112: ◆zvY2y1UzWw 2013/11/29(金) 00:54:36.90 ID:fSqJWOBe0
113: 2013/11/29(金) 00:55:52.51 ID:fSqJWOBe0
一日目、ハリケーンガールズのライブステージは無事に大盛況で終わった。日はもう傾いていて、人々は帰っていく。
4人は今、ライブステージで今日しか出ないグループの小道具の片づけ等を手伝っている。
基本的には雨の時等は出しっぱなしにできない椅子の片づけをしたりだ。スタッフもいるが、手伝いはステージに参加した団体が自ら行っていた。
会場中央の撮影用カメラのセットされる場所の柵を片づけようとしたその時、迎えに来たあずきたちがやって来た。
「涼さーん!かっこよかったよー!」
「お疲れ様です!すごい演奏でしたね…!」
「仁奈もすげーと思いましたですよ!」
それぞれ同時に喋り出す。
「あはは、そう言って貰えると感謝感謝って感じ!」
ケイがそう言って笑うと、あずきがふと疑問を口にする。
「ミラさんは結構人が違ったよね…あたしびっくりしちゃった!なんで?」
「えっ、あ…そのーわからないんだよね…テンションが上がっちゃって…」
「開幕から『お前らー!盛り上がっていくぜー!!!』だから…いつもよりテンション高めだったわね」
「マーサ、恥ずかしいから盛り返さないでー!」
4人は今、ライブステージで今日しか出ないグループの小道具の片づけ等を手伝っている。
基本的には雨の時等は出しっぱなしにできない椅子の片づけをしたりだ。スタッフもいるが、手伝いはステージに参加した団体が自ら行っていた。
会場中央の撮影用カメラのセットされる場所の柵を片づけようとしたその時、迎えに来たあずきたちがやって来た。
「涼さーん!かっこよかったよー!」
「お疲れ様です!すごい演奏でしたね…!」
「仁奈もすげーと思いましたですよ!」
それぞれ同時に喋り出す。
「あはは、そう言って貰えると感謝感謝って感じ!」
ケイがそう言って笑うと、あずきがふと疑問を口にする。
「ミラさんは結構人が違ったよね…あたしびっくりしちゃった!なんで?」
「えっ、あ…そのーわからないんだよね…テンションが上がっちゃって…」
「開幕から『お前らー!盛り上がっていくぜー!!!』だから…いつもよりテンション高めだったわね」
「マーサ、恥ずかしいから盛り返さないでー!」
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それは、なんでもないようなとある日のこと。
それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。
~中略~
「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
114: 2013/11/29(金) 00:56:52.72 ID:fSqJWOBe0
その時だった。ぽつり、ぽつりと水滴のようなものが落ちてきたのだ。
「ん、雨?」
会場は天井が開けたスタジアムホール。閉める事も可能だが今日は天気も良いので開いていた。…しかし空を見上げても雨雲らしきものは見えなかった。
「…みんな逃げるですよ!」
「これ…雨みたいですけど生きた呪い…えっと、カースでしゅ!……噛んじゃった」
そう言った類に敏感な二人が周囲に警戒と逃走を促す。
そう言っているうちに、どんどん水滴は雨となり、水たまりから核が生まれカースと化す。
『オンナダ!オンナガイルゾ!』『ホシイホシイホスィ!』『パットマッテガットヤッテヤルウウウ!!』
「うわあああああ!?」「くそ、なんなんだよこれ!」「マーマ、助けて!!」「誰か救援連絡を!!」「急げ、ドームを閉めろー!」
会場はパニックになる。それぞれが片づけを放棄して非常口へと駆けだした。
この雨が広範囲でカースになっているなら、救援も遅くなるだろうし、ドームを閉めにスタッフが駆けて行ったが閉まるのにはまだ時間がかかるだろう。
「…うそ、囲まれちゃった!?」
こちらも避難したいが…カースがジャマだった。しかも中央付近にいたのが原因で、彼女達だけ綺麗に囲まれ、孤立する構図になってしまったのだ。
「ん、雨?」
会場は天井が開けたスタジアムホール。閉める事も可能だが今日は天気も良いので開いていた。…しかし空を見上げても雨雲らしきものは見えなかった。
「…みんな逃げるですよ!」
「これ…雨みたいですけど生きた呪い…えっと、カースでしゅ!……噛んじゃった」
そう言った類に敏感な二人が周囲に警戒と逃走を促す。
そう言っているうちに、どんどん水滴は雨となり、水たまりから核が生まれカースと化す。
『オンナダ!オンナガイルゾ!』『ホシイホシイホスィ!』『パットマッテガットヤッテヤルウウウ!!』
「うわあああああ!?」「くそ、なんなんだよこれ!」「マーマ、助けて!!」「誰か救援連絡を!!」「急げ、ドームを閉めろー!」
会場はパニックになる。それぞれが片づけを放棄して非常口へと駆けだした。
この雨が広範囲でカースになっているなら、救援も遅くなるだろうし、ドームを閉めにスタッフが駆けて行ったが閉まるのにはまだ時間がかかるだろう。
「…うそ、囲まれちゃった!?」
こちらも避難したいが…カースがジャマだった。しかも中央付近にいたのが原因で、彼女達だけ綺麗に囲まれ、孤立する構図になってしまったのだ。
115: 2013/11/29(金) 00:57:51.19 ID:fSqJWOBe0
「…みんなを襲うのはゆるさねーですよ!」
仁奈が逃げ惑う人々から厄を奪い、その厄をカースへ流しこむ。
