498: 2016/05/31(火) 22:01:19 ID:VMkUaW9g


ヤムチャ「プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」シリーズです
シリーズ一覧はコチラからどうぞ



前回:ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!」【前編】


最初:ヤムチャ「プーアル! プロレス団体から俺にオファーが来たぞ!」





コーディ「ジェシカ、来たんだ……」

ジェシカ「うん。頑張ってね」ニコッ

ひなた「へぇ~、近くで見ると結構結構……へぇ~……」

ガイル「おいコーディ、何やってんだ。とっととリングに……んっ、知り合いか……?」

コーディ「あっ、いや……そ、それじゃあっ……!」

ジェシカ「うん。頑張って」


実況「観客達と手を合わせながら、ぐるっと一周して、今ガイル選手とコーディ選手がエプロンサイドへと上がります。さぁ、こちらも先程のようなド派手なリングインを見せてくれるのでしょうか?」
DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件 (ジャンプコミックスDIGITAL)

499: 2016/05/31(火) 22:08:52 ID:VMkUaW9g
ガイル「……よし、いくぜっ!」ガシッ


オー ! オーオー !

実況「どうやらこちらはコーナーポストのようです。エプロンサイドから、コーナーポストへと昇った」


ガイル「さぁさぁ、祭りだ祭りだっ! 盛り上がっていこうぜっ! おらおらおらっ!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「大きく大きく手を打ち鳴らし、盛り上がっていくガイル選手です」

さくら「そうですね! 盛り上がっていきましょうっ!」


ガイル「……よぉ~し」ストン


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「そしてコーナーポストから飛び降り……さぁ、ガイル選手今、リングインいたしました。そして、コーディ選手も今、リングインです」

500: 2016/05/31(火) 22:20:44 ID:VMkUaW9g
レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )


ガイル「はは、可愛いファンがいるじゃねぇか。お前もすみに置けねぇな……」ガシッ

コーディ「んっ……ま、まぁ……」


実況「観客達もガイル選手の名を呼びながら、リズムに合わせて手を打ち鳴らしています」


レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「おぉ~い、俺だけじゃねぇぞっ……! こいつもだ……こいつの名前も呼んでやってくれよっ……! コーディって言うんだよっ!」チョイ


レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「おっと、なんだこれは。コーディ選手と肩を組んだガイル選手が、コーディ選手を指差すと……リズムはそのまま、ガイルの名前がコーディへと変化しました」

さくら「自分だけではなく、こっちの選手もちゃんと応援して下さいって言ってるわけですね。それに、応えてくれるメトロシティの皆さんも素晴らしいですけどね」

実況「……ほ~う、これは面白いですねぇ」

さくら(う~ん……やっぱり、ガイルさんはこういう細かい所がしっかしてるな……う~ん、ヤムチャさん……)

501: 2016/05/31(火) 22:29:18 ID:VMkUaW9g
ひなた「れっつごー、こーでぃ!」

ジェシカ「ふふ」パンパンパパパン

ひなた「れっつごー、こーでぃ!」

ジェシカ「こーでぃ、ふぁいとー」パンパンパパパン

ひなた「へへ……これ、面白いですねぇ?」

ジェシカ「いつもここの人達、こうやって騒いでるの。もう、毎日うるさくって……」クスクス


ヤムチャ「ね、ねぇ……ガイ君……ガイ君、この手拍子の奴って……まだ、名前呼ばれてないよねぇ……?」ボソッ

ガイ「……俺は呼ばれてないです」ボソッ

ヤムチャ(え~っと……これは、どうなのっ……!? やっぱり、皆の名前が均等に呼ばれる……そういう感じにしておいた方がいいはずだよな……うん、多分そっちの方がいいと思う……)

502: 2016/05/31(火) 22:36:50 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ(待てよ待てよ……俺は後輩……だけど、年上……そして、ガイ君よりも強い……という事は、ガイルさんみたいに……そうそう、ガイルさんみたいに……)

レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ(う~ん……とりあえず、見よう見まねで頑張ってみようっ! やるっきゃないっ……!)


さくら(……まっ、仕方ないか)


ヤムチャ「ガイ君、そのまま……そのままでいてねっ!」

ガイ「……んっ?」

ヤムチャ「おいおいおいおい……皆、皆っ……! こっちにもいるぞっ……! 名前、呼び忘れてないかなっ!?」


実況「……おっと?」

さくら(……おっ!?)

503: 2016/05/31(火) 22:44:28 ID:VMkUaW9g
レッツゴー

ヤムチャ「ガーイっ!」ビシッ

(パン、パン、パパパン ! )


実況「ここで、ヤムチャ選手が隣に立っているガイ選手を、リズムに合わせて強く指差しました」

さくら(いいじゃんいいじゃん。そうそうそうそうっ……!)


レッツゴー

ヤムチャ「ガーイっ!」ビシッ

(パン、パン、パパパン ! )


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「すると……! おぉ~っ! リズムはそのまま……先程まではコーディ選手の名前呼んでいた観客達が、今度はガイ選手の名前も呼び始めますっ!」

504: 2016/05/31(火) 22:50:43 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「そうそうそうそうっ……! よしよしよしよしっ……!」パンパン

レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「ありがとうございますっ! やってやりますよっ……!」ググッ


実況「いや~、これは……面白いですねぇ!」

さくら(ガイ君もいいよっ……!)

実況「ガイ選手も、ガッツポーズでコールに応える姿を見せています」

さくら「やっぱり、ここの人達は自分が主役じゃないと気がすまない……って、人達ですからねぇ」

実況「……はいはいはい」

さくら「こういった声援でも、全部自分の物にしたい。相手に取られるのは気に食わないっ……! な~んて、方々なんですよ」

実況「ほうほう、そういう事なのですか」

505: 2016/05/31(火) 23:00:46 ID:VMkUaW9g
ガイル「……おいおい、ふざけてんじゃねぇぞ、オラ!」

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「コーディの名前が呼ばれてんだろがっ……! 余計な事してんじゃねぇよ、この野郎っ……!」ズガズガ


オー ? オーオー ?

実況「おっと、しかしここでガイル選手が険しい表情をしながら、ヤムチャ選手の方へと向かっていく……のか……?」

さくら「自分達のチームへ来ている声援が相手チームにいっちゃったら……まぁ、面白くありませんからね。怒っちゃったのかな?」


ガイル「勝手な事してんじゃねぇぞ、オラ……頃すぞ、てめぇ……あぁっ……!?」ギロリ

ヤムチャ(怒ってる……怒ってるけど……俺は、多分間違ってない……と、思う。それに……)

ガイル「大人しく待てねぇのか、おめぇはよぉ……? ああっ、聞いてんのかオイっ!」

ヤムチャ(目は怒ってない。大丈夫だ……だから……)

506: 2016/05/31(火) 23:09:10 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「……うるせぇ、突っかかってくるんじゃねぇよ」ドンッ

ガイル「……うおっと」ヨロッ


オー ! オーオー !

実況「おっ……? しかし、ここはヤムチャ選手がガイル選手の胸を強く押していきます」

さくら「あらら」


ヤムチャ「俺、口喧嘩は苦手なんだよ。文句があるなら……試合で決着つけましょうよ……? ねっ……?」ググッ

ダルシム「その通りだ。わざわざリングを用意したんだ。試合で決着つければいい」


オー ! イイゾー ! ヤレヤレー !

実況「ヤムチャ選手は大きく大きく手を開いて、少しばかり挑発的な態度をとっていきます」

さくら「こんな人達なんですよ」

507: 2016/05/31(火) 23:15:18 ID:VMkUaW9g
ガイル「へぇ~、そういう態度取るってのかい。だったら……オイっ、コーディ引っ込んでなっ!」

コーディ「はい!」

ガイル「いいじゃんいいじゃん、面白ぇじゃん……試合で決着つけてやるよよ……先発は俺がいってやる……」


オー ! オーオー !

実況「ここでガイル選手がコーナー付近を指差すと、それに合わせてコーディ選手がロープを潜りエプロンサイドへと動きます」

さくら「と言う事は、ガイル選手が先発で出てくるワケですね」


ヤムチャ「……こっちは俺がいくよ。ガイ君、下がってて」

ガイ「了解です」


オー ! オーオー !

実況「同じく、ヤムチャ選手もコーナーを指差し……するとガイ選手がロープを潜りエプロンサイドへと移動します」

さくら「こっちはヤムチャ選手が先発……ヤムチャ対ガイル選手からのスタートになりますね」

508: 2016/05/31(火) 23:21:43 ID:VMkUaW9g
Yeeeeeaaaaaah !

ダルシム「よしよし、それじゃあゴングが鳴ってからだぞ……」

ガイル「……了解」

ヤムチャ(確かに、今日はいつもとはノリが違う所があるが……大丈夫っ! 本質は変わらないはずだ……さっきだって上手くいった……)


実況「さぁ、レフェリーが宥めるようにしながら、ヤムチャ選手……ガイル選手……リング中央で相対します」


ダルシム「よ~し、それじゃあ試合開始だっ! ゴングを鳴らしてくれっ!」

さくら「……ほい」カーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして、今ゴングが鳴らされました。いよいよ、試合が始まります」

510: 2016/05/31(火) 23:27:09 ID:VMkUaW9g
ガイル「……先手必勝、いくぜっ!」ダダッ

ヤムチャ「……んっ!?」


オー、オーオー

実況「試合開始と同時に、ガイル選手が体勢を低くして突っ込みましたっ!」

さくら「……足かな!?」


ガイル「その足……頂くぜっ……!」

ヤムチャ「おっと、させるかよっ……!」ヒョイ

ガイル「……チィッ」スカッ


オー 、オーオー

実況「おぉ~っと、しかし……これは……!?」

さくら「ヤムチャ選手が避わしましたね!」

511: 2016/05/31(火) 23:32:48 ID:VMkUaW9g
ヤムチャ「どうしたどうした、そんなもん……」

ガイル「ヘッ、まだまだ……おらぁっ……!」ダダッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


オー、オーオー

実況「あっとぉ、しかしっ……!?」

さくら「すかさず体勢を立て直し、もう一回いきました」


ガイル「……掴んだっ!」ガシッ

ヤムチャ「うおっとっ……! させるかっ……!」ガシッ


オー、オーオー

実況「……あっとぉ~!?」

さくら「ガイル選手は足を掴みましたが……ヤムチャ選手が腰を落として、上から胴回りを掴んでいますねぇ。タックルを切ったってヤツです」

実況「ここはヤムチャ選手、ガイル選手のタックルを切っていきます」

527: 2016/06/02(木) 22:00:15 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「……よしよし」ググッ

ガイル「……ケッ」モゾモゾ


オー、オーオー

実況「上からヤムチャ選手が押さつけるかのように、ガイルの選手の身体を捉えております」

さくら「そうっすね」

実況「さぁガイル選手、ここからどうする? 少し、体勢を横向きにしたか?」


ガイル「……いい気になられちゃ、困るんだよ。よっと!」グイッ

ヤムチャ「……んあっ?」


実況「……下からガイル選手がヤムチャ選手の脇下に首を差し入れたか?」

さくら「あっ、入れました」


ガイル「下から持ち上げるぜ! そらよっとっ!」ググッ

ヤムチャ「おっ、おっとっとっとっ……!」


実況「そして自身の肩へとヤムチャ選手を抱えるようにして、下から持ち上げていく」

528: 2016/06/02(木) 22:04:26 ID:ZUd9FWCE
ガイル「……転がってなっ!」グルンッ

ヤムチャ「……いでっ!」ビターンッ


オー、オーオー

実況「ヤムチャ選手の身体が抱え上げられ、半回転しながらマットへと落とされます。背中から落ちていきました」

さくら「ファイヤーマンズキャリーですね」


ガイル「とりあえずは、じっくりいこうか……そらよっ!」シュルッ

ヤムチャ「ああっ……!」

ガイル「……へへ、グラウンドヘッドロックだ」ギリギリ


実況「ガイル選手は素早くマットに倒れたヤムチャ選手の頭部へと腕を回していきます」

さくら「おっと、グラウンドヘッドロックの体勢へと捉えましたかね?」

529: 2016/06/02(木) 22:08:23 ID:ZUd9FWCE
オー、オーオー

ガイル「ほれほれ、どうしたどうした……?」ギリギリ

ヤムチャ「いででで……あでででで……」


さくら「ここは先手を取ったのはガイル選手ですね」

実況「そうですね」

さくら「最少はこういう感じで、相手のスタミナを削っていくっていうのが、結構いい作戦なんですよ」

実況「……なるほど~」


ヤムチャ「……ちくしょうっ!」ガシッ

ガイル「……んっ?」


実況「……今、ヤムチャ選手が動きましたかね?」

さくら「そうですね。何もしないでいても、ただスタミナが奪われるだけですからね。何か反撃の一手を模索しているのではないでしょうか?」

530: 2016/06/02(木) 22:13:07 ID:ZUd9FWCE
実況「ヤムチャ選手は少しばかり身体を横向きにして、ガイル選手の腰を掴んでいきます。しかし頭部は捉えられている」


ヤムチャ「あ~、いててて……痛ぇよ痛ぇよ……」ググッ

ガイル「……おっ、なんだぁ?」


実況「腰を浮かして……これは、立ち上がろうとしているのでしょうかねぇ?」

さくら「ん~、そうっすねぇ。もしくは頭を引っこ抜いて、そのまま上から押さえ込みいこうとかですかね?」

実況「はいはいはい」


ヤムチャ「とりあえず、立とう……あんたもなっ……!」ググッ

ガイル「……ほぉ~」


オー、オーオー

実況「ここは、立ち上がっていくようですね?」

さくら「あっ、そうっすね」

実況「マットに倒された状態から何とか立ち上がっていきます。しかしガイル選手も絡みつくように、同じように立ち上がっていきます」

531: 2016/06/02(木) 22:19:11 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「よし、ここから……」

ガイル「おいおい、焦んなよ。もうちょっと、グラウンドで遊ぼうぜ……そらっ!」グイッ

ヤムチャ「……んあっ?」


オー ? オーオー ?

実況「……おっとぉ?」

さくら「……あらら」


ガイル「そぉ~ら、もう一回っ……!」ブンッ

ヤムチャ「……うげっ!」ビターンッ


オー ! オーオー !

実況「ここは、ガイル選手が再びマットへと叩きつけたぁ!」

さくら「そうっすね。頭部を捉えたまま体勢を低くして、ヤムチャ選手の身体を腰の上へと乗せて、さっきと同じような感じでマットへと叩きつけていきましたねぇ」

532: 2016/06/02(木) 22:24:00 ID:ZUd9FWCE
ガイル「焦るなよ、焦るなよ……なっ……?」ギリギリ

ヤムチャ「あ~、いででで……折角立ち上がったってのに……!」


実況「さぁ、ヤムチャ選手の身体が再びマットに」

さくら「それで、ガイル選手はまだ腕を離してませんからね。グラウンドヘッドロックは続いてますね」

実況「さぁ、再び元の体勢へと戻りました」


ヤムチャ「ああっ……! ああっ、もうっ……!」ジタバタ

ガイル「じっくり、ゆっくりやろうぜ……? なっ……?」ギリギリ

ヤムチャ「ああっ……! ちくしょうっ……!」ググッ


実況「しかし、ここは再びヤムチャ選手が腰を上げていきます」

さくら「そうっすね。返していきたい所ではありますよね」

533: 2016/06/02(木) 22:29:03 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「立て……立てっ……!」ググッ

ガイル「俺はこのままで構わねぇんだけどな……あ~あ」


オー、オーオー

実況「さぁ、もう一度ヤムチャ選手が立ち上がっていきます。ガイル選手もです」

さくら「そうっすね」


ヤムチャ「……いいから、離れろっ! 頭痛いんだよ、オラっ!」ブンッ

ガイル「……お~っとっと、そうはいかねぇ」ガシッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


オー 、オーオー

実況「おっと、今の動きは……!?」

さくら「あ~、ヤムチャ選手がガイル選手の身体を、多分強引にロープに振っていこうと試みたのでしょうが、ガイル選手が踏ん張って堪えましたかね?」

実況「おぉ~っと」

534: 2016/06/02(木) 22:34:08 ID:ZUd9FWCE
ガイル「……そらそらそら」ギリギリ

ヤムチャ「ああっ、ちくしょう……!」


実況「頭部からガイル選手の腕が離れません。両選手立ち上がった状態ですが、依然ヘッドロックの体勢は続いています」

さくら「うん、そうっすね」


ヤムチャ「だああっ……! いい加減離せよっ……! うるあっ!」ドスッ

ガイル「うおっ、いってぇな……何しやがるっ……!」ギリギリ

ヤムチャ「あ~だだだだっ……! 痛ぇ、強く締め付けてきやがった……」


実況「ここでヤムチャ選手がガイル選手の腹部に肘を打ち込んでいきますが……あまりガイル選手は動じていないように見えます」

さくら「そうっすねぇ。ちょっとヤムチャ選手の苛立ちが感じられますかね?」

実況「確かに、先程からずっと頭部を捉えられている状態ですからね?」

さくら「そうっす」

535: 2016/06/02(木) 22:38:58 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「ああっ、ちくしょうっ……! だったら、こうだっ……!」ヨロヨロ

ガイル「んっ……? んっ……?」


実況「ここでヤムチャ選手は、ガイル選手の身体にしがみつくようにしながら、ロープ方向へと向かっていきます」

さくら「多分、今度はロープの反動を利用して引き剥がしにかかろう……という事でしょうね。さっきは踏ん張って堪えられましたから」


ヤムチャ「ロープの反動を利用してっ……!」グイッ

ガイル「……おおっ?」

ヤムチャ「……離れろっ!」ブンッ


実況「なるほど。今、ヤムチャ選手がガイル選手の身体をロープに押し付け引き離しにかかります。逆側のロープへと振り投げていきます」

さくら「ロープの反動を利用すれば勢いが増しますからね」

536: 2016/06/02(木) 22:43:16 ID:ZUd9FWCE
ガイル「ない頭を使って考えたようだが……それなら、勢いに逆らわず……こうだっ!」フワッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


実況「んっ……? あっとしかしここは……!?」

さくら「……あらっ!?」


ガイル「飛び込むぜ……そぉ~らっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「おいおい、待てよ……うげえぇっ!」ビターンッ


オー ! オーオー !

実況「逆側のロープに振り投げていったヤムチャ選手ではありましたが、その動きに合わせてガイル選手が飛び込みました!」

さくら「おっと、勢い透かされましたかね?」

実況「ヤムチャ選手もうつ伏せに倒れ込みますっ! ここはガイル選手がその頭部を抱え込んだままマットへ飛び込んでいきました!」

537: 2016/06/02(木) 22:48:18 ID:ZUd9FWCE
ガイル「ほらほらほらほら……もうちょっと、このままでいようぜ……なっ?」ギリギリ

ヤムチャ「あ~だだだだっ……! ちくしょうっ!」

コーディ「こっちのペースだ!」ググッ


オー ! オーオー !

実況「再びグラウンドヘッドロックでしょうか……? ガイル選手がヤムチャ選手をリングを押し付けるといった展開になりました。これは、ガイル選手がしてやったりといった所ですよね?」

さくら「してやったりといった所でしょう。コーナーでのコーディ選手も、そういう反応を見せてますよ?」

実況「コーディ選手もコーナーでガッツポーズを見せています」


ガイル「ほらほらほらほら、どうするどうする……んんっ……!?」ギリギリ

ヤムチャ「ああっ……! んああぁっ……! ネチネチネチネチ……苛々するなぁ!」ググッ


実況「先程と違う点と言えば今度はヤムチャ選手の身体が仰向けではなく、うつ伏せへとなっています。ガイル選手は依然変わらず頭部を締め続けています」

さくら「序盤はこういう風に、スタミナ奪っていくワケですね。結構、締め付けられてますからね」

実況「なるほど。ヤムチャ選手も大丈夫でしょうか? さぁ、腰を浮かしていきます」

538: 2016/06/02(木) 22:52:55 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「ああっ……! もう面倒臭い事を考えるのはやめだっ……! 離れてくれないのならっ……!」グイッ

ガイル「んっ……!? お、おおっ……!?」


オー ? オーオー ?

実況「いやっ……! ここはヤムチャ選手が立ち上がりつつ、今度はガイル選手の身体を持ち上げていきます! ガイル選手の身体が宙に浮きましたっ!」

さくら「ここは力業で外していこうといった所ですかね」


ヤムチャ「ぶん投げれば手っ取り早いだろっ……! うおおおぉぉっ、バックドロップだあああぁっ!」

ガイル「……ぐえええぇぇっ!」ズドーンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「高く持ち上げ、そして背中から落としていきますっ! マットへと激しく落としていきます!」

さくら「バッグドロップでの力業ですね」

実況「メトロシティが沸きました! ここはバックドロップですっ! さぁ、豪快なスープレックスがメトロシティへと焼き付きました」

540: 2016/06/02(木) 22:56:32 ID:ZUd9FWCE
ガイ「さぁさぁ、ここから反撃です。盛り上がっていきましょう!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH !

さくら「さぁさぁ、ガイ選手も更に煽ってますねぇ」


ヤムチャ「あ~、いてて……ようやく外れてくれた……あ~、頭痛ぇ……」ムクッ


実況「さぁ、ここで立ち上がったヤムチャ選手。しかし、少し頭部を押さえていますね」

さくら「まぁ、長い時間締め付けてられていましたからね。でも、今一発大きいの入れたし、その辺はおあいこって所じゃないでしょうか?」


ガイル「あ~だだ……ちくしょう、やりやがったな……?」ムクッ

ヤムチャ「さて、いくぜっ……!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「なるほど。ここでガイル選手が立ち上がってきます。あっ……!」

さくら「おっ」

実況「しかし、そんなガイル選手の様子を確認するや否や……ヤムチャ選手はロープへと走っていきますっ!」

541: 2016/06/02(木) 23:00:31 ID:ZUd9FWCE
レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ(俺が煽るってるんじゃない……俺が煽られてる……うわ、勢い凄いな)パンパンパパパン

ヤムチャ「ロープの反動つけてっ……!」ググッ


実況「ヤムチャ選手がロープの反動をつけて……そして再び、ガイル選手に向かっていきますっ!」

さくら「立ち上がりに合わせて、何か仕掛けるつもりですね」


レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ「いっくぜええっ! うおおぉぉっ……!」ダダッ

ガイル「……くっ」ムクッ

ヤムチャ「ドロップキックだっ! 突き刺してやるっ!」シュタ


実況「そして飛び込みつつの……ドロップキックでしょうかっ!?」

さくら「ドロップキックですっ!」

542: 2016/06/02(木) 23:05:09 ID:ZUd9FWCE
ガイル「見え見えなんだよ、馬鹿野郎っ……!」パシッ

ヤムチャ「あれっ……? おっ、おおっ……」ビターン


オー ! オーオー !

実況「いやっ! ここはガイル選手が身体を半身にして、ヤムチャ選手が打ってきたドロップキックを避けました!」

さくら「あらら」

実況「ヤムチャの選手の身体がマットへと落ちます」


ガイル「マヌケがっ……! 今度はこっちの番だっ……!」ピョン

ヤムチャ「くっ、しくじった……」

ガイル「さぁさぁ、俺もロープへ走るぜっ……!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「そしてすかさずガイル選手がそんなヤムチャ選手の身体を飛び越え……今度はガイル選手がロープへと走ります!」

さくら「あっと」

543: 2016/06/02(木) 23:09:16 ID:ZUd9FWCE
レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

コーディ(……合わせて手拍子するか)パンパンパパパン

ガイル「ロープの反動つけてからのっ……!」ググッ


実況「おっと、観客達の声がガイル選手の名に変わりましたっ!」

さくら「いやぁ、この一体感凄いっすねぇ」

実況「ガイル選手はロープの反動をつけて、向かっていくっ! ヤムチャ選手が立ち上がってくるっ!」


レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「そぉ~ら、キツいの喰らってろっ……!」ダダッ

ヤムチャ「ううっ、くっ……!」ムクッ

ガイル「……ラリアットだっ!」ブンッ


実況「ヤムチャ選手に目掛けて腕を振り抜いていくっ! ラリアットですね!?」

さくら「ラリアットですね!」

545: 2016/06/02(木) 23:13:30 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「……甘いっ!」ググッ

ガイル「チィッ、避けられたか……」スカッ


オー ? オーオー ?

実況「あっ、いや、ここはヤムチャ選手が頭を屈めて避けていきましたねっ!?」

さくら「おっと」


ガイル「生意気に避けちゃって……まぁ、いいや。うおおぉぉっ……!」ダダッ

ヤムチャ「……さぁ、反撃だっ!」クルッ


実況「しかし、ガイル選手はそのまま逆側のロープへと向かっていきますっ! おっとおっと……これはどうなるのでしょう?」

さくら「まぁ、もう一発狙っているんじゃないですかね?」

実況「ヤムチャ選手もガイル選手の背中を目で追います」

546: 2016/06/02(木) 23:17:27 ID:ZUd9FWCE
ガイル「もう一度ロープの反動……」ググッ

ヤムチャ「カウンターでいくぜ。もう一回ドロップキックだっ!」シュタッ


実況「あっと、ここはっ!?」

さくら「おっ」


ガイル「……は、やめておくか。ちょっとタイミングずらして」ブラーン

ヤムチャ「あ、あれっ……! いねぇぞ、うおおっ……!」ビターン


オー ! オーオー !

実況「ここはヤムチャ選手が、ガイル選手の方を振り向き……え~っ……」

さくら「ドロップキックを打っていきましたねぇ」

実況「そうです! しかし、ガイル選手がロープに腕を絡めて、その場に留まっておりますっ!」

さくら「ああやってタイミングをずらしたりも出来るんですよ」

547: 2016/06/02(木) 23:21:25 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「……く、くそっ」ムクッ


実況「その結果、ヤムチャ選手は背中から落ち……」

さくら「ここは自爆になっちゃいましたね」


ガイル「よし、それじゃあ突っ込もうか……うおおぉっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「おっと、そしてガイル選手が再び向かっていくっ!」

さくら「起き上がりに合わせて……って所でしょうかね?」

548: 2016/06/02(木) 23:26:35 ID:ZUd9FWCE
ガイル「……うおおおぉぉっ!」ダダッ

ヤムチャ「くそっ……だがっ……!」ブンッ

ガイル「……んあっ!?」


実況「さぁ、ここでガイル選手が……あ~、いやっ! まだ続きますっ!」

さくら「どっちも引きませんねぇ」


ヤムチャ「……転んでろっ!」ブンッ

ガイル「チィッ、くそっ……! うげっ……!」ビターン


オー ! オーオー !

実況「え~、再び突っ込んできたガイル選手の足を凪ぎ払い……ここはヤムチャ選手が倒していきます。ガイル選手が前のめりに倒れたっ!」

さくら「水面蹴りですね」

549: 2016/06/02(木) 23:30:32 ID:ZUd9FWCE
実況「素早く攻守が切り替わっていきますっ! あ~、私、始めてのプロレス実況という事で……苦戦しておりますっ!」

さくら「頑張って下さい」クスクス


ヤムチャ「……さてさて、今度はこっちの番だ」ピョン

ガイル「ちっくしょう。足引っかけやがったな……」

ヤムチャ「いくぜっ……! うおおぉぉっ……!」


オー ! オーオー !

実況「お~っと、まだ続きますっ! え~、今度は立ち上がったヤムチャ選手がガイル選手の身体を飛び越え、今度は側面のロープへと走っていきます!」

さくら「こんな形で進む場合もあるんでね……?」クスクス

550: 2016/06/02(木) 23:34:50 ID:ZUd9FWCE
ヤムチャ「……さぁ、いくぜっ!」ググッ

ガイル「……くっ」


オー ! オーオー !

