1: 2012/05/14(月) 08:55:58 ID:QfZ5.3820



呼び方は「すみれ」「あずさ」とかになっちゃうのかな?
そこまでの関係になれるのかな? なれるとして、そこまでの関係になるのにどれだけの時間がかかるのかな?

私は一年生、梓先輩は三年生。一年間もお付き合い出来ない関係――なんてことはないっ!
梓先輩が卒業する時に第二ボタンを貰いながら「後を追います!」ってちゃんと告げれば私達の関係は終わらないはず!
きっと梓先輩はお姉ちゃん達と同じ大学に行くだろうし、私もお姉ちゃんと一緒のところに行くことはやぶさかじゃないし!
……お姉ちゃんがノートとか貸してくれたら色々楽だろうし。

……あ、でもお父さんとか許してくれるかなぁ……大学まで行くこと。
私達斉藤家は琴吹家に使える存在なのです。大学まで通えるような猶予を貰えるかどうかは……


……まぁ、それは今考えててもしょうがない、か。
けいおん!Shuffle 3巻 (まんがタイムKRコミックス)
2: 2012/05/14(月) 08:57:09 ID:QfZ5.3820



いきなり暗くなっちゃうのはよろしくない!
というわけで次は二人の結婚生活を考えてみよう!

……け、結婚!? 自分で言っておいてだけど、ずいぶん突飛な……

……ん…まぁ、同性婚だとか私の家の問題とかハードルはいろいろ高そうだけど、だからこそ明るい未来を想像して明日への活力に繋げるのもアリですよね!


――結婚式、ドレスを着た梓先輩。大事な大事なお嫁さんの手を引く私は、隣でどんな格好をしているんだろう?
ううん、それとも年下の私が手を引かれるお姫様になっちゃうのかな? 梓先輩、お胸が貧しいから男装とかも似合――いえ、失礼しました、なんでもないです。
私個人としては…どっちがいいかなぁ。梓先輩は「先輩」としてすごく頑張ってるけど、それが私と「恋人」そして「婦妻」という関係になったらどう変わるのか、それは私にも予想がつかない。
変わらず手を引いてくれるのかな? 時々は甘えたりしてくれるのかな? ……わかんない。

……けど、あの小さくて可愛い先輩は、どっちでも、何をしてても可愛いんじゃないかなぁ。

3: 2012/05/14(月) 08:59:58 ID:QfZ5.3820



――新婚生活。ここにも妄想を妨げるリアルな問題がまた一つ。

そう、住まいの問題です。私達斉藤家は、琴吹の家そのものに仕えている存在。

私が梓先輩をお嫁に貰う、というカタチの場合、梓先輩が琴吹の家にお邪魔することになる…んじゃないかなぁ、と。
お姉ちゃんは梓先輩のことを大好きだったし、そういうカタチで会えるのは嬉しいかもしれない。
けど…けど、やっぱ落ち着かないと思うの! 新婚なのに! 新婚なのに私達以外に顔見知りの人が沢山いる家なんて!

……ハッ!? 「なんて」って言いましたけど琴吹の家を悪く言ったわけじゃないですからね!


……と、とりあえずそういう色々も含めて、やっぱり新婚生活の理想といえば新居。二人きりの夢のお城。真っ白でステキなマイホーム!
とはいえ、そんなお金があるかどうかはわかりません。いい土地もあるかどうかわかりません。
私達が結婚するって言ったらお姉ちゃんは全力で支援(金銭面も含めて)してくれそうな気がするけど、甘えるわけにはいきません。
二人でマンションの一室を借りるくらいなら何とかなる気もしますが……理想との兼ね合いはなかなか難しい。妄想でもどうにもならない現実的な問題かも。


となると、一番あり得るのは私が梓先輩の家に貰われていくカタチかなぁ。
なんだかんだで琴吹の家で鍛えたお手伝いスキルがあるから、梓先輩のご両親にアピールはできるはず! あの辛かった毎日もこういう所で活きるとなればキレイな思い出になります。
そうして住み込むことを許してもらって、キレイに掃除したお家で美味しいご飯を作って愛する人の帰りを待って、疲れて帰ってきた梓先輩に新妻定番の……あ、アレをしちゃう!?