逃げ惑う人々から触手や腕に捕まったり殴られる『不運』は無くなり、カースは連携がうまく取れないのか、別のカースの攻撃を受けたりしていた。
…仁奈が厄として奪えるのはあくまでも『不運』。不幸な運命と幸福な運命を持つ者から、不幸な運命のエネルギーを奪う。
そしてそのエネルギーで別の者に不運な運命を与えるのだ。
だから不幸な運命しか持たない者は救えないし、戦闘となればそこは運ではなく実力の世界。そこには仁奈が奪える不幸は少ない。
それでも多くの無能力者達を逃がすには十分だった。
「あずきも行くよー!涼さん、眠り草返すね!」
そしてこちらはまず囲まれている状況を何とかしなくてはならない。
あずきが背負っていた眠り草入りの袋を返す。
「使わないのか?」
「自衛に使って!守れる自信ないから…!」
「…わかった」
その返事を聞くと、すぐに戦闘を開始した。妖力の腕でカースを殴り潰し、裁ち鋏で切断していく。
「私も…鬼魔駆逐 急々如律令!」
歌鈴も取り出した折り鶴の式神に炎を纏わせ、カースを攻撃しながらも錯乱させている。
「こ、こんなことなら破魔矢を持ってくるべきでしたぁ!」
弓と矢が無ければ核を貫く程の攻撃は難しい。泣きごとを言いながらもとにかく撹乱に努めていた。
仁奈が逃げ惑う人々から厄を奪い、その厄をカースへ流しこむ。
逃げ惑う人々から触手や腕に捕まったり殴られる『不運』は無くなり、カースは連携がうまく取れないのか、別のカースの攻撃を受けたりしていた。
…仁奈が厄として奪えるのはあくまでも『不運』。不幸な運命と幸福な運命を持つ者から、不幸な運命のエネルギーを奪う。
そしてそのエネルギーで別の者に不運な運命を与えるのだ。
だから不幸な運命しか持たない者は救えないし、戦闘となればそこは運ではなく実力の世界。そこには仁奈が奪える不幸は少ない。
それでも多くの無能力者達を逃がすには十分だった。
「あずきも行くよー!涼さん、眠り草返すね!」
そしてこちらはまず囲まれている状況を何とかしなくてはならない。
あずきが背負っていた眠り草入りの袋を返す。
「使わないのか?」
「自衛に使って!守れる自信ないから…!」
「…わかった」
その返事を聞くと、すぐに戦闘を開始した。妖力の腕でカースを殴り潰し、裁ち鋏で切断していく。
「私も…鬼魔駆逐 急々如律令!」
歌鈴も取り出した折り鶴の式神に炎を纏わせ、カースを攻撃しながらも錯乱させている。
「こ、こんなことなら破魔矢を持ってくるべきでしたぁ!」
弓と矢が無ければ核を貫く程の攻撃は難しい。泣きごとを言いながらもとにかく撹乱に努めていた。
116: 2013/11/29(金) 00:59:12.74 ID:fSqJWOBe0
しかし、依然としてカースは湧き続ける。無能力者を数名庇いながらの戦闘というのも戦闘慣れしていない彼女達には荷が重かった。
仁奈の力はどんどん発動する機会を失い、式神に錯乱されたカースをあずきが潰し続けても終わりが見えない。
「…」
涼は庇われながら…その3人を見て、静かに眠り草を袋から取り出す。
「リョウ…戦うの?」
マーサがライブ前のように緊張しながらも何かを決意しているような表情を見てすぐに反応した。
ハリケーンガールズのメンバーも、涼が自分の力を恐れ、戦闘を好まない能力者だということを知っている。
だからこそ、その決心した表情にどこか危うさを感じてしまう。
「…アタシだって戦える。一人でも多いほうがいいに決まっているだろ?」
右腕に付けていた和柄のシュシュが眠り草に反応し、そこに秘められていたあずきの妖力と負のエネルギーが混ざり合う。
「…本気なんだね」
「ああ」
ミラの問いに頷く彼女は、もう誰の言葉を聞いても止まらないだろう。
「じゃあ約束して。…無茶だけはしないってさ!」
「わかった…いいか、アタシが道を切り開く。そしたら…」
「…アタシは二人と一緒に全力ダッシュ。オッケー把握した!出来なかったら承知しないから!」
ケイはあくまで明るく、涼を後押しした。
仁奈の力はどんどん発動する機会を失い、式神に錯乱されたカースをあずきが潰し続けても終わりが見えない。
「…」
涼は庇われながら…その3人を見て、静かに眠り草を袋から取り出す。
「リョウ…戦うの?」
マーサがライブ前のように緊張しながらも何かを決意しているような表情を見てすぐに反応した。
ハリケーンガールズのメンバーも、涼が自分の力を恐れ、戦闘を好まない能力者だということを知っている。
だからこそ、その決心した表情にどこか危うさを感じてしまう。
「…アタシだって戦える。一人でも多いほうがいいに決まっているだろ?」
右腕に付けていた和柄のシュシュが眠り草に反応し、そこに秘められていたあずきの妖力と負のエネルギーが混ざり合う。
「…本気なんだね」
「ああ」
ミラの問いに頷く彼女は、もう誰の言葉を聞いても止まらないだろう。
「じゃあ約束して。…無茶だけはしないってさ!」
「わかった…いいか、アタシが道を切り開く。そしたら…」
「…アタシは二人と一緒に全力ダッシュ。オッケー把握した!出来なかったら承知しないから!」
ケイはあくまで明るく、涼を後押しした。
117: 2013/11/29(金) 01:00:09.08 ID:fSqJWOBe0
涼は静かに眠り草を鞘から抜く。
その瞬間、妖力と混じりあう、気を抜けば溶けてしまいそうなほどの『怠惰』のエネルギーが彼女の戦闘意思を止めようとする。
「…ああ、そこまで戦いたくないのか。だけどな…」
だが彼女は止まらない。止められない。
感覚で負のエネルギーを眠り草に押し返せば、そのエネルギーは刀に纏われ、暗い緑色のオーラを纏う妖刀と化した。
