387: 2016/04/15(金) 19:13:17.97

加持「初めまして、碇シンジ君」【その1】
〜ネルフ本部・病棟〜

トウジ「...」ニコッ

ヒカリ「怪我増やしてどうすんのよ...バカ」

トウジ「約束は守った、それでええやんか」

ヒカリ「もう二度と無茶しないでね?」

トウジ「...おう」

サクラ「お姉ちゃん顔赤いけど、どしたん?」

ヒカリ「えへへ...」


388: 2016/04/15(金) 19:17:19.38
アスカ「...」

カヲル「...お、怒ってんの?」

アスカ「...違うわよ」

カヲル「じゃあ睨まないでよ...僕君と違って寝てないとなんだから」

アスカ「...あんたに」

カヲル「はい?」

アスカ「あんたになんか助けられたくなかったのよ!!」

アスカ「バカシンジにも...鈴原にすら...!!」

アスカ「っ!!」バタン

カヲル「...」

カヲル「見舞いにきたなら見舞ってよ...」
るかっぷ ヱヴァンゲリヲン新劇場版 碇シンジ 約110mm PVC製 塗装済み完成品フィギュア
389: 2016/04/15(金) 19:25:06.91
リョウジ「...」バタン

レイ「...リョウジさん」

リョウジ「バカっ!!!」

レイ「!」ビクッ

リョウジ「もう二度とあんなことするんじゃない!...怒鳴ってすまない」

リョウジ「お前はもう俺の家族だ...お前自身のことももちろん、お前が氏んだら悲しむ人の事を考えるんだ...」

リョウジ「俺は...お前が氏んだんじゃないかって...」

レイ「ごめんなさい...」

リョウジ「...いいんだ、自分を犠牲にしてみんなを守る。お前は優しい子だからな」ギュッ

レイ「...」

レイ(暖かい...)

レイ(私は...私の心は私だけのものなの...?)

レイ(私が、私が氏んでも、代わりはいるもの...)




390: 2016/04/15(金) 19:30:15.93
シンジ「...父さん」

ゲンドウ「シンジ...」

ゲンドウ「良く、やったな」

シンジ「...うん」

シンジ「父さん、心配してくれて...ありがとう」

シンジ「でも、僕は大丈夫。大丈夫だから」

シンジ「みんなだって、必氏に戦ってるんだ、僕もやるよ」

シンジ「僕は、戦うって意味を知ったから」ニコッ

ゲンドウ「!」

ゲンドウ「...そうか」

ゲンドウ(私は...俺はどうしたらいい...)

ゲンドウ(シンジ...ユイ)

391: 2016/04/15(金) 19:43:22.22
〜数週間後・葛城自宅〜

ミサト「...」

ミサト「さて、と」

ミサト(ここまできて、しくじるわけにはいかないわ)

ミサト「アスカ〜渚君〜」

アスカ「...」

カヲル「はーい」

ミサト「私、ちょっち長い出張に行くことになったから、あとお願いね」

カヲル「!...わかりました」

アスカ「...いつ帰るの?」

ミサト「...まだわからないわ」

ミサト「でも、大丈夫よ!お土産たくさん買ってくるからね!」

アスカ「...わかった」

アスカ「早く帰ってきなさいよね、このバカと二人とかいつまで耐えられるかわからないわよ」

ミサト「はいはい、じゃ、行ってくるわね」

ミサト「...アスカ、あなたは良くやってるわよ」

ミサト「エヴァに乗ること以外にも幸せがあること、忘れないでね」バタン

アスカ「ミサト...?」





392: 2016/04/15(金) 19:53:29.92
カヲル「ちょっと待ってください」

ミサト「...渚君」

カヲル「すいません、アスカがいると話せないから」

ミサト「...いいわ」

カヲル「...いよいよ、行かれるんですね?」

ミサト「ええ、今までありがとう。あなたのお陰で色々情報を集められたわ」

カヲル「...僕とあなたの目的は似ているようで違う。本当に良いんですね?」

ミサト「どちらにせよ、アレを起こした連中を許すつもりはないわ」

ミサト「約束の時は近い、あなたがシンジ君達に勝ってしまえば、あなた達の勝ちよ」

ミサト「きっと、あなたには出来ないでしょうけどね。あなたは優しい、心のどこかで迷っているはずよ」

ミサト「あなたはもう人よ」

カヲル「...僕は人じゃないですよ、なりきれません」

ミサト「...人って、捨てたもんじゃないでしょ?」

カヲル「それは...否定しません」

カヲル(...僕や綾波さんのようなモノを生み出し、更に僕らを利用している奴らを許すつもりはない...!)

カヲル「...僕はやり遂げますよ」

ミサト「...そう」

393: 2016/04/15(金) 19:57:42.30
〜ネルフ本部・通路〜

冬月「...」

冬月(全く...碇は何を考えている)

冬月(我らの目的はあれ一つのはずだぞ)

?「...」

394: 2016/04/15(金) 20:02:22.90
リョウジ「副司令が拉致されただと!?」

ネルフ諜報員「今より二時間前、ジオフロント西区第8管区を最後に消息不明です」

リョウジ「うちの所内だろ!お前らはなにをやってた?」

ネルフ諜報員「身内に内報及び先導したものがいます」

ネルフ諜報員「葛城ミサト、この事件の首謀者と思われます」

リョウジ「...それで俺のとこに来たってことか」

リョウジ「昔の女に手を貸す趣味は無いよ、これでいいか?」

ネルフ諜報員「ご理解が早く、助かります。お連れしろ」

リョウジ(あのバカ...!)

395: 2016/04/15(金) 20:17:31.42
〜?????〜

?『久しぶりだな、副司令殿』

冬月「...キール議長、全く手荒な真似をしますな」

キール『非礼を詫びるつもりはない、君と話をするには当然の処置だよ』

冬月「私の都合は御構い無し、ですか?」

キール『議題としている問題が急務なのでね』

ゼーレメンバー『左様』

冬月「委員会ではなく、ゼーレが直接お出ましとはな」

キール『...エヴァ零、弐、四号機の大破。参号機の小破、そして初号機の覚醒』

キール『碇の解任には十分な理由になる』

キール『初号機を特別視する理由は存じておるが、少々目に余るものがある』

キール『絶対的存在を手にして良いのは、本物の神だけだ』

キール『我々に具象化された神は不要なのだよ』

キール『碇の腹に逸物あるのはわかっている、はたして碇は君の信用に足る人物かな?』

冬月「...」

キール『よく考えたまえ、君が碇につくか、我々につくか』

キール『この意味のわからん男でもあるまい』

キール『正しい決断を期待しているよ、冬月先生』

冬月「...」

冬月(冬月先生...か)

冬月(私の決意は変わらんよ)

冬月(そうだろ?碇...!)

