1: 2014/07/31(木) 23:50:30 ID:0mL/byDY0
※ベルアニ要素含む。

※調査兵団入団後。

ライナー「…で、俺に相手をして欲しいと」

エレン「ああ。巨人化しても体術は有効だからな、対人格闘の練習をしたいんだ」

ライナー「と言ってもなぁ…」

エレン「頼むよ。その…先輩方を相手にするのは気がひけるっつうか」

ペトラ「兵長は忙しいしね。負けちゃったけど」

エレン「うっ…」

2: 2014/07/31(木) 23:51:02 ID:0mL/byDY0
エルド「エレンの使う技は独特でね。俺やグンタでは相手にならないんだ」

ペトラ「いつも誰と組んでいたのって聞いたら、君だって言うから」

ライナー「は、はぁ」

エレン「な、頼むよ?」

ミカサ「ライナー、お願い」

ライナー「お前は相手しないのか、ミカサ」

ミカサ「…エレンが、あなたのがやりやすいと」

3: 2014/07/31(木) 23:51:30 ID:0mL/byDY0
ライナー「…しかたねぇ」

エレン「やった!」

ライナー「地下室で寝ててふぬけてないだろうな」

エレン「あったりまえだ。いくぞ!」

――――――

―――


4: 2014/07/31(木) 23:52:14 ID:0mL/byDY0
ライナー「ってて…」

エレン「うっし、一本!」

ライナー「手加減ってもんを知らんのか、お前は」

エレン「ライナー相手に手加減できるかよ」

ライナー「言ってくれるじゃねぇか」

5: 2014/07/31(木) 23:52:38 ID:0mL/byDY0
エルド「いやぁ若いっていいねぇ」

ペトラ「エルド、おっさんくさい」

クリスタ「あの、エレンは地下室で寝てるんですか?」

エルド「あ、ああ…こればかりは決まりだからね」

クリスタ「そうですか…」

ユミル「…生き残れてるだけいいじゃねぇか」

エルド「エレンは幸せ者だな」

6: 2014/07/31(木) 23:53:03 ID:0mL/byDY0
クリスタ「幸せ?」

エルド「心配してくれる同期がたくさんいてね」

ペトラ「私達も、最初は怖かったんだけどね」

エルド「今ではエレンを信じることができるが…
    君達は、彼が巨人になれると知っても態度が変わらない」

クリスタ「……」

ユミル「……」

エルド「壁外調査、生き残ってくれよ」

クリスタ「…はい」

7: 2014/07/31(木) 23:53:25 ID:0mL/byDY0
エルド「君もね」

ベルトルト「えっ?」

エルド「さっきから心配そうに2人を見てるけれど」

ベルトルト「あ…そう、でしたか」

ユミル「ライナーが怪我しねぇか心配なんだろ」

エルド「うん?」

8: 2014/07/31(木) 23:54:05 ID:0mL/byDY0
ユミル「こいつ、ライナーと同郷なんで。まぁあいつなら大丈夫だろ」

ベルトルト「…うん」

ユミル「そいやサシャとコニー、ジャンはどうした?あいつらもエレンとやりあったことあったろ」

ベルトルト「他の同期と一緒に、先輩と用事片付けにいってるよ」

ユミル「…そうか。じゃあ気をつけるのはお前だな」

ベルトルト「え?」

9: 2014/07/31(木) 23:54:30 ID:0mL/byDY0
エレン「っしゃ!3本!」

ライナー「…すっかりあいつの技覚えたんだな」

エレン「完璧にってわけじゃないんだけどな…」

ライナー「俺は疲れた、少し休ませろ」

エレン「うーん…じゃあ、ベルトルト!」

ユミル「ほらな」

10: 2014/07/31(木) 23:54:55 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「いや、僕は…」

エレン「あ…まぁ、無理にとはいわねぇけどよ」

ベルトルト「いや、その…」

エルド「ふむ。しかし君、大きいね。立ってみてくれるかい」

ベルトルト「あ、はい…」

ペトラ「わあ…ミケ分隊長くらいあるんじゃない?」

ユミル「同期ん中じゃ一番でかいんじゃないっすかね」

11: 2014/07/31(木) 23:55:19 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「えっと…」

