378: ◆GPcj7MxBSM 2014/04/20(日) 17:01:36.47 ID:kDalcp660
ハニー・ポッター「分霊箱を、探す旅」【前編】
ハニー「嘘……嘘、みたい」
ハニー「本物の、ママの……記憶でもない、木霊でもない」
ギューッ
ハニー「ママが……生きてた、証」
『ハニーったら、猫を轢いてしまいそうになったのに、あれなんだもの
きっとジェームズは親バカになってしまうわね――あなたの後見人バカも、相当なものでしょうけど
でも、ペチュニアから贈られてきた趣味の悪い花瓶を割ってしまったのは、ある意味感謝してるわ
……眼鏡が無数に描かれた過敏なんて、ペチュニアったら、嫌味にかける執念は凄いんだから』
ハニー「……」
ハニー「……ママ、たちとは……完全に縁を切ったわけでも、ないのかしら」
ハニー「……」
ハニー「おばさんは……どんなつもりで」
ハニー「……いいえ。もう、いいわ。言っていたもの……その時期は過ぎてしまった、って」
『誕生祝いは、バチルダおばさんと一緒に静かな夕食をしたわ
ジェームズの小さい頃の話なんて!あの人の慌てる顔なんて!早々見られるものじゃないわ!
あなたも来られたらよかったのに!でも、えぇ。騎士団の仕事が第一だもの、わかってるわ
だからあなたも二日に一辺以上「ハニーは何センチ大きくなったか」って手紙書く暇があったら勤しみなさい仕事に
リーマスが怖いわよ』
ハニー「……シリウス……もう」
379: 2014/04/20(日) 17:13:27.98 ID:kDalcp660
『ジェームズはここに閉じ込められて――こんな言い方、ダンブルドアはよく思わないでしょうけど――焦ってるわ
表には、出さないけど。私には分かるの
ずっとあの人を見ていた、私だから
あなたたちよりもね。譲らないわよ』
ハニー「……」
ハニー「……パパを想ってるのね。直に、見ていたかったわ」
『それに、ダンブルドアが透明マントを返してくれないことにも随分イラだっているみたい
おかげで、親子で隠れて少しおでかけ、というわけにもいかなくなったもの』
ハニー「……透明マント?」
ハニー「あぁ……そう、だわ……あの時、一年生の時。私にあれを『父上から預かった』って……」
ハニー「……よく考えたら、何のため?だって、ダンブルドアは確かあれがなくても……」
ハニー「……またあの豚の疑いが増えたわ、もう」
『あぁ、あなたが来てくだされば、ジェームズもどれだけ元気が出るか!
この前はあなたを怒鳴って追い出したけど、きっと喜ぶわよ
だってあれはダメ過ぎるわよ、あなた
ハニーを抱いて、「パパですよー」って
――その後、真剣な顔で「本当に、僕の子だよね……?」って言ってきたジェームズには
とりあえず頬を腫らしてやりました』
ハニー「……」
ハニー「…………私が言うのもなんだけれど、本当に戦争中なのかしら……?」
表には、出さないけど。私には分かるの
ずっとあの人を見ていた、私だから
あなたたちよりもね。譲らないわよ』
ハニー「……」
ハニー「……パパを想ってるのね。直に、見ていたかったわ」
『それに、ダンブルドアが透明マントを返してくれないことにも随分イラだっているみたい
おかげで、親子で隠れて少しおでかけ、というわけにもいかなくなったもの』
ハニー「……透明マント?」
ハニー「あぁ……そう、だわ……あの時、一年生の時。私にあれを『父上から預かった』って……」
ハニー「……よく考えたら、何のため?だって、ダンブルドアは確かあれがなくても……」
ハニー「……またあの豚の疑いが増えたわ、もう」
『あぁ、あなたが来てくだされば、ジェームズもどれだけ元気が出るか!
この前はあなたを怒鳴って追い出したけど、きっと喜ぶわよ
だってあれはダメ過ぎるわよ、あなた
ハニーを抱いて、「パパですよー」って
――その後、真剣な顔で「本当に、僕の子だよね……?」って言ってきたジェームズには
とりあえず頬を腫らしてやりました』
ハニー「……」
ハニー「…………私が言うのもなんだけれど、本当に戦争中なのかしら……?」
383: 2014/04/20(日) 17:34:04.09 ID:kDalcp660
『あなただけじゃなくて、ムーニーやワーミーも
また、あなたたち四人に笑わせて欲しいわ
ワーミーはたまに顔をみせてくれるけど、ムーニーは本当にしばらく会っていないわ
最後に会ったのは、そうね――チョコレートケーキを焼いていたら、いつの間にか居間にいた時以来、かしら
ずっと思っていたけど、ムーニーって、チョコレートの精か何かじゃないわよね?』
ハニー「……ワーミーって……ぺティグリューのこと、よね?」
ハニー「……そう、この時は、まだ」
『ワーミーは先週の週末も、ここに来てくれたわ
なんだか落ち込んでいたようだけど、きっと、マッキノン家の訃報のせいでしょうね
「次は僕かもしれない!」なんて、ワーミーったら、いつまでも心配性ね』
ハニー「……この頃には、もう」
ハニー「……本当、なんて奴かしら。豚以下、ね」
『バチルダおばさんは、ほとんど毎日顔を出してくれるわ
ジェームズのこと意外でも、色んな人の話をしてくれるの
特に、ダンブルドアの話なんて!あなたも聞いたらきっとビックリするわよ!
どこまで信じていいか、分からないけどね
何せ、ダンブルドアが――――』
ハニー「……ここで、終わってるわ」
ハニー「……続き、は……どこにも、なさそうね」
ハニー「……ううん。十分よ、これで……これで、十分」
ハニー「ママの、字……私の書く『G』と……そっくり」
ハニー「ママが、私の話をシリウスにしてる……パパのことを、きっと、笑いながら、書いてる」
ハニー「それだけで……」
ギューッ
ハニー「……素敵な贈り物を残してくれて、ありがとう……シリウス」
また、あなたたち四人に笑わせて欲しいわ
ワーミーはたまに顔をみせてくれるけど、ムーニーは本当にしばらく会っていないわ
最後に会ったのは、そうね――チョコレートケーキを焼いていたら、いつの間にか居間にいた時以来、かしら
ずっと思っていたけど、ムーニーって、チョコレートの精か何かじゃないわよね?』
ハニー「……ワーミーって……ぺティグリューのこと、よね?」
ハニー「……そう、この時は、まだ」
『ワーミーは先週の週末も、ここに来てくれたわ
なんだか落ち込んでいたようだけど、きっと、マッキノン家の訃報のせいでしょうね
「次は僕かもしれない!」なんて、ワーミーったら、いつまでも心配性ね』
ハニー「……この頃には、もう」
ハニー「……本当、なんて奴かしら。豚以下、ね」
『バチルダおばさんは、ほとんど毎日顔を出してくれるわ
ジェームズのこと意外でも、色んな人の話をしてくれるの
特に、ダンブルドアの話なんて!あなたも聞いたらきっとビックリするわよ!
どこまで信じていいか、分からないけどね
何せ、ダンブルドアが――――』
ハニー「……ここで、終わってるわ」
ハニー「……続き、は……どこにも、なさそうね」
ハニー「……ううん。十分よ、これで……これで、十分」
ハニー「ママの、字……私の書く『G』と……そっくり」
ハニー「ママが、私の話をシリウスにしてる……パパのことを、きっと、笑いながら、書いてる」
ハニー「それだけで……」
ギューッ
ハニー「……素敵な贈り物を残してくれて、ありがとう……シリウス」
384: 2014/04/20(日) 17:51:08.15 ID:kDalcp660
ハニー「猫を飼っていたのね……知らなかったわ」
ハニー「知らないこと、ばっかり……シリウスは、ファイアボルトよりずっと前に、私に箒をくれていたのね」
ハニー「バチルダ・バグショット……何度も名前が出てる……付き合いがあったんだわ」
ハニー「ぺティグリュー……もう二人と何度と会えなくなる、って、分かっていたのかしら」
ハニー「それに、ダンブルドア……透明マントも、だけれど」
ハニー「ママの手紙まで……ダンブルドアの何か、秘密について」
ハニー「ここでもやっぱり、バチルダ……話を、聞かなきゃいけないわ」
ハニー「そのためにも……ゴドリックの――」
バーーーン!!
ハニー「きゃぁっ!?」
ハーマイオニー「ふーっ、ふーーーっ、ハニー!!!探したわ!!!探したわよ!!!もう!!!!!」
ハニー「あ、あぁ、えぇ、ハーマイオニー……あー」
ハーマイオニー「目が覚めたらあなたの姿がなくなっていたんですもの!心配させないで!!!ロン!こっちにいたわよ!!!」
ロン「そりゃよかった!今いくよ!ヒンヒン!にしても……君の鼻ってほんと僕のこと棚に上げてらんないよなぁ」
ハニー「けれど、あなたたちの邪魔をしちゃいけないわ、って思って……」
ハーマイオニー「何のことよ!もう!いい、ハニー!黙って消えたりしないで!いい!約束……きゃぁ!?」
ハニー「えぇ、そうね。ハーマイオニー?しっかり刻み付けてあげる……なんだか私、ちょっと、気分がとっても高ぶってるの……ね?」
ハーマイオニー「あっ、ハニー、そん、だめよ、だめ、シリウスの部屋でなんて、申し訳、あぁ、それってきっとこの部屋の匂いとかで、あなた、あぁ、そんな……猫になった時の、私じゃ、にゃいん、だから……」
ロン「ヒンh、おっと、つづけて!お邪魔はしないよ!もちの僕でね!」
ハニー「知らないこと、ばっかり……シリウスは、ファイアボルトよりずっと前に、私に箒をくれていたのね」
ハニー「バチルダ・バグショット……何度も名前が出てる……付き合いがあったんだわ」
ハニー「ぺティグリュー……もう二人と何度と会えなくなる、って、分かっていたのかしら」
ハニー「それに、ダンブルドア……透明マントも、だけれど」
ハニー「ママの手紙まで……ダンブルドアの何か、秘密について」
ハニー「ここでもやっぱり、バチルダ……話を、聞かなきゃいけないわ」
ハニー「そのためにも……ゴドリックの――」
バーーーン!!
ハニー「きゃぁっ!?」
ハーマイオニー「ふーっ、ふーーーっ、ハニー!!!探したわ!!!探したわよ!!!もう!!!!!」
ハニー「あ、あぁ、えぇ、ハーマイオニー……あー」
ハーマイオニー「目が覚めたらあなたの姿がなくなっていたんですもの!心配させないで!!!ロン!こっちにいたわよ!!!」
ロン「そりゃよかった!今いくよ!ヒンヒン!にしても……君の鼻ってほんと僕のこと棚に上げてらんないよなぁ」
ハニー「けれど、あなたたちの邪魔をしちゃいけないわ、って思って……」
ハーマイオニー「何のことよ!もう!いい、ハニー!黙って消えたりしないで!いい!約束……きゃぁ!?」
ハニー「えぇ、そうね。ハーマイオニー?しっかり刻み付けてあげる……なんだか私、ちょっと、気分がとっても高ぶってるの……ね?」
ハーマイオニー「あっ、ハニー、そん、だめよ、だめ、シリウスの部屋でなんて、申し訳、あぁ、それってきっとこの部屋の匂いとかで、あなた、あぁ、そんな……猫になった時の、私じゃ、にゃいん、だから……」
ロン「ヒンh、おっと、つづけて!お邪魔はしないよ!もちの僕でね!」
385: 2014/04/20(日) 18:10:59.20 ID:kDalcp660
ロン「そんなに燃え上がったのかい?随分部屋中引っ掻き回されてるけど」
ハニー「私がここに着いたときには、こうだったわ。やっぱり誰かが家捜ししたみたい」
ハーマイオニー「ふーっ、ふーーっ、そう、でしょうとも。この部屋以外も、荒らされていたもの」
ロン「スネイプの野郎かな?騎士団の情報を……って言っても、あんにゃろうは大体の事を知ってたはずだしなぁ」
ハニー「……ダンブルドアのことかもしれないわ。シリウスが知っていた、ダンブルドアについて」
ハーマイオニー「……どういうこと、ハニー?」
ロン「この手紙の二枚目のことかい?君らがよろしくしてる間に読んでたけどさ。ヒンヒン!さすが君のママだよハニー!文字から気ヒンが伝わってくるね!」
ハニー「えぇ、私のママだもの……その手紙に、バチルダのことが何度も出て居るでしょう?」
ハーマイオニー「――魔法史家として著名な、バグショットね……あなたの両親の知り合いだった……あぁ、ハニー。言いたいことは分かるわよ?」
ハニー「分霊箱探しには役に立たない、って。えぇ、私も分かるわ、あなたの考えてること」
ロン「以心伝心だね微笑ましいね、雰囲気は若干重いけど!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「茶化さないで。ねぇハニー?最近のことで、ダンブルドアについて色々と不信があるのは分かるわ。でも、それが何だって言うの?私達が知ってる、ダンブルドアを信じればいいじゃない?」
ハニー「知ってる、ね……知ってる、と、思ってたわ……」
ロン「好きなジャムの種類とか?」
ハーマイオニー「ロン」
ロン「なにさ?」
ハーマイオニー「暇ならロケットを探してくればどうかしら」
ロン「ハニー以外が僕に命令するなよ!マーリンの……」
ハニー「ロン」
ロン「ヒンヒン!任せてよ!ついでにそのままぜーんぶの分なんとかを見つけてくるよ!もちの僕でね!」
バタン!
ハーマイオニー「……案外できそうでいやだわ」
ハニー「私の出来る豚さんですもの、えぇ」
ハニー「私がここに着いたときには、こうだったわ。やっぱり誰かが家捜ししたみたい」
ハーマイオニー「ふーっ、ふーーっ、そう、でしょうとも。この部屋以外も、荒らされていたもの」
ロン「スネイプの野郎かな?騎士団の情報を……って言っても、あんにゃろうは大体の事を知ってたはずだしなぁ」
ハニー「……ダンブルドアのことかもしれないわ。シリウスが知っていた、ダンブルドアについて」
ハーマイオニー「……どういうこと、ハニー?」
ロン「この手紙の二枚目のことかい?君らがよろしくしてる間に読んでたけどさ。ヒンヒン!さすが君のママだよハニー!文字から気ヒンが伝わってくるね!」
ハニー「えぇ、私のママだもの……その手紙に、バチルダのことが何度も出て居るでしょう?」
ハーマイオニー「――魔法史家として著名な、バグショットね……あなたの両親の知り合いだった……あぁ、ハニー。言いたいことは分かるわよ?」
ハニー「分霊箱探しには役に立たない、って。えぇ、私も分かるわ、あなたの考えてること」
ロン「以心伝心だね微笑ましいね、雰囲気は若干重いけど!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「茶化さないで。ねぇハニー?最近のことで、ダンブルドアについて色々と不信があるのは分かるわ。でも、それが何だって言うの?私達が知ってる、ダンブルドアを信じればいいじゃない?」
ハニー「知ってる、ね……知ってる、と、思ってたわ……」
ロン「好きなジャムの種類とか?」
ハーマイオニー「ロン」
ロン「なにさ?」
ハーマイオニー「暇ならロケットを探してくればどうかしら」
ロン「ハニー以外が僕に命令するなよ!マーリンの……」
ハニー「ロン」
ロン「ヒンヒン!任せてよ!ついでにそのままぜーんぶの分なんとかを見つけてくるよ!もちの僕でね!」
バタン!
ハーマイオニー「……案外できそうでいやだわ」
ハニー「私の出来る豚さんですもの、えぇ」
386: 2014/04/20(日) 18:27:05.58 ID:kDalcp660
ハーマイオニー「ハニー、あそこは危ないって言ったじゃない」
ハニー「でも、行くだけの価値はあるわ」
ハーマイオニー「危険を犯して、手に入るのは『ダンブルドアの素顔』だけよ?それすらも、正しいのかは分からない。罠が仕掛けられて居るかもしれない、そう言ったでしょう?」
ハニー「……けれど」
ハーマイオニー「ねぇ、ハニー。私、逃げて来た後に連中が私達の居場所を突き止めたことが本当に、恐ろしいの。この屋敷が安全でなかったらどうなっていたか分からないわ……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「おばさまじゃ、ないけど……危険なところに自ら突っ込んでいくのはやめましょう?」
ハニー「そんなの、分霊箱を探すって決めた時からじゃない?」
ハーマイオニー「……はー。違いないわ……けどね、せめて、何か対策を練るとか、時期を見てから……」
ガチャッ
ロン「おーい、ロケットはなかったけど、行方の手がかりになりそうなシリウスの弟の部屋で泣きながら枕にすがりついてるこいつを見つけたよハニー!」
クリーチャー「触るな血を裏切るクズ!!違う!!クリーチャーはレギュラス様の持ち物を汚したりしない!臭いをかいでいただけだ!!!」
ロン「ハーマイオニー、お仲間みたいだよ?」
ハーマイオニー「シレンシオるわよ」
ハニー「クリーチャー……!そう、あなたが、いたんだったわね」
ハニー「でも、行くだけの価値はあるわ」
ハーマイオニー「危険を犯して、手に入るのは『ダンブルドアの素顔』だけよ?それすらも、正しいのかは分からない。罠が仕掛けられて居るかもしれない、そう言ったでしょう?」
ハニー「……けれど」
ハーマイオニー「ねぇ、ハニー。私、逃げて来た後に連中が私達の居場所を突き止めたことが本当に、恐ろしいの。この屋敷が安全でなかったらどうなっていたか分からないわ……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「おばさまじゃ、ないけど……危険なところに自ら突っ込んでいくのはやめましょう?」
ハニー「そんなの、分霊箱を探すって決めた時からじゃない?」
ハーマイオニー「……はー。違いないわ……けどね、せめて、何か対策を練るとか、時期を見てから……」
ガチャッ
ロン「おーい、ロケットはなかったけど、行方の手がかりになりそうなシリウスの弟の部屋で泣きながら枕にすがりついてるこいつを見つけたよハニー!」
クリーチャー「触るな血を裏切るクズ!!違う!!クリーチャーはレギュラス様の持ち物を汚したりしない!臭いをかいでいただけだ!!!」
ロン「ハーマイオニー、お仲間みたいだよ?」
ハーマイオニー「シレンシオるわよ」
ハニー「クリーチャー……!そう、あなたが、いたんだったわね」
388: 2014/04/20(日) 18:43:36.23 ID:kDalcp660
ハーマイオニー「でも、そうね……屋敷でにずーっと一人で過ごしていたクリーチャーなら、というか、むしろクリーチャーに聞くのが一番早いわ。どうして気づかなかったのかしら」
ロン「君の頭ん中はこいつだけじゃなくて屋敷しもべ妖精で一杯なんだろうさ、反吐まみれにね」
ハーマイオニー「S.P.E.Wよ!もう! ハニー、クリーチャーは、まだ……?」
ハニー「えぇ、私に使えている、はずよ……クリーチャー!質問があるわ!」
クリーチャー「……なんでしょう。血を裏切るウィーズリーの飼い主、穢れた血の……」
ハニー「今後一切、人に対して『血を裏切る』とか『穢れた血』って単語を口にすることを禁じるわ」
クリーチャー「……己が生まれに誇りを感じずマグルと馴れ合う見下げ果てたクズの家と、汚らしいマグル――」
ハニー「言い方を変えるのも禁止よ悪くなっているじゃないのよいい加減にしなさい」
クリーチャー「……なんでしょう、女主人様」
ハニー「……かつてこの家に住んでいた、シリウスの弟……レギュラスについて」
クリーチャー「!」
ロン「部屋に写真があったよ。ほら、これ。スラッギーじいさんの隣で得意顔してら」
ハーマイオニー「へぇ……あー、なんとなく、高慢そうな顔ね」
ハニー「……シリウスほどハンサムではないわね」
クリーチャー「ふざけんな!!!!レギュラス様は可愛い路線だろうが!!!!!!!!!」
ハニー「……クリーチャー?」
クリーチャー「……なんでしょう、女主人様」
ハニー「あー、えぇ、そのテンションでいて頂戴……何か、こう、嫌な雰囲気を感じたわ」
クリーチャー「そこのご友人二人のようなですか」
ハニー「それはそれは甘々じゃないの。ねえ?」
ロン「何言ってんのさハニー?な、なぁ?ハーマイオニー?」
ハーマイオニー「そ、そうよ。えーっと、例えるなら、百味ビーンズS.P.E.W味よ、えぇ!」
ハニー「落ち着いて」
ロン「君の頭ん中はこいつだけじゃなくて屋敷しもべ妖精で一杯なんだろうさ、反吐まみれにね」
ハーマイオニー「S.P.E.Wよ!もう! ハニー、クリーチャーは、まだ……?」
ハニー「えぇ、私に使えている、はずよ……クリーチャー!質問があるわ!」
クリーチャー「……なんでしょう。血を裏切るウィーズリーの飼い主、穢れた血の……」
ハニー「今後一切、人に対して『血を裏切る』とか『穢れた血』って単語を口にすることを禁じるわ」
クリーチャー「……己が生まれに誇りを感じずマグルと馴れ合う見下げ果てたクズの家と、汚らしいマグル――」
ハニー「言い方を変えるのも禁止よ悪くなっているじゃないのよいい加減にしなさい」
クリーチャー「……なんでしょう、女主人様」
ハニー「……かつてこの家に住んでいた、シリウスの弟……レギュラスについて」
クリーチャー「!」
ロン「部屋に写真があったよ。ほら、これ。スラッギーじいさんの隣で得意顔してら」
ハーマイオニー「へぇ……あー、なんとなく、高慢そうな顔ね」
ハニー「……シリウスほどハンサムではないわね」
クリーチャー「ふざけんな!!!!レギュラス様は可愛い路線だろうが!!!!!!!!!」
ハニー「……クリーチャー?」
クリーチャー「……なんでしょう、女主人様」
ハニー「あー、えぇ、そのテンションでいて頂戴……何か、こう、嫌な雰囲気を感じたわ」
クリーチャー「そこのご友人二人のようなですか」
ハニー「それはそれは甘々じゃないの。ねえ?」
ロン「何言ってんのさハニー?な、なぁ?ハーマイオニー?」
ハーマイオニー「そ、そうよ。えーっと、例えるなら、百味ビーンズS.P.E.W味よ、えぇ!」
ハニー「落ち着いて」
389: 2014/04/20(日) 18:59:15.34 ID:kDalcp660
ハニー「レギュラスがどこかから持ち帰った、ロケットのことは?」
クリーチャー「……存じております」
ハニー「そう。それは今、どこにあるの?」
クリーチャー「……」
ハニー「私達が去年の大掃除をしている時に処分してしまったの?どうなの?答えなさい」
クリーチャー「その中から、クリーチャーめが救い出しました。レギュラス様の残した物です。捨てるなど許されません!」
ハニー「そ、そう……良かった!それじゃ!」
ロン「あぁ、あの厨房の片隅のきったないこいつのねぐらにしまいこまれてるってわけだ!やったぜ!」
ハーマイオニー「そんな言い方よして、もう。く、クリーチャー?私達、あー、あなたの主人のハニーがそれを必要としてるの。見せてもらえないかしら?」
クリーチャー「……出来ません」
ハニー「……命令で」
クリーチャー「逆らうつもりはありません。ですが、不可能なのです。今、この屋敷にはあのロケット……おぉ……レギュラス様のロケットは、ありません」
ロン「はぁ?君、さっき言ったじゃないか。自分が、捨てられそうになるのを……」
クリーチャー「クリーチャーの失態です……こんなバカな赤毛に話すのは屈辱の極みだクソが」
ロン「……ぶん殴るのは話を聞き終わってからにしようかな。マーリンの髭」
ハニー「いい子よ、ロン。どういうことなの、クリーチャー!回りくどいのは嫌いよ!ロケットは……」
クリーチャー「マンダンガス・フレッチャー!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……あのグズ野郎」
クリーチャー「あの男が!家紋入りのゴブレッドも!旦那様のマーリン勲章も!ミス・ベラやミス・シシーの写真も!見る目がない!!レギュラス様のお写真こそ一番の――」
ハニー「戻りなさい」
クリーチャー「それに、それに!!あぁ!!クリーチャーの失態です!レギュラス様のロケットまで……あの盗人が全部、もっていってしまった!!!おぉ、おぉ……クリーチャーは、クリーチャーは悪い、クリーチャーめは……!」
ハニー「! ロン、押さえつけて!!!自分を傷つけるつもりだわ!」
ロン「任せてよハニー!おら!!!」バキャッ!!
ハーマイオニー「ここぞとばかりにさっきの仕返しで殴りかかったら結果一緒でしょやめなさい!!!!」
クリーチャー「……存じております」
ハニー「そう。それは今、どこにあるの?」
クリーチャー「……」
ハニー「私達が去年の大掃除をしている時に処分してしまったの?どうなの?答えなさい」
クリーチャー「その中から、クリーチャーめが救い出しました。レギュラス様の残した物です。捨てるなど許されません!」
ハニー「そ、そう……良かった!それじゃ!」
ロン「あぁ、あの厨房の片隅のきったないこいつのねぐらにしまいこまれてるってわけだ!やったぜ!」
ハーマイオニー「そんな言い方よして、もう。く、クリーチャー?私達、あー、あなたの主人のハニーがそれを必要としてるの。見せてもらえないかしら?」
クリーチャー「……出来ません」
ハニー「……命令で」
クリーチャー「逆らうつもりはありません。ですが、不可能なのです。今、この屋敷にはあのロケット……おぉ……レギュラス様のロケットは、ありません」
ロン「はぁ?君、さっき言ったじゃないか。自分が、捨てられそうになるのを……」
クリーチャー「クリーチャーの失態です……こんなバカな赤毛に話すのは屈辱の極みだクソが」
ロン「……ぶん殴るのは話を聞き終わってからにしようかな。マーリンの髭」
ハニー「いい子よ、ロン。どういうことなの、クリーチャー!回りくどいのは嫌いよ!ロケットは……」
クリーチャー「マンダンガス・フレッチャー!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……あのグズ野郎」
クリーチャー「あの男が!家紋入りのゴブレッドも!旦那様のマーリン勲章も!ミス・ベラやミス・シシーの写真も!見る目がない!!レギュラス様のお写真こそ一番の――」
ハニー「戻りなさい」
クリーチャー「それに、それに!!あぁ!!クリーチャーの失態です!レギュラス様のロケットまで……あの盗人が全部、もっていってしまった!!!おぉ、おぉ……クリーチャーは、クリーチャーは悪い、クリーチャーめは……!」
ハニー「! ロン、押さえつけて!!!自分を傷つけるつもりだわ!」
ロン「任せてよハニー!おら!!!」バキャッ!!
ハーマイオニー「ここぞとばかりにさっきの仕返しで殴りかかったら結果一緒でしょやめなさい!!!!」
390: 2014/04/20(日) 19:12:55.49 ID:kDalcp660
ハニー「あなたは今、『レギュラス様のロケット』って言ったわね?彼はあれにどう関係しているの?」
クリーチャー「……レギュラス様の、ものだからです」
ハニー「そう。クリーチャー、あなたが知っていることを全部、教えなさい。あれを、彼がどこで、どうやって手に入れたのか。全て。さぁ」
クリーチャー「……時は、レギュラス様がまだショタっ子だった折にさかのぼります」
ハニー「……流してあげるわ、続けなさい」
クリーチャー「……シリウス様は、家出をしました。皆が精々しました。悪い子でしたし、奥様の心を破った人です。つるんでいたクソ眼鏡はクソのような行いで屋敷を――」
ハニー「『眼鏡』も禁止よ、あとでそのあたりはじっくり聞くわ」
クリーチャー「……それに比べて、レギュラス様はきちんとしたプライドを持ったお方でした。純血の期待に答え、ブラック家の家名と尊厳のために、成すべきことをご存知でした」
ロン「誇り高き名誉あり~、ってね。アホくさ」
クリーチャー「てめぇん家とは違うんだ黙ってろポコポコ数だけ増えやがって」
ロン「ねぇ僕本当こいつぶっ飛ばしていいかいそろそろ」
ハーマイオニー「お、抑えてロン、後にして、できれば原形とどめる程度にしてあげて」
クリーチャー「坊ちゃまは、何年も闇の帝王について語ってらっしゃいました」
ロン「ついに『坊ちゃま』ときたよ。こりゃ一人称は『僕ちん』とかだったんだろうな」
ハニー「……大人になったらきっと『我輩』とか言い出す童Oね」
ハーマイオニー「そこに食いつかなくていいでしょ……気になるけど」
クリーチャー「……レギュラス様の、ものだからです」
ハニー「そう。クリーチャー、あなたが知っていることを全部、教えなさい。あれを、彼がどこで、どうやって手に入れたのか。全て。さぁ」
クリーチャー「……時は、レギュラス様がまだショタっ子だった折にさかのぼります」
ハニー「……流してあげるわ、続けなさい」
クリーチャー「……シリウス様は、家出をしました。皆が精々しました。悪い子でしたし、奥様の心を破った人です。つるんでいたクソ眼鏡はクソのような行いで屋敷を――」
ハニー「『眼鏡』も禁止よ、あとでそのあたりはじっくり聞くわ」
クリーチャー「……それに比べて、レギュラス様はきちんとしたプライドを持ったお方でした。純血の期待に答え、ブラック家の家名と尊厳のために、成すべきことをご存知でした」
ロン「誇り高き名誉あり~、ってね。アホくさ」
クリーチャー「てめぇん家とは違うんだ黙ってろポコポコ数だけ増えやがって」
ロン「ねぇ僕本当こいつぶっ飛ばしていいかいそろそろ」
ハーマイオニー「お、抑えてロン、後にして、できれば原形とどめる程度にしてあげて」
クリーチャー「坊ちゃまは、何年も闇の帝王について語ってらっしゃいました」
ロン「ついに『坊ちゃま』ときたよ。こりゃ一人称は『僕ちん』とかだったんだろうな」
ハニー「……大人になったらきっと『我輩』とか言い出す童Oね」
ハーマイオニー「そこに食いつかなくていいでしょ……気になるけど」
391: 2014/04/20(日) 19:26:26.71 ID:kDalcp660
クリーチャー「闇の帝王こそ、隠れた存在だった魔法使いを日の当たるところに出し、マグルを支配するんだ!と、目を輝かせながら……輝いておられました」
ハニー「……隠れた先が日陰だなんて、それこそ被害妄想もいいところだわ。今で十分、マグルに対して有利すぎるくらいな立場にいるのに。何にも分かってないのね」
ロン「自称純血誇り高き一族様()はこんなもんだよきっと」
ハーマイオニー「その続きは魔法史とかでやりましょう……それで、あー、配下になったの……?」
クリーチャー「十六歳の時でした……レギュラス坊ちゃまはとてもご自慢でした……あの方の右腕となるのだ、と」
ハニー「腕フェチだものね」
ハーマイオニー「……ハニー、多分、色々違うわ」
クリーチャー「夜遅くまで、時にはマグルの本を屈辱的に読みながら、お辞儀の角度を練習してらっしゃいました」
ハニー「……嫌な日課だわ」
ロン「その点僕達豚は毎夜ハニーへの感謝の祈りを天に向かって高らかにヒンヒン鳴くだけさ、幸せだよな」
ハーマイオニー「頭がね」
クリーチャー「一年が経った、ある日……レギュラス坊ちゃまはクリーチャーのもとを訪ねてこられました。坊ちゃまはいつだってクリーチャーに親切で、優しく、丁寧で、可愛がってくださいました……あぁ、レギュラス様」
ロン「顔赤らめんなS.P.E.Wが出る」
ハーマイオニー「あんまりしつこいと反吐まみれにするわよ、ロン」
ハニー「レギュラスはあなたに、何を頼みに来たの?」
クリーチャー「……『闇の帝王が、しもべ妖精を必要としているんだ』と」
ハニー「……」
ハニー「……隠れた先が日陰だなんて、それこそ被害妄想もいいところだわ。今で十分、マグルに対して有利すぎるくらいな立場にいるのに。何にも分かってないのね」
ロン「自称純血誇り高き一族様()はこんなもんだよきっと」
ハーマイオニー「その続きは魔法史とかでやりましょう……それで、あー、配下になったの……?」
クリーチャー「十六歳の時でした……レギュラス坊ちゃまはとてもご自慢でした……あの方の右腕となるのだ、と」
ハニー「腕フェチだものね」
ハーマイオニー「……ハニー、多分、色々違うわ」
クリーチャー「夜遅くまで、時にはマグルの本を屈辱的に読みながら、お辞儀の角度を練習してらっしゃいました」
ハニー「……嫌な日課だわ」
ロン「その点僕達豚は毎夜ハニーへの感謝の祈りを天に向かって高らかにヒンヒン鳴くだけさ、幸せだよな」
ハーマイオニー「頭がね」
クリーチャー「一年が経った、ある日……レギュラス坊ちゃまはクリーチャーのもとを訪ねてこられました。坊ちゃまはいつだってクリーチャーに親切で、優しく、丁寧で、可愛がってくださいました……あぁ、レギュラス様」
ロン「顔赤らめんなS.P.E.Wが出る」
ハーマイオニー「あんまりしつこいと反吐まみれにするわよ、ロン」
ハニー「レギュラスはあなたに、何を頼みに来たの?」
クリーチャー「……『闇の帝王が、しもべ妖精を必要としているんだ』と」
ハニー「……」
392: 2014/04/20(日) 19:42:03.25 ID:kDalcp660
ロン「?なんだろうな、『あの人』の屋敷の召使が足りなくなったとか?」
ハーマイオニー「……屋敷しもべ妖精をありがたがる人には、思えないわ」
ハニー「クリーチャー。あいつは、もしかして……あなたをつれて、洞窟に、行ったんじゃ……」
クリーチャー「その通りにございます」
ハニー「……」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは仰いました。『これはお前にとっても我が家にとっても名誉なことだ』と。闇の帝王の言いつけを守り、役に立って、それから『帰ってこい』と。クリーチャーは、闇の帝王と向かいました……洞窟へ」
ハーマイオニー「それって……ハニーと、ダンブルドアがあのロケットをみつけた……」
クリーチャー「闇の帝王は仰いました……『俺様の偉大な仕事の一つの 手伝いをさせてやろう』と……クリーチャーは、誇らしかった。何も疑わず、小船に乗りました。小さな島にたどり着き、そして……薬で満たされた、水盆がありました」
ロン「……ダンブルドアが飲んだ、あれが?」
クリーチャー「闇の帝王は、クリーチャーに……『飲め』と、っ、おっしゃいました」
ハニー「っ、あいつ……絶対……絶対に……そんなものを作る前にだって、できたはずなのに……」
クリーチャー「クリーチャーは恐ろしいものを見ました……ご家族みんなが、殺される様を……シリウス様だけが笑って暮らす様を」
ハニー「……同情ひっこむわよいらないこと言うと」
クリーチャー「内臓が焼けました……思わず、レギュラス坊ちゃまに、奥様に助けを求める声をあげました……闇の帝王は……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
クリーチャー「笑いながら、こう言いました……『全て飲み干せ その幻覚を現実にされたくなければ』」
ハニー「……どこまでも、だわ。豚以下の黒豚」
ハーマイオニー「……屋敷しもべ妖精をありがたがる人には、思えないわ」
ハニー「クリーチャー。あいつは、もしかして……あなたをつれて、洞窟に、行ったんじゃ……」
クリーチャー「その通りにございます」
ハニー「……」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは仰いました。『これはお前にとっても我が家にとっても名誉なことだ』と。闇の帝王の言いつけを守り、役に立って、それから『帰ってこい』と。クリーチャーは、闇の帝王と向かいました……洞窟へ」
ハーマイオニー「それって……ハニーと、ダンブルドアがあのロケットをみつけた……」
クリーチャー「闇の帝王は仰いました……『俺様の偉大な仕事の一つの 手伝いをさせてやろう』と……クリーチャーは、誇らしかった。何も疑わず、小船に乗りました。小さな島にたどり着き、そして……薬で満たされた、水盆がありました」
ロン「……ダンブルドアが飲んだ、あれが?」
クリーチャー「闇の帝王は、クリーチャーに……『飲め』と、っ、おっしゃいました」
ハニー「っ、あいつ……絶対……絶対に……そんなものを作る前にだって、できたはずなのに……」
クリーチャー「クリーチャーは恐ろしいものを見ました……ご家族みんなが、殺される様を……シリウス様だけが笑って暮らす様を」
ハニー「……同情ひっこむわよいらないこと言うと」
クリーチャー「内臓が焼けました……思わず、レギュラス坊ちゃまに、奥様に助けを求める声をあげました……闇の帝王は……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
クリーチャー「笑いながら、こう言いました……『全て飲み干せ その幻覚を現実にされたくなければ』」
ハニー「……どこまでも、だわ。豚以下の黒豚」
394: 2014/04/20(日) 20:04:08.02 ID:kDalcp660
クリーチャー「クリーチャーが全て飲み干すと、闇の帝王は空の水盆にロケットを落とし……また、薬で水盆を満たしました」
クリーチャー「クリーチャーは、喉が渇きました……ですが、闇の帝王に水が欲しいなどとは言えません。恐れ多いことは言えません」
クリーチャー「クリーチャーが身もだえ、していると……闇の帝王は、クリーチャーを島に残して、帰ってしまいました」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
クリーチャー「クリーチャーは水が欲しくなり、島の端まで這っていき……そこで、黒い手に水の中へとひきずりこまれました」
クリーチャー「そして……意識が、失われる瞬間」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまのところへ、帰りました」
ハニー「……?今、ちょっと、何か省かれたわよ?」
クリーチャー「省いてはおりません」
ハニー「……?だって……あの場から、どうやって……?」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまがクリーチャーに『帰って来い』とおっしゃいました」
ハニー「だから……どうやって?あの空間は、姿くらましなんて……」
クリーチャー「『帰って来い』と命令され、クリーチャーはそれを承諾しました。クリーチャーは帰らなくていけません。ですから、帰ったのです。何度も言わすな頭大丈夫かこいつ」
ロン「ぶっ飛ばすぞ。ハニー、屋敷しもべ妖精はほら、僕らが『姿あらわし』できないホグワーツでもバチッっとやってただろう?同胞のドビーとかさ」
ハニー「あぁ……そういうことね。でも、あいつは……ヴォルデモートが生きて返すようなまね、するかしら……」
ハーマイオニー「……きっと、屋敷しもべ妖精の魔法にそんな力があるなんて、思いつきもしなかったのよ。自分が、純血主義者たちが動物扱いするような相手のことなんて……」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは心配なさいました……介抱してくださって、なんとか喋れるようになったクリーチャーに、事の次第を聞き」
クリーチャー「『隠れて屋敷から出ないように』と命令されました……それから……数日後です」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは……ぐすっ、クリーチャーに言いました……闇の帝王がロケットを置いた、っ、洞窟に案内せよ、と」
ロン「……うーわー、むかつくぜ」
ハニー「それじゃ……そこで、レギュラスはまた!あなたに、また、薬を……!?」
ハーマイオニー「……あぁ……違うわ……クリーチャー、まさか……」
クリーチャー「……いいえ。レギュラス様は……っ、ぁぁっ、おっしゃいました」
クリーチャー「自分がどんなに抗っても、この液体をなんとしても自分の口に流し込み続けるんだ、と……あぁ、レギュラス様!!レギュラス、坊ちゃま!!」
ハニー「……」
クリーチャー「クリーチャーは、喉が渇きました……ですが、闇の帝王に水が欲しいなどとは言えません。恐れ多いことは言えません」
クリーチャー「クリーチャーが身もだえ、していると……闇の帝王は、クリーチャーを島に残して、帰ってしまいました」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
クリーチャー「クリーチャーは水が欲しくなり、島の端まで這っていき……そこで、黒い手に水の中へとひきずりこまれました」
クリーチャー「そして……意識が、失われる瞬間」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまのところへ、帰りました」
ハニー「……?今、ちょっと、何か省かれたわよ?」
クリーチャー「省いてはおりません」
ハニー「……?だって……あの場から、どうやって……?」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまがクリーチャーに『帰って来い』とおっしゃいました」
ハニー「だから……どうやって?あの空間は、姿くらましなんて……」
クリーチャー「『帰って来い』と命令され、クリーチャーはそれを承諾しました。クリーチャーは帰らなくていけません。ですから、帰ったのです。何度も言わすな頭大丈夫かこいつ」
ロン「ぶっ飛ばすぞ。ハニー、屋敷しもべ妖精はほら、僕らが『姿あらわし』できないホグワーツでもバチッっとやってただろう?同胞のドビーとかさ」
ハニー「あぁ……そういうことね。でも、あいつは……ヴォルデモートが生きて返すようなまね、するかしら……」
ハーマイオニー「……きっと、屋敷しもべ妖精の魔法にそんな力があるなんて、思いつきもしなかったのよ。自分が、純血主義者たちが動物扱いするような相手のことなんて……」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは心配なさいました……介抱してくださって、なんとか喋れるようになったクリーチャーに、事の次第を聞き」
クリーチャー「『隠れて屋敷から出ないように』と命令されました……それから……数日後です」
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは……ぐすっ、クリーチャーに言いました……闇の帝王がロケットを置いた、っ、洞窟に案内せよ、と」
ロン「……うーわー、むかつくぜ」
ハニー「それじゃ……そこで、レギュラスはまた!あなたに、また、薬を……!?」
ハーマイオニー「……あぁ……違うわ……クリーチャー、まさか……」
クリーチャー「……いいえ。レギュラス様は……っ、ぁぁっ、おっしゃいました」
クリーチャー「自分がどんなに抗っても、この液体をなんとしても自分の口に流し込み続けるんだ、と……あぁ、レギュラス様!!レギュラス、坊ちゃま!!」
ハニー「……」
396: 2014/04/20(日) 20:11:22.20 ID:kDalcp660
ちょいメシ
21時には戻る
21時には戻る
399: 2014/04/20(日) 21:08:04.73 ID:kDalcp660
クリーチャー「レギュラス坊ちゃまは命令なさいました!自分にこの薬を――あぁ!飲み干させろと――!」
クリーチャー「どんなに暴れても、嫌がっても、空になるまで飲ませつづけろと!」
クリーチャー「クリーチャーは!あぁ――!なんと、いう、クリーチャーは――!」
クリーチャー「クリーチャーはしたくはありません!ですが、坊ちゃまの命令です――命令で」
クリーチャー「奥様には決して――自分のしたことを言うな、と――空になった水盆にはこのロケットを入れろ、と――そして、最初のロケットはなんとしても――破壊しろ、と」
クリーチャー「そして――全てを、飲み干して――レギュラス様は、苦痛に悶えておりました――奥様にすまない、と――何故か、何故かあの畜生の兄上、シリウス様に――もっと早く気づけば、と――!!」
ハニー「……」
クリーチャー「クリーチャーが、ロケットを入れ替えると――レギュラス様は、レギュラス、様は」
ハーマイオニー「……あぁ……!」
クリーチャー「水の方へ――そこで」
ロン「……」
クリーチャー「クリーチャーに、来るな、と――ここから脱出して、早く破壊を、と――そして、クリーチャーは……最後に、見ていました……レギュラス坊ちゃまが水の中に、引きずり込まれていくのを――」
ハーマイオニー「あぁ、クリーチャー……なんて、なんて!」
クリーチャー「うわっ!やめろ!!!穢れた血がクリーチャーを抱きしめようとするなんて!レギュラス様の生まれ変わりになってから出直せ!!!!!」
ハニー「ロン」
ロン「なんだいハニー」
ハニー「一回落として」
ロン「もちのオラァアアアアアアアア!!!」バキャァァァッ!
ハーマイオニー「や、やめて、やめてあげて!これ以上虐げるのはやめて!!!」
ロン「こいつの減らない口が減ったらそうするよ、もちのロンで」
クリーチャー「どんなに暴れても、嫌がっても、空になるまで飲ませつづけろと!」
クリーチャー「クリーチャーは!あぁ――!なんと、いう、クリーチャーは――!」
クリーチャー「クリーチャーはしたくはありません!ですが、坊ちゃまの命令です――命令で」
クリーチャー「奥様には決して――自分のしたことを言うな、と――空になった水盆にはこのロケットを入れろ、と――そして、最初のロケットはなんとしても――破壊しろ、と」
クリーチャー「そして――全てを、飲み干して――レギュラス様は、苦痛に悶えておりました――奥様にすまない、と――何故か、何故かあの畜生の兄上、シリウス様に――もっと早く気づけば、と――!!」
ハニー「……」
クリーチャー「クリーチャーが、ロケットを入れ替えると――レギュラス様は、レギュラス、様は」
ハーマイオニー「……あぁ……!」
クリーチャー「水の方へ――そこで」
ロン「……」
クリーチャー「クリーチャーに、来るな、と――ここから脱出して、早く破壊を、と――そして、クリーチャーは……最後に、見ていました……レギュラス坊ちゃまが水の中に、引きずり込まれていくのを――」
ハーマイオニー「あぁ、クリーチャー……なんて、なんて!」
クリーチャー「うわっ!やめろ!!!穢れた血がクリーチャーを抱きしめようとするなんて!レギュラス様の生まれ変わりになってから出直せ!!!!!」
ハニー「ロン」
ロン「なんだいハニー」
ハニー「一回落として」
ロン「もちのオラァアアアアアアアア!!!」バキャァァァッ!
