1: 2008/09/30(火) 23:23:34.82 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「かもしれない」
よつば 「え?」

4: 2008/09/30(火) 23:25:14.83 ID:sj9YM18p0

8: 2008/09/30(火) 23:28:02.51 ID:fcwLkcxx0
前スレの続き

ジャンボ 「コイ、俺ちょっと消えていいか?」
とーちゃん 「へ?」
ジャンボ 「もう訳がわからん」
とーちゃん 「俺だってそうだ」
ジャンボ 「大丈夫だ、ちょっとした失恋小旅行だ」
よつばと!(15) (電撃コミックス)

16: 2008/09/30(火) 23:33:05.70 ID:fcwLkcxx0
ジャンボ 「コイ、お前明日病院行けよ」
とーちゃん 「………」
ジャンボ 「よつばの事、最後まで面倒みろよ」
とーちゃん 「俺にはもう無理だ」
ジャンボ 「よつばにはお前しかいねえんだろ!」
とーちゃん 「俺はもう無理だって!なんかあったら任せるって言ったろ!?」
ジャンボ 「よつばはお前が居れば大丈夫だって言ってただろ!!」

18: 2008/09/30(火) 23:36:40.91 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「なんだよこれ…よつばの擦り付け合いかよ…」
ジャンボ 「………」
とーちゃん 「俺もうホントにダメなんだな。色んな意味で」
ジャンボ 「…コイ」
とーちゃん 「わかってる…よつばの事は俺がなんとかする」

とーちゃん 「旅行楽しんでこい」

21: 2008/09/30(火) 23:43:00.84 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「ただいまー」
よつば 「ZZZ…」
とーちゃん 「寝ちゃってたか」

とーちゃん 「よつば…」
よつば 「ZZZ…」
とーちゃん 「とーちゃん育て方間違ってたのかな」
よつば 「ZZZ…」

とーちゃん 「とーちゃんは悪いとーちゃんなのかな」
よつば 「ZZZ…」

24: 2008/09/30(火) 23:48:37.61 ID:fcwLkcxx0
翌朝

よつば 「とーちゃん!とーちゃんゆうべどこいってた!よつばずっとまってた!!」
とーちゃん 「すまんすまん。お詫びにゆうべケーキ買ってきたから」
よつば 「ケーキ!?」
とーちゃん 「今日のおやつにしよう」
よつば 「け ケーキなんかで ごまかされない!」
とーちゃん 「いらないのか?」
よつば 「いる!!」
とーちゃん 「よーし」

26: 2008/09/30(火) 23:51:44.00 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「よつば、来週はばあちゃんち行くぞ」
よつば 「さとがえりか!?」
とーちゃん 「お前よくそんな言葉知ってるなー」
よつば 「ばあちゃんちに こんどはどれくらいいくんだ!?」
とーちゃん 「ずっとだ」
よつば 「ずっと!?」

とーちゃん 「よつば、

29: 2008/09/30(火) 23:53:48.61 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「よつば、とーちゃんはもうお前を育てられない」

とーちゃん 「かもしれない」
よつば 「え?」

30: 2008/09/30(火) 23:56:08.42 ID:fcwLkcxx0
とーちゃん 「…………」
よつば 「え?……… え?」
とーちゃん 「…………」
よつば 「…じょうだんな…?」

34: 2008/10/01(水) 00:01:51.85 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「…とーちゃん…?」
とーちゃん 「…………」
よつば 「…………」
とーちゃん 「……」

よつば 「うあ゙あ゙ーーーーーーーーーん!?」

36: 2008/10/01(水) 00:06:26.70 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「よつば、」
よつば 「ゔわ゙ーーーん!!」
とーちゃん 「とーちゃんはな、」
よつば 「びぇぇーーーー!!」
とーちゃん 「居ないほうがな、」
よつば 「あ゙あ゙ーーーーー!!」

とーちゃん 「…わかった。いまのなし。だから聞け?」

38: 2008/10/01(水) 00:08:34.52 ID:gkm1d2Ca0
クソッ!いつの間に10月になってんだよクソッ!