396: 2016/04/15(金) 20:22:19.55
〜ネルフ本部・独房〜

リョウジ「...」

リョウジ(暗い所は苦手だ、あの時代を思い出す)

リョウジ(昼でも暗い、ずっと曇った空に、怖い顔の大人達)

リョウジ(...俺たちのいた廃ビルの壁)

リョウジ(弟や、仲間達のこと)

リョウジ(そんなことも、葛城といる時は忘れられていた)

リョウジ(あのまま、もしあの時のまま幸せに浸って入られたなら...俺たちは)

リョウジ「...俺もお前も、誰かを踏み台にして生き延びた」

リョウジ「俺たちは幸せになっちゃいけないんだな」

リョウジ「...それでも俺は」

397: 2016/04/15(金) 20:28:50.70
冬月「...」ピーッ ガチャン

冬月「...?」

冬月「...君か」

ミサト「ご無沙汰です、生きてて安心しました」

冬月「私をさらっておいて助けるとは、理解に苦しむな」

ミサト「あなたに氏なれたら夢見が悪いですから、それにあなたは正しい選択ができる人だと思っています」

冬月「君は...?」

ミサト「真実に近づきたいんです、あなたも一度は試したでしょう?」

冬月「...氏ぬぞ」

ミサト「覚悟の上です、命を張ってでも成し遂げなければならないことですから」

冬月「...」


398: 2016/04/15(金) 21:07:53.85
〜ネルフ本部・独房〜

ネルフ諜報員「ご協力、ありがとうございました」

リョウジ「もう、いいのか...?」

ネルフ諜報員「はい、副司令は無事に保護されました」

リョウジ「そう、か...」

リョウジ「...」

399: 2016/04/15(金) 21:12:09.25
〜第三新東京市・加持宅〜

リョウジ「ただいま」

レイ「おかえりなさい」

シンジ「あっ!リョウジさん!」

シンジ「やっと帰ってきたんですね」

リョウジ「ああ、始末書の処理で忙しくてな」

シンジ「リョウジさん帰ってこなかったから渡せなかったんですけど、これ葛城さんがリョウジさんにって」

リョウジ「葛城が...?」

シンジ「はい」


400: 2016/04/15(金) 21:21:26.54
リョウジ「...USBメモリ」

リョウジ「...音声ファイルと文書か」カタカタカタ

リョウジ「音声から聞いてみるか...」カチッ

『加持、私よ。多分これを聞いてる時はあなたに迷惑がかかった後ね、本当にごめんなさい。
あなたにこれをどう渡すか迷ったけれど、シンジ君に託すことに決めたわ。このデータは半分しか入ってない。もう半分は信頼するもう一人に預けておく、きっとあなたの力になれる人よ。
本当は私一人で追うつもりだったけれど、あなたや今を生きる人にも知る権利はある、だからこれをあなたに。これで一人でも多くの人間が救われる事を祈るわ。
...加持君、あなたはあなたの思うようにして、誰のためでもない、あなたのために。それがきっと、あなたの追い求める真実になるわ。 閲覧パスコードは、二人の最初の思い出の場所よ。それじゃあね』


リョウジ「...!」ガタッ

シンジ「りょ、リョウジさん!?こんな時間からどこに...」バタン

レイ「行っちゃった...」


401: 2016/04/15(金) 21:37:19.96
〜第三新東京市・高台公園〜

ミサト「...」

ミサト「この街ともお別れね」

ミサト「...夜に見るここからの眺めは、やっぱ綺麗ね」

ミサト「あの時と同じ...」

ミサト「...そろそろ時間ね」

リョウジ「葛城!!」

ミサト「...加持?」

リョウジ「音声ファイル、開いたんだ。最初の思い出の場所、パスコードってここの住所だろ?」

リョウジ「君は意外とロマンチストだからな、きっと俺とのことを思い出しにここに来てると思ったんだ」

リョウジ「俺なら、絶対来ようと思うから」

ミサト「...あんたほんとにバカよ」

ミサト「あんたが来たら...決心が揺らぐじゃないの...」

リョウジ「葛城...」

ミサト「...加持君、私は行くわ。全ての決着をつけに」

リョウジ「...止めないよ」

ミサト「...じゃあね」

リョウジ「葛城」ギュッ

ミサト「!」

リョウジ「初めてここにきた時、まだ周りは殺風景な田舎町だったよな」

リョウジ「ビルだってあんなに建ってなかった」

リョウジ「...街も風景も俺たちも、みんな変わっちまったな」

リョウジ「けど、ここから見る景色は今も昔も変わっちゃいない。とっても綺麗だ」

リョウジ「君も、綺麗だ」

ミサト「加持君...」

リョウジ「俺の気持ちも、8年前から変わっちゃいない」

リョウジ「全部終わらせて、戻ってこい」

リョウジ「その時に、8年前に言えなかった言葉を言うよ、いってらっしゃい」

ミサト「...アスカと渚君のこと、たまに見に行ってあげてね」

リョウジ「ああ、もちろん」

ミサト「...行ってきます」

リョウジ「...」

リョウジ(葛城が遠ざかっていく)クルッ

リョウジ(振り返るな、前に進むんだ)

リョウジ「俺も、前へ進むんだ」

405: 2016/04/26(火) 04:02:37.82
待ってくれてた方に感謝。
ほんとに遅筆ですが、最後まで書ききれるよう努めます。

〜ネルフ本部・データバンク〜

マヤ「...」カタカタカタ

マヤ「嘘...!?」

マヤ「葛城さんの言ってたことは本当だったのね、セカンドインパクトが人為的に起こされたなんて...」

マヤ「...あの地獄は、人のエゴによるものだったのね」ピーッ!

マヤ「誰!?」ジャキッ

リョウジ「...危なっかしいもん持ってるなおい」

マヤ「リョウジさん...」







406: 2016/04/26(火) 04:12:49.99
〜ジオフロント内・地下空調制御室〜

リョウジ「この時間のここなら誰もいない」

リョウジ「...まさか半分の持ち主がマヤちゃんだったなんてね」

マヤ「ごめんなさい、早急にお話しするべきだったんでしょうけど、まず自分の目で確かめたくて...」

リョウジ「...中身は見せてもらった」

リョウジ「俺のとこには俺へのメッセージと15年前に葬られたはずの書類データ」

リョウジ「君の方には特級職員の偽造IDと15年前の映像と音声データか」

リョウジ「...君も知ったんだろ、15年前の真実を」

マヤ「...」

リョウジ「君はこれ以上巻き込まれることはない、あとは俺が..,」

マヤ「私も手伝います!」

マヤ「こんなこと知って、黙ってられません!私はコンピュータに詳しいですから、お役にきっと立ちます!」

リョウジ「...消されるかもしれないんだぞ」

マヤ「...それでもやらせてください」

リョウジ「...わかった、いいか、このことは口外無しだ。俺達三人だけの秘密だ」

リョウジ「俺たちの仕事は足りないパーツの穴埋め、この空欄がすべて埋まると葛城への連絡先が開示されるようになってる」

リョウジ「あまり時間はないと思うが、絶対に成功させるぞ」

マヤ「...はい!」

407: 2016/04/26(火) 04:18:16.57
〜第三新東京市・葛城宅〜

カヲル「アスカ?起きてないの?もう8時だよ?」

アスカ「...」

カヲル「うぉい、今日は僕が弁当作ってやったじゃん」

アスカ「...あんたの作るご飯、まずいのよ」

カヲル「...一理ある」

アスカ「...疲れてんのよ、ほっといて」

カヲル「でも学校」

アスカ「私は大学出てんのよ!あんなのお遊びじゃない!!」

アスカ「...ともかく、私に構わないで」

カヲル「ふーん...」ヌギヌギ

アスカ「ばっ...!?なに急に脱ぎだしてんのよ!」

カヲル「僕も学校行くのやめた」

アスカ「な、なんでよ」

カヲル「アスカいないと楽しくないじゃん」

アスカ「...」

カヲル「?」

アスカ「...氏ね馬鹿」

カヲル「」

408: 2016/04/26(火) 04:27:52.12
〜第一中学校・2-A〜

シンジ「...もう全然いなくなっちゃったね」

トウジ「ほとんど疎開してもうたからな...」

トウジ(ケンスケのやつ、ワイがエヴァのパイロットって知ってから一度も顔出しとらん)

