

絵里「.......ッ!」ダッ

バン!!

穂乃果「せ、生徒会長!」

にこ「ほんっとめんどくさいわね」

297: 2016/05/18(水) 19:25:35.87 ID:yIYt2Qvx.net
廊下

絵里「.........」


コツ、コツ...

希「絵里ち」

絵里「希......」

希「あの子らの仲間になりたいんやろ?一緒に魔王を倒したいんやろ?」

絵里「......今さら...」

希「今さらとか関係ない......」


希「大事なのは、絵里ちがどうしたいか、何をやりたいか......違うん?」

絵里「......そんなワガママ...」

希「ワガママでもええやん、まだ子供なんやし」

298: 2016/05/18(水) 19:27:38.28 ID:yIYt2Qvx.net
希「絵里ちの大好きなお婆様が愛したこの音ノ木坂を守りたいって言ってたやん」

絵里「お婆様......」

希「絵里ちは、自分の叶えたい事のために、あの子らを利用するのが嫌なんやね」

絵里「そんなの...当たり前じゃない!」

絵里「私だって、やりたいことだけやってなんとかなるならそうしたいわよ!」

絵里「自分が不器用なのは分かってる...でも!」

絵里「今さら私も魔王討伐する、なんて言えるわけないじゃない...!」

ダッ!

希「あっ......」

299: 2016/05/18(水) 19:31:58.94 ID:yIYt2Qvx.net
教室

絵里「.........」


絵里「......私の、やりたいこと......」


絵里「そんなものーーー」


スッ


絵里「......!」



八人「............」

絵里「貴女達.......」

穂乃果「生徒会長...いや、絵里先輩、お願いがあります!」

絵里「...仲間にならならなーー」

穂乃果「絵里先輩!」



穂乃果「私たちを助けてください!」

300: 2016/05/18(水) 19:34:52.24 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「......え」

穂乃果「私たちの夢を叶えるために...私たちを助けてください!」


絵里「な、なに言ってるの...貴女達の夢って......」

穂乃果「私は、ランチパックをお腹一杯食べたい!」

花陽「わ、私はアイドルになりたい!」

凛「凛はアイドルのかよちんが見たいにゃ~」

真姫「誤解を解きたい!」

海未「皆、それぞれ夢があるんです」

にこ「バラバラの夢だけど、みんなの夢を叶えるために助け合ってるのよ」

301: 2016/05/18(水) 19:38:22.11 ID:yIYt2Qvx.net
ことり「それにぃ、誰かの夢を叶えようと頑張ったら、自分の夢が叶っちゃったってこともあると思うんです♪」

穂乃果「私たちも、絵里先輩の夢を叶えるために、絵里先輩を助けます!」

絵里「.........希、貴女...」

希「言ったよ。けど、別に良いやろ?」



希「仲間になるんやし♪」

絵里「なっ...!まだ仲間になるなんてーー」

希「あ・れ・れ~?勇者は助けを求める人を見捨てないんやない~?」

絵里「ぐっ......!」

302: 2016/05/18(水) 19:41:59.62 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「ふっふっふ...もう逃げ場はありませんよ......」

八人「フフフフフフフ.....」

絵里「あ、貴女達.......」



穂乃果「絵里先輩と一緒に、魔王を倒したいです!」

穂乃果「だから......!」


スッ


絵里「............」




ギュッ

304: 2016/05/18(水) 19:44:40.17 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「絵里さん.....!」パアッ

希「これで8人やね」

にこ「なぁに言ってんのよ」

希「えっ...?」

海未「ふふ、9人ですよ」

希「9人......?え、だって絵里ちを合わせて8人......」

ことり「希先輩も合わせて9人です♪」

凛「そうにゃそうにゃ♪」

希「みんな......」

絵里「後輩のお願いを無下には出来ないわよ?」ニヤニヤ

にこ「あんたが言うか」ベシッ

絵里「いたっ」

花陽「ぷっ...ふふふ....!」クスクス

真姫「漫才みたいね」クスッ

絵里「もーう....笑われちゃったじゃない...」プクー

305: 2016/05/18(水) 19:46:34.36 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「希先輩、私たちの夢を叶えるために、私たちを助けください!」

スッ

希「.........」


希「ならウチも、ウチの夢を叶えるために、みんなの夢を叶えるためにーーー」


ギュッ


希「これからよろしくね♪」

306: 2016/05/18(水) 19:48:49.61 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「はい!こちらこそ!」パアッ

凛「にゃー!テンション上がるにゃー!」

花陽「そうだねっ」

絵里「でも、明日からの修行、厳しくなるわよ!」

海未「望むところです!」

穂乃果「よぉーしっ!絶対魔王を倒すぞー!」

八人「おー!!!」

307: 2016/05/18(水) 19:51:40.90 ID:yIYt2Qvx.net
海未「そういえば、希先輩の夢って何ですか?」

穂乃果「あっ、穂乃果も聞きたい!」

希「んー.......」



希「なーいしょ♡」

穂乃果「ええー!!」

希「ふふ......」

穂乃果「知りたい知りたーい!」ジタバタ

凛「気になるにゃ~...」

ワイワイ.....


希(ウチの夢は、もうーーー)





希(叶ったよ♪)ニコッ

308: 2016/05/18(水) 19:55:33.77 ID:yIYt2Qvx.net
#7「それはとってもジョージだなって」



次の日

屋上

絵里「ほらそこ!休まない!」

ことり「」チーン

穂乃果「こ、ことりちゃんしっかり!」ユサユサ

絵里「こんなじゃ魔王は倒せないわよ!」

凛「き、厳しいにゃあ......」

花陽「こ、これがロシア式訓練.......」ゼーゼー

真姫「ゔぇぇ...気持ち悪い......」フラフラ

にこ「鬼教官ね......」

309: 2016/05/18(水) 19:57:56.53 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「今日はここまで!」

ことり「」チーン

穂乃果「」チーン

真姫「」チーン

凛「つ、疲れた...にゃ....」

花陽「も、もう動けない.......」

にこ「少しは手加減しなさいよ......」


ガチャ

海未「すみません、遅れました」

希「やっほー」

310: 2016/05/18(水) 19:59:53.30 ID:yIYt2Qvx.net
海未「みなさん揃ってますね」

にこ「ええ」

海未「では、これからの予定を発表します」

花陽「......!」ゴクッ


海未「まず、明後日から一週間、マモノが多く生息している山で泊まり込みで修行します」

凛「一週間?学校はどうするの?」

希「ゴールデンウィークやから学校の心配はしなくて良いよ」

海未「それで、武器の件ですが」

希「ウチの知り合いに武器商人がおるんよ。だから武器が必要な人は、ウチに言ってね」

にこ「お金はいくらかかるのよ?」

希「無料や」

花陽「無料なのぉ!?」

希「うん、でも魔王を討伐したら武器は壊れてても良いから返してほしいって」

にこ「ふーん」

311: 2016/05/18(水) 20:02:59.53 ID:yIYt2Qvx.net
海未「それでは、今日はこれで解散です」

絵里「ちょっと待って!」

凛「?」



絵里「今から先輩は禁止よ!」

凛「えええええええええ!!!!??」

花陽「先輩禁止!?」

絵里「先輩後輩はもちろん大事だけど、戦闘中にそんなこと気にしちゃ駄目だから」

海未「そうですね...私も三年生に合わせてしまうところもありますし」

絵里「ふふ、決まりね。じゃあ早速、今から始めるわよ」


絵里「穂乃果......って」

ほのことまき「」チーン

絵里「.........」

希「起きるまで待った方が良いみたいやね」

海未「......ですね」

ーーーーーー

ーーー


313: 2016/05/18(水) 20:05:13.00 ID:yIYt2Qvx.net
二日後



穂乃果「やっほー!」

海未「穂乃果、遊んでないでテント張るの手伝ってください」

穂乃果「はーい」



十分後

穂乃果「出来たー!」

海未「では、早速修行を始めましょうか」

穂乃果「ええー!もう始めるのー?」

海未「当たり前です」

314: 2016/05/18(水) 20:07:26.01 ID:yIYt2Qvx.net
海未「まずは一人ずつマモノと戦ってもらいます」

花陽「一人ずつ......」

絵里「危なくなったら助けに入るから大丈夫よ」

花陽「う、うん......」

にこ「ん、早速来たみたいよ」



猿型マモノ「ウ゛ギー!!!」


希「最初は誰が戦うん?」

海未「私です」

穂乃果「海未ちゃん、ファイトだよ!」

315: 2016/05/18(水) 20:12:02.67 ID:yIYt2Qvx.net
猿型マモノ「ウ゛ギギッ!!」

希「海未ちゃんは家から持ってきたんよね?」

海未「はい、我が家に伝わる宝刀です」

穂乃果「カッコいいー!」キラキラ



猿型マモノ「ウ゛ッ!!!」ジャッ!!


海未「遅いッ!ハアッ!!」ズッ!!


すぱ......!!


猿型マモノ「.........ウ?」ズッ......


シュー.......

316: 2016/05/18(水) 20:15:27.90 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「おおっ!」

ことり「海未ちゃんカッコいい!」

絵里「マモノが切られたことに気付かないなんて...」

希「流石やね」

海未「いえ、まだまだです」




猿型マモノ「ウ゛ッウ゛ー!」ザッ

花陽「ぴゃあ!?」

真姫「もう次が来たのね」

凛「次は凛がいくにゃ!」

317: 2016/05/18(水) 20:18:00.02 ID:yIYt2Qvx.net
希「凛ちゃんの武器は...フルグリーブやね」スッ

凛「これで思い切り蹴れるにゃ~」ハキハキ

穂乃果「凛ちゃん、ファイトだよ!」



猿型マモノ「ウ゛ギ...ウ゛ギ...!」

凛「先手必勝!」ダッ

ドゴッ!

猿型マモノ「ウ゛......!?」

ゴッ!ドッ!ガッ!!

猿型マモノ「グフッ.......!」ヨロッ

凛「これで...トドメッ!」

ガツッ!!!

猿型マモノ「アギャッ!!!??」ドサッ


シュー.......

318: 2016/05/18(水) 20:20:11.94 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「ハラショー!」

希「良い蹴りやね」

穂乃果「カッコいい~!」

凛「にゃふふ///」テレッ

花陽「凛ちゃん、お疲れ様♪」

凛「ありがと、かよちん!」

海未「みなさん、次が来ましたよ」



熊型マモノ「グオオオオオッ!!!」

ことり「あ、あれって...!」

穂乃果「学校に現れたマモノと同じ種類だ!」

希「大きさは2メートルぐらいやね......」

絵里「これは私が戦った方が良いわね」

花陽「ま、待ってください!花陽が...戦います...!」

319: 2016/05/18(水) 20:22:15.06 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「は、花陽ちゃんが?」

真姫「危ないんじゃない?」

花陽「だ、大丈夫...!」

海未「花陽.........」

絵里「......分かったわ」

希「花陽ちゃんの武器は...籠手やね」スッ

花陽「希ちゃん、ありがとう」ハメハメ

穂乃果「花陽ちゃん!ファイトだよ!」

花陽「うん!」



熊型マモノ「オオオオオオオオッ!!!」バッ

花陽「っ!」

にこ「花陽!来るわよ!」

320: 2016/05/18(水) 20:24:18.75 ID:yIYt2Qvx.net
熊型マモノ「ガアアアアアアアアアアア!!!!!」ブンッ!!!

