1: 2015/04/17(金) 00:02:52 ID:X8F.L.kY0
現パロ
ジャンサシャ

2: 2015/04/17(金) 00:04:59 ID:X8F.L.kY0
ジャン「お前が?」

サシャ「はい!」

ジャン「誰に?」

サシャ「分かりません! だから相談してるんじゃないですか」

ジャン「あのなぁ……」ガリガリ

ジャン「ストーカーってのはな、か弱い乙女が狙われるもんなんだよ」

ジャン「クリスタならともかく、誰が好き好んでお前みたいな芋女をだな」
進撃の巨人(34) (週刊少年マガジンコミックス)

3: 2015/04/17(金) 00:09:02 ID:X8F.L.kY0
サシャ「芋女ってひどい! まだ言ってるんですか!?」ガーン

ジャン「入学式で蒸かした芋食って校長に怒鳴られてたろ」

ジャン「同期なら一生忘れねーよ。たぶん同窓会でもずっと言われ続けるぜ」

サシャ「そんな……」ショボン

ジャン「で? お前は俺にどうしてほしいんだ?」

サシャ「一緒に帰ってほしいんです! ほとぼりが冷めるまででいいですから」

4: 2015/04/17(金) 00:14:08 ID:X8F.L.kY0
ジャン「うげ……それは俺にお前の彼氏役をしろってことか?」

サシャ「そんな嫌そうな顔しなくてもいいじゃないですか!」プクー

ジャン「大体なぁ、俺はストーカーの件もまだ信じてねえんだよ」

ジャン「具体的に何かされたとかあんのか?」

サシャ「それは……特にないですけど」

サシャ「ただ、いつも後ろを尾けられてる感じがするんです」

サシャ「振りかえっても誰もいないんですけど、隠れて私の様子をうかがってるんでしょうか」

サシャ「毎日心配で、間食も喉を通らないんです……」シュン

ジャン「元気そうじゃねえか」

5: 2015/04/17(金) 00:18:25 ID:X8F.L.kY0
ジャン「つーか何で俺なんだよ? いつも仲良くしてるコニーとかに頼めばいいじゃねえか」

サシャ「コニーは部活で忙しいんですよ! 誰かと違って!」

ジャン「うっ」

サシャ「ジャンなら帰宅部だし暇ですよね?」

ジャン「……まあ、暇っちゃあ暇だけどよ」

サシャ「それに結構頼りになりそうですし」

ジャン「そ、そうか?」

サシャ「エレンほど強くはないですけどね!」

ジャン「てめえ!」

6: 2015/04/17(金) 00:22:04 ID:X8F.L.kY0
サシャ「ということで、放課後よろしくお願いしますね!」

ジャン「はぁ!? ちょっと待てよ、俺はまだOKしてねえぞ!?」

サシャ「なんだかんだで付き合ってくれるんですよ、ジャンは優しいから!」

ジャン(くっそ、そう言われちゃ断りづれえじゃねえか……)

ジャン(あーあ、これがミカサだったら良かったのにな)

ジャン(まあ、あいつなら自分で対処するか……)

ジャン(もしくはエレンが……クソ、ムカついてきた!)イライラ

7: 2015/04/17(金) 00:27:32 ID:X8F.L.kY0
―放課後―

サシャ「さあ、一緒に帰りましょう!」

ジャン「ああ」

ジャン(なんだかんだで付き合ってやる俺って優しいよな)スタスタ

サシャ「あ!」

ジャン「どうした? まさかもう――」

サシャ「こんなところにクレープ屋が……!!」ワクテカ

ジャン「……勝手にしろよ」

8: 2015/04/17(金) 00:30:55 ID:X8F.L.kY0
サシャ「はい、ジャンの分」スッ

ジャン「いらねーよ」

サシャ「ダメですよ! 大体、彼女に奢らせるなんて非常識です!」プンスカ

ジャン「彼女じゃねーって。そもそもお前が食いたいって言い出したんだろうが」

サシャ「あ~美味しい//」ホクホク

ジャン「聞けよ!」

9: 2015/04/17(金) 00:37:20 ID:X8F.L.kY0
サシャ「やっぱりチョコバナナですよね~」モグモグ

ジャン(こいつ、ホントに美味そうに食うよな……)

