6: 2010/04/12(月) 02:25:01.63 ID:g5RY2DlDO
男「軽音楽って、バンドとかやるやつだよな…」

男「(気になるから部室を覗いてみたが、なんで茶なんか飲んでるんだ…場所間違えたのか?)」

~階段~
律「部っ活~♪部っ活~♪ム~ギの眉毛~は、ん? 男子?新入部員か!?」
けいおん!Shuffle 3巻 (まんがタイムKRコミックス)

14: 2010/04/12(月) 02:35:25.26 ID:g5RY2DlDO

男「しかも女子しかいない…男友達でも誘ってまた来るかな」

律「やあ!青春してるかい少年!」

男「うへぁ!?び、びっくりした!な、なんですかいきなり!?」

律「ここは我が軽音部の部室であり私は軽音部の部長である!」

男「あ、やっぱりここが軽音部であってたんですね…覗いたらティータイムしてたので何の部かわかりませんでしたよ…」

18: 2010/04/12(月) 02:43:20.79 ID:g5RY2DlDO

律「もしかして入部希望!?よっしゃあ!これを逃がす手は無いぜ!さ、入った入った!」

男「わ、ま、まだ入部すると決めたわけじゃっ」

ガチャッ
律「おーいみんな!入部希望者一人ゲットしたぜ~」

唯「あ、りっちゃん!ほんとに~!?」

澪「でかしたぞ律!で、どんな子なんだ?ギターか?ベースか?」

紬「ユーフォニアムかもしれないわね♪」

20: 2010/04/12(月) 02:48:38.17 ID:g5RY2DlDO
律「おうよ!ほら!」グイッ

男「わわっ!あ、あはは…どうも」

紬「まぁ、男の子なのね!ちなみにこの学校は今年度から新設学科ができたため若干男子も受け入れることにしたのよ♪」

唯「へぇ~そうなんだぁ、知らなかったよぅ~」

澪「唯…知ってろよそのくらい…まぁなんだ、せっかく来たんだ、今後のこととか少し話そうか」

21: 2010/04/12(月) 02:50:21.61 ID:G8veLvdp0
天国としかいいようがない

しかし現実は

25: 2010/04/12(月) 02:53:19.00 ID:g5RY2DlDO
男「ぇ、あ、はい…」

紬「ふふ、そうかしこまらなくていいのよ、ここには怖い先輩なんかいないわ」

男「あ、いえ、その、なんていうか、女の子しかいないので、緊張して…」

律「まぁ私が美人すぎるからな~♪」

澪「あれは無視していいからな」

男「はい」

26: 2010/04/12(月) 02:59:16.60 ID:g5RY2DlDO
紬「はい、どうぞ」カチャッ

男「あ、ありがとうございます(うわっ!すごく高そうな食器!)」

澪「さて、一応聞くけど君は入部希望者でいいんだよな?」

男「まぁ、そのつもりで来ました。他の男子部員なんかとでもやろうかな~なんて」

唯「あれ~?うち男の子はまだいないよ~」

男「えっ!?そうなんですか!?」

澪「ちなみにここにいる私たち4人とあと2年生の子で全員だ」

27: 2010/04/12(月) 03:06:20.12 ID:g5RY2DlDO
男「あー…」

律「まぁそんなことより!えーと、男くんだっけ、はどの楽器やるんだ?」

男「あ、ギターとベース両方を持ってます。中学から趣味でぼちぼちやってました」

唯「わぁ両方!すごいね!」

澪「ふむ、ちなみにどんな音楽をやってるんだ?」

男「広く浅くって感じでポップなやつからメタルまでやりますね。特にジャンルにはこだわらないんで…」

紬「じゃあこうしたらどうかしら? 貴方は私たちのサポートとして入るってのは」

31: 2010/04/12(月) 03:13:05.86 ID:g5RY2DlDO
男「サポート、ですか?」

紬「えぇ、私たちの誰かが手を回せないときとかに入るメンバーになるの。それと来年には私たちは卒業しちゃうから、それまでに経験積んで欲しいの」

澪「あぁ、いいな、それ。以前誰かがライブ当日に楽器忘れて大変なことになったしな」

唯「あはは!何それ!」

律「お前だよっ!」ピシッ

唯「ふぇぇ!?私そんなことしてないよ~ぅ」

男「あはっ」

澪「ん、で、どうだ?私としては是非入部してほしいんだ」

33: 2010/04/12(月) 03:18:38.13 ID:g5RY2DlDO
紬「わからないことがあったらお姉さん達が優しく教えてあげるわよ♪うふ」

男「!(ドキッ)」

律&唯「うふっ」

男「………」

男「じゃあ、入部します。よろしくお願いします」

澪「あぁ、こちらこそよろしく、男くん!」

唯「よろしくね~」ギュッ

男「わっ!え、は、はい!」

35: 2010/04/12(月) 03:25:49.83 ID:g5RY2DlDO
澪「じゃあ、ま、今日は初回ということで、私たちの演奏を是非とも見てくれないかな」

男「はい!新歓は出席しなかったので見たいです!」

律「よっしゃ!そうと決まればさっそく!」

唯「オッケーりっちゃん!」

紬「うふふ」

~少女演奏中~

ジャー……ン……キュッ
澪「はぁ…ふふっ、どうだった?私たちの演奏は」

男「すごくかっこよかったです!」

律「はっはっは!ざっとこんなもんよ!」

男「あ、律先輩は途中リズムミスりましたよね」

律「はうっ!?」

36: 2010/04/12(月) 03:31:51.40 ID:g5RY2DlDO
澪「じゃあ、今日はここまでにしようか。明日からまたよろしくな」

唯「あずにゃんも来るだろうしね!」

男「あずにゃん?」

律「今日用事で来なかった2年生だぃ。すっごく可愛い子だからな!覚悟しとけよ!」

澪「なんだよそれ…どうだ?今日これから用事無いようならみんなで一緒に帰らないか?」

男「あ、すみません、今日はちょっと用事があって…」

澪「ん、そうか、じゃあまた明日な」

男「はい!」

38: 2010/04/12(月) 03:37:39.14 ID:g5RY2DlDO
~校外~
男「ふぅ、軽音部か。なんだか楽しくなってきたぞ」

男「(みんなすごく美人だったしな…)」

男「おっとっと、邪な考えはダメだよな…さて、今日は見たかったバンドのライブだからな、早く向かうとするか」

女の子「やめてください!私急いでるんです!」

男「(ん、なんだ?)」

ヤンキー「まぁそう言わずにさぁ、ちょっと付き合ってよお嬢ちゃん」

女の子「だから、私は用事があるので貴方たちに関わってる暇はないんです!」

40: 2010/04/12(月) 03:41:39.68 ID:B+ovPXWe0
みんな男に特に抵抗ないんだな

42: 2010/04/12(月) 03:42:40.29 ID:g5RY2DlDO
男「(うわ、女の子がからまれてるよ…気の毒に…)」



男「(ああもう、嫌な気分だ。なんとかしてやりたいけど僕が出たらボッコボコにやられちゃうだろうし…)」

男「(ええい!ままよ!)」

男「すみませーん、警察の方!こっちです!こっちで女の子が!」

ヤンキー「あァ!?チッ、おい行くぞ!」

ヤンキー「あぁ!くそっ!いいとこだったのによぅ」

男「(良かった、成功した…さて僕も逃げよう)」
タッタッタ

44: 2010/04/12(月) 03:51:02.25 ID:g5RY2DlDO
~翌日~
男「こんにちは~」

律「おーぅ男、早いねー!」タン タン

男「たまたま担任が用事あってHRが無しになったんですよ」

律「ほほぅ、それで私に会いたくなって真っ先にここへ来た、と」

男「えぇ、律先輩に早く会いたくて」

律「うぇっ!?ま、マジに!?そりゃ、まぁ私は可愛いけど、まだ昨日会ったばかりだってのに(ry」

男「冗談ですよ…」

律「ばっ!よ、よせやい!びっくりするだろが!」ビシッ

男「あたっ!こ、こっちだって照れるんですから変な反応しないでくださいよ!」

46: 2010/04/12(月) 03:57:41.93 ID:g5RY2DlDO
~部室外~
紬「あらあら♪」

澪「なるほど…律はああいうのが効果的なのか…」

唯「りっちゃん照れてるよw可愛い~」

ガチャッ
澪「よう、律。何やってんだ?顔赤いぞ」

律「あ!?ちょっと自主練はりきっちゃってさぁ!あははは!あっついなー!」

男「あ、先輩方、こんにちは」

澪「あぁ、こんにちは。お、しっかり自分の楽器持ってきたみたいだな」

唯「わぁ!見せて見せて!男くんのギー太!」

男「はーい(ギー太?)」

51: 2010/04/12(月) 04:05:27.06 ID:g5RY2DlDO
澪「…なんだこれは…」

律「うっわーはじけてんなぁ~」

男「いわゆるランダムスター型です」

唯「か、かっこい~!ギー太のお嫁さんにしたい!」

律「この真っ黒なのが女なのかよ!」

男「ところでさっきからちらほら耳にするギー太ってなんです?」

唯「私のギターの名前なんだ~♪」

52: 2010/04/12(月) 04:10:39.40 ID:g5RY2DlDO
男「唯先輩のレスポールですよね。高校生女子でギブソン使ってるのって初めて見ましたよ」

澪「あぁ、あれな、みんなでバイトして買ったんだよ」

律「まぁ、結局足りなくてまけてもらったんだよ。5万だっけ」

男「5万!?あれを!?」

澪「まぁいろいろあってな…」

紬「うふふ♪」

53: 2010/04/12(月) 04:16:20.15 ID:g5RY2DlDO
やべ 眠い 6:30の電車乗らなきゃ間に合わないのに

男「ところで、2年生のあずにゃん先輩は今日来られるんですか」

律「今日昼に会ったんだけど来るって言ってたぜ~」

ガチャッ
澪「噂をすれば、だな」

梓「すみません遅れてしまって…」

唯「いいよいいよ~ ね、それよりさ!昨日新入部員が入ってくれたんだ~!ジャーン!」

男「ど、どうも、男です」

梓「えっ!?新入部員ですか!? あ、私」

唯「あずにゃんだよ!」

55: 2010/04/12(月) 04:21:27.97 ID:g5RY2DlDO
梓「……」

男「えーと、あずにゃん先輩…?」

梓「もうあずにゃんでいいですよ…」

男「(うっ!すごい可愛いぞ!…ん、どっかで見たような…?)」

梓「(あれっ、この声どこかで…)」

律「ほーらー見つめ合ってないでさ~お茶が冷めちゃうぜ~」

男「あ、はい、では失礼して…(うーん)」

59: 2010/04/12(月) 04:31:40.38 ID:g5RY2DlDO
澪「…とまぁ、今後こんな予定でいこうと思う」

紬「また別荘あけとくわね♪」

男「別荘!?」

唯「ムギちゃんちすっごいんだよ~たくさん別荘あるんだよ!」

律「それに海で遊び放題だ!豪華な食事もつくぜ!ハッハッハ!」

澪「お前がえばるな!」

梓「でも、一人男の子だといろいろ大変そうですね」

澪「む、そうか…」

紬「そうねぇ、二人部屋にして誰かが男くんと一緒になるってのは?」

男&澪&律&梓「はぁ!?」

64: 2010/04/12(月) 04:57:36.17 ID:g5RY2DlDO
澪「それは、さすがにまずいんじゃないか…年頃の男女が…ど、どど同衾なんてて」

