874:◆ORDERq/08U 2020/01/04(土) 18:17:51 ID:u9I/XGsY




前回はこちら


雪美さんといっしょシリーズ


481

雪美「ぐうぅ……ううっ……!」

モバP「選ばれし者だった!」

モバP「961を倒すはずのお前が、961に付くとは!」

モバP「アイドルにバランスをもたらすはずが、闇に囚われてしまった!」

雪美「……ぁあんたが憎いィ!!」

モバP「……妹だと思っていた! ……愛していた!」

雪美「うう……ああァ……!」メラメラ

――

ガバッ

モバP「はっ! ……夢? ……嫌な初夢だぜ」

ちひろ「お水を持って来ましたよ」

モバP「ありがとうございます。……ふぅ……、主人公が斬られて燃やされて闇堕ちエンドはきついですよねえ」


ちひろ「どんな悪いことしたらそんなことに」

875: 2020/01/04(土) 18:19:26 ID:u9I/XGsY
482

♪ ♪ ♪

モバP「……」

ちひろ「プロデューサーさんは何を聴いているんですか」ヒョイ

モバP「あっ、ちょっとヘッドホンを取らないでくださいよ」

カパッ

ちひろ「……んー、何というか随分とチップチューンというか、ゲームミュージックですね」

ちひろ「……良いですね」

モバP「それは風来のシレンGB2のアテカのテーマですよ」

モバP「エンディングでイルパの町を救って明け方に旅立つシレンたちをお姫様が見送る別れの切なさと曲がぴったり合っていてそれまでの展開とシリアス緊迫ホラーなBGMをゲームボーイ特有の音源で聴かされ続けだったプレイヤーを一種の達成感と解放感で満たしてくれる名曲だと思いますし前作がビターエンドだったから余計にでしょうかこう希望が垣間見える感じが良いのとラスボス倒した直後の和風の黄金都市テーマと一転して一呼吸置いてこれが来る演出がまた自然でニクいの一言ですかね」ペラペラ

