1: 2016/09/06(火) 00:17:25.20 ID:d5KZLRA4.net
【秋葉原・UTX】

ツバサ「二人とも知っての通り、第2回ラブライブの開催が発表されたわ」

あんじゅ「そーね」カミノケクルクル

英玲奈「今回はルールが大幅に変更されたが…我々が連覇を狙える位置にいることは変わらない」

ツバサ「ええ。ただ今回もμ'sがエントリーしているし…今度こそ私たちにとって最大のライバルになり得る」

あんじゅ「別に意識しなくてもいいんじゃない?私たちは私たちのやるべきことをやればいいだけだし」ファー

ツバサ「もう。あんじゅは緊張感なさすぎ」

英玲奈「相手が誰であろうと、我々も常に進化しなければならない。そうだろう?」

あんじゅ「…まあね」

ツバサ「μ'sは九人それぞれにイメージカラーがあるらしいわ。西木野真姫は赤、星空凛は黄色、小泉花陽は緑…」

あんじゅ「へー。なんか美味しそうな色ね♪」クス

英玲奈「我々にもイメージカラーを…という話か?」

ツバサ「そう。九人もいるとなかなか全員分把握しきれなかったりするじゃない?…その点、三人しかいない私たちのほうが覚えてもらいやすいはず」

あんじゅ「より強く個性を印象づけるってわけね。いいんじゃない?」

ツバサ「そうと決まれば…まずリーダーの私は当然、赤よね!」

あんじゅ「ちょっと待って。今回は今までとは違う試みをしようって話し合いでしょ?」

ツバサ「そうよ。だから一人ずつイメージカラーを…」

あんじゅ「ツバサがリーダーっていうのは別にいいけど、センターは変えない? 今回は私か英玲奈で」

ツバサ「なに言ってるの。急にセンターを変えたりしたらファンの皆が戸惑うでしょ?」

あんじゅ「そうかしら?…メンバーが変わるわけじゃないし、私や英玲奈のセンターを見たい人だっていると思うけど」

ツバサ「そこまで言うなら、勝負しましょ。私に勝ったら次のセンターは譲ってもいいわよ」

あんじゅ「言ったわね?…後でやっぱり無しとか言わないでよ?」

ツバサ「ご心配なく。負けてあげる気はないから♪」

英玲奈(やれやれ…仲間内で争っている場合ではないと思うが…)