男「落ち着いてください同衾なんて言ってませんよ」

唯「どーきん?」

73: 2010/04/12(月) 07:15:18.52 ID:g5RY2DlDO
紬「うふ、みんなで寝れる部屋もあるほうがいいわね♪」

律「ムギ、楽しんでるだろ…」

澪「そそ、そうだぞ!私たちの部は健全な部なんだからな!」

男「(ちょっと期待したなんて、言えない…)」

唯「あずにゃん、どーきんって何?」

梓「えっ!?えと、あ、あー!ほら、せっかくのお茶が冷めちゃいますよ!」

77: 2010/04/12(月) 07:38:00.56 ID:g5RY2DlDO
澪「さて、男くんには唯や梓、そして私のパートをやってもらいたいんだが、さすがに多いから少しずつでいい、覚えていってくれないか」

男「はい。あ、スコアか何かありませんか?僕TAB譜しか読めなくて…」

梓「それなら私が作っておいたのでこれを」

澪「ベースのは私のをかそう」

男「ありがとうございます!(うわっ、すごい丁寧だぞこれ…)」

澪「弾けるようになったら私たちと合わせてみような」


79: 2010/04/12(月) 08:02:20.27 ID:g5RY2DlDO

律「唯」

唯「なに、りっちゃん」

律「私はこの真面目すぎる空気の中で大きくボケたいと思ってしまうんだ」

唯「おぉ!さすがりっちゃんKYだね!」

律「よし、見てr」

澪「やめろ」ゴンッ

80: 2010/04/12(月) 08:20:25.93 ID:g5RY2DlDO
~帰路~
律「じゃあ私たちはこっちだから、またなー!」

男「はい、お気をつけて、特に律先輩」

律「なにぃ!?それじゃ私がいつも危なっかしい美少女みたいじゃんか!」

男「そこまでは言ってません!」


梓「あの、男さん」

男「あ、はい?」

85: 2010/04/12(月) 10:22:40.60 ID:g5RY2DlDO
梓「先日、私が変な人たちにからまれてるとき助けてくれました?」

男「ん、あぁ!そうかあの時の子か!どうりで見覚えが…あ、失礼しました。まぁ、僕は何もしてないよいなもんですし…」

梓「いえ!私とっても助かりました!怖かったんですよ?」

男「あはは、まぁ無事で何よりです。あ、あと僕一応後輩なので敬語とか使わなくていいですよ」

梓「あは、そういえばそうでしたね。えっと、じゃあ、男くん」

男「はい」

109: 2010/04/12(月) 18:13:59.20 ID:g5RY2DlDO

梓「……(カァァ)///」

男「えっと、先輩?」

梓「あ、あはは!男の子を名前で呼ぶのって初めてだから照れちゃいました!」

男「あー、ははっ」

男「(やばい!すごく可愛い!先輩なのに小柄でこのキャラは反則だろ!)」

男「抱きしめたい!」

梓「はい?」

113: 2010/04/12(月) 18:44:25.85 ID:g5RY2DlDO

男「はっ!(あァァァしまったァァァ)」

男「あーほら、あそこに猫がいたんですけど、すごく可愛くてですね!」

梓「ふふっ、ありがと」

男「ふぁい!?何がですか!?」

梓「うちの部に入ってくれてありがとうってこと」

梓「ほら、先輩達は来年卒業するでしょ?そうしたら、私一人になっちゃうの。みんなで勧誘活動もしたんだけどなかなか入部してくれる人はいなくてさ…でも良かったよ。君みたいな優しい子が入ってくれて」

118: 2010/04/12(月) 19:03:24.79 ID:g5RY2DlDO
男「先輩…でも、僕、男ですし…きっと先輩達の邪魔になる」

梓「ううん、そんなことないよ。澪先輩はけっこう男の子苦手だったんだけど、君がいい子だから克服しつつあるように見えるし、琴吹先輩と唯先輩なんかは弟が出来たみたいって喜んでたよ」

男「そうだったんですか…」

梓「私も一歳お姉ちゃんなんだからしっかりしないとね」

120: 2010/04/12(月) 19:28:36.00 ID:g5RY2DlDO
男「ふふっ」

梓「あっ、今笑ったでしょ!」

男「は?いや、笑ったつもりではなかったんですが、ただ、可愛いなと」

梓「っ!?も、もう!先輩をからかうんじゃありません!」

男「(うわぁ、もっとからかいたいな…いやいや、ダメだろ)」

126: 2010/04/12(月) 19:47:03.65 ID:g5RY2DlDO
~男自宅~
男「カガヤケなんちゃらってほうは部室で演奏してもらったやつか。こっちは、ふわふわ時間…?」

男「(君を見てるといつもハートドキドキ…これは…なんだかかゆくなってきたぞ。作詞は、澪先輩か…なんとなくわかるわ…)」

男「(Don't say lazyはかっこいいなぁ。比較的弾きやすいからこれから覚えてみるか)」

128: 2010/04/12(月) 20:04:22.40 ID:g5RY2DlDO
男「…みんないい人だな。唯先輩と澪先輩、律先輩にムギ先輩、そして梓先輩か」

男「今日みたいなことがあったから、梓先輩が特に気になるよな…一歳お姉さんて言ってたけど、どちらかというと妹みたいな感じだな、ははは」


~一週間後~
ジャー……ン……

澪「いい感じじゃないか!」

律「唯パートはむしろ唯より合ってたな!wどう思います唯先輩~」

唯「はぅ!だ、大丈夫!本番ではピッタリ合うよぅ!…たぶん…」


129: 2010/04/12(月) 20:23:59.37 ID:g5RY2DlDO
梓「男くん、飲み込みがすっごく早いね!私もあわせやすくてやりやすかったよ!」

男「いえ、梓先輩が毎日練習に付き合ってくれたおかげですよ」

紬「あら?練習?」

唯「毎日!」

澪「あぁ、梓が先輩として教えてあげたいって張り切っててな、あまり遅くまでやらないならって許可したんだ」

紬「まぁ♪梓ちゃんも後輩が出来て嬉しいのね」

137: 2010/04/12(月) 21:21:55.59 ID:g5RY2DlDO
梓「先輩ですから当然です!」

律「ぬぬ…あぁーずにゃん!私も居残り練習に出るぞ!」

梓「えええっ!?」


139: 2010/04/12(月) 21:29:49.08 ID:g5RY2DlDO
~放課後~
律「やっぱりバンドの練習とくればリズム隊は必須なわけよ、だから私は最初からこの練習に参加してるといえるんだ…わかるか?」

梓「さっぱりわかりませんよ…まぁいいですよ、リズムは欲しかったところでしたのでお願いします」

梓「と、その前に、少し席を外しますね」

男「トイレですか? あっ」

梓「えぇ、トイレです!トイレですよ!」パタン

律「なー、男ー」

男「なんです?」

144: 2010/04/12(月) 21:59:45.87 ID:g5RY2DlDO
律「お前もだいぶ馴染んできたな、お姉ちゃんは嬉しいぞ~」
わしゃわしゃ
男「わわっ!な、なにするんですか!?」

律「いいじゃんよぅ、先輩後輩のスキンシップってやつさ!」

男「うあ~…(これは卑怯だ…抵抗できなひ…)」

律「なぁ、あずにゃん、梓さ、可愛いよな」

男「へ?えぇ、まぁ、客観的に見てすごく可愛いと思いますが…律先輩?」

146: 2010/04/12(月) 22:11:08.71 ID:g5RY2DlDO
律「…お前は私が連れてきたんだから、私が世話してやるんだからな」

男「はい?すみませんよく聞こえませんでs」

律「はっはっは!可愛いなぁこの!うちの弟にも見習わせたいくらいだぃ!」

男「? はぁ…?(なんなんだ…)」

ガチャッ
梓「あーっ!なにやってるんですか律先輩!男くん嫌がってますよ!」

律「わははは!男は私の魅力にたじたじだってよ~♪」

149: 2010/04/12(月) 22:22:02.64 ID:g5RY2DlDO
梓「むぅ~っ はいはい練習しますよ!もうすぐ暗くなってきちゃうんですから!」

律「へいへ~い」

男「…ふぅ…やっと解放された…(ずっと律先輩の胸があたってた…!)」


151: 2010/04/12(月) 22:34:15.51 ID:g5RY2DlDO
~帰路~
梓「もう!男くんったら、律先輩にじゃれてデレデレしちゃって!」

男「あれは柔らかかっ、あぁ、いえ、あれは律先輩がいきなり…」

梓「ふん!あーあ、私が男くんに教授する役目だったのに!」ぷんぷん

男「(うわ、ぷんぷん怒ってるよ)」

男「ところで、なんでわざわざ二人で居残り練習を?あぁ、練習に付き合ってくれるのは非常に助かるし嬉しいんですが、他の先輩もいてもいいのでは?」


158: 2010/04/12(月) 23:10:45.68 ID:g5RY2DlDO
梓「それはダメ!ダメなの!そう!ほら、先輩達はこれから受験で忙しくなるから私がちゃんと後輩の面倒を見れるようにならないとダメなの!」