ちひろ「長い。どこが一言ですか。3行17文字くらいにまとめて説明してください」

モバP「次の冒険も どうかいい風が ふきますように 旅の神クロンの追い風を!(字余り)」

ちひろ「字余りどころか自由律が過ぎる。しかし、まるで年明けから感傷的な気分にでもなりたいようですけど」


モバP「……寂しいんですよ」 デショウネ

876: 2020/01/04(土) 18:25:57 ID:u9I/XGsY
483

モバP「改めまして、あけましておめでとうございます、ちひろさん。今年もよろしくお願いします」

ちひろ「こちらこそ、よろしくお願いします」

モバP「……ほんの僅か前の去年の話ですが、年越しそば、おいしかったですね」

ちひろ「まさか二人きりで食べることになるとは思いませんでした」

モバP「アイドルはみんなカウントダウンイベントで出払っていたり帰省していたりで事務所に誰もいなかったという」

ちひろ「みんなを差し置いて私がプロデューサーさんと大晦日を過ごした形ですね」

モバP「その後は出たり入ったり送り迎えもあったんですが」

ちひろ「……おそば、豪華でしたね。プロデューサーさんが用意してくれましたけど」

モバP「特別な日くらいはちょっと豪勢に海老天そばが良いんです」

モバP「海老天のご褒美感とボリュームは器を華やかにしてくれる」

ちひろ「でも、かけそばで質素に年越しでも別に良かったんですよ?」

モバP「詫び寂び……まあ翌朝雑煮やおせちが待っているとするなら、軽く済むかけそばは正しいかもしれませんね」

ちひろ「……忙しい今、正月料理をゆっくり食べる余裕はないですね」

モバP「今年はおせち無しでも良いのでせめて若桃の甘露煮単品だけでも食べたいなあ」

877: 2020/01/04(土) 18:28:07 ID:u9I/XGsY
ちひろ「緑色で柑橘っぽい見た目で桃。香りも良いんですよねえ」

モバP「おせちって元々三が日それだけで済むように保存食としてどっさり作るものだったと祖父から聞きました」

モバP「……だからか味が濃かったり甘いものが多い。その中でもどれか選ぶなら若桃が好きです」

ちひろ「甘味系のみで揃えたおせちとか好きそうですね。一段重に笹団子とか寒天とか詰めて」

モバP「それならすっきり食べきれそうです」

モバP「あ、そうそう。……はい、これは年賀状です」

ちひろ「手渡しですか。せっかくの切手不要が」

モバP「でも、例えば近所の人に届けるのにわざわざ郵便局を経由させるのはロスだと思ったりしませんか?」

ちひろ「経済的にはそこは敢えて遠回りさせてあげてください」

モバP「近年は効率主義なのか、メールやLINEなんかで年賀状を済ます人も多いですし」

モバP「いつかキャッシュレス年賀状でお金だけ63円振り込む人も出てくるかもしれません」

ちひろ「それはもはや年賀状じゃない」

モバP「…………」


ちひろ「こういう時、横に雪美ちゃんが居てくれると良い反応をしてくれるんですけどね」 ハイ

878: 2020/01/04(土) 18:41:14 ID:u9I/XGsY
484

モバP「鹿児島県とかけて、最近のSNS女子とときます」

ちひろ「その心は?」

モバP「地鶏が美味い(自撮りが上手い)でしょう」

ちひろ「せやろか?」

モバP「今思いついたんです」

ちひろ「落語家や放送作家とかが既にもう346人くらいは思いついてそうですけど」

モバP「雪美もいつかSNSで自撮りUPしたりするんでしょうかかかっか」

ちひろ「自分で言って自分で動揺しないでくださいよ」

ちひろ「その時になってみたら割と冷静になれるんじゃないですか?」

モバP「見たら意外に”誰これ?”ってなったりして」

ちひろ「今は顔面補正とかしてくれるアプリなんてありますし、実際少女漫画みたいな顔の自撮りをよく見かけますね」

モバP「……雪美の顔がアプリに勝手に弄られたらそれはそれで……」

ちひろ「過保護だなぁ」

モバP「正月は気が緩みがちなので心配の種は尽きません」

879: 2020/01/04(土) 18:44:50 ID:u9I/XGsY
ちひろ「かくいう私たちも事務所でテレビを見ながら雑談をしていますけど」

モバP「可能なら家に帰ってこれが良いんですが、仕事のことを考えると下手に帰る方が逆に面倒臭い状態という」

ちひろ「家に帰るのが面倒というブラック……体を壊さないようにしないといけませんね」

ちひろ「……あ、駅伝やってますね。こんなお正月からランナーも過酷です」

モバP「マラソンや駅伝を見ていると誰でも一度は思うことってありますよね」

ちひろ「何でしょう?」

モバP「ランナーの走りを10秒間だけ肩代わりしてあげたい」

ちひろ「……せやろか?」

モバP「10秒間なら全力疾走できますから助けになるはずです」

ちひろ「ランナー側はいきなり10秒間だけ休めてもあまり楽にはならないのでは」

モバP「でもそんな観客が100人いればリレー形式で1000秒休めますよ?」

ちひろ「16分半も休んだらランナーの存在意義が危ういです」

モバP「まあ、苦しみは肩代わりできないので声援とかで気持ちを託すんですよね」


ちひろ「私の仕事でしたら肩代わりしてくれても良いですよ?」 イヤソレハ

880: 2020/01/04(土) 18:50:17 ID:u9I/XGsY
485

ちひろ「プロデューサーさんは何か欲しい物ってあります?」

モバP「んー、強いて言えばシボレーのコルベットc6ですかね」

ちひろ「聞いておいてなんですけど、いきなり想定のかなり上空を飛びましたね」

モバP「いやあ、何せ昔からテールランプは丸型の四灯が好きでして」

モバP「今の国産車はLED主流ですが、やっぱり立体的な丸に電球の明るさが灯るというのがロマンでありアーティスティックです」

ちひろ「全体の形とか中身よりそこにこだわるんですか」

モバP「普段走行時に人から一番見られやすいのって後ろだと思うんですよ。背中の佇まいは人でも車でも大事です」

モバP「前面でも丸目四灯は良いですね。ランチアデルタHFインテグラーレとか」

ちひろ「目は丸い方が好きと……しかし趣味がいちいち古風ですよね」

モバP「営業等ではその方が相手のお偉いさんと話が弾んだりしますし」

モバP「それにしても、どうして欲しい物なんて聞くんです?」

ちひろ「……今後の展開のこともありますから、ひとまずお疲れ様という形で何か贈れたらと。高級車はダメですけど」


モバP「なるほど(察し)。そうか……体感ではもう8年の付き合いですからね」 タイカンッテ

881: 2020/01/04(土) 18:52:25 ID:u9I/XGsY
486

モバP「書き初めをやってみたんです」

ちひろ「おや、形からだとしても気合が入っていますね」

モバP「書道の授業は墨を磨るのが何となく苦手でした」

モバP「でもお題が自由なら書くのは楽しいんですよね。大喜利的な意味でも」

ちひろ「プロデューサーさんがやるよりアイドルみんなでやった方が面白いと思いますけどね」

モバP「真面目な目標を書く子やネタに走る子、それだけでワンコーナーいけますね」

ちひろ「ところでどんなことを書いたんですか?」

『 適 当  モバP』

モバP「これが一年の目標です。まあ、適当にね?」

