199: ◆zvY2y1UzWw 2014/05/29(木) 00:47:28.90 ID:C603DOHD0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ


 

学園祭二日目投下すっとよー

200: 2014/05/29(木) 00:48:14.54 ID:C603DOHD0

秋炎絢爛祭で開催されている、スタンプラリー。

その番人の一人、特攻戦士カミカゼこと向井拓海の前に、新たな挑戦者が現われていた。

拓海「おし、それじゃラスト…………よっと」

コインが宙に舞い、眼前の男女ペアの前に拓海の両拳が突き出された。

拓海「さあ、どっちだ?」

カイ「…………ねえ古賀、分かった?」

ティラノ「ああ、左だろ?」

男が拓海の左手を指差す。

拓海「……正解」

拓海が左手を開くと、打ち上げられたコインが顔を見せた。

拓海「ほら、カード出しな」

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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



201: 2014/05/29(木) 00:49:07.57 ID:C603DOHD0
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カイ「順調にたまってきてるね、スタンプ♪」

ティラノ「ああ。まあ、まだまだ先は長いけどな」

ウェンディ族・カイと古の竜・ティラノシーザー。

二人は今それぞれ西島櫂、古賀大牙として学園祭中の会場設営等で働いている。

ティラノ「にしても、働いてるトコをゆっくり見てまわれるとはな」

カイ「監督達に感謝しなきゃね」

事の起こりは今朝、二人がいつものように出勤した時のことだった。

~~

現場監督『ああ、古賀と西島。今日は暇だからお前ら祭り見てていいぞ』

~~

……というわけで、二人は今学園祭を満喫しているのである。

ティラノ「…………史上最短の回想だな」

カイ「だね……」

ティラノ「まあいいか。よし、次はどこいく?」

カイ「あ、ここ!」

カイが広げたパンフレットの一部を指差す。

そこに書いてあったのは、『メイド喫茶エトランゼ☆秋炎絢爛祭出張店☆』の文字。

ティラノ「メイド喫茶……お前そういう趣味か?」

カイ「違う違う。友達が働いてるからさ、ちょっとからかいに、ね」

そう言ってカイは爽やかににかっと笑った。

ティラノ「悪趣味だなお前。ま、ちょうど腹も減ってきたし、そこにすっか」

カイ「おーっ♪」

202: 2014/05/29(木) 00:49:40.69 ID:C603DOHD0
二人がエトランゼへと歩き出した、そのすぐ後ろで。

クォーツ『ふむ……やはりここだな』

むつみ「どうかしたんですか、クォーツ?」

一人の少女が、首に提げたペンダントへ語りかけていた。

傍から見れば、少々不可解な光景であろう。

クォーツ『喜べむつみ。今この辺りから、《ステージ衣装》の気配を感じた。それも一つや二つではないな』

むつみ「すっ、『ステージ衣装』の!?」

クォーツ『そう、言ってみればここはボーナスステージだな。早速探しに行こう、むつみ』

むつみ「は、はいっ!」

ペンダントをぎゅっと握り締め、少女は駆け出した。

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203: 2014/05/29(木) 00:50:34.21 ID:C603DOHD0
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そして。

亜季「……何で来るのでありますかぁ……」

カイ「来ちゃった☆」

亜季は今にもぐずりだしそうな、紅潮しきった顔でカイとティラノを出迎えた。

ティラノ「あー……西島が世話になってるな。同僚の古賀だ」

ティラノはどうしていいか分からず、とりあえず自己紹介する。

亜季「あっ、はい。こちらこそカイがお世話になっているであります、大和亜季と申します」

それに対応して亜季は即座に態度を切り替え、ティラノへ自己紹介を返した。

亜季「ええと……申し訳ありません、今ちょっとばかり混んでいて……相席でも構わないでしょうか?」

カイ「いいよ。ね?」

ティラノ「ああ。別に」

亜季「了解しました。……申し訳ありませんお嬢様、相席とさせていただいてもよろしいでしょうか?」

近くのテーブルに座っているスーツ姿の女性に亜季が尋ねる。

隊長「ん。ああ、構わない」

204: 2014/05/29(木) 00:51:25.32 ID:C603DOHD0
亜季「ありがとうございます。……では、こちらへ。まるでお似合いのカップルですなぁ?」

