1: 2013/09/07(土) 14:15:39.26 ID:J7z7wfrA0
苗木「今舞園さんの声が聞こえたような気がする…」

苗木「…急がないと!」

舞園の部屋

苗木「桑田君…何を、しているの?」

桑田「苗木…?いや、これはなんつーか…」

舞園「桑田君は私を殺そうとしているんですよ!」

苗木「舞園さんっ!?そこにいるの!?」

舞園「そうです!苗木君、助けてください!」

苗木「桑田君…今の話は本当なの?」

桑田「…はぁ、何で来たんだよ苗木は…」

苗木「舞園さんの叫び声が聞こえて…」

桑田「…お前も殺さないといけなくなっちゃっただろ」

苗木「…え?」

2: 2013/09/07(土) 14:16:18.87 ID:J7z7wfrA0
桑田「氏ねぇ苗木!」

苗木「わっ、ちょっ!?」

苗木「やめてよ桑田君!どうしてこんなことするの!?」

桑田「お前がここに来たからだろうが!このアホ!」

苗木「意味が分からないよ!」

桑田「来なければお前まで頃す必要はなかったんだよ!このアホアホ!」

苗木「うわっ!?」ドテッ

桑田「頼むから氏んでくれ、苗木!アホアホ!」

苗木(だ、ダメだ…殺されるっ!)

3: 2013/09/07(土) 14:16:54.40 ID:J7z7wfrA0
舞園「苗木君ッ!」ドンッ

桑田「ってーな!アホアホアホ!」ドゴッ

舞園「…きゃあっ!」

苗木「舞園さんっ!」

苗木(よくも舞園さんをっ…!)

桑田「そんなに氏にたいなら先に舞園から頃してやるよ!アホアホアホアホ!」

舞園「あっ、あっ……!」

苗木(ダメだ、やらなきゃ舞園さんが殺される……何かないのか…はっ!)

苗木「う、うおおおおおお!!」

桑田「…あ?」

ドスッ…

5: 2013/09/07(土) 14:17:30.66 ID:J7z7wfrA0
苗木「はぁっ…はぁっ……」

桑田「……アポ…?」バタリッ

舞園「な、苗木君っ……!?」

苗木「こうしなければ、舞園さんが氏んでたから…」

舞園「…ありがとうございます、苗木君は命の恩人です」

苗木「…い、いや……」

苗木(頃してしまった、僕が…桑田君を……頃してしまったっ…)

苗木「仕方なかったんだ、仕方なかったんだ……だって、やらなかったら僕達が殺されていたんだし…」

舞園「そうです、今のは仕方ないですよ……正当防衛です、ですから苗木君は悪くありません」

苗木「そう、そうだよね……正当防衛だから……うぷっ!?」

舞園「苗木君っ!?」

苗木「…はぁっ、はぁっ……うぅっ…」

舞園「無理しないでください、後処理は私がしますので……」

苗木(皆で脱出するつもりだったのに、僕は……僕は………)

8: 2013/09/07(土) 14:18:42.48 ID:J7z7wfrA0
苗木「……はっ!?」

舞園「目が覚めましたか?」

苗木「舞園さんっ!?あれ、僕は……」

舞園「あの後、気絶していたんですよ」

苗木「…そう、あの後はどうなったの……?」

舞園「それは…」

葉隠「だべええええええええ!!!」

苗木「今の声は…っ!?向こうからだっ!」

舞園「あっ、苗木君…!」

苗木「こ、これは…」

葉隠「桑田が氏んでるべ…」

十神「なんだと…」

不二咲「そんな…」

「ピンポンパンポーン氏体が発見されました」

11: 2013/09/07(土) 14:19:30.98 ID:J7z7wfrA0
モノクマ「それじゃ、これから学級裁判の説明をします」

舞園「そ、そんな…」

舞園(クロが一人生き残って他の人が全員氏ぬか、クロが氏んで他の皆が助かるか、しか方法がないなんて…)

舞園(苗木君がクロだとバレなかったら皆氏ぬ…私も、でも苗木君がクロだとバレたら苗木君が氏んでしまう…)

舞園(…それでも、私は…!)

