95: 2012/02/13(月) 20:41:16 ID:6sAaASdA
前作:サキュバス「私と結婚してください!」


兄「いい天気だ、これは外に出ない奴はどうかしてる」

ザワザワッ ナニコレ~

兄「うん?なんか子供たちが公園で集まってる」

ナントカシナイト~ ダイジョウブ~?

兄「?動物とかかな?」

96: 2012/02/13(月) 20:44:14 ID:6sAaASdA
兄「・・・ナンダコレハ」

ヴァ「・・・」グッタリ

子供「ねぇねぇそこのお兄ちゃん、この人どうしたの?」

兄「い、行き倒れてるのかな?」

子供2「いきだおれ?なにそれ?」

兄「え、と・・・ここはお兄ちゃんが何とかするから君たちは遊んできなさい!」

子供「わかった~」
子供2「お兄ちゃんに任せる~」

タタタッ

97: 2012/02/13(月) 20:46:19 ID:6sAaASdA
兄「さて、子供たちには悪影響だからな・・・」

兄「ていうかなんだこの人・・・」

兄「きれいな金髪だな・・・顔立ちも整ってるし・・・服装も立派・・・だけど」

ヴァ「・・・」グッタリ

兄「意識がなくなってる・・・」

98: 2012/02/13(月) 20:48:23 ID:6sAaASdA
兄「なんでだろう、熱中症とかかな?」

ヴァ グ~~~

兄「・・・原因は空腹・・・かな?」

兄「とりあえず、こんなところに放っておくわけにもいかない・・・か」シャガミ

兄「あの~、大丈夫ですか?」ゆさゆさ

ヴァ「・・・」

100: 2012/02/13(月) 20:52:13 ID:6sAaASdA
兄「すいませ~ん!大丈夫ですか~?」ゆっさゆっさ

ヴァ「う、ううん・・・」

兄「あ、目は覚めた?」

ヴァ「お、おなかすいた・・・」グ~~

兄「ああ、そうでしたね」

ヴァ「おなかすいた~・・・うごけない~・・・」

兄「う~ん、じゃあとりあえず家の場所は教えてもらえませんか?」

ヴァ「・・・ない」

兄「・・・はい?」

ヴァ「家出してきたの・・・」

兄「は、はあ・・・(家出?警察呼んだほうがいいのかな?)」

ヴァ「おねがい、警察には言わないで・・・もうあの家には戻りたくないの・・・」

兄「そ、そうですか・・・」

101: 2012/02/13(月) 20:58:01 ID:6sAaASdA
ヴァ グ~~

兄「う~ん・・・(とはいえ放っとくわけにも行かないし・・・)」

兄「うち来ます?」

ヴァ「はい?」

兄「いや、まあ何か事情があるならきなよ。父さんも母さんも妹も弟もいるから安心だし」

兄「なにより困ってる人を見捨てたなんていったら親父に何て言われるか分からないからね」

ヴァ「い、いいの?」

兄「うん、うちは空き部屋何個もあるし、妹も姉がほしいとか言ってたし」

ヴァ「あ、姉!?(そ、それって結婚してって事!?)///」

102: 2012/02/13(月) 21:02:37 ID:6sAaASdA
兄「とりあえず、今ここに留まるのもなんだし、行こうよ」

ヴァ「で、でも今私動けない・・・」グ~~~

兄「しょうがないなぁ・・・っしょ!」グイッ!