41: 2008/10/01(水) 00:16:12.16 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「ヒック…とーちゃんヒック… なんでそんなこという…?」
とーちゃん 「うんごめんな とーちゃん悪いとーちゃんだな」
よつば 「まったくだ!もー!」
とーちゃん 「だからこんな悪いとーちゃんは居ないほうがいいんだ」

よつば 「… なんでだ?」

42: 2008/10/01(水) 00:20:41.22 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「…だからな …!」
よつば 「…とーちゃん?どうした?」
とーちゃん 「………」
よつば 「おなかいたいのか」
とーちゃん 「ゲホッ!ゲッホグホッ!!」
ドサッ

よつば 「とーちゃん!?」

45: 2008/10/01(水) 00:22:36.19 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「とーちゃんがちぃはいた!」
よつば 「とーちゃん!!とーちゃんだいじょうぶか!?」
とーちゃん 「……」
よつば 「とーちゃん!へんじしろ!」
とーちゃん 「……」
よつば 「きゅ きゅうきゅうしゃ!!」

よつば 「…きゅうきゅうしゃは なんばんだっけ…?」

51: 2008/10/01(水) 00:25:52.75 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「わかんない… おとなりにきこう!?」

― 綾瀬宅前 ―

ピーンポーン
よつば 「とーちゃんが!とーちゃんがたいへんです!!」
ピーンポピンポピーンポーン
よつば 「おねがいです!あやまります!たすけてください!!」
ピンポピンポピンポピンポ

ガチャ

53: 2008/10/01(水) 00:28:15.45 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「かーちゃん!!たすけt…」
綾瀬母 「うるさい!!」
ガチャン ガチャ(鍵を閉める音)

よつば 「かーちゃん…」

よつば 「う うあ うあああああああん!!!」

71: 2008/10/01(水) 00:45:27.37 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「たすけてください!だれかたすけてくださ うわあああああん」

― 綾瀬宅 ―

恵那 「うるさい…みんなうるさい…!」
綾瀬母 「家の前で泣き喚いて近所迷惑だわねぇ」
恵那 「お母さんもうるさいよぉ!!」
綾瀬母 「は!?あたしはこれでも恵那の事を思って…」
恵那 「もうやだよ!お母さんもうやめて!!」

ガチャ

恵那 「よつばちゃんどうしたの!?」

76: 2008/10/01(水) 00:48:44.04 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「!えな!えな!!えなぁぁあああああ」
恵那 「よつばちゃんごめんね、ごめんね、どうしたの?なんで泣いてるの?」
よつば 「とーちゃんが!とーちゃんがちぃはいてたおれた!」
恵那 「血!?」

恵那 「おかーさん!救急車!!救急車!!!」
綾瀬母 「え?ああ、はい!」


綾瀬母 「忘れてたわ、恵那はいい子なんだった」

100: 2008/10/01(水) 01:07:23.28 ID:gkm1d2Ca0
― 病院 ―

とーちゃん 「恵那ちゃんありがとう。助かりました」
恵那 「やめてください。ひどいことしたのは私です。」
とーちゃん 「よつばも最後に恵那ちゃんと仲直りできて安心したと思う」
恵那 「最後?」
とーちゃん 「よつばは来週、うちの実家に引き取ってもらうんだ」

104: 2008/10/01(水) 01:13:33.54 ID:gkm1d2Ca0
恵那 「よつばちゃん、居なくなっちゃうんですか?」
とーちゃん 「うん。今まで遊んでくれてありがとうね。」
恵那 「…私のせいだ…」

綾瀬母 「よつばちゃん待合室で寝ちゃったわ。寝てると大人しくていいんだけどね」
とーちゃん 「ああすいません。今日もう帰れるみたいなんで連れて帰ります。」
綾瀬母 「そうなの?良かったわ。うちはまだゴタゴタしてるから」
とーちゃん 「じゃあ恵那ちゃんまたね」
恵那 「………」

111: 2008/10/01(水) 01:20:11.52 ID:gkm1d2Ca0
― 小岩井家 ―

とーちゃん 「よつば今日はありがとうなー。とーちゃんよつばのお陰で助かった」
よつば 「とーちゃんもうだいじょうぶか?ちーでないか?」
とーちゃん 「ああ!軽い胃潰瘍だからもう大丈夫だ!」
よつば 「よかった!とーちゃんほんとによかった!!」


