伝伝伝「」ﾁｰﾝ

三人「............」



凛「やっべ」

穂乃果「うわあああああああああああああああああああああ！！！！」

希「アカーーーーン！！！」

凛「こ、壊れたかな...？」

穂乃果「ﾊﾞｷｯて言ってたし......」

希「壊れとるやろなあ......」

凛「ま、待つにゃ！まだ中身を見るまでは分かんないにゃ！シュレなんとかの猫にゃ！」

穂乃果「じゃあ開けてみようよ」

凛「うん」ﾊﾟｶｯ

真っ二つになった伝伝伝「」ﾊﾟﾘｰﾝ

三人「やっべ」

穂乃果「どど、どーしよー！！？？」ｱﾀﾌﾀ

希「えらいこっちゃ！えらいこっちゃ！」ｱﾀﾌﾀ

凛「お、落ち着くにゃ！」

穂乃果「そうだね、壊したの穂乃果じゃないし」ｽﾝｯ

希「せやね」ｽﾝｯ

凛「落ち着きすぎにゃ！！！」

穂乃果「凛ちゃん、ファイトだよ！！」

希「ドンマイや」

凛「ちょっと待つにゃ！何で凛だけが悪いみたいになってるの！？」

穂乃果「だって......」

希「ウチらが壊したわけやないし......」

凛「部室でサッカーやってた時点で連帯責任にゃ！！！どうせ凛が壊さなくてもどっちかが壊してたはずにゃ！！！！」

穂乃果「そんなことないもーん」

希「せやせや」

凛「う、うぅ........！！」





凛「ひぐっ......ぐずっ......」ｵｰｲｵｲｵｲ

のぞほの「！？」

凛「凛が...悪かったにゃ.......」ｸﾞｽﾞｯ

凛「全部....凛のせいにゃ.......」ｸﾞｽﾞｯ

凛「........罪滅ぼしになるか分かんないけど.......」ﾋｸﾞｯ




凛「切腹するにゃ」

穂乃果「あああああああい！！ごめん！！！ホントごめんね！！！」ﾀﾞｷｯ

希「ウチらも悪かった！！凛ちゃんだけのせいやない！！」ﾀﾞｷｯ

凛「嘘にゃ......」　

穂乃果「ホントホント！！」

希「凛ちゃんかわいい凛ちゃんかわいい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

凛「うん........」

ーーーーーー

ーーー

ー

穂乃果「ーーーで、どうしよっか......」

壊れてしまった伝伝伝「」ﾁｰﾝ

凛「ごめんね......凛のせいで......」ｸﾞｽﾞｯ

希「あー、よしよし、大丈夫やでー」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

凛「うん.......」

穂乃果「そ、そうだよ！三人でお金を出しあえば何とかなる！」

凛「でも、もう売ってないんじゃ......？」

希「ヤクオク的なやつに出品されとるかも試練やん？」

穂乃果「調べてみるね！」ｽﾏﾎｽｱｰ

凛「二人とも......！」

穂乃果「あっ！出たよ！」

凛「ホント！？」

穂乃果「うん！」

希「凛ちゃん、良かったね～」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

凛「うん...！」

穂乃果「えーっと、お値段は........ッ！？」

希「穂乃果ちゃん？いくらやったん？」

穂乃果「.........えん」ﾎﾞｿｯ

希「え？」



穂乃果「百万円」

希「百万円かー」

凛「にゃー」

三人「............」



穂乃果「凛ちゃん！ファイトだよっ！！」

凛「手のひら返すのはやいにゃ！！！！」

穂乃果「あはは、冗談だよ」

凛「へ......？」

穂乃果「穂乃果にいい考えがあるんだ」

凛「いい考え......内臓でも売るつもりなの？」

穂乃果「売らないよ！？」

希「それで穂乃果ちゃん、いい考えって？」

穂乃果「聞いて驚け！」