『一方、敗れたバファローズですが、非常にダメージが残りそうな…』

ツバサ「ふふん、楽勝ね♪」

あんじゅ「ずるいわよ!このゲーム、ツバサの得意なやつじゃない!勝負の方法も私に選ばせてよ」

ツバサ「でもあんじゅが選んだら、あんじゅの得意なやつにするでしょ?」

あんじゅ「当然♪」

2: 2016/09/06(火) 00:21:10.52 ID:d5KZLRA4.net
ツバサ「じゃあやらない」プイッ

あんじゅ「ずーるーいー!」

英玲奈「二人とも。ここは公平に、これで決めたらどうだ」ドン

あんじゅ「それって…」

ツバサ「黒ひげ危機一発!?」

あんツバ「…」

あんじゅ「ふー。次、ツバサよ」

ツバサ「これ地味に緊張するわね…」カチッ

バチン

ツバサ「きゃ><」

あんじゅ「はーい、ツバサの負けー♪」

ツバサ「じゃあ、これで1勝1敗ね」

あんじゅ「なんでよ。私が勝ったら譲る約束でしょ?」

ツバサ「さっきは私が勝ったから、今のでイーブンよ」

あんじゅ「さっきのはツバサが有利なゲームだからノーカンよ!」

英玲奈「それよりイメージカラーの件はどうする?…センターの奪い合いの決着を待っていたら一向に進まないぞ」

ツバサ「そうよ。色は私が赤で文句ないでしょ?」

あんじゅ「ツバサがセンター前提で赤っていうなら反対よ。ほかの色にして」

英玲奈「では、あんじゅが赤にするのか?」

あんじゅ「それでもいいけど…私はピンクかな♪」

ツバサ「えぇー。じゃあ私は赤とピンク以外なの?」

英玲奈「ピンクが良かったのか?」

ツバサ「別にピンクじゃなくてもいいけど…どうしようかな。脇役っぽい色は嫌だし」

英玲奈「色の組み合わせの相性を考えて選んではどうだろうか?」

ツバサ「相性?…たとえば?」

あんじゅ「白がいいわよ。ツバサは白!」

ツバサ「えー。それじゃ普段と変わらないじゃない」

あんじゅ「白いツバサってイメージぴったりでしょ?」

ツバサ「そんなダジャレみたいな…赤いきつねと緑のたぬきじゃないんだから」

英玲奈「赤い彗星や黒い三連星というのもあるが…」

3: 2016/09/06(火) 00:24:24.67 ID:d5KZLRA4.net
ツバサ「そうだ…黒!私、黒がいいわ!」

あんじゅ「なんで黒なの?…地味じゃない?」

ツバサ「白より黒いツバサのほうがカッコいいじゃない。堕天使、闇の翼って感じで♪」

あんじゅ「何その厨二病…黒にするのは構わないけど、変なセリフやキャッチコピーとかやめてよ?」

ツバサ「ライブのオープニングで、私がワイヤーアクションでステージに舞い降りるの!怪鳥のポーズで」

あんじゅ「やめなさい」

英玲奈「待て、ツバサ。黒はまずい」

ツバサ「なんでよ?」

英玲奈「光を使った演出がしづらいからだ。赤やピンクは映えるが、黒は使えない」

ツバサ「黒のサイリウムとかあるでしょ?」

英玲奈「それはあくまで特殊なケースだ。わざわざ目立たない色を選ぶのは賢くないぞ」

ツバサ「むーっ。じゃあ英玲奈は何色にするのよ?」

英玲奈「私か…そうだな…好きな色が多くて迷うが…」

あんじゅ(英玲奈の好みってどうなのかしら?…想像つかないわね)