ヴァ「え?え!?」

兄「ん?おんぶいやだった?」

ヴァ「い、いや、そんなこと、ないよ////」

兄「そ?よかった」ニコッ

ヴァ「(この人は、いい人なんだな・・・)」ドキッ

103: 2012/02/13(月) 21:09:13 ID:6sAaASdA
兄「とりあえず妹と弟を紹介しようかな~。あいつらなら快く・・・あ!」

ヴァ「ビクッ!な、何?」

兄「君の名前聞いてなかった!」

ヴァ「え、あ、ヴァンパイアです」

兄「そう、いい名前だね」ニコッ

ヴァ「私は、嫌いです・・・」

兄「え?どうして?」

ヴァ「あの人たちが、私につけた名前だからです・・・」

兄「そう・・・でもさ?」

ヴァ「はい?」

兄「俺は結構気に入ったよ?いい名前だよ」

ヴァ「そう・・・ですか?」

104: 2012/02/13(月) 21:14:07 ID:6sAaASdA
ヴァ「・・・ところで」

兄「なに?」

ヴァ「あなたの名前は?」

兄「ああ、ごめんごめん!俺は兄っていうんだ、よろしく」

ヴァ「兄・・・さん」ギュッ

兄「うん?どうしたの?」

ヴァ「ありがとうございます・・・」ギュ~~

メキメキ

兄「え、ちょ、ナニコレイタイ!」

105: 2012/02/13(月) 21:17:47 ID:6sAaASdA
ヴァ「あ、す!すいません!」パッ

兄「う、うん、大丈夫だよ・・・(す、凄い力だナァ・・・)」

106: 2012/02/13(月) 21:22:24 ID:6sAaASdA
~男の家改め兄の家~

ガチャッ

兄「ただいま~」

妹「おかえり~・・・て、え?」

ヴァ「お邪魔してます・・・」

妹「(この感じ・・・ヴァンパイア?)どうしたのその・・・人?」

兄「ん?ああ、行き倒れてたらしくてな・・・家出中らしいんで連れて帰ってきた」

妹「(う~ん・・・何故そうなるのかね?)へ、へぇ~・・・」

ヴァ「ご、ごめんなさい・・・やっぱり、迷惑ですよね?」

妹「え?いや別にそんなことは無いけど・・・(悪い人じゃなそうだけど)」

兄「そうだよ、連れてきたのは俺だし、ヴァンパイアはここにいていいんだよ?」

ヴァ「あ、兄君・・・///」

妹「(なるほどね)そうですね、どうぞゆっくりしていってください」

107: 2012/02/13(月) 21:32:56 ID:6sAaASdA
兄「確かパンあったよな・・・後飲みもん」ガサガサ

ヴァ「何から何まで、すいません・・・」

兄「いや、したくてしてるし・・・ていうか敬語やめない?なんか硬いし」

ヴァ「え?う、うん・・・わかった」

兄「そっちのがいいよ」ニコッ

ヴァ ///

妹「じゃあ兄さん、私は下にいるから、なんかあったら呼んでね?」

兄「おう」

スタスタ

108: 2012/02/13(月) 21:34:54 ID:6sAaASdA
ピンポーン

妹「は~い?」

ガチャッ

サ「妹ちゃん?」

妹「・・・サキュバスちゃん?」




なんかヴァンパイアのキャラが変わってる気がする

109: 2012/02/13(月) 22:03:51 ID:6sAaASdA
~兄の部屋~

兄「おいしい?」

ヴァ「モグモグ、焼きそばパンおいしい」

兄「それはよかった」

ヴァ「(なんだか力が戻ってきた・・・)」

ヴァ「(でもこの人には魅惑は通じないんだよね~・・・人じゃない要素が入ってる・・・)」

ヴァ「(この感じ・・・天使かな?)」

兄「どうしたの?」

ヴァ「な、なんでもない!」///

兄「元気になったみたいだね、よかったよかった」

115: 2012/02/14(火) 17:17:45 ID:Nu8ulfUs
兄「ところでなんで家出したの?」

ヴァ「・・・う・・・」ショボン

兄「ああ、まだ言えないならいいよ?」アセアセ

ヴァ「うん・・・」

兄「とりあえずこれからお互いのことを知っていこうよ、ね?」ニコッ

ヴァ「・・・うん!///」

ヴァ(そうだ・・・ここにいさせてもらうには話さないと・・・)

117: 2012/02/14(火) 17:26:52 ID:Nu8ulfUs
ヴァ(わたしは・・・兄君から離れたくない・・・)

ヴァ(そのためにも話さないと・・・)

ヴァ(自信を持って!私はヴァンパイアなのよ?)

ヴァ(絶対兄君を私のものにして見せるんだから!)

ヴァ(こういうときはどうすればいいんだろう?確か・・・積極的に行くんだっけ?)