ちひろ「ホーホケキョとなりの山田くんかな? マイペース宣言とはたまげたなぁ」

モバP「山田くんって放映は20年前なんですよね。ほとんどの人は知らないのでmyネタで通せます」

ちひろ「いかんでしょ」

ちひろ「ところで、スルーしてましたけどプロデューサーさんの顔に○とか×とかあるのは羽根つきでもやったからですか?」


モバP「はい。墨が余ったのでついでにアイドルと遊びました」 アラッテキナサイ

882: 2020/01/04(土) 18:56:58 ID:u9I/XGsY
487

モバP「……」ボーッ

ちひろ「聞かずとも分かりますね。雪美ちゃんが恋しくて無気力なのでしょう」

モバP「……え?」

ちひろ「ダメだこりゃ……直接会えはしなくても文明の利器を使ったやり取りは出来るでしょうに」

モバP「それはしていますがやっぱり私ね、雪美さんといっしょにがモットーなんですよ」

モバP「その雪美さんが不在なんて酢豚が入っていないパイナップルのようなものです」

ちひろ「そんなプロデューサーさんに、ゲストですよ」

ガチャ

雪美「……P……こんにちは」

モバP「やあ雪美」キリッ キラキラ

ちひろ「立ち直るの早いなあ」

雪美「……元気……だった?」

モバP「勿論さ。雪美はどうだい?」

雪美「……パパ……ママと……いろんな所に……行って……満足……」

883: 2020/01/04(土) 18:58:50 ID:u9I/XGsY
雪美「でも……Pと……早く、会いたかったから……」バフッ

モバP「予定より一日早くこっちに顔を出しに来たという訳か」ナデナデ

モバP「おかえり、雪美さん」

雪美「ただいま……P」

雪美「そして……あけまして……おめでとう……」

モバP「あけましておめでとう。やっぱり直に会って言葉で聞いてこそ新年が始まる気分だな」

モバP「せっかく来てくれたんだし今日はちょっと遅れたが二人の正月を満喫しようか」

ちひろ「仕事は」

モバP「自然の摂理、物理法則を捻じ曲げてでも時間作るぞオラァ!」

雪美「……それも……良いけど……」(つ゜-゜)つ

モバP「ん、分かった」ヒョイ ポスン

雪美「……新年……初ひざ……」ムフー

ちひろ「ちなみに今年のプロデューサーさん初膝は茄子ちゃんでした」

モバP「初めてをあげられなくてごめんな……。ちなみにのあさんや友紀なんかも先着だ」


雪美「……Pのひざ……縁起物……みたい……ね」

885: 2020/01/11(土) 23:17:04 ID:.jG5O3ks
488

♪♪♪~

モバP「……ほ、上手く弾けた」

雪美「……Pは……ピアノの……P」

モバP「あはは、まだまだだよ」

雪美「……きれいな……曲だった……。……なんていうの……?」

モバP「”Encounter in space”だ。深夜のNHKで流れていそうな曲」

雪美「……私も……ピアノ……練習……しようかな……」

モバP「弾き手冥利に尽きる。久美子師匠もきっと草葉の陰で喜んで」

久美子「氏んでないから!」ビシッ

久美子「それと、流れていそうな曲じゃなくて実際に流れているよ。でもなかなか様になってきたね」 ウッス

雪美「……次は……どんな曲……弾いてくれる……?」

モバP「次は”ザナルカンドにて”にしようかなあ」


久美子「楽しそうにピアノに没頭しているけど、弾きたい曲は切ない系なんだね」

886: 2020/01/11(土) 23:19:31 ID:.jG5O3ks
489

モバP「由愛」

由愛「……どうかしたんですか?」

モバP「由愛って時々、俺の思考を見透かしていないかい?」

由愛「そんなことはないです……多分」ジッ

モバP(今、グァバジュースが飲みたい気分なんだよな)

由愛「……Pさんは、ハワイに行くと……いつも、飲みますね」

モバP「ほら。やっぱり由愛はサードアイを持っているんだ」

ちひろ「古明地さとりと由愛ちゃんはそこまで似ていませんから」

雪美「……私も……Pの……考えていること……分かる……。つまり……Pが……さとられ……なのかも……」

モバP「え、実は俺の方から無意識に筒抜けだだ漏れ垂れ流しの発信しているの? なんなのなの?」

由愛「思ったことは結局……口に出すとすれば、同じかも……。えへ……」

雪美「目を……見るだけでも……分かりやすい……なんでだろう……」


モバP「……まあ悟られて困るようなことはあまり考えちゃいないつもりだが」 ソレモスゴイナ

887: 2020/01/11(土) 23:21:00 ID:.jG5O3ks
490 

ちひろ「プロデューサーさんは、個人的に感情を読みにくい子っています?」

雪美「……気になる」

モバP「特別誰が、というのは無いですね」

モバP「まず感情とか、人の考えることなんてそんなに分かるものではありません」

モバP「自分のことすらたまに分からなくなるくらいですよ?」

ちひろ「そりゃそうですけど、あなたがそれを言うか」

雪美「……Pでも……自分を……見失うの……?」

モバP「ああ。過去を思い返して、どうしてあの時あんなことをしたのかと思うことはないか?」

雪美「……ある……かも……」

モバP「行動は覚えている。だがその時の心境を説明できない。確かに自分のことのはずなのに」

雪美「……」

モバP「新陳代謝によりヒトの細胞は日々入れ替わっていく。……過去の自分は自分であって自分でないのかもな」

ちひろ「今はただでさえデジタルでいろいろと残りますから、発言とか、あれは僕じゃないは通じませんけどね」

モバP「そっちも怖い」

888: 2020/01/11(土) 23:24:09 ID:.jG5O3ks
モバP「あ、でも感情の話だと、こずえやライラなんかはちょっと他と違う感じがします」

ちひろ「こずえちゃんとライラちゃんですか。不思議な雰囲気はありますよね」

モバP「やっぱり目の透明感、ですかね?」

モバP「それで物怖じや恥じらいを込めずにまっすぐこちらを見てきますから、これは自分より上手で、強いなって」

雪美「……私……は?」ズイッ

モバP「近い近い。……雪美は目、そして表情も柔らかさを見せるようになった」

モバP「言い方は何だが勿論悪い意味でなく、媚びや演技の力が身に付いてきたかな?」

雪美「……」ニコッ ←営業スマイル

モバP「!! どっくーんときた……。目の前にピンクのエフェクトがかかったぞ」

ちひろ「シンデレラに魔法をかけられるプロデューサーさん」

モバP「……でも演技と素の二面性がある方が、却って何を考えているか分かり辛くなるかもな」

雪美「……それが……大人になる……ということ……?」

モバP「素だけ晒して生きていくのはなかなか難しいからな。建前を織り交ぜて駆け引きをするのが大人の生き方とも言える」

モバP「感情は天体のアルベドみたいなものだ。光を反射しないほど暗く、見えにくくなる」


ちひろ「私はプロデューサーさんが何を考えているのかの方が時々分かりかねます」

889: 2020/01/11(土) 23:25:57 ID:.jG5O3ks
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モバP「たまに難しいことを考えると疲れてしまうな」