モノクマ「さて学級裁判始めるまで時間があるから、各自で捜査開始してね」

23: 2013/09/07(土) 14:55:52.74 ID:J7z7wfrA0
裁判開始

舞園「私は大和田君がクロだと思います」

大和田「…は?」

舞園「大和田君がこの模擬刀を使って、桑田君を刺頃したんだと思います」

大和田「ちげーよ、俺は桑田を頃していない。第一何だその模擬刀は」

舞園「知らばっくれないでください、これは大和田君の所有物でしょう?」

大和田「俺は知らねーよ、そんな模擬刀」

舞園「なら誰かそれを証明出来る人がいますか?」

石丸「この中で大和田君が模擬刀を持っている姿を見た人はいるか!?」

大和田「ほーら、誰もいねーじゃねーか」

舞園「それはそうですよ、隠し持っていたんですから」

大和田「は?」

24: 2013/09/07(土) 14:57:39.02 ID:J7z7wfrA0
舞園「大和田君は、模擬刀を背中に隠していたんですよ」

舞園「大和田君の服は大きいですし、背中に隠すことができます。誰もそれに気づくことはできません」

舞園「暴走族の人が特攻服の内側に刀を仕込んでいるとかよくある話だと思います」

大和田「ねーよ!」

大和田「そもそも俺には桑田を頃す動機がないじゃねーか!」

舞園「それはありますよ、大和田君は外に出たかったんでしょう?」

舞園「早く外に出て再び暴走行為をしたかったはずです、だから誰かを頃して出たかったんですよ」

舞園「誰でも良かったんですよ、桑田君を選んだのは気分じゃないでしょうか?」

舞園「桑田君を深夜に誘き出し、後ろを振り向いた時に一刺しして頃したんです」

大和田「なっ……!?だから俺はやってねーっていってんだろうが!」

霧切「……ふむ」

苗木「……」

苗木(舞園さんが僕のことをかばってくれているんだろうと思うけど…)

苗木(このままだと大和田君がクロになって、僕は助かるけど皆が……舞園さんが氏んでしまう)

25: 2013/09/07(土) 14:59:02.79 ID:J7z7wfrA0
霧切「おかしいわね」

舞園「何がおかしいんですか?」

霧切「もし本当に大和田君が早く外に出たかったと思っていたら、私達が入学した最初の数日以内に仕掛けているはずよ」

舞園「…っ!それは、タイミングを図っていただけなんじゃないでしょうか…誰かと二人きりになれるタイミングを」

霧切「恐らくその数日以内に何度か誰かと二人きりになっていたはずよ、そうよね大和田君?」

大和田「ああ、そうだ」

舞園「…っ!きっとモノクマに酷い映像を見せられて、その影響で早く誰かを頃して出ようと思ったんですよ」

大和田「確かに嫌ーな映像を見せられたが他人を頃すまでじゃねーよ」

霧切「大和田君が本当にクロなのかしら?」

大和田「だから違うっつってんだろが」

舞園「クロに決まっています!この模擬刀も大和田君の部屋を調べていたらベッドの下から出てきました!」

大和田「俺は模擬刀をベッドの下に隠した覚えはねーよ!」

舞園「だから大和田君がクロです!大和田君がクロじゃなかったら誰がクロだって言うんですか!?」

腐川「……私、見たのよ…苗木が模擬刀を持っている姿を…」

26: 2013/09/07(土) 15:00:06.36 ID:J7z7wfrA0
腐川「さっき言おうと思ったんだけど、あんた達が白熱しすぎて言い出せなかったのよ…」