トウジ(...そんなええもんちゃうんやで、エヴァのパイロットは)

トウジ「...」

トウジ「なぁ、シンジ」

シンジ「なに?」

トウジ「使徒って、なんで攻めてくるんか考えたことあるか?」

シンジ「うん...漠然とは」

シンジ「この第三新東京市にしかこないんだし、なにか理由があるんでしょ」

トウジ「...ほんとに使徒って敵なんやろか」

シンジ「なにいってんだよ!みんなを傷つけてるじゃないか!トウジだって酷い目にあったろ!?」

トウジ「...せやな、サクラもあいつらのせいで怪我しよったしな」

トウジ「でも、ワイ最初に参号機に乗って、使徒に体乗っ取られた時にな」

トウジ「感じたんや、ぼやっとしてるもんやけど、使徒の必氏さみたいなんが」

シンジ「必氏...?」

トウジ「...こうしてる間にもワイらは戦争したり、地球を食いつぶしてるわけやろ」

トウジ「あいつらからしたら、ワイらの方が悪く写ってるんやないかって」

シンジ「...」

ヒカリ「鈴原ー!!」

トウジ「...ヒカリが呼んどる、すまんな変な話して」

シンジ「大丈夫だよ」

シンジ「...」


409: 2016/04/26(火) 04:34:29.31
〜第一中学校・屋上〜

シンジ「カヲル君とアスカも来てないね...」

レイ「うん...」

シンジ「トウジに聞かれたんだけど、レイは使徒がなんで攻めてくるのか考えたことある?」

レイ「!...ない」

シンジ「そっか...やっぱりエヴァに関係あるのかなぁ」

レイ「...」

シンジ「でも、やっぱり敵だよね」

シンジ「トウジは使徒の肩持つようなこと言うんだけど、もう誰かを傷つけることは許さないから」

レイ「...」

シンジ「レイ?」

レイ「あ...ごめんなさい、ちょっとぼーっとしちゃって...」

シンジ「もう、もちろんレイだって僕が守るよ」

レイ「...うん」

レイ(私は...私の使命...)

レイ(私自信の願いは...)

410: 2016/04/26(火) 04:41:56.53
〜第三新東京市・葛城宅〜

アスカ「...」

アスカ(いつのまにか寝ちゃってた...)ピロピロリン

アスカ「...?」

アスカ「ピアノの音?」

カヲル「ふふーん」ピロピロリン

カヲル「あ、おはよ」

アスカ「あんたそれなに?」

カヲル「電子ピアノ、葛城さんが買ってくれたの」

アスカ「あんた、ピアノなんか弾けたの?」

カヲル「うん、好きなんだ音楽って。こっち来てから忙しくてできなかったけど」

カヲル「これだけが昔から、僕に許された唯一の自由だったからね」

アスカ「...男のくせにキモっ」

カヲル「ひどいなぁ...」

アスカ「...あたしにも教えなさいよ」

カヲル「ん、いいけどなんで?」

アスカ「暇なのよっ!」

カヲル「学校休むからじゃん...」

カヲル「...じゃあ代わりにさ、僕にご飯教えてよ」

アスカ「...いいけど、私だってそんなに上手なわけじゃ」

カヲル「?アスカのご飯美味しいじゃない」

アスカ「...氏ね」

カヲル「意味わかんない...」

411: 2016/04/26(火) 04:54:15.49



アスカ「...そう、土より下にあったのは水から入れていいのよ。他は沸騰してからね」

カヲル「ふーん...すごいねアスカ」

アスカ「ピアノのがすごいわよ」

カヲル「アスカ、ピアノ上手かったよ。僕1日であんなに弾けなかったもん」

アスカ「まあ、私は天才だからね」

アスカ「...私は天才なはずなのに、シンクロ率が最近低いの」

アスカ「なんでいきなり下がるのよ...私はアレしかないのに」

アスカ「...なんでこんなことあんたに言わなきゃいけないのよ」

カヲル「...別にエヴァとかいいじゃん」

カヲル「アスカはさ、折角自由で才能もあって、いろんな事できるんでしょ」

カヲル「それって、羨ましいよ」

アスカ「...でもわたしはエヴァに乗れなくなったら、誰も私なんて見てくれなくなる」

カヲル「なんで?」

アスカ「なんでって...」

カヲル「僕はエヴァに乗ってるアスカよりも今のアスカのが好きだよ」

アスカ「...」

カヲル「あ、好きってこんな感じか」

アスカ「...動くな」

カヲル「ひっ!?」

カヲル(ぶ、ぶたれる...?それともグー...?)

412: 2016/04/26(火) 05:00:59.99
アスカ「...」

カヲル「...?」

アスカ「...」ギュ

カヲル「...??」

アスカ「...!」ギュ !

カヲル「...???」

アスカ「...!!」ムギュー

カヲル「...」

アスカ「...」

カヲル「多分アスカの力じゃ、さすがに僕のお腹はちぎれないと思うんだけど...」

アスカ「...」バタン!!

カヲル「...部屋に篭っちゃったよ」

カヲル「これ肉じゃがどうすんの僕が全部いいの」

カヲル「...すごくいい匂いがした」

413: 2016/04/26(火) 05:03:27.19
〜第三新東京市・相田宅〜

ケンスケ「...」

ケンスケ「トウジまで...」

ケンスケ「...もうエヴァのパイロット、決めないのかな」

ケンスケ「...」

414: 2016/04/26(火) 05:06:39.14
ケンスケパパ「ケンスケ?学校行かないのか?」

ケンスケ「パパ...どうして俺はエヴァのパイロットに選ばれないの?」

ケンスケパパ「...ケンスケ、そんなことは二度と言うんじゃない」

ケンスケパパ「碇君や鈴原君は必氏で戦ってるんだぞ」

ケンスケパパ「エヴァに乗らなくていいのは、幸せなことなんだ」

ケンスケパパ「それをしっかりわかって、碇君たちに感謝し、応援しなさい。それがお前にできることだ」

ケンスケ「...」

419: 2016/05/06(金) 23:49:16.22
支援してくれた方ありがとうございます!待っていただいて感謝。

カヲル「アースカ」

アスカ「...」

カヲル「ねえってば...」

アスカ「...」ヴーヴー

アスカ「...ネルフの携帯!」

カヲル「使徒...!」


420: 2016/05/07(土) 00:01:24.84
〜ネルフ本部・作戦司令室〜

リョウジ(来たか...)

