1: 2016/08/29(月) 03:01:51.26 ID:5LkZqxv9.net
ー 昼休み
穂乃果「__でね、穂乃果が冷凍庫のアイスを食べたおかげで、お母さんの買い溜めたお肉が全部すっぽりはいっちゃったんだ」
ことり「それは結局……雪穂ちゃんのアイスを食べちゃってるからどうなんだろうって感じだけど……でも、小さな幸せってなんだかいいよね!」
穂乃果「うん!これがまさに怪我の功名かと思ったよ~」
海未「………」ピクッ
ことり「それなら私も__」ペラペラ
穂乃果「あっそれわかるよ!__」ペラペラ
海未「………」
ことり「?どうしたの海未ちゃん、箸が止まってるけど……」
海未「い、いえ、なんでもありませんよ。もうお腹がいっぱいなので、食べきれないかな。なんて思っていたんです」
穂乃果「__でね、穂乃果が冷凍庫のアイスを食べたおかげで、お母さんの買い溜めたお肉が全部すっぽりはいっちゃったんだ」
ことり「それは結局……雪穂ちゃんのアイスを食べちゃってるからどうなんだろうって感じだけど……でも、小さな幸せってなんだかいいよね!」
穂乃果「うん!これがまさに怪我の功名かと思ったよ~」
海未「………」ピクッ
ことり「それなら私も__」ペラペラ
穂乃果「あっそれわかるよ!__」ペラペラ
海未「………」
ことり「?どうしたの海未ちゃん、箸が止まってるけど……」
海未「い、いえ、なんでもありませんよ。もうお腹がいっぱいなので、食べきれないかな。なんて思っていたんです」
2: 2016/08/29(月) 03:02:40.34 ID:5LkZqxv9.net
海未「腹ごなしに少し歩いてきます。お昼の練習はないので、ゆっくりどうぞ」
海未「っと、穂乃果」
穂乃果「なに~?」
海未「『けがのこうみょう』、漢字で書けますか?」ニッコリ
海未「それでは、昼休み明けにまた会いましょう」スタスタ
穂乃果「ケガ……『怪』に、ガ…?ガってどうだったっけ」
ことり「『我』だったと思うよ。変換に頼っちゃってるとついつい出てこなくなるよね」
穂乃果「うーん……考えてたらお腹空いてきちゃった。食べよう、ことりちゃん」
ことり「燃費が悪いんだね……」アハハ
海未「っと、穂乃果」
穂乃果「なに~?」
海未「『けがのこうみょう』、漢字で書けますか?」ニッコリ
海未「それでは、昼休み明けにまた会いましょう」スタスタ
穂乃果「ケガ……『怪』に、ガ…?ガってどうだったっけ」
ことり「『我』だったと思うよ。変換に頼っちゃってるとついつい出てこなくなるよね」
穂乃果「うーん……考えてたらお腹空いてきちゃった。食べよう、ことりちゃん」
ことり「燃費が悪いんだね……」アハハ
3: 2016/08/29(月) 03:03:11.23 ID:5LkZqxv9.net
海未(怪我の功名、という言葉は正直なところあまり好きではありません)スタスタ
海未(自分の過失を棚に上げて結果の成功だけをみたり、何気ない行動が成功に繋がって自分が動いた意味を理解するのをやめてしまう恐れがあるためです)
海未(私だって奇跡を信じていないわけではありませんが、やはりいかなる行動にも意味を持って行動したいものです)
海未(__なんてことをいうと変に思われてしまうので、心に溜め込んでいるとモヤモヤしてきて。あてもなくふらふらと彷徨う羽目となりましたが…)
海未(この時間なら、もういらっしゃるでしょうか)
コンコン
「どうぞ~」
海未「失礼します」ガチャ
海未「ごきげんよう、絵里」
海未(自分の過失を棚に上げて結果の成功だけをみたり、何気ない行動が成功に繋がって自分が動いた意味を理解するのをやめてしまう恐れがあるためです)
海未(私だって奇跡を信じていないわけではありませんが、やはりいかなる行動にも意味を持って行動したいものです)
海未(__なんてことをいうと変に思われてしまうので、心に溜め込んでいるとモヤモヤしてきて。あてもなくふらふらと彷徨う羽目となりましたが…)
海未(この時間なら、もういらっしゃるでしょうか)
コンコン
「どうぞ~」
海未「失礼します」ガチャ
海未「ごきげんよう、絵里」
4: 2016/08/29(月) 03:03:42.41 ID:5LkZqxv9.net
絵里「ごきげんよ……こんにちは、海未。つられて挨拶しちゃいそうになるわね」
海未「絵里もごきげんようと言えばいいではありませんか。諸々の振る舞いが丁寧ですから、とても上品に見えますよ」
絵里「んー……、でもそういうのは海未みたいなお嬢様にしか似合わないわ。どちらかというと私スポ根だから」
海未「私だって別に、お嬢様というわけでは…ないのですが」
絵里「ふふっ、まあ立ち話もなんだからそこに座って……て言いたかったのだけれど、見ての通りだから、かわいい後輩には構ってあげられないの」ドッサリ
海未「構いませんよ。もとよりそのつもりでしたから」
絵里「またぁ?暇なのね」
海未「いいではありませんか。……迷惑ですか?」
絵里「迷惑だなんて。とても助かっているわ、ありがとう。……でも、弓道部の方は顔を出さなくていいの?」
海未「そうですね、確かにそろそろ顔を見せておかないと部員全員に怪訝な目を向けられてしまいます」
海未「絵里もごきげんようと言えばいいではありませんか。諸々の振る舞いが丁寧ですから、とても上品に見えますよ」
絵里「んー……、でもそういうのは海未みたいなお嬢様にしか似合わないわ。どちらかというと私スポ根だから」
海未「私だって別に、お嬢様というわけでは…ないのですが」
絵里「ふふっ、まあ立ち話もなんだからそこに座って……て言いたかったのだけれど、見ての通りだから、かわいい後輩には構ってあげられないの」ドッサリ
海未「構いませんよ。もとよりそのつもりでしたから」
絵里「またぁ?暇なのね」
海未「いいではありませんか。……迷惑ですか?」
絵里「迷惑だなんて。とても助かっているわ、ありがとう。……でも、弓道部の方は顔を出さなくていいの?」
海未「そうですね、確かにそろそろ顔を見せておかないと部員全員に怪訝な目を向けられてしまいます」
5: 2016/08/29(月) 03:04:17.66 ID:5LkZqxv9.net
絵里「海未のことだから、そんなことはないと思うけれど。壁にドンってやって『ずっと置き去りにして、申し訳ありません』なんて言ってしまえば、どんな女の子でも即堕ちよ♥ 」
海未「…残念ですが、私は絵里のように人の心を掌握する術を心得ておりませんので」
絵里「ちょっとなによ。人をよく誑かして遊んでるみたいな言い方して」
海未「廊下で見かけたときなど、いつも違う人に呼び出されているので、そうではないかと思ったのですが…」
絵里「………」
絵里「…なんにせよ、たまには私なんかに構ってないで弓道部に顔出しなさいってコト。一人のファンとしてもここまでおさぼりさんだと心配だわ」
海未「ぇ…ファンだったのですか?」
絵里「えぇ、あなたが一年生の時から。ずーーーーーっと」
絵里「たまに暇なときとか、海未の様子を見に弓道場の外からこっそり見てたもの」
海未「それは流石に……ウソですよね?」
絵里「………」
海未「……え、ウソですよね!?」
海未「…残念ですが、私は絵里のように人の心を掌握する術を心得ておりませんので」
絵里「ちょっとなによ。人をよく誑かして遊んでるみたいな言い方して」
海未「廊下で見かけたときなど、いつも違う人に呼び出されているので、そうではないかと思ったのですが…」
絵里「………」
絵里「…なんにせよ、たまには私なんかに構ってないで弓道部に顔出しなさいってコト。一人のファンとしてもここまでおさぼりさんだと心配だわ」
海未「ぇ…ファンだったのですか?」
絵里「えぇ、あなたが一年生の時から。ずーーーーーっと」
絵里「たまに暇なときとか、海未の様子を見に弓道場の外からこっそり見てたもの」
海未「それは流石に……ウソですよね?」
絵里「………」
海未「……え、ウソですよね!?」
6: 2016/08/29(月) 03:04:49.20 ID:5LkZqxv9.net
絵里「…そんなことは今はどうでもいいじゃない。とにかく偶には練習に出ること、わかった?」
海未「はぁ……」
絵里「肯定か否定かわからない返事を結構するわよね海未って……ええと、それならまず何をさせようかしら」
海未「こちらの書類の山は私でも処理できるのでは?」
絵里「…ヤダ、海未ったらなんで私が重要度別に書類分けしてるの知ってるの?」
海未「いえ、今まで手伝ってきたのでもしかしたらそうなのかな、と。絵里は几帳面といいますか綺麗好きの側面がありますので……」
絵里「残念でした。仕事が捗らないときに手持ち無沙汰でやってるだけよ」
絵里「海未は私のことを過大に評価しすぎだわ、何度も言ってるけれど私はもっとズボラなんだから」
海未「またそんな謙遜を……」ペラッ カキカキ
絵里「謙遜なんてしてないわ、無駄にプレッシャーかけるのやめなさい」カキカキ
海未「……ふふっ」
海未「はぁ……」
絵里「肯定か否定かわからない返事を結構するわよね海未って……ええと、それならまず何をさせようかしら」
海未「こちらの書類の山は私でも処理できるのでは?」
絵里「…ヤダ、海未ったらなんで私が重要度別に書類分けしてるの知ってるの?」
海未「いえ、今まで手伝ってきたのでもしかしたらそうなのかな、と。絵里は几帳面といいますか綺麗好きの側面がありますので……」
絵里「残念でした。仕事が捗らないときに手持ち無沙汰でやってるだけよ」
絵里「海未は私のことを過大に評価しすぎだわ、何度も言ってるけれど私はもっとズボラなんだから」
海未「またそんな謙遜を……」ペラッ カキカキ
絵里「謙遜なんてしてないわ、無駄にプレッシャーかけるのやめなさい」カキカキ
海未「……ふふっ」
7: 2016/08/29(月) 03:05:11.71 ID:5LkZqxv9.net
海未「絵里、ここは__」
絵里「あ、それは私がやっておくから………ううん、ここはこういうわけだから、承諾にサインして__」
絵里「海未、そこに○○っていう書類ないかしら」
海未「それでしたら、ここに」
絵里「ウソ、もう書いちゃったの?……あ、でも全然不備がないわ。さすがね海未」
海未「………」カキカキ
絵里「……」カキカキ
海未(…やはりこの人といると……とても落ち着きます)
海未(偶然絵里の仕事を手伝ってからというものの、頻繁に生徒会室に出入りするようになって……)
海未(普段、私は会話を続けるのが苦手で、すぐにだんまりになってしまうのですが、絵里とはそれさえも心地が良くて。)
海未(もちろんそれは絵里が単に会話をするのが上手だということなのですが、とても充実した気分になれます)
海未(……ですから、本当は私は絵里と話がしたくてここに来ているだけだと思うんです)
絵里「あ、それは私がやっておくから………ううん、ここはこういうわけだから、承諾にサインして__」
絵里「海未、そこに○○っていう書類ないかしら」
海未「それでしたら、ここに」
絵里「ウソ、もう書いちゃったの?……あ、でも全然不備がないわ。さすがね海未」
海未「………」カキカキ
絵里「……」カキカキ
海未(…やはりこの人といると……とても落ち着きます)
海未(偶然絵里の仕事を手伝ってからというものの、頻繁に生徒会室に出入りするようになって……)
海未(普段、私は会話を続けるのが苦手で、すぐにだんまりになってしまうのですが、絵里とはそれさえも心地が良くて。)
海未(もちろんそれは絵里が単に会話をするのが上手だということなのですが、とても充実した気分になれます)
海未(……ですから、本当は私は絵里と話がしたくてここに来ているだけだと思うんです)
8: 2016/08/29(月) 03:05:36.54 ID:5LkZqxv9.net
キーンコーン………
絵里「あら、時間を見てなかったわ……ここまでね」
海未「そう、みたいですね。早く戻らなければ……」
海未(もう少し一緒にいたかったですが)
海未「それではごきげんよう、絵里」ガチャ
絵里「……海未!」
海未「はい?」クルッ
絵里「手伝ってくれてありがとう。…また、放課後に会いましょう?」
海未「……はいっ」
絵里「あら、時間を見てなかったわ……ここまでね」
海未「そう、みたいですね。早く戻らなければ……」
海未(もう少し一緒にいたかったですが)
海未「それではごきげんよう、絵里」ガチャ
絵里「……海未!」
海未「はい?」クルッ
絵里「手伝ってくれてありがとう。…また、放課後に会いましょう?」
海未「……はいっ」
9: 2016/08/29(月) 03:06:02.27 ID:5LkZqxv9.net
ワンツースリーフォー……
海未(練習中は基本的に私と絵里が交代で指導しているので、隣り合わせにダンスの練習をするといったことはあまりありません)
海未(ですが私が指導しているときは、いつも絵里に視線を合わせてしまいます。たまに絵里が困った顔をするので、申し訳なく思っているのですが……)
海未(というのも、絵里の踊っている姿はとても綺麗で、どうしたら絵里のような踊りができるのか、彼女の筋肉の動かし方、息遣い、表情……その全てを焼き付けておきたいからです)
海未(あまりに絵里のような動きを意識しすぎて……)
絵里「ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(確か、絵里はここで……)タタンッ
海未(ってこれは絵里の振り付けではありませんか!)バッ
絵里「ん……ストップ!海未、今のところ遅れていたわ、ちゃんと隣も見て合わせて」
海未「申し訳ありません!気をつけます」
絵里「そこのパートだけやり直すわ、ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(こんな風に、絵里の真似事をたまにしてしまいます)
海未(練習中は基本的に私と絵里が交代で指導しているので、隣り合わせにダンスの練習をするといったことはあまりありません)
海未(ですが私が指導しているときは、いつも絵里に視線を合わせてしまいます。たまに絵里が困った顔をするので、申し訳なく思っているのですが……)
海未(というのも、絵里の踊っている姿はとても綺麗で、どうしたら絵里のような踊りができるのか、彼女の筋肉の動かし方、息遣い、表情……その全てを焼き付けておきたいからです)
海未(あまりに絵里のような動きを意識しすぎて……)
絵里「ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(確か、絵里はここで……)タタンッ
海未(ってこれは絵里の振り付けではありませんか!)バッ
絵里「ん……ストップ!海未、今のところ遅れていたわ、ちゃんと隣も見て合わせて」
海未「申し訳ありません!気をつけます」
絵里「そこのパートだけやり直すわ、ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(こんな風に、絵里の真似事をたまにしてしまいます)
10: 2016/08/29(月) 03:06:31.60 ID:5LkZqxv9.net
絵里「よしっ、いいわね。まだライブまで時間があるし、あまり無理せずに詰めていきましょう」
絵里「それじゃあ各自整理体操を終えたら掃除して解散…にしたいのだけれど、海未、ちょっと残ってくれる?」
海未「……はい、わかりました」
海未「………」
ガチャ
絵里「お疲れ様、海未」
海未「お疲れ様…です」
絵里「まだ着替えてなかったの?ちゃんと汗を拭きなさい」フキフキ
海未「んっ………」
絵里「私の振り付け、もしかしてできるの?」
海未「っ違うんです、あれは、その…絵里の動きを真似ればいいパフォーマンスができるのではないかと思って、つい……」
絵里「それじゃあ各自整理体操を終えたら掃除して解散…にしたいのだけれど、海未、ちょっと残ってくれる?」
海未「……はい、わかりました」
海未「………」
ガチャ
絵里「お疲れ様、海未」
海未「お疲れ様…です」
絵里「まだ着替えてなかったの?ちゃんと汗を拭きなさい」フキフキ
海未「んっ………」
絵里「私の振り付け、もしかしてできるの?」
海未「っ違うんです、あれは、その…絵里の動きを真似ればいいパフォーマンスができるのではないかと思って、つい……」
11: 2016/08/29(月) 03:06:58.49 ID:5LkZqxv9.net
絵里「最近ずっと私を見てると思ったらそういうことだったのね。……そこまで慕ってもらえるだなんて嬉しいわ」
海未「絵里はいつも素晴らしい踊りをしてくれます。ライブのときも、いかに振りを大きく見せられるかを考えて動いているかがよくわかります」
海未「…私も、絵里のような動きをしたいのです」
絵里「……良い心がけね、その向上心は素晴らしいと思うわ」
絵里「でも、私を真似したって私にはなれないわよ、大事なのは私のアドバイスを聞いて海未がどう振る舞うか、なんだから」
海未「はい……」
絵里「この話はこれでおしまい。それにしても、最近よく二人きりになるわね」
海未「……私が、会いに行っていますから」
絵里「そんな強引に押しかけてるみたいな言い方しないで。私だって助かってるし、それに海未と一緒にいると楽しいわ」
海未「………」
海未「絵里はいつも素晴らしい踊りをしてくれます。ライブのときも、いかに振りを大きく見せられるかを考えて動いているかがよくわかります」
海未「…私も、絵里のような動きをしたいのです」
絵里「……良い心がけね、その向上心は素晴らしいと思うわ」
絵里「でも、私を真似したって私にはなれないわよ、大事なのは私のアドバイスを聞いて海未がどう振る舞うか、なんだから」
海未「はい……」
絵里「この話はこれでおしまい。それにしても、最近よく二人きりになるわね」
海未「……私が、会いに行っていますから」
絵里「そんな強引に押しかけてるみたいな言い方しないで。私だって助かってるし、それに海未と一緒にいると楽しいわ」
海未「………」
12: 2016/08/29(月) 03:07:27.10 ID:5LkZqxv9.net
絵里「いつでも生徒会室に遊びにきていいし、あなたが必要なら個別で指導もしてあげる。なにも心配することないわ」
海未「…本当ですか?」
絵里「ええ、本当よ」
海未「ありがとうございます!」
絵里「どういたしまして。…そろそろ帰ったほうがいいわね、私は少しだけ生徒会室寄って帰るから、残念だけどここでお別れね、それじゃあ………」
海未「あのっ、手伝います」
絵里「だーめ。疲労が目に出ているわ、海未はまっすぐ帰って、お風呂に入って、ご飯を食べて、早めに寝ないと」
海未「ですがっ」
絵里「そうしてまた明日の朝、元気な顔を私に見せて?」
海未「……わかりました。ごきげんよう、絵里」
絵里「うん。ごきげんよう、海未」フリフリ
海未「…本当ですか?」
絵里「ええ、本当よ」
海未「ありがとうございます!」
