1: 2010/09/29(水) 23:02:50.81 ID:yZVrzsQYO
20XX年、世界は未曾有の不況に包まれた!

預金は枯れ、無い内定、あらゆる就職先が絶滅したかに見えた!

だが…!

会社員は氏滅していなかった―!!





ジャギ「まぁ滅びかかってはいるがな」


ケンシロウ「」←無職

ラオウ「」←無職

トキ「」←学生ニート



前話:ケンシロウ「世紀末からもう11年か」

7: 2010/09/29(水) 23:09:39.33 ID:yZVrzsQYO


シュウ「南斗みんなで会うのも久しぶりだな」

シン「シュウに誘われたら無碍に断れん」

ユリア「シンったら素直じゃないんだから」

ユダ「素直にユリアとバーベキュー楽しみでしたって言えばいいじゃないか」ヒソヒソ

シン「ばっ!? 馬鹿言え!!」ビクッ

シュウ「はは、相変わらずだな」

サウザー「さっさと帝王に肉をもってこい」

シュウ「オフになると園長も相変わらずだ…」

11: 2010/09/29(水) 23:14:35.94 ID:yZVrzsQYO


シン「具材はサザンクロスの提供だ。一番いいところを持ってきた」

シュウ「シン、助かったよ」

シュウ(園長の口に合う物となると高くつくからなぁ…)

ユリア「やっぱりシンは頼りになるわね!」

シン「いや、折角のバーベキューだからな…」

ユダ「ユリアの前だからって張り切っちゃって」ニヤニヤ


シン「…!」グググッ

ユダ「…!」グググッ


ユリア「喧嘩しない」

12: 2010/09/29(水) 23:23:38.18 ID:yZVrzsQYO
ユリア「あ! 玉ねぎ甘くておいしい!」

シン「北海道の大地で育った栄養豊富な玉ねぎだからな」

ユダ「このかぼちゃ、甘さだけじゃなく…こう、深みが…」

シン「わざわざ岐阜から取り寄せているからな。これからのシーズンの目玉だ」

シュウ「この椎茸のプリプリさ! まるで海老の食感だ!!」

シン「はは! そう誉められたら栃木の農家の方々も本望だろう」

サウザー「帝王に肉以外などいらぬ!」

シン「成人病になれ」

13: 2010/09/29(水) 23:26:26.96 ID:yZVrzsQYO
シュウ「…そういえば、レイは?」

サウザー「言われてみれば、貧相な水鳥が見当たらんな」

シン「…」

ユリア「…」

シュウ「まだ来てないのかな?」

ユダ「いや、既に…ブフッ 来てるよ」クスクス

シュウ「え?」

サウザー「どこだ?」

15: 2010/09/29(水) 23:30:22.75 ID:yZVrzsQYO
ユダ「ほら…プフッ あそこのベンチに」クスクス



レイ「……はは」ヒラヒラ



シュウ「……ん?」

サウザー「何を言ってる。見知らぬ女が座ってるだけじゃないか」

ユダ「酷いなぁ、六星の仲間に見知らぬなんて」


レイ「…れ、……REIでーす」キメッ

シュウ「」

サウザー「」

17: 2010/09/29(水) 23:38:36.65 ID:yZVrzsQYO
芸能界デビューしたマミヤとごく普通の会社員レイ!

全く別の世界で生きる二人は繰り返す毎日の中少しずつ離れていく!

マミヤとのすれ違いに疲れきったレイはトキに悩みを打ち明ける!

レイの力になりたいトキは藁にもすがる思いで天才科学者アミバを紹介したのだった!


シュウ「そんな事があったのか…」

ユリア「マミヤさんの事となると周りが見えなくなるんだからっ」


シン(俺は評価するぞ…見事な執念だ!)

18: 2010/09/29(水) 23:44:51.79 ID:yZVrzsQYO
レイ「じ、ジロジロ見るな!」モジモジ

ユダ「うーんッ! 恥じらう姿も美しい!」

シン「服も見事に着こなしてるな…」

ユリア「元々スタイル良かったしね…」

シュウ「…園長、どうしました?」

サウザー「て、帝王に愛などいらぬッッッ!!」ゴゴゴゴゴ

ユリア「急にどうしたのよ!」





帝王なので踏みとどまったようです

20: 2010/09/29(水) 23:52:33.45 ID:yZVrzsQYO


ユリア「あら、お肉嫌いだっけ?」

レイ「いや、女になってから好みが変わって…」ムシャムシャ

ユダ「もっとかぼちゃを。緑黄色野菜は美と健康の星なのだ」

シュウ「お! 茄子もうまいなぁ」

シン「キャベツぐらい食え」

サウザー「葉っぱなどいらぬ」



こうして! 南斗六星BBQは滞りなく(?)終わった!