ちひろ「あなた難しいことなんて考えていたことありましたっけ」

モバP「世の中難しいことだらけです」

雪美「……」チョコン

モバP「今朝は環境問題について考え、午後は街で見かけたフルーツバーガーに思い煩い」

モバP「今はこうして雪美さんに膝上から愛を込めて留め置かれ、どう一言添えてこの場を立つのがスマートなんだろうかとか、思念に余念がありません」

ちひろ「誰でも彼でも気前良く乗せるから……」

雪美「フルーツで……バーガー……とは……世界は……広い……」

ちひろ「それはもう一般的なバーガーよりもかなりデザート成分に侵食されてそうですね」

モバP「ちなみに自分も雪美にかなり侵食されている気はしますよ」

ちひろ「プロデューサーさんは侵食されても押し返しそうです」

雪美「……」コクコク


モバP「やだなぁ、押し倒しそうだなんて」 イッテナイ

890: 2020/01/11(土) 23:29:44 ID:.jG5O3ks
492

モバP「雪美さんに着せてはいけない服シリーズー」

雪美「……こたつで……アイス……おいしい……」

ライラ「悪魔的なうまさっ……! 寒い日に暖かい室内で食べるアイスの背徳感……!」

ちひろ「飽きられてませんかねえ。あとライラちゃんにカイジ読ませたのは誰ですか」

モバP「このくらいでは泣かないぞ」

モバP「という訳で今回は、ドラゴンボールのチチの服」

ちひろ「……チチって天下一武道会に出てその後結婚して家庭に入ったあたりの?」

モバP「幼少期に、ドラクエの女戦士の青バージョンみたいな格好をしていた時があるでしょう」

ちひろ「ああ、あれはダメだ」

モバP「この前どこかで雪美のそんな画像を見かけてしまった気がします」

ちひろ「そんなこと報告しないでください」

モバP「……今思うと時代を先取りしすぎたデザインですよねえ。ビキニアーマー黒髪美幼女って、80年代ェ……」


ライラ「ユキミさんはプロデューサー殿のヨメに行くのでございますかー? ライラさんもー」 ジュウコンェ…

891: 2020/01/11(土) 23:33:48 ID:.jG5O3ks
493

紗南「……ポケットモンスターは剣が良いのか盾が良いのか」ピコピコ

ザッ

紗南「……ん?」

モバP(女装)「ねえねえ」

紗南「……!?」

モバP(女装)「わたくしのポケットモンスターと勝負しな-い?」

紗南「……あんただーれ?」

モバP(女装)「やぁーん」

紗南「……いや、通信ケーブルをクルクルさせないの! 危ないよ!」

モバP(女装)「真っ当なご指摘痛み入りますわ。鎖鎌みたいですわよねこれ」

紗南「何やってんのさPさん」

モバP(女装)「大人グループのちょっとした罰ゲームですの。お付き合いくださって?」

紗南「あ、あっちで菜々さんや心さんが笑ってる」

モバP(女装)「主に二人のコーディネートとメイク(悪乗り)でこうなりましてよ」

892: 2020/01/11(土) 23:37:50 ID:.jG5O3ks
モバP(女装)「それにしても、ポケットモンスターって元々大人向けでしたのよね」

紗南「それは聞いたことあるよ。初代はいろいろとネタが……何とは言わないけど」

モバP(女装)「というわけでわたくしのキリキリバッタとあなたのダークドレアムをトレードしましょ」

紗南「それゲーム違うから! しかもコラッタとミュウツーみたいな格差じゃん!」

モバP(女装)「ではわたくしが負けたら雪美を一日好きにして良い」

モバP(女装)「ただし紗南さんが負けたらロワイヤルスタイルのような衣装を着て撮影会をするというのはいかがかしら?」

紗南「仲間を売るなんて酷いよ!?」

雪美(男装)「勝負の商品は……私だ……」キラキラ

紗南「あっ、雪美ちゃんカッコいい……」ポッ

紗南「じゃなくて、それに何であたし狙い撃ちでまたあれを着せようと思うの? 結構恥ずかしいよ!」

モバP(女装)「ハスラーやディーラーの服とか好きなんですの。ベスト・シャツ・ミニスカートの組み合わせがたまりませんわ」

紗南「口リータ衣装を着ているPさんが言う? しかも一応女の子っぽく見えはするという」

雪美(男装)「……? よく見たら……P……じゃない……? 何だ……君は……」

モバP(女装)「何だチミはってか? え? そうです私が……山手線ゲームに負けて女装しているのはどこのどいつだーい? ――あたしだよ!」


紗南「菜々さんや心さんが爆笑してる」

893: 2020/01/11(土) 23:42:11 ID:.jG5O3ks
494

モバP「……」ボーッ

雪美「……」ボーッ

ちひろ「二人して同じ方向を見つめていますけど、そこに何かあるんですか?」

モバP「いいえ。でも、例えば何も考えずに天井や壁のシミとか模様を見つめていると顔が見えてきたりしませんか?」

ちひろ「大した答えが返ってくるのかと思ったら空虚だった……まあ見ようと思えば」

雪美「……」

モバP「雪美の考えていることも実は意外とそのくらいのことかもしれませんよ」

ちひろ「そうでしょうかねえ? プロデューサーさんよりは画期的なことを考えているのかも」

雪美「……」クイッ

モバP「お、視点が動いた。……雪美さんは何を見ているんだい?」

雪美「……風景……パズル」

モバP「あ、あれは始点の丸だったか」


ちひろ「頭がThe Witnessになっていましたか……」

894: 2020/01/11(土) 23:45:12 ID:.jG5O3ks
495

ブロロロ……

奈緒「Pさんはあたしらがいる時はいつも安全運転だな」

モバP「いかにも。アイドルのために無茶な運転はしませんよーぅ」

奈緒「良いけど……私生活で一人の時でもそうなのか?」

モバP「普段からの心掛けが大事だろうからね。羽目を外して癖が付いたら元も子もない」

奈緒「……何かをきっかけに豹変したりはしないのか。ふーん……」

モバP「こち亀の本田かな? んー、そうだなあ」

モバP「ユーロビートとか流れてくれば飛ばすかもな」

奈緒「安全運転妨害用BGMってやつか」

モバP「頭文字Dとか想起させられるとね。後はユーロビートじゃないがアウトランのBGMとか」

モバP「まあ気持ちは急いても公道でドリフト溝落とし速度超過とかはしないよ」

モバP「でも、ご希望ならこのままドライブでもしようか? 峠道や海岸線を駆け落ちのように」

奈緒「ばっ……! 雪美だっているんだから、まっすぐ事務所に帰れよっ」 アハハ


雪美(みんなで……家族……みたい……Zzz)

897: 2020/01/18(土) 22:23:05 ID:a1GpQKxs
496

雪美「……」ジーッ

ちひろ「雪美ちゃんがPCを凝視していますけど、何を見せているんですか?」

モバP「個人製作のストップモーションアニメだそうです」

ちひろ「パラパラ漫画みたいなテクニックですか。被写体を何にするかによりますね」

ちひろ「数十秒の動画なら良いでしょうけど、30分の長編とか作ろうものなら一秒二枚として3600コマ撮り……」

モバP「クレイやレゴでそれに近いことをやる人がいるという」

雪美「……ひとやすみ……する」ポチ

雪美「……レゴ……よく動く……」

ちひろ「レゴでしたか」

モバP「とても真似はできないが、俺もレゴブロックで洋風の街並みのジオラマくらいは作りたい人生だったなあ」

雪美「……人生は……まだ……終わってない……。チャレンジ……あるのみ」ガッツ!