実況「ヤムチャ選手がロープの反動をつけて戻ってきましたっ! さぁさぁ、どうなるんだ……!?」


ヤムチャ「うつ伏せのその背中にっ……!」ダダッ

ガイル「……くっ」

ヤムチャ「肘を突き落としてやるっ……! そぉぉらよっ!」ドスッ

ガイル「……ぐがっ!」


オー ! オーオー !

実況「ここで決まった! このスピーディーな攻防を制したのはヤムチャ選手っ……! うつ伏せのガイル選手のその背中に肘を突き落としていきました」

さくら「エルボードロップ、決めていきましたね」

551: 2016/06/02(木) 23:38:35 ID:ZUd9FWCE
ワー ! ワーワー !

ガイ「よしよし、いいですよ。ヤムチャさんっ!」パンパン

YEEEEEAAAAAAH !


実況「さぁ、観客が沸きます。先程のグラウンドの攻防とはまた違う、スピード感溢れる展開です」

さくら「そうっすね。グラウンドもあり~の、ド派手な投げ技もあり~の、こういったスピーディな展開もあり~の……」

実況「はい」

さくら「そういう、なんでもありの所がプロレスの魅力だとは思います」

実況「なるほど!」


ヤムチャ「……さて、続けていくぜ」コロン


さくら「あっと、試合まだ止まってませんよ……? 動いてます」

実況「あ~っと、ここでヤムチャ選手が横に転がってガイル選手の頭部の方へと回り込んでいきます」

559: 2016/06/03(金) 22:01:27 ID:8vraa3r.
ヤムチャ(今日のこのノリ、予想以上だ……ここは、ちょっくら派手目にアピールしておくか……)ムクッ


Yeeeeeaaaaaaah !

実況「そしてヤムチャ選手が立ち上がります!」


ヤムチャ「ほらほら、どうしたどうしたぁ!? 早く立ち上がって来いよっ……!? どうしたどうしたぁ!?」ジタバタ

ガイル「くっ、ああっ……チィッ……」ググッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「更にヤムチャ選手はその場で地団駄を踏むようにしながら……これは、ガイル選手に立ち上がって来いと言っているのでしょうか!?」

さくら「そうですねぇ。そんな感じです」

560: 2016/06/03(金) 22:07:07 ID:8vraa3r.
レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ「どうしたどうしたぁっ!? ほらほら、とっとと立てよっ……!」ジタバタ

ガイ「ヘイ、ヘイ、ヘイっ!」パンパン

ガイル「ああっ、かぁ~っ……図に乗りやがって……」ムクッ


実況「ここでガイル選手がその身体を起こしてきます」

さくら(うん、いい感じに二人も乗ってきてる……乗せてられてるのかな……?)


レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ヤムチャ ! (パン、パン、パパパン ! )

ヤムチャ「よし、来たなっ……! それじゃあ、喰らいなっ……!」ググッ


実況「その動きに合わせて、ヤムチャ選手が大きく左足を振りかざしていきます」

さくら「おっ」

561: 2016/06/03(金) 22:14:03 ID:8vraa3r.
ヤムチャ「……はいやああぁぁっ!」ブンッ


実況「そしてここでその左足を振り抜いていきます。ガイル選手に対して、今度はキックですっ!」

さくら「はい」


ガイル「舐めてんじゃねぇっ!」ガシッ

ヤムチャ「……ああっ!?」


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っとっ! しかしここは、ガイル選手がその足を捉えました!」

さくら「あらら」


ヤムチャ「お、おい……おい……」ヨロヨロ

ガイル「最初からそんなに飛ばしてたら、後半しんどくなるぞ……? じっくりいこうぜ……なっ……?」ムクッ


実況「左足を取られ、ヤムチャ選手は片足立ちの状態っ! ガイル選手は足を持ったまま、ここで立ち上がってきます!」

562: 2016/06/03(金) 22:20:28 ID:8vraa3r.
ガイル「……そぉ~れ、ダウンしてろ」クイッ

ヤムチャ「う、うおっ……!」ビターン


オー、オーオー

実況「ガイル選手は左足をヤムチャ選手の内股から通し……そして、残った右足を引っかけるようにして倒していきました」

さくら「ここはよく見てましたね」


ガイル「しつこく、ねちっこく……グラウンドでやろうや、おらっ!」ドスッ

ヤムチャ「……うげっ!」


オー、オーオー

実況「相手を倒し、即座に自らも倒れ込んでいきます。そして肘を突き立て、左足の付け根辺りへと落としていきます」

さくら「エルボードロップっすね」

563: 2016/06/03(金) 22:26:52 ID:8vraa3r.
ガイル「そぉら、そらそら……」ギリギリ

ヤムチャ「あ~だだだだっ……! 痛い、痛いっ……!」


オー、オーオー

実況「更にはガイル選手は掴んだままの足を、内側に捻るようにして、ここは痛め付けていきます」

さくら「これはヒールホールドっすね」


ガイル「いくぞおおぉぉっ! うおおおぉぉっ!」ギリギリ

ヤムチャ「う、うわあああぁっ……! ああっ、くあっ……!」ジタバタ


オー ! オーオー !

実況「大きく声を上げながら、ガイル選手が力一杯ヤムチャ選手の足を内側に捻っています。これにはヤムチャ選手も苦しそうです」

さくら「そうですねぇ。結構、効いているのではないでしょうか?」

564: 2016/06/03(金) 22:33:46 ID:8vraa3r.
ダルシム「どうする? ギブアップ……」イソイソ

ヤムチャ「……ノオオオォォォッ!」

ダルシム「お、おう……わかったよ……」


オー ! オーオー !

実況「ここで、レフェリーが両選手の元へと駆け寄ってきましたが……おっとぉ!?」

さくら「おっ」

実況「ここはヤムチャ選手、ここまで届くような大声でまだまだやれると叫んでいきます」


イイゾー ! イイゾー !

ガイル「チィッ……しかし、テンション上がってやがんなぁ。ちったぁ、落ち着けっての……ほれっ!」スッ

ヤムチャ「……んあっ?」


実況「おっと、ここはガイル選手が足を捻るのを中断して……今度はその足をマットへと押し付けるかのような素振りを見せました」

さくら「あっ、そうっすね」

565: 2016/06/03(金) 22:41:19 ID:8vraa3r.
ガイル「おおぉぉいっ! いくぞおおぉっ!」


オー ? オーオー ?

実況「そして今度はガイル選手が叫びました」


ガイル「せぇ~のっ……! そらっ……!」ピョン

ヤムチャ「……んんっ!?」


オー、オーオー

実況「ガイル選手はヤムチャ選手の足をマットへと押し付けたまま……その場でジャンプ!」

さくら「おっ」


ガイル「直接ダメージ与えてやるぜっ! おらよっとっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「うっ、ぎゃああっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「空中で足を折り畳み、そしてその膝を張り付けた左足を落としていきました」

さくら「ニードロップ打っていきましたね」

566: 2016/06/03(金) 22:48:51 ID:8vraa3r.
コーディ「さっきのレッツゴーってヤツ……聞かせて下さいよっ!」パンパン


レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「おぉ~し……オーケー、オーケー。それじゃあ、もう一回いこうか」ググッ


オー ! オーオー !

実況「ここでガイル選手は、一度足から右腕を離します。そしてその手で握り拳を作り、更には指を一本立てました」

さくら「メトロシティは本当に熱い人が多いっすからね。皆さんを味方にする事に意味があるんですよ」


ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「……よぉ~し、それだっ! それじゃあ、もう一回っ!」ピョン

ヤムチャ「……くっ、またきた」


ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「おっと、なるほど。確かに観客達の声がもう一度やってくれという声に変化しました。これが味方につけるという事ですね?」

さくら「そういう事ですね」

実況「さぁ、ガイル選手が再び右腕も使い足を押さえつけ……そして、飛び上がりました!」

567: 2016/06/03(金) 22:52:02 ID:8vraa3r.
ガイル「……そおぉぉらよっ!」ズドーンッ

ヤムチャ「あぎゃ、痛えええぇっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁさぁ、ガイル選手が再び膝を落としていきます。それと同時に場内から大歓声が巻き起こります」

さくら「いやぁ、いい感じっすねぇ」

実況「ヤムチャ選手の左足に、直接攻撃でダメージを与えていきます」

ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、ガイル ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「観客達のコールも続きます。もう一度……もう一度とガイル選手に求めています」

568: 2016/06/03(金) 22:58:48 ID:8vraa3r.
ガイル「あまり、動かされすぎる……ってのは、よくねぇ。パターンも代えていかねぇとな」ムクッ


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかし……ここはガイル選手は、足を手を離し、立ち上がる素振りを見せていきますかね?」

さくら「そうっすね」


ブー、ブーブー

ガイル(ブーイングだと……?)

ヤムチャ(……えっ、ブーイング?)


実況「観客達からは、こ~う……もっと攻めてみてもいいんじゃないかと言った感じでしょうかねぇ……?」

さくら「う~ん……まぁ、でもあまり同じ事を続けちゃうと、相手に読まれちゃう……みたいな感じにもなりますからね?」

実況「なるほど、その辺は臨機応変に、と……?」

さくら「そういう事っすね」

570: 2016/06/03(金) 23:04:01 ID:8vraa3r.
ブー、ブーブー

ガイル(マジかよ。もう二三発続けてもよかったのかよ……ノリはいいけど、読めねぇ所あるなぁ……まぁ、いいや……)

ヤムチャ(う~ん、どうするかな……)

ガイル「とりあえず……オラっ!」ドスッ

ヤムチャ「……いでっ」


実況「立ち上がったガイル選手は、ヤムチャ選手の足を踏みつけていきます」

さくら「ストンピングっすね」


ブー、ブーブー

ガイル「ヘイヘイ、落ち着け……落ち着けっての……あ~んなチマチマした攻撃じゃ、いつまで経っても仕留めれねぇだろ……? そういうこった……」ウロウロ


実況「ガイル選手は少しばかり観客達を宥めるようにしながら、ヤムチャ選手から距離を取っていきます」

さくら「ここは何か狙ってるんでしょうね」

574: 2016/06/03(金) 23:13:16 ID:8vraa3r.
ガイル「だから、落ち着けっての……でけぇの狙ってやるからよぉ……?」


オー ? オーオー ?

実況「距離を取ったガイル選手は、ここで腰を落とします」

さくら「うん、狙ってますねぇ」


ヤムチャ(ブーイングが……止まった……? んっ……?)ムクッ

ガイル「てめぇの起き上がりに合わせて……ぶちかましてやるよ、うるあああぁぁっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ヤムチャ選手の起き上がりに合わせて……ガイル選手が勢いよく突っ込んでいきましたっ!」

さくら「はい」

575: 2016/06/03(金) 23:14:14 ID:8vraa3r.
ガイル「……そらっ!」ドスッ

ヤムチャ「……おぐっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、ヤムチャ選手の腹部へガイル選手から肩口から突き刺さっていきますっ!」


ガイル「このまま、ぶっ倒してやるっ……! ううるあああぁぁっ……!」

ヤムチャ「……うげええぇぇっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そのままヤムチャ選手の身体をなぎ倒し、リングへと強烈に叩きつけます」

さくら「スピアーです。ねっ……? これならドカンと強烈なダメージを与えれますよ」

実況「確かにその通りです!」

576: 2016/06/03(金) 23:20:02 ID:8vraa3r.
ヤムチャ(ここは一回っ……!)ゴロゴロ

ガイル「どおおぉぉだっ!? これなら満足だろうっ!? 俺ぁ、コイツを狙ってたんだよっ!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイル選手は素早く立ち上がり、大声で叫んでいきます」

さくら「いや~、リズム掴んでますねぇ」


ヤムチャ(様子を見てみるのも、ありなんじゃないかな……?)ボトッ

ガイル(おっ、場外いってくれるか……? サンキュー)


実況「おっとそして、大きくマットへと打ち付けられたヤムチャ選手は、そのまま転がってロープの下を潜り……場外へと移動しますねぇ?」

さくら「うん、そうですね。一回、場外へとエスケープしましたねぇ」

577: 2016/06/03(金) 23:24:54 ID:8vraa3r.
ヤムチャ「あ~、ちくしょう……リズムが掴めない……」ムクッ


実況「場外ににエスケープしたヤムチャ選手が何とか立ち上がっていきます。強烈な攻撃をもらって、少しばかりふらついていますかね?」

さくら(ああいう事覚えたんだ……ちょっと、ブーイング飛んでたみたいだし、うん……)


ガイル「ドラム缶祭りの失態は忘れてろぉ! こっちが俺の本業だからなっ! 今の、見たろ見たろっ!」ググッ

コーディ「ほらほら、盛り上がっていきましょうっ!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そんなヤムチャ選手とは対照的に、リング上のガイル選手は大きく右腕を突き上げ、叫んでいます。こういう表現でいいのでしょうか? ノリノリです!」

さくら「いや~、ノリノリだと思いますよ。今のところはガイル選手がリズムをつかんでいる展開ですからね」

578: 2016/06/03(金) 23:29:23 ID:8vraa3r.
さくら「ですから、ヤムチャ選手も……まぁ、リセットって言うワケじゃないですけど、ああやって場外に行って間を取りにいったんでしょうね」

実況「なるほど」


ガイ「……大丈夫っすか?」

ヤムチャ「いや~、大丈夫大丈夫……まだまだ大丈夫……」ヨロヨロ

ヤムチャー ! ガンバレー ! マケテンジャネェゾー !

ヤムチャ「ちょっとねぇ……リズムが掴めないんだよ。けど、負けないよ。へへ、見ててね……?」


実況「ヤムチャ選手は、鉄柵を片手で持ちながら場外をぐるっと回り込んでいきます。間を取る……と言った所でしょうか? あっと、しかしそんなヤムチャ選手に、鉄柵の向こう側からファンが触れていきます」

さくら(や~るじゃん。客いじりとかもしてるよ、ヤムチャさん)ニヤニヤ

実況「『まみむめも』は守っていきたい所です。皆さん『も』は素晴らしい程に守れているんですがね!」

589: 2016/06/04(土) 22:00:53 ID:c8jX1VAQ
ガイル「おらおら、祭だ祭だ。騒いでいこうぜっ!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「リング上のガイル選手は、ヤムチャ選手の動きを目で追いつつ、大きく大きく手を叩いていきます」

さくら「そうっすね」


ヤムチャ(うん、盛り上がってるな。さっきのブーイングは気にしすぎかもしれない……とりあえず、あまり長居をせずに戻ろう……)シュタッ


実況「そしてヤムチャ選手は、今エプロンサイドへと戻ります」

さくら「そうっすね。流れを取り戻していきたい所ですね」

590: 2016/06/04(土) 22:11:57 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「……レフェリー、そいつリング中央に戻しておいてくれっ! リングインの隙に攻撃されちゃあたまんねぇからな!」ビシッ

ダルシム「オーケー、オーケー、わかった。さぁ、ガイル選手……リング中央だ……」ササッ

ガイル「……チィッ、狙ってたのに」


実況「ヤムチャ選手はエプロンサイドから、何やらレフェリーに言います。するとレフェリーは、ガイル選手を手で制しながら、リング中央へと戻していく」

さくら「こ~う、ロープを潜る隙にとかにね……ドーンとやってくる人なんかもいるんですよ」

実況「なるほど」


ヤムチャ「……よし、戻るか」グイッ

ガイ「ヤムチャ選手の応援もお願いしますよっ! まだまだここからですっ!」パンパン


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そしてヤムチャ選手がロープを潜りリングへと戻っていきます」

さくら(うん、ガイ君もいいよ。再開前にはそうやって盛り上げよう)

実況「ここで試合再開です」

591: 2016/06/04(土) 22:19:39 ID:c8jX1VAQ
ダルシム「よし、それじゃあ……ファイっ……!」ビシッ

ガイル「ヘイヘイ、カマン、カマーン……」クイクイ


オー、オーオー

実況「おっと、レフェリーが離れると同時にガイル選手は指先をクイクイを動かし、ヤムチャ選手を誘うような素振りを見せていきます」

さくら「そうっすね。余裕が出てきてますね」


ヤムチャ「……言われなくてもそのつもりだ。いくぜっ!」ズガズガ


オー、オーオー

実況「ヤムチャ選手もその誘いに乗るように歩みを進め、ガイル選手へと向かっていきます」

さくら「はい」


ヤムチャ「もう大丈夫な空気みたいだし……よし、遠慮なくいくぜっ……!」ガシッ

ガイル「カマーン。来やがれっ……!」ガシッ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、そして今両者が組み合いました。互いに首筋に手を回しロックアップの体勢です」

592: 2016/06/04(土) 22:27:32 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「間を開けずに、すぐにいかせてもらうぜっ!」シュルッ

ガイル「……おっ?」


実況「おっと、ここはヤムチャ選手が素早く体勢を低くして、ガイル選手の股下へと手を差し伸ばしましたかね?」

さくら「おっ」


ヤムチャ「そぉ~ら、いくぜっ……!」ググッ

ガイル「お、おおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「そしてガイル選手の身体を真っ逆さまへと抱え上げていきます」


ヤムチャ「ボディスラムだっ! 倒れてろっ……!」

ガイル「……うげっ!」ビターンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そしてマットへと背中から叩きつけていきます」

さくら「ボディスラムっすね。うん、間を取っていった効果も出てるのかもしれませんね」

593: 2016/06/04(土) 22:32:25 ID:c8jX1VAQ
YEEEEEAAAAAAH !

実況「豪快なスープレックスを見せると、このメトロシティが沸いていきます」

さくら「いや~、まだまだこんなのは序の口ですよ」

実況「おぉ~っと、この先がまだあると……?」

さくら「はい、勿論っす」

実況「それはそれは、試合の中で見れる事を期待しましょう」


ガイル「……あ~、痛ててて。ちくしょう、やりやがったな」ムクッ

ヤムチャ「……まだまだっ!」ググッ


実況「少し上体を起こし、後頭部辺りを押さえているガイル選手。あっと、ここでヤムチャ選手がすかさず膝を折り畳み屈み込んでいきます」

594: 2016/06/04(土) 22:39:35 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「……そらっ!」シュルッ

ガイル「……ゴフっ」


オー、オーオー

実況「首筋に腕を絡めつつ、そして上体だけを引き起こしていきます」

さくら「すかさず、スリーパーホールドにいきましたね」

実況「ヤムチャ選手のスリーパーホールドです」

さくら「互いにじっくりリズムを掴んでいこうって展開ですかねぇ?」


ヤムチャ「そぉ~らそらそら……あんたが頭だったら、こっちは首だっ……!」ググッ

ガイル「ああっ、ガッ……鬱陶しいな……」


実況「ガイル選手の後ろからヤムチャ選手が覆い被さるような形で、首筋に手を回し、そして締め付けています。この辺りはまだまだスタミナの削り合いと……?」

さくら「そうっすねぇ。こういうのが大事な攻防なんですよ。後々響く事になりますからねぇ」

実況「なるほど」

595: 2016/06/04(土) 22:42:47 ID:c8jX1VAQ
ガイ「ヤムチャ選手を応援しましょう! それそれっ!」パンパン


オー ! オーオー !

ヤムチャ「さぁさぁ、じわりじわりと……」ググッ

ガイル「ぐあっ、チィッ……やらせねぇってんだよ……んああっ……!」ムクッ

ヤムチャ「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あっ、いや……しかし、ここはガイル選手がなんとか立ち上がろうとしていきます」

さくら「まぁ、そうっすね。なんとか逃れていかないとね」


オー、 オーオー

ガイル「……舐めんなっ!」ムクッ

ヤムチャ「……くっ」ムクッ


実況「下半身に力を入れてなんとか立ち上がっていったガイル選手。ヤムチャ選手は後ろからまだ首を捉えています」

596: 2016/06/04(土) 22:46:32 ID:c8jX1VAQ
ガイル「……離れろっ!」ググッ

ヤムチャ「お、お~っとっとっと……」


オー ? オーオー ?

実況「立ち上がったガイル選手は、大きく身体を前のめりにして……?」

さくら「背中の上にヤムチャ選手の身体を乗せて……前に投げ飛ばそうとしているんでしょうね」

実況「なるほど」

さくら「力業で振りほどいていこうって所でしょう」

実況「なるほどなるほど」


ガイル「ああっ……! 鬱陶しい……てめぇ、この……」

ヤムチャ「……させるかっ!」シュタッ

ガイル「……ああっ!?」

597: 2016/06/04(土) 22:51:21 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「……じっくりいきましょうっ!」ビターン

ガイル「お、おおっ……うげえぇぇっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ここでガイル選手の身体が後方へと倒れましたっ! ヤムチャ選手が背後から飛びついて……そして後方へと体重をかけて、再びマットへとダウンさせていきます」

さくら「後ろから、足を腰に巻き付けてそのまま持っていきました」


ガイ「いいですよ、上手いですっ!」パンパン

ヤムチャ「そらそらっ……! そらそらっ……!」ググッ

ガイル「ガッ、グッ……くああっ……」


オー ! オーオー !

実況「再びグランドへと持ち込んでいきました。ヤムチャ選手がガイル選手のスタミナを奪っていきます」

さくら「うまく胴締めスリーパーに持っていけましたね」

実況「……胴締めスリーパー?」

598: 2016/06/04(土) 22:56:21 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「そらそらっ……!」ググッ

ガイル「ガッ、ちくしょう……さっきより状況が悪化したじゃねぇか……」


さくら「ヤムチャ選手がガイル選手の胴から足を回して、股下から足をフックしてますよね?」

実況「あ~、なるほど。首を締め付けるだけではなく、足の自由も奪っていくと!?」

さくら「そうっす。足の自由が効かなければ、それだけ逃げにくいっすからね」


ヤムチャ「そらそらそらっ……!」ググッ

ガイル「ガッ、ちくしょう……めんどくせぇなぁ……」ガシッ


実況「あっ、しかしここは……ガイル選手がヤムチャ選手の足を掴みましたねぇ……?」

さくら「あっ、本当だ」

600: 2016/06/04(土) 23:01:11 ID:c8jX1VAQ
ガイル「ガッ、ああっ……よっこいしょっと……」ボトッ

ヤムチャ「……くっ」

ガイル「次、こっちっ……! ああっ、本当にうざってぇ……」ガシッ


実況「ここはガイル選手、その足を持ち上げ……そして外側へと外していきます。左足を外し、今度は右足を両腕で掴みました」

さくら「ん~、落ち着いてますね」


ガイル「……よいしょっ!」ボトッ

ヤムチャ「……くそっ」


実況「さぁ右足も持ち上げ、そして外側へと外していきます。これで先程よりかは、ある程度自由は効くと言った形ですね?」

さくら「そうですね。ただ、こうやってる間にもスタミナは削られていますからね」

実況「首のフックは外されていませんからね!?」

さくら「その通りっす」

601: 2016/06/04(土) 23:05:43 ID:c8jX1VAQ
ガイル「……うおおぉぉっ」ムクッ

ヤムチャ「……くああぁっ」ググッ


オー ? オーオー ?

実況「これによって下半身に自由の効くようになったガイル選手。さぁ、続いては首をなんとかしていきたい所でしょうか?」

さくら「そうなりますね」

実況「さぁ、ここでガイル選手が再び立ち上がってきます」


ガイル「……うざってぇんだよ、離れなっ!」ドスッ

ヤムチャ「……おぐっ!」


オー ! オーオー !

実況「立ち上がったガイル選手は……おっとぉ! ヤムチャ選手への腹部へと、うまく肘を打ち込んでいきましたかね?」

さくら「あ~、そうですね。打ち込んでいきました」

実況「なんとか振りほどいていこうといった感じでしょうか?」

602: 2016/06/04(土) 23:10:29 ID:c8jX1VAQ
ヤムチャ「……いってぇなぁ」ヨロッ

ガイル「よしよし、今のうちに……」ヨロヨロ


実況「肘を打ち込まれた事によって、少しヤムチャ選手の身体から力が抜けたでしょうか? そしてガイル選手はロープ方向へと移動していきます」

さくら「ここはロープブレイクを狙おうといった所でしょうう」

実況「ガイル選手がヤムチャ選手の身体毎ロープへと向かっていきます」


ガイル「ロープブレイク……ロープブレイク……」ヨロヨロ

ヤムチャ「……させねぇぞ、この野郎っ! うるあああぁぁっ!」

ガイル「う、うおおぉぉっ……!」ズルズル


オー ! オーオー !

実況「あ~、いやっ……! おっと、ここはヤムチャがそんなガイル選手の身体を引きずって後退して……? おっと、再びリング中央へと戻していきます」

さくら「おっ、阻止しましたね」

603: 2016/06/04(土) 23:16:38 ID:c8jX1VAQ
ガイ「いいですよ、いいですよっ! その調子ですっ!」パンパン


ガイル「くそっ、ロープ……ロープ……」

ヤムチャ「触れさせないっ……! こっちだっ……!」ズルズル


オー ! オーオー !

実況「ガイル選手がロープへと手を伸ばすが……届きませんっ! あ~っと、リング中央へと完全に戻されてしまいました」

さくら「ここは粘られてますねぇ」


ヤムチャ「……そらっ、もう一度っ!」シュタッ

ガイル「……くっ!」

ヤムチャ「ぶっ倒れなっ……! うるあぁっ!」ビターンッ

ガイル「……ぐええぇっ」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「再びヤムチャ選手が飛びついて、後方へと倒していきますっ。ガイル選手は、ロープまで後僅かだった所……リング中央へとまた戻されてしまいました。再び胴締めスリーパーホールドです」

604: 2016/06/04(土) 23:21:19 ID:c8jX1VAQ
実況「あの後方へドーンと倒されるというのも、スタミナの削られる行為なんでしょうねぇ?」

さくら(まぁ、アレ下敷きになってるのはヤムチャさんっすけどね)

実況「ヤムチャ選手が勢いよくガイル選手を倒すと同時に大歓声が巻き起こります」

さくら「そうっすね。あぁやってバッタンバッタンやってるのもね、スタミナ消費していきますよ」


ヤムチャ「そらそら……おらおらっ……!」ググッ

ガイル「んああっ……ガッ、ちくしょう……いい加減うざってぇな……」


実況「さぁさぁ、ヤムチャ選手がガイル選手のスタミナを奪っていきます。スリーパーホールド……続いています」

さくら「結構、うまく捉えてるんでね、スタミナ削れていってると思いますよ?」

実況「そして、ここぞと言うタイミングで、大技という事ですね」

さくら「その通りっす。今日の皆さんって、そういう大技だけじゃなくて、こういった攻防でも大きな反応を見せてくれるのでねぇ……試合してる方はやりがいがあると思いますよ?」

実況「『も』は盛り上がっていこうの『も』です」

617: 2016/06/05(日) 22:01:03 ID:uPYZO6mI
ヤムチャ「そらそら……」ググッ

ガイル「だああぁっ……! んああぁっ……!」


実況「ヤムチャ選手がじっくり攻めていると言った所でしょうか? あっ、おっとぉ……?」

さくら「……んっ」


コーディ「ここは俺が……」グイッ


実況「ここでエプロンサイドのコーディ選手が動きました。ロープを潜りリングへと入ってきます」

さくら「そうですね。ちょっと長々と捉えられているみたいですし……」

618: 2016/06/05(日) 22:06:06 ID:uPYZO6mI
コーディ「離せよ、おらっ!」ドスッ

ヤムチャ「……うげっ!」


実況「コーディ選手はヤムチャ選手に近づき、そして脇腹辺りを踏みつけていきます」

さくら「カットに来ましたね」

実況「これにより、ガイル選手の首筋からヤムチャ選手の腕が外れました」


ブー、ブーブー

コーディ(えっ、マジ……? カットしただけじゃん……)

ヤムチャ(あっ、またブーイングだ……)


実況「ヤムチャ選手とガイル選手一対一の状況に、ここはコーディ選手も加わってきましたかね?」

さくら「そもそも、二対二の試合ですからね。ルールとしちゃ、ありな事なんですよ」

620: 2016/06/05(日) 22:13:24 ID:uPYZO6mI
ブー、ブーブー

ダルシム「とりあえず戻りなさい。カットが終わったのなら戻りなさい……」

ガイル「ああっ、ゲホッ……コーディ、助かったぜ……とりあえず戻れ……」ムクッ

コーディ「は、はい……」


実況「コーディ選手はレフェリーに何やら言われ……そして自軍コーナーへと戻っていきます」

さくら「まぁ、試合権は持ってませんからね。こういう救出ならともかく……試合をするならタッチを受けてからですね」


ヤムチャ(う~ん、流石に場外にまた様子を見に行くのは……しつこいか……)

ガイル「ああっ、はぁっ……ったく、コーディのおかげでなんとか助かったぜ……」ムクッ


実況「ここで先に立ち上がってくるのはガイル選手です。ヤムチャ選手は少し脇腹を押さえているか?」

さくら「コーディ選手のストンピングがいい所に入っちゃいましたかね?」

実況「しかし、ガイル選手も少しばかり首筋を押さえながら気にしている模様です」

621: 2016/06/05(日) 22:18:44 ID:uPYZO6mI
ガイル「おらっ、この野郎がっ……!」ドスッ

ヤムチャ「……ぐっ!」


オー、オーオー

実況「さぁ、立ち上がったガイル選手はヤムチャ選手の身体を踏みつけていきます」

さくら「ストンピングで動きを止めていきますね」


ガイル「あ~、ったく……チマチマやりやがって……」ウロウロ


実況「一撃その身体を踏みつけて、ここでガイル選手は距離取っていきます。さぁ、再び何か狙っているのか……?」

さくら「そうかもしれませんね」

622: 2016/06/05(日) 22:25:21 ID:uPYZO6mI
ガイル「……おい、コーディ。ちょっと休憩だ。お前が行って来い」パシッ

コーディ「わかりました」パシッ


オー ? オーオー ?