リョウジ「目標は?」

青葉「現在、衛星軌道から動きません」

日向「妙ですね、接近するでも遠のくでもありません」

リョウジ「前のやつみたいに降りてくるか、それともそんなことをせずともここをぶっとばせるか...」

リョウジ「今は様子を見る、レイに長距離射撃させる、零号機をD-57に配置」

リョウジ「弐号機、参号機を零号機の援護に回す。狙い撃ちされそうなら守ってやってくれ」

アスカ『私がバックアップ...』

レイ『...アスカ、あなたの方が頼りになるから援護なんだと思う。私がミスしたら、お願いね』

アスカ『...ごめんね、気を使わせて。わかってるわ!任せて!』

レイ『...うん!』

リョウジ(ナイスフォローだレイ。...実際アスカはシンクロ率が落ちてる)

リョウジ(彼女のプライドを傷つけてしまうかとも思ったが、助かったよレイ)


421: 2016/05/07(土) 00:10:54.13
リョウジ「初号機と四号機は本部待機、前回の二の舞はごめんだからな、慎重に行かせてもらう」

ゲンドウ「...四号機は今回の戦闘には出せない」

カヲル『な、なんで!?』

ゲンドウ「...上からの命令だ」

リョウジ(ゼーレ...四号機とあの子を今失うわけにはいかないからな)

リョウジ「カヲル君と四号機は待機だ、いいな」

シンジ『大丈夫だよ、僕達で必ず倒すから!』

カヲル『...そうだね』

カヲル『アスカ』

アスカ『...』

カヲル『気をつけてね』

アスカ『...うん』

422: 2016/05/07(土) 00:35:08.15
零号機「...」ガシャン

レイ「...」

青葉『目標、未だ射程圏外』

アスカ「もう、さっさとこっちへ来なさいよ」

トウジ「そうあせんなや、まだどんなやつかもわからんのやで」

アスカ「じれったいわね...!」

第11使徒「...」ピカッ!!

アスカ「!」

トウジ「なんや!?」

アスカ「ああああああっ!!」

レイ「アスカっ!!」

リョウジ「今のは!?」

青葉「熱エネルギー無し!物理的な攻撃ではありません!」

マヤ「心理グラフに異常発生!精神汚染の危険あり!」

リツコ(どう言うこと...?)

アスカ「くそっ!!」ドゴッ!!

リョウジ「アスカ!闇雲に撃つな!!一旦下がれ!!」

リツコ「アスカは!?」

マヤ「精神汚染、危険域です!」

リツコ「まさか...使徒が人の心を探っているの...?」

トウジ(人の心を探る...?)










423: 2016/05/07(土) 01:00:10.42
リョウジ「あの光の分析は!?」

マヤ「不明です!ですが、A.T.フィールドに近い性質のものだと...」

リツコ(使徒が盾としてではなく、心の触媒としてA.T.フィールドを使ってる...)

リツコ(ここにきてそんなタイプが出てくる意味は何...?)

リョウジ「ポジトロンライフルは!?」

青葉「前回のように日本電力全てではありませんが、今出せる最大火力です!」

日向「薬室内圧力最大!地球自転誤差修正0.03!」

リョウジ「撃てっ!!」

レイ「っ!」ドシュッ!!

第11使徒「...」ピキーン

青葉「...っダメです!この距離からA.T.フィールドを貫くには火力不足です!!」

リョウジ「アスカ!下がれ!!」

アスカ『嫌っ!ここが私の居場所なの!!エヴァに乗れない私に価値なんてないのよ!!!』

レイ『アスカ...』

シンジ『アスカっ!逃げて!!』

カヲル(バカ...!)

トウジ『アホ!んなことないわ!!氏んだら元も子もないやろ!!』

リョウジ「鈴原君!?」

マヤ「参号機が弐号機の盾になっています!!」




424: 2016/05/07(土) 01:14:36.44
アスカ(イヤだイヤだ、そんなこと思い出させないで!)

アスカ(今まで思い出さないようにしてたの!!)

アスカ(エヴァに乗るために頑張ってきたの!心を閉ざしてきたの!!)

アスカ(もう傷つかないために!!)

アスカ「だからっ!もうやめてええええええっ!!」

425: 2016/05/07(土) 01:26:14.22
『本人が実験台になり、アレがあの結果か』

『あんな小さな子を残して自頃するとは、残酷なものだな』

「そんなこと言わないで!ママを悪く言わないで!!」

『アスカちゃん、今日はあなたの大好物を作ったのよ』

『好き嫌いしてるとあそこのお姉ちゃんに笑われますよ』

「やめて!あんなの私のママじゃない!!」

『あの歳でか、すごいな』

『やはりあの人の子だ、優秀だ』

「そう!私はすごいの!!だから見てママ!!私を見てよっ!!!」






アスカ「ママ...私ね、頑張ったんだよ...?」

426: 2016/05/07(土) 01:38:36.66
『トウジ、行ってくるわね』

『大丈夫よ、心配ないわ』

「それが最後の言葉やった」

『トウジ、これからはじいちゃんの家でお世話になるんやで』

『父ちゃんはこれから研究室にずっといなきゃいけないんや、サクラをよろしく頼むで』

「おとん、サクラに怪我させてもうたんや」

『兄ちゃん!責めたらダメやで!』

『あのロボットはウチらを守ってくれたんやで!』

「せやな、ワイも今はサクラ達を守れるんやで」

427: 2016/05/07(土) 01:53:46.22
マヤ「弐号機、生命維持二問題発生!パルス微弱!!」

マヤ「参号機も精神汚染が起こっています!」

リツコ「鈴原君も危険だわ!参号機が盾になってる間に弐号機を回収して!!」

青葉「ダメです!回収ポイントから遠すぎます!!」

リョウジ(零号機を空輸し狙撃...ダメだ、その間に撃たれる...)

シンジ『リョウジさん!僕を出して!使徒を倒せなくてもアスカを助け出すくらいはできるよ!!』

ゲンドウ「...ダメだ」

シンジ『父さん!!』

ゲンドウ「お前が浸食されれば、それこそ終わりだ!!」

ゲンドウ「なにか方法はある...!シンジ、今は耐えるんだ...!」ギリッ

シンジ『父さん...』


429: 2016/05/07(土) 02:18:18.91
トウジ「...こんなもん思い出させて、なんのつもりや?」

第11使徒「...」

トウジ「なんで人間のことを知ろうとするんや!」

トウジ「ワイはな、お前らの仲間に触れたんや!」

トウジ「なんでここを攻めてくるんや!教えてくれ!!」

第11使徒「...!」


430: 2016/05/07(土) 02:32:29.65
リョウジ「...光が弱まった?」

ゲンドウ「...レイ!ドグマを降りて槍を使え!」

リョウジ「!」

マヤ「!」

冬月「碇!まだ早すぎるぞ!それにそんなことをすれば老人達が黙っとらんぞ!!」

ゲンドウ「そんなことが問題ではない!衛星軌道上の使徒を殲滅する方法はこれだけだ」

ゲンドウ「今は弐号機と参号機パイロットの救出を最優先とする!」

ゲンドウ「問題など後からついて来れば良い、責任を負うのが我々の仕事のはずだ」

冬月「碇...」

ゲンドウ「シンジを出せ!両パイロットの救出に当たらせろ!」

青葉「...!?四号機、地上へ出ます!」

431: 2016/05/07(土) 02:38:39.12
カヲル『アスカっ!!』

アスカ『...』

カヲル『アスカ!返事してくれよっ!!』バシュッ!