「『戦いたくない』…そんな事…今のアタシは思っていない」
使われることでさらに怠惰な感情を刀自らが生み出し、それが渦巻くオーラとなっていく。
彼の言葉が聞こえていれば『働きたくないでござる!』とでも言っていたのだろうか。
「そんなに嫌ならさっさと終わらせればいい。それで利害一致だからな」
轟々と渦巻いていたオーラが、穏やかな波のように治まっていく。初めて、眠り草が手になじんだように感じた。
怠惰に見せられるではなく、怠惰を乗りこなしたその瞬間、彼女は真の意味で眠り草の使い手となった。
その瞬間、妖力と混じりあう、気を抜けば溶けてしまいそうなほどの『怠惰』のエネルギーが彼女の戦闘意思を止めようとする。
「…ああ、そこまで戦いたくないのか。だけどな…」
だが彼女は止まらない。止められない。
感覚で負のエネルギーを眠り草に押し返せば、そのエネルギーは刀に纏われ、暗い緑色のオーラを纏う妖刀と化した。
「『戦いたくない』…そんな事…今のアタシは思っていない」
使われることでさらに怠惰な感情を刀自らが生み出し、それが渦巻くオーラとなっていく。
彼の言葉が聞こえていれば『働きたくないでござる!』とでも言っていたのだろうか。
「そんなに嫌ならさっさと終わらせればいい。それで利害一致だからな」
轟々と渦巻いていたオーラが、穏やかな波のように治まっていく。初めて、眠り草が手になじんだように感じた。
怠惰に見せられるではなく、怠惰を乗りこなしたその瞬間、彼女は真の意味で眠り草の使い手となった。
118: 2013/11/29(金) 01:01:34.34 ID:fSqJWOBe0
刀の力によって、周囲の心の声が聞こえる。恐怖や困惑という雑然とした声の中に、確かに自分を信頼する声を聴いた。
そしてそれらの声が抑えられ、強く眠り草の声が脳内に響く。
『…聞こえるでござるか?…人徳があって羨ましいでござるなー』
(なんだよ、お前の声まで聞こえるのかよ…)
『然り、言うならばリンクした状態でござるからな。…緑だけに。フヘヘ。本来ならここで拙者の声と感動の初遭遇なんでござるが…まあいいや』
(おい)
『ふぅ…冗談はさておき、戦う決心をしたなら…拙者はそれに乗っかるだけでござる。抵抗するのも疲れる故。まぁ…拙者に妖力と負のエネルギーはおまかせあれー』
(…信頼していいのか?)
『…ふふーん、怠惰・イズ・ストロング!拙者は普段本気出してないだけ!涼殿にピッタリの強化を今思いついたでござるー!』
その声と同時に右腕に刀と同じ緑色のオーラが纏われる。そして腕が冷えていくような感覚が伴ってきた。
(っ!?何が、起きて…)
涼の思考を置き去りにして、力は働く。
黒い和服の広袖の様な形をオーラが作り出し、右腕だけ和服と言うアンバランスな姿になる。
『拙者の本髄、とくとご覧あれ。やっぱり長いものには巻かれたほうが楽!そんでもって力を利用するなら割と楽に強化できちゃう!わぉ!』
緑色の…植物の葉、または包帯の様なオーラが、右手と眠り草をがっちり結ぶ。
それは怠惰の負のエネルギーによって、付喪神の妖力を利用して彼女の能力を最大限に戦闘に生かすために起こした呪詛。
『ささ、能力使ってさっさと終わらせるでござる!今、怠惰を操る汝の腕は…妖力と負のエネルギーを受け、『物』と化したのでござるから!』
「今どんなことになったか、理解はしたけど…よく、分かんない力だなっ!!」
『拙涼殿は慣れなのか肉体が付喪神の妖力に適応していてたので…上手くいけば超強化でござるから、オマケでやっちゃった★』
(…上手くいけば?)
『あっ…せせせ拙者、オ、オーラの刃でビームサーベル見たいな感じにできるでござるよ!』
(今は気にしないでおいてやるよ…じゃあ、行こうか)
戸惑いつつも、涼は能力を込めた言葉を発する。
「『邪魔なカース、全て消す!』」
そしてそれらの声が抑えられ、強く眠り草の声が脳内に響く。
『…聞こえるでござるか?…人徳があって羨ましいでござるなー』
(なんだよ、お前の声まで聞こえるのかよ…)
『然り、言うならばリンクした状態でござるからな。…緑だけに。フヘヘ。本来ならここで拙者の声と感動の初遭遇なんでござるが…まあいいや』
(おい)
『ふぅ…冗談はさておき、戦う決心をしたなら…拙者はそれに乗っかるだけでござる。抵抗するのも疲れる故。まぁ…拙者に妖力と負のエネルギーはおまかせあれー』
(…信頼していいのか?)
『…ふふーん、怠惰・イズ・ストロング!拙者は普段本気出してないだけ!涼殿にピッタリの強化を今思いついたでござるー!』
その声と同時に右腕に刀と同じ緑色のオーラが纏われる。そして腕が冷えていくような感覚が伴ってきた。
(っ!?何が、起きて…)
涼の思考を置き去りにして、力は働く。
黒い和服の広袖の様な形をオーラが作り出し、右腕だけ和服と言うアンバランスな姿になる。
『拙者の本髄、とくとご覧あれ。やっぱり長いものには巻かれたほうが楽!そんでもって力を利用するなら割と楽に強化できちゃう!わぉ!』
緑色の…植物の葉、または包帯の様なオーラが、右手と眠り草をがっちり結ぶ。
それは怠惰の負のエネルギーによって、付喪神の妖力を利用して彼女の能力を最大限に戦闘に生かすために起こした呪詛。
『ささ、能力使ってさっさと終わらせるでござる!今、怠惰を操る汝の腕は…妖力と負のエネルギーを受け、『物』と化したのでござるから!』
「今どんなことになったか、理解はしたけど…よく、分かんない力だなっ!!」
『拙涼殿は慣れなのか肉体が付喪神の妖力に適応していてたので…上手くいけば超強化でござるから、オマケでやっちゃった★』
(…上手くいけば?)