絵里「どういたしまして。…そろそろ帰ったほうがいいわね、私は少しだけ生徒会室寄って帰るから、残念だけどここでお別れね、それじゃあ………」
海未「あのっ、手伝います」
絵里「だーめ。疲労が目に出ているわ、海未はまっすぐ帰って、お風呂に入って、ご飯を食べて、早めに寝ないと」
海未「ですがっ」
絵里「そうしてまた明日の朝、元気な顔を私に見せて?」
海未「……わかりました。ごきげんよう、絵里」
絵里「うん。ごきげんよう、海未」フリフリ
13: 2016/08/29(月) 03:12:22.54 ID:5LkZqxv9.net
海未(絵里は基本的に叱ることをしません。それは私にも、μ'sのみなさんにも、おそらくは他の人にも同じです)
海未(やさしく改善案を提案して、深追いせずにその話を終えるという事が多いです)
海未(……私としては、もっと叱ってくれた方いいのですが、絵里も忙しい人ですから、私にそんな時間を使わせるわけにもいかないでしょう)
ー 園田家 風呂
海未「んっ……はぁっ」チャプン
海未(確かに……全身の力が抜けていく感じがします。自分では疲労していることに気付かないものですね)
海未「えり……ぃ……」ボソッ
海未「あっ…ふふっ」
海未(最近絵里の名前を呼びすぎて、ついつい口走ってしまいました、おかしなものです)
海未(今日も絵里はいつも通り、しかし素晴らしく動いていました)
海未(ポニーテールを揺らして踊る姿は可愛くも美しくもあり、シュシュを外して髪が下ろされた際には見るもの全てを魅了するかのようです)
海未(……私には金髪は…似合わないですよね。というよりお母様がゆるしてくれないでしょうか)クスクス
海未(やさしく改善案を提案して、深追いせずにその話を終えるという事が多いです)
海未(……私としては、もっと叱ってくれた方いいのですが、絵里も忙しい人ですから、私にそんな時間を使わせるわけにもいかないでしょう)
ー 園田家 風呂
海未「んっ……はぁっ」チャプン
海未(確かに……全身の力が抜けていく感じがします。自分では疲労していることに気付かないものですね)
海未「えり……ぃ……」ボソッ
海未「あっ…ふふっ」
海未(最近絵里の名前を呼びすぎて、ついつい口走ってしまいました、おかしなものです)
海未(今日も絵里はいつも通り、しかし素晴らしく動いていました)
海未(ポニーテールを揺らして踊る姿は可愛くも美しくもあり、シュシュを外して髪が下ろされた際には見るもの全てを魅了するかのようです)
海未(……私には金髪は…似合わないですよね。というよりお母様がゆるしてくれないでしょうか)クスクス
15: 2016/08/29(月) 03:15:54.96 ID:5LkZqxv9.net
海未の寝室
海未「はぁっ……明日は5時半に起こしてください」
『5:30にアラームを設定します』
海未(あまりに疲れていたのか、普段は絶対に使わないスマートホンの音声機能を使ってアラームを設定します)
海未(明日も……絵里は元気でしょうか)
海未(朝早くに行くとそこには絵里がすでに練習着に着替えていて、おはようと声をかけ私が着替えるまで待ってくれるのです)
海未(みなさんが来るまで絵里がダンスで意識していることをたくさん教えてもらって……絵里にもっと近づいて…)
海未「……あ」
海未(もしかして私、ひもすがら絵里のことを考えてはいませんか?朝も昼も、夜も絵里、絵里、絵里と。これではまるで……)
海未(絵里に恋をしているみたいではありませんか__)
海未「はぁっ……明日は5時半に起こしてください」
『5:30にアラームを設定します』
海未(あまりに疲れていたのか、普段は絶対に使わないスマートホンの音声機能を使ってアラームを設定します)
海未(明日も……絵里は元気でしょうか)
海未(朝早くに行くとそこには絵里がすでに練習着に着替えていて、おはようと声をかけ私が着替えるまで待ってくれるのです)
海未(みなさんが来るまで絵里がダンスで意識していることをたくさん教えてもらって……絵里にもっと近づいて…)
海未「……あ」
海未(もしかして私、ひもすがら絵里のことを考えてはいませんか?朝も昼も、夜も絵里、絵里、絵里と。これではまるで……)
海未(絵里に恋をしているみたいではありませんか__)
16: 2016/08/29(月) 03:19:25.67 ID:5LkZqxv9.net
海未「ぷっ……くっふふ……」
海未(心の中でそう呟いて、思わず笑ってしまいました)
海未(私が絵里に恋をする。というところより恋愛経験もないのに『みたい』とは何事なのでしょう)
海未(もう遅いのであまり大きな笑い声も出せませんでしたが、お腹が痛くて仕方がありませんでした)
海未(__真面目に考えるのであれば、私にとって絵里は『大きな憧れ』だと思います)
海未(同じμ'sのメンバーでありながら、遠い人。いつか距離を縮めたいとは思っていますが……まだまだ未熟なようです)
海未(寝る前にこんなに物思いにふけっていては眠れなくなってしまいますね、もう寝ましょう)
海未(心の中でそう呟いて、思わず笑ってしまいました)
海未(私が絵里に恋をする。というところより恋愛経験もないのに『みたい』とは何事なのでしょう)
海未(もう遅いのであまり大きな笑い声も出せませんでしたが、お腹が痛くて仕方がありませんでした)
海未(__真面目に考えるのであれば、私にとって絵里は『大きな憧れ』だと思います)
海未(同じμ'sのメンバーでありながら、遠い人。いつか距離を縮めたいとは思っていますが……まだまだ未熟なようです)
海未(寝る前にこんなに物思いにふけっていては眠れなくなってしまいますね、もう寝ましょう)
17: 2016/08/29(月) 03:22:58.25 ID:5LkZqxv9.net
数日後 放課後
コンコン
「どうぞ~」
海未「ごきげんよう、絵里」ガチャ
絵里「こんにちは、海未」
海未「暑い日が続きますね、体調管理は万全ですか?」
絵里「えぇ、正直なところ、放課後にこんなクーラーがよく効く部屋を独占できるのはとても嬉しく思っているわ」
海未「…色んな人の恨みを買いそうな発言ですね」
絵里「生徒会長ですもの」
絵里「というか、あなたこそ人の恨みを買いそうね。久しぶりに練習が休みなんだから、私のところじゃなくて弓道場に行くべきなのに」
海未「……今日は、一度も絵里に会っていなかったので」
絵里「っ…………」
コンコン
「どうぞ~」
海未「ごきげんよう、絵里」ガチャ
絵里「こんにちは、海未」
海未「暑い日が続きますね、体調管理は万全ですか?」
絵里「えぇ、正直なところ、放課後にこんなクーラーがよく効く部屋を独占できるのはとても嬉しく思っているわ」
海未「…色んな人の恨みを買いそうな発言ですね」
絵里「生徒会長ですもの」
絵里「というか、あなたこそ人の恨みを買いそうね。久しぶりに練習が休みなんだから、私のところじゃなくて弓道場に行くべきなのに」
海未「……今日は、一度も絵里に会っていなかったので」
絵里「っ…………」
18: 2016/08/29(月) 03:26:03.68 ID:5LkZqxv9.net
海未「絵里?」
絵里「う、ううん。なんでもない。いつの間にか退部になってても仕方ないわよ?」
海未「それは……寂しいですね。部長に泣きつかなければ」
絵里「さて、私もずっとこの快適な部屋でだらだら過ごしていたいのだけれど、今日はこの部屋のいらないものを撤去するっていう使命があるのよね」
海未「いらないもの…ですか」
絵里「そう。あそこの誰も使ってないのに無駄に大きい椅子とか、あの収納ボックスの中身含めた全てとか諸々」
海未「どこまで運ぶのですか?」
絵里「1階の職員室まで。これ今日中にしないと私も先生たちの不満を買いそうだわ」
絵里「う、ううん。なんでもない。いつの間にか退部になってても仕方ないわよ?」
海未「それは……寂しいですね。部長に泣きつかなければ」
絵里「さて、私もずっとこの快適な部屋でだらだら過ごしていたいのだけれど、今日はこの部屋のいらないものを撤去するっていう使命があるのよね」
海未「いらないもの…ですか」
絵里「そう。あそこの誰も使ってないのに無駄に大きい椅子とか、あの収納ボックスの中身含めた全てとか諸々」
海未「どこまで運ぶのですか?」
絵里「1階の職員室まで。これ今日中にしないと私も先生たちの不満を買いそうだわ」
19: 2016/08/29(月) 03:29:28.07 ID:5LkZqxv9.net
海未「手伝いましょう」
絵里「…実はそう言ってくれるの、少しだけ期待してたわ。ありがとう、とりあえずそこの軽そうなものを………」
海未「バラバラしたものは途中で落とすと面倒なのでっ、よいしょっ…この椅子でいいですよ」ググッ
絵里「あっ……もう。かさばるし視界も悪くなるから危ないのに」
海未「行きましょう?絵里」
絵里「はあ……ありがと」
絵里「…実はそう言ってくれるの、少しだけ期待してたわ。ありがとう、とりあえずそこの軽そうなものを………」
海未「バラバラしたものは途中で落とすと面倒なのでっ、よいしょっ…この椅子でいいですよ」ググッ
絵里「あっ……もう。かさばるし視界も悪くなるから危ないのに」
海未「行きましょう?絵里」
絵里「はあ……ありがと」
20: 2016/08/29(月) 03:33:18.85 ID:5LkZqxv9.net
テクテク
海未「ほとんど生徒は居ないのですね……こんなかさばるものを持ち運んでいるのでいると迷惑に思われてしまうので好都合ではあるのですが」
絵里「この時間は部活動に行ってるか、それ以外の生徒はとっくに帰ってるから。一番校舎で生徒を見ない時間ね」
絵里「……ね、この後暇?」
海未「えぇ、何も予定はありませんよ。……弓道部員のみなさまに聞かれると怒られそうですが」
絵里「その、よかったら、一緒に買い物に付き合ってくれない?」
海未「なにか買いたいものがあるのですか?」
絵里「いえ、特には…ないのだけれど」
海未「私を連れて行ってもなんの参考にもなりませんよ、オシャレの感覚とかは自慢ではないですが全くありませんので」
絵里「ううん、本当に居てくれるだけでいいの。私に振り回されて退屈させるかもしれないけれど……」
海未「ほとんど生徒は居ないのですね……こんなかさばるものを持ち運んでいるのでいると迷惑に思われてしまうので好都合ではあるのですが」
絵里「この時間は部活動に行ってるか、それ以外の生徒はとっくに帰ってるから。一番校舎で生徒を見ない時間ね」
絵里「……ね、この後暇?」
海未「えぇ、何も予定はありませんよ。……弓道部員のみなさまに聞かれると怒られそうですが」
絵里「その、よかったら、一緒に買い物に付き合ってくれない?」
海未「なにか買いたいものがあるのですか?」
絵里「いえ、特には…ないのだけれど」
海未「私を連れて行ってもなんの参考にもなりませんよ、オシャレの感覚とかは自慢ではないですが全くありませんので」
絵里「ううん、本当に居てくれるだけでいいの。私に振り回されて退屈させるかもしれないけれど……」
21: 2016/08/29(月) 03:36:30.65 ID:5LkZqxv9.net
海未「構いませんよ」
絵里「本当!?」
海未「えぇ、私もいつもより長く絵里と過ごす時間が増えて嬉しいですから」
絵里「っ………」
絵里「あの、ね。もう一つだけ」
海未「?」
絵里「ここ最近、海未と過ごす時間がとても増えたと思うの」
絵里「海未が私を慕ってくれて嬉しいし、私もあなたと居て幸せに思うわ。……海未は、私といると幸せ?」
海未「………」
絵里「っ…ごめん、変なこと聞いたわ。こんなこと言われても困るわよね、わすれt………」
海未「幸せですよ」
絵里「えっ………」
絵里「本当!?」
海未「えぇ、私もいつもより長く絵里と過ごす時間が増えて嬉しいですから」
絵里「っ………」
絵里「あの、ね。もう一つだけ」
海未「?」
絵里「ここ最近、海未と過ごす時間がとても増えたと思うの」
絵里「海未が私を慕ってくれて嬉しいし、私もあなたと居て幸せに思うわ。……海未は、私といると幸せ?」
海未「………」
絵里「っ…ごめん、変なこと聞いたわ。こんなこと言われても困るわよね、わすれt………」
海未「幸せですよ」
絵里「えっ………」
22: 2016/08/29(月) 03:41:39.58 ID:5LkZqxv9.net
海未「絵里は私の憧れです。あなたにどんどん近づいて色んなことを知ることがとても楽しいのです」
絵里「ふ……ふふっ、そっか…よかったわ」
絵里「海未、私ね、前からあなたのことが__」
海未「ひゃっ……」グラッ
絵里「えっ………?」
海未(__完全に気を抜いていました、絵里とお話しするのに夢中で、足元を見ていませんでした)
海未(階段の踏み外し。体勢は前のめりになってすでに持ち直せません)
海未(この大きな椅子を手放してしまえば大きな音がなるのでしょうね……いくら処分するものとはいえ損傷もするかもしれません)
海未(このまま落ちれば、首を打ってしまいますか。受け身を取らなければ……あ、だめです、間に合わない…)
海未(片手だけでも__!)グッ
グキッ
海未「ぐっ!?」ズキッ
ガッシャアアアアアン
絵里「ふ……ふふっ、そっか…よかったわ」
絵里「海未、私ね、前からあなたのことが__」
海未「ひゃっ……」グラッ
絵里「えっ………?」
海未(__完全に気を抜いていました、絵里とお話しするのに夢中で、足元を見ていませんでした)
海未(階段の踏み外し。体勢は前のめりになってすでに持ち直せません)
海未(この大きな椅子を手放してしまえば大きな音がなるのでしょうね……いくら処分するものとはいえ損傷もするかもしれません)
海未(このまま落ちれば、首を打ってしまいますか。受け身を取らなければ……あ、だめです、間に合わない…)
海未(片手だけでも__!)グッ
グキッ
海未「ぐっ!?」ズキッ
ガッシャアアアアアン
23: 2016/08/29(月) 03:51:06.36 ID:5LkZqxv9.net
絵里「海未っ!!!!」
海未「ふーーっ……」
絵里「海未!大丈夫なの!?」
海未「絵里……すみません、私の不注意で椅子を階段から落としてしまいました」
絵里「椅子なんてどうでもいいわよ!あなた無事なの!?」
海未「ええ、特に目立った外傷はないようですね…服も汚れる程度で済んでいますし」
絵里「どこか打ってない!?痛むところは!?」
海未「……落ち着いてください、絵里。大丈夫ですから」
絵里「っ……ごめんなさい、騒がしくして」
海未「いえ、こういった突然のことが起こると動揺しすぎて逆に冷静になるらしいですから、もしかしたら騒ぐことなのかもしれませんが……」
海未「ふーーっ……」
絵里「海未!大丈夫なの!?」
海未「絵里……すみません、私の不注意で椅子を階段から落としてしまいました」
絵里「椅子なんてどうでもいいわよ!あなた無事なの!?」
海未「ええ、特に目立った外傷はないようですね…服も汚れる程度で済んでいますし」
絵里「どこか打ってない!?痛むところは!?」
海未「……落ち着いてください、絵里。大丈夫ですから」
絵里「っ……ごめんなさい、騒がしくして」
海未「いえ、こういった突然のことが起こると動揺しすぎて逆に冷静になるらしいですから、もしかしたら騒ぐことなのかもしれませんが……」
24: 2016/08/29(月) 03:55:04.02 ID:5LkZqxv9.net
海未「とりあえず、これらを職員室に運びましょう?いつまでも廊下に散らかしていると迷惑ですから」
絵里「う、うん……」
海未「よい、しょっ………」
ズキッ
海未「っう……!」
絵里「っ大丈夫!?やっぱりどこか怪我してるんじゃ……!」
海未「えぇ、手首を捻ったのかも知れませんね。保健室が開いているかどうかわかりませんが、とにかくまずは職員室へ」
絵里「海未………」
____
海未「ふぅ…肩の荷が下りて解放された気分です。保健室に向かいましょうか」
絵里「海未」ギュッ
海未「え、絵里…?」
絵里「手を繋いでいきましょう」
海未「え、あ、あの……それは少し恥ずかしいのですが……」
絵里「お願い」
海未「……はい」
絵里「う、うん……」
海未「よい、しょっ………」
ズキッ
海未「っう……!」
絵里「っ大丈夫!?やっぱりどこか怪我してるんじゃ……!」
海未「えぇ、手首を捻ったのかも知れませんね。保健室が開いているかどうかわかりませんが、とにかくまずは職員室へ」
絵里「海未………」
____
海未「ふぅ…肩の荷が下りて解放された気分です。保健室に向かいましょうか」
絵里「海未」ギュッ
海未「え、絵里…?」
絵里「手を繋いでいきましょう」
海未「え、あ、あの……それは少し恥ずかしいのですが……」
絵里「お願い」
海未「……はい」
25: 2016/08/29(月) 03:59:06.52 ID:5LkZqxv9.net
ー 保健室
海未「ぁ………っ……」
海未「待っ…痛い、痛いです」
海未「え?折れてるかも?」
絵里「っ……!」
海未「はぁ……そうですか。ありがとうございます、そのまま病院へ行けばいいのですね」
海未「はい。はい、母にはこちらから連絡します。何から何までありがとうございました」
海未「失礼しました」ガラガラ
絵里「………」
海未「ぁ………っ……」
海未「待っ…痛い、痛いです」
海未「え?折れてるかも?」
絵里「っ……!」
海未「はぁ……そうですか。ありがとうございます、そのまま病院へ行けばいいのですね」
海未「はい。はい、母にはこちらから連絡します。何から何までありがとうございました」
海未「失礼しました」ガラガラ
絵里「………」
26: 2016/08/29(月) 04:02:45.21 ID:5LkZqxv9.net
海未「どうにも片手で体重を支えたことで負荷がかかったようで、折れちゃったらしいです」
絵里「………」ポロッ
海未「まだ病院も開いている時間なので、一番近い西木野さんのところの病院へ行こうかと思っていますが……絵里?」
絵里「ひぐっ……うぇぇっ…」ポロポロ
海未「え、絵里?どこか痛むところが……」
絵里「ごめんなさいぃぃ……」ポロポロ
海未「えっ!?何を謝ることがあるのですか、とにかく泣き止んでくださいっ」フキフキ
絵里「んぷ……あっ……ぅぅっ…」
絵里「ひっく……すん…ごめんなさい、海未…」
海未「ですから何も謝罪を受けることなんて…」
絵里「………」ポロッ
海未「まだ病院も開いている時間なので、一番近い西木野さんのところの病院へ行こうかと思っていますが……絵里?」
絵里「ひぐっ……うぇぇっ…」ポロポロ
海未「え、絵里?どこか痛むところが……」
絵里「ごめんなさいぃぃ……」ポロポロ
海未「えっ!?何を謝ることがあるのですか、とにかく泣き止んでくださいっ」フキフキ
絵里「んぷ……あっ……ぅぅっ…」
絵里「ひっく……すん…ごめんなさい、海未…」