11年経っても変わらぬ友情を確かめ合い、再びそれぞれの道へと戻っていったのだった!



ケンシロウ「あー、南斗乱れねーかなー」

ラオウ「出番が足りぬぞ」

21: 2010/09/29(水) 23:52:42.98 ID:2gm4H86X0
ケンシロウ「クソスレ乙 と」カタカタ

リュウケン「ケン・・・」

ケンシロウ「ああ?」

リュウケン「お前もそろそろトキを見習って働いたらどうだ?」

ケンシロウ「・・・チッ」

24: 2010/09/29(水) 23:56:24.09 ID:yZVrzsQYO
ラオウ「待たせたな黒王号」

黒王号「ブルブルッ」

ジュウザ「…」

ラオウ「ぬ!?」

ジュウザ「…」

ラオウ「…なんだ?」



ジュウザ「この雲のジュウザの命、あんたにくれてやる!」バンッ



ラオウ「いらぬ。北斗家のペット枠は一杯だ」

ジュウザ「…残念だ」

29: 2010/09/30(木) 00:06:27.54 ID:EXc2tmb4O
ケンシロウ「…押すなよっ」

ラオウ「うぬこそっ」

トキ「やめろ二人ともっ …ジャギに見つかる」



アイリ「あ! これとかどうですー?」

ジャギ「うーむ、こっちの柄の方が似合うと思うぞ」

アイリ「そう? 試しに着てみようかなー」



ラオウ「ジャギの分際で」

トキ「私の方がイケメンなのに」

ケンシロウ「二人とも凄く醜いぞ」

31: 2010/09/30(木) 00:11:13.24 ID:EXc2tmb4O


アイリ「でね、でね、でねー」

ジャギ「ははは、話に脈略がないぞー」



ラオウ「なんだアレは」

トキ「手の一つも繋がず何がデートかっ」

ケンシロウ「愛するが故に見守る愛もある」キリッ

トキ「ほーおー?」

ラオウ「何だ? 今日は妙に常識人ぶるなぁ?」グリグリ

ケンシロウ「嫉妬カコワルイっ」

32: 2010/09/30(木) 00:16:45.09 ID:EXc2tmb4O
アイリ「ほら、早く早くー!」

ジャギ「おいおい、そんなに急がなくても…」

モヒカン「ヒャッホー!! かっ飛ばせー!」

ジャギ「危ねぇ!」

アイリ「…へ?」


ドカァァッッ


モヒカン「りちっ」ドサッゴロゴロゴロ

ジャギ「ぐっ…大丈夫か?」

アイリ「あ、ありがとう…ジャギさ……」


トキ・ラオウ・ケンシロウ「あッ!!」

34: 2010/09/30(木) 00:21:52.12 ID:EXc2tmb4O
ガランッ

ジャギ「!? メットがっ!?」

アイリ「あ、あの」

ジャギ「み、見たな!?」

アイリ「は、はい…」

ジャギ「ぐっ…!」


モヒカン「ぐっ…バイクは無事か?」グイッ

バキッ

モヒカン「あわびゅっ」

ジャギ「見たって! 見たってさー!!」ブォォォォンッ


ラオウ「泣いておったな」

トキ「無理もないな」

ケンシロウ「そこ、ニヤニヤを抑えろ」

36: 2010/09/30(木) 00:27:04.87 ID:EXc2tmb4O
アイリに素顔を見られた!

元々も残念な顔だったにも関わらず一度あべし済みのジャギの顔!

アイリとの付き合いも一歩引いてしまう一番の原因!

アイリを守る為とはいえ、一番引け目を感じていた部分を晒した事で、ジャギは深く傷付いた!

そう、北斗家の食卓が三食出来合いになる程に!!