『あっ…せせせ拙者、オ、オーラの刃でビームサーベル見たいな感じにできるでござるよ!』
(今は気にしないでおいてやるよ…じゃあ、行こうか)
戸惑いつつも、涼は能力を込めた言葉を発する。
「『邪魔なカース、全て消す!』」
119: 2013/11/29(金) 01:03:13.80 ID:fSqJWOBe0
腕にかけた能力は彼女自身に適応され…彼女は自らを操り、自らに操られ…カースを切り裂いた。
風に乗ったように自在に宙を舞い、彼女の言葉は物を動かし呪いを貫く。
涼の体を動かすのは、涼の意思で操作する涼の能力であって涼ではない。奇妙な感覚を覚えながらも、自らの意思で彼女は刀を振るう。
刀を振るえばそのオーラの分まで刃が伸びたように、遠くのカースまで届いて切り裂く。
眠り草とリンクした影響なのか、核の位置はなんとなく感じ取れる。ただそこをオーラの刃で貫き、切り裂いていく。
『イ、イギュア!?』
『コワレルウウウウ!?』
涼の猛攻のおかげか、少しづつカースに切れ目が見えてきた。
その様子に気づいたあずきは、涼の姿に驚いてしまう。
「あ、あれ!?涼さん何それ!?」
「話は後で!それより今はみんなを避難させるのが先だ!仁奈!歌鈴!二人はメンバーを頼む!」
「仁奈にまかせるですよ!」
「任せてください!」
涼はあずきの真横に立ち、刀を構えなおす。
「あずき、切り開くぞ!」
「わかった!じゃあサポートはまかせて!!」
あずきも妖力でできた大きな裁ち鋏を二枚の刃に分解して双剣のように構える。
…一呼吸おいて、涼がアクションを起こした。
「はあああっ!!」
『ゴゲゲゲゲェ!?』
鞘には入れていないが抜刀するように振りぬけば、オーラの刃が広範囲のカースを真っ二つにする。
やっと囲まれていた四方に、非常口への道が生まれる。
「涼、ありがと!今のうちに逃げるよっ!!」
それを合図に仁奈と歌鈴、そしてハリケーンガールズのメンバーが走り出した。
風に乗ったように自在に宙を舞い、彼女の言葉は物を動かし呪いを貫く。
涼の体を動かすのは、涼の意思で操作する涼の能力であって涼ではない。奇妙な感覚を覚えながらも、自らの意思で彼女は刀を振るう。
刀を振るえばそのオーラの分まで刃が伸びたように、遠くのカースまで届いて切り裂く。
眠り草とリンクした影響なのか、核の位置はなんとなく感じ取れる。ただそこをオーラの刃で貫き、切り裂いていく。
『イ、イギュア!?』
『コワレルウウウウ!?』
涼の猛攻のおかげか、少しづつカースに切れ目が見えてきた。
その様子に気づいたあずきは、涼の姿に驚いてしまう。
「あ、あれ!?涼さん何それ!?」
「話は後で!それより今はみんなを避難させるのが先だ!仁奈!歌鈴!二人はメンバーを頼む!」
「仁奈にまかせるですよ!」
「任せてください!」
涼はあずきの真横に立ち、刀を構えなおす。
「あずき、切り開くぞ!」
「わかった!じゃあサポートはまかせて!!」
あずきも妖力でできた大きな裁ち鋏を二枚の刃に分解して双剣のように構える。
…一呼吸おいて、涼がアクションを起こした。
「はあああっ!!」
『ゴゲゲゲゲェ!?』
鞘には入れていないが抜刀するように振りぬけば、オーラの刃が広範囲のカースを真っ二つにする。
やっと囲まれていた四方に、非常口への道が生まれる。
「涼、ありがと!今のうちに逃げるよっ!!」
それを合図に仁奈と歌鈴、そしてハリケーンガールズのメンバーが走り出した。
120: 2013/11/29(金) 01:03:53.09 ID:fSqJWOBe0
『マダダ、オレハ…キグルミ口リ…ソシテキョニュウヲ…アキラメナイ!!』
『シンゾウヲササゲタマエ!ココロモオカネモササゲテイイノダヨ!』
「あずき!」
「わかってるよっ!」
その道を塞ごうと、両側から迫るカース。それをあずきと涼が切り捨てていく。
「き、きゅ、急々如律令!」「もう、どっかいきやがれー!」
走りながらも歌鈴が式神を操作して援護し、ケイにおんぶされている仁奈も最低限のサポートを行う。
「カースを間近で見られる…ふむ、これはこれで…」
「ミラ、わけわかんない事言ってないでさっさと走って!」
「…これでも…全力疾走なのよ」
「それは知ってるけどっ!!」
あと少しだというのに他より走るスピードが遅いミラが若干遅れる。そこに不意を突いた形で触手が襲い掛かってきた。
それは仁奈にも変えられない運命じみた不幸で、一同は足を止めてしまう。
「…!」
『ツカマエタゼエエエ!!ゴウホウクロカミ口リィー!!!』
『シンゾウヲササゲタマエ!ココロモオカネモササゲテイイノダヨ!』
「あずき!」
「わかってるよっ!」
その道を塞ごうと、両側から迫るカース。それをあずきと涼が切り捨てていく。
「き、きゅ、急々如律令!」「もう、どっかいきやがれー!」
走りながらも歌鈴が式神を操作して援護し、ケイにおんぶされている仁奈も最低限のサポートを行う。
「カースを間近で見られる…ふむ、これはこれで…」
「ミラ、わけわかんない事言ってないでさっさと走って!」
「…これでも…全力疾走なのよ」
「それは知ってるけどっ!!」
あと少しだというのに他より走るスピードが遅いミラが若干遅れる。そこに不意を突いた形で触手が襲い掛かってきた。
それは仁奈にも変えられない運命じみた不幸で、一同は足を止めてしまう。
「…!」
『ツカマエタゼエエエ!!ゴウホウクロカミ口リィー!!!』
121: 2013/11/29(金) 01:04:33.46 ID:fSqJWOBe0