ジャン(つーか、普通にしてりゃ結構可愛い……かも)

サシャ「ジャン、私の顔に何かついてますか?」キョトン

ジャン「ぷっ」

サシャ「えっ? 何で笑うんですか??」

ジャン「鼻の頭にクリーム載ってんぞ」クスクス

サシャ「ええ!? もう、早く言ってくださいよ!」

ジャン(やっぱ芋女だな)

10: 2015/04/17(金) 00:43:01 ID:X8F.L.kY0
サシャ「おなか一杯になったし、そろそろ行きましょう!」

ジャン「うっぷ……ああ」

ジャン(口の中がクッソ甘ったるい……女はこんなもんよく食うよな)

ジャン「……なあ、ストーカーなんて本当にいんのか?」

サシャ「いますよ! 今日はまだいないみたいですけど……」

サシャ「でも、必ず現れますから! 待っててください!」

ジャン「なんで楽しみにしてる風なんだよ」

11: 2015/04/17(金) 00:47:17 ID:X8F.L.kY0
サシャ「もう、こっちは本気なんですよ――あっ!!」

ジャン「どうした? まさか奴が――」

サシャ「カップル限定で食べ放題……!!?」

ジャン「はっ?? お前さっき腹いっぱいになったって」

サシャ「それとこれとは話が別です……いや、腹が別です!!」

ジャン「うまいこと言ったって顔してんじゃねえよ! 腹立つ!」

サシャ「行きましょう、ジャン!」グイッ

ジャン「おい、ストーカーはどうした!?」

12: 2015/04/17(金) 00:51:18 ID:X8F.L.kY0
サシャ「ジャン、あーんしてください、あーん」

ジャン「はいはい、あーん」

サシャ「あーん//」ムシャムシャ

ジャン(俺は何でこんなことやってんだ……?)ハァ

サシャ「ジャンは食べないんですか? せっかくの食べ放題ですよ?」

ジャン「さっき甘いもん食ったばっかだっつの。気持ち悪くて食えやしねえよ」

サシャ「でも、それじゃジャンに悪いです! ほら、あーんしてあげますから!」

ジャン「だからそれが余計だっての!」

サシャ「でも、カップルに見えないと怪しまれるじゃないですか」

13: 2015/04/17(金) 00:57:57 ID:X8F.L.kY0
ジャン「まあ、確かにそれはそうだが……」クルッ

イチャイチャ……ラブラブ……

ジャン(くそっ! 見るんじゃなかった!)

サシャ「はい、あーん」

ジャン「……あーん」

ジャン(相手はミカサだ芋女じゃなくてミカサミカサ……)

サシャ「ジャン、美味しいですか?」

ジャン「……ああ」

ジャン(気持ち悪ぃ、吐きそうだ……)

サシャ「次は何を頼みましょうかねー、フライドポテトとじゃがバターと……」

ジャン「お前まだ食う気かよ!? しかも芋ばっか!!」

ジャン(あー、早く帰りてえ……)

