1: 2014/07/31(木) 23:50:30 ID:0mL/byDY0
※ベルアニ要素含む。
※調査兵団入団後。
ライナー「…で、俺に相手をして欲しいと」
エレン「ああ。巨人化しても体術は有効だからな、対人格闘の練習をしたいんだ」
ライナー「と言ってもなぁ…」
エレン「頼むよ。その…先輩方を相手にするのは気がひけるっつうか」
ペトラ「兵長は忙しいしね。負けちゃったけど」
エレン「うっ…」
※調査兵団入団後。
ライナー「…で、俺に相手をして欲しいと」
エレン「ああ。巨人化しても体術は有効だからな、対人格闘の練習をしたいんだ」
ライナー「と言ってもなぁ…」
エレン「頼むよ。その…先輩方を相手にするのは気がひけるっつうか」
ペトラ「兵長は忙しいしね。負けちゃったけど」
エレン「うっ…」
2: 2014/07/31(木) 23:51:02 ID:0mL/byDY0
エルド「エレンの使う技は独特でね。俺やグンタでは相手にならないんだ」
ペトラ「いつも誰と組んでいたのって聞いたら、君だって言うから」
ライナー「は、はぁ」
エレン「な、頼むよ?」
ミカサ「ライナー、お願い」
ライナー「お前は相手しないのか、ミカサ」
ミカサ「…エレンが、あなたのがやりやすいと」
ペトラ「いつも誰と組んでいたのって聞いたら、君だって言うから」
ライナー「は、はぁ」
エレン「な、頼むよ?」
ミカサ「ライナー、お願い」
ライナー「お前は相手しないのか、ミカサ」
ミカサ「…エレンが、あなたのがやりやすいと」
3: 2014/07/31(木) 23:51:30 ID:0mL/byDY0
ライナー「…しかたねぇ」
エレン「やった!」
ライナー「地下室で寝ててふぬけてないだろうな」
エレン「あったりまえだ。いくぞ!」
――――――
―――
―
エレン「やった!」
ライナー「地下室で寝ててふぬけてないだろうな」
エレン「あったりまえだ。いくぞ!」
――――――
―――
―
4: 2014/07/31(木) 23:52:14 ID:0mL/byDY0
ライナー「ってて…」
エレン「うっし、一本!」
ライナー「手加減ってもんを知らんのか、お前は」
エレン「ライナー相手に手加減できるかよ」
ライナー「言ってくれるじゃねぇか」
エレン「うっし、一本!」
ライナー「手加減ってもんを知らんのか、お前は」
エレン「ライナー相手に手加減できるかよ」
ライナー「言ってくれるじゃねぇか」
5: 2014/07/31(木) 23:52:38 ID:0mL/byDY0
エルド「いやぁ若いっていいねぇ」
ペトラ「エルド、おっさんくさい」
クリスタ「あの、エレンは地下室で寝てるんですか?」
エルド「あ、ああ…こればかりは決まりだからね」
クリスタ「そうですか…」
ユミル「…生き残れてるだけいいじゃねぇか」
エルド「エレンは幸せ者だな」
ペトラ「エルド、おっさんくさい」
クリスタ「あの、エレンは地下室で寝てるんですか?」
エルド「あ、ああ…こればかりは決まりだからね」
クリスタ「そうですか…」
ユミル「…生き残れてるだけいいじゃねぇか」
エルド「エレンは幸せ者だな」
6: 2014/07/31(木) 23:53:03 ID:0mL/byDY0
クリスタ「幸せ?」
エルド「心配してくれる同期がたくさんいてね」
ペトラ「私達も、最初は怖かったんだけどね」
エルド「今ではエレンを信じることができるが…
君達は、彼が巨人になれると知っても態度が変わらない」
クリスタ「……」
ユミル「……」
エルド「壁外調査、生き残ってくれよ」
クリスタ「…はい」
エルド「心配してくれる同期がたくさんいてね」
ペトラ「私達も、最初は怖かったんだけどね」
エルド「今ではエレンを信じることができるが…
君達は、彼が巨人になれると知っても態度が変わらない」
クリスタ「……」
ユミル「……」
エルド「壁外調査、生き残ってくれよ」
クリスタ「…はい」
7: 2014/07/31(木) 23:53:25 ID:0mL/byDY0
エルド「君もね」
ベルトルト「えっ?」
エルド「さっきから心配そうに2人を見てるけれど」