ハーマイオニー「や、やめて、やめてあげて!これ以上虐げるのはやめて!!!」
ロン「こいつの減らない口が減ったらそうするよ、もちのロンで」
401: 2014/04/20(日) 21:20:14.11 ID:kDalcp660
ハニー「それで……あなたは、ロケットを破壊しようとしたのね?けれど、出来なかった」
クリーチャー「ひゃい」ドクドクドクドク
ロン「ちゃんと喋れよハニーの前だぞ」
ハーマイオニー「あなたが血まみれにしたんでしょ! クリーチャー、これを食べて頂戴。鼻血は止まるわ」
クリーチャー「……けg」
ロン「怪我増やしたくなかったらさっさとそれ貪って話進めろよ」
クリーチャー「……モグモグ……クリーチャーは、何度も試しました。知っている呪文は全部やってみました。でもどれも、うまくいきません……」
ハニー「……妖精の呪文でも、なのね」
クリーチャー「外側のケースには、あまりにも多くの強力な呪文がかけられていました……破壊するには中のものを出すしかないと、クリーチャーには分かっていましたが……それも、かないません」
クリーチャー「クリーチャーは言いつけを守れない自分を罰し、また開けようと試み、また罰し……体中どこにも、罰する場所がもうないくらい、それを続けました」
ハーマイオニー「あぁ……なんて……」
クリーチャー「……レギュラス坊ちゃまに折檻されていると、思い、ながら」
ロン「あー、分かる分かる。どんなに辛いことでもハニーからの命令だと思えばとたんに天国だしな」
ハニー「違いないけれど今は流しなさいロン。結局、ロケットはそのまま……?」
クリーチャー「クリーチャーは命令に従うことは出来ませんでした!そればかりか……旦那様が亡くなり!レギュラス様がいなくなり嘆き悲しみ、狂わんほどに泣き叫ぶ奥様に!!レギュラス様の最期さえ、伝えることができませんでした!!」
ハニー「……」
クリーチャー「クリーチャーは、命令されていたのです……あの湖のことは誰にも、と……クリーチャーは……クリーチャーは、それから……一人で」
ハニー「……」
ロン「……マーリンの……いや、うん……」
ハーマイオニー「……ぐすっ」
クリーチャー「ひゃい」ドクドクドクドク
ロン「ちゃんと喋れよハニーの前だぞ」
ハーマイオニー「あなたが血まみれにしたんでしょ! クリーチャー、これを食べて頂戴。鼻血は止まるわ」
クリーチャー「……けg」
ロン「怪我増やしたくなかったらさっさとそれ貪って話進めろよ」
クリーチャー「……モグモグ……クリーチャーは、何度も試しました。知っている呪文は全部やってみました。でもどれも、うまくいきません……」
ハニー「……妖精の呪文でも、なのね」
クリーチャー「外側のケースには、あまりにも多くの強力な呪文がかけられていました……破壊するには中のものを出すしかないと、クリーチャーには分かっていましたが……それも、かないません」
クリーチャー「クリーチャーは言いつけを守れない自分を罰し、また開けようと試み、また罰し……体中どこにも、罰する場所がもうないくらい、それを続けました」
ハーマイオニー「あぁ……なんて……」
クリーチャー「……レギュラス坊ちゃまに折檻されていると、思い、ながら」
ロン「あー、分かる分かる。どんなに辛いことでもハニーからの命令だと思えばとたんに天国だしな」
ハニー「違いないけれど今は流しなさいロン。結局、ロケットはそのまま……?」
クリーチャー「クリーチャーは命令に従うことは出来ませんでした!そればかりか……旦那様が亡くなり!レギュラス様がいなくなり嘆き悲しみ、狂わんほどに泣き叫ぶ奥様に!!レギュラス様の最期さえ、伝えることができませんでした!!」
ハニー「……」
クリーチャー「クリーチャーは、命令されていたのです……あの湖のことは誰にも、と……クリーチャーは……クリーチャーは、それから……一人で」
ハニー「……」
ロン「……マーリンの……いや、うん……」
ハーマイオニー「……ぐすっ」
402: 2014/04/20(日) 21:36:02.84 ID:kDalcp660
ハニー「……クリーチャー……私は、わたしは、あなたが分からないわ」
クリーチャー「……」
ハニー「どうして……ヴォルデモートは、あなたにそんな酷い目にあわせたのに、どうして」
クリーチャー「……?」
ハニー「どうしてあいつの、味方をしたの……?どうして!シリウスのことをヴォルデモートに売ったの!?どうして!!レギュラスだって!!あいつを倒したくて、命を捨てたのに!!!」
クリーチャー「どう、し……?」
ハーマイオニー「ハニー!!やめて!!違うわ!!」
ハニー「違う!?何が違うの!?こいつ、こいつは――」
クリーチャー「クリーチャーは、闇の帝王に酷いことは、されておりません」
ハニー「……え?」
クリーチャー「確かに、あの薬を飲むのは大変苦しいものでした。ですが、主人が命令を聞くべきと言われた魔法使い様の命令を聞くのは当然の事です――氏ねと、言われたら。クリーチャーは氏ぬのです」
ハニー「……」
クリーチャー「レギュラス様が、闇の帝王を……?何が仰りたいのか、クリーチャーには分かりません」
ハニー「……なに、を」
ハーマイオニー「ハニー、あなたはいつか言ったわ……この妖精たちは、この不幸に慣れきってしまってる!もう、不当な扱いにも残酷な扱いにも、慣れる……それどころが、それが当然だと思ってしまってる。普通の扱いと、ただ、変わらなくなってしまっているのよ」
ハーマイオニー「だから、えぇ、だからこそ、親切にする人に仕えるのが嬉しかった……レギュラスが間違いなくそうだったし、そして、えぇ……ミス・シシーもそうだったんでしょう。だから、あのときあちらに協力した」
ハーマイオニー「だって、レギュラスはクリーチャーに『自分の真意』を伝えなかったから……それが、っ、知られたら……家族全員が!ヴォルデモートの側についているから安全なのを!危険に晒してしまうから!!」
ハニー「……っ」
ハーマイオニー「レギュラスは家族全員を救おうとしたんだわ!クリーチャーのことも!だから……クリーチャーがその事情を知らないのは、当然なのよ。レギュラスにとって、彼も守るべき……家族だったのでしょうから」
クリーチャー「……ぅぅっ、ぅうううっ、ぐっ、ぅう……」
ハニー「……」
クリーチャー「……」
ハニー「どうして……ヴォルデモートは、あなたにそんな酷い目にあわせたのに、どうして」
クリーチャー「……?」
ハニー「どうしてあいつの、味方をしたの……?どうして!シリウスのことをヴォルデモートに売ったの!?どうして!!レギュラスだって!!あいつを倒したくて、命を捨てたのに!!!」
クリーチャー「どう、し……?」
ハーマイオニー「ハニー!!やめて!!違うわ!!」
ハニー「違う!?何が違うの!?こいつ、こいつは――」
クリーチャー「クリーチャーは、闇の帝王に酷いことは、されておりません」
ハニー「……え?」
クリーチャー「確かに、あの薬を飲むのは大変苦しいものでした。ですが、主人が命令を聞くべきと言われた魔法使い様の命令を聞くのは当然の事です――氏ねと、言われたら。クリーチャーは氏ぬのです」
ハニー「……」
クリーチャー「レギュラス様が、闇の帝王を……?何が仰りたいのか、クリーチャーには分かりません」
ハニー「……なに、を」
ハーマイオニー「ハニー、あなたはいつか言ったわ……この妖精たちは、この不幸に慣れきってしまってる!もう、不当な扱いにも残酷な扱いにも、慣れる……それどころが、それが当然だと思ってしまってる。普通の扱いと、ただ、変わらなくなってしまっているのよ」
ハーマイオニー「だから、えぇ、だからこそ、親切にする人に仕えるのが嬉しかった……レギュラスが間違いなくそうだったし、そして、えぇ……ミス・シシーもそうだったんでしょう。だから、あのときあちらに協力した」
ハーマイオニー「だって、レギュラスはクリーチャーに『自分の真意』を伝えなかったから……それが、っ、知られたら……家族全員が!ヴォルデモートの側についているから安全なのを!危険に晒してしまうから!!」
ハニー「……っ」
ハーマイオニー「レギュラスは家族全員を救おうとしたんだわ!クリーチャーのことも!だから……クリーチャーがその事情を知らないのは、当然なのよ。レギュラスにとって、彼も守るべき……家族だったのでしょうから」
クリーチャー「……ぅぅっ、ぅうううっ、ぐっ、ぅう……」
ハニー「……」
404: 2014/04/20(日) 21:47:21.23 ID:kDalcp660
ハーマイオニー「シリウスは……クリーチャーに対して、酷かったわ。そんな顔しても可愛いだけよ、分かってるわね」
ハーマイオニー「もし、シリウスがクリーチャーに――ええ、どんなに、この屋敷で過ごした事が彼にとって辛かったんだとしても――もし、少しでも親切にしていたら。他の屋敷しもべ妖精に対するように、丁寧に扱っていたら……」
ハニー「……レギュラスの残した想いで……クリーチャーは、裏切らなかった、かもしれない」
ハーマイオニー「そう……残念な、ことだけど」
ハニー「……クリーチャーは……何も、知らなかった……そっか……そう、よね……ロケットの中身のことも……その、意味も」
ハーマイオニー「……えぇ」
ハニー「ただ……少しの、愛に……愛が、欲しくて」
ハーマイオニー「孤独だったんだわ……この屋敷で、ずっと」
ハニー「レギュラスのことだけを想って……私の、義弟の」
ハーマイオニー「……えぇ……えっ!?あ、えぇ、うん……うん?」
ハニー「……彼の想いには、シリウスに代わって、応えなきゃ……そうでしょ?」
ハーマイオニー「……理屈はいまいちわからないけど、そうね」
ハニー「……クリーチャー?落ち着いて、私の言葉を聞いてくれるかしら」
クリーチャー「ぐすっ、えぐっ、なん、です、女主人様……ノッポウィーズリーの背中に踏ん反りかえる主人様なんだそれ、ぐすっ」
ロン「空気かと思った?残念、しっかりハニーの椅子さ、もちの僕はね」
ハーマイオニー「もし、シリウスがクリーチャーに――ええ、どんなに、この屋敷で過ごした事が彼にとって辛かったんだとしても――もし、少しでも親切にしていたら。他の屋敷しもべ妖精に対するように、丁寧に扱っていたら……」
ハニー「……レギュラスの残した想いで……クリーチャーは、裏切らなかった、かもしれない」
ハーマイオニー「そう……残念な、ことだけど」
ハニー「……クリーチャーは……何も、知らなかった……そっか……そう、よね……ロケットの中身のことも……その、意味も」
ハーマイオニー「……えぇ」
ハニー「ただ……少しの、愛に……愛が、欲しくて」
ハーマイオニー「孤独だったんだわ……この屋敷で、ずっと」
ハニー「レギュラスのことだけを想って……私の、義弟の」
ハーマイオニー「……えぇ……えっ!?あ、えぇ、うん……うん?」
ハニー「……彼の想いには、シリウスに代わって、応えなきゃ……そうでしょ?」
ハーマイオニー「……理屈はいまいちわからないけど、そうね」
ハニー「……クリーチャー?落ち着いて、私の言葉を聞いてくれるかしら」
クリーチャー「ぐすっ、えぐっ、なん、です、女主人様……ノッポウィーズリーの背中に踏ん反りかえる主人様なんだそれ、ぐすっ」
ロン「空気かと思った?残念、しっかりハニーの椅子さ、もちの僕はね」
407: 2014/04/20(日) 22:04:42.71 ID:kDalcp660
ハニー「泣き止んだわね?あのね、あー……お願いが、あるのだけれど」
ハーマイオニー「その調子よ、ハニー」
クリーチャー「……なんでしょう」
ハニー「マンダンガス・フレッチャーを探してきて欲しいの。私達、ロケットを見つけなくちゃいけないわ。レギュラスの」
クリーチャー「様をつけやがれデコ傷女」
ロン「お前のデコを傷まみれにしてやるぞこの野郎」
ハニー「私達は、レギュラス様のロケットを見つけ出したいの」
ロン「僕、なんでレギュラスじゃないのかな」
ハーマイオニー「様付けで呼ばれたいわけ?」
ロン「……あ、だめだ。恐れ多すぎて爆発する未来が見えた」
ハーマイオニー「犯人はきっと私ね、それ」
ロン「だろうね」
クリーチャー「……どうして、あなた方が?」
ハニー「私達がやろうとしてることは、レギュラス様のやりかけた仕事を成し遂げることなの。これは、ヴォルデモートの行動に反することよ……えぇ、あなたの元のご主人様は、勇気ある、とても気高いことをしようとしていたの」
クリーチャー「……レギュラス、様の」
ハニー「えぇ……私たちは、レギュラス様の氏が、無駄にならないようにしたい。やって、くれる?」
クリーチャー「……そういう、ことでしたら……フレッチャー……レギュラス様のため、レギュラス様……」
ハニー「それから……あー、そうね。ご褒美……あー、お礼もあげるわ。あなたにはいつも無理を言うもの。これ……」
ジャラッ
クリーチャー「…………!!!!」
ハニー「この、レギュラスがすりかえるために用意したロケット……きっと、彼はあなたにこれを持っていて欲しいと思うはずだわ。あなたへの、感謝の気持ちに」
クリーチャー「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンン!!!!!」
ハニー「」ビクッ
ハーマイオニー「」ビクッ
ロン「お?」
クリーチャー「ウワアアアアアアアアアァアアアアン!!あああああああ!!あなたさまは、それを!?それを、くり、クリーチャーに!?そんな宝物を!!!あぁ!!あぁあああああ!!!」
ハニー「え、えぇ……私が持っていても、意味がないものだし……」
クリーチャー「なんと、なんと、アァ、あああああああああああああああああああああああ!!これまでの無礼をどうか、あぁ、あああああああああ!!ハニー・ポッター!!!ハニー・ポッター様!!」
ハニー「……」
ロン「ハニーさん、やっちゃってください」
ハニー「……ヒンヒンお鳴き、この豚?」
クリーチャー「ヒンーーーーーーーーーン!!しもべ豚!!しもべ豚と、お呼びくださいいいいいいいいい!!」
ロン「ウエルカム、同胞!」
ハーマイオニー「……字面最悪ね」
ハーマイオニー「その調子よ、ハニー」
クリーチャー「……なんでしょう」
ハニー「マンダンガス・フレッチャーを探してきて欲しいの。私達、ロケットを見つけなくちゃいけないわ。レギュラスの」
クリーチャー「様をつけやがれデコ傷女」
ロン「お前のデコを傷まみれにしてやるぞこの野郎」
ハニー「私達は、レギュラス様のロケットを見つけ出したいの」
ロン「僕、なんでレギュラスじゃないのかな」
ハーマイオニー「様付けで呼ばれたいわけ?」
ロン「……あ、だめだ。恐れ多すぎて爆発する未来が見えた」
ハーマイオニー「犯人はきっと私ね、それ」
ロン「だろうね」
クリーチャー「……どうして、あなた方が?」
ハニー「私達がやろうとしてることは、レギュラス様のやりかけた仕事を成し遂げることなの。これは、ヴォルデモートの行動に反することよ……えぇ、あなたの元のご主人様は、勇気ある、とても気高いことをしようとしていたの」
クリーチャー「……レギュラス、様の」
ハニー「えぇ……私たちは、レギュラス様の氏が、無駄にならないようにしたい。やって、くれる?」
クリーチャー「……そういう、ことでしたら……フレッチャー……レギュラス様のため、レギュラス様……」
ハニー「それから……あー、そうね。ご褒美……あー、お礼もあげるわ。あなたにはいつも無理を言うもの。これ……」
ジャラッ
クリーチャー「…………!!!!」
ハニー「この、レギュラスがすりかえるために用意したロケット……きっと、彼はあなたにこれを持っていて欲しいと思うはずだわ。あなたへの、感謝の気持ちに」
クリーチャー「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンン!!!!!」
ハニー「」ビクッ
ハーマイオニー「」ビクッ
ロン「お?」
クリーチャー「ウワアアアアアアアアアァアアアアン!!あああああああ!!あなたさまは、それを!?それを、くり、クリーチャーに!?そんな宝物を!!!あぁ!!あぁあああああ!!!」
ハニー「え、えぇ……私が持っていても、意味がないものだし……」
クリーチャー「なんと、なんと、アァ、あああああああああああああああああああああああ!!これまでの無礼をどうか、あぁ、あああああああああ!!ハニー・ポッター!!!ハニー・ポッター様!!」
ハニー「……」
ロン「ハニーさん、やっちゃってください」
ハニー「……ヒンヒンお鳴き、この豚?」
クリーチャー「ヒンーーーーーーーーーン!!しもべ豚!!しもべ豚と、お呼びくださいいいいいいいいい!!」
ロン「ウエルカム、同胞!」
ハーマイオニー「……字面最悪ね」
413: 2014/04/20(日) 22:14:43.49 ID:kDalcp660
ハニー「……豚と呼んだけれど、えぇ、クリーチャー?私、あー、わたしは出来れば、あなたとは対等に近い立場でありたいわ」
クリーチャー「なんと心優しい方でしょう、まるでレギュラス様のよう」
ロン「……なんかクリーチャーが豚化してからやけにこの部屋綺麗になり始めたんだけどさ」
ハーマイオニー「……屋敷しもべ妖精の本気、ということかしら……見もせずに汚れに向かって魔法が使われてるわ」
クリーチャー「ありがたく、ありがたく……本当にいただいてしまっても?本当に?」
ハニー「そう言っているじゃない……それ、衣服扱いにはならないわよね?」
クリーチャー「えぇ、クリーチャーの、体の一部にいたします……」
ハニー「……そ、そう」
クリーチャー「クリーチャーは、あぁ……クリーチャーはレギュラス様とお別れしてから初めて幸せな気持ちになりました……そう、またレギュラス様のためにお仕事が出来るなんて!あぁ、ハニー・ポッター様、あなたはなんて素晴らしい、レギュラス様のごとく」
ハニー「賞賛の言葉は高貴で可憐で儚げで、伝説的で道徳的で家庭的で模範的から受け付けるわ」
クリーチャー「高貴で可憐で儚げで伝説的で道徳的で家庭的で模範的でレギュラス様的?」
ハニー「……あなた限定で、えぇ、そう呼べばいいわ」
ロン「これでどうかな?高貴で可憐で儚げで、伝説的で道徳的で家庭的でブラック家の嫁、って……痛い!!ありがとう!!ヒンヒン!!」
クリーチャー「なんと心優しい方でしょう、まるでレギュラス様のよう」
ロン「……なんかクリーチャーが豚化してからやけにこの部屋綺麗になり始めたんだけどさ」
ハーマイオニー「……屋敷しもべ妖精の本気、ということかしら……見もせずに汚れに向かって魔法が使われてるわ」
クリーチャー「ありがたく、ありがたく……本当にいただいてしまっても?本当に?」
ハニー「そう言っているじゃない……それ、衣服扱いにはならないわよね?」
クリーチャー「えぇ、クリーチャーの、体の一部にいたします……」
ハニー「……そ、そう」
クリーチャー「クリーチャーは、あぁ……クリーチャーはレギュラス様とお別れしてから初めて幸せな気持ちになりました……そう、またレギュラス様のためにお仕事が出来るなんて!あぁ、ハニー・ポッター様、あなたはなんて素晴らしい、レギュラス様のごとく」
ハニー「賞賛の言葉は高貴で可憐で儚げで、伝説的で道徳的で家庭的で模範的から受け付けるわ」
クリーチャー「高貴で可憐で儚げで伝説的で道徳的で家庭的で模範的でレギュラス様的?」
ハニー「……あなた限定で、えぇ、そう呼べばいいわ」
ロン「これでどうかな?高貴で可憐で儚げで、伝説的で道徳的で家庭的でブラック家の嫁、って……痛い!!ありがとう!!ヒンヒン!!」
414: 2014/04/20(日) 22:28:02.58 ID:kDalcp660
クリーチャー「では、行ってまいります」
ハニー「えぇ、期待してるわよ?」
クリーチャー「もちのそちらの素晴らしく暖かなご家族の下で生まれた赤毛の青年です。よっ!このモテ期!式には呼べよ!」
ロン「露骨に態度かえるなよ、なんか今までのことがあるから喜べないよ僕ぁ……あと式ってなんだよ!!」
クリーチャー「それはそちらの生まれなぞひっくり返してお釣りがザックザクなほど素晴らしい才能に恵まれた女性に決まっておりますでしょう。クリーチャーは何でも知っている。夜中にあなたがた二人が交わした言葉も知っている」
ハーマイオニー「わーーー!?わーーーーーーー!!!」
ロン「なっ!?おい、この、おい、同胞……!」
ハニー「クリーチャー!!聞かせなさい!!!!!」
クリーチャー「『ねぇ、ロン……?今日はその……ハニーに腕枕、していない、のよね?背中貸してる、だけで』」
クリーチャー「『だったらどうしたのさ……あー……』」
クリーチャー「『あ……ち、ちが!その……手、握って、もらえないかしら、って……あなたの手、安心、する、から』」
クリーチャー「『……手だけで、いいなら。ほら』」
クリーチャー「『えぇ、いいわ……今は、えぇ……あり、がとう……スーッ』」
クリーチャー「『…………キャノンズが――』」
ロン・ハーマイオニー「「クリィイイイいイいイチャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」」
ハニー「出来る豚ね、クリーチャー!」
クリーチャー「ヒンヒン!」
ハニー「えぇ、期待してるわよ?」
クリーチャー「もちのそちらの素晴らしく暖かなご家族の下で生まれた赤毛の青年です。よっ!このモテ期!式には呼べよ!」
ロン「露骨に態度かえるなよ、なんか今までのことがあるから喜べないよ僕ぁ……あと式ってなんだよ!!」
クリーチャー「それはそちらの生まれなぞひっくり返してお釣りがザックザクなほど素晴らしい才能に恵まれた女性に決まっておりますでしょう。クリーチャーは何でも知っている。夜中にあなたがた二人が交わした言葉も知っている」
ハーマイオニー「わーーー!?わーーーーーーー!!!」
ロン「なっ!?おい、この、おい、同胞……!」
ハニー「クリーチャー!!聞かせなさい!!!!!」
クリーチャー「『ねぇ、ロン……?今日はその……ハニーに腕枕、していない、のよね?背中貸してる、だけで』」
クリーチャー「『だったらどうしたのさ……あー……』」
クリーチャー「『あ……ち、ちが!その……手、握って、もらえないかしら、って……あなたの手、安心、する、から』」
クリーチャー「『……手だけで、いいなら。ほら』」
クリーチャー「『えぇ、いいわ……今は、えぇ……あり、がとう……スーッ』」
クリーチャー「『…………キャノンズが――』」
ロン・ハーマイオニー「「クリィイイイいイいイチャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」」
ハニー「出来る豚ね、クリーチャー!」
クリーチャー「ヒンヒン!」
419: 2014/04/20(日) 22:38:24.53 ID:kDalcp660
三日後
ハニー「あれからのここでの快適さと言ったらないわね……部屋は隅々綺麗だし」
ロン「あぁ……あー、朝、昼、夕と、クリーチャーがマンダンガス捜査の合間に一瞬で帰ってきて一瞬でご馳走を用意、してくれるし」
ハーマイオニー「……そう、ね。それに……屋敷の外に連中が現れたけど、ここには絶対に入ってこれないようだ、と分かったし……」
ハニー「あと、あなたたち二人がすっごく意識してドギマギしているのが見られるし、ね?」
ロン「マーリンの髭!!髭!!!!髭!!!!!」
ハーマイオニー「ニヤニヤしないで、ハニー!!!」
ハニー「私は?いいのよ?寝るのはシリウスの部屋でも?えぇ?」
ロン「マーリン!!髭!!髭!!!髭!!!!」
ハーマイオニー「ニ!ヤ!ニ!ヤ!しないで!!!」
ハニー「ふふっ、ごめんね……だって、とっても嬉しいんだもの」
ロン「……君のそんな顔が見られるならさ、あー、うん、そんな誤解もまぁ悪くないけどさ?なぁハーマイオニーさん」
ハーマイオニー「そ、そうね。えぇ、ハニーの素直な笑顔に免じて、許すわその誤解」
ハニー「あなたたちほんと素直じゃないわよね」
ロン「すっかりシリウスに首っ丈骨抜きさを素直にさらけだしまくりな君とちがってn痛い!ありがとう!ヒンヒン!!!」
ハニー「あれからのここでの快適さと言ったらないわね……部屋は隅々綺麗だし」
ロン「あぁ……あー、朝、昼、夕と、クリーチャーがマンダンガス捜査の合間に一瞬で帰ってきて一瞬でご馳走を用意、してくれるし」
ハーマイオニー「……そう、ね。それに……屋敷の外に連中が現れたけど、ここには絶対に入ってこれないようだ、と分かったし……」
ハニー「あと、あなたたち二人がすっごく意識してドギマギしているのが見られるし、ね?」
ロン「マーリンの髭!!髭!!!!髭!!!!!」
ハーマイオニー「ニヤニヤしないで、ハニー!!!」
ハニー「私は?いいのよ?寝るのはシリウスの部屋でも?えぇ?」
ロン「マーリン!!髭!!髭!!!髭!!!!」
ハーマイオニー「ニ!ヤ!ニ!ヤ!しないで!!!」
ハニー「ふふっ、ごめんね……だって、とっても嬉しいんだもの」
ロン「……君のそんな顔が見られるならさ、あー、うん、そんな誤解もまぁ悪くないけどさ?なぁハーマイオニーさん」
ハーマイオニー「そ、そうね。えぇ、ハニーの素直な笑顔に免じて、許すわその誤解」
ハニー「あなたたちほんと素直じゃないわよね」
ロン「すっかりシリウスに首っ丈骨抜きさを素直にさらけだしまくりな君とちがってn痛い!ありがとう!ヒンヒン!!!」
421: 2014/04/20(日) 22:56:07.09 ID:kDalcp660
ハニー「それにしても……思ったより時間がかかってるわね、クリーチャー」
ロン「あんな同胞解任しようぜハニー!そうしよう!」
ハニー「同胞でしょう、仲良く出来ない豚は嫌いだけれど?」
ロン「あんにゃろう!いい後輩だぜまったくマーリンの髭!」
ハーマイオニー「いくら妖精の魔法が魔法使いの想像にも及ばないものだからって、早々見つけられないと思うわ。だってきっと、マンダンガスは『騎士団』から逃げているようなものだもの」
ロン「あぁ、ビルが『絶対に見つけて話を聞かないと』って言ってたしな……あいつ、裏通りじゃ顔がきくみたいだし、コソコソ隠れまわってるんだろ」
ハニー「けれど、痕跡は見つけた、って今朝言ってたわ……だから、そろそろ」
パッ!
ドサッ!
マンダンガス「いてぇ!!いてぇ!!!なあんだってんだよぉ!なんだよおめぇー!このおいぼれしもべ!!」
クリーチャー「黙れ!!!ハニー・ポッターの御前だぞ!!!ハニー・ポッター様、盗人をしょっぴいて参りました!」
ハニー「あら、噂をすればだわ」
ロン「ヒンヒン!君って僕ら豚の行動を察するのが飼い主の鑑だよねハニー!」
ハニー「私だものね、えぇ。こんにちは、マンダンガス?」
マンダンガス「ヒェッ、え、ぅぇっへへ、よ、よう!ヒンヒン!ハニー……っ!」
ハーマイオニー「『エクスペリアームス』」
マンダンガス「あっ!」
ロン「!このやろ、今杖に手をかけようとしやがって。ハーマイオニー、さっすg――」
ハーマイオニー「『インペディメンタ』」
マンダンガス「う、げ――」
ロン「……ハーマイオニーさん?」
ハーマイオニー「『ロコモーターモルティス』『インカーセラス』『シレンシオ』」
マンダンガス「」
ハーマイオニー「……『結膜えn――」
ロン「もうやめてやろうよ、うん。マンダンガスちびっちまってるよとっくに。ハーマイオニーさん?は……お、鬼ーさん?ちょっと?」
ロン「あんな同胞解任しようぜハニー!そうしよう!」
ハニー「同胞でしょう、仲良く出来ない豚は嫌いだけれど?」
ロン「あんにゃろう!いい後輩だぜまったくマーリンの髭!」
ハーマイオニー「いくら妖精の魔法が魔法使いの想像にも及ばないものだからって、早々見つけられないと思うわ。だってきっと、マンダンガスは『騎士団』から逃げているようなものだもの」
ロン「あぁ、ビルが『絶対に見つけて話を聞かないと』って言ってたしな……あいつ、裏通りじゃ顔がきくみたいだし、コソコソ隠れまわってるんだろ」
ハニー「けれど、痕跡は見つけた、って今朝言ってたわ……だから、そろそろ」
パッ!
ドサッ!
マンダンガス「いてぇ!!いてぇ!!!なあんだってんだよぉ!なんだよおめぇー!このおいぼれしもべ!!」
クリーチャー「黙れ!!!ハニー・ポッターの御前だぞ!!!ハニー・ポッター様、盗人をしょっぴいて参りました!」
ハニー「あら、噂をすればだわ」
ロン「ヒンヒン!君って僕ら豚の行動を察するのが飼い主の鑑だよねハニー!」
ハニー「私だものね、えぇ。こんにちは、マンダンガス?」
マンダンガス「ヒェッ、え、ぅぇっへへ、よ、よう!ヒンヒン!ハニー……っ!」
ハーマイオニー「『エクスペリアームス』」
マンダンガス「あっ!」
ロン「!このやろ、今杖に手をかけようとしやがって。ハーマイオニー、さっすg――」
ハーマイオニー「『インペディメンタ』」
マンダンガス「う、げ――」
ロン「……ハーマイオニーさん?」
ハーマイオニー「『ロコモーターモルティス』『インカーセラス』『シレンシオ』」
マンダンガス「」
ハーマイオニー「……『結膜えn――」
ロン「もうやめてやろうよ、うん。マンダンガスちびっちまってるよとっくに。ハーマイオニーさん?は……お、鬼ーさん?ちょっと?」
422: 2014/04/20(日) 23:06:42.49 ID:kDalcp660
ハニー「クリーチャー、よく連れて来てくれたわ……ありがとう」
クリーチャー「お礼なぞ申さず。クリーチャーは貴方様ひいてはレギュラス様のためにお仕事をさせていただき本望です。さぁ、お茶を淹れましょう。何がよろしいですか?」
ハニー「タンポポジュースを、四つ。えぇ、この人にもあげましょう、聞きたい事は山ほどあるもの」
クリーチャー「左様で。おいこの汚い盗人うんこたれ、ハニー・ポッター様の優しさのおかげで無傷でここにいられることを幸運に思えクリーチャーはお前なんて簀巻きにしてテムズ川にポーイしてやりたいんだ、です」
マンダンガス「無傷ってなんだっけ……いや、はい」
ロン「縛られてるくらいで済んでよかったろ。ヘイ、ダグ。ハニーが言ったとおりさ、聞きたいことがあるんだ」
マンダンガス「うろたえOちまったのよう!わりぃかよお!俺はよお、あんな作戦じゃ足をひっぱっちまうって最初から何度も言ってんだ!なのによお!」
ハーマイオニー「お言葉ですけど、あなた以外にはだーれも途中で投げ出したりしなかったわ。恥ずかしくないの?」
マンダガス「へっ!!俺ぁ誇りより自分の命の方が惜しい!氏んだあとの名誉より明日のお飯を味わえたほうが幸せだ!ちげぇか!?」
ハニー「あなたがどうして裏切ったのかは、もういいわ。むしろ、そうね。巻き込んだのは私だもの……その気持ちも、分からなくはないわ」
マンダンガス「……ハニーって天使だ」
ロン「何言ってんだ、女神だろ」
ハニー「知ってるわ。ただ、マンダンガス。みんなにきちんと謝って、それで……ムーディのことだけは、忘れないこと。いいわね?」
マダンガス「ヒンヒン!」
ハーマイオニー「返事は真面目に」
マンダンガス「おめぇ、モリーに似てきたな」
クリーチャー「お礼なぞ申さず。クリーチャーは貴方様ひいてはレギュラス様のためにお仕事をさせていただき本望です。さぁ、お茶を淹れましょう。何がよろしいですか?」
ハニー「タンポポジュースを、四つ。えぇ、この人にもあげましょう、聞きたい事は山ほどあるもの」
クリーチャー「左様で。おいこの汚い盗人うんこたれ、ハニー・ポッター様の優しさのおかげで無傷でここにいられることを幸運に思えクリーチャーはお前なんて簀巻きにしてテムズ川にポーイしてやりたいんだ、です」
マンダンガス「無傷ってなんだっけ……いや、はい」
ロン「縛られてるくらいで済んでよかったろ。ヘイ、ダグ。ハニーが言ったとおりさ、聞きたいことがあるんだ」
マンダンガス「うろたえOちまったのよう!わりぃかよお!俺はよお、あんな作戦じゃ足をひっぱっちまうって最初から何度も言ってんだ!なのによお!」
ハーマイオニー「お言葉ですけど、あなた以外にはだーれも途中で投げ出したりしなかったわ。恥ずかしくないの?」
マンダガス「へっ!!俺ぁ誇りより自分の命の方が惜しい!氏んだあとの名誉より明日のお飯を味わえたほうが幸せだ!ちげぇか!?」
ハニー「あなたがどうして裏切ったのかは、もういいわ。むしろ、そうね。巻き込んだのは私だもの……その気持ちも、分からなくはないわ」
マンダンガス「……ハニーって天使だ」
ロン「何言ってんだ、女神だろ」
ハニー「知ってるわ。ただ、マンダンガス。みんなにきちんと謝って、それで……ムーディのことだけは、忘れないこと。いいわね?」
マダンガス「ヒンヒン!」
ハーマイオニー「返事は真面目に」
マンダンガス「おめぇ、モリーに似てきたな」
424: 2014/04/20(日) 23:16:21.61 ID:kDalcp660
マンダンガス「まぁた、あのゴブレッドのことか?もうひとっつものこっちゃいねーよ。大体、あの時ほとんどおめーさんたちにとられたんだ!商売あがったりだ!」
ロン「その他にもたんまりもってってたんだろ、ネタはあがってるぞ」
マンダンガス「へっ、元の持ち主のシリウスだって『ガラクタばっかりだ』って言ってたぜ?俺ぁよう、それを――」
クリーチャー「おーーーっとタンポポジュースを入れようと思ったけどここは最初の一杯は温かいものにしようかなと思ってよかれと居間までもってきたヤカンを手に持っていたクリーチャーが謎の物体に転んでぶちまけてしまったー」バッシャアアアァァァ
マンダンガス「あああああっっつああああああああああああ!?!?!?!?!?」
ロン「いやぁ、まさかこんなところにマーリンの髭が落ちているとは」
クリーチャー「豚もビックリ、驚き桃の木」
ハーマイオニー「無駄に息ピッタリにならなくていいのよそこで」
ハニー「気持ちは分かるけれど押さえなさい、クリーチャー。その仕事は、マンダンガスが喋り渋った時に存分にやらせてあげるわ」
クリーチャー「はい!女主人様!」
マンダンガス「何でも喋る!喋るからよぉ!ヒンヒン!あんまりだ!俺、何も悪い事してないのに!」
ロン「君ってとっても清潔で素直で嘘を知らない男だよな、あぁ。もちのロンで」
ロン「その他にもたんまりもってってたんだろ、ネタはあがってるぞ」
マンダンガス「へっ、元の持ち主のシリウスだって『ガラクタばっかりだ』って言ってたぜ?俺ぁよう、それを――」
クリーチャー「おーーーっとタンポポジュースを入れようと思ったけどここは最初の一杯は温かいものにしようかなと思ってよかれと居間までもってきたヤカンを手に持っていたクリーチャーが謎の物体に転んでぶちまけてしまったー」バッシャアアアァァァ
マンダンガス「あああああっっつああああああああああああ!?!?!?!?!?」
ロン「いやぁ、まさかこんなところにマーリンの髭が落ちているとは」
クリーチャー「豚もビックリ、驚き桃の木」
ハーマイオニー「無駄に息ピッタリにならなくていいのよそこで」
ハニー「気持ちは分かるけれど押さえなさい、クリーチャー。その仕事は、マンダンガスが喋り渋った時に存分にやらせてあげるわ」
クリーチャー「はい!女主人様!」
マンダンガス「何でも喋る!喋るからよぉ!ヒンヒン!あんまりだ!俺、何も悪い事してないのに!」
ロン「君ってとっても清潔で素直で嘘を知らない男だよな、あぁ。もちのロンで」
426: 2014/04/20(日) 23:26:15.43 ID:kDalcp660
ハニー「えぇ、そうね。質問に答えさせてあげるわ?マンダンガス、盗人豚?」
マンダンガス「へぇ!ハニー!」
ハーマイオニー「盗人豚ってどうなのよ……」
ハニー「あなたが手当たり次第にこの屋敷から貴重品を盗んだ時、クリーチャーの部屋にあるものも持っていったわね?」
マンダンガス「へぇ!」
ハニー「その中に……ロケットは、あったかしら?」
マンダンガス「ロケット……あー……あぁ!へぇ!ありやした!!あったあった!でけぇやつだった!」
ハニー「!」
ロン「やったぜ!」
ハーマイオニー「っ!これで!」
クリーチャー「レギュラス様万歳!」
マンダンガス「な、なーだよぉその反応……いや妖精はマジでなんだそれ……レギュラス……あー!シリウスよりかっちょ悪いあいつかぁ!」
クリーチャー「おぉっとヤカンが滑った」ジュゥウウウウウウウウウウウ!
マンダンガス「あああああっつうういいいいいいほんとあつやめろヤーーーーめろ!!やめ!あつい!!!!」
ハニー「クリーチャー、話を続けたいから下がって……やっと、だわ。やっと……マンダンガス、それは、今どこにあるの???」
マンダンガス「し、しぬかと思った……どこに、ってぇ?なんでだ?あれぁ、値打ちもんか!?」
ハーマイオニー「! まだ持ってるのね!」
ロン「いいや、違うね。このクズ、ここまで来ても『あの時もっと高く売りゃぁ良かった畜生マー髭!』って思ってんのさ。おいクリーチャー、ヤカンかせよ」
クリーチャー「はい。クリーチャーはこのマグカップで……」
マンダンガス「やーめろ!やーーーーめろ!!高く売る!?そうさな、そりゃあどえらく簡単だったろうよ!あれぁ、タダでくれてやっちまったんだからよお!やーーーーめろ!!!!」
ハニー「……タダで、あげた?」
マンダンガス「へぇ!ハニー!」
ハーマイオニー「盗人豚ってどうなのよ……」
ハニー「あなたが手当たり次第にこの屋敷から貴重品を盗んだ時、クリーチャーの部屋にあるものも持っていったわね?」
マンダンガス「へぇ!」
ハニー「その中に……ロケットは、あったかしら?」
マンダンガス「ロケット……あー……あぁ!へぇ!ありやした!!あったあった!でけぇやつだった!」
ハニー「!」
ロン「やったぜ!」
ハーマイオニー「っ!これで!」
クリーチャー「レギュラス様万歳!」
マンダンガス「な、なーだよぉその反応……いや妖精はマジでなんだそれ……レギュラス……あー!シリウスよりかっちょ悪いあいつかぁ!」
クリーチャー「おぉっとヤカンが滑った」ジュゥウウウウウウウウウウウ!
マンダンガス「あああああっつうういいいいいいほんとあつやめろヤーーーーめろ!!やめ!あつい!!!!」
ハニー「クリーチャー、話を続けたいから下がって……やっと、だわ。やっと……マンダンガス、それは、今どこにあるの???」
マンダンガス「し、しぬかと思った……どこに、ってぇ?なんでだ?あれぁ、値打ちもんか!?」
ハーマイオニー「! まだ持ってるのね!」
ロン「いいや、違うね。このクズ、ここまで来ても『あの時もっと高く売りゃぁ良かった畜生マー髭!』って思ってんのさ。おいクリーチャー、ヤカンかせよ」
クリーチャー「はい。クリーチャーはこのマグカップで……」
マンダンガス「やーめろ!やーーーーめろ!!高く売る!?そうさな、そりゃあどえらく簡単だったろうよ!あれぁ、タダでくれてやっちまったんだからよお!やーーーーめろ!!!!」
ハニー「……タダで、あげた?」
427: 2014/04/20(日) 23:37:25.09 ID:kDalcp660
ロン「冗談やめろよ、笑えない。君がタダで譲る?その日は空からマーリンが降っただろうよ」
ハーマイオニー「観測所もびっくりね、えぇ」
マンダンガス「本当だって!俺ぁよ、ダイアゴンで売りさばいてたんだ。そしたらそのアマが来てよお、こう言ったわけよ。『魔法製品を売買する許可を持ってるか』ってよぉ」
ハニー「……魔法省の人、って、こと?」
ロン「うへぇ……また、よりによって」
ハーマイオニー「まだ、まだ分からないわ……あちらに陥落する前のことなら、その相手次第で……一体、誰なの?名前は?」
マンダンガス「さぁな、知りたくもねぇよ、あんな、うぇっぷ、気持ち悪ぃ魔女……ありゃ人か?うぇっぷ」
ハニー「……え?」
ロン「……うん?」
ハーマイオニー「……その人、ひ、ヒト?は……何と、言っていたの?」
マンダンガス「あー、許可がないなら罰金だ、とかよお。けんど、俺がもってたそのロケットに目ぇつけて……ロケットをよこせば、見逃してやるってよぉ。きんもちわりぃ笑顔で、咳払いしやがって……ああ?」
ハニー「」
ハーマイオニー「」
ロン「」
クリーチャー「……ハニー・ポッター様?ご友人様?どうなさいました?お顔色が優れなく……おい盗人存在そのものが犯罪野郎何を言ったこの――」
ハニー「いいの、クリーチャー……ま、マンダンガス?その、魔女……その、人……?は……どん、な……咳払い、を……ちょっと真似して、みせられる、かしら?」
マンダンガス「あー?いいけどよお、特徴的だったし。姿見もな……うっぷ、思い出したくもねぇ、全身まっピンク……頭の天辺にリボンつけた、ババァ。きんもちわるい、ガマガエルみてぇな……そうだ!そうだ!名前も、うっぷ、言ってた!」
マンダンガス「『エヘン、エヘンッ! ドローレス・ジェーン・アンブリッジの出番ですわ♪』って、よお――」
ハーマイオニー「イヤーーーーーーー!!!!」
ハニー「嘘よ!!嘘よ!!!!う、『嘘をついてはいけない』だわ!!!いや!!!!絶対嫌ぁあああ!!」
ロン「うっぷ、そ、想像だけで、うぇ、ま、マーリンの髭ぇえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
ハーマイオニー「観測所もびっくりね、えぇ」
マンダンガス「本当だって!俺ぁよ、ダイアゴンで売りさばいてたんだ。そしたらそのアマが来てよお、こう言ったわけよ。『魔法製品を売買する許可を持ってるか』ってよぉ」
ハニー「……魔法省の人、って、こと?」
ロン「うへぇ……また、よりによって」
ハーマイオニー「まだ、まだ分からないわ……あちらに陥落する前のことなら、その相手次第で……一体、誰なの?名前は?」
マンダンガス「さぁな、知りたくもねぇよ、あんな、うぇっぷ、気持ち悪ぃ魔女……ありゃ人か?うぇっぷ」
ハニー「……え?」
ロン「……うん?」
ハーマイオニー「……その人、ひ、ヒト?は……何と、言っていたの?」
マンダンガス「あー、許可がないなら罰金だ、とかよお。けんど、俺がもってたそのロケットに目ぇつけて……ロケットをよこせば、見逃してやるってよぉ。きんもちわりぃ笑顔で、咳払いしやがって……ああ?」
ハニー「」
ハーマイオニー「」
ロン「」
クリーチャー「……ハニー・ポッター様?ご友人様?どうなさいました?お顔色が優れなく……おい盗人存在そのものが犯罪野郎何を言ったこの――」
ハニー「いいの、クリーチャー……ま、マンダンガス?その、魔女……その、人……?は……どん、な……咳払い、を……ちょっと真似して、みせられる、かしら?」
マンダンガス「あー?いいけどよお、特徴的だったし。姿見もな……うっぷ、思い出したくもねぇ、全身まっピンク……頭の天辺にリボンつけた、ババァ。きんもちわるい、ガマガエルみてぇな……そうだ!そうだ!名前も、うっぷ、言ってた!」
マンダンガス「『エヘン、エヘンッ! ドローレス・ジェーン・アンブリッジの出番ですわ♪』って、よお――」
ハーマイオニー「イヤーーーーーーー!!!!」
ハニー「嘘よ!!嘘よ!!!!う、『嘘をついてはいけない』だわ!!!いや!!!!絶対嫌ぁあああ!!」
ロン「うっぷ、そ、想像だけで、うぇ、ま、マーリンの髭ぇえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!」
477: 2014/04/26(土) 21:02:18.17 ID:U4w9Odth0
九月
ギィィッ
バサッ
ハニー「……」
ザァァァッ
ハニー「あなたを頃したのは私じゃない。いい加減しつこいわよ、埃のダンブルドア。埃豚」
埃豚「ヒンヒン!」
サァァァッ
ハニー「……外から戻る度に顔を合わせていたら、いつのまにか豚になっていたわね、まったく……戻ったわ!」
バタバタバタッ!
ロン「ハニー!おかえり!ヒンヒン!君がいない間この屋敷ん中はすっかり綺麗になったはずなのに前みたいなうすぐらーい陰気な風に戻っちまったみたいだったよ!マーリンの髭!」
ハニー「えぇ、私っていうなにより綺麗な存在がなかったものね、当然だわ」
ロン「違いない。連中、まーた外で見張ってるかい?マグルの町のど真ん中でマントなんて羽織ってる、氏喰い人〈)はさ?」
ハニー「えぇ、相変わらず。玄関の外であろうと、この屋敷の敷地ないであれば私の姿は見えないようだけれど」
ロン「一生分の損をしてるよな、君の存在が見えないなんてさ……収穫は、どうだった?あぁ、ハニーがもたらす情報は空模様一つであっても僕らの希望と支えになるけどね」
ハニー「ハーマイオニーと一緒に聞かせるわ……クリーチャー、もういいかしら?」
クリーチャー「はい、女主人様。貴方様が敷居を跨いだ瞬間から妖精ヘッドスライディングで音も無く跪いたクリーチャーは、ハニー・ポッター様のお靴をしっかり磨き上げて存じます。さぁ、お脱ぎください。そしてこちらの、シリウス様がお使いになられていたスリッパを」
ハニー「……ロンとハーマイオニーの進展は?」
クリーチャー「眼を合わせてしばらく見詰め合ったあとハッと我に返りお互いに『ななな、なんでもないわ!』『ま、マーリンのパンツどこにしまったっけ!』と言う始末で」
ロン「ほんと、君って、無駄に使える豚になったよなちくしょう!マーリンの髭!」
ギィィッ
バサッ
ハニー「……」
ザァァァッ
ハニー「あなたを頃したのは私じゃない。いい加減しつこいわよ、埃のダンブルドア。埃豚」
埃豚「ヒンヒン!」
サァァァッ
ハニー「……外から戻る度に顔を合わせていたら、いつのまにか豚になっていたわね、まったく……戻ったわ!」
バタバタバタッ!
ロン「ハニー!おかえり!ヒンヒン!君がいない間この屋敷ん中はすっかり綺麗になったはずなのに前みたいなうすぐらーい陰気な風に戻っちまったみたいだったよ!マーリンの髭!」
ハニー「えぇ、私っていうなにより綺麗な存在がなかったものね、当然だわ」
ロン「違いない。連中、まーた外で見張ってるかい?マグルの町のど真ん中でマントなんて羽織ってる、氏喰い人〈)はさ?」
ハニー「えぇ、相変わらず。玄関の外であろうと、この屋敷の敷地ないであれば私の姿は見えないようだけれど」
ロン「一生分の損をしてるよな、君の存在が見えないなんてさ……収穫は、どうだった?あぁ、ハニーがもたらす情報は空模様一つであっても僕らの希望と支えになるけどね」
ハニー「ハーマイオニーと一緒に聞かせるわ……クリーチャー、もういいかしら?」
クリーチャー「はい、女主人様。貴方様が敷居を跨いだ瞬間から妖精ヘッドスライディングで音も無く跪いたクリーチャーは、ハニー・ポッター様のお靴をしっかり磨き上げて存じます。さぁ、お脱ぎください。そしてこちらの、シリウス様がお使いになられていたスリッパを」
ハニー「……ロンとハーマイオニーの進展は?」
クリーチャー「眼を合わせてしばらく見詰め合ったあとハッと我に返りお互いに『ななな、なんでもないわ!』『ま、マーリンのパンツどこにしまったっけ!』と言う始末で」
ロン「ほんと、君って、無駄に使える豚になったよなちくしょう!マーリンの髭!」
478: 2014/04/26(土) 21:16:31.20 ID:U4w9Odth0
ハーマイオニー「あぁ、ハニー……お帰りなさい。魔法省入り口の様子は、どうだったかしら」
ハニー「怖いくらい、普通よ。実状を知らなければ、この数週間であんなことが起きたなんて少しも感じさせないくらいに……アンブリッジは、現れなかったわ」
ロン「そりゃ、ハニーの気分を害するもんがなくてよかったよ……高官のほとんどはあの公衆トイレの入り口じゃなくて煙突飛行ネットワーツを使うってパパが言ってたし、多分あの婆はそれだろうな」
ハニー「あぁ、そういえば。お父様は見たわよ、ロン。お元気そうだったわ」
ロン「……良かった。あぁ、うん。きっとほら、おでこは広がってただろうけどね?いい報せだよ」
ハーマイオニー「髪の話はやめてさしあげて……『預言者』の方には?」
ハニー「……喜ばしくないニュースが、あったわ。アンブリッジの存在と、同じくらい……『セブルス・スネイプ、ホグワーツ校長に確定』」
ロン「! まさか!」
ハーマイオニー「!? 『歴史あるホグワーツ魔法魔術学校における一連の人事異動で、最重要職である校長が本日任命された――スネイプ氏は長年ホグワーツで「魔法薬学」教授として勤めた人物である」
ハニー「そして人頃しね」
ロン「まったくだ……コメントまで、偉そうに述べてやがるぜ。オホン。『我が校におけるー、最善の魔法の伝統と価値を高揚する機会をー、わぁがはいは歓迎する――』どうだい?嫌味ったらしいドブみたいな声まねできてたかな?」
ハーマイオニー「『最善の魔法』ですって!?『伝統と価値を高揚』!?えぇ、そうでしょうよ、殺人とか人の耳を切り落とすような――本当、本当、もう!」
ロン「あぁ、マーリンの――」
ハーマイオニー「マーリンのパンツ!!!」
ハニー「」
ロン「」
ハーマイオニー「……………」
ハニー「あー……えっと?」
ロン「おい、え?ぷっ、くっ、ハーマイオニーさん?いま?うん?」
ハーマイオニー「……いい機会だわ、ロン。ちょっと忘却術の練習、させてもらえるかしら」
ロン「いーや、忘れてやらないね。永久保存さ、もちのロンで」
ハニー「怖いくらい、普通よ。実状を知らなければ、この数週間であんなことが起きたなんて少しも感じさせないくらいに……アンブリッジは、現れなかったわ」
ロン「そりゃ、ハニーの気分を害するもんがなくてよかったよ……高官のほとんどはあの公衆トイレの入り口じゃなくて煙突飛行ネットワーツを使うってパパが言ってたし、多分あの婆はそれだろうな」
ハニー「あぁ、そういえば。お父様は見たわよ、ロン。お元気そうだったわ」
ロン「……良かった。あぁ、うん。きっとほら、おでこは広がってただろうけどね?いい報せだよ」
ハーマイオニー「髪の話はやめてさしあげて……『預言者』の方には?」
ハニー「……喜ばしくないニュースが、あったわ。アンブリッジの存在と、同じくらい……『セブルス・スネイプ、ホグワーツ校長に確定』」
ロン「! まさか!」
ハーマイオニー「!? 『歴史あるホグワーツ魔法魔術学校における一連の人事異動で、最重要職である校長が本日任命された――スネイプ氏は長年ホグワーツで「魔法薬学」教授として勤めた人物である」
ハニー「そして人頃しね」
ロン「まったくだ……コメントまで、偉そうに述べてやがるぜ。オホン。『我が校におけるー、最善の魔法の伝統と価値を高揚する機会をー、わぁがはいは歓迎する――』どうだい?嫌味ったらしいドブみたいな声まねできてたかな?」
ハーマイオニー「『最善の魔法』ですって!?『伝統と価値を高揚』!?えぇ、そうでしょうよ、殺人とか人の耳を切り落とすような――本当、本当、もう!」
ロン「あぁ、マーリンの――」
ハーマイオニー「マーリンのパンツ!!!」
ハニー「」
ロン「」
ハーマイオニー「……………」
ハニー「あー……えっと?」
ロン「おい、え?ぷっ、くっ、ハーマイオニーさん?いま?うん?」
ハーマイオニー「……いい機会だわ、ロン。ちょっと忘却術の練習、させてもらえるかしら」
ロン「いーや、忘れてやらないね。永久保存さ、もちのロンで」
479: 2014/04/26(土) 21:31:56.33 ID:U4w9Odth0
ロン「あー、笑った笑った。一生もんのネタが出来たよ」
ハニー「ハーマイオニー、顔を真っ赤にして行ってしまったわ。可愛い……あなたが口走ったことを真似したんだとしたら、私としては微笑ましいけれど?」
ロン「よし、ツンパのことは忘れよう……やぁハーマイオニーお帰り。それで?マーリンの猿股がなんだって?」
ハーマイオニー「忘れろと言っているの……この額縁を押し込むのを手伝って頂戴。これ、フィニアス・ナイジェラスの肖像画よ」
ロン「なんだい?不意な野宿になったときの薪にでもするのかい?」
ハーマイオニー「スネイプが校長になったと言うことは、あの校長室に入れるということよ。つまり、歴代校長の肖像画に指示を出すことができる……フィニアスをスパイとして送り込みかねないわ」
ハニー「あの強情屋が、そう簡単に使われるとは思えないけれどね」
ロン「冴えてるぜ、ハーマイオニー。おら、さっさとこのハンドバッグに入っちまえ!クリーチャー手伝え!」
クリーチャー「御意に! おら! かつてお世話させてもらった方であってもレギュラス様の命の前にはオラ!」
ハーマイオニー「心強いわ、えぇ……魔法省の方も大分、情報が集まってきたわね」
ハニー「えぇ、そうね。この数日交代で、一人が数時間程入り口を見張ってきたおかげで……たまに私とハーマイオニーだったけれど」
ロン「何故だかその時は得られた情報が少ないんだよな。あ、不満を言ってるつもりはないよ?全然?つづけて?次の日そのナニかあったマント羽織らせてもらってるだけで僕ぁ大満足だから、どうぞ」
ハニー「ハーマイオニー、顔を真っ赤にして行ってしまったわ。可愛い……あなたが口走ったことを真似したんだとしたら、私としては微笑ましいけれど?」
ロン「よし、ツンパのことは忘れよう……やぁハーマイオニーお帰り。それで?マーリンの猿股がなんだって?」
ハーマイオニー「忘れろと言っているの……この額縁を押し込むのを手伝って頂戴。これ、フィニアス・ナイジェラスの肖像画よ」
ロン「なんだい?不意な野宿になったときの薪にでもするのかい?」
ハーマイオニー「スネイプが校長になったと言うことは、あの校長室に入れるということよ。つまり、歴代校長の肖像画に指示を出すことができる……フィニアスをスパイとして送り込みかねないわ」
ハニー「あの強情屋が、そう簡単に使われるとは思えないけれどね」
ロン「冴えてるぜ、ハーマイオニー。おら、さっさとこのハンドバッグに入っちまえ!クリーチャー手伝え!」
クリーチャー「御意に! おら! かつてお世話させてもらった方であってもレギュラス様の命の前にはオラ!」
ハーマイオニー「心強いわ、えぇ……魔法省の方も大分、情報が集まってきたわね」
ハニー「えぇ、そうね。この数日交代で、一人が数時間程入り口を見張ってきたおかげで……たまに私とハーマイオニーだったけれど」
ロン「何故だかその時は得られた情報が少ないんだよな。あ、不満を言ってるつもりはないよ?全然?つづけて?次の日そのナニかあったマント羽織らせてもらってるだけで僕ぁ大満足だから、どうぞ」
480: 2014/04/26(土) 21:46:41.69 ID:U4w9Odth0
ロン「スネイプ校長、字面から不快だよなまったく。あのフニャチン野郎に校長だって?」
ハニー「フニャ……?」
ハーマイオニー「……弱虫、という意味よ、ハニー」
ハニー「そう、物知りねハーマイオニー」
ロン「マーリンがツンパ脱ぐはずだよな」
ハーマイオニー「黙らせるわよ本当に……様子がおかしかった年寄りの魔法使いと、濃紺のローブを着た魔女は、今日現れた?入り口は使っていたけど、怪しいあの二人……」
ハニー「年寄りの方は、今日もノイローゼ気味だったわね……ブツブツ言うのを今日、ようやく聞けたわ。『またアンブリッジの小間使い、また今日も、あの一階の執務室、ウェップ……』って」
ロン「哀れな魔法使い、せめて僕らにいい情報をくれたってことを教えてやりたいね。あの婆の部屋は一階か。もっと地下にぶち込めばいいのに」
ハーマイオニー「ロケットを取り戻してからね……取り戻して、それで」
ハニー「えぇ、そうね。明日にも、決行しないといけないわ」
ロン「オーケーハニー!よーしクリーチャー!今日の晩餐はとびっきり精のつく奴にしてくれよな!」
クリーチャー「ちょっとリーエム狩ってくる!」
ハーマイオニー「即答しないの!!!は、ハニー!?明日!?」
ハニー「そうよ。必要なことは大体わかったじゃない?これ以上、一ヶ月もあの入り口を見張ったってなんの進展もないわ。だから、明日」
ハーマイオニー「だからってそんな、急に……」
ハニー「私は私のしたいようにするの。先延ばしにして、いい結果は生まれないわ……アンブリッジがロケットを捨ててしまったとしたら?あれは、開かないんだもの」
ロン「開け方を見つけてたら、あのババァに『あの人』が取り憑いてる状態ってわけか。ウゲェー……あんまり変わらないやどうしてだろうね、まったく」
ハニー「フニャ……?」
ハーマイオニー「……弱虫、という意味よ、ハニー」
ハニー「そう、物知りねハーマイオニー」
ロン「マーリンがツンパ脱ぐはずだよな」
ハーマイオニー「黙らせるわよ本当に……様子がおかしかった年寄りの魔法使いと、濃紺のローブを着た魔女は、今日現れた?入り口は使っていたけど、怪しいあの二人……」
ハニー「年寄りの方は、今日もノイローゼ気味だったわね……ブツブツ言うのを今日、ようやく聞けたわ。『またアンブリッジの小間使い、また今日も、あの一階の執務室、ウェップ……』って」
ロン「哀れな魔法使い、せめて僕らにいい情報をくれたってことを教えてやりたいね。あの婆の部屋は一階か。もっと地下にぶち込めばいいのに」
ハーマイオニー「ロケットを取り戻してからね……取り戻して、それで」
ハニー「えぇ、そうね。明日にも、決行しないといけないわ」
ロン「オーケーハニー!よーしクリーチャー!今日の晩餐はとびっきり精のつく奴にしてくれよな!」
クリーチャー「ちょっとリーエム狩ってくる!」
ハーマイオニー「即答しないの!!!は、ハニー!?明日!?」
ハニー「そうよ。必要なことは大体わかったじゃない?これ以上、一ヶ月もあの入り口を見張ったってなんの進展もないわ。だから、明日」
ハーマイオニー「だからってそんな、急に……」
ハニー「私は私のしたいようにするの。先延ばしにして、いい結果は生まれないわ……アンブリッジがロケットを捨ててしまったとしたら?あれは、開かないんだもの」
ロン「開け方を見つけてたら、あのババァに『あの人』が取り憑いてる状態ってわけか。ウゲェー……あんまり変わらないやどうしてだろうね、まったく」
481: 2014/04/26(土) 21:58:45.87 ID:U4w9Odth0
ガチャッ
ギィィィィッ
ロン「よし、明日決行するとしてさ。その役目はやっぱり、僕一人に任せてもらうべきだと――今の音、玄関ホールか?」
ハーマイオニー「ロン、その話はもう済んだはずで――誰かが、入ってきたわ」
ハニー「馬鹿を言うんじゃないわよこの豚。飼い主無しで何が出来ると言うの――!」
バタバタバタバタッ
バンッ!