実況「いや、ここはガイル選手は自軍コーナーの方へと歩いていって、そしてコーディ選手にタッチしていきます」

さくら「あ~、そうですね。ちょっとスタミナ削られていたから、ここは交代してスタミナ回復にいきましたね」


ガイル「……おい、コーディ。手っ取り早いのは投げだ。最初に打っていけ」ボソッ

コーディ「……わかりました」

ガイル「俺もそうだったけど、コロッと流れは変わると思う……だから気にせず、ドーンといけ」ボソッ

コーディ「……わかってます」グイッ


実況「ガイル選手はスタミナ回復を図ります。そしてここで無傷のコーディ選手が、ロープを潜りリングの中へと入ります」

さくら「これは上手いタイミングでの交代じゃないですかね?」

623: 2016/06/05(日) 22:33:16 ID:uPYZO6mI
ひなた「あっ、コーディ選手の出番ですよっ!?」

ジェシカ「うん」

ひなた「応援しなきゃ。応援、応援! せぇ~のっ! レッツーゴー、コーディ!」

ジェシカ「ふふ」パンパンパパパン

ひなた「レッツーゴー、コーディ!」

ジェシカ「ふふ」パンパンパパパン

ひなた「ちょっとちょっと、伐と恭介も……ほらっ!」

伐「はいはい……レッツーゴー、コーディ……」

恭介「……」パンパンパパパン

伐「……レッツーゴー、コーディ」

恭介「……」パンパンパパパン

624: 2016/06/05(日) 22:44:11 ID:uPYZO6mI
レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

コーディ(さっきはブーイングだったのに、もう声援……? 確かに、気にする必要はなさそうだが……)

ヤムチャ(……あっ、ブーイング終わってる。盛り上がってる)


レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「会場はコーディ選手の名を呼びながら、リズムに合わせて手拍子を行っています。さぁ、コーディ選手は向かっていきます」

さくら「うん。いい感じに背中押して貰ってるので、これにのっていきたいですね」


コーディ(あ~、この乗りわかんないなぁ……投げる前に何か言った方がいいのか……? それとも投げた後……? んあっ、どっちだ……?)

ヤムチャ(この感じだったら……もう立ち上がっても大丈夫なのかな……?)ムクッ


実況「あっと、しかしここでヤムチャ選手も立ち上がってきますかね?」

さくら「そうですね」

625: 2016/06/05(日) 22:48:52 ID:uPYZO6mI
コーディ(ええい、もういいっ……! どうせ考えてもわかっりこねぇ……! こんな初めて足を踏み入れた地で……ノリなんてわかるわけねぇんだっ……! それならっ……!)

レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

コーディ「今度は俺の出番だっ……! いくぞおおおぉぉっ!」ガシッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


オー、オーオー

実況「おっと、ここでコーディ選手が力強い雄叫びを上げながら、立ち上がったヤムチャ選手の頭部を脇に抱え込むように組みかかっていきます」

さくら「いきなり仕掛けましたね」


コーディ「……うぅぅぉぉぉらぁぁっ!」ググッ

ヤムチャ「おっ、おおっ……! おおおぉぉっ……!」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そしてこれは凄いっ! コーディ選手はヤムチャ選手の身体を真っ逆さまへと持ち上げていきます!」

さくら「ブレーンバスターですね」

631: 2016/06/05(日) 22:57:10 ID:uPYZO6mI
コーディ(とにかく、難しく考えすぎないようにいこうっ……! だあああぁぁっ……!)

ヤムチャ「……うげええぇぇぇっ!」ズドーンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そしてそのまま後方へと倒れながら、ヤムチャ選手を背中からマットへと強烈に落としていきます! ブレーンバスターですっ!」

さくら「いきましたねぇ」


ガイル「ヘイヘイ、いいぞいいぞ。コーディ、コーディ……そうそうそう……投げとけ投げとけ!」パンパン


実況「やはり、こういったスープレックス技が見れると……会場は沸きますねぇ!?」

さくら「そうっすね。自分も参考にしていきましょうかね」

実況「さくら選手はこの後……あっ、おっとっ……!?」


オー ? オーオー ?

コーディ「……レフェリー、カウントをお願いしますっ!」ガバッ

ダルシム「うむ。わかった」

632: 2016/06/05(日) 23:05:15 ID:uPYZO6mI
実況「ここで、コーディ選手はダウンしたヤムチャ選手の身体に覆い被ります」

さくら「あっと……電光石火でフォールに入りましたね」

実況「さぁ、レフェリーもリングに伏せ……そしてマットを叩き初めました!」


ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! ツー !

ダルシム「……スリ」

ヤムチャ「……おっと」ガバッ

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダルシム「ツーカウント……だな……?」


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「しかし、ここはヤムチャ選手が返していきましたね?」

さくら(こりゃ、フォール合戦でも盛り上がる展開にはなりそうだなぁ……)

633: 2016/06/05(日) 23:10:35 ID:uPYZO6mI
ひなた「あ~っ、惜しいっ……!もうちょっとだったのに、決まりませんでしたねっ!?」

伐「ひなた、これで終わったらつまんねぇだろ……?」

恭介「……そうだよ」

ひなた「うるさいなぁ……二人は黙ってみてなよ! こっちはこっちでお喋りしながら見てるんだから~」

伐「お前さっき、一緒になってコールしろって言ったと思ったら……今度は話しかけるな……!? な~んだ、そりゃっ……!?」

ひなた「あ~あ~……聞こえない聞こえない……」

伐「ひなたっ……! お、おいっ! ひなたぁっ……!」

恭介「……まぁまぁまぁまぁ」

ジェシカ「……仲良いんだね」クスクス

ひなた「腐れ縁です! あれは放っておいて試合を見ましょう!」

伐「腐れ縁……? んあぁっ……!?」

恭介「……まぁまぁまぁまぁ」

ジェシカ「……なんだか、どったんばったん凄いよねぇ」

634: 2016/06/05(日) 23:15:22 ID:uPYZO6mI
ガイル「コーディ、コーディ、いけいけいけっ……! 攻めろ攻めろっ……!」パンパン

コーディ「……よしっ!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ツーカウントで返されてしましたコーディ選手ではありますが……ここはすぐに立ち上がっていきます」

さくら「そうですね。コーディ選手はスタミナ万全ですし、ここはガンガンいきたい所ですね」


コーディ「よしっ……! もう一発いくぞおおぉぉっ! 立てっ!」ググッ

ヤムチャ「……ううっ」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「コーディ選手は大きく声を上げながら、ヤムチャ選手の身体を引き起こしていきます」

648: 2016/06/06(月) 22:02:01 ID:MC4BSFUk
コーディ「……うるあぁっ!」ガシッ

ヤムチャ「……くっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「身体を引き起こし、そして再び頭部を脇へと抱え込みました!」

さくら「狙いにいきましたね」


ワンモア、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

コーディ「……おぉぉらああぁっ!」

ヤムチャ「くっ……させるかっ……!」グイッ

コーディ「……う、うおっと」ヨロッ


実況「あっ、いやっ……! ここはヤムチャ選手、頭部を脇に捉えられながらも、コーディ選手の身体を押しますっ! コーディ選手の体勢が少し崩れました」

さくら「あっと、抵抗していきますね」

649: 2016/06/06(月) 22:08:32 ID:MC4BSFUk
ヤムチャ「投げさせはしないぞっ……! おおおっ……!」グイグイ

コーディ「うおっ、おっ、おっ……」ヨロヨロ


ブー、ブーブー

実況「そのままコーディ選手の身体をグイグイと押し込んでいきます」

さくら「そうっすね」


ブー、ブーブー

ヤムチャ(ま、またブーイングかよ、ちくしょうっ……!)グイグイ

コーディ(んあっ……? なぁ~んかブーイングの傾向、読めてきたかもしれねぇぞ……!?)ヨロヨロ


実況「さぁさぁ、ズンズンズンズン押していきます。リング中央を通り過ぎ……ここは自軍コーナーの方まで押し込んでいきます」

さくら「そうっすね」

650: 2016/06/06(月) 22:13:06 ID:MC4BSFUk
ヤムチャ「……うるあっ!」ググッ

コーディ「……うぐっ!」


実況「さぁ、ヤムチャ選手はコーディ選手の身体をコーナーマットへと押し付けました」


ガイ「ここは俺がいきますっ……!」パシッ

ヤムチャ「ああ、任せるよっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「おっとぉ!? そしてここで、エプロンサイドにいるガイ選手がそんなヤムチャ選手の背中に触れ……」

さくら「あっ、こっちも交代してきましたね」

651: 2016/06/06(月) 22:21:05 ID:MC4BSFUk
ヤムチャ「とりあえず、このまま押さえ込んでるから……」クググッ

ガイ「……はいっ!」グイッ


オー、オーオー

実況「ガイ選手がエプロンサイドからロープを潜りリングインしてきます」

さくら「相手チームも交代してきたのでね、まぁこちらもと言った所でしょう」


コーディ「く、くそっ……ああっ、離れろっ……!」ググッ

ヤムチャ「お、おおっ……!」ヨロッ

コーディ「ここじゃ、位置が悪い……リング中央に戻ろう……」ササッ


実況「ここでヤムチャ選手に押し込まれているコーディ選手は、その身体を押して……おっと、そのままぐるっと回り込むように、リング中央付近へと移動していきます」

さくら「そうですね。相手チームに体勢立て直されたし、あの辺りはあまり位置がよろしくないですからね」

652: 2016/06/06(月) 22:30:05 ID:MC4BSFUk
ヤムチャ「あ~、ごめんごめん。逃げられちゃったや……」

ガイ「大丈夫です。一対一でやってやりますよ。俺の方が勝ってます」

ダルシム「……ヤムチャ選手、タッチ終わったなら下がるように」ビシッ

ヤムチャ「はいはい、了解で~す……」


オー、オーオー

実況「こちらも選手を入れ換えていきます。ヤムチャ選手はロープへと潜りエプロンサイドへと引き下がり、そして試合はガイ選手の出番です」

さくら「ガイ選手もスタミナはまだ万全の状態ですからね」

実況「コーディ選手も、その視線をヤムチャ選手からガイ選手へと移していきます」

653: 2016/06/06(月) 22:35:17 ID:MC4BSFUk
ガイ「……」ジーッ

コーディ「……」ジーッ


オー、オーオー

実況「さぁ、コーディ選手とガイ選手が少しばかり距離を取って睨み合います」

さくら「はい」


ガイ「……」スーッ

コーディ「……んっ?」


実況「おっとぉ? そしてここでガイ選手が大きく両腕を上げましたね」

さくら「おっ……? はい、そうですね」


ガイ「……レッツゴー、ガーイ」パンパンパパパン

654: 2016/06/06(月) 22:38:56 ID:MC4BSFUk
オー ? オーオー ?

ガイ「……レッツゴー、ガーイ」パンパンパパパン


実況「ガイ選手はその手を打ち鳴らしていきます」

さくら「……おっ?」


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「……よしっ!」ニヤリ

ヤムチャ「いいよいいよ! ガイ君、いいよっ!」パンパンパパパン


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「するとすると……おっ……!? 会場からも、リズムに会わせてガイ選手の名を呼びながら手を打ち鳴らす声と音が聞こえてきます!」

さくら「皆さん、こういうリズムで応援して下さりますからね。これは選手達の耳にも馴染んできてるのではないでしょうか?」

656: 2016/06/06(月) 22:47:02 ID:MC4BSFUk
レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「さぁ、いこう……!」ズガズガ


実況「さぁ、その声援の中、ガイ選手が向かっていきます」

さくら「はい」


ガイル「オラオラ、コーディコーディ ! おめぇも頑張れっ!」パンパン


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「いくぞ、コーディ……!」ガシッ

コーディ「……出しきってやるっ!」ガシッ


実況「両者の距離が縮まり……そして、今組み合いましたっ! ロックアップですっ!」

657: 2016/06/06(月) 22:53:05 ID:MC4BSFUk
レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイ「……おおおぉぉっ!」ギリギリ

コーディ「……くおおぉぉっ!」ギリギリ


実況「リング中央で両者の力比べが始まりました」


コーディ「うおおぉぉっ……! いくぜっ……!」ググッ

ガイ「……おっ、おおっ!」


オー ! オーオー !

実況「おっと、しかしここは素早くコーディ選手がガイ選手の股下に手を差し伸ばし、そしてそのまま真っ逆さまへと抱え上げていきます」

さくら「おっ」

658: 2016/06/06(月) 22:58:59 ID:MC4BSFUk
コーディ「このままっ……!」

ガイ「……させないっ!」バタバタ

コーディ「う、うおっとっ……!」ヨロッ


オー、オーオー

実況「あっ、いや、おっと……! ここは真っ逆さまへと抱え上げられましたガイ選手ですが、大きく大きく足をバタつかせます」

さくら「あっと、ここは逃げようとしてますかね?」


コーディ「うおっ、おおっ……!」ヨロヨロ

ガイ「……させないっ!」ストンッ


オー、オーオー

実況「抱え上げられこそしたガイ選手ではありますが……そのまま肩口からストンとコーディ選手の背後へと降り立ちました」

さくら「ここは上手く逃れていきましたね」

660: 2016/06/06(月) 23:03:43 ID:MC4BSFUk
コーディ「……チィッ」クルッ

ガイ「……うおおぉぉっ!」ググッ


実況「コーディ選手も慌てて背後を振り返りますっ! あ~、いや、ガイ選手が腕を振り被ってますかね!?」

さくら「狙ってますねぇ」


ガイ「……カウンターだっ! はああぁっ!」バッチーンッ

コーディ「うおっ……! いってぇ……!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「振り返ったコーディ選手のその胸元目掛けて……ガイ選手が腕を振り抜いていきますっ!」

さくら「おぉ~っと、カウンター気味に逆水平チョップを打っていきましたね」

実況「いや~、もの凄い音が響くものなんですねぇ!? これはこちらにも痛みが伝わってきます」

さくら「へへ、そうっすか」

661: 2016/06/06(月) 23:08:27 ID:MC4BSFUk
ガイ「……まだまだっ!」ガシッ

コーディ「うおおっ、んっ……?」


実況「おっと、会話をしている暇もありませんかね?」

さくら「あ~、いえいえ。続けて下さい」


ガイ「いくぜ、コーディ……!」グイッ

コーディ「……ああっ」

ガイ「そら、その腕……捻ってやるっ……!」グルン


実況「ガイ選手は直ぐにコーディ選手の腕を両腕を掴み、そして持ち上げ、その脇下を潜り抜けるような動きを見せていく」

さくら「アームロックですね。腕を捻っていってます」

実況「なるほど。ここは腕を捻ってスタミナを奪いにかかります」

662: 2016/06/06(月) 23:13:44 ID:MC4BSFUk
ガイ「……そらっ!」ギリギリ

コーディ「……いでででで」


オー、オーオー

実況「コーディ選手の側面に回り込むような形で、捻ったその腕を両腕で掴んでおります。ここはアームロックです」


ガイ「そぉ~ら、もう一発いくぞっ……!?」ググッ

コーディ「いででで、んっ……?」


オー ? オーオー ?

実況「おっと、そして……? ガイ選手は右腕を離して、左手で腕を捉えたまま、再び振り被っていきます!」

さくら「……おっ?」


ガイ「もう一発打たせてもらうぜっ……! はああぁぁっ……!」バッチーンッ

コーディ「……ぐえっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「腕を捻って捉えたまま、ここでもう一撃その胸元へと打ち込んでいきますっ! さぁ、再び逆水平チョップですっ! 鋭い音が響き渡ります!」

さくら「いや~、いきましたね」

663: 2016/06/06(月) 23:18:46 ID:MC4BSFUk
コーディ「ちくしょう……痛ぇんだよ、オラァっ!」ズガァ

ガイ「んっ……? んがっ……!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「あっ、おっといやっ! ここはコーディ選手、少しよろけはしましたが、直ぐに踏み込みそしてっ……!」

さくら「……おっ!?」

実況「間髪入れずにコーディ選手の顔面にエルボーを打ち込んでいきます!」


ガイ「くっ、くああっ……」ヨロヨロ


実況「コーディ選手も負けてはいませんっ! 身体を一番硬い部分をガイ選手の顔面へと打ち込んでいきました。そしてガイ選手……これによって掴んでいた腕から手を離してしまいました」

さくら「ここは間髪入れずにこられましたからね」

664: 2016/06/06(月) 23:22:32 ID:MC4BSFUk
ガイル「ナーイス、カウンターっ! ナーイス、カウンタァ! そういうコールはねぇかっ!?」パンパン


ガイ「く、くそっ……!」ギロリ

コーディ「……」クイクイ


オー ? オーオー ?

実況「少しばかりよろけたガイ選手ですが、こちらも踏ん張り堪え……そして直ぐ様顔を上げてコーディ選手を見ます。あっ、おっと……そして……?」

さくら「……んっ?」


コーディ「来いよ、打撃合戦しようぜ……? なぁ、ガイ……お前の番だよ……」クイクイ

ガイ「……んっ?」


オー ! オーオー !

実況「ここはコーディ選手、ガイ選手に向かって掌をクイクイと動かし、誘ってるかのような動きを見せていますねぇ?」

さくら「そ~うですねぇ……誘ってますねぇ……」

674: 2016/06/07(火) 22:01:25 ID:pf5i18fU
ガイ「そういう事なら……おおおぉぉっ……!」ググッ

コーディ(今日の反応……投げ◎、打撃◎、関節技○……そして、急激な展開変更が×って所じゃないのか……? しつこく同じ事を繰り返す……ってぐらいが案外調度いいかもしれない……)


オー、オーオー

実況「ここはガイ選手。そんなコーディ選手に向かって大きく腕を振り被っていきます!」


ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……くえっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「胸板目掛けて振り抜いていきますっ! ここは逆水平チョップですっ! 強烈な一撃を打ち込んでいきますっ!」

さくら「はい」

675: 2016/06/07(火) 22:06:31 ID:pf5i18fU
コーディ「今度はこっちだっ……! オラァっ!」ガスッ

ガイ「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「おぉ~っと、しかしすかさずコーディ選手も打ち返してきます。こちらはエルボーです。右の肘を振り抜き、そしてガイ選手の側頭部辺りへと打ち込んでいきます」

さくら「はい」


コーディ(今の所、互いに反応は上々……よし……)


実況「ガイ選手も少しよろけはしましたが足を踏ん張り、踏みとどまります!」

さくら「そ~っすね」


コーディ「よしよし、こいこい……続けようぜ……? お前の番だよ」クイクイ


オー ! オーオー !

実況「そして再び掌をクイクイと動かし、ガイ選手を誘っていきます」

676: 2016/06/07(火) 22:11:09 ID:pf5i18fU
ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、ガイ選手が打ち込んでいきます」


コーディ「今度はこっちだ、オラァ!」ガスッ

ガイ「……くおっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「だが、コーディ選手も即座に打ち返していきます」


ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……うおっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイ選手はチョップで、コーディ選手は肘で。互いが交互に打ち合う展開となっております」

677: 2016/06/07(火) 22:16:24 ID:pf5i18fU
コーディ「オラァっ……!」ガスッ

ガイ「……くおっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「互いが相手選手の身体に打ち込む度に、会場からも大きな大きな声がこちらまで届いてきます」

さくら「そ~うですね」


コーディ「……こいよ、こいよ」クイクイ

ガイ(そうやって誘われたら、こっちは乗るしかないけど……)ググッ


実況「さぁ、再びコーディ選手がガイ選手を誘います。この両選手は、こ~う相手を締め付けて……といった感じではなく、直接攻撃でスタミナを削りにいっている感じでしょうか?」

さくら「そうっすね。この両選手はバッチバチに打ち合ってますね。こういうのが好みなんでしょうか?」

678: 2016/06/07(火) 22:23:13 ID:pf5i18fU
ガイ「……はああぁぁっ!」ブンッ

コーディ「このタイミングだっ……! でやああぁっ!」バシッ


YEEEEEAAAAA……オー ? オーオー ?

実況「さぁ、ガイ選手が再び……あっ、いやっ!」

さくら「……んっ?」

実況「ここはコーディ選手。その打ち込んできたガイ選手の腕を……上手く左腕で弾いたかっ!?」


コーディ「……オラアァァ!」ガスッ

ガイ「……くおっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして即座に打ち込んでいきますっ! 側頭部へのエルボー!」

さくら「ブロックしてカウンターでいきましたね。ちょっとリズムが変わったんで、会場の反応も少し変化しましたね」

679: 2016/06/07(火) 22:28:55 ID:pf5i18fU
コーディ(今の反応……やっぱり、打撃さえぶち当てればある程度沸いてくれる部分があるっ……! という事は……)

ガイ「……く、くあっ」

コーディ「お~っと、いけね……こいよ、こいこい……そらそら、打ってこい……」クイクイ


オー ! オーオー !

実況「そして再びコーディ選手はガイ選手を誘っていきます」


ガイ「くっ、何やら策があるみたいだが……そういう風にされると、こっちも乗っていくしかないな、うおおぉぉっ……!」ググッ

コーディ「……こいっ!」


実況「コーディ選手が一撃多く食らわせませたが、ガイ選手も負けてはいないです。再び、大きく腕を振りかぶっていきますっ!」

680: 2016/06/07(火) 22:33:46 ID:pf5i18fU
ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……うおっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「今度はヒット。コーディ選手の胸元へとチョップが突き刺さります」


コーディ「……オラァっ!」ガスッ

ガイ「……くあっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「即座に打ち返してきますっ! 続いてコーディのエルボーがヒット!」

さくら「はい」


ガイ「……はああぁぁっ!」ブンッ

コーディ「……でやああぁっ!」バシッ


YEEEEEAAAAA……オー ? オーオー ?

実況「続いてガイ選手の……あっ、いやっ! ここはコーディ選手がまたも弾いていきました」

さくら「コーディ選手が一つ先を読んでいる感じですかね?」

681: 2016/06/07(火) 22:42:35 ID:pf5i18fU
コーディ「……オラァ!」ガスッ

ガイ「……ぐあっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ブロックからの……カウンター! コーディ選手のエルボーが突き刺さります」


コーディ「もう二発っ……! オラッ、オラァ……!」ガスガス

ガイ「くおっ……くおっ……」ヨロヨロ


YEEAAH ! YEEAAH !

実況「おっとぉ、ここは連続で打ち込んでいきますねっ! 続けて更にもう二発っ! 計三発のエルボーをテンポよく連続で打ち込んでいきました!」

さくら「へぇ~、会場もよくついてこれますね」

実況「コーディ選手のエルボーと同時にワーっと場内からの声が聞こえますね!?」

682: 2016/06/07(火) 22:47:59 ID:pf5i18fU
ガイル「お~お~、いいぞいいぞ! いいじゃねぇかよ、おいおい!」パンパン

ヤムチャ「ガイ君、負けちゃダメだよっ!」パンパン

コーディ「ゆっくりじっくり打ち合おうぜ……なぁ……?」クイクイ

ガイ「……くっ」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁ、ガイ選手……顔を上げてコーディ選手の顔を睨みますっ! コーディ選手の方が三発程、多く打っていますかね!?」

さくら「会場と同じように両軍コーナーも、エキサイティングしてきましたね」


ガイ「なるほどなるほど……いくぜっ……!」ググッ

コーディ「……こいっ!」

ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……ぐおっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイ選手が大きく腕を振りかぶり……そして、逆水平チョップっ! 今度はヒットォ! コーディ選手の胸板に突き刺さったっ!」

683: 2016/06/07(火) 22:54:01 ID:pf5i18fU
コーディ「いくぜっ、オラァっ……!」ブンッ

ガイ「……ふんっ!」ガシッ


YEEEEEAAAAA……オー ? オーオー ?

実況「さぁ、すかさずコーディ選手が……あ~、いやっ! 今度はガイ選手が上手く左手でブロックしました!」

さくら「おっ?」


コーディ「……チィッ」

ガイ「こういう事だな……? さぁ、また俺のターンだっ……!」トンッ


実況「左手でブロックして、右の腕でコーディ選手の身体を少しばかり押して、距離を取りますっ! そして振り被りますっ!」


ガイ「……はああぁぁっ!」バッチーンッ

コーディ「……ぐおっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして打ち込んでいきます! コーディ選手の胸板へと逆水平チョップ!」

さくら「差が一つ埋まりましたね」

684: 2016/06/07(火) 22:59:35 ID:pf5i18fU
コーディ「……オラァ!」ガスッ

ガイ「……ぐっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「しかし、コーディ選手が再び打ち込んでいきますっ!」


ガイ「……はああぁぁっ!」ブンッ

コーディ「……でやああぁっ!」バシッ


YEEEEEAAAAA……オー ? オーオー ?

実況「すかさず、ガイ選手が……あ~、いやっ! ここはコーディ選手が弾いていきますっ!」

さくら「あ~っとっ!」


コーディ「オラ、オラ、オラ、オラァァ……!」ガスガス

ガイ「ぐっ……ぐっ……ぐっ……ぐっ……!」


YEAH ! YEAH ! YEAH ! YEAH !

実況「あっとぉ、そしてここは連続ですっ! 小刻みなエルボーを連続でガイ選手の側頭部へと打ち込んでいきます!」

さくら「あ~っと、これで差がまた開きましたね!」

685: 2016/06/07(火) 23:03:29 ID:pf5i18fU
コーディ「こいよ、こいこい……」

ガイ「あ~あ、くそっ……はああぁぁっ……!」ブンッ

コーディ「……でやああぁっ!」バシッ


YEEEEEAAAAA……オー ? オーオー ?

実況「ガイ選手が再び……いやっ! ここはまたもコーディ選手がその腕を払いましたっ!」


コーディ「オラ、オラ、オラ、オラァァ……!」ガスガス

ガイ「ぐっ……ぐっ……ぐっ……ぐっ……」ヨロヨロ


YEAH ! YEAH ! YEAH ! YEAH !

実況「更に更にコーディ選手が連続で打ち込んでいきますっ! おぉ~っと、連続で打ち込まれ、ガイ選手も交代していくっ!」

さくら「……おっと、これは」

実況「……これは?」


コーディ「オラァ、オラァァっ……!」ガスガス

ガイ「ぐっ、ぐっ……んっ……?」グイッ


YEAH ! YEAH !

