598:◆tsGpSwX8mo 2013/10/19(土) 22:17:59.15 ID:A94+1drMo
599: 2013/10/19(土) 22:18:33.75 ID:A94+1drMo
京華学院。
そこで行われるのが秋炎絢爛祭である。
その中に少女、鷺沢文香はいた。
友達といるわけでもなく、一人でいるのには理由がある。
「……どうしよう」
そう、道に迷ったのだ。
この京華学院は教科書を買うより先に地図を買えと言われているほど広い。
だが、文香はその地図を家に忘れてしまったのである。
「ちゃんと鞄に入れたと思ったんだけどなぁ……」
だが、ぼやいても地図が歩いてくるわけでもない。
取り合えず、この敷地内にいるであろう友人を探すこと一時間。結果、この様である。
そこで行われるのが秋炎絢爛祭である。
その中に少女、鷺沢文香はいた。
友達といるわけでもなく、一人でいるのには理由がある。
「……どうしよう」
そう、道に迷ったのだ。
この京華学院は教科書を買うより先に地図を買えと言われているほど広い。
だが、文香はその地図を家に忘れてしまったのである。
「ちゃんと鞄に入れたと思ったんだけどなぁ……」
だが、ぼやいても地図が歩いてくるわけでもない。
取り合えず、この敷地内にいるであろう友人を探すこと一時間。結果、この様である。
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それは、なんでもないようなとある日のこと。
それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。
~中略~
「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
600: 2013/10/19(土) 22:20:10.35 ID:A94+1drMo
慌てても仕方がない。周囲を確認して今ここがどこかを把握しよう。
キョロキョロと回りを見渡す文香。
すると、なんだかおかしなものが目に入った。
それは肉屋のレジ袋だった。中にはそこで買ったのだろう品物が入っている。それが、トコトコと歩いているのだ。
「……?」
首をかしげる文香。
暫く見ていると、レジ袋が転んだ。どうやら石につまずいたらしい。レジ袋が前に放り出される。
すると、いままでレジ袋に隠れて見えなかった部分が見えた。そこには小人がいた。
「……わからないわ」
小人は若干涙目でレジ袋から飛び出してしまった品物を広い集める。
いたたまれなくなって、文香はそれを手伝うことにした。
無言で品物を広い集める。
「わかるわ!」
品物を集め、小人に手渡すと、小人は小さな体をおるようにして鳴き声を発した。たぶん、彼女?なりのお礼なのだろう。
「気を付けて歩いてね……」
そう言って歩き出そうとする文香を、小人が引き留めた。
キョロキョロと回りを見渡す文香。
すると、なんだかおかしなものが目に入った。
それは肉屋のレジ袋だった。中にはそこで買ったのだろう品物が入っている。それが、トコトコと歩いているのだ。
「……?」
首をかしげる文香。
暫く見ていると、レジ袋が転んだ。どうやら石につまずいたらしい。レジ袋が前に放り出される。
すると、いままでレジ袋に隠れて見えなかった部分が見えた。そこには小人がいた。
「……わからないわ」
小人は若干涙目でレジ袋から飛び出してしまった品物を広い集める。
いたたまれなくなって、文香はそれを手伝うことにした。
無言で品物を広い集める。
「わかるわ!」
品物を集め、小人に手渡すと、小人は小さな体をおるようにして鳴き声を発した。たぶん、彼女?なりのお礼なのだろう。
「気を付けて歩いてね……」
そう言って歩き出そうとする文香を、小人が引き留めた。
601: 2013/10/19(土) 22:21:00.39 ID:A94+1drMo
「え?」
「わかるわ!わかるわ!」
くいくいと、まるでこっちに来いとでも言うように服を引っ張る小人。
「なに?」
「わかるわ!」
取り合えず、着いていってみることにした。
「わかるわ!わかるわ!」
くいくいと、まるでこっちに来いとでも言うように服を引っ張る小人。
「なに?」
「わかるわ!」
取り合えず、着いていってみることにした。
