606: 2010/10/05(火) 16:34:32.56 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「へー! 東北フェアやってるんだ!」

シン「ああ、現地の人達と掛け合ってようやく実現することができたよ」

ユリア「やっぱり野菜が多いわね。逆にお酒とか銘菓は少ないかも」

シン「ユリア、ここはスーパーだ。デパートみたいな飾った催しはいらない。東北フェアの成功で東北の食品の優秀さが浸透すればそれが一番だ」

シン「まぁ、ウチ一件が頑張ってもあまり変わらないかも知れないが」

ユリア「シン、自信を持って! サザンクロスは町内1のスーパーよ!」

シン「ユリア…!」



ケンシロウ「そこまでだ」



前話:ジャギ「世紀末運動会」

608: 2010/10/05(火) 16:43:15.08 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「あら、ケンシロウ」

シン「…きたか」

ケンシロウ「ユリアを返してもらおう」

ユリア「ちょっと、いきなり何言ってるのよ」

モヒカン「お客様! 店内で揉め事は…」

ケンシロウ「アタァッ」ボクシャッ

モヒカン「ぶべっ」

シン「! 地獄へ突き落としてやる!!」クワッ

ユリア「ああっ! もう二人ともっ!」


ユリア「大丈夫?」

モヒカン「うう… グスッ」

610: 2010/10/05(火) 16:56:20.93 ID:Tlzqg5EmO
シン「南斗千手龍撃!」ババババッ

ケンシロウ「…ふっ」バシッ

シン「何!?」

ケンシロウ「俺を変えたのはお前の教えた執念だ」

ユリア(食への欲求でしょ…)

シン「貴様の執念などたかが知れている!」

バッ

シン「この岩手県産二子芋でどうだ」

ケンシロウ「…ほう」

612: 2010/10/05(火) 16:59:46.91 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「ケンシロウ! 馬鹿な真似は止めなさい!」

ケンシロウ「ユリア…わかった」

シン・ユリア「ほ…」


ケンシロウ「ァアタタタタタタタタタタタタタ!!」

シン「ぐぁああああああ!?」ドガァァアッ

ユリア「」

ケンシロウ「北斗十字斬!」

613: 2010/10/05(火) 17:06:08.95 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「ケンシロウ! 何してんの!」

ケンシロウ「ユリア、わかっている。俺の(食への)執念は芋だけで収まる物ではない」

ケンシロウ「この食品、いただいていくぞ」ドッサリ

シン「お…お芋ちゃん……」

ユリア「馬鹿ケン! シン、ちゃんと代金は払うから…」

シン「ユリア…いいんだ」

ユラッ

ユリア「シン! 立っちゃ駄目!」

616: 2010/10/05(火) 17:13:10.75 ID:Tlzqg5EmO
シン「ユリア! お前から金は取らん!」ビッ

シン「ケンシロウ…俺達の戦いは終わっていない…」

ケンシロウ「明日も来る」


シン「さらばだー!!」バッ


ユリア「シーーーンッ!!」




シン「うわらばっ」ゴキッ

クラブ「店長、いくら二階でもそんな毎日落ちてたら氏にますよ」

618: 2010/10/05(火) 17:16:51.07 ID:Tlzqg5EmO


クラブ「お先ですー」

シン「お疲れ」

モヒカン「お先失礼しまーす」

シン「今日はすまなかったな」

モヒカン「いえ、店長のせいじゃありませんよ」

シン「…すまない」



ダイヤ「店長、お先です」

シン「おお、お疲れ」

ダイヤ「あ、休憩室にいい物ありますよ」

シン「いい物?」

619: 2010/10/05(火) 17:21:18.45 ID:Tlzqg5EmO
【シン、今日はごめんなさい
お詫びと言ってはなんだけと、東北の食材で鍋を作りました
皆さんで食べて下さい    ユリア】


シン「ユリア…おにぎりまで」

シン「…もう一枚あるな」ペラ


【ごめん、もうしない   ケンシロウ】
シン「…」グシャ


シン「ユリアの手料理…美味いな……」

シン「グスッ おにぎりはちょっとしょっぱすぎるぜ」

624: 2010/10/05(火) 17:29:21.42 ID:Tlzqg5EmO


ケンシロウ「たまには世の中の役に立てとユリアに怒られてしまった…」

ケンシロウ「ゴミ拾い…ダルいな」ヒョイ

ケンシロウ「むっ、これはっ」


【フィットネス&エクササイズ!
更には魅惑の超人ボディで北斗神拳も怖くない!?
フィットネスクラブGOLAN】


ケンシロウ「面白そうな匂いがプンプンプンだ」

626: 2010/10/05(火) 17:34:57.64 ID:Tlzqg5EmO
フィットネスクラブGOLAN


兵士「いらっしゃーせ! 入会希望の方ですか?」

ケンシロウ「ええ、ちょっと今日は見学を」

兵士「ハイハイハイ、こちらへどうぞ!」


マッド「はいワントゥ、ワントゥ」

マッド「美しい心は美しい体から! シェイプアップ&ビューティフルマインドよ!」

ケンシロウ「」

兵士「あちらが講師のマッド先生です」

629: 2010/10/05(火) 17:41:27.10 ID:Tlzqg5EmO
ケンシロウ「…」スタスタ

兵士「ああ!? お客様!」


ケンシロウ「おい、変態マッチョマン」

マッド「まあなんて汚い言葉! アナタもレオタードに着替えて! 美しく変身させてあげるわ!」

ケンシロウ「お断りします」

マッド「ふふ、これを見てもそう言えるかしら?」

ケンシロウ「何?」

632: 2010/10/05(火) 17:47:32.17 ID:Tlzqg5EmO
マッド「マッド☆アクション!」ムキッ

ケンシロウ「」

マッド「見なさい! この腹筋!」


ケンシロウ「ホアタァ!」ピキーン


マッド「あ、あら? 体が動かない!」

ケンシロウ「体の自由を奪う秘孔を突いた。お前は一生ブリッジで生きるのだ」

マッド「た、助けて!」プルプルッ



ケンシロウ「さて、まだ気持ち悪い奴がいそうだな」スタスタ

635: 2010/10/05(火) 17:54:28.46 ID:Tlzqg5EmO
大佐「ジョニーさん1kg減…順調ね」カタカタ

コンコン

大佐「どぞー」

ケンシロウ「ちわー、氏神でーす」ガチャッ

大佐「あら、いい男」ウホッ

ケンシロウ「」


この時、ケンシロウは初めて感じた!

この戦い、間違いなく氏闘になる!

本気で戦わないと、ヤられる…と!