埃豚「セェェェブルスか?セェェェェブルス?」
リーマス「あんな泣きミソと一緒にしないでください。あなたを頃したのは、私じゃない」
ザァァアァッ
ハニー「誰なの!」
『血を裏切る者どもが蔓延っている!それに!汚らわしい人狼!!あのバカな野蛮な男の同類!!』
クリーチャー「奥様、おしずかに」
リーマス「……色んな意味ですっかり見違えたね、ここは。私だ!リーマスだよ!」
ロン「お菓子と言ったら!?」
リーマス「チョコレートだ」
ハーマイオニー「学生時代のあだ名は!」
リーマス「ムーニーと呼ばれていたよ」
ハニー「トンクスのことは!」
リーマス「愛して――ハニー、違う、だから、君のはちょっと違うよいつも」
ギィィィィッ
ロン「よし、明日決行するとしてさ。その役目はやっぱり、僕一人に任せてもらうべきだと――今の音、玄関ホールか?」
ハーマイオニー「ロン、その話はもう済んだはずで――誰かが、入ってきたわ」
ハニー「馬鹿を言うんじゃないわよこの豚。飼い主無しで何が出来ると言うの――!」
バタバタバタバタッ
バンッ!
埃豚「セェェェブルスか?セェェェェブルス?」
リーマス「あんな泣きミソと一緒にしないでください。あなたを頃したのは、私じゃない」
ザァァアァッ
ハニー「誰なの!」
『血を裏切る者どもが蔓延っている!それに!汚らわしい人狼!!あのバカな野蛮な男の同類!!』
クリーチャー「奥様、おしずかに」
リーマス「……色んな意味ですっかり見違えたね、ここは。私だ!リーマスだよ!」
ロン「お菓子と言ったら!?」
リーマス「チョコレートだ」
ハーマイオニー「学生時代のあだ名は!」
リーマス「ムーニーと呼ばれていたよ」
ハニー「トンクスのことは!」
リーマス「愛して――ハニー、違う、だから、君のはちょっと違うよいつも」
485: 2014/04/26(土) 22:17:06.10 ID:U4w9Odth0
リーマス「読みが当たってよかった。君達なら――と言うか、ハニーなら此処に来るだろうと思っていたよ」
ロン「ハニーってわかりやすいからn痛い!ありがとう!!おいクリーチャー!追撃しなくていい!脛蹴るな!僕はマゾじゃないぞ!」
リーマス「元気そうで何よりだよ……それでは、セブルスが来る気配はないのかい?外にはお仲間がいるようだが」
ハニー「えぇ、あの童Oは現れないわ……リーマス、どうなってるの?みんなは?」
ハーマイオニー「私達、アーサーおじさまから守護霊で連絡をもらったっきりで……」
リーマス「大丈夫、本当だ。だが、みんな監視されている。私も本当はここに三日前に来たかったのだがね……連中の追跡を振り切らなければならなかったんだ」
ロン「トンクス抱えて?あれ?そういえばまだ傘立て倒す音が聞こえないけど……」
リーマス「……彼女は、一緒じゃないよ。あぁ、私一人だ、見てのとおり。それより、君達はあれからどうしたんだ?まっすぐ、ここに来たのか?それとも、あー、やはり聖マンゴに……?」
ハーマイオニー「必氏で止めたわ」
リーマス「うん、君がいてくれて本当に良かったと思うよ私は」
ロン「ハニーってわかりやすいからn痛い!ありがとう!!おいクリーチャー!追撃しなくていい!脛蹴るな!僕はマゾじゃないぞ!」
リーマス「元気そうで何よりだよ……それでは、セブルスが来る気配はないのかい?外にはお仲間がいるようだが」
ハニー「えぇ、あの童Oは現れないわ……リーマス、どうなってるの?みんなは?」
ハーマイオニー「私達、アーサーおじさまから守護霊で連絡をもらったっきりで……」
リーマス「大丈夫、本当だ。だが、みんな監視されている。私も本当はここに三日前に来たかったのだがね……連中の追跡を振り切らなければならなかったんだ」
ロン「トンクス抱えて?あれ?そういえばまだ傘立て倒す音が聞こえないけど……」
リーマス「……彼女は、一緒じゃないよ。あぁ、私一人だ、見てのとおり。それより、君達はあれからどうしたんだ?まっすぐ、ここに来たのか?それとも、あー、やはり聖マンゴに……?」
ハーマイオニー「必氏で止めたわ」
リーマス「うん、君がいてくれて本当に良かったと思うよ私は」
486: 2014/04/26(土) 22:32:59.52 ID:U4w9Odth0
リーマス「……マグルの通りで、すぐさま君達に追っ手が……?」
ハニー「……私の美貌が目立ちすぎるせい、ね」
ロン「変身も溶けてたしなぁ」
リーマス「二人とも、真剣に。どういうことだ……?姿を消す瞬間に捕まえていなければ、『姿くらまし』をした者を追跡するのは不可能だ」
ハーマイオニー「私達、疑ったの。もしかしてまだハニーに匂い……じゃなくて、『臭い』がついてるんじゃ、って」
リーマス「いや、それは無い。だとしたら連中は、ここに君達がいると確信もって、もっと大勢でここを取り囲むはずだろう」
ロン「そんじゃ、今はとりあえずハニー所縁の地を見張ってるってだけなんだね?世界各所にあるけどさ」
ハニー「眠る暇もないわね、ハーマイオニーみたいに……リーマス。私達が行った後のことを話して。あそこに現れたのは……氏喰い人だったの?それとも……洗脳された、魔法省の……?」
リーマス「両方だ。そして今や、両者にほとんど差は無いといえる……私達も尽力したが、何人か、あの場に残して行ってしまった。いや、誰も氏んではいない。君の居場所を聞き出すため、尋問を受けたそうだがね……」
ハニー「……」
リーマス「そう、アーサーが聞いた噂だが……連中は『隠れ穴』に君がいることを知らなかったそうだ。とにかく君と縁のある人間が集まる場に乗り込むことが目的だった、と」
ハニー「……けれど、その前には魔法省は陥落していた、そうでしょう?だったら、私がいることを……あの人が」
リーマス「スクリムジョールはね、ハニー。こう言ったそうだ」
リーマス「『あの娘の居場所を貴様らに教えるくらいなら、私はここで魔法省と共に滅びる道を選ぶ』と」
ハニー「…………」
ロン「あぁ、うん。いいぜハニー。背中がちょっと乾いてた頃だしね、だろ?クリーチャー?」
クリーチャー「えぇ、わき腹あたりにタオル生地を縫い付けておいて正解でした」
ロン「すごいな君」
ハーマイオニー「……あの人は最後に、守ってくれたのね」
ハニー「……もっと違う、時に……知り合いたかったわ」
ハニー「……私の美貌が目立ちすぎるせい、ね」
ロン「変身も溶けてたしなぁ」
リーマス「二人とも、真剣に。どういうことだ……?姿を消す瞬間に捕まえていなければ、『姿くらまし』をした者を追跡するのは不可能だ」
ハーマイオニー「私達、疑ったの。もしかしてまだハニーに匂い……じゃなくて、『臭い』がついてるんじゃ、って」
リーマス「いや、それは無い。だとしたら連中は、ここに君達がいると確信もって、もっと大勢でここを取り囲むはずだろう」
ロン「そんじゃ、今はとりあえずハニー所縁の地を見張ってるってだけなんだね?世界各所にあるけどさ」
ハニー「眠る暇もないわね、ハーマイオニーみたいに……リーマス。私達が行った後のことを話して。あそこに現れたのは……氏喰い人だったの?それとも……洗脳された、魔法省の……?」
リーマス「両方だ。そして今や、両者にほとんど差は無いといえる……私達も尽力したが、何人か、あの場に残して行ってしまった。いや、誰も氏んではいない。君の居場所を聞き出すため、尋問を受けたそうだがね……」
ハニー「……」
リーマス「そう、アーサーが聞いた噂だが……連中は『隠れ穴』に君がいることを知らなかったそうだ。とにかく君と縁のある人間が集まる場に乗り込むことが目的だった、と」
ハニー「……けれど、その前には魔法省は陥落していた、そうでしょう?だったら、私がいることを……あの人が」
リーマス「スクリムジョールはね、ハニー。こう言ったそうだ」
リーマス「『あの娘の居場所を貴様らに教えるくらいなら、私はここで魔法省と共に滅びる道を選ぶ』と」
ハニー「…………」
ロン「あぁ、うん。いいぜハニー。背中がちょっと乾いてた頃だしね、だろ?クリーチャー?」
クリーチャー「えぇ、わき腹あたりにタオル生地を縫い付けておいて正解でした」
ロン「すごいな君」
ハーマイオニー「……あの人は最後に、守ってくれたのね」
ハニー「……もっと違う、時に……知り合いたかったわ」
491: 2014/04/26(土) 22:51:57.39 ID:U4w9Odth0
リーマス「連中は結婚式を滅茶苦茶にした後、『隠れ穴』を上から下までひっくり返した」
ロン「あぁ、そりゃ、双子が大暴れした日の次くらいにはめっちゃくちゃになっただろうよ……」
リーマス「その後は、騎士団の関係者の各家に乗り込んで尋問をしたそうだ……大丈夫だ、誰も、氏んでいない。表向きは、魔法省の健全な捜査、という名目だったから」
ハニー「……けれど、あいつらが『磔の呪い』を躊躇するとは、思えないわ」
リーマス「……あぁ、新魔法省はその類の強力な呪文を使用する許可を出した。だから、騎士団の守りの多くも破られたんだ……トンクスの両親も、尋問された。無事だよ、本当だ。ショックを受けてはいるがね」
ハーマイオニー「そんな、非人道的なことを!健全な捜査!?なんの理由もこじつけずに、そんなこと許されるわけが……」
リーマス「理由なら、作られたのさ。この号の『預言者』を読んでいなかったかい……ここだ」
ハニー「……『アルバス・ダンブルドアの氏にまつわる疑惑 ハニー・ポッターを指名手配』」
ロン「……ハニーが一面飾ってるってのになんだよこの文面、もっと褒め称えて新聞に跪きたくなることを書き連ねろよまったく!マーリンの髭!」
ハーマイオニー「……新聞社まで」
リーマス「乗っ取られた、そうさ……スクリムジョールの氏も、単なる辞任と報道している。後任はバイアス・シックネス。当然、そうだ。以前から服従の呪文で、あちらに操られて居ることが分かっている」
ロン「なんで、れ、あー、ヴォルデモートは自分が大臣だ!って名乗らなかったんだい?」
リーマス「影で操っている、そう皆が感じていれば奴にとっては十分なんだ。むしろ、その方が都合がいい。魔法界皆が思って居るだろう、何せ省の方針が百八十度変わったのだから」
リーマス「だが、だれも確信を持てない。囁くだけだ。下手なことを言えば、この誰を信用していいか分からない段階でどこで聞かれているか分からない。自分と、家族が狙われることを恐れる……黒幕に留まることで、人々の噂に存在を覆わせることで不安を煽り、恐れを、混乱を引き起こしたんだ」
ハニー「……前にシリウスが言っていた、通りだわ」
リーマス「あぁ……今言ったのは私なんだがね……あーもう本当……彼は何をしてるんだ名前を口にするだけでこの子はこんなに微笑んでるのに……とんだねぼすけめ」
ロン「いたい!ありがとう!ヒンヒン!」
ロン「あぁ、そりゃ、双子が大暴れした日の次くらいにはめっちゃくちゃになっただろうよ……」
リーマス「その後は、騎士団の関係者の各家に乗り込んで尋問をしたそうだ……大丈夫だ、誰も、氏んでいない。表向きは、魔法省の健全な捜査、という名目だったから」
ハニー「……けれど、あいつらが『磔の呪い』を躊躇するとは、思えないわ」
リーマス「……あぁ、新魔法省はその類の強力な呪文を使用する許可を出した。だから、騎士団の守りの多くも破られたんだ……トンクスの両親も、尋問された。無事だよ、本当だ。ショックを受けてはいるがね」
ハーマイオニー「そんな、非人道的なことを!健全な捜査!?なんの理由もこじつけずに、そんなこと許されるわけが……」
リーマス「理由なら、作られたのさ。この号の『預言者』を読んでいなかったかい……ここだ」
ハニー「……『アルバス・ダンブルドアの氏にまつわる疑惑 ハニー・ポッターを指名手配』」
ロン「……ハニーが一面飾ってるってのになんだよこの文面、もっと褒め称えて新聞に跪きたくなることを書き連ねろよまったく!マーリンの髭!」
ハーマイオニー「……新聞社まで」
リーマス「乗っ取られた、そうさ……スクリムジョールの氏も、単なる辞任と報道している。後任はバイアス・シックネス。当然、そうだ。以前から服従の呪文で、あちらに操られて居ることが分かっている」
ロン「なんで、れ、あー、ヴォルデモートは自分が大臣だ!って名乗らなかったんだい?」
リーマス「影で操っている、そう皆が感じていれば奴にとっては十分なんだ。むしろ、その方が都合がいい。魔法界皆が思って居るだろう、何せ省の方針が百八十度変わったのだから」
リーマス「だが、だれも確信を持てない。囁くだけだ。下手なことを言えば、この誰を信用していいか分からない段階でどこで聞かれているか分からない。自分と、家族が狙われることを恐れる……黒幕に留まることで、人々の噂に存在を覆わせることで不安を煽り、恐れを、混乱を引き起こしたんだ」
ハニー「……前にシリウスが言っていた、通りだわ」
リーマス「あぁ……今言ったのは私なんだがね……あーもう本当……彼は何をしてるんだ名前を口にするだけでこの子はこんなに微笑んでるのに……とんだねぼすけめ」
ロン「いたい!ありがとう!ヒンヒン!」
492: 2014/04/26(土) 23:05:35.46 ID:U4w9Odth0
ハーマイオニー「……本当なら世の中の大勢がヴォルデモートへの抵抗のためにハニーに味方するはずだった、のを……ダンブルドアの氏と関連づけさせることで、疑いと恐れの種を撒いたのね」
リーマス「そういうことだ。昨今の、ダンブルドアそのものへの不信にも便乗してね」
ハーマイオニー「……あのコガネムシ、今度会ったら羽むしってやるわ」
ロン「手伝うぜ……なぁ、リーマス。このハニーが一面な素晴らしい新聞の……二面に書かれてる、胸っ糞悪いこの単語、こりゃなんだい?『マグル生まれ登録』だって?」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……『魔法省はいわゆる「マグル生まれ」魔法使いの調査を始めた――神秘部の最近の研究によれば、魔法は魔法使いの子孫によってのみ受け継がれるものであり――それ故、「マグル生まれ」は窃盗または暴力によって魔法を得た可能性が――魔法省はこれらの不当な強奪者を根絶やしに――』なによ……なによ!!!これ!!!」
ロン「まともじゃない!魔法を『盗む』!?そんなことが出来るなら、どうしてスクイブなんているってんだ?こんなの、みんなが許すもんか!」
リーマス「……残念だが、ロン。今この瞬間にも、魔法省では『マグル生まれ狩り』が進んでいる……近親者に少なくとも一人、魔法使いがいることを証明できなかった者をね」
ロン「……おいハーマイオニー、君、ぼくん家の家族になれよ」
ハーマイオニー「……えぇ……えぇっ!?!?あ、え、えぇ!?!?!?」
ハニー「クリーチャー!例のものは!!」
クリーチャー「ばっちり図面通りに純白のものを縫い上げてございますハニー・ポッター様!!」
ロン「僕が君はいとこって言い張るかrおいクリーチャーなんだよそのヒラッヒラがたくさんついたドレスは!?ま、マーリンの髭!!」
ハーマイオニー「あ、ああああの、ふ、ふつつつ不束者で、えーっと」
リーマス「……平和だなぁ、平和じゃないけど」
リーマス「そういうことだ。昨今の、ダンブルドアそのものへの不信にも便乗してね」
ハーマイオニー「……あのコガネムシ、今度会ったら羽むしってやるわ」
ロン「手伝うぜ……なぁ、リーマス。このハニーが一面な素晴らしい新聞の……二面に書かれてる、胸っ糞悪いこの単語、こりゃなんだい?『マグル生まれ登録』だって?」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……『魔法省はいわゆる「マグル生まれ」魔法使いの調査を始めた――神秘部の最近の研究によれば、魔法は魔法使いの子孫によってのみ受け継がれるものであり――それ故、「マグル生まれ」は窃盗または暴力によって魔法を得た可能性が――魔法省はこれらの不当な強奪者を根絶やしに――』なによ……なによ!!!これ!!!」
ロン「まともじゃない!魔法を『盗む』!?そんなことが出来るなら、どうしてスクイブなんているってんだ?こんなの、みんなが許すもんか!」
リーマス「……残念だが、ロン。今この瞬間にも、魔法省では『マグル生まれ狩り』が進んでいる……近親者に少なくとも一人、魔法使いがいることを証明できなかった者をね」
ロン「……おいハーマイオニー、君、ぼくん家の家族になれよ」
ハーマイオニー「……えぇ……えぇっ!?!?あ、え、えぇ!?!?!?」
ハニー「クリーチャー!例のものは!!」
クリーチャー「ばっちり図面通りに純白のものを縫い上げてございますハニー・ポッター様!!」
ロン「僕が君はいとこって言い張るかrおいクリーチャーなんだよそのヒラッヒラがたくさんついたドレスは!?ま、マーリンの髭!!」
ハーマイオニー「あ、ああああの、ふ、ふつつつ不束者で、えーっと」
リーマス「……平和だなぁ、平和じゃないけど」
493: 2014/04/26(土) 23:17:40.66 ID:U4w9Odth0
リーマス「……ハニー。これから言うことを、認められなくても構わない。だが私は、シリウスの代わり、ではないが……それに近い者として、君に提案したい」
ハニー「……なぁに?」
リーマス「騎士団は、ダンブルドアが君にある使命を残したのではないかと考えている」
ハニー「……そうよ。それに、ロンとハーマイオニーも。一緒にいてくれる、手伝ってくれる、って……約束、させられたわ」
ロン「僕達ハニーがいないとどうしようもないからね。逆もまたしかり」
ハーマイオニー「決まりきってたことだわ、えぇ」
リーマス「……それがどういう使命か、私に教えることは?」
ハニー「……」
リーマス「……」
ハニー「……他の答えが、出来たら良かったのだけれど。ごめんなさい、リーマス。ダンブルドアがあなたに話していないのなら、私は話すべきではないわ」
リーマス「……はーっ。そう言うだろうと、思っていたよ……ハニー、君の勇敢さは素晴らしい、そうだね……だが、どうだろう。打ち明けてくれなくてもいい、目的も聞かない。君達に同行させてはくれないか?」
ハニー「……え?」
ロン「リーマスが一緒に?そりゃいいや!物凄い戦力アップだよ!ハニーの何分の一力かわかんないけど!」
リーマス「ははっ、そうだろうね。私が何者で、何が出来るかは知っているだろう、ハニー?役に立てると思うのだが」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……えー、っと」
リーマス「道中、学生時代の話もたくさんしてあげられるよ」
ハニー「……ほ、本当に?」
リーマス「あぁ!だから……」
ハーマイオニー「リーマス」
リーマス「あぁ、ハーマイオニー。君も何かとスルーするのも限界だっただろう?私が加われば少しは――」
ハーマイオニー「トンクスのことは、どうするつもりなの?」
ハニー「……」
ロン「……」
リーマス「…………トンクスが、どうしたって?」
ハニー「……なぁに?」
リーマス「騎士団は、ダンブルドアが君にある使命を残したのではないかと考えている」
ハニー「……そうよ。それに、ロンとハーマイオニーも。一緒にいてくれる、手伝ってくれる、って……約束、させられたわ」
ロン「僕達ハニーがいないとどうしようもないからね。逆もまたしかり」
ハーマイオニー「決まりきってたことだわ、えぇ」
リーマス「……それがどういう使命か、私に教えることは?」
ハニー「……」
リーマス「……」
ハニー「……他の答えが、出来たら良かったのだけれど。ごめんなさい、リーマス。ダンブルドアがあなたに話していないのなら、私は話すべきではないわ」
リーマス「……はーっ。そう言うだろうと、思っていたよ……ハニー、君の勇敢さは素晴らしい、そうだね……だが、どうだろう。打ち明けてくれなくてもいい、目的も聞かない。君達に同行させてはくれないか?」
ハニー「……え?」
ロン「リーマスが一緒に?そりゃいいや!物凄い戦力アップだよ!ハニーの何分の一力かわかんないけど!」
リーマス「ははっ、そうだろうね。私が何者で、何が出来るかは知っているだろう、ハニー?役に立てると思うのだが」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……えー、っと」
リーマス「道中、学生時代の話もたくさんしてあげられるよ」
ハニー「……ほ、本当に?」
リーマス「あぁ!だから……」
ハーマイオニー「リーマス」
リーマス「あぁ、ハーマイオニー。君も何かとスルーするのも限界だっただろう?私が加われば少しは――」
ハーマイオニー「トンクスのことは、どうするつもりなの?」
ハニー「……」
ロン「……」
リーマス「…………トンクスが、どうしたって?」
495: 2014/04/26(土) 23:30:54.36 ID:U4w9Odth0
ハーマイオニー「だって、だってあなたたち二人は、あー、夫婦じゃない?」
リーマス「確かに、そうだね」
ハニー「あなたが私達と一緒に行ってしまったら……トンクスは、一人?」
リーマス「いいや、完全に安全だよ。実家に帰ることになる。新しく保護を用意しなおした。危険は及ばない」
ハーマイオニー「そんな……冷たい言い方って……えっと、リーマス?トンクスとはその……上手くいって、ないの?」
リーマス「あの惚気っぷりを見て、そういえるかい?」
ハーマイオニー「そうよね……でも」
ハニー「……」
リーマス「……上手くいっているとも。ああ、何せ……彼女は今、あー……うん」
ロン「? 何さ」
リーマス「……彼女は実は、ね……あー……妊娠、したんだ。二ヶ月が過ぎたかな……これでいいかい?」
ハーマイオニー「まぁ……!素敵!!……あまりに早すぎる気はするけど」
ロン「いいぞ!!……本当、狼なんだなぁリーマスって」
ハニー「コウノトリが! おめで……リーマス?」
リーマス「……言いたいことは分かるよ、ハニー。だがね、あー、ほら私もほら、私はほら、狼で――」
ハニー「…………そんなトンクスを実家に置いて、私達に、着いてきたいの?」
リーマス「……あぁ。何せ君たちのやろうとしていることは、とても重要なことだ」
ハニー「……」
リーマス「確かに、そうだね」
ハニー「あなたが私達と一緒に行ってしまったら……トンクスは、一人?」
リーマス「いいや、完全に安全だよ。実家に帰ることになる。新しく保護を用意しなおした。危険は及ばない」
ハーマイオニー「そんな……冷たい言い方って……えっと、リーマス?トンクスとはその……上手くいって、ないの?」
リーマス「あの惚気っぷりを見て、そういえるかい?」
ハーマイオニー「そうよね……でも」
ハニー「……」
リーマス「……上手くいっているとも。ああ、何せ……彼女は今、あー……うん」
ロン「? 何さ」
リーマス「……彼女は実は、ね……あー……妊娠、したんだ。二ヶ月が過ぎたかな……これでいいかい?」
ハーマイオニー「まぁ……!素敵!!……あまりに早すぎる気はするけど」
ロン「いいぞ!!……本当、狼なんだなぁリーマスって」
ハニー「コウノトリが! おめで……リーマス?」
リーマス「……言いたいことは分かるよ、ハニー。だがね、あー、ほら私もほら、私はほら、狼で――」
ハニー「…………そんなトンクスを実家に置いて、私達に、着いてきたいの?」
リーマス「……あぁ。何せ君たちのやろうとしていることは、とても重要なことだ」
ハニー「……」
496: 2014/04/26(土) 23:36:54.40 ID:U4w9Odth0
ハニー「……トンクスのことが重要でないわけが、ないわ」
リーマス「……彼女も分かってくれる。ダンブルドアだって、そうだ」
ハニー「……」
リーマス「彼が承知してくれないとは思えない。何せかつてあの人が私を『闇の魔術に対する防衛術』の教師として招いてくれたのだからね。厨房専属パティシエでなく」
ハーマイオニー「候補にあったみたいな言い方よして」
リーマス「それに、言っておくが。ハニー、君達の成し遂げようとしていることが何であれ、ほとんど誰も出会ったことがなく、想像もしたことがないような魔法と対決することになるだろう」
ハニー「……」
リーマス「そんな場に、君達だけを。君だけを行かせるなんて、きっと……リリーは望まないだろう」
ハニー「…………」
リーマス「ジェームズは言うだろう、私に『勇気を出してハニーについていって欲しい』、とね」
ハニー「………………」
ロン「あ」
ハーマイオニー「? なに?」
ロン「グーだ」
ハーマイオニー「?」
リーマス「……彼女も分かってくれる。ダンブルドアだって、そうだ」
ハニー「……」
リーマス「彼が承知してくれないとは思えない。何せかつてあの人が私を『闇の魔術に対する防衛術』の教師として招いてくれたのだからね。厨房専属パティシエでなく」
ハーマイオニー「候補にあったみたいな言い方よして」
リーマス「それに、言っておくが。ハニー、君達の成し遂げようとしていることが何であれ、ほとんど誰も出会ったことがなく、想像もしたことがないような魔法と対決することになるだろう」
ハニー「……」
リーマス「そんな場に、君達だけを。君だけを行かせるなんて、きっと……リリーは望まないだろう」
ハニー「…………」
リーマス「ジェームズは言うだろう、私に『勇気を出してハニーについていって欲しい』、とね」
ハニー「………………」
ロン「あ」
ハーマイオニー「? なに?」
ロン「グーだ」
ハーマイオニー「?」
497: 2014/04/26(土) 23:45:28.08 ID:U4w9Odth0
リーマス「そう、シリウスの代わりと言っただろう?私が君をしっかり守ってみせよう」
ハニー「……」
リーマス「リリーに感じた恩を、今こそ君に返したいんだ。そうさせて欲しい」
ハニー「……」
リーマス「さあ、ハニー。ジェームズもきっと、喜んでくれる。彼なら間違いなく、私に、君と行ってほしいと――」
ハニー「……さぁ、どうかしら」
リーマス「うん?」
ハニー「ハッキリ言わせてもらうわ、リーマス」
ハニー「歯ぁくいしばりなさいよ、このフニャチン!!!!」
リーマス「!?と、トンクスが妊娠してるんだからそんなこtああああああああああああっ!?!?」
バキャァアアアアア!
ロン「いったーー!いったーーーーーー!ハニー姐さんの黄金の右ストレートやーーーー!!」
クリーチャー「フニャチン飛んだーーーーー!そしてそのまま……壁に激突だーーーーーーー!!!」
ハーマイオニー「は、ハニー!?!?ちょ、そ、そういうのは私、あぁ!ちょっと!?」
ハニー「……」
リーマス「リリーに感じた恩を、今こそ君に返したいんだ。そうさせて欲しい」
ハニー「……」
リーマス「さあ、ハニー。ジェームズもきっと、喜んでくれる。彼なら間違いなく、私に、君と行ってほしいと――」
ハニー「……さぁ、どうかしら」
リーマス「うん?」
ハニー「ハッキリ言わせてもらうわ、リーマス」
ハニー「歯ぁくいしばりなさいよ、このフニャチン!!!!」
リーマス「!?と、トンクスが妊娠してるんだからそんなこtああああああああああああっ!?!?」
バキャァアアアアア!
ロン「いったーー!いったーーーーーー!ハニー姐さんの黄金の右ストレートやーーーー!!」
クリーチャー「フニャチン飛んだーーーーー!そしてそのまま……壁に激突だーーーーーーー!!!」
ハーマイオニー「は、ハニー!?!?ちょ、そ、そういうのは私、あぁ!ちょっと!?」
498: 2014/04/26(土) 23:47:04.87 ID:U4w9Odth0
まさかドラコ以来の右ストレートぶちこみ相手がリーマスだなんて
うらやまヒン
うらやまヒン
502: 2014/04/26(土) 23:57:16.75 ID:U4w9Odth0
リーマス「ぐっ、がっ、ふっ、ふーっ、ハニ、ぃ?何を……」
ハニー「何を、じゃないわよ。何よ……何よ!!!パパや!ママやシリウスのことを!!あなたの汚い言い訳のために使わないで!!」
リーマス「言い訳、などでは……」
ハニー「言い訳だわ!!何故自分の子供と一緒にいないの!?どうして!!ママは!パパは!シリウスは!そのわけを知りたいはずだわ!!」
リーマス「……君には分かってない。大人になれば――」
ハニー「くだらない!!!くだらない!!!!!いつからあなたはそんな弱虫になって――」
リーマス「っ、私は――過ちを犯したんだ!重大な過ちを!」
ロン「うん、確かに早すぎるよな」
リーマス「そっちじゃなくて!!そこ今突かなくていい!!黙っててくれ!!!へこむから!!!」
ロン「はい」
リーマス「トンクスとはそんな仲になるべきではなかったのだんだ!!子供なんて!!結婚だなんて!!!!自分の良識に逆らう事を!!ずっと、後悔していた!!」
ハニー「それで!?だから、トンクスと子供を!!!捨てて!!!自分のくだらないウジウジした後悔のために!!!!二人を捨てて逃げ出すっていうわけ!?!?」
リーマス「分からないのか!?私は……わたしは……!!!!!妻にも、まだ生まれてもいない子供にも!!!私が何をしてしまったのか!!!!あのみんなの中で輝く笑顔を!!!!光を!!!わたしは!!!!のけ者にしてしまったんだぞ!!!!!!」
ハニー「あなたのどこがのけ者だって――」
リーマス「だから君は子供だと言うんだ!!!何も分かっていない!!!何も!!!分かって!!!いない!!!」
ハニー「何を、じゃないわよ。何よ……何よ!!!パパや!ママやシリウスのことを!!あなたの汚い言い訳のために使わないで!!」
リーマス「言い訳、などでは……」
ハニー「言い訳だわ!!何故自分の子供と一緒にいないの!?どうして!!ママは!パパは!シリウスは!そのわけを知りたいはずだわ!!」
リーマス「……君には分かってない。大人になれば――」
ハニー「くだらない!!!くだらない!!!!!いつからあなたはそんな弱虫になって――」
リーマス「っ、私は――過ちを犯したんだ!重大な過ちを!」
ロン「うん、確かに早すぎるよな」
リーマス「そっちじゃなくて!!そこ今突かなくていい!!黙っててくれ!!!へこむから!!!」
ロン「はい」
リーマス「トンクスとはそんな仲になるべきではなかったのだんだ!!子供なんて!!結婚だなんて!!!!自分の良識に逆らう事を!!ずっと、後悔していた!!」
ハニー「それで!?だから、トンクスと子供を!!!捨てて!!!自分のくだらないウジウジした後悔のために!!!!二人を捨てて逃げ出すっていうわけ!?!?」
リーマス「分からないのか!?私は……わたしは……!!!!!妻にも、まだ生まれてもいない子供にも!!!私が何をしてしまったのか!!!!あのみんなの中で輝く笑顔を!!!!光を!!!わたしは!!!!のけ者にしてしまったんだぞ!!!!!!」
ハニー「あなたのどこがのけ者だって――」
リーマス「だから君は子供だと言うんだ!!!何も分かっていない!!!何も!!!分かって!!!いない!!!」
504: 2014/04/27(日) 00:18:01.67 ID:qHdBek4Q0
リーマス「君はわたしのことを受け入れてくれる者の中にいるわたししか見たことがない!!」
リーマス「普段のわたしが!!世間でどんな扱いを受けているか知っているのか!?」
リーマス「世の中の大多数がわたしのような生き物をんな目で見るのか知っているのか!?!?」
リーマス「わたしが背負っている病がわかると途端にどんな態度をとられるか知っているのか!?!?!?」
リーマス「わたしの同類は普通、子供を作らない!前例もない!自分と同じ病に犯される、そうに違いないと恐れているからだ!!」
リーマス「自分が受けてきた扱いを!!!向けられてきた目を!!!とられてきた態度を知っている者が!!!罪も無い子供にそんなものを押し付けるなんて!!自分が許せない!!わたしは、わたしは!!」
リーマス「例え子供が人狼にならなかったとしても!!!こんな愚かな父親は!!恥に思うような父親は!!!!その子のために!!!いないほうがいいんだ!!!!」
リーマス「普段のわたしが!!世間でどんな扱いを受けているか知っているのか!?」
リーマス「世の中の大多数がわたしのような生き物をんな目で見るのか知っているのか!?!?」
リーマス「わたしが背負っている病がわかると途端にどんな態度をとられるか知っているのか!?!?!?」
リーマス「わたしの同類は普通、子供を作らない!前例もない!自分と同じ病に犯される、そうに違いないと恐れているからだ!!」
リーマス「自分が受けてきた扱いを!!!向けられてきた目を!!!とられてきた態度を知っている者が!!!罪も無い子供にそんなものを押し付けるなんて!!自分が許せない!!わたしは、わたしは!!」
リーマス「例え子供が人狼にならなかったとしても!!!こんな愚かな父親は!!恥に思うような父親は!!!!その子のために!!!いないほうがいいんだ!!!!」
506: 2014/04/27(日) 00:38:01.58 ID:qHdBek4Q0
ロン「お、おいおいリーマス、それはさぁ」
ハーマイオニー「そ、そうよ、あの、あなたのことを恥に思う子供なんて――」
ハニー「そうね!そうよ!私なら、わたしならとっっっても恥ずかしいわ!!こんな人!!!」
リーマス「っ、そうだ!だから――」
ハニー「迫害が分かってないですって!?世間の目を知らないですって!?」
ハニー「当たり前でしょ!!!そんなの、あなたしか分からないわよ!!!」
ハニー「あなたしか分からないのに!!!!!!!」
ハニー「どうして子供を、そんなものの中に置き去りにしようとするの!!!それを!!!トンクスに全て押し付けて!!!逃げようとしてるのよ!!!!!」
ハニー「それから二人を守れるのはあなたでしょ!?戦ってきたあなたでしょ!?!?」
ハニー「人狼でも、嫌われても、避けられても!!人と触れ合うことを諦めないで!!!!!」
ハニー「私のパパとママと!シリウスと出会って!!!立派な魔法使いになった、あなたでしょ!!??」
ハニー「あなたしかいないじゃないの!!」
ハニー「世界で、あなたしか!!父親のあなたしか!!!トンクスが愛した、あなただけじゃないの!!!」
ハニー「パパとママは!わたしを守るために氏んだわ!わたしは、わたしは二人を誇りに思う!!!」
ハニー「そんなパパがあなたに、わたしに着いて行けって言うと思うの!?!?」
ハニー「バカにしないで!!あなたみたいな腰抜けと!!一緒に、しないで!!」
ハニー「出て行って!!!!早く!!!クリーチャー!!」
クリーチャー「オラ!この腰抜け!!キビキビ歩け!!!」
リーマス「っ……!」
ガチャッ!! バタンッ!!
ハーマイオニー「ちょ、っと、ハニ……リーマス!待って、リーマス!!あぁ……ハニー、あれは言いす……あぁ」
ハニー「っ、ぇっ、っ、バカ、リーマスのバカ!大バカ、だわ!」
ロン「うん、分かる分かる。僕サンドバック、君の拳を受け止める唯一無二の存在だぜ、今締め技くらってるけどね。もちの僕で」
ハーマイオニー「そ、そうよ、あの、あなたのことを恥に思う子供なんて――」
ハニー「そうね!そうよ!私なら、わたしならとっっっても恥ずかしいわ!!こんな人!!!」
リーマス「っ、そうだ!だから――」
ハニー「迫害が分かってないですって!?世間の目を知らないですって!?」
ハニー「当たり前でしょ!!!そんなの、あなたしか分からないわよ!!!」
ハニー「あなたしか分からないのに!!!!!!!」
ハニー「どうして子供を、そんなものの中に置き去りにしようとするの!!!それを!!!トンクスに全て押し付けて!!!逃げようとしてるのよ!!!!!」
ハニー「それから二人を守れるのはあなたでしょ!?戦ってきたあなたでしょ!?!?」
ハニー「人狼でも、嫌われても、避けられても!!人と触れ合うことを諦めないで!!!!!」
ハニー「私のパパとママと!シリウスと出会って!!!立派な魔法使いになった、あなたでしょ!!??」
ハニー「あなたしかいないじゃないの!!」
ハニー「世界で、あなたしか!!父親のあなたしか!!!トンクスが愛した、あなただけじゃないの!!!」
ハニー「パパとママは!わたしを守るために氏んだわ!わたしは、わたしは二人を誇りに思う!!!」
ハニー「そんなパパがあなたに、わたしに着いて行けって言うと思うの!?!?」
ハニー「バカにしないで!!あなたみたいな腰抜けと!!一緒に、しないで!!」
ハニー「出て行って!!!!早く!!!クリーチャー!!」
クリーチャー「オラ!この腰抜け!!キビキビ歩け!!!」
リーマス「っ……!」
ガチャッ!! バタンッ!!
ハーマイオニー「ちょ、っと、ハニ……リーマス!待って、リーマス!!あぁ……ハニー、あれは言いす……あぁ」
ハニー「っ、ぇっ、っ、バカ、リーマスのバカ!大バカ、だわ!」
ロン「うん、分かる分かる。僕サンドバック、君の拳を受け止める唯一無二の存在だぜ、今締め技くらってるけどね。もちの僕で」
515: 2014/04/27(日) 00:54:24.07 ID:qHdBek4Q0
リーマス「……あぁ」
(君が今立っている場所にどれだけの人間がたどり着けるか知っているかい?)
リーマス「……ジェームズ。君が、教えてくれたんだった」
(狼人間でありながら、人に忌み嫌われながら、闇の誘惑に日夜晒されながら。君のように健やかで、人を思いやり、闇の力を退けられる人間がどれだけいるか)
リーマス「君達は、どこまでも」
(君は僕の誇りだよ、リーマス。僕の友人たる者だけある。僕が人を褒めるなんて、魔法史に残る重大事件だよ)
リーマス「……」
(さぁ、リーマス。勇気を出せ。僕を巻き込め。でないと、そうだな。力づくで噛まれてやるぞ)
リーマス「……勇気、を」
ガチャッ
トンクス「……あっ!あぁっ!!リーマス!よか、よかった!どk」
リーマス「ニンファドーラ!」
トンクス「うん?」
リーマス「結婚してくれ!!」
トンクス「してるよね!?!?!?落ち着いて!?リーマス!?リーマス……なんで泣いてるの?」
リーマス「――懐かしい友人に、確かに、また出会えたからさ」
(君が今立っている場所にどれだけの人間がたどり着けるか知っているかい?)