よつば 「とーちゃん… よつばをおいていかないでな?」

116: 2008/10/01(水) 01:23:31.09 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「・・・・・・・・・」
よつば 「とーちゃん?」
とーちゃん 「おう、当たり前だろ?」
よつば 「うん!!」
とーちゃん 「でもばーちゃんの家には遊びに行こうな?ばーちゃん楽しみにしてたぞ」
よつば 「まかせろ!!ばーちゃんはよつばにまかせろ!!」

118: 2008/10/01(水) 01:26:03.08 ID:gkm1d2Ca0
― 深夜 ―

とーちゃん 「ああお袋?こんな時間に悪い」
とーちゃん 「あのな今日倒れてな」
とーちゃん 「よつばじゃない、俺」
とーちゃん 「胃ガンらしい」
とーちゃん 「それでな、よつばのことを…」

とーちゃん 「……泣くなよ…」

131: 2008/10/01(水) 01:37:34.32 ID:gkm1d2Ca0
― 翌朝 ―

ピーンポーン
とーちゃん 「あー…よつばでろ」
よつば 「はーい!」

ガチャ

風香 「あ、おはようよつばちゃん」

139: 2008/10/01(水) 01:45:26.14 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「ふーか!おはよー!」
風香 「あのね、よつばちゃんのお父さんにお見舞い持ってきたんだ。お母さんから。」
よつば 「おー!わるいなー!」
とーちゃん 「なんだ風香ちゃんか。こないだはごめんねー」
風香 「いえ!いいんです気にしないでください。それより大丈夫なんですか?」
とーちゃん 「あー…うん大丈夫。心配かけてすまないね」
風香 「無理しないでくださいね?あと…」

風香 「よつばちゃん、引っ越しちゃうって本当ですか?」

143: 2008/10/01(水) 01:49:07.00 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「え?」
とーちゃん 「あ」

風香 「恵那がゆうべからずっと泣いてるんですよー…よつばちゃんが行っちゃうのは自分のせいだって」
よつば 「…よつばは よつばととーちゃんは ひっこさないよ?」
風香 「そうなの?」
よつば 「ばーちゃんちに あそびにいくだけだよ?」
とーちゃん 「風香ちゃんちょっとごめんね」
風香 「ご、ごめんなさい よつばちゃんに内緒でした?」

162: 2008/10/01(水) 02:00:38.93 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「とーちゃん…?ばーちゃんちにはあそびにいくだけだよな?」
とーちゃん 「…すまんよつば、とーちゃんウソついた」
よつば 「なんで!?なんでだ!?どこにもいかないってゆった!」
とーちゃん 「ごめんな。もうとーちゃんダメなんだ」

よつば 「うそつきなとーちゃんなんかきらいだー!!」
とーちゃん 「そうか。とーちゃんはよつばが好きだぞ。」
よつば 「うわあああああああああん」

168: 2008/10/01(水) 02:06:04.97 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「うえ゙ぇぇぇえええん!」
とーちゃん 「よしよし おとといのケーキまだ食えるかな?」
よつば 「ゲーギなんがどうでもい゙い゙!とーぢゃんといっしょがい゙い゙!!」
とーちゃん 「とーちゃんだってよつばと一緒に暮らしたいよ…」

ガチャ

ジャンボ 「ヤッホーーー!!帰ったぞー!!」

とーちゃん 「………」
よつば 「………」

177: 2008/10/01(水) 02:16:08.76 ID:gkm1d2Ca0
ジャンボ 「…あれ?なんで2人とも泣いてんの?」
とーちゃん 「……ずいぶん早い帰りだな」
ジャンボ 「だって俺金ねーもん 1泊2日が限界だ。」
よつば 「ジャンボー!!よつばとーちゃんと離れたくない゙ぃぃ」
ジャンボ 「あれ?結局実家に預けるのか?」
とーちゃん 「…ああ」
よつば 「うあああああん!!」