男「は、はぁ…」


男「あ、唯先輩だ。と、誰だ?」

梓「憂ちゃんっていって唯先輩の妹さんで私の友達だよ!」

男「そういえば憂とお買い物行くんだーとか言ってましたね。しかし、へぇ、妹ですか」
男「(唯先輩にそっくりだけど、しっかりしてそうでとてもいい子そうだな…)ん?」

梓「じーっ」

男「な、なんとも思ってませんって!」

162: 2010/04/12(月) 23:20:32.16 ID:g5RY2DlDO
梓「ふーん。憂ちゃーん!唯先輩!」

唯「あ、あずにゃんと男くんだ!やっほー!」

憂「あれ?隣の男子って、もしかして…」

唯「うん、新入部員の子なんだ~♪とってもいい子なんだよ!んふふ、それでね~あずにゃん彼にべったりなんだぁ~」

梓「唯先輩!何やら含みのある言い方はやめてください!」

唯「ええ~、だってあずにゃんが男くんと話してるときすごく可愛く笑ってるんだよ~」

166: 2010/04/12(月) 23:37:04.11 ID:g5RY2DlDO
憂「そうなんだ…私に内緒で、ラブラブしてたんだねっ…うぅっ…グスッ」

梓「憂ちゃんまで!?もう!男くんもなにか言ってやってよ!」

男「え?あ、すみません、ころころ表情変わる梓先輩見てて聞いてませんでした!」

梓「ふぇい!?」

唯&憂「ほほーぅ」

174: 2010/04/12(月) 23:57:12.56 ID:g5RY2DlDO
男「で、なんですか!?」

梓「あ、あぅ、あ、あ!用事思い出した!すみません!」すたたっ

男「何がなんだかわからないんですが」

唯「初々しくて可愛いよ~」

憂「…私が明日フォローしとくね…あ、男くんっていったっけ?実は梓ちゃんからよく聞いてるよ。可愛い後輩が入って嬉しいって言ってたよ、ふふ」

男「可愛いって……男らしくないんですかね…」

176: 2010/04/13(火) 00:09:48.74 ID:qZhs0SVkO

唯「えー男くんかっこいいよ!王子様の白馬みたい!」

男「そっちですか!反応に困りますね」

憂「あはは…男くん、梓ちゃんをよろしくね」

男「え、あ、はい(なんで僕がよろしくなんだ?)」

唯「ねぇ男くん、りっちゃんは?一緒じゃないの?」

男「えぇ、先に帰るとかで走って行っちゃいましたよ」

唯「あれぇ?おかしいなぁ」

男「?」

182: 2010/04/13(火) 00:47:55.52 ID:qZhs0SVkO

~一方~
律「はぁ…何やってんだろ…私…」

澪「まったくだな」

律「うぉ!いきなり登場すんなよ!」

澪「今日のあれはなんだったんだ?梓と男がせっかく仲良くしてるのに水をさすようなことして」

律「まぁあれは部長としてだな、二人がちゃんとやってるか視察をしたというわけよ!いやーあっはっは!部長って大変だよなぁ!」

澪「嘘だな」

律「……」

185: 2010/04/13(火) 00:52:03.75 ID:qZhs0SVkO
律「やっぱ、わかる…?」

澪「お前はあからさますぎるんだよ…後輩に嫉妬して無理やり介入して、先輩としてどうなんだよ」

律「う…み、澪に言われたくないっつーの!同い年の男子の前に立ったら上がって何も出来ずに逃げ出すくせに!」

澪「ばっ!私のことは関係ないだろ!」

律「う、うるさいやい!」

澪「あぁわかった!帰るよ!もう勝手にしろよ律先輩!」タタッ

律「……やっちまったー……」

律「はぁ」

250: 2010/04/13(火) 22:35:57.46 ID:3NranimX0
~翌日、部室~
律「はよー(澪は、いないか…)」

紬「はい、おはよう♪」

律「なぁ、ムギ。ちょっと話聞いてほしいんだ」

紬「私なんかで良かったら、是非聞かせてほしいわ」

律「私な…」



律「まぁそんなとこ」

紬「うーん」

紬「律ちゃんは、男くんのこと好き?」



253: 2010/04/13(火) 22:50:48.05 ID:3NranimX0
律「うぇ!?う、うぅ…」

紬「私は、好きよ」

律「!」

紬「律ちゃんも好き。梓ちゃんと澪ちゃんと唯ちゃんも好きよ。ふふっ♪」

律「あ、あのな…そういう話じゃなくてだな~」

紬「彼、とってもいい子だものね。真面目だし、可愛いわよね」

254: 2010/04/13(火) 23:02:54.37 ID:3NranimX0
紬「それに、今まで女だけで付き合ってきた私たちの輪の中にここまで溶け込んだ男の子だし、意識しちゃうのもわかるわ」

紬「本音言うとね、私も彼に恋心を抱いてないわけじゃないの」

紬「でも、私はみんなが大好きだから、みんなが幸せになってほしいわ」

紬「困っちゃう性格よね。こればかりはどうしようもないみたい。ふふっ」

紬「私は、彼が誰を選ぼうとも、きっとすっきり出来ると思うの。律ちゃんは、彼が梓ちゃんと結ばれたら二人のこと嫌いになっちゃうの?」

258: 2010/04/13(火) 23:13:33.38 ID:3NranimX0
律「そんなことは、ない…と思う」

紬「あらあら♪それに律ちゃんはひたすら押していくタイプでしょ?普段の調子でいるのが、律ちゃんは一番いいと思うわよ」

律「普段の私、ね…」

紬「梓ちゃんも対等に見て、ね」

259: 2010/04/13(火) 23:20:32.82 ID:3NranimX0
律「……」

律「ふ、ふふっ…そうだな、今の私は私らしくないよな。よっしゃ!ちょっと行ってくる!サンキュームギ!」

紬「はい♪」

パタン タッタッタ…

紬「うふ♪うまくいったみたい。恋をする二人、可愛いわぁ」

263: 2010/04/13(火) 23:34:07.68 ID:3NranimX0
~教室~
律「おーい、澪~」

澪「お、調子が戻ったみたいだな、律」

律「おうともよ!見てろよ!こったら挽回するんだからな!」

澪「卍解…?あ、挽回ね、挽回」

律「? まぁ、なんだ、昨日はごめんな!」

266: 2010/04/13(火) 23:57:14.98 ID:3NranimX0
~放課後~
律「~♪~~♪」

男「どうしたんですか律先輩?ゴキゲンですね」

律「ん~ちょっとな~ なぁ、男は女の子好きなタイプとかあるか?やっぱり巨Oとかなのか!?」

唯「じゃあ澪ちゃんが一番だね!澪ちゃんすごいんだよ~」

男「な、なに言ってるんですか!もう…(ほほぅ…)」

267: 2010/04/14(水) 00:07:20.80 ID:bwsuT4P40
男「えと、好きなタイプでしたっけ。うーん、これと言ってありませんねぇ。でも、月並みですが優しい子がいいですね」

律「ふむ。優しい、か」

男「先輩方はみんな優しいから、僕にはみんな魅力的に見えますよ」

唯「あはは~照れちゃうなぁ~」

律「む~(こういうことを無自覚に言えるとこがすごいんだよな…)」

269: 2010/04/14(水) 00:23:30.15 ID:bwsuT4P40
ガチャッ
紬「遅れてごめんなさいね」

澪「お、みんないるな」

梓「こんにちは~」

和「あら、ちょうど揃ってるわね」

唯「あ!和ちゃん!どったの~?」

梓「和先輩は生徒会の方ですよ」ボソッ

男「そういえば入学式のときにステージにいたのを見た覚えがあります」ボソッ

律「(…………あっ!)」

272: 2010/04/14(水) 00:51:52.16 ID:bwsuT4P40
和「えぇ、近々行われる町内のイベントで枠が一つ余ってるから軽音部にどうかなって思ってね、って、誰?そこの男子」

男「え?あぁ、この間入部しました1年の男ですが…あれ?入部届は生徒会に提出したはずですが…」

和「入部届…?」ペラッ ペラッ

和「書類上軽音部は5人しか登録されてないみたいだけど、本当に入部届は出したのかしら?」

男「えぇ、さわ子先生にハンコを押してもらったあとに生徒会なら私にまかせろーって律先輩に…」

275: 2010/04/14(水) 01:03:22.44 ID:bwsuT4P40
澪「…」チラッ

梓「…」チラッ

和「…」チラッ

紬「あらぁ」チラッ

唯「あはは…」チラッ

律「……っ!……あ、あはははは!やっべー!忘れてたぁぁぁぁぁ」

280: 2010/04/14(水) 01:18:07.38 ID:bwsuT4P40
澪「この馬鹿!お前はまた…っ!」ゴンっ

律「あいたーっ!」

和「やれやれね…はい、新しい入部届よ。今度は自分で持ってくるのをオススメするわ」

男「あはは…そうします」

律「男ーっ!」がしっ

男「うわっと!」

281: 2010/04/14(水) 01:23:45.83 ID:bwsuT4P40
律「うわーん!澪がいぢめるよぅ~」

澪「元はと言えばお前が同じミスを繰り返したからだろうが!」

律「そこまで言わなくてもいいじゃんさ~!男ぉ、澪に叩かれたとこが痛いんだぞぅ」

男「はいはい」ナデナデ

梓「!」

律「あ、痛みがちょっとひいてきたようなきてないような…もっと~」

282: 2010/04/14(水) 01:36:46.79 ID:bwsuT4P40
男「よしよし」ナデナデ

澪「これじゃどっちが先輩だか…ムギは、ダメだ、トリップしてる。唯?」

唯「…わ、私もー!」がしっ

男「わわっ!(こ、これはヤバい!ヤバいよヤバい)」

唯「んふ~男くんいい匂いがするぅ~」

梓「わ、私もっ!」がしっ

澪「梓まで!?」

ガチャッ
さわ子「はぁ~い♪青春してるぅ~?………な、なに、これ……?」

283: 2010/04/14(水) 01:51:20.52 ID:bwsuT4P40
~男宅~
男「今日は…疲れたな……」

男「なんであんなことしちゃったんだろう…なぜか唯先輩と梓先輩までくっついてくるし…」

男「(でも今考えると、先輩からくっついてきたんだよな)」

男「(すごい状況だった…いきなりの展開で律先輩にのってしまったけど、あのときの先輩、かわいかったな)」

男「う、いけない、いくら律先輩がやれって言ったからって先輩に対して失礼だよな、後で律先輩に謝ろう…」

バチィィン!
男「痛ッた!弦切れた!」

285: 2010/04/14(水) 02:19:35.95 ID:bwsuT4P40

~律宅~
律「ふぅ、やっと本調子に戻ったって感じだな」

澪「焦らずじっくりといけばいいんだよ。律は普通の状態が既にハイだから無理に行動すると向こうも気疲れするんだろ」

律「あ、あはー!照れるにゃ~」

澪「お前は私の言葉をどう捉えたんだ…」

律「んー、要するに私らしくってことっしょ!」

澪「まぁ、な…さて、調子が戻ってきたところで来週のイベントのことだけど…」

286: 2010/04/14(水) 02:28:19.05 ID:bwsuT4P40
~翌日~
澪「というわけで、昨日律と相談して、相談と言ってもほとんど私だけで考えたわけだが、」

律「あははー、わりーわりー!澪の顔見てたら眠くなってさ~」

澪「なんでだよ!…こほん、とりあえず与えられた時間は15分だから、3曲やろうと思うんだ。そこで、うち1曲には唯の代わりに、もう1曲はギター3として男に出てもらう」

男「えっ!?僕ってもしものときのサポートってやつだったんじゃ」

澪「何事も経験だぞ。人前に出ることに慣れておいたほうがいいだろうと思ってな」

律「そうだぞ、澪なんか毎回ガッチガチなんだぞ。私やっぱりやめるぅ~出来ないよぅ~つってさ!」
ゴッ!
律「あだーっ!!」

288: 2010/04/14(水) 02:30:52.47 ID:bwsuT4P40
唯「私はボーカルに専念するからさ、男くん出てみなよ、楽しいよ~」

梓「私も男くんには出てほしいな。きっといい経験になるよ」

男「えぇ、じゃあ、わかりました。やってみます」

律「よっしゃ!そうと決まれば練習だな!男入れて6人で出来るようにアレンジしようぜー!」

澪「(律が、あんなにやる気を出すなんて…)」

唯「じゃあさ!私やってみたかったことあるんだ~!」
ワイワイ

男「律先輩」

290: 2010/04/14(水) 03:23:44.95 ID:bwsuT4P40
録画しておいたけいおん見てました
考えてる最後までいくまでまだまだかかりそうなんですがすでにくじけそうです…