ベルトルト「あ…そう、でしたか」
ユミル「ライナーが怪我しねぇか心配なんだろ」
エルド「うん?」
ベルトルト「えっ?」
エルド「さっきから心配そうに2人を見てるけれど」
ベルトルト「あ…そう、でしたか」
ユミル「ライナーが怪我しねぇか心配なんだろ」
エルド「うん?」
8: 2014/07/31(木) 23:54:05 ID:0mL/byDY0
ユミル「こいつ、ライナーと同郷なんで。まぁあいつなら大丈夫だろ」
ベルトルト「…うん」
ユミル「そいやサシャとコニー、ジャンはどうした?あいつらもエレンとやりあったことあったろ」
ベルトルト「他の同期と一緒に、先輩と用事片付けにいってるよ」
ユミル「…そうか。じゃあ気をつけるのはお前だな」
ベルトルト「え?」
ベルトルト「…うん」
ユミル「そいやサシャとコニー、ジャンはどうした?あいつらもエレンとやりあったことあったろ」
ベルトルト「他の同期と一緒に、先輩と用事片付けにいってるよ」
ユミル「…そうか。じゃあ気をつけるのはお前だな」
ベルトルト「え?」
9: 2014/07/31(木) 23:54:30 ID:0mL/byDY0
エレン「っしゃ!3本!」
ライナー「…すっかりあいつの技覚えたんだな」
エレン「完璧にってわけじゃないんだけどな…」
ライナー「俺は疲れた、少し休ませろ」
エレン「うーん…じゃあ、ベルトルト!」
ユミル「ほらな」
ライナー「…すっかりあいつの技覚えたんだな」
エレン「完璧にってわけじゃないんだけどな…」
ライナー「俺は疲れた、少し休ませろ」
エレン「うーん…じゃあ、ベルトルト!」
ユミル「ほらな」
10: 2014/07/31(木) 23:54:55 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「いや、僕は…」
エレン「あ…まぁ、無理にとはいわねぇけどよ」
ベルトルト「いや、その…」
エルド「ふむ。しかし君、大きいね。立ってみてくれるかい」
ベルトルト「あ、はい…」
ペトラ「わあ…ミケ分隊長くらいあるんじゃない?」
ユミル「同期ん中じゃ一番でかいんじゃないっすかね」
エレン「あ…まぁ、無理にとはいわねぇけどよ」
ベルトルト「いや、その…」
エルド「ふむ。しかし君、大きいね。立ってみてくれるかい」
ベルトルト「あ、はい…」
ペトラ「わあ…ミケ分隊長くらいあるんじゃない?」
ユミル「同期ん中じゃ一番でかいんじゃないっすかね」
11: 2014/07/31(木) 23:55:19 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「えっと…」
ユミル「つきあってやれよ。ベルトルさんも対人格闘得意だったろ」
ペトラ「そうなんだ?」
ユミル「3位卒業の大型新人ですから」
ペトラ「すごいなぁ。でも無理にとは言わないよ?」ニコッ
ユミル「ライナーみたく投げ飛ばされたくないもんな?」ニコッ
エルド「お前らなぁ…」
ユミル「つきあってやれよ。ベルトルさんも対人格闘得意だったろ」
ペトラ「そうなんだ?」
ユミル「3位卒業の大型新人ですから」
ペトラ「すごいなぁ。でも無理にとは言わないよ?」ニコッ
ユミル「ライナーみたく投げ飛ばされたくないもんな?」ニコッ
エルド「お前らなぁ…」
12: 2014/07/31(木) 23:55:36 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「はぁ…1回だけ、なら…」
エレン「…いいのか?」
ベルトルト「お手柔らかにね」
エレン「それじゃ訓練にならないんだが…」
ベルトルト「…だよね」
ライナー「…怪我するなよ」
ベルトルト「うん…」
エレン「…いいのか?」
ベルトルト「お手柔らかにね」
エレン「それじゃ訓練にならないんだが…」
ベルトルト「…だよね」
ライナー「…怪我するなよ」
ベルトルト「うん…」
13: 2014/07/31(木) 23:55:58 ID:0mL/byDY0
エレン「こうして対峙すると…ライナーとは違った迫力があるよな、お前」