さくら「このまま一気にロープまで押し込むのを狙ってるんじゃないですかね?」

実況「あ~、そのようですね!? ここでガイ選手の背中にロープに触れたっ!」

686: 2016/06/07(火) 23:13:05 ID:pf5i18fU
コーディ「……いくぜっ!」ガシッ

ガイ「……くっ」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そしてここでコーディ選手がガイ選手の腕を掴んだっ!」


コーディ「そぉ~ら、向こうまで……行ってこいっ……!」

ガイ「……くっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「背後のロープに一度押し付け、反動を利用してから……ガイ選手の身体を降り投げていきますっ!」

さくら「ロープに投げていきましたね」

687: 2016/06/07(火) 23:18:17 ID:pf5i18fU
コーディ「次はもっとド派手な技を見せてやるっ! 見てろォォ!」ズガズガ


オー ! オーオー !

実況「ガイ選手をロープまで投げていったコーディ選手は、さぁ何やら叫びながらリング中央付近へと歩みを進めていきます!」

さくら「カウンター攻撃を狙っているんでしょうかね」


ガイル「いいよいいよ! 今日の君、乗ってるじゃないっ!? それ、レッツゴー、コーディっ!」パンパンパパパン


レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「ガイ選手の身体がロープの反動によって返ってきましたっ! コーディ選手はそんなガイ選手に狙いを定めているのか!?」

688: 2016/06/07(火) 23:22:41 ID:pf5i18fU
コーディ「いくぜええっ……!」ガシッ

ガイ「……くっ!」


レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、返ってきたガイ選手の脇下から手を差し込み……そのまま胴回りキャッチしましたかね!?」

さくら「はいっ!」


コーディ「……うおおおおぉぉっ!」ググッ

ガイ「お、おおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「そしてそのまま、ガイ選手の身体を片腕で抱え上げていきますっ!」


コーディ「スクラップバスターだっ……! でりゃああぁぁっ……!」グルン

ガイ「……ぐあああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「遠心力をつけるかのように半回転しながら、マットへと叩きつけていきますっ! ここで投げですっ! コーディ選手がド派手に投げていきましたっ!」

さくら「スクラップバスター……決まりましたねぇ!?」

689: 2016/06/07(火) 23:27:57 ID:pf5i18fU
ガイル「おいおいおいおいっ! いいぞいいぞ、おーいっ!」パンパン

ヤムチャ「……くああっ、ちくしょうっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「これには会場も一段と沸いていきます!」

さくら「打撃攻撃をガンガンっての面白いっすけど、こういうのが醍醐味ですからねぇ」

実況「コーディ選手がメトロシティにその醍醐味を魅せて下さりましたっ!」


コーディ(はぁっ、会場の乗りがいつもとは違うとは言え……以前のディージェイさんの時の失敗……あの時、こういう風に出来てたらな……とは思う……)ムクッ


実況「そしてコーディ選手がここはすぐ様立ち上がってきます」

さくら「はい」


YEEEEEAAAAAAH !

コーディ(だけど、なんと言うかな……! ウジウジせずに、今日出来た自分を褒めてやろうっ……! 乗りはなんとなくわかり始めたかもしれない……だから、今日は出しきってやるぞっ……!)

700: 2016/06/08(水) 22:00:33 ID:pyv.UdaM
コーディ「まだまだいくぜっ! だぁりゃああっ!」ググッ


オー ! オーオー !

実況「立ち上がったコーディ選手は、右腕を折り畳むように上げながら……おぉ~っと、ここでガイ選手に向かって倒れ込んでいきます」

さくら「おっ」


コーディ「……オラァァ!」ズガァッ

ガイ「……ぐっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイ選手の隣りっ……! マットへと倒れ込みつつ、その右肘をガイ選手の額辺りですかねぇ……?」

さくら「額ですね」

実況「打ち付けていきますっ! 追い討ちと言った所でしょうか? ここもエルボーっ!」

701: 2016/06/08(水) 22:07:41 ID:pyv.UdaM
コーディ「……そら、寝てるんじゃねぇっ!」ググッ

ガイ「……くっ」ムクッ


オー、オーオー

実況「さぁ、そしてコーディ選手は身体を起こしつつ、ガイ選手の上体だけを持ち上げていきますねぇ?」

さくら「あっ、そうっすねぇ」

実況「ガイ選手の背の裏に身体を回すような形です。さぁ、上体を持ち上げました」


コーディ「……っていやっ!」シュルッ

ガイ「……くっ!」


オー 、オーオー

実況「そして背後からガイ選手の首筋へと腕を回していきます。ここはスリーパーホールドです」

さくら「いや、フェイスロックですね」

実況「……フェイスロック?」

702: 2016/06/08(水) 22:14:57 ID:pyv.UdaM
コーディ「……うおおぉぉっ!」ギリギリ

ガイ「うっ……ぐっ……!」


オー、オーオー

さくら「あの、首の頸動脈ではなくて……顔面に腕を回して圧迫してる技ですね。締め付けているのは顔です」

実況「失礼致しました。ここはフェイスロックです」

さくら「エルボーでガンガン顔面へと打ち込んでいったんで、それの追い討ち……って感じではないでしょうか?」

実況「な~るほど!」


コーディ「……オラオラァ!」ギリギリ

ガイ「ぐっ……うぐっ……!」

ダルシム「どうする……? ギブアップかね……?」


オー、オーオー

実況「さぁ、コーディ選手のフェイスロックは続きます! ガイ選手、どうでしょうか!?」

さくら「う~ん、どうでしょうねぇ?」

703: 2016/06/08(水) 22:19:28 ID:pyv.UdaM
ヤムチャ「……ここはカットにいこう」グイッ


オー ? オーオー ?

実況「あっとぉ! しかしここでエプロンサイドのヤムチャ選手が動きましたかね?」

さくら「あっ、動いてきましたね」

実況「ここはロープを潜り、リングへと入ってきます」


ガイル「カットはさせねぇぞ……おいおい……」グイッ


オー ! オーオー !

実況「あっ、いやしかし、ガイル選手も動いてきますかね……!? こちらもロープ潜りリングへと入ってきます」

さくら「おっと」

704: 2016/06/08(水) 22:23:40 ID:pyv.UdaM
ヤムチャ「さてさて……」ズガズガ

ガイル「……オラオラ、いっくぜええぇっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「捉えられているガイ選手の元に歩みを進めるヤムチャ選手ですが……」

さくら「ガイル選手も来てますっ!」


ガイル「うらぁっ、取っ捕まえたぞっ! 邪魔はさせねぇぞっ……!」ガシッ

ヤムチャ「……んあっ!?」


オー ! オーオー !

実況「ここでガイル選手がヤムチャ選手へと組みかかっていきましたっ!」

さくら「あっと、ガイル選手の方が少し動きが良かったかな?」

705: 2016/06/08(水) 22:31:06 ID:pyv.UdaM
ガイル「若い連中がやり合ってる所、邪魔するのはよくねぇなぁ……!?」グルン

ヤムチャ「くっ、おおっ……!」

ガイル「ほらほら、こっちこっちィ! 隅っこの方で仲良くしてようぜぇ!? オラオラオラっ!」グイグイ


オー、オーオー

実況「組かかっていったガイル選手は、そのままグルンと体を入れ換え、おっとヤムチャ選手をそのままコーナー方向へと押しやっていきます」

さくら「そうですね。ここで邪魔をされちゃあ困りますのでね」


ガイル「そこで大人しくしてろぉ!」ドンッ

ヤムチャ「く、くそっ……!」ドスッ


オー、オーオー

実況「そのままコーナーマットへとヤムチャ選手の身体を押し付けていきますっ! そしてコーディ選手のフェイスロックは続きます!」

707: 2016/06/08(水) 22:37:30 ID:pyv.UdaM
ヤムチャ「ち、ちくしょう……!」

ガイル「動くなって言ってんだろがっ……! 言ってもわかんねぇなら、その身体に教え込むまでだっ! うるああぁっ!」バッチーンッ

ヤムチャ「……うげぇっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「おぉ~っと、コーナーに押し込んだ状態で、そして逆水平チョップです。ヤムチャ選手の胸板を大きく大きく張っていきますっ!」


ヤムチャ「……く、くそっ!」

ガイル「だから動くなって言ってんだろっ……! ま~だ、わかんねぇのか、オイっ!」バッチーンッ

ヤムチャ「……うっげぇ」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「おぉ~っと、ガイル選手は連続でいきます」

さくら「ガイル選手がこうやって動きを封じていると、コーディ選手も安心してフェイスロックを続ける事ができますね」

708: 2016/06/08(水) 22:41:32 ID:pyv.UdaM
コーディ「そらそらっ……!」ギリギリ

ガイ「ぐっ……ぐっ……」

ダルシム「……ギブアップかね!?」


ヤムチャ「く、くそっ……!」

ガイル「しつけぇ野郎だなっ……! そぉ~らっ!」バッチーンッ

ヤムチャ「……うげっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「コーディ選手のフェイスロック。そしてガイル選手の逆水平チョップっ! ここはコーディ・ガイルチームが非常に優位に進めています」

さくら「そうっすね」


ガイル(う~ん、コレ主役がこっちになっちまってるな……あまりよくねぇ展開かもしれねぇ……)

709: 2016/06/08(水) 22:45:38 ID:pyv.UdaM
ガイル(まぁ、ここは……)バッチーンッ

ヤムチャ「……ぐえっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁさぁ、コーディ選手がガイ選手を締め付け……そしてガイル選手がヤムチャ選手の動きを止めるっ!」

さくら「はい」


ガイル「おいおいおいっ! おめぇらどっち見てるんだよ、おいおいおいっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「おっと、ここでガイル選手が動きを止めて、何やら叫びます」


ガイル「試合権を持ってるのは俺じゃねぇだろっ! あっちだろ、あっちあっちっ……!」ビシッ


オー、オーオー

実況「そして、コーディ選手の方を指差します」

さくら「あの皆さん、ガイル選手がチョップを打つ度に叫んで盛り上がっていますけど、これ試合権を持ってるのはコーディ選手からね? そういう所が気になったんじゃないですか?」

実況「ああ、なるほど」

710: 2016/06/08(水) 22:49:52 ID:pyv.UdaM
ガイル「おめぇら得意のコールやってやれっ! レッツゴーってヤツをよぉ……!? せぇ~のっ……!」

ヤムチャ「……くああぁっ!」ガシッ

ガイル「……んあっ!?」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかし一瞬動きを止めた事が仇となってしまったかっ!? ここでヤムチャ選手がガイル選手を掴みにかかりますっ!」

さくら「あら」


ヤムチャ「好き放題やりやがって……この野郎っ……!」グルン

ガイル「……おいおいおいおい、おいおいおいおい」


実況「そしてヤムチャ選手は掴みかかったままグルンと体を入れ換えていくっ!」

さくら「あら」


ヤムチャ「……今度はそっちだっ!」ドンッ

ガイル「……うげっ!」ドスッ


オー、オーオー

実況「そして今度は逆にヤムチャ選手がガイル選手の身体をコーナーマットへと押し付ける形になりました」

712: 2016/06/08(水) 22:54:40 ID:pyv.UdaM
ヤムチャ「……チョップしかねぇか、くそっ!」バッチーンッ

ガイル「……うげぇっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、そして今度はヤムチャ選手がガイル選手への胸板に逆水平チョップを見舞っていきます」

さくら「ガイル選手が一瞬よそ見しちゃいましたね。そこをつかれました」


ヤムチャ(ここは……やり合ってる場合じゃねぇだろ……主役はこっちじゃないんだ……だから……)クルッ


実況「おっと、そしてヤムチャ選手は……ガイル選手に向けますっ!」

さくら「まぁ、そうでしょうね」


ヤムチャ(今は……気配を消す時間……さっさと終わらせよう……)ズガズガ


実況「さぁ、ヤムチャ選手はコーディ選手とガイ選手の方へと向かっていきます」

さくら「カットの予定で入ってきたんでね。今はそっちの方が優先なんじゃないですかね?」

実況「なるほど」

713: 2016/06/08(水) 22:58:57 ID:pyv.UdaM
ヤムチャ「これはさっきのお返しだっ……! たあっ……!」ドスッ

コーディ「……うげっ!」


ブー、ブーブー

実況「さぁ、そしてヤムチャ選手はコーディ選手の背中を踏みつけていきます」

さくら「計算通りとはいかなかったでしょうが、まぁカットは出来ましたね。コーディ選手の腕が外れました」


ブー、ブーブー

ヤムチャ(あ~、やっぱり……やっぱりブーイングだ……これ、俺に対してだよな……?)キョロキョロ

ガイル(今日、カットは……う~ん、難しいかもしれねぇなぁ……)


実況「さぁ、ここはヤムチャ選手が手助けという形で、コーディ選手からガイ選手を助けていきます」

さくら「ルールとしちゃあ、アリな所なんですけどね」

714: 2016/06/08(水) 23:03:34 ID:pyv.UdaM
ダルシム「……カットが終わったのなら、下がりなさい」ビシッ

ヤムチャ「……はい、わかってますよ」


ブー、ブーブー

実況「そしてヤムチャ選手は自軍コーナーエプロンサイドへと戻っていきます」

さくら「そうですね。まぁ、正々堂々としたファイトとしたファイトの方が好まれるのですかねぇ?」


ガイル(まぁ、それでもブーイングが来るなら来るで……やる方法はあるんですよ……さて、いくか……)スッ


実況「あっとしかし、ここでコーナーマットへともたれかかるようにしていたガイル選手が……ここで歩みを進めます」

さくら「そ~うですね」

715: 2016/06/08(水) 23:08:21 ID:pyv.UdaM
ガイル「コーディ、起きろ起きろ……ちょっくら、手伝ってやるよ……ほれほれ……」ググッ

ガイ「……うっ」ムクッ


オー ? オーオー ?

実況「あっと、そしてここでガイル選手が、ガイ選手の身体を引き起こしていきますねぇ?」

さくら「……あ~っと、そうですねぇ?」


ガイル「そ~らそらそら……ほぉ~れ、動けねぇぞ……」ガシッ

ガイ「くっ……くっ……」モガモガ


実況「ガイル選手はガイ選手の背後から、腕を取りその動きを封じていきます。ガイ選手を羽交い締めの体勢に捉えました!」

さくら「あ~っと」

716: 2016/06/08(水) 23:13:33 ID:Slz650is
ガイル(カットでブーイングするような連中が……これで、オッケー出すワケねぇよなぁ……? なぁ……?)

ガイ「くっ……くっ……」モガモガ


ブー、ブーブー

実況「ガイ選手はなんとか振りほどこうとしていますが……あ~っと、ダメですっ! これはルール的にはオッケーなのでしょうか、さくら選手っ!?」

さくら「う~ん、一応ルール的にはありっすけどね……でも、あまり皆さんの反応はよろしくないですね」


ガイル(おめぇが受けたブーイングの半分……俺がもらってやるよ、ほら叫べ叫べ……)

ダルシム「試合権がないのなら下がる……はい、下がる……」

ヤムチャ「わかってます……って、ちょっと待て、オイっ! レフェリー、あっちっ……!」ビシッ

ダルシム「……んっ?」


実況「しかし、エプロンサイドのヤムチャ選手も……何やら言っているようですが……」

さくら「この辺はねぇ~、上手い事やっていくって言うテクニックがいるワケですね」

717: 2016/06/08(水) 23:18:12 ID:Slz650is
コーディ「……くっ」ムクッ

ガイル「おい、コーディ……俺が押さえておくから、一発で決めてくれ。余計なものはなしで、一発だ……」

ガイ「くっ……くっ……」モガモガ


ブー、ブーブー

実況「まぁ~、ねっ……? ルール的には大丈夫な行為のようですっ! さぁ、ここでコーディ選手が立ち上がるっ! ガイ選手は身動きが取れないっ!」


ヤムチャ「レフェリーっ……! あっちも止めろっ……!」ビシッ

ダルシム「あ~っと、いかんいかん……はいはいはい……」

コーディ「……それじゃあ、ラリアットでいきます」ダダッ

ガイル「あいよっ!」


ブー、ブーブー

実況「エプロンサイドからヤムチャ選手も抗議のような事をしているが……あ~っと、しかしここはコーディ選手がロープへと走っていきましたっ!」

718: 2016/06/08(水) 23:22:41 ID:Slz650is
コーディ「……よしっ!」ググッ


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、コーディ選手がロープの反動をつけてガイ選手に向かうっ! 会場からはリズムに合わせてコーディ選手の……いや、違いますっ! ガイ選手の名前を呼んでいますよっ!?」

さくら「あっはっはっは。い~い人達だ」クスクス


コーディ「うおおおぉぉっ……! いきますよっ……!」ブンッ

ガイ「……ここは逃げの一手っ!」スルッ

ガイル「……ありゃ?」


オー ! オーオー !

実況「おっと、そしてここで!? ガイ選手が羽交い締めにされている状態から……抜け出したかっ!? 抜け出したかっ!?」

さくら「おおっ!」

719: 2016/06/08(水) 23:27:11 ID:Slz650is
コーディ「……うるああぁっ!」ズガァッ

ガイル「……うげえええぇっ!」バターンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「コーディ選手が大きく右腕を振り抜いていきますっ! しかし、これはガイル選手に当たる結果となってしましましたっ!」

さくら「こういう同士討ちになるってパターンもあるんですよ。だから多分、ガイ選手は狙ってましたね」

実況「寸前で避けて……背後にいるガイル選手への攻撃を誘おうと!?」

さくら「メトロシティの人達って、今日自分達がここで試合をする事になって『この人を応援しよう!』ってのが、ないまま見てるかもしれないんですよ」

実況「はいはいはい」

さくら「そこを、試合中に見つけながら応援して下さってますよね~。いや~、これは是非とも次の試合で参考にしたいです」クスクス

725: 2016/06/09(木) 22:00:49 ID:lNqhaJIw
ガイル「この大馬鹿野郎っ……! 相手を間違えてんじゃねぇよ、くっそっ……!」ゴロゴロ

コーディ「あ、ああっ……す、すんませんっ……!」


実況「何はともあれ、ここは同士討ちです。コーディ選手の攻撃を受ける形へとなってしまったガイル選手は、そのまま転がってリング外へと出ていきます」

さくら「あ~っと」


ガイ「よしっ……! ここからは俺の番だ、いくぜぇぇっ!」シュタッ


オー ! オーオー !

実況「コーディ選手もこれには少しばかり戸惑っているか!? あ~っと、そんなコーディ選手に向かって、ガイ選手が飛び込んだっ!」

さくら「おっ」

726: 2016/06/09(木) 22:07:40 ID:lNqhaJIw
ガイ「……ドロップキックだっ!」ドスッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「両足を揃えてコーディ選手の背中へと打ち込んでいきます」

さくら「ドロップキックだ」


コーディ「……くおっ!」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「ガイ選手の身体がマットへ落ち、倒れ込みます。あっと……? コーディ選手は、ダウンせずにフラついただけか?」

さくら「……ありゃ? ちょっと浅かったかな?」


ガイ「ダウンとはいかなかったか……だがっ……!」ムクッ


オー、オーオー

実況「しかし、すかさずガイ選手が立ち上がってきます」

727: 2016/06/09(木) 22:13:37 ID:lNqhaJIw
ガイ「……うおおおぉぉっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「そしてこの場面はすぐ様ガイ選手が突っ込んでいきます」

さくら「おっ、いきましたね」


ガイ「もう一発、ドロップキックっ……! 今度は、足にだっ……!」シュタッ

コーディ「う、うおおぉぉっ……っでぇっ……!」ビターンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして背後から……今度はコーディ選手の身体を掬い上げるかのように足へと打ち込んでいきますっ!」

さくら「低空ドロップキックですね」

実況「コーディ選手の身体がフワリと浮き上がり……そして仰向けにダウンしていきますっ!」

728: 2016/06/09(木) 22:24:14 ID:lNqhaJIw
ヤムチャ「いいよいいよっ! それ、レッツゴー、ガーイっ!」パンパン

ガイル「ああっ、ううっ……アイツ、しくじりやがって……」ムクッ


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、誤爆を誘ってからのガイ選手の反撃……と言った所でしょうか?」

さくら「そうですね。ここは一発とはいかずに、二発三発といきたい所ですね」


ガイ「まだまだ、いくぞっ!」ムクッ


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「会場からもリズムに合わせたガイ選手の名を呼ぶ声と手拍子が鳴り響いてきます。そしてここでガイ選手が立ち上がってきます」

さくら「はい」


ガイ「……いくぜっ!」フワッ

コーディ「う、ううっ……」

ガイ「エルボードロップだっ! はぁっ……!」ドスッ

コーディ「……ぐっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「立ち上がったガイ選手はそのままフワリと飛び上がりつつ、肘を突き立てそして腹部へと落としていきます」

さくら「エルボードロップっすね」

729: 2016/06/09(木) 22:31:20 ID:lNqhaJIw
ガイ「……よしっ」ムクッ

コーディ「……う、うぐぐぐっ」

ガイ「……次は」キョロキョロ


レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「再びガイ選手が立ち上がってきます。コーディ選手は腹部を押さえて悶えていますかね?」

さくら「いいの入ったんじゃないですかね」

実況「そしてガイ選手はここで辺りを見回すような素振り見せていきます」


ガイ「……こっちだっ!」ダダッ


オー ? オーオー ?

実況「ここでガイ選手はコーナーの方に向かって……一直線に走っていきますねぇ!?」

さくら「おっとぉ、ここは大技狙ってるんじゃないですかっ!?」

730: 2016/06/09(木) 22:39:18 ID:lNqhaJIw
ヤムチャ「あそこから、ドーンってくるよ~っ! ドーンってねっ!」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、ガイ選手が一度ロープを潜り、エプロンサイドへと移動しました。そして……? そのまま、ロープに足をかけ、コーナーポストの上へと昇っていきます」

さくら「あそこからね……ドーンって狙ってるんですよ!」

実況「おぉ~っと、非常に高い位置から狙うんですね!?」

さくら「身長を含めれば3メートルぐらいの高さはりますからねぇ。結構、怖いですよ~」

実況「ほ~う、3メートルですか~」


ガイル「ああぁっ、この馬鹿野郎がっ……! 俺をイライラさせんじゃねぇ、コーディっ……!」バンッ

コーディ(う、うおっ……!)ムクッ


オー !? オーオー !?

実況「あっと、お待ち下さいっ……! ここでガイル選手が非常に苛立った感じでエプロンサイドを強く大きく叩きますっ!」

さくら「おっとぉ……でもコーディ選手も反応して起きましたねぇ……?」

731: 2016/06/09(木) 22:46:39 ID:lNqhaJIw
ガイル「起きたらとっとと走れっ……! 今すぐだっ……!」ビシッ


オー !? オーオー !?

実況「ガイル選手は、場外で非常にエキサイティンな感じで何やらジェスチャーのような事をしていますっ!」

さくら「あ~、そうっすね」


コーディ「了解ですっ……!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「これはガイル選手は……先程の誤爆の事に対して怒ってるんでしょうかねぇ!?」

さくら「いや~、そういう事じゃないとは思いますよ? 自分達の戦略が上手くいかずに、多少頭に血が昇っている所はあるとは思いますが……コーディ選手に対しての激でしょう」

実況「あ~っと、立ち上がったコーディ選手は、素早くガイ選手いるコーナーの方へと走っていきますっ!」

732: 2016/06/09(木) 22:50:58 ID:lNqhaJIw
ガイル(コーディが普通に立ち上がって、ガイの所に行ったらブーイングくる可能性もあるからなぁ……ここが俺が注意引いておこう……)

コーディ(ここで返しに行って……声援は来るのか……? それともブーイングになるのか……? う~んっ……!)


実況「さぁ、コーディ選手がガイ選手のいるコーナーの方へと向かって行き……」


コーディ(直感を信じようっ……! 今日の俺は冴えてるっ……! 気がする……)シュタッ

ガイ「……んっ!?」


オー !? オーオー !?

実況「お~っと、そしてコーディ選手はガイ選手の正面っ……! え~、セカンドロープに素早く飛び乗っていくっ!」

さくら「……おっとぉ」

733: 2016/06/09(木) 22:55:34 ID:lNqhaJIw
コーディ「……オラァっ!」ガスッ

ガイ「……くっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「セカンドロープに飛び乗った状態で、コーナー上のガイ選手に向かってエルボーっ! 肘を打ち込んでいきますっ! あ~っと、危ないっ! ガイ選手もなんとかロープをつかんで身体を固定して落ちないようにと試みます」

さくら「ここは素直にいかせてはくれませんねぇ」


コーディ「おらおら、いくぜぇぇっ……!」ガシッ

ガイ「……くっ」


オー ? オーオー ?

実況「そして、コーナー上のガイ選手の頭部を……自信の脇へと抱え込んでいきますっ!」

さくら「おぉ~っと、雪崩式ブレーンバスター狙ってますね。ガイ選手はコーナーに昇った事が仇となっちゃいましたかね?」

実況「あの高さからマットへと叩きつけていこうと言うのですかっ!? 3メートルの高さからっ!? こいつは危険ですっ!」

734: 2016/06/09(木) 22:59:36 ID:lNqhaJIw
ガイル「ハッハッハー! いいぞいいぞ、そこから落としちまえっ!」パンパン


オー ! オーオー !

実況「しかしこれには会場のボルテージも高まりますっ! おぉ~っと、そして先程まで非常に怖い表情をしていたガイル選手が、ここは満足気な表情をしながらエプロンサイドへと戻ってきました」

さくら「自分達のチームが上手くいってる時には表情もああなるんですよ。ヤムチャ選手の表情……こっちが危なくなってきましたね?」


ヤムチャ「おいおいおいおいっ……! 待てよ待てよ、聞いてねぇぞっ……! カットか……? カットすればいいのか……!?」

ダルシム「……試合権のない者の介入は認めんぞ。そのロープを潜る事は許さん」

ヤムチャ「……んああっ?」


実況「おぉ~っと、ヤムチャ選手は鬼気迫る表情でコーナーポスト上のコーディ選手ガイ選手を見つめているっ! 今にもリングに入ってきそうです」

さくら「レフェリーに止められてますね」

735: 2016/06/09(木) 23:04:54 ID:lNqhaJIw
コーディ「さぁ、このまま……」

ガイ「……はぁっ!」ドスッ

コーディ「……うぐっ!」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかしここでガイ選手がコーディ選手の腹部へとパンチ!」

さくら「まぁ、これは流石にガイ選手も抵抗していきますかね?」


ガイ「こんなの聞いてないぜ……? おいおい、やめとけやめとけ……」ドスッ

コーディ「へっ、うるせぇよ……オラァっ……!」ゴスッ

ガイ「……ぐっ」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「抵抗見せていくガイ選手……あ~っ! ではありますが、ここはコーディ選手……ガイ選手の頭部を一度脇から離し、そして再び顔面へとエルボー打ち込んでいきます」

さくら「抵抗されちゃ投げれませんからね。痛めつけてから……と言った所でしょう」

736: 2016/06/09(木) 23:09:20 ID:lNqhaJIw
ヤムチャ「ガイ君、しっかりっ!」パンパン

ガイ「……はああぁぁっ!」ドスッ


オー、オーオー

実況「投げようとするコーディ選手っ! それを堪えていくガイ選手っ!」


ガイル「いけいけ、コーディやっちまえっ……!」パンパン

コーディ「……オラァ!」ガスッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「地上3メートルでの攻防です!」

さくら「ここは重要なポイントになるかもしれませんねぇ」


コーディ(よしよし……ダイビング攻撃を回避する……って事に対するブーイングは、逃れられたんじゃないか……? 後は……)

ガイ「……はああぁぁっ!」ドスッ

コーディ「……う、うおっ」ストン


オー ? オーオー ?

