女上司「一年中 雪が降ってる通称『冬島』ドラム王国に ある人物が訪れた日だけ雪が降りませんでした」

オレ（いい匂いがする）

女上司「さて その人物は誰でしょう？」

オレ「は？！え…えっと…」

オレ「あっ…え…エース…？」

女上司「せいかーい！！ぴんぽんぴんぽん！」

女上司「よくわかったね！すごいよ！」

オレ「え…あっ…まぁ…普通ですよ…ひひ…」

オレ（すげぇ…適当に言ったら当たった）

女上司「その調子で仕事もがんばってね」

オレ「あ…ありがとうございます…」

女上司「次はもっと難しい問題考えてくるね！」

オレ「あっ…はい…」

オレ（職場にワンピース好きな人いないからうれしそうだったな…女上司の織田さん）

オレ（でも織田さんには彼氏いるから いくらワンピース極めたところで…）

女子社員A「織田さんさー」

女子社員C「めっちゃワンピース好きだよね」

女子社員/「なんか最近 彼氏と別れたらしいよ」

女子社員D「ざまあ！ちょっとかわいいからって調子乗ってるよね 織田さん」

女子社員C「いい歳こいてワンピースオタクとか別れたくもなるわぁ」

『エース～サボ～とか言ってんのヤバいよね』

『ガキかっての』

ｻﾞﾜｻﾞﾜ

オレ「…！！」

オレ（織田さん 男からは人気だけど女から陰口ばっか言われてかわいそうだな…）

オレ（でもマジで彼氏と別れたの？まさかそれで最近 オレに話しかけて来るの？）
ﾄﾞｷｯ

-休憩室

女上司「～♪」

オレ「あっ…あっ…ジャンプ…ですか…？」

女上司「ん？そだよー 今週号は土曜日だから！たかしくんもう見た？」

オレ「あ…オレはまだ…」

女上司「しょうがないなぁ～ じゃっ 昼からもお仕事がんばるなら見せてあげるよ！」

オレ「あ…はい…」

オレ（断りづれェし 話わかんないけど一応読んどくか…）

オレ（森に迷うなんて今ごろやってんのか…）

オレ（あっ…でもナミかわいいな…うさぎになってる）

オレ（あっ…！？こっちもナミ？）

オレ（顔の描き分けもろくにできねェのか？それともわざと？こんなのが日本で一番読まれてるマンガとか終わってんだろ）

オレ（とりあえず幽奈さんと遊戯王解剖新書だけ読んどこ）
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗｯ…