「…ごめん、私はいいからみんな逃げて」
「ミラッ!!」
足を掴まれ、宙吊りにされながらもミラは逃走を促す。
捕まった彼女に向かって、他のカース達も群がってくる。少女としてこれほど絶望する状況は他にないだろう。
群がるカースがジャマをしてミラを捕えたカースに攻撃さえ届かない。しかし安易に遠距離攻撃を撃てばミラも巻き込まれる。
「…いいから、これは色欲なんだし、氏にはしないわ。…多分」
「お前、その意味わかってるのかよっ!!」
「悪いのは私…いいのよ。カースに、この世の不思議に、世界の神秘に犯されるなら…構わないわ」
あくまでもポーカーフェイスを崩さずに真顔で言う。神秘を愛し、不可思議に憧れる彼女は、やはりどこか他人とずれていた。
「ミラッ!!」
足を掴まれ、宙吊りにされながらもミラは逃走を促す。
捕まった彼女に向かって、他のカース達も群がってくる。少女としてこれほど絶望する状況は他にないだろう。
群がるカースがジャマをしてミラを捕えたカースに攻撃さえ届かない。しかし安易に遠距離攻撃を撃てばミラも巻き込まれる。
「…いいから、これは色欲なんだし、氏にはしないわ。…多分」
「お前、その意味わかってるのかよっ!!」
「悪いのは私…いいのよ。カースに、この世の不思議に、世界の神秘に犯されるなら…構わないわ」
あくまでもポーカーフェイスを崩さずに真顔で言う。神秘を愛し、不可思議に憧れる彼女は、やはりどこか他人とずれていた。
122: 2013/11/29(金) 01:05:13.20 ID:fSqJWOBe0
「…ミラ、お前本当にわけわかんないな!!」
そのツッコミは涼の心の底からの叫びだった。
『グヘヘ!グフ、グヒャヒャ!!オカシテヤルゼェ!…オカ、シ…アレ?』
今まさにミラの服を脱がせようと触手が蠢くが…カースの様子がおかしくなった。
『レイ…メガネ…プ…キラ…ケス』
「…なにこれ」
その現象が起きていたはその色欲のカースだけではなかった。
他のカースも呻き、動きを止める。
『メガネハ…テキダ』
『コノヨカラ…メガネヲケサネバナラン』
「…わけわかんねーですね」
「と、とにかく今のうちにミラを!!」
涼が動きを止めたミラを拘束していたカースの触手を切り裂き、ミラをあずきが回収する。
「…ありがとう」
宙吊りになっていたからか、顔を赤くしながらミラは礼を言った。
まだカースは呻き続けている。このチャンスを逃すまいと、全員非常口へ逃げ込んだ。
扉を閉め、鍵をかける。チラリと見ればまだ動きは止まっていた。
そのツッコミは涼の心の底からの叫びだった。
『グヘヘ!グフ、グヒャヒャ!!オカシテヤルゼェ!…オカ、シ…アレ?』
今まさにミラの服を脱がせようと触手が蠢くが…カースの様子がおかしくなった。
『レイ…メガネ…プ…キラ…ケス』
「…なにこれ」
その現象が起きていたはその色欲のカースだけではなかった。
他のカースも呻き、動きを止める。
『メガネハ…テキダ』
『コノヨカラ…メガネヲケサネバナラン』
「…わけわかんねーですね」
「と、とにかく今のうちにミラを!!」
涼が動きを止めたミラを拘束していたカースの触手を切り裂き、ミラをあずきが回収する。
「…ありがとう」
宙吊りになっていたからか、顔を赤くしながらミラは礼を言った。
まだカースは呻き続けている。このチャンスを逃すまいと、全員非常口へ逃げ込んだ。
扉を閉め、鍵をかける。チラリと見ればまだ動きは止まっていた。
123: 2013/11/29(金) 01:06:03.85 ID:fSqJWOBe0
涼が眠り草を鞘に納め安堵のため息を吐くと、腕は元の人の腕に戻っていく。が、少し中途半端だ。まだリンクは途絶えてない。
『…涼殿!ここからは意識的に拙者を媒介として体から妖力を吐くでござる。ほれほれ体から冷たいものを追い出すイメージをして!』
「こうか…?」
涼がイメージすると、腕に体温が戻ってくる感覚を覚えた。
彼女の中に残る妖力が眠り草に送り込まれ、浄化の鞘で浄化されていく。
眠り草の声が聞こえなくなるのを認識して、やっと腕に正常な感覚が戻ってきた。
「リョウ、ありがと…でも本当にゴメン!あたし達何もできなかった…」
「気にするなよ、アタシだってミラを守れなかった。あのラッキーが無かったら…アタシ…」
「気にしないでよリョウ、私がちょっと遅れたのが悪いんだから」
「でも、あずきももう少しうまく動けたらあんなことにならないで済んだかもしれない…。だから謝らせて!ごめんなさいっ!」
「だ、だったら私も破魔矢を持ってこなかったんです!ごめんなさいっ!」
「仁奈もあまり役に立たなかったですよ、ごめんなさい…」
「あ、あたしも…」
もはや謝罪大会だ。みんなが一通り謝った所で、何故か笑ってしまった。
「というかミラ!あの発言は乙女としてどうなのよ!!」
「え、なんか不味かった?」
「自覚ないんだ…」
雨が止んだ知らせが来るまで、暫くそうやって過ごした。
『…涼殿!ここからは意識的に拙者を媒介として体から妖力を吐くでござる。ほれほれ体から冷たいものを追い出すイメージをして!』
「こうか…?」
涼がイメージすると、腕に体温が戻ってくる感覚を覚えた。
彼女の中に残る妖力が眠り草に送り込まれ、浄化の鞘で浄化されていく。
眠り草の声が聞こえなくなるのを認識して、やっと腕に正常な感覚が戻ってきた。
「リョウ、ありがと…でも本当にゴメン!あたし達何もできなかった…」
「気にするなよ、アタシだってミラを守れなかった。あのラッキーが無かったら…アタシ…」