ユミル「つきあってやれよ。ベルトルさんも対人格闘得意だったろ」

ペトラ「そうなんだ?」

ユミル「3位卒業の大型新人ですから」

ペトラ「すごいなぁ。でも無理にとは言わないよ?」ニコッ

ユミル「ライナーみたく投げ飛ばされたくないもんな?」ニコッ

エルド「お前らなぁ…」

12: 2014/07/31(木) 23:55:36 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「はぁ…1回だけ、なら…」

エレン「…いいのか?」

ベルトルト「お手柔らかにね」

エレン「それじゃ訓練にならないんだが…」

ベルトルト「…だよね」

ライナー「…怪我するなよ」

ベルトルト「うん…」

13: 2014/07/31(木) 23:55:58 ID:0mL/byDY0
エレン「こうして対峙すると…ライナーとは違った迫力があるよな、お前」

ベルトルト「そうかな…」

エレン「同じもん食ってたはずなんだけどなぁ…まぁいいや、行くぞ」

ベルトルト「……」

ベルトルト(アニの技…自分でも認めてたみたいだけど、まだ完璧には使いこなせていない)

ベルトルト(もっと、彼女は体全体を使って伸びのある拳を放つし)

ベルトルト(ほら、踏み込みが甘いよ)

エレン「ちっ…さすがに遠いな。ならこれでっ!」

14: 2014/07/31(木) 23:56:30 ID:0mL/byDY0
ベルトルト(フェイント、そして突き…踏み込んで、足を掬い取る蹴り、か)

ベルトルト(いつも君やライナーが食らってひっくり返ってた技、だけど…)

ベルトルト(面倒くさいな、食らって終わりにしよう…)

エレン「あっ!」

ベルトルト「え…」

ベルトルト(あれっ…思ったより、身体がナナメに傾いて…あ、今日の空、青いな、アニの瞳の色に似てる)

「「「ベルトルト!?」」」

15: 2014/07/31(木) 23:56:47 ID:0mL/byDY0
「だ、大丈夫?」

「ごっめーん、まさか棚が倒れるとは思わなくってさー」

「お前…こいつがいなかったら下敷きになって大怪我してるぞ」

ベルトルト「……」

「大丈夫か?ベルトルト」

ベルトルト「…大、丈夫」

「…怪我は」

ベルトルト「して、ないよ…アニ」

16: 2014/07/31(木) 23:57:02 ID:0mL/byDY0
アニ「そう…」

ベルトルト「えっと…」

「どこかぶつけたとかない?」

ベルトルト「どう、だろう…あの」

「?」

ベルトルト「マルコ、だよね…?」

17: 2014/07/31(木) 23:57:18 ID:0mL/byDY0
マルコ「あ、ああ」

ベルトルト(どういうことだ…)

ジャン「頭でも打ったのか?」

マルコ「そうかもしれないね。吐気とかはない?」

ベルトルト「…ない」

マルコ「ここがどこだか、わかる?」

18: 2014/07/31(木) 23:57:37 ID:0mL/byDY0
ベルトルト(本棚に机…少し広めの書斎、かな。けど見たことはない場所だ)

ベルトルト「…ごめん、わからない」

「え…ちょっと、どういうこと?」

「黙ってろ、ヒッチ。…俺のことはわかるか?」

ベルトルト「……」フルフル

ベルトルト(一角獣のエンブレム…憲兵団の人、なのかな)

ベルトルト(え、ちょっと待って…マルコと、ジャンも?)

19: 2014/07/31(木) 23:57:56 ID:0mL/byDY0
ジャン「俺達のことは判別できて、お前らのことがわからないってことは」

マルコ「…ベルトルト、今が何年かわかるかい?」

ベルトルト(待ってくれ…状況が飲み込めない、けど…迂闊なことは言えない)

ベルトルト(どうやら本棚が倒れて、巻き込まれて気を失っていたのかな。だとすると…)

ベルトルト「えっと…8…49、年?」

ジャン「…おい」

マルコ「…なんてことだ」

20: 2014/07/31(木) 23:58:18 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…さっきまで、対人格闘の訓練していたはずなんだけど、エレンと」

