1: 2016/09/04(日) 00:07:30.36 ID:CgC4hCXp.net
ダイヤ「前途洋々のお二人の門出に…」

果南「流石はダイヤ、スピーチ上手だね」

鞠莉「ふふふ、私と果南の時もお願いしようかな」

花丸「この料理美味しいずら~」

ルビィ「綺麗だなぁ…私もあんなドレス着てみたい」

ダイヤ「簡単ではございますが、挨拶とさせていただきます」

梨子「もう千歌ちゃん、口の周り汚して」拭き吹き

千歌「あ、えへへ、ありがと梨子ちゃん」

梨子「千歌ちゃん綺麗よ、とっても…」

千歌「梨子ちゃんだって、こんな綺麗な人をお嫁さんにもらえてしあわせだなぁ~」

曜「…」

4: 2016/09/04(日) 00:14:16.99 ID:CgC4hCXp.net
西暦20✖︎✖︎年、時代は大きく変わっていた
時の総理大臣、綺羅ツバサによって同性婚が渋谷区だけではなく全国で認められるようになり
世界一の医師と言われた西木野真姫により、IPS細胞での妊娠、出産が当たり前になり、今では女性同士でも子どもが簡単に作れる時代だ


曜「…」ガタッ

果南「あれ?どうしたの」

曜「ゴメンね、ちょっともう練習に行かないといけないから」

果南「そっかぁ、でも仕方ないよね、もうすぐオリンピックがあるし」

曜「うん、またね果南ちゃん」

善子「あ…私も行くね、ずら丸、ルビィ、またね」

花丸「善子ちゃん…曜ちゃんのこと頼むずら」

7: 2016/09/04(日) 00:20:11.70 ID:CgC4hCXp.net
2年前の世界選手権にて

実況「圧倒的な強さです!日本の渡辺曜!
2位に5秒差を付けて圧倒的、余裕の勝利です!」

記者「渡辺選手!これで世界選手権2連覇ですが
今のお気持ちは?」

曜「練習の成果だと思います、あとは応援してくれる皆さんのおかげです」

観客「優勝したのにクールでカッコいい…」

曜「…」

善子「お疲れ様曜ちゃん、凄かったよぉ~


曜「ありがと千歌ちゃん、千歌ちゃんが見てくれてたおかげだよ」ギュッ

善子「オリンピックも頑張ってね、応援してるよ!」

曜「任せて!金メダルは千歌ちゃんのためにも必ずゲットするから!」

善子「…」

10: 2016/09/04(日) 00:22:39.41 ID:CgC4hCXp.net
曜「ただいまー千歌ちゃん」

善子「おかえり曜ちゃん、今日のご飯は曜ちゃんの好きなハンバーグだよ」

曜「やったー!あ、実は千歌ちゃんにお土産があるんだよ」ゴソゴソ

善子「なあに?」

曜「はいこれ!和歌山の美味しいミカンだって!
こんなにたくさん貰っちゃった!」

善子「わ、わーい!千歌ミカンだーい好き!」

曜「ふふふ、沢山あるからいっぱい食べてね」

善子「うん、ありがと、曜ちゃん…」

15: 2016/09/04(日) 00:32:18.33 ID:CgC4hCXp.net
夜中

善子「zzz」

曜(千歌ちゃん、なんか最近元気ないなぁ…)

曜(もっとメダル取らないとダメかな?)

2年後

実況「まさに奇跡です!渡辺曜!レスリング、テコンドー、陸上、水泳、トライアスロン、飛び込み、出場した全種目で金メダル獲得です!」

ツバサ「素晴らしい活躍おめでとうございます
渡辺選手、あなたは日本の誇りですよ」

曜(うるせーんだよクソチビ女…お前のために金メダル取ったわけじゃねーんだよ)

曜(待っててね千歌ちゃん、帰ったら2人だけでお祝いしようね)

17: 2016/09/04(日) 00:36:56.25 ID:CgC4hCXp.net
曜「えへへ、こーんなにメダル取ってきたよ
これなら金メダルでオセロができるね」