602: 2013/10/19(土) 22:22:18.88 ID:A94+1drMo
暫く歩き、露店が出ている地上通路に出た。
溢れ変える人の数に、文香は目眩がした。
小人が人々の足に隠れて見えづらいが、なんとか見落とさずに着いていく。
そして、ついに小人の目的地にたどり着いた。
「いらっしゃい!ソーセージ安いよ!食ってくかい?」
そこはどうやらソーセージの屋体らしい。筋骨粒々のゴツい男がソーセージを作っている。
「お、かわしまさん。お使いごくろーさん」
屋体のカウンターの上にのり、レジ袋を渡す小人、かわしまさんの頭を撫でる男。
「わかるわ♪」
かわしまさんは誉められて嬉しそうだ。それを見て思わず頬を綻ばすと、男がこちらにきずいた。
「お、姉ちゃん。ありがとうよ、かわしまさんの手伝いをしてくれてよ」
「あ、いえ、そんな。大したことじゃ」
「お礼にどうだい?ソーセージ」
そう言ってソーセージを手渡すそうとするおじさん。
「そんな、悪いですよ」
恐縮する文香におじさんは言った。
「いいよ、いいよ。食え」
やや強引にソーセージを手渡された。
「それじゃぁ、いただきます」
一口食べてみると、それはとてもおいしかった。
「どうだい?うまいか?」
溢れ変える人の数に、文香は目眩がした。
小人が人々の足に隠れて見えづらいが、なんとか見落とさずに着いていく。
そして、ついに小人の目的地にたどり着いた。
「いらっしゃい!ソーセージ安いよ!食ってくかい?」
そこはどうやらソーセージの屋体らしい。筋骨粒々のゴツい男がソーセージを作っている。
「お、かわしまさん。お使いごくろーさん」
屋体のカウンターの上にのり、レジ袋を渡す小人、かわしまさんの頭を撫でる男。
「わかるわ♪」
かわしまさんは誉められて嬉しそうだ。それを見て思わず頬を綻ばすと、男がこちらにきずいた。
「お、姉ちゃん。ありがとうよ、かわしまさんの手伝いをしてくれてよ」
「あ、いえ、そんな。大したことじゃ」
「お礼にどうだい?ソーセージ」
そう言ってソーセージを手渡すそうとするおじさん。
「そんな、悪いですよ」
恐縮する文香におじさんは言った。
「いいよ、いいよ。食え」
やや強引にソーセージを手渡された。
「それじゃぁ、いただきます」
一口食べてみると、それはとてもおいしかった。
「どうだい?うまいか?」
603: 2013/10/19(土) 22:22:50.88 ID:A94+1drMo
「おいしいです、とても」
「そりゃあよかった」
おじさんはニッと笑った。
「そりゃあよかった」
おじさんはニッと笑った。
604: 2013/10/19(土) 22:23:52.70 ID:A94+1drMo
屋体を出て、再びあるきだす文香。
手には先ほどおじさんからもらった地図がある。道に迷って困っている事を伝えたら譲ってくれたのだ。
地図を見ながら、目的地を目指す。
文香の目的地、それは古本屋だった。
学園祭自体にはあまり興味がないが、本には興味があるので、いってみることにしたのだ。
「たぶん、この辺りに……」
見てみると、文香の立つ数メートルきに、『古本屋』とだけ書かれたテントを発見した。
そこに向かって特効する文香。
テントの下に入る文香。
そこにはテーブルが置いてあって、本が積んであった。
だが、文香は今、目の前に積んである本よりももっと違うものに目を奪われていた。
「お、叔父さん……!」
そう、そこには鷺沢文香の叔父、鷺沢覚が座って本を読んでいた。
「……ん?」
文香の声に反応して、覚は本から目を放し顔をあげる。
「おぉ、文香じゃないか。久しぶりだな」
覚は事も無げに言う。
「久しぶりって……。ずっとお店を留守にして、ずっとどこにいってたんですか?」
怒ったように言う文香をなだめるように覚は言った。
「それは、ごめん。ちょっとほしい本があってね。ずっと探し回ってたんだよ」
それを聞いて文香は呆れたようにため息をついた。
「ほんとにもう……。いつも本以外のことにはまったく無頓着なんだから……。お店もずっと留守にして」
いつになく喋る文香。これを近所の子供たちがみたら絶句するに違いない。
手には先ほどおじさんからもらった地図がある。道に迷って困っている事を伝えたら譲ってくれたのだ。
