1: 2016/06/05(日) 20:32:46.30 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「本日集まってもらったのは他でもありません」

ヨハネ「ヨハネたち三人は神より下されし受難を乗り越える為力を合わせる必要があるの!」

梨子「この三人……って、これ何の集まり?」

ダイヤ「え? 善子さん伝えて無かったんですの!?」

ヨハネ「あそうだ忘れてた、ヨハネが伝達役だったわね」

梨子「いきなり連れてこられたからビックリしちゃって……」

ダイヤ「まったくもう、これだからつり目は駄目なのよ!」

ヨハネ「そっちだってつり目じゃないのよぅ!」

梨子「つり目?」

ダイヤ「そう、此度は我々に共通する忌々しい問題を打破すべく招集をかけましたの!」

ヨハネ「ダイヤ、リリー、そしてヨハネ。三人に共通する……つり目という名の敵を倒すために!」

梨子「変なことに巻き込まれた気がする……」

2: 2016/06/05(日) 20:34:42.49 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「思い返せば生まれてこの方、つり目で損をすることばかりでした」

梨子「そんなに嫌なことあったの?」

ダイヤ「わたくしのつり目を見た方々の印象は決まっていつもいつも……」

ダイヤ「『偉そう』だの『怖そう』だの『高飛車』だの『女王様』だの! とんでもない言い草ですわ!」

ヨハネ「生徒会長っていう高い立場にあるから余計に印象操作されるのよねぇ」

ダイヤ「その通り! 貴女方はわたくしの何を知っているというの!?」

ヨハネ「でもその話し方じゃわからなくもないけど」

ダイヤ「あなたはどっちの味方ですのー!」

梨子「あ、確かに女王様みたいって言ってた子はいたかも……」

ダイヤ「誰ですかその不届き者は!? わたくしが直々に参じて折檻してあげますわ!」

梨子「そういう女王様気質な態度のまま鋭い目で見下されたい、って言ってたような」

ダイヤ「…………」

ヨハネ「良かったじゃない、つり目でファンが増えたわよ?」

ダイヤ「不本意ですわー!」

3: 2016/06/05(日) 20:35:27.78 ID:xTiM5uOz.net
梨子「よっちゃんはつり目が原因で嫌なことあったの?」

ヨハネ「見てればわかるでしょ? ヨハネの両眼に魅入られた有象無象の成れの果てを!」

ダイヤ「わからないから聞いてますのに」

ヨハネ「まぁーったくダメダメね、その無駄につり上がった目は節穴?」

ダイヤ「あなたに言われたくありませんわ!」

ヨハネ「ヨハネの魔眼に見つめられたら、みーんなあっという間にリトルデーモンになっちゃうんだから★」

梨子「これって内容はともかくちゃんとした話し合いじゃないの?」

ダイヤ「妄言は結構ですので真面目に話してくださらない?」

ヨハネ「ひどいっ! 堕天使を馬鹿にしてぇ!」

5: 2016/06/05(日) 20:36:24.60 ID:xTiM5uOz.net
梨子「つり目で損したことがないなら別に話し合わなくても……」

ヨハネ「真面目に答えると小さい頃周りのみんなにつり目で怖がられて友達出来なくてボッチ形成して闇抱えた結果今の趣味嗜好が醸造されたわ」

梨子「…………」

ダイヤ「…………」

ヨハネ「ヨハネのキャラでこういうマジなヤツもっと聞きたい?」

梨子「ごめんなさい……」

ダイヤ「あなたも大概苦労なさっていたのですね……」

ヨハネ「えぇ~なにがぁ~? ヨハネって不運を司る堕天使だから人間の感性よくわからないわぁ~?」

梨子「何だか泣けてきたよ……」

ダイヤ「次行きましょう次」

6: 2016/06/05(日) 20:37:25.54 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「梨子さんはつり目が原因で嫌な思いをしたことはありませんの?」

梨子「私は特に……」

ヨハネ「ここで暴露話を一つ」

梨子「?」

ヨハネ「ルビィが初めて梨子ちゃんに会った時つり目が怖いってビビってたわよ」

梨子「うそ!? 初耳だよ!」

ダイヤ「その話はわたくしも聞いたわね」

梨子「え、冗談じゃないの!? 割と本気でへこむエピソードだよ!?」

ヨハネ「だってあのルビィよ? 見た目が怖いものに自分から近付くはずないじゃない」

梨子「見た目が怖いって……私そんなに怖い顔してる?」

ダイヤ「目のつり具合だけで言うならば梨子さんこそ最もつり上がっているかもしれませんし」

ヨハネ「第一印象だけならキツイ性格してそうって思った子も割といたでしょ」

梨子「そ、そんなぁぁぁ」

7: 2016/06/05(日) 20:38:54.02 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「安心しなさい迷えるリリー」

