171: 2012/09/27(木) 21:58:12.08 ID:55JO476b0

前回:ちひろ「え……プロデューサーさんが、事故……?」北川真尋「そ、そんな!!?」

 南条光(14)



ちひろ「う、うぅっ……」

光「おはよ……ち、ちひろさん!?」

ちひろ「ひ、光ちゃん……」

光「い、いったい何があったんだ? どうした!?」

ちひろ「……うぅぅ……ごめんなさい……ごめんなさい……」

光「どうしたんだよ!? 教えてくれ! いったい何が……はっ、まさか!?」

ちひろ「うぅぅぅ……」

光「まさか、悪の組織に狙われて資金問題が……!?」

ちひろ「ち、ちがうの……実は、プロデューサーさんが……!」

光「……プロデューサーが?」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)
172: 2012/09/27(木) 22:03:45.54 ID:55JO476b0
ちひろ「プロデューサーさんが、事故でっ……!」

光「なっ……!?」

ちひろ「私が、お使いなんか頼んだから……! ごめんなさい、ごめんなさい……!」

光「そんな……プロデューサーが……!?」

ちひろ「光ちゃん……私が……」

光「……いい、自分を責めないでくれ。ちひろさん……」

ちひろ「光ちゃん……?」

光「……病院には、運ばれたんだよな……?」

ちひろ「う、うん……だけど、危ない状態らしくって……」

光「……」ギリッ…

ちひろ「光ちゃん、本当に……」

光「謝らなくて、いい……ちひろさんのせいなんかじゃ、ないんだ……」

174: 2012/09/27(木) 22:11:20.69 ID:55JO476b0
ちひろ「光ちゃん、どうするの……?」

光「……ちひろさん。このあとはアタシ、収録があるんだ」

ちひろ「えっ?」

光「……送って、くれないか」

ちひろ「でも……いいんですか……?」

光「……アタシは、約束したんだ」

光「プロデューサーといっしょに、ヒーローに……アイドルになるって」

ちひろ「……光ちゃん……」

光「だから……裏切らない。裏切れない」

光「アタシがいったって……怪我を治してあげることなんてできやしない、だから!」バンッ!

光「アタシは……アタシは、アタシのやるべきことをやる! それが、プロデューサーとの約束だ、ヒーローだ!」

ちひろ「……光ちゃん、無理しなくてもいいのよ?」

光「無理なんてしてない……プロデューサーのことを、信じるから……!」

ちひろ(なんて、強い目……今にも泣きそうなのを、必氏にこらえてる……)

177: 2012/09/27(木) 22:18:35.92 ID:55JO476b0
ちひろ「光ちゃん……」

光「仕事、終わらせてから……顔を見に行くよ。何ドジしてるんだって一緒に笑うんだ」

光「だから、今は泣けない……泣いちゃ、いけない……」

ちひろ「……いいのよ。光ちゃん」ギュッ

光「あ……」

光「ちひろ、さ……」

ちひろ「あなたは、ヒーローやアイドルである前に女の子なんだから……泣いても、いいの」

光「う……うぁ……うぁあぁぁぁぁぁ……」ポロポロ…

ちひろ「光ちゃん……」

光「だ、だめだよ……あたし……ぷろでゅぅさぁが、しんぱいだよ……!」

光「つよく、なれない……! こんなんじゃ、ひーろーに、なれないっ……・!」

ちひろ「うん……いいのよ。ヒーローでも、泣きたいときはあるものだもの……」

光「ちひろ、さっ……ん……グスッ……あたしは……」

ちひろ(……光ちゃんの泣き顔かわいいわぁ……)

179: 2012/09/27(木) 22:21:55.17 ID:55JO476b0
ちひろ「……」

光「……ありがとう、ちひろさん……アタシはもう、大丈夫」

ちひろ「本当に、いいんですか?」

光「うん……アタシは、プロデューサーのことを信じてる。だから、アタシもプロデューサーのためにできる精一杯をするんだ」

ちひろ「光ちゃん……」

光「さぁ、スーパーお仕事タイムだ! いこう!」

ちひろ「はい!」

ガチャッ

P「あいたたた……ただいま戻りましたー」

ちひろ「あっ」

光「えっ?」

183: 2012/09/27(木) 22:28:32.75 ID:55JO476b0
光「プロデューサー……なんで……?」

P「お、光……どうした?」

光「ほ、本物だよな? ワームでも、ザラブ星人でもないよね!?」

P「お、おう?」

光「よ、よかった……なんだかわからないけど……よかった……!」ギュゥッ…

P「光……」

光「心配だったんだ……本当に、心配で、でも……無事だったんだな……」

P「いったい、どういうことだ……?」

光「プロデューサーが、事故にあったって……でも、アタシ……お仕事頑張らなきゃって思って……」

P「……なるほど、だいたいわかった」

光「……え?」

P「そこの事務員、ちょっと待て」

ちひろ「ぎくっ」

187: 2012/09/27(木) 22:33:25.05 ID:55JO476b0
P「正座」

ちひろ「はい……あの、これなんですか?」

P「反省してますプレートです。『嘘つきません』ね」

ちひろ「いや、嘘はそんなに……」

P「なんで赤信号でちょっと追突されたって話が俺が帰らぬ人になるかもしれないって話になってたんですか?」

ちひろ「え、えーっと……その……情報操作を受けまして」

P「そりゃ大変だ。もう二度と狂わないようにしないといけませんね」

ちひろ「あ、あはは……」

P「ちなみにそれ、晶葉特製のものなので高圧電流が流せます」

ちひろ「ひぃっ!?」

P「さぁ……地獄を楽しみな!」

ちひろ「いやぁぁああ……」

189: 2012/09/27(木) 22:39:33.04 ID:55JO476b0
ちひろ「きゅぅ……」

P「まったく、ひどい人だよ……」

光「そうだね……流石のアタシも今回のはひどいと思うよ」

P「あぁ……でも、本当に手遅れな事故にあったりしないように気をつけなきゃなぁ」

光「う、うん! 絶対だ、約束だよ!?」

P「わかってるって……俺は光を見守るって決めてるんだからな」

光「あぁ、絶対……絶対にだ!」

P「信じてくれてるって知ったんだから、なおさら期待は裏切れないよな」

光「……うん。一緒にトップアイドルを……スーパーヒーローをつかみ取ろう!」

P「おう! じゃあ、収録いくぞ!」

光「おーっ!」



おわり

190: 2012/09/27(木) 22:43:07.08 ID:rJa8cM250


次回:ちひろ「プロデューサーさんが事故?」神崎蘭子「事故!? いったい、何故!?(事故って、どうしてですか!?)」



引用: ちひろ「え……プロデューサーさんが、事故……?」渋谷凛「!?」