ジャン「なんでそこで氏に急ぎ野郎の名前が出てくんだよ」

マルコ「…つまり、訓練兵として訓練していたんだね」

ベルトルト「…た、確か、そう。それでエレンに投げ飛ばされて…気がついたら、こんなことに」

マルコ「ふーむ…」

21: 2014/07/31(木) 23:58:41 ID:0mL/byDY0
マルコ「…アニのことはわかる?」

ベルトルト「アニ?そりゃ、同期なんだから…」

ベルトルト(え、アニ…どうしてそんな泣きそうな顔してるんだ)

ジャン「…覚えてないのか」

マルコ「君達…付き合ってるんだよ」

ベルトルト「………え?」

22: 2014/07/31(木) 23:59:02 ID:0mL/byDY0
ジャン「ちょうど1年くらい前か?そうなると」

マルコ「かな…記憶が1年分飛んでしまったのかもしれない」

ベルトルト「え、どういう、こと?」

マルコ「君達が『実は半年前から付き合ってた』と告白したのが今から半年前なんだ」

ベルトルト「え……え?」

ヒッチ「この1ヶ月、あんたのアニの溺愛っぷりは見てるだけでお腹一杯になったよ」

「まぁ…な。ほんとに覚えてないのか」

23: 2014/07/31(木) 23:59:27 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「……」

ベルトルト(…頭が混乱してる、意味がわからない)

ベルトルト「…夢、じゃないんだね」

「残念ながらな。今は850年で、俺達は1ヶ月前に憲兵になって一緒に仕事をしていたんだ」

マルコ「僕とジャンはエルミハ区、君達はストヘス区に配属されたんだ。
    今日は交流会ってことで僕らがこちらにお邪魔してたんだけど」

ジャン「まさかこんなことになるなんてな…」

24: 2014/07/31(木) 23:59:42 ID:0mL/byDY0
ヒッチ「どうしよう…これ、私のせいだよね」

アニ「…とりあえず医務室に行こう。立てるかい」

ベルトルト「う、うん…」

マルコ「肩貸そうか」

ベルトルト「ありがとう、大丈夫…」

アニ「少し2人きりにしてもらえる?」

マルコ「うん…ちゃんと話した方がいい」

25: 2014/08/01(金) 00:00:06 ID:0mL/byDY0
…医務室。

アニ「カギは閉めた。誰も入ってこれないよ」

ベルトルト「その…」

アニ「ほんとに覚えてないのかい?」

ベルトルト「うん…ごめん。よかったら、教えて欲しいんだけど」

アニ「私達が何者かは、覚えてるよね」

ベルトルト「もちろん。こうして憲兵になっているってことは…何かしら調査していた?」

アニ「そう。…ライナーのことは覚えてる?」

ベルトルト「…兵士になってること?」

アニ「そう、1年程前からそんな感じになって。それで私達は2人で話し合った」

26: 2014/08/01(金) 00:00:57 ID:0mL/byDY0
アニ「もう嫌だ、みんなを頃したくないって、お互い言ってさ…」

ベルトルト「…うん」

ベルトルト(でも、故郷の為にやらなきゃって)

アニ「それで壁を壊すことはやめて、憲兵になって内地の調査をしようって」

ベルトルト「え…?」

アニ「それからしばらくして、あんたが…その、私を好きだって、言ってくれ、て…」

27: 2014/08/01(金) 00:01:21 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「それで、付き合って、るの?」

アニ「ああ…その方が憲兵になっても交流しやすいだろうって」

ベルトルト「そ、そっか…にしても壁を壊して、ない?トロスト区は、無事なの?」

アニ「…無事だけど」

ベルトルト「…なんだよ、これは。ほんとに夢じゃないのか。僕まで兵士になったのか」

アニ「兵士?どういうこと?あんた、記憶がないんじゃないの?」

28: 2014/08/01(金) 00:01:38 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…わからない。信じてもらえるかどうか」