地図を見ながら、目的地を目指す。
文香の目的地、それは古本屋だった。
学園祭自体にはあまり興味がないが、本には興味があるので、いってみることにしたのだ。
「たぶん、この辺りに……」
見てみると、文香の立つ数メートルきに、『古本屋』とだけ書かれたテントを発見した。
そこに向かって特効する文香。
テントの下に入る文香。
そこにはテーブルが置いてあって、本が積んであった。
だが、文香は今、目の前に積んである本よりももっと違うものに目を奪われていた。
「お、叔父さん……!」
そう、そこには鷺沢文香の叔父、鷺沢覚が座って本を読んでいた。
「……ん?」
文香の声に反応して、覚は本から目を放し顔をあげる。
「おぉ、文香じゃないか。久しぶりだな」
覚は事も無げに言う。
「久しぶりって……。ずっとお店を留守にして、ずっとどこにいってたんですか?」
怒ったように言う文香をなだめるように覚は言った。
「それは、ごめん。ちょっとほしい本があってね。ずっと探し回ってたんだよ」
それを聞いて文香は呆れたようにため息をついた。
「ほんとにもう……。いつも本以外のことにはまったく無頓着なんだから……。お店もずっと留守にして」
いつになく喋る文香。これを近所の子供たちがみたら絶句するに違いない。
605: 2013/10/19(土) 22:25:27.53 ID:A94+1drMo
「はは、よく言われるよ。まぁ、もう少ししたら取り合えず家に帰るから」
「……それなら、いいですけど」
「いや、本当に悪かったね。僕の留守の間にずっと店番を押し付けちゃって」
「それは、あまり気にしてません。別に、嫌ではありませんし……」
「そうかい?」
「はい」
そうして二人でしばらくの間話し込んでいたときだった。
「……ん?」
文香が足元に目を向けた。
「どうかしたかい」
覚もテーブルから身を乗り出して文香の足元をみる。
「…………」
そこには文香にそっくりな小人がいた。首を上に向けている。目線はテーブルの上の本に向けられていた。
「……」
目がキラキラと宝石のように輝いている。
「あー、君?」
その文香にそっくりな小人に声をかける覚。
「………!」
小人はビクッと体を震わせるとうつむいてしまった。
「……もしかして、本がほしいのかい?」
とたん顔をあげぶんぶんと頭を縦にふる小人。
「あぁ、なるほど」
文香は察した。この子、本が欲しいけど、背が小さくてテーブルの上に手が届かないのか。
それを察して文香は小人を抱き抱える。
「見える?」
小人はこくこくと頷いた。そしていくつかの本を指差す。それを文香がとってあげた。
三冊ほど本を選び終えると、小人は首からぶら下げていた巾着袋を手にとり、その中からペンとメモ帳を取り出した。そこに文字を書き込む。
『いくらですか?』
「……文字書けるんだ。三冊で120円だよ」
それを聞くと、小人は巾着から硬貨を出すと、覚に手渡した。
「まいど」
小人は早く本が読みたいのか、早足にテントから出ていった。
「……それなら、いいですけど」
「いや、本当に悪かったね。僕の留守の間にずっと店番を押し付けちゃって」
「それは、あまり気にしてません。別に、嫌ではありませんし……」
「そうかい?」
「はい」
そうして二人でしばらくの間話し込んでいたときだった。
「……ん?」
文香が足元に目を向けた。
「どうかしたかい」
覚もテーブルから身を乗り出して文香の足元をみる。
「…………」
そこには文香にそっくりな小人がいた。首を上に向けている。目線はテーブルの上の本に向けられていた。
「……」
目がキラキラと宝石のように輝いている。
「あー、君?」
その文香にそっくりな小人に声をかける覚。
「………!」
小人はビクッと体を震わせるとうつむいてしまった。
「……もしかして、本がほしいのかい?」
とたん顔をあげぶんぶんと頭を縦にふる小人。
「あぁ、なるほど」
文香は察した。この子、本が欲しいけど、背が小さくてテーブルの上に手が届かないのか。
それを察して文香は小人を抱き抱える。
「見える?」
小人はこくこくと頷いた。そしていくつかの本を指差す。それを文香がとってあげた。
三冊ほど本を選び終えると、小人は首からぶら下げていた巾着袋を手にとり、その中からペンとメモ帳を取り出した。そこに文字を書き込む。