モバP「……よし。じゃあまず本場デンマークにパーツを買い付けに行くところからか」 オイマテ


翠「その前に愛知のレゴランドはどうです?」 イイネエ! イイノカ…

898: 2020/01/18(土) 22:28:26 ID:a1GpQKxs
497

モバP「もう一年の24分の1が終わってしまったんだなあ」

雪美「……もう……そんなに……?」

ちひろ「一年を24等分するのってそういうことを言う以外に使わない気がしますね」

モバP「光陰矢の如し。油断していると時間はあっという間に過ぎてしまう」

ちひろ「今この時もですね」

雪美「……今の……一秒前は……すでに過去……」

モバP「またこの小半年は年度末シーズンなので特に追い込まれる気分ですね」

モバP「一月は犬、二月は雉、三月は猿と言って」

雪美「……桃太郎……かな……?」

ちひろ「一月は行く(往ぬる)、二月は逃げる、三月は去る、が正しいですよ? 間違いを誘発していませんか?」

モバP「ちひろさんが訂正するまでがセット学習です」 ナニヲイウカ

モバP「今日の冬服雪美さんもちょっと季節が進めば拝めなくなると思うと惜しさもひとしおです」

雪美「……おおげさ……」


ちひろ「何だかんだ言ってもまだ一月ですからね。一日一日をもっと大切に」

899: 2020/01/18(土) 22:30:44 ID:a1GpQKxs
498

モバP「ネットには以前よく、名言格言のコピー&ペーストが出回っていました」

ちひろ「今のSNSでは長文を引用して会話というのはあまりしない気がしますね」

モバP「その類かどうかは分かりませんが、ちょっと懐かしいくらいの話題の種を一つ」

モバP「”理想の身長差”です」

雪美「……おー」

ちひろ「定番ですね。日常系ショートストーリーでプロデューサーさんとアイドルがそういう雑談をしている光景は想像に難くありません」

モバP「観測者ですか。それはともかく、挙げてみましょう」

モバP「キスしやすい身長差は12cm」

雪美「……」(゜-゜)

モバP「理想のカップルの身長差は15~6cm」

雪美「……」(゜-゜)(゜-゜)

モバP「ハグしやすい身長差は22~32cm」

雪美「……」(゜-゜)(゜-゜)(゜-゜)?

ちひろ「雪美ちゃん!? 増えてる! 増えてる!」

900: 2020/01/18(土) 22:36:51 ID:a1GpQKxs
モバP「一気に行きますよ」

モバP「なでなでしやすい身長差は16cm」

モバP「結婚相手に向いている身長差は25cm」

モバP「肉体対話をしやすい身長差は22cm」

雪美「……」(゜-゜)!

ちひろ「あ、戻った。……どうも媒体によって結構差があるようですね」

ちひろ「あと、行為を肉体対話と言うくらいならこの場では除外しましょうよ」

雪美「……私は……Pと……どれも……当てはまらない……」シュン

モバP「雪美とハグするにしても頭が胸から腹の辺りだからな」

雪美「……」ズーン

モバP「……」ヒョイ ポスン

雪美「……!」

モバP「なら、俺と雪美で何ができるか、しやすいかを考えてここに追加すれば良い。まずはこの体勢とかな」

モバP「同じような身長差の人たちを勇気づける存在になろうぜ」 ウン!


ちひろ「プロデューサーさんとだと他のアイドルもほぼ厳しい」 ニョワ?