637: 2010/10/05(火) 17:59:46.99 ID:Tlzqg5EmO
大佐「かわいい氏神さん、もちろん氏因は腹上氏よね」ペロッ


ケンシロウ「」ゾッ

大佐「あら、そっちが来ないならこっちから行くわよ!」ダッ

ケンシロウ「ひいい! 来るなぁぁ!」
ダダダッ

大佐「逃がさないわ!!」シュッ

ヒュンヒュンヒュンッ

ケンシロウ「ブーメラン!?」バッ

大佐「無駄よ!」

スタッ

ケンシロウ「ぬうっ!?」ズバッ

640: 2010/10/05(火) 18:05:03.11 ID:Tlzqg5EmO
ケンシロウ「あ、足が…」

大佐「ふふ…逃・が・さ・な・い」スッ

ケンシロウ「後ろ!?」ブンッ

大佐「残像よ」

大佐「さあ、愛してあげる」ダキッ

ケンシロウ「き、キモーイ!?」ジタバタ

大佐「ハァハァ…い、いくわよ!」ビンッ

ケンシロウ「ほ、北斗壊骨拳!」ズビッ

大佐「はうンっ」ビクンッ

644: 2010/10/05(火) 18:13:02.76 ID:Tlzqg5EmO
ケンシロウ「愛などいらんッ」バキッ

大佐「アァンッ もっと殴ってぇ!」ビクンビクンッ

ケンシロウ「お前の命はあと10秒ぐらいだ! 己の変態行為の数々、あの世で悔いろ!」

大佐「嫌よ! アナタの尻穴に子種を…!?」ピキーン

ケンシロウ「氏ね!変態!」

大佐「きもちいいいいいいいいいいいっ!!」ズビャァア



ケンシロウ「怖かった…怒ったユリアより怖かった……」

645: 2010/10/05(火) 18:15:50.76 ID:Tlzqg5EmO
翌日

ユリア「あら、駅前のフィットネスクラブ閉店ですって」

ユリア「通おうか悩んでただけに残念ね…」

ケンシロウ「馬鹿! ユリアの変態!」

ユリア「な、なによ! 馬鹿はともかく変態って!」

648: 2010/10/05(火) 18:41:31.35 ID:Tlzqg5EmO


ケンシロウ「腹へった……いつになったらジャギ帰ってくんだよ」グー

ケンシロウ「…鳩の餌か」チラッ

マミヤ「…」スタスタ

ケンシロウ「! ユリア、いいところに!」

マミヤ「…」

ケンシロウ「ユリア、飯作ってくれよ」

マミヤ「…」

ケンシロウ「…変態って言ったの怒ってるのかな」

649: 2010/10/05(火) 18:46:23.82 ID:Tlzqg5EmO
ケンシロウ「なぁ、ユリア」グイッ

マミヤ「えっ!?」

ケンシロウ「怒らせたならごめん、でも一言だけ聞いてほしい」グッ

マミヤ「は、はい」


ケンシロウ「俺の為に毎日飯を作ってくれ!」クワッ


マミヤ(え!? 何、告白!?)

ケンシロウ「お願いしますっ」バッ

651: 2010/10/05(火) 18:51:07.43 ID:Tlzqg5EmO
マミヤ(えっ、何この状況!? 誰このマッチョ!?)

マミヤ「え、えと…」


ユリア「あ、ケーン」

マミヤ「え!?」

ユリア「え!?」

ケンシロウ「え!? ユリアが二人!?」


ユリア「ケン、誰この人」

ケンシロウ「え、あ、…ユリア……かな」

653: 2010/10/05(火) 19:02:31.25 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「全く、恋人の見分けもつかないなんて」ムスッ

マミヤ「無理もないですよ、私もドッペルゲンガーかと思いましたから」

ユリア「まあ確かに瓜二人つだけどさ」

マミヤ「それにしてもユリアさん」

ユリア「何?」

マミヤ「…お強いんですね」

ユリア「まぁね」



ケンシロウ「」☆

654: 2010/10/05(火) 19:15:31.68 ID:Tlzqg5EmO
ユリア「マミヤちゃん、これから時間ある?」

マミヤ「え、はい」

ユリア「これも何かの縁だしお茶しに行かない?」

マミヤ「いいですね、お供します」

ユリア「ケン、私達お茶してくるからご飯は自分で作ってね」


ケンシロウ「」☆

656: 2010/10/05(火) 19:18:36.23 ID:Tlzqg5EmO
ジャギ「ふう、久しぶりに地元に帰ってきたな」

ジャギ「出張中の我が家は大丈夫だったのか…不安だな」

レイ「すいません、そこのメットの方」

ジャギ「あ? 俺?」

スパッ


レイ「7つの傷の俺…! 覚悟!」バッ

ジャギ「なんかわからんけど多分人違いだ!」

658: 2010/10/05(火) 19:24:29.35 ID:Tlzqg5EmO


ジャギ「なるほど、7つの傷を持つ男が暴れてると」

レイ「ええ、スーパーで強盗を繰り返したり、フィットネスクラブを閉店に追い込んだり…」

ジャギ(絶対ケンシロウだ…)

ジャギ「わかった! 俺も犯人探しを手伝おう!」

レイ「おお! 助かります!」

ジャギ「とりあえず連絡先はこれな。俺は一度家に帰って土産を置いてくる」

レイ「では手分けしましょう。俺は駅の南を探します」

ジャギ「俺は北だな、了解」

659: 2010/10/05(火) 19:26:20.29 ID:Tlzqg5EmO
あ、設定は前スレ~運動会の数年前です
わかりにくくてすいません

672: 2010/10/05(火) 22:20:37.77 ID:Tlzqg5EmO
スーパーサザンクロス

ケンシロウ「腹へった…シンはどこだ」


レイ「ここが件のスーパーか、常習犯なら今日もいる筈」

レイ「あ、すみません」

ケンシロウ「はい」

レイ「7つの傷を持つ男を知りませんか?」

ケンシロウ「ああ、それなら」プチプチ

レイ「どうしても探し出して殺さなきゃいけないんです」

ケンシロウ「…」パチッパチッ

674: 2010/10/05(火) 22:27:27.94 ID:Tlzqg5EmO
ケンシロウ「そ、その7つの傷の男は何をしたんです?」

レイ「先日、駅前のフィットネスクラブを閉店に追いやった凶悪犯です」

ケンシロウ(あのオカマの店か…)

レイ「おまけに強盗の常習犯らしく、町内で被害が相次いでるらしいんですよ」

ケンシロウ「ほ、ほうほう」

レイ「そんな悪党、この義星が生かしておかん!」ビッ

ケンシロウ「あ」グーッ

レイ「なんだ、腹が減ってるのか」

ケンシロウ「朝から何も食べてなくて…」

レイ「何か奢ってやろう、あまり高い物はご馳走できんが」

ケンシロウ「あなたが神か」

675: 2010/10/05(火) 22:32:48.99 ID:Tlzqg5EmO


ケンシロウ「生き返った…」ゲプ

レイ「よくあんなバカデカいラーメン食べきれるな」

ケンシロウ「こんな時代だからな、質より量…そう質より量なんだよ!」クワッ

レイ「わかった! わかったからニンニク臭い息をかけるな!」

ケンシロウ「腹も膨れたし、俺も犯人探しを手伝おう」

レイ「おお! それは助かる!」

ケンシロウ(こいつの傍を離れるのは危険だ…)