凛「見て笑え！」

希「我らエンマ大王さまの一の子分！」

三人「アハハハハハハハハハハ！！！」



凛「こんなことしてる場合じゃないにゃ」

希「せやね」

穂乃果「じゃあ、言うね」

凛「うん」

穂乃果「いい？買えないなら.......」



穂乃果「直せばいいんだよ！！」

のぞりん「なおすーーー！？」

穂乃果「そう！」

凛「で、でもバレない？」

穂乃果「だいじょーぶ、だいじょーぶ！ほら、ここにあるのって確か保存用と鑑賞用でしょ？」

希「そっか！別に観るわけやないんやね！」

穂乃果「グレート！」

凛「穂乃果ちゃん頭良いにゃー」

穂乃果「えへへ、それほどでも......あるけど！」

三人「アハハハハハハハハハハハハハ！！！」

穂乃果「凛ちゃん、伝伝伝を貸して？」

凛「はいにゃ！」ｽｯ

穂乃果「うーん、見事に真っ二つだね......」

凛「直せる？」

穂乃果「穂乃果に任せといてよ！」

希「でも、どうするん？」

穂乃果「接着剤でくっつけるの！」

のぞりん「なるほど！」

穂乃果「接着剤プリーズ！」

希「あいよー！」

凛「希望が見えてきたにゃ～」

穂乃果「だね～」

三人「アハハハハハハハハハハハハハ！！！」



にこ「にっこにっこにー！」ｶﾞﾁｬｯ!

穂乃果「ほのおおおおおおおおおお！！！？？？？」ﾊﾞｷﾞｬﾝ!!!

にこ「？　何をそんなに驚いてるのよ？」

穂乃果「に、ににに、ににににこちゃん！？」ｱｾｱｾ

希「ど、どうしたん！？」ｱｾｱｾ

にこ「何？部活に来ちゃ悪いわけ？」

凛「ぜ、全然悪くないよ！？」ｱｾｱｾ


穂乃果(ど、どうしよー！？)ｺｿｯ

希(と、とりあえず帰ってもらうしかないやん？)ｺｿｯ

凛(ここは凛に任せるにゃ！)ｺｿｯ


凛「ねえ、にこちゃーーー」



にこ「さあて、伝伝伝は～っと」

三人「！？！？！？！？」

にこ「確かあそこら辺にしまってたわね」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「あいや待たれーーーーい！！！！」

にこ「うおっ、いきなり大声出してどうしたのよ？」ﾋﾟﾀｯ

凛「な、なんで伝伝伝が必要なの？」

にこ「なんでって...観るために決まってるじゃない」

穂乃果「み、観るぅ！？」

希「あ、あれは保存用と鑑賞用やなかった！？」

にこ「あれ？言ってなかった？昨日から保存用と鑑賞用は家にあるのよ」

穂乃果「ええっ！？」

凛「にゃ、にゃーんで！？」

にこ「いや、おととい掃除したときに海未に言われたのよ、伝伝伝のような高価なものは家に持って帰ってくださいってね」

凛(園田ァ！)

にこ「でも、今日は皆で伝伝伝を観ようと思って、家から使用用を持ってきたってわけ」

希「そ、そうなんや......」

にこ「ま、あんた達なら見せても良いかなって思ったのよ」

穂乃果「に、にこちゃん......」ｼﾞｰﾝ

にこ「...ふん///」ﾌﾟｲｯ




にこ「さて、伝伝伝っと」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「あいや待たれええええええい！！！！」

にこ「は、はあ！？」

凛「今日はやめた方が良いと思うにゃ！」

にこ「な、何でよ？」

穂乃果「海未ちゃんは弓道で来れないし、ことりちゃんも保健委員で忙しいし！」ｱｾｱｾ

凛「か、かよちんも飼育委員で忙しそうだったし、真姫ちゃんは今日は外食するからって帰ったにゃ！」ｱｾｱｾ

希「絵里ちも生徒会が忙しいみたいやしね～」ｱｾｱｾ

にこ「ふーん、そうなの」

穂乃果「だから明日見ようよ！ね！ね！」

にこ「...それもそうね」

凛(やったにゃ)ｶﾞｯﾂﾎﾟ!