善子「う、うん、曜ちゃん凄いよ!」

曜「ありがと、次は金メダルで囲碁ができるくらい頑張るからね❤️」

善子「…」


ダイヤ「いつまでこんなことを続けるつもりですの?」

善子「別に…いいでしょ、曜ちゃんが幸せなら」

ダイヤ「本当にそれで曜さんは幸せですの?
現実を見せてあげた方が幸せだと思いませんの?」

善子「やめてよ!曜ちゃんのこと何も知らないくせに!」

ダイヤ「善子さん…」

20: 2016/09/04(日) 00:43:04.28 ID:CgC4hCXp.net
曜「いやぁ、まいったまいった、もしかしたらテコンドー協会から追放かもだってさwww」

善子「…」

曜「でも、私は悪くないのにね~悪いのは
あの女そっくりの顔をしてた相手選手だよ~
つい我を忘れてさ、気が付いたらバケツでブチまけたみたいに血だまりができてて、折れた歯がそこら中に散らばってんのwwww」

善子「曜ちゃん、ご飯冷めちゃうから食べよう」

曜「え?千歌ちゃんも嬉しいでしょ?嬉しいよね?だってあの女をボコボコにしたんだよ?なんで喜んでくれないの?」

善子「もういいから、食べよ…」

バシーン!

善子「きゃあ!!」ドサッ

25: 2016/09/04(日) 00:51:17.33 ID:CgC4hCXp.net
曜「千歌ちゃん…あの女になんか渡さない!
私の千歌ちゃんを!」ビリビリ

善子「や、やめて曜ちゃん!」

曜「千歌ちゃん、安心して、私が傍にいるからね、ずっといっしょだよ?あれ?千歌ちゃんのおっOいってもう少し大きかった気がするけど、まあいいか」ビリビリ

善子「…」

数時間後

曜「zzz」

善子「うう…痛い…」

善子「でも、これでいいんだよね、今のままなら曜ちゃんは幸せなんだから…」

曜「千歌ちゃん…」

29: 2016/09/04(日) 01:08:01.23 ID:CgC4hCXp.net
善子「遅いな、曜ちゃん、もう試合は終わったはずなのに…」

善子「あ、曜ちゃんからメール、えっ…!?」

曜「千歌ちゃん大変!観客席にあの女がいたんだよ!大変だよ!しかも隣に千歌ちゃんそっくりの女の人もいたの!きっと偽物だね、頃してから帰るからちょっと、遅くなるよ、じゃあね~」

善子「ま、まさか!千歌ちゃんと梨子ちゃんが試合を見に来てたの!?」

善子「あ、もしもしダイヤさん?た、大変なんです!曜ちゃんが…」


千歌「凄かったね~曜ちゃんの試合」

梨子「ええ、もうすっかり世界的に有名なスポーツ選手ですものね」

千歌「そうだね~あれ?鍵が開いてる…閉め忘れちゃったのかな?」

梨子「あら?ちゃんと閉めたはずなんだけど」

35: 2016/09/04(日) 01:16:27.80 ID:CgC4hCXp.net
カチッ

千歌「あれぇ?スイッチ入れても電気が点かないよ?」

梨子「おかしいわね、電球が切れたのかしら?」

曜「切れてないよ」

千歌「じゃあどうして点かないの?」

曜「ブレーカーを落としたからだよ」

梨子「え?じゃあ早くブレーカー上げないと…」

曜「ダメだよ、それじゃあ殺せないもん」

梨子「え?」

ヒュッ

41: 2016/09/04(日) 01:20:08.69 ID:CgC4hCXp.net
梨子「きゃあ!!」

千歌「梨子ちゃん!?だ、誰なの!?」

曜「やっぱり生きてたぁ~あはは!」

梨子「よ、曜ちゃん!?どうして…」

曜「ドブネズミを頃しに来たんだ、それと
偽物もついでに始末しにね」

千歌「ど、どうして曜ちゃん?なんでこんなことするの!?」

曜「うるさい!みんなお前たちが悪いんだ!氏ねぇ!」ヒュッ

ズドン!