マヤ「四号機、弐号機エントリープラグを回収!」

シンジ『トウジっ!!』

日向「初号機、地上に出ます!」

シンジ『トウジ!大丈夫!?』

トウジ『...ワイは平気や』

シンジ『トウジ...!』




432: 2016/05/07(土) 02:46:28.00
〜ネルフ本部・セントラルドグマ〜

?「...」

レイ「...」

零号機「...!」グッ

?「.....」

433: 2016/05/07(土) 02:54:54.11
日向「零号機、地上に出ます!」

リョウジ(何も起こらない...エヴァとアダムの接触がインパクトのキーというのは...)

マヤ(嘘...欺瞞なのね)

零号機「...」

カヲル(...槍を使うのか)

シンジ(あれは...?あれで使徒を倒せるのか...?)

マヤ「カウントダウン5.4.3.2.1」

レイ「っ!!」

零号機「!」

トウジ(...すまん、わかりあえんかったな)

第11使徒「!」バシュ

青葉「...目標、消失」


434: 2016/05/07(土) 02:59:15.24
冬月「...槍は?」

青葉「現在、月衛生軌道に移行」

冬月「回収は、不可能というわけだな」

ゲンドウ「...」

リョウジ(.....)



435: 2016/05/07(土) 03:06:58.57
〜ネルフ本部・病棟〜

カヲル「...」

アスカ「...」

カヲル「君はたくさんの事を僕に教えてくれた」

アスカ「...」

カヲル「エヴァに乗らなくたって、とっても楽しかったじゃないか」

アスカ「...」

カヲル「僕は...僕はまた一人だっ...!」ポロポロッ

アスカ「...」

カヲル「この世界の全部がアスカのことを必要としなくても、僕はアスカが必要だよ」



カヲル「また来るね、アスカ」

436: 2016/05/07(土) 03:13:17.42
シンジ「どう、だった?」

カヲル「...ダメだった」

カヲル「...僕は毎日来るよ、シンジ君もたまにきてあげてね」

カヲル「鈴原君は?」

シンジ「トウジは大丈夫、元気だよ」

カヲル「そっか...」

シンジ(また僕の大切な人を...!)

シンジ(使徒...!)

437: 2016/05/07(土) 03:15:45.64
トウジ「...」

トウジ「お前らは、何なんや...?」

トウジ(絶対に理由があるはずなんや)

トウジ(何か...!)

438: 2016/05/07(土) 03:25:32.14
〜?????〜

?『ロンギヌスの槍、回収は不可能だよ』

?『何故使用した?エヴァシリーズはまだ揃っていないのだぞ』

ゲンドウ「パイロットを救出し、使徒を殲滅するには使わざるをえませんでした」

?『善人ぶるのはやめたまえ、最近の君の行動は目に余るものがある』

?『四号機は特別だ、君の手荒な扱いで壊されてはいかん』

?『四号機は返してもらうぞ』

?『パイロットは続けて使いたまえ、役に立つかはわからんがね』

ゲンドウ「...わかりました」

?『今後こ君の行動次第では、君の席は無くなるぞ』

ゲンドウ「わかっています、では」

?『...』

?(タブリス、何を考えているのだ)

444: 2016/05/20(金) 02:21:22.24
〜ネルフ本部・総司令室〜

シンジ「...」

ゲンドウ「...シンジか」

シンジ「どうしてもっと早く槍を使わなかったの?」

ゲンドウ「...あの槍は特別なものだ、使うべきか否か見極める時間が欲しかった」

シンジ「...そのせいでアスカはっ!」

シンジ「父さんは知ってるの!?毎回の襲撃で何人も人が氏んでるし、生きてる人も疎開や毎日恐怖に怯えて暮らしてる!!」

シンジ「みんなを守るためにエヴァやネルフがあるんじゃないのかよ!!」

ゲンドウ「...すまなかった」

シンジ「...いいよ、もう」ガチャ

ゲンドウ「...」

ゲンドウ(もう少し、もう少しなのだ...)

ゲンドウ(槍はもう無い、あと少しでシンジ、お前を苦しみからすくってやれる)