にこ「.............」

三人「..............」



穂乃果「バイバイ、にこちゃん」

にこ「いや、何でよ！？」

希「い、妹さん達が待っとると思うんよ」

穂乃果「そ、そうそう！」

凛「寂しがってるんじゃないかにゃー？」

にこ「そ、そう？」

三人「そう！！！」

にこ「.......それじゃ、帰ろうかしら」

穂乃果「それがいいよ！」

希「妹さん達とたくさん遊んであげるんよ！」

にこ「はいはい、分かったわよ」





にこ「んじゃ、また明日ね」ｶﾞﾁｬﾝ

三人「フシュー...............」

三人「............」ﾁﾗｯ

粉々になった伝伝伝「」ｺﾅｺﾞﾅｧ

三人「..................」






穂乃果「粉々だよ！！！」

穂乃果「こなっ！ごなっ！だよ！！！」

凛「握り潰してたにゃ......」

希「せやね.......」

穂乃果「あああああああああああ！！！！どーしよーーーーー！！！！！」

凛「じ、ジグソーパズルみたいに繋ぎあわせれば何とかなる.....かも？」

穂乃果「無理だよ、絶対無理だよ、だってこれ真っ白じゃん。普通のDVDみたいに表にタイトルとか書いてないじゃん。真っ白じゃん」

凛「にゃー........」

穂乃果「もう......終わりだね......」






希「ウチに任せとき！！！！」

穂乃果「の、希ちゃん......」

希「もう大丈夫やで。ウチが何とかする」

凛「お、おお......！」

希「ウチに.......任せとき！」ｷﾗｯ☆

ほのりん「おおおおおおおおおおおお！！！！」

希「まずは～、この粉々になった伝伝伝を集めるやん？」ｻｯｻｯｻ

ほのりん「うんうん！！！」

希「それを手のひらに乗せるやん？」

ほのりん「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！」



希「スピリチュアルパワー注入♡はーい、プシュ！」

ほのりん「は？」

希「いただきましたー」

穂乃果「ふざけてるの？」

凛「ちょっと、凛キレそうだにゃ」

希「あ、いや......」

穂乃果「ふざけないでよ！！！！」

凛「上げて落とすなんて最低にゃ！！！！」

希「ち、違うやん？じょうだーん...やん？」

穂乃果「違うとかそんなのーーー」




にこ「忘れ物したわ」ｶﾞﾁｬｯ

希「スピリチュアルやね！！！」ｺﾞｸﾝｯ!!!

凛「ヤッホー！！ヤッホー！！」

穂乃果「どぅん！どぅん！どぅん！」

にこ「......なにしてんのよ」

穂乃果「あいええっ！？何が！？」

凛「ちょっとハイになってただけにゃー！」

希「そうなんよ！！」

にこ「あ、そう」

穂乃果「そ、それで何で戻ってきたの？」

にこ「いや、忘れ物」

希「にこっちはうっかりやさんやね～」

にこ「うっさいわよ」

凛「ところで、何を忘れたの？」

にこ「伝伝伝よ」

三人「！！？！？！？？」

穂乃果「は！？な、何で！！？？」

にこ「いや、海未が持って帰れって言ってたしね」

希(園田ァ！！)

にこ「さ、伝伝伝っと」ﾃｸﾃｸ

凛「と゛ま゛れ゛！！！！」

にこ「にこっ！？さ、さっきからなんなのよ！？」

穂乃果「あ、いや、あの.....」

希「で、伝伝伝は置いといて良いんやないかな～って」

にこ「はあ？」

希「ど、どうせ明日観るんやし......」

にこ「でも......」

穂乃果「ほ、ほら！帰る途中でひったくりに会うかも知れないし！」

にこ「いや......」

凛「とにかく伝伝伝は置いていくにゃ！！！」

にこ「.......まあ、あんた達がそこまで言うなら......」

穂乃果(ﾎｯ)





