513: 2016/01/30(土) 22:01:17 ID:C2MznteM


ヤムチャ「プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」シリーズです
シリーズ一覧はコチラからどうぞ



前回:ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」【その3】


最初:ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」





ーーー


ヤムチャ「そういう事なら……俺と組みましょうっ! 本田さんっ!」

本田「ほ、ほんまかっ!?」

ヤムチャ「タッグ戦線に、そういう奴らがいるって事……話には聞いてましたよ」

本田「……ああっ!」

ヤムチャ「……そういう奴らには、お灸を据えてやらなくちゃ、いけませんよね?」

本田「……せやっ!」

ヤムチャ「本田さんっ! 俺と組んで……二人で、ロレント・ソドムと……戦いましょうっ!」

本田「よぉ~っしゃっ!」
DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件 (ジャンプコミックスDIGITAL)

515: 2016/01/30(土) 22:18:48 ID:C2MznteM
本田「ロレント・ソドムっ……! 覚悟してろよっ! お前らの今回の相手……今までのように、簡単な相手とちゃうでぇ!?」

ヤムチャ(よぉ~し……俺のセリフ終わったぁ! 後はドヤ顔しとけばいいんだよなっ! よぉ~しよし……)

本田「今回のお前らの相手は、このエドモンド本田とぉっ!」

ヤムチャ(へへへ……本田さん、NGは勘弁して下さいよぉ~。俺、もう二度と出来ませんよ~)ニヤニヤ

本田「そして……空手軍団っ……! ヤムチャやっ……!」

ヤムチャ「……フッ」キリッ

本田「スペシャルタッグマッチで……お前らに、正義の鉄槌……お見舞いしたるっ……! 覚悟しとれっ……!」ビシッ


ヴァイパー「は~い、オッケーです。ありがとうございます」

519: 2016/01/30(土) 22:35:51 ID:C2MznteM
ヤムチャ「やった~! 終わったぞぉ~!」

本田「よっしゃっ! よぉ~やく、終わったかっ!」

ヤムチャ「いや~、本田さん……本当に申し訳ありません……本当に何度も何度もNG出して……申し訳ありませんねぇ……」

本田「ガハハ! ホンマやでぇ!?」

ヤムチャ「でもねぇ……? 俺はあくまで、武道家であって……レスラーであって……こんな、役者ではないんですよっ!? 上手く出来ないのも……そりゃ、ねぇっ……!?」

本田「まぁ、ワシらの時代も……こういう事はなかった……あまりこういう事する機会はなかった。ただ、やっぱり今の時代……こういった事もしていかなあかんとは思うわ」

ヤムチャ「そうは言っても……」

本田「こうなんて言うかなぁ……? 全く知らへん人と……全く知らへん人の戦いがありますよ……! な~んて、言っても……これ、残念ながら世の中のお客さんは、もう興味を持たへんのかもしらへんのかもなぁ……?」

520: 2016/01/30(土) 22:56:33 ID:C2MznteM
本田「だって、本家の人までこういう事やっとんねんで……? ヤムチャ君、あのミスターサタン知っとるか!? ミスターサタンっ!?」

ヤムチャ「あ~、知ってますよ。俺ね……生で見た事ありますよ」

ヴァイパー「……へぇ~、凄い」

本田「あの人とか凄いやんっ……!? 試合前にはワシらレスラー顔負けのマイクパフォーマンスをベラベラベラベラ言いよってからに……」

ヴァイパー「……ねぇ」

本田「ほんで試合前には決まって、今までの試合とかが……ガーって30分ぐらいかけて、流れよんねん。あれ、試合より長い時あるよなぁ……? なぁ……!?」

ヤムチャ「……へぇ~」

本田「やっぱり、この人はこういう人なんですっ……! ほんで、こうこうこういう戦う理由があるんですっ……! 対する相手は、こうこうこういう人ですっ……! ほんで、こっちの人にもこうこうこういう戦う理由があるんです……ちゅうのをアピールしていかな、あかんようなってきとんねん」

ヤムチャ「そんな事まで、していかなきゃいけないんですかね……」

本田「ワシらは試合で銭をもろとるワケや。試合を見て楽しんだお客さんが……ワシらに銭をくれるワケや。そこらでやっとる喧嘩を見て……ヤムチャ君は銭払おうと思うか? 思わんやろ」

ヤムチャ「あ~あ、なるほど……」

522: 2016/01/30(土) 23:08:08 ID:C2MznteM
本田「説教すんのも、鬱陶しがられるやろうけど……ヤムチャ君、NGもようさん出したわ……マイクアピールすんのも、苦手やろ……?」

ヤムチャ「あっ、はい……すいません……」

本田「腕っ節強いだけじゃ、アカンねん……やっぱり、そういう事も……銭が貰える喧嘩をする為には必要な事やねん……」

ヤムチャ「金が貰える喧嘩……」

本田「そういう喧嘩を見てもらう為にする事が……マイクパフォーマンスやら、こういった役者染みたインタビューやったりするワケやな……」

ヤムチャ「う~ん……頑張りますっ……!」

本田「なかなか、難しい時代にはなって来とる。ただ、順応はしていかなあかん。このままでは……何処かで止まる事になるかも、しれへんで……?」ギロリ

ヤムチャ「……えっ!?」ドキッ

523: 2016/01/30(土) 23:18:53 ID:C2MznteM
ーーー


ベガ「子供コンビか……それで、ノビノビと……か……」

さくら「両方をそういう風にするつもりではないんすよ」

ベガ「……んっ?」

さくら「ユンさんは、末っ子タイプの子供って、感じがしたんですよ……そこに比べて、ヤンさんは……どっちちかと言われるとお兄さんタイプなんじゃないかなと、思ったワケです」

ベガ「……ほう」

さくら「ユンさんは、わんぱくな末っ子……だったら、ヤンさんはそんな末っ子を抑える、お兄ちゃん……そういうイメージ感じたんでね……それでいけばいいんじゃないかなと」

ベガ「……ふ~む」

さくら「ホラ、だってコンビネーションに長けたチームって、リュウさんとケンさんいますし……ガイルさんとナッシュさんだっていますよ。その二チーム相手だったら……ねぇ……?」

527: 2016/01/30(土) 23:38:56 ID:C2MznteM
ベガ「まぁ、変えていくのもありだとは思うが……それは、もうすぐにでもか……?」

さくら「すぐに……ってよりかは、ロレントさんとソドムさんに合わせて……って感じでは行きたいですかね。ユンさんとヤンさんとまだでしょ……?」

ベガ「……いきなりベルト戦で任せる程、彼らの事は評価していない」

さくら「……う~ん」

ベガ「私はベルト戦に向けて……徐々に徐々に……つまり、今回のキャミィようにだな……?」

さくら「……言ってもキャミィさんだって、ベルト取ってしまったのが始まりっすよ?」

ベガ「あ~、そうかそうか……そうだったよな……」

540: 2016/02/01(月) 22:00:09 ID:FwgLDww6
ベガ「まっ、いいか。とりあえず、やらせてみよう。ユンとヤンのカード内容はお前の耳に入るようにはするから……どうすれば、女性人気が上がるか……考えてくれ」

さくら「女子部とユンさんヤンさん、掛け持ちっすね。はぁ……はい……」

ベガ「いいじゃないか。女子部の我儘は聞いてやるんだから……一週間後はお前らがメインだ。それで、結局どうなるんだ……? どうするんだ……?」

さくら「まぁ、言った通りにはなりますよ……春麗さん対キャミィさん……」

ベガ「……ふんふん」

さくら「あ~、それと……自分、レフェリーやります」

ベガ「んっ……? お前、レフェリーやるのか……?」

さくら「たまにはね……ダンさんだって楽してもいいとは思います。シャドルーもスペシャルレフェリー、身内でやればいいんすよ」

ベガ「……フハハハ、リング上が女子一色になるな」

さくら「女子一色にしてやりますよ」

541: 2016/02/01(月) 22:14:26 ID:FwgLDww6
ーーー


本田「さぁ、終わった終わった……これで、後は試合を待つだけや……」ガチャッ

ヤムチャ「いや~、終わりましたね……」

プーアル「あっ! ヤムチャ様、本田さんお疲れでしたっ!」

本田「と、言いたい所やが……まだ、やる事はある……」

ヤムチャ「……んっ?」

本田「おぉ~い、皆の者よっ!? ちょ~っと、ヤムチャ君借りてええかっ!?」

バイソン「あぁ、どうぞどうぞ。ご自由に」

本田「よっしゃ、ヤムチャ君……こっちやっ! 付いて来いっ!」グイグイ

ヤムチャ「えっ……!? ちょっとちょっと……本田さん……何処行くんですか……? 何、するんですか……?」

544: 2016/02/01(月) 22:20:41 ID:FwgLDww6
本田「ロレントとソドムに宣戦布告に行くんや。まぁ、平たく言えば挨拶やな。まだ、この時間やったらおるんとちゃうか?」

ヤムチャ「あ~、はいはい……そうですね。試合も決まった事ですし……挨拶ぐらいはしておいた方がいいかもしれませんね。俺、正直二人の事はあまり知らないんですよ」

本田「……せやろ? ヤムチャ君はリュウ君、ケン君とかシャドルーの皆さんとは、よう一緒におるけどタッグ組とはあんまりやろ?」

ヤムチャ「そうですね……そもそも、試合する事がありませんでしたからねぇ……」

本田「これを機に、交流深めていこうやないか。一週間後には、試合も控えておるねん」

ヤムチャ「あ~、本田さん……え~っと、え~っと……プーアルも連れて行っていいですか……?」

本田「プーアル君も……挨拶はまだか……?」

ヤムチャ「まだですね」

545: 2016/02/01(月) 22:25:20 ID:FwgLDww6
本田「せやなっ! ほんなら、プーアル君も一緒に一緒に行こかっ! お~い、プーアル君~!」

