1: 2016/05/24(火)05:22:09 ID:VzR
女騎士団長「女騎士さん、また遅刻ですか!!!」

4: 2016/05/24(火)05:25:18 ID:VzR
女騎士「す、すいません、昨晩はよく寝られなかったもので…。」
女騎士団長「もう今月で何度目なんですか!?いいですか?今月これ以上遅刻したら、減給にいたしますわよ?」
女騎士「す、すいません…」
女騎士団長「とにかく今日はもう見回りの時間です。早くいってらっしゃい!」
女騎士「はい、そうします…。」
ふらいんぐうぃっち(12) (週刊少年マガジンコミックス)

5: 2016/05/24(火)05:27:07 ID:VzR
女騎士「とはいっても…街の見回りなんてやる事ないんだよなー…どうしよう….」
茶トラ「にゃーん♪」
女騎士「お!にゃんこだ!おいでおいでー♪」

6: 2016/05/24(火)05:29:00 ID:VzR
女騎士「あぁ^やっぱりにゃんこはかわいいなぁ…嫌なこと全部忘れられるぜ」
茶トラ「にゃーん♪」

7: 2016/05/24(火)05:33:15 ID:VzR
猫美「あら、女騎士さん…お務めご苦労様です。」
女騎士「あ、猫美ちゃん…ひょっとして、この茶トラ…猫美ちゃんの?」
猫美「そうなんですよ。この子も身寄りの無い野良ちゃんで、私が責任を持って食事から糞尿のお世話をしたり、去勢手術や病気の治療とかをやってるんです。」

9: 2016/05/24(火)05:37:07 ID:VzR
女騎士「そうかー、猫美ちゃんは偉いねー」
猫美「そんなことないですよ。」
猫スキー夫人「そうよ。近所の小汚い野良猫に餌やりしてる猫美ちゃんは本当にエラいわよ。でも、うちの子の方がもっと可愛いんだけどねー」
猫美「あらー、猫スキー夫人。猫ちゃんはみんなかわいいですよ。」
猫スキー夫人「そ、そうよね!オホホホ!」

11: 2016/05/24(火)05:41:17 ID:VzR
近所のラーメン屋
女騎士「てな感じで猫美ちゃんと地域猫は街のみんなから愛されてるわけよ。」
オーク店長「なるほどなー。猫美ちゃんも、女手一つで街の地域猫達のお世話をするなんて、泣ける話じゃねーか。」
女騎士「そうなのよー。私はそのおこぼれとして地域猫とたわむれていられるんだけどw」
オーク店長「たまには豚も可愛がろうな」
女騎士「ん?なんか言った?」
オーク店長「いや、なにも…」

15: 2016/05/24(火)05:45:27 ID:VzR
翌日

女騎士「あれー?猫美ちゃん?そんな悲しい顔してどうしたの?」
猫美「実は…お店のビールひっくり返してしまってお仕事首になっちゃったの…」
女騎士「そりゃ災難だね…でも、猫美ちゃんならまたきっといい仕事見つかるよ」
猫美ちゃん「そ、そうよね…頑張らなくちゃ…」

16: 2016/05/24(火)05:47:54 ID:VzR
その翌日

猫美「またバイトの面接落ちてしまいましたわ…。」

そのまた翌日

猫美「どうしましょう…このままでは街の猫ちゃん達に餌をあげられない…。」

17: 2016/05/24(火)05:49:30 ID:VzR
一週間後

猫美「だめよ、私が挫けたら、猫ちゃん達の命が…」

18: 2016/05/24(火)05:51:17 ID:VzR
女騎士「おい、店長、あんたあの娘雇ってあげたらどうなの?」
オーク店長「それは出来ない…お前だって知ってるだろ?おいらの店で働くと言うのはどういうことか…」
女騎士「あぁ…そうだったな…」

19: 2016/05/24(火)05:57:51 ID:VzR
一ヶ月後
猫美「お願いします!ちゃんと仕事に就いたら、お金は返しますんで!どうかお待ち下さい!」
猫スキー夫人「ええい!うるさいわね!猫の世話を最後まで出来ないのなら、最初から飼わなければいいじゃない!汚らわしい小娘め!」

翌月…
猫美「とうとう猫ちゃん達はみんな餓氏してしまったわ…私は借金を返済する為…猫スキー夫人に無理やり夜の仕事をさせられて、今では人間としての尊厳を失っていた。それでも、生きる為にはこうするしか無かったのだ…。」