ベルトルト「そうかな…」
エレン「同じもん食ってたはずなんだけどなぁ…まぁいいや、行くぞ」
ベルトルト「……」
ベルトルト(アニの技…自分でも認めてたみたいだけど、まだ完璧には使いこなせていない)
ベルトルト(もっと、彼女は体全体を使って伸びのある拳を放つし)
ベルトルト(ほら、踏み込みが甘いよ)
エレン「ちっ…さすがに遠いな。ならこれでっ!」
ベルトルト「そうかな…」
エレン「同じもん食ってたはずなんだけどなぁ…まぁいいや、行くぞ」
ベルトルト「……」
ベルトルト(アニの技…自分でも認めてたみたいだけど、まだ完璧には使いこなせていない)
ベルトルト(もっと、彼女は体全体を使って伸びのある拳を放つし)
ベルトルト(ほら、踏み込みが甘いよ)
エレン「ちっ…さすがに遠いな。ならこれでっ!」
14: 2014/07/31(木) 23:56:30 ID:0mL/byDY0
ベルトルト(フェイント、そして突き…踏み込んで、足を掬い取る蹴り、か)
ベルトルト(いつも君やライナーが食らってひっくり返ってた技、だけど…)
ベルトルト(面倒くさいな、食らって終わりにしよう…)
エレン「あっ!」
ベルトルト「え…」
ベルトルト(あれっ…思ったより、身体がナナメに傾いて…あ、今日の空、青いな、アニの瞳の色に似てる)
「「「ベルトルト!?」」」
ベルトルト(いつも君やライナーが食らってひっくり返ってた技、だけど…)
ベルトルト(面倒くさいな、食らって終わりにしよう…)
エレン「あっ!」
ベルトルト「え…」
ベルトルト(あれっ…思ったより、身体がナナメに傾いて…あ、今日の空、青いな、アニの瞳の色に似てる)
「「「ベルトルト!?」」」
15: 2014/07/31(木) 23:56:47 ID:0mL/byDY0
「だ、大丈夫?」
「ごっめーん、まさか棚が倒れるとは思わなくってさー」
「お前…こいつがいなかったら下敷きになって大怪我してるぞ」
ベルトルト「……」
「大丈夫か?ベルトルト」
ベルトルト「…大、丈夫」
「…怪我は」
ベルトルト「して、ないよ…アニ」
「ごっめーん、まさか棚が倒れるとは思わなくってさー」
「お前…こいつがいなかったら下敷きになって大怪我してるぞ」
ベルトルト「……」
「大丈夫か?ベルトルト」
ベルトルト「…大、丈夫」
「…怪我は」
ベルトルト「して、ないよ…アニ」
16: 2014/07/31(木) 23:57:02 ID:0mL/byDY0
アニ「そう…」
ベルトルト「えっと…」
「どこかぶつけたとかない?」
ベルトルト「どう、だろう…あの」
「?」
ベルトルト「マルコ、だよね…?」
ベルトルト「えっと…」
「どこかぶつけたとかない?」
ベルトルト「どう、だろう…あの」
「?」
ベルトルト「マルコ、だよね…?」
17: 2014/07/31(木) 23:57:18 ID:0mL/byDY0
マルコ「あ、ああ」
ベルトルト(どういうことだ…)
ジャン「頭でも打ったのか?」
マルコ「そうかもしれないね。吐気とかはない?」
ベルトルト「…ない」
マルコ「ここがどこだか、わかる?」
ベルトルト(どういうことだ…)
ジャン「頭でも打ったのか?」
マルコ「そうかもしれないね。吐気とかはない?」
ベルトルト「…ない」
マルコ「ここがどこだか、わかる?」
18: 2014/07/31(木) 23:57:37 ID:0mL/byDY0
ベルトルト(本棚に机…少し広めの書斎、かな。けど見たことはない場所だ)
ベルトルト「…ごめん、わからない」
「え…ちょっと、どういうこと?」
「黙ってろ、ヒッチ。…俺のことはわかるか?」
ベルトルト「……」フルフル
ベルトルト(一角獣のエンブレム…憲兵団の人、なのかな)
ベルトルト(え、ちょっと待って…マルコと、ジャンも?)
ベルトルト「…ごめん、わからない」
「え…ちょっと、どういうこと?」
「黙ってろ、ヒッチ。…俺のことはわかるか?」
ベルトルト「……」フルフル
ベルトルト(一角獣のエンブレム…憲兵団の人、なのかな)
ベルトルト(え、ちょっと待って…マルコと、ジャンも?)