ダイヤ「あなたの嘆きは既にわたくしたちが解消しています」

梨子「解消って?」

ヨハネ「ルビィが『あのつり目の先輩怖いよぅぅ』って泣きついて来た時に言ってやったわ」

ヨハネ「『つり目が怖いならヨハネのシャープで闇を称える美貌のつり目も苦手なの?』って」

梨子「その台詞…………うん……話続けて……」

ヨハネ「ルビィはヨハネを目を見て、別につり目でも平気かもってすーぐ考えを改めたわ」

ダイヤ「あの子は先入観に流されるきらいがあるから、一度物事を冷静に捉える時間を与える必要があるのよ」

ダイヤ「同様の相談をされた際、『姉であるわたくしの目は慣れてるでしょう?』の一言で解決しましたわ」

梨子「そうだったんだ……二人のつり目に慣れてたから私も平気だったんだね」

ヨハネ「ルビィの場合怖がり過ぎの性格が問題なだけよ」

ダイヤ「とは言え、放っておけば仲間同士の輪が乱れる危険性を早々に解消できたのは良かったです」

梨子「そうだね。ありがとう二人とも」

9: 2016/06/05(日) 20:39:55.00 ID:xTiM5uOz.net
梨子「話していたら思い出してきたんだけど」

ダイヤ「何をです?」

梨子「私もよっちゃんみたいに、小さい頃は見た目で避けられてたことがあったかもしれないって」

梨子「よっちゃんほどヘビーな話じゃないけど……」

ヨハネ「ヨハネの闇属性をただのポーズと思ってたら痛い目見るわよ♪」

ダイヤ「捻じ曲がっているとはいえ、善子さんの性格が明るい方向に転じて良かったですわ……」

梨子「うん……」

梨子「あ、それでね、幼少期に同級生から私の目が怖いって面と向かって言われた事があったの」

ヨハネ「小さい子は率直に言うものね」

梨子「だね。私も小さかったから凄く傷ついて、泣いちゃって……」

梨子「すぐに仲直りできたけど、これってつり目が引き起こした問題、だよね」

ダイヤ「そうですわね……やはりつり目は困りものですわ……」

10: 2016/06/05(日) 20:40:58.98 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「はいはいストーップ一旦流れ止めるわよー」

梨子「ど、どうしたの?」

ヨハネ「シリアスな雰囲気になりすぎ! 今日は傷の舐め合いしに集まったんじゃないの!」

ダイヤ「ハッ! そうでしたわ、わたくしとしたことが大事な議題を忘れるだなんて!」

梨子「今日ってちゃんと話す内容用意してあったの?」

ヨハネ「いい? 過去はともかく、今現在のヨハネたちにとってつり目が引き起こす問題は何だと思う?」

梨子「今の私たちに……?」

ダイヤ「わたくしたちは現在どういった活動をしていますの?」

梨子「スクールアイドル……あ、問題ってこれ?」

ヨハネ「そう! スクールアイドルグループAqoursのメンバーとして、ヨハネたち三人はつり目枠なの!」

梨子「つまり、アイドルなのに目つきが悪いのは良くないって言う、」

ヨハネ「つまり同じキャラが三人も被って邪魔なのよっ!」

梨子「は?」

ダイヤ「違います! 他のメンバーがたれ目勢なのにわたくしたちはつり目なのが納得いかないという話ですわっ!」

梨子「議題ってどっちなの……」

11: 2016/06/05(日) 20:42:06.19 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「よく考えてみてちょうだい。今後Aqoursが注目を浴びた場合こんな風に言われるのよ」

ヨハネ「『あのつり目の子カワイー!』『つり目の子ばかりいて区別つかないわぁ』『キャラ被り甚だしいわね』」

ヨハネ「ほら! 大問題でしょう!?」

梨子「た、確かに……? でも目以外にも特徴ってあるし」

ヨハネ「ファンがヨハネの目しか特徴捉えてなかったらどうするのよっ!」

梨子「そうだけど……」

ダイヤ「善子さんの堕天使という特徴はつり目如きに屈服してしまいますの?」

ヨハネ「はぁっ!? そんなはずないでしょう!?」

ダイヤ「己の存在に自信があるのならもっと胸を張っていてもよろしいのではなくて?」

ヨハネ「ぐっ……ぐぅぅぅっ……!」

梨子「ぐぅの音も出ないって感じだけどぐぅとは言えてるね」

ヨハネ「うるさあああああああああああい!」

12: 2016/06/05(日) 20:43:25.88 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「善子さんの戯言よりわたくしが持ちだした問題の方がより深刻よ!」