「気にしないでよリョウ、私がちょっと遅れたのが悪いんだから」
「でも、あずきももう少しうまく動けたらあんなことにならないで済んだかもしれない…。だから謝らせて!ごめんなさいっ!」
「だ、だったら私も破魔矢を持ってこなかったんです!ごめんなさいっ!」
「仁奈もあまり役に立たなかったですよ、ごめんなさい…」
「あ、あたしも…」
もはや謝罪大会だ。みんなが一通り謝った所で、何故か笑ってしまった。
「というかミラ!あの発言は乙女としてどうなのよ!!」
「え、なんか不味かった?」
「自覚ないんだ…」
雨が止んだ知らせが来るまで、暫くそうやって過ごした。
124: 2013/11/29(金) 01:06:37.36 ID:fSqJWOBe0
『…メガネハイジョー』
『メガネキラーイ』
その頃、スタジアムホール発生したカースは、紛れ込んでいたアンチメガネカースによって全てアンチメガネカースと化した。
カースの時よりも若干小柄になっているが、それでもこの数は思わずメガネをはずしてしまうほどの威圧感があった。
『メガネハイジョセヨ!』
『オオオオオ!!』
最初の小さな個体が体を震わせると、全てのアンチメガネカースはバラバラに散って行った。
それは雨の騒動に紛れ、殆どの人の目に着くことはなかったらしい。
…不自然なほどに。
『メガネキラーイ』
その頃、スタジアムホール発生したカースは、紛れ込んでいたアンチメガネカースによって全てアンチメガネカースと化した。
カースの時よりも若干小柄になっているが、それでもこの数は思わずメガネをはずしてしまうほどの威圧感があった。
『メガネハイジョセヨ!』
『オオオオオ!!』
最初の小さな個体が体を震わせると、全てのアンチメガネカースはバラバラに散って行った。
それは雨の騒動に紛れ、殆どの人の目に着くことはなかったらしい。
…不自然なほどに。
125: 2013/11/29(金) 01:08:32.18 ID:fSqJWOBe0
「あは、黒の奴もくだらないけど面白い事をしてるじゃん?…本当に馬鹿のすることだけど」
「カースの雨…ね、あはは…役に立ちそうだし覚えておこうっと。もう雨は食べたから『覚えた』し」
「アタシは馬鹿どもとは違うんだ。誰よりも…少なくとも学習能力はな」
不気味な白い影は赤い瞳をぎらぎら光らせて笑った。
所々に雨のカースの被害者だろうか、血の甘い香りが漂う。
その香りを強く感じ取る場所…禿げてしまった山の中で首がない男の氏体を見つけると、泥で捕食しながら憎々しげに言葉を吐く。
「ああ、世界はなんて―――…」
…だが、その言葉は最後まで空気を震わせることはなかった。
「…電気能力の人間か、さすがに魂はもうないようだし、脳をとられたから記憶もないか」
その捕食した対象の情報を『理解』していく。氏体であろうが体が覚えていればそれはもう彼女の物。
「…でも『覚えた』。…電波も介入可能か。ふぅん…人間の癖に電子化もできるのか。ちょっと練習しないと無理だなコレ」
氏体が覚えている能力を、体に刻み込んでいく。
「…まぁもうこれはアタシだけのものなんだけどな。あはは、ラッキー!」
ニタリと笑うと白兎はふわりと跳ねる。
ぴょこぴょこぴょこん。
「さて、流石に今日の所は教会に帰ろう。もう行かないとな」
白い鳥に姿を変え、彼女は教会へ飛んでいった。
「カースの雨…ね、あはは…役に立ちそうだし覚えておこうっと。もう雨は食べたから『覚えた』し」
「アタシは馬鹿どもとは違うんだ。誰よりも…少なくとも学習能力はな」
不気味な白い影は赤い瞳をぎらぎら光らせて笑った。
所々に雨のカースの被害者だろうか、血の甘い香りが漂う。
その香りを強く感じ取る場所…禿げてしまった山の中で首がない男の氏体を見つけると、泥で捕食しながら憎々しげに言葉を吐く。
「ああ、世界はなんて―――…」
…だが、その言葉は最後まで空気を震わせることはなかった。
「…電気能力の人間か、さすがに魂はもうないようだし、脳をとられたから記憶もないか」
その捕食した対象の情報を『理解』していく。氏体であろうが体が覚えていればそれはもう彼女の物。
「…でも『覚えた』。…電波も介入可能か。ふぅん…人間の癖に電子化もできるのか。ちょっと練習しないと無理だなコレ」
氏体が覚えている能力を、体に刻み込んでいく。
「…まぁもうこれはアタシだけのものなんだけどな。あはは、ラッキー!」
ニタリと笑うと白兎はふわりと跳ねる。
ぴょこぴょこぴょこん。
「さて、流石に今日の所は教会に帰ろう。もう行かないとな」
白い鳥に姿を変え、彼女は教会へ飛んでいった。
126: 2013/11/29(金) 01:09:49.04 ID:fSqJWOBe0
眠り草(戦闘モード)
使い手の心と眠り草がリンクして、彼の声が聞こえるようになる。ウザい。
負のエネルギーによって使い手の能力を強化することがもう一つの能力。よって使い手に強弱が左右される。
負のエネルギーをオーラとして纏い、オーラを刃として切り裂ける。なのでリーチが見た目よりはるかに長い。
怠惰故に、戦闘が長引く程オーラは短くなっていく。短期戦にした方がいいだろう。
松永涼(半付喪神形態)
眠り草によってシュシュの妖力と負のエネルギーによる一種の呪詛を埋め込まれた状態。
片腕がまるで黒い着物の袖のような見た目になる。
彼女の能力が彼女自身に使えるようになり、物理法則等を無視した動きを可能とする。
イベント情報
・涼さんが覚醒しました
・アンチメガネカースが増えたよ!もう容赦なく切り捨ててもいいと思うよ!