にこ「んじゃ、またね」ｶﾞﾁｬﾝ

三人「フシュー...........」

三人「....................」




穂乃果「何で食べたの！！！？？？」

希「いや...つい焦って.....」

凛「普通は焦ったからって食べないにゃ！！！！」

希「だ、大丈夫や！そろそろ修復されてウチの口から出てくる筈やから」

凛「そんなわけにゃあーーー！！！！」

穂乃果「獣の槍じゃないんだからさあ！！！！」

三人「.............」ｽﾞｩｰﾝ

凛「もう手詰まりだよ.......」

希「ウチもお手上げ侍や........」ﾊﾞﾝｻﾞｰｲ

穂乃果「.............」

凛「なんだか凛、泣きそうにゃ......」

希「泣いたらアカン、我慢や」

穂乃果「.............そうだ！」

のぞりん「？」

穂乃果「これだ！！！」

ーーーーーー

ーーー

ー

生徒会室

絵里「ーー部室でサッカーしてたら、伝伝伝を壊してしまったので助けてください......ね」

穂乃果「ほ、ほら、よく廊下でサッカーしてたら、窓ガラスを割っちゃって学校が修理代とか出してくれるってこと......ある、よね？」

絵里「...............」

三人「...............」




絵里「貴女達はァーーーーー！！！！」DAN！！！

三人「ヒッ！？」ﾋﾞｸｯ

絵里「何してるのよ！！！！！」

穂乃果「いや......」

絵里「部室でサッカー！？貴女達、高校生でしょ！！！！」

希「え、絵里ち落ち着いて....」

絵里「希！！貴女は副会長でしょう！！何してるの！！！」

希「お、怒っちゃいやいや...やん？」

絵里「貴女がサボるから私が大変なのよ！！！！」

希「......ごめん」ｼｭﾝ

絵里「だいたい貴女達はーーー」




ｺﾝｺﾝ

理事長「少し良いかしら？」

絵里「り、理事長......」

穂乃果(やっば)ｺｿｺｿ

凛(凛たちが伝伝伝を壊したってこと聞こえてないかにゃ？)ｺｿｺｿ

理事長「残念ながら聞こえてたわよ」

穂乃果「あ、あはは.......」

理事長「矢澤さんの伝伝伝を壊しちゃったのね」

穂乃果「は、はい......」

絵里「....明日、にこに謝りなさい」

凛「ゆ、許してくれるかな？」

希「ウチ、怒られるの嫌やなあ......」

理事長「あれは貴重なものだけど、誠心誠意謝ればきっと許してくれるんじゃないかしら？」

穂乃果「あれ？理事長って伝伝伝を知ってるんですか？」

理事長「ええ、だって持ってるもの」

三人「！？」

絵里「意外ですね」

理事長「ふふ、そうかしら？」

三人「...........」ｱｲｺﾝﾀｸﾄ

三人「............」ｺｸｯ


穂乃果「理事長.......」

理事長「？　なにかしら？」



穂乃果「伝伝伝を譲ってください！！！」ﾍﾟｺﾘ

のぞりん「オナシャス！！」ﾍﾟｺﾘ

理事長「え、えええええええええええ！！！？？？」

絵里「な、何言ってるのよ！？」

穂乃果「お願いします！！」

理事長「い、いや......あ、あれは......」

希「靴磨きとかします！！」

理事長「ええっ！？」

穂乃果「このとおり！！！」ﾍﾟｺﾘ

理事長「うーん......あれは私のタカラモノズだし.......」

穂乃果(ッ.....ダメか.......！)

凛「.................」



凛「凛、知ってるよ」

四人「えっ？」

凛「理事長の恥ずかしい秘密」

理事長「！？」

穂乃果「恥ずかしい秘密？」

凛「あれは三週間前のことにゃーーー」

凛「あれは凛が理事長室の前を通ってた時にゃ」


三週間前　理事長室前

凛「りんりんりんがべー♪」ﾃｸﾃｸ

『............集まれ』

凛「にゃ？」

『.................パン』

凛「この声....理事長室から？」



凛「......気になるし、ちょっと覗いてみよう......」

ｷﾞｨ....

理事長室

理事長「おバカなリズムとおバカなダンスで、サタデーナイトにバカ集合！」

理事長「パンパーンスパパン、パンパンスパパン！」

理事長「熱い気持ち」

理事長「パンパンスパパン！」

理事長「彼女と出会ったその日から、何だかとてもボーッとしてる」

理事長「パーンスパーン、パーンスパーン！」

理事長「風邪うつされた！」

理事長「パンパンスパパン、バカテンポ！」



理事長「ふう、やっぱりアクセルホッパーは面白いわね」ｸｽｯ


凛「...........」

穂乃果「うわっ......」

理事長「イヤー！ヤメテー！///」

希「アクセルホッパーって......」

絵里「............」

凛「ちょっとスベリすぎじゃないかにゃー？」

理事長「イヤアアアアアアアア！///」

穂乃果「あっ、穂乃果も思い出した」

理事長「.......え？」

穂乃果「理事長の恥ずかしい秘密」

理事長「！？」

穂乃果「あれは二週間前のことだけどーーー」

穂乃果「あれは穂乃果が理事長室前を歩いてた時だよ」


二週間前　理事長室前

穂乃果「アセラヌス皇帝～♪」

『.............ものさ』

穂乃果「んっ？」

『..................ハイ』

穂乃果「これって...理事長室から？」




穂乃果「ちょっと覗いてみよう......」

ｷﾞｨ....