プーアル「あっ、はい……! 何ですか……!?」

ヤムチャ「今から、ロレントさんとソドムさんに挨拶にいくから、お前も来いよっ! なっ……!?」

プーアル「あっ、はい。わかりました。それじゃあ、皆さん……」

ケン「おうおう、行ってらっしゃい行ってらっしゃい」

リュウ「そうだな。挨拶ぐらいはしておいた方がいいな」

サガット「これを機に……タッグ組とも交流していければ、いいがな……」

バルログ「あまり、タッグ組と我々の交流は……ありませんからねぇ……女子部のように交流していければいいのですが……」

バイソン「女子部はシャドルー絡みの事もあっただろ? それと、ダンさんとさくらちゃんが意欲的だった事もあるね」

547: 2016/02/01(月) 22:33:53 ID:FwgLDww6
ーーー


ロレント「ヤムチャって人もいるけど……本田さんとの試合かぁ……」

ソドム「……どうした?」

ロレント「いや~、ソドムさんと組む前の話なんですけど……俺、本田さんとタッグ組んでたんですよね?」

ソドム「うむ。存じているよ」

ロレント「その時は、俺達はタッグチームで一番不人気だったんですよ。今、思い返せばチームカラーみたいなのがなかったのかな……?」

ソドム「……ふむ」

ロレント「便所か、売店か知りませんけど……俺達の試合が始まれば、席を立つ人達もいたりするんですよ……無関心……無関心……俺達に一切、興味がないわけですね?」

ソドム「……ふむ」

548: 2016/02/01(月) 22:41:39 ID:FwgLDww6
ロレント「それで、今ですよ。今っ……! ソドムさんと組んでヒールターン……そこから、周りの目はどうなったか……!?」

ソドム「……うん」

ロレント「あの糞野郎っ……! なんて、俺に侮蔑の眼差しを向ける人達が大勢大勢いるんですよ」

ソドム「……それは、不快な物かね?」

ロレント「いえ。今までは誰も、俺に関心を持ってなかった……それが、俺に関心持ってくれるようになったんですよ」

ソドム「……うむ」

ロレント「中には……目を輝かせて、アイツ何しでかすんだろなぁ……なんて、俺の事を見てくれてる人もいますよ」

ソドム「……うんうん」

ロレント「皆が俺に、関心を持ってくれたんですよ。期待してくれてるんですよ。ベガさんじゃない……ファンがっ!」

ソドム「なんだなんだ、どうしたどうした……? 今日の君は、やけに強気だな」ニヤニヤ

ロレント「違うっ……! 話には、続きがあるっ……! 聞いて下さいっ……!」

ソドム「Oh sorry.」

550: 2016/02/01(月) 22:47:18 ID:FwgLDww6
ロレント「俺は、皆の関心を持って貰えるようになりましたよ。でも、本田さんはどうなんだって話ですよ。あの人、お笑いマッチや育成の所行って……やっぱり、あの人の試合の時ね……席立ってる人、いるんですよっ!」

ソドム「……うん」

ロレント「俺と本田さんは、別の道を歩み始めたんすよ。俺は、空手軍団・シャドルーに続く新たな勢力として……スター街道を登り始めたっ……!」

ソドム「……うむ」

ロレント「そして、本田さんは……ベテランとして、若手の育成……そういった前座への道を歩む事になったっ……!」

ソドム「……うん」

ロレント「でも、そんな二人が……今度は敵対し合ってますが……また、一緒にリングに立つ機会が貰えたんですよ……」

ソドム「……うん」

ロレント「……俺」

ソドム「……ん?」

ロレント「二人して、関心持ってもらいたい……あの時は出来なかった……皆に無視されてた……俺と本田さんの試合……皆に見てもらいたいんすよ……目ぇ、輝かせて」

554: 2016/02/01(月) 22:53:24 ID:FwgLDww6
ロレント「……我儘言わせてもらってもいいですか?」

ソドム「どうぞ」

ロレント「この試合はね……自分にとっては、なんかあるんですよ。本田さんが俺と戦う為に、わざわざ空手軍団からヤムチャ引っさげて……乗り込んでくるワケでしょ……?」

ソドム「いい助っ人だよな」

ロレント「……いい試合にしたいです。いい試合に」

ソドム「いい試合と言うのは簡単だ……具体的に言うと……? 試合の中で何を表現したい……? 整理してみよう」

ロレント「え~っ……ん~……本田さん、今までありがとう……そして、さようなら……俺は、この先この道を頑張って歩んでいきます……」

ソドム「……うん」

ロレント「そうだっ! ヤムチャもいるんだっ! だから、本気でトップ戦線に食い込んでいく為には、ヤムチャとも因縁作っていかないといけないっ……!」

ソドム「……それを、試合の中で見せていければいいな」

555: 2016/02/01(月) 22:58:11 ID:FwgLDww6
ロレント「自分で言ったものの……こりゃ、難易度高いんじゃないか……?」

ソドム「チームが解散するには、それなりのケジメつける必要がある……君達はまだ終わってないんだろう……?」

ロレント「……はい」

ソドム「そのケジメをつける為……本田さんは、ここまでまたやって来たんだろう……」

ロレント「……そうですよね」

ソドム「私も、付き合うさ。今の君のタッグパートナーは私だからな。当然の義務だ」

ロレント「……いやぁ、やっぱりベテラン勢の力って凄いわ。俺、やっぱりまだまだだな」

ソドム「……リーダーは君だ」

556: 2016/02/01(月) 23:03:42 ID:FwgLDww6
ガンガン、ガンガン


ロレント「……うおっ! ビックリしたぁ、何だっ!?」ビクッ

ソドム「……誰か来たなぁ」


本田「うぉ~い、ロレント君~! ほんで、ソドムさ~んっ! ちょっと、ええかぁ~?」ガンガン


ソドム「おうおう、噂をすれば本田さんではないか」

ロレント「あ~っ、はいはいはいっ……! 本田さん、ちょっと待って下さいねぇ! あのっ……! ソドムさんっ……!?」

ソドム「……どうした?」

ロレント「さっきの話は……内緒っ……! 内緒でお願いしますねっ……!?」

ソドム「……なんで、内緒にするんだ?」

ロレント「なんか、だって……生意気だと思われるかもしれませんし……その……恥ずかしいじゃないですかっ……!?」

ソドム「……う~ん。わからん事もないな」

ロレント「じゃあ、そういう事でっ……! あっ、本田さん、どうぞどうぞ~!」

558: 2016/02/01(月) 23:09:15 ID:FwgLDww6
本田「なぁ~にをモタモタしとったんや、この野郎っ……! なんか、よからぬ事をしとったんか!? わざわざ、挨拶しに来てやったと言うのにっ!」ガチャッ

ヤムチャ「あっ、ロレントさん。一週間後の試合、よろしくお願いします」ペコッ

ロレント「あっ、ヤムチャさんも……ですか、あ~、これはこれは……」ペコッ

ヤムチャ「……あっ、本当だ。普通の人じゃん」

本田「……だから言うたやろ。ロレント君は普通の子や」

ヤムチャ「それで……え~っと、ソドムさんって人は……何処だ……何処だ何処だ……?」キョロキョロ

ソドム「Hi ! My name is SODOM !」

ヤムチャ「んっ……? あの人がソドムさん……? ソドムさんでいいのかな……?」

本田「ヤムチャ君は、ソドムさんの素顔見た事なかったか……?」

ヤムチャ「へぇ~、ソドムさんの顔って……へぇ~……へぇ~……」マジマジ

ソドム「MEETS MAY CHAT, EAT YOUNG ! (訳:ジロジロ見んじゃねぇ!)」

559: 2016/02/01(月) 23:15:18 ID:FwgLDww6
ヤムチャ「ダ~メだ、プーアル……俺、ロレントさんとはいけそうだけど……あのソドムさんって人は、多分ダメだ……」

プーアル「ちょっとちょっと、ヤムチャ様っ……!」アセアセ

ヤムチャ「だって何言ってるか、わかんないんだもん。今、あの人何て言ったの……? ねぇ、あの人何言ってるの……?」

ソドム「ハハハ、私の名前はソドムです。そう言ったつもりです」

ヤムチャ「んっ……? あれっ……?」

ソドム「そして、次の台詞は……私の素顔をマジマジと眺めている君に対して……『ジロジロ見んじゃねぇ!』と、言ったつもりです」

ヤムチャ「あれ……? あれ……? この人も……普通の人……?」

プーアル「……どうやら、そうみたいですねぇ」

ソドム「リング上では、オリジナルの言語の『ソドム語』というものを話しています。こういったキャラでやらせていただいております」ペコッ

ヤムチャ「はぁ、ソドム語……ですか……」

561: 2016/02/01(月) 23:21:00 ID:FwgLDww6
ロレント「ヤムチャさん、あのねぇ……実は『ソドム語』に関しては、タッグパートナーの俺も全くわかってないんですよ……?」

ヤムチャ「……ええっ!?」

ソドム「それは酷いんじゃないかなぁ、ロレント君……?」

ロレント「いや、だって……何なんですか……? 『ソドム語』って何なんですか……!?」

ヤムチャ「……なんなんだ、このチーム」

ソドム「『ソドム語』とは基本的には、意味のない言葉だ。だけど、怒ってる……とか、喜んでる……などの感情は伝わるだろう……?」

ロレント「……はぁ」

ソドム「口達者な君に合わせる為の……私の苦肉の策なんだよ。私は、君程上手にマイクパフォーマンスは出来ん」

ヤムチャ「えっ……? ソドムさんも、マイクパフォーマンス苦手なんですか」

ソドム「あぁ、私は口下手だ。それに、気が小さい」

577: 2016/02/02(火) 22:04:15 ID:VHsvhmgM
ソドム「人前に出るとアガってしまう所もある。多分、闘争心もないだろう……私はね……」

ヤムチャ「話だけ聞くと、なんだか凄く向いてない……って、気がするんですけど……」

プーアル「……コラ、ヤムチャ様」

ソドム「そう、私は向いていないんだ。だから、マスクを被ってやっているんだな」

ヤムチャ「……マスクって?」

ソドム「ほら、この私の特注のマスク……どうだっ!? んっ……? おっかないだろう……?」ヒョイッ

ヤムチャ「あ~、そうですねぇ……なんか、凄くね……怖いですよ……」

ソドム「このマスクを被ると……私は別の人格になれるんだよ……そう、魔法をかけてある」ニヤニヤ

ヤムチャ「……魔法?」

579: 2016/02/02(火) 22:16:02 ID:VHsvhmgM
ソドム「そう。こんなに怖いマスクを被っている男が……口下手で、アガり症で、気が小さく……闘争心のない男……それじゃあ、いけないだろう……?」