シンジ「...」

シンジ「もう他人には頼れない...」

シンジ「僕がみんなを、全てを守らなきゃならないんだ...!」


445: 2016/05/20(金) 02:27:32.07
〜ネルフ本部・地下空調整備室〜

リョウジ「司令は槍を使った...エヴァとアダムの接触でサードは起こらないこともわかった」

マヤ「ドイツ、アメリカ、中国が第5〜13号機の製造を開始しています」

マヤ「明らかに不自然です、こちらも中国から予備パーツを頂いているのに...」

リョウジ「残る使徒は恐らく2体...約束の時は近い、か」

リョウジ「悪いな、いっつも泥棒みたいな真似させて」

マヤ「いえ、私にできることならなんでも言ってください」

マヤ「あなたのためなら、私...」

マヤ「ごめんなさい、葛城さんがいますもんね」

リョウジ「...すまない、これぐらいしかできないが」

マヤ「いいんです、慰めならいりませんから」

リョウジ「...君は大人だな」

446: 2016/05/20(金) 02:33:24.80
〜第三新東京市・第一中学校校庭〜

トウジ「...」

トウジ「ついに生徒どころか、先生までこんようになってもうたか...」

トウジ「もはや学校どころじゃないんやろな」

トウジ「...使徒ってあとどのくらいおんねん」

トウジ「...いや!迷ったらあかん!あいつらは敵なんや!サクラやみんなを傷つけて惣流をあんなんにして!」

トウジ「...でもあいつらがそこまでするワケってなんやねん」

ヒカリ「...鈴原?」

トウジ「ヒカリ...」

447: 2016/05/20(金) 02:39:13.19



ヒカリ「まさかいるなんて思わなかった、鈴原が授業ないのに学校くるなんてねー」

トウジ「失礼やな!ワシは意外と勉強熱心なんじゃ!」

ヒカリ「うそばっかりー!ぼーっとしてただけじゃない」

トウジ「...見栄張っててもしゃーない、ここにいたらお前に会える気がしてきただけや」

トウジ「どうやら当たりやったな」

ヒカリ「鈴原...」

トウジ「ヒカリは疎開せんで大丈夫なんか?皆去ってしもうたし、これから何が起きるかわからんで」

ヒカリ「いいの、鈴原と離れちゃうの嫌だし」

ヒカリ「それに、あんたや碇君が守ってくれるから大丈夫よ」

トウジ「...せやな、がんばらへんとな」

448: 2016/05/20(金) 02:52:30.21
トウジ「...」

トウジ「なぁ、ヒカリ」

ヒカリ「?」

トウジ「使徒って、なんで攻めてくるんやと思う?」

ヒカリ「なんでって...言われてみると理由はわかんないけど...」

トウジ「人間だって、なにもなしに人を襲ったりしないやろ?俺はなんか理由があると思ってんのや」

トウジ「このことシンジに言うたらな、攻めてくるんなら敵だって言われたんや」

ヒカリ「そうよ!実際鈴原だって、アスカだって...みんなあいつらのせいじゃない!」

トウジ「せやな、実際あいつらのせいでワイもみんなも傷ついとる」

トウジ「けど、攻めてくるからってやり返して本当の解決になるんか?」

トウジ「あと何体いるかも、いつ攻めてくるかもわからんし、人の考えを超えたやつもおる」

トウジ「そんなやつらといつまで戦えばええんや...?言葉もなにも伝わらへんけど、分かり合うことはできへんのか...」

ヒカリ「鈴原...やさしいね」

ヒカリ「アスカのお見舞い、行ったの」

ヒカリ「...酷かったわ」

ヒカリ「鈴原が考えてることもわかる、けど実際に傷つけられてることを忘れないで...」

ヒカリ「それに鈴原がいなくなっちゃったら、私...!」

トウジ「わかってる、心配せんでくれ」

ヒカリ「うん...」ムギュ

トウジ「...」

449: 2016/05/20(金) 03:02:36.34
〜ネルフ本部・第一病棟〜

カヲル「おはようアスカ、今日もいい天気だね!」

アスカ「...」

カヲル「...あれから1ヶ月か」

カヲル「...今日はこんなのもってきたけど、着てみる?」

アスカ「...」

カヲル「...うん、かわいい」

カヲル「ネルフからのお給金、全部アスカに使っちゃってるなぁ」

カヲル「まぁ、自分に使うことないしね」

カヲル「次はリンゴ剥いてあげよっと」

カヲル「あ、昨日食べたよね。今日はメロンのがいいかな」

カヲル「ほらあーん」

アスカ「...」モグモグ...

カヲル「...うん、食べた食べた」

カヲル「看護師さんからあんまり食べさせちゃダメって言われてるけど、かわいいから仕方ないよね」

カヲル「はいもういっちょあーん」ガチャ

レイ「...渚君」

カヲル「あ、綾波さんお見舞いきてくれたの?」

レイ「うん...」



450: 2016/05/20(金) 03:06:54.64



レイ「毎日、来てるのね」

カヲル「うん、だってアスカいないとつまんないんだもん」

レイ「その後、どう?」

カヲル「うーんモノは食べてくれるようになったけど、喋ったりはもちろん、こっち見てくれすらしないなぁ」

カヲル「良くなってるのかなぁ...早く話したいことたくさんあるのに」

レイ「そう...私にできることあったら言ってね」

カヲル「ありがとう、綾波さん来てくれるとアスカも喜んでる、ような気がするよ!」

レイ「なら、よかった...///」

451: 2016/05/20(金) 03:15:54.10
カヲル「そういえばシンジ君は?」

レイ「また、シュミレーターにずっといるわ」

カヲル「またかー...前回みたいなやつ来たらどうしようもないのにね」

レイ「でも、備えるのは大事だと思う」

カヲル「...ねえねえ、君ってシンジ君のこと好きでしょ」

レイ「う、うん...」

カヲル「だよね!君もシンジ君からたくさんいろんな事教えてもらったんだろ?」

カヲル「君も小さい頃は施設だろ?僕もそうだったから、何も知らなくてさ」

カヲル「でも君はいいよね、碇司令がいたもんな」

レイ「...」

カヲル「僕もアスカからいろんな事知ったんだ、好きってこともね」


レイ「...」

452: 2016/05/20(金) 03:20:47.78
レイ「碇司令は、本当は私のことなんて見てくれてなかった」

レイ「もっと違う、大きなものを見てたんだと思う」

レイ「でも人は与えられるばっかりじゃないわ」

レイ「私達でも、他人に与えたり、何かを作ることができるのよ」

カヲル「...それを知るために、僕らはヒトの形としてこの星に生き着いたのかもしれないね」

レイ「...」

カヲル「ねえ、好きの上ってないの?」

レイ「...愛してる、とか?本で読んだことあるわ」

カヲル「ふーん...」

カヲル「アスカ、愛してる」

カヲル「また来るね、おやすみ」

レイ「...///」

アスカ「.....」

453: 2016/05/20(金) 03:23:30.96
〜ネルフ本部・地下訓練場〜

シンジ「はぁはぁ...」

日向「シンジ君、少し休んだらどうだ?」

青葉「もう6時間だ、そろそろ休んだほうがいい」

シンジ「...いえ、もう一度108からお願いします!」

青葉「...わかった」

シンジ(もっと...もっと強くなるんだ!)

初号機「...」

454: 2016/05/20(金) 03:29:38.85
〜ネルフ本部・総司令室〜

リツコ「零、初、弐、参号機全ての修理が終わりました」

ゲンドウ「そうか」

リツコ「弐号機のコアの書き換え、本当にせずによろしいのですか?」

ゲンドウ「そのままにしておけ、その方が彼のためだ」

ゲンドウ「大事なものを失った悲しみは、君もわかるだろう」

リツコ「...母が氏んだのは、あなたのせいですわ」

ゲンドウ「...今更責任から逃れようとは思わん」

ゲンドウ「君にも、本当にすまないと思っている」

リツコ「今更取り繕った所で、何にもなりませんわ」

リツコ「...あなたはユイさんのために何人の人を不幸にしてきたか...!」

リツコ「...失礼します」ガチャ

ゲンドウ「.....」

462: 2016/05/23(月) 01:42:16.50
〜ネルフ本部・第一病棟〜

リョウジ「...」ガチャリ

アスカ「...」

リョウジ「アスカ、おはよう」

リョウジ「...」

リョウジ(何か刺激になればと思ってく来ているが、俺ごときじゃどうにもならないか...)

リョウジ「...アスカ、何度も言うが本当にすまなかった」

リョウジ「俺の作戦ミスで、こんなことに...」

リョウジ「俺がもっとうまくやれていれば、こんなことには...」

リョウジ「...いや、自分が許されたいだけだな」

リョウジ「俺にできるのは、見舞いに来てやることぐらいだ」

リョウジ(葛城...お前がいてくれれば...)