海未「ですから何も謝罪を受けることなんて…」
27: 2016/08/29(月) 04:05:57.87 ID:5LkZqxv9.net
絵里「いいえ、謝っても足りないくらいだもの。私が運んでなんて言いださなかったら、こんなことには……」
海未「私が勝手にしたことなのですから、気にする必要ないですよ」
絵里「でも………」
海未「気を付けていればあんなことはなかったのですから。私が不注意なのが悪いのです」
絵里「……ねえ海未、もしも海未に万一のことがあったら、責任とるから」
海未「大げさですよ………」
絵里「私は本気よ」
海未「……それでは、とりあえず病院までご一緒していただけますか?」
絵里「そのつもりだったわよ」
海未「頑固なんですから…」ボソッ
海未「私が勝手にしたことなのですから、気にする必要ないですよ」
絵里「でも………」
海未「気を付けていればあんなことはなかったのですから。私が不注意なのが悪いのです」
絵里「……ねえ海未、もしも海未に万一のことがあったら、責任とるから」
海未「大げさですよ………」
絵里「私は本気よ」
海未「……それでは、とりあえず病院までご一緒していただけますか?」
絵里「そのつもりだったわよ」
海未「頑固なんですから…」ボソッ
37: 2016/08/29(月) 14:50:54.36 ID:5LkZqxv9.net
「お大事に」
海未「ありがとうございました」
絵里「海未っ」
海未「すみません、お待たせしてしまいましたね。真姫のお父様が気を遣ってくれたのかなるべく早く診察してくれるように根回ししていただいたのかはわかりませんが…」
絵里「その腕……」
海未「ギプスです、初めて着けましたが中々に不自由で面白いですよ」
海未「利き手ですので、しばらくはもう片方の慣れない方で過ごさなければならないというのが少し心配ですが…」
絵里「……いつ、治るの?」
海未「とても綺麗に折れたらしいので、3週間から一ヶ月もあればギプスは取れるそうです。リハビリはその後考えるといった感じでしょうか」
絵里「ぅ……」ポロ
海未「ありがとうございました」
絵里「海未っ」
海未「すみません、お待たせしてしまいましたね。真姫のお父様が気を遣ってくれたのかなるべく早く診察してくれるように根回ししていただいたのかはわかりませんが…」
絵里「その腕……」
海未「ギプスです、初めて着けましたが中々に不自由で面白いですよ」
海未「利き手ですので、しばらくはもう片方の慣れない方で過ごさなければならないというのが少し心配ですが…」
絵里「……いつ、治るの?」
海未「とても綺麗に折れたらしいので、3週間から一ヶ月もあればギプスは取れるそうです。リハビリはその後考えるといった感じでしょうか」
絵里「ぅ……」ポロ
38: 2016/08/29(月) 14:55:16.81 ID:5LkZqxv9.net
海未「え、絵里……泣かないでくださいよ。ほんとに大丈夫なんですから」
絵里「ごめんなさい、本当にごめんなさい…!一ヶ月もあなたに不自由させることになって……」
海未「ライブもテストも無い時期でしたから、本当に助かったといったところです。大した問題では無いですよ」
絵里「それでも練習できないことは多くなるし、辛い思いをさせてしまうわ。……ねえ海未、よく聞いて」
ギュッ
海未「ひゃっ……」
絵里「あなたを絶対に不自由にはさせないから。私が海未の片腕になってあげる」
海未「ですから大げさですよ」
絵里「あなたの側に居させて欲しいの」
海未「………わかりました。それでは家まで送っていただけますか?」
絵里「ありがとう、海未」
絵里「ごめんなさい、本当にごめんなさい…!一ヶ月もあなたに不自由させることになって……」
海未「ライブもテストも無い時期でしたから、本当に助かったといったところです。大した問題では無いですよ」
絵里「それでも練習できないことは多くなるし、辛い思いをさせてしまうわ。……ねえ海未、よく聞いて」
ギュッ
海未「ひゃっ……」
絵里「あなたを絶対に不自由にはさせないから。私が海未の片腕になってあげる」
海未「ですから大げさですよ」
絵里「あなたの側に居させて欲しいの」
海未「………わかりました。それでは家まで送っていただけますか?」
絵里「ありがとう、海未」
39: 2016/08/29(月) 14:58:33.90 ID:5LkZqxv9.net
テクテク
海未(こんな絵里を見るのは初めてかもしれません)
海未(泣いているのを見たのも、取り乱しているのも…)
海未(責任を感じている…のでしょうね。本当に、そんな必要はないのに)
海未「………」チラッ
絵里「……」ジーッ
海未「っ!?///」バッ
絵里「どうしたの?」
海未「い、いえっ!そんなに見つめられているとは思わなかったものですから」
海未(こんな絵里を見るのは初めてかもしれません)
海未(泣いているのを見たのも、取り乱しているのも…)
海未(責任を感じている…のでしょうね。本当に、そんな必要はないのに)
海未「………」チラッ
絵里「……」ジーッ
海未「っ!?///」バッ
絵里「どうしたの?」
海未「い、いえっ!そんなに見つめられているとは思わなかったものですから」
40: 2016/08/29(月) 15:01:20.02 ID:5LkZqxv9.net
絵里「……私、あの時海未が氏ぬんじゃないかって思ってた」
絵里「打ち所が悪くて、大変なことになるんじゃないかって。想像しただけで背筋が凍るの」
海未「…大丈夫ですよ。私はそう簡単に氏にませんから。仮に手をついていなくても、大事にはならなかったでしょうし」
海未「何度も言いますが絵里が気負う必要なんてないのですから、どうか気楽になさってください」
絵里「うん…そうよね。このままくよくよしたままじゃ海未のお世話なんてできないもの。約束したからには絶対あなたを幸せにするから」
海未「それもあまり……ほどほどにお願いします」
海未「っと…もう着いてしまいましたか。お話ししながらだと早いものですね」
絵里「え、ここなの?」
海未「はい。そういえば私の家は教えていませんでしたね」
絵里「打ち所が悪くて、大変なことになるんじゃないかって。想像しただけで背筋が凍るの」
海未「…大丈夫ですよ。私はそう簡単に氏にませんから。仮に手をついていなくても、大事にはならなかったでしょうし」
海未「何度も言いますが絵里が気負う必要なんてないのですから、どうか気楽になさってください」
絵里「うん…そうよね。このままくよくよしたままじゃ海未のお世話なんてできないもの。約束したからには絶対あなたを幸せにするから」
海未「それもあまり……ほどほどにお願いします」
海未「っと…もう着いてしまいましたか。お話ししながらだと早いものですね」
絵里「え、ここなの?」
海未「はい。そういえば私の家は教えていませんでしたね」
42: 2016/08/29(月) 15:05:00.83 ID:5LkZqxv9.net
絵里「すごく立派な家ね…どこが玄関かもわからないわ……」
海未「玄関はここですよ、冗談はやめてください。……上がりますか?」
絵里「えぇ。謝罪もだけど、状況説明する義務もあるから、おじさまかおばさまに会わせてくれると嬉しいわ」
海未「わかりました、この時間だと母だけでしょうから、どうぞ」
絵里「おじゃまします……」
海未「お母様、ただいま帰りました」
トタトタ
母「海未さん、お手の具合は大丈夫なのですか?」
海未「えぇ。綺麗に折れたらしいので長くても一ヶ月これをつけることになりそうです」
母「そうですか。それではしばらく稽古は休みにしましょう、海未さんも最近………と、そちらの綺麗な方は…」
絵里「初めまして、海未、さんの…先輩の絢瀬絵里と申します」
海未「玄関はここですよ、冗談はやめてください。……上がりますか?」
絵里「えぇ。謝罪もだけど、状況説明する義務もあるから、おじさまかおばさまに会わせてくれると嬉しいわ」
海未「わかりました、この時間だと母だけでしょうから、どうぞ」
絵里「おじゃまします……」
海未「お母様、ただいま帰りました」
トタトタ
母「海未さん、お手の具合は大丈夫なのですか?」
海未「えぇ。綺麗に折れたらしいので長くても一ヶ月これをつけることになりそうです」
母「そうですか。それではしばらく稽古は休みにしましょう、海未さんも最近………と、そちらの綺麗な方は…」
絵里「初めまして、海未、さんの…先輩の絢瀬絵里と申します」
43: 2016/08/29(月) 15:08:06.32 ID:5LkZqxv9.net
母「あっ、μ'sの…いつも娘がお世話になっております」
絵里「いえ、海未さんには私の方こそよく助けてもらっていてとても感謝しています」
母「不肖の娘ですが、これからも仲良くしてくださいね。玄関で立ち話もなんですから、どうぞ上がってください」
絵里「あのっ、今日は海未さんの手のこととそれの謝罪についてお伺いしたので……」
母「そうなのですか?なんにせよ上がってください、お茶をお出ししますから」スタスタ
絵里「………」
海未「結構、マイペースな方ですので…どうか遠慮せずに上がってください」
絵里「いえ、海未さんには私の方こそよく助けてもらっていてとても感謝しています」
母「不肖の娘ですが、これからも仲良くしてくださいね。玄関で立ち話もなんですから、どうぞ上がってください」
絵里「あのっ、今日は海未さんの手のこととそれの謝罪についてお伺いしたので……」
母「そうなのですか?なんにせよ上がってください、お茶をお出ししますから」スタスタ
絵里「………」
海未「結構、マイペースな方ですので…どうか遠慮せずに上がってください」
44: 2016/08/29(月) 15:13:15.80 ID:5LkZqxv9.net
____
母「そういうことでしたか。なるほど、わかりました」
絵里「ですから、海未さんの怪我は私の責任で、大切な娘さんを傷つけてしまったことを大変申し訳なく………!」
母「それは海未さんが悪いですね」
絵里「なっ……」
母「海未さんは毎日鍛えています。それは護身のためであり、なにがあっても対処できるようにするためです」
母「片手を骨折してしまうような受身を取ってしまったということは、まだまだ鍛錬が足りないということです。ですよね、海未さん?」
海未「はいっ」
母「ですから、絵里さんが責任を感じることなんてなにもないのですよ」
絵里「………」
母「ただ、この手では娘も生活で苦労することがあるでしょうから、もし余裕があれば助けてあげてくださいね」
絵里「!もちろんです!海未を絶対に不自由にはさせません!」
母「ふふっ、これでこの話はまとまったでしょうか。お茶をいれなおしてきますね」
母「そういうことでしたか。なるほど、わかりました」
絵里「ですから、海未さんの怪我は私の責任で、大切な娘さんを傷つけてしまったことを大変申し訳なく………!」
母「それは海未さんが悪いですね」
絵里「なっ……」
母「海未さんは毎日鍛えています。それは護身のためであり、なにがあっても対処できるようにするためです」
母「片手を骨折してしまうような受身を取ってしまったということは、まだまだ鍛錬が足りないということです。ですよね、海未さん?」
海未「はいっ」
母「ですから、絵里さんが責任を感じることなんてなにもないのですよ」
絵里「………」
母「ただ、この手では娘も生活で苦労することがあるでしょうから、もし余裕があれば助けてあげてくださいね」
絵里「!もちろんです!海未を絶対に不自由にはさせません!」
母「ふふっ、これでこの話はまとまったでしょうか。お茶をいれなおしてきますね」
45: 2016/08/29(月) 15:17:09.07 ID:5LkZqxv9.net
絵里「…ねえ、海未」ボソボソ
海未「なんですか?」
絵里「あなたのお母さんと海未、結構似てるわ」ボソボソ
海未「私はあれほど押しは強くないと思っているのですが……」
絵里「あなたもさっきまであんな感じだったわよ」ボソボソ
海未「えぇっ…?」
母「あら、二人で内緒話だなんて仲のよろしいことですね」コト
絵里「あ…ありがとうございます」
母「お二人は随分と仲がよろしいように見えますね。海未さんは穂乃果ちゃんとことりちゃんしか普段家に呼ばないので、知らないことばかりです」
海未「なんですか?」
絵里「あなたのお母さんと海未、結構似てるわ」ボソボソ
海未「私はあれほど押しは強くないと思っているのですが……」
絵里「あなたもさっきまであんな感じだったわよ」ボソボソ
海未「えぇっ…?」
母「あら、二人で内緒話だなんて仲のよろしいことですね」コト
絵里「あ…ありがとうございます」
母「お二人は随分と仲がよろしいように見えますね。海未さんは穂乃果ちゃんとことりちゃんしか普段家に呼ばないので、知らないことばかりです」
46: 2016/08/29(月) 15:20:37.04 ID:5LkZqxv9.net
海未「絵里は私の尊敬する人なんです。スクールアイドルという慣れないことをするにあたって、絵里の振る舞い方がとても参考になって…いつも助かっています」
絵里「海未………///」
母「…もしや、二人は交際をしているのでは?」
絵里「ぶっ!?」
海未「な、なにを言うのですか!///」
母「いえ……あなた方の作ったぴーぶいを思い出すと、海未さんと絵里さんが一緒に映っていることが多いことに気づいて…今も二人とも安心しきっているようですからそうなのかなと……」
海未「わ、わたしと絵里はそんな関係ではっ…!」
絵里「っ」ズキッ
絵里「海未………///」
母「…もしや、二人は交際をしているのでは?」
絵里「ぶっ!?」
海未「な、なにを言うのですか!///」
母「いえ……あなた方の作ったぴーぶいを思い出すと、海未さんと絵里さんが一緒に映っていることが多いことに気づいて…今も二人とも安心しきっているようですからそうなのかなと……」
海未「わ、わたしと絵里はそんな関係ではっ…!」
絵里「っ」ズキッ
47: 2016/08/29(月) 15:25:53.55 ID:5LkZqxv9.net
母「…そうですか。交際していないのならそれで構いませんが、仮に交際するとしても母としては歓迎いたしますよ」クスクス
母「さて、そろそろ夕食の買い出しに行かなければなりませんね。絵里さん、食べて帰りますか?」
絵里「いえ、妹が家で待っているでしょうから」
母「まあ、それはいけませんね。車で送っていきましょう」
絵里「ありがとうございます」
母「そういうわけで海未さん、1時間ほど家を空けますので留守番をお願いしますね」
海未「はい。…ごきげんよう、絵里」
絵里「うん、また明日ね。海未」
母「さて、そろそろ夕食の買い出しに行かなければなりませんね。絵里さん、食べて帰りますか?」
絵里「いえ、妹が家で待っているでしょうから」
母「まあ、それはいけませんね。車で送っていきましょう」
絵里「ありがとうございます」
母「そういうわけで海未さん、1時間ほど家を空けますので留守番をお願いしますね」
海未「はい。…ごきげんよう、絵里」
絵里「うん、また明日ね。海未」
48: 2016/08/29(月) 15:29:32.93 ID:5LkZqxv9.net
__
母「……絵里さん」
絵里「はい」
母「娘……海未さんを、どうかよろしくお願いしますね」
絵里「はい。海未に不自由は絶対にさせません」
母「手だけのことではなくて、色んなことについてです」
母「海未さんはあなたと一緒にいて、とても楽しそうに見えました。……多分、頼ったり甘えたいのだと思います」
母「母なんかより同世代の友人の方がよくあの子を理解してあげられるのだと思いますが…どうか、よろしくお願いします」
絵里「……はいっ、任せてください」
母「……絵里さん」
絵里「はい」
母「娘……海未さんを、どうかよろしくお願いしますね」
絵里「はい。海未に不自由は絶対にさせません」
母「手だけのことではなくて、色んなことについてです」
母「海未さんはあなたと一緒にいて、とても楽しそうに見えました。……多分、頼ったり甘えたいのだと思います」
母「母なんかより同世代の友人の方がよくあの子を理解してあげられるのだと思いますが…どうか、よろしくお願いします」
絵里「……はいっ、任せてください」
49: 2016/08/29(月) 15:35:34.37 ID:5LkZqxv9.net
ー 翌日
海未「ごきげんよう、ことり」
ことり「おはよう、海未ちゃん……うわぁ、その手すごいね…」
海未「少し不便ですが、大丈夫ですよ。ただ昨日も連絡したようにダンス練習ができなくなるかもしれませんが…」
ことり「ううん、安静にして1日でも早く治さないと。ライブも待ってくれるわけじゃないんだから」
海未「そうですね。……穂乃果はまだですか?」
ことり「そろそろ来ると思うんだけど……」
「二人とも、おはよう!」
海未「ごきげんよう、ほの……んっ!?」クルッ
ことり「ほ、ほのかちゃんんん!?」
海未「ごきげんよう、ことり」
ことり「おはよう、海未ちゃん……うわぁ、その手すごいね…」
海未「少し不便ですが、大丈夫ですよ。ただ昨日も連絡したようにダンス練習ができなくなるかもしれませんが…」
ことり「ううん、安静にして1日でも早く治さないと。ライブも待ってくれるわけじゃないんだから」
海未「そうですね。……穂乃果はまだですか?」
ことり「そろそろ来ると思うんだけど……」
「二人とも、おはよう!」
海未「ごきげんよう、ほの……んっ!?」クルッ
ことり「ほ、ほのかちゃんんん!?」
51: 2016/08/29(月) 15:42:51.09 ID:5LkZqxv9.net
絵里「穂乃果じゃないわよ、絵里よ」
海未「ど、どうしてここに…!」
絵里「昨日言ったでしょ、絶対に不自由させないって。だから……」ギュッ
海未「っ!?///」
ことり「キャ~♥ 」
絵里「私が海未の片腕になるわ」
海未「ちょっ……!」
絵里「なにかして欲しいことがあったらなんでも言ってね。すぐにしてあげるから」
海未「近いですよっ!抱きつく必要はないでしょうっ!?」
絵里「何かに当たって快復が遅くなると困るでしょう?」
海未「ど、どうしてここに…!」
絵里「昨日言ったでしょ、絶対に不自由させないって。だから……」ギュッ
海未「っ!?///」
ことり「キャ~♥ 」
絵里「私が海未の片腕になるわ」
海未「ちょっ……!」
絵里「なにかして欲しいことがあったらなんでも言ってね。すぐにしてあげるから」
海未「近いですよっ!抱きつく必要はないでしょうっ!?」
絵里「何かに当たって快復が遅くなると困るでしょう?」
52: 2016/08/29(月) 15:47:20.39 ID:5LkZqxv9.net
海未「ギプスがあるので大丈夫ですよ、何かあったら頼みますので、離してください」
絵里「……わかったわ。なにかあったら言ってね」スッ
海未「ふぅ………」