ヤムチャ「まぁ、そうですよねぇ。これだけ怖いマスクなんだったら……」

ソドム「自分とは違う別の自分を作り出す……その為のきっかけさ」

ヤムチャ「ふ~ん……ちょっと俺にはわかんない事かも……」

ソドム「……例えば、女性のメイク。化粧だな」

ヤムチャ「……んっ?」

ソドム「ほら、素敵な男性とデート……そういう時の女性ってメイクが派手だったりしないかな? アレも、だからメイクで気分を変えて……いつもとは違う自分でアプローチ……そういった事なんじゃないかなぁ?」

ヤムチャ「……あ~、あ~。はいはいはい」

ソドム「そんな感じだよ。そんな感じ」

581: 2016/02/02(火) 22:29:59 ID:VHsvhmgM
本田「せやから、ワシのしとる顔のペイントも、そういうワケなんや」

ロレント「……嘘だぁ。本田さんは、素でやってるでしょう」

本田「いや~、やっぱり多少気合い入れる為にはやっとる部分もあるでぇ?」

ロレント「そりゃ、初耳ですけど……」

本田「……ヤムチャ君?」

ヤムチャ「あっ、はい」

本田「ワシはリング上でも、プライベートでも……あんま、変わらん性格でやっとるけど……この二人は、別やないか? その、普段とは違う自分を見せていっとるやろ……?」

ヤムチャ「そうですね。試合の時とのギャップは……多分、一番強いかもしれません。バルログさんよりも、バイソンさんよりも……」

本田「……見習っていくトコ、あるんちゃうか?」

ソドム「確かに、ヤムチャ君は……キャラが立ってない部分もあるのかもしれないな……」

582: 2016/02/02(火) 22:36:40 ID:VHsvhmgM
ヤムチャ「俺もマスク被って『ヤムチャ語』使えばいいのか……? う~ん、違うか……」

プーアル「……多分、違いますね」

ヤムチャ「あっ、じゃあロレントさんって、どうなんですか……?」

ロレント「……あっ、自分?」

ヤムチャ「ロレントさんは、マスクを被ってないけど……こう、今はとは違うキャラでやってるじゃないですか? 何か、コツ……みたいなの……」

ロレント「いや~、自分はね……人様にアドバイス出来る程のもんじゃないですよ……自分だって、模索中の部分はありますし……」

ヤムチャ「え~、でもガンガンやってるじゃないですか……あれ、初めてヒールターンした時……リュウさんもケンさんも驚いてましたよ」

ロレント「……自分の場合は、環境なんですよ。環境」

583: 2016/02/02(火) 22:44:47 ID:VHsvhmgM
ロレント「俺は、ちょっと身体痛めてファイトスタイル変更って事で、ヒールターンする事にはなったんですけど……」

ヤムチャ「はいはい」

ロレント「前より身体が使えないのに前以上の事が、出来るのか……そうなるワケじゃないですか?」

ヤムチャ「……そうですよねぇ」

ロレント「でも、変えたんだったらそれなりの物見せていけないし……残った自分の動く部分は何処なんだって、考えたら……あっ、口は動くぞ。と言うか、俺前ここ使ってなかったなぁ……って、なったワケですね。喋るんだけだったら、別に身体に負担はないわけですしね」

ヤムチャ「……はいはいはいはい」

ロレント「そこからはねぇ……あ~、やるしかないか……はっちゃけるしかないか……そう思ったんですよ」

584: 2016/02/02(火) 22:51:43 ID:VHsvhmgM
プーアル「でも、それで成功してよかったじゃないですか、ロレントさんっ!」

ロレント「いや~、成功してよかったとは思いますが……なぁ~んで、もっと早くに気づかなかったんだろうなって後悔もあったりしますよ」

本田「まぁ、ええやないか。何はともあれ、ロレント君らは今、滅茶苦茶勢いに乗っ取るからな」

ロレント「……はい」

ソドム「そう、我々は今勢いに乗っている……勢いに乗っているんだ……だからだ、ヤムチャ君……?」

ヤムチャ「……んっ?」

ソドム「我々は、今一番大事な時期……なんだよ。空手軍団の君と、我々がぶつかる……これは、大事な一戦になる……わかってもらえるかな……?」

ヤムチャ「そりゃ、勿論ですよ」

ソドム「我々はこの試合で、爪痕を残したい……いや、残さばねばならないっ……!」ギロリ

ヤムチャ「えっ? あっ……は、はい……わかってますって、わかってます……」

ソドム「この試合を盛り上げたいんだよ。だからだ……どうだろう? 一つここは決起会という事で……本日、我々と飲みに行かないかな?」ニコッ

ヤムチャ「……んっ?」

ソドム「そこで、我々の意気込みを聞いてもらいたいんだよ。なっ……?」

586: 2016/02/02(火) 23:06:07 ID:VHsvhmgM
ロレント「えっ……? ソドムさん、俺達の所にヤムチャさんを連れていくんですか? いや、でもそれって……」

ソドム「……いや、今回は我々四人にしないか?」

ロレント「え~っと、四人って言うと……」

本田「……なんや、ワシもか?」

ソドム「そう。本田さんと、ヤムチャ君……そして、ロレント君と、私……どうだろう……?」

プーアル「……ヤムチャ様、どうします?」

ヤムチャ「どうするって言ったって……なぁ……? サガットさんとか……リュウさんとか……」

ソドム「……先約かな?」

ヤムチャ「いや、先約って言うか……なんか、いつもの流れみたいな感じになってて……あの~、ちょっと待っててもらっててもいいですか?」

587: 2016/02/02(火) 23:17:32 ID:VHsvhmgM
ヤムチャ「多分、行く事になると思います。ただ、一応報告だけしておきたいんで」

プーアル「……ソドムさん達と、飲みに行くんですか?」

ヤムチャ「だって、この二人は大事な時期って自分達で言ってるけどさぁ……? そりゃ、俺だってわかるよっ! 俺だって、この二人が今やっていかなきゃいけないってのは、そりゃ俺にだって目に見えてわかるよっ!」

ソドム「わかっていただけたか。ありがたい……」

ヤムチャ「今日は、いいんじゃねぇかな……? 違った人の話を聞いて見る事も……きっと、大事な事だよ。なっ……?」

ソドム「ヤムチャ君の武道家時代の話……なんかも、聞いてみたいしね」

ヤムチャ「あ~、それはなしっ……! それはなしなしっ……!」

ソドム「んっ……? どうしてかな……?」

ヤムチャ「人には、封印しておきたい過去……って、もんがあるんですよ。とりあえず、ちょっとここで待ってて下さい。一回、サガットさん達の所に行ってきますっ! ねっ……!?」

ソドム「……わかった」

590: 2016/02/02(火) 23:22:31 ID:VHsvhmgM
本田「……なんか、食いたいもんあるか?」

ロレント「自分は何でもいいですよ。ちゃんこでも、別にいいし……」

本田「……ほな、ちゃんこにしよか?」

ソドム「拙者、寿司っ! 天プーラっ! 湯豆腐っ! 食ベタイデゴザルっ!」

本田「ソドムさん、それ……確か、前のキャラやったんちゃうか……? ジミーとかとやってた時の」

ソドム「ソウデゴザールっ! じみーサント、多少被ッテル所ガアルデゴザールっ! ダーケド、日本食ハ実際大好キデゴザールっ! チャンコデモ構ワナイデゴザールっ!」

ロレント「本当、この人ね……キャラ多彩だわ……」

594: 2016/02/02(火) 23:29:01 ID:VHsvhmgM
ーーー


さくら「ったぁ……本当にもうベガさんは……」

ユン「お~いっ、さくらさ~んっ……!」

さくら「んっ……? えっ……? あれ、ユン君かっ……!?」

ユン「今、ベガさんに報告してたんだろ? それで……どうなったのっ!? ねぇ、どうなったのっ!?」

ヤン「……お前は、ちっとは待つ事を覚えろ」

さくら「あら、ヤン君まで……」

ユン「ねぇねぇねぇねぇ、どうなるの? どうなるの、ねぇ? ねぇねぇ? 俺達、これから先どうなるの? どうなっていくの? ねぇねぇ? 教えてよ」

さくら「え~っと……あの~、それは……ですねぇ……」

597: 2016/02/02(火) 23:33:26 ID:VHsvhmgM
ユン「あっ、じゃあ、こうしようっ! とりあえず、飲みに行こうよ、今からっ!」

さくら「……えっ?」

ヤン「……俺達の所の飲み会にさくらさん、来てもらうの?」

ユン「違う違う……だから、俺と……ヤンと……さくらさんの三人で……」

さくら「えっ……!? この三人で……!?」

ユン「緊急対策会議だよ、緊急対策会議っ! ユン・ヤンスター計画会議……withさくらさ~んっ!」

さくら「いや~、男二人の中に……自分って……女っすよ……? こ~う、見えても……自分は女なんすよ……?」

ユン「……そんな事言ったってさくらさん、いつもサガットさん達と飲んでるんでしょ?」

さくら「それは……」

ユン「そんな事ばかりしてるから、シャドルーと空手軍団の方ばかり盛り上がって……こっちのタッグ戦線が手付かずなんだよっ!」

600: 2016/02/02(火) 23:38:46 ID:VHsvhmgM
ヤン「えっ……? えっ……? 何がどうなるんだ……? 誰と誰と飲むんだ……? ガイルさん達は、どうするんだっ……!?」

ユン「そんなもん、放っておけっ! 今日はユン・ヤンwithさくらの緊急対策会議だっ!」

さくら「……あぁ、チームに入っちゃってる」

ヤン「放っておけって……お前、ガイルさん達に失礼だろうが……」

ユン「うるせぇ! 最近、飲み会がクソつまんねぇんだっ! クソ、クソ、クソ、クソっ……!」

ヤン「……おいおいおいおい」

ユン「ロレント・ソドム・ロレント・ソドム・フェイロン・ホーク・ロレント・ソドム・ロレント・ソドム……ロレント・ソドム・フェイロン・ホーク・ロレント・ソドム・ヤムチャにロレント・ソドムっ……! 何だ、この会話っ!」