19: 2014/07/31(木) 23:57:56 ID:0mL/byDY0
ジャン「俺達のことは判別できて、お前らのことがわからないってことは」
マルコ「…ベルトルト、今が何年かわかるかい?」
ベルトルト(待ってくれ…状況が飲み込めない、けど…迂闊なことは言えない)
ベルトルト(どうやら本棚が倒れて、巻き込まれて気を失っていたのかな。だとすると…)
ベルトルト「えっと…8…49、年?」
ジャン「…おい」
マルコ「…なんてことだ」
マルコ「…ベルトルト、今が何年かわかるかい?」
ベルトルト(待ってくれ…状況が飲み込めない、けど…迂闊なことは言えない)
ベルトルト(どうやら本棚が倒れて、巻き込まれて気を失っていたのかな。だとすると…)
ベルトルト「えっと…8…49、年?」
ジャン「…おい」
マルコ「…なんてことだ」
20: 2014/07/31(木) 23:58:18 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…さっきまで、対人格闘の訓練していたはずなんだけど、エレンと」
ジャン「なんでそこで氏に急ぎ野郎の名前が出てくんだよ」
マルコ「…つまり、訓練兵として訓練していたんだね」
ベルトルト「…た、確か、そう。それでエレンに投げ飛ばされて…気がついたら、こんなことに」
マルコ「ふーむ…」
ジャン「なんでそこで氏に急ぎ野郎の名前が出てくんだよ」
マルコ「…つまり、訓練兵として訓練していたんだね」
ベルトルト「…た、確か、そう。それでエレンに投げ飛ばされて…気がついたら、こんなことに」
マルコ「ふーむ…」
21: 2014/07/31(木) 23:58:41 ID:0mL/byDY0
マルコ「…アニのことはわかる?」
ベルトルト「アニ?そりゃ、同期なんだから…」
ベルトルト(え、アニ…どうしてそんな泣きそうな顔してるんだ)
ジャン「…覚えてないのか」
マルコ「君達…付き合ってるんだよ」
ベルトルト「………え?」
ベルトルト「アニ?そりゃ、同期なんだから…」
ベルトルト(え、アニ…どうしてそんな泣きそうな顔してるんだ)
ジャン「…覚えてないのか」
マルコ「君達…付き合ってるんだよ」
ベルトルト「………え?」
22: 2014/07/31(木) 23:59:02 ID:0mL/byDY0
ジャン「ちょうど1年くらい前か?そうなると」
マルコ「かな…記憶が1年分飛んでしまったのかもしれない」
ベルトルト「え、どういう、こと?」
マルコ「君達が『実は半年前から付き合ってた』と告白したのが今から半年前なんだ」
ベルトルト「え……え?」
ヒッチ「この1ヶ月、あんたのアニの溺愛っぷりは見てるだけでお腹一杯になったよ」
「まぁ…な。ほんとに覚えてないのか」
マルコ「かな…記憶が1年分飛んでしまったのかもしれない」
ベルトルト「え、どういう、こと?」
マルコ「君達が『実は半年前から付き合ってた』と告白したのが今から半年前なんだ」
ベルトルト「え……え?」
ヒッチ「この1ヶ月、あんたのアニの溺愛っぷりは見てるだけでお腹一杯になったよ」
「まぁ…な。ほんとに覚えてないのか」
23: 2014/07/31(木) 23:59:27 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「……」
ベルトルト(…頭が混乱してる、意味がわからない)
ベルトルト「…夢、じゃないんだね」
「残念ながらな。今は850年で、俺達は1ヶ月前に憲兵になって一緒に仕事をしていたんだ」
マルコ「僕とジャンはエルミハ区、君達はストヘス区に配属されたんだ。
今日は交流会ってことで僕らがこちらにお邪魔してたんだけど」
ジャン「まさかこんなことになるなんてな…」
ベルトルト(…頭が混乱してる、意味がわからない)
ベルトルト「…夢、じゃないんだね」
「残念ながらな。今は850年で、俺達は1ヶ月前に憲兵になって一緒に仕事をしていたんだ」
マルコ「僕とジャンはエルミハ区、君達はストヘス区に配属されたんだ。
今日は交流会ってことで僕らがこちらにお邪魔してたんだけど」
ジャン「まさかこんなことになるなんてな…」
24: 2014/07/31(木) 23:59:42 ID:0mL/byDY0
ヒッチ「どうしよう…これ、私のせいだよね」
アニ「…とりあえず医務室に行こう。立てるかい」
ベルトルト「う、うん…」
マルコ「肩貸そうか」
ベルトルト「ありがとう、大丈夫…」
アニ「少し2人きりにしてもらえる?」
マルコ「うん…ちゃんと話した方がいい」
