1: 2017/10/02(月) 00:11:43.41 ID:/UtXYiI9.net
千歌「えー!? いいじゃーん」

千歌「ほらほら、たまには果南ちゃんがチカに甘えてよー」

果南「無理無理。千歌のようになんて恥ずかしくてできないよ」

千歌「じゃあ私っていつも恥ずかしいってこと!?」

果南「そうじゃなくて。ほら、千歌はそういう性格で」

果南「おまけにお姉さんがふたりいて自然とそういうふうにできるけど、私は――」

2: 2017/10/02(月) 00:12:49.46 ID:/UtXYiI9.net
千歌「だったら練習すればいいよ」

果南「へ?」

千歌「うちにしばらく泊まり込んでさ。志満姉や美渡姉、そして私に甘えようよ」

果南「ていうか、何で甘えさせようとするの?」

千歌「だって、私Aqoursのリーダーだもん」

果南「?」

3: 2017/10/02(月) 00:13:43.75 ID:/UtXYiI9.net
千歌「リーダーはメンバーを包み込む、ほーよーりょくが必要だって聞いたんだー」

果南「つまり、千歌は自分のために私を利用したいわけだ」

千歌「り、利用なんて人聞き悪いよ」

果南「それは冗談として。そういうことならもっと適任がいるんじゃない?」

果南「それこそマルとかルビィとか」

4: 2017/10/02(月) 00:14:29.50 ID:/UtXYiI9.net
千歌「ちっちっち、分かってないなあ」

千歌「メンバー随一のほーよーりょくを持つと定評のある果南ちゃんが相手だからこそだよ」

千歌「私が果南ちゃんを甘やかせば、チカがAqoursナンバーワンのほーよーりょくってこと」

果南「そういうもんかな?」

千歌「そういうもんだよ」

5: 2017/10/02(月) 00:15:10.27 ID:/UtXYiI9.net
果南「うーん、でもやっぱり――」

千歌「いいから甘えてよー!」

千歌「甘えて甘えて甘えてーーー!」ジタバタ

果南「ああもう、分かった、分かったから大声出さないで」

千歌「わーい!」

果南「ハァ、それじゃおじいに言ってくるね。しばらく千歌の家に泊まるって」

千歌「強化合宿なのだー」

6: 2017/10/02(月) 00:15:53.77 ID:/UtXYiI9.net
千歌「ただいまー」

果南「お邪魔しまーす」

志満「あら、いらっしゃい」

千歌「果南ちゃん、しばらくウチに泊まるから」

志満「そうなの、じゃあお部屋用意しないと」

千歌「いいのいいの。果南ちゃんは私の部屋で寝泊まりするから」

果南「そうみたいです」

美渡「おお果南。お久しぶりぶりざえもんじゃーん」

果南「こんにちは」

7: 2017/10/02(月) 00:16:33.65 ID:/UtXYiI9.net
〈千歌の部屋〉


千歌「果南ちゃんはベッドがいい?」

果南「ううん、床でいいよ」

千歌「ブー!」

果南「え?」

千歌「これは甘え合宿だよ!」

果南「うん、それで?」

8: 2017/10/02(月) 00:17:11.40 ID:/UtXYiI9.net
千歌「わがまま言わなきゃダメじゃん!」

果南「わがままと甘えは違うような……」

千歌「細かいことはいいの」

果南「でも、どうすればいいの?」

千歌「それはもちろん」

9: 2017/10/02(月) 00:17:52.16 ID:/UtXYiI9.net
千歌「『チカぁ///果南にベッド譲ってぇ///』って感じで」

果南「……」

千歌「はい!」

果南「///」

果南「無理、できない」

千歌「できないって言わない!」

果南「でもぉ」

10: 2017/10/02(月) 00:18:24.75 ID:/UtXYiI9.net
千歌「早く早く」

果南「ああもう分かったよ」

果南「チカァ、私にベッドゆずってぇ///」

千歌「うーん」

果南「ダメ?」

11: 2017/10/02(月) 00:35:31.28 ID:/UtXYiI9.net
千歌「ダメってわけじゃないけど…」

果南「けど?」

千歌「何か違和感があるんだよね」

果南「だから言ったじゃん」

千歌「ねね、もう一回」

果南「えー」

12: 2017/10/02(月) 00:36:05.36 ID:/UtXYiI9.net