・白兎が電気能力の人の残りの氏体を食べました。ちょっと物足りなかったけどおいしかったそうです。
使い手の心と眠り草がリンクして、彼の声が聞こえるようになる。ウザい。
負のエネルギーによって使い手の能力を強化することがもう一つの能力。よって使い手に強弱が左右される。
負のエネルギーをオーラとして纏い、オーラを刃として切り裂ける。なのでリーチが見た目よりはるかに長い。
怠惰故に、戦闘が長引く程オーラは短くなっていく。短期戦にした方がいいだろう。
松永涼(半付喪神形態)
眠り草によってシュシュの妖力と負のエネルギーによる一種の呪詛を埋め込まれた状態。
片腕がまるで黒い着物の袖のような見た目になる。
彼女の能力が彼女自身に使えるようになり、物理法則等を無視した動きを可能とする。
イベント情報
・涼さんが覚醒しました
・アンチメガネカースが増えたよ!もう容赦なく切り捨ててもいいと思うよ!
・白兎が電気能力の人の残りの氏体を食べました。ちょっと物足りなかったけどおいしかったそうです。
127: 2013/11/29(金) 01:11:09.08 ID:fSqJWOBe0
以上です
涼さんの戦闘をもっとかっこよく書きたい(願望)
ゴメンね電気の人…利用するものはする、それが白兎なんだから仕方ないね
涼さんの戦闘をもっとかっこよく書きたい(願望)
ゴメンね電気の人…利用するものはする、それが白兎なんだから仕方ないね
128: 2013/11/29(金) 01:13:32.35 ID:rbz0D0vw0
乙ー
加蓮「ライブに間に合わなかった……」
それもこれもアンチメガネカースのせいか(違う
そして、白兎がヤバイ……これは倒せるのか?
加蓮「ライブに間に合わなかった……」
それもこれもアンチメガネカースのせいか(違う
そして、白兎がヤバイ……これは倒せるのか?
129: 2013/11/29(金) 01:15:16.63 ID:fSqJWOBe0
>>128
ナニカ「時間歪めたりまた翌日来れば大丈夫だよお姉ちゃん…」
ナニカ「時間歪めたりまた翌日来れば大丈夫だよお姉ちゃん…」
131: 2013/11/29(金) 01:29:42.32 ID:fSqJWOBe0
ぎゃああああ
今みたら思いっきり誤字ったあああああ
オリキャラとしてもこれは許されないぞ(白目)
ミラ→マーサでよろしくおねがいします…
今みたら思いっきり誤字ったあああああ
オリキャラとしてもこれは許されないぞ(白目)
ミラ→マーサでよろしくおねがいします…
132: 2013/11/29(金) 13:31:17.34 ID:fSqJWOBe0
名前をミスったなら、ケジメSSを書かざるを得ない
時間軸は上の話の前です
時間軸は上の話の前です
133: 2013/11/29(金) 13:32:04.93 ID:fSqJWOBe0
ハリケーンガールズのドラム担当、マーサこと根間真麻は、実に変人だった。
頭脳明晰、小柄で少し運動が苦手、天然気味な面もあり、好きな音楽は主にロック。
…それだけならまだいい。彼女はオカルトマニアだった。それも魔術や霊を好むのではなく、筋金入りの妖怪・モンスター・UMA好きだった。
「実態があるならば、この世に存在するならば…仲良くなって友人に、あわよくば恋人になれるでしょ?みんな生命の神秘、この宇宙の神秘なのよ」
そう言う彼女を変人と言わずにどういえばいいのだろうか。
頭脳明晰、小柄で少し運動が苦手、天然気味な面もあり、好きな音楽は主にロック。
…それだけならまだいい。彼女はオカルトマニアだった。それも魔術や霊を好むのではなく、筋金入りの妖怪・モンスター・UMA好きだった。
「実態があるならば、この世に存在するならば…仲良くなって友人に、あわよくば恋人になれるでしょ?みんな生命の神秘、この宇宙の神秘なのよ」
そう言う彼女を変人と言わずにどういえばいいのだろうか。
134: 2013/11/29(金) 13:33:09.85 ID:fSqJWOBe0
小柄で黒髪で実はそれなりにグラマーではあるのだが、あまりにも『残念』すぎるので、男は寄ってこない。本人もそれでいいと思っているが。
子供のころからそう言った類の本ばかり読み、天体望遠鏡で星を眺めるのが好きだった。神秘と言う言葉が好きだった。次に好きな言葉はロマンだ。
ロックは両親が好きだった影響で好きになった。彼女も幼い頃から歌詞の意味も分からずにCDに合わせて空き缶を叩くのが好きだった。
ドラムの練習を始めたのも、その様子をみた両親がちょっと調子にのったのがそもそもの始まりだった。
さて…世界中が混沌に満ちたのは何時の事だっただろうか。世界中に今まで出会いたいと思っていた妖怪やモンスターが現れたのは。