901: 2020/01/18(土) 22:41:23 ID:a1GpQKxs
499

モバP「雪美さんは一人でおつかいに行ったことはあるかい?」

雪美「……」コク

モバP「実は何と俺もあるんだよ。いつも紆余曲折で命懸けの大冒険で」

ちひろ「おつかいはエクストリームスポーツじゃないですよ」

雪美「……頼まれて……買い物……ドキドキ……する」

モバP「自分で自分の為にお菓子とか買いに行くのと違って、任務だからな」

雪美「……責任……重圧……」

モバP「そんな雪美さんのはじめてじゃないおつかいも一部始終を見てみたいです」

ちひろ「カメラさんが隠れながら付いて行くんですか?」

雪美「……今の、私……なら……カメラ……気付く……」

モバP「まあカメラ同伴もな。じゃあドローンでも飛ばそうか」

雪美「……そこまで……するか……」

モバP「そしてハンターに捕まったらアウトでね」


ちひろ「おつかいって何だよ」

902: 2020/01/18(土) 22:48:17 ID:a1GpQKxs
500

雪美「……///」プシュー

モバP「雪美……すまん」ペコペコ

都「仮眠室……ここが犯行現場ですか」

ちひろ「雪美ちゃんが俯いて目隠れ気味に顔を赤くしていますね」カワイイ

都「コホン……一体何があったんですかPさん」

モバP「……悪気はありませんでした」

モバP「雪美と添い寝をしていたんですが、設定していた目覚まし時計が鳴って」

都「ふむふむ……続けて」

ちひろ「添い寝については不審には思わないんですね?」

モバP「寝惚けながらアラームを止めようと手を伸ばして、どこだったかとあちらこちら探して」

モバP「そうしたら雪美の体を弄ってしまっていたようで」

都「まさぐるとはまた……アウト?」

ちひろ「何か言い残すことは」

モバP「正直に申し上げたのでどうか寛大な処置を」

903: 2020/01/18(土) 22:51:03 ID:a1GpQKxs
都「雪美ちゃん、今の供述は正しいですか?」

雪美「……うん」

都「ですが、疑問があります。いくら寝惚けていたとは言ってもPさんがつい少し前に設定したはずの目覚まし時計の位置を忘れるとは思えないこと」

都「そして感触ですぐ気づくはずの雪美ちゃんの体を執拗に触り続けたこと」

モバP「執拗にって……でも元ある場所に無かったんですよね。音はするのに」

都「……ほう。そういうことでしたか」

都「――雪美ちゃん。あなたが隠したんですね?」

雪美「……」コク

ちひろ「どうしてそんなことを」

雪美「……Pと……もう少し……ゆっくり……していたかった……」

雪美「でも……止めても……また鳴り出したから……手でおさえて……」

モバP「そういうことだったのか。分からずにこんなことをして、悪かった」

雪美「……私こそ……ごめんなさい……。それに……触られて……嫌じゃない……から……///」

都「おやおや。何はともあれ事件はすぐに解決できたかな?」


ちひろ「またすぐ事件が起きそうですね。いや、事案か」

904: 2020/01/18(土) 22:54:28 ID:a1GpQKxs
501

モバP「奇跡の一枚ってあるじゃないですか」

ちひろ「メイクで化ける的な?」

モバP「はい。アイドルたちは元のレベルが高いので、どちらかと言うとイメージチェンジですが、雪美さんにも変身してもらったんです」つ□

ちひろ「……制服ですね。しかもカーディガンを腰に巻いてるのが少し美嘉ちゃんっぽいですね」

モバP「参考にしました。シャツの袖は折って、スカートも短めでね。これで黒髪ぱっつんロングなのが清楚系ギャル感を煽ってくる」

ちひろ「……」グッ

モバP「……」ニヤッ

雪美「……二人とも……何を……見てるの……?」

モバP「ん、これか? これはこの前撮影した……はい」つ□

モバP「これを見ると雪美さんには無限の可能性を感じちゃいますよ」

雪美「……この服……私じゃ……ないみたい……」

モバP「ところがどっこい、あなたですよ? 改めて見ると実感が湧かないか」 ウン


ちひろ「そういえば私、最近コスプレしてないなということに気がついた」

905: 2020/01/18(土) 22:57:24 ID:a1GpQKxs
502

チュー

雪美「んっ……流行りの……味……」

モバP「タピオカ良いなあ。俺も雪美さんの流行りの味になりたい」

ちひろ「何を味わわせるつもりですか。……そのタピオカ熱もそろそろ落ち着いてきましたけどね」

モバP「熱を付けるとデング熱の仲間みたいな語感がしますね」 シマセンヨ?

モバP「にしても、タピオカは何か見た目から味わいまでちょっと変わっていて良いですね」

ちひろ「タピオカのブームって過去に二回来ているそうで、そこからまたリバイバルヒットするという」

モバP「ティラミス、クレームブリュレ、ナタデココ、パンナコッタ、ベルギーワッフル、生チョコ、エッグタルト、マカロン、パンケーキ、ロールケーキ、生キャラメル、カヌレ、マンゴープリン、バウムクーヘン、クリスピークリームドーナツ等は二度は来ていませんからね」