千歌「お願い」パン

果南「分かったよ」

果南「チカァ、私にベッドゆずってぇ///」

千歌「あ、今度は譲りたくなった」

果南「え?」

13: 2017/10/02(月) 00:36:33.33 ID:/UtXYiI9.net
千歌「果南ちゃん、意外と甘え上手なんじゃない」

果南「やめてよ、恥ずかしい」

千歌「恥は捨てないと!これは甘え合宿だよ!」

果南「うーん、まあそうだね」

14: 2017/10/02(月) 00:37:13.62 ID:/UtXYiI9.net
果南「で、千歌は本当にベッド譲るの?」

千歌「うん!」

果南「じゃ、お言葉に甘えようかな」

千歌「私は床で寝るね」

果南「大丈夫?」

千歌「もちろん!」

果南「ありがと、千歌」

千歌「リーダーなら当然なのだ」

15: 2017/10/02(月) 00:43:08.14 ID:/UtXYiI9.net
果南「あ、そうだ」

千歌「どうしたの?」

果南「やっぱり床で寝るのは千歌がかわいそうだから」

果南「コホン」

果南「チカァ、私と一緒のベッドで寝よぉ」

千歌「!///」

16: 2017/10/02(月) 00:43:36.06 ID:/UtXYiI9.net
千歌「か、果南ちゃん!?」

果南「いいじゃん、昔はよく一緒のベッドで寝たでしょ?」

千歌「で、でも…」

果南「おねがぁい」

千歌「///」

17: 2017/10/02(月) 00:44:05.10 ID:/UtXYiI9.net
千歌「もう、果南ちゃんは甘えんぼなんだから」

果南「どう?結構いい生徒でしょ?」

千歌「うん!」

果南「この調子で包容力を身につけて、立派なリーダーになってね」

18: 2017/10/02(月) 00:44:40.29 ID:/UtXYiI9.net
千歌「なれるかなあ」

果南「コラ、ならなきゃ私が頑張っている甲斐がないでしょ」

千歌「う、うん、そうだね。頑張るよ」

果南「ふふ、いい子いい子」ナデナデ

千歌「えへへ、果南ちゃ~ん」スリスリ

千歌「――って、私が甘えちゃだめだよ!」

20: 2017/10/02(月) 00:48:07.64 ID:/UtXYiI9.net
《夜》


千歌「じゃ、お休みなさーい」

果南「お休みなさい」

千歌「……」

果南「……」

千歌「ねえ果南ちゃん」

果南「ん?」

21: 2017/10/02(月) 00:48:57.89 ID:/UtXYiI9.net
千歌「思ったより密着してるね」

果南「そうだね」

千歌「ごめんね、狭いベッドで」

果南「ふふ、全然狭くないよ」

22: 2017/10/02(月) 00:50:50.88 ID:/UtXYiI9.net
果南「じゃあ千歌、レッスン1だよ」

千歌「え?」

果南「私のことを思いっきり甘やかしてね」

果南「チカ…」

果南「ハグ…して…」

24: 2017/10/02(月) 00:53:40.51 ID:/UtXYiI9.net
千歌「ハグぅ!?」

果南「そ」

千歌「できるかなあ」

果南「さ、思いっきり」

26: 2017/10/02(月) 00:56:37.19 ID:/UtXYiI9.net
千歌「えい」

  ハグ

果南「あはは、いい感じだよ、千歌」

千歌「何か恥ずかしいなあ」

果南「だめだめ、恥ずかしがらない」

千歌「いつも果南ちゃんからしてもらってたから」

千歌「ちょっと新鮮な感じ」

果南「私も、千歌にハグされて同じ気分」

27: 2017/10/02(月) 01:00:21.56 ID:/UtXYiI9.net
   ・
   ・ 
   ・

千歌「zzz」

果南「千歌ってば、ずっとハグしたまま寝ちゃったよ」

果南「これじゃあ私が甘やかしてるみたい」

果南「ふふ、まあいいか」

果南「お休み、千歌」ギュ

34: 2017/10/03(火) 00:26:19.49 ID:YGAonXYz.net
〈翌日〉


千歌「ふわあ」

果南「zzz」

千歌「あれ?なんで果南ちゃんがベッドに?」

千歌「…あ、そっか、甘え合宿だっけ」

果南「ん……」パチ

千歌「あ、おはよう、果南ちゃん」

果南「おはよう、千歌」