亜季は二人を席に通しながら、意地の悪い笑みを浮かべた。

それは自分をからかいに来たカイへの、ささやかな反撃のつもりだった。

~~

カイ「かっ、カップルって……バ、バカ亜季! 何言ってんのもう///」

~~

などと、自分と同等かそれ以上に恥ずかしい思いをさせたかった。

カイ「カップルだって」

ティラノ「ふーん?」

しかし、その反撃は完全な不発に終わってしまった。

亜季「」

呆然と立ち尽くす亜季に、後ろからアーニャが声をかけた。

アーニャ「アキ、交代です」

亜季「へっ? あ、ああ、はい。……アーニャ殿、何やら嬉しそうですな」

アーニャ「ダー……良い強敵に出会いました。強敵と書いて、とも、です」

亜季「それは何よりです。では、お先に休憩いただくであります」

アーニャと入れ替わりで、亜季が後ろへ引っ込んでいった。

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205: 2014/05/29(木) 00:52:43.20 ID:C603DOHD0
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亜季「ふう……」

缶コーヒーを飲み干し、亜季は一息つく。

と同時に、腕時計型の端末に司令室から通信が入った。

亜季「こちらSC-01、大和亜季。司令室、どうしました?」

司令室『そっちの第65535次世界に、不認可での世界間渡航者が複数人いるようなんだ』

亜季「なんと。世界間渡航には我々を始めとした、特定の機関からの認可が必要だったハズですが……」

司令室『まあ、事故に巻き込まれた可能性もあるな。それで、お前が今いる地域の近辺に一人いるんだ』

亜季「ほう」

司令室『データベースに該当したデータを参照すると、《道明寺歌鈴》という名だ』

亜季「道明寺歌鈴、ですな?」

司令室『そうだ。時間がある時でいい、彼女に接触し、意図した不正渡航なら強制送還してくれ』

亜季「了解しました。彼女の人相や現在地点などのデータは?」

司令室『ああ、それは追って送信する。悪いな、なにぶんこっちも人手不足で』

亜季「了解しました、こちらで探しておきます」

司令室『助かる。じゃあな、亜季。カイさんと星花さんにもよろしくな』

206: 2014/05/29(木) 00:53:46.96 ID:C603DOHD0
通信を終了した亜季は、送られてきたデータに目を通す。

不正渡航者リストNo.0101805783
Name:道明寺 歌鈴
Age :17
Sex :♀
From:第15543次世界
Job :巫女、妖怪退治屋
備考:彼女自身は極めて温厚な性格であり、転移の術を操る妖怪との交戦経験も多い。
   よって断定は出来ないが、現時点では事故による渡航の可能性が高い。
また彼女の能力は対妖怪に特化しており、万一戦闘に陥っても危険性は低いと推測される。

亜季「……まあ、だからといって油断は大敵ですな……」

ふむ、と顎に手を当て、画面を切り替える。

亜季「! 現在地が随分近い……これは、学園内にいるのでしょうか……」

むつみ「あ、あのう……」

亜季「はい?」

呼びかけられた亜季が顔を上げると、そこには少し気弱そうな少女が立っていた。

むつみ「…………あ、あのクォーツ。本当にこの人であってるんですか?」

かと思えば、少女はペンダントをギュッと握り締めてヒソヒソと話し始めた。

クォーツ『間違いない。彼女こそかつての勇者達の意志を継ぐ一人だろう』

亜季「…………?」

小首を傾げる亜季をよそに、むつみはなおもクォーツとヒソヒソ話を続ける。

クォーツ『しかし、また若い女か……どうせならガチムチの成人男性から力を授かりたいものだ』

むつみ「クォーツ……その発言は結構危ないですよ……」

207: 2014/05/29(木) 00:54:32.26 ID:C603DOHD0
亜季「どうかしたのでありますか?」

いきなり話しかけてきたと思ったら、突然ペンダントに喋り始める。

流石に不可解に思い、亜季の方から呼びかけた。

むつみ「ひゃいっ!? え、えと、その……」

むつみがたじろいでいると、胸のペンダントが発光してすーっと浮き上がった。

クォーツ『単刀直入に言おう。君の《衣装》をいただきたい』

…………

亜季「…………」

むつみ「…………」

クォーツ『…………』

…………

しばしの沈黙の後、亜季が突然宙に浮くペンダントをギュッと握りしめた。

亜季「女性の衣服を欲しがるとは、とんだ変態ペンダントでありますな……」

握る手にギリギリと力がこもる。

クォーツ『ぬおおっ!? や、やめたまえ誤解だ! 放せ、割れる! 割れてしまうっ!!』

むつみ「あ、あの、すいません! その人……いや、その石、悪気があるわけじゃないので……」

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208: 2014/05/29(木) 00:55:25.54 ID:C603DOHD0
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亜季「ふむ……『勇者の力』と『ステージ衣装』ですか……」