ことり「…なんだか絵里ちゃんと海未ちゃん、いつの間にかとても仲良しさんになってるね」
絵里「そうかしら。でも確かに少し前よりも話すことはとても多くなった気がするわ」
ことり「さっきの腕に抱きついたのも、なんだか恋人みたいでドキドキしちゃった」
絵里「こ、恋人!?それはどうなのかしらね……」チラッ
海未「………」キョロキョロ
絵里「それは…ちょっと違うと思うわ」
ことり「…??」
海未「穂乃果は遅刻ですかね、まったく、あれほど夜更かしをしてはいけないと……」ブツブツ
絵里「……わかったわ。なにかあったら言ってね」スッ
海未「ふぅ………」
ことり「…なんだか絵里ちゃんと海未ちゃん、いつの間にかとても仲良しさんになってるね」
絵里「そうかしら。でも確かに少し前よりも話すことはとても多くなった気がするわ」
ことり「さっきの腕に抱きついたのも、なんだか恋人みたいでドキドキしちゃった」
絵里「こ、恋人!?それはどうなのかしらね……」チラッ
海未「………」キョロキョロ
絵里「それは…ちょっと違うと思うわ」
ことり「…??」
海未「穂乃果は遅刻ですかね、まったく、あれほど夜更かしをしてはいけないと……」ブツブツ
55: 2016/08/29(月) 15:50:14.68 ID:5LkZqxv9.net
__
海未(それから時間ギリギリで穂乃果と合流し、走らされる羽目となりました)
海未(絵里と教室で別れる際は、すごく心配そうな顔をされましたが……そこまで私はか弱く見えているのでしょうか)
海未(板書は利き手ではない手で書かなければいけないので苦労はしますが、穂乃果が見せてくれると奮起してくれています)
海未(正直なところとても心配ですが……やるときはやってくれると信じていますので)
海未(そういうわけで4限を終え、早お昼の時間となったのですが……)
絵里「はい海未、口開けて?熱いかもだから気をつけてね」
海未「お弁当ですから、熱いということはないのですが…」
海未(それから時間ギリギリで穂乃果と合流し、走らされる羽目となりました)
海未(絵里と教室で別れる際は、すごく心配そうな顔をされましたが……そこまで私はか弱く見えているのでしょうか)
海未(板書は利き手ではない手で書かなければいけないので苦労はしますが、穂乃果が見せてくれると奮起してくれています)
海未(正直なところとても心配ですが……やるときはやってくれると信じていますので)
海未(そういうわけで4限を終え、早お昼の時間となったのですが……)
絵里「はい海未、口開けて?熱いかもだから気をつけてね」
海未「お弁当ですから、熱いということはないのですが…」
56: 2016/08/29(月) 15:53:32.63 ID:5LkZqxv9.net
海未「というか絵里、なぜここに……」
絵里「そっちの手じゃ箸が使えないだろうと思って」
海未「わざわざ母がフォークを入れてくださっていたので大丈夫です」
絵里「海未みたいな大和撫子は箸を使わないとダメよ」
海未「どんな理屈ですか……」
絵里「ほら、おしゃべりもいいけどちゃんと食べないと。時間なくなっちゃうから…あ~ん♥ 」
海未「ぅ、うぅっ……//」チラッ
ザワ…ザワザワ……
海未「み、みんなに見られてますよっ///」ボソボソ
絵里「そっちの手じゃ箸が使えないだろうと思って」
海未「わざわざ母がフォークを入れてくださっていたので大丈夫です」
絵里「海未みたいな大和撫子は箸を使わないとダメよ」
海未「どんな理屈ですか……」
絵里「ほら、おしゃべりもいいけどちゃんと食べないと。時間なくなっちゃうから…あ~ん♥ 」
海未「ぅ、うぅっ……//」チラッ
ザワ…ザワザワ……
海未「み、みんなに見られてますよっ///」ボソボソ
57: 2016/08/29(月) 15:56:46.45 ID:5LkZqxv9.net
絵里「見られて困ることがあるの?」
海未「……あなたが困るのでは?」
絵里「どういう意味よ?」
海未「…なんでもないですっ」パクッ
「キャ~♥ 」
ことり「キャ~♥ 」
穂乃果「ことりちゃん……」
海未(恥ずかしいっ…!///)モグモグ
絵里「おいしい?」
海未「味などわかるはずがないでしょうっ…!?」ゴックン
絵里「そう?おばさまが作ってくれたものだし、絶対おいしいと思うのだけれど」
海未「そういうことではなく……」
海未「……あなたが困るのでは?」
絵里「どういう意味よ?」
海未「…なんでもないですっ」パクッ
「キャ~♥ 」
ことり「キャ~♥ 」
穂乃果「ことりちゃん……」
海未(恥ずかしいっ…!///)モグモグ
絵里「おいしい?」
海未「味などわかるはずがないでしょうっ…!?」ゴックン
絵里「そう?おばさまが作ってくれたものだし、絶対おいしいと思うのだけれど」
海未「そういうことではなく……」
58: 2016/08/29(月) 15:59:44.22 ID:5LkZqxv9.net
絵里「海未は自分でお弁当作ったりすることはないの?」
海未「ごくたまに、ですね。私の家ではお弁当の必要があるのは私だけですので、母より先に起きたときは私が作るときがあります」
絵里「そう。それじゃあ、機会があったら私の作ったお弁当を食べてくれない?」
海未「絵里は自分でお弁当を作るのですか?」
絵里「私も家には亜里沙しかいないから滅多に作らないし、今日もこの通り購買で適当に買うことがほとんどなのだけれど……」
絵里「海未のためなら毎朝早起きして作ってあげるわ♥ 」
海未「それは嬉しい限りなのですが……」
「園田さんいつの間に生徒会長とそんな関係に…」
「私も絢瀬先輩のお弁当欲しい……」
海未「やはり場所を変えたほうがいいのでは…」
絵里「今更よ。もう少しでお弁当完食するんだから、全部食べなさい。はい、あーん♥ 」
海未「っ……///」パクッ
海未「ごくたまに、ですね。私の家ではお弁当の必要があるのは私だけですので、母より先に起きたときは私が作るときがあります」
絵里「そう。それじゃあ、機会があったら私の作ったお弁当を食べてくれない?」
海未「絵里は自分でお弁当を作るのですか?」
絵里「私も家には亜里沙しかいないから滅多に作らないし、今日もこの通り購買で適当に買うことがほとんどなのだけれど……」
絵里「海未のためなら毎朝早起きして作ってあげるわ♥ 」
海未「それは嬉しい限りなのですが……」
「園田さんいつの間に生徒会長とそんな関係に…」
「私も絢瀬先輩のお弁当欲しい……」
海未「やはり場所を変えたほうがいいのでは…」
絵里「今更よ。もう少しでお弁当完食するんだから、全部食べなさい。はい、あーん♥ 」
海未「っ……///」パクッ
63: 2016/08/29(月) 20:28:03.20 ID:5LkZqxv9.net
海未(それからは、もう息を吐かせてくれる間もありませんでした)
海未(生徒会長となぜそんなに仲良くなっているのか、絢瀬先輩とμ'sではどんな話をしているのか、最近生徒会室によく出入りしているとの噂は本当なのか…とかとか)
海未(みなさん、何か勘違いしているのです。私と絵里はそんな関係では……)
海未(そんな関係…?そんなって、どんな……?そんな関係でなければ、一体私と絵里の関係って…)
ことり「うみちゃんっ」
海未「はっ!?こ、ことり、どうかしましたか?」
ことり「手が気になるの?」
海未「いえ、大丈夫ですよ。少し考え事をしていたものですから、すみません」
ことり「部室行こう?みんなに改めて説明しておかないと」
海未「そうですね、行きましょう」
海未(生徒会長となぜそんなに仲良くなっているのか、絢瀬先輩とμ'sではどんな話をしているのか、最近生徒会室によく出入りしているとの噂は本当なのか…とかとか)
海未(みなさん、何か勘違いしているのです。私と絵里はそんな関係では……)
海未(そんな関係…?そんなって、どんな……?そんな関係でなければ、一体私と絵里の関係って…)
ことり「うみちゃんっ」
海未「はっ!?こ、ことり、どうかしましたか?」
ことり「手が気になるの?」
海未「いえ、大丈夫ですよ。少し考え事をしていたものですから、すみません」
ことり「部室行こう?みんなに改めて説明しておかないと」
海未「そうですね、行きましょう」
64: 2016/08/29(月) 20:32:22.18 ID:5LkZqxv9.net
部室
希「うわ、海未ちゃん…災難やったね」
凛「すご~い、こんなカチカチなんだね…」
海未「凛、あまり触るとくすぐったいのでやめてください、かきたくてもかけないのですから」
海未「そういうわけですから、こんな有様になってしまいました。しばらく一部の練習は見学ということにさせていただきたいのです。……ライブの新曲もまだ未完成なのに申し訳ありません」
にこ「歌の練習とかはやるんでしょ?ダンスの覚えは早いんだからギリギリでも間に合うでしょ」
海未「だと良いのですが……」
パンッ
絵里「そういうわけだから、みんな理解してあげて。海未はダンスレッスンが難しくなると思うから、代わりに指導だけを行ってもらうにしたわ。この機会だから私たちもパフォーマンスの全体的な向上を図っていきましょう」
絵里「じゃあみんな、屋上へ行きましょうか。今日も頑張りましょう」
全員「はい!」
希「うわ、海未ちゃん…災難やったね」
凛「すご~い、こんなカチカチなんだね…」
海未「凛、あまり触るとくすぐったいのでやめてください、かきたくてもかけないのですから」
海未「そういうわけですから、こんな有様になってしまいました。しばらく一部の練習は見学ということにさせていただきたいのです。……ライブの新曲もまだ未完成なのに申し訳ありません」
にこ「歌の練習とかはやるんでしょ?ダンスの覚えは早いんだからギリギリでも間に合うでしょ」
海未「だと良いのですが……」
パンッ
絵里「そういうわけだから、みんな理解してあげて。海未はダンスレッスンが難しくなると思うから、代わりに指導だけを行ってもらうにしたわ。この機会だから私たちもパフォーマンスの全体的な向上を図っていきましょう」
絵里「じゃあみんな、屋上へ行きましょうか。今日も頑張りましょう」
全員「はい!」
65: 2016/08/29(月) 20:37:49.40 ID:5LkZqxv9.net
ガチャ バタン スタスタ
海未「ラジオカセットと、あと飲み物を……」
絵里「海未」
海未「なんですか?」
絵里「ムリしないでね、倒れそうになったらすぐ言うのよ?それとこまめに水分補給をするようにね」
海未「身体が弱くなったわけではないのですから」
絵里「…心配なのよ、海未にもしものことがあったらって」
海未「……大丈夫ですよ、手首を折った状態で言っても説得力はないかもしれませんが、私の身体は丈夫ですから」
海未「仮にもしなにかあったとしても、絵里がすぐに対処してくれるのでしょう?」
絵里「ええ、もちろんよ」
海未「それならば、私は絵里を信じていますので安心できます」
絵里「っ……」
ギュッ
海未「っ!?///え、絵里…?」
絵里「手を、繋いでいきましょう?」
海未「……過保護なんですから」
海未「ラジオカセットと、あと飲み物を……」
絵里「海未」
海未「なんですか?」
絵里「ムリしないでね、倒れそうになったらすぐ言うのよ?それとこまめに水分補給をするようにね」
海未「身体が弱くなったわけではないのですから」
絵里「…心配なのよ、海未にもしものことがあったらって」
海未「……大丈夫ですよ、手首を折った状態で言っても説得力はないかもしれませんが、私の身体は丈夫ですから」
海未「仮にもしなにかあったとしても、絵里がすぐに対処してくれるのでしょう?」
絵里「ええ、もちろんよ」
海未「それならば、私は絵里を信じていますので安心できます」
絵里「っ……」
ギュッ
海未「っ!?///え、絵里…?」
絵里「手を、繋いでいきましょう?」
海未「……過保護なんですから」
66: 2016/08/29(月) 20:43:14.57 ID:5LkZqxv9.net
海未「ワン、ツー、スリー、フォー………」
海未(踊れないので、みなさんの動きをみておかしなところがないかを指摘するだけの役目になってしまったのですが…)
海未「凛!今の少しアレンジしましたね!?両隣と動きを合わせなければいけないところなのでするにしてもまずは相談してください!」
凛「にゃ……」
海未(なんだかスポーツの監督のような印象を自分で受けてしまい、器にあっていないなと思いました)
海未(ただ……)
絵里「ふっ……ふっ…」タンッタタンッ
海未(絵里の動きをずっと見ていられるのは少し幸せです)
絵里「っ!」バッ
海未「っ!!」バッ
絵里「………」ジーッ
海未(な、なんでこっちを見てくるのですか!?いえ、ずっと見ていた私が言えることではないのですが、しかしっ……)
絵里「……♥ 」
海未(踊れないので、みなさんの動きをみておかしなところがないかを指摘するだけの役目になってしまったのですが…)
海未「凛!今の少しアレンジしましたね!?両隣と動きを合わせなければいけないところなのでするにしてもまずは相談してください!」
凛「にゃ……」
海未(なんだかスポーツの監督のような印象を自分で受けてしまい、器にあっていないなと思いました)
海未(ただ……)
絵里「ふっ……ふっ…」タンッタタンッ
海未(絵里の動きをずっと見ていられるのは少し幸せです)
絵里「っ!」バッ
海未「っ!!」バッ
絵里「………」ジーッ
海未(な、なんでこっちを見てくるのですか!?いえ、ずっと見ていた私が言えることではないのですが、しかしっ……)
絵里「……♥ 」
67: 2016/08/29(月) 20:48:00.47 ID:5LkZqxv9.net
海未(なんだかずっと見られているようで気が気でありませんでした…今度から私もほどほどにしておきましょう)
海未「みなさん、お疲れ様でした。振りのタイミングはよく合うようになってきたので、次回からは細かい動きを見直していきましょう」
海未「清掃をして各自解散としたいと思います、ありがとうございました」
全員「ありがとうございました!」
海未(なんだかモップを片手で扱うというのは清掃に対する誠実さが表れていないようで嫌になりますね)スーッ
絵里「………」スーーッ
海未「ぁ……」
海未「みなさん、お疲れ様でした。振りのタイミングはよく合うようになってきたので、次回からは細かい動きを見直していきましょう」
海未「清掃をして各自解散としたいと思います、ありがとうございました」
全員「ありがとうございました!」
海未(なんだかモップを片手で扱うというのは清掃に対する誠実さが表れていないようで嫌になりますね)スーッ
絵里「………」スーーッ
海未「ぁ……」
68: 2016/08/29(月) 20:52:29.50 ID:5LkZqxv9.net
絵里「終わったわよ海未。帰る支度しましょう?」
海未「ぁ、ありがとうございます」
絵里「本当は海未のモップ取って終わらせたかったのだけれど、あなたそういうの嫌いそうだったから」
海未「っ」ドキリ
絵里「ほら、暑さにやられるわよ?部室に戻りましょう?」ギュッ
海未「で、ですから抱きつかなくても歩けますってば//」
海未「ぁ、ありがとうございます」
絵里「本当は海未のモップ取って終わらせたかったのだけれど、あなたそういうの嫌いそうだったから」
海未「っ」ドキリ
絵里「ほら、暑さにやられるわよ?部室に戻りましょう?」ギュッ
海未「で、ですから抱きつかなくても歩けますってば//」
69: 2016/08/29(月) 20:53:00.82 ID:5LkZqxv9.net
絵里「脱げる?」
海未「おそらく…着ることはできたので脱ぐこともできるはず、です」
海未「んっ……ふ…」モジモジ
海未「む…うーん……」
ビリッ
海未「あっ」
絵里「……いま布が破れる音が聞こえた気がするのだけれど」
海未「……気のせいでは?」
絵里「手伝うわ」
海未「はい……」
海未「おそらく…着ることはできたので脱ぐこともできるはず、です」
海未「んっ……ふ…」モジモジ
海未「む…うーん……」
ビリッ
海未「あっ」
絵里「……いま布が破れる音が聞こえた気がするのだけれど」
海未「……気のせいでは?」
絵里「手伝うわ」
海未「はい……」
70: 2016/08/29(月) 20:56:02.41 ID:5LkZqxv9.net
絵里「じゃあ海未、ばんざーいして?」
海未「うぅっ……///」バッ
絵里「いい子よ♥ 」
海未「え、絵里、もしかして楽しんでないですか?」
絵里「楽しいというよりは嬉しいかしら。海未がこうやって素直に私を頼ってくれてるところとかね」
絵里「これからも、困ったことがあったら遠慮せずに頼ってくれていいからね」
海未「……ありがとうございます」
ヌギッ
絵里「よし、特に破れてるところもないわね。よかったわ」
絵里「ぁ……」
海未「ありがとうございます、ワイシャツはボタンなので恐らく着られます」
絵里(汗で張り付いてる……)
海未「うぅっ……///」バッ
絵里「いい子よ♥ 」
海未「え、絵里、もしかして楽しんでないですか?」
絵里「楽しいというよりは嬉しいかしら。海未がこうやって素直に私を頼ってくれてるところとかね」
絵里「これからも、困ったことがあったら遠慮せずに頼ってくれていいからね」
海未「……ありがとうございます」
ヌギッ
絵里「よし、特に破れてるところもないわね。よかったわ」
絵里「ぁ……」
海未「ありがとうございます、ワイシャツはボタンなので恐らく着られます」
絵里(汗で張り付いてる……)
85: 2016/08/30(火) 13:09:52.63 ID:zI5NIm1U.net
絵里「………」ニュッ
海未「えっ!?////絵里!?なにを……!」
絵里「汗、ちゃんと拭き取らないと風邪引くわよ。動いてないからって言ったって日に照らされてたんだから注意しないと」フキフキ
海未「っ……///」カァァ
海未(な、なんですかこれ!?なんで絵里に手を入れられて汗の処理されてるのですか!?)
絵里「きもちいい?」フキフキ
海未「はっ…い、きもちいい、です……///」
海未(なに普通に受け答えしてるんですか!?きもちいいってなんなのですか!!)
絵里「はいっ、これでよし」スッ
海未「ぇ……」
絵里「ん、どうしたの?まだ気になるところあったかしら」
海未「い、いえっなんでもないです!ありがとうございました!//」
絵里「よかった、それじゃあ帰りましょう?」
海未「はい」
海未「えっ!?////絵里!?なにを……!」
絵里「汗、ちゃんと拭き取らないと風邪引くわよ。動いてないからって言ったって日に照らされてたんだから注意しないと」フキフキ
海未「っ……///」カァァ
海未(な、なんですかこれ!?なんで絵里に手を入れられて汗の処理されてるのですか!?)
絵里「きもちいい?」フキフキ
海未「はっ…い、きもちいい、です……///」
海未(なに普通に受け答えしてるんですか!?きもちいいってなんなのですか!!)