「おかえりなさい、あなた。ご飯にする? お風呂にする? それとも……わ・た・し?」

「ふふふ、お風呂の中でキミというご飯を食べちゃうぞー!」ガバッ

「きゃー♪」

みたいな!? それやっちゃう!? 梓先輩に美味しく食べられちゃう!? きゃー!!


……って、梓先輩どんなキャラになってんですか。
まぁ、そんな梓先輩でも可愛いと思うけど。でもよくよく考えたらご両親もいらっしゃる家でそんな破廉恥なこと出来るでしょうか。考えたら負けでしょうね。

4: 2012/05/14(月) 09:01:35 ID:QfZ5.3820




んー、遠い未来のコトを想像すると、どうしてもリアルな問題が絡んできてイマイチ妄想のノリが悪いかも。
じゃあ次は今のこと、部活のほうに切り替えよう。もしも私達が付き合ったら、軽音楽部内の光景はどう変わるのか。

梓先輩は見ての通りいろいろ抱え込むタイプだから隠し事をしても最終的にバレる人だと思うんですよね。
純先輩の独特の空気に流されたり、みんなのことをちゃんと見ている憂先輩に普通に見抜かれたりしてそう。
だからきっと私達の関係はいずれ皆に知られると思う。けど、みんな応援してくれそうな人達だって思うからそこは心配してません。

純先輩はきっと何も変わらない。そこがあの人の強さで、ステキなトコロで、梓先輩も、憂先輩でさえもそんなところに毎日助けられてる。
憂先輩は優しく見守ってくれると思う。一見すると完璧超人で、部内のお母さんのようで、なのに根っこはちゃんと普通の女の子。直ちゃんをしてそう言わせるあの人は、やっぱりいつも優しくてあたたかい。
直ちゃんももちろん私の背中を押してくれる。部活を通じて一気に距離が縮まった、今となっては一番の仲良しの親友。しかも二人だけの会話法を私達は持ってるから、なんかスゴいファインプレーを見せてくれそうな気がする。
……そしてそんな私達を、最後の最後まで口は出さず、それでもちゃんといつも見守っていてくれている人もいる。

……とりあえず、何かが壊れるような心配は全くないと思います。本当に、ステキな部です。

5: 2012/05/14(月) 09:03:21 ID:QfZ5.3820


じゃあそんな部活の中で、恋人の私達がすることとは。
私が個人的に憧れるのは……二人っきりの秘密の特訓とかかな。

先輩達はそれぞれ重ねてきたものがあるけど、私は全くの初心者。
初心者なのは直ちゃんもだけど、直ちゃんは言ってしまえばパソコンさえあれば自分の家でもいろいろ出来る。私のドラムは楽器の置ける学校でしか出来ないから、夏休みとかにもコッソリ学校に来て特訓してた。付き合ってくれた直ちゃんにはいくらお礼を言っても足りないと思う。

とにかくそんなわけで、皆での部活が終わった後、私は居残り練習をさせてください、って先生に頼むんです。
皆さんが帰った後、家のほうにも少し遅くなるって電話して、さぁドラムを叩くぞー、って座ると、部屋の中に残っていた梓先輩と目が合って。
「帰ったんじゃなかったんですか?」なんて聞くけど、内心とっても嬉しくて。
「置いて帰れるわけないよ、部長だもん」なんて言う梓先輩に、本当はもっともっと甘い言葉で応えてほしくて。
見られてることに緊張して、しょうもないミスを繰り返しちゃう私に、本来はギターはずの梓先輩が見かねて手を取って教えてくれる。ううん、ドラムだから文字通り手取り足取り?