ヴァ(うん!積極的に!兄君がいて楽しくなるような女になろう!)

118: 2012/02/14(火) 17:33:35 ID:Nu8ulfUs
ヴァ「兄君!!」

兄「ん?」

ダキッ ギュッ!

兄「へ?へ?」

ヴァ(積極的に・・・積極的に!)

兄「ど、どうしたの?」アセアセ

ヴァ「え、え~と!私はあなたの優しさに惚れました!結婚してください!」

兄「何段か飛ばされてる気がする!」

ヴァ ギュ~~

兄「(や、やわらかい・・・女の子ってこんな感じなのか?)」

兄「(じゃなくて!)」

兄「(この状況!どうすれば!)」

119: 2012/02/14(火) 17:35:08 ID:Nu8ulfUs
ガチャッ

男『ただいま~』

妹『おかえり~』
女『おかえり~』

兄「(お、男!GJ!!)お、弟が帰ってきたから!下に降りないと!!」アセアセ

ヴァ「いや」

兄「え?」

ヴァ「兄君まだ答えてないもん!」ギュ~~

兄「!!」

兄「ト、トニカクシタニ!!」ガタッ

ヴァ「うわ!」ヒョイ

兄「うわあああああああああああああああああ!」

ヴァ(兄君の抱っこだ~!)

120: 2012/02/14(火) 17:36:54 ID:Nu8ulfUs
兄「うあああああああああああああああ」

男「兄さんうるさい!」

兄「あ、ごめん・・・」

121: 2012/02/14(火) 17:43:24 ID:Nu8ulfUs
~夕食にて~

兄(なんかもう1人女の子いる・・・確かサキュバスちゃんだっけ?)

男「兄さんも?」

兄「男もか・・・」

ヴァ「どうも、ヴァンパイアです~」

サ「あれ?なんでヴァンパイアがこんなところに?」

ヴァ「そういうあなたも何でサキュバスがここにいるのよ?」

男兄「「は?サキュバス?ヴァンパイア?」」

123: 2012/02/14(火) 17:55:07 ID:Nu8ulfUs
~兄部屋~

ガチャッ バタン

兄「ふぅ・・・今日は疲れたな」

ヌギヌギ

兄「ヴァンパイアちゃんがあんな積極的な娘だとは思わなかった・・・」グッタリ

パサッ

兄「まあ悪い子じゃないし、いまさら追い出すなんてしないけどさ・・・」

ヴァ「///」

124: 2012/02/14(火) 17:58:56 ID:Nu8ulfUs
兄「え?」フリーズ

ヴァ「ありがとう・・・やっぱり兄君は優しいね!」

兄「何でいるんだよ!?」ガタッ!

ヴァ「逃げても無駄だよ!」ガシッ

ガタガタ!

~男の部屋~

男「兄さん・・・生き残れよ・・・」

125: 2012/02/14(火) 18:06:31 ID:Nu8ulfUs
~再び兄部屋~

兄「え?ていうかマジで何でいるの?さっき風呂はいる前に部屋に案内したはずジャン!」

ヴァ「お父さんとお母さんに事情を話したら許可をもらえた///」

兄「何を考えてるんだあの人たちは!」

ヴァ「兄君?話しが・・・あるの・・・」

兄「(真面目な顔になった・・・)・・・うん?何?」

ヴァ「私の・・・身の上の話・・・」

兄「!!」

兄「いや、無理に話さなくてもいいんだよ?そういうのは心の準備が出来たから・・・」アセアセ

ヴァ「もうできてる・・・だから・・・聞いて?」

兄「・・・うん」

126: 2012/02/14(火) 18:15:30 ID:Nu8ulfUs
ヴァ「私はね?これでも結構いい家の出なの・・・
  「でね、色々学んだの
  「テーブルマナー、貴族としての嗜み
  「・・・人の襲い方なんかも・・・
  「厳しかった・・・
  「でも最初は愛から来る物だって思って我慢してたの
  「二人とも私のことを考えてくれてるんだって・・・
  「でもあるパーティーで私がひどいミスを犯しちゃってね?
  「そのときあの二人は私を部屋に閉じ込めて言ったの・・・
  「『この恥さらし!』って・・・
  「それから何日も閉じ込められたわ・・・
  「ヴァンパイアだから氏んだりはしなかったけど・・・
  「その時に気づいたの・・・
  「あの人たちは世間の体面しか考えてなかったんだって・・・