絵里「はいっ、これでよし」スッ
海未「ぇ……」
絵里「ん、どうしたの?まだ気になるところあったかしら」
海未「い、いえっなんでもないです!ありがとうございました!//」
絵里「よかった、それじゃあ帰りましょう?」
海未「はい」
86: 2016/08/30(火) 13:13:30.35 ID:zI5NIm1U.net
テクテク…
海未(…いつの間にか、穂乃果とことりに先に帰宅されていました。あらぬ誤解をされている気がするのですが……)
海未(絵里は気遣うように横目で私を見つつ、車道側を歩いてくれています)
絵里「どうかしたの?」
海未「いえ……絵里はさっきのところで曲がるはずだったのでは?」
絵里「私があなたと一緒に帰るって言っておいて、途中で別れるはずないでしょう?」
絵里「それにね、海未と私が一緒に帰るだなんてこと今まで無かったじゃない。いい機会だ、なんて言うと不謹慎だけれど」
海未「確かにそうですね。…本当に、絵里と過ごす時間がとても増えた気がします」
絵里「鬱陶しい?」
海未「まさか。絵里といられて、とても嬉しいですよ」
絵里「ありがとう。……私もとっても嬉しい」
海未(…いつの間にか、穂乃果とことりに先に帰宅されていました。あらぬ誤解をされている気がするのですが……)
海未(絵里は気遣うように横目で私を見つつ、車道側を歩いてくれています)
絵里「どうかしたの?」
海未「いえ……絵里はさっきのところで曲がるはずだったのでは?」
絵里「私があなたと一緒に帰るって言っておいて、途中で別れるはずないでしょう?」
絵里「それにね、海未と私が一緒に帰るだなんてこと今まで無かったじゃない。いい機会だ、なんて言うと不謹慎だけれど」
海未「確かにそうですね。…本当に、絵里と過ごす時間がとても増えた気がします」
絵里「鬱陶しい?」
海未「まさか。絵里といられて、とても嬉しいですよ」
絵里「ありがとう。……私もとっても嬉しい」
87: 2016/08/30(火) 13:16:48.41 ID:zI5NIm1U.net
海未(そんな日が何日か続いて、私もこの手と絵里の助けに慣れ始めた頃……)
穂乃果「そういえば今日は絵里ちゃんいないね」モグモグ
ことり「そうだね、いつもなら4限が終わったらいつの間にかいるのに」
海未「………」ゴックン
海未「生徒会の仕事がたくさん出てきた、と言っていましたからおそらく生徒会室でしょう」
海未「……」モグモグ
穂乃果「…大丈夫?」
海未「ええ、フォークとスプーンならこちらの手でも快適に食べられますから」
穂乃果「そうじゃなくて。海未ちゃん、ここ最近はずっと絵里ちゃんと一緒にいたじゃん。行かなくていいの?」
海未「絵里は仕事をしているのです、なにも用事もなく出入りしてはむしろ絵里に迷惑が掛かるでしょう?一緒にいないと氏んでしまうわけではないのですから」
穂乃果「海未ちゃん……」
海未「ごちそうさまでした。少し購買まで飲み物を買ってきますね」スタスタ
穂乃果「そういえば今日は絵里ちゃんいないね」モグモグ
ことり「そうだね、いつもなら4限が終わったらいつの間にかいるのに」
海未「………」ゴックン
海未「生徒会の仕事がたくさん出てきた、と言っていましたからおそらく生徒会室でしょう」
海未「……」モグモグ
穂乃果「…大丈夫?」
海未「ええ、フォークとスプーンならこちらの手でも快適に食べられますから」
穂乃果「そうじゃなくて。海未ちゃん、ここ最近はずっと絵里ちゃんと一緒にいたじゃん。行かなくていいの?」
海未「絵里は仕事をしているのです、なにも用事もなく出入りしてはむしろ絵里に迷惑が掛かるでしょう?一緒にいないと氏んでしまうわけではないのですから」
穂乃果「海未ちゃん……」
海未「ごちそうさまでした。少し購買まで飲み物を買ってきますね」スタスタ
88: 2016/08/30(火) 13:20:20.83 ID:zI5NIm1U.net
海未(そうです。絵里と私はいつも一緒にいるわけではないのです)
海未(絵里には絵里のやることがありますし、私も絵里に頼っているばかりではありません)
海未(生徒会室に足を運んだところでこんな手の私は仕事の手伝いもできませんし、ご迷惑をおかけするだけでしょう)
海未「………」
海未(なのに……なぜ私は生徒会室の前に……)
海未(いえ、これは…差し入れです。これをあげたらすぐに帰りましょう)
コンコン
「どうぞ~」
海未「失礼します」
海未(絵里には絵里のやることがありますし、私も絵里に頼っているばかりではありません)
海未(生徒会室に足を運んだところでこんな手の私は仕事の手伝いもできませんし、ご迷惑をおかけするだけでしょう)
海未「………」
海未(なのに……なぜ私は生徒会室の前に……)
海未(いえ、これは…差し入れです。これをあげたらすぐに帰りましょう)
コンコン
「どうぞ~」
海未「失礼します」
89: 2016/08/30(火) 13:23:18.09 ID:zI5NIm1U.net
絵里「海未、来てくれたの?ごめんね、今日はたくさん生徒会の仕事があって、すぐにでも終わらせたかったのだけれど」
海未「構いませんよ。絵里には絵里のやるべきことがあるのですから、それに力を注いでください」
海未「今日は差し入れを持ってきたんです。よろしかったらどうぞ」
絵里「あっ、これ購買のチョコリングじゃない!たま~に買うとおいしいのよね。ほんとうにもらっちゃっていいの?」
海未「気に入ってもらえたようでよかったです。遠慮なさらないでください」
海未「それでは、あまり頑張りすぎないようにしてくださいね。また放課後に………」スタスタ
絵里「あっ……」
海未「?」
海未「構いませんよ。絵里には絵里のやるべきことがあるのですから、それに力を注いでください」
海未「今日は差し入れを持ってきたんです。よろしかったらどうぞ」
絵里「あっ、これ購買のチョコリングじゃない!たま~に買うとおいしいのよね。ほんとうにもらっちゃっていいの?」
海未「気に入ってもらえたようでよかったです。遠慮なさらないでください」
海未「それでは、あまり頑張りすぎないようにしてくださいね。また放課後に………」スタスタ
絵里「あっ……」
海未「?」
90: 2016/08/30(火) 13:27:04.91 ID:zI5NIm1U.net
絵里「もう、帰るの?」
海未「えぇ。お仕事の邪魔をしてもいけませんから」
絵里「邪魔なことなんてないわよ。海未がいると捗るわ」
海未「申し訳ありませんが、こんな手ですから絵里のお役には立てないかと…」
絵里「海未がいるだけで捗るの。いいから隣に座りなさい」
海未「……むぅ」スッ
絵里「ふふ、ありがとう♥ 」
絵里「それじゃあ私とお話してくれる?あなたと話しながらするとこんなお仕事でさえも楽しくなるもの」
海未「気が散るだけなのでは……」
絵里「大丈夫よ、早速海未に質問ね。海未っていままで昼休みはなにしてたの?最近はここに来ていたけれど」
海未「…穂乃果やことりと喋りながら食事をしていたので、大抵はそれだけで昼休みが終わったりしていましたね」
絵里「一人でいる時とかは?」
海未「たまに一人になりたいと思っていた時は図書室でずっと本を探していました。あまり充実はしていませんがとてもいいところですよ」
海未「えぇ。お仕事の邪魔をしてもいけませんから」
絵里「邪魔なことなんてないわよ。海未がいると捗るわ」
海未「申し訳ありませんが、こんな手ですから絵里のお役には立てないかと…」
絵里「海未がいるだけで捗るの。いいから隣に座りなさい」
海未「……むぅ」スッ
絵里「ふふ、ありがとう♥ 」
絵里「それじゃあ私とお話してくれる?あなたと話しながらするとこんなお仕事でさえも楽しくなるもの」
海未「気が散るだけなのでは……」
絵里「大丈夫よ、早速海未に質問ね。海未っていままで昼休みはなにしてたの?最近はここに来ていたけれど」
海未「…穂乃果やことりと喋りながら食事をしていたので、大抵はそれだけで昼休みが終わったりしていましたね」
絵里「一人でいる時とかは?」
海未「たまに一人になりたいと思っていた時は図書室でずっと本を探していました。あまり充実はしていませんがとてもいいところですよ」
92: 2016/08/30(火) 13:30:02.30 ID:zI5NIm1U.net
海未「…一人と言えば、絵里はいつもここに一人ですね」
絵里「えぇ。もともと生徒会って昼休みに活動する必要ないから」
海未「えっ、そうだったのですか!?ですが絵里は私が訪ねた時はいつも…」
絵里「私はいつもいるわよ。生徒会長ですもの」
海未「生徒会長って、そういう問題なのですか?」
絵里「まあそれは冗談にしても、私はμ'sのこともあるから。私たちが練習してくれてる間に、他の役員さんたちが頑張ってくれてる。だから私もサボれないっていうだけなの」
海未「そういうことだったのですね……」
海未「…やっぱり絵里はずぼらなんかじゃなくて真面目ですよ。大真面目です」
絵里「そうかしら。……でも、海未がそういう評価をしてくれるのはとても嬉しいわ、ありがとう」
絵里「次の質問していい?」
海未「本当に進んでいるのですか?………」
絵里「えぇ。もともと生徒会って昼休みに活動する必要ないから」
海未「えっ、そうだったのですか!?ですが絵里は私が訪ねた時はいつも…」
絵里「私はいつもいるわよ。生徒会長ですもの」
海未「生徒会長って、そういう問題なのですか?」
絵里「まあそれは冗談にしても、私はμ'sのこともあるから。私たちが練習してくれてる間に、他の役員さんたちが頑張ってくれてる。だから私もサボれないっていうだけなの」
海未「そういうことだったのですね……」
海未「…やっぱり絵里はずぼらなんかじゃなくて真面目ですよ。大真面目です」
絵里「そうかしら。……でも、海未がそういう評価をしてくれるのはとても嬉しいわ、ありがとう」
絵里「次の質問していい?」
海未「本当に進んでいるのですか?………」
93: 2016/08/30(火) 13:33:15.08 ID:zI5NIm1U.net
ー 15分後
絵里「へぇ、そうだったの。それは苦労したわね」
絵里「ね、もっと海未のこと聞いていい?もっとあなたのことが知りたいわ」
海未「……待ってください。私からも一つ聞いていいですか?」
絵里「えぇ、いいわよ。なんでも答えるわ」
海未「どうして……」
海未「どうして絵里は私にここまでよくしてくれるのですか?」
海未「私が手を骨折して、親身になって助けになってくれたことは、最初は責任感からくるものだと思っていたんです」
海未「でもやはり、こうして居てくれるだけでいいと言われたり、自分の時間を削ってまで送り迎えしてくれるだなんてやりすぎですよ」
絵里「やりすぎだと思う?」
海未「…す、少し」
絵里「へぇ、そうだったの。それは苦労したわね」
絵里「ね、もっと海未のこと聞いていい?もっとあなたのことが知りたいわ」
海未「……待ってください。私からも一つ聞いていいですか?」
絵里「えぇ、いいわよ。なんでも答えるわ」
海未「どうして……」
海未「どうして絵里は私にここまでよくしてくれるのですか?」
海未「私が手を骨折して、親身になって助けになってくれたことは、最初は責任感からくるものだと思っていたんです」
海未「でもやはり、こうして居てくれるだけでいいと言われたり、自分の時間を削ってまで送り迎えしてくれるだなんてやりすぎですよ」
絵里「やりすぎだと思う?」
海未「…す、少し」
95: 2016/08/30(火) 15:39:59.34 ID:zI5NIm1U.net
絵里「……そうね、確かにそうかも。普通なら病院に連れて行って謝罪して見かけたときには手伝ってそれで終わり。だものね」
絵里「私は、もしかしたら海未のその骨折を理由の一つにしたかっただけなのかも」
海未「理由って…なんの……」
絵里「海未の気をひくための理由」
海未「えっ………」
絵里「私ね、海未のこと好きなの」
海未「は………」
絵里「友達としてっていうのじゃなくて、ずっと一緒にいたい、とかキスをしたい、とか。そういう好き」
海未「え、えぇっ……!?///」
絵里「私は、もしかしたら海未のその骨折を理由の一つにしたかっただけなのかも」
海未「理由って…なんの……」
絵里「海未の気をひくための理由」
海未「えっ………」
絵里「私ね、海未のこと好きなの」
海未「は………」
絵里「友達としてっていうのじゃなくて、ずっと一緒にいたい、とかキスをしたい、とか。そういう好き」
海未「え、えぇっ……!?///」
96: 2016/08/30(火) 15:44:09.10 ID:zI5NIm1U.net
絵里「突然こんなこと言われたらビックリするわよね。私も滑り出すように口から言葉が飛び出して自分でビックリしたわ」
海未「え、あ、あのっ……///」
キーンコーン………
絵里「……もうすぐ5限が始まるわ、戻りましょうか。送っていく?」スッ
海未「い、いえっ!大丈夫です!!」バッ
絵里「そう。……困惑させてごめんね。その、返事とかは無理しなくていいから」
絵里「それじゃあまた、放課後に」
海未「…………」
海未「…えぇぇぇ……!?」
海未「え、あ、あのっ……///」
キーンコーン………
絵里「……もうすぐ5限が始まるわ、戻りましょうか。送っていく?」スッ
海未「い、いえっ!大丈夫です!!」バッ
絵里「そう。……困惑させてごめんね。その、返事とかは無理しなくていいから」
絵里「それじゃあまた、放課後に」
海未「…………」
海未「…えぇぇぇ……!?」
97: 2016/08/30(火) 15:49:16.94 ID:zI5NIm1U.net
ー 放課後
海未「ワン、ツー、スリー、フォー……」
海未(な、なんですか、なんなんですか!?意味がわかりません、絵里が私のことを……その、す……き…!?)
海未(だ、だめです!状況がまったく飲み込めません!どうして突然……)
海未「ツー、すりぃー…、ふっ……げほっげほっ!」
真姫「ちょっと、しっかりしなさいよ」
海未「す、すみません!ぼーっとしていました」
真姫「私が疲れてきたし、そろそろ休憩したら?」
海未「え、えぇ。そうですね、みなさん少し休憩しましょう、熱中症には気をつけてください!」
海未「ワン、ツー、スリー、フォー……」
海未(な、なんですか、なんなんですか!?意味がわかりません、絵里が私のことを……その、す……き…!?)
海未(だ、だめです!状況がまったく飲み込めません!どうして突然……)
海未「ツー、すりぃー…、ふっ……げほっげほっ!」
真姫「ちょっと、しっかりしなさいよ」
海未「す、すみません!ぼーっとしていました」
真姫「私が疲れてきたし、そろそろ休憩したら?」
海未「え、えぇ。そうですね、みなさん少し休憩しましょう、熱中症には気をつけてください!」
98: 2016/08/30(火) 15:52:28.31 ID:zI5NIm1U.net
海未「ふぅ………」ゴクゴク
ことり「海未ちゃん大丈夫?さっきも視線が明後日の方に向いてたけど…」
海未「えっ…そうだったでしょうか……すみません、気をつけます」
ことり「海未ちゃん、昼休み帰ってくるの遅かったし、その時もぼーっとしてたよね。何かあったの?」
海未「な、なにも………」
ことり「……告白とかされた?」
海未「ぶっ!?な、なぜそれを……!はっ!?」
ことり「やっぱりされたんだぁ…♥ でも、それって初めてのことじゃないよね。もしかして今回は好みの子だったのかな?」
海未「人聞きの悪いことを言わないでください…!……すみません、思った以上に動揺しているのです」
ことり「そっかぁ……それじゃあ仕方ないね。もし余裕があったら、ゆっくり時間をかけて考えるのがいいと思うな~」
海未「そう、ですよね。よく自分で考えたいと思います、ありがとうございました、ことり」
ことり「どういたしまして♥ ことりは海未ちゃんがいつか『女の子』になるところをみるのが楽しみです♥ 」
海未「どういう意味ですか…」
ことり「海未ちゃん大丈夫?さっきも視線が明後日の方に向いてたけど…」
海未「えっ…そうだったでしょうか……すみません、気をつけます」
ことり「海未ちゃん、昼休み帰ってくるの遅かったし、その時もぼーっとしてたよね。何かあったの?」
海未「な、なにも………」
ことり「……告白とかされた?」
海未「ぶっ!?な、なぜそれを……!はっ!?」
ことり「やっぱりされたんだぁ…♥ でも、それって初めてのことじゃないよね。もしかして今回は好みの子だったのかな?」
海未「人聞きの悪いことを言わないでください…!……すみません、思った以上に動揺しているのです」
ことり「そっかぁ……それじゃあ仕方ないね。もし余裕があったら、ゆっくり時間をかけて考えるのがいいと思うな~」
海未「そう、ですよね。よく自分で考えたいと思います、ありがとうございました、ことり」
ことり「どういたしまして♥ ことりは海未ちゃんがいつか『女の子』になるところをみるのが楽しみです♥ 」
海未「どういう意味ですか…」
99: 2016/08/30(火) 15:55:57.01 ID:zI5NIm1U.net
海未「ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(時間をかける、ですか。絵里は『無理しなくていいから』と言っていました)
海未(詰まる所…どういうことなのでしょう?ゆっくり答えを出していいということなのか、断ってもいいということなのか、はたまた答える必要はないということなのか……)
海未(ですがやはり、絵里とはいえ、いいえ……絵里だからこそ早く答えを出さなければなりません)
海未「………」チラッ
絵里「っ!!」ビクッ
海未「!!」バッ
海未(お、思わず目を逸らしてしまいました!そんな必要全くないのに……)
海未(だめです、ね。動揺しすぎています、今はもう無心で指導をしなければ。無心で……)
海未(時間をかける、ですか。絵里は『無理しなくていいから』と言っていました)
海未(詰まる所…どういうことなのでしょう?ゆっくり答えを出していいということなのか、断ってもいいということなのか、はたまた答える必要はないということなのか……)
海未(ですがやはり、絵里とはいえ、いいえ……絵里だからこそ早く答えを出さなければなりません)
海未「………」チラッ
絵里「っ!!」ビクッ
海未「!!」バッ
海未(お、思わず目を逸らしてしまいました!そんな必要全くないのに……)
海未(だめです、ね。動揺しすぎています、今はもう無心で指導をしなければ。無心で……)
100: 2016/08/30(火) 16:01:33.49 ID:zI5NIm1U.net
海未「お、お疲れ様でした……みなさん今日は十分に休んでくださいね……」
花陽「海未ちゃんの方が疲れてる気が……」
海未(だ、だめです。なにも考えられませんでした……ここまで心を乱されたことが他にあるでしょうか……)
絵里「海未」
海未「っ!」ビクッ
海未「え、絵里……」
絵里「どうする?今日も一緒に帰る?」
海未「………」
海未(ですが、何を言うにしても返事をしないままでは…失礼ですよね)
海未「…はい、ご一緒していただけると嬉しいです」
絵里「わかったわ。それじゃあ行きましょうか」
花陽「海未ちゃんの方が疲れてる気が……」
海未(だ、だめです。なにも考えられませんでした……ここまで心を乱されたことが他にあるでしょうか……)
絵里「海未」
海未「っ!」ビクッ
海未「え、絵里……」
絵里「どうする?今日も一緒に帰る?」
海未「………」
海未(ですが、何を言うにしても返事をしないままでは…失礼ですよね)
海未「…はい、ご一緒していただけると嬉しいです」
絵里「わかったわ。それじゃあ行きましょうか」
103: 2016/08/30(火) 16:08:18.99 ID:zI5NIm1U.net
テクテク…
海未「………」
絵里「……」
海未(部室を出てから、全く言葉を発することをしていません)
海未(今まではそんなことほとんどありませんでしたし、あっても気まずくはなかったのですが…)
海未「……」ジーッ
絵里「………」
海未(絵里は、いまなにを考えているのでしょうか。いつも通りに車道側を歩いてくれています)
海未(私に話しかける機会をうかがっているのか、それとも私が話しかけるのを待っているのか……)
海未(……私から、話しかけるべきなのでしょうね)
海未「あの、絵里」
絵里「…どうしたの、海未」
海未「その、昼休みでのことについて、です」
絵里「……うん」
海未「………」
絵里「……」
海未(部室を出てから、全く言葉を発することをしていません)
海未(今まではそんなことほとんどありませんでしたし、あっても気まずくはなかったのですが…)
海未「……」ジーッ
絵里「………」
海未(絵里は、いまなにを考えているのでしょうか。いつも通りに車道側を歩いてくれています)
海未(私に話しかける機会をうかがっているのか、それとも私が話しかけるのを待っているのか……)
海未(……私から、話しかけるべきなのでしょうね)
海未「あの、絵里」
絵里「…どうしたの、海未」
海未「その、昼休みでのことについて、です」
絵里「……うん」
104: 2016/08/30(火) 16:13:42.89 ID:zI5NIm1U.net
海未「率直に言いますが、気持ちの整理が追いつきません」
海未「絵里が私のことをそういう風に思ってくれていたことは、とても嬉しいです。ただ、私はあなたの告白に対する答えがわからないのです……」
絵里「…困惑させて本当にごめんね。私が伝えたくて言ったことだから、返事はしなくてもいいわ」
海未「いえ、返事は必ずします。ですが、情けない話ですが、時間をください」
絵里「……わかったわ、気長に待ってる。ありがとう、海未」
絵里「……手の調子はどんな感じ?」
海未「悪くはないです。予定通りに外すことができるかと」
絵里「そう。…それならよかった」
絵里「それじゃあ、今日はここでお別れね。…もしかしたら、明日は多分迎えに行けないと思うから、先に学校行ってていいから」
海未「わかりました。ごきげんよう」
絵里「うん。……また、明日」
スタスタ…
海未(…いつもより別れるのが早い、ですね。やはり絵里も気にするところがあるのでしょう)
海未「はぁ………どうすれば……」
海未「絵里が私のことをそういう風に思ってくれていたことは、とても嬉しいです。ただ、私はあなたの告白に対する答えがわからないのです……」
絵里「…困惑させて本当にごめんね。私が伝えたくて言ったことだから、返事はしなくてもいいわ」