186: 2008/10/01(水) 02:20:39.94 ID:gkm1d2Ca0
ジャンボ 「お前そんなことより京都行って来い京都」
とーちゃん 「京都行ってきたのか?」
ジャンボ 「おうすげーぞ清水の舞台!あと八橋な!そーだ聞いてくれよ舞妓さんとアドレス交換しt」
とーちゃん 「よかったな 帰れ」

266: 2008/10/01(水) 13:02:30.35 ID:gkm1d2Ca0
ジャンボ 「そういえばコイ 病院行ったのか?」
とーちゃん 「ああ。で、ちょっと入院することになるかもしれないからな」
ジャンボ 「入院!?」
とーちゃん 「…軽い胃潰瘍だ。で、その間よつばを実家に預けることになってな」
よつば 「いやだ!とーちゃんといっしょにいる!!」

とーちゃん 「大丈夫だ とーちゃんすぐに帰ってくる」

267: 2008/10/01(水) 13:04:50.26 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「すぐ?ほんとか?」
とーちゃん 「…ほんとだ」
ジャンボ 「ほんとか?」
とーちゃん 「………ほんとだ」
ジャンボ 「……………」

ジャンボ 「よつば!とーちゃんすぐに戻るってよ!それまでいっぱい甘えとけー」
よつば 「うん!」

269: 2008/10/01(水) 13:07:41.59 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「すまない」
ジャンボ 「うるせえ よつばを騙すなんて最低だ」
とーちゃん 「そうだな」

とーちゃん 「でも今やっと 少しずつだけど元通りになろうとしてる」
とーちゃん 「ここでまた俺が壊すわけにはいかないんだ」

とーちゃん 「よつばは 幸せじゃなきゃダメなんだ」

271: 2008/10/01(水) 13:16:06.17 ID:gkm1d2Ca0
面接こわい

274: 2008/10/01(水) 13:27:42.31 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「とーちゃん!かたぐるま!」
とーちゃん 「肩車?ジャンボじゃなくていいのか?」
よつば 「とーちゃんがいい!はやく!」
とーちゃん 「ジャンボ振られたな。よーしいくぞよつば」
ジャンボ 「大丈夫か?無理するな」


とーちゃん 「よつば重くなったなー」

275: 2008/10/01(水) 13:37:23.04 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「よつばももうすぐ小学生なんだな」
よつば 「そうだ!ランドセルしょってがっこういく!」
とーちゃん 「友達いっぱいできるといいな」
よつば 「ともだち? えなやふーかのことか?」
とーちゃん 「恵那ちゃん達以外にもたくさんだ」
よつば 「おー!よつばはともだち100にんだ!」
とーちゃん 「そりゃ頼もしいな」
よつば 「とーちゃん にーがくしきにはかえってこいよ!?」


よつば 「とーちゃん…?どうしてないてる?」

279: 2008/10/01(水) 13:44:51.29 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「泣いてねー!泣くわけねー!」
よつば 「そうだぞ?おとなはないちゃだめだぞ?」
とーちゃん 「よつばも泣くなよー!」
よつば 「なきません!よつばなきません!」
とーちゃん 「うそつけー!」
ジャンボ 「はっはっはっ」


ジャンボ 「そうか。あいつ、氏ぬのか。」

280: 2008/10/01(水) 13:52:28.09 ID:gkm1d2Ca0
― 翌朝 ―

ピンポーン
よつば 「はーい!」
ガチャ

風香 「よつばちゃん!恵那知らない!?今朝から姿が見えないの!」

282: 2008/10/01(水) 13:58:14.90 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「えなか?しらないよ?」
とーちゃん 「どうしたんですか?」
風香 「あ…恵那が今朝から居ないんです。」
とーちゃん 「恵那ちゃんが?」
風香 「昨日もずっと泣いてたから気になって様子を見に行ったら…」

風香 「『ごめんなさい』って書置きがあって…」

285: 2008/10/01(水) 14:23:23.87 ID:gkm1d2Ca0
風香 「恵那ーー!!」
綾瀬母 「恵那ー!お願いだから帰ってきてー!!」
よつば 「えなー!どこだー!」
とーちゃん 「あっ あのビルの屋上…まさか」