英玲奈「萌黄…照柿…甕覗…甚三紅…」

ツバサ「か、かめ…のぞき?」

あんじゅ「銀座飲み?」

英玲奈「甚三紅(じんざもみ)。こういう色だ」

ツバサ「えぇ…何この微妙な色…赤なの?ピンクなの?」

あんじゅ「萌黄は綺麗だけど…英玲奈のイメージに合いそうなのは甕覗かしら?」

ツバサ「いや、もっとわかりやすい色にしてよ…普通の青や緑じゃダメなの?」

英玲奈「μ'sと同じでは芸が無いだろう?…絶対に被らない色を選んだつもりだ」ドヤァ

あんじゅ「そんなこと気にしてたら微妙な色ばっかりになるわよ。一旦μ'sのことは忘れて」

ツバサ「うーん。黄色…いや、ゴールド?…シルバーのほうが渋くていいかしら…」

【後日】

\ダンシン ダンシン♪/

ツバサ「うん、いい感じ。新曲もだいぶ体に馴染んできたわね」

英玲奈「ああ。練習は順調だが…」

あんじゅ「イメージカラーはどうするの?…まだ決まってないの、ツバサだけよ」

ツバサ「わかってるけど…」

4: 2016/09/06(火) 00:29:02.13 ID:d5KZLRA4.net
英玲奈「萌黄がいいなら私は譲っても構わないが」

あんじゅ「英玲奈はまた微妙な色選びそうだからもう変えないで」

ツバサ「うーん…」

あんじゅ「まったく…どうしてもっていうなら赤にすれば?…いつまでも決まらないよりは、ツバサをセンターにしたほうがマシだもの」

ツバサ「あんじゅ…いいの?」

あんじゅ「いいわよ。一番小っちゃい子がセンターのほうがバランスいいし」

ツバサ「ちっちゃくないよ!」プンプン

あんじゅ「それに、このままだと予選に間に合わなくなっちゃうから」

英玲奈「では赤、ピンク、萌黄で決まりだな」

ツバサ「んー」

あんじゅ「なあに、まだ迷ってるの?」

ツバサ「最初は赤がいいと思ってたんだけど…なんか違う気がするのよね」

英玲奈「赤いツバサも良いと思うが」

あんじゅ「やっぱり厨二くさいけどね…じゃあ、いっそ占いにでも委ねてみる?」

えれツバ「えっ」

ツバサ「…占い?」

【神田明神】

希「あんじゅ…と、そのお仲間さん?」

えれツバ「どうも」

あんじゅ「…というわけで、占ってほしいんだけど」

希「まあ、ええよ。タロットでいい?」

英玲奈「神社の巫女がタロット…」

ツバサ「ナイスなミスマッチね!カッコいい♪」

希「そ、そう?」

カァ カァ

あんじゅ「なんだかカラスが多いわね…」

ツバサ「ちょっと不気味ね」

5: 2016/09/06(火) 00:33:31.05 ID:d5KZLRA4.net
希「えーと、あなた…」パラララ

ツバサ「綺羅です」

希「キラさんの“色”をどうするか占えばいいんだよね?」シュタタタ

ツバサ「ええ」

希「じゃあ、まずはキラさん自身の手でカードをめくってみて」

ツバサ「これでいいの…?」スッ

希「大アルカナの14番、テンペランスの正位置…“調和”ってとこかな」

ツバサ「ふむふむ」

希「次は──」

バササッ

希「あっ…こらっ!」

ガーァ ガーァ

英玲奈「カラスがカードを一枚くわえていったな…」

希「ちょっとー!ウチのカードは高くつくよ!?」

ガサッ

ツバサ「あ、落とした」

希「まったく…拾ってくるから、ちょっと待っててー」タタッ

あんじゅ「…今のうちにお参りでもしておこっか?」

英玲奈「そうだな。また不運がないように…」

ツバサ(あのカラス…まさか、神様の使い?)

ツバサ「かっこいい…!」

えれあん「えっ」

チャリン パン パン

ツバえれあん「ラブライブ連覇!」

ガサガサ

希「…はぁ、やっと回収完了や。カラスがくわえていったカードは…」パタ

希(大アルカナの9番、隠者のカード…結論、解決ってとこかな?)

希「待たせてごめんね。今度こそ占い」
ツバサ「ありがとう巫女さん!おかげで答えが出たわ!」

希「えっ。…占い、まだ途中やったけど…」

6: 2016/09/06(火) 00:35:29.88 ID:d5KZLRA4.net
ツバサ「行きましょ。英玲奈、あんじゅ。帰って練習よ!」

あんじゅ「はいはい」

英玲奈「ああ。行こう」

あんじゅ「じゃあね。のぞみちゃん♪」フリフリ

希「うん。またね」

希(何やったんやろ、結局…まあいいか)

ツバサ「やっぱり黒よ!」

あんじゅ「そう言うと思った…カラスの群れを見て思いついたんでしょ?」

ツバサ「そう。クロウの黒よ!」

英玲奈「ダジャレ?」

ツバサ「次の衣装は全員黒で揃えましょ!」

『テンペランスの正位置…“調和”』

英玲奈「個々のイメージカラーはどうする?」

ツバサ「それなんだけど…μ'sの真似をするより、私たちは三人で揃えたほうがA-RISEらしいと思うの。イメージカラーは曲ごとに変える。どうかしら?」

あんじゅ「なるほどね。三色しかなくて毎回似たような組み合わせになるより、曲の世界観にあわせて自由に変えられるほうがいいと…」

英玲奈「つまり今まで通りということだな」

ツバサ「ええ。私たちは私たちのやり方で、今まで以上に磨きをかける!」

【後日】

ツバサ「衣装が完成した…けど」

あんじゅ「ツバサがぎりぎりまで迷ってたから…私は半袖」

英玲奈「私は袖が無いぞ。もう秋だというのに…」

ツバサ「アハハ…なんか、みんなバラバラになっちゃったわね」

英玲奈「バラ…のコサージュでもつけておくか」

あんじゅ「ダジャレ?」

英玲奈「やはり薔薇は赤に限る…」フッ

あんじゅ「赤はリーダーの色…だっけ?」

ツバサ「ちょっとー!?センターは譲らないからね!」



おわり

9: 2016/09/06(火) 01:06:00.03 ID:2qNMR2RQ.net
微笑ましい
乙乙

引用: 英玲奈「九月」あんじゅ「六日は」ツバサ「黒の日?」