実況「あっとぉ……!? ここでコーディ選手の身体がセカンドロープから落ちる形となったかっ!?」

さくら「あっと、ガイ選手が打ち勝ちましたかね!?」

737: 2016/06/09(木) 23:14:15 ID:lNqhaJIw
コーディ(このままじゃ、多分ガイにブーイングいっちまうからな……ここは急いでっ……!)


実況「ここはガイ選手が打ち勝つ形となりましたっ!」

さくら「まぁ、会場は期待していたみたいですが、あの位置から落とされるってのはダメージがねぇ……」


コーディ「……うおおおぉぉっ!」ガシッ

ガイ「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「おっと、お待ち下さいっ……! セカンドロープからは落ちる形になってしまいましたが……ここはコーディ選手、再びガイ選手に向かっていきますっ!」

さくら「……んあっ!?」


コーディ「だったらこうだっ……! うおおおぉぉっ……!」ググッ

ガイ「……おっ、おおっ」


オー ! オーオー !

実況「そしてガイ選手の太腿を抱え上げるようにして……おっと、下から持ち上げていくっ!」

さくら「おぉ~っと、今度はパワーボムでいきましたっ!」

739: 2016/06/09(木) 23:20:02 ID:lNqhaJIw
ヤムチャ(あっ、知ってる展開に戻ったぞっ……!)

ガイル「ナイスナイス、コーディっ! 色々とナイスナイスっ!」パンパン


実況「太腿を抱え上げ、コーナーポスト上の自信の肩の上へと抱え上げるような形に持っていきます」


コーディ「……そぉぉらっ!」グルン

ガイ「……おおっ」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、コーディ選手はそのままグルっと180度ターンします」


コーディ「叩きつけてやるぜっ……! お、おおっ……!」ヨロヨロ

ガイ「お、おおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「ガイ選手を肩の上に担ぎ上げたままコーディ選手は歩みを進めていきますっ!」

さくら「これはリング中央に叩きつけようとしてますねぇ」

実況「コーディ選手が、コーナーポスト付近からリング中央まで移動していきますっ!」

740: 2016/06/09(木) 23:27:19 ID:lNqhaJIw
コーディ「いっくぜええぇぇ! うおおおぉぉっ!」

ガイ「……フンッ」グルン


オー ? オーオー ?

実況「あっとぉ……!? しかしここでガイ選手の身体が、コーディの背後へと落ちたかっ!?」

さくら「あっ、いや違いますね! これ、返し技です!」


ガイ「……パワーボムには」ガシッ

コーディ「お、おおっ……!」


実況「え~っと、ガイ選手はコーディ選手の腰を……掴んでいるんですかねぇ!?」

さくら「はいっ! それで、ここから前に転がって……掴んだ相手をひっくり返していくワケっすね!」


ガイ「いかせないぞっ……! ローリングクラッチホールドだっ!」グルン

コーディ「お、おおっ……!」ベタッ


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、なんだっ……!? ガイ選手がコーディ選手背後にしがみつくような形で……あ~っと、コーディ選手がここで倒されマットへと転がりますっ!」

さくら「これ、フォール技ですっ!」

741: 2016/06/09(木) 23:31:45 ID:lNqhaJIw
ガイ「レフェリー、カウントを!」

ダルシム「……よし、わかったっ!」


実況「あ~っと、確かにレフェリーも走ってきますっ! 確かに確かに、コーディ選手の肩はマットについてますねぇ!?」

さくら「こういう切り返しもあるワケですね」


ダルシム「ワンっ……!」

オー ? オーオー ?

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! 2 ! ツー、ツーツー ! ツー ! ツーツー !


実況「さぁ、レフェリーがカウントを取りますっ! そして会場も一緒になってカウントを叫ぶっ!」

さくら「……今回、揃ってないよぉ!?」ニヤニヤ


ダルシム「……スリ」

コーディ「……くっ!」ガバッ

YEEEEEAAAAAAH ! 

ダルシム「ツーカウントだっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「ここはカウントツーでコーディ選手の肩が上がっていきますっ! その姿に会場からも大きな大きな声援が送られます!」

さくら「ここはピッタリ」クスクス

747: 2016/06/10(金) 22:01:54 ID:e7BzA5yg
YEEEEEAAAAAAH !

実況「あっと言う間の切り返し! 電光石火の切り返しでありましたが、ここはツーカウントです。会場からも、これは肩を上げたコーディ選手に対してですかねぇ……? 声援が送られます!」

さくら「いやぁ、皆さんが必氏についてきてくれる姿……これ以上にありがたい物はありませんねぇ!」


ガイ「……ツーカウントだったかっ!」ムクッ


実況「さぁ、そしてこの場面で先に立ち上がってくるのはガイ選手」

さくら「切り返しで逃れていったんでね……ここは頑張りたい場面です」


ガイ「……だああぁっ!」ドスッ

コーディ「……ぐっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイ選手はコーディ選手の身体を一度踏みつけ……そして、頭部付近へと回り込んでいきます」

748: 2016/06/10(金) 22:09:35 ID:e7BzA5yg
ガイ「さぁ、立てっ……!」ググッ

コーディ「……ううっ」


オー、オーオー


実況「さぁさぁ、ガイ選手はコーディ選手の背後を取りつつ……その身体を引き起こしていきます」

さくら「はい」


ガイ「……いくぜっ!」ガシッ

コーディ「……くっ」


オー ! オーオー !

実況「両者の身体がここで立ち上がります。ガイ選手はそのまま背後からコーディ選手の胴回りを掴んでいます」

さくら「はい」


ガイル「カァ~、ったく……大人しくしてるのは、性に合わねぇんでな……ここは一つ手助けに行ってやるか……」グイッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~っと、しかしここはガイル選手が……ロープを潜りリングに入ろうとしている動きを見せています」

さくら「あら」

749: 2016/06/10(金) 22:14:38 ID:e7BzA5yg
ヤムチャ「そっちがその気なら……こっちだってっ……!」グイッ


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかしそれを見て、選手も動いてきますっ! こちらもロープを潜りリングに入ってきます」

さくら「互いに動いてきましたねぇ」


コーディ「くっ……くっ……!」モガモガ

ガイ「……仕留めるっ!」


ガイル「コーディ、今すぐ助けてやるぜ……そのまま踏ん張ってな。うおおぉぉっ……!」ダダッ

ヤムチャ「いっくぜええぇぇ……!」ダダッ


オー 、オーオー

実況「コーディ選手はなんとか踏ん張って堪えようとしているかっ!? リング中央にいる両者の元にガイル選手とヤムチャ選手が突っ込んできます。さぁ、これはどうなるっ!?」

750: 2016/06/10(金) 22:24:22 ID:jjDTO7ro
ヤムチャ「……うるああぁぁっ!」ガシッ

ガイル「……んあぁっ!?」


オー、オーオー

実況「ここは先に相手を掴んだのはヤムチャ選手ですかねぇ!?」

さくら「あっ、ヤムチャ選手ですね!」


ヤムチャ「ガイ君、決めちゃってっ……!」グイグイ

ガイル「おっ……おおっ……」ヨロヨロ


オー、オーオー

実況「ヤムチャ選手はガイル選手の身体を押し込み、そのままロープに押し付けていきますっ!」

さくら「ガイル選手の動きを封じました!」


ガイ「よぉ~しっ! 仕留めるぞっ!」


オー !? オーオー !?

実況「そしてここでガイ選手が何やら大声で叫びましたっ!」

さくら「おっ」

751: 2016/06/10(金) 22:30:00 ID:jjDTO7ro
ガイ「……おおおぉぉっ!」ググッ

コーディ「……う、うおっ」


オー ! オーオー !

実況「ガイ選手が背後からコーディ選手の身体を抱え上げていきました!」


ガイ「……はあああぁぁっ!」

コーディ「……ぐえええぇぇっ」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「抱え上げたコーディ選手の身体を後方へと叩きつけていきます! ここはバックドロップです!」

さくら「いや、これバックドロップホールドですね! これもフォール技ですっ!」


ガイ「……レフェリー、カウントをっ!」

ダルシム「……よし、わかったっ!」


実況「おっと、ガイ選手はコーディ選手の胴回りを掴んだままブリッヂの体勢で押さえ込んでいますかねぇ!?」

さくら「またカウント来ますよ~。皆さん、今度はキッチリ合わせて下さいっ!」

実況「レフェリーがリングに伏せ、カウントを数え始めます!」

752: 2016/06/10(金) 22:37:31 ID:jjDTO7ro
ガイル「おい、邪魔すんなよっ……! 離せよ、バカっ……!」モガモガ

ヤムチャ「……離すもんかっ!」ググッ


ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !


実況「ガイル選手はヤムチャ選手は押さえ込んでいる! 場内のカウントは揃っていますっ!」

さくら「よく出来ました!」


ダルシム「ツーっ……!」


ツー ! ツー !

実況「カウントが進みますっ!」


ダルシム「……スリ」

コーディ「……うおおおぉぉっ!」ガバッ

753: 2016/06/10(金) 22:43:45 ID:jjDTO7ro
YEEEEEAAAAAAH !

ダルシム「ツーカウントだ」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「あ~、いやっ! 返しましたかっ!? 返しましたかねぇ!?」

さくら「あ~っとぉ!」

実況「コーディ選手が返していきますっ! レフェリーも指を三本ではなく、二本だけ立てていますっ! これはツーカウントですっ!」


ヤムチャ「あれ……? 決まらなかったのっ……!?」クルッ

ガイル「よそ見しやがったな……今がチャンスっ……! オラッ!」ドンッ

ヤムチャ「……うおっ」ヨロッ

754: 2016/06/10(金) 22:52:32 ID:jjDTO7ro
ガイル「素敵な間合いだっ……! オラっ、スピニングバックナックルだっ……!」グルン

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「貰っておけっ……! うらぁ……!」ズガァ

ヤムチャ「……ぐおっ!」ヨロッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、そしてここでヤムチャ選手が攻撃を受けましたかね!?」

さくら「あ~、一瞬レフェリーを見た所を、突き飛ばされて、間合いが開いた所に、スピニングバックナックル……裏拳ですね。側頭部に貰ってます」


ヤムチャ「くあぁ~、いってぇ……」

ガイル「とりあえず、おめぇが邪魔な事は理解したよ……よっとっ……!」ガバッ


実況「側頭部を押さえてながら前屈みの体勢になるヤムチャ選手。ガイル選手はそんなヤムチャ選手に上から覆い被さるように……ここは、胴回りを掴んでいきますっ!」

755: 2016/06/10(金) 22:58:11 ID:jjDTO7ro
ガイル「……そおおぉぉらっ!」ググッ

ヤムチャ「……う、うおおっ」

ガイル「……よっこらしょっとっ!」ガシッ


オー !? オーオー !?

実況「ガイル選手はヤムチャ選手の身体を反転させつつ抱え上げ……おぉ~っと、そのまま肩の上へと乗せていきます!」

さくら「おぉ~っと、これはカナディアン・バックブリーカーですね」

実況「ほう」


ガイル「オラオラっ……! オラオラっ……!」ユサユサ

ヤムチャ「ガッ……ガッ……ガッ……ガッ……」


オー ! オーオー !

さくら「あぁやって肩の上に乗せて、相手の背骨を軋ませていく技っすね」

実況「あ~っと、ヤムチャ選手の身体は折り曲げられるような状態になっている。上半身と下半身ブラーンと垂れ下がっている! 更にはガイル選手は、そこからヤムチャ選手の身体を揺らす揺らすっ!」

さくら「あぁやって揺らす事によって更にダメージは倍増です」

756: 2016/06/10(金) 23:02:35 ID:jjDTO7ro
ダルシム「こらこら、試合権がない者がそんな大技は止めなさいっ……!」

ガイル「オラオラっ……! オラオラっ……!」ユサユサ

ヤムチャ「ガッ……ガッ……ガッ……ガッ……」

ダルシム「……聞いているのかね?」


オー ! オーオー !

実況「大の大人が、大の大人を担ぎ上げて……更には揺らすながらリング上を歩いています!」


ガイ「くっ……」ムクッ

コーディ「う、ううっ……」ムクッ


実況「あっと、そしてコーディ選手とガイ選手も……今、立ち上がろうとしていますかね?」

さくら「そうですねぇ。この辺り、ガイ選手とってはヤムチャ選手を助けに行くのか、コーディ選手を狙うのか……う~ん、判断が難しい所かもしれませんね」

757: 2016/06/10(金) 23:08:08 ID:jjDTO7ro
ヤムチャ「ガッ……ガッ……ガッ……ガッ……」

ガイル「こんだけ痛めりゃ、もう充分だろ……止めいっておくかっ! うるあぁっ!」フワッ


オー !? オーオー !?

実況「確かに、ヤムチャ選手も非常に辛そうな表情をしております。あっと、お待ち下さいっ! ここでガイル選手がジャンプしますっ! 大の大人を抱えたまま、なんとジャンプっ!」


ガイル「フライングバスタードロップだっ……! くたばってなっ……!」ズガァッ

ヤムチャ「……ガッ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「飛び上がったガイル選手はそのまま肩膝をつきながら着地! これは飛び上がった衝撃で、より強くダメージを与えていこうと言った感じでしょうか!?」

さくら「そうです」

758: 2016/06/10(金) 23:13:21 ID:jjDTO7ro
ガイル「まぁ、ゆっくり休んでおくがいいさ……お疲れさんっと……」ズルッ

ヤムチャ「……あ、あがが」ボトッ


実況「そしてガイル選手は肩の上からヤムチャ選手の身体を、マットへと落としていきます。あっと、ヤムチャ選手がリングへと突っ伏す形へとなりました」


ガイ「……いくぞっ!」ガシッ

コーディ「……くっ」

ガイル「……さてさて、次はあっちだな」チラッ


実況「ガイ選手は……コーディ選手の頭部に手を回し、ヘッドロックの体勢捉えましたかね? あっと、しかしガイル選手が腰を上げ……今度はそちらの方へと向かっていくか?」

さくら「そうですねぇ。今度はガイ選手を狙うんじゃないですか?」

759: 2016/06/10(金) 23:21:11 ID:jjDTO7ro
ガイル「ヘイヘイ、オラオラ、何やってんだっ……! 離せ、離せっ……!」グイッ

ガイ「お、おおっ……!」


ブー、ブーブー

実況「ガイル選手はガイ選手の両肩を掴み、ここはコーディ選手から無理矢理引き離していきます」

さくら「二体一って行為には厳しいっすよね」


コーディ「……オラァっ!」ズガァッ

ガイ「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「あ~っと、そして身体が引き離れた所を……ここはコーディ選手がすかさず、アッパーカットのような下から突き上げるエルボーを見せていきますっ!」

さくら「試合権のある人には優しいんすけどね」

760: 2016/06/10(金) 23:25:54 ID:jjDTO7ro
実況「あくまで二体二のタッグマッチという試合形式なので、こういった行為もありなのでしょうが……」

さくら「そうなんですよ」


コーディ「……ガイルさん、いきましょうっ!」ガシッ

ガイ「……くっ」


オー、オーオー

実況「さぁ、動きの止まったガイ選手の頭部をコーディ選手は脇下へと抱え込むように組みかかっていきます」


ガイル「合体攻撃はどういう反応見せっかなぁ……? まぁ、やってみるかっ!」ガシッ


オー !? オーオー !?

実況「お~っと、そしてそこにガイル選手も加わっていきます。コーディ選手とガイル選手が左右から挟み込むようにガイ選手を頭部を抱え込みました」

さくら「これはね、合体攻撃狙ってるんでしょう。タッグマッチってのは、こういう攻撃もありますからね」

766: 2016/06/11(土) 22:00:52 ID:LyW160uk
ガイル「せぇ~のっ……!」ググッ

コーディ「……うおおぉぉっ!」ググッ

ガイ「おっ、おおっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「そして二人がかりで抱え上げていきます! ガイ選手の身体を真っ逆さまへと抱え上げていきます!」

さくら「おおっ」


ガイル「落とすぞっ……! せぇ~のっ!」

コーディ「……だりゃああぁぁっ!」

ガイ「……ぐああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そのまま後方へと叩きつけていきますっ! ガイ選手の身体を背中から叩きつけていきましたっ!」

さくら「ダブルブレーンバスターっすね。ここで合体攻撃を見せてきましたっ!」

767: 2016/06/11(土) 22:08:27 ID:LyW160uk
YEEEEEAAAAAAH !

コーディ「よおぉぉっしゃあっ!」ムクッ

ガイル「やっぱり、投げだなっ! 投げておけば間違いはねぇっ!」ムクッ


実況「そしてコーディ選手とガイル選手が同時に立ち上がりますっ! コーディ選手は右腕を上げ、そしてガイル選手は左腕を突き上げています!」

さくら「いや~、二人して決めてきましたね」


ヤムチャ「あ、あががっ……! く、くそっ……!」ムクッ

ガイル「……んっ?」チラッ

ヤムチャ「俺だって、負けてられっかっ……! うおおおぉぉっ……!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「あっとしかし、ここで先程ダメージを受けていたヤムチャ選手が……? 立ち上がり、そして突っ込んでいきましたっ!」

さくら「……おっ!?」

768: 2016/06/11(土) 22:13:50 ID:LyW160uk
ヤムチャ「……だりゃああぁぁっ!」ドスッ

ガイル「……ぐおっ!」

コーディ「……ガイルさんっ!?」


オー、オーオー

実況「ヤムチャ選手は体勢を低くして、そしてガイル選手の腹部へと突っ込んでいきますっ!」

さくら「おっ」


ヤムチャ「……くおおおぉぉぉっ!」ググッ

ガイル「お、おおっ……!」


オー ! オーオー !

実況「そしてガイル選手の両太腿をガッシリと掴み、そのまま抱え上げていきます!」

さくら「おぉっ」


ヤムチャ「俺だって負けちゃいねぇっ……! スパインバスターだああぁっ!」

ガイル「おぐああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そしてガイル選手の身体をそのままマットへと叩きつけていきます!」

さくら「スパインバスターっすね!」

769: 2016/06/11(土) 22:19:20 ID:LyW160uk
YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「あ、ああっ……くそっ、まだ動けやがったのかコイツ……」ゴロゴロ

ヤムチャ「はぁっ、はぁっ……ざまあみやがれってんだっ……!」ムクッ

コーディ「ちくしょうっ……! コイツっ……!」ズガズガ


実況「さぁ、ガイル選手をなぎ倒していったヤムチャ選手が立ち上がってきます」

さくら「おっと、これにはガイル選手も場外にエスケープしますね」

実況「あっと、しかしそんなヤムチャ選手に今度はコーディ選手が近づいていきます!」


コーディ「……この野郎っ!」ズガァ

ヤムチャ「……おぐっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして下から突き上げるような形でのエルボーバットっ! ヤムチャ選手へと打ち込んでいきます!」

さくら「あ~っと」

770: 2016/06/11(土) 22:26:35 ID:LyW160uk
コーディ「……そらぁっ!」ゴスッ

ヤムチャ「……ぐっ!」ヨロッ

ガイ「う、ううっ……ああっ……!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、連続して打ち込んできますっ! 二発目もいきました!」

さくら「あっ、でもガイ選手も立ち上がってきてるんじゃないですかね?」

実況「……おっとぉ!?」


ガイ「俺だって、休んでられっかよっ……! うるあぁっ……!」ドスッ

コーディ「……おぐっ!」ヨロッ


オー !? オーオー !?

実況「ガイ選手は両腕を振り被り、そしてコーディ選手の肩口へと落としていきます」

さくら「ガイ選手もスレッジ・ハンマーで加わってきましたっ!」

771: 2016/06/11(土) 22:32:44 ID:LyW160uk
ガイ「……だああぁぁっ!」ドスッ

コーディ「……ぐっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「誰かがが倒れたかと思えば、誰かが立ち上がり……お~、リング上が混乱気味です!」

さくら「タッグマッチとかはこうなっちゃいますよ」

実況「さぁ、ガイ選手がもう一発打ち込んでいきましたっ! そしてガイ選手はコーディ選手の正面へと回り込んでいきますっ!」


ガイ「こっちも連携攻撃、見せてやりましょうっ!」

ヤムチャ「……それ、俺の台詞ゥ!」

ガイ「あっ……へ、へへ……」

772: 2016/06/11(土) 22:36:48 ID:LyW160uk
ガイ「ま、まぁ……いきましょうっ! だりゃっ!」ドスッ

コーディ「……ぐふっ」

ヤムチャ「……いくぜっ!」クルッ


YEEEEEAAAA……オー ? オーオー ?

実況「そしてガイ選手はコーディ選手の腹部へとパンチ攻撃を打ち込んで……」

さくら「ボディブローっすね」

実況「あっ……おっとっとぉ!?」


ヤムチャ「……はああぁぁっ!」ドスッ

コーディ「……おぐっ」

ガイ「……まだまだっ!」ググッ


YEEEEEAAA……オー ? オーオー ?

実況「そしてすかさず、ヤムチャ選手がクルリとターンしながらのキックを更に腹部へと打ち込んでいきます」

さくら「スピンキックですね」

実況「あっとっとっとぉ~!?」

773: 2016/06/11(土) 22:42:07 ID:LyW160uk
ガイ「……だああぁぁっ!」ドスッ

コーディ「……ぐっ」


YEAH !

実況「頭の下がったコーディ選手に対してコーディ選手が両腕を上から振り落としていきます! っとぉ~! っとぉ~!」

さくら「会場は対応してきてますよ~。頑張りましょう!」


ヤムチャ「……ったああぁぁっ!」ズガァ

コーディ「……くおっ」ヨロッ


YEAH !

実況「更にはヤムチャ選手が下から肘を突き上げていくっ! コーディ選手の顔が再び上を向いたぁ!」

774: 2016/06/11(土) 22:50:45 ID:LyW160uk
ヤムチャ「よし、いくよっ……!」ダダッ

ガイ「……はいっ!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、そしてここで二人は左右に散るようにロープへと走りました! まだまだ続く!」

さくら「こっちは打撃の連携攻撃できましたね」

実況「二人がかりでリズムよく、こ~うポンポンポンポンと繰り出してきましたねぇ!?」

さくら「さぁ、二人がロープの反動を利用して、またコーディ選手の元に返ってきましたよ?」


ガイ「……だああぁぁっ!」フワッ

ヤムチャ「……はああぁぁっ!」フワッ


実況「両者はここで同時に飛び込んでいきました!」

775: 2016/06/11(土) 22:55:11 ID:LyW160uk
ガイ「これで止めだああぁぁっ……!」ドスッ

ヤムチャ「二人分貰っておけええぇっ……!」ドスッ

コーディ「……うごあああぁぁっ!」バターンッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「左右から挟み込むかのように、ここで同時にドロップキックを打ち込んでいきますっ! そして、コーディ選手がダウンしましたっ!」

さくら「いきましたね」

実況「非常に実況泣かせな技でございます! こ~う、二人で間髪いれずにバンバンバンバン打ち込んだ後、散るようにロープに走り、そして同時にドロップキック! 私、皆様に上手く伝える事が出来たでしょうか!?」

さくら「アハハ、打撃の連携攻撃……とかでよかったんじゃないですかね?」


ガイ「……よしっ」ムクッ

ヤムチャ「ガイ君、不発に終わったままじゃ終われないよね……? 行こうっ……!」ビシッ


実況「おっと、そしてガイ選手とヤムチャ選手が立ち上がり……ヤムチャ選手はコーナーの方を指差しました!」

776: 2016/06/11(土) 23:01:25 ID:LyW160uk
ガイ「よしよし、フィニッシュだっ! フィニッシュいくぞっ!」パンパン


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、ガイ選手は大きく大きく手を叩きながら、その指差されたコーナーの方へと歩みを進めていきます」


ガイ「……よし」グイッ

ヤムチャ「少し手頃な位置に起き直しておくか……よいしょっ……!」ググッ

コーディ「う、ううっ……」


オー ? オーオー ?

実況「ガイ選手はロープを潜り、エプロンサイドへ! そしてそこからコーナーポストへと昇っていきます! あっと、リングではヤムチャ選手がコーディ選手の身体を引き押しました」

777: 2016/06/11(土) 23:05:55 ID:LyW160uk
ヤムチャ「ボディスラムだ。それっ!」

コーディ「……ぐっ」ドスッ


オー ? オーオー ?

実況「ヤムチャ選手はコーディ選手の身体をマットへと叩きつけていきます」

さくら「これはまぁ、位置調整ですね。本命はガイ選手の方です」


ヤムチャ「よぉ~しっ……! ガイ君、いっちゃってっ……!」ビシッ

ガイ「いっくぞおおぉぉっ……!」ググッ


オー !? オーオー !?

実況「どうやら、その通りのようですね!? ここでヤムチャ選手はコーナーポスト上に立ったガイ選手を指差します! さぁ、会場の注目がガイ選手に集まります! ガイ選手はそこで力強い握り拳を見せています!」

778: 2016/06/11(土) 23:10:44 ID:LyW160uk
ガイ「……だあああぁぁっ!」シュタッ


オー ! オーオー !

実況「コーナーポスト上っ! 3メールの高さから、リングに向かって飛び込みましたっ!」

さくら「いったぁっ!」

実況「空中で屈伸運動のような物を加え……そして、今コーディ選手へと向かってっ……!」


ガイ「……はあああぁぁっ!」ズドーンッ

コーディ「……おぐああぁぁっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「落ちていきましたっ! 身体を落としていきましたぁ! これは強烈っ!」

さくら「フロッグ・スプラッシュ! 決まりましたね!」

779: 2016/06/11(土) 23:15:54 ID:LyW160uk
YEEEEEAAAAAAH !

ガイ「カウント、お願いしますっ!」

ダルシム「……うむっ!」


実況「そのまま、コーディ選手の身体に覆い被さり、これはフォール体勢ですね!? さぁ、レフェリーがリングに伏せます!」


ガイル「あ~っ! ちくしょうっ……!」シュタッ

ヤムチャ「……おっと、いけねぇっ!」ダダッ


実況「おっとぉ、ここでガイル選手が戻ってきましたかね!? 今、エプロンサイドへと昇りました」

さくら「いやっ、ヤムチャ選手がいきました!」


ヤムチャ「……くああっ!」ガシッ

ガイル「んあっ……!? なぁ~んだ、てめぇっ……!?」モガモガ


実況「あっと、ここはロープ越しにヤムチャ選手がガイル選手の身体にしがみつきました」

さくら「まぁ、ここは抑えておきませんとねぇ」

実況「さぁ、そして今レフェリーによってカウントが取られますっ!」

780: 2016/06/11(土) 23:21:45 ID:LyW160uk
実況「レフェリーと会場が一緒になってカウントを数えますっ!」


ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! ツー !

ダルシム「……スリィィィィッ!」

スリー ! スリー ! オー ? オーオー ? スリー !


実況「おぉ~っと!? スリーカウントですかねっ!? これはスリーカウント……決まりましたかねっ!?」


ダルシム「スリーカウントだっ! さくら君、ゴングをっ!」ビシッ

さくら「あいよっ!」カンカンカーン


YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !

実況「どうやら、スリーカウントのようですっ! スリーカウントですっ! 今、試合決着の鐘の根が響き渡りました!」

791: 2016/06/12(日) 22:00:44 ID:SsC1WM7I
ひなた「あ~っ……! やられちゃったっ!」

ジェシカ「……終わっちゃったの?」

伐「まだ終わりじゃないですよ。もう一試合ありますっ!」

恭介「次、さくらさんの試合だね」

ひなた「そうそうそうそうっ! 次は女子選手の試合なんですよ! 女子選手!」

ジェシカ「……あ~、そうなんだ。コーディ負けちゃったんだ」

ひなた「それでね……!? 実は私達、さくら選手の……」

ジェシカ「よくわからないうちに終わっちゃったな」

792: 2016/06/12(日) 22:11:23 ID:SsC1WM7I
YEEEEEAAAAAAH ! YEEEEEAAAAAAH !