律「ん、どした?私に告白か?」

男「まぁ、そんなもんです」

律「え!マジ!?」

男「いやいや、勘違いしないでくださいよ。、実は昨日のことなんですが」

律「あ、そう…昨日?なんかあったっけ?」

男「えぇ、まぁ。あのですね、昨日失礼なことしてすみませんでした。あの、先輩なのに…その、頭撫でたりとか、」

律「はははっ!あんなの謝ることじゃねぇよぅ!私から絡んだんだしさ!」

292: 2010/04/14(水) 03:31:25.82 ID:bwsuT4P40


男「いや、でも、僕としてはかなり失礼をした気がしてしまって…」

律「いいんだって!気にするない!それにな、私、男に触れられるとな、こう、ドキドキするんだよ…すごい、幸せな気分になるんだ」

男「えっ、そ、そうデスか…っ」

律「ふっ、なんつってな!あっはは!何顔真っ赤にして照れてんだよっ」

男「は、はぁ!?からからないでくださいよ!もう…」

男「(ヤバい、めちゃくちゃドキドキしたぞ…)」

男「(なんだろう、最近律先輩が妙に可愛く見えるときがあるんだよな…)」

293: 2010/04/14(水) 03:38:47.90 ID:bwsuT4P40
梓「私と唯先輩がソロをやるので男くんはバッキングやってくれる?」

男「了解です!任せてください!」

澪「よし、そうと決まれば練習だな!」

唯「イベントライブまで一週間しかないもんね!」


今日はここまでです。携帯規制のせいでためた量の半分くらいしかいかなかった…
明日は17時~18時くらいに再開できそうです

329: 2010/04/14(水) 19:38:01.42 ID:bwsuT4P40
~帰路~
唯「いい感じだね!」

律「まぁ私の鉄のリズムでみんなを引っ張ってるからこそだな!」

梓「途中ハイハットのリズムが裏返ってるような気がしましたが」

男「あ、それ僕も気づきました」

紬「男くんもソロで少し間違えたんじゃない?」

男「ぐっ…バレてましたか」

330: 2010/04/14(水) 19:50:14.68 ID:bwsuT4P40
唯「あ、私も気づいたよ~一個押さえるとこ間違えたんだよね!」

男「そこまで見抜かれてたとは…」

梓「唯先輩は絶対音感ですからね」

男「うわっ!すごいですね!小さい頃から音楽でもやってたんですか!?」

331: 2010/04/14(水) 19:58:07.95 ID:bwsuT4P40
唯「ううん、何も?」

澪「唯の絶対音感は先天的なものらしい…最初の頃私たちも驚いたんだ」

梓「おかげで我が部はチューナーいらずなんだよ」

男「なるほど道理で…」


333: 2010/04/14(水) 20:04:52.46 ID:bwsuT4P40
澪「じゃあ、私たちはこっちだから、またな」

紬「また来週ね」

律「ばいびー!」


梓「あの、唯先輩と男くん。明日休みですけど、何か予定とかあります?」

唯「んーん、なにも~」

男「僕も特には」

梓「じゃあ明日部室でギター3人で練習しません?」

335: 2010/04/14(水) 20:09:43.83 ID:bwsuT4P40
唯「あは、いいね~!」

男「そうですね。こっそり練習して澪先輩と律先輩を驚かせるのも」

梓「じゃあ明日部室集合ということで!」


340: 2010/04/14(水) 20:59:12.68 ID:bwsuT4P40
~翌日~
ガチャッ
男「こんにちは~」

男「ありゃ、誰もきてないのか。それにしても暑いな」ぬぎっ

男「よっと」ぽいっ  パサッ

男「ん、ん…?ソファに何かあるのか…?

男「梓先輩、寝てるのか…」

梓「すー…すー…」

341: 2010/04/14(水) 21:01:55.15 ID:bwsuT4P40
男「…………(はっ、いけないいけない!えーと、こういうときは、どうすりゃいいんだっ)」

男「……あっ(僕の上着が邪魔だ…ッ なんてこった…)」

梓「うーん……ゲル状はやめてぇ……」

男「(どんな夢を見てるんだ…)」

男「(はぁ…時々梓先輩は本当に年上なのか疑いたくなるな…)」

343: 2010/04/14(水) 21:15:09.25 ID:bwsuT4P40

男「(あっ、つい見とれてしまってた)」

男「(う、なんか、なんでこんな緊張してるんだよ…)」

男「(あぁ、そっか、あれだ、幼児が歩道を歩いてるときみたいなハラハラ感か。きっとそうだな)」

梓「うん……あっ…あれ…?」

男「お、おはようございます」

345: 2010/04/14(水) 21:22:40.55 ID:bwsuT4P40
梓「あ、男くん、おはよ……」

梓「…わひゃあっ!!あーっ!あ、あぅ…」

男「あ、僕ついさっき来たばっかりなんで」

梓「そ、そうなんだ…あ、これ、男くんがかけてくれたの…?」

男「えぇ、まぁ…(かかったのはたまたまだけど)」

348: 2010/04/14(水) 21:37:27.04 ID:bwsuT4P40
梓「あ、ありがと…」

男「あ、いや、はは」

唯「んふふぅ~いい空気ですなぁ~」

男「おわっ!!唯先輩、いつの間に!?」

唯「えぇー?普通に入ってきたよー!男くんったらあずにゃんじーっと見てて気づかないんだもん」

男「ちょっ!唯先輩!変なこと言わないでくださいよ!」

唯「いやぁ~まさか二人がここまで進んでたなんて!母さんは嬉しいよぅ…しくしく」

梓「はい!練習練習!」

350: 2010/04/14(水) 21:52:45.92 ID:bwsuT4P40

男「こんなもんですかね」

唯「私お腹空いちゃったよぅ~」ふらふら

梓「あっ、あの、私お弁当作ってきました!みんなで食べようと思って」

唯「ホントにぃ!?ありがとあずにゃん!おっべんとおっべんと!」

351: 2010/04/14(水) 21:53:56.36 ID:bwsuT4P40
男「え、僕もいただいていいんですか!ありがとうございます!」

梓「よいしょ」どかっ

唯「うわぁ~ドカベンだぁ」

梓「頑張りました!ふふん!」


352: 2010/04/14(水) 21:55:48.19 ID:bwsuT4P40

唯「ほれひゅひょいほいひぃふょあひゅひゃん!」

男「何言ってるかわかりませんよ!」

男「…もしかしてこれけっこう早くから準備してました?」

梓「あ、うん、朝早くからだよ」

男「マジですか!あ、だから来たとき寝てたんですね」

梓「あはは…(ホントは昨日からだけど)」

353: 2010/04/14(水) 22:07:09.94 ID:bwsuT4P40
男「しかしすごいですね。料理も完璧じゃないですか」

梓「ううん、ここまでしたのは初めてなんだ」

男「あれっ、そうなんですか。むしろそっちのが驚きですよ」

梓「……うん、良かったっ。男くんに喜んでもらえて」

男「? えぇ、とても美味しいですよ」

梓「ふふっ」

358: 2010/04/14(水) 22:19:59.21 ID:bwsuT4P40
~数日後~
紬「完璧ね」

澪「あとは本番で上手くいくかだな」

紬「大丈夫よ、きっと。今までもそうだったし」

澪「うん、そうだな」

律「まぁそう心配しなさんなって!私たち6人が力を合わせればだな」

ガチャッ

361: 2010/04/14(水) 22:32:51.35 ID:bwsuT4P40
さわ子「みんないる~?週末のイベントライブのことなんだけど」

律「あ~、なんだ、その」

梓「珍しく律先輩がいいこと言おうとしたのに」

律「珍しくってなんだよぅ!で、さわちゃん!何!」

さわ子「ライブ用の新しい衣装を新調したのよ!ほらっ」じゃーん

澪「……」

364: 2010/04/14(水) 22:49:27.23 ID:bwsuT4P40
唯「わぁ!すごいすごい!可愛いのがいっぱいだよ!」

男「え、なにこれー」

梓「先生の趣味みたいなものなの。私たちにああいう衣装でライブやってほしいって…」

男「へ、へぇ~…(え?水着とかあるぞ?)」

先生「あ、男くんも心配しないで!君用のもこっちにちゃんとあるのよ!」バッ

紬「まぁ!こんなに!目移りしちゃうわね!」

男「わ、わぁ~い…(なるほど…これはきついな)」

366: 2010/04/14(水) 22:52:05.01 ID:bwsuT4P40

さわ子「で、執事服着てもらったわけだけど。なんか、パッとしないわねぇ~」

男「そうですよ、こんなの着て似合うなんてもっとイケメン的な人じゃないと…ん?」

梓「………」ぽけー

律「…………」ぽけー

紬「あらあら」

唯「スッゴく似合ってるよ!」

375: 2010/04/14(水) 23:31:28.49 ID:bwsuT4P40
梓「…あの、やっぱり学外のイベントに出るわけだから制服が一番いいんじゃないでしょうか」

澪「そ、そうです!制服にしよう!」

男「え、でも梓先輩にこれ似合うと思ったんですが…」

梓「…やっぱりこちらもいいと思います。グッドです」

澪「あ、梓ぁーっ!?」

さわ子「(男くん…GJ!!)」キラキラ

男「?」

381: 2010/04/14(水) 23:40:31.44 ID:bwsuT4P40
~ライブ当日~
律「よっしゃ!行っくぜ~!」

唯&紬「おーっ!」

梓&男「はい!」

澪「ぉ、ぉーっ」

律「いちいちつっこまねーぞー」グイッ

澪「あー」


383: 2010/04/14(水) 23:50:01.95 ID:bwsuT4P40
さわ子「というわけで、打ち上げにきましたー!」

律&唯「イェー!」

さわ子「イベントの成功を祝して、かんぱーい!」

全「かんぱーい!」

澪「はぁ…次は学祭だな」

紬「私たちの最後の舞台になるかもしれないわね」

律「またどっかのライブハウスでやればいいじゃーん!」

唯「そうだーっ!受験なんてやってられるかー!」

澪「おい!」

384: 2010/04/14(水) 23:55:10.39 ID:bwsuT4P40
梓「あー…先輩達が卒業しちゃったら私たちは2人になっちゃうのか…」

男「そういえば、完全に忘れてましたね」

さわ子「また新入生を捕まえればいいじゃなぁい」

梓「それが出来ればいいんですがね」

男「まぁ、もしものときは二人で勧誘しましょうよ」

梓「もうっ」

385: 2010/04/14(水) 23:59:12.50 ID:bwsuT4P40
律「さわちゃーん!ビールちょうだーい!」

唯「ちょいだーい!」

さわ子「はい、どうぞ」

律「やったー!」

澪「やめろー!軽音部をつぶす気か!」ペシィ
ビシャッ
律「うわらば!」

男「あーあ」フキフキ

律「うあー苦いよー」

梓「お酒はそういうものですよ」

386: 2010/04/15(木) 00:13:11.62 ID:OLck4e0P0
唯「ぷはーっ!不味い!もう一杯!」

紬「これが中高生がみんなで集まって大人に内緒で飲むというビール…ごくっごくっ」

澪「だ、ダメだこいつら…早くなんとかしないと…」

さわ子「大丈夫よ!ビールのように見えるけどアルコールは0%よ!ただし酔える」

男「あ、それならいただいてみます」

梓「で、では私も…」

388: 2010/04/15(木) 00:20:16.92 ID:OLck4e0P0
さわ子「まんが〇イムき〇らは決して未成年にお酒は飲ませないの!」

澪「何言ってるんですかもう!」

唯「ムギちゃんどんどん飲んでる!すごいね!」

紬「付き合いでワインとかよく飲んでたからけっこう慣れてるのよ、ふふっ」

律「私もっ!」ぐびっぐびっ

澪「あぁ…」

390: 2010/04/15(木) 00:27:30.26 ID:OLck4e0P0


唯「あはー、もうお腹いっぱいだよぅ…」

紬「私も。我慢しないでお腹いっぱい食べたのは久しぶりよ~」

梓「うへへ…」

男「うーん…」

さわ子「zzZ」

澪「大変なことになってしまった…」

391: 2010/04/15(木) 00:35:58.06 ID:OLck4e0P0
律「平沢軍曹!私田井中律は敵軍に特攻をかけます!骨は拾ってくださいです!」