アニ「…とりあえず医務室に行こう。立てるかい」
ベルトルト「う、うん…」
マルコ「肩貸そうか」
ベルトルト「ありがとう、大丈夫…」
アニ「少し2人きりにしてもらえる?」
マルコ「うん…ちゃんと話した方がいい」
25: 2014/08/01(金) 00:00:06 ID:0mL/byDY0
…医務室。
アニ「カギは閉めた。誰も入ってこれないよ」
ベルトルト「その…」
アニ「ほんとに覚えてないのかい?」
ベルトルト「うん…ごめん。よかったら、教えて欲しいんだけど」
アニ「私達が何者かは、覚えてるよね」
ベルトルト「もちろん。こうして憲兵になっているってことは…何かしら調査していた?」
アニ「そう。…ライナーのことは覚えてる?」
ベルトルト「…兵士になってること?」
アニ「そう、1年程前からそんな感じになって。それで私達は2人で話し合った」
アニ「カギは閉めた。誰も入ってこれないよ」
ベルトルト「その…」
アニ「ほんとに覚えてないのかい?」
ベルトルト「うん…ごめん。よかったら、教えて欲しいんだけど」
アニ「私達が何者かは、覚えてるよね」
ベルトルト「もちろん。こうして憲兵になっているってことは…何かしら調査していた?」
アニ「そう。…ライナーのことは覚えてる?」
ベルトルト「…兵士になってること?」
アニ「そう、1年程前からそんな感じになって。それで私達は2人で話し合った」
26: 2014/08/01(金) 00:00:57 ID:0mL/byDY0
アニ「もう嫌だ、みんなを頃したくないって、お互い言ってさ…」
ベルトルト「…うん」
ベルトルト(でも、故郷の為にやらなきゃって)
アニ「それで壁を壊すことはやめて、憲兵になって内地の調査をしようって」
ベルトルト「え…?」
アニ「それからしばらくして、あんたが…その、私を好きだって、言ってくれ、て…」
ベルトルト「…うん」
ベルトルト(でも、故郷の為にやらなきゃって)
アニ「それで壁を壊すことはやめて、憲兵になって内地の調査をしようって」
ベルトルト「え…?」
アニ「それからしばらくして、あんたが…その、私を好きだって、言ってくれ、て…」
27: 2014/08/01(金) 00:01:21 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「それで、付き合って、るの?」
アニ「ああ…その方が憲兵になっても交流しやすいだろうって」
ベルトルト「そ、そっか…にしても壁を壊して、ない?トロスト区は、無事なの?」
アニ「…無事だけど」
ベルトルト「…なんだよ、これは。ほんとに夢じゃないのか。僕まで兵士になったのか」
アニ「兵士?どういうこと?あんた、記憶がないんじゃないの?」
アニ「ああ…その方が憲兵になっても交流しやすいだろうって」
ベルトルト「そ、そっか…にしても壁を壊して、ない?トロスト区は、無事なの?」
アニ「…無事だけど」
ベルトルト「…なんだよ、これは。ほんとに夢じゃないのか。僕まで兵士になったのか」
アニ「兵士?どういうこと?あんた、記憶がないんじゃないの?」
28: 2014/08/01(金) 00:01:38 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…わからない。信じてもらえるかどうか」
アニ「信じるよ。あんた嘘ついたらすぐに顔に出るから」
ベルトルト「はは…じゃぁさっきのは嘘ってばれてたのかな」
アニ「少しおかしいとは思った。だから2人きりにさせてもらったんだ」
ベルトルト「…1年前の話に戻るんだけど」
――――――
―――
―
アニ「信じるよ。あんた嘘ついたらすぐに顔に出るから」
ベルトルト「はは…じゃぁさっきのは嘘ってばれてたのかな」
アニ「少しおかしいとは思った。だから2人きりにさせてもらったんだ」
ベルトルト「…1年前の話に戻るんだけど」
――――――
―――
―
29: 2014/08/01(金) 00:01:56 ID:0mL/byDY0
アニ「…エレンが、座標なの?」
ベルトルト「まだ確証は持ててない。だから僕らは調査兵団に入って…
憲兵になって1ヶ月って言ってたけど、壁外調査は?」
アニ「もうすぐ行われるはずだよ、第57回壁外調査。ライナーも、エレン達と調査兵団に…」
ベルトルト「…彼は兵士のままなの?」
アニ「ああ…後、ミーナや、サシャとコニーも調査兵団に」
ベルトルト「そっか…無事に帰ってくるといいね」
アニ「うん…」
ベルトルト「まだ確証は持ててない。だから僕らは調査兵団に入って…
憲兵になって1ヶ月って言ってたけど、壁外調査は?」