ヤムチャ「よし、決着だな……」パッ

ガイル「だぁ~っ、ちくしょうっ……! あ~っ、ちくしょうっ……!」


実況「これにて試合は決着です。ヤムチャ選手もガイル選手の身体から手を離しました。そしてガイ選手の元へと歩み寄っていきます。ガイ選手も起き上がりました。おっと、レフェリーがマイクを握りました」


ダルシム「只今のヤムチャ・ガイ組対ガイル・コーディ組は、ヤムチャ・ガイ組の勝利でございます!」

ヤムチャ「勝ちィ!」ググッ

ガイ「ありがとうございますっ!」ググッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして勝者の勝ち名乗りを上げていきます。ガイ選手とヤムチャ選手も手を取り合い、両腕を高く掲げます」

793: 2016/06/12(日) 22:17:42 ID:SsC1WM7I
ガーイ ! ガーイ ! ガーイ ! ガーイ !

実況「会場からはガイ選手の名を連呼しながら、大きく大きく手を叩く声が聞こえてきます」

さくら「これを期に皆さんに覚えてもらえると嬉しいっすね」


ガイル「ふざけんじゃねぇよ。ふざけんじゃねぇよ……だぁ~っ、ちくしょう……」グイッ


実況「そして、今ここでガイル選手もリングに戻ってきましたね」

さくら「そうっすね」


ガイル「ちょっと待てちょっと待て、オイっ……! マイク貸してくれよ、オイっ……!」バシッ

ダルシム「……んっ?」


実況「おっと、そしてここで……? ガイル選手が、レフェリーからマイクを握りましたかね?」

さくら「あっ、マイク取りましたね?」

794: 2016/06/12(日) 22:24:21 ID:SsC1WM7I
ガイル「ちょっとちょっと待て……ちょっと待てオイ……一回、鎮まれ……一回鎮まれオイ……」クイクイ

ヤムチャ「……んっ?」

ガイ「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、ガイル選手はここで場内に手をクイッと下げ……鎮まれと言った感じのジェスチャーを見せていきます」

さくら「おっ、そうっすね」

実況「さぁさぁさぁさぁ、ガイ選手の名を呼んでいた場内の声が少し収まります」


ガイル「……三本勝負だろ? なぁ?」

795: 2016/06/12(日) 22:35:10 ID:SsC1WM7I
オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、何でしょうかこれは……? ガイル選手は指を三本立てながら言います」

さくら「……あら?」


ガイル「これは三本勝負だよ。三本やって、先に二本勝利した方が勝ち……そういうルールだろ、なぁ? とりあえず、一本目はくれてやる……けど、後二本残ってる。なぁ……?」


オー !? オーオー !?

実況「え~、さくら選手……これは、三本勝負なのでしょうか……?」

さくら「いいえ、一本勝負ですね。まぁ~、あれはなんて言いますか……負け惜しみって言っちゃあ、ちょっと可哀想っすかねぇ……?」


ガイル「一本目はくれてやるよ。だが、ここからだ……ここから二本連続でとって、逆転劇を見せてやるっ……! おい、コーディっ……! まだだっ……! まだ、終わってねぇぞっ! 立て、立てっ……!」

コーディ「……う、ううっ」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「あっとぉ、しかしここで……コーディ選手も立ち上がってきますねぇ!? 立ち上がってきますよっ!?」

さくら「あ~りゃりゃりゃりゃ」

796: 2016/06/12(日) 22:44:15 ID:SsC1WM7I
ガイル「さぁ、ここから二本目だぁっ! 華麗な逆転劇をここから見せてやるっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、ガイル選手はまだまだやる気は満々っ! 会場も盛り上がっています!」


ガイル「さぁ、レフェリーっ……! 二本目開始のゴングを……んあっ……?」

ダルシム「……ダメ」ビシッ


エー !? エーエー !?

実況「あ~っと、しかし見て下さい。レフェリーは胸の前で腕を大きく大きくクロスさせて、バッテン印を作っています」

さくら「そりゃ……ねぇっ!? 一本勝負なんっすから!」

797: 2016/06/12(日) 22:51:29 ID:SsC1WM7I
ガイル「ちょっと待て、ちょっと待て……ノリ悪いよ……? ノリ悪いよ……?」アセアセ

ダルシム「……ダメ」ビシッ


エー !? エーエー !?

実況「レフェリーは微動だにしません! これはガイル選手も足元を掬われたか?」

さくら「ははは、温度差ありますねぇ」


ガイル「ちょっと待てちょっと待て、おいおいおいっ……! あ~っ、もうっ! お前ら、煽ってくれっ……! 煽ってくれっ……! 頼む、頼むっ……!」クイクイ


実況「おっと、ここでガイル選手は……場内に向かって、何やら言いますっ!」

さくら「そ~いうのは、卑怯ですよ~」

798: 2016/06/12(日) 22:59:25 ID:SsC1WM7I
ワンモア、ファイト ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、ファイト ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、会場からも……これはガイル選手の背を押すコールと手拍子が聞こえてきますっ!」


ワンモア、ファイト ! (パン、パン、パパパン ! ) ワンモア、ファイト ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「ほらほら、聞こえねぇのか……? このメトロシティの声が……アンタには聞こえねぇのかっ!?」

ダルシム「いや、あの~……時間ないんだよ、時間が……この後に試合控えてるからさ……?」チョンチョン


実況「あ~っとしかし、レフェリーのダルシム氏は、左手首をチョンチョンと叩き……今度は腕時計を示すようなジェスチャーを見せていきます」

さくら「そ~っすよっ! 三本勝負もしてたら、この後の自分達の試合……出来なくなっちゃいますでしょうがっ!」

実況「この後は今私の隣におられますさくら選手がリングへと向かいます」

799: 2016/06/12(日) 23:06:12 ID:SsC1WM7I
ガイル「なんだよ、オイっ! やらせてくれたって、いいじゃねぇかよっ! 一番の敵はアンタじゃねぇかっ!? 融通効かねぇなぁ、オイっ!」ビシッ


オー 、オーオー

実況「ガイル選手の要望は、ダルシム氏によって却下されていきます。ガイル選手は少しばかり苛立った様子でダルシム氏を指差しますっ!」


ダルシム「……あのな、ガイル君?」スッ

ガイル「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、ここでダルシム氏がそんなガイル選手に近づきますっ!」


ダルシム「人を指差すのは、あまり良くない好意じゃないかな? だから、こういう時は……こうやってな……こうやってな……?」クイクイ

ガイル「んあっ……? んあっ……?」

ダルシム「それで、反転させて……こうだよ……掌を相手に向ける形にした方がいいと思う。うん……」


実況「ダルシム氏は冷静です。ガイル選手の指を折り畳み……腕を反転させ……握った拳を広げていきます」

800: 2016/06/12(日) 23:15:47 ID:SsC1WM7I
ガイル「う、ううっ……」ピタッ


ハハハハ ! ハハハハ !

実況「おぉ~っと、おぉ~っと、これは何と言いますか……!?」

さくら「あははは、非常にお行儀が良くなりました!」

実況「ガイル選手のポーズはそのままっ! しかし、腕の先の形が変化しました! 指を突き刺していたのが、掌を相手へと向ける形へと変化していきましたっ!」

さくら「三本勝負どうだってのが、三本勝負いかがですか……みたいな感じになりましたね」クスクス


ハハハハ ! ハハハハ !

ダルシム「人を指差すのはよくない……今日は、小さい子も見てる……なっ……?」

ガイル「う、う、う……うるせぇっ……!」ブンッ


実況「あっと、ここでガイル選手がその腕を降り下ろしていきますっ!」

さくら「顔が真っ赤な気がします」

801: 2016/06/12(日) 23:24:13 ID:SsC1WM7I
ガイル「もういいよ、ちくしょう……まぁ、確かにこの後にも試合は控えてるしな……じゃあ、今日はこれでいい……これでいいよ、ちくしょうう……」

エー ? エーエー ?

ガイル「だって、こいつがよぉ……!? こいつが、こいつが……」ビシッ

ダルシム「だから、指……指、指……」スッ


実況「あ~っと、これはガイル選手が折れる形になりましたかね? あ~っと、そしてここでダルシム氏がまたもガイル選手の腕に手を伸ばしていきますっ!」

さくら「あっ、また指差しちゃってますね」


ガイル「だぁ~っ……! 触れんじゃねぇよ、ちくしょうっ……!」ブンッ

ダルシム「……おっとっと」


ハハハハ ! ハハハハ !

実況「すかさず、腕を取られないよう、その腕を降り下ろしていきます」

さくら「またあのポーズ、取らされちゃいますからね」

802: 2016/06/12(日) 23:30:28 ID:SsC1WM7I
ガイル「これ以上続けたら、本当に変な感じになっちまう……も~う、今日はごめんだ……今日は勘弁してくれ……」

エー ? エーエー ?

ガイル「まぁまぁまぁまぁ……それで、なっ……? 聞いてくれ……聞いてくれ……?」

オー ? オーオー ?


実況「おっとぉ、ここでガイル選手は会場の声を遮るように続けます」


ガイル「今日、このメトロシティで試合をする事になって……中には、プロレスなんて何……? な~んて人もいるかもしれねぇ……」

オー、オーオー

ガイル「ちょっと、どうなるかわかんねぇ不安な部分はあったんだけど……ま~ぁ、いざリングに上がってみれば……お前らの、熱い事熱い事……」

オー ! オーオー !

ガイル「叫んで……騒いで……笑って……なっ……!?」

オー ! オーオー !

ガイル「試合結果はアレだったけど……このメトロシティで試合が出来た事を俺は嬉しく思うぜええぇぇっ!」

803: 2016/06/12(日) 23:34:29 ID:SsC1WM7I
YEEEEEAAAAAAH !

実況「ガイル選手は叫びます」


ガイル「俺だけじゃねぇっ! パートナーのコーディ! 対戦相手のガイ、ヤムチャっ……! 皆、最高の気分を味会わせて貰ったよっ!」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「もし、次にここで試合をする事があればよ……? その時はキッチリ勝利を納めてやるっ……!」

YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「というか、お前が来いっ……! 今度はお前らが、足を運んで見に来いっ……! こっちの会場によぉ……!?」

オー ! オーオー !

ガイル「今日みてぇな熱いパワーを会場に持ってきてくれっ! こっちもやる気がバンバン出てくるよっ! 頼むぞっ!?」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁさぁ、ガイル選手は続けます」

さくら「でも、本当……このパワーは持ってきてもらいたいですね」

811: 2016/06/13(月) 22:00:34 ID:WMYemhtM
ガイル「まぁ、これで終わりってワケじゃねぇ! も~う、一試合残ってるからよぉ。引き続き……お前らの熱~い、熱~い声援でっ……!」

オー ! オーオー !

ガイル「メトロシティ祭を盛り上げていこうぜええぇぇっ!」

コーディ「お~うっ!」ググッ

ガイ「お~うっ!」ググッ

ヤムチャ「お~うっ!」ググッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、ガイル選手が叫びますっ! そして、リング上のコーディ選手……ガイ選手……ヤムチャ選手……それぞれが腕を突き上げます。そうです、試合はもう一試合残っておりますっ!」

さくら「最後に、ガイル選手が持っていった部分……少し、ありますね」

実況「ははは、そうですね。この試合の勝者はガイ選手。ガイ選手とヤムチャ選手のコンビを手にしました。しかし、コーディ選手もガイル選手も健闘しました」

さくら「皆、いい選手なのでね、応援よろしくお願いします」

812: 2016/06/13(月) 22:07:15 ID:WMYemhtM
ダルシム「それでは、第一試合はここまで……選手退場となります。リング上の選手は退場を願います」


実況「さぁ、再びダルシム氏がマイクを握り声を発します。選手退場です」

さくら「はい」


ガイ「退場しようか……」ググッ

コーディ「……そうだな」ググッ

ガイル「……俺は、あっちだぞ?」ガシッ

ヤムチャ「はい。わかってます」


実況「ガイ選手とコーディ選手はロープを潜り、さぁ控え室の方に戻っていきます」

さくら「え~っと、それじゃあね……そろそろ解説の方、バトンタッチしてもいいですかね?」

実況「あ~、はいっ……! そうですね、はいっ! 試合の解説はさくら選手でした! さくら選手は次の試合がありますからね……この辺りでお別れとなってしまう事になってしまいます」

さくら「いやいやいや。自分の姿はちゃ~んとリング上で見れますから!」

813: 2016/06/13(月) 22:14:15 ID:WMYemhtM
センキュー、ガーイ ! (パン、パン、パパパン ! ) センキュー、コーディ ! (パン、パン、パパパン ! )

ガイル「あっちだあっち……急げ急げ……」

ヤムチャ「はい、わかってますっ……!」


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、そして次の試合の解説なのですが……これは、ヤムチャ選手とガイル選手が、こちらの席にね……? 来て下さるそうなのです。え~、今両選手がこちらの方に向かってきておりますねぇ……?」

さくら「二人共、急いで急いで~!」

実況「さぁ、さくら選手も私の隣で席を立ち……両選手を手招きしております」

814: 2016/06/13(月) 22:25:40 ID:WMYemhtM
ダルシム「さぁ、それでは皆様の興奮冷めやらぬうちに……第二試合、初めましょうっ!」

オー ! オーオー !

ダルシム「それでは、これより第二試合……さくら選手対春麗選手のシングルマッチを行いますっ!」


実況「あっと……もう第二試合が始まってしまうのですか……? あ~っとっと」

さくら「ちょっとちょっと、早いよ早いよ……まだ、バトンタッチ出来てないよっ……!」


ダルシム「先ずは、さくら選手の入場ですっ! 大きな大きな声援でお出迎え下さいっ!」


YEEEEEAAAAAAH ! 

実況「あ~っと、そしてさくら選手の名前が呼ばれてしまいましたっ!」

さくら「あ~っ、もうっ……! という事なんで……行ってきますねっ!? 応援よろしくお願いします!」

実況「さぁ、さくら選手が……放送席から、直接リングへと向かって行きますっ!」

815: 2016/06/13(月) 22:47:37 ID:WMYemhtM
さくら「はいはい、退いて退いて……『む』は『群がらない』の『む』だよ~!」

実況「さぁ、さくら選手がこの放送席から人込みを避けるようにグルッと回りつつ、リングへと向かっていきますっ! 間に合うでしょうかっ!?」


ダルシム「んっ……? さくら君が控え室から出て来ないぞ……? あっ、そうか……さくら君は解説だった。皆、あっちだ……あっちを見ろ。あっちから入場してくるぞ」ビシッ


オー ? オーオー ?

実況「さぁ、リング上のダルシム氏がここでさくら選手を指差します!」


さくら「はいはい~、今リングに向かいますよ~!」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、後方からやってくるさくら選手の姿に皆、気づいたか? そうです、控え室を眺めていても……誰も出てきはしませんっ!」

816: 2016/06/13(月) 22:52:47 ID:WMYemhtM
ガイル「いや~、なんだかドタバタになってんなぁ~」

実況「あっと、そしてここで今、こちらの放送席にもガイル選手ヤムチャ選手がやってきました!」

ガイル「はい、どうもガイルです。よろしくお願いします」

ヤムチャ「あっ、ヤムチャですっ!」

実況「さぁ、ガイル選手とヤムチャ選手が今、マイクを装着しました。先ずは、先程の試合……お疲れ様でしたっ!」

ガイル「はい、お疲れ様です。色々試合の事とかも、話したいんだけどさ……? もう、次の試合始まっちまったんでしょ、これ……?」

実況「ま~ぁ、まだ入場ではございますが……」

ガイル「ちょ~っと、ドタバタしすぎてるよね……? 来年は、この辺を改善していこう」

実況「……おっと、それは来年もまた来て下さると言った事でしょうか?」

ガイル「この試合も、さっきみたいに熱く盛り上がってくれたら来るよ、へへへ」

実況「それはそれは……では、熱く盛り上がっていきましょう」

ガイル「来年も、ここでワーワーやりたいね。本当」

817: 2016/06/13(月) 22:58:19 ID:WMYemhtM
ガイル「さっきの試合はさぁ……? もう、最後の方はごちゃごちゃだったでしょ……? 実況とか、大変だったんじゃないですか?」

実況「正直、大変な部分はありました。皆さんの動きに追い付かない……なんて部分もありました。この辺りはお見苦しい点を視聴者の形にも見せてしまったのはないでしょうか? 申し訳ありません」

ガイル「そういうゴチャゴチャした隙を突かれてやられちまったけどよ……まぁ、解説の方ではいい所を見せていきたいと思いますのでね……」

実況「ははは、一つよろしくお願いします」

ガイル「まぁね、この試合は俺達の試合とは違ってシングルマッチ……一対一だからそこまでゴチャゴチャしないとは思うし、実況するのもね……さっきのよりかはちょっと楽なんじゃないかな?」

実況「私も頑張らせて頂きます」

818: 2016/06/13(月) 23:04:35 ID:WMYemhtM
さくら「イエーイっ!」


プリティ、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! ) プリティ、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、さくら選手がリングインしましたっ! 会場もさくら選手の名を呼びながら、リズムに合わせて手を打ち鳴らしています」

ガイル「んあぁっ……? こいつら『プリティ』とか言ってねぇか……?」

実況「あぁ、言ってますねぇ」

ガイル「なぁ……? 言ってるよなぁ……?」

実況「はい、言っております。まぁ、会場を見渡すと結構男性の方が多いのでね……そう言った所でしょうか?」

ガイル「皆ね……騙されてるよ……」

実況「……んっ、騙されてると言うのは?」

819: 2016/06/13(月) 23:11:08 ID:WMYemhtM
ガイル「さくら選手は怖~い、おっかな~い人です。俺が言うんだから間違いありません」

実況「私先程、実況で少し話す機会もあったのですが……非常に感じのいい方に見えましたが……」

ガイル「猫被ってんだな。騙されちゃいけない。さくら選手は怖い人です……それで、次に出てくる春麗選手はも~っと怖い人です」

実況「……ガイル選手さん、いいのでしょうか? そういう事をお話になられても」


ダルシム「続きましては、春麗選手の入場ですっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

ガイル「あっ、春麗選手の入場ですね」

実況「さぁ、続きましては春麗選手の入場です。今、控え室の扉が開き、春麗選手がその姿を表しました」

820: 2016/06/13(月) 23:17:15 ID:WMYemhtM
ガイル「まぁまぁまぁまぁ……さくら選手……春麗選手……この二人が怖いと言うのにも理由がありまして……」

実況「あっ、はい」

ガイル「今日は、メトロシティ祭と言う事で……まぁ~、二人共お祭りな気分な所はあるとは思うんですが……」

実況「はい」

ガイル「これねぇ、ウチの団体……今、ちょっと喧嘩を売られてるんですよ……」

実況「……ほう?」

ガイル「知ってる方もいるんじゃないですかね? 今、他団体の女子選手とね……まぁ、ウチの団体の中で揉めてると言いますか……」

実況「まぁ、ご存じ方もいるでしょうね。私も存じ上げています」

ガイル「まぁ、詳しい事はね……ストリートプロレス、チェックしてくれるとわかると思います」

821: 2016/06/13(月) 23:22:11 ID:WMYemhtM
春麗「いくわよっ!」


ビューティ、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) ビューティ、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、春麗選手が今リングインしました」

ガイル「あ~、こっちは『ビューティ』なんだね」ニヤニヤ

実況「これも、ビューティではなく……怖い人だと……?」

ガイル「いや~、まぁ普段はね……? プリティだったり、ビューティだったり……そう思う部分はあるんですけど……なぁ、ヤムチャ選手?」

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「さくら選手は、可愛いとは思うし……春麗選手は綺麗ですよ……なぁ……?」

ヤムチャ「あっ、はいっ……!」

ガイル「ただね、今その他団体の事がありますから……凄いピリピリしてる時あるんですよ! さくら選手も、春麗選手もっ!」

実況「はいはいはいはい」

ガイル「……その瞬間、凄ぇ怖いんですよ!」

実況「なるほど」


ヤムチャ(お、おおっ……油断してた……と言うか、俺喋ってねぇ……)

832: 2016/06/14(火) 22:02:30 ID:LD1Dq.Bo
ガイル「特にね、春麗選手は現王者。チャンピオンですよ」

実況「先日、キャミィ選手からベルト奪還したそうで」

ヤムチャ「……」チラッ

ガイル「お~、よくご存じで。やっぱり、チャンピオンって言うのは団体の顔になりますからね」

実況「団体の顔として、他団体の選手には負けてはいられない……そういった思いが、こ~うピリピリムードを作り上げてしまう事になると?」

ヤムチャ「……」チラッ

ガイル「その通りです。まぁ、今日はね……そこまで怖い顔にはなってませんけど、やっぱりちょっとしたキッカケでね……? そういう怖い顔が出ちゃう事になるかもしれないじゃないですか!?」

実況「ガイル選手も先程の試合は、ヒートアップして……こ~う、キツい顔になっている場面もありました!」

ヤムチャ(この実況の人……ガイルさんとばかり話してる……いや、それはガイルさんが間を開けずにバンバン話しかけてるんだから、当然なんだけどさぁ……?)

833: 2016/06/14(火) 22:10:40 ID:LD1Dq.Bo
ガイル「はははは、恥ずかしいなぁ。そういう風になってました?」

実況「いや~、しかし鬼気迫る表情で戦うと言うのは、ある意味醍醐味だとは思いますよ!?」

ヤムチャ(そうか、いつものあの人じゃねぇんだよ……あの人はあの人で、ポンカラポンカラこっちが準備が出来てねぇのに話題を振ってくるけど……)

ガイル「そう言って頂けるのはありがたい話ですけどね。でもまぁ、折角プリティとかビューティだとか言われるんだから……」

実況「はいっ!」

ヤムチャ(この人は、こっちから振っていかないと……多分、ダメだんだよ……)

ガイル「そういう怖~い顔が出ない事をね……へへ、こっちとしては望んだりします。あっ、そろそろ試合始まるんじゃないですか?」

実況「そうですね。そろそろ試合が開始されそうです。それではガイル選手、ヤムチャ選手っ! 引き続きよろしくお願いします!」

ガイル「俺ばっかり話してたじゃねぇかよ、おいっ! まぁ、とにかくよろしくお願いします!」バンッ

ヤムチャ「いでっ……! ナハハ、すいません。ヤムチャもいます。よろしくお願いします」

834: 2016/06/14(火) 22:16:13 ID:LD1Dq.Bo
ダルシム「それでは試合開始だっ! ゴングを鳴らしてくれっ!」

ヤムチャ「はいっ!」カーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、今ゴングが鳴らされましたっ! それではさくら選手対春麗選手っ! 一本勝負ですっ!」

ガイル「盛り上がっていこうぜっ! お~いおいおいっ!」バンバンバン

実況「ハハハ! ガイル選手っ……! 座りましょうっ!」


春麗(……アイツ、随分メトロシティに馴染んだじゃない)チラッ

さくら(ガイルさん、はしゃいでるなぁ。ヤムチャさんも負けてちゃダメっすよ)チラッ

835: 2016/06/14(火) 22:22:11 ID:LD1Dq.Bo
プリティ、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! )

さくら「ハハ、プリティってのは、どうも慣れないっすね……とりあえず乗っておくか。イェイ、イェイ」

ビューティ、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「ビューティも悪くはないけど……アタシはストロングとか言われる方が好みよ!?」ビシッ


プリティ、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! ) ビューティ、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、試合開始です。会場からは、春麗選手の名を呼ぶ声とさくら選手の名を呼ぶ声が交互に繰り返されます」

ガイル「このコールは面白いですよね。俺達の時にもありました。なぁ……?」

ヤムチャ「あ、ああ。そうですね」

ガイル「応用の効くコールと言いますか……俺達の時には、レッツゴーとか、後ワンモアとかもあったのかな……?」

836: 2016/06/14(火) 22:32:54 ID:LD1Dq.Bo
春麗「それじゃあ、いくわよっ……!」ガシッ

さくら「……カモンっ!」ガシッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、ここで両者が近づいて……そして互いに組みかかっていったかっ!? ロックアップです」

ガイル「ゆっくり話してる暇もねぇなっ! ちょっと空気を読んでくれっ!」ゲラゲラ

実況「……ガイル選手大丈夫でしょうか?」

ガイル「いやいや、大丈夫大丈夫……まぁ、雑談はいいので、試合いきましょう」


春麗「……はああぁぁっ!」ギリギリ

さくら「……たああぁぁっ!」ギリギリ


オー、オーオー

実況「はい、それでは! さくら選手が春麗選手がリングが上で組み合い、力比べと言った所でしょうか……!?」

ガイル「そうだね。先ずは力比べから入ってきたね」

837: 2016/06/14(火) 22:40:08 ID:LD1Dq.Bo
春麗「……はああぁぁっ!」ググッ

さくら「……くっ!」ヨロッ


オー、オーオー

ガイル「結構、この二人はパワーがあるんだよ。だから……」

実況「あっとぉ……? ここでさくら選手が一歩後退。少し押し込まれる形となりましたかね!?」

ガイル「あっ、そうだね」


春麗「……よしっ!」シュルッ

さくら「……んあっ!?」


オー ! オーオー !

実況「おっと、そしてすかさず春麗選手がさくら選手の背後へと回っていきます」

ガイル「おっと、バックとったか!?」

ヤムチャ(あっ……! んんっ……! んだっ……!)

838: 2016/06/14(火) 22:46:39 ID:LD1Dq.Bo
春麗「……それっ!」シュル

さくら「……ゴフッ!」


オー、オーオー

実況「そして、さくら選手の首筋へと腕を伸ばしていく春麗選手っ!」

ガイル「スリーパーホールドに捉えたねぇ」


春麗「ほ~らほらほら、苦しみなさい……ふふ……」ググッ

さくら「くっ……ガッ……まだっすっ……!」ガシッ


実況「春麗選手が背後からさくら選手を締め付けて、先ずはスタミナを奪いにかかる……そういった所でしょうかね?」

ガイル「いや、さくら選手が首掴んだんじゃないかなぁ?」

ヤムチャ(ああっ……! んああっ……!)

839: 2016/06/14(火) 22:52:59 ID:LD1Dq.Bo
さくら「……てぇぇやっ!」グルンッ

春麗「きゃっ……くああぁぁっ……!」ズドーンッ


オー ? ……YEEAAH !

実況「ここはさくら選手。後ろ手で春麗選手の頭部を掴み、肩口から前方へとその身体を転がしていきますっ! 春麗選手がグルンと回転してお尻からマットへと落ちました」

ガイル「この投げた時の沸き具合いいよね。フライングメイヤーです」


さくら「……それっ!」シュルッ

春麗「……ゴフッ」


オー、オーオー

実況「背後を取る者、取られる者が入れ替わる形となりましたかねっ!?」

ヤムチャ「……そ」

ガイル「なりましたねっ!」

実況「すかさずさくら選手が屈み込み、春麗選手の首筋へと腕を回していきます」

ガイル(……わ、悪ィな)

ヤムチャ(……あ、ああっ)

840: 2016/06/14(火) 23:00:41 ID:LD1Dq.Bo
春麗「んああっ……! まだまだよっ……!」ムクッ

さくら「……んんっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あっとぉ……!? しかし、ここで春麗選手がこ~う胸を突き上げながら……ブリッヂの様な体勢で立ち上がったきますかねぇ!?」

ガイル「あ~っと、くるね……くるね、くるねっ!?」

ヤムチャ(ガイルさんの、反応速度って言えばいいの……? 早いよっ……!)


春麗「目には目を……!」ガシッ

さくら「……ああっ!」

春麗「歯には歯をっ……! たああぁぁっ……!」グルッ

さくら「くあっ……ったあっ……!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ここは春麗選手が同じようにさくら選手の身体を前方に回転させて、お尻からマットへと落としていきますっ!」

ガイル「こっちもフライングメイヤーできたねっ!」

842: 2016/06/14(火) 23:06:21 ID:LD1Dq.Bo
春麗「……それっ!」シュル

さくら「くあぁっ……!」ムクッ


オー ! オーオー !