唯「わかった!健闘を祈るぞ田井中大佐殿!次はやすくにで会おう!」

澪「めちゃくちゃだな…」

律「とりゃーっ!」

男「ぐはーっ!」

律「ふっふっふー…制圧完了ぉ!いっただっきまーす」

394: 2010/04/15(木) 00:45:43.63 ID:OLck4e0P0

ちゅっ

澪「ほわぁぁぁ!!」

男「んー……」

紬「じーっ」カシャ!カシャ!←カメラ

律「ぷはっ!…うへへ~ごちそうさまぁ」

梓「あ、私も~」

澪「こらこら!梓まで暴走するな!」

梓「あぁん、私もしたいよぅ」

澪「ほら!全員立て!帰るぞ!」

唯「へーい」 律「ほーい」 紬「はーい」
梓「にゃー」 男「にゃーん」

396: 2010/04/15(木) 00:52:47.45 ID:OLck4e0P0
あばばばば





~帰路~
律「うぅ…頭いてー…」

澪「自業自得だバカ」

律「飲んでるときの記憶が無いんだが…」

澪「飲むって言うな!…とくになにもなかったよ」


397: 2010/04/15(木) 01:04:40.00 ID:OLck4e0P0


梓「うぅ…飲んでるときの記憶が…」

男「僕も……」

唯「りっちゃんすごかったなぁ」

男「? なんかしたんですか?」

唯「うふふ~内緒~♪」



さわ子「zzZ」




447: 2010/04/15(木) 19:44:49.29 ID:OLck4e0P0
~数日後~
澪「合宿をします!」

律「よっ!待ってましたー!」

唯「ましたーっ!」

男「あ、件の合宿ですね。たしかムギ先輩の別荘だとか」

紬「うん、そうなの。どうせあんまり使ってないなら役立てたほうがいいものね」

澪「言っておくが、遊びに行くんじゃないからな!」

449: 2010/04/15(木) 19:54:59.46 ID:OLck4e0P0
律「説得力ありませーん!毎年遊んでる気がしまーす!」

澪「それはお前が…っ!」

唯「今年も海~?川~?」

紬「えぇ、海よ。まぁ、言っちゃうと1年生の頃と同じところなの」

男「わ、ホントだったんだ…って、梓先輩?さっきから黙ってますけど」

律「そういえば去年一番はしゃいでたのはあずにゃんだったっけ~」

梓「ぅ」

452: 2010/04/15(木) 20:18:23.29 ID:OLck4e0P0
唯「あずにゃん日焼けで真っ黒になってたよね!」

梓「こ、今年は真面目にやるんですから!男くんもいるし!」

律「ほんとかなぁ~?」

梓「ぐぬぬ…」

男「どうどう」


453: 2010/04/15(木) 20:29:28.48 ID:OLck4e0P0
~合宿当日~
澪「いいか、初日は遊ぶ。翌日から真面目に練習だからな」

律「りょうか~い!」

紬「はーい」

唯「了解であります!」

梓「はい」

男「うぅ…目のやり場に困る…」

455: 2010/04/15(木) 20:35:41.94 ID:OLck4e0P0
梓「どうしたの?」

男「えっ!?あ、いや、なんでもないでしゅ!」

梓「?」

紬「もしかして緊張してるのかしら、周りみんな女の子だものね」

律「あははー!私のプロポーションが良すぎるのはわかるけどジロジロ見ないでくれよーぅ、あ、やっぱり見てっ!」

男「か、勘弁してください!」

459: 2010/04/15(木) 20:39:51.70 ID:OLck4e0P0
唯「うはー、男くん可愛い~」

紬「ほんと♪」カシャッ

律「さて、遊ぶぞ~!」
グイッ
男「わっと!」

澪「あーあー子供みたいにはしゃいでまぁ」

紬「澪ちゃん、みんなのお母さんみたいね」

澪「なっ」

463: 2010/04/15(木) 20:50:32.22 ID:OLck4e0P0


律「な!」

男「はい?」

律「もっとあっちいってみよ!前のときはフジツボがたっくさんいてさ!」

梓「それ楽しいんですか?」

律「それが澪がすげー怖がってさ、面白かったんだよ!」

男「そりゃ怖がりますよ…」

律「ほれほれ!」ぐいぐい

男「もう…」

梓「~♪」てくてく

466: 2010/04/15(木) 21:36:01.89 ID:OLck4e0P0


律「うへー…気持ち悪かった…見るもんじゃないな!うん!」

男「僕初めて見ましたよ…あんなにびっしりこびりついてるフジツボ…」

梓「見なきゃよかった……痛っ!」

律「ん、どした?カニでもいたか?」

男「うわっ!シャレになってないですよ!血出てる!とりあえず座って!」
すとん
梓「うぅ…あ、この小岩踏んだみたい…」

469: 2010/04/15(木) 21:45:25.18 ID:OLck4e0P0
律「うっわー……痛そう……あ!救急車!救急車呼ばなきゃだよな!」

律「おーい!救急車ーっ!」

男「(テンパりすぎだろ!)」

男「梓先輩、ひとまず僕のハンカチで傷口巻いて止血します」さっ

梓「あ、うん」

男「よっと、ひとまず戻りましょう。立て、ても歩けませんね」

483: 2010/04/15(木) 22:51:31.59 ID:OLck4e0P0
律「私先行ってムギに伝えて医療セット用意してもらってくるからな!」

男「お願いします。あ、先輩も気をつけてくださいよ」

律「おう!まっかせろぃ!」タッタッタ

梓「…あっ」ふらっ

男「おっと!」

梓「あ、ごめんね、ちょっと、気分が悪くて…」

男「(…やるか)」

485: 2010/04/15(木) 22:54:40.68 ID:OLck4e0P0
男「失礼します」

男「よっと!」

梓「わわっ」

男「ゆっくりいきますけど、念のためしっかり捕まっててください!」

梓「は、はひ…」


486: 2010/04/15(木) 22:59:28.37 ID:OLck4e0P0
澪「ごめんな、梓…私の監督不行き届きだ…」

梓「いえ、不注意でした。サンダルくらいはくべきでした」

紬「でも少し切っただけですんでよかったわ」

澪「そうだな…(ジロッ)」

律「う、す、すみませんでしたーっ!」

澪「まだ何も言ってないんだが」

488: 2010/04/15(木) 23:02:16.97 ID:OLck4e0P0

男「僕も気をつけるべきでした…」

梓「みなさん重く捉えすぎですよ!こんな怪我、日常茶飯事です!」

梓「走ったりはできませんが座ってればギター弾くぶんには問題ありませんし」

唯「良かったぁ~、あずにゃん選手生命に関わる重体かと思ったよ~」

澪「スポーツ選手かよ!」

律「まぁまぁ、辛気くさいのはやめようぜ~」

澪「(ギロッ!)」

律「はい……すみませんでした……」

490: 2010/04/15(木) 23:08:17.94 ID:OLck4e0P0
梓「私はこんな状況なんで、お風呂はみなさんだけで行ってきてください」

澪「ん、わかった。そしたら夕食にしような」

梓「はい。ほら、先輩方も」

唯「うぅ…あずにゃんのことは忘れないよぅ…」

梓「氏んでません!」

男「では、僕は梓先輩と待ってますね」

493: 2010/04/15(木) 23:10:50.58 ID:OLck4e0P0
律「えーっ!男も一緒に入ろうぜー!」

紬「あ、恥ずかしいけどそれもいいわね」

澪「なっ!?い、いい、一緒に!?」

唯「そうだよ~せっかくなんだから一緒に入ろうよ~ 澪ちゃんもいいよねーっ!」

澪「何言ってるんだ!年頃の男女だぞ!?」

律「澪…私たちは何するときもどこ行くときも一緒の軽音部…仲間じゃなかったのか!?」

495: 2010/04/15(木) 23:15:04.54 ID:OLck4e0P0
澪「な、仲間… わ、わかった…ただし…」

男「いや行きませんって!楽しんできてください」

澪「あ……り、律ー!」

律「わっははー!仲間…わ、わかった…だってよぶべらっ!!」

澪「まったく…っ」

紬「あらぁ、残念ね…」しょんぼり

497: 2010/04/15(木) 23:29:30.58 ID:OLck4e0P0


男「みんないつもの調子に戻って良かったですね」

梓「うん、私の怪我でせっかくの合宿を台無しにしたくないもん」

梓「それより」

男「はい?」

梓「いいの?先輩達とお風呂行かなくて」

男「行くかッ! あ、いえ!さすがに行きませんよ…」

男「それに、梓先輩といるほうがいいんで。…あっ」

501: 2010/04/15(木) 23:44:14.20 ID:OLck4e0P0
梓「! あ、ありがと…ふふっ」

男「ぅ、あ、あーっ、暑いですね!ちょっと涼んできますね!」

梓「待って!」わしっ
ぐいっ
梓「痛っ!」

男「わっ!大丈夫ですか!もう、いきなり立つからですよ…」

梓「ここにいて、ほしいの…」

男「………そのやり方、卑怯ですよ…」

梓「だってホントに痛いんだもん」

506: 2010/04/16(金) 00:01:49.39 ID:+KwX+Ey60


男「(いつの間にか僕が抱える体勢になってしまった…悪くないけど…照れる……)」

梓「男くん、昼間はありがとうね」

男「なんかしましたっけ?あ、駅弁のからあげあげたことですか?」

梓「違うよっ!もう…」

梓「私を抱えて運んでくれたじゃない?」

512: 2010/04/16(金) 00:23:43.29 ID:+KwX+Ey60
男「あぁ、あれは、無我夢中というか、いつかこういうことしたいなーって思ってたことだったので、とっさに、」