14: 2015/04/17(金) 01:05:19 ID:X8F.L.kY0
サシャ「……すっかり暗くなってしまいました」

ジャン「お前が遅くまで食ってるからだろ!」

サシャ「ごめんなさい……ジャンの家、反対方向でしたよね?」

ジャン「ああ、そうだよ」

サシャ「ここまでで大丈夫です。今日はありがとうございました!」ペコリ

ジャン「はあ……? 芋女のくせに殊勝ぶってんじゃねーよ」

サシャ「えっ?」

ジャン「ここまで来たんだし、家まで送ってやるよ」

サシャ「……やっぱり、ジャンは優しいですね」

ジャン「別に、暇だったから付き合ってやっただけだ」

15: 2015/04/17(金) 01:10:24 ID:X8F.L.kY0
サシャ「素直じゃないですねー、ジャンは!」

ジャン「うるせぇな」

サシャ「でも、今日はホントに楽しかったです! デートみたいで」

ジャン「冗談じゃねーよ。芋女のお守りなんてもう御免だ」

ジャン「結局ストーカーも勘違いだったみてえだし、もう俺を巻き込むんじゃねえぞ」

サシャ「……そう、で、すね」

16: 2015/04/17(金) 01:16:00 ID:X8F.L.kY0
サシャ「あっ……もうこの横断歩道渡ったらすぐですから!」

ジャン「ああ。また明日、学校でな」

サシャ「はい……あ、いま青に変わりました!」タタッ

ジャン「おいおい、急いでも変わんねえだろ――」

ジャン「!?」

ブロロロロ……

ジャン「サシャ! 危ねえ!!」ダッ

サシャ「えっ?」

ドンッ

17: 2015/04/17(金) 01:20:35 ID:X8F.L.kY0
サシャ「いたた……」フラフラ

サシャ(何が起こったんでしょうか……?)

サシャ(急にジャンに突き飛ばされて、すごい音がして……)

サシャ(ジャン……? ジャンはどこにいるんでしょう?)キョロキョロ

サシャ「!!」

ジャン「うっ……」ハァハァ

サシャ「ジャン!! どうして……すごい血ですよ!?」

ジャン「サシャ……? 無事か……?」

18: 2015/04/17(金) 01:25:40 ID:X8F.L.kY0
サシャ「大丈夫です!! ジャンのほうがひどいです!!」ポロポロ

ジャン「はは……そりゃそうだろうな……」

ジャン(やべ……意識が……)

サシャ「ジャン!? しっかりしてください!!」ユサユサ

ジャン「いてえよ……うっ」ズキズキ

サシャ「喋っちゃダメです!! おとなしくしててください!!」

ジャン「どっちだよ……?」

19: 2015/04/17(金) 01:29:36 ID:X8F.L.kY0
サシャ(なんで……ジャン、私を庇って……?)

サシャ(どうしよう?? どうすれば……??)

ジャン「なあ、サシャ……」

サシャ「ダメです!! 言わせません!!」

ジャン「は……?」

サシャ「実はお前のことが好きだったんだ、なんて言わせません!!」

サシャ「それは氏亡フラグです!! ジャンが氏ぬのは嫌です!!」グスグス

ジャン「お前……何、言って……」

ジャン(あ……もう駄目かも)

20: 2015/04/17(金) 01:35:20 ID:X8F.L.kY0
ジャン(力が……抜け……)

サシャ「ジャン……!? ジャン!!」

ジャン「サ、シャ……」ガクッ

サシャ「うわああああああああああん!!!!!」

サシャ「こんなの、ひどいです……!! あんまりです!!」

サシャ「両想いだと分かった途端、氏に別れてしまうなんて……!!」

ジャン(いや……だから)

ジャン(救急車呼んでくれよ……)

ジャン(つーか何だよ、両想いって……ありえね……)