理事長室

理事長「かーべは！」

理事長「ハイハイハイ！こわせーるもーのさ！」

理事長「ハイハイハイ！たお...せーる、もーのさ...！」

理事長「自分から、もっと....ぜひっ、ぜひっ、ちから、ぜひっ、だし、だひ.......」ｾﾞｰｾﾞｰ

理事長「..........」ｾﾞｰｾﾞｰ


理事長「ふふ、結構踊れるわね」

理事長「ことりの衣装も着れちゃうし......」

理事長「まだまだ現役だっちゅーの♡」ﾓｷﾞｭｯ



穂乃果「.............」

凛「やべえ」

理事長「あ、ああ......///」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

穂乃果「理事長は自分では結構踊れてると思ってるみたいですけど、ガタ来てますよ」

理事長「ぐはあっ！？」

絵里(ことりの衣装がでろんでろんになってたのはこういうことだったのね......)

希「ウチも思い出したで」

理事長「！？」

希「あれは一週間前のことやーーー」

希「あれはウチが理事長に用事があって、理事長室を訪ねたときやね」


一週間前　理事長室前

希「理事長、頼まれてた書類持ってきました」ｺﾝｺﾝ

シーン......

希「理事長ー？」ｺﾝｺﾝ

シン.......




希「入るで」ｶﾞﾁｬ

理事長室

理事長「...........」Zzz

希「ふふ、寝てたんですね」ｸｽｯ

理事長「うぅん......」Zzz

希「りじちょー、書類は机に置いときますね～」ﾄｻｯ

理事長のパソコン「結婚したのか...俺以外の奴と」

希「ん？」

理事長のパソコン「お前と結婚するのは、俺だと思ってた」

希「..........」ﾁﾗｯ

イケメンキャラ「今日は帰さないぜ☆」　

理事長「ふへ、ふへへ.......」Zzz




希「...............」

理事長「」ﾁｰﾝ

穂乃果「うわ、これきっつ」

凛「ちょっとやばくないかにゃー？」

希「ドン引きやで」

絵里「..............」

穂乃果「これ、ことりちゃんが知ったらグレそう」

理事長「！？　こ、ことりには言わないで！」

穂乃果「うーん......」

理事長「な、何でもするから！」

穂乃果「ん？何でも......？」

理事長「...じゃあ、明日、伝伝伝を持ってくるわね」

穂乃果「やったー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

凛「これで解決だにゃー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

希「ウチはやっぱり幸運やー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

絵里「い、良いんですか？」

理事長「うん.......」

絵里「理事長......」

ーーーーーー

ーーー

ー

次の日　放課後

にこ「みんな揃ってるし、伝伝伝を観るわよ！」

花陽「ピャアーーーーー！！！！」ﾑﾌｰ!

穂乃果「イエーイ！！！」

凛「ドンドンパフパフー！」

希「スピリチュアルスピリチュアル！」

真姫「はしゃぎすぎでしょ......」

絵里「..........」

にこ「あー、コホン、ちょっと観る前に聞いてほしいことがあるの」

海未「何です？」

にこ「自分語りになっちゃうんだけどねーーー」



にこ「この伝伝伝は、私にとってとっても思い入れが深いモノなの」

三人「ん？」

にこ「この伝伝伝はね、私が最初に買った伝伝伝なのよ......」

穂乃果「..........」

にこ「これを買うって決めたとき、うちのチビ達が自分達のお小遣いを渡してきたの」

にこ「三人で今持ってるお小遣いを集めたから、これで伝伝伝を買ってってね」

にこ「日頃のお礼だって言って......」

凛「..........」

にこ「三人合わせて500円だったけど、とっても嬉しかったわ......」

希「.........」

にこ「だから、これは私の...にこのタカラモノズなの」

三人「.............」

にこ「.......さ、観ましょうか」






三人「すみませんでしたああああああああああああああああああああ！！！！！！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｱ!!!