38: 2010/09/30(木) 00:32:34.30 ID:EXc2tmb4O
ケンシロウ「このままではマズい」

トキ「今は洒落を言っている場合じゃないぞ」

ケンシロウ「誰もこの状況と出来合いの飯を掛けてねぇよ」

ラオウ「あの愚図、いつまでいじけておるつもりだ」

ケンシロウ「このままだと栄養失調になってしまう」

トキ「私の介護も雑になってきたし」

ケンシロウ「ここは一つ、ジャギ・アイリラブラブ大作戦といくか」

ラオウ「フ、全く世話の焼ける奴よ」

40: 2010/09/30(木) 00:37:07.56 ID:EXc2tmb4O


アイリ「…ユリアさん、話って何だろ」

アイリ「今はそれどころじゃないのに…」

「ヒャーッハーッ」


アイリ「え!?」


モヒカン(ケン)「汚物はもう氏んでいる」

アイリ「…え」

42: 2010/09/30(木) 00:42:46.84 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(トキ)「汚物は投げ捨てる物ではない」

モヒカン(ラオウ)「汚物は滅せいッッ」

アイリ「汚物汚物連呼しないで下さい!!」

アイリ「何なんですか!? その格好!?」


モヒカン(ケン)「俺達はモブキャラ。北斗家とは何ら関係ない」

モヒカン(トキ)「ヨーネーチャン、チョットツキアエヨー」

アイリ「無理がありすぎです!」

45: 2010/09/30(木) 00:51:26.53 ID:EXc2tmb4O
ジャギ「兄者達、仕事中に呼び出して何の用だ…」

ジャギ「…あれは!」


モヒカン(ラオウ)「お茶に付き合わぬのならアイリにも氏あるのみ!!」ゴゴゴ

モヒカン(ケン)「嵌り役すぎて怖い!」

アイリ「いやー!? ゴツキモいよー!!」


ジャギ「止めろ!!」バッ

アイリ「ジャギさん!」

46: 2010/09/30(木) 00:57:07.01 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(ラオウ)「何だうぬは」

モヒカン(ケン)「土下座しろ!」

モヒカン(トキ)「破顔拳されてーか!」

ジャギ「ぐっ…」

アイリ「ジャギさん…」

ジャギ「こいつらは俺が食い止める! 早く逃げるんだ!」

モヒカン(ケン)「汚物は消毒ォアタァ!!」

バキッ


ジャギ「ぐはっ!」ボコッ

モヒカン(ケン)「…あれ」

48: 2010/09/30(木) 01:03:33.82 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(ラオウ)「愚弟! 何を当てている!」ヒソ

モヒカン(トキ)「ちゃんと手加減しないと駄目だろ!」ヒソ

モヒカン(ケン)「いや、ちゃんと避けて反撃できるようにしたんだけど…」ヒソ

モヒカン(トキ)「見てろ! 有情拳はこうやるんだ!」ヒソ

モヒカン(ラオウ)「これぞ天をも握る手加減!」ヒソ


ボカッ シュビッ


モヒカン(トキ)・モヒカン(ラオウ)「あ」


アイリ「ジャギさん!」

ジャギ「大丈夫だ…早く逃げろ!」ダラッ

50: 2010/09/30(木) 01:10:50.68 ID:EXc2tmb4O
後継者ではないとは言え北斗神拳は常人に使えば頃しかねない危険な技!

ジャギは社会人になる際に自らの拳を封印した!

封印是即ちいかなる危機にも解くことのできない足枷!

ジャギはこの屈強な男達からアイリを守る為、決氏の仁王立ちをするのだった!




モヒカン(ケン)「いつもみたいに羅漢撃とか使えばいいのに…」

モヒカン(ラオウ)「今日に限っておかしいな…」

52: 2010/09/30(木) 01:17:30.39 ID:EXc2tmb4O
ジャギ「もう…ハァ…ハァ……見逃してくれねぇか」ボロッ

モヒカン(トキ)「いかん…ジャギのコスモが弱くなってる」ヒソ

モヒカン(ケン)「しかし、このままでは計画が…」ヒソ

ジャギ「がァッ!?」グイ

モヒカン(ラオウ)「この腰抜け…見損なったわ」

モヒカン(トキ)「いかん! ラオウがキレた!」

モヒカン(ケン)「ダメだラオウ! 今殴ったら本当に滅しちゃう!」

54: 2010/09/30(木) 01:24:59.72 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(ラオウ)「後ろの女ごと吹き飛ばしてやるわッ!!」ゴゴゴ