猫スキー夫人「こそこそ…」

猫美「猫スキー夫人…こんな所で…何を…」

20: 2016/05/24(火)06:07:33 ID:VzR
夜の倉庫

役人「猫スキー夫人、約束の報酬だ。」
猫スキー夫人「あら、役人さん、私はあの小汚い猫達と、それに餌をやる娘を駆除しただけよ。おまけにあの娘が毎日稼いでくれて、最高の気分ですわ!オホホホホ!」
役人「いやぁ、わざわざあの娘の面接先全てに手を回すとは、お主も悪よのぉ…」
猫スキー夫人「いえいえ、お役人様こそ…わざわざ野良猫駆除の為にはこんな手を使わなくても…」
役人「いやいや、猫美も地域猫も、街の人から愛されてる故、普通に駆除をしたら街の反感を買ってしまう。」

ガサゴソ…

役人「だれだ!?」
猫美「やばい!見つかった!」

21: 2016/05/24(火)06:10:14 ID:VzR
翌日

下っ端兵士「女騎士様、こちらが猫美の遺体です。」
女騎士「ご苦労…これより検氏をはじめる…ん?この手紙は…」

22: 2016/05/24(火)06:14:01 ID:VzR
どうか、心ある方が居たらこの手紙をあのお方達に届けて下さい。
私はハメられました。犯人は猫スキー夫人で、全てはかくかくしかじかだったのです。
報酬は私がこっそり夜の仕事で貯めたなけなしの金貨が、茶トラの墓の中に埋められています。
どうか、彼の方達に仇をお願いします。

猫美

23: 2016/05/24(火)06:15:37 ID:VzR
オーク店長「そうか、そういうことだったのか…」
女騎士「く、頃す!絶対に頃す!」
オーク店長「俺も一口乗るぜ!」
女騎士「決まりだな…」

25: 2016/05/24(火)06:19:08 ID:VzR
その夜
猫スキー夫人「あー、あの小娘も居なくなって、他の野良猫も居なくなって清々したわ!やっぱり、うちの猫が1番よね!ホーレホレホレ♪」
オーク店長「ホーレホレホレ♪」
猫スキー夫人「ホーレホレホレ♪」
オーク店長「ホーレホレホレ♪」
猫スキー夫人「ホーレホレホ…ん!?なによあんた!!!」
オーク店長「えい!」
ブシュ!!!
猫スキー夫人「ぎゃあ!!!」

27: 2016/05/24(火)06:21:37 ID:VzR
役人「街の美化に貢献して、これで我も出世街道真っしぐらでござる…」
女騎士「どうも、役人さん…」
役人「あ、お前は女騎士…こんな所でなにしてやがる!」
女騎士「いやぁ、ちょっと野暮用でな…」
すれ違いざまにズシャ!!!
役人「ど、どうして…俺が…。」

29: 2016/05/24(火)06:26:37 ID:VzR
翌朝
オーク店長「なんだかスッキリしないな…」
女騎士「毎回あたし達の仕事はそうじゃないか…。」
オーク店長「そうなんだがよ…なんかこう、上手く世の中回らないものかな?」
女騎士「仕方がないさ…猫美の気持ちも解るし、役人や猫スキー夫人の言いたい事も少しは解らなくもない…要は、捨て猫をなるべく出さない世の中になれば良いのさ…。」

30: 2016/05/24(火)06:29:00 ID:VzR
猫スキー夫人の飼ってた猫「にゃーん♪」
オーク店長「こいつはどうすんだ?」
女騎士「この子は…私が引き取ろう」



女騎士団長「見つけましたわ!女騎士!こんな所で油を売っていましたのね!!!」
女騎士「ゲゲゲ!団長だ!!!こいつはたまらん!逃げろい!!!」


31: 2016/05/24(火)06:29:38 ID:VzR
長々とありがとうございました。

32: 2016/05/24(火)06:30:28 ID:sKe
おつ

33: 2016/05/24(火)06:31:12 ID:xLe
乙かれ
朝から即興?とは恐れ入る

34: 2016/05/24(火)06:31:33 ID:VzR
ほぼ即興だねw

35: 2016/05/24(火)06:32:50 ID:VzR
即興とは言え、話の流れで猫氏なせてしまったのは心が痛いw

引用: 女騎士団長「また遅刻ですか!?