127: 2012/02/14(火) 18:17:50 ID:Nu8ulfUs
ヴァ「極めつけはね?
  「あの男が私の出世のために結婚を決めたの・・・
  「相手は何百年生きてるかも知らない爺・・・
  「あの男の上司で、私のことが気に入ったとか言って・・・
  「もう我慢の限界だった・・・
  「それで私は家を出て、あなたに会ったの・・・

129: 2012/02/14(火) 18:22:51 ID:Nu8ulfUs
兄「そんなことがあったのか・・・」

ヴァ「だから、兄君だけだったの・・・」

ヴァ「私に優しかったのは・・・」

ヴァ「お願い・・・私をあなたのそばにいさせて・・・」

兄「あ、え~と・・・それなんだけどね?」

ヴァ「な、なに?」

兄「俺来年には都会に出て1人暮らしするんだよ・・・」

ヴァ「!!」

兄「だから、一緒にいれるのも多分今年だけなんだよ」

ヴァ「・・・そう・・・なの・・・」ポロッ

兄「ごめん・・・」

130: 2012/02/14(火) 18:23:42 ID:Nu8ulfUs
兄「もう寝よう・・・」

ヴァ「兄君・・・」

兄「ん?」

ヴァ「一緒に・・・寝ていい?」

兄「・・・いいよ」

131: 2012/02/14(火) 18:26:32 ID:Nu8ulfUs




兄「(とはいったものの・・・)」

ヴァ「スヤスヤ」

兄「(ねれないよ!!!)」

ヴァ「むにゃむにゃ・・・兄君・・・」ギュ~

兄「!!」

兄「(うあああああああああ、がんばれ俺の理性!!)」

ヴァ「寂しいよ・・・グスンッ」

兄「・・・」

兄「今、ここにいる間は、さびしくないよ・・・」ナデナデ

ヴァ「むにゃ・・・兄君・・・うへへ///」スリスリ

兄「さて、もう寝ないと、いくら明日が休みでも・・・な」

132: 2012/02/14(火) 18:34:06 ID:Nu8ulfUs
~翌朝~

ネェジャナイッ!
ガタガタッ

兄「う~ん・・・なんだ?男の奴うるさいなぁ・・・」

ヴァ「そろそろ起きないとだよ~兄君!」

兄「ん?そうか、さんきゅ・・・・」

兄「何で裸なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ヴァ「ふふっ!覚悟して!兄君!」

兄「何を!?」

ヴァ「既成事実を作る!」

兄「やめてえええええええええええええええ!」

134: 2012/02/14(火) 18:43:43 ID:Nu8ulfUs
~朝食後~

兄「わが親類に伝わるスキル、章がえリセット、何も起こってないよ」

ヴァ「むっす~!」

兄「き、機嫌直して」アセアセ

ヴァ「いいもん!兄君なんて知らないもん!」

兄「えええ・・・俺が悪いの?」

母「あらあら、大変ね」クスクス

兄「母さん・・・」

母「そんなあなたたちに私からプレゼント!」

母「映画のチケット!」

137: 2012/02/14(火) 22:08:06 ID:Nu8ulfUs
兄「映画って・・・え!?コレ今めっチャ話題のやつじゃん!」

ヴァ「うわあ!」キラキラ

母「二人で行ってきなさい!」

兄「う・・・!(大丈夫なのか?二人って・・・)」

ヴァ「兄君・・・私と一緒じゃ・・・いや?」ウルッ

兄「よし行こうか!(駄目だかわいい!)」

138: 2012/02/14(火) 22:36:15 ID:Nu8ulfUs

兄「じゃあいってきます」

ヴァ「いってきます!」

母「いってらっしゃい~」

ガチャッ

母「さてと・・・」

prrrrrrr

父『お父さんですよ!』

母「あ、お父さんですか?」

139: 2012/02/14(火) 22:41:31 ID:Nu8ulfUs

~街~

兄「さて、映画は3時からなわけだが・・・」

ヴァ「今は12時だね!」

兄「時間もあるのでお昼でも食べに行く?」

ヴァ「いきたい!」

兄「なに食べたい?」