『いくらですか?』
「……文字書けるんだ。三冊で120円だよ」
それを聞くと、小人は巾着から硬貨を出すと、覚に手渡した。
「まいど」
小人は早く本が読みたいのか、早足にテントから出ていった。
606: 2013/10/19(土) 22:30:58.13 ID:BzyK9sM+o
「なんだったんでしょう、今の子……」
「まぁ、こんな時代だしなんでもありなんじゃない?」
覚はお気楽だった。
「でも、今の子文香にそっくりだっな」
「そうでしょうか?」
「うん。可愛いところとか、特にそっくりだ」
とたん、顔が赤くなる文香。
「お、叔父さん!」
「ははは、怒るなよ。かわいい顔が台無しだよ?」
それを聞いてさらに顔が赤くなるのを感じた。
「も、もう叔父さんなんて知らない!」
文香はテントからでた
覚はそれをにやにやしながら見ていた。
数分後、本を買うのを忘れて出ていった文香が、気まずそうな顔をしながら戻ってきたのだった。
「まぁ、こんな時代だしなんでもありなんじゃない?」
覚はお気楽だった。
「でも、今の子文香にそっくりだっな」
「そうでしょうか?」
「うん。可愛いところとか、特にそっくりだ」
とたん、顔が赤くなる文香。
「お、叔父さん!」
「ははは、怒るなよ。かわいい顔が台無しだよ?」
それを聞いてさらに顔が赤くなるのを感じた。
「も、もう叔父さんなんて知らない!」
文香はテントからでた
覚はそれをにやにやしながら見ていた。
数分後、本を買うのを忘れて出ていった文香が、気まずそうな顔をしながら戻ってきたのだった。
607: 2013/10/19(土) 22:31:48.04 ID:BzyK9sM+o
鷺沢覚
鷺沢文香の叔父であり、古書店『鷺沢古書堂』の店主。生粋のビブリオマニアでほしい本が絡むと、それをどんなてを使ってでも手に入れようとする。欲しい本を探して旅をしているので、店は専ら文香に任せっきりである。今は『アカシックレコード』や古の魔導書を探しているらしい。少し嫌みっぽくてよく文香をからかっているが、基本的には心優しい。
さぎさわさん
鷺沢文香そっくりのぷちどる。本が大好き。鳴き声はなく、基本的には筆談で会話する。
古本屋
覚が開いている秋炎絢爛祭で開いている古本屋。どれでも一冊三十円。これをきにあなたも文学の世界を堪能されてはいかがですか?
鷺沢古書堂
鷺沢覚の古本屋。人の歴史のつまった書が集まる場所。すこし目立たない場所にあるため、客は少ないが、貴重な本との出合いがそこにはある。
鷺沢文香の叔父であり、古書店『鷺沢古書堂』の店主。生粋のビブリオマニアでほしい本が絡むと、それをどんなてを使ってでも手に入れようとする。欲しい本を探して旅をしているので、店は専ら文香に任せっきりである。今は『アカシックレコード』や古の魔導書を探しているらしい。少し嫌みっぽくてよく文香をからかっているが、基本的には心優しい。
さぎさわさん
鷺沢文香そっくりのぷちどる。本が大好き。鳴き声はなく、基本的には筆談で会話する。
古本屋
覚が開いている秋炎絢爛祭で開いている古本屋。どれでも一冊三十円。これをきにあなたも文学の世界を堪能されてはいかがですか?
鷺沢古書堂
鷺沢覚の古本屋。人の歴史のつまった書が集まる場所。すこし目立たない場所にあるため、客は少ないが、貴重な本との出合いがそこにはある。
608: 2013/10/19(土) 22:33:40.69 ID:BzyK9sM+o
これで投下終了です。
・鷺沢さんの叔父さんが古本屋を開いています。よかったら来てね
・さぎさわさんが学園のどこかにいます。困ってたら助けてあげてね
お目汚し失礼しました。
・鷺沢さんの叔父さんが古本屋を開いています。よかったら来てね
・さぎさわさんが学園のどこかにいます。困ってたら助けてあげてね
お目汚し失礼しました。
609: 2013/10/19(土) 22:37:17.32 ID:Xehqj/jyO
乙ー
ぷちどる達カワイイな。文香もカワイイ
そして、おじさんの今後が気になる…
ぷちどる達カワイイな。文香もカワイイ
そして、おじさんの今後が気になる…
【次回に続く・・・】
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