穂乃果「危ない!」


花陽「........」ユラア...

スカッ!

熊型マモノ「クマ?」


花陽「ピャアッ!!!」

ズドンッ!!!

熊型マモノ「グオッ......!」

花陽「.........」

熊型マモノ「オ......?」ボゥ!バゥ!


熊型マモノ「ひでぶっ!!」ドバッ!!

321: 2016/05/18(水) 20:27:19.15 ID:yIYt2Qvx.net
ボトボトッ...ビチャ......

花陽「こ、怖かったあ......」ヘタリ

ほのこと「」

絵里「ハ、ハラショー......」

凛「かよちんは強いにゃ~!」

にこ「もしかして、海未以上の化物なんじゃないの?」

海未「化物とは何ですか、失礼ですよ」プンプン

希「まあまあ、にこっちは褒めとるんよ」



それから穂乃果たちは、たくさん修行したよ!

322: 2016/05/18(水) 20:29:45.89 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「私の武器はこれよ!」チャカ

穂乃果「おおっ!穂乃果、初めて本物のハジキを見たよ!」キラキラ


絵里「BANG!」バキューンッ

チーター型マモノ「ウッ......」シュー...

穂乃果「すごーい!一発で仕留めるなんて~!」キラキラ




にこ「にこの武器はこれよ」

穂乃果「おっきい盾~!」

にこ「これであんた達を守ってあげるわ」

穂乃果「にこちゃん...///」

324: 2016/05/18(水) 20:33:25.92 ID:yIYt2Qvx.net
希「ウチの武器は錫杖と独鈷や!」

穂乃果「お坊さんが使いそうな武器だね!」


希「光覇明宗、単独抹殺封印...弧月!!」キャ!!!

シャアアアアアアア!!!

とら型マモノ「うおおおおおおお!!!」ザン!ザン!

穂乃果「希ちゃんって何者なんだろう......」




真姫「私の武器は腰からコートの裾のように垂れ下がっている特殊モリブデン合金の刃を自分を包むように球状に形成させ、毎分300回転の速度で猛烈に転がって突撃する『神秘の球(ボラ・ミステリオサ)』よ!」 ガガガガガガッ!

穂乃果「これはジョージだねぇ!」

327: 2016/05/18(水) 20:38:16.94 ID:yIYt2Qvx.net


ことり「♪」チクチク

穂乃果「あれ?ことりちゃん何してるの?」

ことり「あ、穂乃果ちゃん。今ね、みんなの衣装を作ってるところなの」チクチク

穂乃果「おおっ!」

ことり「みんなの戦闘スタイルに合わせて作ってるんだあ♪」

穂乃果「凄い凄い!」

ことり「えへへっ」

穂乃果「穂乃果も手伝うよ!」

ことり「本当?ありがとう♪」

穂乃果「何すれば良いの?」

ことり「えっとね...まずはーーー」

ーーーーーー

ーーー


328: 2016/05/18(水) 20:41:15.77 ID:yIYt2Qvx.net
ゴールデンウィーク明け

部室

穂乃果「修行疲れたね~」グデェ

凛「でも強くなった気がするにゃ!」

絵里「これなら魔王を倒せそうね」

海未「そうですね」

穂乃果「あ、ねえねえ!後で衣装を着てみようよ!」

ことり「自信作なんだあ♪」

希「へえ、良いやん♪」

真姫「楽しみね」





ガチャッ!!

花陽「だ、だ、誰か助けてぇー!」

331: 2016/05/18(水) 20:44:41.94 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「? 助けて?」

花陽「ぃじゃなくてっ!」


花陽「大変!大変ですぅ!」

絵里「ど、どうしたの?」

花陽「あ、A-RISEが......!」

ことり「A-RISEが?」




花陽「A-RISEが魔王城から帰ってきたみたいなんです!」

333: 2016/05/18(水) 20:46:37.18 ID:yIYt2Qvx.net
#8『魔王討伐には、おいしい白いご飯の湯気が似合うと言っても過言では無いのだ』




穂乃果「ええええええええ!!!!???」

凛「そ、それって......」

ことり「もう魔王は倒されちゃったの!?」

花陽「あ、ううん、それはまだみたい」

海未「まだ...?」

希「もしかして、今回は視察目的で魔王城に行ったん?」

花陽「そ、そうなんです!」

穂乃果「なーんだ...魔王討伐の日を早めて、もう倒しちゃったのかと思ったよ~」

花陽「で、ですが......」

海未「どうしました?」

花陽「今回の視察で魔王討伐にはまだ準備が足りないって判断したみたいで......」

花陽「修行するための設備、武器、その他諸々のお金を集めるために......」



花陽「魔王税が上がるみたいなんです!」

334: 2016/05/18(水) 20:48:54.33 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「ええええ!?そんなあ!?」ガーン

ことり「流石にこれ以上は......」

海未「厳しいですね...」

凛「なら、早く凛たちで魔王を倒そう!」

真姫「元よりそのつもりよ」カミノケクルクル

絵里「それなら、明日は土曜日でしょ?明日しっかり休んで、明後日の日曜日に魔王を倒しに行くってのはどうかしら?」

海未「...そうですね、そうしましょう」

ことり「じゃあ、衣装は渡すから、明後日はそれを着て来てね♪」

穂乃果「うん!」


ガチャッ!!

にこ「あんた達!聞いた!?A-RISEが魔王城から帰ってきたって!」

希「聞いたで」

にこ「にこぉ...」

ーーーーーー

ーーー


336: 2016/05/18(水) 20:51:26.39 ID:yIYt2Qvx.net
決戦前夜(つまり土曜日の夜だよ)

南家 ことり部屋

コンコン...

理事長『ことり、少し良いかしら?』

ことり「お母さん?うん、いいよ」

ガチャ...

理事長「......いよいよ明日ね」

ことり「...うん」

理事長「ふふ、本当なら止めるべきだとは思うけど......」

理事長「穂乃果ちゃんや海未ちゃん、綾瀬さん達が付いてるなら安心ね」クスッ

ことり「お母さん......」



理事長「明日は頑張ってね、ことり」

ことり「...うんっ!」

338: 2016/05/18(水) 20:53:34.71 ID:yIYt2Qvx.net


学校 校門前

海未「おや、絵里の衣装は西部劇に出てくるようなガンマンみたいですね。似合ってますよ」

絵里「ふふ、ありがとう。海未の衣装も良く似合ってるわよ」

海未「あ、ありがとうございます///」

希「海未ちゃんのは、THEサムライって感じやね」

海未「希は巫女服...ですか」

希「うん、バイトで着てる奴とまた違ったデザインで新鮮やね」

花陽(な、なんかエOチィかも...///)

海未「希も良く似合ってますよ」

希「ありがと♪」

凛「かよちんの衣装も良く似合ってるよ!」

真姫「凛とお揃いでチャイナドレスなのね。確かに良く似合ってるわよ」

絵里(えろっ...)

花陽「えへへっ///二人も良く似合ってるよ」

339: 2016/05/18(水) 20:55:42.54 ID:yIYt2Qvx.net
ことり「真姫ちゃんのは、服自体が武器だから、ちょっとアレンジした程度になっちゃったけど...」

真姫「そう?とっても良い感じだと思うけど」

絵里(あれでちょっとなのね...)

希「にこっちのは、なんかヒーローみたいやね」

絵里「赤いマフラーがとってもイカしてるわよ」

にこ「ん、ありがと」

真姫「ことりの衣装はナース服なのね」

ことり「回復担当はやっぱりナース服だよね♪」

うみえりぱな(えろい......)



『おーい!!』

341: 2016/05/18(水) 20:59:15.87 ID:yIYt2Qvx.net
海未「穂乃果!遅いですよ!」

穂乃果「ごめんごめぇ~ん......」

希「おっ、穂乃果ちゃんも良く似合ってるやん」

絵里「学ラン...応援団長かしら?」

穂乃果「そうだよ!」

海未「まったく...もう応援担当で良いですよ......」

穂乃果「イエイ!」ブイッ

海未「その代わり、しっかり応援してくださいよ」

穂乃果「まっかせといて!」フンスッ

真姫「」ドクドク

ことり「真姫ちゃん、すごい鼻血でてるよ」フキフキ



穂乃果「ぃよおっし!みんな揃ったところで、魔王城へしゅっぱーつ!」

八人「おー!!」

343: 2016/05/18(水) 21:02:15.89 ID:yIYt2Qvx.net
魔王城

海未「着きましたね...」

絵里「これが...魔王城......」

希「元々は東京タワーやったらしいけど、魔王が現れてから魔王城に変化したみたいやね」

ことり「不気味だね......」

穂乃果「でも、行くしかないよ!」

にこ「そうね、ここで立ち止まってても仕方ないし、さっさと行きましょう」

花陽「あ、待って!」

凛「かよちん?」

花陽「腹が減っては戦はできぬって言うし...これ......」スッ

おにぎり×9「アプチャーサンガダイスキデス...」

穂乃果「おおー!美味しそう!」

花陽「家で握ってきたのっ」

海未「ありがとうございます」

希「じゃあ、これ食べたら魔王城に入ろうか?」

真姫「了解よ」モグモグーオ

345: 2016/05/18(水) 21:04:40.49 ID:yIYt2Qvx.net
魔王城最深部

魔王の部屋前

九人「.............」

海未「......ほぼ一本道でしたね」

絵里「さっき分かれ道があっただけだったわね」

希「こっちが正解みたいやけど...」

にこ「一回もマモノに遭遇しなかったんですけど...」

穂乃果「ねえ、海未ちゃん」

海未「何ですか?」

穂乃果「やっぱり引き返して、さっきの分かれ道のもう一方に行ってみようよ」

海未「こっちが正解なので引き返さなくても良いでしょう」

穂乃果「ええー!ほのおのツメ的なアイテムがあるかもだよ!」

海未「ありません」

穂乃果「あれ無いとキツイよ!」

海未「さ、開けますよ」

穂乃果「あーん!海未ちゃんのいけずぅ!」






ギィ......

346: 2016/05/18(水) 21:08:00.07 ID:yIYt2Qvx.net
魔王の部屋


魔王「......人間カ...」

九人「.............」

魔王「ココマデニ辿リ着イタノハ、オマエ達ガ初メテダ.......」

花陽(初めて......?)

海未「魔王...アナタの目的は何なんですか?」

魔王「...目的、ダト?」

にこ「何でこの世界に現れたのかって聞いてんのよ」

魔王「.............」



魔王「......往クゾ...!」

ズズッ...!


穂乃果「うわあっ!?い、いきなり!?」

347: 2016/05/18(水) 21:11:06.46 ID:yIYt2Qvx.net
希「話は出来んみたいやね...!」

真姫「そもそも倒しに来たんデッショー!」

絵里「そうね.......!」


絵里「BANG!」バキューン!

ビスッ!

魔王「......効カヌ...」

絵里「そんな...!?」

ことり「ちゃんと命中したのに...!?」


海未「......ッ!」ダッ!

魔王「...........」

海未「ハアッ!!!」ズッ!!!


ズバッ...!!

348: 2016/05/18(水) 21:15:02.32 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「おおっ!これは効いたはず!」

海未「...........」


魔王「.....効カヌナ......」

穂乃果「嘘ぉ!?」


魔王「.........」ズズ...

花陽「.......!魔王の傷が.......」

凛「治っていく......」


海未「ッ...!なら首を切り飛ばします!絵里!希!援護をお願いします!」ダッ!