リーマス「……ジェームズ。君が、教えてくれたんだった」
(狼人間でありながら、人に忌み嫌われながら、闇の誘惑に日夜晒されながら。君のように健やかで、人を思いやり、闇の力を退けられる人間がどれだけいるか)
リーマス「君達は、どこまでも」
(君は僕の誇りだよ、リーマス。僕の友人たる者だけある。僕が人を褒めるなんて、魔法史に残る重大事件だよ)
リーマス「……」
(さぁ、リーマス。勇気を出せ。僕を巻き込め。でないと、そうだな。力づくで噛まれてやるぞ)
リーマス「……勇気、を」
ガチャッ
トンクス「……あっ!あぁっ!!リーマス!よか、よかった!どk」
リーマス「ニンファドーラ!」
トンクス「うん?」
リーマス「結婚してくれ!!」
トンクス「してるよね!?!?!?落ち着いて!?リーマス!?リーマス……なんで泣いてるの?」
リーマス「――懐かしい友人に、確かに、また出会えたからさ」
517: 2014/04/27(日) 01:13:33.24 ID:qHdBek4Q0
夜
ハーマイオニー「……ハニー、眠れそう?」
ハニー「……頭がガンガンするわ」
ロン「そりゃ、あれからあんだけ大泣き痛い!怒り狂ってリーマスに対する怒号を延々続けてりゃね、そりゃそうさ、ハニーがなるんだ誰だってそうなる」
ハニー「当然ね……親は、子供から離れるべきじゃないわ……絶対、絶対に」
クリーチャー「親から離れて行く子供はおりましたが。ハニー・ポッター様、糖蜜パイにございます」
ハニー「一言目が余計よ、クリーチャー……ありがとう……頭が、痛いわ……頭、と言うより……額、かしら」
ハーマイオニー「……ハニー、また……」
ロン「責めてやるなよハーマイオニー。何もハニーは、見たくて蛇面拝んでるわけじゃないんだぜ?」
ハーマイオニー「それはそうだけど、ダンブルドアはこういうことはやめた方がって……」
ハニー「分かってる、の。けれどね、わたし、どうしても『閉心術』が……あぁ……あいつが、また……誰かを……手にかけたわ……グレゴロビXチの……昔の住居に住んでいたって、だけで」
ハーマイオニー「っ……杖職人の、グレゴロビXチね」
ロン「連中、そんなに杖が足りないのかな。だって、もうオリバンダーはとっ捕まえてるわけだろ?」
ハニー「杖を作ることそのものじゃ、ないわ……何か」
ハーマイオニー「探るのは駄目!もう!そんなつながりは、早く……きゃぁ!?」
ハニー「えぇ、そうね、ハーマイオニー……もっともっと、素敵な繋がりを探るほうが、とってもイイわ……そうでしょ?」
ハーマイオニー「あっ、ハニー、ちょ、ちが、そういう意味、じゃ、あぁ、そんなの、石化してもあなたに気づいてもらえるように手紙を口に入れて信じてたこと、思い、だし、あぁ……」
ロン「明日の突入前に景気がいいね!つづけて!」
クリーチャー「どうぞ!!!!」
ハーマイオニー「……ハニー、眠れそう?」
ハニー「……頭がガンガンするわ」
ロン「そりゃ、あれからあんだけ大泣き痛い!怒り狂ってリーマスに対する怒号を延々続けてりゃね、そりゃそうさ、ハニーがなるんだ誰だってそうなる」
ハニー「当然ね……親は、子供から離れるべきじゃないわ……絶対、絶対に」
クリーチャー「親から離れて行く子供はおりましたが。ハニー・ポッター様、糖蜜パイにございます」
ハニー「一言目が余計よ、クリーチャー……ありがとう……頭が、痛いわ……頭、と言うより……額、かしら」
ハーマイオニー「……ハニー、また……」
ロン「責めてやるなよハーマイオニー。何もハニーは、見たくて蛇面拝んでるわけじゃないんだぜ?」
ハーマイオニー「それはそうだけど、ダンブルドアはこういうことはやめた方がって……」
ハニー「分かってる、の。けれどね、わたし、どうしても『閉心術』が……あぁ……あいつが、また……誰かを……手にかけたわ……グレゴロビXチの……昔の住居に住んでいたって、だけで」
ハーマイオニー「っ……杖職人の、グレゴロビXチね」
ロン「連中、そんなに杖が足りないのかな。だって、もうオリバンダーはとっ捕まえてるわけだろ?」
ハニー「杖を作ることそのものじゃ、ないわ……何か」
ハーマイオニー「探るのは駄目!もう!そんなつながりは、早く……きゃぁ!?」
ハニー「えぇ、そうね、ハーマイオニー……もっともっと、素敵な繋がりを探るほうが、とってもイイわ……そうでしょ?」
ハーマイオニー「あっ、ハニー、ちょ、ちが、そういう意味、じゃ、あぁ、そんなの、石化してもあなたに気づいてもらえるように手紙を口に入れて信じてたこと、思い、だし、あぁ……」
ロン「明日の突入前に景気がいいね!つづけて!」
クリーチャー「どうぞ!!!!」
518: 2014/04/27(日) 01:32:29.47 ID:qHdBek4Q0
翌日
ロン「おはよう! ハーマイオニー、君、凄い顔してるぜ。眠れなかったのかい?」
ハーマイオニー「……ご想像の通りよ。ハニーは元気だけど」
ハニー「期待の通りにね、そうでしょ?」
ロン「ヒンヒン!それもだけどさ、ほら、なんていうのかな……あ!そうだそうだ。試験前の君みたいな顔してるよ、懐かしい」
ハーマイオニー「……試験というか、試練だわ」
ロン「違いない。ハニーの前にはオールスルーな関門もいいとこだけど」
ハニー「えぇ、そうね。全ての障害なんてそれごとひれ伏すわ……アンブリッジなんかに、いつまでも遅れはとらないわよ」
ハーマイオニー「意気込みはいいけど、準備と最終確認よ、ハニー……ポリジュース薬、透明マント……おとり爆弾なんかは、各自二個ずつもっておきましょう」
ロン「伸び耳とか、ゲーゲートローチとかも。アンブリッジを拝んで吐かされっちまう前にこっちが吐かしてやろう……かくじつに、もらうけどさ」
ハニー「……あとは、覚悟だけね」
ハーマイオニー「振るえを止めるのと、ね」
ロン「知ってるぜハニー、それ、武者震いって言うんだよね。もちのロンで」
ハニー「当たり前でしょう、この私だもの……クリーチャー?留守をお願いね?」
クリーチャー「はい、ハニー・ポッター様。お出かけ用のお履物はそろえてございます。ご昼食は?」
ハニー「きっと、戻る時間はないと思うわ」
クリーチャー「でしたら、こちらを。タンポポジュースの入ったポットに、えぇ、ウィーズリー様、コーンビーフでないサンドウィッチにございます」
ロン「あんがと。ほんと、いい奴だよな。ちょっと前まで首を引っこ抜きたいと思ってたのが嘘みたいだ」
ハーマイオニー「あなたの屋敷しもべ妖精に対するイメージが改善されたようでよかったわ、えぇ」
クリーチャー「晩餐には、成功を祝ってステーキ・キドニーパイをご用意しておきます。ハニー・ポッター様、どうぞご武運を」
ハニー「……えぇ、クリーチャー。特別大きいのを、頼むわよ」
クリーチャー「ヒンヒン!!」
ロン「おはよう! ハーマイオニー、君、凄い顔してるぜ。眠れなかったのかい?」
ハーマイオニー「……ご想像の通りよ。ハニーは元気だけど」
ハニー「期待の通りにね、そうでしょ?」
ロン「ヒンヒン!それもだけどさ、ほら、なんていうのかな……あ!そうだそうだ。試験前の君みたいな顔してるよ、懐かしい」
ハーマイオニー「……試験というか、試練だわ」
ロン「違いない。ハニーの前にはオールスルーな関門もいいとこだけど」
ハニー「えぇ、そうね。全ての障害なんてそれごとひれ伏すわ……アンブリッジなんかに、いつまでも遅れはとらないわよ」
ハーマイオニー「意気込みはいいけど、準備と最終確認よ、ハニー……ポリジュース薬、透明マント……おとり爆弾なんかは、各自二個ずつもっておきましょう」
ロン「伸び耳とか、ゲーゲートローチとかも。アンブリッジを拝んで吐かされっちまう前にこっちが吐かしてやろう……かくじつに、もらうけどさ」
ハニー「……あとは、覚悟だけね」
ハーマイオニー「振るえを止めるのと、ね」
ロン「知ってるぜハニー、それ、武者震いって言うんだよね。もちのロンで」
ハニー「当たり前でしょう、この私だもの……クリーチャー?留守をお願いね?」
クリーチャー「はい、ハニー・ポッター様。お出かけ用のお履物はそろえてございます。ご昼食は?」
ハニー「きっと、戻る時間はないと思うわ」
クリーチャー「でしたら、こちらを。タンポポジュースの入ったポットに、えぇ、ウィーズリー様、コーンビーフでないサンドウィッチにございます」
ロン「あんがと。ほんと、いい奴だよな。ちょっと前まで首を引っこ抜きたいと思ってたのが嘘みたいだ」
ハーマイオニー「あなたの屋敷しもべ妖精に対するイメージが改善されたようでよかったわ、えぇ」
クリーチャー「晩餐には、成功を祝ってステーキ・キドニーパイをご用意しておきます。ハニー・ポッター様、どうぞご武運を」
ハニー「……えぇ、クリーチャー。特別大きいのを、頼むわよ」
クリーチャー「ヒンヒン!!」
519: 2014/04/27(日) 01:55:44.31 ID:qHdBek4Q0
魔法省入り口近く
路地裏
ロン「ヒヒンっという間に、とりあえず三人の魔法省役人をとっつかまえて縛ったけどさ」
ハーマイオニー「上出来よ。魔女1、魔法使い2、ね……ハニー、今回は男の人に変身することになるけど、我慢して。いい?」
ハニー「少しでも怪しまれないように、でしょう?はい、はい……気は進まないけれど、分かったわ。髪の毛を貰うわね?魔法使いさん」
魔法使い「んーーー!んーーーーー!!!!」
ハーマイオニー「手荒な真似でごめんなさい、でも大切なことなの」
魔女「ん~~!!ん~~~!!」
ロン「悪く思うなよ……うん?結構縛り上げたつもりだけど、こいつやけに平然と……」
魔法使い2「……んっ」
ロン「ねぇ僕こいつに変身しなきゃいけないの?本当いやなんだけどさ。僕、変態じゃないよ」
ハーマイオニー「驚きの事実だわ」
路地裏
ロン「ヒヒンっという間に、とりあえず三人の魔法省役人をとっつかまえて縛ったけどさ」
ハーマイオニー「上出来よ。魔女1、魔法使い2、ね……ハニー、今回は男の人に変身することになるけど、我慢して。いい?」
ハニー「少しでも怪しまれないように、でしょう?はい、はい……気は進まないけれど、分かったわ。髪の毛を貰うわね?魔法使いさん」
魔法使い「んーーー!んーーーーー!!!!」
ハーマイオニー「手荒な真似でごめんなさい、でも大切なことなの」
魔女「ん~~!!ん~~~!!」
ロン「悪く思うなよ……うん?結構縛り上げたつもりだけど、こいつやけに平然と……」
魔法使い2「……んっ」
ロン「ねぇ僕こいつに変身しなきゃいけないの?本当いやなんだけどさ。僕、変態じゃないよ」
ハーマイオニー「驚きの事実だわ」
521: 2014/04/27(日) 02:06:40.05 ID:qHdBek4Q0
ロンモール「僕はカターモールって奴か……冴えない奴だよ、ハニーの豚には相応しくないnぐぇっ!」
ハニコーン「私は、ランコーンね……あぁ、ロン。そうだったわね。この魔法使いは相当体が、大きいんだったわ」
ロンモール「そ、それでもそれがハニーなら僕ぁささ、ささえ、ヒン髭!」
ハーマカーク「ラベンダー達しか喜ばなさそうな光景になるからやめて。私は、ホップカークね……いい?省の中に入ったら、それぞれの変身相手として不自然がないように振舞うの」
ロンモール「そんで、アンブリッジを見つけてぶっ飛ばしてやればいいってわけだな。簡単簡単、腕が鳴るよ」
ハーマカーク「穏、便、に!済ませるのよ!いいわね!」
ハニコーン「ハーマイオニー?あの女がそう簡単に、自分の持ち物を譲るとは思えないけれど」
ハーマカーク「その時は……どこか目のつかないところで、ステューピファるだけよ」
ロンモール「穏便ってなんだっけ、マーリンの髭」
ハニコーン「私は、ランコーンね……あぁ、ロン。そうだったわね。この魔法使いは相当体が、大きいんだったわ」
ロンモール「そ、それでもそれがハニーなら僕ぁささ、ささえ、ヒン髭!」
ハーマカーク「ラベンダー達しか喜ばなさそうな光景になるからやめて。私は、ホップカークね……いい?省の中に入ったら、それぞれの変身相手として不自然がないように振舞うの」
ロンモール「そんで、アンブリッジを見つけてぶっ飛ばしてやればいいってわけだな。簡単簡単、腕が鳴るよ」
ハーマカーク「穏、便、に!済ませるのよ!いいわね!」
ハニコーン「ハーマイオニー?あの女がそう簡単に、自分の持ち物を譲るとは思えないけれど」
ハーマカーク「その時は……どこか目のつかないところで、ステューピファるだけよ」
ロンモール「穏便ってなんだっけ、マーリンの髭」
524: 2014/04/27(日) 07:03:43.68 ID:zzZOTe9P0
魔法省内
アトリウム
ロンモール「職員入り口の場所は知ってても本当に入ってみたことはなかったもんだからごめんよハニー僕ぁ君になんて真似をマーリンの髭!髭!」
ハニコーン「声を抑えなさい……えぇ、まさか、この私が自分をトイレに流すことになるなんて、屈辱だったけれど。魔法って凄いわね……流された先が、この暖炉だなんて」
ハーマカーク「二人とも、止まっていないで早く行きましょう。悪目立ちして……あぁ、あの趣味の悪い像ほどじゃないけど……なんてひどい」
ハニコーン「像?あぁ、噴水の……大きな魔法使いと魔女が座った玉座の下に……たくさんの人が折り重なってる」
ロンモール「あれがマグルだとでも言いたいんだろうな、胸糞悪い」
ハーマカーク「『魔法は力なり』ですって……行きましょう。エレベーターに乗って、アンブリッジの――」
「カターモール!」
ロンモール「あぁ、あのババァに会うんだと思うとエレベーターが下る先は正に地獄だよな――」
「カターモール!おい!無視をするなこの出来損ない!!」
ロンモール「うわっ!いきなりなん……あぁ!僕、僕かぁ!そうだ、僕だよそうそうカターモールで、それでそっちは……ヤックスリーだ!?」
ヤックスリー「教えてもらわなくとも結構!俺の部屋の窓が未だに雨模様なのはどういうことだ!?今日の朝までに晴れにしておけと言っていたな!?え!?」
ロンモール「あー、そう、そのような、うん……」
ヤックスリー「自分の立場がまだ分かっていないのか、カターモール!俺は今からお前の女房の尋問に行くんだぞ!出来損ないなお前に相応しい、マグル生まれの疑いがある汚物のようn女のな!!」
ロンモール「」
ハーマカーク「っ、なんて……!」
ヤックスリー「あぁ、マフォルダ。こいつはなんて愚かだろうな!次は純血と結婚すればいい。いいか!まだ見捨てるつもりがないなら、一時間以内に対処しておけよ!」
ロンモール「もちの、あー、分かった。やっておくよ、ご苦労さん。ところで、ヤックスリー」
ヤックスリー「なんだ!!」
ロンモール「大声上げさせたお詫びのしるしに、トローチでもどうだい」
アトリウム
ロンモール「職員入り口の場所は知ってても本当に入ってみたことはなかったもんだからごめんよハニー僕ぁ君になんて真似をマーリンの髭!髭!」
ハニコーン「声を抑えなさい……えぇ、まさか、この私が自分をトイレに流すことになるなんて、屈辱だったけれど。魔法って凄いわね……流された先が、この暖炉だなんて」
ハーマカーク「二人とも、止まっていないで早く行きましょう。悪目立ちして……あぁ、あの趣味の悪い像ほどじゃないけど……なんてひどい」
ハニコーン「像?あぁ、噴水の……大きな魔法使いと魔女が座った玉座の下に……たくさんの人が折り重なってる」
ロンモール「あれがマグルだとでも言いたいんだろうな、胸糞悪い」
ハーマカーク「『魔法は力なり』ですって……行きましょう。エレベーターに乗って、アンブリッジの――」
「カターモール!」
ロンモール「あぁ、あのババァに会うんだと思うとエレベーターが下る先は正に地獄だよな――」
「カターモール!おい!無視をするなこの出来損ない!!」
ロンモール「うわっ!いきなりなん……あぁ!僕、僕かぁ!そうだ、僕だよそうそうカターモールで、それでそっちは……ヤックスリーだ!?」
ヤックスリー「教えてもらわなくとも結構!俺の部屋の窓が未だに雨模様なのはどういうことだ!?今日の朝までに晴れにしておけと言っていたな!?え!?」
ロンモール「あー、そう、そのような、うん……」
ヤックスリー「自分の立場がまだ分かっていないのか、カターモール!俺は今からお前の女房の尋問に行くんだぞ!出来損ないなお前に相応しい、マグル生まれの疑いがある汚物のようn女のな!!」
ロンモール「」
ハーマカーク「っ、なんて……!」
ヤックスリー「あぁ、マフォルダ。こいつはなんて愚かだろうな!次は純血と結婚すればいい。いいか!まだ見捨てるつもりがないなら、一時間以内に対処しておけよ!」
ロンモール「もちの、あー、分かった。やっておくよ、ご苦労さん。ところで、ヤックスリー」
ヤックスリー「なんだ!!」
ロンモール「大声上げさせたお詫びのしるしに、トローチでもどうだい」
525: 2014/04/27(日) 07:19:29.82 ID:zzZOTe9P0
ハーマカーク「ゲーゲーやってたわね、ヤックスリー……ロン、あまりいい行動だったとは……」
ロンモール「あれで少しでも時間が稼げれば儲けだろ。それより、あー、ハニー……」
ハニコーン「行ってきなさい。目的とは違うけれど、見頃しにするなんてことできないわ。そうでしょ?」
ロンモール「優しい君ならそう言うと思ってたよ!あぁ、行ってくる。君達はあのババァんとこに……けどさ、雨を止めるなんてどうやって……」
ハーマカーク「『フィニートインカーターテム』を試してみて。呪いや呪詛の影響ならそれで対処できるはずよ。それでも駄目なら、きっと『大気呪文』がおかしくなってるんだわ。その場合はとっても複雑だから、まずは先に『防水呪文』で――」
ロンモール「ゆっくり言ってくれ……あと、移動しながらさ……ほら、エレベーターが来たぞ」
ハニコーン「ヤックスリーの部署は、二階の魔法法執行部ね。それまでは、途中まで……」
魔法使い「おーい、アルバート!そのエレベーター乗せてくれ。いやぁ、参った。尋問の準備に手間取ってしまった」
ハニコーン「えっ……あ……あぁ、乗るといいわ。じゃなくて、乗れ」
魔法使い「ありがとう。今日の尋問はどいつだ?え?ダーク・クレスウェルか?あいつが引っ張られたと聞いて心が躍ったね!これで、次の小鬼連絡室の室長の地位は私のものだ!」
ハニコーン「……」
魔法使い「君のおかげで……あ、アルバート?あの、ら、ランコーンさん?君にその、に、睨まれると、は、はは、あの、な、なんかすいません……」
ハーマカーク「ハニー、今は抑えて、今は」
ロンモール「なぁあんた、トローチはどうだい?」
ロンモール「あれで少しでも時間が稼げれば儲けだろ。それより、あー、ハニー……」
ハニコーン「行ってきなさい。目的とは違うけれど、見頃しにするなんてことできないわ。そうでしょ?」
ロンモール「優しい君ならそう言うと思ってたよ!あぁ、行ってくる。君達はあのババァんとこに……けどさ、雨を止めるなんてどうやって……」
ハーマカーク「『フィニートインカーターテム』を試してみて。呪いや呪詛の影響ならそれで対処できるはずよ。それでも駄目なら、きっと『大気呪文』がおかしくなってるんだわ。その場合はとっても複雑だから、まずは先に『防水呪文』で――」
ロンモール「ゆっくり言ってくれ……あと、移動しながらさ……ほら、エレベーターが来たぞ」
ハニコーン「ヤックスリーの部署は、二階の魔法法執行部ね。それまでは、途中まで……」
魔法使い「おーい、アルバート!そのエレベーター乗せてくれ。いやぁ、参った。尋問の準備に手間取ってしまった」
ハニコーン「えっ……あ……あぁ、乗るといいわ。じゃなくて、乗れ」
魔法使い「ありがとう。今日の尋問はどいつだ?え?ダーク・クレスウェルか?あいつが引っ張られたと聞いて心が躍ったね!これで、次の小鬼連絡室の室長の地位は私のものだ!」
ハニコーン「……」
魔法使い「君のおかげで……あ、アルバート?あの、ら、ランコーンさん?君にその、に、睨まれると、は、はは、あの、な、なんかすいません……」
ハーマカーク「ハニー、今は抑えて、今は」
ロンモール「なぁあんた、トローチはどうだい?」
526: 2014/04/27(日) 07:32:19.36 ID:zzZOTe9P0
ポーン!
『二階、魔法法執行部でございます』
魔法使い「うっぷ、ウェップ、何、だろう、まだ、あのヒト……?の顔を見たわけでもないのに、うっぷ、あ、アルバート、これで、ウェェップ」
ロンモール「そういやあいつがいるなら魔法省の奴らってゲーゲートローチなくても吐き気催しぱなしだろうな……僕もここで。ハニー、ハーマイオニー、また」
ハニコーン「上手くやりなさい、ロン。私の豚さん」
ロンモール「ヒンヒン!」
ハーマカーク「私たちしかいないからって迂闊なやり取りやめて」
ガシャンッ
ゴウンゴウンゴウン……
ハーマカーク「次が、一階ね。まずは、アンブリッジの執務室をあたってみましょう。探れればいいけど、もしも、本人がいたら――」
ハニコーン「えぇ、そうね。どうやら私が変身したこのランコーンって、例の尋問に関わってるみたいだもの。話をあわせて、それで――」
ポーン!
『一階でございます。魔法大臣、ならびに次官室がございます』
「ウェップ、うっ、それでは、ドローレス。そのように」
アンブリッジ「えぇ、大臣♪私にお任せくださいな!万事解決ですわ!おや、マフォルダ!アルバート!」
ハニコーン「」
ハーマカーク「」
アンブリッジ「どうしましたの、固まって。あーらあら、見惚れるのはかまいませんわ、でも今日は忙しいはずでしょう?アルバート?このお、ね、ぼ、う、さん♪」
ハニコーン「……相変わらず、だな。あー、ドローレス」
アンブリッジ「何がですの?」
ハーマカーク「あー、えーっと、見た目とか、のことよドローレス。えぇ、きっと……そのロケット、とか」
アンブリッジ「あぁ!すっかりわたくしのトレードマークになりましたでしょ?おほほ!シューシュロロッ!」
ハニコーン「……っ」
『二階、魔法法執行部でございます』
魔法使い「うっぷ、ウェップ、何、だろう、まだ、あのヒト……?の顔を見たわけでもないのに、うっぷ、あ、アルバート、これで、ウェェップ」
ロンモール「そういやあいつがいるなら魔法省の奴らってゲーゲートローチなくても吐き気催しぱなしだろうな……僕もここで。ハニー、ハーマイオニー、また」
ハニコーン「上手くやりなさい、ロン。私の豚さん」
ロンモール「ヒンヒン!」
ハーマカーク「私たちしかいないからって迂闊なやり取りやめて」
ガシャンッ
ゴウンゴウンゴウン……
ハーマカーク「次が、一階ね。まずは、アンブリッジの執務室をあたってみましょう。探れればいいけど、もしも、本人がいたら――」
ハニコーン「えぇ、そうね。どうやら私が変身したこのランコーンって、例の尋問に関わってるみたいだもの。話をあわせて、それで――」
ポーン!
『一階でございます。魔法大臣、ならびに次官室がございます』
「ウェップ、うっ、それでは、ドローレス。そのように」
アンブリッジ「えぇ、大臣♪私にお任せくださいな!万事解決ですわ!おや、マフォルダ!アルバート!」
ハニコーン「」
ハーマカーク「」
アンブリッジ「どうしましたの、固まって。あーらあら、見惚れるのはかまいませんわ、でも今日は忙しいはずでしょう?アルバート?このお、ね、ぼ、う、さん♪」
ハニコーン「……相変わらず、だな。あー、ドローレス」
アンブリッジ「何がですの?」
ハーマカーク「あー、えーっと、見た目とか、のことよドローレス。えぇ、きっと……そのロケット、とか」
アンブリッジ「あぁ!すっかりわたくしのトレードマークになりましたでしょ?おほほ!シューシュロロッ!」
ハニコーン「……っ」
528: 2014/04/27(日) 07:54:25.61 ID:zzZOTe9P0
ハニコーン「……ハーマイオニーはあのまま、アンブリッジに連れられて行って……私は怪しまれかねないから、分かれることになってしまったわ」
ハニコーン「……ロケットのありかが分かっただけでも収穫だけれど……少し、魔法省の内部を探っても損は無い、はずよね」
ハニコーン「自由に動けるのは、私だけなんだから……透明マントを羽織って、っと……」
ハニコーン「……アンブリッジの、執務室へ」
カツッカツッカツッカツ……
ペラッペラッ、ガタンッ。
ペラッ、ペラッガタンッ。
ペラッ、ペラペラッ、ガタン、ガタンッ
ハニコーン「……なんの音かしら」
ハニコーン「この廊下の、向こう……っ」
ハニコーン「ホールみたいな、空間で……何人も魔法使いや魔女が、何かの……パンフレットを、作ってる?」
ハニコーン「……」
ソーッ……
魔法使い1「『穢れた血――平和な純血社会にもたらされる危険について』 あぁ、なんでこんな趣味の悪いもの、作らなくちゃいけないんだろう」
魔法使い2「よせよ、聞かれたらこんなもんじゃないひどい仕事をやらされるぞ」
ハニコーン「……」
魔女「あの鬼ババァ、一日中『穢れた血』を尋問してるの?誰か知ってる?」
魔法使い2「だから、よせって」
魔女「なによ?『魔法の目』だけじゃなくて『魔法の耳』まであの扉についているっていうわけ?」
ハニコーン「……えっ……ぁ、っ!」
魔法の眼 ギョロッ!
ハニコーン「アンブリッジの部屋の、扉……あれ……ムーディの……っ、なんて……っ」
ハニコーン「……ロケットのありかが分かっただけでも収穫だけれど……少し、魔法省の内部を探っても損は無い、はずよね」
ハニコーン「自由に動けるのは、私だけなんだから……透明マントを羽織って、っと……」
ハニコーン「……アンブリッジの、執務室へ」
カツッカツッカツッカツ……
ペラッペラッ、ガタンッ。
ペラッ、ペラッガタンッ。
ペラッ、ペラペラッ、ガタン、ガタンッ
ハニコーン「……なんの音かしら」
ハニコーン「この廊下の、向こう……っ」
ハニコーン「ホールみたいな、空間で……何人も魔法使いや魔女が、何かの……パンフレットを、作ってる?」
ハニコーン「……」
ソーッ……
魔法使い1「『穢れた血――平和な純血社会にもたらされる危険について』 あぁ、なんでこんな趣味の悪いもの、作らなくちゃいけないんだろう」
魔法使い2「よせよ、聞かれたらこんなもんじゃないひどい仕事をやらされるぞ」
ハニコーン「……」
魔女「あの鬼ババァ、一日中『穢れた血』を尋問してるの?誰か知ってる?」
魔法使い2「だから、よせって」
魔女「なによ?『魔法の目』だけじゃなくて『魔法の耳』まであの扉についているっていうわけ?」
ハニコーン「……えっ……ぁ、っ!」
魔法の眼 ギョロッ!
ハニコーン「アンブリッジの部屋の、扉……あれ……ムーディの……っ、なんて……っ」
529: 2014/04/27(日) 08:12:38.96 ID:zzZOTe9P0
ハニコーン「何のために、こんなこと……見張ってるって、思わせるため?」
ハニコーン「それより……ムーディは……ムーディは……」
ハニコーン「っ……いくら作業をしていても、目の前の扉が開いたら、誰かが気づくわよね」
ハニコーン「……『おとり爆弾』……使わせてもらうわよ、フレッド、ジョージ」
カチッ シューーーっ
ボーーーーーン!!!モクモクモクモク
パーーーパラッパーーーーーー!!!
魔法使い「うわぁあああ!?なんだ!?何の煙だ、これ、ゴホッ!!ゴホッ!!!」
魔女「きゃぁああ!なに、これ、臭い!目に染みるわ!ひどい!せっかくあのババァが目にはいらなくなったのに!」
魔法使い「ら、ラッパ!?何の音、おい、どこだ!?どこからだ!?」
バタバタバタバタ!
ドサァァァ!
キャー、キャーーー!
ギィィッ、バタンッ
ハニコーン「……まるで、あの時のホグワーツの部屋にタイムスリップしたみたいね。悪趣味な、ピンクの部屋だわ」
ハニコーン「……ムーディの眼がはめられていた反対側……望遠鏡みたいなものが、取り付けられてる。監視、していたのね……趣味が、悪いわ」
ハニコーン「……『マグル生まれ登録委員会会長』……ほんと、何もかも」
ハニコーン「悪趣味だわ……極めつけは……あぁ、本当……えぇ、気があうだろうと、思っていたわよ」
ハニコーン「……机の上に広げられた、これ……『アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘』」
ハニコーン「……現物を見るのは、初めてね。読んでる暇はないけれど」
ハニコーン「……さて」
ハニコーン「……」
ハニコーン「……ムーディを……弔うことも出来ていないのに。彼の一部がここに、ここで、アンブリッジなんかに利用されるなんて……許されないわ。そう、よね……」
ハニコーン「……」
・
・
・
・
・
・
シックネス「何事だ!何事だ、この騒ぎは!」
魔法使い「はぁ、それが、『実験呪文委員会』からここまで逃げてきた魔法道具のせいじゃないかと。あそこはいつだってだらしないですから」
魔女「この間だって毒アヒルがもうそこらじゅうひっかきまわして!」
シックネス「わかった、分かった!早く片付けろ!仕事をしろよ!眼が見ているぞ!眼……おや……眼は……どこにいったんだ……?」
ハニコーン「それより……ムーディは……ムーディは……」
ハニコーン「っ……いくら作業をしていても、目の前の扉が開いたら、誰かが気づくわよね」
ハニコーン「……『おとり爆弾』……使わせてもらうわよ、フレッド、ジョージ」
カチッ シューーーっ
ボーーーーーン!!!モクモクモクモク
パーーーパラッパーーーーーー!!!
魔法使い「うわぁあああ!?なんだ!?何の煙だ、これ、ゴホッ!!ゴホッ!!!」
魔女「きゃぁああ!なに、これ、臭い!目に染みるわ!ひどい!せっかくあのババァが目にはいらなくなったのに!」
魔法使い「ら、ラッパ!?何の音、おい、どこだ!?どこからだ!?」
バタバタバタバタ!
ドサァァァ!
キャー、キャーーー!
ギィィッ、バタンッ
ハニコーン「……まるで、あの時のホグワーツの部屋にタイムスリップしたみたいね。悪趣味な、ピンクの部屋だわ」
ハニコーン「……ムーディの眼がはめられていた反対側……望遠鏡みたいなものが、取り付けられてる。監視、していたのね……趣味が、悪いわ」
ハニコーン「……『マグル生まれ登録委員会会長』……ほんと、何もかも」
ハニコーン「悪趣味だわ……極めつけは……あぁ、本当……えぇ、気があうだろうと、思っていたわよ」
ハニコーン「……机の上に広げられた、これ……『アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘』」
ハニコーン「……現物を見るのは、初めてね。読んでる暇はないけれど」
ハニコーン「……さて」
ハニコーン「……」
ハニコーン「……ムーディを……弔うことも出来ていないのに。彼の一部がここに、ここで、アンブリッジなんかに利用されるなんて……許されないわ。そう、よね……」
ハニコーン「……」
・
・
・
・
・
・
シックネス「何事だ!何事だ、この騒ぎは!」
魔法使い「はぁ、それが、『実験呪文委員会』からここまで逃げてきた魔法道具のせいじゃないかと。あそこはいつだってだらしないですから」
魔女「この間だって毒アヒルがもうそこらじゅうひっかきまわして!」
シックネス「わかった、分かった!早く片付けろ!仕事をしろよ!眼が見ているぞ!眼……おや……眼は……どこにいったんだ……?」
530: 2014/04/27(日) 08:30:53.33 ID:zzZOTe9P0
ゴウンゴウンゴウン
ロンモール「あぁ、やっとこさ雨の野郎を片付けて君達はどこに行ったんだろうと思った矢先に君に出会えるなんて僕はなんて幸運なんだろう!ヒンヒン!これで君が筋骨隆々じゃなきゃぁなぁ!」
ハニコーン「本当、いいタイミングだったわ、ロン……ハーマイオニーは、アンブリッジと一緒に法廷よ。きっと、カターモール夫人が尋問されるのと同じ席だもの。あなたをわたしが連れて行っても、不自然じゃない」
ロンモール「世界って君中心に回ってるよな……あ」
ポーン!
ガラガラッ
アーサー「ワカンダ、残念だが加わることは出来ないんだ。分かってくれ。それで……あぁ」
ハニコーン「あ……おz」
アーサー「やぁ、おはようレッジ。奥さんのこと、災難だったね」
ロンモール「ハニーを無視するなんt、あー、あぁ、アーサー……そう、そうなんだ。それで今から、ランコーンと」
アーサー「……ランコーン。君はダーク・クレスウェルだけじゃ飽き足らず、どれだけ無実の者に尋問させる気だ」
ハニコーン「……ごめんなさい」
アーサー「えっ。あ、あぁ、そうだ、いや、私に言うな。アズカバンから彼らが戻ってきたら、彼らに……」
ポーン!
ガラガラッ
パーシー「ここの書類がこうなって、あぁなって……クラウチさんならこうしてた……ここで、こうして、よし、お昼はきっとビーンズひとかけらくらい食べる時間があるぞ。今日は何味かな、はは、はは、眼鏡味かな」
アーサー「」
ロンモール「」
ハニコーン「」
パーシー「……あ」
アーサー「……」
ロンモール「……」
ハニコーン「……」
パーシー「……」
ハニコーン「……親子なら、喋ればどうだ」
アーサー「ランコーン、今日の君は悪い物でも食べたのか?え?」
ロンモール「あぁ、やっとこさ雨の野郎を片付けて君達はどこに行ったんだろうと思った矢先に君に出会えるなんて僕はなんて幸運なんだろう!ヒンヒン!これで君が筋骨隆々じゃなきゃぁなぁ!」
ハニコーン「本当、いいタイミングだったわ、ロン……ハーマイオニーは、アンブリッジと一緒に法廷よ。きっと、カターモール夫人が尋問されるのと同じ席だもの。あなたをわたしが連れて行っても、不自然じゃない」
ロンモール「世界って君中心に回ってるよな……あ」
ポーン!
ガラガラッ
アーサー「ワカンダ、残念だが加わることは出来ないんだ。分かってくれ。それで……あぁ」
ハニコーン「あ……おz」
アーサー「やぁ、おはようレッジ。奥さんのこと、災難だったね」
ロンモール「ハニーを無視するなんt、あー、あぁ、アーサー……そう、そうなんだ。それで今から、ランコーンと」
アーサー「……ランコーン。君はダーク・クレスウェルだけじゃ飽き足らず、どれだけ無実の者に尋問させる気だ」
ハニコーン「……ごめんなさい」
アーサー「えっ。あ、あぁ、そうだ、いや、私に言うな。アズカバンから彼らが戻ってきたら、彼らに……」
ポーン!
ガラガラッ
パーシー「ここの書類がこうなって、あぁなって……クラウチさんならこうしてた……ここで、こうして、よし、お昼はきっとビーンズひとかけらくらい食べる時間があるぞ。今日は何味かな、はは、はは、眼鏡味かな」
アーサー「」
ロンモール「」
ハニコーン「」
パーシー「……あ」
アーサー「……」
ロンモール「……」
ハニコーン「……」
パーシー「……」
ハニコーン「……親子なら、喋ればどうだ」
アーサー「ランコーン、今日の君は悪い物でも食べたのか?え?」
531: 2014/04/27(日) 08:53:00.96 ID:zzZOTe9P0
ガラガラガラガラッ
ロンモール「パーシーの野郎、やつれてたな……パパも随分、あー、薄くなってた」
ハニコーン「みんな、神経をはりつめているんだわ。少しでも早く終わらせないと……お父様にあんな目で見られるの、私嫌よ」
ロンモール「たしかに、こっわかったなぁ……考えてみたら、みんながあんなに怖がってた今の君にあんな啖呵を切れるのって、もしかしてパパって、凄い……」
ハニコーン「えぇ」
ロンモール「凄い鈍感なのかな……?」
ハニコーン「そこは褒めておくべきだと思うけれど……さぁ、こっちよ。こっちの地下に降りる石段で、法廷に……っ」
ロンモール「『神秘部』に遊びに行くのは今度にしようよ、ハニー。あぁ、君は二度とごめんだって思うだろうけど。僕もさ。モークセーあの場所にはね」
ハニコーン「そう、ね。急がなきゃ。ハーマイオニーが、待ってるわ」
ロンモール「吐き気押さえながらね……なんか、地下ってやっぱり冷えるんだなぁ。君っていう暖かな存在があるにしても、なんだか……」
ハニコーン「えぇ、そうね……そう、だったかしら……前回、ここに来たときはこんなに……こんなに、寒気や……なんだか無気力になってしまうような、感覚、なん、て……」
ハニコーン「……っ!!吸魂鬼、だわ!あいつらが、近くに……!」
ロンモール「……マーリンの髭。法廷前の廊下で……ベンチに座ったマグル生まれたちを取り囲んでら」
ハニコーン「……パパを……」
ロンモール「後にしよう、ハニー。あと、守護霊だよね?うん?まぁ君が言うなら全て事実だろうけど!ヒンヒン!」
ロンモール「パーシーの野郎、やつれてたな……パパも随分、あー、薄くなってた」
ハニコーン「みんな、神経をはりつめているんだわ。少しでも早く終わらせないと……お父様にあんな目で見られるの、私嫌よ」
ロンモール「たしかに、こっわかったなぁ……考えてみたら、みんながあんなに怖がってた今の君にあんな啖呵を切れるのって、もしかしてパパって、凄い……」
ハニコーン「えぇ」
ロンモール「凄い鈍感なのかな……?」
ハニコーン「そこは褒めておくべきだと思うけれど……さぁ、こっちよ。こっちの地下に降りる石段で、法廷に……っ」
ロンモール「『神秘部』に遊びに行くのは今度にしようよ、ハニー。あぁ、君は二度とごめんだって思うだろうけど。僕もさ。モークセーあの場所にはね」
ハニコーン「そう、ね。急がなきゃ。ハーマイオニーが、待ってるわ」
ロンモール「吐き気押さえながらね……なんか、地下ってやっぱり冷えるんだなぁ。君っていう暖かな存在があるにしても、なんだか……」
ハニコーン「えぇ、そうね……そう、だったかしら……前回、ここに来たときはこんなに……こんなに、寒気や……なんだか無気力になってしまうような、感覚、なん、て……」
ハニコーン「……っ!!吸魂鬼、だわ!あいつらが、近くに……!」
ロンモール「……マーリンの髭。法廷前の廊下で……ベンチに座ったマグル生まれたちを取り囲んでら」
ハニコーン「……パパを……」
ロンモール「後にしよう、ハニー。あと、守護霊だよね?うん?まぁ君が言うなら全て事実だろうけど!ヒンヒン!」
532: 2014/04/27(日) 09:14:37.50 ID:zzZOTe9P0
ガタンッ!
ハニコーン「!法廷の、扉が……」
「違う!違う!私は半分純血だ!父は有名な箒設計士のアーキー・アルダートンだ!調べてくれ!本当だ!」
アンブリッジ「捏造された記録を調べてどうなりますの?連れていきなさい!」
アルダートン「いや、いやだ!違う!私は半純血の、うわ、うあぁ!」
アンブリッジ「抵抗すればキスさせますわよ?良い子にしていれば、わたくしからのキスを差し上げてもいいですわ♪」
アルダートン「詰んだ」
ハニコーン「っ、酷いわ、本当に……」
「あぁ、あなた!あなた、来てくれたのね!レッジ!」
ロンモール「はい僕ですレッジです!あー、君は?あ、いや、そうか。うん、メアリーだね、メアリー・カターモール。僕の奥さんだ」
メアリー「えぇ、えぇ、そう、あぁ、あなたがいてくれたら、心強いわ。手、握ってくれるわよね?お願い、あなた……
ロンモール「あー……」
ハニコーン「そうしてあげなさい、ろ……逃げ出さないようにお前が責任持って連れて来い、カターモール」
ロンモール「……あいよ、ボス」
ハニコーン「ゴホン……ドローレス!次はカターモールを取り調べて欲しいが、かまわないか?」
アンブリッジ「あらあら、またあなたの獲物ねぇアルバート!いいでしょう、どうぞ?あなたもこちらに座ればどうかしら?あたくしの可愛い猫ちゃんが、あの汚い生き物の寒さから守ってくれますわ♪」
守護霊『ニャーゴ』
ハニコーン「……いや、いい。ここで、この二人が逃げ出さないように見張っておこう」
ロンモール「うっぷ、くそったれ、自分に影響が少しでも来ないようにあれを、うっぷ、うぇっ」
ヤックスリー「おいカターモール!俺の部屋の雨は片付いたようだが、尋問は甘くしてやらないぞ!いいな!?」
ロンモール「すっかり元気で本当に良かったよな、あぁ、まったく」
ハニコーン「!法廷の、扉が……」
「違う!違う!私は半分純血だ!父は有名な箒設計士のアーキー・アルダートンだ!調べてくれ!本当だ!」
アンブリッジ「捏造された記録を調べてどうなりますの?連れていきなさい!」
アルダートン「いや、いやだ!違う!私は半純血の、うわ、うあぁ!」
アンブリッジ「抵抗すればキスさせますわよ?良い子にしていれば、わたくしからのキスを差し上げてもいいですわ♪」
アルダートン「詰んだ」
ハニコーン「っ、酷いわ、本当に……」
「あぁ、あなた!あなた、来てくれたのね!レッジ!」
ロンモール「はい僕ですレッジです!あー、君は?あ、いや、そうか。うん、メアリーだね、メアリー・カターモール。僕の奥さんだ」
メアリー「えぇ、えぇ、そう、あぁ、あなたがいてくれたら、心強いわ。手、握ってくれるわよね?お願い、あなた……
ロンモール「あー……」
ハニコーン「そうしてあげなさい、ろ……逃げ出さないようにお前が責任持って連れて来い、カターモール」
ロンモール「……あいよ、ボス」
ハニコーン「ゴホン……ドローレス!次はカターモールを取り調べて欲しいが、かまわないか?」
アンブリッジ「あらあら、またあなたの獲物ねぇアルバート!いいでしょう、どうぞ?あなたもこちらに座ればどうかしら?あたくしの可愛い猫ちゃんが、あの汚い生き物の寒さから守ってくれますわ♪」
守護霊『ニャーゴ』
ハニコーン「……いや、いい。ここで、この二人が逃げ出さないように見張っておこう」
ロンモール「うっぷ、くそったれ、自分に影響が少しでも来ないようにあれを、うっぷ、うぇっ」
ヤックスリー「おいカターモール!俺の部屋の雨は片付いたようだが、尋問は甘くしてやらないぞ!いいな!?」
ロンモール「すっかり元気で本当に良かったよな、あぁ、まったく」
533: 2014/04/27(日) 09:37:56.01 ID:zzZOTe9P0
アンブリッジ「エヘン、エヘンッ!メアリー・エリザベス・カターモール!あなたがここに呼び出された原因は、分かっていますわね?」
ハニコーン「……」
メアリー「何がなんだか!わかりません!だって私は、魔女です!魔女なんです!」
アンブリッジ「預かった杖を調べましたわ。二十二センチ、桜の木、芯はユニコーンのたてがみ。さぁ、これを誰から奪ったんですの?」
ロンモール「……」
メアリー「奪った?違います!私は十一歳の時にそれを買ったんです!その、その杖が、わたしを、選んでくれたんです!」
ヤックスリー「魔女ではないお前をか!ハハンッ!」
ハーマカーク「……」
アンブリッジ「えぇ、ヤックスリー!お笑いですわ!オホホッ!」
メアリー「本当、本当なんです、本当、あぁ、酷い、なんて……酷い顔」
アンブリッジ「巻きで行きますわ。調査票による判定で、あなたの親族には魔法使いまたは魔女はいないと確定しました。両親は青物商、そして――」
ハニコーン「ロン」
ロンモール「なんだいハニー」
ハニコーン「いい加減、限界よ。そうでしょ?」
ロンモール「もちのロンさ」
ハニコーン「ハーマイオニー」
ハーマカーク「えぇ」
アンブリッジ「うん?ランコーン?何を?立ち上がって……杖?まぁ、まぁ、何もここで拷問をおっぱじめなくとも!あなたも好きねぇ」
ヤックスリー「……今……っ!!こn」
ハーマカーク「『ステューピファイ』!!」
バーン!
アンブリッジ「キャアアアアアアアア!?ま、マフォルダ!?!?いきなり、ヤックスリーになに――」
ロン「うるせぇガマガエル眠っとけ!『ステューピファイ!』」
アンブリッジ「」ボテッ
ハニコーン「『エクスペクト・パトローナム!守護霊よ、きたれ!』 カターモール夫人から離れなさい!この豚以下ども!!」
守護霊『三秒だけ待ってやる、とっとと消えろ。その後は無事で帰れると思うなよ?もれなくお前たちの汚い面にスニベルスカラーのパンツをかぶらせて送り返してやろうじゃないか』
吸魂鬼「」ヒィィィッ!!!
吸魂鬼「」キャーーーッ!
ハニコーン「……」
メアリー「何がなんだか!わかりません!だって私は、魔女です!魔女なんです!」
アンブリッジ「預かった杖を調べましたわ。二十二センチ、桜の木、芯はユニコーンのたてがみ。さぁ、これを誰から奪ったんですの?」
ロンモール「……」
メアリー「奪った?違います!私は十一歳の時にそれを買ったんです!その、その杖が、わたしを、選んでくれたんです!」
ヤックスリー「魔女ではないお前をか!ハハンッ!」
ハーマカーク「……」
アンブリッジ「えぇ、ヤックスリー!お笑いですわ!オホホッ!」
メアリー「本当、本当なんです、本当、あぁ、酷い、なんて……酷い顔」
アンブリッジ「巻きで行きますわ。調査票による判定で、あなたの親族には魔法使いまたは魔女はいないと確定しました。両親は青物商、そして――」
ハニコーン「ロン」
ロンモール「なんだいハニー」
ハニコーン「いい加減、限界よ。そうでしょ?」
ロンモール「もちのロンさ」
ハニコーン「ハーマイオニー」
ハーマカーク「えぇ」
アンブリッジ「うん?ランコーン?何を?立ち上がって……杖?まぁ、まぁ、何もここで拷問をおっぱじめなくとも!あなたも好きねぇ」
ヤックスリー「……今……っ!!こn」
ハーマカーク「『ステューピファイ』!!」
バーン!
アンブリッジ「キャアアアアアアアア!?ま、マフォルダ!?!?いきなり、ヤックスリーになに――」
ロン「うるせぇガマガエル眠っとけ!『ステューピファイ!』」
アンブリッジ「」ボテッ
ハニコーン「『エクスペクト・パトローナム!守護霊よ、きたれ!』 カターモール夫人から離れなさい!この豚以下ども!!」
守護霊『三秒だけ待ってやる、とっとと消えろ。その後は無事で帰れると思うなよ?もれなくお前たちの汚い面にスニベルスカラーのパンツをかぶらせて送り返してやろうじゃないか』
吸魂鬼「」ヒィィィッ!!!
吸魂鬼「」キャーーーッ!
534: 2014/04/27(日) 09:56:06.41 ID:zzZOTe9P0
ロンモール「さすがハニーパパ。法廷にいた吸魂鬼を追っ払って、そのまま廊下にいた連中まで追撃していくんだもんな」
ハーマカーク「お父様って呼ばないで、えぇ、ハニーがたとえそう呼んでいたとしても……」
ハニコーン「私のイメージだけれどね。さぁ、行くわよ。カターモール夫人?立てる?」
メアリー「なにが、なんだか……ら、ランコーン、どうして助けてくれたの……?あと、なんで女の子言葉で……私の夫の背中に……?」
ハニコーン「あら、ついくせで」
ロンモール「僕も慣れっちまったからさ」
ハーマカーク「迂闊にすぎるわよね、あなたたち……ちょっと待って……『ジェミニオ、そっくり!』」
ロンモール「……アンブリッジに、元のロケットそっくりのものを?そんなもの贈る価値ないだろ、こいつに」
ハーマカーク「せっかく私たちの記憶を抜き取ったのよ?目的がなんだったのかも隠しておくべきだわ」
ハニコーン「えぇ、そうね。そうなると、あれを盗み出すために私たちがここに来たんだ、って、結論づけてくれるはずだわ……」
ハーマカーク「あれ?」
ハニコーン「……なんでも。ロケット、しっかり持ったわね?行きましょう」
バタンッ!
ザワザワザワザワ!
今眼鏡が!眼鏡が出た!?
なんで眼鏡が!?
しかも銀色だった!?
氏んでも頭おかしいあの人!!!
吸魂鬼おっぱらったけど今度は悪魔が!!!
ハニコーン「全員、続きなさい……続け!お前たちは全員無実だと判断した。ここから連れ出す!」
「え、でも、みんなあんたがほとんど捕まえた奴らで」
ハニコーン「そうなの!気が変わったんだ!ほら、早く!!吸魂鬼が戻ってきてもしらないわよ!」
ハーマカーク「お父様って呼ばないで、えぇ、ハニーがたとえそう呼んでいたとしても……」
ハニコーン「私のイメージだけれどね。さぁ、行くわよ。カターモール夫人?立てる?」
メアリー「なにが、なんだか……ら、ランコーン、どうして助けてくれたの……?あと、なんで女の子言葉で……私の夫の背中に……?」
ハニコーン「あら、ついくせで」
ロンモール「僕も慣れっちまったからさ」
ハーマカーク「迂闊にすぎるわよね、あなたたち……ちょっと待って……『ジェミニオ、そっくり!』」
ロンモール「……アンブリッジに、元のロケットそっくりのものを?そんなもの贈る価値ないだろ、こいつに」
ハーマカーク「せっかく私たちの記憶を抜き取ったのよ?目的がなんだったのかも隠しておくべきだわ」
ハニコーン「えぇ、そうね。そうなると、あれを盗み出すために私たちがここに来たんだ、って、結論づけてくれるはずだわ……」
ハーマカーク「あれ?」
ハニコーン「……なんでも。ロケット、しっかり持ったわね?行きましょう」
バタンッ!
ザワザワザワザワ!
今眼鏡が!眼鏡が出た!?
なんで眼鏡が!?
しかも銀色だった!?
氏んでも頭おかしいあの人!!!
吸魂鬼おっぱらったけど今度は悪魔が!!!
ハニコーン「全員、続きなさい……続け!お前たちは全員無実だと判断した。ここから連れ出す!」
「え、でも、みんなあんたがほとんど捕まえた奴らで」
ハニコーン「そうなの!気が変わったんだ!ほら、早く!!吸魂鬼が戻ってきてもしらないわよ!」
535: 2014/04/27(日) 10:15:13.97 ID:zzZOTe9P0
アトリウム
ザワザワザワ!
ガヤガヤガヤガヤ!
ポンッ! ポンッ!
ハニコーン「全員家に戻り、家族と共に隠れるように!出来れば国外で!いいな!それが魔法省の新しい、えーと、立場だ!あー、お前たちを見逃す代わりに、今後――何の騒ぎ、これ」
ハーマカーク「出口が、封鎖されていってる……どうして……」
ロンモール「マー髭……へ、へい、ボブ!」
ボブ「いやぁーな時代になっちまったぜ、おかげでマックも買えねぇ……よう、ジョズ!それじゃ、奥さんは無罪放免か!よかったな!俺ならカミさんを喜んで差し出すがね――HAHAHA!冗談さ!」
ロンモール「あ、あんがと。こりゃなんの騒ぎだい?え?」
ボブ「なんでも、あのイカレたババアかえるの部屋の穴から何かが盗まれた、だとさ」
ハニコーン「……」
ハーマカーク「……穏便に、って言った、ってことはあとでじっくり教えるわ……ど、どうしましょう……」
ハニコーン「っ……作業をやめろ!!!」
ザワザワザワザワ
魔法使い「ら、ららランコーン!どうしたんだ!?その連中は!?尋問の!?何事だ!?」
ハニコーン「こいつらを、出口が閉鎖される前に外へ出さなければならない。アンブリッジの決定だ、そこを退け!どいて!」
魔法使い「だ、だが、誰も外に出すな、と、シックネス大臣の、命令――」
ハニコーン「わた――俺の言うことが聞けないのか!?え!?この豚以下!お前の家計図を調べてやってもいいんだぞ!」
魔法使い「ひ、ひぃっ!どうぞ、どうぞ!!」
ロンモール「どうぞるとは分かってるじゃないか、うん」
魔法使い「ど、どうぞる……?ジョズ、お前……」
ハーマカーク「行って!さぁ、みなさん暖炉に! 急いで家族とどこかへ身を隠して、いい!?行って!」
ボォォッ!ボォォッ!
ロンモール「何さ?僕の顔がどうかしたかい?冴えない、豚とはいえない顔が……」
魔法使い「いや……うん?お前はそんなにソバカスが多くて……うん?あれ? 赤毛……だったか?毛先、だけ?」
ロンモール「」
ハニコーン「」
ハーマカーク「!!行って!早く!!!!それで……あぁ、もう、時間が……!」
ザワザワザワ!
ガヤガヤガヤガヤ!
ポンッ! ポンッ!
ハニコーン「全員家に戻り、家族と共に隠れるように!出来れば国外で!いいな!それが魔法省の新しい、えーと、立場だ!あー、お前たちを見逃す代わりに、今後――何の騒ぎ、これ」
ハーマカーク「出口が、封鎖されていってる……どうして……」
ロンモール「マー髭……へ、へい、ボブ!」
ボブ「いやぁーな時代になっちまったぜ、おかげでマックも買えねぇ……よう、ジョズ!それじゃ、奥さんは無罪放免か!よかったな!俺ならカミさんを喜んで差し出すがね――HAHAHA!冗談さ!」
ロンモール「あ、あんがと。こりゃなんの騒ぎだい?え?」
ボブ「なんでも、あのイカレたババアかえるの部屋の穴から何かが盗まれた、だとさ」
ハニコーン「……」
ハーマカーク「……穏便に、って言った、ってことはあとでじっくり教えるわ……ど、どうしましょう……」
ハニコーン「っ……作業をやめろ!!!」
ザワザワザワザワ
魔法使い「ら、ららランコーン!どうしたんだ!?その連中は!?尋問の!?何事だ!?」
ハニコーン「こいつらを、出口が閉鎖される前に外へ出さなければならない。アンブリッジの決定だ、そこを退け!どいて!」
魔法使い「だ、だが、誰も外に出すな、と、シックネス大臣の、命令――」
ハニコーン「わた――俺の言うことが聞けないのか!?え!?この豚以下!お前の家計図を調べてやってもいいんだぞ!」
魔法使い「ひ、ひぃっ!どうぞ、どうぞ!!」
ロンモール「どうぞるとは分かってるじゃないか、うん」
魔法使い「ど、どうぞる……?ジョズ、お前……」
ハーマカーク「行って!さぁ、みなさん暖炉に! 急いで家族とどこかへ身を隠して、いい!?行って!」
ボォォッ!ボォォッ!
ロンモール「何さ?僕の顔がどうかしたかい?冴えない、豚とはいえない顔が……」
魔法使い「いや……うん?お前はそんなにソバカスが多くて……うん?あれ? 赤毛……だったか?毛先、だけ?」
ロンモール「」
ハニコーン「」
ハーマカーク「!!行って!早く!!!!それで……あぁ、もう、時間が……!」
536: 2014/04/27(日) 10:28:07.05 ID:zzZOTe9P0
ガラガラガラガラッ
ヤックスリー「出口を封鎖しろ!!侵入者だ!それも、おそらく――」
ハニーン「あぁ、背が伸びたのは悪くなかったのに、もう……っ!」
ハーマイーク「ハニー、そんな問題じゃなくて、ほら、尋問を受けていた人たちは逃がせたから、私たち……あ!」
ロンール「豚に戻れるのはいいけどこりゃちょっとタイミングが……う、げ。タフすぎるぜ、アイツ……」
ヤックスリー「ポッタァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ザワザワザワザワ!!!
ハニー「っ!」
ロン「出番だぜ、フレッド・ジョージ!の新製品!」
カチッ、シューッ
ボンッ!!! モクモクモクモク!
パッパラパーーーーーァ!
ヤーーイ、コノチュウニシュウダーーン!
カックイー!プレティーンゼンカイダー!
ヤックスリー「ゴホッ、ゴホッ!くそっ、煙、それに、ごほっ!やめろ!ごほっ!ちゅう、ウォゴッホ!!くそぉおおおおお!」
ヤックスリー「出口を封鎖しろ!!侵入者だ!それも、おそらく――」
ハニーン「あぁ、背が伸びたのは悪くなかったのに、もう……っ!」
ハーマイーク「ハニー、そんな問題じゃなくて、ほら、尋問を受けていた人たちは逃がせたから、私たち……あ!」
ロンール「豚に戻れるのはいいけどこりゃちょっとタイミングが……う、げ。タフすぎるぜ、アイツ……」
ヤックスリー「ポッタァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ザワザワザワザワ!!!
ハニー「っ!」
ロン「出番だぜ、フレッド・ジョージ!の新製品!」
カチッ、シューッ
ボンッ!!! モクモクモクモク!
パッパラパーーーーーァ!
ヤーーイ、コノチュウニシュウダーーン!
カックイー!プレティーンゼンカイダー!
ヤックスリー「ゴホッ、ゴホッ!くそっ、煙、それに、ごほっ!やめろ!ごほっ!ちゅう、ウォゴッホ!!くそぉおおおおお!」
537: 2014/04/27(日) 10:39:16.48 ID:zzZOTe9P0
パッ
ドサッ
ハニー「っ、魔法省入り口の、公衆トイレね……」
ハーマイオニー「閉鎖前に飛び込めて、よかった……二人とも!姿くらましは、魔法省の敷地から出ないと!」
ロン「つかまれ!ほら!あいつが来るぞ!」
ボォォッ!
パッ、ドサッ!
ヤックスリー「待て!!待てっ、ポッタァァアアア!貴様を逃がしてたまるか、ここで、貴様を!ウィーズリー!出来損ないの!!血を裏切る――!!」
ガシッ!
ロン「はなせ、こんちくしょう!!!」
ハニー「っ、ロン!!」
ハーマイオニー「ロン、手を!!!」
ロン「と、どけ……!」
ヤックスリー「アァアアバアアアダアアアアア――」
ガシッ
グンッ!
ヤックスリー「!?」
グルングルングルングルン
・
・
・
・
・
・
ハニー「(姿くらましに、入ったのね……一番得意なハーマイオニー主導で。大丈夫、大丈夫だわ)」
ハニー「(でも、何故かしら……何かしら、この感覚)」
ハニー(むりやり、こじ開けるような……いつも以上に、圧迫される、ような)」
ハニー「(あぁ、けれど――見えてきたわ)」
パァァァッ
ハニー「(グリモールド・プレイス十二番地の、扉――)」
ヤックスリー「――見つけた!!!見つけたぞ――お前たちの――隠れ家を!!!!!」
ハニー「……え……」
・
・
・
・
・
・
ドサッ
ハニー「っ、魔法省入り口の、公衆トイレね……」
ハーマイオニー「閉鎖前に飛び込めて、よかった……二人とも!姿くらましは、魔法省の敷地から出ないと!」
ロン「つかまれ!ほら!あいつが来るぞ!」
ボォォッ!
