1: 2016/06/06(月) 23:06:13.06 ID:woxo9nyM.net
※短編


――お昼休み――

花陽「飼育委員の仕事してたらすっかり遅くなっちゃった」

花陽「お腹すいたなぁ」

花陽「凛ちゃんと真姫ちゃんは先に食べ終わったみたいだし、今日は一人で食堂に行こっと」

花陽「あれ…?ご飯物のメニューの食券が完売してる?」

花陽「定食もないし…何かあったのかなぁ?」

2: 2016/06/06(月) 23:06:44.57 ID:woxo9nyM.net
花陽「すいませ~ん」

花陽「今日お米のメニューって…」

花陽「ええっ!?」

花陽「そ…そうなんですか…」

花陽「い…いえ…そんなに謝らないでください!」

花陽「だ…大丈夫ですから…」

3: 2016/06/06(月) 23:07:06.35 ID:woxo9nyM.net
花陽「はぁ…お米の発注忘れちゃったみたいで今日は麺料理だけなんだ…」

花陽「購買行っておにぎりでも買ってこよっと」

花陽「麺でも良かったんだけど、やっぱりお米食べないと元気でないし…」

花陽「はぁ…炊き立てのお米が良かったなぁ…」

4: 2016/06/06(月) 23:07:35.52 ID:woxo9nyM.net
――購買――

花陽「…」

花陽「ない…」

花陽「おにぎりも売り切れ……」

花陽「残ってるのは…パンだけかぁ…」

花陽「力でないけど…これで我慢しないと…」

5: 2016/06/06(月) 23:08:08.82 ID:woxo9nyM.net
花陽「今日は部室で食べよう…」

花陽「誰もいないみたい…ちょっと寂しいけどいいや…」

花陽「はあ…ちょっと疲れちゃった…」

花陽「まだ時間あるし…」ウトウト

花陽「少しならいいよね…」




花陽「あ!?もう授業始まっちゃう!」

花陽「急がないと…遅刻しちゃう!」

6: 2016/06/06(月) 23:08:41.78 ID:woxo9nyM.net
花陽(なんとか授業には間に合ったけど)

花陽(お昼ご飯食べ損ねちゃった…)

花陽(お腹すいたなぁ)

花陽(授業の内容全く入って来ないし…)

7: 2016/06/06(月) 23:09:21.55 ID:woxo9nyM.net
花陽(お米たべたいなぁ…)

花陽(頭の中がお米で満たされてきました…)

花陽(はぁ…お米食べたいなぁ…)

花陽(お米食べたいお米食べたい)

花陽(お米食べたいお米食べたいお米食べたいお米食べたい)

8: 2016/06/06(月) 23:09:51.63 ID:woxo9nyM.net
「小泉!!」

花陽「はい!お米食べたいです!!」

花陽「あっ…」

「…廊下に立ってなさい」

花陽「はい…」

9: 2016/06/06(月) 23:10:46.56 ID:woxo9nyM.net
花陽「ご飯は食べられないし…廊下に立たされるし…」

花陽「今日はダメダメだなぁ…」

花陽「あれ…?もしかして…?」

花陽「今…こっそり外に出かければ…お米が食べられるかも…?」

花陽「お財布は持ってるし、こうなったら行くしかないよね…」

花陽「それじゃあ、いってきまーす」コソコソ

10: 2016/06/06(月) 23:11:19.19 ID:woxo9nyM.net
花陽「目指すは近くのコンビニです!」

花陽「授業中の廊下ってなんだかワクワクするかも」

花陽「ってこんな事考えてる場合じゃないよね…」

花陽「ばれないように急がないと…」

花陽「でも…意外と見つからないみたい…」

11: 2016/06/06(月) 23:11:49.76 ID:woxo9nyM.net
花陽(ってもうそろそろ玄関に着くし…)

花陽(この調子で脱出できれば…お米が食べられます!)

花陽(玄関に着いたけど…誰もいないし脱出ですっ!!)

花陽(正門から出るとばれるし…裏門から出よっと)

12: 2016/06/06(月) 23:12:22.32 ID:woxo9nyM.net
――コンビニ――

花陽「ない…おにぎりもお弁当もない…」

花陽「こうなったら…最終手段の…」

花陽「ご飯パックもない…」

花陽「お米はどこに行ってしまったの…」

14: 2016/06/06(月) 23:12:58.67 ID:woxo9nyM.net
花陽「他の店に行くしか…」

花陽「ってもう時間だし…帰ろう…」

フラッ

花陽「あれ…お腹が空いて…もう…だめ…」

バターン

17: 2016/06/06(月) 23:13:26.19 ID:woxo9nyM.net
???「起きなさい」

花陽「あれ?」

花陽「あ…あなたは…!」

???「私はケーキの神ミナリンスキー」

花陽「神様…?」

18: 2016/06/06(月) 23:14:06.08 ID:woxo9nyM.net
???「私はこの世からお米を消しました」

花陽「そ…そんなぁ」

???「そのかわりに、これを差し上げます」

花陽「これは…ケーキ?」

???「そうです、古い言葉にお米がなければケーキを食べればいいというものがあります」

花陽「…」

19: 2016/06/06(月) 23:14:44.54 ID:woxo9nyM.net
花陽「そうですね!これから毎日ケーキを食べればいいんですね!!」

???「その通りです!!」

花陽「これから毎日楽しいケーキライフが待ってるんだ♪」

???「他にもいろいろなお菓子をご用意してますよ」

花陽「お米がなくてもお菓子があれば生きていけるんだぁ♪」

花陽「あははは♪」

???「うふふふふ♪」

花陽「あははははは♪」

20: 2016/06/06(月) 23:15:16.68 ID:woxo9nyM.net
ことり「うふふふふ♪」

にこ「ア…アンタ何してるのよ…」

ことり「えっ!?に…にこちゃん…」

にこ「花陽になにしてるのよ…」

にこ「寝てる人の隣で笑ってて気味悪いわ…」

ことり「ひどい…」

21: 2016/06/06(月) 23:15:46.09 ID:woxo9nyM.net
にこ「で、なにしてたのよ…」

ことり「かよちゃんが起きないからちょっとイタズラを…」

にこ「寝てる花陽のまわりにケーキとかお菓子置いて?」

ことり「お米がないってうなされてたから…」

ことり「代わりにお菓子ならあるよって教えてあげたの…」

22: 2016/06/06(月) 23:16:09.67 ID:woxo9nyM.net
にこ「花陽…かわいそうに…」

ことり「でも幸せそうだし…」

にこ「幸せそうだからって…」

花陽「えへへへ♪」スピー

にこ「まあいいか」




おわり

25: 2016/06/06(月) 23:22:44.60 ID:0ygSCFn9.net
乙、優しい世界だった

引用: 花陽「音ノ木坂学院からお米が消えたなら」