絵里「了解よ!」

349: 2016/05/18(水) 21:18:32.72 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「BANG!」バキューン!

希「光覇明宗、法力金剛弾!」ドン!ドドドド!

バスッ!ドシ!ドシ!ドシ!

魔王「............」

海未「ハアアアアアア......ゼヤッ!!」シッ!!!


ヂッ...!!


ドッ......ゴロ......


穂乃果「やった...!」

350: 2016/05/18(水) 21:21:59.31 ID:yIYt2Qvx.net
ことり「さ、流石に倒れた...よね?」

真姫「首を切り落とされたんだし、流石にもうーーー」


ズッ......


九人「!?」


ズズッ.......


絵里「ウソ.......」

花陽「首が.......」

ことり「戻って.....」


ニチャ.....ズズ.....


魔王「.........」

351: 2016/05/18(水) 21:25:45.34 ID:yIYt2Qvx.net
希「うーん...厄介やね......」

真姫「首を切り落とされても平気なんて......」

凛「こ、こうなったら攻撃して攻撃して攻撃しまくるにゃ!」

海未「もしかしたら再生能力にも限界があるかもしれません!」

穂乃果「MP切れを狙うんだね!」

花陽「や、やりましょう!」



にこ「......突撃よ!」ダッ!

魔王「..........」

ーーーーーー

ーーー


352: 2016/05/18(水) 21:28:57.41 ID:yIYt2Qvx.net
魔王「ーーードウシタ?」




魔王「コレデ終ワリカーーー?」



花陽「ハアッ...ハアッ......!」

凛「ぜ、全然MP切れ...起こさない、にゃ......」

絵里「マズイわね......」

海未「.........」


魔王「ナラバ、今度ハーーー」




魔王「我ノ番ダーーー!」

354: 2016/05/18(水) 21:32:43.14 ID:yIYt2Qvx.net
シュウウウウウウウ......!


希「! 魔王に気が集まってる.......」

にこ「くっ!あんた達、にこの後ろに来なさい!」

花陽「に、にこちゃん...」

絵里「で、でも!それじゃあ、にこが...!」

にこ「うっさい!さっさとーーー」


魔王「喰ラウガイイ........ !」


海未「......…ッ!」






穂乃果「アイセーーーー!!!!」

355: 2016/05/18(水) 21:36:34.02 ID:yIYt2Qvx.net
八人「!?」

穂乃果「HEY!HEY!HEY!START:DASH!!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん...?」

絵里「何を......」

穂乃果「ピ、ピンチだったから応援ソングを歌おうかなって......もしかしてダメだった...?」

にこ「歌う暇があったら逃げなさい!」

穂乃果「み、みんなを置いて逃げるなんて出来ないよ!」

にこ「いいから逃げなーー」


魔王「ッ.......」ヨロッ


海未「......!穂乃果!歌ってください!」

穂乃果「へ?」

にこ「はあ?何言ってんのよ!」

海未「穂乃果が歌った時、一瞬ですが魔王がよろけました!」

356: 2016/05/18(水) 21:39:59.02 ID:yIYt2Qvx.net
花陽「ま、魔王が...?」

海未「もしかしたら歌が弱点なのかも知れません!穂乃果!」

穂乃果「わ、分かった...!」


穂乃果「え、えっと......う、うぶ毛の小鳥たちも~、いつか空に羽ばたく~♪」

魔王「グッ......」ヨロッ

絵里「効いてるわ!」


穂乃果「大きな強い翼で~飛ぶ♪」

魔王「ア...アアアッ!......ヤメ、ロ.....ソンナ、アイドルミタイニ......アイドルノヨウニ....歌ヲ....歌ウ、ナ.....!」グギギ...

359: 2016/05/18(水) 21:42:25.14 ID:yIYt2Qvx.net
絵里「今なら.....!」


絵里「BANG!」バキューン!

ビスッ!

魔王「ガッ......!」

ことり「効いた!」

海未「今です!畳み掛けますよ!」

希「ラジャ!」


真姫「花陽、凛!私が先に仕掛けるから、二人は私に続きなさい!」

花陽「うん!」

凛「分かったにゃ!」

360: 2016/05/18(水) 21:45:45.40 ID:yIYt2Qvx.net
真姫「魔王...あなたは言われたことないでしょう.......私は言われたわ!穂乃果は言ってくれたのよ!!ピアノを、また弾いてねって......」

ガガガガガガガッ!

魔王「ガアッ!!?」


凛「かよちん!」

花陽「凛ちゃん!」

りんぱな「拉麺螺威朱撃(らーめんらいすげき)!!!」

ズドドドドドドッ!!

魔王「グオオオオオオ!!?」


ことり「効いてる効いてる!」

361: 2016/05/18(水) 21:49:25.66 ID:yIYt2Qvx.net
魔王「ガッ......ソノ、ムスメガ...邪魔ダ......!」シュウウウウ!

希「ッ!」


魔王「ーーー魔王玉!」ドッ!


海未「穂乃果ッ!」


穂乃果「希望にかわ....へ?」



ドオォォォオオオン!!!

362: 2016/05/18(水) 21:58:31.51 ID:yIYt2Qvx.net
ことり「穂乃果ちゃん!?」

真姫「う、嘘でしょ......」


魔王「コレデ...耳障リナ音モ消エタ......」


花陽「ぴゃあ........」ヘタリ





穂乃果「ーーー眩しい光に照らせれて変われ~♪」



穂乃果「START!!」

363: 2016/05/18(水) 22:00:44.07 ID:yIYt2Qvx.net
魔王「......ナン......ダト......?」


オオオオオオオオ........


にこ「穂乃果は私が守るわ...!」

絵里「流石にこね!」


穂乃果「泣くだけの君じゃない~♪」

魔王「オオ......!?」グッ...

にこ「ほら!さっさと攻撃しなさい!」

海未「...はい!」


魔王「ア...我....ハ.....!」

希「行くで、魔王。これが光覇明宗、最強単独降魔捨法.......」


希「月輪!!!」ゴ!!!

365: 2016/05/18(水) 22:04:21.45 ID:yIYt2Qvx.net
オオオオオオオオ!!!

魔王「ガアアアアッ!!?」ボ!!!


希「海未ちゃん!今や!」

海未「任せてください!!」ダッ!


魔王「ウ......ア.....」


穂乃果「信じてるよ、だからーー」


海未「これで、トドメです!!」


穂乃果「START!!」


海未「絶招・烈華新月覇!」

366: 2016/05/18(水) 22:07:11.82 ID:yIYt2Qvx.net
斬!!!

魔王「...........」


ドサ.....


穂乃果「た、倒した......?」

ことり「さ、再生は...?」

花陽「.......してないみたい...」

凛「それじゃあ...!」

真姫「私たちの勝ち、ね...」

穂乃果「やったー!!」



魔王「グッ......」

368: 2016/05/18(水) 22:10:03.02 ID:yIYt2Qvx.net
穂乃果「うわっ!?」ビクッ

絵里「......ッ!」チャッ

魔王「ソウ...構エルナ......我ノ...負ケダ...」

穂乃果「び、びっくりしたあ...」

魔王「モウ、再生モ...デキヌ...」

海未「魔王......」

魔王「...何ダ......?」


海未「アナタの目的を教えてください」

魔王「我ノ、目的......」

凛「そ、そうだよ!何で悪いことするの?」

魔王「何デ、カ......」


魔王「ソレハ、我ニモ解ラヌ......」

にこ「はあ?何言ってるのよ」



魔王「我ハ、創ラレタノダーーー」

370: 2016/05/18(水) 22:15:14.53 ID:yIYt2Qvx.net
花陽「...え.......」

ことり「創られ...た...?」

魔王「ソウ、ダ.......」

魔王「ソシテ、創ラレタ...我ニ、与エラレタ...命令ハ......」


魔王「コノ部屋ニイルコト...コノ部屋ニ入ッテキタ人間ヲ、少々痛メツケテ追イ出スコト......ソレダケダ...」

花陽「あ、あれで少々なんだ......」

魔王「フ...見タ目ト音ガ派手ナダケダ......」

にこ「...確かに軽い攻撃だったわね」

穂乃果「そ、それじゃあ、魔王は世界征服とかを命令された訳じゃないの...?」

魔王「ソウダ.......」

希「...マモノは?」

魔王「奴等ハ、我ヲ元ニ...創ラレテイル.....」

魔王「ダガ、ソレダケダ...我ハ、一度モ...奴等ニ命令シタ事ハ......ナイ...」

穂乃果「で、でも!マモノは人間を襲ってくるんだよ!?本当は命令してたんじゃ......」

魔王「......ソノヨウニ、創ラレテイル...ノダロウ.......」

371: 2016/05/18(水) 22:18:17.05 ID:yIYt2Qvx.net
にこ「.........」

魔王「フフ、安心スルガ良イ......奴等ハ、我ガ氏ンダ時...消エルヨウニ、ナッテイル......」

真姫「そう、創られたから?」

魔王「............」


海未「.....魔王、アナタを創った人物は誰なんですか?」

魔王「......ソレハ、言エヌ...言エヌヨウニ、ナッテイル...」



魔王「ダガ.......」

372: 2016/05/18(水) 22:20:06.66 ID:yIYt2Qvx.net
魔王「我モ...魔王ダーーー」


魔王「創ラレタトハイエ、魔王ダーーー」


魔王「命令サレッパナシハ...魔王トシテノ、プライドガ許セヌーーー!」



魔王「聞ケ、勇者達ーーー」





魔王「魔王税デ得ヲスルノハ誰ダ?」

373: 2016/05/18(水) 22:23:17.09 ID:yIYt2Qvx.net
海未「魔王税で...?それは一体どういうーー」


魔王「ーーーーーーーーーー」


海未「..........」

希「もう......」


ゴ、ゴゴゴゴゴゴゴッ!


穂乃果「うわわっ!?」ヨロッ

凛「もしかして....」

花陽「崩れちゃうのぉ!?」ガーン

絵里「早く脱出するわよ!」

ことり「ぴぃ~!」

375: 2016/05/18(水) 22:26:41.37 ID:yIYt2Qvx.net
魔王城前

ゴゴゴゴゴゴゴッ!ゴゴゴッ!

穂乃果「セ、セーフ!」ゼーゼー

にこ「な、なんとか脱出できたわね......」ゼーゼー

希「...!見て!」

海未「......あれは!」


ゴゴ...ゴゴゴゴッ........ゴン.....


花陽「ま、魔王城が......」

ことり「変わってく......?」

376: 2016/05/18(水) 22:28:45.50 ID:yIYt2Qvx.net
ズゥン.......

穂乃果「お、終わった...?」

凛「これって......」

絵里「この塔、本で見たことある!」

真姫「東京タワー......」

希「元に...戻ったん......?」

ことり「た、多分......」


にこ「あんた達、シャキッとしなさい!」

穂乃果「へ?」

にこ「テレビの取材が来るわよ!ほら、キリッとする!」

穂乃果「う、うん!」キリッ

花陽「ふんっ...!」キリッ

ーーーーーー

ーーー


377: 2016/05/18(水) 22:30:49.34 ID:yIYt2Qvx.net
一時間後......