海未「いえ、返事は必ずします。ですが、情けない話ですが、時間をください」
絵里「……わかったわ、気長に待ってる。ありがとう、海未」
絵里「……手の調子はどんな感じ?」
海未「悪くはないです。予定通りに外すことができるかと」
絵里「そう。…それならよかった」
絵里「それじゃあ、今日はここでお別れね。…もしかしたら、明日は多分迎えに行けないと思うから、先に学校行ってていいから」
海未「わかりました。ごきげんよう」
絵里「うん。……また、明日」
スタスタ…
海未(…いつもより別れるのが早い、ですね。やはり絵里も気にするところがあるのでしょう)
海未「はぁ………どうすれば……」
105: 2016/08/30(火) 16:16:51.97 ID:zI5NIm1U.net
ー 寝室
海未(絵里が私のことを好き。想像もしてみなかったことです)
海未(そんな素振りがいままであったでしょうか。……いえ、仮にあっても私には気づくことができなかったのでしょう)
海未(私は……どうなのでしょう?絵里のことが好きなのでしょうか)
海未(自分から絵里に会いに行って、いろんなことを話して…)
海未「えり………」ボソッ
海未(絵里が私のことを好き。想像もしてみなかったことです)
海未(そんな素振りがいままであったでしょうか。……いえ、仮にあっても私には気づくことができなかったのでしょう)
海未(私は……どうなのでしょう?絵里のことが好きなのでしょうか)
海未(自分から絵里に会いに行って、いろんなことを話して…)
海未「えり………」ボソッ
106: 2016/08/30(火) 16:19:49.08 ID:zI5NIm1U.net
ー 翌朝
海未「んっ……え……もう6時…」
海未(気疲れしていたのでしょうか……)
海未「ごきげんよう、お母様」
母「ごきげんよう、海未さん。鍛錬がないからと言って生活リズムを崩すと治って再開した時に大変ですよ」
海未「すみません、気をつけます…」
母「お弁当はすでにできていますから、早くお顔を洗っていらしてください」
母「…あっ、大切なことを忘れていました。明日2日か3日ほどお父さんの出張に付き合うことになったのです」
母「海未さんがそのような有様なのでどうしようかと思ったのですが、まあ大丈夫だろうと言うことで……」
海未「んっ……え……もう6時…」
海未(気疲れしていたのでしょうか……)
海未「ごきげんよう、お母様」
母「ごきげんよう、海未さん。鍛錬がないからと言って生活リズムを崩すと治って再開した時に大変ですよ」
海未「すみません、気をつけます…」
母「お弁当はすでにできていますから、早くお顔を洗っていらしてください」
母「…あっ、大切なことを忘れていました。明日2日か3日ほどお父さんの出張に付き合うことになったのです」
母「海未さんがそのような有様なのでどうしようかと思ったのですが、まあ大丈夫だろうと言うことで……」
107: 2016/08/30(火) 16:24:42.29 ID:zI5NIm1U.net
海未「まあ……おそらく大丈夫だとは思うのですが…」
母「もし心配なら穂乃果ちゃんかことりちゃんの家に泊めてもらうよう言っておきますよ。あ……もしかしたら海未さんは絵里さんと一緒に居たいのかも知れませんけど」
海未「っ!?///」カァァ
母「まあ、そんなに顔を赤くして…隠し事が下手なのですから」
海未「ち、ちがっ…!そのことで悩んでいたのでビックリしただけです!」
母「悩む……?細かいことは聞きませんが、とにかくどなたかのお家にお世話になるつもりでいるのなら、今日にでも話し合ってくださいね」
海未「………はい」
母「もし心配なら穂乃果ちゃんかことりちゃんの家に泊めてもらうよう言っておきますよ。あ……もしかしたら海未さんは絵里さんと一緒に居たいのかも知れませんけど」
海未「っ!?///」カァァ
母「まあ、そんなに顔を赤くして…隠し事が下手なのですから」
海未「ち、ちがっ…!そのことで悩んでいたのでビックリしただけです!」
母「悩む……?細かいことは聞きませんが、とにかくどなたかのお家にお世話になるつもりでいるのなら、今日にでも話し合ってくださいね」
海未「………はい」
120: 2016/08/31(水) 03:36:15.07 ID:BicUappp.net
ー 放課後
海未(先日言った通り、絵里は朝にその姿を見せませんでした)
海未(昼も生徒会室にはいないようで、避ける…とまで言わないまでも、やはり少し顔を合わせ辛いのでしょうか)
海未(まさか放課後まで消えるわけにはいかないでしょうし、練習には来るとは思いますが…)ガチャ
海未「ごきげんよう、みなさん」
絵里「ぁ………」
海未「絵里……」
絵里「海未…。……ごめんね、朝も昼も会えなくて」
海未「いえ、大丈夫ですよ。その、色々思うところはあるでしょうから」
絵里「特に用事もなかったのに…わがままよね。あなたに不自由させないって言っておきながら…」
海未「絵里が私のことを心配しているのは今もよくわかります。その気持ちだけでも十分なんですよ」
絵里「ごめんなさい、本当に……」
海未「……早く屋上へ行きましょう?もう着替えてる人もいらっしゃるでしょうから」
絵里「ええ、そうね」
海未(先日言った通り、絵里は朝にその姿を見せませんでした)
海未(昼も生徒会室にはいないようで、避ける…とまで言わないまでも、やはり少し顔を合わせ辛いのでしょうか)
海未(まさか放課後まで消えるわけにはいかないでしょうし、練習には来るとは思いますが…)ガチャ
海未「ごきげんよう、みなさん」
絵里「ぁ………」
海未「絵里……」
絵里「海未…。……ごめんね、朝も昼も会えなくて」
海未「いえ、大丈夫ですよ。その、色々思うところはあるでしょうから」
絵里「特に用事もなかったのに…わがままよね。あなたに不自由させないって言っておきながら…」
海未「絵里が私のことを心配しているのは今もよくわかります。その気持ちだけでも十分なんですよ」
絵里「ごめんなさい、本当に……」
海未「……早く屋上へ行きましょう?もう着替えてる人もいらっしゃるでしょうから」
絵里「ええ、そうね」
121: 2016/08/31(水) 04:03:58.04 ID:BicUappp.net
海未「ワン、ツー、スリー、フォー、………」
海未(絵里のことは嫌いではありません、むしろ好きです)
海未(ですが、その『好き』が果たして絵里と同じものなのか…)
海未(…他の人の告白を断るとき、私はどんな気持ちで断っていたでしょうか……)
海未(……いえ、そもそもあの時は誤解から色々とうやむやになって今も明確な返事を出せていないのでした…)
海未(結局のところ、私の色恋沙汰への耐性のなさなのですよね、こんなに悩んでしまうのは……)
海未「………」チラッ
絵里「………っ」タンッタタンッ
海未(絵里はいつもより少しだけ表情が暗いように見えますがいつもと変わらないみなさんのお手本になるような動きを見せてくれています)
海未(私は絵里のそういうところに憧れているのだと思います。どんなときでもいいパフォーマンスができるようにして、みなさんを引っ張って行ってくれるような…)
海未(絵里のことは嫌いではありません、むしろ好きです)
海未(ですが、その『好き』が果たして絵里と同じものなのか…)
海未(…他の人の告白を断るとき、私はどんな気持ちで断っていたでしょうか……)
海未(……いえ、そもそもあの時は誤解から色々とうやむやになって今も明確な返事を出せていないのでした…)
海未(結局のところ、私の色恋沙汰への耐性のなさなのですよね、こんなに悩んでしまうのは……)
海未「………」チラッ
絵里「………っ」タンッタタンッ
海未(絵里はいつもより少しだけ表情が暗いように見えますがいつもと変わらないみなさんのお手本になるような動きを見せてくれています)
海未(私は絵里のそういうところに憧れているのだと思います。どんなときでもいいパフォーマンスができるようにして、みなさんを引っ張って行ってくれるような…)
122: 2016/08/31(水) 04:20:32.93 ID:BicUappp.net
穂乃果「うみちゃんっ」
海未「ツー、スリー………はっ!?」
穂乃果「もう、曲終わってるよ?」
海未「す、すみません!!みなさん完成してきたので一度最初から通して………」
穂乃果「えぇっ!?海未ちゃん、これ終わったら終わりって言ってたよ!?」
海未「えっ、そうでしたっけ……すみません、ぼーっとしていて……」
穂乃果「海未ちゃんはただでさえその手でストレス溜めやすいんだから、熱中症にも注意してね?」
海未「はい、気をつけます……」
海未「それではこれで解散にしたいと思います。明日は土曜日ですので、朝は神田明神に集まってください。猛暑が予想されるので早めに切り上げるかと思います、お疲れ様でした」
全員「お疲れ様でした!」
海未「ツー、スリー………はっ!?」
穂乃果「もう、曲終わってるよ?」
海未「す、すみません!!みなさん完成してきたので一度最初から通して………」
穂乃果「えぇっ!?海未ちゃん、これ終わったら終わりって言ってたよ!?」
海未「えっ、そうでしたっけ……すみません、ぼーっとしていて……」
穂乃果「海未ちゃんはただでさえその手でストレス溜めやすいんだから、熱中症にも注意してね?」
海未「はい、気をつけます……」
海未「それではこれで解散にしたいと思います。明日は土曜日ですので、朝は神田明神に集まってください。猛暑が予想されるので早めに切り上げるかと思います、お疲れ様でした」
全員「お疲れ様でした!」
123: 2016/08/31(水) 04:30:15.73 ID:BicUappp.net
海未(はぁ……考えているだけで練習に集中できないだなんて…)
海未(ずっと絵里のことを考えて……ん?)
海未(思えば私はずっと絵里のことを考えています。それは以前もでしたが、ずっと憧れからくるものだと思っていました)
海未(しかしこれが…本当は恋だとしたら?)
海未「……だめですね、いくら考えても…」ハア
絵里「………」スタスタ
海未「っ絵里!」
絵里「…海未、お疲れ様」
海未「帰らないのですか?」
絵里「え、えぇ。生徒会の仕事片付けてから帰ろうと思って。ごめんね、先に帰っててもらえるかしら」
海未「私もご一緒します」
絵里「……海未、疲れてるでしょう?」
海未「お話ししたいことがあるのです」
絵里「……わかったわ」
海未(ずっと絵里のことを考えて……ん?)
海未(思えば私はずっと絵里のことを考えています。それは以前もでしたが、ずっと憧れからくるものだと思っていました)
海未(しかしこれが…本当は恋だとしたら?)
海未「……だめですね、いくら考えても…」ハア
絵里「………」スタスタ
海未「っ絵里!」
絵里「…海未、お疲れ様」
海未「帰らないのですか?」
絵里「え、えぇ。生徒会の仕事片付けてから帰ろうと思って。ごめんね、先に帰っててもらえるかしら」
海未「私もご一緒します」
絵里「……海未、疲れてるでしょう?」
海未「お話ししたいことがあるのです」
絵里「……わかったわ」
124: 2016/08/31(水) 04:33:05.39 ID:BicUappp.net
ー 生徒会室
絵里「みんなもう帰っちゃったか……でも、そっちの方が都合がいいのよね」
海未「ありがとうございます、無理を聞いてもらって…」
絵里「構わないわ、そこに座ってゆっくり話しましょう」
絵里「それで、話っていうのは?」
海未「その…昨日の続き、です……」
絵里「やっぱり。そうだと思った」
海未「…あれからずっと考えていたんです。絵里のこと……」
海未「絵里はとても素敵な人です。だから私はあなたに憧れました、あなたみたいになろうとしました」
海未「でもそれは、単に絵里に近づきたくて、絵里に見て欲しくて、あなたに恋をするがゆえにしたことだったのかもしれません」
絵里「………」
絵里「みんなもう帰っちゃったか……でも、そっちの方が都合がいいのよね」
海未「ありがとうございます、無理を聞いてもらって…」
絵里「構わないわ、そこに座ってゆっくり話しましょう」
絵里「それで、話っていうのは?」
海未「その…昨日の続き、です……」
絵里「やっぱり。そうだと思った」
海未「…あれからずっと考えていたんです。絵里のこと……」
海未「絵里はとても素敵な人です。だから私はあなたに憧れました、あなたみたいになろうとしました」
海未「でもそれは、単に絵里に近づきたくて、絵里に見て欲しくて、あなたに恋をするがゆえにしたことだったのかもしれません」
絵里「………」
125: 2016/08/31(水) 04:37:00.24 ID:BicUappp.net
海未「っ…どちらなのかが、わからないのです」
海未「あなたに恋をしているのか、していないのか、考えれば考えるほどに……」
絵里「……海未、抱きしめていい?」
海未「えっ…なんですか、突然……」
絵里「ごめんね」ギュウゥ…
海未「っ…//なにを……」
絵里「……海未、もしかして早く返事をしなきゃって思ってる?」
海未「それは…そうです。絵里は勇気を出して告白をしてくれました、それに応えるのは当然でしょう」
絵里「……不器用すぎるわ。そういうところが好き、なのだけれど……」
絵里「早く返事をするより、じっくり考えてもらった上で答えを出してくれた方が私は嬉しいの。だから、私のことでそんなに焦らないで?」ナデナデ
海未「っ……///」
海未「あなたに恋をしているのか、していないのか、考えれば考えるほどに……」
絵里「……海未、抱きしめていい?」
海未「えっ…なんですか、突然……」
絵里「ごめんね」ギュウゥ…
海未「っ…//なにを……」
絵里「……海未、もしかして早く返事をしなきゃって思ってる?」
海未「それは…そうです。絵里は勇気を出して告白をしてくれました、それに応えるのは当然でしょう」
絵里「……不器用すぎるわ。そういうところが好き、なのだけれど……」
絵里「早く返事をするより、じっくり考えてもらった上で答えを出してくれた方が私は嬉しいの。だから、私のことでそんなに焦らないで?」ナデナデ
海未「っ……///」
126: 2016/08/31(水) 04:40:18.82 ID:BicUappp.net
絵里「ねえ海未……私が好きなのかわからないって言ってたわね?」
海未「は、はい……あの、絵里、練習後ですのであんまり抱きつかれるとっ…///」
絵里「それってつまり、少なくとも嫌いではないってことよね?」ギュウッ
海未「嫌いだなんて、そんなはず……っ、んっ、ちょっと絵里…//」
絵里「そう、それじゃあ……今から海未を好きにさせることもできるってわけね?」
海未「え…なにを言って……」
絵里「もし悩むことが負担になっているなら、悩む間もないくらいにしてあげる」
絵里「だから今から海未にたくさん私を好きになってもらう、絶対に私が好きだと言わせたいの」
海未「え、絵里……///」
海未「は、はい……あの、絵里、練習後ですのであんまり抱きつかれるとっ…///」
絵里「それってつまり、少なくとも嫌いではないってことよね?」ギュウッ
海未「嫌いだなんて、そんなはず……っ、んっ、ちょっと絵里…//」
絵里「そう、それじゃあ……今から海未を好きにさせることもできるってわけね?」
海未「え…なにを言って……」
絵里「もし悩むことが負担になっているなら、悩む間もないくらいにしてあげる」
絵里「だから今から海未にたくさん私を好きになってもらう、絶対に私が好きだと言わせたいの」
海未「え、絵里……///」
127: 2016/08/31(水) 04:47:47.89 ID:BicUappp.net
絵里「……ね、海未。今ドキドキしてる?」ボソボソ
海未「ひゃぅっ…」ピクッ
絵里「私、海未がどんなことでドキドキしてくれて、どんなことをされるのが好きなのか、全部知りたいの……♥ 」ナデナデ
海未「あの……なんだか手つきが…///」
絵里「嫌ならやめるわ」
海未「別に…嫌というわけでは…ないのですが」
絵里「よかった、ありがとう♥ 」サワッ
海未「ちょ……!?」ドキッ
絵里「海未の心臓の動き、とっても早いわ……私に抱きつかれてドキドキしてるの?」
海未「あ、あたりまえです!こんなことされて冷静でいられるほうが………!」
絵里「……うれしい♥ 」
海未「ひゃぅっ…」ピクッ
絵里「私、海未がどんなことでドキドキしてくれて、どんなことをされるのが好きなのか、全部知りたいの……♥ 」ナデナデ
海未「あの……なんだか手つきが…///」
絵里「嫌ならやめるわ」
海未「別に…嫌というわけでは…ないのですが」
絵里「よかった、ありがとう♥ 」サワッ
海未「ちょ……!?」ドキッ
絵里「海未の心臓の動き、とっても早いわ……私に抱きつかれてドキドキしてるの?」
海未「あ、あたりまえです!こんなことされて冷静でいられるほうが………!」
絵里「……うれしい♥ 」
128: 2016/08/31(水) 04:50:56.61 ID:BicUappp.net
絵里「顔もこんなに紅くして……あなたの恥ずかしがり屋なところもだいすき♥ 」ツーッ
海未「え、絵里…いい加減っ……」
絵里「海未」
海未「な、んですか……」
絵里「チュウしていい?」
海未「は………?」
絵里「キスよ。ほっぺに」
海未「な、なにを言っているのですか!?私たちは『まだ』……!」
絵里「ごめん、もう我慢できないわ。嫌だったら払いのけなさい」
絵里「ん………ちゅっ」チュッ
海未「っっっ!!!???!?/////」
海未「え、絵里…いい加減っ……」
絵里「海未」
海未「な、んですか……」
絵里「チュウしていい?」
海未「は………?」
絵里「キスよ。ほっぺに」
海未「な、なにを言っているのですか!?私たちは『まだ』……!」
絵里「ごめん、もう我慢できないわ。嫌だったら払いのけなさい」
絵里「ん………ちゅっ」チュッ
海未「っっっ!!!???!?/////」
129: 2016/08/31(水) 04:51:42.56 ID:BicUappp.net
絵里「はぁ……海未のほっぺってこんなに柔らかかったのね…♥ 」
海未「っなんてことを……///」
絵里「もっとしていい?」チュッチュッ
海未「ちょっ、待っ……//」
絵里「早く払いのけないと私に全部食べられちゃうわよ?」チュッ
海未「手が不自由なの知ってるでしょうっ……!?」
絵里「ふふ…そういえばそうだったわね♥ 」
海未(……本当は、片方の手が不自由だからって関係ないのです。その気になれば絵里を突き飛ばすくらいできるはず。なのに私は……)
絵里「っはぁ…ここまでしちゃったら痕がついちゃいそうね」
絵里「でも、さすがにやり過ぎたかしら。ごめんね、唇湿ってたからベトベトにしちゃった」フキフキ
海未「んっ……//」
海未「っなんてことを……///」
絵里「もっとしていい?」チュッチュッ
海未「ちょっ、待っ……//」
絵里「早く払いのけないと私に全部食べられちゃうわよ?」チュッ
海未「手が不自由なの知ってるでしょうっ……!?」
絵里「ふふ…そういえばそうだったわね♥ 」
海未(……本当は、片方の手が不自由だからって関係ないのです。その気になれば絵里を突き飛ばすくらいできるはず。なのに私は……)
絵里「っはぁ…ここまでしちゃったら痕がついちゃいそうね」
絵里「でも、さすがにやり過ぎたかしら。ごめんね、唇湿ってたからベトベトにしちゃった」フキフキ
海未「んっ……//」
130: 2016/08/31(水) 04:52:09.25 ID:BicUappp.net
絵里「……どうして抵抗しなかったの?」
海未「ですから、手が……」
絵里「嫌いになった?」
海未「………」
絵里「…帰りましょうか」
海未「あの………」
絵里「ん?」
海未「明日……泊めてくれませんか?」
絵里「ん?……うん?」
海未「その、急なお願いなのはわかっているのです。よろしければでいいのですが……」
海未「ですから、手が……」
絵里「嫌いになった?」
海未「………」
絵里「…帰りましょうか」
海未「あの………」
絵里「ん?」
海未「明日……泊めてくれませんか?」
絵里「ん?……うん?」
海未「その、急なお願いなのはわかっているのです。よろしければでいいのですが……」
131: 2016/08/31(水) 04:52:34.89 ID:BicUappp.net
絵里「ちょ、ちょっと待って。どうして今それ言ったの?こんなことした後で言うとその、なんだか……///」
海未「……!?な、なに想像してるんですか!違います!!大体亜里沙が部屋にいるでしょう!?」
絵里「あ、あなたこそなに想像してるのよ!……それに、明日は多分亜里沙は居ないはずよ」
海未「……えっ」
絵里「だから、来るにしても二人きり。……どうする?」
海未「え、えっと…私、そういうつもりで言ったのでは……あ、いえ、その…色々話したいということはあるのですが……」
絵里「冗談よ。いいわ、明日練習が終わったら家にいらっしゃい」
海未「…ありがとうございます」
絵里「とりあえず、今日は一緒に帰りましょうか」
海未「…はいっ」
海未「……!?な、なに想像してるんですか!違います!!大体亜里沙が部屋にいるでしょう!?」
絵里「あ、あなたこそなに想像してるのよ!……それに、明日は多分亜里沙は居ないはずよ」
海未「……えっ」
絵里「だから、来るにしても二人きり。……どうする?」
海未「え、えっと…私、そういうつもりで言ったのでは……あ、いえ、その…色々話したいということはあるのですが……」
絵里「冗談よ。いいわ、明日練習が終わったら家にいらっしゃい」
海未「…ありがとうございます」
絵里「とりあえず、今日は一緒に帰りましょうか」
海未「…はいっ」
137: 2016/08/31(水) 15:33:24.67 ID:F8LuUlav.net
ー 寝室
海未(……なんだか普通に会話をしてしまいましたが)
海未(とんでもないことをしてしまったのではないでしょうか…!?)
海未(『まだ』付き合ってすらいないのに、あんなことを…!)
海未(『まだ』…?さっきからまだってなんですか……まるで私がいずれ絵里と……)ドキドキ
海未「っ……!?///」ドキドキ
海未(ど、どうしてこんなに絵里のことを考えただけで、体がっ……!いままでこんなことなかったのに…!)ドキドキ
海未「はぁ……はぁ…」
海未(だ、だめです。もう寝なければ……明日も早いと言うのに…)
海未(……なんだか普通に会話をしてしまいましたが)
海未(とんでもないことをしてしまったのではないでしょうか…!?)
海未(『まだ』付き合ってすらいないのに、あんなことを…!)