ヤン「……まぁまぁまぁ」

ユン「酒が不味くなるわっ! あ~んな話題の中に、俺達がいようがいまいが、一緒だわっ! 明るい話題が俺は欲しいんだよっ!」

さくら(う~んっ……ストレス溜めてんなぁ……)

602: 2016/02/02(火) 23:42:31 ID:VHsvhmgM
ユン「だから、今日は緊急対策会議をしようっ! この三人で飲み会をしよう。本当、今なんとかしないとピンチな状態なんだから……プロデューサーなんでしょ? あなた、プロデューサーなんでしょ!?」ビシッ

さくら(はぁ……愚痴聞いてあげるか……うまく、前向きに持っていければいいんだけどな……)

ヤン「……相方がすいません、ね」ペコッ

さくら「わかりました。どっちにしろ、ベガさんに報告した結果を……伝えないといけませんし……」

ユン「おっ……! いえーいっ! 明るい未来が来たんじゃないかっ……!?」

ヤン「いやいや、わざわざ付き合わなくてもいいですよ……」

さくら「これから長い付き合いになるかもしれないので……まぁ、親睦会って形ですよ。ただ、30分だけにしてもらってもいいっすか……?」

ユン「なんで、30分なの……?」

さくら「女子部の緊急ミーティングがあるんすよ。そっちの事もあるっすけど……やっぱりこっちの方もありますからね……申し訳ないっす。そもそも、自分が今日早いのはそのミーティングの為だったんっすよ」

ユン「じゃあ、俺もそっちに参加するよっ! それも一緒にやろうよっ!」

ヤン「邪魔になるから、やめとけ……やめとけ……」

さくら「……あ、あはは」

632: 2016/02/03(水) 22:06:47 ID:E4eUPra6
ーーー


ヤムチャ「あっ、サガットさ~んっ! サガットさん、サガットさぁ~んっ!」

サガット「おっ、帰ってきたか。挨拶は終わったかな……?」

ヤムチャ「今、挨拶してちょっと話したんですけど……凄く、ソドムさんが意気込んでたんですよ。今の自分達は大事な時期……なぁ~んて言ってて」

サガット「確かに、大事な時期である。ヤムチャ君も、ソドムさん達に迷惑……」

ヤムチャ「それで、その結果……決起会をしようってなって、一緒に飲みに行かないかって話になったんですよ。四人で」

サガット「おっ……? 四人って言うと……本田さんも入れてか……?」

ヤムチャ「そうそう、本田さんも入れてです」

サガット「あ~、そうか~……ほ~う、そうか~……」

ヤムチャ「俺が迷惑かけて、その大事な時期をぶっ潰すワケにはいかないじゃないですか……? ねっ……?」

サガット「……確かに、その通りだ」

634: 2016/02/03(水) 22:14:51 ID:E4eUPra6
ヤムチャ「だから、今日の飲み会は……ちょっと、キャンセルしてもいいですか? 今日はソドムさん達の所で……勉強してきます」

サガット「構わん構わん。そういう事ならな……行ってこい行ってこい……」

ヤムチャ「個人的に、ソドムさんとロレントさんに聞きたい事というか……アドバイス貰いたい事もあるんですよ」

サガット「……何かあるのか?」

ヤムチャ「ソドムさんと、ロレントさんってね……普段はいい人なんですけど、ほら凄く強烈なキャラでやってるじゃないですか……?」

サガット「……キャラは濃いなぁ~。うんうん、濃い濃い」

ヤムチャ「……俺って、やっぱりキャラ薄いですよね?」

サガット「……んっ?」

635: 2016/02/03(水) 22:25:03 ID:E4eUPra6
ヤムチャ「試合は出来るようになってはきましたが……やっぱり、マイクパフォーマンスが苦手って所は、相変わらずですし……そもそも、どういう風に言っていいかわからないって所もあるんですよ……」

サガット「……う~ん」

ヤムチャ「そのせいかな……? さっきも、NGを出しまくりでしたし……俺、それで本田さんに脅されたんですよ」

サガット「……なんてだ?」

ヤムチャ「このままでは、何処かで止まる事になるかもしれへんでぇ……って」

サガット「ハハハ! 本田さんも言うなぁ」ゲラゲラ

ヤムチャ「笑い事じゃないすよっ! 笑い事じゃ! 俺、ドキっとしたんですからっ!」

サガット「ハハハ、悪い悪い」

637: 2016/02/03(水) 22:35:06 ID:E4eUPra6
ヤムチャ「そういう所含めて、ちょっと今日はソドムさん達と話してみたいかな……って思うんですよ」

サガット「まぁ、そうだな。ソドムさんと、ロレント君にとっては大事な試合だし……今日はそっちに参加した方がいいかもしれない。あそこまで強烈なキャラだったら、案外役に立つ部分もあるかもしれないからなぁ……」

ヤムチャ「……でしょ?」

サガット「まぁ、とりあえず話を聞いてみる事だな。君がキャラを演じる事によって、喋りやすいと言うのなら、それもありだろう」

ヤムチャ「はいっ!」

サガット「しかし、あれだな……ヤムチャ君もか……今日は、皆別行動か……」

ヤムチャ「えっ、皆って……どういう事っすか?」

サガット「今日は、キャミィちゃんとさくらちゃんも不参加だ……女子部だけで、ミーティングがしたいんだってさ」

638: 2016/02/03(水) 22:42:30 ID:E4eUPra6
ヤムチャ「あ~、そうか……だって、メインイベントですもんねぇ」

サガット「この一週間は、踏ん張り所だぞ~。メインイベントは一週間だが、この期間も盛り上げていかないといかないからな」

ヤムチャ「そうですねぇ。さくらちゃん対キャミィさんの試合も、間にありますしね」

サガット「まぁ、こっちはこっち……あっちはあっち……そっちはそっちで、次に向けての準備をしようじゃないか。俺も今日は情けないよ……」

ヤムチャ「……情けないって?」

サガット「リュウは二試合……ケンはメインイベント……ヤムチャ君は、タッグマッチで、リュウを温存する為、一人で頑張ってたよな……? そして、バルログ、バイソン……」

ヤムチャ「俺が一人出突っ張りだったのは、バルログさんとバイソンさんが試合を……」

サガット「……俺は、何もしていない」

ヤムチャ「……えっ?」

639: 2016/02/03(水) 22:50:17 ID:E4eUPra6
プーアル「でも、それはリュウさんとケンさんに、メインイベントをしてもらう為に……」

サガット「そこはわかっている。理解している。ただ、精神的にきた部分もある。皆が今日一日を盛り上げる為にやっているのに、俺だけ呑気に休んでるんだからな」

ヤムチャ「いや~、でも……」

サガット「わかっている。あくまで、シナリオ上での出来事だ。ただ、飲みの席で一つ詫びておこうと思ってな……今日、ソドムさんの方に行くんだろ? なら、ここで謝っておくよ。すまんかったな」

ヤムチャ「……へへ、そこは皆気にしてませんよ。リュウさんも、ケンさんも」

サガット「……あぁ」

ヤムチャ「……明日からは、強~いサガットさん見せて下さい」

サガット「勿論だ」

641: 2016/02/03(水) 22:59:42 ID:E4eUPra6
そして、居酒屋ーー


春麗「最初に、皆にお礼を言うわ。ローズ……かりん……」

ローズ「……うん」

かりん「……えぇ」

春麗「……そして、キャミィ」

キャミィ「……はい」

春麗「私がいない間、本当にありがとう。貴方達は、私がいたよりも女子部を大きなコンテンツにしてくれた……そして、そこに私が戻ってくる事を受け入れてくれた」

ローズ「何、水臭い事言ってるのよ。貴方ありきの女子部でしょう」

かりん「そうですわそうですわ」

春麗「キャミィ……貴方には一番苦労をかけたわね……でも、チャンピオンとしての重圧を受け止め、そして日々戦ってくれたわ……」

キャミィ「……はい」

春麗「貴方は、もう立派なチャンピオン……強くなったわ……」

643: 2016/02/03(水) 23:04:37 ID:E4eUPra6
春麗「それで……ねぇ……? どうなるの……? この子との試合……? ねぇねぇ……?」

ローズ「……あら、本調子戻ってきたかしら?」

かりん「……戻ってきましたわね」

春麗「私、どうなるの……? ベルト、また戻ってくるの……? ねぇねぇ、どっちなの……?」

ローズ「私はキャミィちゃんに、防衛してほしいなぁ。だって、女子部の大黒柱は……ねぇ……?」

かりん「……現状では、間違いなくキャミィですわ」

キャミィ「そんな事ありませんよ」クスクス

春麗「あっ……! その自信に満ち溢れた顔っ……! 生意気っ……! 生意気になったわねぇ、あんたっ……!」

646: 2016/02/03(水) 23:10:40 ID:E4eUPra6
春麗「身から出た錆とは言え……今回ばかりは辛いわねぇ……」

ローズ「そうよ、だいたい貴方を無茶をするから、こうなったのよ!? トップとして有るまじき行為でしょ! これは当然よっ! 当然の行為よっ!」

春麗「本当の本当に……ごめんなさぁ~い……皆も怪我するような事しちゃダメよ……? 色~んな人に迷惑かかっちゃうからね……?」

ローズ「反省しなさいっ! 今回、貴方の我儘は一切通りませんからね。ちゃ~んと言う事聞いてもらいますからね!?」

春麗「あのね……? あのね……? 今、PV作ってくれてるヴァイパー、いるじゃない……?」

ローズ「友人だからって、今回のヤツ……私物化しようとしてるんじゃないでしょうねぇ!?」

春麗「ヴァイパーには、娘さんがいてね……ローレンちゃんって、言うんだけど……凄く可愛い子」

ローズ「……それが、どうしたの?」

春麗「あたしの大~ファン」ニヤニヤ

651: 2016/02/03(水) 23:15:31 ID:E4eUPra6
ローズ「ふ~ん。男の子だったらよかったのにね」

春麗「……張っ倒すわよ」

ローズ「フフ、失礼」

春麗「ほら、ヴァイパーだってさ……PV作って協力してくれてるじゃない? あたしはちょ~っとぐらい、恩返しみたいな事があっても……」

ローズ「うん。春麗……張っ倒すわよ?」

春麗「……ごめんなさぁ~い」シュン

かりん「春麗さん、私が言うのも失礼ですが……そこまで、王者にこだわらなくてもいいとは思いますわ」

春麗「ううん。拘ってはいない……拘ってない……それは、休んでる時に吹っ切った……もう、拘っていないわ」

652: 2016/02/03(水) 23:20:45 ID:E4eUPra6
春麗「私が怪我して立ち止まってる間……皆の事見てたわよ。そしたら皆はどんどん先に進んでいったワケじゃない……? それは、キャミィだけじゃなくて、あんた達もね……?」