アニ「信じるよ。あんた嘘ついたらすぐに顔に出るから」

ベルトルト「はは…じゃぁさっきのは嘘ってばれてたのかな」

アニ「少しおかしいとは思った。だから2人きりにさせてもらったんだ」

ベルトルト「…1年前の話に戻るんだけど」

――――――

―――


29: 2014/08/01(金) 00:01:56 ID:0mL/byDY0
アニ「…エレンが、座標なの?」

ベルトルト「まだ確証は持ててない。だから僕らは調査兵団に入って…
      憲兵になって1ヶ月って言ってたけど、壁外調査は?」

アニ「もうすぐ行われるはずだよ、第57回壁外調査。ライナーも、エレン達と調査兵団に…」

ベルトルト「…彼は兵士のままなの?」

アニ「ああ…後、ミーナや、サシャとコニーも調査兵団に」

ベルトルト「そっか…無事に帰ってくるといいね」

アニ「うん…」

30: 2014/08/01(金) 00:02:18 ID:0mL/byDY0
アニ「…ミーナ、氏んじゃったんだ」

ベルトルト「マルコもね。さっきは驚いたよ」

アニ「…震えてる」

ベルトルト「僕が頃したようなものだから。なんで、こんなことに」

アニ「……」

ベルトルト「あの日壁を壊していなければ、彼らはこうして憲兵になっていたんだろうね」

アニ「……」

31: 2014/08/01(金) 00:02:37 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「僕は、僕は…」ポロポロ

アニ「…落ち着いて」ギュ

ベルトルト「……はは、ひどい夢だよほんとに」

アニ「…ベルトルト?」

ベルトルト「ごめん。君はアニだけど、僕の知ってるアニじゃない」

アニ「……」

ベルトルト「夢なんだよ。じゃないと説明がつかない。君がこんなことしてくれるなんて」

32: 2014/08/01(金) 00:02:53 ID:0mL/byDY0
アニ「…並行世界」

ベルトルト「え?」

アニ「ヒッチが話していた。この世界には良く似たもうひとつの世界があるって」

ベルトルト「もうひとつの世界?」

アニ「戯言だと思っていたけど…もし、あんたがもうひとつの世界から来たとしたら」

ベルトルト「そんな…」

33: 2014/08/01(金) 00:03:16 ID:0mL/byDY0
アニ「だとしたら全て納得できるよ。でも…」

ベルトルト「……」

アニ「あんたは、この世界で生きるには苦しそうだね」

ベルトルト「…僕は、選択を間違ったのだろうか」

アニ「どうだろう。でも壁を壊さなきゃ、エレンが座標だとまだわかっていないままだ」

ベルトルト「…君は何か掴めたの?この1ヶ月で」

アニ「まだ何も。焦ってあんたに慰めてもらってばかりだった」

34: 2014/08/01(金) 00:03:38 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「そ、そうなんだ」

アニ「…戻りたい?」

ベルトルト「戻り…たい。戻らなきゃ、だめだ」

アニ「…そう」

ベルトルト「もし、もうひとつの世界があるとしたら…僕のいた世界の君は、1人でいるはずなんだ」

アニ「……」

35: 2014/08/01(金) 00:03:54 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「彼女にだけ辛い思いはさせられない。もちろん、ライナーにだって」

アニ「ライナーも、か」

ベルトルト「あっちでは戦士なんだよ。クリスタのことばかり見てるけど」

アニ「…ふ」

ベルトルト「戻らなきゃ…でも、どうすれば」

36: 2014/08/01(金) 00:04:13 ID:0mL/byDY0
アニ「あんた、こっちに来た時は何をしてたの」

ベルトルト「えっと…そう、君の技を覚えたエレンに投げ飛ばされて」

アニ「…へぇ」

ベルトルト「…まさか」

アニ「試す価値はあると思うよ。私の方が綺麗にキメる自信はあるけど」

ベルトルト「う……」

アニ「どうする?やる?」

ベルトルト「お願い、します…」

37: 2014/08/01(金) 00:04:30 ID:0mL/byDY0
アニ「…ひとつ確認したいんだけど」

ベルトルト「な、何?」

アニ「あんたが言ってくれた…気持ちは。あれは嘘じゃなかったのかな」

ベルトルト「…多分ね。今の僕は、言うこともないだろうけれど」

アニ「そう。……行くよ」

ベルトルト「あ、ああ…」

38: 2014/08/01(金) 00:04:49 ID:0mL/byDY0
――――――

―――



「お、おい!大丈夫か!?」

ヒッチ「すっごい音したけど」

アニ「…うるさいね」ガチャ

「ベ、ベルトルト!?」

アニ「ショック療法だよ。もう一度頭ぶつければ治るんじゃないかってね」

ヒッチ「あんたの愛はすさまじいね…」

39: 2014/08/01(金) 00:05:07 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「うっ…」