恵那 「こないでーーー!!!!」

304: 2008/10/01(水) 15:57:49.39 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「えな!!そんなところでなにしてるんだ!?」
恵那 「お願い来ないでー!」
綾瀬母 「恵那!何考えてるの!!降りてきなさい!!」
風香 「嘘でしょ恵那?ねえやめて?」
恵那 「私のせいでみんなおかしくなっちゃったの!もうイヤなの!」
とーちゃん 「恵那ちゃんは悪くないから!降りといで」
恵那 「違うの!私がよつばちゃんのこと悪く言ったから…」

305: 2008/10/01(水) 16:02:03.11 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「もう誰が悪いとかじゃないんだ いいから落ち着いて」
綾瀬母 「恵那ぁ~…恵那、お願いよぉ~…」

恵那 「………」
よつば 「えな?かーちゃんないてるぞ?おりてこいな?」
恵那 「…うん…」


ズルッ
恵那「あぅ」

307: 2008/10/01(水) 16:03:48.57 ID:gkm1d2Ca0
全員 「 !!! 」

風香 「し 下によつばちゃんが!!」
綾瀬母 「いやあああああああ!!!」
とーちゃん 「…ちくしょう」

ダッ

風香 「小岩井さん!?」

313: 2008/10/01(水) 16:12:02.13 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「よつばは俺が守る!」
ドンッ
よつば 「あうっ!」

ドサァッ!
綾瀬母 「恵那!小岩井さん!!」
風香 「恵那ぁ!!大丈夫!?」
恵那 「うあ うああん うああああん」
よつば 「とーちゃん…?」

よつば 「と とーちゃんが えなのしたじきに!」

319: 2008/10/01(水) 16:21:14.94 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「とーちゃん!とーちゃん!!だいじょうぶか!?」
とーちゃん 「…………恵那ちゃんは…?」
恵那 「うあああああああん!うわあああああん!!」
風香 「恵那は目だった怪我はないです!それより…」
よつば 「とーちゃんまたちぃはいてる!とーちゃん!やだぁ…!」
とーちゃん 「ゲホッ、…アバラいってるか?」
綾瀬母 「喋っちゃダメよ!いま救急車呼んだから!」

とーちゃん 「よつば…」

324: 2008/10/01(水) 16:32:08.15 ID:gkm1d2Ca0
とーちゃん 「よつば」
よつば 「なんだ?とーちゃんなんだ!?」
とーちゃん 「          」
        ピーポーピーポーピーポー

よつば 「なんだ!?きこえなかった!とーちゃん!?」
とーちゃん 「………(ニコッ)」


よつば 「とーちゃん!?とーちゃん!!?」

332: 2008/10/01(水) 16:39:29.95 ID:gkm1d2Ca0
それから1ヵ月後

ばーちゃん 「よつばちゃん、今日はカレーよ」
よつば 「…いらない…」

ばーちゃん 「よつばちゃん、綾瀬さんが来てくれたわよ」
よつば 「…あいたくない…」

ばーちゃん 「よつばちゃん、ランドセル見にいこっか」
よつば 「…とーちゃんといっしょじゃなきゃやだ…」

ばーちゃん 「よつばちゃん…」

335: 2008/10/01(水) 16:42:20.38 ID:gkm1d2Ca0
よつば 「とーちゃん… とーちゃんはあのときなんていったんだ…?」

よつば 「とーちゃんずっといっしょだっていってたのに…」

よつば 「よつば、とーちゃんいないとさびしい…」

336: 2008/10/01(水) 16:43:40.68 ID:gkm1d2Ca0
(とーちゃん 「よつば、お前はずっと笑っていてくれ」)


よつば 「とーちゃん…」

418: 2008/10/02(木) 00:22:55.97 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「ここは……どこだ」

とーちゃん「おいィ? なんだこの、でっかい門は……」
とーちゃん「俺、氏んだよな、確かに」
とーちゃん「広大な平野に、門だけがあるってのは……最後の審判ってやつかな?」
とーちゃん「俺、天国に行けるよな……?」

421: 2008/10/02(木) 00:28:32.35 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「立て札がある」
立て札「このまま正面の門を抜けると霊として現世に帰ります。
裏に回って抜けると然るべき場所へと向かえます」