アニ「もうすぐ行われるはずだよ、第57回壁外調査。ライナーも、エレン達と調査兵団に…」
ベルトルト「…彼は兵士のままなの?」
アニ「ああ…後、ミーナや、サシャとコニーも調査兵団に」
ベルトルト「そっか…無事に帰ってくるといいね」
アニ「うん…」
30: 2014/08/01(金) 00:02:18 ID:0mL/byDY0
アニ「…ミーナ、氏んじゃったんだ」
ベルトルト「マルコもね。さっきは驚いたよ」
アニ「…震えてる」
ベルトルト「僕が頃したようなものだから。なんで、こんなことに」
アニ「……」
ベルトルト「あの日壁を壊していなければ、彼らはこうして憲兵になっていたんだろうね」
アニ「……」
ベルトルト「マルコもね。さっきは驚いたよ」
アニ「…震えてる」
ベルトルト「僕が頃したようなものだから。なんで、こんなことに」
アニ「……」
ベルトルト「あの日壁を壊していなければ、彼らはこうして憲兵になっていたんだろうね」
アニ「……」
31: 2014/08/01(金) 00:02:37 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「僕は、僕は…」ポロポロ
アニ「…落ち着いて」ギュ
ベルトルト「……はは、ひどい夢だよほんとに」
アニ「…ベルトルト?」
ベルトルト「ごめん。君はアニだけど、僕の知ってるアニじゃない」
アニ「……」
ベルトルト「夢なんだよ。じゃないと説明がつかない。君がこんなことしてくれるなんて」
アニ「…落ち着いて」ギュ
ベルトルト「……はは、ひどい夢だよほんとに」
アニ「…ベルトルト?」
ベルトルト「ごめん。君はアニだけど、僕の知ってるアニじゃない」
アニ「……」
ベルトルト「夢なんだよ。じゃないと説明がつかない。君がこんなことしてくれるなんて」
32: 2014/08/01(金) 00:02:53 ID:0mL/byDY0
アニ「…並行世界」
ベルトルト「え?」
アニ「ヒッチが話していた。この世界には良く似たもうひとつの世界があるって」
ベルトルト「もうひとつの世界?」
アニ「戯言だと思っていたけど…もし、あんたがもうひとつの世界から来たとしたら」
ベルトルト「そんな…」
ベルトルト「え?」
アニ「ヒッチが話していた。この世界には良く似たもうひとつの世界があるって」
ベルトルト「もうひとつの世界?」
アニ「戯言だと思っていたけど…もし、あんたがもうひとつの世界から来たとしたら」
ベルトルト「そんな…」
33: 2014/08/01(金) 00:03:16 ID:0mL/byDY0
アニ「だとしたら全て納得できるよ。でも…」
ベルトルト「……」
アニ「あんたは、この世界で生きるには苦しそうだね」
ベルトルト「…僕は、選択を間違ったのだろうか」
アニ「どうだろう。でも壁を壊さなきゃ、エレンが座標だとまだわかっていないままだ」
ベルトルト「…君は何か掴めたの?この1ヶ月で」
アニ「まだ何も。焦ってあんたに慰めてもらってばかりだった」
ベルトルト「……」
アニ「あんたは、この世界で生きるには苦しそうだね」
ベルトルト「…僕は、選択を間違ったのだろうか」
アニ「どうだろう。でも壁を壊さなきゃ、エレンが座標だとまだわかっていないままだ」
ベルトルト「…君は何か掴めたの?この1ヶ月で」
アニ「まだ何も。焦ってあんたに慰めてもらってばかりだった」
34: 2014/08/01(金) 00:03:38 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「そ、そうなんだ」
アニ「…戻りたい?」
ベルトルト「戻り…たい。戻らなきゃ、だめだ」
アニ「…そう」
ベルトルト「もし、もうひとつの世界があるとしたら…僕のいた世界の君は、1人でいるはずなんだ」
アニ「……」
アニ「…戻りたい?」
ベルトルト「戻り…たい。戻らなきゃ、だめだ」
アニ「…そう」
ベルトルト「もし、もうひとつの世界があるとしたら…僕のいた世界の君は、1人でいるはずなんだ」
アニ「……」
35: 2014/08/01(金) 00:03:54 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「彼女にだけ辛い思いはさせられない。もちろん、ライナーにだって」
アニ「ライナーも、か」
ベルトルト「あっちでは戦士なんだよ。クリスタのことばかり見てるけど」
アニ「…ふ」
ベルトルト「戻らなきゃ…でも、どうすれば」
アニ「ライナーも、か」
ベルトルト「あっちでは戦士なんだよ。クリスタのことばかり見てるけど」