676: 2010/10/05(火) 22:48:15.49 ID:Tlzqg5EmO


ジャギ「俺の名を言ってみろー」ガラガラ

ジャギ「ありゃ、誰もいねぇ…って何だこの散らかり様は!?」

ジャギ「しかも何だ! ゴミはカップ麺ばっかりじゃねぇか!」

ジャギ「仕送りはちゃんとしてたのに……あっ!?」

ジャギ「MTGのボックスに大正野球娘のブルーレイ、それにCRフィーバーマクロスの実機とソニーBRAVIA40インチテレビだぁ!?」

ジャギ「あいつらぁぁあ!!」ワナワナ

681: 2010/10/05(火) 22:58:34.98 ID:Tlzqg5EmO


レイ「そうですか、ありがとうございました」


レイ「見つからないな…」

ケンシロウ「上半身露出してる奴なんかそうそういないって」

レイ「確かに…これは大変な捜査になりそうだ」

ジャギ「ケンシロウ~!!」ブロロロゥンッ

ケンシロウ「ジャギ!」

ジャギ「てめぇ! 俺のいない間に好き放題しやがって!!」

レイ「ジャギさん…さっき会った時と雰囲気が違う…」

ケンシロウ「あれがジャギの本性だ! 見ろ! あの復讐に燃える瞳!」

レイ「俺を騙したのか!」ギリッ

685: 2010/10/05(火) 23:05:24.00 ID:Tlzqg5EmO
ジャギ「ケンシロウ! これからお前に(晩飯抜きという)生き地獄を味わわせてやる!」

ザッ

レイ「南斗水鳥拳の伝承者の名にかけて…貴様を処刑するッ」スッ

ジャギ「へっ」

レイ「フゥゥゥッ」シュピッ

ジャギ「ぎゃ!? 違っ! 俺じゃない!」プシッ

ケンシロウ「ジャギ…貴様には地獄すら生温い」ニヤッ

ジャギ「レイ! 見ろ! この凶悪な顔!」

レイ「覚悟!」シュピピピッ

ジャギ「ぎゃぁぁ!?」ブシュッ

687: 2010/10/05(火) 23:12:12.41 ID:Tlzqg5EmO
ジャギ「う、うぶぅっ」バタッ

ケンシロウ「ジャギ…」スタスタ

ジャギ「ケンシロウ…この恩知らず!」

ケンシロウ(ごめんジャギ! 後でチロル奢るから!)アイコンタクト

ジャギ(割に合わねえ!!)アイコンタクト

ケンシロウ「これはシンの(食材の代金)分!!」

ジャギ「ぐえっ」ボグッ

ケンシロウ「これは俺の(オカマから受けた屈辱)分!」

ジャギ「ひいっ」ズブッ

ケンシロウ「そしてこれが…俺の(飢えて苦しんだ)分だァタタタタタタタタタタタタッ!!」

ジャギ「ぶべぇっ!!」ドガァッ

691: 2010/10/05(火) 23:17:33.05 ID:Tlzqg5EmO
レイ「終わったな」

ジャギ「俺が…何かしたってか…っ」ビギッ

ケンシロウ「お前は俺を飢えさせた」

ジャギ「自業自得ばわっ!!」ピキャーン

ケンシロウ「悪は滅んだな」キリッ

レイ(しかし何だろうこの違和感…、出会った時は優しい瞳をしていたのに)

ケンシロウ(ジャギが帰ってきてて助かったー)

692: 2010/10/05(火) 23:33:30.24 ID:Tlzqg5EmO


ユリア「全く! 何考えてんの!」ゴチッ

ケンシロウ「あいたっ!?」

ユリア「すみませんジャギさん…私がついていながら」

ジャギ「もういいさ…これぐらいで怒ってたらこいつの兄はできん」

ケンシロウ「さすがジャギ!」

ゴチンッ

ユリア「強く言っておきます!」

ケンシロウ「…ごめんなさい」

695: 2010/10/05(火) 23:41:29.15 ID:Tlzqg5EmO


ケンシロウ「天才整形外科クリニック?」
ユリア「そう、ジャギさんの顔が治るかなって」

ケンシロウ「胡散臭いなぁ」

ユリア「だから下見してきたらって言ってるのっ」

ケンシロウ「面倒くさ…」

ユリア「何か言った?」

ケンシロウ「行ってきまーす!」

697: 2010/10/05(火) 23:47:47.32 ID:Tlzqg5EmO
アミバ天才整形外科クリニック

ケンシロウ「うわ…本当に天才って書いてる…」

ケンシロウ「…よし、入ってみよう」ゴクリ



トキ「で、ここが王柱です」

アミバ「ふむ」サラサラ

アミバ「いやぁすまないね、研究を手伝ってもらって」

トキ「いえ、医学の進歩に貢献できて光栄です先生」

700: 2010/10/05(火) 23:58:34.73 ID:Tlzqg5EmO
アミバ「ふむ、秘孔による治療の研究も大分進んだ。約束通りトキ君の研究支援は惜しみなくしよう」

トキ「ありがとうございます!」ペコ

アミバ「それに大学側にもよくやってくれてると言っておこう。院への推薦も必要なら言ってくれ」

トキ「そんな…何から何まで」

アミバ「いいんだよ、私は君の大学の先輩に当たるしね。君ならいい線いくよ」

トキ「先生にそう言っていただけると…」

ガチャ

アミバ「ん?」



ケンシロウ「トキ、最早北斗神拳の真髄すら忘れたか!」

702: 2010/10/06(水) 00:07:25.05 ID:aflwYXEqO
トキ「ケンシロウ、何故ここに?」

ケンシロウ「そんな事はどうでもいい。ラオウを目指していたトキはどこへ行った!」

トキ「いや、被曝したあたりで諦めたって言ったじゃないか!」

ケンシロウ「言い訳は聞きたくねぇっ!!」ビッ

トキ「うわ!?」

ケンシロウ「本気で来いトキ、北斗神拳が人頃しの拳という事を思い出させてやる!」

トキ「…仕方あるまい、かかってくるがいい」



アミバ(さあ、盛り上がってまいりました)

704: 2010/10/06(水) 00:15:21.43 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「…」ゴゴゴゴッ

トキ「…」スッ




ケンシロウ「アタァッ」ビッ

トキ「…」スッ

ケンシロウ「ァアッ」バッ

トキ「…」フッ

ケンシロウ「ホォアタァッ」ズバッ

ビシッ

ケンシロウ「ッ!?」

トキ「激流を静水」ユラッ

705: 2010/10/06(水) 00:20:51.11 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「ち…っ!!」ペッ