とーちゃん「よつば……」
とーちゃん「あいつは笑って生きていてくれてるのか?」
とーちゃん「何も出来ないかもしれないけど、せめて見守りたい」
とーちゃん「よし、いっちょ帰ってみるかな」

422: 2008/10/02(木) 00:31:43.71 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「ここは……俺んち? けど、誰も居ない……って当たり前か」
とーちゃん「ここももう空き家なんだよな。とりあえず、お隣さんの様子でも見てくるか」
とーちゃん「……俺、見えないんだよな?」
とーちゃん「ふっ、ガキの裸なんて興味ないぜ?」

とーちゃん「玄関まで来たはいいが……ドアが開けれない!」


423: 2008/10/02(木) 00:35:57.36 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「あれ、今手がすり抜けた……?」
とーちゃん「おお、こうやって通れるんだな。まったく幽霊様様だ」
とーちゃん「おじゃましまーす、っと。居間から話し声が聞こえるな……」
とーちゃん「あさぎさんと、虎子さんみたいだな。他の人は出掛けるか、二階かな」

あさぎ「もう、どうにもならないみたいね……」
虎子「……」

424: 2008/10/02(木) 00:40:42.44 ID:x+0JvAm30
あさぎ「ジャンボさんや恵那や風子があれだけ言っても無駄だなんてね。大丈夫かな、よつばちゃん」
虎子「やっぱり本人が居ないとどうにもならんね。父親が……。ふっ」
あさぎ「ちょっ、シリアスなのに輪っこなんて作ってんじゃないわよ!」
虎子「あんた、車あるでしょ。直接、会いに行ってみたら?」
あさぎ「うん、そうしようと思ってた。…虎子も来てくれるよね……?」
虎子「しょーがないなあ」

とーちゃん「よつばに何かあったのか……?」

425: 2008/10/02(木) 00:45:43.14 ID:x+0JvAm30
虎子「さっ、とっとと行こうか」
あさぎ「え、今から!? けど、恵那とか風香も連れていかないと」
虎子「今は居ないし、善は急げでしょ。住所わかってるよね?」
あさぎ「うん……ちょっと不安だけど、虎子の言う通りかもね。
最近マトモに接してあげたのって、私とジャンボさんぐらいだったし。あの二人は居ない方がむしろ……」
虎子「その、ジャンボさんって人、まだ留置所だっけ。ままならないねえ……」
あさぎ「居ない人のことを言っても仕方ないわ。準備出来たら行きましょ」

427: 2008/10/02(木) 00:49:13.44 ID:x+0JvAm30
‐車内‐

とーちゃん「よくわからんが、いい場面に出くわしたようだな……ついでに乗っていかせてもらおう」

あさぎ「何か買ってく?」
虎子「なんでさ」
あさぎ「祖母さんの所に行くんだから、これ、粗品ですけどって言わないとだめじゃない?」
虎子「よつばかと話させてもらうだけでしょうが……そんな気遣わなくても」
あさぎ「そうかなあ……」
虎子「そうそう」

428: 2008/10/02(木) 00:52:16.36 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「ところで、あんた誰」
木村「木村です」
とーちゃん「幽霊だよな。なんで乗ってるんだ……ていうか、この二人となんか関係あるのか?」
木村「ありますよ。二人とも可愛いですからねえ。じっくりストーキン……」
とーちゃん「とっとと降りろ!」

虎子「おっ、もう着いた?」

429: 2008/10/02(木) 00:53:51.64 ID:x+0JvAm30
あさぎ「なーんか緊張するわね……」
虎子「私がピンポンしてやろうか。……って、インターホン無いじゃんこの家」
あさぎ「みすぼらしいわね」
虎子「古風って言いなさい」

とーちゃん「人んちに何ケチつけてんだこいつら……」

431: 2008/10/02(木) 01:02:11.87 ID:x+0JvAm30
あさぎ「あのー、すみませーん」
祖母「おや、お客さんとは珍しい。どちら様ですかな」
虎子「よつばか……よつばの友達なんですけど。心配で様子を見に。
あっ、私は虎子で、こいつはあさぎっていいます」
祖母「あらあらまあまあ、わざわざありがとうねえ……とりあえず、居間で待っててもらえるかい」