にこ「...........」

穂乃果「来ない...ね」

にこ「おっかしいわね......」

ことり「野次馬は集まってきたけど......」


野次馬A「お、おい、アレ......」

野次馬B「東京タワー......だよな?」

野次馬C「元に戻った...のか?」

野次馬D「じゃ、じゃあ、魔王が倒されたってことなの?」

野次馬E「ね、ねえ、あの子達の格好......」

野次馬F「もしかして、あの子達が.....?」

野次馬G「わ、私見たよ!あの子達が魔王城から出てきたところ!」

野次馬H「私も見たわぁン...♡」

野次馬I「あの子達が出てきた後に、東京タワーに戻ったよね?」

ざわ......ざわ.....

378: 2016/05/18(水) 22:32:58.39 ID:iaEzH836.net
穂乃果「えっと.......」

絵里「結構集まってきたわね.....」

凛「でもでも、テレビは来ないにゃー」

花陽「う、うん......」

真姫「...変ね」

海未「.........」


海未「穂乃果、今日はもう帰りましょう」

穂乃果「えっ?」

海未「少し、気になることがあるのです」

ことり「気になること?」

希「魔王の言葉、やろ?」

海未「はい......」

381: 2016/05/18(水) 22:35:28.93 ID:iaEzH836.net
にこ「しょーがないわねー、今日は帰るわよ」

絵里「...そうね、帰りましょうか」

穂乃果「はーい」

花陽「ふぅ...疲れちゃった...」

凛「凛も~」

ことり「お疲れ様♪」



海未「...........」

384: 2016/05/19(木) 19:09:08.89 ID:POrPHEZM.net
#9「黒幕は誰だ?」



部室

凛「昨日から1日たったけど...」

ことり「魔王関連のニュースは流れてなかったね...」

花陽「ネットでは話題になってるけど...」

穂乃果「なんか変だよね~」


海未「あの、少し良いですか?」

穂乃果「? どうしたの?」

海未「昨日の魔王の言葉は覚えますよね?」

385: 2016/05/19(木) 19:13:26.53 ID:POrPHEZM.net
希「『魔王税で得をするのは誰だ?』...やね」

海未「はい、それで昨日色々と調べたんです」

絵里「何か分かった?」

海未「ええ......」


海未「UTX学院は知ってますよね?」

穂乃果「ゆー...何それ?」

花陽「知らないんですかあ!?」ガタッ!

穂乃果「う、うん......」

花陽「UTX学院とは、あのA-RISEが通っている高校で、魔王を倒す勇者を育てることに力を入れてる高校です!」

にこ「元々はスクールアイドルが有名な高校だったんだけどね。魔王が現れてからは勇者科を新しく作って今に至るって訳よ」

穂乃果「ほえ~......」

花陽「勇者科の卒業生の多くは魔王討伐軍に入るそうです」

にこ「で、A-RISEは魔王討伐軍より強いって噂されてるわ」

穂乃果「だから魔王討伐軍でもないのに魔王を倒せるって期待されてたんだね~」

386: 2016/05/19(木) 19:17:41.05 ID:POrPHEZM.net
絵里「もしかして、UTXが怪しいってこと?」

海未「はい、先ほどにこが説明しましたが、UTXは元々、スクールアイドルが有名なだけで、それ以外は普通の高校だったんです」

穂乃果「ねえねえ、ことりちゃん」コソッ

ことり「? なぁに?」

穂乃果「UTXってどこにあるの?」コソッ

ことり「秋葉原の駅前に大きなビルがあるのは知ってる?」

穂乃果「うん」

ことり「あれがUTX学院なの」

穂乃果「嘘ぉ!?あれが!?」

ことり「うん」

穂乃果「高校とは思えない大きさ......」

海未「それです」

穂乃果「へ...?」

海未「普通の高校が高層ビルになる...変だと思いませんか?」

387: 2016/05/19(木) 19:25:15.11 ID:POrPHEZM.net
にこ「それは国からお金が出てるからでしょ」

穂乃果「お金?」

にこ「そう、UTXは魔王を倒す勇者を育てるために、国からお金が援助されてるのよ」

海未「そこです」

にこ「にこ?」

海未「よく考えれば変です」

花陽「変...?」

海未「本気で魔王を討伐する気なら、高校ではなく魔王討伐軍に力を入れるべきです」

真姫「......そういえば、そうね...」

海未「それともう一つ、UTXの現理事長についてです」

凛「理事長?」

海未「ええ、UTXの現理事長は......」





海未「元総理大臣です」

388: 2016/05/19(木) 19:27:35.68 ID:POrPHEZM.net
絵里「元総理大臣......」

海未「とても有能な総理大臣だったそうです」

海未「ですが、魔王が現れ、魔王税が導入された次の年に総理大臣を辞任し、それからUTX学院の理事長になりました」

海未「UTXが大きくなったのは、その人が理事長になってから......」

海未「そして魔王の言葉......」



海未「『魔王税で得をするのは誰だ?』」



八人「.........」

海未「もしかすると......」

ことり「そ、その理事長さんが黒幕...ってこと...?」

海未「ええ......」

穂乃果「いや、絶対そうだよ!」

389: 2016/05/19(木) 19:29:25.59 ID:POrPHEZM.net
凛「すごく怪しいにゃ!」

花陽「た、確かに怪しいかも...!」

絵里「ちょ、ちょっと待って!おかしいわ!」

ことり「絵里ちゃん...?」

絵里「こんなに怪しいのに、今まで誰も気付かないなんて...」

希「気付かないのも仕方ないかも知れんよ」

絵里「え...?」

希「魔王やマモノの出現、魔王税の導入で余裕が無かったんやろうね」

絵里「あ......」

にこ「......魔王は創られたって言ってたわね......」

穂乃果「自分が得をするために理事長が創らせたんだよ!」

真姫「そうなるの理事長個人じゃなくて、国絡みって事になるわね」

390: 2016/05/19(木) 19:33:19.72 ID:POrPHEZM.net
ことり「それじゃあ、昨日テレビの取材が来なかったのも......」

凛「きっと国がテレビ局に行くなって命令してたんだよ!」

穂乃果「理事長...許すまじ.....!」

海未「まだそうと決まったわけではありませんが......」

希「可能性は高いやろうね」

花陽「で、でも...どうやって理事長の悪事を暴けば良いのかな...?」

ことり「国絡みだと難しそうだよね......」

絵里「........」プルプル

希「? 絵里ち?」





絵里「潜入よー!!!」クルクル

391: 2016/05/19(木) 19:35:04.76 ID:POrPHEZM.net
八人「潜入ー!?」

絵里「そうよ!怪盗みたいにUTXに忍び込んで決定的な証拠を見つけるのよ!」

絵里「言い逃れのできない決定的な証拠を!」

海未「で、ですが、潜入なんて......」

凛「ちょっと難しくないかにゃー?」

絵里「人の少ない夜なら大丈夫よ!」

花陽「そ、そうかなあ......?」

ことり「それでも、鍵がかかってるから無理なんじゃないかな......」

絵里「こう見えても私、ロシアで鍵開け術を習っているのよ」

花陽「ええっ!?」

穂乃果「ロシアって凄い」

393: 2016/05/19(木) 19:39:09.85 ID:POrPHEZM.net
にこ「ていうか、セキュリティとか厳しそうなんですけど......」

希「こうなった絵里ちは止まらないし......」

真姫「怪盗......!」キラキラ

絵里「潜入は今夜よー!」クルクル

花陽「今夜なのぉ!?」

絵里「理事長の悪事を暴くわよー!」クルクル

穂乃果「おー!」




部室外

理事長「わ、私なにかしたかしら......」ドキドキ

ーーーーーー

ーーー


394: 2016/05/19(木) 19:41:14.92 ID:POrPHEZM.net


UTX学院前

絵里「開いたわよ!」

穂乃果「おおっ!凄いよ絵里ちゃん!」

ことり「ふ、二人とも静かに!」シーッ

にこ「よく開けれたわね...」

絵里「正直、もっと難しいかと思ったのだけれど......」


絵里「簡単だったわ!」ドヤチカァ

ことり「絵里ちゃん!しーっ!」

花陽「こ、こんな調子で大丈夫かなあ......」

395: 2016/05/19(木) 19:45:18.53 ID:POrPHEZM.net
UTX学院1階

海未「理事長室はどこでしょうか?」

穂乃果「こういうときは最上階って相場が決まってるんだよ」

花陽「え゛っ!?そ、そうなのかあ...?」


絵里「見て!この置物!キラキラしてて綺麗ね!」ペタペタ

希「絵里ち、触って壊しても知らんよ」


真姫「...!...!」サッ!ササッ!

にこ「置いていくわよ」スタスタ

396: 2016/05/19(木) 19:49:45.85 ID:POrPHEZM.net
3階

穂乃果「誰もいないねー」テクテク

花陽「警備員さんとかいないのかなあ?」テクテク

海未「それにしても、ここら辺は一階より暗いですね......」テクテク

ことり「そうだね~...」テクテク

絵里「ッ!みんな下がって!」

凛「にゃ?」ピタッ


バラララララララ!!!


花陽「うおっ!?危ねっ!」

にこ「銃撃!?」

穂乃果「あわわ...!」





『止マレ』

397: 2016/05/19(木) 19:53:16.10 ID:POrPHEZM.net
絵里「誰!?」


コツ、コツ......


エレナ「タイプTD-23エレナ...」

穂乃果「タイプ?変な名前...まるで機械みたい...」

にこ「まるで、じゃなくてそうなのよ」

穂乃果「へ...?」

花陽「あの人は、戦闘用アンドロイドなんです...!」

穂乃果「せ、戦闘用アンドロイド!?」

希「そして、A-RISEのメンバーやね」

穂乃果「嘘ぉ!?」

海未「穂乃果...頼みますから少しぐらいニュースを見てください....」シクシク




『ふふ、賑やかで楽しそうね』

398: 2016/05/19(木) 19:56:40.59 ID:POrPHEZM.net
カツ、カツカツ......