35: 2017/10/03(火) 00:40:14.44 ID:YGAonXYz.net
千歌「ごちそうさまでした」

果南「ごちそうさまでした」

千歌「ねね、今日はどうする?」

果南「ショッピングにでも出かけようか」

千歌「いいね、賛成」

37: 2017/10/03(火) 01:05:51.30 ID:YGAonXYz.net
千歌「ふう、いっぱい洋服買っちゃった」

果南「私も」

千歌「そろそろお腹すいてきたね」

果南「もう昼過ぎだもんね」

千歌「あ、あそこのファミレス入ろうよ」

果南「うん、そうしよう」

  イラッシャイマセー

千歌「果南ちゃん何にする?」

果南「ハンバーグにしようかな」

千歌「じゃあ私はこのステーキにしよ」

38: 2017/10/03(火) 01:11:22.14 ID:YGAonXYz.net
  ・
  ・
  ・

  オマチドウサマデース

千歌「うわあ、おいしそう」

果南「こっちもだよー」

千歌「いただきまーす」

果南「うん、おいしい」

千歌「ほんとだね」

果南「あ、そうだ千歌」

果南「ここでも甘えてみようか?」

千歌「え?」

果南「チカァ、あーん」

千歌「か、果南ちゃん///」

果南「私だって恥ずかしいんだよ」

果南「でもこれも千歌のためだと思って」

千歌「私のため…」

千歌「うん、分かった!」

千歌「はい、果南ちゃん、あーん」

果南「あーむ」

果南「……」モグモグ

果南「うん、いいお肉」

千歌「果南ちゃん私にも」

千歌「あーん」

果南「はい、どうぞ」

千歌「……」パク モグモグ

千歌「うーん、おいしい!」

41: 2017/10/04(水) 00:28:46.20 ID:qImjS+8t.net
〈夜〉


果南「ねえ千歌」

千歌「なに?」

果南「一緒にお風呂入らない?」

千歌「お風呂?」

果南「そ」

千歌「うん、いいよ」

42: 2017/10/04(水) 00:29:34.93 ID:qImjS+8t.net
  カポーン


果南「いいお湯だねー」

千歌「そうだねー」

果南「あ、そうだ千歌。ここでも甘えてみようか」

千歌「なになに」

果南「私の背中ごしごしして」

千歌「おっけー」

果南「こうやってもらうのも久しぶりだね」

千歌「そうだね、小さい頃はよく一緒に入ってたけど」

果南「これからは毎日入りたいなあ」

千歌「ちょ、ちょっと果南ちゃん」

果南「いや?」

千歌「いやじゃないけど」

果南「しょうがないよ、これは甘え合宿なんだから」

千歌「そ、そっか、甘え合宿だもんね」

43: 2017/10/04(水) 00:41:39.16 ID:qImjS+8t.net
〈3日後〉


果南「ふう、甘えた甘えた」

千歌「私も結構甘えられた気がする」

果南「それじゃあ合宿はひとまず終わりでいいかな」

千歌「え?」

果南「合宿で培った包容力を、みんなにも見せるんだよ」

千歌「う、うん」

千歌(なんだろう、終わってほしくないような)

果南「それじゃ、じゃあね」

千歌「うん、また明日ね」

44: 2017/10/04(水) 00:56:03.83 ID:qImjS+8t.net
《翌日》


千歌「あ、果南ちゃんだ」

千歌「おーい、果南ちゃ――」

果南「ルビィはかわいいなあ」スリスリ

ルビィ「ど、どうしたんですか?」

果南「ねえルビィ、ハグしてぇ」

ルビィ「か、果南さん///」

善子「ちょっと、どうしたのよこれは」

花丸「果南さんが急に甘えん坊になったずら」

果南「ルビィ、早くぅ」

果南「次は善子に抱いてもらうんだから」

善子「んな!?」

45: 2017/10/04(水) 01:01:48.53 ID:qImjS+8t.net
千歌「ちょっと果南ちゃん、何やってるの!?」

果南「ああ、千歌」

果南「いやさ、甘えるのも結構癖になってきて」

果南「せっかくだからAqoursの下級生たちに甘えようかなって」

千歌「そ、そんな」

千歌「そんなのダメ!」

果南「千歌?」

千歌「果南ちゃんはいつもの通りお姉さんでいて」

果南「まあいいじゃんたまには」

果南「反対する理由もないでしょ?」

千歌「それはそうだけど…」


千歌(何だろう、でも果南ちゃんにはチカだけに甘えてほしい)

