498:◆cKpnvJgP32   2014/04/02(水) 19:37:54.89 ID:kkawOvavo


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


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ここで、唐突に思い浮かんだ小ネタを投下

499: 2014/04/02(水) 19:38:38.57 ID:kkawOvavo
ピィ「何故お金を取るのですか!?」

ちひろ「何ですか急に!」

――自身でも唐突だとは思うが、以前からの疑問を尋ねてみたくなった。

――ちひろさんが作るドリンクが有料な事についてだ。


ちひろ「はぁ……」

――ため息を付きながら、ちひろさんは空になったペットボトルを手にとると、

――ぐっ、と力を込めるような挙動を見せる。

――……と、みるみるうちにペットボトルの内側から液体が湧き出てきて、

――数秒も経たぬ間に容器を埋め尽くした。


――これこそが彼女の能力。

――『”瞬時に疲れを取り、元気を回復する液体”を作る』力。


――――今回の論点は、何故それが有料なのか、だ。

ちひろ「これは社長のアドバイスです」

――対して、ちひろさんは柄にも無く真面目に答えた。
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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



500: 2014/04/02(水) 19:39:14.37 ID:kkawOvavo
ちひろ「どちらかと言えば、私もこの力を持て余していた口です」

ちひろ「それを社長に拾ってもらったんです」

――また社長か。

――思えば社長も不思議な人だ。


――なんといってもあの周子と既知の仲で。

――未央や紗理奈さんなどの実力者、

――……という実感はあまりわかないのだが、

――とはいえ、そんな二人にも一目置かれる存在だ。

――周子は『カリスマ』がどうとか言ってたか。

――とにかく、要はちょっと特別な人なのだそうだ。


――そんな社長が目をつけたのが、どうやらちひろさんらしい。

ちひろ「ピィさんもですけどね」

――……まぁ、その辺は話半分に聞いておこう。

501: 2014/04/02(水) 19:39:49.86 ID:kkawOvavo
ちひろ「……別に私は無料で提供してもいいんですよ」

ピィ「えっ!?」

ちひろ「なんですか!」

――き、驚天動地の事実だ……。


ちひろ「えぇっと……」

――ちひろさんが、手に持つペットボトルに詰まった液体を指して言う。

ちひろ「これは『とても素晴らしい』」

ちひろ「いえ、『とても凄まじい』飲料です」

ちひろ「飲めば、疲労回復、滋養強壮、精力増強」

ちひろ「あらゆる、病苦艱難を和らげる飲み物です」

――その効力は、俺もよく知るところである。


ちひろ「社長はこれを飲んで言ってくれました」

ちひろ「『素敵な力だ』と……」

――そう、あれはびっくりするほど疲れが取れるのだ。

ちひろ「ただし、『同時にこの力はいくらかの不利益を生む』とも言いました」

502: 2014/04/02(水) 19:40:46.02 ID:kkawOvavo
ちひろ「世の中に『栄養ドリンク』というものは数多く存在しますよね?」

ピィ「……えぇ」

――正直なところ、一つとしてその効能を感じたことは無いのだが……。


ちひろ「私のこの力は、その全てを凌駕します」

ちひろ「というか、ぶっちゃけその上を行ってます」

ちひろ「もし私が無償でこのドリンクを提供し出したら」

ちひろ「既存の栄養ドリンクがかなり割を食うことになります」

ピィ「確かに……」

――何となくではあるが、だんだん俺にも社長の意図が読めてきた。


ちひろ「この力、私にリスクは無いんですよ」

ちひろ「精製する際、別に疲れたりもしないし」

ちひろ「……まあ、知らないだけで実は寿命を縮めているとかじゃなければ」

――……何気に恐ろしいことを言う。

ちひろ「少し時間はかかるので量産は無理でも」

ちひろ「一日これに専念すれば、100本か200本は作れるんじゃないでしょうか?」

――それでも1本の効力を考えればとんでもない量だ。

503: 2014/04/02(水) 19:41:24.10 ID:kkawOvavo
ピィ「よく考えたらむしろ、法外な値段で売りつけてもいいレベルじゃ……」

ちひろ「それをしない私に感謝してくださいね」

――にっこりと可愛らしく微笑むその表情に、

――何故だろう、若干の恐怖を覚えるのは。


ちひろ「なにより『これにはお金を出すだけの価値がある』と社長が言ってくれたんです」

――もう一度、ちひろさんが今度は優しく微笑んで。

ちひろ「なので、気持ちばかりの100円を頂くことにしています」

――今思えば良心的なドリンクの価格。

――その値段の根拠を教えてくれた。

――なるほど。

――そうか、ただの銭ゲバじゃなかったのか。

――ちょっと反省だな。

504: 2014/04/02(水) 19:41:56.80 ID:kkawOvavo
ちひろ「だというのに巷では鬼だの悪魔だのちひろだの……」

ピィ「落ち着いてくださいちひろさん、ちひろまでは言ってません」

ちひろ「鬼や悪魔は言うんですか!!」

ちひろ「というか『ちひろまでは言ってません』ってなんですか!!」

ピィ「今度からは言わないようにしますから」

ちひろ「フォローの場所が違いませんか!?」

ピィ「天使!! 女神!! 藍子!!」

ちひろ「私は!?」

藍子(楽しそうだなぁ……)

505: 2014/04/02(水) 19:42:54.91 ID:kkawOvavo
・千川ちひろ

彼女の能力は『”瞬時に疲れを取り、元気を回復する液体”を作る』力。

液体は彼女の触れる『密閉された容器』の内側にしか精製することができない。

この際、容器の大小による精製時間の変化は無く、

500mlだろうと2Lだろうと等しく7秒程で満タンになる。

ただし、50ml以上の容器でなければ液体が湧いてこないという制限がある。

そしてその容量の多寡に関わらず、中身を全て飲み干すことで初めて効力を発揮する。

506: 2014/04/02(水) 19:43:48.18 ID:kkawOvavo
以上です。
やっつけ仕事な部分が多いので、グダグダ感が否めない。
『おまえは何を言ってるんだ』という理屈をゴリ押していくスタイル。

チッヒ何でお金取るのん?
という疑問にお答えするお話。
何かと腹黒扱いされるけど、いい人なんだよ!

・ちひろさんも社長に拾われたクチ
・ちひろさんがお金を取るのは社長のアドバイス
・ちひろさんの能力の詳細
……の3点の設定を思い付いたのでパパっと書き上げました。

507: 2014/04/02(水) 20:22:50.42 ID:cTMyLFJYO
乙ー

なんだ。やっぱりチヒロさんは天使だったか(ガチャガチャ

……あれ?けど、別のところでお金請求してたようn(ターン!



【次回に続く・・・】



引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 part9