ローズ「……そりゃ、勿論よ」

春麗「そこに、あたしが合流……しかも、一番いい位置でね?」

キャミィ「……はい」

春麗「勿論、ケジメだけはしっかりつけさせてもらうわよ。どんな形になろうともね……? それは、受け入れるわよ。チャンピオンに胡座を掻いて、練習を怠ってた自分への報い……これを機に、心を入れ替えたいと思います」

ローズ「言っても、病み上がりなんだから、オーバーワークは勘弁してね」

春麗「……今から、試合結果が気になってしかたないの。形が変わった女子部の中での自分の立ち位置、合流するなら、ちゃんと見つけないとね」

ローズ「……そうね」

春麗「……今日は、そこを含めたミーティングでしょ? さくらは何してるのよ」

653: 2016/02/03(水) 23:25:41 ID:E4eUPra6
かりん「30分程、遅れるそうですわ」

キャミィ「……残業ですか?」

かりん「いや~、なんかユンさんとヤンさんが……どうのこうのって言ってましたわ」

ローズ「あら……? 禁断の恋かしら?」

春麗「え~? ユンと……ヤンと……さくらがっ……!? どっちどっち……? えっ、あたしがいない間、そういう事あったの!?」

かりん「さくらのタイプで言えば……ユンさんかもしれないですわ」

春麗「えっ……? ユンと……? ユンとさくらが……? え~、ユンはないでしょ!?」

ローズ「ユン君、可愛いと思うわよ」

春麗「可愛いとは思うけど、あれはない……あれは絶対にない……あんた、ユンいけるの……?」

ローズ「う~ん……ちょっとからかうぐらいなら、いいかもしれないわね。からかうぐらいよ?」

684: 2016/02/05(金) 22:02:16 ID:/9fci9S.
ーーー


ユン「結局の所、俺はね……ザンギエフさんと……んぐっ、んぐっ……ベガさんが……んぐっ……!」モグモグ

さくら「……うんうん」

ユン「諸悪の根源なんだと、思うんだよね……んぐっ……! だってさぁ、ザンギエフさんとベガさんに気に入られた奴が……プッシュされるワケじゃんっ……! ねっ……!?」モグモグ

ヤン「……食いながら喋るな。意地汚ないぞ」

ユン「あれ……? どうしたの……? さくらさんは食わないの……?」

さくら「あ~、いや……自分は、う~んこの後ねぇ……」

ユン「肉まん……食べなよっ! それ美味しいから」

さくら「あ、ああ……ども……」

685: 2016/02/05(金) 22:12:15 ID:/9fci9S.
ユン「ザンギエフさんは、デカい奴が好き……だからだ……だから、ホークなんだよ……チビの俺達はどうなんだよ。立場ねぇじゃんかよっ!」

さくら「……体格ってのも、一種の才能ですからね」

ユン「ベガさんは、悪い奴が好きなんだろ……? だから、ロレントさんだ。自分好みにロレントさんを、弄ってさ……? なぁ~んだよ、あれ」

さくら「ロレントさんは、ホラ……身体痛めた部分もあったじゃないっすか……」

ユン「結局、世の中ってのはね……実力主義……なんかじゃないワケだ……」

ヤン「……あぁ」

ユン「上司に媚び諂い……尻尾を振る従順な犬から順に、評価されていくんだよっ……! 結局の所はね、上司に気に入られたもん勝ちなんだよっ! おべっか使った奴から上がっていくんだよっ!」

ヤン「……お前、そういうの苦手だもんな」

ユン「レスラーだって、サラリーマンっ……! ちくしょう、やってられっかっ!」

686: 2016/02/05(金) 22:19:02 ID:/9fci9S.
さくら「……う~ん」

ユン「俺達で変えていこうよ、俺達でっ! この三人でっ!」バンバン

ヤン「……あぁ?」

ユン「正しい者が評価され……そして出世していける……実力主義の社会作っていこうではないか、俺達三人でっ!」バンバン

さくら「あはは……やっぱり、自分も入ってるんすね……そこに……」

ユン「当然じゃないですかっ! 貴方、プロデューサーなんでしょ! 貴方はっ!」ビシッ

ヤン「……お前、今日ペース早ぇなぁ~」

ユン「あれ、俺ばっかり飲んでないか……? さくらさんも、飲みなよ飲みなよ……」

さくら「……あははは」

689: 2016/02/05(金) 22:25:45 ID:/9fci9S.
ヤン「あの、本当、こういう奴じゃないんですよ……? こいつ、今ちょっと悩んでるって言いますかねぇ……? ちょっと、それでおかしくなって……」

ユン「だ~れがおかしいってぇ~? お前の危機感のなさがなぁ……」

さくら「はいはい……喧嘩はストーップっ! 喧嘩はストーップっ!」

ヤン「……なっ? 今日はさくらさんもいるんだから」

ユン「チッ……あのさぁ、本当何とかしてよ、さくらさんっ……! 俺達、もうさくらさんに頼るしかないんだよっ! 俺達にはプッシュのチャンスすらないんだよっ!」

さくら「……んあ~、そこはまぁ、プロデューサーっすからね」

ユン「よっ! 美人プロデューサーっ……!」

さくら「……あははは」

690: 2016/02/05(金) 22:30:31 ID:/9fci9S.
さくら「う~ん……そうやって、自分に期待してくれるのはありがたい事っすけど……あまり過度な期待はダメっすよ……?」

ユン「キャミィさんを育てたのは誰だ……? さくらさんじゃないか!? それで、その結果……ホラ、女子部がメインイベントになったんだろ?」

さくら「あのね……」

ユン「それと、同じ事を……俺達でやってくれればいいワケだっ! だいたい、プロデュースをしたいって言い出したのは、さくらさんなんだろっ!? なぁ~んで、今更そんな消極的なんだよっ!」

さくら「あ、ああっ……そうだったそうだった……」

ユン「それで……結局の所、俺達どうなるのよっ!? ベガさんとの話……どうなったのっ!?」

さくら「ん~っとね……あ~、じゃあ、とりあえず話しましょうか……」

ユン「よ~しっ!」

691: 2016/02/05(金) 22:37:04 ID:/9fci9S.
さくら「先ず、ユンさんが色々と言ってくれたじゃないですか? あれがしたい……これがしたいってね……?」

ユン「はいはいはいはいっ! どうどうどうどうっ!? どれか、通ったのっ!?」

さくら「まぁ、結論から言うと……全部ボツ喰らいました……ダメだそうです」

ユン「は~あぁっ!? な、なんだよソレっ……!」

さくら「どうも、ベガさんはそこの所が……ねぇ……?」

ヤン「……残念だったな?」

ユン「もう、ダメだ……なんだか凄くやる気がなくなってきた……もう、ダメだダメだ……おしまいだぁ……」

さくら「待った待った。ストップストップ……」

ユン「……んあぁ?」

692: 2016/02/05(金) 22:43:28 ID:/9fci9S.
さくら「ベガさんは、そう言いました……そう言いましたけどね……? これ、プロデューサーの自分としましてはね……?」

ユン「……んっ?」

さくら「……コレ、やってみてもいいんじゃないか? 面白いんじゃないかな? と、思う部分もあるワケなんですよ」

ヤン「……えっ、本当に?」

ユン「お~っ! 流石、プロデューサーっ! 話がわかるじゃないですかっ!」

さくら「結局の所、ザンギエフさんとベガさんがアレはダメ……コレはダメ……そうやって、皆の可能性を潰していく所に……自分はそもそも疑問を感じてたんすよ。ねっ……?」

ユン「その通り、その通りだっ! 流石、プロデューサーっ……! よっ、一杯注ぎましょうっ!」

さくら「あ~、どもども……だから、自分はユンさんとヤンさんのプロデュースを名乗り出たワケですね」

694: 2016/02/05(金) 22:50:06 ID:/9fci9S.
さくら「問題は、ですよ……プロデューサーと言っても、やっぱり現場監督のベガさんの意見には逆らえない……ベガさんがNOを出したら、意見が止まる……そこなんですよ」

ユン「ワンマンはよくないよな。ワンマンは……」

さくら「とにかくねっ……! 今、二人がやるべき事って……ベガさんをギャフンと言わせる事だと思うんっすよね!?」

ユン「そうだ、その通りだっ! ギャフンと言わせようっ!」

さくら「やっぱり結果を出していけば、ベガさんも二人の事をプッシュせざるを得ないっすよ。自分の意見も、今は通らない状況っすけど……やっぱり、ベガさんが二人の良さに気づけば、通らなかった意見が通るようになる……そういった事になってきますよ! 間にゃ自分が入ってるんすからっ! 文句は言わせませんっ!」

ユン「そうだそうだその通りだその通りっ!」

ヤン「……でもさぁ、さくらさん?」

さくら「んあっ……? は、はい……」

696: 2016/02/05(金) 22:55:41 ID:/9fci9S.
ヤン「結果を出せって言ったって……何処でどうやって……」

ユン「あっ、そっかっ! そうだよな、だってそもそも俺達はメインストーリーから……」

さくら「……大丈夫っ! そこも、計算済みっすっ!」

ヤン「……んっ?」

ユン「……んんっ?」

さくら「ユンさんと、ヤンさんは……ヒールターンしたロレントさん達……これ、まだ試合はしてないっすよねぇ……?」

ヤン「まぁ、まだですね」

ユン「だって、ベガさんが試合組んでくれねぇんだもん……」

さくら「これ、でも逆に言えばね……ロレントさん達を止める、最後の切り札……って、事になりませんかね? 二人は」

ユン「……おっ?」

697: 2016/02/05(金) 23:00:41 ID:/9fci9S.
さくら「ロレントさん達の始まりも、ガラッとイメージチェンジしてガイルさんとナッシュさんからベルト奪った事が始まりでしたよね?」