海未(『まだ』…?さっきからまだってなんですか……まるで私がいずれ絵里と……)ドキドキ
海未「っ……!?///」ドキドキ
海未(ど、どうしてこんなに絵里のことを考えただけで、体がっ……!いままでこんなことなかったのに…!)ドキドキ
海未「はぁ……はぁ…」
海未(だ、だめです。もう寝なければ……明日も早いと言うのに…)
138: 2016/08/31(水) 15:33:53.54 ID:F8LuUlav.net
ー 翌朝
海未「ごきげん_よう、お母様」
母「海未さん、ごきげんよう……隈が酷いですよ、よく眠れなかったのですか?」
海未「え、えぇ…少し考え事を…」
母「今日も練習なのでしょう?あまり体調を崩してはいけませんよ」
母「昨日言った通り、今日から出張に出かけますので風邪をひいても面倒見きれませんからね」
海未「そのことなのですが、絵里の家にお世話になることになりました」
母「まあ、やはりそうですか。昨日から顔に絵里さんのところに行きたそうな顔をしていましたよ」
海未「なっ……///どんな顔ですか!」
母「今みたいな顔です。さあ、早く顔を洗っていらしてください」
海未「ごきげん_よう、お母様」
母「海未さん、ごきげんよう……隈が酷いですよ、よく眠れなかったのですか?」
海未「え、えぇ…少し考え事を…」
母「今日も練習なのでしょう?あまり体調を崩してはいけませんよ」
母「昨日言った通り、今日から出張に出かけますので風邪をひいても面倒見きれませんからね」
海未「そのことなのですが、絵里の家にお世話になることになりました」
母「まあ、やはりそうですか。昨日から顔に絵里さんのところに行きたそうな顔をしていましたよ」
海未「なっ……///どんな顔ですか!」
母「今みたいな顔です。さあ、早く顔を洗っていらしてください」
139: 2016/08/31(水) 15:34:30.79 ID:F8LuUlav.net
ー 練習後
海未(今日もたくさん不手際をしてしまいました……)
海未(みなさんには申し訳ない限りなのですが、絵里のことを考えるとどうしても……///)ドクンッ
絵里「お疲れ様、海未っ」ポンッ
海未「あひゃああっ!?」
絵里「わっ……大丈夫?」
海未「い、いきなり背後に立たれるとびっくりするのでやめてくださいっ!///」
絵里「そ、そんないきなりだったかしら…いつも海未は後ろにいると気付いてくれてたじゃない」
海未「そ、そうでしたっけ…?」
絵里「…もう、最近調子悪そうだし大丈夫なのかしら」
海未(誰のせいだと思っているのですか…)
海未(今日もたくさん不手際をしてしまいました……)
海未(みなさんには申し訳ない限りなのですが、絵里のことを考えるとどうしても……///)ドクンッ
絵里「お疲れ様、海未っ」ポンッ
海未「あひゃああっ!?」
絵里「わっ……大丈夫?」
海未「い、いきなり背後に立たれるとびっくりするのでやめてくださいっ!///」
絵里「そ、そんないきなりだったかしら…いつも海未は後ろにいると気付いてくれてたじゃない」
海未「そ、そうでしたっけ…?」
絵里「…もう、最近調子悪そうだし大丈夫なのかしら」
海未(誰のせいだと思っているのですか…)
140: 2016/08/31(水) 15:34:57.01 ID:F8LuUlav.net
絵里「それで、今日泊まりにくるんでしょう?」
海未「は、はいっ」
絵里「一回家に帰る?」
海未「いいえ、荷物はもう持ってきているので、そのまま参りましょう」
絵里「そう、わかったわ。それじゃあ……」
ギュッ
海未「っ!?///」
絵里「それじゃあみんな、お先に!」タッタッタッ
海未「ちょ、絵里!?手離しっ…!危なっ……!」タッタッタッ
海未「は、はいっ」
絵里「一回家に帰る?」
海未「いいえ、荷物はもう持ってきているので、そのまま参りましょう」
絵里「そう、わかったわ。それじゃあ……」
ギュッ
海未「っ!?///」
絵里「それじゃあみんな、お先に!」タッタッタッ
海未「ちょ、絵里!?手離しっ…!危なっ……!」タッタッタッ
141: 2016/08/31(水) 15:35:56.15 ID:F8LuUlav.net
絵里「ふぅ……走ったらあっという間に家の近くまで来ちゃったわね」
海未「え、絵里……無事な方の手を握られると危ないではないですか…」ハアハア
絵里「それじゃあ、それが外れたら存分に手を握っていいのね?」
海未「……っ」
海未「え、絵里。なにか昨日とくらべて元気になっていませんか?」
絵里「え…そう見える?」
海未「はい、その、昨日は私のことを避けていたように思えたのですが……」
絵里「……確かにそうだったかも。不安にさせてごめんね」
海未「え、絵里……無事な方の手を握られると危ないではないですか…」ハアハア
絵里「それじゃあ、それが外れたら存分に手を握っていいのね?」
海未「……っ」
海未「え、絵里。なにか昨日とくらべて元気になっていませんか?」
絵里「え…そう見える?」
海未「はい、その、昨日は私のことを避けていたように思えたのですが……」
絵里「……確かにそうだったかも。不安にさせてごめんね」
142: 2016/08/31(水) 15:36:45.59 ID:F8LuUlav.net
絵里「昨日は……少し怖かったの。あなたに告白したばかりで……」
絵里「想いを伝えただけ、とは言ったものの、やっぱり想いが受け入れられないかもしれないって思うと怖くて…」
絵里「……でも、海未の気持ちが聞けて気が楽になったわ。迷ってるってことはまだチャンスがあるって」
絵里「だから…絶対にあなたに私を好きって言わせてみせる」クイッ
絵里「既成事実も作ったことだし…♥ 」
海未「き、既成事実って……///」ドクンッドクンッ
絵里「口と口でしないとダメなのかしら?」ソッ
海未「え、絵里…だめですよ……まだ、ここ、外なんですから……//」ドキドキ
絵里「家ならいいってことね?」
海未「ち、ちがっ…今のは言葉の綾で……!」
絵里「想いを伝えただけ、とは言ったものの、やっぱり想いが受け入れられないかもしれないって思うと怖くて…」
絵里「……でも、海未の気持ちが聞けて気が楽になったわ。迷ってるってことはまだチャンスがあるって」
絵里「だから…絶対にあなたに私を好きって言わせてみせる」クイッ
絵里「既成事実も作ったことだし…♥ 」
海未「き、既成事実って……///」ドクンッドクンッ
絵里「口と口でしないとダメなのかしら?」ソッ
海未「え、絵里…だめですよ……まだ、ここ、外なんですから……//」ドキドキ
絵里「家ならいいってことね?」
海未「ち、ちがっ…今のは言葉の綾で……!」
143: 2016/08/31(水) 16:02:22.18 ID:F8LuUlav.net
絵里「ふふっ…冗談よ」スッ
海未「ぇ………」
絵里「なにその顔、もしかして強引にでもしたほうがよかったのかしら」クスクス
海未「なっ…//ち、違います!」
海未「絵里はそうやって他の女の子を誑かしてきたのですね、全く……」
絵里「人聞き悪いこと言わないでよ、ずっとあなただけを見てきたんだから」
海未「え……」
絵里「言っておくけど私、告白されたことは数あっても、告白したことはあなたが初めてなのよ?」
絵里「だから今も少し暴走気味になってると思うし、鼓動もとても早くなってる」
絵里「もし海未が…今もドキドキしてくれてたら、とっても嬉しい」ニッコリ
海未「っ………///」ドキドキ
海未「ぇ………」
絵里「なにその顔、もしかして強引にでもしたほうがよかったのかしら」クスクス
海未「なっ…//ち、違います!」
海未「絵里はそうやって他の女の子を誑かしてきたのですね、全く……」
絵里「人聞き悪いこと言わないでよ、ずっとあなただけを見てきたんだから」
海未「え……」
絵里「言っておくけど私、告白されたことは数あっても、告白したことはあなたが初めてなのよ?」
絵里「だから今も少し暴走気味になってると思うし、鼓動もとても早くなってる」
絵里「もし海未が…今もドキドキしてくれてたら、とっても嬉しい」ニッコリ
海未「っ………///」ドキドキ
149: 2016/09/01(木) 13:18:56.97 ID:LiNabhDE.net
絵里「ただいまー……もう出掛けたのかしら」
絵里「亜里沙ってばまだ中学生なのにほぼ週1で雪穂ちゃんの家に泊まりに行ってるのよ?確かに日本に来たばかりで困惑するばかりのところをあれだけ親身にされると気持ちはわかるのだけれど……」
海未「私も中学のころは穂乃果とことりの家によく泊まりに行っていましたよ。亜里沙の年頃なら自然ですよ」
絵里「そんなものかしら。でも姉としては寂しいわ、自分で言うのもなんだけどシスコンだもの」
海未「大丈夫ですよ、亜里沙もまた絵里のことを愛していますから。同じ次女ですからわかるんです」
絵里「…………」ジーッ
海未「な、なんですか?//」
絵里「海未、私の妹にならない?」
海未「は!?」
絵里「あ、やっぱり嘘。妹になったら恋人になれないものね」
海未「なんなんですか!?」
絵里「亜里沙ってばまだ中学生なのにほぼ週1で雪穂ちゃんの家に泊まりに行ってるのよ?確かに日本に来たばかりで困惑するばかりのところをあれだけ親身にされると気持ちはわかるのだけれど……」
海未「私も中学のころは穂乃果とことりの家によく泊まりに行っていましたよ。亜里沙の年頃なら自然ですよ」
絵里「そんなものかしら。でも姉としては寂しいわ、自分で言うのもなんだけどシスコンだもの」
海未「大丈夫ですよ、亜里沙もまた絵里のことを愛していますから。同じ次女ですからわかるんです」
絵里「…………」ジーッ
海未「な、なんですか?//」
絵里「海未、私の妹にならない?」
海未「は!?」
絵里「あ、やっぱり嘘。妹になったら恋人になれないものね」
海未「なんなんですか!?」
150: 2016/09/01(木) 13:19:24.60 ID:LiNabhDE.net
海未「というか、恋人だなんてっ……!///」
絵里「あら、違うの?わざわざここに来たということは、返事がもらえるものとばかり思っていたのだけれど」
絵里「それも、ちょっと期待してもいいような返事じゃないかって……」
海未「た、確かに返事はしようと思いましたが、期待通りの答えが来るとは限りませんよ」
絵里「えっ、違うの…?」シュン
海未「っ……そ、そういうのはもう少し時間が経ってから言いたいです。もしここで返事をしてしまって変な空気になるといけないでしょう?」
絵里「ん…そうね。とりあえず玄関で話していても仕方がないわね、どうぞ上がって」
海未「お、お邪魔します……」
絵里「あら、違うの?わざわざここに来たということは、返事がもらえるものとばかり思っていたのだけれど」
絵里「それも、ちょっと期待してもいいような返事じゃないかって……」
海未「た、確かに返事はしようと思いましたが、期待通りの答えが来るとは限りませんよ」
絵里「えっ、違うの…?」シュン
海未「っ……そ、そういうのはもう少し時間が経ってから言いたいです。もしここで返事をしてしまって変な空気になるといけないでしょう?」
絵里「ん…そうね。とりあえず玄関で話していても仕方がないわね、どうぞ上がって」
海未「お、お邪魔します……」
151: 2016/09/01(木) 13:19:59.60 ID:LiNabhDE.net
絵里「さて、どうしようかしら……夕飯の支度でもしましょうか、食材はあるから新しく買う必要はないわね」
海未「あっ、手伝いま「すとか言わないでね」
絵里「片腕じゃ材料持ってくるくらいしかできないし、そもそもあなたお客さんなんだから、そこでじっとしていないと」
海未「はい……」シュン
絵里「少し前にお弁当作ってあげるって話したから、私の手作りの料理を食べさせてあげたいって思ってね」
絵里「………それに、料理ができるところ見せれば海未が私を好きになってくれるかなって」
海未「っ……///」カァァ
海未「そ、そういうこと本人に言わなくても……//」
絵里「わざと言って意識させてるのよ♥ 」
海未「そんなことしなくてもとっくに意識していますよ……///」ボソボソ
絵里「なにか言った?」
海未「なんでもないですっ」
海未「あっ、手伝いま「すとか言わないでね」
絵里「片腕じゃ材料持ってくるくらいしかできないし、そもそもあなたお客さんなんだから、そこでじっとしていないと」
海未「はい……」シュン
絵里「少し前にお弁当作ってあげるって話したから、私の手作りの料理を食べさせてあげたいって思ってね」
絵里「………それに、料理ができるところ見せれば海未が私を好きになってくれるかなって」
海未「っ……///」カァァ
海未「そ、そういうこと本人に言わなくても……//」
絵里「わざと言って意識させてるのよ♥ 」
海未「そんなことしなくてもとっくに意識していますよ……///」ボソボソ
絵里「なにか言った?」
海未「なんでもないですっ」
152: 2016/09/01(木) 13:20:24.42 ID:LiNabhDE.net
絵里「はい、できました」
海未「あっこれ……肉じゃがですか?」
絵里「ええ。あまり他人にはご飯を作らないのだけれど、変じゃないかしら」
海未「とてもよく作れていますね、お芋がいい具合に崩れていて調味料の配分もちょうどいいです。少しあっさり目に味付けしているのですか?」
絵里「うん、海未は味が濃いものはあまり食べないかなって思って……偏見だけどね。とにかく一口食べてくれるかしら」
海未「はい、いただきま……あっ」
絵里「あっ……ごめんなさい、考慮してなかったわ」
海未「大丈夫ですよ。えっとフォークは……」
絵里「はい、あ~ん♥ 」スッ
海未「………」
海未「あっこれ……肉じゃがですか?」
絵里「ええ。あまり他人にはご飯を作らないのだけれど、変じゃないかしら」
海未「とてもよく作れていますね、お芋がいい具合に崩れていて調味料の配分もちょうどいいです。少しあっさり目に味付けしているのですか?」
絵里「うん、海未は味が濃いものはあまり食べないかなって思って……偏見だけどね。とにかく一口食べてくれるかしら」
海未「はい、いただきま……あっ」
絵里「あっ……ごめんなさい、考慮してなかったわ」
海未「大丈夫ですよ。えっとフォークは……」
絵里「はい、あ~ん♥ 」スッ
海未「………」
153: 2016/09/01(木) 13:20:59.80 ID:LiNabhDE.net
絵里「ほら、遠慮しないで」
海未「む、むり、です……///」
絵里「えぇ?どうしてよ、この前はみんなの前で食べさせてあげたのに」
海未「だって、あの時はまさかあなたに好意を持たれているだなんて思ってもみなかったのですから!」
絵里「そんなのどっちだっていいでしょう。冷めるといけないから早く食べちゃってよ」
海未「うぅ……わかりました」
絵里「はい、あ~~ん♥ 」
海未「あ、あーーーん……///」パクッ
絵里「……ど、どう?」
海未「とても美味しいです!味がよくしみていますね」
絵里「よかった、あまり時間を掛けてないから心配だったの」
絵里「さ、全部遠慮せず食べて。たくさん作っちゃったから」スッ
海未「あ、あの…いい加減フォークを……」
絵里「何言ってるの、全部私が食べさせてあげる♥ あ~ん♥ 」
海未「っ……///」パクッ
海未「む、むり、です……///」
絵里「えぇ?どうしてよ、この前はみんなの前で食べさせてあげたのに」
海未「だって、あの時はまさかあなたに好意を持たれているだなんて思ってもみなかったのですから!」
絵里「そんなのどっちだっていいでしょう。冷めるといけないから早く食べちゃってよ」
海未「うぅ……わかりました」
絵里「はい、あ~~ん♥ 」
海未「あ、あーーーん……///」パクッ
絵里「……ど、どう?」
海未「とても美味しいです!味がよくしみていますね」
絵里「よかった、あまり時間を掛けてないから心配だったの」
絵里「さ、全部遠慮せず食べて。たくさん作っちゃったから」スッ
海未「あ、あの…いい加減フォークを……」
絵里「何言ってるの、全部私が食べさせてあげる♥ あ~ん♥ 」
海未「っ……///」パクッ
154: 2016/09/01(木) 13:23:03.84 ID:LiNabhDE.net
海未「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
絵里「うれしいわ、口に合うかどうか少し不安だったの」
海未「ですが、少し驚きました。絵里はロシア料理を作ってくれるのではと思っていたので…偏見ですけど」
絵里「本当は…ボルシチを作ろうかと思ったのだけれど、やっぱり海未が食べ慣れてるものを食べさせてあげたかったから。食べる人の気持ちを考えて作りたいものね」
海未「……ありがとうございます。では次の機会にはボルシチを食べさせていただけませんか?」
絵里「次も泊まりにきてくれるの?」ニコニコ
海未「あっ……///ち、違うのです、そういう意味ではなく……!」
絵里「からかっただけよ。…練習で疲れてるだろうから、先にお風呂入っていいわよ」
海未「い、いえっ、私は指導しかしていませんので、絵里からお先にどうぞ」
絵里「そのギプスの処理とか色々大変でしょう?あなたが入ってる間に洗い物済ませたいから、早く」
海未「……すみません、ありがとうございます」
絵里「うれしいわ、口に合うかどうか少し不安だったの」
海未「ですが、少し驚きました。絵里はロシア料理を作ってくれるのではと思っていたので…偏見ですけど」
絵里「本当は…ボルシチを作ろうかと思ったのだけれど、やっぱり海未が食べ慣れてるものを食べさせてあげたかったから。食べる人の気持ちを考えて作りたいものね」
海未「……ありがとうございます。では次の機会にはボルシチを食べさせていただけませんか?」
絵里「次も泊まりにきてくれるの?」ニコニコ
海未「あっ……///ち、違うのです、そういう意味ではなく……!」
絵里「からかっただけよ。…練習で疲れてるだろうから、先にお風呂入っていいわよ」
海未「い、いえっ、私は指導しかしていませんので、絵里からお先にどうぞ」
絵里「そのギプスの処理とか色々大変でしょう?あなたが入ってる間に洗い物済ませたいから、早く」
海未「……すみません、ありがとうございます」
155: 2016/09/01(木) 13:23:39.95 ID:LiNabhDE.net
海未「ふぅ………」ヌギヌギ
絵里『脱げる?手伝いましょうか?』
海未「け、結構ですっ!////」
絵里『そう、残念』
海未(なんですか、残念って……)
シャーッ
海未(これ、いつも絵里が使っているシャンプー…ですよね)シュコシュコ
海未「……っ」クンクン
海未「っ!!///」ゾクッ
海未(な、なぜ今嗅いだのですか!?そんな必要ないでしょう!)
海未(……絵里の匂いが、しました)
絵里『脱げる?手伝いましょうか?』
海未「け、結構ですっ!////」
絵里『そう、残念』
海未(なんですか、残念って……)
シャーッ
海未(これ、いつも絵里が使っているシャンプー…ですよね)シュコシュコ
海未「……っ」クンクン
海未「っ!!///」ゾクッ
海未(な、なぜ今嗅いだのですか!?そんな必要ないでしょう!)