ヴァ「兄君が行きたいところでいいよ?」

兄「ああ、じゃあ前から入ってみたかったあの店行ってみようかナァ・・・」

140: 2012/02/14(火) 22:47:43 ID:Nu8ulfUs
兄「さて、腹ごしらえもすんだし、行こうか!」

ヴァ「結局あの店のカテゴリは何だったの?」

兄「知らない、だから入ってみたかった!」

ヴァ「え、女の子との初デートでそんなよくわからない店に入ったの!?」

兄「ちょ、なんで初デートって知ってるの?」アセアセ

ヴァ「え、そうだったの?」

兄「!」カァァァァッ

ヴァ「(こういうところでは初心な兄君・・・かわいい///)」

141: 2012/02/14(火) 23:02:18 ID:Nu8ulfUs
~映画館~

兄「じゃあポッポコーン買ってくるけど、飲み物何がいい?」

ヴァ「え、えっと・・・///」

兄「?何?」

ヴァ「兄君の血!」

兄「じゃあコーラかって来るね」

ヴァ「つれない!!」

142: 2012/02/14(火) 23:16:17 ID:Nu8ulfUs

男『お前のことを放って置けるか!』

女『お兄ちゃんはだまってて!!』


兄「(家族愛モノだったっけ?)」モキュモキュ

ヴァ「・・・」

兄「・・・?」

ヴァ「グスンッ」

兄「・・・」ギュッ

ヴァ「え?え?///」

兄「モキュモキュ」ギュ~

ヴァ「///」ギュッ

143: 2012/02/14(火) 23:25:21 ID:Nu8ulfUs
ガヤガヤッ イイエイガダッタナ~

兄「いい映画だったね」ニコッ

ヴァ「う、うん・・・(兄君やっぱり優しいな・・・)」

ヴァ「(でも不安だ・・・)」
  「(あの男が簡単に私を諦めるとは思えない)」
  「(もしかしたらここまで来るかもしれない・・・)」
  「(そしたら、もうここにはいれない・・・)」

兄「・・・大丈夫?」

ヴァ「うん・・・」

145: 2012/02/15(水) 00:10:18 ID:ndbkzwRg
兄「(やっぱり不安なのかな・・・)」
  「(昨日の話しを聞く限りあんまりいい親じゃなかったみたいだし・・・)」
  「(・・・)」

146: 2012/02/15(水) 00:13:20 ID:ndbkzwRg
兄「(でも人のうちの事情だし・・・)」
 「(こんなとき、あの親父ならどうするのかね?)」
 「(俺や男に困ってる人は救えと教え込んだ親父・・・)」
 「(帰ったら聞いてみるか・・・)」

147: 2012/02/15(水) 00:17:59 ID:ndbkzwRg
ヴァ「(それに、兄君は来年都会にいっちゃう・・・)」
  「(私はいったいどうすれば・・・)」


そこからはお互い無言のまま家に帰った・・・
しかし兄は少し震えているヴァンパイアの手を握ることはやめなかった

~家~

ガチャッ
兄「ただいま」

ヴァ「ただいまです」

妹「お帰り~」

悪「どうもっす!兄さん!」

兄「あれ?悪魔君?」

148: 2012/02/15(水) 00:21:36 ID:ndbkzwRg
兄「どうしたの?」

悪「いや、今日は親が急用でいないって言ったら、妹ちゃんが夕飯に誘ってくれたので!」グッ

兄「君は色々と全力だね・・・」

悪「まあ明日には帰ってくるらしいんで、今日だけお邪魔させていただくことにしました!ご迷惑おかけします!」バッ

兄「うん、とりあえずその全力の土下座をやめてくれるとうれしい」

悪「流石兄さん!心が広いっす!」

母「あら、おかえりなさい二人とも~」

兄「ただいま」

ヴァ「ただいまです」

149: 2012/02/15(水) 00:25:00 ID:ndbkzwRg
母「映画はどうだった?」ニコッ

ヴァ「あ、とっても面白かったです!」

兄「ああ、感動したよ」

母「ふふ・・・それはよかったわ」

母「ところで兄、疲れてるんならお風呂にはいってきたら?」

兄「え?でもまだ・・・「メキャッ!!