実況「再び背後を取った春麗選手。あ~、しかしここはさくら選手もまた、胸を突き上げブリッヂの様な体勢で立ち上がってきますっ!」

ガイル「またくるかな!?」


さくら「……てやあぁっ!」グルンッ

春麗「くっ……んああっ……!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「どうやら、またきましたっ! 今度はさくら選手が春麗選手の身体を回転させてフライングメイヤー! さぁ、前方に叩きつけてバックを取ります!」

ガイル「互いに引かないねぇ」

ヤムチャ(入っていく隙がねぇ……話題も振って貰えねぇ……今日は、ちょっとマズいかもしれねぇぞ……!?)

844: 2016/06/14(火) 23:12:20 ID:LD1Dq.Bo
春麗「……はああぁぁっ!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「再び春麗選手が立ち上がります。投げられては立ち上がり投げ返し……投げられては立ち上がり投げ返し!」

ガイル「フライングメイヤーのやり合いだねぇ」


春麗「……たああぁぁっ!」グルンッ

さくら「……んああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、再びさくら選手がマットへと叩きつけられましたっ! 春麗選手が背後を取ります!」

ガイル「うんっ!」

ヤムチャ(も~う、いいや……もういいや、うん……これは、今日は解説はガイルさんに任せた方が多分よさそうだ……)

846: 2016/06/14(火) 23:17:06 ID:LD1Dq.Bo
さくら「んああぁぁっ……! よっ……!」ガシッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、再びさくら選手が立ち上がってきます」


ダルシム「……そこまでだっ! ストップだっ! 春麗選手、手を離しなさいっ!」ササッ

春麗「……んっ?」


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかしここはレフェリーが両者の元に駆け寄ってきて……」

ヤムチャ「ロープブレイクですよ」

実況「おっと、ヤムチャさん……? ロープブレイク……?」

ヤムチャ「さくらちゃ……選手の足が、ほら」

847: 2016/06/14(火) 23:23:26 ID:LD1Dq.Bo
ダルシム「……さくら選手の右足がロープの外に出ている。ロープブレイクだ。春麗選手、離しなさい」ビシッ


実況「あ~っと、確かに立ち上がってさくら選手の右足が……え~、セカンドロープとサードロープの間から外に出ています。え~、立ち上がって外へと引っ掻けるような形ですね」

ガイル「まぁ、これ以上は投げるスペースも残ってないだろうしね」

ヤムチャ(あっ、ガイルさんが出てきた。じゃあ、俺はもういいや……)


春麗「あら、いつの間にかこんな所まで来てたのね。そういう事だったら……仕方ないわね」パッ

ダルシム「……仕切り直そう。リング中央に戻りなさい」ビシッ


オー、オーオー

実況「春麗選手はさくら選手の首筋から手を離し、リング中央へと戻きますかね?」

ヤムチャ(あまり二人でワーワー言ってるのも、さっきみたいに一緒に言っちゃう事になっちゃうからな)

ガイル「そうだね。仕切り直しって所かな?」

ヤムチャ(無理にガイルさんと張り合うよりかは……こ~う、上手くここ一番で……ピンポイントの部分を言うって感じに持っていこう……)

866: 2016/06/16(木) 22:01:44 ID:KrG/x4rU
ダルシム「試合再開しても大丈夫かね?」

さくら「……あいよっ! 大丈夫っすよっ!」クルッ


実況「さぁさぁ、さくら選手もロープを離し、春麗選手の方を振り返ります」

ガイル「そうだね」


ダルシム「それでは改めて、試合再開っ……! ファイっ……!」ビシッ

さくら「よぉ~し、それじゃあいくっすよっ……!」ズガズガ

春麗「バンバンいくわよっ……! バンバンねっ……!」パンパン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「春麗選手は大きく手を打ち鳴らしながら、そんなさくら選手を見ています。そしてさくら選手が今、向かっていきます」

ガイル「さぁ、気を取り直していきましょう」

867: 2016/06/16(木) 22:08:52 ID:KrG/x4rU
さくら「よぉ~し、それじゃあ……」ズガズガ

春麗「きたわねっ……! それじゃあ……」クルッ

さくら「……んっ?」


オー 、オーオー

実況「さくら選手が今、リング中央へと……あ~っと、いやっ! ここは春麗選手が踏み込みつつ、クルリとターンを見せて……!?」

ガイル「……おぉ~っとっ!」


春麗「……はああぁぁっ!」ズガッ

さくら「……うおっとぉ! 危なっ!」ガシッ


YEEEEEAAAA……オー ? オーオー ?

実況「ターンしつつの高い打点の蹴りですっ! さくら選手の頭部へと目掛けて打っていきます」

ガイル「打点の高いスピンキックだね。だけどブロックしてるんじゃない? 皆、反応が早いよ」

868: 2016/06/16(木) 22:15:27 ID:KrG/x4rU
さくら「危ない危ない……いきなり頭部狙ってきましたね……」

春麗「あら、ガードされちゃったか……まっ、でも……それっ……!」スパーンッ

さくら「……あいたっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「ここはさくら選手がブロックですね! あっとぉ……! 春麗選手がその足を下ろし、今度はさくら選手の左足を……」

ガイル「おっとぉ、これはヒットしたねぇ」

実況「左足裏辺りを掬い上げるかのように、蹴りあげていきます」


春麗「……それ、もう一発。破っ!」ドスッ

さくら「……ぐっ」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「少し体勢の崩れたさくら選手に対して……続いて左足での蹴りをわき腹へと打ち込みますっ!」

ガイル「これもヒットしたねぇ。ミドルキックだ」

869: 2016/06/16(木) 22:22:38 ID:KrG/x4rU
春麗「……それっ!」クルッ

さくら「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「更にはターンしての蹴りっ! 腹部に打ち込んでいきますっ!」

ガイル「これはスピンキックだ」


春麗「……はあっ!」ズガッ

さくら「……うあっ!」ヨロッ

春麗「……はあっ!」

さくら「……ああっ!」ヨロッ


YEAH ! YEAH !

実況「更にはわき腹……足っ……! さぁさぁ、春麗選手が続けて打っていきます」

ガイル「うん。そうだね」

870: 2016/06/16(木) 22:29:22 ID:KrG/x4rU
春麗「……はああぁぁっ!」シュッ

さくら「……だああっ! とったぁっ!」ガシッ

春麗「……あ、あら?」


YEEEEEAAAA……オー ? オーオー ?

実況「続いてわき腹、目掛けて……あ~っと、いやっ! これはさくら選手が、打ち込んできたその足をキャッチしましたかね?」

ガイル「まぁ、これは狙ってだろうね!?」

実況「……ほう!?」


春麗「あらら……あららら……」

さくら「はぁっ、これで……動きは止まったっすよっ……!」


ガイル「春麗選手は蹴り技が得意だからね。そういう事もさくら選手は理解しているんで、何処かで足掴んでやろうって考えてたんでしょう」

実況「なるほど、これは狙っていた行動だと……!? さぁ、春麗選手は足を掴まれ片足立ちの状態です」

871: 2016/06/16(木) 22:41:42 ID:KrG/x4rU
春麗「でも、まだよっ……! はあぁっ!」シュタッ


オー ? オーオー ?

実況「あっとぉ! しかし、ここで春麗選手が飛び上がりますっ!」

ヤムチャ「延髄斬りだ!」


さくら「……甘いっ!」ググッ

春麗「……あ、あらっ?」スカッ


オー ? オーオー ?

実況「延髄……あ~、いやっ! しかし、ここはさくら選手もっ……!?」

ヤムチャ(あ~っ! さくらちゃん避けちゃったっ!)

ガイル「そうでしょうね。春麗選手は狙ってたのでしょうが、さくら選手はそこも読んでましたね。頭を屈めて避けていきました」

872: 2016/06/16(木) 22:47:53 ID:KrG/x4rU
春麗「……痛っ!」ビターン


オー ! オーオー !

実況「春麗選手がさくら選手の頭上を飛び越え、うつ伏せでマットへ落ちる形となりました」


さくら「よしっ、それじゃあ、絞り上げてやるっすよっ!」ググッ

春麗「あっ、あっ……くああぁっ……!」ジタバタ


オー ! オーオー !

実況「さぁ、さくら選手は掴んだ足から手を離さず、そのまま屈み込みました」

ガイル「おっ、裏アキレス腱固めかな?」

873: 2016/06/16(木) 22:55:43 ID:KrG/x4rU
さくら「……だあああぁぁっ!」ギリギリ

春麗「あっ、ああっ……! ああっ……!」ジタバタ

ダルシム「……ギブアップかね!?」


オー ! オーオー !

実況「さぁ、春麗選手がうつ伏せの形でもがいているか? さくら選手が足を絞り上げていくっ!」

ガイル「これは効果的だと思うよ? さっきも言ったけど、春麗選手は蹴り技が得意だからねぇ。こうやって痛めつければ、満足に使えなくなるでしょ」


春麗「くっ、くっ……! んああぁっ……!」ゴロン

さくら「……おっとぉ、離すかっ!」


オー ? オーオー ?

実況「おっとぉ、ここで春麗選手が横に転がって、うつ伏せの体勢から仰向けへとなりましたかね?」

ガイル「う~んっ……! でも、まださくら選手は足を離してはいないねぇ?」

874: 2016/06/16(木) 23:01:02 ID:KrG/x4rU
さくら「そぉら、そらっ……!」ギリギリ

春麗「ああっ……! もうっ……!」ググッ


オー、オーオー

実況「さくら選手は足首辺りを掴んでいますかねぇ? 脇に抱え込むかのような形で捉えています」

ガイル「ヒールロック辺りに切り替えたかな? うん」

実況「引き続き、春麗選手の足を痛めつけていきます。あっと、しかしここは春麗選手が両足を持ち上げつつ……?」


春麗「このっ……! このっ……!」ガシッ

さくら「お、お~っとっと……」ギリギリ


オー ? オーオー ?

実況「下からさくら選手の首筋辺りに腕を押し付け……こ~う、自信の腹部へと押し付けるような感じです」

ガイル「そうですね。さくら選手が少し不安定な体勢になってますねぇ」

実況「そうですね。さくら選手は前のめりとなっています」

875: 2016/06/16(木) 23:05:30 ID:KrG/x4rU
春麗「んんんっ……! それっ……!」スポッ

さくら「うっ、あっ……!?」


オー ? オーオー ?

実況「おっとぉ、ここで……!? 春麗選手が、脇下から足を引き抜きましたかね!?」

ガイル「あ~、抜いた抜いた!」


春麗「アタシの神脚痛めつけようだなんて、失礼な子猫ちゃんね……それっ……!」シュル

さくら「……おおっと」


オー ? オーオー ?

実況「春麗選手はさくら選手の頭部を自信の腹部へと押し付けつつ、更には腰を浮かし両足でさくら選手の首筋に回していきます」

ガイル「あ~っと、下から捉えた」

876: 2016/06/16(木) 23:10:26 ID:KrG/x4rU
春麗「……そぉ~れっ!」ググッ

さくら「……お、おおっ」


オー、オーオー

実況「春麗選手は腕を離し……おぉ~っと、これはこれは……!?」

ガイル「こう、足の力でググっとさくら選手を下から持ち上げてるんだ」

実況「なるほど。前のめりの体勢になっていたさくら選手の身体が持ち上がっていきます」


春麗「……それっ!」クルンッ

さくら「う、うわあっ……!」ブンッ


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そして……!? ここでさくら選手の身体が吹っ飛びましたっ!」

ガイル「コークスクリュー・ヘッドシザーズだな! 回転して、相手の身体をあ~やって吹っ飛ばすんだっ!」

877: 2016/06/16(木) 23:15:14 ID:KrG/x4rU
さくら「……くあああぁぁっ!」ビターン


オー !? オーオー !?

実況「これは摩訶不思議な技です。さくら選手の身体が大きく吹き飛び、そしてマットへと打ち付けられました」

ガイル「まぁ、こういう技もあるんだな!」


春麗(あらら……流石にこの技はには、ついてこられないか……)ムクッ


実況「さぁさぁ、そして春麗選手が上体を起こしていきます」

ガイル「さくら選手も、上手くいったんだけどねぇ……う~ん、それ以上に上手くしてやられたかな……?」


春麗「驚いてる場合じゃないわよ。これが王者の実力なの。当然よ、当然の事……」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、上体を起こした春麗選手は、大きく大きく腕を広げています」

ガイル「あ~っ! 余裕見せてるねぇ」

878: 2016/06/16(木) 23:19:35 ID:KrG/x4rU
春麗「まだまだよっ……! まだまだ終わらないわよ、しっかりついてきてねっ!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、春麗選手は立ち上がり、握った拳を会場に見せていきます。確かに、少しばかり春麗選手から余裕が感じられます」

ガイル「俺としちゃ、怖い顔じゃなくてよかったっ! ああいう表情のうちは、まだ安心だ!」

実況「はははは、なるほど!」


さくら「ああっ、うっ……!」ムクッ

春麗「……間髪入れずに、いくわよっ!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「対するさくら選手も立ち上がってきますが……あ~っと、そこへ向かって春麗選手が突っ込んでいきますっ!」

ガイル「流れは春麗なんじゃねぇかな!?」

879: 2016/06/16(木) 23:24:33 ID:KrG/x4rU
春麗「……それっ!」ドスッ

さくら「くっ……んああぁぁぁっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、さくら選手の起き上がりに合わせて、春麗選手が低い弾道で両足を打ち込んでいきます。正面からいきました」

ガイル「低空ドロップキックゥ!」


さくら「……ん、んああぁぁっ!」ゴロン


実況「おっとぉ~! さくら選手の身体が後方へ一回転します」

ガイル「正面からこられたからね」


さくら「……くそっ!」ムクッ


オー ? オーオー ?

実況「あっと、お待ち下さい。さくら選手は後方へと一回転しましたが……あっと、ここは立ち上がってきますかね……?」

ガイル「あっ、本当だ。上手く受け身とったねぇ」

880: 2016/06/16(木) 23:30:05 ID:KrG/x4rU
春麗「あれ、ダウンしてないの……? まぁ、いいわ。それじゃあ、もう一発……!」ダダッ


オー ! オーオー !

実況「あっと、しかしそんなさくら選手に向かって、再び春麗選手が突っ込んできます」

ガイル「あっと、またきた」


春麗「いくわよっ……!」

さくら「……そらっ、カウンター!」ドスッ

春麗「……うっ!」ヨロッ


オー ? オーオー ?

実況「あ~、いやっ! ここはさくら選手が突っ込んで春麗に対して……立ち上がりつつの蹴りを腹部へと打ち込んでいきます」

ガイル「おぉ~っと、上手く合わせた」

実況「春麗選手の動きが止まりました」

881: 2016/06/16(木) 23:34:54 ID:KrG/x4rU
さくら「……そらっ!」ググッ

春麗「……ううっ」


オー、オーオー

実況「さぁ、さくら選手は動きの止まった春麗選手の上半身を押し込んで……」

ガイル「……パワーボムかな?」


さくら「……とぉ~うっ!」ピョン


オー ? オーオー ?

実況「いや、さくら選手は前屈みの春麗選手の背中へ手を乗せ……おぉ~っと、そのまま馬跳びのような形で飛び越えました」

ガイル「おっと、ここはバックに回ってきたね」

882: 2016/06/16(木) 23:40:08 ID:KrG/x4rU
さくら「よぉ~し、背後をとったっ……! ここからっ……!」クルッ


オー ! オーオー !

実況「身体を飛び越え一瞬で背後へと回りました。そしてさくら選手が即座に振り返ります」

ガイル「うん」


さくら「……と~うっ!」ドンッ

春麗「ちょっ……んあっ……!」ドスッ


オー ? オーオー ?

実況「背後を取ったさくら選手は春麗選手の背中を力一杯押していきます」

ガイル「おっと、ここはコーナーにぶつけにいったか」

実況「強く押され、春麗選手の身体がコーナーマットへと打ち付けられました」

884: 2016/06/16(木) 23:44:13 ID:KrG/x4rU
さくら「……さぁ、狙うっすよっ!」シュル


オー ? オーオー ?

実況「そしてさくら選手は春麗選手の股下へと手を差し伸ばし……」

ガイル「……おっ?」


さくら「……スクールガールっすよっ! レフェリー、カウントをっ!」

ダルシム「……よしっ、わかったっ!」


オー !? オーオー !?

実況「そして後方へと春麗選手の身体を倒して……おぉ~っと、そしてレフェリーがっ! これはフォールですかっ!?」

ガイル「フォールですねっ! スクールボーイ……ああっ、じゃなくてスクールガールだっ! クイックで丸め込みにきましたっ!」

実況「さぁ、レフェリーがカウントを数えますっ!」

892: 2016/06/17(金) 22:00:57 ID:uDL1fEMY
ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! ツー !

ダルシム「……スリ」

春麗「……くっ!」ガバッ

YEEEEEAAAAAAH !

ダルシム「ツーカウントだっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「しかし、ここはツーカウントです。ツーカウントで春麗選手が返していきます」

ヤムチャ「あ~、ちょっとヒヤリとしましたね」

実況「一瞬、決まってしまうかと思いましたよね!?」

ヤムチャ(おっ、ようやく……ようやく話しかけてもらえたぞ!)

893: 2016/06/17(金) 22:09:14 ID:uDL1fEMY
ガイル「まぁ、意表をつくクイック技だからね。喰らう側もドキッとする部分はあるよ」

実況「はいはい」

ヤムチャ(あっ……! でも、すぐに取られちゃったっ……!)

ガイル「ただねぇ、俺はさくら選手もそこまで決める気はなかったんじゃないかな……とは、思う」

実況「ほう。と言うのは?」

ガイル「結構、春麗選手がイケイケの流れだったでしょ? さくら選手はその流れを変えにいく事を狙ったんじゃないかな~と」


さくら「ツーカウントでしたか……まっ、こ~んな簡単に決まるような相手ではないっすよね。でもっ……!」ムクッ


実況「あっと、ここはさくら選手が直ぐ様立ち上がってきます!」

ガイル「本当に決める気だったら、こんなに早く次の行動には移れないと思うよ」

894: 2016/06/17(金) 22:14:08 ID:uDL1fEMY
さくら「それじゃあ……」ササッ

春麗「はぁっ、ちょっと油断したかな……?」ムクッ


実況「さくら選手は春麗選手の頭部付近へと回っていきます。そして春麗選手が立ち上がってきます」

ガイル「あっ、これは春麗気づいてないかもしれない」


さくら「……いくよっ!」ガシッ

春麗「……んっ!?」


オー ! オーオー !

実況「春麗選手の起き上がりに合わせて……おっとぉ、背後から胴回りを掴みにかかりました」

ガイル「狙ってたねぇ!」


さくら「そぉ~れっ!」ググッ

春麗「あっ……!」


オー ! オーオー !

実況「おっと、さくら選手は片手で春麗選手の足を掬い上げるようにしながら……そのまま抱え上げていきます」

ガイル「抱え式のバックドロップだな!」

897: 2016/06/17(金) 22:22:57 ID:uDL1fEMY
さくら「……ったああぁぁっ!」グルンッ

春麗「あっ、ああっ……!」


オー ! オーオー !

実況「おぉ~っと、そして身体を抱え上げたまま、さくら選手は回転して……?」

ガイル「……旋回式のバックドロップだったか」

実況「春麗選手の身体を旋回させていきます」


さくら「……てやああぁぁっ!」

春麗「……くうううぅぅっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして後方。マットへと叩きつけていきます」

ガイル「うん。いったねぇ」

898: 2016/06/17(金) 22:28:27 ID:uDL1fEMY
YEEEEEAAAAAAH !

春麗「う、ううっ……」

さくら「よしよし。まだまだいくっすよっ……!」ムクッ


実況「再びさくら選手が立ち上がってきます」

ガイル「まぁ、ここは攻めたい場面だろうね」


さくら「さてさて、ここは……」ササッ


実況「そして、さくら選手が移動していきます。え~、ロープに対して垂直に横たわっている春麗選手。その身体とロープの間に割って入るような形でしょうか?」

ガイル「そうだね」

実況「さくら選手は春麗選手に背を向けています。ここは何か狙っているのでしょうか?」

ガイル「恐らく狙っているのでしょう。旋回させて、自分にとって都合のいい位置に落としたんだろうね」

899: 2016/06/17(金) 22:36:37 ID:uDL1fEMY
さくら「……よしっ!」ガシッ


オー、オーオー

実況「さくら選手は背を向けたまま、正面のロープを掴みます」

ガイル「うん」


さくら「いくよっ……!」ピョン


オー ! オーオー !

実況「おっと、そして正面のセカンドロープですね!? そこに飛び乗っていきます」

ガイル「うん」


さくら「……そぉ~らっ!」シュタ

春麗「……う、ううっ」

さくら「……たああぁっ!」ドスッ

春麗「……ぐっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そこから捻りを加えながら、背後にいる春麗選手の上へと背中から落ちていきます」

ガイル「ロープを使ったローリングセントーンだ。背中から落ちていったね」

900: 2016/06/17(金) 22:44:46 ID:uDL1fEMY
YEEEEEAAAAAAH !

さくら「……へへへ」ムクッ

春麗「ガ、ガ……ゴホッ……」


実況「さくら選手はそのまま立ち上がっていきます。春麗選手は少し、腹部を押さえて苦しんでいるか?」

ガイル「まぁ、ああやって上からドンってこられたらね、苦しいよね」


さくら「イエーイっ! まだまだいくっすよ~っ!」ググッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「おぉ~っと、そして立ち上がったさくら選手はそのまま握り拳を右手で作り、力強く突き上げていきます」

ガイル「そうだね。これは流れがさくら選手に傾き始めたんじゃないかな?」

実況「そうですね。先程ガイルさんがおっしゃられた時から、さくら選手が優位に試合を進めると言った感じになってますねぇ?」

ガイル「……でしょ?」

ヤムチャ(う、う~ん……やっぱり、会話するには知識がいるんだなぁ……)

901: 2016/06/17(金) 22:53:48 ID:uDL1fEMY
さくら「さぁ、まだまだ盛り上がっていきましょうっ!」クルッ


実況「さくら選手は振り返ります。そしてダウンしている春麗選手へと近づいていきます」

ガイル「さくら選手からしたら、この流れを手放さずにいける所までいきたいね」


さくら「さぁさぁ、起きてもらいますよ~!」グイッ

春麗「……う、ううっ」


オー、オーオー

実況「さくら選手は春麗選手の頭部を掴み、そのまま引き起こしていきます」

ガイル「うん」


さくら「……さて、いくっすよっ!」ガシッ

春麗「……くっ!」


オー ! オーオー !

実況「そして引き起こした春麗選手の頭部を、自身の脇下に押し込むようにしながら組んでいきます」

ガイル「ブレーンバスターかな」

902: 2016/06/17(金) 22:59:19 ID:uDL1fEMY
さくら「……せぇ~のっ!」ググッ

春麗「……んんっ」ガシッ

さくら「……あ、ありゃ?」


オー、オーオー……オー ? オーオー ?

実況「そして、さくら選手が春麗選手の身体を……あっ……!」

ガイル「あ~っと、堪えた」

実況「ここは春麗選手が堪えました。その身体は持ち上がりませんっ!」


さくら「ちょっとちょっと……ああっ、くそっ……」

春麗「こっちよ……こっちこっち……」グイグイ

さくら「おっ……おっ、おっ……」


オー、オーオー

実況「さぁ、互いに組み合った上体のまま……ここは春麗選手がさくら選手の身体毎、後退していくと言った感じでしょうか?」

ガイル「まぁ、すぐ後ろがロープだからね。ロープブレイク行ったんでしょう」

実況「なるほど。今、春麗選手の背中がロープへと触れました」

ガイル「春麗選手からしても、さくら選手に持っていかれた流れ……やっぱり、なんとか引き戻していきたいでしょうからね」

903: 2016/06/17(金) 23:04:42 ID:uDL1fEMY
ダルシム「ロープブレイクだ。一度、離れなさい」ビシッ

さくら「ああっ、くそっ……了解……」

春麗「いくわよっ……! はああぁぁっ……!」ググッ

さくら「……えっ?」


オー !? オーオー !?

実況「これはロープブレイクですね。さぁ、今レフェリーも……あ~っと、お待ち下さいっ!」

ガイル「……んあぁっ!?」

実況「春麗選手が抱え上げました! さくら選手を抱え上げました!」


さくら「うおっと……とっ……! とっ、とっ……!」ジタバタ

春麗「くっ……! 暴れるんじゃないわよっ……!」

さくら「う、うおっとっ……! 危ない……」シュタ


オー ! オーオー !

実況「あ~っと、しかしここはさくら選手がすかさず足を大きく大きくバタつかせますっ! 抵抗していきます! 堪えていきます!」

ガイル「お~、お~、お~、お~」

実況「お~っと、身体半分抱え上げられたさくら選手の身体が、なんとか元に戻りましたっ!」

904: 2016/06/17(金) 23:10:36 ID:uDL1fEMY
ダルシム「おいっ……! 何をしているっ……! やめなさいっ……!」ビシッ

春麗「やめろ……? 嫌よ、やめないわ……それっ……!」ググッ

さくら「う、うおっとっとっとっ……!」ジタバタ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、しかしもう一度春麗選手がさくら選手の身体を抱え上げていきますっ! ガイルさん、これは背後にはもうスペースはありませんよねぇ……!?」

ヤムチャ(ガ、ガイルさん……? ヤムチャさんもいるよ……!? ヤムチャさんも、ここにいるよっ!?)

ガイル「だから、多分……アレだ……このまま場外にぶん投げようって事だろうなっ!?」


さくら「くっ……! くっ……! たあっ……!」シュタッ

春麗「……くっ!」


オー ! オーオー !

実況「リングの中から直接場外に……と言うのは、これは少々デンジャラスではないでしょうか?」

ガイル「そりゃ、危険だよ。一発で終わっちまうよ。だから、さくら選手もここは堪えてくるよね!?」

実況「あ~っと、持ち上がったさくら選手の身体が再び着地しました!」

905: 2016/06/17(金) 23:17:36 ID:uDL1fEMY
ダルシム「やめなさいっ……! 場外マットもないんだぞっ……!」ビシッ

春麗「嫌よ、やめないわ……この娘を壊してあげるの……フフ、フフフ……」

さくら「……こ、こいつ」


ワー ! ワーワー !

実況「さぁさぁさぁさぁ、場外に放り投げようとしていく春麗選手と、それを堪えていくさくら選手!」

ガイル「お~い、お~い、おいお~い」


さくら「ここは、危険すぎるっすっ……! こっちだっ……!」グイグイ

春麗「……あ、あらっ!?」


オー ! オーオー !

実況「あっとしかし、ここはさくら選手が春麗選手の身体毎後退していきますっ! リング中央方向へと後退していきますねぇ!?」

ガイル「そうだな! あの辺でやりあってるのは、マズい!」

906: 2016/06/17(金) 23:23:17 ID:uDL1fEMY
さくら「あ~っ、もうビックリしたなぁっ……! たああぁぁっ……!」グイッ

春麗「あらっ……? くああっ……!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さくら選手は後退しつつ……おっと、素早く春麗選手の身体を後方へと叩きつけました!」

ガイル「よし。高速ブレーンバスターだな」


さくら「……も~う、ったく」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、さくら選手が立ち上がってきます!」

ガイル「ほら、だから俺が最初に言った、春麗選手の怖~い顔……一瞬だけど見えたでしょ?」ニヤニヤ


さくら「ふう、危なかったなぁ、本当……ま~だ、胸がドキドキしてるっすよ……」


オー ! オーオー !