ケンシロウ「ァアタタタタタタタタタタタタタタ!!」

トキ「激流に逆らえば飲み込まれる」バキッ

トキ「むしろ激流に身を任せ同化する」ベキッ

トキ「激流を制するは静水」ドガッ

ケンシロウ「ホォォォァ…」ボコボコ


アミバ「すげぇ! 攻めてた方がボコボコになっとるわ!!」REC

706: 2010/10/06(水) 00:25:57.82 ID:aflwYXEqO
トキ「半人前の技で俺は倒せんぞ…!」

ケンシロウ「ァァアアタァッ」ズバッ

スゥゥッ

トキ「勝機!」

バキッ

ケンシロウ「うぐっ!?」


バッ

トキ「天翔百裂拳!!」ババババッ


ケンシロウ「ぐぅううううッ」ズバババッ

710: 2010/10/06(水) 00:33:21.05 ID:aflwYXEqO
ドターンッ

ケンシロウ「ぐはぁっ」ゲフッ

アミバ「素晴らしい…」REC

トキ「ケンシロウ、お前は師父リュウケンの想像を遥かに超え怠け過ぎてしまった。ユリアの前でさえも!」

トキ「堕落したお前では私には勝てない。帰って初心に戻り、一から己を…」

ピキーンッ

トキ「なっ!?」ガクッ

ケンシロウ「北斗神拳奥義…残悔積歩拳!」

713: 2010/10/06(水) 00:41:01.87 ID:aflwYXEqO
トキ「ケンシロウ! 私は秘孔を全て外して…」

ケンシロウ「言った筈だ…本気で来いと!」

トキ「アミバ先生! 早く秘孔封じを!」テクテク

アミバ「残悔積歩拳、実に興味深いぞ!」

トキ「先生――――」


ガシャアアアンッ


トキ「あああああああああ!!」

ウラワバッ


ケンシロウ「ふう、つい熱くなっちゃった」

715: 2010/10/06(水) 00:44:10.67 ID:aflwYXEqO


ユリア「どうだった?」

ケンシロウ「駄目だね、とんだ藪医者だったよ」

ユリア「そっか…」



ユリア「ところで、トキさんの様子がおかしいんだけど」

ケンシロウ「そりゃ大変だ! 医者に連れてかないと」



トキ「ぁぅぁぅぁー」

718: 2010/10/06(水) 00:54:25.34 ID:aflwYXEqO


ジャンジャンバリバリ

ラオウ「ありえん! 映画予告からの最終決戦で外すなどありえん!」バンバンッ

スタンダットゥーザッビクトリー

ラオウ「誰だ…拳王の勝負に水を差す奴は」パカッ


送信者:ジャギ
件名:ケンシロウが暴れてる!
本文:トキが重傷を負わされた!
俺もボコボコにされたし、手に負えない!
兄者だけが頼りだ!なんとかしてくれ!



ラオウ「今忙しい」パタン

724: 2010/10/06(水) 01:04:22.54 ID:aflwYXEqO
「もし、そこの美しいお嬢さん」

アイリ「はえ?」

コマク「そう、あなたですお嬢様」

アイリ「私!?」

ダガール「美しいあなたに少々お話がありまして」

アイリ「美しいだなんて…」モジモジ

コマク「恥じらう姿もまた美しい」

ダガール「これほどの逸材ならユダ様もきっとお喜びになられる」

726: 2010/10/06(水) 01:15:06.32 ID:aflwYXEqO
ユダ「ユダプロ代表取締役、妖星のユダです」キラッ

アイリ「うわぁキラキラだ…」

ユダ「アイリ君、芸能界に興味はないかい?」

アイリ「芸能界ってあの!?」

ダガール「アイドルやモデル、歌手等あなたの想像している芸能界ですよ」

コマク「我々はあなたの美貌、そしてスター性を高く評価しています」

ユダ「さあ!! 我々と共に芸能界で輝こうじゃないか!」



レイ「ちょっと待った!」

アイリ「お兄ちゃん!」

727: 2010/10/06(水) 01:18:43.38 ID:aflwYXEqO
ユダ「レイ…お前の妹さんだったのか」

レイ「ユダ、久しぶりだな」

アイリ「お兄ちゃんの知り合い?」

レイ「ああ、悪い奴ではないんだが…」

ユダ「レイ、俺はアイリ君の化粧姿が見たい」

レイ「止めてくれ、アイリには普通の人生を送って欲しい」

ユダ「それはアイリ君の決めることだろ?」

レイ「ぐ…確かに」

728: 2010/10/06(水) 01:21:38.07 ID:aflwYXEqO
ユダ「アイリ君、今君に一つのチャンスが訪れている」

ダガール「芸能界でスターとして輝くか!」

コマク「一人の女の子として普通の人生を送るか!」

ユダ「さあ、選びたまえ!」

アイリ「…」

レイ「アイリ、自分の人生だ…好きにしなさい」



アイリ「ユダさん、ごめんなさい」

ユダ「フッ…振られたか」

729: 2010/10/06(水) 01:24:36.64 ID:aflwYXEqO
アイリ「私の夢、お嫁さんになることなんです。…子供っぽいかな」

ユダ「そんな事はない。夢は等しく美しい」

レイ「ユダ…」

ユダ「レイ、そんな顔をするな。そうだ、お前が芸能界デビューするか?」

レイ「はは、断る」

ユダ「残念だな、お前程の色男はそうそういないのに」

730: 2010/10/06(水) 01:29:04.57 ID:aflwYXEqO
ユダ「では、時間を取らせてすまなかったね」

アイリ「いえ、私こそ期待してもらったのに」

コマク「とんでもない。駄目でもともとなんです、スカウトなんて」

ダガール「それに、美しいお嬢さんと会話できただけで役得ですよ」

アイリ「まぁ」クスッ


ユダ「見てろレイ、俺は必ずお前をも唸らせる逸材を見つけてやる!」ニッ

レイ「ああ、頑張れよユダ」ニッ




後に恋人マミヤと自分自身が芸能界デビューする事になろうとは

この時のレイは予想だにしなかった

732: 2010/10/06(水) 01:41:03.55 ID:aflwYXEqO


レイ「ところで」

アイリ「何?」

レイ「お嫁さんって、…誰か意中の男がいるのか?」

アイリ「気になる?」

レイ「そりゃあ…気になるさ」

アイリ「ふふ、それが全然!」

レイ「そうなのか? 言い寄る男は少なくないだろう」

アイリ「でもねー、なんだか違うんだよねー」

アイリ(私の白馬の王子様は、いつ現れるんだろう―)


白馬の王子様ではなくバイクに乗ったメット男とは

この時のアイリは知る由もない―

760: 2010/10/06(水) 16:12:07.65 ID:aflwYXEqO
エンチョーセンセ、アソボ!

サウザー「ああ、何をして遊ぼうか」

ジャア、チキュウボウエイグンゴッコ!

エンチョーセンセイハ、カイジュウネ!