パッ、ドサッ!
ヤックスリー「待て!!待てっ、ポッタァァアアア!貴様を逃がしてたまるか、ここで、貴様を!ウィーズリー!出来損ないの!!血を裏切る――!!」
ガシッ!
ロン「はなせ、こんちくしょう!!!」
ハニー「っ、ロン!!」
ハーマイオニー「ロン、手を!!!」
ロン「と、どけ……!」
ヤックスリー「アァアアバアアアダアアアアア――」
ガシッ
グンッ!
ヤックスリー「!?」
グルングルングルングルン
・
・
・
・
・
・
ハニー「(姿くらましに、入ったのね……一番得意なハーマイオニー主導で。大丈夫、大丈夫だわ)」
ハニー「(でも、何故かしら……何かしら、この感覚)」
ハニー(むりやり、こじ開けるような……いつも以上に、圧迫される、ような)」
ハニー「(あぁ、けれど――見えてきたわ)」
パァァァッ
ハニー「(グリモールド・プレイス十二番地の、扉――)」
ヤックスリー「――見つけた!!!見つけたぞ――お前たちの――隠れ家を!!!!!」
ハニー「……え……」
・
・
・
・
・
・
538: 2014/04/27(日) 11:02:50.21 ID:zzZOTe9P0
ドサッ!
ハニー「ん、ん……こ、こ……なん、で」
ホー、ホーッ
ザァァァァァッ
ピピーッチチチチチッ
ハニー「森の中……?こんなところに、どうして……」
ハーマイオニー「ヤックスリーが、ロンを掴んでいたの……あの人まで一緒に、屋敷の扉まで移動してしまった、のよ。ハニー」
ハニー「ハーマイオニー!えぇ、そう、そうなるわね……けれど、だからって」
ハーマイオニー「ハニー、私、あぁ……私とロンは、ダンブルドアが亡くなってからあの屋敷の『秘密の守人』になっていたの。だから……あぁ、ハニー……ごめんなさい……ごめんなさい」
ハニー「……ヤックスリーが……知って、しまった?」
ハーマイオニー「そうなって、しまうわ。もう、あの屋敷は安全じゃない……入れるのはヤックスリーだけでしょうけど……内部から、あの屋敷の保護を良い様に変えてしまうでしょう……ごめんなさい、ハニー……私が、私が焦って、すぐに姿くらましなんてしなければ」
ハニー「っ、バカ言わないで!あなたが謝ることじゃない!あなたのおかげで逃げてこられたんじゃない。謝るのは……私の、ほうよ。これ……アンブリッジの部屋から盗んで警戒させたのは、私だもの」
ハーマイオニー「……ムーディの、魔法の眼……それこそ、ハニー……我慢ならないことだわ。だから」
ロン「誰かが謝るとしたら、僕さ……僕があいつの手を振り払えなかったのが、いけないんだ……でも、さ」
ハニー「ロン!そんなこ……と……ロン……ロン!!!」
ハーマイオニー「!?は、ハニー!私のバッグから『ハナハッカのエキス』の大瓶を!あぁ、あぁ!なんて、あぁ!ロン!『バラケ』て……!」
ロン「左腕、が、ないなら、もう、つ、掴まれることも、ないよな……は、ハハ……ハニー……ロケットは?」
ハニー「っ、ここよ!ちゃんと、あるわ!ロン、しっかりしなさい!ロン!」
ロン「よか、った……無駄じゃ、なかったんだ……一つ目の、分霊箱……良かったよ……これで、僕、も……」
ハーマイオニー「気が散るから末期の言葉っぽく喋らないで!!お願い!!!『バラケ』はそれは出血もするけど処置でなんとかなるってあなた何年も前に身をもって体感してるでしょ!!もう!!!!」
ロン「なんだよハーマイオニー!せっかくハニーになきついてすがり付いてもらえるかとおもtt痛い!!痛い!!ありがとう!!!ヒンヒン!!!!」
ハニー「ん、ん……こ、こ……なん、で」
ホー、ホーッ
ザァァァァァッ
ピピーッチチチチチッ
ハニー「森の中……?こんなところに、どうして……」
ハーマイオニー「ヤックスリーが、ロンを掴んでいたの……あの人まで一緒に、屋敷の扉まで移動してしまった、のよ。ハニー」
ハニー「ハーマイオニー!えぇ、そう、そうなるわね……けれど、だからって」
ハーマイオニー「ハニー、私、あぁ……私とロンは、ダンブルドアが亡くなってからあの屋敷の『秘密の守人』になっていたの。だから……あぁ、ハニー……ごめんなさい……ごめんなさい」
ハニー「……ヤックスリーが……知って、しまった?」
ハーマイオニー「そうなって、しまうわ。もう、あの屋敷は安全じゃない……入れるのはヤックスリーだけでしょうけど……内部から、あの屋敷の保護を良い様に変えてしまうでしょう……ごめんなさい、ハニー……私が、私が焦って、すぐに姿くらましなんてしなければ」
ハニー「っ、バカ言わないで!あなたが謝ることじゃない!あなたのおかげで逃げてこられたんじゃない。謝るのは……私の、ほうよ。これ……アンブリッジの部屋から盗んで警戒させたのは、私だもの」
ハーマイオニー「……ムーディの、魔法の眼……それこそ、ハニー……我慢ならないことだわ。だから」
ロン「誰かが謝るとしたら、僕さ……僕があいつの手を振り払えなかったのが、いけないんだ……でも、さ」
ハニー「ロン!そんなこ……と……ロン……ロン!!!」
ハーマイオニー「!?は、ハニー!私のバッグから『ハナハッカのエキス』の大瓶を!あぁ、あぁ!なんて、あぁ!ロン!『バラケ』て……!」
ロン「左腕、が、ないなら、もう、つ、掴まれることも、ないよな……は、ハハ……ハニー……ロケットは?」
ハニー「っ、ここよ!ちゃんと、あるわ!ロン、しっかりしなさい!ロン!」
ロン「よか、った……無駄じゃ、なかったんだ……一つ目の、分霊箱……良かったよ……これで、僕、も……」
ハーマイオニー「気が散るから末期の言葉っぽく喋らないで!!お願い!!!『バラケ』はそれは出血もするけど処置でなんとかなるってあなた何年も前に身をもって体感してるでしょ!!もう!!!!」
ロン「なんだよハーマイオニー!せっかくハニーになきついてすがり付いてもらえるかとおもtt痛い!!痛い!!ありがとう!!!ヒンヒン!!!!」
539: 2014/04/27(日) 11:31:20.96 ID:zzZOTe9P0
ロン「ここ、クィディッチワールドカップがあった森だよな?ハニーのあの頃の美しさと一緒に覚えてる」
ハーマイオニー「『サルビオ ヘクシア……プロテゴ トタラム……』えぇ、最初に思い浮かんだの。ロン、あまり動かないでね?骨が生えるまでは苦痛よ」
ロン「あぁ、何せ処置をしてくださった方の包帯さばきがそりゃもう芸術的だったからね……」
ハーマイオニー「もう片方も『バラけ』させていいのよ?」
ロン「経験済みさ、そっちは。ハニー、テントはどうだい?君を働かせるなんて豚にあるまじき愚行をごめんよハニー!ヒンヒン!」
ハニー「いいから休んでいなさい、ロン……『エレクト!立て!』」
ググググッ、バサッ
ハニー「……これも、あのワールドカップの時のテント、かしら」
ハーマイオニー「えぇ、おじさまが私に使ってもいいって持たせてくれたの……今後は、ここが隠れ家になるわね。保護魔法も、張り終わったわ……あのお屋敷級の守りは不可能だけど」
ハニー「……クリーチャーは今頃、どうしているかしら」
ハーマイオニー「……呼び出すわけには、いかないわね。もう、あちらの手にかかっているかもしれない」
ロン「良い同胞だったのになぁ。マーリンの髭」
ハニー「……パイを、って。約束、していたのに……クリーチャー……またあいつに酷い目に合わされるなんてこと、ないといいのだけれど。あいつ……ヴォr」
ロン「やめてくれ!!」
ハニー「!?」
ハーマイオニー「ろ、ロン!?」
ロン「……あ、ご、ごめん、ハニー!君に口答えなんてさ……でも、ほら。あの人の魂だかなんだかが入った……これが、すぐ近くにあるのにあの名前を呼ぶのは、なんだかさ……縁起が悪い気がして」
ハニー「……分かったわ。あなたが、つけているんだもの。そうしてあげる」
ハーマイオニー「ねぇ、ロン。本当にいいの?あなたが首からかけて預かるなんて……それは、手元にないと何かあったら困るでしょうけど」
ロン「いいんだよ、僕はほら、今こんな状態だし。ほかに役に立つこともないしね?そうだろ?」
ハニー「私のマットになるくらい、ね。えぇ」
ロン「その通りさ!ヒンヒン!!」
ロケット ……
ハーマイオニー「『サルビオ ヘクシア……プロテゴ トタラム……』えぇ、最初に思い浮かんだの。ロン、あまり動かないでね?骨が生えるまでは苦痛よ」
ロン「あぁ、何せ処置をしてくださった方の包帯さばきがそりゃもう芸術的だったからね……」
ハーマイオニー「もう片方も『バラけ』させていいのよ?」
ロン「経験済みさ、そっちは。ハニー、テントはどうだい?君を働かせるなんて豚にあるまじき愚行をごめんよハニー!ヒンヒン!」
ハニー「いいから休んでいなさい、ロン……『エレクト!立て!』」
ググググッ、バサッ
ハニー「……これも、あのワールドカップの時のテント、かしら」
ハーマイオニー「えぇ、おじさまが私に使ってもいいって持たせてくれたの……今後は、ここが隠れ家になるわね。保護魔法も、張り終わったわ……あのお屋敷級の守りは不可能だけど」
ハニー「……クリーチャーは今頃、どうしているかしら」
ハーマイオニー「……呼び出すわけには、いかないわね。もう、あちらの手にかかっているかもしれない」
ロン「良い同胞だったのになぁ。マーリンの髭」
ハニー「……パイを、って。約束、していたのに……クリーチャー……またあいつに酷い目に合わされるなんてこと、ないといいのだけれど。あいつ……ヴォr」
ロン「やめてくれ!!」
ハニー「!?」
ハーマイオニー「ろ、ロン!?」
ロン「……あ、ご、ごめん、ハニー!君に口答えなんてさ……でも、ほら。あの人の魂だかなんだかが入った……これが、すぐ近くにあるのにあの名前を呼ぶのは、なんだかさ……縁起が悪い気がして」
ハニー「……分かったわ。あなたが、つけているんだもの。そうしてあげる」
ハーマイオニー「ねぇ、ロン。本当にいいの?あなたが首からかけて預かるなんて……それは、手元にないと何かあったら困るでしょうけど」
ロン「いいんだよ、僕はほら、今こんな状態だし。ほかに役に立つこともないしね?そうだろ?」
ハニー「私のマットになるくらい、ね。えぇ」
ロン「その通りさ!ヒンヒン!!」
ロケット ……
540: 2014/04/27(日) 11:33:50.72 ID:zzZOTe9P0
小休止
13時には再開
13時には再開
543: 2014/04/27(日) 14:14:34.15 ID:4b4eekXF0
夜
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ロン「キャノンズが……うーん」
ハニー「……すっかり、眠るときは手を繋ぐのがお決まりね、あの二人」
ハニー「見張りは、交代で行うことになっているけれど……このまま眠らせていてあげたいわ」
ハニー「とくに、ロンは……あんな状態だし、それに……満足に食事もとれていないもの」
ハニー「……野宿、なんて、やったことないものね。どの薬草が食べられるのか、どの茸が安全かなんて、知らないわ」
ハニー「……」
ハニー「やっと、分霊箱は見つけられたけれど」
ハニー「……まだ、たった、一つ」
ハニー「これから先のヒントも、糸口の端も、見えていない」
ハニー「……どうすれば、いいのかしら」
ハニー「……額が、痛いわ」
ハニー「……グレゴロビXチ……グレゴロビXチを、えぇ……見つけたのね、ついに」
ハニー「何か、指し出せって……何を?杖を、作らせるんじゃ……」
ハニー「……盗まれた、って……誰……あぁ、グレゴロビXチの、記憶……」
ハニー「盗んでいった、男……ハンサム、って、呼んであげるわ……手元、に……なに」
ハーマイオニー「ハニー!!ハニー!!!起きて!!ハニー!!!」
ハニー「っ、あ……ハーマイオニー」
ハーマイオニー「あなたったら!また、ヴォr――」
ロン「おっと!」
ハーマイオニー「っ、『例のあの人』と繋がっていたでしょう!?もうやめてって、何度言えば!」
ハニー「……けれど、これが何かヒントになるかも、しれないじゃない?」
ロン「誰かが殺されたりとかね、そりゃいいや。いい情報だよ」
ハニー「……ロン?」
ロン「……ん?あ、いや!ご、ごめん!なんだかさ、腹減ってボーっとして!それだけだよ!うん!もちのロンさ!」
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ロン「キャノンズが……うーん」
ハニー「……すっかり、眠るときは手を繋ぐのがお決まりね、あの二人」
ハニー「見張りは、交代で行うことになっているけれど……このまま眠らせていてあげたいわ」
ハニー「とくに、ロンは……あんな状態だし、それに……満足に食事もとれていないもの」
ハニー「……野宿、なんて、やったことないものね。どの薬草が食べられるのか、どの茸が安全かなんて、知らないわ」
ハニー「……」
ハニー「やっと、分霊箱は見つけられたけれど」
ハニー「……まだ、たった、一つ」
ハニー「これから先のヒントも、糸口の端も、見えていない」
ハニー「……どうすれば、いいのかしら」
ハニー「……額が、痛いわ」
ハニー「……グレゴロビXチ……グレゴロビXチを、えぇ……見つけたのね、ついに」
ハニー「何か、指し出せって……何を?杖を、作らせるんじゃ……」
ハニー「……盗まれた、って……誰……あぁ、グレゴロビXチの、記憶……」
ハニー「盗んでいった、男……ハンサム、って、呼んであげるわ……手元、に……なに」
ハーマイオニー「ハニー!!ハニー!!!起きて!!ハニー!!!」
ハニー「っ、あ……ハーマイオニー」
ハーマイオニー「あなたったら!また、ヴォr――」
ロン「おっと!」
ハーマイオニー「っ、『例のあの人』と繋がっていたでしょう!?もうやめてって、何度言えば!」
ハニー「……けれど、これが何かヒントになるかも、しれないじゃない?」
ロン「誰かが殺されたりとかね、そりゃいいや。いい情報だよ」
ハニー「……ロン?」
ロン「……ん?あ、いや!ご、ごめん!なんだかさ、腹減ってボーっとして!それだけだよ!うん!もちのロンさ!」
544: 2014/04/27(日) 14:25:19.82 ID:4b4eekXF0
ハニー「あいつ所縁の地を、危険だろうと探るべきだわ。他に何かいい案がある?」
ハーマイオニー「えぇ、そうでしょうね……ハニーが知っている、孤児院とか……あとは、そうね……リドルの屋敷……アルバニア」
ロン「アルバニアにしようぜ。午後一杯あれば、あの国中探し尽くすなんて楽勝だもんな。ところで、ご飯はどうする?」
・
・
・
ガサガサッ、ガサッ!
「さがせ!さがせ!どっかこのへんだ!さーがせ!」
ハニー「……ハーマイオニー、あなたが張った保護魔法、しっかり機能しているみたいよ」
ハーマイオニー「……目と鼻の先なのに、気づいていないわね。あぁ、良かったわ……でも、どうしてこの場所が……この人たちがいなくなったら、すぐに移動しましょう」
ロン「それで、次はどこ?頼むから、ベーコン・サンドウィッチが容易に手にはいるとこにしてくれよな」
・
・
・
ハニー「今ある分霊箱の破壊を先にしたほうが、いいんじゃないかしら……けれど」
ハーマイオニー「バジリスクの鱗を押し付けたところで、なんともならないわね……うーん」
ロン「……おいおい、結界の外、まーたあの連中がうろついてるぜ?ハーマイオニー、君の保護魔法、本当に大丈夫なんだろうね?マズイのは料理の腕だけにしてくれよ?マーリンの髭!」
・
・
・
ロン「断っておきますが、僕が生意気な口を聞く度にハーマイオニーからは本の角でどつかれる等の制裁を受けています、念のため」
ハーマイオニー「何に話かけてるの、ロン。さぁ、行きましょ。移動しなきゃ」
ロン「あぁ、次じゃあのへんな連中がついてこないといいよな。それで?どこ行くのさ。ハニーがいれば、そりゃ、どこだって楽しい遠足に違いないけどね」
ハニー「……」
ハーマイオニー「えぇ、そうでしょうね……ハニーが知っている、孤児院とか……あとは、そうね……リドルの屋敷……アルバニア」
ロン「アルバニアにしようぜ。午後一杯あれば、あの国中探し尽くすなんて楽勝だもんな。ところで、ご飯はどうする?」
・
・
・
ガサガサッ、ガサッ!
「さがせ!さがせ!どっかこのへんだ!さーがせ!」
ハニー「……ハーマイオニー、あなたが張った保護魔法、しっかり機能しているみたいよ」
ハーマイオニー「……目と鼻の先なのに、気づいていないわね。あぁ、良かったわ……でも、どうしてこの場所が……この人たちがいなくなったら、すぐに移動しましょう」
ロン「それで、次はどこ?頼むから、ベーコン・サンドウィッチが容易に手にはいるとこにしてくれよな」
・
・
・
ハニー「今ある分霊箱の破壊を先にしたほうが、いいんじゃないかしら……けれど」
ハーマイオニー「バジリスクの鱗を押し付けたところで、なんともならないわね……うーん」
ロン「……おいおい、結界の外、まーたあの連中がうろついてるぜ?ハーマイオニー、君の保護魔法、本当に大丈夫なんだろうね?マズイのは料理の腕だけにしてくれよ?マーリンの髭!」
・
・
・
ロン「断っておきますが、僕が生意気な口を聞く度にハーマイオニーからは本の角でどつかれる等の制裁を受けています、念のため」
ハーマイオニー「何に話かけてるの、ロン。さぁ、行きましょ。移動しなきゃ」
ロン「あぁ、次じゃあのへんな連中がついてこないといいよな。それで?どこ行くのさ。ハニーがいれば、そりゃ、どこだって楽しい遠足に違いないけどね」
ハニー「……」
545: 2014/04/27(日) 14:47:48.82 ID:4b4eekXF0
ホーーッ、ホーーーッ
ハニー「……この数週間、なんの進展も、ないわ」
ハニー「ただ漫然と、歩き回って……テントを移動させて、話し合って」
ハニー「その話し合いも、なんだか……なんだか、ピリピリして」
ハニー「……」
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ロン「……グーッ」
ハニー「……手、つながなく……なっちゃった」
ハニー「……どうしたら上手くいくのかしら」
ハニー「……」
パキッ、パキパキッ
ハニー「!」
ザワザワ、ボソボソ
ハニー「……ロン!ロン! ハーマイオニー!起きて!!」
ハーマイオニー「……なぁに……なに!?何があったの!?」
ロン「なんだい、ハニー。また連中かい?おっかしいな、あいつらがコソコソ出てくるとなんだか傷とか右腕がムズムズするはずなんだけど、今はそうでもないよ……」
ハニー「分からないわ。向こうの木立、川岸に何人か……人なのかどうかも。『伸び耳』は?」
ハーマイオニー「あるわ……気づかれないと、いいけど」
スルスルスルスルッ
『――それでは、グリップフック。君達小鬼は、逃亡中ということかい?』
ハニー「これ……テッド!テッド・トンクスだわ!トンクスのパパ!」
グリップフック『――六週間ほど前のことだ。ダークやゴルヌックと共に……仲間が居てよかった、あなたがたと合流できたのも幸運だ』
ダーク『テッド、君はどうして家を出たね?』
テッド『私はマグル生まれだ。マグル生まれ登録の連中が、我が家の近くをかぎまわっていると聞いてね。妻はブラック家の人間だし、娘には頼りになる婿がいる。だから、最終的には私が一人であの家から離れる決断をしたということさ」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
テッド『そこで、この二人に出会った。二人とも、キングズクロスで特急を待っていたところを、連れていかれそうになったらしい。逃げ出せたのは運が良かった、そうだろう?ディーン、ジャスティン』
ディーン『えぇ。僕、父のことはなーんにも覚えてないから、つっこまれちゃ危ないと思ったんです』
ジャスティン『僕は、マグル生まれでしたから……他にやらないといけないこともあったし、好都合でしたよ』
ロン「!同胞だ!」
ハニー「っ、あぁ、二人とも……!」
ハーマイオニー「……感動するのはいいけど、ヒンヒン言わせないでね、お願いだから」
ハニー「……この数週間、なんの進展も、ないわ」
ハニー「ただ漫然と、歩き回って……テントを移動させて、話し合って」
ハニー「その話し合いも、なんだか……なんだか、ピリピリして」
ハニー「……」
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ロン「……グーッ」
ハニー「……手、つながなく……なっちゃった」
ハニー「……どうしたら上手くいくのかしら」
ハニー「……」
パキッ、パキパキッ
ハニー「!」
ザワザワ、ボソボソ
ハニー「……ロン!ロン! ハーマイオニー!起きて!!」
ハーマイオニー「……なぁに……なに!?何があったの!?」
ロン「なんだい、ハニー。また連中かい?おっかしいな、あいつらがコソコソ出てくるとなんだか傷とか右腕がムズムズするはずなんだけど、今はそうでもないよ……」
ハニー「分からないわ。向こうの木立、川岸に何人か……人なのかどうかも。『伸び耳』は?」
ハーマイオニー「あるわ……気づかれないと、いいけど」
スルスルスルスルッ
『――それでは、グリップフック。君達小鬼は、逃亡中ということかい?』
ハニー「これ……テッド!テッド・トンクスだわ!トンクスのパパ!」
グリップフック『――六週間ほど前のことだ。ダークやゴルヌックと共に……仲間が居てよかった、あなたがたと合流できたのも幸運だ』
ダーク『テッド、君はどうして家を出たね?』
テッド『私はマグル生まれだ。マグル生まれ登録の連中が、我が家の近くをかぎまわっていると聞いてね。妻はブラック家の人間だし、娘には頼りになる婿がいる。だから、最終的には私が一人であの家から離れる決断をしたということさ」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
テッド『そこで、この二人に出会った。二人とも、キングズクロスで特急を待っていたところを、連れていかれそうになったらしい。逃げ出せたのは運が良かった、そうだろう?ディーン、ジャスティン』
ディーン『えぇ。僕、父のことはなーんにも覚えてないから、つっこまれちゃ危ないと思ったんです』
ジャスティン『僕は、マグル生まれでしたから……他にやらないといけないこともあったし、好都合でしたよ』
ロン「!同胞だ!」
ハニー「っ、あぁ、二人とも……!」
ハーマイオニー「……感動するのはいいけど、ヒンヒン言わせないでね、お願いだから」
547: 2014/04/27(日) 15:06:29.38 ID:4b4eekXF0
ジャスティン『小鬼と知り合えて、良かったです。あなたたちはどちらかと言えば、『例のあの人』側の種族なんだとばかり……』
グリップフック『それは大きな間違いです。我々は、どちら寄りでもありません。第一、これは魔法使いの戦争です』
ダーク『それでも、不当な理由で投獄されるとなれば話は別だ。ドーリッシュだったか、奴に連行されそうになって失神させてやった……どうにも、奴は「錯乱」を受けているように思えたね』
ゴルヌック『我々を屋敷しもべ妖精のように扱うのは許せません。グリップフック、君のやった最後の復讐は痛快だった!』
ディーン『復讐?』
テッド『連中を、金庫の中にでも閉じ込めてやったのかい?』
グリップフック『あぁ、それでもよかったでしょうな。あの剣では金庫を破ることは不可能だったでしょうし』
ジャスティン『剣……?』
ダーク『この話は、まだしていなかったか。学期が始まって、すぐのこと。ホグワーツの、スネイプの校長室から「グリフィンドールの剣」を盗み出そうとした生徒の集団が、いたそうだ』
ハニー「!」
テッド『それはまた……新聞にも載っていないだろう?どうして知っているね?』
グリップフック『同僚の、ビル・ウィーズリーが。その集団の一人は、彼の妹だったのでね』
ロン「っ……ジニー」
グリップフック『その子と、おいかけてきたカロー兄妹の鼓膜を破りかけた男子生徒、それに何か毛むくじゃらのものを投げつけて笑っていた女の子は、酷い罰則をくらったそうだ』
ハーマイオニー「なんて、無茶を……」
テッド『なんと、まあ。剣をどうしたかったのだ?スネイプに使ってやろうと?それとも、『あの人』に?』
ダーク『さあ。どうあれ、スネイプはあの剣を校長室に置いておくのは安全ではない、と考えた』
グリップフック『そこで、グリンゴッツに運び入れるまでの仕事を私がしたのですがね――あぁ、滑稽だった。贋作ですよ、あれは。まったくのニセモノです』
ディーン『え!?』
ジャスティン『ニセモノ!?』
グリップフック『いかにも。伝承によれば、あれは小鬼製の剣であるはず。しかし、あの日持ち込まれた剣は魔法使いが真似て作っただけの模造品にすぎません。誰が、いつ、なんのために摩り替えたのかは知りませんが』
テッド『……そして、君たちはわざわざそれを氏喰い人に教えてやることはしなかった、と。ハハッ、確かに、いい復讐だよ』
ハニー「……」
グリップフック『それは大きな間違いです。我々は、どちら寄りでもありません。第一、これは魔法使いの戦争です』
ダーク『それでも、不当な理由で投獄されるとなれば話は別だ。ドーリッシュだったか、奴に連行されそうになって失神させてやった……どうにも、奴は「錯乱」を受けているように思えたね』
ゴルヌック『我々を屋敷しもべ妖精のように扱うのは許せません。グリップフック、君のやった最後の復讐は痛快だった!』
ディーン『復讐?』
テッド『連中を、金庫の中にでも閉じ込めてやったのかい?』
グリップフック『あぁ、それでもよかったでしょうな。あの剣では金庫を破ることは不可能だったでしょうし』
ジャスティン『剣……?』
ダーク『この話は、まだしていなかったか。学期が始まって、すぐのこと。ホグワーツの、スネイプの校長室から「グリフィンドールの剣」を盗み出そうとした生徒の集団が、いたそうだ』
ハニー「!」
テッド『それはまた……新聞にも載っていないだろう?どうして知っているね?』
グリップフック『同僚の、ビル・ウィーズリーが。その集団の一人は、彼の妹だったのでね』
ロン「っ……ジニー」
グリップフック『その子と、おいかけてきたカロー兄妹の鼓膜を破りかけた男子生徒、それに何か毛むくじゃらのものを投げつけて笑っていた女の子は、酷い罰則をくらったそうだ』
ハーマイオニー「なんて、無茶を……」
テッド『なんと、まあ。剣をどうしたかったのだ?スネイプに使ってやろうと?それとも、『あの人』に?』
ダーク『さあ。どうあれ、スネイプはあの剣を校長室に置いておくのは安全ではない、と考えた』
グリップフック『そこで、グリンゴッツに運び入れるまでの仕事を私がしたのですがね――あぁ、滑稽だった。贋作ですよ、あれは。まったくのニセモノです』
ディーン『え!?』
ジャスティン『ニセモノ!?』
グリップフック『いかにも。伝承によれば、あれは小鬼製の剣であるはず。しかし、あの日持ち込まれた剣は魔法使いが真似て作っただけの模造品にすぎません。誰が、いつ、なんのために摩り替えたのかは知りませんが』
テッド『……そして、君たちはわざわざそれを氏喰い人に教えてやることはしなかった、と。ハハッ、確かに、いい復讐だよ』
ハニー「……」
548: 2014/04/27(日) 15:20:55.06 ID:4b4eekXF0
ディーン『詳しく聞きそびれたけど、ジニーはどうなったの?それに……』
ジャスティン『その面子なら、きっと、ネビルとルーナも……』
グリップフック『私の知る限りでは、傷害が残るほどではないにしろ厳しく罰せられた、とだけ』
テッド『そうか……スネイプのこれまでの経歴を見て見れば、命があっただけ幸運だと思おう』
ゴルヌック『それでは、テッド。あなたはやはり、ダンブルドアの氏はあの男が関わっていると?』
テッド『もちろんだ。君、まさか、ハニー・ポッターがそれに関わったなんて世迷いごとを信じてるんじゃなかろうね?』
ゴルヌック『……それは、ハニー・ポッターのことを信じたい者は大勢います』
ダーク『しかし、今は何が真実なのか分からない』
ディーン『僕ら、ハニーのことも知ってるよ。同胞だから。僕らの優しい飼い主で、それに』
ジャスティン『うん。ハニーこそ「選ばれし者」だ、そう思う』
ダーク『そのバッジの「チャンピオン」でなくていいのか? しかし、どうやらポッターは逃げてしまったじゃないか。いまこそ正々堂々と戦うべきなのに、「預言者」ではどんどんポッターが不利な証拠を……』
テッド『ダーク、まだあの日和見新聞をあてにしているのかね。あんなものを読むくらいなら、『ザ・クィブラー』を読む方がずっとマシさ……いいや、これは一昔前の冗談の文句ではなく、本当にね』
グリップフック『では、本当に?ゼノ・ラブグッドは紙面で、堂々と「『あの人』に反抗する魔法使いはハニー・ポッターを助けることを第一にするべきだ」と、書いていると……?』
テッド『あぁ……怖い者知らずだよ、ゼノは……さあ、食事にしよう』
カチャッ、カチャカチャッ……
ロン「……色んな意味であっちに混ざってきたいなぁ」
ハーマイオニー「黙って。それより……剣!剣が!」
ハニー「えぇ……っ!ハーマイオニー!フィニアスの肖像画!あれを、出して!!」
ハーマイオニー「あっ!そうよね!そうだわ!彼なら、その時のことを!」
ロン「ヒンヒン!君は冴えてるねハニー!さすがは僕の、ハ……っ」
ロン「……」
カサカサッ、カサッ
ロン「……あぁ」
ロン「……やっぱりか」
ジャスティン『その面子なら、きっと、ネビルとルーナも……』
グリップフック『私の知る限りでは、傷害が残るほどではないにしろ厳しく罰せられた、とだけ』
テッド『そうか……スネイプのこれまでの経歴を見て見れば、命があっただけ幸運だと思おう』
ゴルヌック『それでは、テッド。あなたはやはり、ダンブルドアの氏はあの男が関わっていると?』
テッド『もちろんだ。君、まさか、ハニー・ポッターがそれに関わったなんて世迷いごとを信じてるんじゃなかろうね?』
ゴルヌック『……それは、ハニー・ポッターのことを信じたい者は大勢います』
ダーク『しかし、今は何が真実なのか分からない』
ディーン『僕ら、ハニーのことも知ってるよ。同胞だから。僕らの優しい飼い主で、それに』
ジャスティン『うん。ハニーこそ「選ばれし者」だ、そう思う』
ダーク『そのバッジの「チャンピオン」でなくていいのか? しかし、どうやらポッターは逃げてしまったじゃないか。いまこそ正々堂々と戦うべきなのに、「預言者」ではどんどんポッターが不利な証拠を……』
テッド『ダーク、まだあの日和見新聞をあてにしているのかね。あんなものを読むくらいなら、『ザ・クィブラー』を読む方がずっとマシさ……いいや、これは一昔前の冗談の文句ではなく、本当にね』
グリップフック『では、本当に?ゼノ・ラブグッドは紙面で、堂々と「『あの人』に反抗する魔法使いはハニー・ポッターを助けることを第一にするべきだ」と、書いていると……?』
テッド『あぁ……怖い者知らずだよ、ゼノは……さあ、食事にしよう』
カチャッ、カチャカチャッ……
ロン「……色んな意味であっちに混ざってきたいなぁ」
ハーマイオニー「黙って。それより……剣!剣が!」
ハニー「えぇ……っ!ハーマイオニー!フィニアスの肖像画!あれを、出して!!」
ハーマイオニー「あっ!そうよね!そうだわ!彼なら、その時のことを!」
ロン「ヒンヒン!君は冴えてるねハニー!さすがは僕の、ハ……っ」
ロン「……」
カサカサッ、カサッ
ロン「……あぁ」
ロン「……やっぱりか」
550: 2014/04/27(日) 15:32:30.33 ID:4b4eekXF0
ハーマイオニー「えーっと……フィニアス?フィニアス・ナイジェラス?」
額縁『』
ハニー「……眠っているのかしら」
ハーマイオニー「それでも、話さないと。えーっと……ブラック教授?お願いですから、お話しできませんか?どうぞ、お願いします」
額縁『……どうぞ、は。常に役に立つ』
スルッ
フィニアス『この伝統と格式あるブラック家の知恵が詰った私に、なんの――』
ハーマイオニー「『オブスクーロ!目隠し』」
フィニアス『なっ!?なんだ、これは!目を隠すな!おい!なんたる侮辱だ!今すぐこの描き足しを消したまえ!!ここはどこだ!?え!?何度もここに顔を出しても、暗い納屋のような場所になっていたが!クリーチャーは何をしている!』
ハニー「いい判断だわ、ハーマイオニー……ここがどこかは気にしないで頂戴、フィニアス」
フィニアス『……おやおや、その声は。ついに逃げを打った、あの小娘か?』
ハニー「そうかもしれないわ。フィニアス、質問があるの。グリフィンドールの剣のことで」
フィニアス『あぁ、実に分かりやすい。そうくるだろうと思っていた。どうだ?自分は安全な立場に身をおいて、下の者に行動をさせるのは?その不始末も押し付けられて、さぞ悦に浸っていたのだろう?』
ハニー「誰が、そんなこと!!」
フィニアス『世間の一部はそういう目で見る可能性があることを肝に銘じておくのだ、いつまでも逃げ出して隠れているのならば。貴様らがどこで何をして居るのかなど、汲み取ってくれる者はごく一部だぞ』
ハニー「……見えていないくせに」
フィニアス『あぁ、だが、君が英雄面で悲劇の苦労人であるかのような顔をしていることくらいは想像がつく。クソくらえ』
額縁『』
ハニー「……眠っているのかしら」
ハーマイオニー「それでも、話さないと。えーっと……ブラック教授?お願いですから、お話しできませんか?どうぞ、お願いします」
額縁『……どうぞ、は。常に役に立つ』
スルッ
フィニアス『この伝統と格式あるブラック家の知恵が詰った私に、なんの――』
ハーマイオニー「『オブスクーロ!目隠し』」
フィニアス『なっ!?なんだ、これは!目を隠すな!おい!なんたる侮辱だ!今すぐこの描き足しを消したまえ!!ここはどこだ!?え!?何度もここに顔を出しても、暗い納屋のような場所になっていたが!クリーチャーは何をしている!』
ハニー「いい判断だわ、ハーマイオニー……ここがどこかは気にしないで頂戴、フィニアス」
フィニアス『……おやおや、その声は。ついに逃げを打った、あの小娘か?』
ハニー「そうかもしれないわ。フィニアス、質問があるの。グリフィンドールの剣のことで」
フィニアス『あぁ、実に分かりやすい。そうくるだろうと思っていた。どうだ?自分は安全な立場に身をおいて、下の者に行動をさせるのは?その不始末も押し付けられて、さぞ悦に浸っていたのだろう?』
ハニー「誰が、そんなこと!!」
フィニアス『世間の一部はそういう目で見る可能性があることを肝に銘じておくのだ、いつまでも逃げ出して隠れているのならば。貴様らがどこで何をして居るのかなど、汲み取ってくれる者はごく一部だぞ』
ハニー「……見えていないくせに」
フィニアス『あぁ、だが、君が英雄面で悲劇の苦労人であるかのような顔をしていることくらいは想像がつく。クソくらえ』
552: 2014/04/27(日) 15:50:22.03 ID:4b4eekXF0
フィニアス『あぁ、そうだな。あのバカな小娘はそっちの小娘と同じくらい軽率で愚かな行動をとった。赤毛繋がりだな』
ロン「妹のことも、ハニーのこともそんな風に言うな燃くぞ」
フィニアス『無礼千万だというのだ、校長の部屋で盗みを働くとは』
ハニー「あれはスネイプの持ち物じゃないわ。だから、盗んだことには――」
フィニアス『スネイプ教授の学校に属するものだ。ウィーズリー家の娘にどんな権利がある?ロングボトムのヌケサクにも、変人のラブグッドにもだ』
ハーマイオニー「二人はそんな風に言われる人じゃないわ!」
フィニアス『うるさい!うるさいと言えばロングボトムだ!なんだあのほら貝は!!どうしてほら貝なのだまったく!!』
ハニー「……それは私達も常々謎よ、えぇ……みんなは、どんな罰則を?」
フィニアス『三人を、「禁じられた森」に送ってハグリッドの手伝いをさせた。厳しい罰則だ」
ハニー「……それ、だけ?それだけ!あぁ、検討違いもいいところよ!『禁じられた森』がなんだって言うの?三人とも、今までもっと大変な目にあってきてるわ!」
ロン「……」
ハーマイオニー「ブラック教授、あの剣が最後にケースから取り出されたのはいつですか?つまり、ジニーたちが持ち出そうとする、前……教えてください」
フィニアス『あれは、そうだ。確か……ダンブルドアが、指輪を開く折、使っていたはずだ』
ハニー「!!」
ハーマイオニー「!!」
ロン「……」
フィニアス『結局、「そういえばこれはまだじゃった、うっかりうっかりー。のう、フィニアス。わしも歳かのう?これよーく覚えといてくれるかのう、いやぁうっかりじゃったー、まだ足りんのじゃったー」とかのたまって、ケースに戻していたが、あれはなんだったのだ……』
ハニー「ダンブルドア……そう、だから、だから剣を!私に!」
ハーマイオニー「っ、ブラック教授!そのことは、スネイプには!?スネイプにはそのことを話しているの!?」
フィニアス『スネイプ「校長」は多忙でもって、ダンブルドアの奇行の一々まで耳に入れている暇などない!失礼しよう、こんな扱いを受けたのは初めてだ!いや、二百回目かもな!』
スッ
ハニー「……さすが、人望が無さ過ぎる校長ね。でも、すごい収穫だわ!あぁ、あの剣が!」
ハーマイオニー「そう、そうだわ、ハニー!小鬼製の物質は、自らを高めるものを吸収するの!きっと……バジリスクの、毒を!!」
ハニー「えぇ、剣に吸収させれば!分霊箱を壊すことが出来るんだわ!」
ロン「……」
ロン「妹のことも、ハニーのこともそんな風に言うな燃くぞ」
フィニアス『無礼千万だというのだ、校長の部屋で盗みを働くとは』
ハニー「あれはスネイプの持ち物じゃないわ。だから、盗んだことには――」
フィニアス『スネイプ教授の学校に属するものだ。ウィーズリー家の娘にどんな権利がある?ロングボトムのヌケサクにも、変人のラブグッドにもだ』
ハーマイオニー「二人はそんな風に言われる人じゃないわ!」
フィニアス『うるさい!うるさいと言えばロングボトムだ!なんだあのほら貝は!!どうしてほら貝なのだまったく!!』
ハニー「……それは私達も常々謎よ、えぇ……みんなは、どんな罰則を?」
フィニアス『三人を、「禁じられた森」に送ってハグリッドの手伝いをさせた。厳しい罰則だ」
ハニー「……それ、だけ?それだけ!あぁ、検討違いもいいところよ!『禁じられた森』がなんだって言うの?三人とも、今までもっと大変な目にあってきてるわ!」
ロン「……」
ハーマイオニー「ブラック教授、あの剣が最後にケースから取り出されたのはいつですか?つまり、ジニーたちが持ち出そうとする、前……教えてください」
フィニアス『あれは、そうだ。確か……ダンブルドアが、指輪を開く折、使っていたはずだ』
ハニー「!!」
ハーマイオニー「!!」
ロン「……」
フィニアス『結局、「そういえばこれはまだじゃった、うっかりうっかりー。のう、フィニアス。わしも歳かのう?これよーく覚えといてくれるかのう、いやぁうっかりじゃったー、まだ足りんのじゃったー」とかのたまって、ケースに戻していたが、あれはなんだったのだ……』
ハニー「ダンブルドア……そう、だから、だから剣を!私に!」
ハーマイオニー「っ、ブラック教授!そのことは、スネイプには!?スネイプにはそのことを話しているの!?」
フィニアス『スネイプ「校長」は多忙でもって、ダンブルドアの奇行の一々まで耳に入れている暇などない!失礼しよう、こんな扱いを受けたのは初めてだ!いや、二百回目かもな!』
スッ
ハニー「……さすが、人望が無さ過ぎる校長ね。でも、すごい収穫だわ!あぁ、あの剣が!」
ハーマイオニー「そう、そうだわ、ハニー!小鬼製の物質は、自らを高めるものを吸収するの!きっと……バジリスクの、毒を!!」
ハニー「えぇ、剣に吸収させれば!分霊箱を壊すことが出来るんだわ!」
ロン「……」
554: 2014/04/27(日) 16:00:24.95 ID:4b4eekXF0
ハニー「ダンブルドアがこのことを遺言書に書かなかったのは当然だわ。そんなことを知って、連中が私にわたすはずがないもの」
ハーマイオニー「だから、ニセモノを作ったのね!ダンブルドアなら、小鬼以外なら誰だって騙せるものを作り上げることは容易よ!」
ハニー「そして、ガラスケースにニセモノを!それから……それから、どこに移すのかしら」
ハーマイオニー「考えて、考えて、ハニー!ホグワーツの内部では、ないと思うの。ホグズミードは?」
ハニー「……『叫びの屋敷』!あそこなら、誰も近寄らないわ!」
ハーマイオニー「あぁ、あなたって最高!大好き!」
ハニー「わたしだって!!」
ハーマイオニー「あっ、でも、スネイプはあそこへの入り方を知ってるわ……危ないんじゃ」
ハニー「ダンブルドアはスネイプを信用していたんだもの、有り得なくないじゃない?」
ハーマイオニー「えぇ、そうね!でも、剣のすり替えのことを話すほどには、信用してなかったんだわ!」
ハニー「そう!それよ!ダンブルドアは……あぁ、どこに隠したのかしら!ねぇ、ロン!あなたも考えなさい、ロン!私の……ロン?」
ロン「――あぁ、考えてたよ、ハニー。当然さ」
ロン「君がすこっっっしも気にもとめなかった、ジニーとかネビル、ルーナの心配をね。ろくでもない探し物がまた増えたことを考えるよりは、よっぽどマシさ」
ハニー「……え」
ハーマイオニー「……ロ、ン……?」
ハーマイオニー「だから、ニセモノを作ったのね!ダンブルドアなら、小鬼以外なら誰だって騙せるものを作り上げることは容易よ!」
ハニー「そして、ガラスケースにニセモノを!それから……それから、どこに移すのかしら」
ハーマイオニー「考えて、考えて、ハニー!ホグワーツの内部では、ないと思うの。ホグズミードは?」
ハニー「……『叫びの屋敷』!あそこなら、誰も近寄らないわ!」
ハーマイオニー「あぁ、あなたって最高!大好き!」
ハニー「わたしだって!!」
ハーマイオニー「あっ、でも、スネイプはあそこへの入り方を知ってるわ……危ないんじゃ」
ハニー「ダンブルドアはスネイプを信用していたんだもの、有り得なくないじゃない?」
ハーマイオニー「えぇ、そうね!でも、剣のすり替えのことを話すほどには、信用してなかったんだわ!」
ハニー「そう!それよ!ダンブルドアは……あぁ、どこに隠したのかしら!ねぇ、ロン!あなたも考えなさい、ロン!私の……ロン?」
ロン「――あぁ、考えてたよ、ハニー。当然さ」
ロン「君がすこっっっしも気にもとめなかった、ジニーとかネビル、ルーナの心配をね。ろくでもない探し物がまた増えたことを考えるよりは、よっぽどマシさ」
ハニー「……え」
ハーマイオニー「……ロ、ン……?」
556: 2014/04/27(日) 16:15:56.65 ID:4b4eekXF0
ハニー「……誰に口を利いてるの、ロン」
ロン「君にさ。いいか、僕はもう我慢の限界だ。豚にだって堪忍袋があるんだぞ――君は、ジニーたちがうけた罰則を『そんなこと』で流したんだ」
ハニー「っ、ハグリッドが一緒だった!それで安心するのの、何が悪いって――」
ロン「一年生の時。奴さんとマルフォイとネビルと僕らで入った禁じられた森の遠足は、楽しいだけで終わったのか?」
ハニー「っ、けれど、それは……」
ロン「剣?それがどうしたって言うんだ。君の知らないものリストにまた一つ項目が増えただけじゃないか。君達が何を小躍りしてクルクル回ってハグしてるのか、僕には全く理解できないね」
ハニー「……私が、何を知らないですって?」
ロン「知らないことだらけじゃないか。大人の話題とか、それに――この旅そのものだってそうだ。ハニー、僕は君が――」
ハーマイオニー「ロン!やめ――」
ロン「もっと何か計画をもって始めるものかと思ってた。当たり前だろ?だって、『使命だ』って言い張るんだから。まさか、当ても無くただ歩くだけなんてね」
ハニー「……っ、それは……何度も、言ったはずよ。ダンブルドアから聞いたことは、全部あなたたちに伝えてあった。なのに、今更……」
ロン「あぁ、それでも君にはわけがわかってるんだと思ってたよ。君だからね。高貴で可憐で儚げで、伝統的で道徳的で家庭的で模範的な。それで」
ロン「それで?ハニー、教えてくれよ。次はどこに行くんだ?どこにあてがあるんだ?ホグワーツじゃ僕の妹や僕らの友達が酷い目にあってるかもしれないけど、君には関係ないよな。だってこれは『大事な使命』なんだから」
ロン「君にさ。いいか、僕はもう我慢の限界だ。豚にだって堪忍袋があるんだぞ――君は、ジニーたちがうけた罰則を『そんなこと』で流したんだ」
ハニー「っ、ハグリッドが一緒だった!それで安心するのの、何が悪いって――」
ロン「一年生の時。奴さんとマルフォイとネビルと僕らで入った禁じられた森の遠足は、楽しいだけで終わったのか?」
ハニー「っ、けれど、それは……」
ロン「剣?それがどうしたって言うんだ。君の知らないものリストにまた一つ項目が増えただけじゃないか。君達が何を小躍りしてクルクル回ってハグしてるのか、僕には全く理解できないね」
ハニー「……私が、何を知らないですって?」
ロン「知らないことだらけじゃないか。大人の話題とか、それに――この旅そのものだってそうだ。ハニー、僕は君が――」
ハーマイオニー「ロン!やめ――」
ロン「もっと何か計画をもって始めるものかと思ってた。当たり前だろ?だって、『使命だ』って言い張るんだから。まさか、当ても無くただ歩くだけなんてね」
ハニー「……っ、それは……何度も、言ったはずよ。ダンブルドアから聞いたことは、全部あなたたちに伝えてあった。なのに、今更……」
ロン「あぁ、それでも君にはわけがわかってるんだと思ってたよ。君だからね。高貴で可憐で儚げで、伝統的で道徳的で家庭的で模範的な。それで」
ロン「それで?ハニー、教えてくれよ。次はどこに行くんだ?どこにあてがあるんだ?ホグワーツじゃ僕の妹や僕らの友達が酷い目にあってるかもしれないけど、君には関係ないよな。だってこれは『大事な使命』なんだから」
557: 2014/04/27(日) 16:28:11.44 ID:4b4eekXF0
ハニー「っ、わたしが、わたしが!!!ジニー達を心配していないはずないでしょう!!どうして……!」
ハーマイオニー「ロン、もうやめて!ロン!!!っ、分霊箱!それ、外して!!ロン!!!」
ロン「あぁ、してるだろうよ。でも、分からないだろうな。家族がいないんだから」
ハニー「……今、なんて言ったの」
ザァァァァァァァァァッ……
ロン「そのまんまさ。君はほら、優しい愛溢れる人だけど、家族愛はてんで疎いんだよ、きっと。だから、あぁ、しょうがないのかもね。悪かったよ、言い過ぎた」
ハニー「……ロン」
ロン「でも、豚の僕だって言いたいことはある。なーんにも分からないまま歩かされて、腕まで滅茶苦茶、おまけにご飯はまともに食べられない」
ハニー「ロン」
ロン「いい加減、もう懲り懲りだよ。ほら、次はどこだ?さっさと行こうよ、そしたら何か新しい発見が見つかるんだろ?」
ハニー「じゃぁ、行きなさいよ……」
ロン「うん?」
ハニー「どこにでも、行きなさいよ……着いてきてくれる、って、言って、くれて……わたし、幸せだったのに……とっても、嬉しかったのに……」
ロン「おいおい、なんだよ。また、泣くのか――」
ハニー「っ、この……この……腕を上げる、価値もないわ!!出て行って!!!!!どこかに行って!!!ロン!!!顔も、見たくない!!!首輪は置いて!どこかに!!!っ!!」
バサバサッ!!
ハーマイオニー「っ!?ハニー、テントを畳んで、ちょっと、ハニー!ロン、あなた本当、なにを……」
ハニー「いいわ!行ってやるわよ!!着いてこないで!!もう会うこともないでしょうね!さよなら!!行くわよ、ハーマイオニー!!」
ガサッ、ガサッ、ガサッ、ガサッ
ハーマイオニー「っ、ハニー!!待って!!!ロン!!!」
ロン「行けよ」
ハーマイオニー「っ、あなた、一体……」
ロン「言っただろ、我慢の限界なんだ。そうだな、ママんとこでも帰ろう。そしたら、もっと美味しいご飯が食べられる。せいせいするね」
ハニー「ハーマイオニー!!!!」
ハーマイオニー「……ロン。言っておくわ」
ロン「なんだい?とびっきりの呪詛でも、残していってくれるのかい?」
ハーマイオニー「……私は、ハニーに勝てないところがいくつもあるけど。でも、これだけは負けないの」
ハーマイオニー「ハニーはあなたの背中にいることが多いから、見抜けなかったかも、しれないけど」
ハーマイオニー「あなたの眼を、ずっと見てたから……いい、ロン。あなた、嘘をつく時、目が細くなるの」
ロン「………だからなんだよ。いけよ、ほら。ハニーとヨロシクしとけって。せいせいする」
ハーマイオニー「……バカ」
ザクッ、ザクッ、ザクッ……
ハーマイオニー「ロン、もうやめて!ロン!!!っ、分霊箱!それ、外して!!ロン!!!」
ロン「あぁ、してるだろうよ。でも、分からないだろうな。家族がいないんだから」
ハニー「……今、なんて言ったの」
ザァァァァァァァァァッ……
ロン「そのまんまさ。君はほら、優しい愛溢れる人だけど、家族愛はてんで疎いんだよ、きっと。だから、あぁ、しょうがないのかもね。悪かったよ、言い過ぎた」
ハニー「……ロン」
ロン「でも、豚の僕だって言いたいことはある。なーんにも分からないまま歩かされて、腕まで滅茶苦茶、おまけにご飯はまともに食べられない」
ハニー「ロン」
ロン「いい加減、もう懲り懲りだよ。ほら、次はどこだ?さっさと行こうよ、そしたら何か新しい発見が見つかるんだろ?」
ハニー「じゃぁ、行きなさいよ……」
ロン「うん?」
ハニー「どこにでも、行きなさいよ……着いてきてくれる、って、言って、くれて……わたし、幸せだったのに……とっても、嬉しかったのに……」
ロン「おいおい、なんだよ。また、泣くのか――」
ハニー「っ、この……この……腕を上げる、価値もないわ!!出て行って!!!!!どこかに行って!!!ロン!!!顔も、見たくない!!!首輪は置いて!どこかに!!!っ!!」
バサバサッ!!