海未(……絵里の匂いが、しました)
156: 2016/09/01(木) 13:24:18.81 ID:LiNabhDE.net
海未「………」ゴシゴシ
海未(あぁ…髪を洗うブラシを持ってくるのを忘れてしまいました)
海未(やはり片手だけだと…なにか道具がないとしんどいですね)ゴシゴシ
絵里『海未~』
海未「は、はい!なんでしょう?」
絵里『入るわよ~』
海未「わかりま……えっ……」
ガラッ
絵里「失礼します♥ 」
海未「え、えええええりっ!!!??/////」
絵里「…大丈夫?」
海未「ど、どうして突然っ…!」
絵里「やっぱりその腕だから苦労してるんじゃないかと思って。手伝いに来たの」
海未「それはありがたいのですが、あのっ……!」バッ
海未(あぁ…髪を洗うブラシを持ってくるのを忘れてしまいました)
海未(やはり片手だけだと…なにか道具がないとしんどいですね)ゴシゴシ
絵里『海未~』
海未「は、はい!なんでしょう?」
絵里『入るわよ~』
海未「わかりま……えっ……」
ガラッ
絵里「失礼します♥ 」
海未「え、えええええりっ!!!??/////」
絵里「…大丈夫?」
海未「ど、どうして突然っ…!」
絵里「やっぱりその腕だから苦労してるんじゃないかと思って。手伝いに来たの」
海未「それはありがたいのですが、あのっ……!」バッ
157: 2016/09/01(木) 13:50:15.81 ID:LiNabhDE.net
絵里「別に隠す必要ないでしょう?別に裸見るのが初めてってわけではないし、この通り、私も裸よ」
海未「そういう問題ではなく……つい先日好意を伝えられたばかりの相手に肌を見せるのは、なんだか……」
絵里「別に下心なんてないわよ。…でも、なるべく見ないようにするから、私に手伝わせてくれない?」
海未「……わかりました。すみません、善意で言っているのに変に意識してしまって…」
絵里「ううん、構わないわ。私も海未に信頼されたいもの」
絵里「…それにしても、すごい腕ね」
海未「はい。ギプスが濡れると大変なので、こうしてビニールを被せているのです」
絵里「じゃあそれだと色々大変そうね?」
海未「えぇ、いつもは髪を洗いやすくする道具を使っているのですが、忘れてきてしまっていて…」
絵里「そう。それじゃあ髪を洗うのを手伝うわ。あら…シャンプー私の使ってくれてたのね」
海未「あ…申し訳ありません……勝手に使ってしまいました」
絵里「ううん。いくらでも使ってくれて構わないわ」
絵里「………」スンスン
海未「っ!?///」
絵里「あ、私のにおいがする」
海未「な、なにしてるんですかっ!///」カァァ
絵里「ごめんごめん、冗談よ。それじゃあ洗っていくわね」
海未「今日のうちで絵里は冗談を言いすぎです……」
海未「そういう問題ではなく……つい先日好意を伝えられたばかりの相手に肌を見せるのは、なんだか……」
絵里「別に下心なんてないわよ。…でも、なるべく見ないようにするから、私に手伝わせてくれない?」
海未「……わかりました。すみません、善意で言っているのに変に意識してしまって…」
絵里「ううん、構わないわ。私も海未に信頼されたいもの」
絵里「…それにしても、すごい腕ね」
海未「はい。ギプスが濡れると大変なので、こうしてビニールを被せているのです」
絵里「じゃあそれだと色々大変そうね?」
海未「えぇ、いつもは髪を洗いやすくする道具を使っているのですが、忘れてきてしまっていて…」
絵里「そう。それじゃあ髪を洗うのを手伝うわ。あら…シャンプー私の使ってくれてたのね」
海未「あ…申し訳ありません……勝手に使ってしまいました」
絵里「ううん。いくらでも使ってくれて構わないわ」
絵里「………」スンスン
海未「っ!?///」
絵里「あ、私のにおいがする」
海未「な、なにしてるんですかっ!///」カァァ
絵里「ごめんごめん、冗談よ。それじゃあ洗っていくわね」
海未「今日のうちで絵里は冗談を言いすぎです……」
158: 2016/09/01(木) 13:50:42.72 ID:LiNabhDE.net
シャコシャコ……
絵里「力加減は大丈夫?」
海未「はい、ちょうどいいです」
絵里「海未の髪は繊細そうだから、結構気を使うのよね」
海未「傷みやすいわけでもありませんから、適当な力加減で構いませんよ。洗っていただけるだけでもありがたいですから」
絵里「痛かったらすぐに言ってね」シャコシャコ
海未「んっ……」
海未(とても気遣ってくれていますね…くすぐったいくらいです)
海未(絵里の指が私の髪の間をすり抜けていって……このまま絵里にすべてを委ねてしまいたくなるような…)ウトウト
絵里「力加減は大丈夫?」
海未「はい、ちょうどいいです」
絵里「海未の髪は繊細そうだから、結構気を使うのよね」
海未「傷みやすいわけでもありませんから、適当な力加減で構いませんよ。洗っていただけるだけでもありがたいですから」
絵里「痛かったらすぐに言ってね」シャコシャコ
海未「んっ……」
海未(とても気遣ってくれていますね…くすぐったいくらいです)
海未(絵里の指が私の髪の間をすり抜けていって……このまま絵里にすべてを委ねてしまいたくなるような…)ウトウト
159: 2016/09/01(木) 13:51:10.11 ID:LiNabhDE.net
__
シャーーーッ
海未「はっ!?」
絵里「おはよう、海未」
海未「……もしかして、寝てましたか?」
絵里「10分くらいね。おかげで長い髪を一本ずつ丁寧に洗うことができたわ」
海未「すみません、気持ちよくて、つい……」
絵里「気持ちよくなってくれたのなら本望よ。体も洗ったほうがいいかしら」
海未「はい、おねがいし………い、いえっ!結構です!自分で洗いますから!」
絵里「そんなに嫌がらなくてもいいじゃない……」
絵里「あっ、それじゃあこうしましょう。無事な方の手と背中は洗えないでしょう?そこだけ洗ってあげるから」
海未「ぅ…わかりました。よろしくおねがいします」
シャーーーッ
海未「はっ!?」
絵里「おはよう、海未」
海未「……もしかして、寝てましたか?」
絵里「10分くらいね。おかげで長い髪を一本ずつ丁寧に洗うことができたわ」
海未「すみません、気持ちよくて、つい……」
絵里「気持ちよくなってくれたのなら本望よ。体も洗ったほうがいいかしら」
海未「はい、おねがいし………い、いえっ!結構です!自分で洗いますから!」
絵里「そんなに嫌がらなくてもいいじゃない……」
絵里「あっ、それじゃあこうしましょう。無事な方の手と背中は洗えないでしょう?そこだけ洗ってあげるから」
海未「ぅ…わかりました。よろしくおねがいします」
160: 2016/09/01(木) 13:51:46.43 ID:LiNabhDE.net
絵里「…素手で洗っていい?」
海未「えっ」
絵里「失礼します」ヒタッ
海未「ひゃぁぁんっ!///」
絵里「ちょ、ちょっと…変な声出さないでよ」
海未「あ、あなたがいきなり素手で洗うからっ……!///」
絵里「あら、海未ってタオル使ってるの?肌がこんなに綺麗だから素手なものかと思っていたのだけれど」
海未「す、素手ですっが……!」
海未「って、私の洗い方などどうでもいいでしょう!?す、素手でなんて…破廉恥です!」
絵里「じゃあ今からでもタオルに変える?今ここにないのだけれど…」
絵里「あぁ、自宅のお風呂なのにお客さんに追い出されて裸でタオルを持ってこないといけないのね…」グスグス
海未「ぅ……わ、わかりましたよ。素手、素手でお願いします…」
絵里「ハラショー♥ ありがとう海未、やるからにはしっかりやるから安心して」
海未「っ……///」
海未「えっ」
絵里「失礼します」ヒタッ
海未「ひゃぁぁんっ!///」
絵里「ちょ、ちょっと…変な声出さないでよ」
海未「あ、あなたがいきなり素手で洗うからっ……!///」
絵里「あら、海未ってタオル使ってるの?肌がこんなに綺麗だから素手なものかと思っていたのだけれど」
海未「す、素手ですっが……!」
海未「って、私の洗い方などどうでもいいでしょう!?す、素手でなんて…破廉恥です!」
絵里「じゃあ今からでもタオルに変える?今ここにないのだけれど…」
絵里「あぁ、自宅のお風呂なのにお客さんに追い出されて裸でタオルを持ってこないといけないのね…」グスグス
海未「ぅ……わ、わかりましたよ。素手、素手でお願いします…」
絵里「ハラショー♥ ありがとう海未、やるからにはしっかりやるから安心して」
海未「っ……///」
161: 2016/09/01(木) 13:52:14.99 ID:LiNabhDE.net
絵里「それじゃあ……」ヒタッ
海未「んっ……///」ピクッ
絵里「………」スリスリ
海未「っ……!んっ…//」
海未(絵里の泡まみれになった両手は、私の片腕をやさしく包み込んで労わるような優しい手つきで洗っていきます)
海未(指と指を絡ませて間を洗ってくれたり、その際に背中に柔らかな感触と生暖かい体温が伝わって…どうにかなってしまいそうでした)
海未「……」チラッ
絵里「気持ち悪いところない?大丈夫?」
海未「い、いえっ大丈夫です…続けてください」
海未(絵里はとても真摯に私に尽くしてくれているのにどうして私はこんな……)
海未「んっ……///」ピクッ
絵里「………」スリスリ
海未「っ……!んっ…//」
海未(絵里の泡まみれになった両手は、私の片腕をやさしく包み込んで労わるような優しい手つきで洗っていきます)
海未(指と指を絡ませて間を洗ってくれたり、その際に背中に柔らかな感触と生暖かい体温が伝わって…どうにかなってしまいそうでした)
海未「……」チラッ
絵里「気持ち悪いところない?大丈夫?」
海未「い、いえっ大丈夫です…続けてください」
海未(絵里はとても真摯に私に尽くしてくれているのにどうして私はこんな……)
162: 2016/09/01(木) 13:52:48.20 ID:LiNabhDE.net
グニッ
海未「んぃっ!?///」
絵里「ご、ごめんなさい、痛かったかしら」
海未「え、絵里…そこはぁ……っ」
絵里「デリケートなところだとは思ったけれどやっぱり片腕じゃ洗いにくいから…もう少しだけ我慢して」グニグニ
海未「やっ…は、あっ……んぅっ!」ビクッビクッ
海未(普通に洗われているだけなのに声が…絶対変に思われてます…!)
海未「んっ、んっ…!んぐ……ふ……ぅぅ…!」ビクッビクッ
絵里「はい。終わったわよ、海未」
海未「……」ハアハア
絵里「…海未?」
海未「っあ……はぁーっ……はぁっ…」クタッ
絵里「う、海未!?大丈夫!?のぼせちゃったの!?」
絵里「ちょっと海未!………」
海未「んぃっ!?///」
絵里「ご、ごめんなさい、痛かったかしら」
海未「え、絵里…そこはぁ……っ」
絵里「デリケートなところだとは思ったけれどやっぱり片腕じゃ洗いにくいから…もう少しだけ我慢して」グニグニ
海未「やっ…は、あっ……んぅっ!」ビクッビクッ
海未(普通に洗われているだけなのに声が…絶対変に思われてます…!)
海未「んっ、んっ…!んぐ……ふ……ぅぅ…!」ビクッビクッ
絵里「はい。終わったわよ、海未」
海未「……」ハアハア
絵里「…海未?」
海未「っあ……はぁーっ……はぁっ…」クタッ
絵里「う、海未!?大丈夫!?のぼせちゃったの!?」
絵里「ちょっと海未!………」
163: 2016/09/01(木) 13:53:20.61 ID:LiNabhDE.net
海未「ぅ……ん……」パチッ
絵里「海未っ!」
海未「えっと…何があったんでしたっけ」
絵里「ごめんなさい、ごめんなさい!」ギュッ
海未「ぐっ……え、絵里、落ち着いてください。私さっきまでお風呂に入っていた気がするのですが……」
絵里「海未、のぼせて気を失ってたのよ」
絵里「海未がしんどそうにしてるのを気づかずに体を洗い続けたばっかりに……本当にごめんなさい」
海未「疲れが襲ってきただけですよ、そんなに謝らないでください。私が階段から落ちた時みたいになっていますよ」
絵里「でも私、あなたが快適に過ごせるようにしてきたのに、こんなっ…!」
海未「散々変なことしておいて今更それはないですよ」クスクス
絵里「なっ……!」
絵里「海未っ!」
海未「えっと…何があったんでしたっけ」
絵里「ごめんなさい、ごめんなさい!」ギュッ
海未「ぐっ……え、絵里、落ち着いてください。私さっきまでお風呂に入っていた気がするのですが……」
絵里「海未、のぼせて気を失ってたのよ」
絵里「海未がしんどそうにしてるのを気づかずに体を洗い続けたばっかりに……本当にごめんなさい」
海未「疲れが襲ってきただけですよ、そんなに謝らないでください。私が階段から落ちた時みたいになっていますよ」
絵里「でも私、あなたが快適に過ごせるようにしてきたのに、こんなっ…!」
海未「散々変なことしておいて今更それはないですよ」クスクス
絵里「なっ……!」
164: 2016/09/01(木) 13:53:51.53 ID:LiNabhDE.net
海未「…でも、それでいいんですよ」
海未「以前、絵里が言っていましたよね。居てくれるだけでいい、と」
海未「それは私もです。絵里が居てくれて、なにか繋がりを持っていられるだけでも嬉しいのです」
海未「ですから、なにも気にする必要なんてないですよ」
絵里「うん……」
海未「なんだかんだ言って絵里、きちんと体も拭いて頂いて服も…絵里のジャージですよね?着せてくれていますし…よくしてくれているではありませんか」
絵里「まあ、裸で放置するわけにはいかないし……腕の処理もよくわからなかったから、適当に着せやすいもの着せただけだから……」
海未「それではもう寝るだけですか?」
絵里「うん、あなたが何もすることがなければね」
海未「そうですか。……この際ですから言ってしまいます。絵里、ちょっと…」クイッ
絵里「え、なにを……ひゃっ!?」グイッ
海未「以前、絵里が言っていましたよね。居てくれるだけでいい、と」
海未「それは私もです。絵里が居てくれて、なにか繋がりを持っていられるだけでも嬉しいのです」
海未「ですから、なにも気にする必要なんてないですよ」
絵里「うん……」
海未「なんだかんだ言って絵里、きちんと体も拭いて頂いて服も…絵里のジャージですよね?着せてくれていますし…よくしてくれているではありませんか」
絵里「まあ、裸で放置するわけにはいかないし……腕の処理もよくわからなかったから、適当に着せやすいもの着せただけだから……」
海未「それではもう寝るだけですか?」
絵里「うん、あなたが何もすることがなければね」
海未「そうですか。……この際ですから言ってしまいます。絵里、ちょっと…」クイッ
絵里「え、なにを……ひゃっ!?」グイッ
165: 2016/09/01(木) 13:54:34.42 ID:LiNabhDE.net
海未「絵里、今日私がここに来たのは、先日の返事をしにきたからです」
海未「その返事を今しますので…よく聞いてください」
絵里「えっ……こんな寝る前になって!?でも、それ、もし返事がダメな奴だったらこの後がしんどいんじゃ……」
海未「今更ヘタレないでください、私も今を逃せばもう言える気がしないのです」
海未「そもそも、先ほど少しこぼれ出てしまったのですが…お気づきになりませんでしたか?」
絵里「え……」
海未「……おそらく、キッカケが欲しかっただけなんだと思います。あなたの告白を受け入れるためのキッカケが……」
海未「昨日帰ってから、あなたのことを思うたびに心が苦しくなるのです。体が熱くなって、なにも考えられなくなって……」
海未「好きにさせてみせると言っていた絵里からすれば、計画通りに事が運んだと言うべきなのでしょうか」
絵里「それって……」
海未「はい。私でよければ、これからも絵里のそばに居させて頂けませんか?私もあなたから離れません」
絵里「…えぇ、もちろんよ!絶対に離さないわ」ギュゥ
海未「その返事を今しますので…よく聞いてください」
絵里「えっ……こんな寝る前になって!?でも、それ、もし返事がダメな奴だったらこの後がしんどいんじゃ……」
海未「今更ヘタレないでください、私も今を逃せばもう言える気がしないのです」
海未「そもそも、先ほど少しこぼれ出てしまったのですが…お気づきになりませんでしたか?」
絵里「え……」
海未「……おそらく、キッカケが欲しかっただけなんだと思います。あなたの告白を受け入れるためのキッカケが……」
海未「昨日帰ってから、あなたのことを思うたびに心が苦しくなるのです。体が熱くなって、なにも考えられなくなって……」
海未「好きにさせてみせると言っていた絵里からすれば、計画通りに事が運んだと言うべきなのでしょうか」
絵里「それって……」
海未「はい。私でよければ、これからも絵里のそばに居させて頂けませんか?私もあなたから離れません」
絵里「…えぇ、もちろんよ!絶対に離さないわ」ギュゥ
166: 2016/09/01(木) 13:55:00.87 ID:LiNabhDE.net
絵里「よかった。本当に……私ったらキスもしちゃってたし…」
海未「……あの、絵里」
絵里「ん?」
海未「もう一度、しませんか?」ドキドキ
絵里「ぇ………」
海未「こんな素敵な関係になれたのです。今度は口と口で……///」
絵里「…なにそれ、おねだり?関係が変わった途端に急に甘えてくるんだから」
海未「そ、そんないじわる言わないでください……嫌ですか?」
絵里「まさか、私もずっとしたいと思っていたもの。それじゃあ……」スッ
海未「あ、あのっ!……私から、させてください」
絵里「え」
海未「私だって、我慢できないのです。ずっと抱いてきた憧れが、恋になって……思いがはち切れそうなんです」ギュッ
絵里「う、海未……?」
海未「…愛していますよ、絵里」
絵里「えぇ。私も海未が世界で一番大好き……んっ」
海未「……あの、絵里」
絵里「ん?」
海未「もう一度、しませんか?」ドキドキ
絵里「ぇ………」
海未「こんな素敵な関係になれたのです。今度は口と口で……///」
絵里「…なにそれ、おねだり?関係が変わった途端に急に甘えてくるんだから」
海未「そ、そんないじわる言わないでください……嫌ですか?」
絵里「まさか、私もずっとしたいと思っていたもの。それじゃあ……」スッ
海未「あ、あのっ!……私から、させてください」
絵里「え」
海未「私だって、我慢できないのです。ずっと抱いてきた憧れが、恋になって……思いがはち切れそうなんです」ギュッ
絵里「う、海未……?」
海未「…愛していますよ、絵里」
絵里「えぇ。私も海未が世界で一番大好き……んっ」
167: 2016/09/01(木) 13:55:33.88 ID:LiNabhDE.net
__
「お大事に」
海未「ふぅ……」
絵里「海未っ」
海未「お待たせしました、絵里」
絵里「……おかえりなさい、海未の手♥ 」チュッ
海未「ちょ…外したばかりなので臭いますよ?」
絵里「それくらい嬉しいの。…リハビリとかもあるの?」
海未「えぇ、少しだけだとは思いますが、何回か病院に通う事になると思います」
絵里「そっか。それならそこまで手伝わなくちゃね」
絵里「……もしかしたら不謹慎に感じるかもしれないけれど」
絵里「海未のこの手があったから今の私たちがあるのかな」
海未「どうでしょうか。…ですが、これがなければあそこまで一緒にいることもなかったでしょうね」
絵里「これって、まさに『怪我の功名』よね」クスクス
海未「…」ピクッ
絵里「ん?どうしたの」
海未「いや、この怪我がなくてもいつかはどちらかが告白していたのでは?」
絵里「えっ、なんで手のひら返したの」
海未「これも単にキッカケの一つですよ。きっとそうですっ」
絵里「海未がいいならそれでいいけれど……でも私としては怪我の功名ね。下手したら海未に嫌われかねなかったことばかりだもの」
絵里「本当に……海未を好きになってよかった」
海未「絵里………」
海未「万が一にも私が絵里を嫌うことはありませんが……たまには、怪我の功名でもいいかもしれませんね」
おわり
「お大事に」
海未「ふぅ……」
絵里「海未っ」
海未「お待たせしました、絵里」
絵里「……おかえりなさい、海未の手♥ 」チュッ
海未「ちょ…外したばかりなので臭いますよ?」
絵里「それくらい嬉しいの。…リハビリとかもあるの?」
海未「えぇ、少しだけだとは思いますが、何回か病院に通う事になると思います」
絵里「そっか。それならそこまで手伝わなくちゃね」
絵里「……もしかしたら不謹慎に感じるかもしれないけれど」
絵里「海未のこの手があったから今の私たちがあるのかな」
海未「どうでしょうか。…ですが、これがなければあそこまで一緒にいることもなかったでしょうね」
絵里「これって、まさに『怪我の功名』よね」クスクス
海未「…」ピクッ
絵里「ん?どうしたの」
海未「いや、この怪我がなくてもいつかはどちらかが告白していたのでは?」
絵里「えっ、なんで手のひら返したの」
海未「これも単にキッカケの一つですよ。きっとそうですっ」
絵里「海未がいいならそれでいいけれど……でも私としては怪我の功名ね。下手したら海未に嫌われかねなかったことばかりだもの」
絵里「本当に……海未を好きになってよかった」
海未「絵里………」
海未「万が一にも私が絵里を嫌うことはありませんが……たまには、怪我の功名でもいいかもしれませんね」
おわり
168: 2016/09/01(木) 13:56:16.98 ID:LiNabhDE.net
ながくなってしゅうしゅうつかなくなったのでうち切りです
172: 2016/09/01(木) 19:04:08.74 ID:dSvtMSz8.net
おつさま
打ち切りとは思えない綺麗な終わり方
打ち切りとは思えない綺麗な終わり方
引用: 海未「ケガの功名」
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