あさぎ「あっ、はい、おじゃまします」
虎子「おじゃましまーす」

433: 2008/10/02(木) 01:05:14.22 ID:x+0JvAm30
よつば「とら……あさぎ?」
あさぎ「よつばちゃん!」
虎子「ちゃんと出てきたか。この、よつばか……あんま心配かけさせるなよな」

とーちゃん「よつば! よつば……そっか、辛いよな、やっぱり」

434: 2008/10/02(木) 01:09:52.39 ID:x+0JvAm30
あさぎ「ねえ、電話で、あまりお話してくれなかったよね。まだ、寂しいの……?」
よつば「うん……。とーちゃんも、ジャンボも、ふうかもえなも、ヤンダも、
……とらもあさぎも。誰もいないから……」
虎子「たまにはこうやって遊びにきてやるから、もっとほら、元気出せよ。いつもみたいに」
よつば「よつば、どうだったっけ……わすれた」

とーちゃん「ハッ、見守るとか言ってな……」
とーちゃん「見てるだけじゃ、やっぱし駄目だな……」

435: 2008/10/02(木) 01:17:44.44 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「よつばが幸せになれば、成仏出来るんだろうな……」
とーちゃん「頼むよ、あさぎさん、虎子さん……」

虎子「じゃ、私と一緒に暮らすか?」
よつば「!?」
あさぎ「えっ」
祖母「ふむ……」

とーちゃん「その発想はどこから……」

437: 2008/10/02(木) 01:22:35.96 ID:x+0JvAm30
あさぎ「ちょっ、ちょっと虎子なに勝手なこと……」
祖母「よつばがそれを望むなら、その方がええでしょう。
この子に掛かるお金も、私と爺さんで何とかできます」
虎子「ありがとうございます」

あさぎ「あのね!? あんた、そんな歳で子供一人育てるなんて」
虎子「私の家で暮らせば、ジャンボさんやあんたら家族とすぐ会えるでしょ。
よつばかにとってもその方がいいに決まってる。最善策よ」
あさぎ「この、バカ……。ねえ、よつばちゃん、よつばちゃんはやっぱり、
家族と一緒がいいよね?」
よつば「……とらがいい」
あさぎ「よつばちゃん……」

438: 2008/10/02(木) 01:27:16.46 ID:x+0JvAm30
虎子「よし、よつばか。出掛ける準備しろ。着替えとか持ってこいよ」
よつば「うん! ありがとう、とら」

あさぎ「いいんですか……そんな簡単に決めても」
祖母「私らにはちっとも懐いてくれませんし、いっつも泣いてるもんでね……
今までずっと無縁だった私らと居るよりは……」
あさぎ「そうですか……」


441: 2008/10/02(木) 01:31:07.40 ID:x+0JvAm30
ジャンボ「ジャンボいやっほーぅ! 無事、シャバに戻ってきたぜ!」
風香「人んちに勝手に入っていきなりそれですか……」
綾瀬母「……」
ジャンボ「だってしょうがないじゃんよ、もうあっちは空き家になってるんだし」
あさぎ「あら、ジャンボさん久しぶりね」
ジャンボ「あ、あさぎさん……よつばとはどうですか?」
あさぎ「それがね……」

よつば「あ、ジャンボー!」
ジャンボ「……え?」


444: 2008/10/02(木) 01:35:35.30 ID:x+0JvAm30
ジャンボ「あ、遊びにきたのか。久しぶりだなーよつばー!」
よつば「うん! とらの家からあるいてきたんだー。つかれたー」
ジャンボ「と、虎子さん?」
あさぎ「実は今よつばちゃん、色々あって虎子の家に住んでるんです」

ジャンボ「い、いいのかそれ!? 幼妻ってレベルじゃ……
いや、虎子さんは結構歳いってそうだなあ」
虎子「何好き勝手言ってるんですか」
ジャンボ「ああっ! スミマセンスミマセン……」