アニ「…ふ」
ベルトルト「戻らなきゃ…でも、どうすれば」
36: 2014/08/01(金) 00:04:13 ID:0mL/byDY0
アニ「あんた、こっちに来た時は何をしてたの」
ベルトルト「えっと…そう、君の技を覚えたエレンに投げ飛ばされて」
アニ「…へぇ」
ベルトルト「…まさか」
アニ「試す価値はあると思うよ。私の方が綺麗にキメる自信はあるけど」
ベルトルト「う……」
アニ「どうする?やる?」
ベルトルト「お願い、します…」
ベルトルト「えっと…そう、君の技を覚えたエレンに投げ飛ばされて」
アニ「…へぇ」
ベルトルト「…まさか」
アニ「試す価値はあると思うよ。私の方が綺麗にキメる自信はあるけど」
ベルトルト「う……」
アニ「どうする?やる?」
ベルトルト「お願い、します…」
37: 2014/08/01(金) 00:04:30 ID:0mL/byDY0
アニ「…ひとつ確認したいんだけど」
ベルトルト「な、何?」
アニ「あんたが言ってくれた…気持ちは。あれは嘘じゃなかったのかな」
ベルトルト「…多分ね。今の僕は、言うこともないだろうけれど」
アニ「そう。……行くよ」
ベルトルト「あ、ああ…」
ベルトルト「な、何?」
アニ「あんたが言ってくれた…気持ちは。あれは嘘じゃなかったのかな」
ベルトルト「…多分ね。今の僕は、言うこともないだろうけれど」
アニ「そう。……行くよ」
ベルトルト「あ、ああ…」
38: 2014/08/01(金) 00:04:49 ID:0mL/byDY0
――――――
―――
―
「お、おい!大丈夫か!?」
ヒッチ「すっごい音したけど」
アニ「…うるさいね」ガチャ
「ベ、ベルトルト!?」
アニ「ショック療法だよ。もう一度頭ぶつければ治るんじゃないかってね」
ヒッチ「あんたの愛はすさまじいね…」
―――
―
「お、おい!大丈夫か!?」
ヒッチ「すっごい音したけど」
アニ「…うるさいね」ガチャ
「ベ、ベルトルト!?」
アニ「ショック療法だよ。もう一度頭ぶつければ治るんじゃないかってね」
ヒッチ「あんたの愛はすさまじいね…」
39: 2014/08/01(金) 00:05:07 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「うっ…」
「気がついたか?!」
ベルトルト「マルロ…あれ、どうして僕、医務室に?さっきまで資料室にいたはずだけど」
マルロ「思い出したのか」
ヒッチ「マジ?よかったぁ~、戻らなかったらどうしよって思ってたよ」
マルロ「こいつが倒した棚の下敷きになって…覚えてないか?」
ベルトルト「あー…そのせいか、変な夢だったなぁ」
「気がついたか?!」
ベルトルト「マルロ…あれ、どうして僕、医務室に?さっきまで資料室にいたはずだけど」
マルロ「思い出したのか」
ヒッチ「マジ?よかったぁ~、戻らなかったらどうしよって思ってたよ」
マルロ「こいつが倒した棚の下敷きになって…覚えてないか?」
ベルトルト「あー…そのせいか、変な夢だったなぁ」
40: 2014/08/01(金) 00:05:31 ID:0mL/byDY0
マルロ「夢?」
ベルトルト「僕が調査兵団に入ってた」
ヒッチ「ぶっ、あっりえなーい!」
アニ「…あんた」
ベルトルト「アニ!よかった、夢じゃ君が出てこないから不安だったよ」
ヒッチ「…さってと。マルロ、戻るよ。ボリスにジャン達の相手させてるけど不安だし」
マルロ「あ、ああ…」
ヒッチ「ほらほら。あんたらも後からおいでよ~」
ベルトルト「僕が調査兵団に入ってた」
ヒッチ「ぶっ、あっりえなーい!」
アニ「…あんた」
ベルトルト「アニ!よかった、夢じゃ君が出てこないから不安だったよ」
ヒッチ「…さってと。マルロ、戻るよ。ボリスにジャン達の相手させてるけど不安だし」
マルロ「あ、ああ…」
ヒッチ「ほらほら。あんたらも後からおいでよ~」
41: 2014/08/01(金) 00:05:57 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「…どうかしたの?」
アニ「…いや。無事でよかった」
ベルトルト「ん…心配させたかな、ごめん」
アニ「夢の中で、誰かに会えた?」
ベルトルト「ライナーに会えたよ。ものすごい心配されて、医務室に連れてかれたんだ。
調査兵になっても彼、心配性だね」
アニ「そう…」
アニ「…いや。無事でよかった」
ベルトルト「ん…心配させたかな、ごめん」
アニ「夢の中で、誰かに会えた?」
ベルトルト「ライナーに会えたよ。ものすごい心配されて、医務室に連れてかれたんだ。