「気がついたか?!」

ベルトルト「マルロ…あれ、どうして僕、医務室に?さっきまで資料室にいたはずだけど」

マルロ「思い出したのか」

ヒッチ「マジ?よかったぁ~、戻らなかったらどうしよって思ってたよ」

マルロ「こいつが倒した棚の下敷きになって…覚えてないか?」

ベルトルト「あー…そのせいか、変な夢だったなぁ」

40: 2014/08/01(金) 00:05:31 ID:0mL/byDY0
マルロ「夢?」

ベルトルト「僕が調査兵団に入ってた」

ヒッチ「ぶっ、あっりえなーい!」

アニ「…あんた」

ベルトルト「アニ!よかった、夢じゃ君が出てこないから不安だったよ」

ヒッチ「…さってと。マルロ、戻るよ。ボリスにジャン達の相手させてるけど不安だし」

マルロ「あ、ああ…」

ヒッチ「ほらほら。あんたらも後からおいでよ~」

41: 2014/08/01(金) 00:05:57 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…どうかしたの?」

アニ「…いや。無事でよかった」

ベルトルト「ん…心配させたかな、ごめん」

アニ「夢の中で、誰かに会えた?」

ベルトルト「ライナーに会えたよ。ものすごい心配されて、医務室に連れてかれたんだ。
      調査兵になっても彼、心配性だね」

アニ「そう…」

42: 2014/08/01(金) 00:06:20 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「夢を見てるのかなって言ったら、一度休めって寝かされたんだ。
      なんか身体がものすごいだるくって…横になったらすぐ眠れたんだけど」

アニ「……」

ベルトルト「夢でよかった。君のいない世界なんて考えたくない」

アニ「ん…ところで、任務についてなんだけど」

ベルトルト「!?何かわかったの?」

アニ「ちょっとね…あのさ」

43: 2014/08/01(金) 00:06:37 ID:0mL/byDY0
パチリ。

ライナー「いいから寝ろ。そしたら夢から覚める」

ベルトルト「…ああ。夢を見てたよ」

ライナー「ベルトルト?」

ベルトルト「とてもいい夢だった。離れがたいほど」

ライナー「……」

ベルトルト「でも僕は、こっちで生きなければいけない。あっちは僕には温か過ぎる」

ライナー「そう、か…」

44: 2014/08/01(金) 00:06:55 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「エレンは?」

ライナー「そろそろ旧本部に戻る頃だと思うが」

ベルトルト「責任感じさせてるかもだし、話した方がいいかな」

ライナー「…だな。だいぶ凹んでいたぞ」

ベルトルト「はは…でもあの技、アニにはまだまだ及ばないと思うよ」

ライナー「ん?」

45: 2014/08/01(金) 00:07:30 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「アニのがもっと綺麗にキメられる」

ライナー「食らったことあるのか?」

ベルトルト「まぁね」

ライナー「まぁ…怪我がなくてよかった」

ベルトルト「ほんとに。もう練習相手はごめんだよ」

ライナー「…立てるか?」

ベルトルト「大丈夫。ねぇ、ライナー」

ライナー「なんだ」

46: 2014/08/01(金) 00:07:45 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「もしあの時こうしていれば、って思うことある?」

ライナー「…ないとは言わんが」

ベルトルト「僕は思ってた。でも…僕は選んだんだ、今の道を」

ライナー「……」

ベルトルト「帰ろう、故郷に」

ライナー「ああ。絶対にな」

47: 2014/08/01(金) 00:08:08 ID:0mL/byDY0
…おわる。支部から転載。適当にスルーしといてください
あ、ライナー誕生日おめでとう。

48: 2014/08/01(金) 00:24:55 ID:pZd1zfPE0
面白かった!乙です
支部は見てないので初見でした

49: 2014/08/02(土) 20:24:00 ID:Xq1H9DaI0
しぶ見ましたが、いっぱい書かれてますねー

引用: ベルトルト「もうひとつの選択肢」