梨子「えっと……どんな話だっけ?」

ダイヤ「要は何故わたくしたちがつり目で他のメンバーはそうではないのかという理不尽に対する問題提起ですわ!」

梨子「どうすれば問題を解決できるの?」

ダイヤ「つり目たる者はもっと他に相応しい方が選ばれるべきなのです」

ヨハネ「つり目が似合う子が他にいるってこと?」

梨子「例えば誰だろう」

ダイヤ「鞠莉なんてあれだけ尖ったキャラクターをしているのですから、目だって上方向に尖っているべきではなくて?」

梨子「凄いこじつけ……」

ヨハネ「けどマリーは抜けてるところもあるしお茶目だし、たれ目でもいいんじゃない?」

ダイヤ「む……では果南! 冷静な取りまとめ役を気取るのなら目を鋭く釣り上げませんと!」

梨子「果南ちゃんは頼れるけど、見守ってくれる穏やかなお姉さんって感じがするなあ」

ヨハネ「たれ目だからこそ優しくて厳しすぎない雰囲気を出してる良い例よね」

ダイヤ「ぐぬぬ……!」

13: 2016/06/05(日) 20:44:18.67 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「マルちゃんはわかりやすいゆったりのんびりキャラでたれ目枠だし、ルビィは……言うまでもないわね」

梨子「千歌ちゃんと曜ちゃんは……うーん……元気で活発だし、つり目でもいいのかな?」

ダイヤ「そっそうですわっ! あの二人こそつり目であるべき存在です!」

ダイヤ「梨子さんだって同じ二年勢がつり目になればお揃いになれますわよ!?」

梨子「お揃いは嬉しいけど、学年同士だからって無理にしなくても……」

ヨハネ「千歌ちゃんって姉妹の末っ子よね」

ダイヤ「ん。そうでしたわね」

ヨハネ「性格はわかりやすく妹キャラしてるし、妹キャラってどちらかと言えばたれ目じゃない?」

梨子「同じ妹のルビィちゃんもそうだもんね」

ダイヤ「ぬ、ぬ、ぬ……!」

14: 2016/06/05(日) 20:45:34.59 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「で、では曜さんは!? 曜さんなら可能性があるはずですわ!」

梨子「曜ちゃんは確かに……割としっかりしてるところもあるし、つり目的な凛々しさも……」

ダイヤ「ほら見なさい!」

ヨハネ「残念ながら曜ちゃんはタイミングが悪かったわ……」

梨子「タイミング?」

ヨハネ「Aqours2ndシングル『恋になりたいAQUARIUM』でセンターを務める曜ちゃんはMVで新しい一面を見せたじゃない」

梨子「新しい一面……あ、物思いに悩むアンニュイな表情?」

ダイヤ「確かにこれまで元気印のイメージが先行しがちでしたけど、今回のシングルで女の子らしさを存分に発揮していましたわ」

ヨハネ「そんな曜ちゃんを目にしたファンのみんなはこう言うのよ……『たれ目が生むお淑やかさは曜ちゃんにピッタリだ!』って……はぁ」

梨子「どうして悲しそうに言うの……曜ちゃんの評判が良くなるなら喜んであげようよ」

ヨハネ「お陰でヨハネたちがつり目枠から逃れられないじゃない!」

ダイヤ「このままでは忌々しいつり目に生涯付きまとわれてしまいますわー!」

15: 2016/06/05(日) 20:46:43.79 ID:xTiM5uOz.net
梨子「そもそも話し合ったところで自分の目つきなんて簡単に変えられるものじゃないよね」

ダイヤ「……そうかしら?」

梨子「え」

ダイヤ「本当につり目は簡単に変えられませんの?」

梨子「いや、だって……せ、整形とかは無しだよ?」

ヨハネ「スクールアイドルが整形ってとんだイメージダウンじゃない!」

ダイヤ「そのようなことをせずとも……ちょっと梨子さん、指で自分の目をつり下げてみてくださらない?」

梨子「目を? ええと、こうかな?」

ヨハネ「ああー……まあたれ目になってなくもないわね」

ダイヤ「この通り、試みさえすればわたくしたちでも簡単につり目から脱却できますわ!」

梨子「こういう小手先ので良かったの……?」

ヨハネ「でも梨子ちゃんのたれ目ってあざとさ狙い過ぎじゃない?」

ダイヤ「言われてみれば少々あざとい気も……」

梨子「あざといってなに!? もうっ、指離すよ?」

16: 2016/06/05(日) 20:47:50.78 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「わたくしもやってみます! ええと、目元を指で下に……ふんっ! どうかしら!?」

