穂乃果「やだ」ﾌﾟｸｰ

海未「はぁ！？」

穂乃果「相方にケガさせられたんだよ！？そんなのでまともに漫才なんか出来ないよ！」

海未「一ミリたりともケガなんかしていないでしょう！」

穂乃果「ちゃんと謝って！！もしくはパン買って！！」

海未「邪な感情が見え隠れしてますが！？わかりましたよ！漫才が終わったらパン買ってあげますから！！」

穂乃果「さて、パンに合うと言えば目玉焼きですよね～♪」

海未「なんですか急に！？」

穂乃果「いやー、ほら。ジブリがいっぱいコレクションの天空の城ラピュタでね、地下の洞窟の中でパンに目玉焼きを乗せて食べてるの知らない？」

海未「いや、まあ……知ってますが」

穂乃果「ジブリがいっぱいコレクションの天空の城ラピュタを見たあとは、絶対あれが食べたくなるんだよね」

海未「ありますよね、そういうの。ハイジのチーズであったり、ルパンのミートボール入りのパスタであったり」

穂乃果「そう！私の場合は断然、ジブリがいっぱいコレクションの天空の城ラピュタの――――」

海未「長いんですが！なんですか、気に入ってるんですかその呼び方！普通にラピュタでいいでしょう！！」

穂乃果「TENKU-天空-」

海未「NINKU-忍空-でしょうそれは！？未だかつてそんな呼び方した人なんかいませんよ！！どんな未踏の地に足を踏み入れているんですか！！」

穂乃果「え、じゃあ私が人類初？///」ﾃﾚﾃﾚ

海未「照れる要素なんかゼロですよ！？」

穂乃果「もう、じゃなくて～……パンには目玉焼きが合うよねって話だよ」

海未「話が大きく脱線しましたが……それで？」

穂乃果「……食べたいなって」

海未「それだけ！？それだけですか！？それだけのために何分も使ったんですか！？」

穂乃果「そうだよ？」

海未「あなたは最低です！！私はちゃんとした漫才がやりたかったのに！！」

穂乃果「海未ちゃんが悪いんだよ！目玉焼きの歌なんか作るから！それ聴いてて目玉焼きの話になったんだよ！」

海未「作ってませんよ！？穂乃果もそんな歌を披露した覚えなんかないでしょう！？」

穂乃果「歌ったよ！覚えてないの！？SUNNY SIDE UP♪SUNNY SIDE UP♪熱く燃え上がれ～♪」

海未「SUNNY！DAY！SONG！です！！！」

穂乃果「どんな♪黄身も♪美味しく食べる♪塩～♪こ～しょ～お～♪」

海未「どんなアレンジぶち込んでるんですか！？」

穂乃果「なんでそんな怒ってるのさ。……はっ！まさか海未ちゃん……目玉焼きにはポン酢派……？」

海未「なんでよりによってそんなマイナーな調味料をチョイスするのですか！！かけた覚えないですよ！！そんなとこで怒っているのではありません！！」

穂乃果「あーお腹すいた……」

海未「自由ですね！？」

穂乃果「海未ちゃん、ご飯食べに行こ？」

海未「ちょっと！まだ漫才が終わってないでしょう！」

穂乃果「はやくはやく♪話してたらホントに食べたくなっちゃった♪」

穂乃果「エッグベネディクト♪」

海未「目玉焼きはぁ――――！！！！？」

おわり。

俺は嫌いじゃないよ
乙