ユン「うんうんっ!」

さくら「だから、ユンさんとヤンさんも……ガラッとイメージチェンジして、ロレントさんとソドムさんからベルト奪う事……きっとそこが始まりになると思います。自分のイメージはそこっす」

ヤン「でも、現状で俺達がロレントさん達から取るのは……」

ユン「弱気になってんじゃねぇよ、ヤン」

さくら「そうっす。今回は自分のプッシュもありますからね? ロレントさん達にぶつかるまでの間……これ、ユンさんとヤンさんが残した爪痕は、自分が随一にベガさんに報告しますよ。そしたら、ベガさんももう逃げられないでしょう!」

ユン「そうだそうだっ! なんたって、こっちには頼りになる強~いプロデューサーがついたんだからなっ! もう逃げられねぇぞ、ベガァ!」

ヤン「さくらさんの後押しがあるのはわかりましたけど……具体的に俺達は……」

698: 2016/02/05(金) 23:08:01 ID:/9fci9S.
さくら「やっぱり、自分もユンさんとヤンさんに……シャドルー辺りとぶつかって欲しいんすが、そこまで弄る権限は自分にはないわけですよ……」

ユン「シャドルーはアレだからな! ベガさんの秘蔵っ子だからな!」

さくら「だからねぇ……どうっすかねぇ? ユンさんとヤンさんとで……シングル……これくらいなら、多分通ると思うんすよ」

ユン「でも、こいつとやった所で……俺達の格が上がるワケじゃ……」

さくら「急がば回れっすよ……急がば回れっすよ……ユンさん……」

ユン「……ん?」

さくら「ユンさんとヤンさんの二人のシングルマッチ……この結果をベガさんにアピールするんすよ。ほれ、見た事か! ユンさんとヤンさんはここまで盛り上げれるんだぞっ! 自分は声を大にして言いますよ」

ユン「ほ~うほう。なる程ねぇなる程ねぇ……」

さくら「それに、シングルマッチって事は……リングにいるのはユンさんとヤンさんの二人じゃないっすか……? 誰も、邪魔する者がいないって事っすよ!」

ユン「ほ~うっ!」

さくら「二人のやりたいように出来るじゃないっすか! あんまりやりすぎると逆効果っすけど……ほら、二人のやる事、止める人誰もいないワケじゃないっすか?」

700: 2016/02/05(金) 23:15:30 ID:/9fci9S.
さくら「いいっすか……? 話を整理しますよ……? 先ず、自分がユンさんとヤンさんのシングルの機会を作ります。出来そうな事は、これくらいでしょうからね」

ユン「ヤンとシングルだな?」

ヤン「……はいはい」

さくら「そして、そこで二人のカラーチェンジした姿を見せる……でも、やり過ぎは禁物っすよ……?」

ユン「とにかくさ……? ガーンって変わっていけばいいんだろ?」

ヤン「……やり過ぎは、禁物って言われてるだろが」

ユン「大丈夫だって大丈夫大丈夫! 俺が盛り上げてやるからよっ!」

さくら「出来れば、そこで結果を残してもらいたいっす……そうでないと、自分がベガさんと戦う武器がないんすよ。裸一貫で臨むことになるんすよ。それじゃあ、勝てません……」

ユン「でも、俺達がそこで上手くやれば……ベガさんと戦えるようになるんだろっ!?」

さくら「そうっす、そうっす。先ずはソコ……最初の一手はソコっす……本当、微力でね……申し訳ないっす……」

701: 2016/02/05(金) 23:22:04 ID:/9fci9S.
ユン「気にすんなよ、さくらさんっ! 俺は嬉しいよっ!」

さくら「……ん?」

ユン「だって、今まではさ……? 試合やってもさぁ、上は見てるのか見てないのか、全くわかんなかったんだよっ!?」

さくら「……へへへ」

ユン「だけど、こうやって……さくらさんが俺達の試合を見て……それで、その結果をベガさんに報告してくれるんだろ!?」

さくら「……そうっすね」

ユン「やっぱりね……上が見てくれてないと、こっちは面白くないっ! やりがいがないっ!」

さくら(自分がやった事は『ちゃんとユン君達の事を見てるよ』と伝えただけ……)

ユン「俺さぁ、頑張ってさくらさんの武器になってみせるよっ! それで……それで……? じゃあさ、じゃあさ……? 具体的には試合はさぁ……? どういう感じにしていけばいいのかな……? ねぇねぇねぇ……!?」

さくら(でも、やっぱり結果がついて来ないと……こうもなるか……自分が傷ついてる分だけ、他人を攻撃しちゃう……うん、もっと早くに間に入ってあげるべきだったかな?)

716: 2016/02/06(土) 22:01:10 ID:yLQ7FmmQ
ーーー


本田「ガハハハ、よそたろよそたろ」

プーアル「あっ、本田さん……そういう事なら僕が……」

本田「ええねんええねん、プーアル君。ワシがやんねん」

プーアル「で、でも……」

ロレント「プーアルさん、ダメですよ。鍋奉行に逆らうとおっかないですからね」

本田「せや、ワシは鍋奉行や! ガハハハ!」

ヤムチャ「ねぇねぇ、ソドムさんに……ロレントさん……?」

ソドム「……なんだい?」

ロレント「……どうしました? 鍋じゃなかった方じゃよかったですか?」

本田「なんやてっ!?」

ヤムチャ「あぁ、違います違います……鍋は……美味しいですよ……鍋でいいですよ。鍋で」

717: 2016/02/06(土) 22:07:46 ID:yLQ7FmmQ
ヤムチャ「二人も、今日はインタビューみたいなのって、ありました……よね……?」

ロレント「あぁ、はいはい。ありましたよ」

ソドム「……うむ」

ヤムチャ「なんて言ったんですか……? ちょっと、聞かせて下さいよ」

ロレント「え~、ここで……?」

本田「ワシも、聞いてみたいな。気になるわ」

ロレント「いや~、それは……いいんじゃないかぁ~」

ヤムチャ「いいじゃないですか、聞かせて下さいよ~」ニヤニヤ

ロレント「どうせ完成したら見れるじゃないですか……今、俺スイッチ切ってるんですよ」

ソドム「ちなみに、私は座っていただけだ」

718: 2016/02/06(土) 22:14:45 ID:yLQ7FmmQ
ヤムチャ「いいじゃないですか、いいじゃないですか」ニヤニヤ

ロレント「も~う、しつこいなぁ。そういうヤムチャさんと、本田さんこそ……なんて言ったんですよ?」

本田「ワシ、なんて言ったかなぁ……? う~ん、確か悪の道の走っとるお前らに、ワシの正義の鉄槌をお見舞いしたるっ……! そんな感じやったんちゃうかなぁ……?」

ロレント「……本田さんらしいですわ」ニヤニヤ

本田「……せやろ?」ニヤニヤ

ロレント「じゃあ、ヤムチャさんの方は……?」

ヤムチャ「俺はね、実は何も言えなかったんですよ……本当、皆さんで盛り上げようとしてる中……ごめんなさいね……」

ロレント「あ~、そうなんすか。う~ん、まぁでもヤムチャさんはね……あ~んまり俺達みたいにベラベラ喋るってタイプでもないから……」

本田「……ロレント君、半端なフォローはやめときや」

ロレント「あっ、はい……すいませんね……」

ヤムチャ「いや、わかってます。そこはね……いつも、サガットさん達と俺飲んでるんですけど、毎回議題には上がりますからね。でも、なぁ~んか出来ないんすよ……」

719: 2016/02/06(土) 22:24:00 ID:yLQ7FmmQ
ヤムチャ「だから、俺もロレントさんとソドムさんみたいな、リング上ではこういう人っ……! みたいな、キャラを作っていった方がいいのかな、なんて思いましてね……ほら、それだったらこの試合も盛り上げるんじゃないですかね?」

ソドム「フハハ、ちょっと迷走してるかもしれないな」

ヤムチャ「……んっ?」

ソドム「私は以前、別の団体にいたんだが……そこで、色々とキャラを変えてやってたよ……まぁ、どれも失敗したがな……」

ヤムチャ「へぇ~、どんなキャラでやってたんですか……?」

ソドム「貴族キャラもしたなぁ……宣教師というのもあった……あ~、あ~、歯科医……ってのもあったな?」

ヤムチャ「へぇ~、色々やってるんですねぇ……」

ソドム「ただ、どれもブレイクはしなかったぞ……? 私の黒歴史だ」

本田「あ~、あの貴族キャラは覚えとるわっ! あのクラシックの曲流して、入場するヤツやろ!?」

ロレント「えっ、入場曲でクラシックっ!?」

ソドム「ハハハ、どうかしてた」

720: 2016/02/06(土) 22:38:06 ID:yLQ7FmmQ
ソドム「結局、キャラってのは、何処かに自分自身を投影しないと出来っこないんだよ。だって、私は貴族ではない……宣教師でもない……歯科医でもないんだから。そんなのわかるはずないじゃないか」