ピーポーピーポー……

21: 2015/04/17(金) 01:36:48 ID:X8F.L.kY0
つづく

22: 2015/04/17(金) 21:34:26 ID:X8F.L.kY0
―病院―

ジャン「……」パチ

ジャン母「ジャン……!」

マルコ「良かった! 気が付いたんだね」

ジャン「……ここは……」キョロキョロ

サシャ「ジャァァァァァァン!!!!」ダキッ

ジャン「うおっ!? サシャ、重てえよ!!」

サシャ「氏んじゃったのかと思いました……」グスッ

マルコ「昨日からずっと付きっきりだったんだよ」

ジャン「……サシャ」

23: 2015/04/17(金) 21:37:21 ID:X8F.L.kY0
ジャン母「それにしても、こんなに可愛いガールフレンド連れてくるなんてね」

ジャン「はぁっ!? そんなんじゃねえよ!! 帰れババア!!」

ジャン母「はいはい、ババアは帰りますよ。あとでちゃんと紹介しておくれよ」

マルコ「じゃあ、僕も席を外そうかな」ニコ

ジャン「おい……マルコ、待てって!」

24: 2015/04/17(金) 21:39:30 ID:X8F.L.kY0
サシャ「……ジャン、ごめんなさい」

ジャン「別にいいよ。大したことねえし」

ジャン「ボディーガードは誰かほかの奴に頼んでくれ」

サシャ「違うんです……」

ジャン「は?」

サシャ「私、ジャンに嘘ついてました」

25: 2015/04/17(金) 21:42:03 ID:X8F.L.kY0
ジャン「……どういうことだよ」

サシャ「だから……」

サシャ「全部、嘘だったんです」

サシャ「ストーカーなんて本当はいないんです」

サシャ「私は、ただ……」

サシャ「ジャンと一緒に帰りたかったんです!!」

サシャ「それが、こんなことになるなんて……」グスッ

ジャン「……」

26: 2015/04/17(金) 21:46:18 ID:X8F.L.kY0
ジャン「なんだそりゃ」ハッ

サシャ「……」

ジャン「じゃあ、俺はお前のくだらねー嘘の為に一日振り回されたってことかよ」

サシャ「ごめんなさい……」

ジャン「こんな怪我までして、馬鹿みてえじゃねえか」

サシャ「すみません……」

ジャン「……」ハァ

ジャン「帰れよ」

サシャ「……」ポロポロ

ジャン「もう顔も見たくねえ。さっさと帰れ!!」

サシャ「……っ」ダッ

27: 2015/04/17(金) 21:51:35 ID:X8F.L.kY0
ジャン(……)

ジャン(あーあ、清々したぜ)

ジャン(これであの芋女に付き合わされることもねーだろ……)

サシャ『なんだかんだで付き合ってくれるんですよ、ジャンは優しいから!』

サシャ『今日はありがとうございました』

サシャ『……やっぱり、ジャンは優しいですね』

ジャン(くそっ……)

28: 2015/04/17(金) 21:54:33 ID:X8F.L.kY0
マルコ「ジャン!? サシャが泣きながら走ってったぞ!?」

マルコ「聞いても何も答えないし……何かあったのか!?」

ジャン「別になんでもねえよ。あいつの自業自得だ」

マルコ「お前な……」

ジャン「もういいだろ、終わったことだ」

ジャン(……いや)

ジャン「なあ、ひき逃げ犯は捕まったのか?」

マルコ「いや、まだだけど……」

ジャン「そうか。実は俺、そいつの顔ちらっと見てるんだよな」

ジャン「あとで警察に事情を訊かれるかも――」

ジャン(……ん?)

29: 2015/04/17(金) 21:56:44 ID:X8F.L.kY0
ジャン(待てよ……あいつは、何であのとき……)

ジャン(それじゃあ、あいつがまさか……!?)

ジャン(いや、でもそんなことが……)

ジャン(……ごちゃごちゃ考えてる場合じゃねえ!!)

ジャン「マルコ、サシャは今一人なのか!?」

マルコ「ああ……そうだけど」

ジャン「くそっ!! 最悪だ……」

マルコ「どうしたんだ、一体?」

30: 2015/04/17(金) 21:59:23 ID:X8F.L.kY0
ジャン「あの時、信号は青になってた」

ジャン「でもあの運転手は……サシャを見てもブレーキを踏まなかった……!!」

ジャン「何のためらいもなく突っ込んでいったんだ」

ジャン「あいつは、明らかにサシャを狙ってた……」

ジャン「ストーカーは本当にいたんだよ!!」

31: 2015/04/17(金) 22:03:14 ID:X8F.L.kY0
サシャ「……」トボトボ

サシャ(はぁ……ジャンに嫌われてしまいました)

サシャ(もう学校でも話しかけてくれないかもしれません……)

サシャ(……でも、これで良かったんです)

サシャ(ジャンがミカサを好きなのはわかりきってたことですから)

サシャ(これで諦めがついたと思えば……)

サシャ(……よし、パーッとやけ食いでもしてきっぱり忘れてしまいましょう!)