ツバサ「.........」

あんじゅ「.........」

にこ「A-RISE......」

穂乃果「A-RISE......この人たちが...」


ツバサ「はじめまして、勇者の皆さん」

九人「!」

あんじゅ「私、優木あんじゅ」

エレナ「........」

ツバサ「リーダーの綺羅ツバサ」

ツバサ「宜しくね」ニコッ

399: 2016/05/19(木) 20:00:16.09 ID:POrPHEZM.net
絵里「私たちを誘い込んだのね......」

あんじゅ「うふっ、そう怒らないで」

海未「.........」

あんじゅ「でも、ビックリしちゃった」

エレナ「アノ魔王ヲ倒ストハナ」

ツバサ「よく魔王の弱点が分かったわね」

海未「貴女方は、知っていたのですね...」

ツバサ「ええ、魔王は『アイドルのような歌』に弱い......」

絵里「何故、知っていたのに倒さなかったのかしら?」

ツバサ「倒す必要がないからよ」

ツバサ「いえ、正確にはーーー」




ツバサ「倒してはいけない」

400: 2016/05/19(木) 20:02:36.53 ID:POrPHEZM.net
真姫「......どういう意味...?」

あんじゅ「魔王を倒すと世界が終わっちゃうの」

花陽「え゛っ!?」

あんじゅ「冗談よ♡」

花陽「ぴゃあ......」

凛「騙さないでほしいにゃー!」フシャー

あんじゅ「うふふ♪」

希「.......魔王は金のなる木...って事?」

ツバサ「そう、正解よ」

穂乃果「金のなる木って......」

401: 2016/05/19(木) 20:04:45.98 ID:POrPHEZM.net
ツバサ「この高校の理事長にとっての...ね」

絵里「やっぱり......」

あんじゅ「私たちは、理事長の手駒ってところね」

穂乃果「ど、どうして...理事長が悪人って分かってるのに.....」

ツバサ「言いなりになるのか......って?」

穂乃果「..........」コクッ

ツバサ「色々あるの、こちらもね」

あんじゅ「..........」カミノケクルクル

エレナ「ツバサ...あんじゅ...」

にこ「..........」

402: 2016/05/19(木) 20:09:44.47 ID:POrPHEZM.net
ツバサ「それで、どうするの?」

あんじゅ「理事長の部屋に行きたいなら.......」

エレナ「私達ヲ倒スシカナイゾ」チャッ 


海未「ッ......」

絵里「武器はないけど...」

にこ「やるしかなさそうね...」

花陽「か、勝てるかなあ......」

希「こっちは九人、人数なら勝っとるね」

穂乃果「.........」


ツバサ「さ、高坂さん」

穂乃果「......わかりました。勝負です......」

ことり「穂乃果ちゃん......」


穂乃果「でも、暴力を使った勝負はしません......」

ツバサ「えっ...?」

穂乃果「A-RISEのみなさんーーー」





穂乃果「アイドルで勝負です!」

403: 2016/05/19(木) 20:12:54.43 ID:POrPHEZM.net
11人「!?」

海未「ほ、穂乃果!?」

ことり「あ、アイドルって......」

エレナ「何ヲ言ッテイル?」

穂乃果「一ヶ月後にお客さんを呼んでライブをするんです!」

穂乃果「そして、お客さんにどちらが良かったかを投票してもらうんです!」

ツバサ「...より多く投票された方の勝ちって事かしら?」

穂乃果「そうです!」

ツバサ「.........」

404: 2016/05/19(木) 20:15:17.65 ID:POrPHEZM.net
あんじゅ「でも、何でアイドルで勝負するの?」

穂乃果「だって......」


穂乃果「だって、こっちの方がたくさんの人が笑顔になると思うからです!」

ツバサ「!」

穂乃果「ここで私たちが傷つけあっても誰も笑顔にはなれません......」

穂乃果「でも!アイドルなら違います!」

穂乃果「アイドルは人を笑顔にするって聞きました!」

にこ「穂乃果......」

希「勝負も出来て、人も笑顔に出来る......」

絵里「一石二鳥ね!」

ツバサ「............」

穂乃果「だから......アイドルで勝負してください!」

405: 2016/05/19(木) 20:18:59.69 ID:POrPHEZM.net
ツバサ「......いいわ。その勝負、受けてあげる」

穂乃果「ホントですか!?」

ツバサ「ええ、本当よ。あんじゅ、エレナ、それでいい?」

あんじゅ「アイドル...うふっ、楽しそうね」

エレナ「私ハ、ドチラデモ構ワナイガ......」

ツバサ「決まりね」

穂乃果「やった!」

ツバサ「ステージなんかはこちらで用意するわ」

穂乃果「良いんですか?」

ツバサ「ええ、それぐらい朝飯前よ」

穂乃果「すごーい...!」

ツバサ「それじゃあ、勝負は一ヶ月後、ここUTXのステージで」

穂乃果「はい!」

406: 2016/05/19(木) 20:20:08.11 ID:POrPHEZM.net
ツバサ「詳しい事は後で連絡するわ」

あんじゅ「うふっ、私達は手強いわよ?」

エレナ「ココハ、元々スクールアイドルが有名ダッタカラナ」

穂乃果「こっちは三倍の九人いますから大丈夫です!」

ツバサ「ふふ、楽しみにしてるわね」

ーーーーーー

ーーー


407: 2016/05/19(木) 20:21:30.30 ID:POrPHEZM.net
帰り道

海未「穂乃果はいつもいきなりすぎます!」

穂乃果「ご、ごめんごめぇ~ん...」

ことり「そこが穂乃果ちゃんらしいけどね♪」

花陽「は、花陽がアイドル......うぅ...」

凛「かよちんは可愛いから大丈夫だよっ」

希「でも、作曲とか作詞はどうするん?」

真姫「作曲なら私がやるわ」

穂乃果「ホント?ありがと、真姫ちゃん!」ニコッ

真姫「ゔぇぇ///」ドキーン

ことり「作詞は海未ちゃんが出来るよねっ」

海未「なっ......!」

408: 2016/05/19(木) 20:23:50.46 ID:POrPHEZM.net
絵里「海未が...?」

穂乃果「あ、そっか!海未ちゃんって中学生の頃、ポエムとか書いてたよね?」

海未「ほ、穂乃果!///」

にこ「海未がポエム、ねぇ...」ニヤニヤ

海未「~~っ~~///」

穂乃果「じゃあ、作詞は海未ちゃんで決定!」

海未「む、無理です!絶対無理です!」

穂乃果「ことりちゃん」

ことり「海未ちゃん...おねがぁい!」 

海未「うっ......ずるいです、ことりは......」

花陽「すごい......」

凛「一瞬だったにゃ....」

409: 2016/05/19(木) 20:25:45.96 ID:POrPHEZM.net
ことり「衣装はことりが考えるねっ」

にこ「あんた一人だとキツいでしょ?私も手伝うわ」

ことり「ホント?ありがとう♪」



希「じゃあ、ウチは海未ちゃんを手伝おうかな」

海未「希...!ありがとうございます!」ガシッ

希「ウチに任しとき♪」

410: 2016/05/19(木) 20:28:18.72 ID:POrPHEZM.net
真姫「ほ、穂乃果...その、作曲...手伝ってくれないかしら...?」

穂乃果「へ?でも、穂乃果は作曲とか出来ないよ?」

真姫「い、いてくれるだけで良いから///」ゴニョニョ

穂乃果「? よくわかんないけど、穂乃果でよかったら手伝うよ!」ガシッ

真姫「ゔぇぇ///」ドキーン


絵里「それじゃあ、残った私達は振り付けね」

花陽「う、うんっ」

凛「絵里ちゃんってダンスとか上手そうだよね」

絵里「ふふ、昔はバレエをやってたのよ」

凛「へえ~!」

花陽「絵里ちゃんがいるから振り付けは大丈夫そうだねっ」

絵里「任せなさい!」フンスッ

411: 2016/05/19(木) 20:30:18.52 ID:POrPHEZM.net
希「みんな、ちょっといい?」

八人「?」

希「グループ名、決めん?」

海未「グループ名...?」

花陽「た、確かに...!アイドルにとってグループ名は大事です!」

ことり「じゃあ、みんなで決めよっか♪」

穂乃果「はいはい!『ほのことうみまきりんぱなにこのぞえり』が良いと思いまーす!」

凛「長いにゃー」

にこ「じゃあ、ラブリーニコーー」

絵里「却下よ」

にこ「ぬぅわんでよ!」


穂乃果「うーん、難しいねぇ~......」

花陽「そうだね......」



希「μ's......」

412: 2016/05/19(木) 20:32:29.27 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「えっ?」

希「μ'sなんてどうやろ?」

ことり「ミューズ......」

凛「石鹸?」

海未「違います」

真姫「ギリシア神話の女神の名前よ」

穂乃果「女神.....」

希「ふふ、それにミューズは音楽を司る女神なんよ♪」

穂乃果「おおっ!」

ことり「すごく良いかも♪」

花陽「うんっ」

にこ「...あんた、最初からμ'sって名前付ける気で......」ジトッ

希「そんなに怒っちゃいやーんっ」

にこ「ま、気に入ったから良いけど......」

413: 2016/05/19(木) 20:34:59.77 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「ぃよっし!今日から私たちはμ'sだー!」

凛「う~!テンション上がるにゃー!」

絵里「名前に恥じないように頑張らないとね」

にこ「あったりまえよ!」

ことり「うふふ、なんだか楽しくなってきたかも♪」

海未「そうですね」クスッ

真姫「気合い入れていかないとね」

花陽「うんっ」

希「ふふっ....」



穂乃果「あっ!いいこと思いついた!」

花陽「いいこと?」

穂乃果「えっとね~......」カクカクシカジカ

414: 2016/05/19(木) 20:37:25.68 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「...どうかな?」

絵里「いいじゃない!」

ことり「そうだねっ」

海未「穂乃果もたまにはいいことを思いつくのですね」クスッ

穂乃果「ひどーい!」

凛「ねねっ、今やってみようよ!」

花陽「今やるのぉ!?」

希「もう夜も遅いから明日にした方がいいんやない?」

真姫「そうね」

にこ「我慢しなさい」

凛「にゃ~......」

ーーーーーー

ーーー


415: 2016/05/19(木) 20:40:06.98 ID:POrPHEZM.net
#10「アイドルをはじめよう!」




次の日

部室

絵里「まずは、作曲、作詞、衣装、振り付けのチームに分かれて作業しましょう」

真姫「私と穂乃果は音楽室ね」

凛「凛たちは屋上!」

にこ「にこたちは家庭科室を使うわ」

海未「では、私と希が部室ですね」

ことり「頑張ろうねっ」

穂乃果「よーし!じゃあ、分かれる前に昨日決めたアレをやろう!」

416: 2016/05/19(木) 20:43:15.32 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「1!」

ことり「2!」

海未「3!」

真姫「4!」

凛「5!」

花陽「6!」

にこ「7!」

希「8!」

絵里「9!」



穂乃果「μ's!」

μ's「ミュージック......」


μ's「スタート!」

417: 2016/05/19(木) 20:44:42.71 ID:POrPHEZM.net
音楽室

真姫「~♪」ポーン♪

穂乃果「おお~...!」

真姫「ふふ、何かアイデアがあれば言って。取り入れてみるわ」

穂乃果「う~ん...でも、穂乃果ピアノ弾けないし...」

真姫「なんでも良いわ、適当に弾いてみるだけでも良いし」

穂乃果「そうだなあ...じゃあ...」

ずいっ...

穂乃果「こんなのはどう?」ポロロロロロロン♪

真姫「ゔぇっ...///」ドキーン

418: 2016/05/19(木) 20:47:33.10 ID:POrPHEZM.net
部室

海未「.........」

希「.........」

海未「...良い歌詞が思い付きませんね.......」

希「そうやねぇ...」

海未「はあ.......」

希「......!」ミコーン☆

海未「やはり、アイドルですし...ノリノリの感じが良いんでしょうか......」

希「.........」ソォー...


わしわし!

419: 2016/05/19(木) 20:49:56.38 ID:POrPHEZM.net
海未「ひゃあっ!?」Biクッ

希「ふっふっふ~」ワシワシ

海未「の、希...!?な、何を///」BiクンッBiクンッ

希「こうすると歌詞が浮かんでくるんよ~」ワシワシ

海未「そ、そんなわけ.....!///」Biクンッ

希「カードが告げるんやもーん♪」ワシワシ

海未「の、希~!////」BiクBiクッ

希「それそれ~♪」ワシワシ

海未「いやあ~~!!」


アーアーアーアー........