ハーマイオニー「っ!?ハニー、テントを畳んで、ちょっと、ハニー!ロン、あなた本当、なにを……」
ハニー「いいわ!行ってやるわよ!!着いてこないで!!もう会うこともないでしょうね!さよなら!!行くわよ、ハーマイオニー!!」
ガサッ、ガサッ、ガサッ、ガサッ
ハーマイオニー「っ、ハニー!!待って!!!ロン!!!」
ロン「行けよ」
ハーマイオニー「っ、あなた、一体……」
ロン「言っただろ、我慢の限界なんだ。そうだな、ママんとこでも帰ろう。そしたら、もっと美味しいご飯が食べられる。せいせいするね」
ハニー「ハーマイオニー!!!!」
ハーマイオニー「……ロン。言っておくわ」
ロン「なんだい?とびっきりの呪詛でも、残していってくれるのかい?」
ハーマイオニー「……私は、ハニーに勝てないところがいくつもあるけど。でも、これだけは負けないの」
ハーマイオニー「ハニーはあなたの背中にいることが多いから、見抜けなかったかも、しれないけど」
ハーマイオニー「あなたの眼を、ずっと見てたから……いい、ロン。あなた、嘘をつく時、目が細くなるの」
ロン「………だからなんだよ。いけよ、ほら。ハニーとヨロシクしとけって。せいせいする」
ハーマイオニー「……バカ」
ザクッ、ザクッ、ザクッ……
559: 2014/04/27(日) 16:40:13.27 ID:4b4eekXF0
バチンッ
ロン「……行ったか。はーぁ」
ロン「……あーぁ……嫌われたなぁ」
ロン「氏にそう。いや、氏んだほうがいいと思うよ、本当。あんなこと言うなんて」
ロン「……でも、さ」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ロン「本気で嫌われないといけなかった。僕を置いて、どこかに行ってもらわないといけなかった」
ザクッ、ザクッ、ザクっ
ロン「僕に行き場所を知らせないまま。僕一人に……あぁ、ディーンやジャスティンやテッドが、無事だといいけど」
ロン「……おかしかったんだ、ずっと。どこに移動しても、しばらくしたら薄汚い『人さらい』の連中がやってくる」
ロン「最初の時とは違う。何かを確認しながら、導かれるみたいにしながら、僕らを探してた」
ロン「……」
サァァァッ
ロン「……保護魔法の外は、ここだよな」
ロン「……おい、出て来いよ!いるんだろ!!お前たちが探してた、赤毛のノッポだぞ!!」
ガサガサガサッ、ガサガサッ
ザッザッザッ!
「やーっとだ!やーっとみつけた、この野郎!」
「今までどこに隠れてやがった!何度も何度も、すぐ近くだったはずなのによお!」
「これが引き合って、絶対にいるってことは分かってたんだ!ついに見つけたぜ、ポッターのお仲間!」
ロン「それは……やっぱりか」
ロン「……」
ロン「僕の……両腕」
「ヒャッハー!マルフォイ家の坊ちゃんがボージンの家にあるなんだか変な腕をてめぇのそれだと気づいてくれてラッキーだったぜ!」
「それに!この間の魔法省でもう片方も手にはいったから探索能力二倍だぜー!ヒャッホー!」
ロン「……屋根裏お化けとかなんだったんだろう。マーリンの髭」
ロン「……行ったか。はーぁ」
ロン「……あーぁ……嫌われたなぁ」
ロン「氏にそう。いや、氏んだほうがいいと思うよ、本当。あんなこと言うなんて」
ロン「……でも、さ」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ロン「本気で嫌われないといけなかった。僕を置いて、どこかに行ってもらわないといけなかった」
ザクッ、ザクッ、ザクっ
ロン「僕に行き場所を知らせないまま。僕一人に……あぁ、ディーンやジャスティンやテッドが、無事だといいけど」
ロン「……おかしかったんだ、ずっと。どこに移動しても、しばらくしたら薄汚い『人さらい』の連中がやってくる」
ロン「最初の時とは違う。何かを確認しながら、導かれるみたいにしながら、僕らを探してた」
ロン「……」
サァァァッ
ロン「……保護魔法の外は、ここだよな」
ロン「……おい、出て来いよ!いるんだろ!!お前たちが探してた、赤毛のノッポだぞ!!」
ガサガサガサッ、ガサガサッ
ザッザッザッ!
「やーっとだ!やーっとみつけた、この野郎!」
「今までどこに隠れてやがった!何度も何度も、すぐ近くだったはずなのによお!」
「これが引き合って、絶対にいるってことは分かってたんだ!ついに見つけたぜ、ポッターのお仲間!」
ロン「それは……やっぱりか」
ロン「……」
ロン「僕の……両腕」
「ヒャッハー!マルフォイ家の坊ちゃんがボージンの家にあるなんだか変な腕をてめぇのそれだと気づいてくれてラッキーだったぜ!」
「それに!この間の魔法省でもう片方も手にはいったから探索能力二倍だぜー!ヒャッホー!」
ロン「……屋根裏お化けとかなんだったんだろう。マーリンの髭」
564: 2014/04/27(日) 16:52:42.15 ID:4b4eekXF0
ロン「マー、リー、ンー、ノー、髭……五人か」
「観念しやがれ!ノッポ!」
「お前をとっ捕まえて、『あの人』に渡して賞金がっぽりだー!そんで、正式に氏喰い人いりだぜー!」
「おい、『あの人』ってのは呼んでいいんだったか?」
「おぉ、禁句はたしか、あの、ヴォル……の方だろ。オォーこえ、これ以上言っちまったら『あの人』の配下が直々にすっとんでくんだからよぉ」
ロン「へぇ……?あ……そうか、それで。あんがとよ、良いこと聞いた。じゃあ」
「待て待て待て待て、逃がすわけないだろう」
ロン「えー。僕、今物凄くやる気がないんだよ。だってハニーにあんな、ボロックソに言っちまったんだぜ?もう僕のアイデンティティは崩壊しまくりだよ、もちのロンで」
「何の話だ!抵抗しないのはいいけどな」
「話に聞いたとおりだな!え!?」
「あぁ、こいつはあのウィーズリーの中でも、さらに出来損ないな奴だってよぉ!」
ロン「……」
ロン「……」
ロン「……へぇ」
「観念しやがれ!ノッポ!」
「お前をとっ捕まえて、『あの人』に渡して賞金がっぽりだー!そんで、正式に氏喰い人いりだぜー!」
「おい、『あの人』ってのは呼んでいいんだったか?」
「おぉ、禁句はたしか、あの、ヴォル……の方だろ。オォーこえ、これ以上言っちまったら『あの人』の配下が直々にすっとんでくんだからよぉ」
ロン「へぇ……?あ……そうか、それで。あんがとよ、良いこと聞いた。じゃあ」
「待て待て待て待て、逃がすわけないだろう」
ロン「えー。僕、今物凄くやる気がないんだよ。だってハニーにあんな、ボロックソに言っちまったんだぜ?もう僕のアイデンティティは崩壊しまくりだよ、もちのロンで」
「何の話だ!抵抗しないのはいいけどな」
「話に聞いたとおりだな!え!?」
「あぁ、こいつはあのウィーズリーの中でも、さらに出来損ないな奴だってよぉ!」
ロン「……」
ロン「……」
ロン「……へぇ」
567: 2014/04/27(日) 17:01:42.12 ID:4b4eekXF0
ロン「僕が出来損ない、か」
ロン「そうだろうなぁ。否定はしないさ。でも、さ」
「おい!くっちゃべってねぇで、さss」
ロン「『ステューピファイ』」
「うがっ……て、てめぇっ!!い、いつのまに、杖……」
ロン「例えば、君達の誰かの中に、ビルよりカッコイイ、クールな奴がいるのか?」
「この!!『ステューピファイ!!』」
ロン「例えば、チャーリーより運動神経がいい筋肉ダルマがいるのか?」
「よ、よけ!この……うわぁ!!お、俺に、っが」ドサッ
ロン「パーシーより頭が切れる堅物がいるのか?」
「と、とまれ!こい……うわっ!な、なんだこれ!?俺の、杖!?どうして、ゴム製の鱈にっ!?」
ロン「フレッド、ジョージよりイカしたおかしい奴らがいるのか?」
「この……あが、がががががががががががなんだこうがががく、口の中、こ、コウモリ、の」
ロン「ジニーより怒らせると怖い、頼もしい奴がいるのか?」
「な、なんだ、こいつ!こいつ!!」
「俺達ゃ五人だぞ!い、一斉に、かかれ!始末しろ!!こんな、こんなやつに!!」
ロン「確かに、僕は兄貴たちやジニーに比べりゃパッとしないさ」
ロン「だからってな」
ロン「ウィーズリー家をバカにするなよ!!!マーリンの、髭!!!」
バーーーン!!バーーーン!
ギャァアアアアア!!ウワアアアアアアアアアアア!!
髭ってなんだーーーーー!!
ロン「そうだろうなぁ。否定はしないさ。でも、さ」
「おい!くっちゃべってねぇで、さss」
ロン「『ステューピファイ』」
「うがっ……て、てめぇっ!!い、いつのまに、杖……」
ロン「例えば、君達の誰かの中に、ビルよりカッコイイ、クールな奴がいるのか?」
「この!!『ステューピファイ!!』」
ロン「例えば、チャーリーより運動神経がいい筋肉ダルマがいるのか?」
「よ、よけ!この……うわぁ!!お、俺に、っが」ドサッ
ロン「パーシーより頭が切れる堅物がいるのか?」
「と、とまれ!こい……うわっ!な、なんだこれ!?俺の、杖!?どうして、ゴム製の鱈にっ!?」
ロン「フレッド、ジョージよりイカしたおかしい奴らがいるのか?」
「この……あが、がががががががががががなんだこうがががく、口の中、こ、コウモリ、の」
ロン「ジニーより怒らせると怖い、頼もしい奴がいるのか?」
「な、なんだ、こいつ!こいつ!!」
「俺達ゃ五人だぞ!い、一斉に、かかれ!始末しろ!!こんな、こんなやつに!!」
ロン「確かに、僕は兄貴たちやジニーに比べりゃパッとしないさ」
ロン「だからってな」
ロン「ウィーズリー家をバカにするなよ!!!マーリンの、髭!!!」
バーーーン!!バーーーン!
ギャァアアアアア!!ウワアアアアアアアアアアア!!
髭ってなんだーーーーー!!
571: 2014/04/27(日) 17:10:33.46 ID:4b4eekXF0
翌日
チュンチュンッ、チュンッ
ハニー「……おはよう、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……ねぇ、もう寒いもの……とりあえず……服を着ましょう?」
ハニー「……まだ、起きたくないわ」
ハーマイオニー「……そうね、ハニー。泣き腫らした目が、まだ真っ赤だわ」
ハニー「……黙らせるわよ」
ハーマイオニー「はいはい」
ハニー「……あんなこと言う人だなんて、思わなかった」
ハーマイオニー「……えぇ」
ジャラッ
ハニー「……このロケットをつけていて、もしかしたら何か、悪影響を受けてたのかも、しれないわ」
ハーマイオニー「……ありえない話じゃ、ないわね。だって試しにかけてみたら……凄く、いやな気分になったもの。ロンはそれを、この数週間……ずっと」
ハニー「……だからって、あんなの……許さないわ……旅のことは、私も悪いけれど」
ハニー「……家族、だって」
ハーマイオニー「そうね……私たちが家族みたいなもの、そう言ってたはずなのに」
ハニー「……土下座したって、許してやらないんだから」
ハーマイオニー「最低条件ね、えぇ」
ハニー「……命を救ってくれたら、考えることは、してあげようと思うけれど」
チュンチュンッ、チュンッ
ハニー「……おはよう、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……ねぇ、もう寒いもの……とりあえず……服を着ましょう?」
ハニー「……まだ、起きたくないわ」
ハーマイオニー「……そうね、ハニー。泣き腫らした目が、まだ真っ赤だわ」
ハニー「……黙らせるわよ」
ハーマイオニー「はいはい」
ハニー「……あんなこと言う人だなんて、思わなかった」
ハーマイオニー「……えぇ」
ジャラッ
ハニー「……このロケットをつけていて、もしかしたら何か、悪影響を受けてたのかも、しれないわ」
ハーマイオニー「……ありえない話じゃ、ないわね。だって試しにかけてみたら……凄く、いやな気分になったもの。ロンはそれを、この数週間……ずっと」
ハニー「……だからって、あんなの……許さないわ……旅のことは、私も悪いけれど」
ハニー「……家族、だって」
ハーマイオニー「そうね……私たちが家族みたいなもの、そう言ってたはずなのに」
ハニー「……土下座したって、許してやらないんだから」
ハーマイオニー「最低条件ね、えぇ」
ハニー「……命を救ってくれたら、考えることは、してあげようと思うけれど」
575: 2014/04/27(日) 17:23:20.48 ID:++ONI2420
ハニー「ダンブルドアの所縁の場所……嘘八百だらけでも、あの本が手元にあれば……」
ハーマイオニー「魔法使いの町に入るのは危険すぎるわ。私たちの知っている情報だけでも、考えましょう」
・
・
・
ハーマイオニー「……」
ハニー「……ロンがいなくて、寂しい?」
ハーマイオニー「……当たり前だわ」
ハニー「……そう、よね」
・
・
・
フィニアス『こうして、哀れスネイプ校長はまたしても反乱分子の騒動に頭を抱えておるわけだ。まったく』
ハニー「ネビルと私の豚さんたち……無理しすぎないといいけれど」
ハーマイオニー「ピーブズがどれだけ張り切ってるか、ちょっと見ものね……」
フィニアス『あれは暇さえあれば校長の耳もとで「なーきむーしスニベルス」とか歌っておる』
ハニー「……それはやめてあげてと伝えて」
フィニアス『いいだろう、君達がどこにいるのかを教えるならば――あ!待て!しまうな!こら!もう現れんぞ!いいのか!』
ハーマイオニー「そう言いつつ数日おきに顔を覗かせてくれてどうもありがとう、はいはい」
・
・
・
ハーマイオニー「魔法使いの町に入るのは危険すぎるわ。私たちの知っている情報だけでも、考えましょう」
・
・
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ハーマイオニー「……」
ハニー「……ロンがいなくて、寂しい?」
ハーマイオニー「……当たり前だわ」
ハニー「……そう、よね」
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フィニアス『こうして、哀れスネイプ校長はまたしても反乱分子の騒動に頭を抱えておるわけだ。まったく』
ハニー「ネビルと私の豚さんたち……無理しすぎないといいけれど」
ハーマイオニー「ピーブズがどれだけ張り切ってるか、ちょっと見ものね……」
フィニアス『あれは暇さえあれば校長の耳もとで「なーきむーしスニベルス」とか歌っておる』
ハニー「……それはやめてあげてと伝えて」
フィニアス『いいだろう、君達がどこにいるのかを教えるならば――あ!待て!しまうな!こら!もう現れんぞ!いいのか!』
ハーマイオニー「そう言いつつ数日おきに顔を覗かせてくれてどうもありがとう、はいはい」
・
・
・
577: 2014/04/27(日) 17:39:31.29 ID:++ONI2420
ハニー「(……あれから……どれだけ、経ったのかしら)」
ハニー「(ロンがいなくなってしまってから、あそこに、置いていってから)」
ハニー「(結局、ロンの言ったとおりだわ。わたし……何も知らない。あれから少しも、前に進めてない)」
ハニー「(ロンが、怒ったのも……当然よね)」
ハニー「……」
ハニー「私はそれより、もっと、怒っているけれど」
ハーマイオニー「ハニー、何か言った……あー……ここの、訳は……」
ハニー「なんにも……」
ハニー「(ハーマイオニーは、いやな顔一つしないで……もう何度も読み込んだはずの『ビードルの物語』をまた広げてるわ)」
ハニー「(たまに、そうね……眠る前に、寂しい顔をみせるけれど、それは、えぇ、すぐに慰めてあげられるわ)」
ハニー「(……慰めているのがどちらかは、分からないけれど)」
ハニー「(……駄目よ、これじゃ)」
ハニー「(やっぱり、また、言ってみなくちゃ……反対されるのは、当然だけれど。でも、きっと今の何も手がかりがない状態よりは、事が動くわ)」
ハニー「……」
ハニー「ねぇ、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「なぁに?」
ハニー「ロンの、どこが好きなの?」
ハーマイオニー「髪の……違うでしょ、ハニー。あなたもう少し今真剣な話題を振ろうとしてたはずでしょ、何を、何を言ってるの!もう!!」
578: 2014/04/27(日) 17:52:14.33 ID:++ONI2420
ハーマイオニー「まったく……ねぇ、ここを見てくれる?このマーク、どこかで見た覚えがないかしら」
ハニー「私、古代ルーン文字は習っていないわよ……あら……これ、ルーナのパパが、首からかけていた印と同じ……?」
ハーマイオニー「そうなの!各物語のタイトルの上に小さな絵が描かれているのだけど、これだけが意味が分からなくて……」
ハニー「あぁ、それはグリンデルバルドの印よ。クラムが、そう……そう、言ってたわ……え……?」
ハーマイオニー「グリンデルバルド!?ダンブルドアと対決した、あの……変だわ。この印が闇の魔術のものなら、子供の本と何が関係しているの……?」
ハニー「確かに、そうね……でもビクトールはハッキリ言ってたわ。『グリンデルバルドが学生時代、ダームストラングの自分の寮にこのマークを刻んだ』って」
ハーマイオニー「それに、これは魔法省が検閲してるはずよ。闇の印の類なら、スクリムジョールが気づいてる……ビクトールが嘘をつくとは、思えないし……あー……」
ハニー「結論は出ない、わね……ねぇ、ハーマイオニー。それなら私、提案があるんだけれど」
ハーマイオニー「なぁに?」
ハニー「……ゴドリックの谷に、行かない?」
ハーマイオニー「……そう、ね。そうしなければいけないって、私も、ここのところ考えていたの」
ハニー「気があうようで嬉しいわ」
ハーマイオニー「何を今更……グリフィンドールの剣を手に入れることが重要になった以上、ゴドリック・グリフィンドールの生まれ故郷は外せない、そういうことよね?」
ハニー「……あぁ、それも、えぇ。あるわ」
ハーマイオニー「……ダンブルドアのことは二の次よ?いい?」
ハニー「紛らわしいあの豚が悪いのよ、もう」
ハニー「私、古代ルーン文字は習っていないわよ……あら……これ、ルーナのパパが、首からかけていた印と同じ……?」
ハーマイオニー「そうなの!各物語のタイトルの上に小さな絵が描かれているのだけど、これだけが意味が分からなくて……」
ハニー「あぁ、それはグリンデルバルドの印よ。クラムが、そう……そう、言ってたわ……え……?」
ハーマイオニー「グリンデルバルド!?ダンブルドアと対決した、あの……変だわ。この印が闇の魔術のものなら、子供の本と何が関係しているの……?」
ハニー「確かに、そうね……でもビクトールはハッキリ言ってたわ。『グリンデルバルドが学生時代、ダームストラングの自分の寮にこのマークを刻んだ』って」
ハーマイオニー「それに、これは魔法省が検閲してるはずよ。闇の印の類なら、スクリムジョールが気づいてる……ビクトールが嘘をつくとは、思えないし……あー……」
ハニー「結論は出ない、わね……ねぇ、ハーマイオニー。それなら私、提案があるんだけれど」
ハーマイオニー「なぁに?」
ハニー「……ゴドリックの谷に、行かない?」
ハーマイオニー「……そう、ね。そうしなければいけないって、私も、ここのところ考えていたの」
ハニー「気があうようで嬉しいわ」
ハーマイオニー「何を今更……グリフィンドールの剣を手に入れることが重要になった以上、ゴドリック・グリフィンドールの生まれ故郷は外せない、そういうことよね?」
ハニー「……あぁ、それも、えぇ。あるわ」
ハーマイオニー「……ダンブルドアのことは二の次よ?いい?」
ハニー「紛らわしいあの豚が悪いのよ、もう」
579: 2014/04/27(日) 18:02:40.16 ID:++ONI2420
ハーマイオニー「『古くからマグルと魔法使いの混合住地として名高いゴドリックの谷』彼がマグル擁護の先駆けとなったのは、愛すべき隣人たちに恵まれたからかしらね」
ハニー「バチルダ・バグショットの『魔法史』ね……当然、そこにはダンブルドアのことなんかは……?」
ハーマイオニー「書かれていないわ、知っているでしょう?この本は十九世紀までのことしか記述されていないもの」
ハニー「そう、よね。ダンブルドアと仲良しだったバチルダなら、何か……ハーマイオニー」
ハーマイオニー「ねぇハニー、だから、ダンブルドア本人のことは二の次に……」
ハニー「違う、違うわ……ミュリエルが言ってたの……バチルダはまだ、あの谷に住んでる、って」
ハーマイオニー「えぇ、そうでしょうね……まさか」
ハニー「仲良しの、バチルダに……私が、あそこに立ち寄る事をみこして……それで」
ハーマイオニー「剣を彼女に任せていたら……!ありえない話じゃないわ!あなたのご両親とも仲が良かったんだもの!あぁ、ハニー!」
ハニー「……行きましょう、ゴドリックの谷へ。私の……生まれ故郷へ」
ハニー「バチルダ・バグショットの『魔法史』ね……当然、そこにはダンブルドアのことなんかは……?」
ハーマイオニー「書かれていないわ、知っているでしょう?この本は十九世紀までのことしか記述されていないもの」
ハニー「そう、よね。ダンブルドアと仲良しだったバチルダなら、何か……ハーマイオニー」
ハーマイオニー「ねぇハニー、だから、ダンブルドア本人のことは二の次に……」
ハニー「違う、違うわ……ミュリエルが言ってたの……バチルダはまだ、あの谷に住んでる、って」
ハーマイオニー「えぇ、そうでしょうね……まさか」
ハニー「仲良しの、バチルダに……私が、あそこに立ち寄る事をみこして……それで」
ハーマイオニー「剣を彼女に任せていたら……!ありえない話じゃないわ!あなたのご両親とも仲が良かったんだもの!あぁ、ハニー!」
ハニー「……行きましょう、ゴドリックの谷へ。私の……生まれ故郷へ」
588: 2014/04/29(火) 00:42:11.81 ID:PxwpzMR10
一週間後
夜
ゴドリックの谷
ハニー「……即日出発するものだとばかり思っていたわ」
ハーマイオニー「そんなわけにいかないわよ。罠が仕掛けられている可能性を無視したわけじゃありませんからね!この――マグルの夫婦の変装が準備できるまでは、決行できなかったわ」
ハニー「そうね。夫婦っていうのが大事よ、えぇ。ハーマイオニー……ねぇ……今日、クリスマス・イブだったのね」
ハーマイオニー「……えぇ……すっかり、忘れていたわ……雪もこんなに降って……」
ハニー「……綺麗な街だわ……石畳……綺麗なお家……大きな教会も、向こうに」
ハーマイオニー「……このまま、全部投げ捨てて、二人でここで暮らす?」
ハニー「……とても、魅力的だわ。それも、いいかもしれない。絶対に、幸せだもの」
ハニー「……けれど」
ハニー「……見て、この広場の中央……さっきまで、戦争記念碑があったはずの、ところ」
ハーマイオニー「まぁ……きっと、魔法力がある人が近づくと反応するんだわ……これ……三人の、家族の像……」
ハニー「パパにママ……傷跡もない……幸せそうな、赤ん坊の、わたし」
ハーマイオニー「…………あなたのところに大量の花やら何やらが置かれているのがともすれば献花のようにも見えてなんだか複雑だけど」
ハニー「可愛い豚さんたちの仕業ね、えぇ……やらなくちゃ。帰って、きたんだもの」
夜
ゴドリックの谷
ハニー「……即日出発するものだとばかり思っていたわ」
ハーマイオニー「そんなわけにいかないわよ。罠が仕掛けられている可能性を無視したわけじゃありませんからね!この――マグルの夫婦の変装が準備できるまでは、決行できなかったわ」
ハニー「そうね。夫婦っていうのが大事よ、えぇ。ハーマイオニー……ねぇ……今日、クリスマス・イブだったのね」
ハーマイオニー「……えぇ……すっかり、忘れていたわ……雪もこんなに降って……」
ハニー「……綺麗な街だわ……石畳……綺麗なお家……大きな教会も、向こうに」
ハーマイオニー「……このまま、全部投げ捨てて、二人でここで暮らす?」
ハニー「……とても、魅力的だわ。それも、いいかもしれない。絶対に、幸せだもの」
ハニー「……けれど」
ハニー「……見て、この広場の中央……さっきまで、戦争記念碑があったはずの、ところ」
ハーマイオニー「まぁ……きっと、魔法力がある人が近づくと反応するんだわ……これ……三人の、家族の像……」
ハニー「パパにママ……傷跡もない……幸せそうな、赤ん坊の、わたし」
ハーマイオニー「…………あなたのところに大量の花やら何やらが置かれているのがともすれば献花のようにも見えてなんだか複雑だけど」
ハニー「可愛い豚さんたちの仕業ね、えぇ……やらなくちゃ。帰って、きたんだもの」
590: 2014/04/29(火) 01:05:08.73 ID:PxwpzMR10
教会
~~♪
ハニー「聖歌隊が歌ってるわね……ゴドリックの歌も歌われないかしら」
ハーマイオニー「……ここの墓地、よね?ハニー?あなたのご両親がいらっしゃるところ」
ハニー「いるのはもっと素敵で温かいところでしょうけれど、そうね。ここに、二人のお墓があるはずよ」
ハーマイオニー「あなたの胸とか?……これ、アボット家のお墓だわ。ハンナの親戚かしら」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「随分古いお墓もたくさんあるわ……見たことのある名前も、いくつか」
ハーマイオニー「代々有名魔法族の多くを輩出してる、伝統ある村だもの……あ……ハニー!これ!」
ハニー「! 見つけたの!?パパとママ――あ」
ハーマイオニー「ううん!でも、見て!これ――ダンブルドアのお母様と、妹さんのお墓だわ……」
ハニー「……『ケンドラ・ダンブルドア そして娘のアリアナ』」
ハーマイオニー「引用文も、その下に――『なんじの財宝のある処には、なんじの心もあるべし』」
ハニー「……ダンブルドアが、考えた言葉かしら。昔から、回りくどかったのね」
ハーマイオニー「財宝、というのが剣ということではない、わよね……?」
ハニー「そこまで見越しているはず……ありえそうでいやだわ。さぁ、もっと探しましょう。こっち、は……ハーマイオニー?これ……」
ハーマイオニー「なに?……!ビードルの本にあった、あの印!じゃぁ、これは、あー……ぐ、グリンデルバルドのお墓ということ!?」
ハニー「……どうやら違うみたいだわ。凄く古い、何世代も前の墓石だもの……名前も、ほとんど……えーっと」
ハーマイオニー「イグ――イグノタス、ね」
ハニー「……この人が闇の魔法使いだったりしたら、共通点になるかもしれないけれど」
ハーマイオニー「それ以外の文言は、読み取れないわ……」
ハニー「……ヒンヒン書いてくれればよかったのに」
ハーマイオニー「……つっこまないわよ」
~~♪
ハニー「聖歌隊が歌ってるわね……ゴドリックの歌も歌われないかしら」
ハーマイオニー「……ここの墓地、よね?ハニー?あなたのご両親がいらっしゃるところ」
ハニー「いるのはもっと素敵で温かいところでしょうけれど、そうね。ここに、二人のお墓があるはずよ」
ハーマイオニー「あなたの胸とか?……これ、アボット家のお墓だわ。ハンナの親戚かしら」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「随分古いお墓もたくさんあるわ……見たことのある名前も、いくつか」
ハーマイオニー「代々有名魔法族の多くを輩出してる、伝統ある村だもの……あ……ハニー!これ!」
ハニー「! 見つけたの!?パパとママ――あ」
ハーマイオニー「ううん!でも、見て!これ――ダンブルドアのお母様と、妹さんのお墓だわ……」
ハニー「……『ケンドラ・ダンブルドア そして娘のアリアナ』」
ハーマイオニー「引用文も、その下に――『なんじの財宝のある処には、なんじの心もあるべし』」
ハニー「……ダンブルドアが、考えた言葉かしら。昔から、回りくどかったのね」
ハーマイオニー「財宝、というのが剣ということではない、わよね……?」
ハニー「そこまで見越しているはず……ありえそうでいやだわ。さぁ、もっと探しましょう。こっち、は……ハーマイオニー?これ……」
ハーマイオニー「なに?……!ビードルの本にあった、あの印!じゃぁ、これは、あー……ぐ、グリンデルバルドのお墓ということ!?」
ハニー「……どうやら違うみたいだわ。凄く古い、何世代も前の墓石だもの……名前も、ほとんど……えーっと」
ハーマイオニー「イグ――イグノタス、ね」
ハニー「……この人が闇の魔法使いだったりしたら、共通点になるかもしれないけれど」
ハーマイオニー「それ以外の文言は、読み取れないわ……」
ハニー「……ヒンヒン書いてくれればよかったのに」
ハーマイオニー「……つっこまないわよ」
591: 2014/04/29(火) 01:23:02.95 ID:PxwpzMR10
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ザッ
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……あったわ」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……手を」
ハニー「……あり、がとう……っ……」
ハニー「『ジェームズ・ポッター――1960年3月27日生――1981年10月31日没』」
ハニー「……そう……パパは……っ、三月生まれ、だったのね……」
ハニー「っ、ぅぅ、っ」
ハーマイオニー「ハニー……」
ハニー「っ、だい、じょうぶ……ぐっ、すっ、……」
ハニー「『リリー・ポッター――1960年1月30日生――1981年10月31日没』」
ハニー「……二人、とも……たった、っ、二十年……それで……それ、で」
ハニー「……これ……この言葉、って……どういう、意味かしら……」
ハニー「……」
ハニー「『最後〈いやはて〉の 敵なる氏もまた 亡ばされん』」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ザッ
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……あったわ」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……手を」
ハニー「……あり、がとう……っ……」
ハニー「『ジェームズ・ポッター――1960年3月27日生――1981年10月31日没』」
ハニー「……そう……パパは……っ、三月生まれ、だったのね……」
ハニー「っ、ぅぅ、っ」
ハーマイオニー「ハニー……」
ハニー「っ、だい、じょうぶ……ぐっ、すっ、……」
ハニー「『リリー・ポッター――1960年1月30日生――1981年10月31日没』」
ハニー「……二人、とも……たった、っ、二十年……それで……それ、で」
ハニー「……これ……この言葉、って……どういう、意味かしら……」
ハニー「……」
ハニー「『最後〈いやはて〉の 敵なる氏もまた 亡ばされん』」
594: 2014/04/29(火) 01:31:08.22 ID:PxwpzMR10
ハーマイオニー「……氏喰い人や『あの人』の言う氏を打ち負かす、とはまた違うわ。これは、きっと……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「――氏を越えて生きる、そう言いたいんだと思う」
ハニー「……氏を越えて……生きる」
ハーマイオニー「えぇ」
ハニー「でも……二人は、この下だわ。この下で、眠ってる」
ハーマイオニー「……そうね、ハニー」
ハニー「わたし、帰ってきたのに――こんなに近くに、立ってる、のに――」
ハーマイオニー「……これを置いてあげて、ハニー……クリスマス・ローズを」スゥゥゥッ
ハニー「あり、がとう……っ」
パサッ
ハニー「ねぇ、パパ……っ、わたし、成人したのよ……もう大人、よね……っ、あの頃よりもっともっと、飛べるんだから」
ハニー「ねぇ、ママ……っ、好きな人、大事な人が、とってもねぼすけで、困っているの……ママも、知ってる人……仲良し、だった人……」
ハニー「……ずっと見ていてほしかった」
ハニー「ぅ、ぅあ、あぁ……駄目よね、っ、泣いてる暇……ぁ」
ギューッ
ハーマイオニー「……いいのよ、ハニー」
ハニー「ぐすっ、あり、がと……ぅ、ぅぅぅ」
ハーマイオニー「……よしよし」
ハニー「……」
ハーマイオニー「――氏を越えて生きる、そう言いたいんだと思う」
ハニー「……氏を越えて……生きる」
ハーマイオニー「えぇ」
ハニー「でも……二人は、この下だわ。この下で、眠ってる」
ハーマイオニー「……そうね、ハニー」
ハニー「わたし、帰ってきたのに――こんなに近くに、立ってる、のに――」
ハーマイオニー「……これを置いてあげて、ハニー……クリスマス・ローズを」スゥゥゥッ
ハニー「あり、がとう……っ」
パサッ
ハニー「ねぇ、パパ……っ、わたし、成人したのよ……もう大人、よね……っ、あの頃よりもっともっと、飛べるんだから」
ハニー「ねぇ、ママ……っ、好きな人、大事な人が、とってもねぼすけで、困っているの……ママも、知ってる人……仲良し、だった人……」
ハニー「……ずっと見ていてほしかった」
ハニー「ぅ、ぅあ、あぁ……駄目よね、っ、泣いてる暇……ぁ」
ギューッ
ハーマイオニー「……いいのよ、ハニー」
ハニー「ぐすっ、あり、がと……ぅ、ぅぅぅ」
ハーマイオニー「……よしよし」
596: 2014/04/29(火) 02:00:09.26 ID:PxwpzMR10
ザクッ、ザクッ、ザクっ
ハーマイオニー「ハニー、本当にいいの?もう少しいても……」
ハニー「っ、あれ以上いても、泣くことしか出来ないわ。いいの、いいのよ……さっきも言ったけれど、パパとママはもっと――」
ハーマイオニー「どうしたの、ハニー?誰かいた?あぁ……考えてみたらあなたの両親の墓に花を手向けるマグルなんて、怪しすぎるわよね。もし、見張られていたら!」
ハニー「そうじゃ、なくて……ねぇ、ハーマイオニー……あそこを見て……『忠誠の術』は……パパとママが氏んで、消えてしまったのかしら」
ハーマイオニー「『忠誠の術』?なんの……あぁ……あれ……壊れた家……じゃあ」
ハニー「……」
ザクッザクッザクッ
ハニー「……わたしの、お家」
ハーマイオニー「……一部が壊されて、瓦礫に……どうして誰も立て直さなかったのかしら」
ハニー「……闇の魔術の傷と同じで、元には戻せないんじゃないかしら。出来るなら、ダンブルドアがやっているはずだもの……上の階の半分と、一階の一部の壁が、崩れ落ちてる……」
キィィッ
ハーマイオニー「マグルには見えないんでしょうね……ハニー、中には入らないほうがいいと思うわ。安全とは、言えなさそうだもの」
ハニー「分かってる。ちょっと……近づいて、見てみたいの。立って、触って、それで……っ!」
ザザザッ
グルグルグルグルッ!
ハーマイオニー「! 伸び放題だった生垣から、大きい掲示板が……あなたが門に触れたのがきっかけだったようね」
ハニー「……粋なことをしてくれるわ」
『1981年10月31日 この場所でリリーとジェームズ・ポッターが命を落とした
娘のハニーは「氏の呪い」を受けて生き残った唯一の魔法使いである
マグルの目に見えないこの家は
ポッター家の記念碑として、さらに
家族を引き裂いた暴力を忘れないために
廃墟のまま保存されている
スタンプ台はこちら→』
ハーマイオニー「不謹慎にも程があるでしょ誰よスタンプラリー企画したの」
ハーマイオニー「ハニー、本当にいいの?もう少しいても……」
ハニー「っ、あれ以上いても、泣くことしか出来ないわ。いいの、いいのよ……さっきも言ったけれど、パパとママはもっと――」
ハーマイオニー「どうしたの、ハニー?誰かいた?あぁ……考えてみたらあなたの両親の墓に花を手向けるマグルなんて、怪しすぎるわよね。もし、見張られていたら!」
ハニー「そうじゃ、なくて……ねぇ、ハーマイオニー……あそこを見て……『忠誠の術』は……パパとママが氏んで、消えてしまったのかしら」
ハーマイオニー「『忠誠の術』?なんの……あぁ……あれ……壊れた家……じゃあ」
ハニー「……」
ザクッザクッザクッ
ハニー「……わたしの、お家」
ハーマイオニー「……一部が壊されて、瓦礫に……どうして誰も立て直さなかったのかしら」
ハニー「……闇の魔術の傷と同じで、元には戻せないんじゃないかしら。出来るなら、ダンブルドアがやっているはずだもの……上の階の半分と、一階の一部の壁が、崩れ落ちてる……」
キィィッ
ハーマイオニー「マグルには見えないんでしょうね……ハニー、中には入らないほうがいいと思うわ。安全とは、言えなさそうだもの」
ハニー「分かってる。ちょっと……近づいて、見てみたいの。立って、触って、それで……っ!」
ザザザッ
グルグルグルグルッ!
ハーマイオニー「! 伸び放題だった生垣から、大きい掲示板が……あなたが門に触れたのがきっかけだったようね」
ハニー「……粋なことをしてくれるわ」
『1981年10月31日 この場所でリリーとジェームズ・ポッターが命を落とした
娘のハニーは「氏の呪い」を受けて生き残った唯一の魔法使いである
マグルの目に見えないこの家は
ポッター家の記念碑として、さらに
家族を引き裂いた暴力を忘れないために
廃墟のまま保存されている
スタンプ台はこちら→』
ハーマイオニー「不謹慎にも程があるでしょ誰よスタンプラリー企画したの」
598: 2014/04/29(火) 02:03:41.59 ID:PxwpzMR10
スタンプwwwww
599: 2014/04/29(火) 02:16:18.55 ID:PxwpzMR10
ハニー「全部集めると、首輪でも手にはいるのかしらね……」
ハーマイオニー「ハニー、怒っていいとこよこれは……そういえばさっきの銅像のところにも似たようなものがあったような……」
ハニー「いいのよ、パパとママのことを覚えてくれる人が訪ねてくれるなら、それで……それに」
ハーマイオニー「えぇ……あなたのこともね、ハニー。この掲示板の周りに書かれたのって……きっと、ここ最近ここを訪れた人たちのもの、だわ」
ハニー「……」
『ハニー、今どこにいるのか分からないけど、幸運を祈る』
『ハニー!これを読んだら、私たち、あなたのことをみんなで応援してるわ!』
『ハニー!君が勝つことに残りのシックルぜーんぶ賭けよう!さぁ、はったはった!』
『ハニー・ポッターよ永遠に!』
『ヒンヒン! ←ヒンヒン?ヒン! ←ヒン!ヒヒン!ヒンヒン! ←ヒ――』
ハーマイオニー「最後のは読めないわよ。読むもんですか」
ハニー「嬉しいわ、みんな……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「ねぇ、ハーマイオニー……さっきはあぁ言ったけれど、この家の中に、私が近づいた時だけ現れる何かで、剣を隠していたり……?」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハーマイオニー「……ありえないことではなさそうね……慎重に、探ってみましょうか」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「あいつが私に呪いをかけたのは、おそらく二階よ。だから……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハーマイオニー「えぇ、一階を中心に。そもそも二階はほとんど吹き飛ばされているから行き様がないけど……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ピタッ
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
「……」
ハニー「……ねぇ、ハーマイオニー……この家の門の前でピッタリ立ち止まってこっちを見てる、ってことは……あのおばあさんはただのマグル、ではないわよね?」
ハーマイオニー「えぇ……バチルダよ。バチルダ・バグショット。随分……やつれていらっしゃるけど」
バチルダ「…………」
ハーマイオニー「ハニー、怒っていいとこよこれは……そういえばさっきの銅像のところにも似たようなものがあったような……」
ハニー「いいのよ、パパとママのことを覚えてくれる人が訪ねてくれるなら、それで……それに」
ハーマイオニー「えぇ……あなたのこともね、ハニー。この掲示板の周りに書かれたのって……きっと、ここ最近ここを訪れた人たちのもの、だわ」
ハニー「……」
『ハニー、今どこにいるのか分からないけど、幸運を祈る』
『ハニー!これを読んだら、私たち、あなたのことをみんなで応援してるわ!』
『ハニー!君が勝つことに残りのシックルぜーんぶ賭けよう!さぁ、はったはった!』
『ハニー・ポッターよ永遠に!』
『ヒンヒン! ←ヒンヒン?ヒン! ←ヒン!ヒヒン!ヒンヒン! ←ヒ――』
ハーマイオニー「最後のは読めないわよ。読むもんですか」
ハニー「嬉しいわ、みんな……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「ねぇ、ハーマイオニー……さっきはあぁ言ったけれど、この家の中に、私が近づいた時だけ現れる何かで、剣を隠していたり……?」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハーマイオニー「……ありえないことではなさそうね……慎重に、探ってみましょうか」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハニー「あいつが私に呪いをかけたのは、おそらく二階よ。だから……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ハーマイオニー「えぇ、一階を中心に。そもそも二階はほとんど吹き飛ばされているから行き様がないけど……」
ザクッ、ザクッ、ザクッ
ピタッ
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
「……」
ハニー「……ねぇ、ハーマイオニー……この家の門の前でピッタリ立ち止まってこっちを見てる、ってことは……あのおばあさんはただのマグル、ではないわよね?」
ハーマイオニー「えぇ……バチルダよ。バチルダ・バグショット。随分……やつれていらっしゃるけど」
バチルダ「…………」
600: 2014/04/29(火) 02:39:28.63 ID:PxwpzMR10
ザクッ、ザクッ、ザクッ
バチルダ「……」
ハニー「……手招きされるまま、バチルダの行く方へ着いていっているけれど……あの人本当に大丈夫かしら」
ハーマイオニー「ご高齢、ということを踏まえても健康とは言えなさそうね……あの、バチルダ?バグショットさん?お手を貸しましょうか?」
バチルダ「……」ブンブン
ハニー「……いらない、ですって……うー」
ハーマイオニー「あんなに不安定な足取りなのに……ハニー?どうしたの?」
ハニー「ほら……あのロケット、今は私がかけているでしょう?なんだかね、さっきから……脈打つような……変な感覚が」
ハーマイオニー「何かを察知しているのかしら……代わりましょう、ここに着いてからずっとあなたがかけているもの」
ハニー「いいわよ、離れるまでは私で……それより、バチルダのお家みたいよ……荒れ果てているわね」
ハーマイオニー「……庭のお手入れをする人も、その暇も、なかったのかしら」
キィィッ
バチルダ「……」
クイッ、クイッ
ギイッ、ギイッ……
ハニー「……こっちにおいで、ですって……奥の部屋に、消えていったわ」
ハーマイオニー「……なんだか、変な臭いが……埃と……饐えた食べ物のような……ハニー、なんだかおかしい……変よ」
ハニー「いざとなったら、あんなおばあさんですもの。杖で……」
バチルダ「『こっちにおいで!』」シューッ、シューッ
ハーマイオニー「! い、今の、何!?」
ハニー「? バチルダが呼んだ声でしょう?やっと喋ったと思ったら、ぶしつけな態度ね。誰に物を言ってるのかしら、もう」
ハーマイオニー「???」
バチルダ「……」
ハニー「……手招きされるまま、バチルダの行く方へ着いていっているけれど……あの人本当に大丈夫かしら」
ハーマイオニー「ご高齢、ということを踏まえても健康とは言えなさそうね……あの、バチルダ?バグショットさん?お手を貸しましょうか?」
バチルダ「……」ブンブン
ハニー「……いらない、ですって……うー」
ハーマイオニー「あんなに不安定な足取りなのに……ハニー?どうしたの?」
ハニー「ほら……あのロケット、今は私がかけているでしょう?なんだかね、さっきから……脈打つような……変な感覚が」
ハーマイオニー「何かを察知しているのかしら……代わりましょう、ここに着いてからずっとあなたがかけているもの」
ハニー「いいわよ、離れるまでは私で……それより、バチルダのお家みたいよ……荒れ果てているわね」
ハーマイオニー「……庭のお手入れをする人も、その暇も、なかったのかしら」
キィィッ
バチルダ「……」
クイッ、クイッ
ギイッ、ギイッ……
ハニー「……こっちにおいで、ですって……奥の部屋に、消えていったわ」
ハーマイオニー「……なんだか、変な臭いが……埃と……饐えた食べ物のような……ハニー、なんだかおかしい……変よ」
ハニー「いざとなったら、あんなおばあさんですもの。杖で……」
バチルダ「『こっちにおいで!』」シューッ、シューッ
ハーマイオニー「! い、今の、何!?」
ハニー「? バチルダが呼んだ声でしょう?やっと喋ったと思ったら、ぶしつけな態度ね。誰に物を言ってるのかしら、もう」
ハーマイオニー「???」
601: 2014/04/29(火) 03:07:13.81 ID:PxwpzMR10
シュッ、シュッ
バチルダ「……」
シュッ、シュッ
ハニー「……ミセス?あー、ミス?バグショットさん?蝋燭に火をつけるなら、えぇ。私がやるわ。マッチを貸していただける?」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「真っ暗ですものね、この部屋……暖炉もずーっと、使っていないんじゃ……バグショットさん?あの、それまではどうやって、暖を……?」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「……だんまりだわ」
ハニー「ここと、ここ、っと。あとの蝋燭は……あら、たくさん写真立てが……ほとんど埃まみれで、見えないけれど」
ボッ
ハニー「これで、少しは見えるかしら?明るく……あか、る、く……バグショットさん!?ミセス・バグショット!?」
ハーマイオニー「!?ど、どうしたの、ハニー!?それが……大きな写真立て?」
ハニー「この男の人は、誰!?えぇ、ハーマイオニー!あいつよ!あいつがグレゴロビXチに問い詰めていた時――あいつが求めているものを、グレゴロビXチのところから盗みだした男!この写真の人!こいつだわ!」
ハーマイオニー「それって……!だ、ダンブルドアと、肩を組んだ写真が!ハニー!こっちにも!こっち、にも!」
ハニー「本当!?そんなにたくさ……あー」
ハーマイオニー「待って、こっちにも……えーっと、これ……あの、バグショットさん」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「……ご親戚に、ブラウン姓がいらっしゃらないかしら」
バチルダ「……」
シュッ、シュッ
ハニー「……ミセス?あー、ミス?バグショットさん?蝋燭に火をつけるなら、えぇ。私がやるわ。マッチを貸していただける?」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「真っ暗ですものね、この部屋……暖炉もずーっと、使っていないんじゃ……バグショットさん?あの、それまではどうやって、暖を……?」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「……だんまりだわ」
ハニー「ここと、ここ、っと。あとの蝋燭は……あら、たくさん写真立てが……ほとんど埃まみれで、見えないけれど」
ボッ
ハニー「これで、少しは見えるかしら?明るく……あか、る、く……バグショットさん!?ミセス・バグショット!?」
ハーマイオニー「!?ど、どうしたの、ハニー!?それが……大きな写真立て?」
ハニー「この男の人は、誰!?えぇ、ハーマイオニー!あいつよ!あいつがグレゴロビXチに問い詰めていた時――あいつが求めているものを、グレゴロビXチのところから盗みだした男!この写真の人!こいつだわ!」
ハーマイオニー「それって……!だ、ダンブルドアと、肩を組んだ写真が!ハニー!こっちにも!こっち、にも!」
ハニー「本当!?そんなにたくさ……あー」
ハーマイオニー「待って、こっちにも……えーっと、これ……あの、バグショットさん」
バチルダ「……」
ハーマイオニー「……ご親戚に、ブラウン姓がいらっしゃらないかしら」
602: 2014/04/29(火) 03:20:51.71 ID:PxwpzMR10
ハニー「バグショットさん、これは誰なの?」
バチルダ「……」
ハニー「教えて!これは――あなたは私たちにどうして一緒に来るよう言ったの?このことを教えるため?それとも……」
ハーマイオニー「ねぇ、ハニー……この人、本当に私たちだって分かっているのかしら……眼もうつろで……さっきから……」
ハニー「そうでないと、あの場に現れたのがおかしいじゃない?ねぇ、バグショットさん」
ハーマイオニー「……私たちに何か、話したいことがあったのですか?」
バチルダ「……」
クイッ、クイッ
ハニー「! 二階を指差して……一緒に来い、そういうこと?」
ハーマイオニー「いいわ、行きましょう」
バチルダ「……」
ブンブンッ
ハニー「……どうやら、私一人に来て欲しいみたい。ハーマイオニー、待っていれくれる?」
ハーマイオニー「……気をつけてね。その間、私、薪を探してくるわ。寒すぎるもの、この部屋……バチルダさん、なるべく早くお願いします」
バチルダ「……」
ハニー「……さっきみたいに少しでいいから、喋ればいいのに」
ハーマイオニー「……ハニー?」
バチルダ「……」
ハニー「教えて!これは――あなたは私たちにどうして一緒に来るよう言ったの?このことを教えるため?それとも……」
ハーマイオニー「ねぇ、ハニー……この人、本当に私たちだって分かっているのかしら……眼もうつろで……さっきから……」
ハニー「そうでないと、あの場に現れたのがおかしいじゃない?ねぇ、バグショットさん」
ハーマイオニー「……私たちに何か、話したいことがあったのですか?」
バチルダ「……」
クイッ、クイッ
ハニー「! 二階を指差して……一緒に来い、そういうこと?」
ハーマイオニー「いいわ、行きましょう」
バチルダ「……」
ブンブンッ
ハニー「……どうやら、私一人に来て欲しいみたい。ハーマイオニー、待っていれくれる?」
ハーマイオニー「……気をつけてね。その間、私、薪を探してくるわ。寒すぎるもの、この部屋……バチルダさん、なるべく早くお願いします」
バチルダ「……」
ハニー「……さっきみたいに少しでいいから、喋ればいいのに」
ハーマイオニー「……ハニー?」
603: 2014/04/29(火) 03:38:38.09 ID:PxwpzMR10
ガタッ、ガタッ
ガチャッ……
ハニー「……酷い、悪臭……ここ、バチルダの寝室かしら……ねぇ、あなた、バグショットさん?どうしてこんな暮らし……」
バチルダ「……」
ハニー「あぁ、ここも真っ暗だわ……『ルーモス、光よ!』これで……きゃっ!?」
バチルダ「……」
ハニー「い、いつの間にそんなに近くに……あの、バグショット――」
バチルダ『ポッターか?』シューッ、シューッ
ハニー『あぁ、やっと……そうよ』シューッ、シューッ
ハニー「(……何かしら……この人の近くだと……また、分霊箱……さっきより、はっきり……)」
ハニー『私に、何か渡すものがあるの?』シューッ、シューッ
バチルダ「……」
ハニー「……『無視は――」シューッ
ハニー「……」
ハニー「(何なの、かしら、この感覚――こんなに暗いのに、こんなにおかしな場所なのに――喜び?どういう……)」
ハニー『よく やった こいつを捕まえろ!』シューッ、シューッ
ハニー「……」
ハニー「……えっ?」
バチルダ「……」ニタァァァァッッ
ブチブチブチッ、ズルッ
ハニー「あっ……ぁ、バチルダの、首、が……」
ハーマイオニー「ハニー!!!ハニーーーー!!逃げて!!!バチルダはここで、氏んでるわ!!!それは!!!そこにいるのは!!!!」
ナギニ『つーーーかまーーーーえたぁああああああああ!!!』シューーーッ!シューーーーッ!