実況「一瞬ではありますが……まぁ、見えたような気もします。あっと、立ち上がったさくら選手も胸に手を当て、安堵の仕草とでも言えばいいでしょうか? 見せています」

914: 2016/06/18(土) 22:01:43 ID:akoAy77s
さくら「とりあえず、気を取り直していくっすよっ!」クルッ


オー、オーオー

実況「そしてここで、さくら選手が振り返ります」

ガイル「上手く粘って堪えたからね。うん」


さくら「とりあえず、上体起こして……んしょ……!」グイッ

春麗「……う、ううっ」


オー、オーオー

実況「さくら選手は春麗選手の上体を引き起こしていきます」

ガイル「うん」


さくら「……それっ!」ガシッ

春麗「……くあっ」


オー、オーオー

実況「おぉ~っと、そして屈み込みつつ春麗選手の背後から、下から抱え上るように両手で顎を掴みましたかね?」

ガイル「うん、顎だね」

915: 2016/06/18(土) 22:05:53 ID:akoAy77s
さくら「そ~らっ……! チンロックっすよっ!」ググッ

春麗「く、くあぁっ……!」


オー、オーオー

実況「さぁ、更に背中に片膝を押し付け、そのまま掴んだ頭部をグググ~っと後方へと引き付けていきます」

ガイル「チンロックだね。顎のチンね」


さくら「そらっ……! そらそらっ……!」ググッ

春麗「んっ……んあっ、あっ……!」バタバタ


オー ! オーオー !

実況「ここはさくら選手が背後からチンロックで捉える形となりました」

ガイル「うん、そうだね」

実況「さぁ、これには春麗選手も足をバタつかせ苦しんでいると言った所でしょうか?」

916: 2016/06/18(土) 22:11:34 ID:akoAy77s
さくら「そらそらっ……!」ググッ

春麗「ああっ、もう……! 鬱陶しいわねっ……! んああっ……!」ブンッ


オー ? オーオー ?

実況「おぉ~っと、しかしここは春麗選手が大きく足を振り上げて……?」

ガイル「……おっ?」


春麗「……喰らってなさいっ! はああぁっ!」ズガァ

さくら「えっ……? おっ、くあっ……!」ヨロッ


オー ? オーオー ? ……YEAH !

実況「こ~う、春麗選手の上げた足が、サッカーで言う所のオーバーヘッドキックのような形で……背後にいるさくら選手の顔面へとヒットしました!」

ガイル「おぉ、得意の足で早めに逃れていったねぇ」


春麗「ああっ……ったくっ……!」ムクッ

さくら「あっ、あっ……く、くそっ……!」


オー、オーオー

実況「これにはさくら選手もその手を離してしまいます。そして春麗選手が立ち上がってきます」

ガイル「うん」

917: 2016/06/18(土) 22:15:36 ID:akoAy77s
さくら「くっそ……負けるかっ……!」ガシッ

春麗「……んああっ!?」


オー !? オーオー !?

実況「いや、ここは選手がさくら選手が掴みにかかりますっ! 背後から春麗選手の胴回りを掴みにかかります」

ガイル「お~う、いったか?」

実況「顔面を蹴られはしましたが……しかし、即座に動いてきます!」

ガイル「そりゃ、ちっと蹴られたぐらいで引くわけにはいかねぇもんなぁ!?」


春麗「なんなのよっ……!? 鬱陶しすぎるわよっ……! 離してっ……! 離してよっ!」ガスガス

さくら「くっ……くっ……!」


オー、オーオー

実況「あ~、しかし春麗選手も負けてはいませんっ! 背後にいるさくら選手に向けて肘打ち付けていきますっ!」

ガイル「こっちも引くわけにはいかねぇからな!」

918: 2016/06/18(土) 22:21:19 ID:akoAy77s
さくら「くああぁっ……! いっくぞおおぉっ……!」ググッ

春麗「んあっ……!?」


オー !? オーオー !?

実況「いや、ここはさくら選手がそのまま強引に抱え上げていったか!?」

ガイル「おっ、いったね!」


春麗「ああぁっ……! んああっ……!」ジタバタ

さくら「あっ、あっ……おっ、おっ……」ヨロッ

春麗「……させないわよっ!」シュタッ


オー、オーオー

実況「あ~、いやっ……! ここは春麗選手が大きく足をバタつかせ、堪えていきます! 身体半分持ち上げられましたが、何とか着地しました!」

ガイル「……お~っと、いかなかった」

919: 2016/06/18(土) 22:29:40 ID:akoAy77s
さくら「……くそっ、それならっ!」パッ


オー ? オーオー ?

実況「あっと、しかしここは……!? さくら選手が一度、手を離します!」

ガイル「……んっ!?」


さくら「……だりゃっ!」ゴスッ

春麗「……くっ!」ヨロッ


オー ? オーオー ? ……YEAH !

実況「おぉ~っと、そして背後から春麗選手の後頭部へと肘を打ち込んでいきますっ!」

ガイル「おっと、いったぁ!」


さくら「もう一丁っ……! ったああぁ!」ズガァ

春麗「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「更に続いてもう一撃っ! 今度はその後頭部に腕を振り抜いていきます!」

ガイル「ショートレンジのラリアットだっ!」

920: 2016/06/18(土) 22:39:33 ID:akoAy77s
さくら「痛めつければ、抵抗出来ないでしょっ……! いっくぞぉ!」ガシッ

春麗「……う、ううっ」


オー ! オーオー !

実況「そして再び背後から春麗選手の胴回りをつかんでいきますっ!」

ガイル「お~っ!」


さくら「……とりゃああぁぁっ!」ググッ

春麗「……くっ、くっ!」


オー ! オーオー !

実況「そして抱え上げていきます!」

ガイル「うん、いったね!」


さくら「旋回式バックドロップ……いくっすよおぉぉっ……!」グルッ

春麗「くっ……! ったあぁっ……!」ドスッ


実況「んっ……? あっと……? 今、春麗選手がコーナーマットを蹴ったように見えましたが……」

ガイル「……あ~っ! 蹴ったぞっ!?」

921: 2016/06/18(土) 22:44:39 ID:akoAy77s
さくら「おっ、おっ、おっ、おっ……」ヨロヨロ

春麗「上手くバランス崩してくれたじゃない……いい感じよ……」


オー ! オーオー !

実況「春麗選手の身体を抱え上げたまま、さくら選手が回転っ! 旋回していきますっ!」

ガイル「どうだどうだ……?」


春麗「そ~ら、喰らっておきなさい!」ググッ

さくら「あっ、ああっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、しかし抱え上げた春麗選手の身体は……前へと落ちていきますっ! 後ろでなく、前っ! 後ろではなく、前にですっ!」

ガイル「あ~、やっぱりマットを蹴った反動でバランス崩しにかかったかっ!」


春麗「……はああぁぁっ!」

さくら「……ぐあああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「春麗選手が尻餅をつくようにマットへと落ち……さくら選手は前のめりへとっ! これは顔面からですかっ!?」

ガイル「顔面からだよっ! ブルドッキング・ヘッドロックで切り返してきました!」

ヤムチャ「あ~っ! これはキツい!」

922: 2016/06/18(土) 22:51:43 ID:akoAy77s
さくら「ああっ……ああああっ……うあああぁっ……!」

春麗「アタシを舐めないでよっ……! このアタシをねっ……!」ググッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、さくら選手は顔面を押さえて悶え苦しんでいます! そしてその隣で春麗選手が力強い握り拳を見せています!」

ガイル「なんだかんだで、春麗選手もずっと切り返しを狙ってたらからねぇ。ただ、これで来るのはちょっと予想外だったんじゃないの!?」


春麗「……さてっ!」ムクッ


実況「さぁ、そして春麗選手が立ち上がってきますっ!」

ガイル「うあ~、来るね!?」


春麗「声援頂戴よっ! ほら、どうしたの!? アタシに声援送って頂戴よっ!」パンパン


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そして春麗選手は大きく大きく手を打ち鳴らし……会場に声援を要求していますねぇ!?」

ガイル「これ、何か狙ってるねぇ」

923: 2016/06/18(土) 22:56:55 ID:akoAy77s
レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「そうそうそうそうっ……! わかってるじゃない、皆っ……!」グイッ


実況「さぁ、その要求に応えるかのように、会場からはリズムに合わせた手拍子と声援が送られますっ! そしてここで、春麗選手がロープを潜りエプソンサイドへと移動します!」

ガイル「あ~っ、狙ってるぞコレっ……!」


レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「さぁさぁ、強烈なのを狙うわよっ……!」ガシッ


実況「さぁ、春麗選手は先程蹴りつけたコーナーっ! エプソンサイドからそこへと昇っていきますっ!」

ガイル「来るぞ……来るぞ来るぞ……」

924: 2016/06/18(土) 23:02:55 ID:akoAy77s
レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「……さて」

さくら「うっ、ううっ……くそっ……!」ムクッ


実況「さぁ、春麗選手がコーナーポスト上へと昇りきりましたっ! そしてそこからさくら選手に狙いを定めているっ!? あ~っと、そしてさくら選手が顔面を押さえながら立ち上がってきますっ!」


レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「いくわよっ……! 破アアアァァっ……!」シュタッ


実況「そして、春麗選手がそこから飛んでいきましたぁ!」

ガイル「あ~っと、いったぁっ!」


春麗「鷹爪脚っ……! 破アアアァァっ!」ズガアァ

さくら「ガッ……ぐががががっ……!」バターン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「コーナーポスト上から大きく飛び込みつつ……前のめりの体勢のさくら選手の後頭部を踏みつけていきますっ!」

ガイル「鷹爪脚っ……! 春麗選手の大技だよっ!」

実況「こいつは強烈ですっ! あ~っと、さくら選手の身体が再び崩れましたぁ!」

925: 2016/06/18(土) 23:09:11 ID:akoAy77s
YEEEEEAAAAAAH !

春麗「……さぁっ!」ムクッ


実況「さぁ、春麗選手が再び立ち上がってきますっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

春麗「ちょっとっ……! 何休んでるのよっ……! まだ続けててよ、ほらほらほらほっ……!」パンパン


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そして……!? ここで再び声援を要求していますねぇ!?」

ガイル「まぁ、顔面いって後頭部いって……ねぇ……!? ここはもう春麗選手にとっては勝負所ですからねぇ!?」


レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「そうそう、それでいいの……よし、さぁ立ちなさい……」

さくら「う、ううっ……」


実況「さぁさぁ、そしてまた会場から来ましたっ! そして春麗選手は、今度はさくら選手の身体を、背後を取りつつ引き起こしていきます!」

ガイル「あ~っと、やっぱりきたよっ!?」

926: 2016/06/18(土) 23:15:13 ID:akoAy77s
レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「……それっ!」ガシッ

さくら「……ううっ」


実況「さぁ、春麗選手は背後からさくら選手の両腕を掴み、羽交い締めのような体勢に捉えますっ!」

ガイル「……これも春麗選手の大技だよっ!?」


レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「……それっ!」グルン

さくら「……ああっ」グルン


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そして……!? ここで春麗選手はその捉えた両腕を持ち上げ、その下を潜り抜けるようにして、自身の身体とさくら選手の身体を反転させていきますっ!」

ガイル「あ~、きたっ……!」

実況「春麗選手の背中に、腕を封じられたさくら選手が前のめりの状態で捉えられているような形かっ!?」

927: 2016/06/18(土) 23:20:34 ID:akoAy77s
レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、チュンリー ! (パン、パン、パパパン ! )

春麗「さぁっ、止めよっ……! 破アアアァァっ……!」シュタッ


実況「おぉ~っと、そして春麗選手がその状態のまま、前方へと飛び込んでいきますっ!」


春麗「……ったあああぁぁっ!」

さくら「……ぐっ、ぐあああぁぁっ!」ズドーン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そして、さくら選手を顔面からマットへと打ち付けていきますっ!」

ガイル「キル・スイッチだっ!」

928: 2016/06/18(土) 23:25:21 ID:akoAy77s
春麗「……さぁっ!」グイッ

さくら「……うっ」ゴロン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「春麗選手はうつ伏せにダウンしたさくら選手身体を転がし……ここは仰向けにしていきます」

ガイル「うんっ!」


春麗「さぁ、レフェリーっ! カウントをっ!」ガバッ

ダルシム「うむっ!」


オー !? オーオー !?

実況「そして、その身体の上へと覆い被さっていきますっ!」

ガイル「フォールにいったねぇ!」

実況「さぁ、今レフェリーが駆け寄ってきましたっ! そしてリングに伏せカウントを数え始めますっ! さぁ、どうでしょうっ!?」

930: 2016/06/18(土) 23:30:49 ID:akoAy77s
ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! ツー !

ダルシム「……スリ」

さくら「……ああああぁぁっ!」ガバッ

春麗「……ええっ!?」



YEEEEEAAAAAAH ! 

ヤムチャ「うおおおぉぉぉっ!」

実況「返しましたかっ……!? 返しましたかっ……!? これは、返しましたかっっ……!?」

ガイル「おおおぉっ! 返したぞっ……!? 返したよなぁ!? 返したよなぁ!?」

ヤムチャ「返したっ! 返した返したっ!」

938: 2016/06/19(日) 22:01:39 ID:i5kUCdcc
ダルシム「ツーカウントだっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「返していますっ! 返していますっ! レフェリーが立てた指の数は二本っ! 二本ですっ!」

ヤムチャ「ナイスナイスっ! ナイス粘りっ!」

ガイル「いやぁ~、2.9カウントだなっ!? 2.9!」

実況「さくら選手粘りを見せますっ! その姿に会場も湧いていきますっ!」


春麗「……ちょっとっ! ふざけないでよっ!」ムクッ

ダルシム「……むっ?」


オー !? オーオー !?

実況「あっとぉ!? しかし、ここは立ち上がった春麗選手が……!?」

939: 2016/06/19(日) 22:07:50 ID:i5kUCdcc
春麗「今のカウント遅かったんじゃないのっ!? 3カウントでしょ!? 3カウントだったんじゃないのっ!?」


実況「あ~っと、春麗選手はレフェリーに向かって、険しい表情でなにやら言っております!」

ヤムチャ「……んっ?」

ガイル「ははは、まぁ予想外にさくら選手が返してきたからね。本人は決める気だったんでしょうね」


春麗「ちゃんとレフェリングしてよっ……! ねぇっ……! ねぇっ……!」

ダルシム「こらこら、レフェリー立てつくんじゃないよ……」アセアセ

さくら「う、ううっ……」ムクッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、しかしここで……さくら選手が立ち上がってきますよっ!? 先程の技で随分とダメージ受け苦しそうな状態ですが、それでも力を振り絞り立ち上がってきます!」

ヤムチャ「おおっ……!?」

ガイル「おっ、いいぞいいぞっ!」

940: 2016/06/19(日) 22:12:40 ID:i5kUCdcc
春麗「あのねぇ……!? いくら臨時のレフェリーだからって、そういう所はしっかりしててもらわないと……」

さくら「……そらっ!」シュルッ

春麗「……んっ!?」


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、さくら選手は背を向けている春麗選手へと近づいて……その股下から手を差し伸ばしたっ!」

ヤムチャ「……おっ!?」


春麗「えっ、ちょっと……ちょっとちょっと……あっ……!」ゴロン

さくら「……レフェリーっ! カウントを頼むっすっ!」

ダルシム「よしっ、臨時のレフェリーだが、しっかりとカウントを取ってやるっ! これは本人たっての要望だからな」


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、そしてさくら選手が背後へとその身体を転がして、春麗選手の身体をマットへと転がしていきます! レフェリーがマットへと伏せます!」

ヤムチャ「おっ、フォールいったんじゃないですかっ!?」

ガイル「おうおうおうおう、どうだどうだっ……!? 逆転勝利なるかっ!?」

941: 2016/06/19(日) 22:18:40 ID:i5kUCdcc
ダルシム「ワンっ……!」

ワーン ! ワーン !

ダルシム「ツーっ……!」

ツー ! ツー !

ダルシム「……スリ」

春麗「あっ、あっ……くあぁっ……!」ガバッ

YEEEEEAAAAAAH !

ダルシム「ツーカウントだっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「いやっ! しかし、こちらもツーカウントですっ! ツーカウントで返していきますっ!」

ヤムチャ「あ~っ! こっちも返したっ!」

ガイル「だあぁぁっ……そ~う、上手くはいかねぇかっ!?」

942: 2016/06/19(日) 22:27:55 ID:i5kUCdcc
春麗「なによなによ……不意討ちで終わらせるだなんて、随分と意地汚い娘ねぇ……!」ムクッ

さくら「はぁっ、はぁっ、負けないっす……!」ムクッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「レフェリーが立てた指はまたしても二本っ! 二本ですっ! さぁ、そしてこのタイミングで両選手がほぼ同時に立ち上がってきます!」

ヤムチャ「うおおぉ、どうなるのかなぁ、これ?」

ガイル「結構、わかんねぇようなってきたぞぉ」


春麗「終わらせてあげるわっ……!」

さくら「ったあっ! 春風脚っ!」シュタ


オー !? オーオー !?

実況「そして両者が同時に……あっ、いやっ! この場面、先に動いたのはさくら選手かっ!?」

ガイル「さくら選手ですねぇ!」

943: 2016/06/19(日) 22:32:57 ID:i5kUCdcc
さくら「たっ……! たっ……! たぁっ……!」ガスガス

春麗「くっ……! くっ……! くっ……!」ヨロヨロ


YEAH ! YEAH ! YEAH !

実況「軽く飛び込みつつ、そのまま横回転をして……回転蹴りを繰り出していきます」

ガイル「春風脚ですね!」

実況「さぁ、二発……三発と春麗選手にヒット」


さくら「春風連脚っ……! はああぁぁっ……!」ズガァ

春麗「……くああぁっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、そして着地したとほぼ同時に……おぉ~っと、足を高く上げて春麗選手の顎ですかねぇ!? 蹴り上げていきましたっ!」

ガイル「春風連脚ですっ! 顎ですねぇ!」

944: 2016/06/19(日) 22:39:06 ID:i5kUCdcc
春麗「あっ、あっ……あああっ……!」ヨロヨロ

さくら「ったああああっ……! 決めてやるっすっ!」


オー !? オーオー !?

実況「春麗選手の身体が大きく大きくフラつきます! おぉ~っと、そしてここでさくら選手が力強く叫びました!」

ヤムチャ「これ……」

ガイル「……狙ってるんでしょうねぇ!?」


さくら「……ったあああぁぁっ!」ダダッ


レッツゴー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「そしてさくら選手は春麗選手とは逆方向……これはロープですね!?」

ヤムチャ「ロープですよ!」

実況「ロープに向かって走っていきますっ!」

ガイル「って事は、咲桜拳かな!?」

946: 2016/06/19(日) 22:45:30 ID:i5kUCdcc
さくら「ったあああぁぁっ……!」グイッ


レッツゴー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! ) レッツゴー、サクラ ! (パン、パン、パパパン ! )

実況「さぁ、さくら選手がロープの反動によって返ってきましたっ! そして今度は逆方向のロープ際へと春麗選手へと向かっていきますっ!」


さくら「ったああぁっ……! 咲桜拳っ……!」ググッ

春麗「くっ、くっ……! 甘いっ……!」グイッ

さくら「えっ……!? う、うわぁっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「そして、さくら選手が拳を大きく大きく握りこんで……」

ヤムチャ「ああっ!?」

ガイル「んおっ!?」

実況「あ~っと、いやっ! ここは春麗選手が、背後のロープ……トップロープを両手で握って……そして身体を沈み込ませますっ!」

947: 2016/06/19(日) 22:54:08 ID:i5kUCdcc
さくら「……う、うわわわっ!」ズルッ


オー !? オーオー !?

実況「トップロープ引き下げるような形で、避けていきますっ! おぉ~っと、その結果さくら選手はロープを乗り越えるような形で、前のめりに場外へと落ちていくっ! さくら選手の身体が前方に一回転っ!」

ガイル「おいっ! 危ねぇぞっ!?」


さくら「う、うおっとっとっとっ……! んんっ……!」ガシッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~、いやっ……! さくら選手は堪えていますかねぇ!?」

ヤムチャ「おおっ!?」

ガイル「おっ、なんとかロープ掴んで堪えたかっ!?」

実況「前のめりの体勢で場外に落ちかけた所……さくら選手はすかさず両手でロープを掴みましたね!? グルっと一回転はしたものの、なんとかロープを掴みエプソンサイドにぶら下がるように堪えています! なんとか場外落下はま逃れました!」

948: 2016/06/19(日) 22:58:43 ID:i5kUCdcc
ガイル「よしよし。リングに戻れ戻れ」

ヤムチャ「戻ろう!」


春麗「はぁっ……落ちてなさいっ……!」ドスッ

さくら「くあっ……あっ……!」ボトッ


オー、オーオー

実況「あ~っと、いやっ……! しかしながら春麗選手が立ち上がりつつ、さくら選手への背中へとバックキックのような形で打ち込んでいきますかね!?」

ヤムチャ「ああっ!」

実況「あ~っと、それによってさくら選手は腕を離してしまい……あ~っと、場外へと落ちてしまいました!」

ガイル「いや~、でもロープ掴んで一回堪えた事によって上手く着地は出来たんじゃない?」


春麗「……逃がさないわよっ!」グイッ


オー !? オーオー !?

実況「あ~、ここで春麗選手が振り返り……おっと、ロープ潜りエプソンサイドに移動していきます。これは追いかけに行ったのでしょか?」

ガイル「あっと、そうかもね」

949: 2016/06/19(日) 23:03:11 ID:i5kUCdcc
春麗「……よしっ」ササッ


実況「さぁ、エプロンサイドへと移動した春麗選手は……少しばかりさくら選手から距離を取るように移動します」

ガイル「なんか……狙ってるねぇ!?」


さくら「はぁっ、はぁっ……」

春麗「いくわよっ……! はああぁぁっ……!」ダダッ


オー !? オーオー !?

実況「そのままさくら選手へと向かってエプロンを走り込んでいきますっ!」

ガイル「うあっとっ!」


春麗「普段はミサイルキックなんだけどねっ……! 今日はスレッジハンマーよっ! ったああぁっ!」ドスッ

さくら「……ぐっ!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「そしてそこから飛び込みつつ、さくら選手の背中へと両腕を降り下ろしていきますっ!」

ガイル「ダブルスレッジハンマーだねぇ!」

950: 2016/06/19(日) 23:08:48 ID:i5kUCdcc
春麗「ダウンしないのね……まぁ、いいわ。はああぁぁっ……!」スパーン

さくら「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「春麗選手はそのまま着地しますっ! あ~っと、しかし続けていきますかね!?」

ガイル「あ~、いきますね!」

実況「さくら選手の胸元へと、これは逆水平チョップですっ!」


春麗「さぁさぁ、もう一発よっ……! はああぁぁっ!」スパーン

さくら「……くあっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁさぁ、続けてもう一発っ! 場外で春麗選手がさくら選手を打っていきますっ! 皆さん、身の安全には注意して下さい! 群がらないで下さい!」

951: 2016/06/19(日) 23:13:40 ID:i5kUCdcc
ダルシム「マットの敷いてない場外での乱闘などいかんぞっ! 場外カウントだっ……! ワンっ……! ツーっ……!」


YEEEEEAAAAAAH !

実況「リング上からレフェリーが場外に向かってなにやら言っておりますねぇ」

ガイル「場外カウントじゃねぇかな? ただ、この騒ぎだ……場外の二人には聞こえてるかどうか……」


春麗「もう一発っ……! はああぁぁっ……!」スパーン

さくら「……うっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「間近で戦っているその姿に、おっと近くの観客は大いに盛り上がっています! かなりの声援を送っていますっ! あっと、春麗選手がまたいったぁ!」

952: 2016/06/19(日) 23:19:12 ID:7lchDuQ2
春麗「さぁ、もう一撃っ……!」ググッ

さくら「……負けてられないんすよっ! ったあっ!」ガスッ

春麗「……くっ!」ヨロッ


YEEEEEAAAAAAH !

実況「あっと、しかしここでさくら選手が反撃に出ましたかね!? 春麗選手の顔面へと肘! エルボーバットを打ち込んでいきます!」

ガイル「おっ、いったね」


さくら「たああぁぁっ……! んだあっ……!」スルッ

春麗「……んあっ!?」


オー !? オーオー !?

実況「そして身体を沈み込ませつつ、春麗選手の胴回りを掴み、そして素早く背後へと回り込んでいきます!」

ガイル「おぉ~っと、バックとったか!?」

953: 2016/06/19(日) 23:25:40 ID:7lchDuQ2
さくら「バックドロップいくっすよっ……! ったああぁっ……!」ググッ

春麗「ちょっとっ……! ちょっとちょっとっ……!」


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、そして背後から春麗選手の身体を抱え上げていきますっ!」

ガイル「あそこでバックドロップかっ!? 強烈すぎるぞっ!?」


春麗「くっ、くっ……させないっ……させないわよっ……!」バタバタ


実況「リングで喰らう物とは違う事は一目でわかります! 抱え上げられた春麗選手は大きく足をバタつかせて抵抗をしていきますっ!」

ガイル「まぁ、そりゃ抵抗するわな!」


さくら「くっ、くっ……! だったら、こうだっ……!」ヨロヨロ


オー !? オーオー !?

実況「あ~っと、しかここはさくら選手! 春麗選手の身体を抱え上げたまま後退していって……!?」

954: 2016/06/19(日) 23:30:29 ID:7lchDuQ2
さくら「地面に叩きつけるんじゃなくて……鉄柱っすよっ! てやああぁぁっ!」

春麗「……グガっ!」ドスッ


オー !? オーオー !?

実況「おぉ~っと、ここは抱え上げた春麗選手の背中を……おぉ~っと、場外で剥き出しになっている鉄柱へと後退して打ち付けていきmすっ! 春麗選手の背中を鉄柱へとぶつけました!」

ガイル「おぉ~っと、ここは機転を効かせてきたね。近くにある物利用したよ」


さくら「……よいしょ」ストン

春麗「あっ……あっ……腰が……腰をやられた……」


実況「そして抱え上げていた春麗選手の身体をさくら選手は下ろしていきますっ! あ~っと、どうやら打ったのは腰ですね!? 春麗選手は腰を押さえています」

ガイル「鉄柱も硬いからねぇ。強烈だよ」

955: 2016/06/19(日) 23:35:11 ID:7lchDuQ2
さくら「それっ……!」ガシッ

春麗「……くっ」

さくら「こっちこっち……」ズルズル


オー !? オーオー !?

実況「さぁ、さくら選手はそんな春麗選手の頭部を後ろから掴み、おっと、そのまま身体を前へと押しやっていきます!」

ガイル「うん!」


さくら「せぇ~のっ! よっ……!」ブンッ

春麗「……ぐっ!」ビターン


YEEEEEAAAAAAH !

実況「さぁ、そしてその上体をエプロンサイドへと叩きつけていきます!」

ガイル「あそこも硬いからねぇ」


さくら「場外戦は終わり。もう終わりっすよ……さぁ、リングに戻って!」グイッ

春麗「……くっ」ゴロン


オー !? オーオー !?

実況「そしてサードロープの下から春麗選手の身体をねじ込み……おっと、ここはリングにへと戻していきますね」

ガイル「まぁ、場外戦って言うのはハイリスクハイリターンだからね。得る物得たし、とっとと手仕舞していこうって事じゃないの?」

実況「なるほど!」

ガイル「と言うか、リングでやるのが基本だよ」

956: 2016/06/19(日) 23:36:37 ID:7lchDuQ2
今日はここまで

958: 2016/06/19(日) 23:42:18 ID:9ngIng4A


一進一退の攻防で面白いな
ヤムチャも結構喋ってたけど、また大人しくなったw

959: 2016/06/20(月) 00:07:33 ID:4WLbaQxw
乙!
これはあれだ、さくらちゃんが勝ったな(

960: 2016/06/20(月) 05:00:20 ID:vccDgsCM
乙っした
春麗少しヒール入ってるよな
こりゃ人気出るわ
キャミィやさくらには出せない味(キャラ的に)




次回に続く:ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!」【後編】


 

引用: ヤムチャ「プーアル! メトロシティのお祭りでプロレスをするぞ!」