ヤムチャ「はぁ……」

ソドム「貴族のフリしたソドム……宣教師のフリをしたソドム……歯科医のフリをしたソドム……全部、一緒だよ」

プーアル「でも、今のソドムさんのキャラは……成功ですよね? ソドム語を話す、言い方は悪いですけど……可笑しな人ってのは……」

ソドム「そこは自分を投影してるワケだよ。マイクが出来ないんだったら……マイクが出来ないキャラでいこうじゃないかよ、とね」

ヤムチャ「……ほうほう」

ソドム「それで、そこに一つ前のキャラの要素をちょこちょこっと足していってね……今キャラの前は、私ゴザルゴザルって言って将軍キャラやってたから」

本田「……前から言おう思とったけど、あの将軍キャラ、なんか違ったで? なんか、独自の解釈しとったで? まぁ、ウケとったからええけどな」

ソドム「……TVドラマで見た時はあんな感じでしたよ?」

721: 2016/02/06(土) 22:49:56 ID:yLQ7FmmQ
ソドム「そもそも、ヤムチャ君はもうキャラがとっくにあるじゃないか」

ヤムチャ「……えっ?」

ソドム「『空手軍団三番弟子』……それがキャラだよ……」

ヤムチャ「いや、それはわかってますけど……」

ソドム「だから……だから……そこに、そこに……ヤムチャ君自身を投影していくワケだ……」

ヤムチャ「えっ……? えっ……? んっ、ちょっとわかんなくなってきたぞ……」

ソドム「じゃあ、先ず空手軍団とは何か……から考えていこう……そこね、そこね……」

ヤムチャ「えっ、空手軍団ってのは……だから、リュウさんとケンさんと、俺の……」

ソドム「そういう事ではない……このストリートプロレスにとってのだ……」

ヤムチャ「え~っと、それは……」

722: 2016/02/06(土) 23:08:10 ID:yLQ7FmmQ
ヤムチャ「正義のヒーロー……とか、そういう事でいいですか?」

ソドム「そう、正解だ。空手軍団は正義のヒーローだ。そして、シャドルーも私達も……これ、完全に悪だよ。わかりやす~い、悪じゃないか……ねっ……?」

ヤムチャ「……はい」

ソドム「空手軍団が戦うという事は……これ、ストリートプロレスを守るという言う事だ……」

ヤムチャ「……そうですね」

ソドム「それじゃあ、そこに……自分を投影してみようよ」

ヤムチャ「……えっ?」

ソドム「一回ぐらいないかなぁ……? こう、何かを守る為に戦う……って、事。そういう経験ない……? 一回ぐらいない……?」

723: 2016/02/06(土) 23:16:59 ID:yLQ7FmmQ
ソドム「別にそれは、手を出す手を出さないの話じゃなくてもさ、口喧嘩でもいいよ。家族の為にだとか……友達の為にだとか……彼女の為でもいいよ」

ヤムチャ「……」

ソドム「そういう誰かを守る戦い……一回ぐらいあるでしょ……? 男だったら、一回とは言わず、何回もあるんじゃないかな……?」

ヤムチャ「……ありますね」

ソドム「そういう時ってさ……? やっぱり、自分の中で『あっ、俺今漢の中の漢してるぞっ!』なぁ~んて、自分に酔っちゃう部分もあるでしょ?」ニヤニヤ

ヤムチャ「ナハハ、ありますあります。それで、後になって……身の程知るべきだったなぁ~って、後悔するんですよ」

ソドム「自分でありつつ……別の自分である……キャラを強くしていきたいってのなら、私はそこを押していった方がいいと思うなぁ。それとも……歯科医する……? あげるよ?」

ヤムチャ「いや~、歯科医はいらないっす……ストリートプロレスの為に戦う男、ヤムチャ……そっちの方が、いいっすね」

724: 2016/02/06(土) 23:25:13 ID:yLQ7FmmQ
ヤムチャ「あっ、それじゃあ……ロレントさんにも、一つ聞いてもいいですか……?」

ロレント「……んっ?」

ヤムチャ「ロレントさんも、凄く悪~いキャラでやってるでじゃないですか……?」

ロレント「まぁ、そうですね」

ヤムチャ「やっぱり、それも自分自身を投影してたりするもんなんですか……?」

ロレント「う~ん……どうなんだろうなぁ……?」

本田「なんや、お前……? やっぱり、そういう部分もあんのか……? アレか、キレたらアカンタイプか……?」

ロレント「いや~、自分はただただ必氏でしたからねぇ……自分の場合は、う~ん、なんだろうなぁ……いや~、わかりませんね」

725: 2016/02/06(土) 23:30:31 ID:yLQ7FmmQ
ロレント「そんな事より、試合の話しません……? 試合に向けての話」

ヤムチャ「あ~、そうでしたね……俺がアドバイス貰ってちゃ……ねぇ……!?」

ロレント「そうですよ、ヤムチャさん。俺達よりいい位置でやってる貴方が……俺達にアドバイス求めてちゃ……コレ、ダメでしょ!?」

ヤムチャ「いや~、まだまだ勉強中でもんで」

ロレント「もう、鳴り物入り扱いで優遇はしてやりませんからね? タッグ組と初絡みなんだろうが……それなりのものはこっちだって要求させて貰いますよ?」

ヤムチャ「はい、勿論っ……! 応えてみせます」

ロレント「俺達だけじゃないですからね!? ガイルさんに、ナッシュさん……ユンとヤンに、フェイロンとホーク……俺達の絡み、皆厳しい目で見てるんですからね?」

ヤムチャ「うわ~、あ~、そうかそうか……あ~、でもそうなりますよねぇ……」

ソドム「彼らを黙らせるような素晴らしい試合……期待してるぞ。それが我々の力にもなる」

ヤムチャ「そっか……そうだよなぁ、今回の試合……その辺りの人にも見られるのか~」

743: 2016/02/07(日) 22:01:19 ID:ImfkI96k
本田「まぁ~、皆が気合が入るのはわかる。ロレント君とソドムはんは勿論の事……ワシかて、気合入っとる。勿論、ヤムチャ君にも同じだけのモチベーションで挑んでもらうで……?」

ヤムチャ「はい、勿論っす」

本田「ただや……ただ、ただ……」

ヤムチャ「……んっ?」

本田「一週間後の主役は誰か……改めて考えようやないか……? 主役は誰や……? ワシらか……? ちゃうやろ」

ロレント「それは、春麗さんですね……」

ソドム「メインは彼女達ですからね」

本田「せや、主役は春麗や。メインイベントは、春麗やねんからな」

744: 2016/02/07(日) 22:10:59 ID:ImfkI96k
本田「あまり、ワシらがここでガンと気合い入れると、春麗達は……やりにくくなるんとちゃうかな……?」

ロレント「そうですよね……結局の所は女子選手ですし……よくメインイベント、オッケー出ましたね」

ソドム「キャミィさん……でしたよね……? 私、いい選手にはなってきたとは思いますよ」

本田「そりゃ、ええ選手やけど……結局の所は、一見さんのファンなんかもおんねんで? それがどう見るかやないか……?」

ソドム「……そうですよねぇ」

ヤムチャ「俺から見たら、皆凄いとは思いますけどね……」

本田「せやけど、ワシらみたいなデッカいゴッツい奴らの後にやる事になるねんで? そら、一般の女性と比較したらめちゃめちゃ凄いわ。せやけど、比較対象は一般ではない男のワシらやねんで……?」

ソドム「……どうしても、見劣りする部分は出てきますよね」

ロレント「その辺りが……難しい所ですよね……」

745: 2016/02/07(日) 22:20:11 ID:ImfkI96k
ヤムチャ「あ~、でも今日はね、皆で集まってミーティングしてるみたいですよ?」

本田「まぁ、そうなるわな……女子部も大変やわ」

ロレント「シャドルーさんの、勧誘と言いますか……それも拒否した事で終わりましたし、これから女子部は女子部だけでやっていくんでしょうかね……?」

本田「そりゃ、さくらはんがどう考えるやろかやろうなぁ。案外、今のお前らの所に一人ぐらい女子選手入るってのもええんちゃうか?」

ロレント「……俺達の所に?」

本田「せや。どうや?」

ロレント「悪かぁない話かもしれませんね」ニヤニヤ

本田「せやろ? それか……シャドルーがアカンかったら、逆に今度は空手軍団に加入とかな!? どや!?」

ヤムチャ「うんっ! いいかも、しれませんね!」ニヤニヤ

プーアル「……ヤムチャ様?」

本田「やっぱり、女子だけっでやるってのは難しいやろ。遠慮なんかせぇへんでガンガンワシらを使ていけばええねんと……ワシは思うでぇ?」

ソドム「混合にしたら、混合にしたで……また問題も生まれてくるかもしれませんよ~?」

本田「う~ん……せやなぁ……」

746: 2016/02/07(日) 22:25:48 ID:ImfkI96k
ーーー


ローズ「私、そもそもザンギエフさんの何処がいいのかわからない」

春麗「そうよねぇ!? レスラーとして、いくらよくても……アレ、男としてはないわ……絶対に、ないない」

ローズ「髪型……何、アレ……?」

春麗「髭も汚いし……」

ローズ「自慢の筋肉すぐ見せたがるのよ。何かあったら、あの人すぐ脱ぐのよ」

春麗「絶対、変質者よ。よくもまぁ、自分の身体を合法的に見せつけれる場所、見つけた事よね」

ローズ「男の趣味ってわからないわよねぇ~!? 皆、アレに憧れるの? アレになりたいの!?」


さくら「あ~っ……! すいませんっ……! 遅くなりましたっ……! 遅くなって、本当に申し訳ないっすっ!」

747: 2016/02/07(日) 22:34:01 ID:ImfkI96k
ローズ「……遅~い!」

春麗「あんたが、皆を呼び寄せたんでしょ……? ちょっと、ちょっと……何分遅刻……?」

かりん「40分……って、所ですわ……」

キャミィ「さくらさん、遅かったですね。お疲れ様です」

さくら「本当……呼び出したのは、自分なのに……本当、申し訳ないっ……! 申し訳ないっす。こっちも、色々とあったんですよ……」ペコッ

ローズ「ユン君とヤン君と……なぁ~に、してたのかな……?」ニヤニヤ

春麗「……あんたも抜け目ないわねぇ」ニヤニヤ

さくら「……んあっ?」

749: 2016/02/07(日) 22:41:24 ID:ImfkI96k
春麗「結局の所……どっち狙ってるの……? ユン……? それとも、ヤン……?」

さくら「……はぁ!?」

ローズ「女磨きも悪くないけど……同じ団体なのよ……? ちゃ~んと、後の事考えた方がいいわよ……?」

さくら「んんっ……? なんだなんだ……? この感じは……なんだなんだ……?」

かりん「さくら……さっきまで、ユンさんとヤンさんと一緒にいたんでしょ?」

さくら「……いや~、疲れましたよ。やっと終わりました」

キャミィ「その結果、さくらさんが、ユンさんとヤンさんといい関係になっているんじゃないか、という話になって……」

さくら「……はぁ!?」

かりん「ずっと私達、先輩方のガールズトークに付き合わされていましたのですわ」

751: 2016/02/07(日) 22:53:01 ID:ImfkI96k
春麗「どっちなの、どっちなの? ユン……? ヤン……?」

ローズ「私、さくらちゃんにはもうちょっと大人の人の方がいいと思うけどなぁ」

さくら「あ~、あ~……それで……それで……あ~、なるほどなるほど……」

春麗「ユンなの……? ヤンなの……?」

ローズ「でも、好きになったら人が一番なんじゃない? 大丈夫よ。お姉さんは、応援してあげるから」

さくら「う~ん……春麗さん……ローズさん……」

春麗「どっちなの?」

ローズ「ファイト」

さくら「や~かましいっ! な~んで、そういう話になってるんすかっ! 関係ないっ……! 二人とは、な~んのな~んの関係もないっす。仕事っすよっ! ただの、し~ご~とっ! そういう弄り方したら……こっちは本気でキレるっすよっ! もうっ!」