子供のころからそう言った類の本ばかり読み、天体望遠鏡で星を眺めるのが好きだった。神秘と言う言葉が好きだった。次に好きな言葉はロマンだ。
ロックは両親が好きだった影響で好きになった。彼女も幼い頃から歌詞の意味も分からずにCDに合わせて空き缶を叩くのが好きだった。
ドラムの練習を始めたのも、その様子をみた両親がちょっと調子にのったのがそもそもの始まりだった。
さて…世界中が混沌に満ちたのは何時の事だっただろうか。世界中に今まで出会いたいと思っていた妖怪やモンスターが現れたのは。
135: 2013/11/29(金) 13:35:32.39 ID:fSqJWOBe0
時間は戻って、彼女達はとあるコスプレ喫茶で飲み物を飲んでいた。
「はぁ…神様ってロマンがないわ、私に超能力があれば世界中を旅してみんなと友達になりに行くのに」
横の席のケイの猫耳に手を伸ばしながら、マーサは溜息を吐く。
「アンタねぇ、超能力に目覚めても『水をお湯にする』程度だったらどうするのよ。運動苦手なくせに」
「なんだろー、その能力…割と便利じゃない?」
「…確かに、体液沸騰とかできたら強いわね」
「一気に物騒になったな…まぁマーサの言う事をやるには不便だろうけど」
「むぅ…」
そんな会話を聞くと彼女はココアを飲んだ。
人でありながら獣である獣人。それも彼女的には神秘の一つだった。友人も獣人で、話を聞けば世界が変わる前は耳などは隠して過ごしていたらしい。
「改めて思ったけど、マーサって意外に行動派だよねぇ…」
そう言うミラ、彼女も羊の獣人と人間のハーフだ。
涼も超能力者だし、自分だけ割と普通ではないかと彼女は思っている。
(あまり興味はなかったけど、魔術の練習でもしようかしら…)
世界は今、宇宙人のUFOは毎日のようにどこかでは目撃され、悪魔や妖怪が人に紛れ、奇妙な生物がひょっこり暮らしている。
カースという世界が変わってから生まれた謎の存在、どこかで聞く『世界は海に沈む話』。実に興味深い。
隠れていた神秘が溢れかえっている。それでも未だに謎を残すモノも多い。
それはやっぱり都市伝説だったり、オカルト類だったり、UMAだったりするのだが。
「みー!」
窓の外を見ると、黒い服を着た小さな人形のような妖精のような生物が外を飛んでいた。
世界はやっぱり楽しい。少しだけ笑うとマーサは再びココアを口にした。
「はぁ…神様ってロマンがないわ、私に超能力があれば世界中を旅してみんなと友達になりに行くのに」
横の席のケイの猫耳に手を伸ばしながら、マーサは溜息を吐く。
「アンタねぇ、超能力に目覚めても『水をお湯にする』程度だったらどうするのよ。運動苦手なくせに」
「なんだろー、その能力…割と便利じゃない?」
「…確かに、体液沸騰とかできたら強いわね」
「一気に物騒になったな…まぁマーサの言う事をやるには不便だろうけど」
「むぅ…」
そんな会話を聞くと彼女はココアを飲んだ。
人でありながら獣である獣人。それも彼女的には神秘の一つだった。友人も獣人で、話を聞けば世界が変わる前は耳などは隠して過ごしていたらしい。
「改めて思ったけど、マーサって意外に行動派だよねぇ…」
そう言うミラ、彼女も羊の獣人と人間のハーフだ。
涼も超能力者だし、自分だけ割と普通ではないかと彼女は思っている。
(あまり興味はなかったけど、魔術の練習でもしようかしら…)
世界は今、宇宙人のUFOは毎日のようにどこかでは目撃され、悪魔や妖怪が人に紛れ、奇妙な生物がひょっこり暮らしている。
カースという世界が変わってから生まれた謎の存在、どこかで聞く『世界は海に沈む話』。実に興味深い。
隠れていた神秘が溢れかえっている。それでも未だに謎を残すモノも多い。
それはやっぱり都市伝説だったり、オカルト類だったり、UMAだったりするのだが。
「みー!」
窓の外を見ると、黒い服を着た小さな人形のような妖精のような生物が外を飛んでいた。
世界はやっぱり楽しい。少しだけ笑うとマーサは再びココアを口にした。
136: 2013/11/29(金) 13:37:13.68 ID:fSqJWOBe0
以上、ケジメSSでした
名前ミスは許されんよ…(白目)
マーサが当初の予定以上に濃いキャラになった気がするけど気にしないで行こう
名前ミスは許されんよ…(白目)
マーサが当初の予定以上に濃いキャラになった気がするけど気にしないで行こう
137: 2013/11/29(金) 14:27:43.50 ID:nLWD40rlO
乙ー
間違えは誰にだってありますよ
それにしてもハリケーンガールズの面々はキャラがたってていいな
間違えは誰にだってありますよ
それにしてもハリケーンガールズの面々はキャラがたってていいな
【次回に続く・・・】
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