ーーーーーー

ーーー

ー

にこ「なるほど、そういうことね」

穂乃果「ごめんなさい！！！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｱ

凛「どんな罰でも受けるにゃ！！！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｱ

希「靴なめろって言われたらなめるで！！！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｱ

にこ「...........顔をあげなさい」

穂乃果「.......あげた瞬間にデコピンしない？」

にこ「しないわよ」

三人「...............」ｵｿﾙｵｿﾙ




にこ「馬鹿ね.......」ﾓｷﾞｭｯﾄ

穂乃果「に、にこちゃん......」

にこ「正直に謝ってくれれば、それで良かったのよ」ﾓｷﾞｭｯﾄ

凛「で、でも......」

希「にこっちのタカラモノズなんやろ......？」

にこ「何言ってるのよ、あんた達もにこのタカラモノズなのよ」ﾓｷﾞｭｯﾄ

三人「お、お、おお.......！」


三人「パイセーン！！！」ﾓｷﾞｭｯﾄ

にこ「ふふ.....」

にこ「ことり、この伝伝伝は理事長に返しといてくれる？」

ことり「えっ...良いの？」

にこ「ええ、良いのよ......」


ｺﾝｺﾝ

理事長「返さなくて良いですよ」

ことり「お母さん！？」

理事長「それはあげます」

にこ「でも......」

理事長「では、こうしましょう」

にこ「？」

理事長「その伝伝伝はお礼です」

ことり「お礼？」

理事長「この音ノ木坂学院を廃校から救ってくれたお礼......」

穂乃果「理事長.......！」

理事長「それじゃあ、私は仕事が溜まっているから行くわね」

穂乃果「理事長！」

理事長「なーに？」

穂乃果「ありがとうございました！」

理事長「ふふ、どういたしまして」


ｶﾞﾁｬﾝ...


穂乃果「カッコいいね、ことりちゃんのお母さん...」

ことり「ことりの自慢のお母さんなんだよ♪」

穂乃果「そっか...」

にこ「あんた達！気を取り直して観るわよ！」

穂乃果「うん！」

凛「テンション上がるにゃー！」

希「せやね♪」

花陽「早く！早く！」ﾜｸﾜｸ

真姫「少しは落ち着きなさいよー」

海未「ふふ、楽しみです」

絵里「そうね」ｸｽｯ

にこ「いくわよー！」



にこ「スイッチ、オン！」ﾋﾟｯ

理事長の部屋

理事長「やんやんっ、遅れそうです～♪」

理事長「たいへんっ、ぜひ、ふ、ふう、駅まで...だっしゅ....！」

理事長「はじ、め、ごめ....とうじょ...う？」ｾﾞｰｾﾞｰ

理事長「.........」ｾﾞｰｾﾞｰ

理事長「ふう、やっぱりビデオを撮りながら踊ると気合いが入るわね～♪」

理事長「ことりの衣装も似合ってるし......」

理事長「まだまだイケるんだっちゅーの♡」ﾓﾆｭｯ

理事長「ふう、それにしても今日はお笑い番組にアクセルホッパーが出るから楽しみね～」

理事長「あっ、そろそろ乙女ゲーのスタミナが貯まるころじゃないかしら！」

ーーーーーー

ーーー

ー

にこ「え、なにこれは...？」

花陽「こいつやべえな」

真姫「ﾅﾆｺﾚｲﾐﾜｶﾝﾅｲ」

海未「な、何なんですかこれは！いったいどうすればいいんですか！？」

絵里「理事長......」

希「表面が白いから間違ったんやろね」

凛「これはきついにゃ～」

ことり「............」

穂乃果「こ、ことりちゃん......？」

ことり「ことり、用事を思い出したから帰るね」ｽﾀｽﾀ

穂乃果「あ、うん......」

ことり「バイバイ」ｶﾞﾁｬﾝ

穂乃果「バ、バイバイ......」


次の日からことりちゃんはリーゼントになりました。


おしまい

ワロタw
乙

乙です
面白かった