サウザー「フハハハハ! バルタン聖帝だ!」

バルタンハニンジャダヨー



シュウ「オウガイ先生…今日も世界は平和です」

762: 2010/10/06(水) 16:16:46.33 ID:aflwYXEqO
キャッキャキャッキャ


ケンシロウ「子供か…いいなぁ……悩みとか無いんだろうな」

ケンシロウ「しかしあの子供達、あんな強面のマッチョからよく逃げないな」


「それは愛情を感じてるからだ」


ケンシロウ「誰だ!」バッ

シュウ「久しぶりだなケンシロウ」

ケンシロウ「シュウ…」

764: 2010/10/06(水) 16:23:37.18 ID:aflwYXEqO


ケンシロウ「仕事中じゃないのか?」

シュウ「かまわんさ、そろそろお昼寝の時間だ」

ケンシロウ「そうか」



シュウ「ケンシロウ、サウザー園長が恐ろしいか?」

ケンシロウ「えっ」

766: 2010/10/06(水) 16:28:35.22 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「何を言うかと思えば…」

シュウ「誤魔化さなくていい。無邪気に遊ぶ子供達を見守るお前の目は愛情に満ちていた」

シュウ「だがサウザー園長が現れた途端、時化る海の如く荒々しい目になった」

ケンシロウ「いやまて、シュウはその時外にはいなかったじゃないか」

シュウ「私は目が見えぬ。見えぬ代わりに心を感じるんだ」

ケンシロウ(ちっ…厄介だな…)



シュウ「今厄介だと思ったろ」

ケンシロウ「ううん、全然」

767: 2010/10/06(水) 16:32:02.36 ID:aflwYXEqO
シュウ「ケンシロウ、何故そんなに荒れている」

ケンシロウ「おい待てよ、誰も荒れてなんか…」

シュウ「心を開けケンシロウ」

ケンシロウ「俺はいつもオープンだって!」

シュウ「Open your mind」

ケンシロウ「…」

シュウ「…」

768: 2010/10/06(水) 16:36:06.97 ID:aflwYXEqO
シュウ「ケンシロウ、何かあったのか? 俺の知っているケンシロウはそんな凶暴な瞳じゃない」

ケンシロウ「シュウ、もう止めてくれ」

シュウ「悩みがあるなら聞くぞ」

ケンシロウ「…もう沢山だ」

シュウ「ケンシロウ…」


ケンシロウ「鬱陶しいんだよ!」

ドギャッ


シュウ「………ケンシロウ」ボタボタ

ケンシロウ「!! ああ…」ズブッ

772: 2010/10/06(水) 16:40:53.54 ID:aflwYXEqO
サウザー「そして一寸法師は…ムニャ」

サウザー「!…いかん、俺まで寝てしまった」

キャーッ

エンチョウセンセー!

サウザー「!! 何事だ!!」バッ



サウザー「これは…!?」

シュウ「ケンシロ…」☆

ケンシロウ「来たか、園長サウザー!」

サウザー「シュウを解放しろ!!」

773: 2010/10/06(水) 16:47:34.23 ID:aflwYXEqO
シュウ「園長……ケンシロウは…強い憎しみに支配されてます」☆

サウザー「シュウ、喋るな! 体に障る!」

シュウ「聞いて下さい…! ケンシロウを憎しみから…解放するには……愛情がっ」☆ガハッ

ケンシロウ「余計な事を言うな!」スパッ

シュウ「…あ」☆ヒュウッ

サウザー「シュウ!!」ダッ

ケンシロウ「北斗飛衛拳!!」バキッ

サウザー「ぐぅッ」ドサッ



シュウ「ケンシロウを…頼みます…!!」☆

ドチャッ

サウザー「シュウゥゥウウウ!!」

776: 2010/10/06(水) 16:53:40.31 ID:aflwYXEqO
サウザー「う…うう……」ブルブル

ケンシロウ「は、はは…余計な事を言うから」

サウザー「ぐ……うう」ブルブル

ケンシロウ「…お前の愛情も所詮ただの子供好きレベルだろ。平等に与える事なんて出来ないただの自己満足…」



サウザー「ああそうだ…万人に与えうる愛などない」

サウザー「貴様の様な汚物に与える愛などな!!」

777: 2010/10/06(水) 17:00:05.13 ID:aflwYXEqO
サウザー「俺は聖帝サウザー、南斗六聖の帝王!」

サウザー「世の全ての人間が善の心を持ち、罪を憎み人を憎まず、許し合い歩み寄れば何時の日か争いのない世界が訪れる…」

サウザー「そのような平和ボケした理想はいらぬ」

サウザー「大切な人々を守れぬ愛なら、愛などいらぬ!!」クラッ



ケンシロウ「その愛憎に満ちた瞳…強敵と呼ぶに相応しい」ザッ

785: 2010/10/06(水) 20:01:48.25 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ(だが既に勝負はついている! 飛衛拳を食らったお前の命は約5分半…そろそろ)

サウザー「そろそろ体が崩壊する…か?」

ケンシロウ「!?」

サウザー「帝王の肉体に北斗神拳は効かぬ」

サウザー「そして二度も拳を突き入れる事は出来ぬのだッ!!」バッ


ケンシロウ「速い!」

ズバッ


ケンシロウ「ぐうっ!?」

サウザー「氏ねぇッ!!」バッ

786: 2010/10/06(水) 20:07:20.99 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ(後ろ!!)

ケンシロウ「アタァ!!」ブンッ

フワ…ッ

ケンシロウ「……翔んだ」


サウザー「せめて奥義で葬ろう」ツー…


サウザー「南斗鳳凰拳奥義」コォォッ


天  翔  十  字  鳳



ケンシロウ「ああ……!!」

787: 2010/10/06(水) 20:13:03.81 ID:aflwYXEqO
サウザー(お師……ただ一度、鬼となる事をお許し下さい)