雪美「……よく知らない……ものが多い……」

モバP「俺も知識の上では知っているが食べたことのない物もあるからな」

ちひろ「で、タピオカの次に流行るものは何でしょうね? ある人はバナナジュース、またある人はピスタチオとか言いますけど」

モバP「或いはチーズティー、もしくはコーンフレーク?」

雪美「コーンフレークは……確かに……売りきれて……いた……」


ちひろ「コーンフレークをそこに入れて良いんでしょうか……?」

907: 2020/01/25(土) 23:00:01 ID:HSgfaWD2
503

モバP「行きましょうか、雪美さん」つ

雪美「……うん」ギュッ

菜々「良いですね~……」ホワァ

モバP『行くぞ、雪美』キリッ

雪美『はい! P様!』トテトテ

菜々「えっ……」ゴシゴシ

雪美「もう……慌てないで……」

モバP「あはは、すまない」

菜々「……何だか二人の関係、殺生丸とりんちゃんを思い出しますね」

凛「りんちゃんとは私のことでは……なさそうですね」

菜々「ちょっと前に流行った”犬夜叉”のりんちゃんです♪ でも、プロデューサーに殺生丸は美化しすぎでしょうか」

凛「ちょっと前……? でも、ああ見えて心を開いた相手には犬っぽさは見せますよね、プロデューサーって」


菜々「凛ちゃんがハナコちゃんを見るような目に……」

908: 2020/01/25(土) 23:03:43 ID:HSgfaWD2
504

モバP「マリオになって危険が迫るギャラクシーでスターを見つけたのにほうき星の天文台に帰れなくて途方に暮れる夢を見た」

朋「それはPが現状に行き詰っていて不安を感じているのかも。だから変身したいのね」

モバP「そんなことはないつもりなんだがなあ」

朋「ま、あまり意味を気にしても、夢なんて何本立てで見たらほとんどは最後以外忘れているものでしょ?」

モバP「確かにな。それに変な既視感あったり超展開気味のフリーダムだし」

モバP「でも占い好きの朋がそれを言う?」

朋「だからあたしは夢占いはそこまで得意分野じゃないから!」

雪美「P……顔に出さない……悩み……多い……?」

モバP「そうだな。ベテルギウスの超新星爆発でガンマ線バーストが来るのではとか、各地の自然災害を見て明日は我が身ではないかとか」

朋「気持ちは分かるけどそんなだと幸せは逃げちゃうわ。プラス思考も必要よ」

モバP「杞憂であるのが一番なんだがね。雪美さん、慰めてけろ」

雪美「よしよし……大丈夫……。……私が……ついてる」


朋「ちょっとそこはあたしにも慰めさせなさいよ」

909: 2020/01/25(土) 23:04:43 ID:HSgfaWD2
505

モバP「雪美」

雪美「……何……?」

モバP「これはまだ未定で、仮の話として聞いてほしいが」

雪美「……うん……」

モバP「他の事務所と合同のプロジェクトが発足するかもしれない」

モバP「すると何人かウチのアイドルを選んでホスト側に派遣することになる可能性がある」

モバP「そこで、とりあえず雪美は行きたいか、志願できるか、一応聞いておきたい」

雪美「……はけん……?」

モバP「ああ」

雪美「……P……は……?」

モバP「俺は直接は関われない。そこのプロデューサーにしばらく預けることになる」

雪美「……えっ」

モバP「プロデューサーの候補は何人か挙がっているが、俺と付き合いがある人ばかりで、人柄も腕も信頼はできる」

雪美「……えっ」

910: 2020/01/25(土) 23:05:39 ID:HSgfaWD2
モバP「それに、ちひろさんもそっちにヘルプに行くことになるかもしれないからな」

雪美「……待って……本当……?」

モバP「……これは移籍ではないし、俺が担当を外れる訳でもない。アイドルとしてはステップアップになることだと思う」

モバP「……ただ、俺がいない、しばらく離れた環境に置かれることになっても、問題はないか?」

雪美「……」

雪美「…………P……」

モバP「……」

雪美「……」

雪美「……うん……平気……」

雪美「……あなたの……アイドルは……そんなに……やわじゃない……」

モバP「おお……それを聞いて安心した」

モバP「大袈裟かもしれないが業界は何があるか分からないから、日頃からこんな気構えを頭の片隅にでも持っておいてもらいたかった」

雪美「……話……そのものは……本当に……あるの……?」 


モバP「……作り話ですよ」 ……アヤシイ

911: 2020/01/25(土) 23:07:03 ID:HSgfaWD2
506

モバP「僕が先に好きだったのにってありますよね」

ちひろ「寝取られの派生みたいなものですか」

モバP「以前から気になっていたあの子が、貴族と結婚して届かぬ花になってしまった――この辛さ」

ちひろ「それは実際の経験ですか?」

モバP「いえ、映画の話です。感情移入はしました」

ちひろ「でも始まる前の関係ならそんなに未練も残らない気がしますね」

モバP「その前に募る思いや時間があるんですよ。あとは横から掠め取られてからの落差ですね」

モバP「普段の仲睦まじい様を見せつけられたり、ビデオレターが送られてきたり、そんなの自分が情けなくなって塞ぎ込んでしまいます」

ちひろ「ビデオレターを送るって確実に何か浅からぬ因縁があると思うんですけど」

ちひろ「私はネガティブに考えすぎて勘違いをしてすれ違いで拗れに拗れる、とかの方が面白いと思います」

モバP「泥沼劇が好きなんですねえ」

ちひろ「展開が型通りだとどうしても飽きてしまいますから、二転三転するなど想像の上を行ってほしいですね」

モバP「……」

ちひろ「……」

912: 2020/01/25(土) 23:08:49 ID:HSgfaWD2
モバP「雪美さんがレッスンから帰って来るのはまだかなー」

ちひろ「着地点を決めずにジャンプするのやめてくださいよ」

モバP「そこも私のチャームポイントです」

ちひろ「……」シラー

ちひろ「BSSやNTRに関して言いますと、プロデューサーさんは不特定多数の敵を作ってそうです」

モバP「……アイドルたちも学校とかで好意を持たれていたりはするでしょうからね」

モバP「それを俺が間男のようにかっさらってグヘヘなことやってるんだと」

モバP「俺を何だと思ってるんだ!」

ちひろ「セルフツッコミやめい。……でもまあ、世の皆さんはくれぐれも思い込みとかで自分の脳を破壊しないでもらいたいものです」

バタン!

きらり「ちわーっ☆ きらりん宅急便だよ! Pちゃんにお手紙だにぃ!」ハイ!

モバP「おう、きらりありがとう。……んーどれどれ」

『雪美ちゃんは預かった。返してほしくば双葉杏に休みを与えろ。誠意ある対応が無い場合はプロデューサーがBSSすることになるだろう。 Mr.X』

モバP「あんにゃろうめ、これは挑戦と見て良いな? きらり、この渡し主の元へ連れて行ってくれ」 オマカセアレ!


ちひろ「プロデューサーさんはプロデューサーさんで、どこかで一度女性関係で痛い目を見た方が良いかも分かりませんね」

913: 2020/01/25(土) 23:10:49 ID:HSgfaWD2
507

モバP「暖冬だな」

雪美「あたたかい……ね」

モバP「今年は雪美とかまくらを作って中で一緒に過ごしてみたかったのになあ」

ちひろ「都市部でかまくらを作るほどの積雪はもっと北国でもないと厳しいかと」

モバP「でも雪が降らないのだ」

雪美「……かまくらは……そんなに……快適……?」

モバP「キャンプでテントを張るようなもので、雰囲気を楽しむものであって機能的ではないかもな」

雪美「……かべ……地面……そのままだと……冷たい……」

モバP「中は暖かいと言うが、普通のかまくらは外よりは相対的に暖かいだけだからな。防寒具は脱げない」

モバP「でも、スウェーデンのアイスホテルなんて存在を知ってしまうと、自分も背中を丸めて収まるようなサイズじゃなくて、高級かまくらを作りたくなる」

雪美「……アイス……ホテル……。……氷の……お城の……イメージ」

モバP「雪の女王様が住んでいそうだな。実際は、内装はともかく外観はかまくらっぽいらしいぞ?」


ちひろ「その前に、ホテルでお城を連想してしまうのってよくあることなんでしょうか……?」

914: 2020/01/25(土) 23:11:58 ID:HSgfaWD2
508

雪美「……♪」 ←膝の上を独占中

テレレンテレレンテレレンテン テレレンテレレンテンテンテテテン オフロガワキマシタ

モバP「お、沸いたみたいね。雪美さんは、お風呂には入ります?」

雪美「……」フルフル

モバP「じゃあちょっくら入ってくるとします」ゴメンネ スクッ

雪美「あっ……」

――

ガラガラッ

モバP(まだ日が高い内からひとっ風呂浴びる……贅沢だなあ)