421: 2016/05/19(木) 20:51:26.44 ID:POrPHEZM.net
家庭科室

ことり「どんな衣装がいいかなあ?」

にこ「ま、アイドルって言ったら可愛い衣装よね」

ことり「じゃあ、スカートは絶対として...」サラサラ~

にこ「へえ~、ことりって絵が上手なのね」

ことり「えっ、そうかな?」

にこ「ええ、それに可愛らしい絵で良い感じじゃない」

ことり「えへへっ、ありがとう」ニコッ

422: 2016/05/19(木) 20:53:09.06 ID:POrPHEZM.net
屋上

絵里「さ、振り付けを考えていきましょう」

凛「はいはーい!凛ね、昨日考えてきたの!」

絵里「あら、どんなの?」

凛「空中で三回転ジャンプ!」

絵里「却下よ」

凛「そんにゃあー!?」ガーン

絵里「それは凛にしか出来ないじゃない...」

凛「がっくし...」シュン

花陽「あはは......」

423: 2016/05/19(木) 21:10:09.76 ID:POrPHEZM.net
二週間後

屋上

海未「はい、少し休憩にしましょう」

花陽「つ、疲れましたあ...」

穂乃果「でもでもっ、良い感じになってきたよね!」

真姫「これならライブに間に合いそうね」

穂乃果「うんうん!」

凛「それに歌も良いにゃ~!」

穂乃果「だよね~!なんだか楽しくなってくる歌だよね!」

絵里「ポンポンを振りたくなる感じの歌よね」

穂乃果「ポンポン!それいい!ポンポン使おうよ!」

凛「凛は賛成~!」

希「ふふっ、良い案やね」

穂乃果「えへへっ」


ガチャッ

ことり「みんな~、衣装が出来たよ~」

424: 2016/05/19(木) 21:14:18.47 ID:POrPHEZM.net
にこ「待たせたわね」

穂乃果「ことりちゃん!にこちゃん!」

真姫「衣装が出来たのね」

ことり「うんっ」

穂乃果「見たい見たい!」

ことり「今見せるね~.......」ガサゴソ


ことり「じゃじゃ~ん!」バーン

穂乃果「おお~!」

絵里「ハラショー!」

にこ「どう?」

真姫「ふふ、良いじゃない」

にこ「あったりまえよ!にことことりが作ったのよ!」フンスッ

凛「すごいよ~!」

花陽「見てみて!胸のところにμ'sって!」

穂乃果「良いよ良いよ!」

425: 2016/05/19(木) 21:15:59.73 ID:POrPHEZM.net
海未「あの...スカートは......?」

ことり「ふふっ、制服のスカートよ♪」

海未「制服の......」

にこ「それなら、あんたも大丈夫でしょ?」

海未「は、はい...!」

希「でも、制服のスカートを衣装にするってオシャレやね」

穂乃果「さすがμ'sのファッションリーダー!」

ことり「にこちゃんってホントにすごいよね♪」

にこ「何言ってんのよ、二人でファッションリーダーよ」

ことり「に、にこちゃん...うん!」

穂乃果「ぃよぉし!練習再開だー!」

426: 2016/05/19(木) 21:17:38.31 ID:POrPHEZM.net
路上

ことり「ライブやりま~す♪」

花陽「ぜ、ぜひ来てください...!」

おばさん「あら、もしかしてスクールアイドルの...?」

にこ「そうニコ♪」

おばさん「スクールアイドル...懐かしいわね......」トオイメ

花陽「もしかして、スクールアイドルだったんですか?」

おばさん「そうよ、こう見えても結構人気のスクールアイドルだったのよ」

穂乃果「ほえ~!」

おばさん「ふふ、必ず行くわね」

穂乃果「ありがとうございます!」

427: 2016/05/19(木) 21:20:39.93 ID:POrPHEZM.net
部室

花陽「ネットのアイドル仲間もライブに来てくれるそうです!」

穂乃果「ホント?やったー!」

にこ「μ'sって名前も結構広まってるわね」

ことり「主に40代前後の人達から声かけられることが多くなってきたよね」

凛「凛、頑張ってって応援されると嬉しくなっちゃう!」

絵里「ふふ、そうね」

穂乃果「ぃよぉし!みんなの期待に応えられるように練習頑張るぞー!」

八人「おー!」

428: 2016/05/19(木) 21:23:20.17 ID:POrPHEZM.net
ライブ前日 夜

神田明神

穂乃果「どうか、ライブが成功しますように!」

穂乃果「いや、大成功しますように!」

海未「緊張しませんように......」

ことり「みんなが楽しんでくれますように!」

真姫「みんなが歌を気に入ってくれますように...」

凛「楽しいライブになりますように!」

花陽「す、滑ったりしませんように......」

にこ「にこにーのかわいさが伝わりますように♪」

希「いい風が吹きますように!」

絵里「ハラショーなライブになりますように!」 

九人「よろしくおねがいしまーす!!」



にこ「いよいよね...」

絵里「頑張りましょう!」

穂乃果「うん!」




穂乃果「明日か...楽しみだな...!」

429: 2016/05/19(木) 21:27:46.62 ID:POrPHEZM.net
#11「放て、9人の共鳴連鎖!
   ~勇気と笑顔の演奏会(ライブ)~」




ライブ当日 九時

UTX学院

ツバサ「おはよう、μ'sのみなさん」

穂乃果「おはようございます!」

ツバサ「控え室を用意してるわ。ついてきて」



控え室

ツバサ「ここが控え室よ」

海未「ありがとうございます」

ツバサ「ふふ、ライブは一時間後の十時からよ」

穂乃果「はい!」

ツバサ「それじゃ、またあとで」

ガチャン...

430: 2016/05/19(木) 21:29:37.52 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「よし、早速着替えよう!」

ことり「そうだねっ」

海未「穂乃果、ちゃんと衣装は持ってきましたか?」

穂乃果「やだなー海未ちゃん、そんなのあたりまえ......」ゴソゴソ...

穂乃果「.........」タラー

絵里「ちょっ、まさか......」

花陽「忘れちゃったのぉ!?」




穂乃果「なーんてね!ちゃんと持ってきてるよ!」ジャジャーン

海未「さ、早く着替えましょうか」

穂乃果「あーん!少しはかまってよ~!」

431: 2016/05/19(木) 21:31:37.51 ID:POrPHEZM.net
ライブ前

会場

ざわ...ざわ...

40代女性A「そろそろね......」

10代女性A「アイドルのライブなんて生で見るのはじめてだよ~」

10代女性B「私も~」

50代男性A「楽しみだな、息子よ」

20代男性A「だな、親父」


ほのパパ「.........」ソワソワ

ほのママ「もうすぐね」

ほのパパ「..........」コクコク

雪穂「亜里沙、トイレとか大丈夫?」

亜里沙「大丈夫!」

ほのママ「雪穂こそ大丈夫なの?」

雪穂「だ、大丈夫だよ!」

ほのパパ「.........?」

雪穂「ほ、ほんとだって!もうっ、亜里沙の前で子供扱いしないでよね!」

亜里沙「あはは!」

432: 2016/05/19(木) 21:33:53.04 ID:POrPHEZM.net
ステージ裏

花陽「い、いっぱい集まってます...!」ブルブル

海未「人が...あんなに...!」ブルブル

真姫「そんなに緊張しなくても大丈夫よ」

穂乃果「そうそう!」

海未「で、ですが......」

にこ「いい?アイドルは人を笑顔にさせる仕事なの」

花陽「笑顔に......」

にこ「そのためには、まず自分達が楽しんでライブをしないとダメよ!」

海未「自分達が...楽しむ......」

希「おっ、にこっち名言やね♪」

絵里「にこの言う通りね」

ことり「それに、一人で踊るわけじゃないんだよ?」

凛「みんな一緒にゃ!」

花陽「...うんっ!」

海未「......よ~し!やりますよ~!」

433: 2016/05/19(木) 21:35:45.46 ID:POrPHEZM.net
ビーーーーーー!!!

『只今より、A-RISEとμ'sのライブを始めます』

絵里「あら....」

希「時間やね」


コツコツ...

あんじゅ「はぁい♪」

真姫「A-RISE...」

穂乃果「ツバサさんたちが先でしたよね?」

エレナ「ソウダ」

穂乃果「頑張ってください!」

ツバサ「.....ありがとう」

あんじゅ「それじゃあね♪」

エレナ「行ッテクル」

434: 2016/05/19(木) 21:37:48.66 ID:POrPHEZM.net
~♪~~♪

A-RISE「Can I do? I take it,baby! Can I do? I make it,baby!Can I do? I take it,baby! Can I do? I make it,baby!」