梓「ぷっ!何それっ 女の子を抱っこすることが?」

男「えぇ、って、何言わせるんですか!」

梓「ほんと、聞くとすぐ本音が出るね」

男「こればかりは直りませんよ…」

梓「ふふっ うん、私も、男くんに抱っこされたかったから、嬉しかったかな。怪我するのも、悪くないかも…」

513: 2010/04/16(金) 00:26:26.15 ID:+KwX+Ey60

男「勘弁してくださいよ。怪我なんてしてほしく、って、あれ」

梓「すー…すー…」

男「寝ちゃった…」

男「(しまった!身動きがとれない!)」

男「(…あ、もうどうでもいいや、僕も寝たれ!)」

515: 2010/04/16(金) 00:29:41.90 ID:+KwX+Ey60


唯「うふふ~、二人とも可愛いな~♪」

紬「ぐっすりね、うふふ」カシャッ

澪「やれやれだな…」

律「ちくしょーっ!今すぐ私と代われ梓ぁーっ!とは思っていても決して口に出せない大人な律であった」

澪「めっちゃ出してるし!」

澪「しかし…」

澪紬唯律「(うらやましい……)」

578: 2010/04/16(金) 23:15:50.71 ID:+KwX+Ey60
梓「ん……」ぱちっ

梓「あれ?みんな、もう出たんですね」

律「おぬしが男とちちくりあってる間にな……」

梓「? …あっ。 あはっ」

律「さーて、私たちが風呂で泳いでる間にぃ、何してたのかなぁ~?」

澪「私は泳いでないぞ!」

581: 2010/04/16(金) 23:28:05.73 ID:+KwX+Ey60
梓「さ、男くんが寝てる間に夕食作っちゃいましょうか!」トテトテ

紬「えぇ、そうね」

律「ちょっ、」

唯「私みんなが作ったやつの試食と毒味する!」

澪「毒味言うな!」

律「じ、じゃあ私みんながちゃんとやってるか監視する!」

澪「手伝えよ!」

582: 2010/04/16(金) 23:37:59.35 ID:+KwX+Ey60
唯「えー、だってー」

律「なー」

唯&律「私たち!料理できませんから!」

澪「あぁ、よく知ってる。少しは手伝えるだろ、ほら、行くぞ」ぐいっ

唯&律「あー」


584: 2010/04/17(土) 00:00:13.21 ID:GG8JnA4h0
男「ん、…わ、本当に寝ちゃってた!」

男「ん、何かいい匂いがする…」

紬「あっ、おはよう♪夕食、準備終わるからもう少し待っててね」

男「えっ!す、すみません!何も手伝わずに寝てたりなんかして…っ」

紬「いいのよ、みんな張り切って料理してるから」

男「は、はぁ」

紬「誰が一番料理上手か決めるためにあなたに判断してもらうんですって♪」

男「はぁ… あ、ちなみにみんな料理は出来るんですよね?」

紬「唯ちゃんと律ちゃんが初めてだって」

男「なん…だと…(嫌な予感しかしない…)」

585: 2010/04/17(土) 00:10:43.55 ID:GG8JnA4h0
~夜、スタジオ~

澪「練習、といいたいけど今日はどっと疲れた…」

紬「いろいろあったものね」

澪「それにしてもあいつらは元気だな…」

律「いやっほーい!ツインペダルだーぃ!」ドコドコドコドコドコドコ

唯「あれー、男くんの、なんかおっきいよ!」

男「えぇ、たいていはフレット幅が42ミリなんですが僕のは45ミリなんですよ。慣れが必要ですね」

唯「ふれっとはば?」

592: 2010/04/17(土) 01:38:49.95 ID:GG8JnA4h0
梓「私の指じゃ弾くのは難しそうかな」

男「あはは、でもチョーキングとかしやすくていいもんですよ」

唯「あはは!これ面白ーい!」みょいんいんい~ん

梓「あ、さすがフロイドローズ、チューニングもばっちりですね」

男「あぁ、だから梓先輩のムスタングはアーム付けてないんですね」

梓「うん。ムスタングかっこいいっ」グッ

593: 2010/04/17(土) 01:46:59.70 ID:GG8JnA4h0
澪「さて、と。めずらしくみんなやる気みたいだから始めるかっ」

紬「新曲作りね」

澪「あぁ。アップテンポな曲でライブ用に間奏部分にみんなのソロパートを入れたいんだ」

律「おおっ!いいねー!」

澪「ただしその間ドラムは叩きっぱなしだから律の体力がな…続くかどうか」

律「余裕余裕!ツインペダルを得た今の私は無敵だぜ!」ドコドコドコドコドコドコ

澪「練習前にバテるなよー。で、唯と梓には交互にソロ入れてもらいたいんだ。そして私は…」

……

595: 2010/04/17(土) 01:55:25.94 ID:GG8JnA4h0
唯「いい感じだね!」

梓「いかんせんリズムに不安がありましたが…」

律「はぁ……はぁ……足…つる……ゼェ……男……水……」

男「いぇっさー!」サッ

澪「ペース配分考えないでずっとツーバスやってればこうなるだろ、自業自得だ。ドラゴンフォースじゃないんだから」

唯「ふわぁ~~~ぁ…ねむーい!眠いぞー!」

596: 2010/04/17(土) 02:02:05.97 ID:GG8JnA4h0
梓「私も…ふわぁ~」

紬「じゃあ、今日はここまでにして休みましょうか」

男「異議なしでーす」

律「zzZ」

澪「はやっ!もう寝てる!」


597: 2010/04/17(土) 02:09:55.35 ID:GG8JnA4h0
紬「大部屋なので男くんも同じ部屋でーす♪」

唯「やったー!いよっ!左大臣!」

澪「まぁこれくらいならな。ちょっと恥ずかしいが…」

男「(夕方のことといい男として見られてないわけじゃなかろうか…)」

男「じゃあ僕は一番端のここで」

律&梓「じゃあ私はここで」

律&梓「むっ じゃーんけーん!」


600: 2010/04/17(土) 02:19:04.84 ID:GG8JnA4h0
男「ふぅ…(密度の濃い1日だったな…)」

男「(梓先輩…いい人だよな)」ちらっ

梓「すー…すー…」

男「(あ、もう寝てる! まぁ、いろいろあったもんな…疲れたんだろうな。唯先輩らも寝ちゃったみたいだし)」

男「(先輩…たくさん良くしてくれるけど、やっぱ好かれてる…よな)」

男「(そもそも僕のどこがいいんだ?僕なんかよりいい人なんてたくさんいるだろうに)」

男「(…僕は……)」

601: 2010/04/17(土) 02:26:21.80 ID:GG8JnA4h0
男「(うん、僕がはっきりしないとだよな)」

男「(しかし、恋愛とか、どうでもいいとか考えてたけどまさか自分が当事者になるとは思わなかった)」

男「(先輩らにも迷惑をかけることになるだろうし……)」

男「はぁ…」

もぞっ

男「?(なんかある?)」

もぞもぞっ

男「っ!(なんだ!?)」

律「ぷはっ! お、お邪魔しま~す…てへっ」

男「( Д )゜゜」

604: 2010/04/17(土) 02:35:43.15 ID:GG8JnA4h0
律「わぉ、お前そんなことも出来るのかぁ」
※ちゃんと小声で話してます

男「あ、あああ、あんた何してんだよ!」

律「んー、大冒険?」

男「澪先輩ならあっちですよっ!」

律「えー、こっちのほうがスリルあるじゃんよー」

男「僕の身がもちませんよ!だ、だいたい僕らみたいな、学生の男女が同じ布団とか、まずいですじょ!」

律「しーっ!」

男「っ…、」

律「まー照れんなって」

605: 2010/04/17(土) 02:41:53.07 ID:GG8JnA4h0
男「だから、冒険なら他の人の布団でやってください!」

律「えーやだやだ、お前とがいいんだよー」

男「ちょっ、そういう言い回しほんと勘弁してくださいよ!ドキッとするんで!」

律「梓だったらいいのか?」

男「あ、梓先輩は関係ないですよ…いやこれ常識的に考えてあっちゃいけない事態ですって」

律「…鈍いなもう…私がアホみたいじゃんか」

男「? 何言ってr」

律「お前、梓好きか?」

607: 2010/04/17(土) 02:47:21.26 ID:GG8JnA4h0
男「…だから何言って」

律「じーっ」

男「…っ、」

男「ふぅ…」

男「正直、わからないんです…いや、まぁ、そりゃ好きですけど…こう、なんというか、いえ先輩達が嫌いというわけじゃなく」

律「そっか」

男「あー……何言ってるんだ僕…」

律「私にもチャンスが無いわけじゃないんだよな」

男「はい……………」

男「えっ何」

608: 2010/04/17(土) 02:52:42.98 ID:GG8JnA4h0
律「ガシッと。」

チュッ

男「っ!」

律「んー…………………ぷはっ!」

男「ぁ……………」

律「へへっ、こういうこった」

男「な、………何を……」

610: 2010/04/17(土) 02:58:48.83 ID:GG8JnA4h0
律「私のファーストキス、あげるっ」

律「うはは、思ってたより恥ずかしいな!じゃっ!」
パサッ

男「(行っちゃった…)」

男「(わけわかんね…)」

男「(キス…………しちゃった……初めて………あばばばば)」

613: 2010/04/17(土) 03:09:40.19 ID:GG8JnA4h0
~朝~

男「(まったく寝れなかったよ……)」

男「はぁ…」

梓「男くん」

男「あ、梓先輩…」

梓「ふふっ、起きちゃった。早起きだね」

男「え、えぇ…というか寝てないというか」

梓「ん?」

男「いや、まぁ目が覚めちゃって」

梓「私と同じだね。ふふっ、おはよっ」

男「あ、おはようございます…」

614: 2010/04/17(土) 03:11:44.16 ID:GG8JnA4h0
男「(律先輩達は…まだ寝てるな)」

男「(? 唯先輩はもう起きてるのか)」

男「(あ、違う、あんなとこにいたよ…寝相すごいなぁ)」

梓「ねっ、ちょっと散歩してこようよ」

男「散歩、ですか?」

梓「うん。嫌かな…?」

男「いえ、いいですよ。行きましょう」

618: 2010/04/17(土) 03:29:12.08 ID:GG8JnA4h0
~浜辺~

男「足、大丈夫なんですか」

梓「うん、歩くぶんには平気だよ」

梓「あ、やっぱりダメかも」

男「は?」

梓「…」そっ

男「? あ、」

梓「手、つないで」

男「…はい」


619: 2010/04/17(土) 03:33:23.38 ID:GG8JnA4h0
梓「ふふっ、私、浜辺を男の子と手つないで歩くなんてドラマか本のなかだけだと思ってたよ」

男「僕もですよ」

梓「ムギ先輩のおかげだね」

男「あはは、そうですね」

梓「それに…」

男「…それに?」

梓「それにね、」

梓「初恋の男の子と一緒だなんてね」

622: 2010/04/17(土) 03:47:03.88 ID:GG8JnA4h0
男「は、はつ…」

梓「うん、……私、男くんに恋してるの」

男「…っ」

梓「私。決めた」

男「な、何をですか」

梓「告白します」

男「…」

624: 2010/04/17(土) 03:55:58.93 ID:GG8JnA4h0
梓「すー…はー…こほん」

梓「私、中野梓は、男くん、あなたのことが大好きです」

男「……(……)」

梓「君に、一緒にいてほしいんだ」

男「…あの、」

梓「うん?」

男「僕なんかでほんとにいいんですか…?こんな、取り得なんてない、男に」

梓「そんなことないよ!男くんは、とっても優しいし、いつも私のことを気にかけててくれたじゃない」

男「そういうのは、たまたま僕がそこにいただけで…」

625: 2010/04/17(土) 04:06:06.15 ID:GG8JnA4h0
梓「ううん、違うよ。たまたまじゃなく、君が、私の側にいたんだよ。」

男「(梓、先輩……本当に、いい人だな…)」

男「ふふっ」

梓「えっ?」

男「いえ、梓先輩は、本当にいい人だなって思ったんですよ」

梓「う、うん…」

男「ふつつか者ですが、よろしくお願いします」

梓「ぷっ!それ、普通女の子が言う返事じゃない?」

僕「え、そうなんですか!?」

梓「そうだよー」

梓「ふふっ、よろしくね!」がばっ

僕「おっと、…えぇ、よろしく」ぎゅっ


628: 2010/04/17(土) 04:23:52.76 ID:GG8JnA4h0
今日はここまでです
ちょっと部活シーン入れたら>>594のいうとおりこのざまだよ!あとで読んで自己嫌悪…
スレが残ってたらまたよろしく。落ちたら、今までありがとう

693: 2010/04/17(土) 22:37:37.91 ID:GG8JnA4h0


「(真剣な梓先輩を見てはっきりしたな…僕は、梓先輩が好きなんだ)」

男「(うん)」

男「(一生懸命な梓先輩に応えてあげたいよな…)」

男「(ていうかどうしたらいいんだ?)」

男「(デートとかしたほうがいいのだろうか…いやデートってもどこ行く?)」

男「(ドラマとか漫画だと、ショッピングとかアミューズメントスポットとかそんな感じで、食事して…)」

696: 2010/04/17(土) 22:40:53.51 ID:GG8JnA4h0


男「(帰りはそのまま…ホテルへ)」

男「(……)」

男「は!?」

梓「(ビクッ)ど、どうしたの!?」

男「あぁ、いえ!ちょっと考え事をしててですね!何をしたら梓先輩が喜んでくれるかなーなんて!アッハハ!」

男「(おおお落ち着け、こんなときは素数を数えるんだ、1、2、3、4、5、6、7…)」

698: 2010/04/17(土) 22:52:14.82 ID:GG8JnA4h0
男「(…危ない…妄想とはいえ梓先輩に大変なことをするとこだった…)」ちらっ