兄「ハイッテキマス!」

150: 2012/02/15(水) 00:30:33 ID:ndbkzwRg
母「ふふ、力の制御しなくても良くなったから話しが早いわぁ」ニコニコ

ヴァ「は、はは・・・」

母「で、ヴァンパイアちゃん?ちょっとこっち来て?」

ヴァ「?はい」


~客室~

母「さて、ここなら邪魔もないでしょう」

ヴァ「・・・」

母「あなた、あの暗闇卿の娘ね?」

ヴァ「あの男を知ってるんですか!?」

母「まあこっちでは結構有名よ。外の世界を知らないあなたは知らないかもしれないけどね?」

151: 2012/02/15(水) 00:34:04 ID:ndbkzwRg
母「ブラッドブラック侯爵、通称暗闇卿、かなり有力なヴァンパイアね・・・」

ヴァ「そうだったんですか・・・」

母「あなたが結婚させられそうになってたのは更なる上流階級、恐らく公爵以上の地位を持ってる奴ね」

ヴァ「やっぱり私は出世の道具に・・・」

母「はっきり言うと、あの男たち、まだあなたを諦めてないわ」

ヴァ「!!」

母「一応そちらの筋で確かな情報よ」

ヴァ「そう・・・ですか・・・」

母「それでね?一つ聞きたいの・・・」

母「あなたは・・・どうしたい?」

152: 2012/02/15(水) 00:38:41 ID:ndbkzwRg
ヴァ「そういわれても・・・ここにいたら兄君たちまで巻き添えに・・・」

母「そうじゃなくて!」

ヴァ「え?」

母「あなたはどうしたいの?」

ヴァ「私は・・・私は・・・」

ヴァ「・・・」

母「・・・話は変わるけど、兄の1人暮らし、私たちは不安なのよ~」

ヴァ「え?」

母「ああみえてあの子色々抜けてるから、1人はどうかナァと思ってるの」

ヴァ「はぁ・・・」

母「でもあの子彼女とか一度も連れてきたことないからね?」

母「ヴァンパイアちゃんあの子と同居してくれない?」ニヤッ

ヴァ「・・・え?」

153: 2012/02/15(水) 00:40:48 ID:ndbkzwRg
ヴァ「いやでもお母さん!あの男が私を狙ってるんですよ!?危ないですよ!」

母「あら、あの子はそんなにやわに育ててないわよ?」

ヴァ「そうじゃなくて!」

母「まあ今すぐとは言わないわ~」

母「今夜のうちに、考えてくれる?」

ヴァ「・・・でも!」

母「もう一度聞くわよ?」



母「あなたはどうしたいの?」

154: 2012/02/15(水) 00:42:19 ID:ndbkzwRg
ヴァ「・・・」

母「理屈なんて考えなくてもいいのよ~」

母「自分のやりたいように・・・それでいいの」

母「それが青春・・・でしょ?」ニコ

ヴァ「・・・でも兄君の意見は・・・」

母「私は結構いけると思うけど?」

母「まあがんばって!」

155: 2012/02/15(水) 00:44:49 ID:ndbkzwRg
ガチャッ

ヴァ「私の・・・やりたいこと・・・」

私・・・私は・・・


兄君が・・・兄君が好き・・・

兄君と一緒にいたい・・・
一緒にいたい!