あんじゅ「そう、行っちゃうの?追いかけないけど」

エレナ「基本だね 群れるのキライよ」

~~~♪アオッ!!!

ツバサ「孤独の切なさ 分かる人だけど 時々言葉を交わし合って」

あんじゅ「お互いの場所で」

エレナ「お互いの想い」

ツバサ「高める each other's day!」

A-RISE「What'cha do what'cha do? I do"Private Wars"」

A-RISE「ほら正義と狡さ手にして」

A-RISE「What'cha do what'cha do? I do"Private Wars"」

A-RISE「ほら人生ちょっとの勇気と情熱でしょう?」


ワアアアアアアアアア!!!

ーーーーーー

ーーー


435: 2016/05/19(木) 21:39:38.80 ID:POrPHEZM.net
ステージ裏

凛「すごい......」

希「さすが元スクールアイドル有名校やね...」

絵里「ハラショー...」

花陽「生ライブ!!!」

にこ「くっ!ここからだとよく見えないわね!」

穂乃果「こっちだとよく見えるよ!」

花陽「ほんとぉ!?」

ことり「さ、三人とも少し静かにした方が...」

海未「フウウウウウウウウウウ!!!」

ことり「う、海未ちゃんも静かに...!」シーッ



『次は、μ'sのライブです』

436: 2016/05/19(木) 21:42:17.76 ID:POrPHEZM.net
観客席

ほのママ「次はいよいよ穂乃果たちね...」

雪穂「お姉ちゃん、大丈夫かな...」

亜里沙「きっと大丈夫!」

雪穂「...そだね」

ほのパパ「.........」ガクガクガク

雪穂「って、お父さんが大丈夫じゃない!?」

ほのママ「あ、あなたしっかり!」

亜里沙「ハラショー......」

437: 2016/05/19(木) 21:44:57.46 ID:POrPHEZM.net
ステージ裏

穂乃果「い、いよいよだね...!」

にこ「気合い入れていくわよ!」

凛「にゃー!」

穂乃果「ぃよぉし!じゃあ、アレをーー」


『穂乃果~!』

穂乃果「んん?...あっ!」


ヒデコ「応援来たよー!」

穂乃果「ヒデコ!それにみんなも!」

フミコ「照明とか必要でしょ?」

ミカ「私たちに任せといて!」

穂乃果「みんな...!」

穂乃果「.........!」グッ


穂乃果「応援に来てくれたみんなのために、集まってくれたみんなのために!」


穂乃果「やろう!」

438: 2016/05/19(木) 21:46:38.00 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「よぉーし!それじゃあいくよ!」


穂乃果「1!」

ことり「2!」

海「3!」

真姫「4!」

凛「5!」

花陽「6!」

にこ「7!」

希「8 !」

絵里「9!」


穂乃果「μ's!!」

μ's「ミュージック......」



μ's「スタート!!」

439: 2016/05/19(木) 21:47:59.96 ID:POrPHEZM.net
~♪~~♪

穂乃果「心にFanfare 鳴り響く出会い~♪」

ことり「いつまでも~♪」

海未「熱いまま君だと~♪」

ことうみ「僕は信じてるよ~♪」

花陽「安心より♪」

真姫「冒険だと♪」

凛「笑いながら Jumping high!」

にこ「とまらない!」

希「時間の中♪」

絵里「輝きを求め続けてる♪」

~~♪~~♪

μ's「がんばって!がんばって!その先で!素敵なことが起こるよ♪」

μ's「I'm O.K,I'm O.K!あきらめない!」

μ's「あしたも Happy maker!」

μ's「がんばって!がんばって!やってみて!素敵なことが起こるよ♪」

μ's「I'm O.K,I'm O.K!叫びたい!」


μ's「行こうよ!みんなで~もっとね~♪」



ドッワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!

ーーーーーー

ーーー


440: 2016/05/19(木) 21:49:44.09 ID:POrPHEZM.net
#12「はかったなあぁぁああ!の法則」




UTX学院最上階

ツバサ「ふふ、大盛り上がりだったわね」

穂乃果「いや~、あはは...」

あんじゅ「観客みんな楽しそうだったわ♪」

凛「えへへっ...」

あんじゅ「貴女達も楽しそうだったわね」

真姫「ま、楽しかったわね」カミノケクルクル

エレナ「ダガ、園田海未ノハシャギヨウハ、少シビックリシタゾ」

海未「う......」

ツバサ「ラブアローシュート...だったかしら?」

海未「はい......///」

441: 2016/05/19(木) 21:52:04.17 ID:POrPHEZM.net
絵里「確かに、あれはびっくりしたわね」

にこ「まさかあの海未が...って感じだったわね~」

凛「ラブアローシュート~!いきますよ~!ばぁん!」コエマネ

海未「り、凛!///」

ことり「うふふっ」

海未「うぅ...恥ずかしいです...///」

にこ「恥ずかしがることないわよ」

海未「え...?」

にこ「言ったでしょ、まず自分達が楽しむことが大事だって」

海未「にこ......!」

443: 2016/05/19(木) 21:55:43.43 ID:POrPHEZM.net
ツバサ「...私たちは、楽しむことより勝つことに執着していた...」

あんじゅ「でも、貴女達は違う...」

ツバサ「貴女達は、勝つことよりも楽しむことを意識してた...」

エレナ「ダカラ、勝ッタノダロウ」

穂乃果「みなさん......」

ツバサ「ふふ......」



ツバサ「さ、着いたわ」

穂乃果「この部屋が......」

ツバサ「そうーーー」




ツバサ「ーーー理事長室よ」

444: 2016/05/19(木) 21:58:42.53 ID:POrPHEZM.net
理事長室

コンコン...

理事長「...入りたまえ」


ガチャ...


ツバサ「理事長、μ'sのみなさんを連れてきました」

九人「.........」

理事長「そうか、君達が......」


理事長「コホン、私が、このUTX学院の理事長だ」

穂乃果「あなたが......」

希(五十代後半ってところやね)

445: 2016/05/19(木) 22:01:22.05 ID:POrPHEZM.net
穂乃果「理事長、聞きたい事があります」

理事長「......なんだね?」

穂乃果「なぜ、魔王を創ったのですか?」

理事長「............」


理事長「良いだろう、教えてあげよう」

九人「!」

理事長「だが、この話を聞いたら君達は、私を憎むことは出来なくなるだろう...」

ことり「えっ...?」

理事長「それでも...聞くかね?」

穂乃果「...聞きます」

理事長「そうか...では、話そう.......」


理事長「私の、哀しき物語をーーー」

446: 2016/05/19(木) 22:07:20.75 ID:POrPHEZM.net
理事長「私が総理大臣だったころ...」

理事長「あるアイドルのファンだった...」

理事長「そのアイドルは、最初は売れないアイドルだったが、たった一人で...精一杯、頑張っていた...」

理事長「私は、そんな彼女に心打たれて...彼女のファンになった...」

理事長「そして、彼女の頑張りもあり、彼女は、清純派アイドルとしてスターとなった...」

理事長「私は、嬉しかった......」

理事長「彼女の頑張りが報われたんだと......」

九人「............」

447: 2016/05/19(木) 22:10:39.50 ID:POrPHEZM.net
理事長「彼女がスターになってから一年後......」

理事長「彼女は、一般男性と結婚を発表した」

理事長「私は心から祝福したさ」

理事長「彼女の幸せがファンの幸せなのだ......」

理事長「世間もスターである彼女の結婚を祝福した......」

理事長「世の中は平和だった...............」

理事長「...........だった」

花陽「も、もしかして......」

凛「そのアイドルが氏んじゃったとか......?」

理事長「......そうだったらどんなに良かったか.......」

穂乃果「......え?」

理事長「彼女は......彼女は............」プルプル







理事長「彼女はッ!アダルトビデオに出演していたのだ!!!」

449: 2016/05/19(木) 22:14:49.14 ID:POrPHEZM.net
九人「...............は?」

理事長「しかもノーマルじゃないッ!!スカトロだッ!!!」

花陽「す、すかっ...///」

理事長「それだけじゃないぞッ!!彼女のアダルトビデオ出演が発覚したのをきっかけに、彼女のハメ撮り画像、動画も発見されたッ!!!」

理事長「笑顔の彼女がチャラい男達に囲まれている写真も多く発見されたッ!!」

理事長「彼女はッ!!とんでもないビXチだったんだッ!!!!」

理事長「そして私はッ...!糞を食べ、男根をくわえた彼女の口から発せられる歌に魅了されていた事実を突き付けられたッ...!!」

理事長「.......涙が、止まらなかった.......」

理事長「だが...!」

理事長「哀しい哉、悲しい哉、復哀しいかな。悲しい哉、悲しい哉、重ねて悲しい哉。」

理事長「下の涙も止まらなかったのさ.......」フッ...

凛「かよちん、下の涙ってどういう意味?」

花陽「り、凛ちゃんはまだ知らなくても大丈夫だよ///」

凛「?」

450: 2016/05/19(木) 22:17:30.73 ID:POrPHEZM.net
理事長「そして、この世の全てに絶望した私が辿り着いた結論は......」



理事長「金は裏切らない」



理事長「だから私は、金を集めるために魔王を創り、魔王税を導入して、総理大臣をやめてUTX学院の理事長となり、金を蓄えるようになった......」

理事長「これが、事件の真相だよ」

九人「..............」

理事長「どうだい?哀しくなっただろう?」

海未「馬鹿ですね」

真姫「馬鹿ね」

絵里「馬鹿よね」

理事長「なん...だと...!?」

にこ「まあ、同じアイドル好きとして気持ちは分からなくはないけど」

花陽「でも、だからって魔王を創ってみんなを苦しめて良い理由にはなりません!」

451: 2016/05/19(木) 22:19:50.39 ID:POrPHEZM.net
絵里「理事長、貴女は罪を償うべきよ」

理事長「なにィ......?」

穂乃果「そうだよ!話長くてあんまり聞いてなかったけど!」

海未「穂乃果......」

理事長「こ、小娘どもがァ...!」ギリギリ

真姫「.........」カミノケクルクル

理事長「クソッ!やはりライブなんて認めるんじゃなかった!!」

ツバサ「......理事長」

理事長「綺羅くん!こいつらをーーー」


ツバサ「少し、テレビを見てくれるかしら?」

理事長「は.......?」


ピッ

453: 2016/05/19(木) 22:22:11.49 ID:POrPHEZM.net
理事長「なッ...!?こ、これは.......!?」


理事長「私が...映ってる......だと...?」

あんじゅ「うふっ、理事長がいない間にカメラを仕掛けさせてもらったの」

エレナ「全国放送ダ」

ツバサ「もちろん生中継よ」

理事長「あ...あ、ああっ.......!?」


バン!!!

警察「警察だ!」

理事長「!?」

455: 2016/05/19(木) 22:25:20.31 ID:POrPHEZM.net
『Ah キメた小悪魔メイクで リップグロスの微笑み コウモリ柄のネイルで手招きするの~♪』

理事長「!?い、いきなりなんだ!?このアイドルみたいな歌は...!?」

穂乃果「あ、ヒデコから電話だ」ピッ

理事長「このタイミングで電話...だと...?」

穂乃果「もしもし?」

ヒデコ『ちょっとスピーカーモードにしてー』

穂乃果「うん」ピッ

ヒデコ『よーし...じゃあ、せーのっ』


ヒフミ『警察、呼んどいたよ!』

理事長「なん...だと...!?」

ツバサ「ふふ、私が頼んでおいたの」

理事長「き、貴様ァ.....!」



理事長「はかったなあぁぁああ!」

456: 2016/05/19(木) 22:28:07.05 ID:POrPHEZM.net
警察「さあ、こい!!」グイッ!

理事長「や、やめろォ!!私に触るなァ!!」

ツバサ「終わりよ、理事長」

理事長「クソッ!!私の仲間は何をやっているんだ!!!」



そのころの理事長の仲間

仲間の議員A「まきちゃん」

仲間の議員B「かよちん?」

仲間の議員C「りんちゃんりんちゃん」

仲間の議員D「ほのかちゃん!」

仲間の議員E「(・8・)」

仲間の議員F「らぶあろ...」

仲間の議員G「にっこにっこにー!」

仲間の議員H「すぴりちゃあるすぴりちゃある!」

仲間の議員I「ハラアアァァアアショオオオオオ!!!」

458: 2016/05/19(木) 22:29:55.95 ID:POrPHEZM.net
あんじゅ「さよならね」

理事長「い、良いのか!?私が居ないとあの孤児院はーー」

ツバサ「私たちで何とかするわ」

あんじゅ「うふっ、今までありがとうね♪」

理事長「ぐうぅぅうううぅ...!!」

警察「行くぞ!」


バタン...


エレナ「ヤット行ッタカ」

穂乃果「あ、あのっ、孤児院って...?」

ツバサ「ああ、私たちが育った場所よ」

あんじゅ「潰れかけなんだけどね」

希「理事長がお金を出してたん?」

ツバサ「援助してくれる代わりに理事長の手駒になるって条件でね」

459: 2016/05/19(木) 22:32:40.11 ID:POrPHEZM.net
ことり「そうだったんだ......」

花陽「だ、大丈夫なんですか?」