女上司「どうだった？」

オレ「あっ…なんかサンジのお父さん出てきましたね…」

女上司「うんうん！ジェルマ66かっこいいよね！」

オレ「…？」

女上司「兄弟たちが数字だから お父さんは100とか1000だと思ったけど ジャッジだったのはビックリだね！」

オレ「あ…あ…」

女上司「でもゾロもローも抜きで世界一の頃し屋の家族と四皇を相手にするのは さすがにきつそうだよね 新しく仲間になるジンベエも手か足なくなっちゃうだろうし…」

女上司「ナミとブルックとチョッパーじゃ不安だよね…せめてフランキーがいればなぁ…」

オレ（まずい…そんなに語られてもオレはルフィとエースとチョッパーとゾロとナミしか知らないんだって！）

女上司「サンジのお兄さんも気になるね 名前はやっぱりイチジとニジなのかな 弟のヨンジはやられちゃったけど…」

オレ（早いとこワンピース読まないとウソついたってバレて嫌われるかも…つまんなそうだけどまた全巻買うか）

-アニメイト

オレ「このラノベは有名イラストレーターを使ってるけど中身スカスカだからクソ」

オレ「このラノベはアニメ化決定して調子乗り出したからクソ」

オレ「このラノベは作者のTwitterがキモいからクソ」

『おおーっ！！』

『さすがラノベ評論家のたかしさんだ！』

オレ（会社では嫌われてるオレだが 仲間の中では英雄なんだよ）

オレ「さてとオレはワンピースコーナーでも行きますか」
ﾄﾞﾔｯ

『ワッ…ワンピース？！』

『ワンピースってあのワンピースか…！？』

『たかしさん ワンピースなんてリア充御用達マンガも読むのか！』

『守備範囲広ェー！！』

女上司「あれー？たかしくん？」

オレ「！！」
ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

女上司「こんなところでなにを…あっ！ワンピースの82巻買いに来たんだね！」

オレ「えっ…あっ…お…オレは…」

女上司「そうだよね…もうとっくに買ってるよね…買ってないの私だけだよ…」

オレ「あっ…ワンピース…か…買いに来たんですか…？」

女上司「うん そうだよー」
ﾁﾗｯ

女上司「そういえば今度 映画あるね！！」

※劇場版 ONE PIECE FILM GOLDは7月23日（土） 全国ロードショー！

オレ「あっ…あっ…はい…（あのうざいくらい宣伝してるやつか）」

女上司「…本当はかれっしーと見に行く予定だったのにな…」

オレ「！！」

女上司「友達でワンピース好きな子いないし…でも1人で映画見るのちょっとやだな…」

オレ「！！！」

オレ（『彼氏と見に行く予定だったのに』→『友達でワンピース好きな子いないし』→『たかしくんと映画観に行きたい』？！！）

たかしの悪魔のシステムが作動した

女上司「ドフィも出てくるみたいだから 私の好きなディアマンテも出るかな…」

オレ「あ…あっ…よ…よかっ…よっ…よっ…」

女上司「たかしくん？」

オレ「よかっ…よかったら…オ…オ…オレと…オ…オレ…」

女上司「？」

女上司「あっ！！」

女上司「グレッグ・ワーナーさんだ！！」

グレッグ・ワーナー「？」

女上司「こ…こんにちは！Vジャンプのコーナーいつも見てます！！」

グレッグ・ワーナー「キミもワンピース好きかい？」

オレ（あ………？）

オレ（誰だあの外人？ワンピースファンの中では知れた存在なのか…？）

女上司「ビッグ・マム編もおもしろいですよね いろんな人種が差別なく暮らせる世界ってビッグ・マムっていい人なのかもって思ったりします」

グレッグ・ワーナー「個人的には同じ四皇だった白ひげとの対比がおもしろいね」

女上司「ビッグ・マムは お母さんで白ひげはお父さんってことですか？」

グレッグ・ワーナー「それだけじゃなくて白ひげ海賊団は本当の家族じゃないけど 固い絆で結ばれてるのに対して」

グレッグ・ワーナー「ビッグ・マム海賊団は血縁上 実の家族だけどママは平気で息子の命を奪うだろ？」

女上司「あー なるほど！」

グレッグ・ワーナー「それにビッグ・マムは寿命を奪う能力でかなり長生きだと思うんだ」

女上司「でも白ひげは頂上戦争時点では余命幾ばくもない状態でしたね」

グレッグ・ワーナー「それに同じ四皇のカイドウは不氏身の肉体を持ちながら氏にたがりなのもおもしろいよね」

女上司「じゃあシャンクスと黒ひげは何を意味してるんだろう？」

オレ「…」

オレ（す…凄ェ…なんの話してるのかちっともわかんねェ…早くあの外人どっか行けよ…）

女上司「あんまりワンピースの話することないから 楽しい 職場でワンピース読んでるの このたかしくんしかいないんですよ」

オレ「！！」
ﾋﾞｸﾋﾞｸｯ

グレッグ・ワーナー「ワンピース好きかい？」

オレ「あ…あ…チョッパーが…」

グレッグ・ワーナー「ボクもチョッパー好きだよ！！」

オレ「あっ…あっ…いっしょ…」

女上司「よくたかしくんとワンピースのクイズして遊ぶんですよ」

グレッグ・ワーナー「ワンピースのクイズかぁ…」

グレッグ・ワーナー「………腕落ちてないかな」

オレ「！」

女上司「よかったらいっしょにします？たかしくん強いですよ」

オレ「？！」

グレッグ・ワーナー「やろうやろう！アニメ・映画の問題もアリでいいよ」

オレ「ハ？！」

女上司「いくよー 第1問！コリーダ・コロシアムのDブロックの出場選手を5人答えてください」

グレッグ・ワーナー「え？5人でいいの？放火魔ダマスク 呪術師マミー キャベンディッシュ 首はねスレイマン レベッカ」

女上司「正解！たかしくんもがんばって！」

オレ（あ…？なんで急にクイズ対決が始まってんだ？こいつらおかしいのか？）
ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