サウザー「トドメだ!!」


エンチョウセンセイ…コワイ


サウザー「!」


センセイ、オコッテル

ゴメンナサイ…

ヒッ…グスッ


サウザー「ち、違う! 俺は…」

サウザー「はッ!?」


ケンシロウ「これぞ北斗神拳が奥義、剛の拳…!」

北  斗  剛  掌  波


サウザー「ぐぅぅぅううう!?」ドガァァッ

791: 2010/10/06(水) 20:34:16.78 ID:aflwYXEqO


ケンシロウ「サウザー、貴様でも俺の渇きは癒せなかった」

サウザー「鳳凰聖帝幼稚園は潰えたか…」△

ケンシロウ「誰よりも愛深き故に……愚かな男よ」

ケンシロウ「ここが貴様の愛の墓場だ。将星…墜ちるべし!!」

サウザー「…確かに、俺の肉体も、魂も! 師オウガイの墓に果てる」△


サウザー「だがッ! このサウザーの与えた愛は、ぬくもりは滅びぬッ!」△

サウザー「愛とは、永久に続くものなのだ――――――」

グシャァッ


ケンシロウ「……」

793: 2010/10/06(水) 20:43:16.18 ID:aflwYXEqO
リュウガ「ケンシロウがおかしい?」

ユリア「うん」

リュウガ「だからさっさと別れろと言っている」

ユリア「兄さん!」

リュウガ「あんな奴のどこがいいんだか…」

ジャギ「あんな奴の兄も一応いるんだが」

リュウガ「これは失敬、だがおかしいのは今に始まったことじゃないだろ」

ジャギ「まぁな」

ユリア「兄さん達!」

795: 2010/10/06(水) 20:48:36.44 ID:aflwYXEqO
リュウガ「まぁ確かに、南斗が乱れてないのに北斗が現れてるのはおかしいな」

ジャギ「ご近所からも苦情が来てるんだ、アンタの頭脳で何とかしてくれ」

リュウガ「あちこちで北斗出没注意の看板を見るのは忍びないしな。わかった、この天狼星リュウガが一計を案じよう」

ユリア「ありがとう兄さん!」

リュウガ「いいって、ところでラオウの部屋はどこだい?」

ジャギ「ああ? こっちだ」

796: 2010/10/06(水) 20:56:36.14 ID:aflwYXEqO
リュウガ「これでよし」

ジャギ「こんなの上手くいくのか?」

リュウガ「罠は単純な程効き目抜群なんだよ、単純な相手なら尚更ね」

ユリア「でも…これはちょっと」

リュウガ「ユリア、次々に犠牲が出ているんだ。これはケンシロウを倒す為の必要悪なんだ!」

ユリア「…」



ジャギ「その必要悪で実害を被るのは俺ん家なんだけど」

798: 2010/10/06(水) 21:08:14.44 ID:aflwYXEqO


リュウガ「ラオウの奴遅いな…」

ジャギ「こうしている間にも被害が…」

リュウガ「よし、足止めにピッタリな奴がいる。そいつをけしかけよう」ピッ

ジャギ「ケンシロウの噂を聞いてホイホイ動く奴がいるのか?」

リュウガ「いるんだよ、一人だけ」ピッ

リュウガ「ああ、ヒューイ? 悪いけどひとっ走りお使いに行ってくれや」

リュウガ「あ? 仕事? ユリアのお願いなんだけどなぁー」

799: 2010/10/06(水) 21:11:19.83 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「…この俺とやり合うつもりか?」





ジュウザ「我が生活の為にこの場にケンシロウ! お前を葬ろう!」





リュウガ「あいつなら米一合で命を賭ける」

ジャギ「お前魔狼だろ」

800: 2010/10/06(水) 21:20:18.02 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「俺を倒そうという人間には、全てこの拳で応えるのみ」

ジュウザ「我の拳の真髄、その目に焼き付けるんだな」

ケンシロウ「北斗神拳は無敵だ」



ケンシロウ「…」スッ

ジュウザ「…」ニッ



ケンシロウ(…気配が読めない!)

ジュウザ「我が拳は我流、我流は無型! 無型故に誰にも読めぬ!」

802: 2010/10/06(水) 21:28:31.07 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「岩山両斬波!」

ジュウザ「撃壁背水掌!!」
ジュウザ「撃壁背水掌!!」
ジュウザ「撃壁背水掌!!」
ジュウザ「撃壁背水掌!!」


ケンシロウ「ひでぶっ!?」


ジュウザ「我が拳の真髄は背水!! 生活に余裕があってはそこに油断…甘えが生ずる!!」

ジュウザ「ケンシロウ…泥を啜らねば氏ぬ背水の拳の威、ヒモのお前にはさぞ堪えたろう!!」

806: 2010/10/06(水) 21:36:14.26 ID:aflwYXEqO
ジュウザ「これが最後の撃壁背水掌だ!!」

ケンシロウ「あべしっ」ドガァッ

ジュウザ「よし!! これで米一合! 半年は戦えるぞ!!」グッ


ジュウザ「…」

ジュウザ「ついでに財布ももらっていくぞ」


ガシッ


ケンシロウ「お前の言う通り、余裕があると油断が生じるな」

ジュウザ「しまったァ!!」

809: 2010/10/06(水) 21:46:39.26 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「ホォアタタタタタタタタタタタタタタタァッ」ダダダダダッ

ケンシロウ「北斗百裂拳!!」バキッ

ジュウザ「がはぁっ」ドザァッ

ケンシロウ「ジュウザ、俺はあんたから一つ学んだ」

ケンシロウ「その勝利への貪欲さ! (全盛期の)兄ラオウをも凌駕する見事な物だった!」

ジュウザ「どうせなら他人にたからないとこを学べよ…ッ! ガハッ」

ジュウザ「ところでこれ、何に見える?」

ケンシロウ「携帯…?」

811: 2010/10/06(水) 21:54:49.76 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「お前、そんな物持ってたのか?」

ジュウザ「持ってる訳…ないだろッ」☆プルルルッ

ケンシロウ「ん!? あの低燃費少女ハイジのストラップ、俺の携帯に間違いない!」

ジュウザ「もしもし、ドミノデラックス3つとポテナゲ6つにコーラ8本、アイスはそれぞれ4つずつ。北斗さん家によろしく」

ケンシロウ「馬鹿! なにやってんだ!!」

ジュウザ「ざまぁみたかケンシロウ! 俺は最期の最期まで雲のジュウザ!!」


ケンシロウ「こんな姑息な奴初めてだ」

814: 2010/10/06(水) 22:03:12.62 ID:aflwYXEqO


テンショウホンレツッ バゴォッ

ジャギ「帰ってきたな。しかも相当不機嫌だ」

リュウガ「玄関を破壊するとは穏やかじゃないな」




ラオウ「あり得ぬ…ッ!! 灼熱将軍から将軍に降格などあり得ぬッ!!」ガチャッ

ラオウ「!? 何の冗談だ…」


ラオウ「俺の大切なリボルテック達が…、マーヴルヒーローが!! キングゲイナーXANまで!?」

【ラオウの馬鹿   ケンシロウ】


ラオウ「」ブチッ

818: 2010/10/06(水) 22:17:32.06 ID:aflwYXEqO


ケンシロウ「腹へった…早く家入ろう」スタスタ


ラオウ「…」ドドドド


ケンシロウ「ラオウか、ただいま」

ラオウ「待っていたぞケンシロウ」

ケンシロウ「ピザが届いてるのか?」


ブ ウ ン ッ


ケンシロウ「…何の真似だ」スウウッ

ラオウ「それは此方の台詞よ」

819: 2010/10/06(水) 22:22:56.08 ID:aflwYXEqO
ラオウ「うぬが手に掛けた者達(フィギュア)の事、忘れたとは言わせぬぞ!!」