エレナ「大丈夫ダ。三人イレバ何トカナルダロウ」

ツバサ「あら、貴女も手伝ってくれるの?」

エレナ「友達、ダカラナ」

あんじゅ「エレナ......」

真姫「ふふ、ハッピーエンドね」

絵里「そうね」クスッ

穂乃果「..............」

ーーーーーー

ーーー


462: 2016/05/20(金) 19:12:42.34 ID:Ks0PrnU5.net
次の日

部室

ことり「昨日の内に魔王税がなくなって良かったね♪」

海未「そうですね」

真姫「家の誤解も解けたし」

絵里「入学希望者も増えて廃校は免れたし」

希「一件落着やね」



穂乃果「ううん、まだだよ」

463: 2016/05/20(金) 19:16:48.53 ID:Ks0PrnU5.net
ことり「えっ?」

花陽「まだって...?」

穂乃果「まだ終わってないよ」

絵里「終わってないって...」

穂乃果「魔王やマモノを創った本当の犯人がまだわかってない」

凛「理事長が創ったんじゃないの?」

にこ「というより、理事長が指示して科学者とかそんな人たちに創らせたんでしょうね」

真姫「.......いや、ちょっと待って...」

海未「真姫...?」

真姫「...今の技術で魔王やマモノを創ったりするの無理ね」

凛「そうなの?」

希「んー、確かに言われてみると変やね...」

花陽「じゃ、じゃあ、魔王やマモノを創った真犯人がいるってこと...?」





『ふーん...鋭いじゃん』

464: 2016/05/20(金) 19:20:19.54 ID:Ks0PrnU5.net
九人「!?」


ズッ......


絵里「な、なに...?」

ことり「く、空間に穴が.......」


ズズ.......


コツ.......


少女「はじめまして、μ'sのみなさん」


穂乃果「えっと.......誰?」

465: 2016/05/20(金) 19:24:02.95 ID:Ks0PrnU5.net
少女「おおっ?気になる?気になっちゃう?」

穂乃果「...やっぱりいい」

少女「なーんだ、つまんないのー」

花陽「あ、あわわ......!」

絵里「な、なに...今の.......」

少女「ん?タイムマシーンのこと?」

ことり「タイム...マシーン......?」

少女「そ、ドラ○もんのタイムマシーンみたいなやつだよ」

海未「は、はあ......?」

少女「私は、タイムマシーンに乗って未来からやって来たんだよ」

穂乃果「未来から...?」

少女「そうだよ、と言っても、あなた達の世界の未来からじゃないんだけどねー」

466: 2016/05/20(金) 19:27:36.52 ID:Ks0PrnU5.net
真姫「ナニソレイミワカンナイ」

少女「んー、パラレルワールドって知ってる?」

希「...もしかして、別世界の未来からやって来たん?」

少女「さっすが希ちゃん!」

絵里「べ、別世界って.......」

にこ「というか、なんで希の名前知ってるのよ?」

花陽「そ、そういえば......」

真姫「μ'sの名前も知ってたわね」

少女「えー、だって私の世界じゃ有名だからねー」

海未「私たちが...有名...?」

467: 2016/05/20(金) 19:30:48.57 ID:Ks0PrnU5.net
少女「うん、ラブライブのアキバドーム大会を成功させるために活躍した事とか色々ねー」

花陽「ラブライブ...?」

少女「ラブライブって言うのは、スクールアイドルの甲子園みたいなものだよ」

にこ「スクールアイドルの......」

少女「ねえねえ、そ・れ・よ・り~」ニヤニヤ

少女「私の事について何か質問ないの~?」ニヤニヤ

穂乃果「.........」

少女「名前とか~、年齢とか~、あっ!スリーサイズが知りたいの?キャー!えOち~!」

希「年齢はウチらと同じぐらいやろ?多分、16歳ぐらいやないかな?」

少女「おおっ!希ちゃんってエスパー?」

468: 2016/05/20(金) 19:34:03.01 ID:Ks0PrnU5.net
穂乃果「そんなことり...」

少女「むっ、そんなことよりって酷いな~」プクー

穂乃果「あなたが魔王やマモノを創ったの?」

少女「そうだよー」

凛「あっさりだにゃー」

少女「魔王とマモノと...あとは魔王が倒されたら元の東京タワーに戻るように設定した魔王城とかねー」

花陽「わ、私たちと同年齢なのに.......」

少女「未来ではあんなの簡単に創れるよ?ていうか、魔王討伐ゲームとか流行ってるしね~」

ことり「流行ってるって.......」

穂乃果「あなたの目的はなんなの?どうしてあんなことしたの?」

少女「んー.......」




少女「暇だったから」

469: 2016/05/20(金) 19:38:48.21 ID:Ks0PrnU5.net
にこ「はあ?」

少女「暇だったから、ただそれだけ」

絵里「暇だったからって......」

花陽「そんなの.......」

少女「ふひっ、狂ってるって?」ニタァ

真姫「............」

少女「だよねえ?狂ってるよねぇ?私ね、狂ってるんだよ?ふひ、ふひひ......」ニタニタ

凛「............」

少女「だってさあ、普通は暇だからってこんなことしないよねえ?」ニヤニヤ

少女「絶望してた理事長たちに魔王とかを創ってあげたりさあ?」ニマニマ

ことり「............」

少女「私さあ...ふひ、サイコパスなんだよねえ...」ニマニマ

希「............」

少女「どう?怖い?ねえ?ねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえ???」

九人「............」

少女「......無視、するんだ...」



少女「...アイツらと、同じように.....」





少女「ああああああああああ!!!!!ふざけるなあぁぁああ!!!!!」ガリガリガリ!

470: 2016/05/20(金) 19:43:27.50 ID:Ks0PrnU5.net
少女「なんで...!なんでみんな無視するの!?クラスメイトのアイツらも!妹も!!」ガリガリガリ!

少女「お前たちも!!!」

少女「嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いきらいきらいきらいきらいきらいきらいキライキライキライキライキライキライ!!!!」ガリガリガリガリガリガリ!

穂乃果「...........」

少女「そ、そんな目で私を見ないで!!」

少女「そんな、そんな可哀想な人を見るような......そんな目で.......」

少女「私を見ないでよッ!!!!」

少女「私は怖いんでしょ?私は狂ってるでしょ?私はすごいでしょ?私だってやれば出来るでしょ?」

少女「そうだよ...私は何でも出来るんだよ...神様にだってなれる.......」

少女「ぅうううぅぅぅうう...!!」ガリガリガリ

少女「つまんないつまんないつまんないつまんないつまんない...つまんない!!」

少女「理事長はビビって魔王に人を殺させなかったし!魔王討伐軍?そんなの本当はいないくせに!!!」

少女「せっかくアイドル嫌いに設定してあげたのにッ!!!」

少女「氏人がでないなんてつまらないつまらないつまらない!!」

少女「だから!この学校にマモノを送ったのに!!」

海未「......!」

471: 2016/05/20(金) 19:46:19.03 ID:Ks0PrnU5.net
少女「なのになのになのに!!氏人は出なかった!!くそくそくそくそくそくそ!!!」

穂乃果「ねえ......」

少女「あああああうううおああうあええうおおおおおお......!!」ガリガリガリガリガリガリ




穂乃果「帰って」

少女「.................は?」

穂乃果「そして、二度とこの世界に来ないで」

少女「......................帰って?」

穂乃果「............」

少女「......なにさ...あなたも......私を嫌うんだ........」


少女「.....................ね」

絵里「え.........?」


少女「シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ氏ね!!!!」ダッ!

穂乃果「ッ......!」


海未「穂乃果!?」

ことり「危ない!!」



ブゥン......

472: 2016/05/20(金) 19:49:05.68 ID:Ks0PrnU5.net
少女「ッ!?」ピタッ

花陽「あ、あれって......」

凛「あの子が来たときと同じような穴が......」

少女「まさか........!」


ズズ.......

コツ.......


お母さん「コラー!!」

少女「げっ...!?」

お母さん「こんなところで何してるの!!」

げ こ
ん つ!

少女「あいたぁ!?」

473: 2016/05/20(金) 19:51:43.36 ID:Ks0PrnU5.net
お母さん「幼馴染みのヒデコちゃんたちから聞いたわよ!また人に迷惑かけてるみたいじゃない!」

少女「う...ヒデコたちめ......」


少女「はかったなあぁぁああ!」

お母さん「うるさい!」

げ ん
こ つ!

少女「あいたぁ!?」

お母さん「もう高校生でしょ!じゃきがん...だっけ?そんなのはもう卒業したらどうなの!」

少女「う、うるさいよ!」

お母さん「先生が言ってたわよ?もう少し普通にクラスメイトに接してくれたら嬉しいって」

少女「うっ......」


九人「............」ポカーン

474: 2016/05/20(金) 19:53:48.27 ID:Ks0PrnU5.net
絵里「あ、あの......」

お母さん「えっ?あ、あらヤダ!ご、ごめんなさいね、こんなところ見せちゃって...」

絵里「い、いえ......」

少女「.........」

お母さん「この子が迷惑をかけたみたいで.......」

絵里「いえいえ、そんな......」

お母さん「ほら!ちゃんと謝りなさい!」

少女「.........ふん」プイッ

げ こ
ん つ!!

少女「ごめんなさい」

穂乃果「あ、謝られても......」

海未「私たちの世界は魔王のせいで大変なことになりましたし......」

お母さん「本当にごめんなさいね......」

穂乃果「.........」

お母さん「あ、そうだ......」ゴソゴソ

穂乃果「?」


お母さん「お詫びと言っては何だけど......せめて、このランチパックが無限に出てくる『∞ランチパックパック』をーー」

穂乃果「許します!!」

花陽「許しちゃうのぉ!?」

475: 2016/05/20(金) 19:56:01.10 ID:Ks0PrnU5.net
少女「お、お母さん!それ私のじゃん!」

げ ん
こ つ!

少女「......あげる」

穂乃果「わーい♪」

お母さん「ほら、使い方を説明してあげなさい」

少女「...食べたい味を言うと袋にその味のランチパックが入ってるから」

穂乃果「イチゴ!」ゴソゴソ

イチゴのランチパック「デデーン」

穂乃果「す、すごい!お宝だ!」モグモグーオ!

ことり「ほ、穂乃果ちゃん.......」

お母さん「それじゃあ、お鍋の火をつけっぱなしにしてるので、そろそろ私たちは帰りますね」

少女「.........」

お母さん「ほら、挨拶」

少女「.......バイバイ」

穂乃果「ふぁいふぁーい!」モグモグーオ


ズズッ...ブゥン

476: 2016/05/20(金) 19:57:11.72 ID:Ks0PrnU5.net
穂乃果「タマゴ!」ゴソゴソ

絵里「えっと.......」

にこ「今度こそ終わったって事で良いのよね...?」

希「せやね」

花陽「こ、これで良いのかなあ...?」

凛「細かいこと気にしちゃダメにゃー」

真姫「私は穂乃果が幸せならそれで良いわ」カミノケクルクル

ことり「あはは......」

海未「..............」



海未(幼馴染みのヒデコたちと言ってましたが......)



海未「いえ、まさかそんなはずはないですね......」





海未「ないですよね...?」

477: 2016/05/20(金) 20:00:34.36 ID:Ks0PrnU5.net
#13「μ's」



校庭

『おーい!』

雪穂「おっ」

タッタッタッ...

亜里沙「おはよう!」

雪穂「遅いよー?」

亜里沙「えへへっ、ごめん」



廊下

雪穂「いい?まずは、一年生に私たちの活動の内容を伝える」

雪穂「もし興味を持ってくれたら、今度はライブに来てもらう」

亜里沙「大丈夫!任せて!」

雪穂「ホントかなあ......」

478: 2016/05/20(金) 20:02:44.29 ID:Ks0PrnU5.net
勇者研究部

部室

雪穂「スクールアイドル、μ's...」

雪穂「それは、この音ノ木坂学院で生まれました」

亜里沙「学校を廃校から救い、大会で優勝するまでに...」


雪穂「私たちは、その想いを受け継いで、今まで活動してきました」

亜里沙「μ'sを中心としたスクールアイドルの力によって、ラブライブは、ドーム大会が開かれるまでになり...」

雪穂「今年もまた、ドーム目指して、予選が開始させることになったのです」




ゆきあり「そして、μ's最後のライブはーーー!」

479: 2016/05/20(金) 20:03:51.01 ID:Ks0PrnU5.net
『ぃよぉーしっ!いっくよー!』


『1!』

『2!』

『3!』

『4!』

『5!』

『6!』

『7!』

『8!』

『9!』


『μ's!!!』


『ミュージック.........』



『スタート!!!』




おしまい

480: 2016/05/20(金) 20:20:59.13 ID:K0MIg5Pk.net
オワッチャッタノォ!!!???

引用: 穂乃果「魔王討伐だよ!」