???「サシャ」ポンッ

サシャ「はい?」クルッ

32: 2015/04/17(金) 22:08:38 ID:X8F.L.kY0
マルコ『僕は今すぐサシャのもとに向かう!』

マルコ『それから、助っ人にも連絡しておくよ……』

ジャン(くそ……何やってんだ俺は……)

サシャ『分かりません! だから相談してるんじゃないですか』

サシャ『毎日心配で、間食も喉を通らないんです……』

サシャ『もう、こっちは本気なんですよ――』

ジャン(あいつは、俺に助けを求めてたんじゃねえか……)

ジャン(それなのに、あんなひどいこと言っちまった……)

ジャン(最低だ……もしサシャに何かあったら俺は……!!)

ジャン(頼む……無事でいてくれ!!)

33: 2015/04/17(金) 22:14:22 ID:X8F.L.kY0
サシャ「えっ? どうしてここにいるんですか――」

サシャ「ミカサ!!」

ミカサ「サシャ、大丈夫? 何もひどいことはされてない?」

サシャ「はい、私は大丈夫ですけど……」

ミカサ「そう、なら良かった」ホッ

ミカサ「私たちが付いている。安心して」

サシャ「私……たち?」

34: 2015/04/17(金) 22:17:24 ID:X8F.L.kY0
ストーカー男「申し訳ありませんでしたぁぁぁ!!!」ドゲザ

エレン「ごめんで済んだら警察はいらねえんだよ」ゴゴゴ

アルミン「エレン、その辺にしておこう。僕たちが警察を呼ばれちゃうよ……」

アルミン「……君はサシャにストーカー行為をはたらいていたね?」

アルミン「カメラの中身も調べさせてもらったよ。もう言い逃れはできない」

ストーカー男「はい……もうしません……」

エレン「ったく、どうしようもねえ野郎だな」

アルミン「これで一件落着……かな?」

35: 2015/04/17(金) 22:22:44 ID:X8F.L.kY0
ミカサ「さっきアルミンから連絡があった。無事ストーカーを確保したと」

サシャ「二人が病院まで付き添ってくれたんです! ジャンよりずっと頼りになりますね!」

ジャン「おいコラ」

マルコ「とりあえず、これで安心だね」ホッ

ジャン「ミカサ、マルコ……アルミンにエレンの野郎まで、悪いな」

ミカサ「いいえ。二人が無事でよかった」

ミカサ「では、私はこれで」

マルコ「エレンとアルミンが警察に行ってるだろうから、合流してくるよ」ニコ

ジャン「だから余計な気使うなって……」

36: 2015/04/17(金) 22:27:21 ID:X8F.L.kY0
サシャ「あの……」

ジャン「何だよ、ハッキリ言え」

サシャ「……ごめんなさい」

ジャン「もういいよ。俺に心配かけないために嘘ついたんだろ」

ジャン「俺のほうこそ、悪かったな」

サシャ「ジャン……」

サシャ「あんなに怒ってたってことは、私のこと心配してくれてたんですか?」

ジャン「別に……俺は正直者だからな。嘘つきは嫌いなんだよ」

サシャ「その割には素直じゃないですけどね!」

ジャン「うるせぇよ」

37: 2015/04/17(金) 22:30:38 ID:X8F.L.kY0
エレン「とりあえず警察行こうぜ」

アルミン「そうだね。家宅捜索すればもっと証拠が見つかるはずだ」

アルミン「反省してるし、自首ということで罪も軽くて済む」

ストーカー男「け、警察!? 勘弁してくださいよ!!」

ストーカー男「僕はただ、サシャのことをずっと見守ってただけなんです!」

エレン「それをストーカーって言うんだよ!」

ストーカー男「うっ……でも僕は、彼女に危害を加えるようなことはしていない!!」

エレン「何言ってんだよ? 昨日車でサシャを轢こうとしただろ!」

ストーカー男「車……? 何のことです?」

エレン「はっ?」

アルミン「えっ?」

38: 2015/04/17(金) 22:33:01 ID:X8F.L.kY0
ジャン「それにしても、ストーカーが女だったなんてな」

サシャ「えっ?」

サシャ「捕まったのは男ですよ。アルミンから聞きました」

ジャン「は……? でも俺が見た運転手は――」

ジャン(確かに女だった。だからこそ、あいつがストーカーだと気づくのに時間がかかっちまったが――)