調査兵になっても彼、心配性だね」
アニ「そう…」
42: 2014/08/01(金) 00:06:20 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「夢を見てるのかなって言ったら、一度休めって寝かされたんだ。
なんか身体がものすごいだるくって…横になったらすぐ眠れたんだけど」
アニ「……」
ベルトルト「夢でよかった。君のいない世界なんて考えたくない」
アニ「ん…ところで、任務についてなんだけど」
ベルトルト「!?何かわかったの?」
アニ「ちょっとね…あのさ」
なんか身体がものすごいだるくって…横になったらすぐ眠れたんだけど」
アニ「……」
ベルトルト「夢でよかった。君のいない世界なんて考えたくない」
アニ「ん…ところで、任務についてなんだけど」
ベルトルト「!?何かわかったの?」
アニ「ちょっとね…あのさ」
43: 2014/08/01(金) 00:06:37 ID:0mL/byDY0
パチリ。
ライナー「いいから寝ろ。そしたら夢から覚める」
ベルトルト「…ああ。夢を見てたよ」
ライナー「ベルトルト?」
ベルトルト「とてもいい夢だった。離れがたいほど」
ライナー「……」
ベルトルト「でも僕は、こっちで生きなければいけない。あっちは僕には温か過ぎる」
ライナー「そう、か…」
ライナー「いいから寝ろ。そしたら夢から覚める」
ベルトルト「…ああ。夢を見てたよ」
ライナー「ベルトルト?」
ベルトルト「とてもいい夢だった。離れがたいほど」
ライナー「……」
ベルトルト「でも僕は、こっちで生きなければいけない。あっちは僕には温か過ぎる」
ライナー「そう、か…」
44: 2014/08/01(金) 00:06:55 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「エレンは?」
ライナー「そろそろ旧本部に戻る頃だと思うが」
ベルトルト「責任感じさせてるかもだし、話した方がいいかな」
ライナー「…だな。だいぶ凹んでいたぞ」
ベルトルト「はは…でもあの技、アニにはまだまだ及ばないと思うよ」
ライナー「ん?」
ライナー「そろそろ旧本部に戻る頃だと思うが」
ベルトルト「責任感じさせてるかもだし、話した方がいいかな」
ライナー「…だな。だいぶ凹んでいたぞ」
ベルトルト「はは…でもあの技、アニにはまだまだ及ばないと思うよ」
ライナー「ん?」
45: 2014/08/01(金) 00:07:30 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「アニのがもっと綺麗にキメられる」
ライナー「食らったことあるのか?」
ベルトルト「まぁね」
ライナー「まぁ…怪我がなくてよかった」
ベルトルト「ほんとに。もう練習相手はごめんだよ」
ライナー「…立てるか?」
ベルトルト「大丈夫。ねぇ、ライナー」
ライナー「なんだ」
ライナー「食らったことあるのか?」
ベルトルト「まぁね」
ライナー「まぁ…怪我がなくてよかった」
ベルトルト「ほんとに。もう練習相手はごめんだよ」
ライナー「…立てるか?」
ベルトルト「大丈夫。ねぇ、ライナー」
ライナー「なんだ」
46: 2014/08/01(金) 00:07:45 ID:0mL/byDY0
ベルトルト「もしあの時こうしていれば、って思うことある?」
ライナー「…ないとは言わんが」
ベルトルト「僕は思ってた。でも…僕は選んだんだ、今の道を」
ライナー「……」
ベルトルト「帰ろう、故郷に」
ライナー「ああ。絶対にな」
ライナー「…ないとは言わんが」
ベルトルト「僕は思ってた。でも…僕は選んだんだ、今の道を」
ライナー「……」
ベルトルト「帰ろう、故郷に」
ライナー「ああ。絶対にな」
47: 2014/08/01(金) 00:08:08 ID:0mL/byDY0
…おわる。支部から転載。適当にスルーしといてください
あ、ライナー誕生日おめでとう。
あ、ライナー誕生日おめでとう。
48: 2014/08/01(金) 00:24:55 ID:pZd1zfPE0
面白かった!乙です
支部は見てないので初見でした
支部は見てないので初見でした
49: 2014/08/02(土) 20:24:00 ID:Xq1H9DaI0
しぶ見ましたが、いっぱい書かれてますねー
乙
乙
引用: ベルトルト「もうひとつの選択肢」
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