753: 2016/02/07(日) 23:01:39 ID:ImfkI96k
春麗「ちょ~っと、ちょっとちょっと……」アセアセ

ローズ「な、何……? どうしたの……?」アセアセ

かりん「……どうやら、色々とあったようですわね」

さくら「ユンさんと、ヤンさんの話はおしまい……ここでは、おしまい……楽しい話をしましょう……楽しい話を……久々の女子部勢揃いなんっすから……ねっ……!?」

春麗「まぁ、そういう事なら……深くは聞かないでおいてあげるわ……あんたが遅かったから先に始めちゃってるけどさぁ……」

ローズ「そうね。全員集合した事だし……ここは、改めて……」

キャミィ「さくらさん、ビールでいいですか?」

さくら「本当、遅くなって申し訳ないっすね……この飲み会は……この飲み会は、楽しい飲み会にしましょう。是非是方楽しい飲み会にしましょう……」

754: 2016/02/07(日) 23:10:18 ID:ImfkI96k
かりん「それでは、さくら……乾杯の音頭を……」

さくら「はい、皆様グラスを片手に……怪我で離脱していた春麗さん……また、こうしてこの場に戻って来て下さいました……」

春麗「……遅くなったわね」

さくら「再び、女子部が全員揃いました……そして、一週間後にはメインイベントが控えております……」

ローズ「……うん」

さくら「ようやく手にしたメインイベントです。女子部一丸となって、この試合……盛り上げていきましょうっ!」

かりん「……ええ」

さくら「メインイベント……再び、一つになっていきましょうっ! それでは、成功を祈願してっ……!」

キャミィ「はい」

さくら「乾~杯っ!」

755: 2016/02/07(日) 23:20:59 ID:ImfkI96k
春麗「本当、どうなるかと思ったけど……皆がいてくれたから……」

さくら「え~、しかしながらっ……!」

ローズ「あれ……? まだ、続くの~?」

さくら「あ~、飲んでで構いませんよ? 音頭は続けますが……飲みながら、聞いて下さい」

かりん「……何かしら?」

さくら「え~、今回の春麗さんの怪我に関しては……原因は、試合中に無茶をした春麗さん自身にあります。完全に自己責任であります。完全な自己責任っ!」

春麗「わかってるわよ……反省してるってば……」

さくら「その結果、女子部の人数が減るだけではなく……ベルトの移動まで、行われる事となってしまいました」

ローズ「本当……キャミィちゃん、大変だったわよねぇ……?」

キャミィ「でも、いい経験になりました」

756: 2016/02/07(日) 23:26:59 ID:ImfkI96k
さくら「春麗さんは、自分自身の行いによって……女子部に多大な多大な迷惑を掛けましたっ!」

春麗「……ごめんなさい」

さくら「そこで、どうでしょう……!? 一週間後の春麗さんの復帰戦……そこで、迷惑を掛けた事への責任を取ってもらうというのは、どうでしょうっ!?」

かりん「……責任って?」

さくら「一週間後のメインイベント……そこで、春麗さんへのお仕置きマッチを行いたいと思いますっ!」

春麗「えっ……? 何それ……お仕置きって、何……? あたしを温かく迎えてくれるんじゃないの……? だって、復帰戦なのよ……?」

758: 2016/02/07(日) 23:33:36 ID:ImfkI96k
さくら「怪我をしたのは自己責任。自分自身で勝手に怪我をして……そして、離脱……その後、復帰……それで、こっちに温かく迎え入れろと……? んあ~?」

春麗「それは、本当に悪いと思ってるから……」アセアセ

さくら「無茶して、怪我して、戻ってきて……また同じようにのうのうとするっ……! こ~んな事をされてちゃねぇ……!? 他の者への示しがつかないでしょうがっ!? わかってるんすかっ!?」

春麗「ごめん……これからは、本当に心を入れ替えて……」

さくら「ダメっす。今回ばかりはこっちも許しませんよ……自分も頭を悩ませましたし……何より、後輩のキャミィさんに、どれだけ迷惑を掛けたと思ってるんっすかっ!?」

春麗「……ごめんってば」

さくら「復帰戦で春麗さんへのお仕置きマッチを行います。これはもう、ベガさんと話はつけてあります。春麗さんが離脱してる間に、もう女子部は形を変えたんです」

春麗「……」

さくら「再び、この女子部の輪の中に入りたいのなら……この条件だけは受けてもらいます。申し訳ありませんが……ケジメだけはつけてもらいますよ!?」ギロリ

ローズ「……さくらちゃん」

さくら「では、お仕置き試合の内容を発表します」

760: 2016/02/07(日) 23:41:28 ID:ImfkI96k
そしてーー


ヤムチャ「まぁ、いつもはサガットさん達と飲んでたけど……たまには、こういう事もいいな」

プーアル「そうですね。ロレントさんとソドムさんと、ちょっと仲良くなれましたね」

ヤムチャ「あの人達もいい人ではあるんだけど……やっぱり、リングの中ではストリートプロレスにやってきた、悪い奴……って、事なんだよ」

プーアル「そうですね」

ヤムチャ「そして、俺は……正義の味方……あのな、プーアル……? わかったよ、俺」

プーアル「わかったって……何がですか……?」

ヤムチャ「俺、ちょっと責任感がなかったのかもしれない」

プーアル「……そんな事は」

ヤムチャ「いや、ちゃんとはしてるんだよ……自分で言うのも変な話だけど、俺真摯に取り組んでるよ」

761: 2016/02/07(日) 23:47:11 ID:ImfkI96k
ヤムチャ「でも、俺の今の状態ってザンギエフさんかな……? ベガさんかな……? その人にさ……貴方はバイソンさんと戦いなさい……ロレントさんと戦いなさい……って言われてさ」

プーアル「……はい」

ヤムチャ「そこに、俺が……はい、わかりました。戦います。って言ってるだけじゃん? 勿論、試合を盛り上げる為には頑張るんだけどね?」

プーアル「そうですね」

ヤムチャ「……だから、何も出てこないんだよ。ただ、言われた事をしてるだけだから。『試合頑張りますね』ぐらいしか言えないんだ」

プーアル「……そうかもしれませんね」

ヤムチャ「もうちょっと、正義のヒーローとしての自覚を持とうと思うよ。昔はそういう事もやってたしな。結果は出てないけど……」

プーアル「それでも、戦いに向かうヤムチャ様の背中は大きかったですよ」

ヤムチャ「俺はロレントさんも、ソドムさんも、サガットさんも……何処かで、武道家と思ってる節がある」

プーアル「……はい」

ヤムチャ「リングの上だけでも、ちゃ~んと悪い人って見ないとな……ロレントさんと、ソドムさんとは仲良くやっていくつもりだけど……次の試合には、それは持ち込まねぇ……憎み合って……歪み合ってみせるっ……! だって、空手軍団とあの人達はそういう関係なんだから」

プーアル「僕は、ヤムチャ様が優しい人って事は知ってますよ。優しいヤムチャ様に……そういう事、出来ますかね?」

ヤムチャ「そうしないと、悪い事になるんだよ……あの人達に……」

762: 2016/02/07(日) 23:51:07 ID:ImfkI96k
ヤムチャ「一週間後のロレントさんとソドムさん……本田さんと二人で組んで、ギッタンギッタンにしてやるよ……へへへ……」

プーアル「でも、ヤムチャ様……? 本田さんも、言ってましたけど……一週間後のメインイベントは、春麗さん達ですよ?」

ヤムチャ「あぁ、そうだな……まぁ、さくらちゃん達もミーティングしてる事だし……上手くいくだろ、きっと」

プーアル「ヤムチャ様、一週間後は『プロレス団体で女子選手がメインだぞ!』ですよ? わかりましたかっ!?」

ヤムチャ「勿論、勿論……わかってるわかってる……まぁ、でも一週間後の事ばかり考えてるけど、それまでにも試合はあるからな……」

プーアル「勿論、引き続き頑張っていきましょう」

ヤムチャ「ところでプーアル……本田さんの言ってた、ホラ……? 女子選手がシャドルー以外とも、こ~う接していく機会……」

プーアル「……はぁ」

ヤムチャ「お前はさぁ……? なぁ……? あると思う……? なぁなぁ……? 俺は、結構あると思うんだよっ!」

プーアル「……知りません」

ヤムチャ「おい、どうしたプーアルっ! 何だか、素っ気なくないか? 俺はあるかないかを聞いてるんだぞ? 何故、答えない!? プーアル、お前は何故答えない!?」

プーアル「……知りません」

ヤムチャ「いや、『ある』か『ない』かを聞いてるわけでね……? 『知りません』は違うだろ……? どっちだ? どっちだと思うっ!?」

プーアル「……知りません」

764: 2016/02/07(日) 23:52:19 ID:ImfkI96k
ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!」

ーー完

768: 2016/02/07(日) 23:57:49 ID:ImfkI96k
一週間後にまた再開したいと思います
多分、短編も立てます

今回、非常にオフパートが少なかったけどねぇ、ちょっと書きたいオフパートするにはまだ早いかな、と
今回はこんな感じです。ひょっとしたらオフパートオンリーの話書く事になるのかもしれない
ただ、そこまで進んでないのです




次回に続く:ヴァイパー「春麗! PVの第三弾が完成したわよ!」


 

引用: ヤムチャ「プーアル! プロレス団体を盛り上げていくぞ!!」