リョウジ「...いや、彼がいるか」

リョウジ「アスカ、俺は大人だ。しっかりと責任を果たすよ」

リョウジ「君は立派に戦った、俺も俺なりのやり方で奴らと戦うよ」

リョウジ「...じゃあな」

カヲル「あっ」ガチャリ

カヲル「...来てたんですね」

リョウジ「おっと、今帰ろうとした所さ」

463: 2016/05/23(月) 01:48:06.75
カヲル「ありがとうございます、彼女もきっと喜んでますよ」

リョウジ「なら、いいんだけどな」

カヲル「...ここのスタッフの人も冷たいですね、ここの人たちをずっと守ってきたのはアスカ達なのに」

カヲル「もちろんリョウジさんやシンジ君達は定期的にきてくれますけど、他の人はまるっきり」

リョウジ「...」

カヲル「アスカがね、リョウジさんはかっこいい、あんたなんかと比べるだけ失礼よっていつも言ってました」

カヲル「だからリョウジさんが来ると嬉しいんだと思います、これからも来てくださいね」

リョウジ「...俺はちっともかっこよくなんてないよ」

リョウジ「ただの小狡い大人さ」

リョウジ「彼女に必要なのは、自分を対等に見てくれる人だよ」

リョウジ「これからも彼女の側にいてやってくれ」

カヲル「...はい」

464: 2016/05/23(月) 01:53:35.42
〜ネルフ本部・出入口〜

シンジ「あれ?レイだ」

レイ「...シンジ君、今日は帰るの?」

シンジ「うん、流石に疲れてきたから。疲れすぎてても使徒来た時に実力を発揮できないしね」

レイ「そう...」

シンジ「...ごめんね、寂しかった?」

レイ「...うん」

シンジ「僕も本部に泊まりっきりだったし、リョウジさんは仕事が忙しいみたいだったもんな」

シンジ「今日は、一緒にご飯食べようか!」

レイ「...うん!」

シンジ「そうだ、ちょっと寄り道してこうよ」

レイ「?」

465: 2016/05/23(月) 01:57:39.26
〜ジオフロント・加持農園〜

レイ「すごい...!治ったのね」

シンジ「前の使徒の攻撃で一回壊されちゃったんだけどね、訓練の合間にコツコツ治してたんだ」

シンジ「完全にやられちゃった所もあったけど、にんじんなんかは残ってたよ」

シンジ「やっぱり、何かを作るっていうのは落ち着くね」

レイ「リョウジさんの言ってたとおりね」

シンジ「...うん、こんな僕でも大事なものを見つけられた気がするよ」

レイ「...気じゃないと思うわ」

466: 2016/05/23(月) 02:04:39.17
レイ「今シンジ君がいて、みんながいてくれるのが、私の全て」

レイ「...アスカもきっと元気になるわ」

シンジ「...そうだね」

シンジ「もう誰も傷つけさせないために、僕も頑張るよ」

レイ「...無理、しないでね」

シンジ「うん、大丈夫だよ」

シンジ「...帰ってゆっくりしようか」

レイ「...うん!」

467: 2016/05/23(月) 02:14:49.57
〜第三新東京市・路上〜

リョウジ「...それで、その後の状況は?」

マヤ「葛城さんの資料からすると、残る使徒は2です」

マヤ「司令が槍を使えなくしたのはどういうことなんでしょうか...?」

リョウジ「恐らく、自分の目的のためにだろうな」

リョウジ「司令と副司令は明らかになにか隠してる、それはゼーレとは違うなにかをしようとしてることだろう」

リョウジ「各国のエヴァ建造も終盤に入ってきた、うかうかしてられなくなってきたな...!」

マヤ「そうですね...なんとか間にあわせせないと...!?」

マヤ「リョウジさん!!」

リョウジ「...」プルルルル

リョウジ「はい」

リョウジ「ああ、肉眼で確認してる」

リョウジ(12番目...!)


470: 2016/06/02(木) 02:08:38.42
〜ネルフ本部・第一発令所〜

リョウジ「状況は?」ウィーン

リツコ「遅いわよ、何をしてたの?」

リョウジ「いやはや、少々気が緩んでてね」

マヤ「...」

リツコ「...目標は現在大涌谷上空、そのまま動かずよ」

青葉「現在零号機と初号機が迎撃位置へ移動、弐号機と参号機は援護のため後方に配置されています」

リョウジ「弐号機?パイロットは?」

リツコ「渚君よ」

リョウジ「...そうか」

リョウジ(コアの換装はされなかったはず...パーソナルもそのままでシンクロするとは)

リョウジ(委員会直属のパイロットだ、そのくらいで驚いてるようじゃダメだな)



471: 2016/06/02(木) 02:12:37.57


日向「...動きませんねぇ」

青葉「まず攻撃手段がわからないことには、手の出しようが無い」

マヤ「こないだみたいな使徒だったら、もう手の施し様がないわね」

リツコ「...パターンが青からオレンジに周期的に変わってる?」

マヤ「マギは回答不能を提示しています」

リツコ(使徒も進化している...?この前の使徒も人の心を知ろうとしてる...)

リョウジ「レイ、しばらく様子見だ」

レイ『...いえ、来ます!』

472: 2016/06/02(木) 02:17:16.30
第12使徒「...」ギュルン!

シンジ「動いたっ!」

シンジ「レイ!右に回避!トウジは僕の後ろへ!カヲル君はレイの護衛に回って!」

レイ「ぐっ!」

トウジ「綾波っ!」

カヲル「鈴原君、後ろ!」

第12使徒「...!」

トウジ「うおっ!?」

カヲル「まずい...こいつ、決まった形がないからどこからでも攻めてくるよ!」

トウジ「ライフルは効かへんぞ!」

シンジ「フィールドが硬すぎる...なら!」

シンジ「うおおっ!」

リョウジ『シンジ!不用意に近づくな!』

473: 2016/06/02(木) 02:28:08.28
第12使徒「!!」ガキン!

シンジ「ぐっ!ナイフも弾かれたっ!」

トウジ「くそっ!避けるのに精一杯や!」

第12使徒「...!」

レイ「!」

シンジ「レイっ!!」

日向『目標、零号機と接触!侵蝕されて行きます!』

シンジ「レイっ!!」

シンジ「うわっ!?」

青葉『初号機も捕まりました!』

リョウジ『マズい!鈴原君、渚君!今すぐ逃げろ!!』

トウジ「...」

リョウジ『鈴原君!?なにをしてるんだ!』

トウジ(今回こそは、あいつらの真意がわかるかもしれへん...!)

トウジ「...!」

青葉『参号機、目標と接触!』

カヲル「みんなっ!!」


474: 2016/06/02(木) 02:30:53.12
カヲル「プラグ射出信号は!?」

マヤ『ダメ!反応しない!』

リョウジ『渚君!君だけが頼りだ!プラグを手動で抜いてくれ!』

カヲル「ぐっ!そんなこと言われても、攻撃が激しすぎる...!」

カヲル(どうする...?)

475: 2016/06/02(木) 02:38:25.76
〜???〜

レイ(...ここは?)