446: 2008/10/02(木) 01:39:13.88 ID:x+0JvAm30
ジャンボ「でも、色々問題あるんじゃないですかねそれって」
綾瀬母「あなたの言動の方がよっぽどだと思いますよ」
ジャンボ「ガーン」
虎子「まあ、細かいことは抜きにしましょう。人生いろいろですよ」
恵那「ジャンボさんって図体ばっかり大きくて、意外と小さい男だったんですね」
ジャンボ「ガーン」

安田「こんちはー、あさぎさん居ますか?」

448: 2008/10/02(木) 02:00:21.27 ID:x+0JvAm30
あさぎ「げっ、安田さんだ……お母さん、居ないって言っておいて!」
綾瀬母「しょうがないわねえ」
安田「丸聞こえなんスけどね……」

綾瀬父「やあ、いらっしゃい」
風香「誰?」
あさぎ「大丈夫、お父さんよ」

安田「なーんかあさぎさん、最近俺のこと避けてな……って、ジャンボさんに、よつば!?
な、なんで二人揃ってここに……」

449: 2008/10/02(木) 02:02:28.56 ID:x+0JvAm30
ジャンボ「お前、よくも訴えてくれやがったな……」
虎子「おいィ? 君か、最近あさぎに付きまとってるっていう奴は」
恵那「サイテー……」
風香「ヤダ……この人、ストーカー?」
あさぎ「私の怒りが有頂天」
よつば「かえれ! やんだかえれ!!」

安田「どうすりゃいいの、俺……」

450: 2008/10/02(木) 02:03:09.70 ID:x+0JvAm30
安田「か、帰りますね……お邪魔しましたー」
綾瀬母「まあまあ、せっかく来たんだし、ゆっくりしていきなさいな」
安田「い、いいんですか?」
綾瀬母「色んな人から積もる話もあるだろうしねえ」
安田「……」

とーちゃん「事項自得だな……」

453: 2008/10/02(木) 02:09:26.73 ID:x+0JvAm30
よつば「手を上げてじっとしろ! ノンストップ!!」
安田「あ、ああ……え? うわっ、おま、びしょ濡れじゃねえか!」
ジャンボ「これで済めば安いもんだろう?」
虎子「すぱー(喫煙中)」
安田「そ、そうですね……(なんか睨まれてるうう!)」

とーちゃん「なんだかんだで結局、元通りになりそうだな……」

455: 2008/10/02(木) 02:15:16.40 ID:x+0JvAm30
綾瀬母「よつばちゃんが戻ってきてから、なんだか急に騒がしくなったわねえ」
あさぎ「あれ、やけに嬉しそうじゃん。よつばちゃんのこと嫌ってなかったっけ?」
綾瀬母「恵那が許したんだし、私はもう気にしてないわ。
それになんだか、この情景が懐かしく感じてきてたのよね」
あさぎ「ふぅん、都合いいわねえ……」

風香「安田さん、はい、タオルです」
安田「おっ、ありがとう。……ってこれ雑巾じゃないか!?」
恵那「ふふっ!」
ジャンボ「ざまあみろばーか!!」
虎子「すぱー(うるさいなあ……)」

456: 2008/10/02(木) 02:20:45.45 ID:x+0JvAm30
とーちゃん「よつば……幸せそうだな」

虎子「おいよつばか、勝手にカメラ持っていってどうする気だ?」
よつば「きねんしゃしん撮るんだ! いっぱい居るからなー」
虎子「確かに……よくもまあリビングでこんなに集まったもんだな……」

虎子「……」
虎子「なあ、よつばか」
よつば「なんだーとら?」
虎子「今、幸せか?」
よつば「うん、よつばは今幸せだぞ!」
虎子「そっか……」
あさぎ「あっ、虎子が笑った!」
虎子「ば、ばか、笑ってないって!」

とーちゃん「もう心配ないな……」
とーちゃん「これで、今度こそ逝けそうだ」
とーちゃん「じゃあな、みんな。……よつば」

よつば「……とーちゃん?」

458: 2008/10/02(木) 02:21:32.83 ID:x+0JvAm30
おわり

467: 2008/10/02(木) 03:31:56.58 ID:X4ZIPOe80
終わった

引用: 「よつば、とーちゃんはもうお前を育てられない」