ザバッ パシャッ

モバP(さて、しっかり体を洗いたいが雪美を一人であまり待たせるのも悪い)

モバP(短い時間で大きな効果、密度の濃いバスタイムにするぞ)キリッ

ゴシゴシ シャカシャカ

――

915: 2020/01/25(土) 23:12:56 ID:HSgfaWD2
雪美「……」ポー

雪美「……」 ←1人でつまらない状態

雪美「……」 ←そうだ何かPにサプライズを仕掛けようと思いつく

雪美「……?」 ←何が良いだろう? と考えている

雪美「……!」ピコーン

雪美「……」 ←水着を着て突撃するのはどうかと考えている

雪美「……」 ←でもその前に出てきてしまったらどうしようと考えている

雪美「……」フルフル ←そもそも成功したとしてその後どうするのかと考えている

雪美「……」

雪美「……///」

雪美「……」フルフル ←大人しく待つことを選ぶ

――

モバP「雪美さん、上がりましたよ。お待たせ」


雪美「……もう少し……考える……時間……欲しい……」 ナンノハナシダ?

916: 2020/01/25(土) 23:16:15 ID:HSgfaWD2
509

モバP「こたつで食べるみかんは美味しいな」

雪美「……」コク

モバP「また、この一連のセッティングが我が家の和みを体現していて落ち着く」

雪美「……ふふっ」

モバP「……そこに雪美さんまで付いてくるんだから、ええなあ」ヘラヘラ

雪美「P……すっかり……ゆるい……表情……」

モバP「気が緩まったまま、ついみかんを食べ過ぎてしまいがちだ」

モバP「そして後に残されたみかんの皮の儚さよ」

紗南「あたしはこの場にいて良いのかな?」

モバP「おや。紗南はバーチャルの世界から戻ってきたようだね」

紗南「一休みだよ。ゲームは一日一時間、はちょっと厳しいと思うけど、一時間につき十分くらいの休憩は必要」パリッ

モバP「紗南はスナック菓子を箸で食べるんだな。コントローラーや携帯機を汚さないためか?」ア、ミカンドウゾ

紗南「あ、これ? そうだよ。マナーは良くないかもしれないけどね」

紗南「それと、今はみかんはいいや。食べ始めると意外と手が離せなくなるから」

917: 2020/01/25(土) 23:17:54 ID:HSgfaWD2
モバP「みかんは筋とか剥く性格だと時間がかかるよな。昔、給食の時はそれで苦労した」

雪美「……Pは……筋をむく……タイプ……」

モバP「本当は筋ごと気にしないで食べた方が、体には良いそうだがな」

紗南「筋は食感がね」

紗南「それにしても、みかんの皮を見ていると、Eversionを思い出すよ」

モバP「以前にチャンネルでプレイしていたアクションゲームか。主人公をみかんの皮呼ばわりは笑うが」

雪美「……みかんの皮が……アクション……。……面白そう……」

モバP・紗南「……」(´・ω・)(・ω・`)

モバP「あー……んー……まあ面白いかな? でも雪美くらいの歳の子にやらせて良いのかどうか」

紗南「ちょっとトラウマになるかもしれないし、ならないかもしれない」

雪美「あっ……。……こわい……ゲーム……?」

モバP「大体お察しの通り。これを明るいゲームだよと偽ってプレイさせる奴がいるなら、結構食わせ者かも」

雪美「そんな風に……言われると……結局……気になる……」 スマン


紗南「まあ、あたしもやったんだからさ。大丈夫だと思うよ」 ホントカ?

918: 2020/01/25(土) 23:24:38 ID:HSgfaWD2
510

モバP「小腹が空いた……こういう時は自販機のパンが食べたくなるなあ」

雪美「……それは……味が……変わった……パン……?」

モバP「いや、普通の菓子パンとかだよ」

ちひろ「敢えて自販機を指定する必要性とは何でしょうか?」

モバP「……自販機でパンを買うという優越感を味わいたいのかもしれません」

ちひろ「はぁ……。でも、一般的なパンってそんなに日持ちしませんよね?」

モバP「ところが自販機向きのパンというのがちゃんとありまして」

みちる「コモのパンは良いですよね! パネトーネ種が独特で……あ、差し入れにお持ちしました!」

モバP「おお、それだ。このコンビニとかスーパーではお目にかかれない袋――ありがとう!」

モバP「でも、ウチの事務所には無いのかしら。コモの自販機」

みちる「施設探索が足りませんね。実は一台、この346プロの中にもあるんですよ? そこで買って来ました!」

モバP「何と……それは知らなかった。というかオフィスの近くに無いんだが、一体どこだよ」

雪美「……今度……探してみよう……」


ちひろ「広すぎて把握できない我が職場」

919: 2020/01/25(土) 23:25:20 ID:HSgfaWD2
今日はここまで
ホットスパにスパゲティは無い

920: 2020/01/26(日) 17:40:28 ID:PO4Wu.lI

夕飯時のつまみをスナック菓子で済ます場合は箸で食べる派


to be continued...→


引用: モバP「雪美さんといっしょ」