梓「…嬉しいっ」ぎゅっ

男「(そんなにくっついたら、むむ、胸が……あ、そうでもないな)」

梓「そろそろ先輩達も起きるだろうから戻ろっか。残念だけど、なんて言ったら先輩達に悪いね、ふふっ」

男「(あああ時間よ早く過ぎてくれ!)」


699: 2010/04/17(土) 22:59:13.24 ID:GG8JnA4h0
紬「あら、おはよう。二人とも早いわね。三人はまだ寝てるわよ、うふふ」

男「おはようございます。なんか早く起きちゃって」

梓「せっかくなんで散歩してきました」

紬「そうなの。…二人とも、仲睦まじくていいわね♪」

梓「えぇ、仲良しです」

男「あはは…」

男「(あ、律先輩…)」

701: 2010/04/17(土) 23:20:50.47 ID:GG8JnA4h0
澪「や、三人とも、おはよう」

律「おっはー」

紬「おっはー♪」

梓&男「おはようございます」

男「(しまった……律先輩……)」

律「男ーっ、よく眠れたかなー?」

男「い、いえ、あまり……」

702: 2010/04/17(土) 23:34:00.22 ID:GG8JnA4h0
律「そっか!そうかそうか♪」

男「(からかわれてる…よな)」

律「今日も練習、頑張ろうな!」

男「あ、はい」

澪「律、最近ほんとやる気があるな」

律「あっはっはー、部長だからトーゼンよ!」

律「それに、充電もしたしな」

澪「充電?まぁあんだけ食べればな」

律「にゃっはっは」ニヤニヤ

男「(う…)」

704: 2010/04/17(土) 23:44:52.74 ID:GG8JnA4h0
律「さ!朝食はプロ達に任せて朝練しようぜ!ほら行くぞ男ーっ!」ぐいぐいっ

男「わっ、あー…」

梓「はぁ、律先輩はもう……」

梓「(まぁ、いいです、このくらい。ふふっ、早く二人きりになりたいなぁ)」

706: 2010/04/17(土) 23:47:55.43 ID:GG8JnA4h0
~スタジオ~

ぐいぐい
律「~♪」

男「あ、あのっ、律先輩っ」

律「んー?どした?」

男「昨日のことですけど」

律「っ、な、なんだよぅ、せっかく顔に出ないようにしてたのに…ダメだ、恥っずー!///」

男「っ…///」ポリポリ

711: 2010/04/18(日) 00:03:20.60 ID:xQ/Nep9I0
律「まぁ、あれが私の気持ちってやつよ」

男「あ、あの…」

律「なぁ、せっかく二人なんだからいちゃいちゃしようぜー」

男「いちゃいちゃって…」

律「へへっ、いつでも私に恋していいんだかんなっ」

男「(ああもう!積極的すぎるだろこの人!)」

716: 2010/04/18(日) 00:40:39.86 ID:xQ/Nep9I0
律「あらまぁ!照れちゃってこのっ」

律「お」

唯「………」とぼとぼ

男「唯、先輩?」

唯「………」ぽてっ

唯「すー…すー…」

男「寝ちゃった…」

律「まったくこいつは…」

律「おーい、起きろーっ」

唯「…んん………憂ー…ご飯まだぁ……zzZ…」

律「おぃぃ!」

男「(まぁ、助かったってことか)」


722: 2010/04/18(日) 01:07:16.10 ID:xQ/Nep9I0
~朝食~

律「いぇーい!隣もーらい!」

梓「では私はこちらを」

男「(うっ…味がわからない…)」


~練習~

男「ふぅっ!さすがにちょっと疲れたかな…」

梓「はい、飲み物だよ」

男「あ、ありがとうございます」

梓「どういたしまして、ふふ」

律「男ー、マッサージしてあげるなー!」ぎゅーっ

男「うわわ!先輩、む、ムネがっ」

律「うーん、聞こえなーい」

男「ちょっ、やめ」

梓「むー」

727: 2010/04/18(日) 01:26:00.02 ID:xQ/Nep9I0
~夕方~

律「男っ、お姉さんとオ・フ・ロ、入らないかな?」

澪「はいはい」ぐいっ

律「あ~れ~…」




澪「なぁ、律」

律「んー?」

澪「最近お前男に積極的だな」

律「さぁ~て、なんのことかな~?」

731: 2010/04/18(日) 01:45:33.04 ID:xQ/Nep9I0
唯「もぅ、いつも男ー!ってたくさんアプローチしてるじゃん!あのときのりっちゃんすっごく可愛いんだ~」