「ほら、ここはこうやって……」

「は、はい……っ」

梓先輩は本当に真剣に教えてくれているのに、私は梓先輩の体温、息遣いが近くにあるというだけで気が気じゃない。
せっかく大好きな人に教えてもらっているのに、言葉が耳から反対の耳へ全部抜けていく。
音楽に対して真面目な梓先輩に申し訳ないと思いつつも、梓先輩は恋人が近くにいるのに平気なのかな?と考えるとちょっと胸が痛んだりもして。
梓先輩が部活の時間と恋人の時間をちゃんと分けて考えているだけなんだと思うけど、それでも私に魅力がないのかな、とか思っちゃったりもして。

「どうしたの? 菫」

「………」

「……菫?」

「あ、あの……」

でも、もちろんそんなことは聞けないから、言葉を濁す。

「ちょっと、恥ずかしい、です……。その、近いと」

「っ……///」

……あれ?

「……梓先輩?」

「…か、考えないようにしてたのに……。菫のばか」

「っ///」

な、なぁんだ、私だけじゃなかったんだ。梓先輩も私と一緒にいることで緊張してたんだ。
意識、してくれてたんだ……

(……可愛い)

先輩に対して、そう思う私はいけない子。
でも、恋人に対してそう思う私は、きっと誰よりもこの人の恋人。

6: 2012/05/14(月) 09:04:01 ID:QfZ5.3820




――とかいいよね!? たまらないよね!? わかるよね!? ね??




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7: 2012/05/14(月) 09:05:13 ID:QfZ5.3820



……そんなある日の部活の後。

「ねぇ、菫」

「なんですか?」

「……ドラム、叩いてみてもいい?」

「? はい、構いませんけど……」

首を傾げながら立ち上がる私に、梓先輩は少し照れながら、

「……ちょっと、菫のところから見える景色を見たくなって」

って言いながら、愛用のギター、ムスタング(ちゃんと覚えました)を私に差し出す。
梓先輩を見つめ返すと、小さく一度だけ首を縦に振る。意図するところはもちろん、私に梓先輩のところに立て、ということ。

「………」

ストラップを通してギターを構えると、そのギターは私のお腹より少し上あたりになって、弾きづらそうだなぁ、と思う。
そして視線を前に向けると、誰もいない。もしここに観客がいれば、観客と私を阻むものは何もない。
それはギターという立ち位置の宿命でもあって、同時に梓先輩の「部長」という立ち位置を現しているようにも思えた。
誰よりも前に立って、全部を受け止めなくちゃいけない立場。新歓の時だって、梓先輩は全部を背負って一人っきりで立っていた。
それがどれほどの重責だったのかは、私には想像もつかない。それでも梓先輩はやり遂げて、その後いろいろあって私達と出会って、そして「軽音」を続けている。
……小さな身体で頑張る先輩を、支えてあげられたらいいな、と思う。恋人として、後輩として。せっかく私のほうが背も高いんだし、後ろにもたれかかってきてくれてもいいのにな、とか。

そう思って、後ろに座っているはずの梓先輩が見たくなって、振り向くと。

「……菫、やっぱ背が高いんだね。背が高いっていうか、座高も……」

ドラムセットの椅子の高さに脚の長さが足りてない先輩が、そこにいた。
ハイハットとかシンバルにも手が届きそうにない先輩が、そこにいた。

8: 2012/05/14(月) 09:05:39 ID:QfZ5.3820





――とかいいよね!? 可愛いよね!? ねぇ??




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9: 2012/05/14(月) 09:10:14 ID:QfZ5.3820


はー、斉藤梓、中野菫、どっちがいいかなぁ……
今度、画数占いとかやってみようかな……

というか個人的には梓先輩のネコミミメイドさん姿が見たいんですよねー……
もしメイド服が一人じゃ着れないようなら私がいろいろ教えてあげるのになぁ。いろいろ。イロイロ。うふふふ……


――まぁそんなこと考えてる暇があったら、梓先輩と付き合える方法を真剣に考えるべきだと思うけど!」


直「……菫、うるさい」

10: 2012/05/14(月) 09:10:46 ID:QfZ5.3820
おわりなさい

11: 2012/05/15(火) 16:47:14 ID:EQoow3fw0
乙んこ

梓菫の関係いいよな……先輩の方が低身長……ふふふ……

引用: 菫「もし私と梓先輩が付き合うことになったら