ケンシロウ「…お前には関係ないだろ」

ラオウ「ふ…」


ラオウ「ぬぅうあああああああああああッッ!!」ゴォォオオッ


ケンシロウ「…く!」



ユリア「凄まじい闘気ね」ムシャムシャ

ジャギ「効果覿面だったな」パクパク

リュウガ「当然だ」チューッ

825: 2010/10/06(水) 22:28:58.48 ID:aflwYXEqO
ラオウ「むんッ」グァッ

スァァッ

ケンシロウ「無想転生」

ケンシロウ「アタァッ」ズァッ


スァァッ


ケンシロウ「これは…無想転生!?」

ゴグシャッ


ケンシロウ「うぶぅっ」ドシャッ


ラオウ「この俺もこの心を血に染めて哀しみを背負うことが出来たわ」

827: 2010/10/06(水) 22:34:08.57 ID:aflwYXEqO
ラオウ「ぬんッ」ズシッ

ケンシロウ「うぅっ!? 重!!」

ラオウ「ジョイヤッ!! ドゥリャッ!!」バキッ バキッ

ケンシロウ「はがぁっ あぐぅっ」ブフッ

ラオウ「うぬが! 謝るまで! 俺は! 殴るのを! 止めないッ!!」



ジャギ「あーあマウントとられたな」ペロペロ

リュウガ「ケンシロウの優位性って無想転生だけだからな」ペロペロ

ユリア「ちょっと! カップアイスは舐める物じゃないわよ!」パクッ

831: 2010/10/06(水) 22:41:17.31 ID:aflwYXEqO
ラオウ「零距離剛掌波…!!」グァァッ

ケンシロウ「ブフッ」

ラオウ「ぬっ!? 目がァ!!」グラッ


ユリア「あっと毒霧だ!」

リュウガ「口の中を切ったのを上手く使いましたね」

ジャギ「汚いなさすがケンシロウきたない」


ケンシロウ「零距離剛掌波!!」

ラオウ「べげ!!」

832: 2010/10/06(水) 22:46:58.24 ID:aflwYXEqO
ラオウ「この…腐れニート!!」バキッ

ケンシロウ「黙れ…パチンカス!!」ドガッ

ラオウ「ユリアの…ヒモがァ!!」ベギャッ

ケンシロウ「ぬかせ…寄生虫!!」ズガッ


ユリア「うわぁ…」

ジャギ「醜い…」

リュウガ「正に悲劇だな…」



リン「なんか…野蛮」

バット「悪戯止めよう…ああはなりなくないし」

835: 2010/10/06(水) 22:51:39.41 ID:aflwYXEqO
ゴキリッ

ケンシロウ「」

ラオウ「」


ジャギ「あ、決まった」

リュウガ「首が向いたらいけない方角向いてる」


ドサッ


ユリア「ダブルKO?」

リュウガ「このまま二人ともくたばればいいのに」

837: 2010/10/06(水) 22:57:42.70 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「」

ラオウ「」


ユリア「起きないねー」ズルズル

リュウガ「いいよもう、中入ろうぜ」ズルズル

ジャギ「蕎麦のおかわりは?」

リュウガ「あ、よろしく」



ケンシロウ「」ピクッ

ケンシロウ「メシ…」ググッ

838: 2010/10/06(水) 23:02:12.52 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「…」ユラァ

ユリア「ケン!!」

リュウガ「うわ!? 立ち上がった!」

ケンシロウ「メシ…ッ」グラッ


ケンシロウ「撃 壁 背 水 掌」


リュウガ「ぶぎゃあ!!」ベギャッ

ユリア「兄さん!?」


ケンシロウ「美味」ズルズル

841: 2010/10/06(水) 23:09:58.51 ID:aflwYXEqO
ラオウ「ハッ!!」ガバッ

ラオウ「ケンシロウは!」

ケンシロウ「ごちそうさま」

ジャギ「一足先に起きてたぞ」

ラオウ「そうか…敗れたか」

ラオウ「み…見せてくれ、このラオウを倒した男の顔を…!」

ジャギ「ほら、行けよ」ドン

ケンシロウ「うわっ」



ラオウ「フ…見事だ、弟よ……!」

ケンシロウ「ラオウ」

842: 2010/10/06(水) 23:16:02.65 ID:aflwYXEqO
ラオウ「ぬっ」ググッ

ユリア「ラオウさん…!」

ジャギ「兄者!」

トキ「らうー」

ラオウ「ふ…俺のような男でも心配してくれる人間がいるのか」



ド  ン  ッ


ラオウ「我 が 生 涯 に 一 片 の」


ラオウ「悔い有り」バタッ



ジャギ「だろうな」

846: 2010/10/06(水) 23:22:24.63 ID:aflwYXEqO


ケンシロウ「あー疲れた」ゴロゴロ

ユリア「ケン、あなた最近変よ? どうしたのよ」

ケンシロウ「ここ最近じゃない…一年前からだ」

ジャギ「一年前…?」

ユリア「一年前?」

ラオウ「一年前!?」ピシャーン



ジャギ「何かあったか?」

ラオウ「知らん」

847: 2010/10/06(水) 23:30:12.84 ID:aflwYXEqO
…一年前


ケンシロウ「最近ユリア来ないなぁ…メールも電話も出ないし」

ケンシロウ「何があったんだ…」ゴロン

フラーインッザスカーイッターカクハバタケー

ケンシロウ「ユリア!? シンかよ…」ポイ



ケンシロウ「!?」バババッ

差出人:シンのすけ
件名:ユリアはいただいた
本文:いつまで経っても働かない怠け者のお前に愛想が尽きたとさ
女の心変わりは恐ろしいのう

851: 2010/10/06(水) 23:34:18.16 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「は、何を馬鹿な…、ユリアがシンとくっつくなんて」