石丸「模擬刀は苗木君が持っていたのか!」

朝日奈「…てことは、苗木が桑田を…?」

十神「どうなんだ、苗木」

苗木「僕は、確かに護身用に模擬刀を持っていたけど…」

舞園「苗木君は違います!クロじゃありません!」

苗木「…舞園さん」

舞園「確かに最初苗木君は模擬刀を持っていて部屋に飾っていましたけど無くなっていました」

舞園「きっと大和田君が苗木君の部屋に忍びこんで盗んだんです、苗木君のいない間に」

大和田「俺は盗んでねーし一度も苗木の部屋に入った覚えはねーよ」

セレス「ところで、さっきから気になっていましたがクロは模擬刀で何故刺頃したのでしょう?」

セレス「普通は斬りかかるのではないですか?」

舞園「そ、それは…その方が確実に殺せると思ったからでは?」

霧切「私も違和感があったの…桑田君の切り口と模擬刀の刃の幅が違うのよ」

27: 2013/09/07(土) 15:01:15.13 ID:J7z7wfrA0
霧切「恐らく桑田君は模擬刀以外の別の刃物で殺されたんじゃないかしら?」

霧切「包丁とかね」

大神「包丁…だと?」

朝日奈「包丁なら舞園さんが取っていったのを私達が見たけど…」

舞園「…っ!」

山田「ということは舞園さやか殿が…?」

舞園「…そうですよ、私が桑田君を頃したんです…背後から不意打ちで一発でした」

舞園「超高校級の野球選手も大したことなかったですね…包丁は刺頃した後に綺麗に洗って戻したので気づかれないと思ったんですが残念です」

舞園「大和田君に罪を擦りつけたのも私が助かりたかったからですよ!あはははははははは!!」

大和田「てめー…っ!」

十神「決まりだな、桑田を頃したクロは舞園だ。投票するぞ」

舞園(そうです、こうすれば苗木君が助かって…)

苗木「それは違」

霧切「それは違うわ!」

29: 2013/09/07(土) 15:02:35.93 ID:J7z7wfrA0
苗木「霧切さん…?」

十神「何が違うと言うんだ?」

霧切「舞園さんは本当に不意打ちで桑田君を頃したのかしら?」

舞園「そうですよ、背中見せて隙だらけでしたから簡単でした」

霧切「じゃあその傷は何かしら?」

舞園「…っ!これは、ちょっと転んで打ち付けただけですよ」

霧切「私は舞園さんがそんなドジっ子には見えないわ、恐らくそれは桑田君にやられた傷よ」

霧切「桑田君も流石に女の子に一発で殺されるほどヘタレてはないと思うわ、だから舞園さんは桑田君と少し組み合いになったのよ」

十神「じゃあどうやって舞園が桑田を頃したというんだ」

霧切「恐らく、もう一人共犯者がいたはずよ…女の子一人で男に勝つのは難しいから」

苗木「…っ!」

30: 2013/09/07(土) 15:03:43.61 ID:J7z7wfrA0
霧切「ねぇ苗木君、昨夜は何をしていたのかしら?」

苗木「え?」

霧切「私は深夜に苗木君の部屋に向かったのよ、そしたらドアが空きっぱなしで中に苗木君はいなかったわ」

霧切「今朝見に行ったときも、同様に苗木君の姿は見えなかったわ…でも桑田君の氏体を発見した時にはいたわよね?」

霧切「それまでどこにいて、何をしていたのかしら?」

苗木「…それは」

舞園「苗木君はこの事件に関係ないですよ!」

霧切「私は苗木君に聞いているのよ、答えて苗木君」

苗木「…昨日は舞園さんと一緒にいたんだよ」

苗木「……そうだよ、僕が桑田君を頃したんだ…」

江ノ島「苗木が……」

舞園「それは違います!苗木君は無実です!」

苗木「もう良いんだよ舞園さん、今全て話すから…」

32: 2013/09/07(土) 15:04:43.27 ID:J7z7wfrA0
苗木「…ということがあったんだよ」

霧切「…そう」

苗木「僕が桑田君を頃したんだ、だから僕は罰を受けるべきなんだ」

苗木「だから皆、僕に投票してくれ」

十神「そうさせてもらおう」

苗木「…皆、僕に投票してくれたようだね」

モノクマ「正解、今回のクロは苗木君だよ」

モノクマ「君、超高校級の幸運なのに全然ついてないよね」

モノクマ「まあいいや、早速お仕置きしよう、ポチッとな」

33: 2013/09/07(土) 15:05:51.98 ID:J7z7wfrA0
ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

苗木(ああ、氏ぬんだ僕…)

苗木(舞園さんには悪いことをしてしまったな…)

苗木(桑田君も頃してしまってごめん…)

ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

苗木(僕は氏ぬけど、舞園さんはこれからも頑張って生きてね…)

舞園「…苗木君っ!」

苗木(さようなら、皆……そして、舞園さん)

ガシャーンッガシャーンッガシャーンッ

31: 2013/09/07(土) 15:04:40.58 ID:kmsKLWpu0
苗木庇ったら苗木以外あんたも含めて全滅だろうよ舞園さん

引用: 舞園「苗木君!助けてください!」 苗木「…舞園さん!?」