アイリ「ジャギさんを離して!!」バッ

ジャギ「アイリ!?」

モヒカン(ラオウ)「何故この腑抜けを庇う!」

アイリ「ジャギさんは腑抜けじゃない! 人の痛みの分かる強い人なんだから!」

モヒカン(ラオウ)「ならばその節穴で本当に強いか見届けるがいい!!」



モヒカン(ラオウ)「天んんんに召ッッッせぇぇえええいッ!!」グァァァッ

55: 2010/09/30(木) 01:32:10.25 ID:EXc2tmb4O
「お前達、北斗神拳を何に使うつもりだ?」

「俺はユリアを守る!」

「私はラオウみたいに強くなりたいな」

「俺は天を掴む! トキ、お前に追いつかれなどせん」


「ジャギ、お前はどうするんだ?」



モヒカン(ラオウ)「がッ!? 針!?」


北 斗 千 手 殺


ジャギ「はッ― はッ―」

モヒカン(ラオウ)「…見事だ」

ドサッ

59: 2010/09/30(木) 01:35:40.09 ID:EXc2tmb4O
トキ「冷や冷やしたぞ」

ケンシロウ「迫真の演技だったよ兄さん!」

ラオウ「ジャギに一撃入れられた…」シクシク

トキ・ケンシロウ「…」


トキ「でもこれで二人は…」


「よくも弟分を!!」


ケンシロウ・トキ「え!?」

60: 2010/09/30(木) 01:38:20.93 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(リュウケン)「その拳、消毒せねばならん!」


ケンシロウ・トキ(親父ー!!!?)


ジャギ「…」

アイリ「ジャギさん」

ジャギ「心配するな」


モヒカン(リュウケン)「北斗神拳奥義…七星点心!!」スァァァッ

62: 2010/09/30(木) 01:48:36.63 ID:EXc2tmb4O
モヒカン(リュウケン)「破ッ!!」バッ

スッ

モヒカン(リュウケン)「何!?」


ジャギ「今日だけ…今だけでいい……アイリを守る力を!!」


ジャギ「天翔百裂拳!!」無

ジャギ「北斗剛掌波!!」想

ジャギ「天破、活殺!!」転

ジャギ「北斗羅漢撃!!」生


モヒカン(リュウケン)「ひでぶぅ!!」ブギャッ

66: 2010/09/30(木) 01:54:56.53 ID:EXc2tmb4O
ジャギ「…」

アイリ「ジャギさん!」タタッ

ジャギ「来るな!」

アイリ「!」

ジャギ「わかってたんだ。俺はアイリに相応しくないって」

ジャギ「こんなバケモノじみた顔、誰の愛も…」


パチンッ


ジャギ「…」

アイリ「馬鹿」

68: 2010/09/30(木) 02:00:00.18 ID:EXc2tmb4O
アイリ「ジャギさんが愛を受け取ってくれなきゃ、私の愛はどうすればいいの?」

ジャギ「!」

ジャギ「でも、俺の顔見た時震えて…」

アイリ「あれはジャギさんに抱かれてドキドキしてたからよ! 言わせないで…」

ジャギ「アイリ!」ダキッ

アイリ「ジャギさん!」ギュッ



ケンシロウ「愛を取り戻したか」

トキ「それ思いついたけど地雷っぽいから止めた」

ラオウ「ベタすぎる」

ケンシロウ「うるさい!」

ケンシロウ「とりあえず、晩飯は期待できるかな」

69: 2010/09/30(木) 02:05:02.84 ID:EXc2tmb4O
こうしてジャギの長い、本当に長い冬は終わった!

アイリという太陽に照らされ、愛の花咲く春が訪れたのだ!


それに伴い、北斗家の食卓も再びジャギの手料理に戻った!

そればかりではなく、時々アイリとの共同料理が出るようになった!

アイリの花嫁修行は順調に進んでいる!


ジャギ「味はどうだ?」

トキ・ラオウ・ケンシロウ「あまーい」

アイリ「もうっ」ポッ





リュウケン「」☆

73: 2010/09/30(木) 02:12:23.24 ID:EXc2tmb4O
アミバ「次、入りなさい」


ガチャッ


ジュウザ「…」

アミバ「…」


ジュウザ「この雲のジュウザの命、あんたにくれてやる!」バンッ


アミバ「ほう…」

アミバ「なるほど、いい締まりをしている!」

アミバ「合格だ」

ジュウザ「しゃあッ!」☆

75: 2010/09/30(木) 02:23:00.23 ID:EXc2tmb4O
思い付きで続き書いた。反省はしてるが後悔はしてない

ぶっちゃけジャギアイリ完結したかっただけです

原作設定そこそこ無視してるので、前の読んでない人置いてけぼりで申し訳ないです

お付き合いいただきありがとうございました

残ってたら書きますが、仕事次第なんで落としてもらった方がいいかもです

ではおやすみなさい

76: 2010/09/30(木) 02:25:30.48 ID:HWG4LdtdO
>>1
ありがとうそして乙
ハッピーエンドで良かったわ

次回:ジャギ「世紀末運動会

引用: ケンシロウ「世紀末からあと3ヶ月で12年か」