律「ぐぇ!よ、よせやい!」

澪「まったく…あからさますぎるんだよ…」

唯&律「キャッキャッ」

紬「うーん…」

澪「ムギ?」

742: 2010/04/18(日) 03:23:30.50 ID:xQ/Nep9I0


紬「いえ、梓ちゃんもきっとそうなのよね」

澪「あぁ、隠してるようだが、いつも男のほうを見てるのがわかるな」

紬「三角関係…うふふ」ぽわわ~

澪「あー…」

澪「(難しいな…)」

798: 2010/04/18(日) 21:11:09.59 ID:xQ/Nep9I0


梓「(律先輩、すごいな)」

梓「(人前であんなにストレートに好意示すなんて私には出来ないな…)」

梓「お、男ぉー………」
カァァ///
梓「だ、駄目!恥ずかしくて呼び捨てなんか出来ない!」

梓「ふぅ…」

梓「(…今私のほうが一歩リードしてるんだ、それに男くんは私のことを気にかけてくれてる)」

梓「(大丈夫)」

梓「(でも、目の前でああも絡まれると、ちょっとうらやましいなぁ)」

梓「(このことを言うと彼、すごい慌てるんだろうな…ふふっ)」

梓「まぁ、同じ部にいるんだから先輩とは仲良くしなきゃだし、我慢しなきゃ)」ぐっ

梓「(ふふ…私ったら大人…)」

801: 2010/04/18(日) 21:32:04.72 ID:xQ/Nep9I0
~数日後、部活~

梓「そこはこう押さえるとコード進行がスムーズにいくよ」

男「なるほど。あ、ほんとだ」

梓「うん、その調子」

梓「…よしよし」ナデナデ

男「ふはっ、くすぐったいですって」

梓「じゃあ、やめようかなっ」

男「…も少し、お願いします」

梓「よろしい。ふふっ」

男「(付き合ってると言うより、姉と弟みたいだな)」

男「(もっと甘えてみたいなぁ…)」


澪「さて、一回合わせて最後までやってみよう」

803: 2010/04/18(日) 21:39:35.58 ID:xQ/Nep9I0
~帰路~

男「唯先輩はさすが安定性がありますね。あわせやすいです」

唯「えへへ、そんなことないよぅ」

紬「男くんももう私たちの曲全部についてこれるようになったわね」

男「そうですか? だとしたら梓先輩が教えてくれるおかげですよ」

梓「えっへん、先輩ですから当然です」

唯「私だって教えてるよ~!こう、ジャーン!てやったらババーン!てやるんだよ!」

澪「梓、頼んだぞ」

唯「うぅ~どうせ私は教えるのヘタッピですよ…よよよ」

紬「そろそろ梓ちゃんと男くんをメインギターにした新曲を作るのもいいわね」

律「あ、それおもしろそう!せっかくツインペダルもあるしすっげぇ曲できそう!」

澪「紬の別荘のやつ持ってきたのか!?」

紬「えぇ、どうせ使わないし、律ちゃんが気に入ってたからあげたのよ」

澪「何やってんだこのバカ!」ポケッ

律「あたっ!いいじゃんかよ~ケチ~」

804: 2010/04/18(日) 21:41:44.01 ID:xQ/Nep9I0


唯「じゃあね、あずにゃん、男くん!」

男「はい、お気をつけて」

梓「はい、ではまた来週」


梓「ね、男くん」

男「はい?」

梓「明日、土曜休みだからさ、学校で練習しようよっ」

男「えぇ、もちろん行きます!」

梓「うんっ」

806: 2010/04/18(日) 21:45:52.95 ID:xQ/Nep9I0

梓「あ、またお弁当作ってあげるね」

男「ほんとですか!梓先輩のお弁当おいしいから大好きです!」

梓「うん…ありがと♪」ぎゅっ

男「あ、(手…)」

梓「男くんの手、おっきいね」

男「梓先輩が小さすぎるんですよ」

男「(なんて言えるわけがない)」

梓「私、手小さいからセーハとか苦労したよ。もう慣れたけどね」

男「僕も始めたての頃はだいぶ苦労しましたよ…」

梓「ねー」

807: 2010/04/18(日) 21:53:01.76 ID:xQ/Nep9I0


梓「じゃあ、私こっちだから」

男「送っていきますよ」

梓「え、でも、私の家遠いし…」

男「えと…梓先輩ともっと一緒にいたいです」

梓「…うふ、嬉しいなっ」ぎゅっ

男「えぇ、僕も…(ふぅ、言えた…)」

梓「今度は私が送ってくね」

男「え、でも」

梓「先輩だから、後輩を守ってあげるんだっ」

男「じゃあうちまで来たらそのまま僕が先輩を送ってあげますよ」

梓「えぇ~、もぅっ」

男「あははっ」

813: 2010/04/18(日) 22:01:57.25 ID:xQ/Nep9I0


梓「送ってくれてありがとね」

男「いえ、当然ですって」

梓「ふふ…」

男「?」

ちゅっ

男「!」

梓「あははっ!また明日ね!」タタッ

男「…」

男「(か、可愛すぎる…っ)」



814: 2010/04/18(日) 22:04:39.77 ID:xQ/Nep9I0
~男宅~

男「(梓先輩は僕にたくさん良くしてくれるけど、僕も何かしてあげたいなぁ)」

男「(月並みだけど何かプレゼントでもしてみるかな)」

男「(ていうかプレゼントするとしても何がいいんだろう)」

男「(あ、先輩達なら梓先輩が何か欲しいものがあるか知ってるかもな)」

男「(みんなをよく見てそうなムギ先輩とか、あと律先輩とか)」

男「あ」

男「(そうだった…律先輩とも話さないと…)」

男「(律先輩も僕にたくさん良くしてくれる…たぶん、すごく悲しませてしまうことに…)」

男「うぁ…最低じゃんか…」

817: 2010/04/18(日) 22:15:04.81 ID:xQ/Nep9I0
~翌日、部室~

梓「あ、違う、もっと下、うん、そこ」

男「ここ、ですか?」

梓「うん、そのまま、入れて」

カシュッ

男「なんだってこの部室は棚の後ろにコンセントがあるんだか…」

梓「ねー、明らかに設計ミスだよね、困っちゃう」
ギ、ィィン…

男「よし、繋がった」

梓「じゃ、昨日の続きから始めよっか!」

男「了解です」

820: 2010/04/18(日) 22:20:18.98 ID:xQ/Nep9I0



梓「うん、じゃ、今日はここまでにしよっか!」
男「ふー、なかなか疲れましたね」

梓「もう、このくらいでへばってたらライブ出来ないよ」

男「はは、そうですね。あ、ちょっとトイ、手洗いに行ってきます」

梓「うん」

ガチャッ

梓「(あはっ、気をつかっちゃって、可愛いなぁ)」

梓「(また、手繋いで帰りたいな)」

梓「? なんだろこれ」

梓「あ、これ、琴吹先輩のデジカメだ」

梓「そういえば合宿のときの写真がどうとか言ってたっけ」ピッ

823: 2010/04/18(日) 22:29:59.45 ID:xQ/Nep9I0
梓「~♪」

梓「(あ、これ唯先輩が食べ過ぎで動けなくなってた時だ)」

梓「(あはは、澪先輩、お腹出して寝てる…)」

梓「…」

梓「わっ!(こ、これ、私がソファで男くんに抱えられて寝ちゃった時だ!撮られてたなんて…)」

梓「もう、先輩ったら」

梓「(でもとっておこう。プリントして宝物にしよっと)」

梓「(もっと前のもあるみたい)」

ピッ

ピッ

梓「…」

梓「え…………何、これ……」

829: 2010/04/18(日) 22:41:56.00 ID:xQ/Nep9I0
ガチャッ

男「お待たせしましたっ」

梓「あ、う、うん!」

男「あれ?それ、ムギ先輩のカメラですよね。忘れちゃったんですかね」

梓「そそ、そうだね!」

男「梓先輩?なんであわててるんですか?」

梓「あはは、なんでもないよっ」

男「はぁ。調子悪かったら言ってくださいね」

梓「うん、ありがと…」

7: 2010/04/18(日) 23:15:56.53 ID:xQ/Nep9I0

~帰路~

梓「…」

男「梓先輩?」

梓「えっ!な、なに!?」

男「梓先輩、やっぱり体調が優れないんじゃないですか?」

梓「…ううん…そういうんじゃないの」

男「…」

梓「あのさ、律先輩のことなんだけどさ」

9: 2010/04/18(日) 23:18:31.03 ID:xQ/Nep9I0
男「ぅえ、は、はい」

梓「律先輩、男くんのことが大好きみたいだよね」

男「…」

梓「すっごく積極的にアピールしてるよね」

梓「…」

梓「さっき、デジカメで写真見てたらね、君と律先輩がキスしてる写真があったんだ」

男「っ!?(合宿の夜か!ムギ先輩、いつの間に!)」

13: 2010/04/18(日) 23:19:42.98 ID:xQ/Nep9I0
梓「大丈夫。わかってるよ」

梓「律先輩のいきすぎたアプローチだよね」

梓「律先輩ならそのくらいするとは思ってたんだ」

梓「でも、男くん、優しいから、律先輩を傷つけたくないから言えないでいる。そうでしょ?」

男「…えぇ…情けない男ですよ…」

男「こんな男、先輩も嫌ですよね……」

梓「ううん、いいんじゃないかな。私、そんな君を好きになったんだから」

男「っ…(先輩、涙が)」

17: 2010/04/18(日) 23:23:01.91 ID:xQ/Nep9I0
梓「おかしいよね…わかってるのに…」

梓「実際目にしたら、胸が、締め付けられるような、気分になって…う、ぅぅ…」

男「せ、先輩…」

男「(泣かせて…しまった…誰よりも悲しませたくなかった人を……)」

梓「ごめんね……っ…」ぐすっ

男「(なんで、先輩が謝るんだ)」

男「(僕が悪いのに…)」

男「(あぁ、僕が、)」

男「(僕がはっきりしないからだろう!)」

20: 2010/04/18(日) 23:25:21.53 ID:xQ/Nep9I0
男「梓先輩!」がしっ

梓「ぅ……っ……?」

男「思えば、僕は先輩に大事なことを言ってませんでした」

男「僕は、梓先輩。あなたが好きです」

男「梓先輩だけを、愛しています」

梓「男くん…」

男「先輩を悲しませてしまった僕にこんなこと言えた義理ではないですけど、僕は先輩には笑っていてほしいんだ」

梓「…うん…やっと、言ってくれたね」

25: 2010/04/18(日) 23:27:07.73 ID:xQ/Nep9I0
男「すみません、僕がちゃんと思いを口にしないばかりに…」

梓「ううん、大丈夫。…口にしなくても、思いを伝える方法、知ってるでしょ?」ぎゅっ

男「…そうですね」ぎゅっ

梓「んっ………」

男「………」

すっ

梓「ふふっ、大好きだよ」

男「先輩、すごい可愛い」

梓「っ、もう!そういうのは照れるからっ」

30: 2010/04/18(日) 23:29:16.83 ID:xQ/Nep9I0
男「え、思ったことを口にしただけなのに」

梓「言っていいことと悪いことがあるの!」

男「えー、可愛いってのは悪いんですか」

梓「ぅぅ、は、恥ずかしいの…っ」

男「あはは、やっぱり、可愛いです」ぎゅっ

梓「んっ……っ…」

すっ
梓「ふぅ……もうっ」


梓「私、幸せだよ…」

男「僕もです」

梓「ふふっ」

38: 2010/04/18(日) 23:33:13.88 ID:xQ/Nep9I0
~翌日、放課後~

男「(お、ちょうど律先輩しかいないっぽい)」

ガチャッ

男「律先輩」

律「お、男じゃん!よっすー、どした?」

男「話があります」

律「梓と付き合ってるって話か?」

男「っ…わかりますか…」

律「まぁな、真剣な顔してるから、なんとなくな」

42: 2010/04/18(日) 23:34:34.60 ID:xQ/Nep9I0
男「では、改めて。僕、梓先輩と付き合うことにしました」

男「律先輩が嫌とかじゃなく、むしろ好きです。が、僕は梓先輩に恋をしました。だから、その、」

律「まーまー、みなまで言うなって!」

律「お前がそう決めたんだ。私にどうこう言う権利ないさ」

律「てかさ、実は知ってたんだよな~」

男「何を?」

律「ん、男と梓が好きあってるの」

律「それでもさ、私のほうに向けられるかなーって思っていろいろやったんだけどさ、うーん」

男「…」

律「でもま、いいかなって」

46: 2010/04/18(日) 23:36:04.93 ID:xQ/Nep9I0
男「?」

律「男、私がそれくらいで諦めると思ってんのか?」

男「…は?」

律「はははっ!隙アリだぜっ!」がばっ!

男「うおわっ!」

バターン!

律「ふっふ、お前が梓と付き合ってるんなら、私のほうに振り向かせるまでってな!」がっし

男「えっ、ちょ、何」

むちゅ~

男「んーっ!」

48: 2010/04/18(日) 23:36:50.68 ID:xQ/Nep9I0
律「ぷはっ!ごちそうさまっ!」

男「なっ!?何す」

律「ちなみに梓から許可はもらっている」

男「…は?」

律「昼休みに梓が来てな、……」

~戻って昼休み~

梓「律先輩、話があります」

律「おー、あずにゃん!おっけー、部室行こうぜ~」

梓「…はい」



50: 2010/04/18(日) 23:37:57.94 ID:xQ/Nep9I0
梓「私、合宿のときに男くんに告白したんです」

律「うん」

梓「(?…やけに静かな反応ですね)」

梓「で、いろいろありましたが、昨日お互いに気持ちを確認してやっと本当の意味で付き合うことになりました」

律「そっか…」

梓「律先輩の気持ちはわかってるつもりです。でも、私にも譲れないことがあるんです」

律「ふっ、当たり前だろ」

梓「はい?」

律「梓が私に遠慮して身を引くようなら、私は本気で怒るぞ」

梓「…」

53: 2010/04/18(日) 23:39:04.08 ID:xQ/Nep9I0
律「…なんつってな!そんな顔するなよ梓ぁ~」

梓「あの、何がなんだか…」

律「私たち、先輩後輩って関係だけど恋に関しては対等なライバルだと思ってたってことだ」

梓「はぁ」

律「んふふ」

梓「(あ、あの顔は)」

律「だからさぁ」

梓「(何か)」

律「男が梓に飽きたら」

梓「(企んでる顔だ…)」

56: 2010/04/18(日) 23:41:01.66 ID:xQ/Nep9I0
律「私がいただいてもいいんだよな~!」

梓「ええっ!ちょっ、何言って」

律「男が好きでたまらない梓!だが男は梓の煮え切らない態度に飽きていた!」

梓「そんなことありません!」

律「そこに現れたのは美少女律ちゃん!優しく男を抱きしめて支える!」

律「最高じゃないかっ!」

梓「意味がわかりません!」

59: 2010/04/18(日) 23:42:25.48 ID:xQ/Nep9I0
律「で、だ。私はまだ諦めていない。それに同じ部活だしチャンスも多い」

律「どっちが男の心を奪うか勝負だなぁ、梓」

梓「いいでしょう!受けて立ちます!」

律「そういうわけなんで多少のアプローチは目をつむれよ」

梓「えぇ、いいですよ、どうせ私の勝ちですからっ」

律「よっしゃ!じゃそういうことで!」ぴゅー ガチャッ パタン

梓「……………」

61: 2010/04/18(日) 23:44:02.29 ID:xQ/Nep9I0
梓「はっ、しまった…うまく口車に乗せられた!」

梓「(まったく……律先輩にはかなわないな………)」

梓「(でも、私だって負けないんだから)」


~戻る~

律「とまぁ、こういうわけさ」

男「な、な」

律「ならば君の視線を釘付けにするッ!!」

澪「いい加減に、しろっ!」ポケッ

63: 2010/04/18(日) 23:45:06.13 ID:xQ/Nep9I0
律「あいてっ!」

男「(おぅ、助かった…)」

律「み、澪?」

すたすた
唯「ああん、いいとこだったのにぃ~」

紬「そうね、残念ね」

澪「二人とも…」

律「ほんとだよ、いいとこだったのにぃ!」ぷんぷん

梓「やりすぎです、もう」

律「そう?わっはっは!」

70: 2010/04/18(日) 23:49:11.09 ID:xQ/Nep9I0
梓「まぁ、そんなことだろうと思ってましたよ」

澪「話は聞いたぞ。まったく、もっと穏やかにやれないのか…」

唯「でもりっちゃんすごい積極的だよね!私だったら骨抜きにされちゃうよぉ~」

紬「でも、そんなに無理やりだと男くんもさすがにまいっちゃうんじゃないかしら?」

澪「そうだぞ。梓も大変だよなぁ、ライバルがこいつで」

梓「まったくです」

律「うぅ…あ、そうだ!」

律「なぁ男!二人は恋人として付き合ってるんだよな!」

72: 2010/04/18(日) 23:50:13.89 ID:xQ/Nep9I0
男「え? そ、そうですよ…」

律「じゃあさ!私が婚約者になればいいんじゃね!?」

男&梓「…は?」

紬「あらあら♪」

律「梓は恋人で、私は婚約者ってのはどうよ!名案だぜ!」

梓「あ、あのですね……」

唯「あっ!じゃあ私もー!」

澪「唯!?」

唯「私も男くんなら結婚したいなって思ってたの!」

76: 2010/04/18(日) 23:52:08.18 ID:xQ/Nep9I0
男「は、はぁ?」

紬「じゃあ、私も」すっ

澪「ムギまで!」

澪「………」

澪「じゃあ…私も…///」

梓「澪先輩っ!」

澪「い、いや…男ならいいかなーって……///」

83: 2010/04/18(日) 23:54:00.18 ID:xQ/Nep9I0
唯「あずにゃんといちゃいちゃしてるときすっごくうらやましいんだもーん」

紬「私は前から男くんが好きよ♪」

梓「うっ……だめー!ダメです!」

男「そ、そうですよ!いくらなんでも5人と結婚なんて……(悪くはないだろうけど)ボソッ」

梓「男くんは私と付き合ってるんです!私と結婚するんですー!」




おわり

97: 2010/04/18(日) 23:57:34.59 ID:+RPrcWcz0
次は第2章ってやつか?

99: 2010/04/18(日) 23:58:04.42 ID:0EUq1fSgO


俺が男だ!!

100: 2010/04/18(日) 23:58:39.67 ID:buwPH2X00
なんだ第一部が終了したのか

855: 2010/04/18(日) 22:52:31.02 ID:xQ/Nep9I0
なにこれ

引用: 男「けいおん部か…」