クォーツは亜季へ事情を説明した。

太古から未来に至るまでの勇者が纏った戦装束『ステージ衣装』の事。

クォーツがむつみの助けを借りて『ステージ衣装』を集めている事。

そして、亜季から『ステージ衣装』の一つの気配を感じた事。

クォーツ『うむ。どうだろう、君のステージ衣装を譲ってはくれないか』

亜季「生憎ですが……そのような物は持っていないであります。勘違いでは?」

むつみ「そんな!?」

亜季の言葉を聞いて、むつみが露骨に肩を落とす。

しかしクォーツは強気だ。

クォーツ『そんな事は無い。君は確かにステージ衣装を持っているはずだ』

亜季「そう言われましても……無いものは無……」

「きゃああああああああ!!」

亜季「!?」

亜季の言葉を遮って、どこからか悲鳴が響く。

むつみ「今のは……」

亜季「くっ!」

むつみを置き去りに、亜季は声がする方へと走った。

クォーツ『いかん! むつみ、追うんだ!』

むつみ「は、はいっ!」

クォーツに急かされ、むつみも亜季を追って駆け出した。

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209: 2014/05/29(木) 00:56:22.68 ID:C603DOHD0
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AMC「お姉さーん、メガネはダメダメよー?」

AMC「それ、はっずーせ♪ はっずーせ♪」

女性「ひっ、いや……来ないで……」

ある女性が、複数体のAMCに囲まれていた。

AMC「怖くない怖くなーい」

AMC「一気♪ 一気♪」

AMC「お姉さんの、ちょっといいトコ見てみた……うぅあっ!?」

突然、一体のカースに銃弾が撃ち込まれた。

AMC「な、なんだ?」

AMC「なにごと!?」

AMC「あそこ! あそこから誰かが撃った!」

AMC達が視線を向けた先に、拳銃を構えた亜季が立っていた。

亜季「見たところ、カースの亜種のようですな……そこの方、今のうちに逃げてください!」

女性「は、はい! ありがとうございます!」

女性は大慌てでその場から逃げ出した。

AMC「ああっ、逃げた!」

AMC「許さないよそこのお姉さーん」

AMC「やっちゃうよー? ガーンいっちゃうよー?」

AMC達がじりじりと亜季に近寄る。

210: 2014/05/29(木) 00:57:02.52 ID:C603DOHD0
むつみ「や、やっと追いついた……って、何アレ!?」

クォーツ『恐らくカースの亜種だろう。彼女に攻撃するようだ』

むつみ「あんなに大勢!? 亜季さん、早く逃げて下さい!」

むつみが後ろから亜季に叫んだ。

しかし、亜季が動じずに鼻を鳴らす。

亜季「フン、出来るものならやってみるがいいであります! SC-01、バトルターン!!」

次の瞬間、メイド・大和亜季の姿は、ヒーロー・SC-01へと変化した。

むつみ「わあ……」

クォーツ『おお、もしやあれこそが……』

AMC「いけえ!」

AMC「それえ!」

数体のAMCが目からビームを放つ。

亜季「遅いっ!」

しかし、空を華麗に舞う亜季にそれを当てることは出来なかった。

AMC「わあ、高ーい」

AMC「速ーい」

AMC「ぜかましー」

亜季「呑気に見上げて、核が丸出しであります!!」

上空から拳銃の引き金を四回引くと、その弾丸が二体のAMCの核を正確に撃ち抜いた。

211: 2014/05/29(木) 00:57:46.00 ID:C603DOHD0
AMC「うぎゃっ!」

AMC「ひああ!?」

AMC「同志ー! ……ん?」

むつみ「すごい……あっ」

むつみがふと視線を下すと、一体のAMCと目が合った。

AMC「お前あいつの仲間だなー!」

AMC「やっつけるぞー!」

むつみ「ええええ!?」

クォーツ『やれやれ、仕方ない。むつみ』

むつみ「は、はい! 衣装チェンジ、エピックパイレーツ!」

海賊風の衣装に身を包んだむつみが、レイピアを片手にAMCの群れに突撃していった。

クォーツ『な、なにっ!? ま、待てむつみ!』

212: 2014/05/29(木) 00:58:40.51 ID:C603DOHD0
むつみ「やあ! ていっ!」

AMC「うわあ! やったなあ!」

AMC「すけだちだ、同志!」

AMC「同志を助けるぞー!」

一体のAMCにダメージを与えたむつみだが、直後に他のAMCに囲まれてしまった。

容赦ないビームの雨がむつみを襲う。

むつみ「きゃああっ!?」

クォーツ『むつみ、前にも話したがエピックパイレーツは1対1の戦いを得意とするステージ衣装だ。今のままでは不利だ』

むつみ「そ、そんなあ……」

困惑するむつみをよそに、AMC達はじりじりと距離を詰めていく。

AMC「さあ覚悟しろー!」

AMC「お前にもアンチメガネを植え付けてやるー!」

むつみ「ひぃっ……」

むつみが怯えながら退く。

213: 2014/05/29(木) 00:59:19.03 ID:C603DOHD0
AMC「ふがっ!?」

AMC「うぎゃあ!?」

直後、二体のAMCの頭がパァンと吹き飛んだ。

亜季「むつみ殿、ご無事ですか!」

拳銃を構えたまま、亜季が空中からむつみの隣へ降り立つ。

むつみ「あ、亜季さん……ありがとうございます!」

亜季「無理はなさらず、むつみ殿は下がっていて下さい」

亜季は拳銃を格納してビームソードを構え、むつみの方を見ないままそう言った。

むつみ「で、でも……」

クォーツ『いや、ここは彼女に任せるべきだ。エピックパイレーツでは多数に対して不利だ』

むつみ「そ、そんな! クォーツが言うから変身したんじゃないですか!」

クォーツ『私はあくまでこの場を凌ぐために変身を提案した。まさか真っ向から突っ込むとは……』

クォーツから溜息に似た音が聞こえてくる。

そうしている間にも、AMC達は2人との距離を詰めて行く。

むつみ「そ、それでも……」

むつみはレイピアを力強く握りしめ、AMC達をキッと見据えた。

むつみ「一度首を突っ込んだ以上、他人任せは嫌なんです!!」

214: 2014/05/29(木) 01:00:07.21 ID:C603DOHD0
亜季「むつみ殿……分かりました!」

亜季がむつみの隣に並ぶ。

亜季「共に行きましょう、むつみ殿!」

むつみ「……はいっ!」

亜季の差し伸べた手を、むつみがしっかりてて握り返す。

むつみ「……あっ……?」

すると、亜季の手を通じてむつみの頭の中に、何かが流れ込んでくるような感覚が起こった。

亜季「む、むつみ殿……?」

むつみ「見える……火器を操る、歴戦の兵士のイメージ……」

クォーツ『……そういうことか』

何かに納得した様子で、クォーツが語り始めた。

クォーツ『確かに君はステージ衣装を持っていた。ただし、その自覚は無かった』

クォーツ『そしてステージ衣装は、むつみと持ち主の間に絆が繋がれた時、初めて手に出来るものだったのだ』

亜季「なんと……」

クォーツ『むつみ、今こそ呼ぶんだ、その衣装の名を!』

むつみ「はいっ!」

むつみ(イメージして……鋼鉄の機兵……深緑の軍服……)

215: 2014/05/29(木) 01:00:53.84 ID:C603DOHD0
むつみ「衣装チェンジ! セクシーカモフラージュ!!」

叫びと共に、光に包まれたむつみの姿が変化する。

迷彩柄でビキニスタイルの上着にホットパンツという、少々露出の高めな衣装……。

SC-01を展開した亜季によく似たこの姿こそ、ステージ衣装の一つ『セクシーカモフラージュ』だ。

むつみ「こ、これは……ちょっ、肌出過ぎじゃないですか……?」

亜季「私に言われても……」

クォーツ『お喋りは後だ、来るぞ』

二人がクォーツの言葉でハッと顔を上げると、今まさにAMC達のビームが迫ってくる瞬間であった。

亜季「っく!」

むつみ「きゃあっ!?」

亜季はギリギリで回避したが、むつみは避けきれずに数発食らってしまった。

216: 2014/05/29(木) 01:01:40.07 ID:C603DOHD0
亜季「むつみ殿!?」

AMC「やったー!」

AMC「やったかー?」

しかし、直後に亜季やAMC達が目にしたのは、無傷でそこに立つむつみの姿だった。

AMC「な、なんだとー!?」

AMC「やったか、すなわちやってない!」

むつみ「すごい……直撃したのに……」

クォーツ『なるほど、この防御力がセクシーカモフラージュの特性の一つか』

むつみが感嘆の声をあげ、クォーツが冷静に分析する。

むつみ「次は、こっちの番です!」

むつみが手のひらを前方にかざすと、光と共に大型のライフル銃が出現した。

むつみ「それっ!」

引き金を引くと轟音と共に弾丸が飛び出し、一体のAMCの頭部を吹き飛ばした。

AMC「あばばーっ!?」

217: 2014/05/29(木) 01:02:21.31 ID:C603DOHD0
むつみ「次!」

続いてむつみの手に現れたのはハンドレールガン。

亜季「ならば私も! マイシスター!」

亜季もマイシスターに指示を出し、ハンドレールガンを投下させる。

AMC「まずいぞまずいぞ!」

AMC「早くやっつけなきゃ!」

焦ったAMC達が二人へビームを乱射する。

むつみ「よく狙って……」

亜季「そこです!」

そのビームの雨を亜季は避け、むつみは正面から受け止めつつハンドレールガンを発射した。

数体のAMCの頭部が、軽快な音と共に弾け飛ぶ。

218: 2014/05/29(木) 01:02:57.93 ID:C603DOHD0
AMC「ひいい!?」

亜季「むっ、どうやら奴が最後の一体のようですな!」

逃げ出した一体のAMCを、亜季が目ざとく見つけた。

むつみ「だったら、私が!」

むつみの手に、大型のバズーカが現れた。

むつみ「よく狙って…………発射ぁ!」

煙をあげて飛ぶバズーカの砲弾が、逃げ続けるAMCの背を追う。

AMC「ひえっ、ひっ、ぴぇええっ!」

そして、着弾。

AMC「あああああああっ!!」

爆風で核を焼かれたAMCは、その場に崩れ去った。

むつみ「……これが、セクシーカモフラージュの力……」

光に包まれたむつみの姿が、セクシーカモフラージュから元の姿へと戻った。

219: 2014/05/29(木) 01:03:32.85 ID:C603DOHD0
クォーツ『ついにステージ衣装の一つを手に入れたな、むつみ』

むつみ「はいっ!」

嬉しそうな顔を浮かべるむつみの肩に、亜季がポンと手を置く。

亜季「外様が勝手ながら、おめでとうと言わせていただくでありますよ、むつみ殿」

むつみ「あ、ありがとうございます亜季さん」

クォーツ『さて、こうしてはいられないな。急ごうむつみ、次のステージ衣装を探すんだ』

むつみの胸元からクォーツが浮かび上がり、むつみの体を引っ張るように浮遊していく。

むつみ「あっ、ちょ、ちょっと! 待って下さいよクォーツ! ご、ごめんなさい亜季さん! さようなら!」

そしてクォーツに引っ張られながら、むつみはヨタヨタとその場を去った。

亜季「……健闘を祈ります、むつみ殿」

むつみが去った方向へピッと敬礼した亜季は、ふと時計に目をやる。

亜季「まだ休憩時間は余っていますな……折角です、件の歌鈴殿を探すとしましょうか」

亜季は端末に道明寺歌鈴のデータを表示させ、そのまま歩き出した。

……メイド服のままな事を忘れて。

続く

220: 2014/05/29(木) 01:04:52.96 ID:C603DOHD0
・セクシーカモフラージュ
むつみが亜季と絆を築く事により得たステージ衣装の一つ。
ライフルやバズーカ等の銃火器召喚能力の他、防御力も向上している。

・イベント追加情報
カイとティラノが学園祭をまわっています。

むつみがステージ衣装『セクシーカモフラージュ』を獲得しました。

むつみは他のステージ衣装も探すようです。

亜季が「不正渡航疑惑者」として歌鈴を探しています。
不穏な事態になる予定は一切ございません。重点。

221: 2014/05/29(木) 01:05:27.63 ID:C603DOHD0
以上です
むつみちゃんに力を与えて解き放つの巻
拓海、クォーツ、むつみ、アーニャ、名前だけ歌鈴お借りしました

222: 2014/05/29(木) 07:20:51.81 ID:6t/TAl2S0
乙です
カイとティラノ…まぁ友人どまりだよな(ピピンさんを思いだしつつ)
歌鈴はまぁそうなってもおかしくないよねーって
むつみちゃん新衣装おめ!確かにアレは露出多いわ



【次回に続く・・・】




引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 part10