ヴァ「・・・うん!」

156: 2012/02/15(水) 00:55:30 ID:ndbkzwRg
~兄の部屋~

兄「今日の映画今度また続編があるらしいよ?」

ヴァ「へ、へぇ・・・」

ヴァ「あ、あのね?兄君・・・」

兄「?」

ヴァ「私!兄君と同居したい!」

兄「・・・え!?」

兄「ど、同居?何言ってんだよ!?」

ヴァ「も、もう両親の許可はとってるよ!?」

兄「おやじぃ!!!」

158: 2012/02/15(水) 00:57:57 ID:ndbkzwRg
ヴァ「私と同居は・・・いや?」

兄「いや、嫌って言うか・・・」

ヴァ「嫌・・・だよね・・・」ポロッ

兄「へ?へ!?」

ヴァ「あ、あのね・・・あの男たち、まだ私を諦めてないみたいなの・・・」

兄「!」

ヴァ「い、一緒にいたら多分兄君にも迷惑かかっちゃうのは分かってる・・・でもね・・・」

ヴァ「それでも、私は兄君と一緒にいたいの!!」

159: 2012/02/15(水) 00:58:46 ID:ndbkzwRg
>>157
気づいたんだけど、消し方分からんっす

160: 2012/02/15(水) 01:06:11 ID:ndbkzwRg
ヴァ「ごめん、勝手だよね・・・」

兄「そんなことない」

ヴァ「え?」

兄「迷惑?もうかかってるよ!今更気にするな!」

ヴァ「でも、危険なんだよ?かなり危ない奴らみたいで・・・」

兄「俺が守る!絶対に!」

ヴァ「兄君・・・」

兄「今回の事で気づいた・・・俺はお前が好きだ!だから俺から頼む!同居してくれ!俺と一緒にいてくれ!」

162: 2012/02/15(水) 01:14:13 ID:ndbkzwRg
ヴァ「兄君・・・」

ガチャッ

?「実に感動的なシーンに申し訳ないが、いいかい?」

兄ガタガタッ!「あ、悪魔父さん!?」

悪父「やあ、兄君、いいものみせてもらってよ。おじさん年甲斐もなくキュンキュンしちゃったよ~」

兄「は、はぁ・・・」

悪父「で、まあ感動的なのに水を差すようだが報告だよ」

悪父「兄君のお父さんと一緒にさっき暗闇卿を叩きのめしてきたよ」

163: 2012/02/15(水) 01:18:03 ID:ndbkzwRg
兄&ヴァ「「え?」」

悪父「いやだから、さっき君の親父に呼ばれてさ、」

親父『息子の恋路を邪魔する奴がいるから消すの手伝って』

悪父「ていわれて、しょうがないから手伝ってきたって事」

兄「あの親父、いつの間に・・・」

悪父「いやでも依頼したのは君のお母さんだよ?」

兄「え?」

ヴァ「え・・・」

悪父「まあそういうことだから、もうそこら辺の危険とか大丈夫だよ?」

164: 2012/02/15(水) 01:20:38 ID:ndbkzwRg
悪父「じゃ、おじさんはここで」

ガチャッ

悪父「・・・あ、そうだね・・・兄君」

兄「はい、何でしょう?」

悪父「君の家系は代々惚れやすいみたいだ」

兄「・・・そうですか・・・」

悪父「でも安心していい、君は一度ほれた相手には一途だ」

悪父「君の親父のようにね?」

兄「・・・はい!」

悪父「じゃあこんどこそバイバイ」

バタン

165: 2012/02/15(水) 01:24:57 ID:ndbkzwRg
ヴァ「・・・お母さん、なんでわざわざこんなけしかけるようなこといったんだろう?」

兄「う~ん・・・多分アレだ」

兄「煮え切らない俺とお前の覚悟を決めさせたかったんだ」

ヴァ「・・・そうだね」

兄「じゃあもう一歩踏み切ってみるか」ボソッ

ヴァ「え?」

兄「俺と結婚してください」

ヴァ「え?あ・・・////」

兄「答えてくれる?」

ヴァ「・・・私でよければ!」



兄ルート終わり

167: 2012/02/15(水) 01:26:36 ID:MHG9jv3E
あれ、ちょうど終わりか

168: 2012/02/15(水) 01:50:33 ID:nqbPBU1Y
まだ妹ルートと父母馴れ初めルートが残ってるだろ

引用: サキュバス「私と結婚してください!」