フラーインッザスカーイッターカクハバタケー

ケンシロウ「何だようるさ…ユリア!?」

差出人:ユリア(マイスイートハニートースト)
件名:さよなら
本文:このメールに本文はありません


ケンシロウ「」



ケンシロウ「マジで?」

853: 2010/10/06(水) 23:38:00.08 ID:aflwYXEqO


ケンシロウ「は…っ! は…っ!」ダダダダ

バンッ

ケンシロウ「ユリア!?」


ユリア「はいダーリン、あーん」

シン「あ、あーん…」モジモジ

ユリア「美味しい?」

シン「あ、ああ…」カアアッ



ケンシロウ「」

854: 2010/10/06(水) 23:40:49.87 ID:aflwYXEqO
ユリア「じゃあ、今度はユリアに食べさせて?」

シン「!」

シン(我が生涯に一片の悔い無しッッッ!!)ドゴーン

ユリア「ダーリン?」

シン「ハッ よーし、あーんだ」

ユリア「あーんっ んー! 美味しい!」


ケンシロウ「あの…ユリアさん?」

ユリア「見てんじゃねーよ」

ケンシロウ「」

855: 2010/10/06(水) 23:49:50.68 ID:aflwYXEqO
シン「ケンシロウ、恨むなら己の怠慢を恨むんだな」

シン「愛は支え合いだ、無償ではない。貴様のような根無し草が、どうしてユリアと支え合える?」

ケンシロウ「いや…その、心とか…」

シン「現にこうやって心変わりを起こしているが?」

ユリア「ごめんねケンシロウ、あなたの面倒見るの疲れちゃった」


ケンシロウ「」ピシッ


シン「ほれ、負け犬はとっとと失せろ」バキッ

ケンシロウ「あうん」

857: 2010/10/06(水) 23:56:07.69 ID:aflwYXEqO
ケンシロウ「ふ…っ グスッ」トボトボ

ラオウ「止まれ愚弟」

ケンシロウ「…」

トキ「ケンシロウ、今日限りでお前を勘当することななった」

ケンシロウ「…え」

ジャギ「無職の面倒は見切れねぇよ!!」

ケンシロウ「そんなの、ラオウも…」

ピラッ

ケンシロウ「…採用通知……?」

ラオウ「無職はうぬだけだ、愚弟」


ケンシロウ「」ビキッ


ジャギ「じゃあな、ケンシロウ」


ケンシロウ「ま、待って…」

860: 2010/10/07(木) 00:00:06.06 ID:/F+6z4NYO
ケンシロウ「……………」

ケンシロウ「………」



クラブ「見ろ、こんなとこにいたぜ」

ダイヤ「生気を感じないな! まるで抜け殻だぜ」

クラブ「連れてくぞ!!」



ケンシロウ「……」ズルズル

861: 2010/10/07(木) 00:02:44.38 ID:/F+6z4NYO
クラブ「ほれ!! とっとと入れ!」バッ


ケンシロウ「…っ」ドサッ



ケンシロウ「……真っ暗だ」ダラン





カ ッ

ケンシロウ「っ」



『ドッキリ大成功ー!!』


ケンシロウ「………………え」

863: 2010/10/07(木) 00:07:37.48 ID:W/B01eIkO
ユリア「驚いた? 今までの全部嘘!」

ケンシロウ「はぁ」

ジャギ「今日が何月何日か言ってみろ」

ケンシロウ「4月1日……………あ」

トキ「そう、エイプリルフールだ」

ケンシロウ「はぁ」

ラオウ「うぬは見事騙されたという訳だ」
ケンシロウ「はぁ」

シン「いやぁ日頃やられてるから今日ぐら」

パリンッ


シン「びひぃっ」メゴッ



ケンシロウ「ああああああああああああああああッッ!!」

ジャギ「ぎゃ!? ばわっ」

……

864: 2010/10/07(木) 00:11:47.75 ID:W/B01eIkO


ケンシロウ「俺は深い哀しみを背負った」

ジャギ(一年前の4月馬鹿でグレたのかよ!!)

ラオウ(どれだけ堪え性無くて執念深いんだ)

ユリア(私達は取り返しのつかない間違いを冒したのかも知れない)


トキ「あうあうあー」

リュウガ「」☆

866: 2010/10/07(木) 00:20:48.61 ID:W/B01eIkO
ケンシロウの負った心の傷!

それはユリア達が想像しているより遥かに深かった!

生来の堪え性の無さ、さらにシン以上の執念深さが露呈したケンシロウは、台風の如く八つ当たりを繰り返した!

しかしラオウとの決闘(殴り合い)を経て少しガスが抜けたのか、少し改善の兆しが見えた!

が、未だ収まりが付かないのか、数日経っても値札貼り替えやトレカサーチ等悪逆非道のを繰り返していた


そんなある雨の日!

871: 2010/10/07(木) 00:25:19.13 ID:W/B01eIkO
ラオウ「ぬう…マントが濡れた」バシャッ

ラオウ「今帰った」ガラガラ

ジャギ「お帰り、今日は勝ったんだな」

ラオウ「ああ、大神さんが強くてな。土産だ」

ジャギ「無洗米か、パチ屋は何でもあるな」

ラオウ「さて、黒王号を拭くタオルを…」

ジャンジャンバリバリ

ラオウ「ん?」

874: 2010/10/07(木) 00:30:46.82 ID:W/B01eIkO
オボエテイーマスーカー メトメガアッタートキーヲー

ケンシロウ「…」ジーン


ラオウ「あれは何だ」

ジャギ「マクロスの実機だろ」

ラオウ「そんな事はわかっている! 何故ケンシロウが打っているんだと聞いている」

ジャギ「雨降ってて出掛けれなかった上、アルトネリコ2クリアして暇になったからだろ」


モーヒトリーボッチジャーナイー

ケンシロウ「ラオウ、ジャギ」

ラオウ「なんだ」

ケンシロウ「俺、間違ってた!」キラキラ

ジャギ「そ、そうだな」

ラオウ「なんていい目だ」

875: 2010/10/07(木) 00:36:53.98 ID:W/B01eIkO
歌は世界を救う…

暴力の愚かさに気付き、愛の素晴らしさに目覚めたケンシロウは、その後数日間某歌姫のPOPとCDプレーヤーを持って町内を練り歩いたという!

その姿を見た町内の人々は、ケンシロウの事を世紀末救世主(笑)と呼んだという!

実質ミンメイの手柄である!





ケンシロウ「愛っていいなぁ…」

ユリア「そうかい」

880: 2010/10/07(木) 00:49:23.64 ID:W/B01eIkO
ジャギ「マクロスの実機が思わぬ成果を上げたな」

ラオウ「今回の件で気づいた事がある」

ジャギ「なんだ」

ラオウ「演出目的でパチンコ打つ奴は気持ち悪いな」

ジャギ「そう思うならゲキテイ!聞くの控えろ」

ラオウ「うむ…少し控えるか」


ァタアッ バキャーンッ


ジャギ「噂をすれば」

ラオウ「初ホールはどうだったかな」

881: 2010/10/07(木) 00:53:23.23 ID:W/B01eIkO
ケンシロウ「ただいまっ!!」

ジャギ「お帰り」

ラオウ「その様子だと負けたか?」

ケンシロウ「ジャギ! これ!」バッ

ジャギ「貸した3万か」

ケンシロウ「マクロスがどこにもなかった! 胸糞悪い!」

ラオウ「一昔前の台だ、仕方ない」

ケンシロウ「マクロスのないパチンコなんて海水の無いクラゲみたいなもんだ!」

ジャギ「そりゃ何も残らねーだろ」

ラオウ(きもちわるい)

884: 2010/10/07(木) 00:59:06.67 ID:W/B01eIkO
トキ「…」

トキ「……知ってる天井だ」



トキ「何か……長い夢を見ていた気がする…………」




トキ「……よし、起きよう。何か無性に家族の顔が見たくなってきた」




ジャギ「思い出したぞ!! お前ら! 仕送りを浪費しやがって!!」

ケンシロウ「忘れてた…」

ラオウ「むう…」

トキ「まだ覚めなくてよかった…」

886: 2010/10/07(木) 01:14:38.13 ID:W/B01eIkO
…現代



アミバ「医学の発展には尊い犠牲が必要だ」

アミバ「捨ててこい」





シュウ「ここは…私の家か」

シュウ「運動会に出ていた気もするが…まあいいか!」

闘気が30下がった  攻撃力が1下がった
見切りが1下がった  防御力が1下がった

コントロールが20上がった  球速が3上がった
変化球ポイントが上がった  筋力ポイントが上がった

888: 2010/10/07(木) 01:29:08.00 ID:W/B01eIkO
以上です

一週間の長きに渡りお付き合いいただき誠にありがとうございました

いろいろ矛盾してると思いますが、そこはギャグという事で一つ

本当はBBQ、運動会、過去の三本で終わらす気はなかったのに…

計画性の無さがでました、すみません


オチたかな? オチてたらいいなぁ

889: 2010/10/07(木) 01:29:40.30 ID:nw7zpYaR0

ケンとユリアの話とかも見たかった

890: 2010/10/07(木) 01:30:39.97 ID:xhX24THMO

894: 2010/10/07(木) 01:37:01.47 ID:qqkuAAqb0
>>1先生の次回作にご期待ください

引用: ケンシロウ「世紀末からあと3ヶ月で12年か」