女上司「ビッグナイフ・サーキースの懸賞金は？」

グレッグ・ワーナー「3800万ベリー」

女上司「ニセ麦わらの一味の本名は！」

グレッグ・ワーナー「デマロ・ブラック マンジャロウ ショコラ マウンブルテン ドリップ ココア トルコ」

オレ（お！ごちうさか？）

女上司「ベリーグッド大佐 シュウ大佐 シャリングル大佐の能力は？」

グレッグ・ワーナー「ベリベリの実 サビサビの実 シャリシャリの実」

女上司「白ひげ海賊団14番隊…」

グレッグ・ワーナー「スピード・ジル」

オレ「つ………」

オレ（強い…！！）

オレ（クイズの問題が難しいのか簡単なのかわかんねェけど なんだこいつ…詳しすぎるだろ…テレビ出られるんじゃないの…）

オレ（いや…せっかく織田さんがクイズ作ってくれたんだ…1問でも正解しないと…）

オレ（だけどどうする…？オレの手持ちルフィとエースとチョッパーとナミしかないぞ…）

女上司「ゾロがスリラーバークで供養した刀の名前は？」

グレッグ・ワーナー「雪走」

オレ（ここじゃない…）

女上司「ゾロにカツ上げしようとして返り討ちにあった2人組の名前は？」

グレッグ・ワーナー「マイケルとホイケル」

オレ（次だ…次行こう…）

女上司「麦わらの一味はバーソロミューくまの能力でみんな離ればなれにされちゃいました」

女上司「ウェザリアはナミ おいはぎの森グリンストンはウソップ カマバッカ王国はサンジ

女上司「では トリ…」

オレ「チョッパー！！」

グレッグ・ワーナー「！」

女上司「！」

オレ（どうだ…？）

女上司「すごいよ！たかしくん！！正解だよ！！」

オレ「マジ？！」

オレ（人名を答えるクイズでチョッパーを言いまくる作戦だったが まさか上手くいくとはな）

グレッグ・ワーナー「やりやがった」
ｸｸｯ

オレ「あっ…チョッパーっすよチョッパー ファンならこれくらいわかって当然ですよね？」

グレッグ・ワーナー「トリノ王国に飛ばされたのはチョッパーだってことは わかっていた」

グレッグ・ワーナー「でもボクよりキミの方が早かった まだボクがワンピース王を名乗るのは早いみたいだね」

グレッグ・ワーナー「ボクがロジャーだとしたら キミはレイリーだ！今度 ワンピースの番組があったらキミを呼ぶように言っておくよ！」

オレ「あっ…？」

女上司「すごいよ！レイさんだって！！」

グレッグ・ワーナー「次に会う時は海賊の高みだ」
ﾄﾞﾝ

女上司「たかしくん ワンピースマニアのグレッグ・ワーナーさんに認められたんだよ！！すごいよ！」

オレ（どうやら童Ｏ卒業は確定のようですな）

オレ（ルフィよ作者に伝えてくれ 「ワンピースをありがとう」とな）

-たかしの家

妹「お兄ちゃん Amazonからなんか届いてたよ」

オレ「さわんな！！」

妹「ふぇぇ…」

オレ（よっしゃ やっと届いたぜワンピース全巻セット しかも明日は休み…オレはもう無敵だ）

-次の日

オレ（つまらないと思いながら我慢して読んできたが…）

オレ（ワンピースのすべてが うん わかって…きた…）

オレ（そうか Dの一族とラフテルとワンピースの関係はすごく簡単なことなんだ）

オレ（ははは…どうして 空白の100年に何があったのかも）

-

オレ「お…おっ…おっ…織田さん…織田さん…！」

女上司「…」
ｶﾀｶﾀ

女上司「なに？」

オレ「あっ…あの…ワンピース…」

女上司「ワンピース？」

女上司「そうだ！たかしくん ワンピース好きだよね！？」

オレ「あっ…はい！！ワンピース！」

女上司「うち ワンピースのグッズたくさんあるけど買う？フィギュアとか」

オレ「えっ…あっ…？」

女上司「ワンピース飽きちゃって…オークションとかで少しずつ売るのめんどくさいから…まとめて買ってくれない？」

オレ「あ…」

女上司「それより今日もお仕事がんばろー」

オレ「…」


完

乙

ええ…悲しい…