50: 2017/10/05(木) 01:18:18.00 ID:p1A8ueeH.net
果南「曜、ハグぅ」

曜「わわ、どうしたの果南ちゃん」

果南「ハグしてぇ」

曜「何かよくわかんないけど――はい」ハグ

千歌「……」イライラ

梨子「ち、千歌ちゃん、なんか怒ってない?」

千歌「え、べつにー」

果南「梨子もハグぅ」

梨子「か、果南さん///」

千歌「……」イライラ

51: 2017/10/05(木) 01:19:16.55 ID:p1A8ueeH.net
曜「甘え合宿?」

果南「そう、千歌を包容力あるリーダーにするためにやったの」

果南「それで私が甘えてたんだけど」

果南「なんか甘えるのが癖になってきてさ」

梨子「そうだったんですか」

曜「でも、こういう果南ちゃんは新鮮だよね」

梨子「確かに」

千歌「もう恥ずかしいからよしなよ果南ちゃん」

果南「ええ?そうかな?」

千歌「そうだよ」

果南「まあこれもAqoursメンバーとの交流だと思って」

果南「もうちょっと続けてみるよ」

52: 2017/10/05(木) 01:20:13.49 ID:p1A8ueeH.net
鞠莉「なにを続けるの?」

果南「わ、鞠莉」

  ・
  ・
  ・

鞠莉「あら、それなら果南は私にも甘えていいんじゃない」

果南「同級生に甘えるのはさすがに恥ずかしいよ」

鞠莉「残念ね」

鞠莉「オウ、それなら私が千歌っちに甘えるわ」

千歌「え?」

鞠莉「合宿で培った包容力、発揮してね」

鞠莉「ちかっち~♡」スリスリ

千歌「ちょ、鞠莉さん」

鞠莉「早く甘やかしてよ~」

千歌「わ、分かりました」

53: 2017/10/05(木) 01:21:06.65 ID:p1A8ueeH.net
千歌「はーい、よしよし」ナデナデ

鞠莉「はあ、気持ちいいわ~」


千歌(私が他の人を甘やかしているのを見て)

千歌(果南ちゃんはどう思っているのかな?)


果南「あはは、その調子だよ千歌」


千歌(やっぱり何とも思ってないみたい)

千歌(私が変なだけなのかなあ)

千歌(でも果南ちゃんが他の人に甘えているのを見たら)

千歌(どうして私の胸は痛むんだろう)

54: 2017/10/05(木) 01:25:25.20 ID:p1A8ueeH.net
千歌「じゃ、じゃあ次は果南ちゃんが来て」

果南「え?」

千歌「ほら、包容力を見せるから」

果南「私はいいよ。合宿でいっぱいやったでしょ」

千歌「え……」

果南「マルやルビィに甘えてもらいなよ」

花丸「お、オラですか!?」

ルビィ「ち、千歌ちゃんに///」

千歌「じゃ、じゃあ二人ともきて」

曜「お、千歌ちゃんやる気満々だね」

梨子「頑張って千歌ちゃん。花丸ちゃんやルビィちゃんも」

千歌「う、うん」


千歌(果南ちゃんのバカ…)

58: 2017/10/06(金) 00:36:15.84 ID:aew5bLkO.net
《翌日》


果南「もう1回甘え合宿?」

千歌「うん」

果南「もう必要ないんじゃない?」

千歌「ううん、私、まだまだほーよーりょくが足りないって思い知らされたの」

千歌「そこで果南ちゃんにまた教わりたいなって」

千歌(これなら果南ちゃんはまた私に甘えてくれる)

果南「しょうがないなあ。じゃあ準備してくるね」

千歌「ありがとう、果南ちゃん!」

59: 2017/10/06(金) 00:37:10.46 ID:aew5bLkO.net
千歌「ねえ果南ちゃん」

果南「ん?」

千歌「ちょっと趣向を変えてみない」

果南「というと?」

千歌「私がお姉ちゃんで、果南ちゃんが妹ってのはどう」

果南「なにそれ、ちょっと面白そうかも」

千歌「でしょでしょ」

千歌「ね、妹は姉に甘えてくるものだし」

果南「それは千歌の場合のような」

千歌「じゃ、早速スタートね、果南ちゃん」

果南「うん、千歌お姉ちゃん」

千歌「///」

千歌「もう一回言って」

果南「? 千歌お姉ちゃん」

千歌(いい///)

60: 2017/10/06(金) 00:52:50.56 ID:aew5bLkO.net
千歌「さ、寝よう」

果南「お休み、お姉ちゃん♪」

千歌「う、うん///」

千歌「……」

果南「……」

千歌「ねえ、果南ちゃん」

果南「ん?」

千歌「お願いがあるんだけど」

果南「なに?」

千歌「私以外の人には甘えないでほしいの」

果南「え、どうして?」

千歌「だってほら、他のみんなが果南ちゃんを甘やかして」

千歌「ほーよーりょくを身につけちゃったら」

千歌「私のほーよーりょくが効かなくなっちゃうかもでしょ」

果南「うーん、確かに」

千歌「だからね――」

果南「うん、分かった」

果南「自分でもやっぱり柄じゃないって思ってたし」

千歌「ありがとう」


千歌(やった、これで果南ちゃんはチカだけに甘えてくれる///)

61: 2017/10/06(金) 00:58:16.11 ID:yh0JBnKY.net
|c||^.- ^||

62: 2017/10/06(金) 01:06:58.42 ID:YTofVlcg.net
少々雰囲気が危うい

63: 2017/10/06(金) 08:09:27.69 ID:pA2nI7aY.net
嫉妬ファイヤー千歌

64: 2017/10/06(金) 08:27:10.31 ID:aeqsuHhg.net
ふむふむ、それでそれで

引用: 果南「松浦果南と高海千歌を同じにするなって感じですよ、こっちとしては」