曜「がっ!?」

44: 2016/09/04(日) 01:25:48.29 ID:CgC4hCXp.net
鞠莉「ふぅ…間一髪ってところかしら…
急いで拘束して病院に連れて行ってちょうだい」

ボディガード「はっ」

ダイヤ「曜さん…もう終わりにしましょう」

曜「なにが…こいつらが氏ななきゃ終わらないの!離せ!離せよぉ!」

善子「曜ちゃん…」

曜「善子ちゃん…そうだよ、グルになって私を騙して!それで笑ってたんでしょ!」

善子「…」

曜「こんな不良品の女で私を騙して…まあ騙される私も滑稽だけどね、あははははは!」

バシーン!

ダイヤ「甘ったれるんじゃない!ですわ!」

曜「え…」

46: 2016/09/04(日) 01:29:56.93 ID:CgC4hCXp.net
ダイヤ「善子さんは、今までずっとあなたのために人生を捧げてきたんですわ、それを笑うことなど許しませんわ!」

曜「…」ドクドク

ダイヤ「それに、あなたを騙していたのではなく
いつかあなたが正気に戻る日を信じて、善子さんは今日まで頑張ってきたのですわ」

曜「善子ちゃん…」ドクドク

善子「…」

ダイヤ「あなたの傍には千歌さんはいないかもしれません、ですが、その代わりに素晴らしい人がいるじゃありませんか」

曜「…」ドクドク

善子「…」

51: 2016/09/04(日) 01:35:53.37 ID:CgC4hCXp.net
曜「ごめん、なさい…」ドクドク

善子「曜ちゃん…?」

曜「ずっと、私を支えてくれてたんだよね…ずっと、千歌ちゃんの代わりとして…ごめんね、ごめん、…」ドクドク

善子「そんな…曜ちゃん」

曜「本当はわかってたのに…ずっと気が付かないフリしてたんだ…私が悪いのに…」ドクドク

善子「あ、謝らないで、私が好きでしたことだもん…」

ダイヤ「曜さん、善子さんを幸せに出来るのはあなただけなのですよ?申し訳ないと思うのなら、これからの人生で善子さんを幸せにしなくてはいけませんわ」

曜「うん…うん…」ドクドク

善子「曜ちゃん…」

55: 2016/09/04(日) 01:39:03.59 ID:CgC4hCXp.net
曜「…」ドクドク

善子「曜ちゃん?どうしたの?」

千歌「あ、あの、心なしか曜ちゃんの顔色がすごく悪いような…」

梨子「そ、それに、床に赤い塊が…」

鞠莉「あ、銃でお腹を撃ち抜いたの忘れてた」

ダイヤ「なるほど、先ほどからドクドク音がしてたのは曜さんの出血の音だったのですね」

善子「の、呑気に言ってないで!早く救急車呼んで!」

62: 2016/09/04(日) 01:46:32.14 ID:CgC4hCXp.net
1年後

曜「よーし、今日も練習がんばるぞ~」

善子「曜ちゃん、待って!忘れ物してるわよ」

曜「あれ?」

善子「お弁当忘れてるわよ、ホラ」

曜「あ、ごめん、ありがとう、でも、走ったら危ないよ?お腹の子も大きいんだし」

善子「平気よ、少しは運動しないとね」

曜「ありがと、ふふふ、どんな子が生まれてくるのかな~」ナデナデ

善子「もっちろん!曜ちゃんに似てスポーツ万能の子供よ」

曜「そうかな?私は善子ちゃんに似て、頭が良くて気が利く子がいいなぁ~」

73: 2016/09/04(日) 02:08:12.24 ID:CgC4hCXp.net
番外編

善子「…」モグモグ

曜(ううう…焦げたハンバーグ美味しくないよぉ…)

曜「ね、ねえ善子ちゃん…」

善子「ダメよ、全部食べないと許さない」モグモグ

曜「はぁ…どうしてこんな目に」

善子「人がハンバーグ焼いてる時に後ろから襲いかかってくる方が悪いんでしょ…///」

曜「だ、だって、エプロン姿の善子ちゃんがあまりにも可愛くて、つい、ね?」

善子「もう、バカ…///」


終わり

74: 2016/09/04(日) 02:17:28.38 ID:kcQGwh47.net
優しい世界

引用: ダイヤ「お二人の出会いは学生時代の…」曜「…」