梨子「ぶっ!」

ヨハネ「きゃっは! ちょっとダイヤやり過ぎ! 目が潰れて悲惨なことになってるから!」

梨子「おかめ! おかめがいるーアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

ヨハネ「ほらぁ梨子ちゃん変なスイッチ入っちゃったじゃないの! ……ぷっ! ぶふふっ!」

ダイヤ「そ、そこまで笑うことないでしょう!? 梨子さんと同じようにしただけですのに!」

梨子「ヒィィィィその顔で寄らないで! ウヒヒヒヒヒヒヒアハハハハハハハ!」

ヨハネ「梨子ちゃん笑いすぎっ! つられるーつられるーアハハハハハ!」

ダイヤ「笑うのをやめなさいと言っているでしょうにっ!」

ヨハネ「まずその変顔やめてえぇぇお願いだからぁぁあひゃひゃひゃひゃ!」

梨子「アッハハハハ! ハハッハハハ! ハハハハウヒーウヒィィィィィィィ!」

17: 2016/06/05(日) 20:52:02.25 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「はあっ、はあっ……ダ、ダイヤのせいで笑い氏にするところだったわ……」

ダイヤ「言うほど酷い顔してましたの……」

梨子「ご、ごめんね、思いきり笑っちゃって」

ダイヤ「梨子さんがツボに入るととんでもないということが知れただけ良しとします……」

梨子「あははー……じゃ、じゃあ次はよっちゃんの番! よっちゃんも自分でたれ目やってみてよ」

ヨハネ「いいけど、余りの可愛さに恋に落ちても知らないわよ?」

ダイヤ「能書きはいいので早くしてください。一人だけ逃れるのはズルイですわ」

ヨハネ「逃げたりしないわよぅ。じゃあ……はいっ、キャル~ン★ たれ目の美少女ヨハネよ?」

梨子「ん……意外だけど、ちゃんとたれ目だし可愛いね」

ヨハネ「ほらぁ言ったじゃない! 完璧なやり方知ってたんだから!」

18: 2016/06/05(日) 20:53:02.56 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「知っていた? ……さては善子さん、前もってたれ目の練習してましたわね?」

ヨハネ「ぎくり」

梨子「あ、ずるーい! 可愛く見える目尻の下げ方とか角度とか調べてたんでしょ!」

ヨハネ「美少女ヨハネが可愛さを追求して何が悪いのよっ!」

ダイヤ「怒るとせっかく下げた目元がつり上がりますわよ」

ヨハネ「はっ!? や、やだぁ、たれ目の化身ヨハネの目がつり上がるはずないじゃない♪」

梨子「元々はつり目の化身だけどね……」

ヨハネ「ボソッと酷いこと言わないのっ!」

梨子「指で目元押さえるって言っても、踊ってる最中とかずっと続けるわけにもいかないよね」

ダイヤ「最初から欠陥ある試みだったということかしら」

ヨハネ「結局ふりだしに戻ったじゃない」

19: 2016/06/05(日) 20:53:45.22 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「より抜本的な解決策はありませんこと? これでは永遠につり目から逃れられませんわ」