ハニー「っ、蛇語、あぁ、なんて……!っあ!!」
シュルシュルシュルッ!
ハーマイオニー「ハニー!?返事、して!ハニー!!」
ハニー「こい、つ……胸、に……からみ、ついて……あぁ」
ガチャッ……
ハニー「……酷い、悪臭……ここ、バチルダの寝室かしら……ねぇ、あなた、バグショットさん?どうしてこんな暮らし……」
バチルダ「……」
ハニー「あぁ、ここも真っ暗だわ……『ルーモス、光よ!』これで……きゃっ!?」
バチルダ「……」
ハニー「い、いつの間にそんなに近くに……あの、バグショット――」
バチルダ『ポッターか?』シューッ、シューッ
ハニー『あぁ、やっと……そうよ』シューッ、シューッ
ハニー「(……何かしら……この人の近くだと……また、分霊箱……さっきより、はっきり……)」
ハニー『私に、何か渡すものがあるの?』シューッ、シューッ
バチルダ「……」
ハニー「……『無視は――」シューッ
ハニー「……」
ハニー「(何なの、かしら、この感覚――こんなに暗いのに、こんなにおかしな場所なのに――喜び?どういう……)」
ハニー『よく やった こいつを捕まえろ!』シューッ、シューッ
ハニー「……」
ハニー「……えっ?」
バチルダ「……」ニタァァァァッッ
ブチブチブチッ、ズルッ
ハニー「あっ……ぁ、バチルダの、首、が……」
ハーマイオニー「ハニー!!!ハニーーーー!!逃げて!!!バチルダはここで、氏んでるわ!!!それは!!!そこにいるのは!!!!」
ナギニ『つーーーかまーーーーえたぁああああああああ!!!』シューーーッ!シューーーーッ!
ハニー「っ、蛇語、あぁ、なんて……!っあ!!」
シュルシュルシュルッ!
ハーマイオニー「ハニー!?返事、して!ハニー!!」
ハニー「こい、つ……胸、に……からみ、ついて……あぁ」
605: 2014/04/29(火) 04:02:49.51 ID:vHvXmJ4P0
ハニー「息、が……っ、くっ」
ハニー『そぉぉうだ こいつを 捕まえろ』シューッ、シューッ
ナギニ『はーい!』シューッシューッ
ハニー「あぁ……なに、これ……気が、遠、く……額……痛……」
ハニー「遠く……どこ、か、遠い……空」
ハニー「飛んでる……近づいて……捕まえた……ナギニには……褒美を」
バーンッ!
ハーマイオニー「ハニ――あぁ!!!」
ナギニ『!』
シュルシュルッ! バッ!!
ハニー「かっ、はっ、ほ、どけ……ハーマイオニー!!避け、て……!」
ハーマイオニー「っ、『ステューピファイ!!』」
ナギニ『痛い!!』シューッシューッ!
バーンッ!
ハニー「っ、あっちの壁に、吹き飛んで、いったわね……は、ハーマイ、オニー……」
ハーマイオニー「ハニー!ハニー!大丈夫!?立てる!?」
ハニー「えぇ、それより、それより、逃げなきゃ、あいつが来る、ハーマイオニー!あいつが、来るの!飛んで、こっちに来る!!」
ハーマイオニー「あい、つ……?」
ハニー「あぁ……『あと、少しだ あの場で 今度こそ あの娘の命を ナギニよ 捕らえておけ』シューッ、シューッ
ナギニ『むーっ!怒った!僕怒った!』シューッ、シューッ
ハーマイオニー「っ、あの蛇、失神呪文も効かないのね……」
ハニー『そぉぉうだ こいつを 捕まえろ』シューッ、シューッ
ナギニ『はーい!』シューッシューッ
ハニー「あぁ……なに、これ……気が、遠、く……額……痛……」
ハニー「遠く……どこ、か、遠い……空」
ハニー「飛んでる……近づいて……捕まえた……ナギニには……褒美を」
バーンッ!
ハーマイオニー「ハニ――あぁ!!!」
ナギニ『!』
シュルシュルッ! バッ!!
ハニー「かっ、はっ、ほ、どけ……ハーマイオニー!!避け、て……!」
ハーマイオニー「っ、『ステューピファイ!!』」
ナギニ『痛い!!』シューッシューッ!
バーンッ!
ハニー「っ、あっちの壁に、吹き飛んで、いったわね……は、ハーマイ、オニー……」
ハーマイオニー「ハニー!ハニー!大丈夫!?立てる!?」
ハニー「えぇ、それより、それより、逃げなきゃ、あいつが来る、ハーマイオニー!あいつが、来るの!飛んで、こっちに来る!!」
ハーマイオニー「あい、つ……?」
ハニー「あぁ……『あと、少しだ あの場で 今度こそ あの娘の命を ナギニよ 捕らえておけ』シューッ、シューッ
ナギニ『むーっ!怒った!僕怒った!』シューッ、シューッ
ハーマイオニー「っ、あの蛇、失神呪文も効かないのね……」
606: 2014/04/29(火) 04:14:12.95 ID:vHvXmJ4P0
ハニー「っ、逃げ、ましょう……ハーマイオニー、逃げ……痛い、額が、額が、割れる……あぁっ!」
ハーマイオニー「えぇ、ハニー!掴まって!」
パリィイイン!
バリィイイン!
バキバキバキッ!
ハーマイオニー「っ、あの蛇、部屋中の家具をなぎ倒して、こっちに……じゃぁ、これよ!!『コンフリンゴ!!』」
ボガァアアアアアン!!
ナギニ『!!』
ハニー「っ、あぁっ、ハーマイオニー!外、外へ!あの、窓から!早く……熱っ、爆発、火、何をしている ナギニは 小娘は」
ハーマイオニー「あっ、や、やりす……ハニー!」
バリィィンッ!
バチンッ!
グルグルグルグル……
ハニー「あぁ、『姿くらまし』を……ぁ」
ハニー「ああぁ」
ハニー「額……傷……割れ……」
ハニー「っ、ぁ…・・・あああああああ」
ハニー「――」
『どこだ!どこへ、行った!』
ナギニ『窓!ご主人様!窓!窓に!僕頑張ったのに!頑張ったのに!』シューッシューッ!
『またも 逃がすだと!? この場で! この村で』
『俺様が この俺様があああああああ!!!またも、あの小娘を!!!』
ハニー「あぁ、あっっ、あぁああああああああああ!!」
ハーマイオニー「っ、ハニー、ハニー!?しっかり、ハニー!?」
ハーマイオニー「えぇ、ハニー!掴まって!」
パリィイイン!
バリィイイン!
バキバキバキッ!
ハーマイオニー「っ、あの蛇、部屋中の家具をなぎ倒して、こっちに……じゃぁ、これよ!!『コンフリンゴ!!』」
ボガァアアアアアン!!
ナギニ『!!』
ハニー「っ、あぁっ、ハーマイオニー!外、外へ!あの、窓から!早く……熱っ、爆発、火、何をしている ナギニは 小娘は」
ハーマイオニー「あっ、や、やりす……ハニー!」
バリィィンッ!
バチンッ!
グルグルグルグル……
ハニー「あぁ、『姿くらまし』を……ぁ」
ハニー「ああぁ」
ハニー「額……傷……割れ……」
ハニー「っ、ぁ…・・・あああああああ」
ハニー「――」
『どこだ!どこへ、行った!』
ナギニ『窓!ご主人様!窓!窓に!僕頑張ったのに!頑張ったのに!』シューッシューッ!
『またも 逃がすだと!? この場で! この村で』
『俺様が この俺様があああああああ!!!またも、あの小娘を!!!』
ハニー「あぁ、あっっ、あぁああああああああああ!!」
ハーマイオニー「っ、ハニー、ハニー!?しっかり、ハニー!?」
610: 2014/04/29(火) 04:39:14.96 ID:vHvXmJ4P0
ハニー「――」
『またも、この場所で! 前回取り逃がした、この場所で!』
『あの家が見えるこの場所で なんたる屈辱 俺様の眼前で』
『そうだ あ奴らは ポッターは 小娘は そして』
『ジェームズ・ポッター 憎い、あの男にも 何度も それをまたあの小娘に 何度、俺様を怒らせれば』
『何度、俺様の 邪魔を――』
――
『人狼が魔法使いの暮らしに溶け込むことなど不可能だ リーマス・ルーピン こちら側に来い お前は俺様たちと同類で――』
ジェームズ『ふざけるのはあなたのその面と馬鹿らしいプレティーン全開な名前だけにすればどうだい、この蛇面不審者』
ジェームズ『愚かで弱虫で闇しか逃げ場が無かったあなたが、この僕の友人を同類と思うだなんて虫酸が走る。黙れ。口をつぐめ。中指ついて土下座してさっさと闇に消えるといい』
――
『俺様と組め ジェームズ・ポッター』
ジェームズ『ヒトモドキなのは見た目だけかと思ったら、頭まで蛇並みか?何度だって言ってやる、僕はあなたとは違う。闇に逃げる道連れなら、もっと弱い奴を誘えばどうだ?」
――
『万事休すだ、ポッター 氏に頭を垂れる、準備はいいな?』
ジェームズ「どうかな――ん、なっ!?」
ブロロロロッ!バーーーンッ!
リリー『見つけた!!やっと見つけたわよ、この、この!!』
ジェームズ『り、リリー!?どうして!シリウスに、君のことを見張っておくよう、頼んだはずで――』
リリー『そこのサイドカーで伸びてる駄犬がなんですって!?』
ジェームズ『……友よ』
リリー『それより!あなたよ!あなたのことよ、ジェームズ・ポッター!私を置いて!何も言わず!この状況はどういうこと!情けない!敵に囲まれて!?ヴォルデモートの御前だなんて、どうして誘ってくれないのか不思議ね!!』
ジェームズ『っ、君をこんなところに連れてこられるわけないだろう!これは僕の戦いだ!こいつは、僕は、君を――』
リリー『逃げるな!!』
ジェームズ『!』
リリー『私はとっくに決めてるわよ!逃げないわよ!あなたの隣から!!逃げてやらない!!』
リリー『――男なら、愛する命、二つくらい!守りきってみせなさい!ジェームズ!!』
ジェームズ『それって――』
ジェームズ『それ、って――?』
リリー『……後見人は、頼りないけどそこのあなたの友人で、いいかしら?』
ジェームズ『……』
『茶番は終わりだ、ポッター……っ!!?』
ジェームズ『あぁ、ヴォルデモート卿。あなたはとても不幸だ』
ジェームズ『だって、僕は今、この瞬間――』
ジェームズ『世界最強の魔法使いになってしまったんだから』
――――
『またも、この場所で! 前回取り逃がした、この場所で!』
『あの家が見えるこの場所で なんたる屈辱 俺様の眼前で』
『そうだ あ奴らは ポッターは 小娘は そして』
『ジェームズ・ポッター 憎い、あの男にも 何度も それをまたあの小娘に 何度、俺様を怒らせれば』
『何度、俺様の 邪魔を――』
――
『人狼が魔法使いの暮らしに溶け込むことなど不可能だ リーマス・ルーピン こちら側に来い お前は俺様たちと同類で――』
ジェームズ『ふざけるのはあなたのその面と馬鹿らしいプレティーン全開な名前だけにすればどうだい、この蛇面不審者』
ジェームズ『愚かで弱虫で闇しか逃げ場が無かったあなたが、この僕の友人を同類と思うだなんて虫酸が走る。黙れ。口をつぐめ。中指ついて土下座してさっさと闇に消えるといい』
――
『俺様と組め ジェームズ・ポッター』
ジェームズ『ヒトモドキなのは見た目だけかと思ったら、頭まで蛇並みか?何度だって言ってやる、僕はあなたとは違う。闇に逃げる道連れなら、もっと弱い奴を誘えばどうだ?」
――
『万事休すだ、ポッター 氏に頭を垂れる、準備はいいな?』
ジェームズ「どうかな――ん、なっ!?」
ブロロロロッ!バーーーンッ!
リリー『見つけた!!やっと見つけたわよ、この、この!!』
ジェームズ『り、リリー!?どうして!シリウスに、君のことを見張っておくよう、頼んだはずで――』
リリー『そこのサイドカーで伸びてる駄犬がなんですって!?』
ジェームズ『……友よ』
リリー『それより!あなたよ!あなたのことよ、ジェームズ・ポッター!私を置いて!何も言わず!この状況はどういうこと!情けない!敵に囲まれて!?ヴォルデモートの御前だなんて、どうして誘ってくれないのか不思議ね!!』
ジェームズ『っ、君をこんなところに連れてこられるわけないだろう!これは僕の戦いだ!こいつは、僕は、君を――』
リリー『逃げるな!!』
ジェームズ『!』
リリー『私はとっくに決めてるわよ!逃げないわよ!あなたの隣から!!逃げてやらない!!』
リリー『――男なら、愛する命、二つくらい!守りきってみせなさい!ジェームズ!!』
ジェームズ『それって――』
ジェームズ『それ、って――?』
リリー『……後見人は、頼りないけどそこのあなたの友人で、いいかしら?』
ジェームズ『……』
『茶番は終わりだ、ポッター……っ!!?』
ジェームズ『あぁ、ヴォルデモート卿。あなたはとても不幸だ』
ジェームズ『だって、僕は今、この瞬間――』
ジェームズ『世界最強の魔法使いになってしまったんだから』
――――
615: 2014/04/29(火) 05:01:28.84 ID:YYQDzrDw0
ハニー「――」
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん [ピーーー]のは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん [ピーーー]のは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
616: 2014/04/29(火) 05:02:38.04 ID:YYQDzrDw0
ハニー「――」
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん [ピーーー]のは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん [ピーーー]のは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
617: 2014/04/29(火) 05:03:37.51 ID:YYQDzrDw0
ハニー「――」
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん 頃すのは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
『そして あの夜』
『俺様が氏に限りなく近づいたその夜 肉体が引き裂かれる耐え難い痛みを受けた晩』
『全てが片付くはずだった あの夜』
『全てが始まってしまった 俺様の苦痛の始まりの あの夜』
――
『ゴドリックの谷 ここにおったとは ダンブルドアのお膝元 なるほど』
『あぁ この感覚 この時を待ち望んでいた 俺様を何度も煩わせた者共』
『小うるさいマグルどもも 今日は目に入らん 頃すのは容易い だが』
『今日の頃しは もっと極上のもののために 取っておくとしよう』
ザッ、ザッ、ザッ
『「忠誠の術」は 既に破られた』
『通りの 外れ あの生垣はなんだ?』
『「地図になかった」あの家はなんだ?』
『そうだ やっと 見つけたぞ』
ジェームズ『天使だ!天使がいる!我が家に天使が二人もいる!』
リリー『ジェームズ、うるさい。ハニーが起きるでしょ』
キィィッ
ジェームズ『そうしたら僕が目一杯遊んであげるだけだけれどね。さぁ、ハニー?僕の天使?あぁ、こんな野暮なものは置いてしまおう』
ポイッ
『どこまでも 愚かだな 不抜けたか、ポッター 杖を手放すとは』
バーーーーーンッ!!!!!バラバラバラバラバラッ……
619: 2014/04/29(火) 05:19:53.58 ID:YYQDzrDw0
ジェームズ『ゴホッ、ゴッ、ホッ……リリー、ハニーを連れて上へ!あいつだ!あいつが、来たんだ!』
リリー『っ、ジェームズ……!杖が……!』
ジェームズ『行け!その顔はなんだ?僕を誰だと思ってる?あぁ、あいつは僕が食い止める!行け!』
リリー『ジェームズ、私――』
ジェームズ『あぁ』
リリー『っ、わたし、絶対後悔しない!後悔、しないわ!!ジェームズ、愛してる!』
タタタタタタタッ……
ジェームズ『……あぁ、僕だって、って、答えも聞かず、行っちゃうんだもんな』
ジェームズ『聞くまでもないからか。それで?』
ジェームズ『誰が来たのかは、聞くまでもないよな。僕らの家の居間を吹き飛ばしてくれた下世話な奴の名前なんて』
『終わりだ ポッター』
ジェームズ『会話のクァッフルをちゃんと受け取ればどうだ、ヴォルデモート卿。やっぱり、あなたか……驚いた、どうやって「忠誠の術」を破ったんだ?ダンブルドアの渾身の策だったのに』
『それは、貴様がよく分かっているはずだろう? なぁ ワームテール』
ジェームズ『……』
スッ
チチチッ!チーッ、チチッ!!
ジェームズ『……彼を放せ』
『ほう? 自らの命乞いでなくて、よいのか?』
ジェームズ『いいから放すんだ。ピーター、逃げろ!絶対に見つかるな!シリウスと、リーマスに――!』
チチーーッ!?チチーッ!!
『いいだろう、この席には こやつはふさわしくない ワームテール、俺様の帰りを待つのだ』
ポトッ
ダダダダダダダダダッ!
ジェームズ『……』
『お優しいことだな、ポッター? 裏切った男にも情けをかけるか? そのくだらん友情が、貴様を追い詰めたと言うのに』
ジェームズ『なに、彼の勇気を讃えたくてね。この僕を裏切るなんて、とんでもない勇者だよ、そうだろ?』
『違いない さぁ 終わりだ』
ジェームズ『どうかな』
『アバダ――』
ジェームズ『僕にとっては』
『――ケダブラ!』
ジェームズ『はじまりで――』
バーーーーーン!
バタッ
ジェームズ『』
『なんとも容易い なんともあっけない 氏は全ての終わり そうだろう、ポッター? 永遠に、己が愚かさを嘆くが良い』
リリー『っ、ジェームズ……!杖が……!』
ジェームズ『行け!その顔はなんだ?僕を誰だと思ってる?あぁ、あいつは僕が食い止める!行け!』
リリー『ジェームズ、私――』
ジェームズ『あぁ』
リリー『っ、わたし、絶対後悔しない!後悔、しないわ!!ジェームズ、愛してる!』
タタタタタタタッ……
ジェームズ『……あぁ、僕だって、って、答えも聞かず、行っちゃうんだもんな』
ジェームズ『聞くまでもないからか。それで?』
ジェームズ『誰が来たのかは、聞くまでもないよな。僕らの家の居間を吹き飛ばしてくれた下世話な奴の名前なんて』
『終わりだ ポッター』
ジェームズ『会話のクァッフルをちゃんと受け取ればどうだ、ヴォルデモート卿。やっぱり、あなたか……驚いた、どうやって「忠誠の術」を破ったんだ?ダンブルドアの渾身の策だったのに』
『それは、貴様がよく分かっているはずだろう? なぁ ワームテール』
ジェームズ『……』
スッ
チチチッ!チーッ、チチッ!!
ジェームズ『……彼を放せ』
『ほう? 自らの命乞いでなくて、よいのか?』
ジェームズ『いいから放すんだ。ピーター、逃げろ!絶対に見つかるな!シリウスと、リーマスに――!』
チチーーッ!?チチーッ!!
『いいだろう、この席には こやつはふさわしくない ワームテール、俺様の帰りを待つのだ』
ポトッ
ダダダダダダダダダッ!
ジェームズ『……』
『お優しいことだな、ポッター? 裏切った男にも情けをかけるか? そのくだらん友情が、貴様を追い詰めたと言うのに』
ジェームズ『なに、彼の勇気を讃えたくてね。この僕を裏切るなんて、とんでもない勇者だよ、そうだろ?』
『違いない さぁ 終わりだ』
ジェームズ『どうかな』
『アバダ――』
ジェームズ『僕にとっては』
『――ケダブラ!』
ジェームズ『はじまりで――』
バーーーーーン!
バタッ
ジェームズ『』
『なんとも容易い なんともあっけない 氏は全ての終わり そうだろう、ポッター? 永遠に、己が愚かさを嘆くが良い』
620: 2014/04/29(火) 05:34:42.72 ID:YYQDzrDw0
リリー『あぁ、どうか――ハニーだけは!ハニーだけは!お願い!』
『どけ!バカな女め 退けば殺さないと言っている』
リリー『お願い、お願い!ハニーだけは!私が、私が代わりに……!』
『これが最後の忠告だぞ どくんだ!』
リリー『私を頃して!だから、ハニーだけは許して!私は、どうなっても構わない――!』
『されば 貴様も 諸共 頃すまでよ 「アバダケダブラ!」』
バーンッ!!
リリー『』
『……愚かな 氏ぬ必要は無かったと何度言ったか ヴォルデモート卿は約束を守るのだ 今回は 仕方あるまい』
『さて』
ハニー『ふぇ、ぇぇぇっ、ぇぇぇぇ!ぇえぇええぇぇぇ!!』
『これが、俺様の脅威になるだと? こんな赤子が ベッドの中で泣き喚く あの孤児院のうるさいガキどもと変わらぬような これが』
『なんたる屈辱 だが それも全て滅びる』
『さぁ お辞儀もできん貴様には もはや話す言葉も無い』
『「アバダ ケダブラ」』
バーーーーン!!
――
『俺様は 無になった あらゆる苦痛がいつまでも続く 無に』
『俺様が 敗北の記憶に 突きつけられるとは』
『なんたる苦痛 屈辱が 俺様の企てを どいつも、こいつも』
『どいつも こいつも』
『――この写真は なんだ』
『この 男 は』
ハニー「駄目、あぁ、あの写真、落として……パパ、ママ……駄目」
ハーマイオニー「ハニー、ハニー!あぁ、意識が戻ったのかと思ったらまたうなされて……ハニー!……んっ……」
ハニー「……んっ、っは……あぁ……ハーマイ、オニー……?」
ハーマイオニー「気がついた?良かった……あなた、随分眠っていたのよ」
ハニー「そう……とっても、いい、目覚めだわ……見ていたものが、吹き飛ぶくらに、ね」
『どけ!バカな女め 退けば殺さないと言っている』
リリー『お願い、お願い!ハニーだけは!私が、私が代わりに……!』
『これが最後の忠告だぞ どくんだ!』
リリー『私を頃して!だから、ハニーだけは許して!私は、どうなっても構わない――!』
『されば 貴様も 諸共 頃すまでよ 「アバダケダブラ!」』
バーンッ!!
リリー『』
『……愚かな 氏ぬ必要は無かったと何度言ったか ヴォルデモート卿は約束を守るのだ 今回は 仕方あるまい』
『さて』
ハニー『ふぇ、ぇぇぇっ、ぇぇぇぇ!ぇえぇええぇぇぇ!!』
『これが、俺様の脅威になるだと? こんな赤子が ベッドの中で泣き喚く あの孤児院のうるさいガキどもと変わらぬような これが』
『なんたる屈辱 だが それも全て滅びる』
『さぁ お辞儀もできん貴様には もはや話す言葉も無い』
『「アバダ ケダブラ」』
バーーーーン!!
――
『俺様は 無になった あらゆる苦痛がいつまでも続く 無に』
『俺様が 敗北の記憶に 突きつけられるとは』
『なんたる苦痛 屈辱が 俺様の企てを どいつも、こいつも』
『どいつも こいつも』
『――この写真は なんだ』
『この 男 は』
ハニー「駄目、あぁ、あの写真、落として……パパ、ママ……駄目」
ハーマイオニー「ハニー、ハニー!あぁ、意識が戻ったのかと思ったらまたうなされて……ハニー!……んっ……」
ハニー「……んっ、っは……あぁ……ハーマイ、オニー……?」
ハーマイオニー「気がついた?良かった……あなた、随分眠っていたのよ」
ハニー「そう……とっても、いい、目覚めだわ……見ていたものが、吹き飛ぶくらに、ね」
621: 2014/04/29(火) 05:50:17.80 ID:YYQDzrDw0
ハニー「逃げおおせた、のね……本当に、危機一髪だったわ。あいつは……あいつは、私たちが窓から飛び出した次の瞬間、あの部屋にたどり着いたのよ」
ハーマイオニー「まるで見ていたかのようにそんな……えぇ、危なかった。その後も大変だったわ……分霊箱が、あなたからひきはがせなくて」
ハニー「はがせなかった……?」
ハーマイオニー「あなたの胸の下あたりに、張り付いていたの……ごめんなさい、綺麗に切断しようと思ったんだけど……痣が、残ったわ……ごめんなさい、あなたの綺麗な肌に……」
ハニー「いいのよ、そうしてくれなかったら今頃、私……けれど、そうね。後で違う痣でお返しはするわ」
ハーマイオニー「望むところよ……分霊箱は、しばらくバッグに置いておきましょう。本当に危険だわ……分かっていたことだけど」
ハニー「……ゴドリックの谷も、ね。罠が絶対に仕掛けられてるって、分かっていたのに……ごめんなさい」
ハーマイオニー「私も同意した上で行ったんだもの、謝らないで……それじゃ、あの蛇は……バチルダの、中から……?」
ハニー「えぇ……そう、ずっとバチルダの声だと思ってたのは、蛇語だったんだわ……全然、気づかなかった。もう」
ハーマイオニー「どうりであなたにだけ聞こえたのね……あの家の様子、それに、うー、本物のバチルダの、その、遺体からみて……かなり前から、待ち伏せていたみたい」
ハニー「……ハーマイオニー、いやなものを見たわね。それに……私が眠ってる間、ずっと見張りをしていてくれたんでしょう?休んで。私の杖はどこ?」
ハーマイオニー「いいえ、すぐにこれからどうするかを話し合わなk……あ、あ、そ、そうね……ちょっと、そうね……眠っていようかしら、三日くらい」
ハニー「? 途中で無理やりでも起こしてあげるけれど……あら?ハーマイオニー?私の、杖は……?」
ハーマイオニー「……」
ハニー「私の……わたしの」
ハーマイオニー「……ごめんなさい、ごめんなさい、ハニー……」
ハニー「杖……あぁ」
スッ
カタカタッ
ハーマイオニー「あの、爆発呪文……私、無我夢中で……そこらじゅうに跳ねたのを、覚えてる?その時……あ、あぁ、ハニー……なんて、私……」
ハニー「あなたは、あなたに出来る最良のことをしたわ。気に、しないで……けれど」
杖/豚「」
ハニー「……これから……どうすれば、いいのかしら」
ハーマイオニー「ごめんなさい、ごめ……きゃぁ!?っちょ、ハニー!謝らせてよ、あやま、あぁ、そんな、あぁ、あの時の箒での喧嘩も私が悪くて、その、後は、あぁ……」
杖/豚「」カタカタッ、カタッ
ハーマイオニー「まるで見ていたかのようにそんな……えぇ、危なかった。その後も大変だったわ……分霊箱が、あなたからひきはがせなくて」
ハニー「はがせなかった……?」
ハーマイオニー「あなたの胸の下あたりに、張り付いていたの……ごめんなさい、綺麗に切断しようと思ったんだけど……痣が、残ったわ……ごめんなさい、あなたの綺麗な肌に……」
ハニー「いいのよ、そうしてくれなかったら今頃、私……けれど、そうね。後で違う痣でお返しはするわ」
ハーマイオニー「望むところよ……分霊箱は、しばらくバッグに置いておきましょう。本当に危険だわ……分かっていたことだけど」
ハニー「……ゴドリックの谷も、ね。罠が絶対に仕掛けられてるって、分かっていたのに……ごめんなさい」
ハーマイオニー「私も同意した上で行ったんだもの、謝らないで……それじゃ、あの蛇は……バチルダの、中から……?」
ハニー「えぇ……そう、ずっとバチルダの声だと思ってたのは、蛇語だったんだわ……全然、気づかなかった。もう」
ハーマイオニー「どうりであなたにだけ聞こえたのね……あの家の様子、それに、うー、本物のバチルダの、その、遺体からみて……かなり前から、待ち伏せていたみたい」
ハニー「……ハーマイオニー、いやなものを見たわね。それに……私が眠ってる間、ずっと見張りをしていてくれたんでしょう?休んで。私の杖はどこ?」
ハーマイオニー「いいえ、すぐにこれからどうするかを話し合わなk……あ、あ、そ、そうね……ちょっと、そうね……眠っていようかしら、三日くらい」
ハニー「? 途中で無理やりでも起こしてあげるけれど……あら?ハーマイオニー?私の、杖は……?」
ハーマイオニー「……」
ハニー「私の……わたしの」
ハーマイオニー「……ごめんなさい、ごめんなさい、ハニー……」
ハニー「杖……あぁ」
スッ
カタカタッ
ハーマイオニー「あの、爆発呪文……私、無我夢中で……そこらじゅうに跳ねたのを、覚えてる?その時……あ、あぁ、ハニー……なんて、私……」
ハニー「あなたは、あなたに出来る最良のことをしたわ。気に、しないで……けれど」
杖/豚「」
ハニー「……これから……どうすれば、いいのかしら」
ハーマイオニー「ごめんなさい、ごめ……きゃぁ!?っちょ、ハニー!謝らせてよ、あやま、あぁ、そんな、あぁ、あの時の箒での喧嘩も私が悪くて、その、後は、あぁ……」
杖/豚「」カタカタッ、カタッ
626: 2014/04/29(火) 08:55:06.84 ID:u/BrDdyn0
チュンチュンッ
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ハニー「……」
ガサガサッ
ハニー「……私の、杖」
ハニー「……今までのどんな傷より、怪我より……痛手だわ。えぇ、ハーマイオニーは、悪くないけれど」
ハニー「……この杖は、ただの杖じゃない」
ハニー「あいつとの、兄弟杖で……同じ芯を、使っていて」
ハニー「これまで何度も、あいつの杖と繋がったり……居場所を突き止めたり……金色の炎を吹き出したりした、優秀な……豚だったわ」
ハニー「……他の杖じゃ、こんなことできっこない。理屈は、分からないけれど……確信があるわ」
ハニー「……オリバンダーなら……直せる、かしら」
ハニー「……どこにいるのかも、わからないけれど」
ハニー「……『アクシオ、ハーマイオニーのバッグ』」
ググッ、ヘタッ、パサッ
ドサッ
ハニー「ほとんど、反応しないわね。あぁ……あら?」
ハニー「椅子から倒れ落ちたハーマイオニーのバッグから、いけないわ。本が、飛び出て……」
ハニー「……」
ハニー「『アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘』???」
ハーマイオニー「スーッ、スーッ」
ハニー「……」
ガサガサッ
ハニー「……私の、杖」
ハニー「……今までのどんな傷より、怪我より……痛手だわ。えぇ、ハーマイオニーは、悪くないけれど」
ハニー「……この杖は、ただの杖じゃない」
ハニー「あいつとの、兄弟杖で……同じ芯を、使っていて」
ハニー「これまで何度も、あいつの杖と繋がったり……居場所を突き止めたり……金色の炎を吹き出したりした、優秀な……豚だったわ」
ハニー「……他の杖じゃ、こんなことできっこない。理屈は、分からないけれど……確信があるわ」
ハニー「……オリバンダーなら……直せる、かしら」
ハニー「……どこにいるのかも、わからないけれど」
ハニー「……『アクシオ、ハーマイオニーのバッグ』」
ググッ、ヘタッ、パサッ
ドサッ
ハニー「ほとんど、反応しないわね。あぁ……あら?」
ハニー「椅子から倒れ落ちたハーマイオニーのバッグから、いけないわ。本が、飛び出て……」
ハニー「……」
ハニー「『アルバス・ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘』???」
627: 2014/04/29(火) 09:04:52.31 ID:u/BrDdyn0
ハーマイオニー「ふーっ、ふーっ、ねぇ、ハニー、あのね、起こすときは、ふーっ、普通に、起していただけない?」
ハニー「昨日のあなたの真似をしただけよ。それで……どこで、これを?」
ハーマイオニー「あぁ……バチルダの家に、置いてあったの。リータ・スキーターのメモ書きと一緒にね。『ありがとざんした』って……まだ一度も開かれていないようだったわ」
ハニー「取材に答えて、この本が送られてくる頃にはもう……ということね……ねぇ、ハーマイオニー……もし、バチルダが」
ハーマイオニー「……あの写真を、リータに提供していたら。えぇ、私もそれが気になって、この本を開いたの。あなたが、『あの人』がグレゴロビXチの記憶で見たって言っていた、男の写真……ずっと後ろの、ページよ……」
パラパラパラッ
ハーマイオニー「……ハニー、まず言っておきたいの。これを書いたのはリータだし、それに、ダンブルドア本人にしか分からない理由も、きっと……」
ハニー「いいから、見せて。どの……あぁ、ダンブルドアとあの男が、ことさら仲が良さそうに写ってるわね。バチルダって、本当……ほん、と……」
ハニー「……」
『アルバス・ダンブルドア 母親の氏後まもなく 友人の ゲラート・グリンデルバルドと 大笑いする様子』
ハニー「グリンデルバルド……グリ、グリンデルバルド……!?」
ハーマイオニー「一番の隠し玉は、これだったんだわ……この章に詳しく、書いてあるみたい……『より大きな善のために』」
ハニー「……」
パラパラパラッ
ハニー「昨日のあなたの真似をしただけよ。それで……どこで、これを?」
ハーマイオニー「あぁ……バチルダの家に、置いてあったの。リータ・スキーターのメモ書きと一緒にね。『ありがとざんした』って……まだ一度も開かれていないようだったわ」
ハニー「取材に答えて、この本が送られてくる頃にはもう……ということね……ねぇ、ハーマイオニー……もし、バチルダが」
ハーマイオニー「……あの写真を、リータに提供していたら。えぇ、私もそれが気になって、この本を開いたの。あなたが、『あの人』がグレゴロビXチの記憶で見たって言っていた、男の写真……ずっと後ろの、ページよ……」
パラパラパラッ
ハーマイオニー「……ハニー、まず言っておきたいの。これを書いたのはリータだし、それに、ダンブルドア本人にしか分からない理由も、きっと……」
ハニー「いいから、見せて。どの……あぁ、ダンブルドアとあの男が、ことさら仲が良さそうに写ってるわね。バチルダって、本当……ほん、と……」
ハニー「……」
『アルバス・ダンブルドア 母親の氏後まもなく 友人の ゲラート・グリンデルバルドと 大笑いする様子』
ハニー「グリンデルバルド……グリ、グリンデルバルド……!?」
ハーマイオニー「一番の隠し玉は、これだったんだわ……この章に詳しく、書いてあるみたい……『より大きな善のために』」
ハニー「……」
パラパラパラッ
628: 2014/04/29(火) 09:40:35.57 ID:u/BrDdyn0
『十八歳の誕生日が近づき、アルバス・ダンブルドアは魔法界のあらゆる栄誉に輝いてホグワーツを卒業した』
『首席、監督生、バーナバス・フィンクリー賞、ウィゼンガモット最高裁英国青年代表、カイロにおける国際錬金術会議における革新的論文の金賞受賞、エトセトラ、エトセトラ……』
ハニー「……」
『のろまながらも献身的なドージと共に伝統の卒業世界旅行に向かう寸前のことである。二人の若者が旅立つ準備をしていたギリシャに、一羽のふくろうがダンブルドアの母、ケンドラの訃報を運んできた』
『のろまなドジのドージが悲劇的で感傷的で同情を煽るその当時の一文を公開しているとおり、ダンブルドアはすぐさま旅行を中止し、ゴドリックの谷に戻ることとなる』
『母がいなくなり面倒をみなければならなくなった、弟アバーフォースと、妹ケンドラのためである』
『しかし、実際のところ、彼はどれだけ弟妹の面倒をみていたのであろうか。近隣の住民は語る』
『「アバーフォースはあれくれで、あの頃はそれが一際だった!なんどヤギの糞を投げつけられたことか!アルバスの弟でなかったら、あんなのは谷から追い出してやったのに! アルバスのためにも、それが良かったかもしれない。あの二人が並んで歩いているところなんて、一度も見たことがなかったよ」』
『弟をなだめもせず、ダンブルドアは何をしていたのであろうか?』
『そう、先の章でも触れた、妹、アリアナの監禁に勤めていたのである』
『当時をよく知る人物として、今ではパッとしないバチルダ・バグショットが筆者に語ってくれた』
『それもこれも、筆者の類稀な取材能力と気の利いた手土産、そして「真実薬」の賜物であろう』
ハニー「……下衆なことを、隠しもしないわね」
ハーマイオニー「顔が語っているものね、えぇ」
『首席、監督生、バーナバス・フィンクリー賞、ウィゼンガモット最高裁英国青年代表、カイロにおける国際錬金術会議における革新的論文の金賞受賞、エトセトラ、エトセトラ……』
ハニー「……」
『のろまながらも献身的なドージと共に伝統の卒業世界旅行に向かう寸前のことである。二人の若者が旅立つ準備をしていたギリシャに、一羽のふくろうがダンブルドアの母、ケンドラの訃報を運んできた』
『のろまなドジのドージが悲劇的で感傷的で同情を煽るその当時の一文を公開しているとおり、ダンブルドアはすぐさま旅行を中止し、ゴドリックの谷に戻ることとなる』
『母がいなくなり面倒をみなければならなくなった、弟アバーフォースと、妹ケンドラのためである』
『しかし、実際のところ、彼はどれだけ弟妹の面倒をみていたのであろうか。近隣の住民は語る』
『「アバーフォースはあれくれで、あの頃はそれが一際だった!なんどヤギの糞を投げつけられたことか!アルバスの弟でなかったら、あんなのは谷から追い出してやったのに! アルバスのためにも、それが良かったかもしれない。あの二人が並んで歩いているところなんて、一度も見たことがなかったよ」』
『弟をなだめもせず、ダンブルドアは何をしていたのであろうか?』
『そう、先の章でも触れた、妹、アリアナの監禁に勤めていたのである』
『当時をよく知る人物として、今ではパッとしないバチルダ・バグショットが筆者に語ってくれた』
『それもこれも、筆者の類稀な取材能力と気の利いた手土産、そして「真実薬」の賜物であろう』
ハニー「……下衆なことを、隠しもしないわね」
ハーマイオニー「顔が語っているものね、えぇ」
630: 2014/04/29(火) 09:59:59.24 ID:u/BrDdyn0
『ダンブルドアは、実は、妹の面倒さえ満足にしていなかったかもしれない』
『と言うのも、問題があるためこの田舎に送られバチルダの家に住む事となった彼女の遠縁の甥と、ダンブルドアが意気投合したからである』
『才気に溢れたダンブルドアは、同じくこの片田舎に閉じ込められたこの若者と才能を分かち合ったのである』
『「私には魅力的な少年に見えたねぇ」バチルダはこう語る「二人並ぶと、もう涎が止まらないくらい絵になって……ウォッゴホン」筆者はその手の話も大歓迎ざんす(詳しくは次回作で!)』
ハニー「宣伝してるんじゃないわよ」
『「彼があの後どういうふうになったかは別にして、あの頃は、アルバスと同じく、才能も若さもあるのに同じ歳の友人がいない、不憫な子に見えてね……アルバスに紹介したのよ」』
『「アルバスとは、彼が学生時代に『異種間変身』の素晴らしい論文を学会に出した頃からのお友達でしたから……すぐに、彼らは親友になりました。アルバス・ダンブルドアと――ゲラート・グリンデルバルドは」』
『グリンデルバルドの名は有名である。一世代後に現れた『例のあの人』にお株を奪われるまでは、歴史上最も危険な闇の魔法使いのトップの座に君臨していたと言えよう』
『その恐怖の手はイギリスにまで及んだことがなかったため、勢力台頭の過程についてはわが国では広くしられていない。その理由も、この過去が原因となっているのである』
『闇の魔術を容認するダームストラング校でさえ放校処分を下さざるを得ないほど、その才能を歪んだ試みでしか活かさなかったグリンデルバルド』
『そんな彼が なんともはや 我らが英雄、ダンブルドアと親交を結んでいようとは』
『読者のみなさまが眼からコガネムシが転がり落ちそうなほど目を見開く様子が想像される』
ハニー「……」
ハーマイオニー「羽をむしって……いいえ、虫ピンで……あの女」
『と言うのも、問題があるためこの田舎に送られバチルダの家に住む事となった彼女の遠縁の甥と、ダンブルドアが意気投合したからである』
『才気に溢れたダンブルドアは、同じくこの片田舎に閉じ込められたこの若者と才能を分かち合ったのである』
『「私には魅力的な少年に見えたねぇ」バチルダはこう語る「二人並ぶと、もう涎が止まらないくらい絵になって……ウォッゴホン」筆者はその手の話も大歓迎ざんす(詳しくは次回作で!)』
ハニー「宣伝してるんじゃないわよ」
『「彼があの後どういうふうになったかは別にして、あの頃は、アルバスと同じく、才能も若さもあるのに同じ歳の友人がいない、不憫な子に見えてね……アルバスに紹介したのよ」』
『「アルバスとは、彼が学生時代に『異種間変身』の素晴らしい論文を学会に出した頃からのお友達でしたから……すぐに、彼らは親友になりました。アルバス・ダンブルドアと――ゲラート・グリンデルバルドは」』
『グリンデルバルドの名は有名である。一世代後に現れた『例のあの人』にお株を奪われるまでは、歴史上最も危険な闇の魔法使いのトップの座に君臨していたと言えよう』
『その恐怖の手はイギリスにまで及んだことがなかったため、勢力台頭の過程についてはわが国では広くしられていない。その理由も、この過去が原因となっているのである』
『闇の魔術を容認するダームストラング校でさえ放校処分を下さざるを得ないほど、その才能を歪んだ試みでしか活かさなかったグリンデルバルド』
『そんな彼が なんともはや 我らが英雄、ダンブルドアと親交を結んでいようとは』
『読者のみなさまが眼からコガネムシが転がり落ちそうなほど目を見開く様子が想像される』
ハニー「……」
ハーマイオニー「羽をむしって……いいえ、虫ピンで……あの女」
631: 2014/04/29(火) 10:30:13.10 ID:u/BrDdyn0
『バチルダが、その当時の――どういう経緯で入手したのやら筆者はこの老婆を師匠と仰ぎたい衝動に駆られた――ダンブルドアとグリンデルバルドの間でやり取りされた手紙を残していた』
『「一日中、魔法理論や社会の熱い議論を繰り広げたその後にだよ――才気溢れる若い二人は、それでもまだ火が収まらないみたいでねぇ!夜中にゲラートの部屋の窓をアルバスのふくろうがコツコツと叩く音が聞こえたものだったわ」』
『「アルバスに何か考えが閃いたのだろうね!そうすると、すぐにゲラートに知らせずにはいられなかったのでしょう!」』
『考えが、聞いて呆れる。ダンブルドアのファンにとっては衝撃であろう、我らのヒーローが後の極悪魔法使いに宛てた手紙は、以下の通りである』
[ゲラート
魔法使いが社会を支配することは、マグル自身のためだという君の論点だが
僕はこれこそが肝心な点だと思う
確かに我々は力が与えられており、そしてたしかに、その力は我々に支配する権利を与えている
同時にそのことは、被支配者に対する責任も我々に与えているということを理解しなくてはいけない
このことこそが、僕らの打ち立てるものの土台となるだろう
僕らの起こそうとすることに反対が抵抗は必ず生じることと思う。しかし、反論の基礎はここにあるのだ
僕らは、誰も気づかない『より大きな善のために』支配権を掌握する
そのための行動する力があり、権利があり、そしてその責任を全うするのだ
全てが終われば皆が気づくはずだろう。反対する者も、その者自身のためにも我々が行動していたのだと
このことからくる当然の帰結だが、抵抗似合った場合は力の行使は必要最低限でなければならない
そこのところを、君はダームストラングで間違えてしまったのだ
あぁ、文句は言わない。なぜなら、君が退学にならなければ僕らは出会うことがなく
この社会はいつまでも変わる機会が訪れることは無かっただろうだから
愛じゃよ アルバス]
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……最後」
『「一日中、魔法理論や社会の熱い議論を繰り広げたその後にだよ――才気溢れる若い二人は、それでもまだ火が収まらないみたいでねぇ!夜中にゲラートの部屋の窓をアルバスのふくろうがコツコツと叩く音が聞こえたものだったわ」』
『「アルバスに何か考えが閃いたのだろうね!そうすると、すぐにゲラートに知らせずにはいられなかったのでしょう!」』
『考えが、聞いて呆れる。ダンブルドアのファンにとっては衝撃であろう、我らのヒーローが後の極悪魔法使いに宛てた手紙は、以下の通りである』
[ゲラート
魔法使いが社会を支配することは、マグル自身のためだという君の論点だが
僕はこれこそが肝心な点だと思う
確かに我々は力が与えられており、そしてたしかに、その力は我々に支配する権利を与えている
同時にそのことは、被支配者に対する責任も我々に与えているということを理解しなくてはいけない
このことこそが、僕らの打ち立てるものの土台となるだろう
僕らの起こそうとすることに反対が抵抗は必ず生じることと思う。しかし、反論の基礎はここにあるのだ
僕らは、誰も気づかない『より大きな善のために』支配権を掌握する
そのための行動する力があり、権利があり、そしてその責任を全うするのだ
全てが終われば皆が気づくはずだろう。反対する者も、その者自身のためにも我々が行動していたのだと
このことからくる当然の帰結だが、抵抗似合った場合は力の行使は必要最低限でなければならない
そこのところを、君はダームストラングで間違えてしまったのだ
あぁ、文句は言わない。なぜなら、君が退学にならなければ僕らは出会うことがなく
この社会はいつまでも変わる機会が訪れることは無かっただろうだから
愛じゃよ アルバス]
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……最後」
632: 2014/04/29(火) 10:50:11.69 ID:u/BrDdyn0
『多くのダンブルドア崇拝者にとってなんたる衝撃!なんたる打撃!』
『マグルの権利を主張してきた彼の演説が、この確たる証拠の前にはなんと空しく響くことか!』
『母親の氏悼み、家族の世話をしていなくてはならないはずのその時期に!』
『自らが権力の座に上り詰める画策に励んでいたダンブルドアが、いかに見下げ果てた存在に見えることか!』
『それでも彼を擁護したい諸兄は、こう納得するのだろう』
『ダンブルドアも若かった。それに結局行動に移さなかったのだから、ダンブルドアは考え方が変わって正気に戻ったのだ、と。グリンデルバルドにたぶらかされただけだ、と』
『しかし、どうやら真実はこれよりも衝撃的なのである』
『すばらしい友情から二ヶ月と立たないうち、二人は別れ、あの伝説の決闘に至るまでお互いに二度と顔を合わせることはなかった(決闘については22章)』
『この時、ダンブルドアは正気に戻って彼に反論したのか?グリンデルバルドに対してもう計画に加わりたくないと言ったのか?そうでは、なかった』
『「アリアナが氏んだ時、ゲラートは随分とうろたえていてねぇ」バチルダはこう語る』
『「その時ゲラートはアルバスの家にいて、ショックを受けた顔で帰ってきたよ。それで、故郷に帰ると言ったきり、それっきりだねぇ……アリアナの葬儀にも戻らなかったのは、アルバスも残念だっただろう……」』
『アリアナの氏、そう、その数時間後にグリンデルバルドはイギリスから逃げ去り、そしてダンブルドアは魔法界の懇願に応えて彼と対峙するに至るまでは二度と、探そうともしなかった』
『アリアナの氏は――彼らの、恐ろしい――「より大きな善」の、最初の犠牲者だったのかもしれない』
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「…………」
『マグルの権利を主張してきた彼の演説が、この確たる証拠の前にはなんと空しく響くことか!』
『母親の氏悼み、家族の世話をしていなくてはならないはずのその時期に!』
『自らが権力の座に上り詰める画策に励んでいたダンブルドアが、いかに見下げ果てた存在に見えることか!』
『それでも彼を擁護したい諸兄は、こう納得するのだろう』
『ダンブルドアも若かった。それに結局行動に移さなかったのだから、ダンブルドアは考え方が変わって正気に戻ったのだ、と。グリンデルバルドにたぶらかされただけだ、と』
『しかし、どうやら真実はこれよりも衝撃的なのである』
『すばらしい友情から二ヶ月と立たないうち、二人は別れ、あの伝説の決闘に至るまでお互いに二度と顔を合わせることはなかった(決闘については22章)』
『この時、ダンブルドアは正気に戻って彼に反論したのか?グリンデルバルドに対してもう計画に加わりたくないと言ったのか?そうでは、なかった』
『「アリアナが氏んだ時、ゲラートは随分とうろたえていてねぇ」バチルダはこう語る』
『「その時ゲラートはアルバスの家にいて、ショックを受けた顔で帰ってきたよ。それで、故郷に帰ると言ったきり、それっきりだねぇ……アリアナの葬儀にも戻らなかったのは、アルバスも残念だっただろう……」』
『アリアナの氏、そう、その数時間後にグリンデルバルドはイギリスから逃げ去り、そしてダンブルドアは魔法界の懇願に応えて彼と対峙するに至るまでは二度と、探そうともしなかった』
『アリアナの氏は――彼らの、恐ろしい――「より大きな善」の、最初の犠牲者だったのかもしれない』
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「…………」
633: 2014/04/29(火) 11:08:25.15 ID:u/BrDdyn0
ハーマイオニー「……ハニー」
ハニー「……」
ハーマイオニー「えぇ、この本は……あまり、読んで楽しいものでは、なかったわね」
ハニー「……そうね。最悪の、気分だわ……信じていたものが、何も」
ハーマイオニー「ハニー、さっきも言ったじゃない。これを書いたのは、リータ・スキーター。捏造なんて気にする人じゃないってこと、分かってるでしょ?」
ハニー「……手紙は、本物だわ。写しも載ってる……この字は、ダンブルドアのものよ」
ハーマイオニー「それは……そう、そこのところが、最悪の部分だとは思うの……『より大きな善のために』は、グリンデルバルドが後年の自分の残虐行為を正当化するための、スローガンに使われていたもの……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「自分に敵対する人間を収容した監獄、ヌルメンガードの入り口にも書かれているそうよ……ダンブルドアに破れてからは結局、自分が入ることになったけど……あぁ、そんなのは、どうだっていいわ」
ハニー「ダンブルドアは、グリンデルバルドの権利掌握を……手伝おうとしてた?」
ハーマイオニー「その思想の、一部に同意した!それだけよ!ハニー、リータだってこの部分は否定できないはずだけど、二人は出会って分かれるまでたったの二ヶ月で、その間に行動に移したと呼べるものは何も残っていないし、それに……二人は、若くて」
ハニー「若さは言い訳になんかならないわ。だって、この二人は今の私たちと同じ年頃よ。私たちは――必氏になって、闇の魔術と戦ってる。それなのに――この頃のダンブルドアはこの人と組んで、マグルの支配者になる企みをしてたって言うのよ!?」
ハーマイオニー「ダンブルドアの書いたことを全て擁護しようとは思わないわ!支配する権利、だなんて!馬鹿げてる!『魔法は力なり』とおんなじよ!でも、ハニー、ダンブルドアは母親が氏んで、そう、きっと寂しくて、一人で……」
ハニー「一人なもんですか!弟もいた!!妹がいた!!!大事な家族が、二人も!!それさえないがしろにして!監禁何て……」
ハーマイオニー「ハニー!怒っているせいで、何もかもダンブルドアが悪い思考になってるわよ!そんなもの、信じられると思う!?あのダンブルドアが、私たちの校長先生が、実の妹をそんな扱いするだなんて――」
ハニー「わたしの知ってるダンブルドアは!知ってると思ってたダンブルドアは!!!!力ずくでマグルを支配しようなんて考えなかったわ!!!!!!!!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「えぇ、この本は……あまり、読んで楽しいものでは、なかったわね」
ハニー「……そうね。最悪の、気分だわ……信じていたものが、何も」
ハーマイオニー「ハニー、さっきも言ったじゃない。これを書いたのは、リータ・スキーター。捏造なんて気にする人じゃないってこと、分かってるでしょ?」
ハニー「……手紙は、本物だわ。写しも載ってる……この字は、ダンブルドアのものよ」
ハーマイオニー「それは……そう、そこのところが、最悪の部分だとは思うの……『より大きな善のために』は、グリンデルバルドが後年の自分の残虐行為を正当化するための、スローガンに使われていたもの……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「自分に敵対する人間を収容した監獄、ヌルメンガードの入り口にも書かれているそうよ……ダンブルドアに破れてからは結局、自分が入ることになったけど……あぁ、そんなのは、どうだっていいわ」
ハニー「ダンブルドアは、グリンデルバルドの権利掌握を……手伝おうとしてた?」
ハーマイオニー「その思想の、一部に同意した!それだけよ!ハニー、リータだってこの部分は否定できないはずだけど、二人は出会って分かれるまでたったの二ヶ月で、その間に行動に移したと呼べるものは何も残っていないし、それに……二人は、若くて」
ハニー「若さは言い訳になんかならないわ。だって、この二人は今の私たちと同じ年頃よ。私たちは――必氏になって、闇の魔術と戦ってる。それなのに――この頃のダンブルドアはこの人と組んで、マグルの支配者になる企みをしてたって言うのよ!?」
ハーマイオニー「ダンブルドアの書いたことを全て擁護しようとは思わないわ!支配する権利、だなんて!馬鹿げてる!『魔法は力なり』とおんなじよ!でも、ハニー、ダンブルドアは母親が氏んで、そう、きっと寂しくて、一人で……」
ハニー「一人なもんですか!弟もいた!!妹がいた!!!大事な家族が、二人も!!それさえないがしろにして!監禁何て……」
ハーマイオニー「ハニー!怒っているせいで、何もかもダンブルドアが悪い思考になってるわよ!そんなもの、信じられると思う!?あのダンブルドアが、私たちの校長先生が、実の妹をそんな扱いするだなんて――」
ハニー「わたしの知ってるダンブルドアは!知ってると思ってたダンブルドアは!!!!力ずくでマグルを支配しようなんて考えなかったわ!!!!!!!!」
634: 2014/04/29(火) 11:30:40.75 ID:u/BrDdyn0
ハーマイオニー「ハニー!ダンブルドアは変わったの!変わったのよ!!」
ハニー「っ……」
ハーマイオニー「十七歳の時は、こう考えていたかもしれない!そうかもしれない!だけど!あの人はそれ以後の人生全てを闇の魔術と戦うことに捧げてる!これは憶測でもなんでもなく、事実よ!!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「ダンブルドアこそグリンデルバルドを挫いた人!マグルの保護と、マグル生まれの権利を常に支持した人!どれだけの名族って言われる魔法族を敵に回しても、そのことは絶対に譲らなかったわ!それに、それに……」
ハーマイオニー「最初から『あの人』と戦って、打倒して、そして、命を――」
ハニー「じゃあダンブルドアがやればよかった!!!!!!」
ハーマイオニー「……ハニー、それは……」
ハニー「ハーマイオニー!!あの人が!!!あの人が私に!わたしに何を命じたか教えてあげる!!!」
ハニー「命を賭けるのだ、ハニー!何度でも!何度でも!!!何度、でも!!!!!」
ハニー「わしが何もかも君に説明することなど期待するな!!けれど君はわしを信じろ!!!!わしが君を信じなくとも!!」
ハニー「真実なんて一度も!!!一度だって!!!こんな滅茶苦茶な状態に置き去りにして!!!!!!」
ハニー「グリンデルバルドの方がよっぽどあの人のことを知ってる!!!素顔を知ってる!!!!」
ハニー「っ、ダンブルドアが、そういう考えだったこと、それが、それで、怒ってるんじゃ、ない!」
ハニー「っ、わたしに、わたしには、一度も!!若い、時のことも!!!あの谷のことも!!!!!なんにも!!!なん、にも!!!」
ハーマイオニー「……ハニー……あなたは、ダンブルドアに愛されていたわ。それだけは……」
ハニー「っ、あたり、前よ!わたし、私は、っ、だったら、どうして!!!」
ビリビリッ!!