ジャン「……あの運転手は、確かにお前を狙ってたぞ」

サシャ「そうなんですか……? じゃあ、ストーカーはもう一人……?」

ジャン「ああ……」

39: 2015/04/17(金) 22:36:43 ID:X8F.L.kY0
エレン「お前、この期に及んでまだ言い逃れする気かよ」

ストーカー男「本当です!! 大体、僕は昨日は彼女を尾行してないし……」

ストーカー男「目つきの悪い、怖そうな男と一緒だったから近づけなかったんだ!」

アルミン(ジャンのことだ……でも信用できるのか?)

ストーカー男「ちくしょう……なんであんな男と……」ブツブツ

アルミン「……サシャにとっては、君のほうがずっと怖かったと思うよ」

ストーカー男「ひっ!! すいませんでした……!!」

エレン「じゃあ、ひき逃げは単に事故だったってことか?」

アルミン「だといいんだけど……」

40: 2015/04/17(金) 22:40:18 ID:X8F.L.kY0
サシャ「まだストーカーがいるってことですね……」

ジャン「ああ……でも、ミカサがいれば百人力だろ」

ジャン「俺なんかよりずっと頼りになるだろうしな」

サシャ「……ジャン」

ジャン「なんだよ」

サシャ「退院したら、また一緒に帰ってくれますか……?」

ジャン「なんでだよ。別に俺じゃなくても――」

サシャ「嫌です」

41: 2015/04/17(金) 22:43:05 ID:X8F.L.kY0
サシャ「ミカサより頼りなくても」

サシャ「マルコより優しくなくても」

サシャ「アルミンより賢くなくても」

サシャ「エレンより強くなくても」

サシャ「私はジャンと一緒がいいです」

ジャン「……」

サシャ「ジャンは、嫌ですか?」

ジャン「……」ハァ

42: 2015/04/17(金) 22:57:42 ID:X8F.L.kY0
ジャン「……いいよ。どうせ暇だしな」

サシャ「ジャン……!!」パァァ

ジャン(嬉しそうな顔しやがって……)

ジャン(可愛い……とか、思ってねえ! 絶対思ってねえからな!)

サシャ「それにしても、ジャンって意外と鈍感なんですね」

ジャン「はあ? そんなことねえよ」

サシャ「ジャンのことを好きって人、結構いるんですよ? 例えばすぐ近くにも」

ジャン「え!? じゃあ、ミカサも俺のことを……!」

サシャ「それはないですね」

ジャン「知ってるよ!」

43: 2015/04/17(金) 23:00:37 ID:X8F.L.kY0
ハハハ……

ストーカー女(……は? なに笑ってんの?)ノゾキ

ストーカー女(あんたを庇ったせいで私のジャンがひどい目に遭ったのよ? 責任取りなさいよ)

ストーカー女(ごめんなさいジャン、あなたを轢くつもりはなかったのに)

ストーカー女(あんな女に騙されて……そうねあなたは優しい人だから)

ストーカー女(でも大丈夫、私が自由にしてあげる)スッ

ストーカー女(早くあの女ぶっ頃して、二人で幸せになろう……!?!?)ガチャ

44: 2015/04/17(金) 23:02:06 ID:X8F.L.kY0
おしまい
二人は幸せに暮らしましたとさ

45: 2015/05/03(日) 21:57:45 ID:dFI6pZ7E0
消化不良感あるけど
良かったよ

引用: ジャン「……尾けられてる?」