ヨハネ「大体ダイヤがもっとしっかりつり目キャラやってくれないのが駄目なのよ!」

ダイヤ「どういうことですの!?」

ヨハネ「ダイヤが一人でつり目枠埋めてくれてたらヨハネはたれ目だったかもしれないのにぃ!」

ヨハネ「しっかり者の生徒会長とかいうザ・つり目みたいなキャラ付けされてるクセにすーぐポンコツ発揮するんだから!」

ダイヤ「ポンコツとは随分な言い草ですわね!」

ヨハネ「ホントのことじゃない! わかりやすいガミガミキャラのダイヤなんてつり目がお似合いよっ!」

ダイヤ「ならば善子さんこそつり目がお似合いですわっ!」

ダイヤ「堕天使なんていう極まりすぎた設定を押し付ける辺り強情さが垣間見えます! つり目的性格の典型ではありませんこと!?」

ヨハネ「痛くて厨二だからってイコールつり目は結びつかないわよっ!」

ダイヤ「降臨させているのは堕天使や悪魔なのでしょう!? 天使ならたれ目もわかりますが、堕天使や悪魔はつり目がお似合いよっ!」

20: 2016/06/05(日) 20:54:27.51 ID:xTiM5uOz.net
梨子「ちょっと落ち着いて二人とも、喧嘩はよくないよ」

ダイヤ「傍観決めている梨子さんこそ!」

ヨハネ「実は一番つり目キャラなくせに!」

梨子「えっ!? 私!?」

ダイヤ「1stシングルのMVで『野獣の眼光』などと言われてるじゃない! 瞳の鋭さが早くも垣間見えます!」

ヨハネ「2ndシングルMVの冒頭で水ぶっかけられて激おこしてるところなんて思いっきり目がつり上がって様になってたわ!」

梨子「なっ……! わ、私そんなにつり目になってないよっ!」

ダイヤ「とか言いながら今も目がつり上がってますわ!」

ヨハネ「Aqoursナンバーワンつり目の本領発揮ね!」

梨子「むうー! 二人だって同じくらいつり目のくせにー!」

ダイヤ「なんですってー!」

ヨハネ「言ってくれるわねー!」

梨子「そっちだってー!」

21: 2016/06/05(日) 20:55:39.55 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「……………………はあ」

ヨハネ「……………………ふう」

梨子「怒鳴りすぎて疲れた…………」

ダイヤ「かつてない程無益な言い争いをした気がしますわ……」

ヨハネ「まだ小悪魔召喚魔法を頑張ってた方がマシね……」

梨子「その例えよくわからないよ……」

ダイヤ「一体どのくらい言い争っていたのかしら」

ヨハネ「知らない」

梨子「結局誰がつり目キャラかって押し付け合いに決着つかなかったね」

ダイヤ「そもそも他人に押し付けようとも自分自身の目つきが変わるはずもなく……」

ヨハネ「現実的に考えて本当に押し付けられるものでもないし……」

梨子「ゴールのない言い争いだったのかも」

22: 2016/06/05(日) 20:56:39.97 ID:xTiM5uOz.net
ダイヤ「お開きにしましょう……せめてこれ以上傷口を広げないように」

ヨハネ「虚無感を感じるわぁ……」

ダイヤ「まるで中身のない会議でしたわ」

ヨハネ「所詮どうやったってヨハネたちから忌々しいつり目が消えるはずないもの」

梨子「……最初から思ってたけど」

ダイヤ「何をです?」

梨子「私、ダイヤちゃんのつり目もよっちゃんのつり目も嫌いじゃないけどな」

ヨハネ「……今の話し合いの時間を全部無駄にするようなこと言ったわね」

梨子「だって、元々乗り気で話し合いに参加したわけじゃないもん」

ダイヤ「余計に無益さが身に沁みてきました……」

梨子「そ、そんなこと言わないでよう! ホントに二人の目好きだよ!?」

ヨハネ「まったくもう、ヤんなっちゃう……ふふっ……」

ダイヤ「ええ、まったく……ふふふ……」

梨子「…………ふふふっ」

23: 2016/06/05(日) 20:57:30.00 ID:xTiM5uOz.net
ヨハネ「疲れたらお腹減ったわ!」

梨子「うん、私もぺこぺこ。ご飯食べに行く?」

ダイヤ「散々話し通したのにまだお喋りしますの?」

ヨハネ「会議に中身なんてなかったんだから話し直しよ。ダイヤだってお腹減ってるでしょ?」

ダイヤ「……和食が食べたい気分ですわ」

梨子「じゃあしっかり食べられるところに行こっか」

ヨハネ「あーあ、それにしても本当に無駄な時間だったわね」

梨子「私はそうでもないと思うけどなあ」

ダイヤ「何も収穫はありませんでしたけど?」

梨子「今回の話し合いで、二人とお揃いのつり目仲間なんだって気付けたよ」

ヨハネ「……お揃い……仲間……」

梨子「そうじゃなくても、二人と一緒にいるだけでも楽しいから、私」

ダイヤ「……まあ……集まる一つの契機だった、と見做してあげてもよくってよ」

ヨハネ「つり目という運命の悪戯に弄ばれた者同士引き寄せられたのね!」

梨子「その表現はアレだけど……そういうことにしよっか」

ダイヤ「スッキリしたらより空腹を感じてきましたわ!」

ヨハネ「ご飯食べてる時はちゃんと楽しい話するわよ!」

梨子「うん。……さっきまでと同じように、ね」



おわり

24: 2016/06/05(日) 20:57:56.45 ID:xTiM5uOz.net
終了です
読んで頂けた方ありがとうございました

25: 2016/06/05(日) 20:59:54.00 ID:l+rOwQ9z.net

引用: ダイヤ「Aqours内!」ヨハネ「つり目会議を!」梨子「始めます……」