ハニー「わたしに、あなたのことを教えて、くれなかったの……アルバス」
ハーマイオニー「……写真のダンブルドアが……物凄く、首ふってるわ」
ハニー「ハーマイオニー?確か、薪が足りなかったわよね?違う?」
ハニー「っ……」
ハーマイオニー「十七歳の時は、こう考えていたかもしれない!そうかもしれない!だけど!あの人はそれ以後の人生全てを闇の魔術と戦うことに捧げてる!これは憶測でもなんでもなく、事実よ!!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「ダンブルドアこそグリンデルバルドを挫いた人!マグルの保護と、マグル生まれの権利を常に支持した人!どれだけの名族って言われる魔法族を敵に回しても、そのことは絶対に譲らなかったわ!それに、それに……」
ハーマイオニー「最初から『あの人』と戦って、打倒して、そして、命を――」
ハニー「じゃあダンブルドアがやればよかった!!!!!!」
ハーマイオニー「……ハニー、それは……」
ハニー「ハーマイオニー!!あの人が!!!あの人が私に!わたしに何を命じたか教えてあげる!!!」
ハニー「命を賭けるのだ、ハニー!何度でも!何度でも!!!何度、でも!!!!!」
ハニー「わしが何もかも君に説明することなど期待するな!!けれど君はわしを信じろ!!!!わしが君を信じなくとも!!」
ハニー「真実なんて一度も!!!一度だって!!!こんな滅茶苦茶な状態に置き去りにして!!!!!!」
ハニー「グリンデルバルドの方がよっぽどあの人のことを知ってる!!!素顔を知ってる!!!!」
ハニー「っ、ダンブルドアが、そういう考えだったこと、それが、それで、怒ってるんじゃ、ない!」
ハニー「っ、わたしに、わたしには、一度も!!若い、時のことも!!!あの谷のことも!!!!!なんにも!!!なん、にも!!!」
ハーマイオニー「……ハニー……あなたは、ダンブルドアに愛されていたわ。それだけは……」
ハニー「っ、あたり、前よ!わたし、私は、っ、だったら、どうして!!!」
ビリビリッ!!
ハニー「わたしに、あなたのことを教えて、くれなかったの……アルバス」
ハーマイオニー「……写真のダンブルドアが……物凄く、首ふってるわ」
ハニー「ハーマイオニー?確か、薪が足りなかったわよね?違う?」
636: 2014/04/29(火) 11:47:32.60 ID:u/BrDdyn0
翌日
ハニー「……雪はまだ、やまないわね……おはよう、ハーマイオニー。見張り、替わるわ」
ハーマイオニー「おは、よう……えぇ、でもその前に、場所を変えましょう?なんだか……誰かが近くにいるような気がするの」
ハニー「……ここのところ、減っていたように思うけれど……氏喰い人?」
ハーマイオニー「分からないわ……そうにせよ、マグルにせよ、獣にせよ私たちの姿は向こうからは見えないけど……用心に越した事はない、わよね?」
ハニー「えぇ……二人しか、いないんだもの」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……そういえばあなた、昨日の寝言で、名前を呼んでたわよ。誰の、とは言わないけれど」
ハーマイオニー「さっぱりだわ」
ハニー「あなたさえ寂しいなら、そうね、私は?本気で謝って、何か、こう?一生の忠誠を誓うようなものを見せてくれれば?許す事もやぶさかではないけれど」
ハーマイオニー「あなたもあなたで素直じゃないわよね久々に……移動、しましょう。今度は……ディーンの森に行きましょう」
ハニー「いいところなの?」
ハーマイオニー「えぇ……一度パパとママと、キャンプに来た事が……あ」
ハニー「……ごめんなさい」
ハーマイオニー「わ、私こそ……さ、行きましょう……焚き火の跡は消して、と……」
ハニー「ダンブルドアは髭の先まで燃えきったわね」
ハーマイオニー「容赦なかったわねあなた……さ、ハニー。手を……握って!握るだけ、どこ、ちが、そこじゃ握る違いで、ちょ、っと、ハニー!」
バチンッ!
ガサガサッ、ガサ
「――う、ぞ……」
ハニー「……雪はまだ、やまないわね……おはよう、ハーマイオニー。見張り、替わるわ」
ハーマイオニー「おは、よう……えぇ、でもその前に、場所を変えましょう?なんだか……誰かが近くにいるような気がするの」
ハニー「……ここのところ、減っていたように思うけれど……氏喰い人?」
ハーマイオニー「分からないわ……そうにせよ、マグルにせよ、獣にせよ私たちの姿は向こうからは見えないけど……用心に越した事はない、わよね?」
ハニー「えぇ……二人しか、いないんだもの」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……そういえばあなた、昨日の寝言で、名前を呼んでたわよ。誰の、とは言わないけれど」
ハーマイオニー「さっぱりだわ」
ハニー「あなたさえ寂しいなら、そうね、私は?本気で謝って、何か、こう?一生の忠誠を誓うようなものを見せてくれれば?許す事もやぶさかではないけれど」
ハーマイオニー「あなたもあなたで素直じゃないわよね久々に……移動、しましょう。今度は……ディーンの森に行きましょう」
ハニー「いいところなの?」
ハーマイオニー「えぇ……一度パパとママと、キャンプに来た事が……あ」
ハニー「……ごめんなさい」
ハーマイオニー「わ、私こそ……さ、行きましょう……焚き火の跡は消して、と……」
ハニー「ダンブルドアは髭の先まで燃えきったわね」
ハーマイオニー「容赦なかったわねあなた……さ、ハニー。手を……握って!握るだけ、どこ、ちが、そこじゃ握る違いで、ちょ、っと、ハニー!」
バチンッ!
ガサガサッ、ガサ
「――う、ぞ……」
639: 2014/04/29(火) 12:00:48.23 ID:u/BrDdyn0
ホーッ、ホーッ
ハニー「……すっかり、夜だわ……ハーマイオニーの言っていた通り、ここ……ディーンの森って、とっても素敵ね」
ハニー「雪が綺麗に積もって、星もよく見えて……」
ハニー「……あそこに光ってるのは……大犬座……えぇ、天文学は得意、だもの。だから、分かるわ」
ハニー「……シリウス」
ギューッ
ハニー「……今頃みんな、どうしてるかしら……定期的に覗いてた、『忍びの地図』も……クリスマス休暇でみんないなくなってから、覗く、意味も……」
ハニー「ジニーは、『隠れ穴』に帰ったのね、きっと……『隠れ穴』……」
ハーマイオニー「……ロン……ん……うーん……」
ハニー「……ハーマイオニー、また寝言だわ……そろそろ……!」
パキッ、パキパキッ
ハニー「何か、向こうに……動物かしら……あぁ、本当、夜の森ってこれだから」
ハニー「もし、人だったとしたら……」
「―――、――」
ハニー「!誰……!今、声…………っ!?」
パァァァァァッ
ハニー「光……なぁに?これ、銀色の……あれって……」
スゥゥゥッ
ハニー「……音もなく、近づいてくる」
「――」
ハニー「……わたしに、会いにきたの……?」
「――」
ハニー「……銀色の……牝鹿」
牝鹿「――――」
ハニー「……すっかり、夜だわ……ハーマイオニーの言っていた通り、ここ……ディーンの森って、とっても素敵ね」
ハニー「雪が綺麗に積もって、星もよく見えて……」
ハニー「……あそこに光ってるのは……大犬座……えぇ、天文学は得意、だもの。だから、分かるわ」
ハニー「……シリウス」
ギューッ
ハニー「……今頃みんな、どうしてるかしら……定期的に覗いてた、『忍びの地図』も……クリスマス休暇でみんないなくなってから、覗く、意味も……」
ハニー「ジニーは、『隠れ穴』に帰ったのね、きっと……『隠れ穴』……」
ハーマイオニー「……ロン……ん……うーん……」
ハニー「……ハーマイオニー、また寝言だわ……そろそろ……!」
パキッ、パキパキッ
ハニー「何か、向こうに……動物かしら……あぁ、本当、夜の森ってこれだから」
ハニー「もし、人だったとしたら……」
「―――、――」
ハニー「!誰……!今、声…………っ!?」
パァァァァァッ
ハニー「光……なぁに?これ、銀色の……あれって……」
スゥゥゥッ
ハニー「……音もなく、近づいてくる」
「――」
ハニー「……わたしに、会いにきたの……?」
「――」
ハニー「……銀色の……牝鹿」
牝鹿「――――」
640: 2014/04/29(火) 12:17:25.06 ID:u/BrDdyn0
クルッ
スゥゥゥッ
ハニー「あっ、あぁ!待って!いかないで!あなたは、あなたは……!?」
牝鹿「――」
ハニー「あなたはなんなの!?戻ってきて!待って……!」
牝鹿「――」
ハニー「着いてこい、そういうこと……?保護の範囲の、外に……あぁ」
ハニー「けれど、あれは……あれはきっと……いいえ、絶対、闇の魔術じゃないわ……だって」
ハニー「牝の、鹿……待って!今、今行くわ!ハーマイオニーは……いいえ、あの鹿は私に、会いにきたのよね」
ハニー「待って!」
ザクッザクッザクッザクッ!
サァァァァァッ
「うわ、なんだあの派手な生き物。そんで……そんで……うわあ……何故だろう……自然と涙が溢れてくる……は、にー、だ……長かった……これまで長かった……マーリ……ん?」
「ハニー……どこに、行くんだ……?」
スゥゥゥッ
ハニー「あっ、あぁ!待って!いかないで!あなたは、あなたは……!?」
牝鹿「――」
ハニー「あなたはなんなの!?戻ってきて!待って……!」
牝鹿「――」
ハニー「着いてこい、そういうこと……?保護の範囲の、外に……あぁ」
ハニー「けれど、あれは……あれはきっと……いいえ、絶対、闇の魔術じゃないわ……だって」
ハニー「牝の、鹿……待って!今、今行くわ!ハーマイオニーは……いいえ、あの鹿は私に、会いにきたのよね」
ハニー「待って!」
ザクッザクッザクッザクッ!
サァァァァァッ
「うわ、なんだあの派手な生き物。そんで……そんで……うわあ……何故だろう……自然と涙が溢れてくる……は、にー、だ……長かった……これまで長かった……マーリ……ん?」
「ハニー……どこに、行くんだ……?」
641: 2014/04/29(火) 12:31:03.06 ID:u/BrDdyn0
スゥゥゥゥゥッ
ザクッザクッザクッザクッ
ハニー「ねぇ、あなたはなんなの?どうしてわたしに会いにきてくれたの??」
牝鹿「――」
ハニー「だんまり?ねぇ、わたしに何を教えるつもりなの?ねぇ!」
牝鹿「――」
ハニー「いいわ、黙って案内して頂戴。目的の場所に着いた、なら。止まって、わけを……」
ピタッ
ハニー「!そこ?そこに、何かあるの!?」
タタタタタタッ!
スゥゥゥゥッ……
ハニー「あっ……あぁ!ちょっと、待って!消えないで!教えて!あなたは、あなた、は……誰の!」
パッ……
ハニー「……消えちゃったわ……一気に、辺りが暗く」
ハニー「罠……だったのかしら。その割には、何も襲ってこないわね」
ハニー「……」
ハニー「『ルーモス、光よ』」
パァァッ
ハニー「……いつの間にか、湖の近くに来ていたんだわ」
ハニー「あの牝鹿……私に、何を……?」
ハニー「! あそこで今、光……!……あぁ」
ハニー「湖が、凍っているのね……この寒さだもの、当然……」
ハニー「……」
ハニー「……湖の……氷が少しだけ割れてる、ところ……あれ」
ハニー「うそ……うそ!!」
ザザザザッ、
パキパキッ、パキッ
ハニー「やっぱり……嘘でしょ……あの鹿は、あれは守護霊じゃなくて、この湖の精か、なにかなの……?」
ハニー「氷の、下……湖の、底に」
ハニー「……グリフィンドールの、剣!!!」
ザクッザクッザクッザクッ
ハニー「ねぇ、あなたはなんなの?どうしてわたしに会いにきてくれたの??」
牝鹿「――」
ハニー「だんまり?ねぇ、わたしに何を教えるつもりなの?ねぇ!」
牝鹿「――」
ハニー「いいわ、黙って案内して頂戴。目的の場所に着いた、なら。止まって、わけを……」
ピタッ
ハニー「!そこ?そこに、何かあるの!?」
タタタタタタッ!
スゥゥゥゥッ……
ハニー「あっ……あぁ!ちょっと、待って!消えないで!教えて!あなたは、あなた、は……誰の!」
パッ……
ハニー「……消えちゃったわ……一気に、辺りが暗く」
ハニー「罠……だったのかしら。その割には、何も襲ってこないわね」
ハニー「……」
ハニー「『ルーモス、光よ』」
パァァッ
ハニー「……いつの間にか、湖の近くに来ていたんだわ」
ハニー「あの牝鹿……私に、何を……?」
ハニー「! あそこで今、光……!……あぁ」
ハニー「湖が、凍っているのね……この寒さだもの、当然……」
ハニー「……」
ハニー「……湖の……氷が少しだけ割れてる、ところ……あれ」
ハニー「うそ……うそ!!」
ザザザザッ、
パキパキッ、パキッ
ハニー「やっぱり……嘘でしょ……あの鹿は、あれは守護霊じゃなくて、この湖の精か、なにかなの……?」
ハニー「氷の、下……湖の、底に」
ハニー「……グリフィンドールの、剣!!!」
642: 2014/04/29(火) 12:46:49.44 ID:u/BrDdyn0
ハニー「……」
ハニー「ハーマイオニーの杖は、借りてきているわ……」
ハニー「『アクシオ、剣よこい!』」
剣
ハニー「……駄目ね……前に、私があの剣を手に入れた、時は……」
ハニー「……」
ゴソゴソ
ハニー「サラザールの鱗……『スリザリン!わたしはあなたを――』って、こんなことしても、無駄よね。組分けも、いないんだから」
ハニー「ダンブルドアは、何と言っていたかしら……あそこに用意したのが、もしも、あの人なら」
ハニー「……」
ハニー「真のグリフィンドール生だけが、帽子から剣を……」
ハニー「真の、グリフィンドール生」
ハニー「……勇猛果敢な騎士道で 他とは違う、グリフィンドール」
ハニー「……ハァ……やって、やろうじゃない」
ハニー「分かってたわ、正直ね……こうなるだろうという事は……潜って、取ってくる。そうなんでしょ?」
ハニー「……あぁ……いやだわ」
ハニー「……」
ハニー「これだけグズグズしていて、なにも襲ってこないんだもの……敵はいないと、思っていいわね」
ハニー「……騎士……女の子が、分かるわけないじゃない」
ハニー「騎士っぽさ……」
ハニー「……」
ハニー「服は、脱いだほうが……?」
スルスルッ、シュルッ……
ブシャァァァァッ!
ダバダバダバダバッ!
ハニー「!?な、何の音……寒いわ、本当……気休めにもならない、けれど……下着一枚だけは、穿いて、おきましょう……えーっと……他のものは、服と一緒に……ロケットは……無用心に置いていくわけには、いかないわね」
ハニー「さぁ……あぁ……本当、いや」
グンッ
ザパァァン!
ゴポゴポゴポゴポ……
「ごっふ、ぐ、と、とまれ、こんにゃろ、そうだ、フレッジョの鼻血ヌルヌルヌガーの止めるほう、で……あ、あぁ!?なんでロケットつけたまま、それじゃ、それじゃ、彼女の柔肌の一部が隠れっちまうことnオラァッ!」バキャッ!!
ハニー「ハーマイオニーの杖は、借りてきているわ……」
ハニー「『アクシオ、剣よこい!』」
剣
ハニー「……駄目ね……前に、私があの剣を手に入れた、時は……」
ハニー「……」
ゴソゴソ
ハニー「サラザールの鱗……『スリザリン!わたしはあなたを――』って、こんなことしても、無駄よね。組分けも、いないんだから」
ハニー「ダンブルドアは、何と言っていたかしら……あそこに用意したのが、もしも、あの人なら」
ハニー「……」
ハニー「真のグリフィンドール生だけが、帽子から剣を……」
ハニー「真の、グリフィンドール生」
ハニー「……勇猛果敢な騎士道で 他とは違う、グリフィンドール」
ハニー「……ハァ……やって、やろうじゃない」
ハニー「分かってたわ、正直ね……こうなるだろうという事は……潜って、取ってくる。そうなんでしょ?」
ハニー「……あぁ……いやだわ」
ハニー「……」
ハニー「これだけグズグズしていて、なにも襲ってこないんだもの……敵はいないと、思っていいわね」
ハニー「……騎士……女の子が、分かるわけないじゃない」
ハニー「騎士っぽさ……」
ハニー「……」
ハニー「服は、脱いだほうが……?」
スルスルッ、シュルッ……
ブシャァァァァッ!
ダバダバダバダバッ!
ハニー「!?な、何の音……寒いわ、本当……気休めにもならない、けれど……下着一枚だけは、穿いて、おきましょう……えーっと……他のものは、服と一緒に……ロケットは……無用心に置いていくわけには、いかないわね」
ハニー「さぁ……あぁ……本当、いや」
グンッ
ザパァァン!
ゴポゴポゴポゴポ……
「ごっふ、ぐ、と、とまれ、こんにゃろ、そうだ、フレッジョの鼻血ヌルヌルヌガーの止めるほう、で……あ、あぁ!?なんでロケットつけたまま、それじゃ、それじゃ、彼女の柔肌の一部が隠れっちまうことnオラァッ!」バキャッ!!
649: 2014/04/29(火) 13:07:37.98 ID:u/BrDdyn0
ゴポゴポゴポゴポ……
ハニー「(冷たい!!冷たい!!!!目が開けられない!!怖い!!いや!!無理!!!いや!!!!)」
ハニー「(っ、しっかりしなさい、わたし!)」
ハニー「(すぐ、済ませて……!それで……剣は、あそこ!)」
ゴポゴポゴポゴポ
ハニー「(あと、ちょっと……もう、少し)」
グッ
ハニー「(! 届いた! これで、これで――)」
ギリギリギリギリギリッ!!!
ハニー「!?!?!!?」
ハニー「(な、ぁに!?なに!?首、が、何かに、締められ……あの僕っ娘が、また……?)」
ハニー「(あ、ち、がうわ……これ……ロケットの、鎖)」
ギチギチギチギチギチ ググググッ!
ハニー「ゴパッ、ゴポポポッ……」
ハニー「(首、絞めて、わたしを、底の方、に)」
ハニー「(あぁ、なんて――なんて、馬鹿、なの)」
ハニー「(このまま、じゃ――あぁ――)」
ハニー「――」
ドポォオオオオオン!!
ゴポポポポポポポポポポッ!!!
ハニー「……?」
グイッ!!
ハニー「(腕、が……あぁ……きっと……天使さん……が……)」
グググッ
ゴポゴポゴポゴゴポ……
バシャッ!!!
ゴロゴロゴロゴロッ!
ハニー「――ッッハ、ゴホッ、ゴホッ、ッハ、ッ、あぁ、息、これ……こ、氷、の、ゴホッ!!上……なん、で」
「正気か!?!?どうしてそのロケットをつけたまま潜っちまったんだ、ハニー!君らしくもない!あぁ、そうだなまったく!!夢中になると変なとこがおろそかになるのはまったく君らしいけど!!」
ハニー「嘘……今日は、なん、なのかしら……変な鹿が、出たと、思ったら……あぁ、そんなの、なんてことない、わ」
ハニー「ロン……ロン、なの……?」
ロン「もちのロンさ!!ハニー、ちょ、ほら!あんまり見ないからロケット貸して!!よぉし!そんでこの剣を同胞蛇の鱗にくっつけてみましてーっと!!!」
ロケット ブルブルブルブルゥ
ロケット バッ!!
ロケット『――お前の心を読んだぞ、ロナ――あ。やばい。こいつ。迷いなくぶっ壊す気だ。心に余裕ない』
ロン「当たり前だろ僕が今さっきなななななにを見ちまったと思ってんだ!!なんだお前!!!喋る無機物なんて珍しくもないんだよ!!この!!!」
ロケット『待て!待て待て待ってぇええええええええ!!!』
ロン「マーリンの髭ぇええええええ!!」
ガキンッ!! ブシャアアアアアアアアアアアッ!!!
ロケット『アァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああ!!!こんな、こんな、ことがぁああああああああああああ!!!』
カランッ、カランカラン……
ロケット「」
ハニー「(冷たい!!冷たい!!!!目が開けられない!!怖い!!いや!!無理!!!いや!!!!)」
ハニー「(っ、しっかりしなさい、わたし!)」
ハニー「(すぐ、済ませて……!それで……剣は、あそこ!)」
ゴポゴポゴポゴポ
ハニー「(あと、ちょっと……もう、少し)」
グッ
ハニー「(! 届いた! これで、これで――)」
ギリギリギリギリギリッ!!!
ハニー「!?!?!!?」
ハニー「(な、ぁに!?なに!?首、が、何かに、締められ……あの僕っ娘が、また……?)」
ハニー「(あ、ち、がうわ……これ……ロケットの、鎖)」
ギチギチギチギチギチ ググググッ!
ハニー「ゴパッ、ゴポポポッ……」
ハニー「(首、絞めて、わたしを、底の方、に)」
ハニー「(あぁ、なんて――なんて、馬鹿、なの)」
ハニー「(このまま、じゃ――あぁ――)」
ハニー「――」
ドポォオオオオオン!!
ゴポポポポポポポポポポッ!!!
ハニー「……?」
グイッ!!
ハニー「(腕、が……あぁ……きっと……天使さん……が……)」
グググッ
ゴポゴポゴポゴゴポ……
バシャッ!!!
ゴロゴロゴロゴロッ!
ハニー「――ッッハ、ゴホッ、ゴホッ、ッハ、ッ、あぁ、息、これ……こ、氷、の、ゴホッ!!上……なん、で」
「正気か!?!?どうしてそのロケットをつけたまま潜っちまったんだ、ハニー!君らしくもない!あぁ、そうだなまったく!!夢中になると変なとこがおろそかになるのはまったく君らしいけど!!」
ハニー「嘘……今日は、なん、なのかしら……変な鹿が、出たと、思ったら……あぁ、そんなの、なんてことない、わ」
ハニー「ロン……ロン、なの……?」
ロン「もちのロンさ!!ハニー、ちょ、ほら!あんまり見ないからロケット貸して!!よぉし!そんでこの剣を同胞蛇の鱗にくっつけてみましてーっと!!!」
ロケット ブルブルブルブルゥ
ロケット バッ!!
ロケット『――お前の心を読んだぞ、ロナ――あ。やばい。こいつ。迷いなくぶっ壊す気だ。心に余裕ない』
ロン「当たり前だろ僕が今さっきなななななにを見ちまったと思ってんだ!!なんだお前!!!喋る無機物なんて珍しくもないんだよ!!この!!!」
ロケット『待て!待て待て待ってぇええええええええ!!!』
ロン「マーリンの髭ぇええええええ!!」
ガキンッ!! ブシャアアアアアアアアアアアッ!!!
ロケット『アァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああ!!!こんな、こんな、ことがぁああああああああああああ!!!』
カランッ、カランカラン……
ロケット「」
660: 2014/04/29(火) 13:27:24.75 ID:u/BrDdyn0
ハニー「ロン、ろ、ン……」ガタガタガタガタ
ロン「やったぜ!ざまぁみろ!どうせ幻覚かなんかを見せるつもりだったんだろうけどな!僕にはそんなの効かないぜ!多分!何せ僕ぁ、ハニーの……は、ハニー!!」
ハニー「あり、がとう……あぁ、でも、さむ、さむく、って……」
ロン「あ、当たり前だよそんな、こんな真冬にそんな、あぁ!服、服を!それより、あっためないと!体を!『インセンディオ!』……ぎゃぁ!!?ハニーの服が!!誰だ燃やしやがったのは!!!マーリンの髭!?!!?!?」
ハニー「ロ、ン……冷たいわ……氷……あぁ」
ロン「あぁ、僕……ハニー……は……」
ロン「……っ」
ロン「屠殺で結構!!!」
ババババッ!
ギューーーーーッ!!
ハニー「ロ、ン……」
ロン「絶対見ないから!感覚も頃してるからさ!!うん!あの!!だから……僕なんかが、君をこう、上半身裸で抱きしめるその、無礼をお許しください」
ハニー「いいの、よ……ロン……帰ってきて、くれたのね」
ロン「……そりゃそうさ。本当は、最初から……」
ハニー「……嘘は無し、って……四年生のときに、誓ったはずよね……?」
ロン「あぁ、ごめん……ごめんよ、ハニー。でも、僕は。僕はね、ハニー」
ロン「君に嫌われたって、憎まれたって、君が無事ならそれでいいんだ……僕は君のためなら、本物の嘘つきになる」
ロン「でも、駄目だった。ハーマイオニーにはすぐ、バレてたし……この首輪が、すごく、痛かった」
ロン「ハニー……本当に、ごめん……話すと、長くなるけど……僕、僕を、最下層からでいい……君の、豚に……」
ハニー「……」
ハニー「駄目よ」
パチンッ
ポトッ
ロン「! 僕の、首輪……あ、あぁ……」
ハニー「あなたは、豚失格よ、ロン……」
ロン「そう、だよね……むしがいい、こと言って……ごめ」
ギューーーッ!
ロン「!?!?は、ハニー!?ハニーさん!?あの!?あんまりききき君の方から抱きしめられますと!?あの!」
ハニー「豚じゃ、もったいないわ。いい男に、なったわね。ロン……私の大事な、大事なお友達……おかえり、ロン……ロン!!」
ロン「……ただいま、僕のハニー……絶賛これからのことで寒気がする君の一番の、親友。ロナルドだよ、もちの僕で」
ロン「やったぜ!ざまぁみろ!どうせ幻覚かなんかを見せるつもりだったんだろうけどな!僕にはそんなの効かないぜ!多分!何せ僕ぁ、ハニーの……は、ハニー!!」
ハニー「あり、がとう……あぁ、でも、さむ、さむく、って……」
ロン「あ、当たり前だよそんな、こんな真冬にそんな、あぁ!服、服を!それより、あっためないと!体を!『インセンディオ!』……ぎゃぁ!!?ハニーの服が!!誰だ燃やしやがったのは!!!マーリンの髭!?!!?!?」
ハニー「ロ、ン……冷たいわ……氷……あぁ」
ロン「あぁ、僕……ハニー……は……」
ロン「……っ」
ロン「屠殺で結構!!!」
ババババッ!
ギューーーーーッ!!
ハニー「ロ、ン……」
ロン「絶対見ないから!感覚も頃してるからさ!!うん!あの!!だから……僕なんかが、君をこう、上半身裸で抱きしめるその、無礼をお許しください」
ハニー「いいの、よ……ロン……帰ってきて、くれたのね」
ロン「……そりゃそうさ。本当は、最初から……」
ハニー「……嘘は無し、って……四年生のときに、誓ったはずよね……?」
ロン「あぁ、ごめん……ごめんよ、ハニー。でも、僕は。僕はね、ハニー」
ロン「君に嫌われたって、憎まれたって、君が無事ならそれでいいんだ……僕は君のためなら、本物の嘘つきになる」
ロン「でも、駄目だった。ハーマイオニーにはすぐ、バレてたし……この首輪が、すごく、痛かった」
ロン「ハニー……本当に、ごめん……話すと、長くなるけど……僕、僕を、最下層からでいい……君の、豚に……」
ハニー「……」
ハニー「駄目よ」
パチンッ
ポトッ
ロン「! 僕の、首輪……あ、あぁ……」
ハニー「あなたは、豚失格よ、ロン……」
ロン「そう、だよね……むしがいい、こと言って……ごめ」
ギューーーッ!
ロン「!?!?は、ハニー!?ハニーさん!?あの!?あんまりききき君の方から抱きしめられますと!?あの!」
ハニー「豚じゃ、もったいないわ。いい男に、なったわね。ロン……私の大事な、大事なお友達……おかえり、ロン……ロン!!」
ロン「……ただいま、僕のハニー……絶賛これからのことで寒気がする君の一番の、親友。ロナルドだよ、もちの僕で」
666: 2014/04/29(火) 13:42:49.13 ID:u/BrDdyn0
パチパチッ、パチッ
ハニー「……大分、身体があたたまったわ……本当にありがとう、ロン」
ロン「お安いごようさ。それでさ、お礼はもう何遍も言われてるからいいけどさ、ハニー?もう離れていいんじゃないかなと」
ハニー「なぁに?いいじゃない、このくらいの距離は今まで何度でもあったでしょう?」
ロン「こうなったから言わせてもらうけどね、ハニー。君には危機意識ってもんが……は、ハーマイオニーに、申し訳が」
ハニー「そう、そのことよ、ロン。私を、えぇ。わたしを思って行動するのはいいけれど、ハーマイオニーを泣かせては駄目よ。分かってる?」
ロン「そりゃもう……泣いてたのかい?僕と別れる時は、どちらかと言うと、怒ってたというか呆れてたけど」
ハニー「それはもう、私が毎夜慰めるくらいに」
ロン「……そっか……そんじゃ」
ロン「ハーマイオニーに、謝らない、と……」
ハーマイオニー「えぇ、そうね。ロナルド・ビリウス・ウィーズリー」
ロン「」
ハーマイオニー「末期の台詞は、聞いてあげるわ」
ロン「……チガウンデス」
ハーマイオニー「何が? あぁ、ハニー。いいわ、杖は返してもらわなくて。さっき、あなたたち二人の様子が目に入った瞬間立ちくらみがしたんだけど、謎の鹿に『気付け薬ですぞ、さぁ』って差し出されたものを飲んでから、力が溢れてるから」
ハニー「なにそれ……あ、あのね、ハーマイオニー?これは……」
ハーマイオニー「大丈夫、ハニー、分かってるわ。あなたはこのオタンチンを歯牙にもかけていないもの。あなたから誘ったわけがない、この……この!!!ロン!!!私!!!怒ってるわよ!!!!」
ロン「はいっ!!!」
ハーマイオニー「ずっと待ってたのよ!!!!なのに!!!なによ!!!なによ!!!!!!!」
ロン「はい!!!すいません!!!!!!」
ハーマイオニー「と、とにかく、服を、着てよ!!!!!二人とも!!!!そっちを、み、見れないでしょう!!!もう!!!!!馬鹿!!!!!!!!」
ハニー「……可愛い」
ロン「……あ!ピーンとね!ずっと半裸でいれば僕無事なんじゃ」
ハーマイオニー「杖が戻り次第雪の中に永遠に埋めてさしあげるけど、それでいいならね」
ハニー「……大分、身体があたたまったわ……本当にありがとう、ロン」
ロン「お安いごようさ。それでさ、お礼はもう何遍も言われてるからいいけどさ、ハニー?もう離れていいんじゃないかなと」
ハニー「なぁに?いいじゃない、このくらいの距離は今まで何度でもあったでしょう?」
ロン「こうなったから言わせてもらうけどね、ハニー。君には危機意識ってもんが……は、ハーマイオニーに、申し訳が」
ハニー「そう、そのことよ、ロン。私を、えぇ。わたしを思って行動するのはいいけれど、ハーマイオニーを泣かせては駄目よ。分かってる?」
ロン「そりゃもう……泣いてたのかい?僕と別れる時は、どちらかと言うと、怒ってたというか呆れてたけど」
ハニー「それはもう、私が毎夜慰めるくらいに」
ロン「……そっか……そんじゃ」
ロン「ハーマイオニーに、謝らない、と……」
ハーマイオニー「えぇ、そうね。ロナルド・ビリウス・ウィーズリー」
ロン「」
ハーマイオニー「末期の台詞は、聞いてあげるわ」
ロン「……チガウンデス」
ハーマイオニー「何が? あぁ、ハニー。いいわ、杖は返してもらわなくて。さっき、あなたたち二人の様子が目に入った瞬間立ちくらみがしたんだけど、謎の鹿に『気付け薬ですぞ、さぁ』って差し出されたものを飲んでから、力が溢れてるから」
ハニー「なにそれ……あ、あのね、ハーマイオニー?これは……」
ハーマイオニー「大丈夫、ハニー、分かってるわ。あなたはこのオタンチンを歯牙にもかけていないもの。あなたから誘ったわけがない、この……この!!!ロン!!!私!!!怒ってるわよ!!!!」
ロン「はいっ!!!」
ハーマイオニー「ずっと待ってたのよ!!!!なのに!!!なによ!!!なによ!!!!!!!」
ロン「はい!!!すいません!!!!!!」
ハーマイオニー「と、とにかく、服を、着てよ!!!!!二人とも!!!!そっちを、み、見れないでしょう!!!もう!!!!!馬鹿!!!!!!!!」
ハニー「……可愛い」
ロン「……あ!ピーンとね!ずっと半裸でいれば僕無事なんじゃ」
ハーマイオニー「杖が戻り次第雪の中に永遠に埋めてさしあげるけど、それでいいならね」
673: 2014/04/29(火) 14:01:27.16 ID:u/BrDdyn0
テント
ロン「――って、わけで。僕はね、ハニー。『人さらい』五人を出し抜いて逃げおおせた、ってわけさ。イテテッ、あの時よりよっぽど怪我してら。マーリンの髭!いてて」
ハニー「原型とどめていてよかったわね、ロン。座り心地も変わっていないようで、何よりだわ」
ハーマイオニー「まったく、まったく!……首輪外してもそこの習慣は変わらないのね?」
ロン「ハニー馬鹿なのは変わらないしなぁ……君達は、なんだって?ゴドリックの谷に?」
ハーマイオニー「えぇ、貴方様のハラハラドキドキのご活躍には及びませんけど!あの人がすぐ近くにきて!大蛇の罠からなんとか逃げおおせたわ!」
ロン「そりゃ良かった……ハニーの杖は、その時に?」
ハーマイオニー「……うるさいわよ、オタンチン」
ロン「聞いただけだろ失礼だなそれやめろよマーリンの髭!」
ハニー「それより、ロン。あなたはどうやってここを見つけたの?」
ハーマイオニー「!そう、それよ!それさえ分かれば、えぇ!ハニーを狙う不審者の訪問の対策ができるかもしれないわ!」
ロン「僕が狙ってるのはハニーじゃないけどさ……」
ハーマイオニー「えっ……」
ロン「それで、さ。『灯消しライター』がね……」
ハーマイオニー「ちょ、ちょっと!ちょっと、待って……いいえ!ま、待たなくてよかったわ!続けて、えぇ!うん!『ライター』がどうしたの!?」
ハニー「……灯りを消すことが、居場所を突き止めることに繋がるとは思えないけれど」
ロン「うん、そうだ。こいつはさ、灯をつけたり消したりするだけのものじゃないんだ……どういう仕組みかは、分からないけど」
ロン「君達と離れてからもずっと、君達のところに戻りたくて……クリスマスの朝、さ……君の声が聞こえたんだ、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「なっ、あっ、それ……え?」
ハニー「……えっ?惚気?いいけれど」
ロン「ち、違う違う!あのさ、その日……僕の名前を呼んだ?本当に、ハーマイオニーの声そのものが……この灯消しライターから、聞こえたんだよ」
ハニー「……あぁ、寝言で呼んでいたわね、そう言えば」
ハーマイオニー「……悪夢ね!!きっと!!!!間違いないわ!!!!」
ロン「――って、わけで。僕はね、ハニー。『人さらい』五人を出し抜いて逃げおおせた、ってわけさ。イテテッ、あの時よりよっぽど怪我してら。マーリンの髭!いてて」
ハニー「原型とどめていてよかったわね、ロン。座り心地も変わっていないようで、何よりだわ」
ハーマイオニー「まったく、まったく!……首輪外してもそこの習慣は変わらないのね?」
ロン「ハニー馬鹿なのは変わらないしなぁ……君達は、なんだって?ゴドリックの谷に?」
ハーマイオニー「えぇ、貴方様のハラハラドキドキのご活躍には及びませんけど!あの人がすぐ近くにきて!大蛇の罠からなんとか逃げおおせたわ!」
ロン「そりゃ良かった……ハニーの杖は、その時に?」
ハーマイオニー「……うるさいわよ、オタンチン」
ロン「聞いただけだろ失礼だなそれやめろよマーリンの髭!」
ハニー「それより、ロン。あなたはどうやってここを見つけたの?」
ハーマイオニー「!そう、それよ!それさえ分かれば、えぇ!ハニーを狙う不審者の訪問の対策ができるかもしれないわ!」
ロン「僕が狙ってるのはハニーじゃないけどさ……」
ハーマイオニー「えっ……」
ロン「それで、さ。『灯消しライター』がね……」
ハーマイオニー「ちょ、ちょっと!ちょっと、待って……いいえ!ま、待たなくてよかったわ!続けて、えぇ!うん!『ライター』がどうしたの!?」
ハニー「……灯りを消すことが、居場所を突き止めることに繋がるとは思えないけれど」
ロン「うん、そうだ。こいつはさ、灯をつけたり消したりするだけのものじゃないんだ……どういう仕組みかは、分からないけど」
ロン「君達と離れてからもずっと、君達のところに戻りたくて……クリスマスの朝、さ……君の声が聞こえたんだ、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「なっ、あっ、それ……え?」
ハニー「……えっ?惚気?いいけれど」
ロン「ち、違う違う!あのさ、その日……僕の名前を呼んだ?本当に、ハーマイオニーの声そのものが……この灯消しライターから、聞こえたんだよ」
ハニー「……あぁ、寝言で呼んでいたわね、そう言えば」
ハーマイオニー「……悪夢ね!!きっと!!!!間違いないわ!!!!」
675: 2014/04/29(火) 14:13:26.79 ID:u/BrDdyn0
ロン「なんだって良いけどさ……それでしばらく、こいつをいじって、カチッと点けてみたんだ」
ロン「いつもの通り、周りの灯りが全部消えて……でも、その時はそれだけじゃなかった」
ロン「窓の外に、なんて言うのかな……移動キーの周りの光みたいな、あれ。あれの丸い奴が、浮いてたんだ」
ロン「『連れて行ってくれるのかい?』って聞いたら……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「『愛じゃよ』って」
ハニー「絶対言うと思った」
ハーマイオニー「絶対言うと思ったわ」
ロン「だろうね……そんで、僕の胸のあたりにその光が入ってきて……君達の居場所が分かった。『姿くらまし』して、一日中そのあたりを探してたんだ。あぁ、ハーマイオニー。君の保護魔法ってすごいな、まったく分からなかったぜ」
ハーマイオニー「ま、まぁね……あぁ!じゃあ、あなただったんだわ!あの日、近くで何かが動いてると思ったのは……」
ロン「姿を見てくれなかったのは残念だったな、あぁ」
ハニー「けれど、私たちは移動してしまった……それで」
ロン「あぁ、それで、立ち往生しちまったんだけど……また君が、僕の名前」
ハーマイオニー「寝つきが悪くていけないわ!ええ!!」
ロン「何だっていいけどさ、呼んでくれるなら……」
ロン「いつもの通り、周りの灯りが全部消えて……でも、その時はそれだけじゃなかった」
ロン「窓の外に、なんて言うのかな……移動キーの周りの光みたいな、あれ。あれの丸い奴が、浮いてたんだ」
ロン「『連れて行ってくれるのかい?』って聞いたら……」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「『愛じゃよ』って」
ハニー「絶対言うと思った」
ハーマイオニー「絶対言うと思ったわ」
ロン「だろうね……そんで、僕の胸のあたりにその光が入ってきて……君達の居場所が分かった。『姿くらまし』して、一日中そのあたりを探してたんだ。あぁ、ハーマイオニー。君の保護魔法ってすごいな、まったく分からなかったぜ」
ハーマイオニー「ま、まぁね……あぁ!じゃあ、あなただったんだわ!あの日、近くで何かが動いてると思ったのは……」
ロン「姿を見てくれなかったのは残念だったな、あぁ」
ハニー「けれど、私たちは移動してしまった……それで」
ロン「あぁ、それで、立ち往生しちまったんだけど……また君が、僕の名前」
ハーマイオニー「寝つきが悪くていけないわ!ええ!!」
ロン「何だっていいけどさ、呼んでくれるなら……」
677: 2014/04/29(火) 14:19:39.39 ID:u/BrDdyn0
ロン「それで、この森にきてウロウロしてたら、あの銀色の鹿と、それにその後に女神、どっこい、ハニーが」
ハーマイオニー「……守護霊が出たということ?誰かがハニーを、剣のところまで導いてくれたの?」
ハニー「えぇ。あと、ロンのところへ……結局、誰だかわからなかった、けれど」
ハニー「その人には、お礼を言わなくっちゃ……ね、ハーマイオニー?」
ハーマイオニー「文句9割、剣のお礼を1割、ね!」
ハニー「素直じゃ、ないんだから……ねぇ、こっちに。ロンも、こっちに立って」
ロン「もちの僕さ、ハニー。いつだってここに」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……あなたのそんな顔が見られて、嬉しいわ」
ギューーーーッ!
ハニー「……大好きよ」
ロン「知ってる」
ハニー「一緒にいてくれて、幸せだわ」
ハーマイオニー「私たちもよ、ハニー」
ハーマイオニー「……守護霊が出たということ?誰かがハニーを、剣のところまで導いてくれたの?」
ハニー「えぇ。あと、ロンのところへ……結局、誰だかわからなかった、けれど」
ハニー「その人には、お礼を言わなくっちゃ……ね、ハーマイオニー?」
ハーマイオニー「文句9割、剣のお礼を1割、ね!」
ハニー「素直じゃ、ないんだから……ねぇ、こっちに。ロンも、こっちに立って」
ロン「もちの僕さ、ハニー。いつだってここに」
ハーマイオニー「……えぇ、ハニー……あなたのそんな顔が見られて、嬉しいわ」
ギューーーーッ!
ハニー「……大好きよ」
ロン「知ってる」
ハニー「一緒にいてくれて、幸せだわ」
ハーマイオニー「私たちもよ、ハニー」
679: 2014/04/29(火) 14:29:15.68 ID:u/BrDdyn0
ハニー「一日遅れだけれど、クリスマス・パーティをしましょう」
ロン「そりゃいいや。実はね、そのつもりで、たらふく食料をもってきたんだ。ほら、そのことでまた不機嫌になるのをみせるのは申し訳なかったし」
ハニー「えぇ、素敵だわ……けれど、豪華じゃなくってもいい。三人で、祝いたい。二人がダンスしてるのを見たいわ。わたし、演奏するから」
ハーマイオニー「一曲だけ、一曲だけね?もう、恥ずかしくって……なんでもない!」
ハニー「ふふっ……良かった、本当に」
ギューーーッ
ハニー「もう何もかも、上手くいくわ。ふふっ、そう思えて、仕方ないの」
ハニー「私たちの旅は――」
ハニー「まだまだ、これからだけれど」
ハニー「分霊箱を、探す旅は……きっと、上手くいくわ」
ロン「君がいるからね、ハニー」
ハーマイオニー「あなたといるからよ、ハニー」
ハニー「みんな一緒だから、よ。ロン。ハーマイオニー……愛してる!」
上巻、完
トンクス「……ね、ねぇ、リーマス~?」
リーマス「テッドは無事だろうかハニーは無事だろうか子供の名前はどうしよう男の子だったらカカオ女の子ならショコラでどうだろうあの犬は何をやってるドロメダの視線が痛いハニーは無事だろうかあの時の謝罪をしないと」ブツブツブツブウ
トンクス「あ、あのさぁー?隠れる事になって心配事も多いんだろうけど、ちょっとは休もうよー?ねー?」
リーマス「うん?なんだい?二人目かい?」
トンクス「リーマス!?ちょ、あ、しまった、今夜、満月近い、ちょ、リーマ――」
リーマス「――伏せ、ニンファドーラ」
今度こそ、完
ロン「そりゃいいや。実はね、そのつもりで、たらふく食料をもってきたんだ。ほら、そのことでまた不機嫌になるのをみせるのは申し訳なかったし」
ハニー「えぇ、素敵だわ……けれど、豪華じゃなくってもいい。三人で、祝いたい。二人がダンスしてるのを見たいわ。わたし、演奏するから」
ハーマイオニー「一曲だけ、一曲だけね?もう、恥ずかしくって……なんでもない!」
ハニー「ふふっ……良かった、本当に」
ギューーーッ
ハニー「もう何もかも、上手くいくわ。ふふっ、そう思えて、仕方ないの」
ハニー「私たちの旅は――」
ハニー「まだまだ、これからだけれど」
ハニー「分霊箱を、探す旅は……きっと、上手くいくわ」
ロン「君がいるからね、ハニー」
ハーマイオニー「あなたといるからよ、ハニー」
ハニー「みんな一緒だから、よ。ロン。ハーマイオニー……愛してる!」
上巻、完
トンクス「……ね、ねぇ、リーマス~?」
リーマス「テッドは無事だろうかハニーは無事だろうか子供の名前はどうしよう男の子だったらカカオ女の子ならショコラでどうだろうあの犬は何をやってるドロメダの視線が痛いハニーは無事だろうかあの時の謝罪をしないと」ブツブツブツブウ
トンクス「あ、あのさぁー?隠れる事になって心配事も多いんだろうけど、ちょっとは休もうよー?ねー?」
リーマス「うん?なんだい?二人目かい?」
トンクス「リーマス!?ちょ、あ、しまった、今夜、満月近い、ちょ、リーマ――」
リーマス「――伏せ、ニンファドーラ」
今度こそ、完
680: 2014/04/29(火) 14:32:03.56 ID:u/BrDdyn0
上巻はここまで!
出来れば連休中頃には最終巻を始めたいところやで!
予定は未定やけどな!堪忍な!
ラドクリフお大事に
じゃあの!
ハリー・ポッターシリーズ
一巻~七巻
世界的大ヒット発売中!
ハリー幼少期の物語
演劇版ハリー・ポッター
2014年始動!!
ハリー・ポッター指定教科書 『幻の動物とその生息地』原作スピンオフ映画
2015年上映決定!!!!
2014年 7月15日!!
USJにて !!!
『ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター』
オープン決定!!!!
出来れば連休中頃には最終巻を始めたいところやで!
予定は未定やけどな!堪忍な!
ラドクリフお大事に
じゃあの!
ハリー・ポッターシリーズ
一巻~七巻
世界的大ヒット発売中!
ハリー幼少期の物語
演劇版ハリー・ポッター
2014年始動!!
ハリー・ポッター指定教科書 『幻の動物とその生息地』原作スピンオフ映画
2015年上映決定!!!!
2014年 7月15日!!
USJにて !!!
『ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター』
オープン決定!!!!
681: 2014/04/29(火) 14:33:28.50 ID:hFPDALyJ0
徹夜で執筆お疲れ様でした
リーマス……お前ってやつは……
リーマス……お前ってやつは……
683: 2014/04/29(火) 14:35:01.57 ID:4f2buPf+0
>>1乙!
最後の最後でリーマスwwwwwwwwww
最後の最後でリーマスwwwwwwwwww
684: 2014/04/29(火) 14:37:51.40 ID:In7RKMGqo
文霊箱を探す旅はまだ始まったばかりだ!
ご愛読ありがとうございました
ご愛読ありがとうございました
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります