384: ◆3QM4YFmpGw 2014/06/18(水) 00:59:52.70 ID:R6vFgbqx0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ


  将軍の到着で学園祭がさらに混沌としてきましたね!

今からさらに混沌にしてやっかんなあ!(ゲス顔)

385: 2014/06/18(水) 01:00:48.69 ID:R6vFgbqx0

京華学院・正門前。

マキノ「……成程、春菜さんには会えていないのね」

エマ「モグモグ……学園内にはいないっぽいなー」

サヤ「そうねえ……あ、それ一個ちょうだい」

マキノ、エマ、サヤ。

慌てふためく人々をよそに三人は、情報交換の為に集合していた。

マキノ「……しかし、思っていた以上に色々な事が起こりすぎたわね」

エマ「だなー。眼鏡を嫌う子供型カースに、上手くいきゃ協力してくれるかもしんない眼鏡ヒーロー。あと……」

サヤ「…………ライラちゃん、ね……」

サヤがその名を口にした直後、三人揃って何とも言えない微妙な表情を浮かべた。

ライラ。それはマキノ達の上司である親衛隊長スカルPの孫娘の名前だ。

それがまさか、新人アイドルヒーロとしてパンフレットに名を連ねていようとは……。

マキノ「それもあるけれど……」

マキノはそこで言葉を切り、後ろの裏山「だった」場所を見つめた。

将軍と名乗る人物が野望の鎧なる物を持ち出して作り出したクレーター。

彼が言うには、24時間後には京華学院を直接砲撃するという。
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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



386: 2014/06/18(水) 01:01:47.39 ID:R6vFgbqx0
マキノ「海底人の立場からすれば、地上がどうなろうと知った事では無いけれど……」

サヤ「このままじゃ、マスクドメガネちゃんに恩を売るどころじゃなくなっちゃうわねぇ」

エマ「んじゃ、ぶっ飛ばしちゃう?」

エマの提案に、二人は深く頷いた。

サヤ「さんせー♪」

マキノ「そうね。ただ、今回の事は一度ヨリコ様に報告すべきだと思うの。だから、私は一度海底都市に帰還するわ」

エマ「そっかあ。二人じゃちょっと心細いかな?」

エマが少し不安げに呟いた、その時。

??「話は聞いたぜ、手伝ってやる」

馴染み深い声が、三人の背中に投げ掛けられた。

サヤ「す、スパイクPさん! 何でここに!?」

スパイクP「息抜きだよ、息抜き。ったく、ネオトーキョーは魔境だぜ」

スパイクPは方舟の封印を破壊する為に、ネオトーキョーに向かっていた。

しかし、探せども探せども封印の楔は見つからず、妙なサイボーグ軍団に絡まれ、苛立ちとその場のテンションでネオトーキョーを抜け出し、現在に至る。

387: 2014/06/18(水) 01:02:45.83 ID:R6vFgbqx0
スパイクP「大体だ、ヨリコ様ならともかくあんな胡散臭い女の指示で……」

サヤ「あ、うん……」

スパイクP「で、だ。憂さ晴らしも兼ねてちょっと手伝ってやろうかってな」

マキノ「ありがたいわ、スパイクP。そうだ、良ければこれを使って」

マキノは腰からアビスドライバーを取り外し、スパイクPに手渡した。

スパイクP「ん、何だこりゃ」

エマ「それつけてると、海水浴びる必要無いんだよ!」

サヤ「ちょおっと、チクっとするけどねぇ」

スパイクP「ほお、そいつぁすげ……あだぁっ!?」

早速巻き付けたスパイクPの腹を、アビスドライバーの針が突き刺した。

スパイクP「お、ぉお……マジで結構痛いな……」

マキノ「……では、後の事は頼んだわね。明日の昼には戻って来られると思うわ」

マキノはそう言うと、ツカツカと学園を後にした。

388: 2014/06/18(水) 01:03:28.78 ID:R6vFgbqx0
スパイクP「……さて、ヤツはどうする?」

スパイクPが上空を見上げると、一つの雲にぽっかりと大穴が空いている。

その向こうには、ただ青空が広がるばかりだ。

エマ「……逃げた? それとも……」

スパイクP「もしくは……光学迷彩か何かか?」

サヤ「でもまあ……24時間後にまた砲撃に来るのなら、そう遠くにはいないかも?」

周囲の喧騒をよそに、将軍対策を話し合う三人。

サヤ「あれだけのビームを撃てるんだから、きっとかなりの巨体よね」

スパイクP「加えてかなり高度からの砲撃……かなりの技術力を持ってやがるな、将軍とやらは」

エマ「あんな高さ、どうやって……」

スパイクP「……攻めるならともかく。あの砲撃……俺なら防げるかも知れん」

サヤ「え、ええっ!?」

スパイクPの言葉に、サヤは驚愕する。

山一つ吹き飛ばす光線を、戦闘外殻一体で食い止めると言うのだから当然だ。

389: 2014/06/18(水) 01:04:31.79 ID:R6vFgbqx0
スパイクP「ネオトーキョーで戦ってる時に気付いたんだが、どうやら今のアビスパイクは、俺の怒りや苛立ちに呼応して力を増しているようだ」

それはバイオに内蔵された憤怒の核の力だが、スパイクPはそれに気づいていないようだ。

スパイクP「それで限界までイラついてた所に、100mぐらいありそうなバカデカい超電磁砲の直撃をもらったんだが……棘が何本か折れただけだったな」

エマ「すごっ!」

サヤ「その超電磁砲の持ち主さんも気の毒にねえ……」

ちなみに超電磁砲の持ち主はルナールである。

その後その超電磁砲が破壊されたのは言うまでも無いだろう。

スパイクP「まあそういうわけで、怒りを貯めに貯めれば、多分あの砲撃もなんとか耐えられるかも知れねえ」

??「なーるほど……ね、それあたしも手伝っていいかな?」

突然後ろから声をかけられる。

聞きなれた声に三人が振り向くと、そこに立っていたのは……

390: 2014/06/18(水) 01:05:22.07 ID:R6vFgbqx0
カイ「久しぶりだね、3人とも」

三人の同僚にして反逆者でもある、カイだった。

スパイクP「カイ……どういう企みだ?」

カイ「企みなんて無いよ。ただバイト先を守りたいだけ」

そう言ってカイはにかっと笑った。

敵対している事を感じさせない、屈託の無い笑顔だ。

サヤ「…………ふふっ、相変わらずよねぇ、カイは」

スパイクP「全く……こっちの緊張を返せ、ドアホ」

エマ「んじゃっ、カイも一緒って事で!」

三人もつられて笑い、カイを出迎えた。

カイ「んじゃ、まずは…………」

スパイクP「ああ…………コイツらの駆除だな!」

391: 2014/06/18(水) 01:06:06.19 ID:R6vFgbqx0
『オアアウ……』

『グウウウ……』

四人が振り返ると、敷地内に溢れ帰らんばかりのカースが沸いていた。

エマ「って、思った以上に多い!」

サヤ「まさかこれも将軍っていうオジサンの手下?」

スパイクP「可能性はあるな……ま、どっちにせよ」

カイ「うん、コイツらやっつけなきゃいけないのは変わんないよね!」

『キキン!』

『カチッカチッ』

『キリキリリ!』

『カララ!』

「「「「オリハルコン、セパレイションッ!!」」」」

四人が掛け声と共に、相棒の鎧を装着していく。

カイ「アビスナイト!」

スパイクP「アビスパイク!」

サヤ「アビスティング!」

エマ「アビスマイル!」

「「「「ウェイク、アァップ!!」」」」

そしてそれぞれの獲物を振りかざし、カースの群れに突撃していった。

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392: 2014/06/18(水) 01:06:45.58 ID:R6vFgbqx0
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京華学院の屋上。

黒い翼を生やした少女が、手のひらに次々と球体を生み出し、それを放り投げる。

球体は地面に落下する前に泥を纏い、カースとなって行動を開始する。

千鶴「吸血鬼の将軍……あまり大きな顔はさせないわ」

独り言をもらす少女の名はアザエル、堕天使だ。

将軍の蛮行を不愉快に感じた彼女は、こうして独断で京華学院までやってきたのだ。

千鶴「これだけのカースが居れば、野望の鎧だろうが何だろうが……」

??「おーい、そこでカース不法投棄してるデコッパチー」

千鶴「……誰?」

爛「アイドルヒーローのラプターだ、知ってんだろ?」

爛はニヤリと口角を上げ、親指で自らを指差した。

393: 2014/06/18(水) 01:07:29.38 ID:R6vFgbqx0
千鶴「知らないわ。アイドルなんか興味無いし」

爛「ンだよモグリか。……ま、どっちにしろ」

爛は溜め息を吐きながらも、鉤爪を振りかざして構える。

爛「カースをばら撒くような悪党は野放しにゃあしてけねえなあ……っと!!」

そのままアザエルに突進し、爛は勢いよく爪を振り下ろした。

爛「……っ!?」

しかし、そこにアザエルの姿はない。

千鶴「驚いた。思ったよりも速いのね」

爛「なっ……いつの間に……!」

爛は振り向き、後ろに立つアザエルを睨み付けた。

千鶴「無駄なことはやめて、帰ったら?」

爛「ムカつくな、てめぇ……!!」

アザエルは爛の攻撃を回避しつつ、なおもカースを生み出し続けている。

その態度が癪に障ったのか、爛は再度アザエルに突進した。

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394: 2014/06/18(水) 01:08:08.14 ID:R6vFgbqx0
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クールP「了解しました。今ライラを連れてそちらへ向かいます」

パップとの通話を終えたクールPは、即座にライラに向き直った。

クールP「悪いねライラ。この騒ぎでイベントは中止だ、移動するよ」

ライラ「むー、残念でございます」

少し頬を膨らませ、クールPの後をついていく。

クールP「途中でシャルクさんとガルブさんも拾っていこう。……全く、相変わらず馬鹿げた事をするね、彼は」

ライラ「お知り合いでございますか?」

ライラの質問に、クールPは額に手を当て、少し困ったようなアクションで答えた。

クールP「将軍。吸血鬼の、僕とは違う派閥の首魁さ。脳ミソが野望と暴力と筋肉で満ち溢れた、野蛮な男だよ」

ライラ「そうでございますかー……ところで爛殿はどこに?」

クールP「そういえば……もう集合時間も近いのに戻ってこないのは変だな」

クールPは立ち止まり、腕時計をのぞき込んでそう言った。

クールP「……少し探してくるよ。ライラは先にシャルクさん達と控え室に向かっていてくれ。場所は分かるね?」

ライラ「はい、大丈夫でございます」

クールP「OK、よろしく。パップさんの言う事をよく聞くんだよ」

それだけ言うと、クールPは駆け足で近くの階段を駆け上がっていった。

ライラ「えっと……こっちの奥ですでしたね」

ライラはライラで、駆け足で控え室へと向かっていった。

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395: 2014/06/18(水) 01:08:50.45 ID:R6vFgbqx0
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一方で。

仮面を被った涼宮星花が、憤りを乗せて弦を弾く。

エトランゼ出張店に戻った大和亜季が、窓からカースへの狙撃を開始する。

古賀大牙が、喧噪ではぐれた友人を探す。

古賀翼が、古賀小春と共に避難を開始する。

服部瞳子が、迫りくるカースを片端から焼き尽くす。

煌びやかな学園祭に撒かれた新たな火種が、各地で火の手を上げ始めた。

続く

396: 2014/06/18(水) 01:11:04.38 ID:R6vFgbqx0
・イベント追加情報
カイ、サヤ、エマ、スパイクPがカースの群れ相手に共闘しています

マキノが報告の為に一度帰還しました

アザエルが屋上でカースを生み出しつつ爛と交戦中です

クールPが屋上へ、ライラ&シャルクガルブが控え室へそれぞれ向かっています

他、>>395のように行動しています

以上です
飛べない人用に雑魚撒いておいたよ!(いらん世話感)
アザエルはわりとすぐに帰す予定なのでごあんしんください
千鶴、名前だけ春菜と将軍とパップお借りしました

397: 2014/06/18(水) 01:24:34.29 ID:0jZ3RvLI0
乙ー

いつも余計なことしちゃうアザエルェ……

果たしてどうなることやら?



【次回に続く・・・】




引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 part10