レイ「私はどうなったの...?」

レイ?「...」

レイ「あなたは、使徒...?」

レイ?「いいえ、あなた自身の心」

レイ「私の心...?」

レイ?「あなたは、寂しいんでしょ?」

レイ?「誰もあなたを見てくれない、所詮あなたは人形だものね」

レイ「...」

レイ?「代わりの効く人形、あなたは人じゃない、誰からも愛されないし愛することもできない出来損ない」

レイ?「人の心がわからない、だから誰からも見向きもされない」

レイ「...違う!私にはみんながいる!」

レイ?「そう思ってるのはあなただけ、みんなはそうは思ってないのよ」

レイ「違う!!リョウジさんもシンジ君もアスカも、みんな私のことを...」

レイ「碇司令も私を...」

レイ「.....」

476: 2016/06/02(木) 02:44:31.02



シンジ「...」

シンジ?「...やあ」

シンジ「子供の頃の...僕?」

シンジ?「そう、僕は君。君の満たされない心そのもの」

シンジ?「子供の頃から親戚をたらい回しにされて、勉強を頑張ってもなにをしても褒めてもらえない」

シンジ「...」

シンジ「...それがどうした?」

シンジ?「今だってそう、父親に認めてもらいたいだけなんだろ?他人を助けたいなんて建前だ」

シンジ「違う!僕は...!」

シンジ?「強がるくせにすぐ助けを求める、ほんとは弱いのにそういうことするから傷つくのさ」

シンジ「...」

477: 2016/06/02(木) 02:58:05.58



トウジ「...」

第12使徒「...」

トウジ「言っとくが、ワシには小細工しても無駄やぞ」

第12使徒「...みたいだね」

第12使徒「心に付け入る隙が無い、A.T.フィールドが硬すぎるんだ」

トウジ「A.T.フィールド...?」

第12使徒「そう、僕らにもある、心があるものには等しく存在している」

第12使徒「ただ君達は使い方がわからないだけさ」

第12使徒「君達は、生きようとする力が弱いからね」

トウジ「生きようとする力...?」

第12使徒「そう、僕は多分最後の方だろう、僕ら種族にはもう余裕がないんだよ」

第12使徒「僕らは、君たちと同じくこの星で生き残りたいんだ、この星で生き残れる種族は一つしか選ばれない」

トウジ「それが、お前らが攻めてくる理由なんか...?」

第12使徒「そう、君達種族はこの星を汚し過ぎている、このままじゃこの星は持たない」

第12使徒「だから、君達を滅ぼすしか道がないんだ」

トウジ「待ってくれ!手を取り合って生きていく未来はないんか...?」

トウジ「ワイは今までお前らを倒してきた!それにお前らの仲間とも触れ合った!」

トウジ「でもその度におもっとったんや!何かわけがあるんやないかって!頃し合うだけが道やないはずやろ!?」

第12使徒「...みんながそんな考えじゃない、間違いなく君達は同じ種族で争い合い、この星を潰す」

トウジ「...!」


479: 2016/06/02(木) 03:02:43.41


レイ「確かに誰も認めてくれない、見向きもしてくれないかもしれない」

レイ「でも、これが私の生きる意味だと思う」

レイ?「...」

レイ「自分くらいは、私を認めてあげなくちゃ」

480: 2016/06/02(木) 03:08:54.43


シンジ「...確かに僕は、僕のために生きてきたかもしれない」

シンジ「偽りの生活でも楽しかったんだ、人と触れ合うのは良いことだって思えたんだ」

シンジ?「...」

シンジ「例えそれが間違いだったとしても、僕は僕の思うままに進むよ」

シンジ「もう父さんや他人には流されない、僕自身のことは僕自身で決める」

シンジ「だから僕は...使徒を倒してみんなを、世界を幸せにして見せる」

シンジ?「...」

481: 2016/06/02(木) 03:14:22.66
零号機「...」

日向「零号機フィールド反転!!」

マヤ「使徒を抑え込むつもりなの!?」

ゲンドウ「レイ!!」

リョウジ「レイ!機体を捨てて逃げろ!まだ間に合う!!」

レイ「ダメ...!」

レイ「私がいなくなったら、A.T.フィールドがなくなっちゃう...!」

レイ「...!」ガチャ

リツコ「モードD...まさか零号機ごと自爆するつもり!?」

ゲンドウ「レイっ!!」

シンジ「...はっ!?使徒は!?」

シンジ「レイっ!?なにを!!」


482: 2016/06/02(木) 03:22:56.76


第12使徒「...時が来たみたいだ」

トウジ「...やっぱり相容れぬ存在なんやな、ワイ達は」

第12使徒「君達のことを理解できて良かった、僕はここまでにするよ」

トウジ「...ワシはお前らのせいで家族を傷つけられたんや」

トウジ「でも、すまんかった。ワイらも気付かないうちに、大事なものを壊してしまってたんやな」

第12使徒「...君のような人間に、出会えて良かったと思う。このまま僕が消えても、君を知ったことに価値があるかもしれない」

第12使徒「...さようなら」

トウジ「...次生まれて来るとすれば、同じ仲間に生まれてきてくれ」

トウジ「もっと早く、通じ合えていれば...」

第12使徒「...時期に時は来るが伝えておこう、彼は僕らと同じ種族だ」

トウジ「彼...?」

第12使徒「...」

483: 2016/06/02(木) 03:26:37.19


カヲル「綾波さん!バカなことは...」

第12使徒『後を頼むよ』

カヲル『...僕は最後まで悩むと思う、君達と同じ使命を成すか、それとも...』

第12使徒『どちらにせよ、僕達の氏を無駄にしないで欲しい』

カヲル『...わかった』

第12使徒『...』

484: 2016/06/02(木) 03:32:56.81


リツコ「レイ!聞きなさい!!」

レイ『...』

リツコ「あなたも私達と同じなのよ!?変わりなんてない、あなたの心はあなただけのものだわ!!」

リツコ「誰のものでもない!あなたの好きにしていいのよ!!」

リツコ「...もう誰のいいなりにもならないでいい、私がそうさせないわ」ギロッ

ゲンドウ「...」

冬月「...」

レイ「...でも使徒が!」

マヤ「...?使徒の反応を消失...!」

日向「...本当だ!目標内部にエネルギー反応ありません!」

青葉「目標...沈黙...?」

リョウジ(どうなってる...?)

リョウジ(だが...残りはあとひとつ...)


485: 2016/06/02(木) 03:42:07.24
〜ネルフ本部・ロッカールーム〜

シンジ「...」

トウジ「...」

シンジ「トウジ、前使徒はなんで攻めてくるんだって言ってただろ?」

トウジ「...おう」

シンジ「使徒と、話したような気がしたんだ」

シンジ「...やっぱり敵だよ、何があったって僕らが危険に晒されるのなら、倒さなければならない」

シンジ「使徒を倒すことが、エヴァに選ばれた僕らの使命なんだ」

トウジ「...敵敵言うけどな、あっちからしたらこっちが敵なんだって考えとことあるか?」

トウジ「...何も考えんと戦って一体なにになるんや」

シンジ「っ!!どうしてだよ!?あいつらのせいでどれだけの人が傷ついたんだよっ!!」

シンジ「あいつらが攻めてくるから戦ってるんだ!こっちは命がけでみんなを守ってんだよ!!」

シンジ「みんなを守るために頑張ってなにが悪いっ!トウジどうしちゃったんだよっ!?」

トウジ「...」ガチャッ

シンジ「...!」バンッ!!

486: 2016/06/02(木) 03:50:52.78
〜ネルフ本部・病室〜

カヲル「...」

アスカ「...」

カヲル「僕はっ...!どうしたらいいんだ...」

カヲル「人の優しさを知ってしまったら、もう...けど彼らの思いは...!」

アスカ「...」

カヲル「アスカ...僕はどうしたらいい...?」ギュッ

カヲル「僕には君が全てだった、好きだ、君のおかげで人の心を知った、幸せも...」

カヲル「でも、僕は人である前に使徒なんだ、今更彼らを裏切ることも...」

トウジ「...」ガチャリ

カヲル「鈴原君...?」

トウジ「渚、ちょっとええか?」




487: 2016/06/02(木) 03:53:38.20
〜ネルフ本部・医務室〜

リツコ「...お帰りなさい」

レイ「ただいま...です」

リツコ「もう、あんなことはやめてちょうだいね」

レイ「...」

リツコ「ごめんなさい、嫌ね、急に大人面して」

リツコ「...レイ、ちょっとついてらっしゃい」

レイ「...?」

488: 2016/06/02(木) 03:55:58.27


シンジ「...」

シンジ(ブレるな、僕の使命はみんなを守ること)

シンジ(...よし!気を強く持とう)ヴーッヴーッ

シンジ「...携帯?リツコさん?」



489: 2016/06/02(木) 03:57:12.75


リョウジ「...」

リョウジ「リっちゃんが動いた」

リョウジ「チャンスだ、俺達も行くぞ」

マヤ「...はい!」

490: 2016/06/02(木) 03:59:30.56
〜ネルフ本部・総司令室〜

冬月「...いよいよあとひとつだな」

ゲンドウ「...」

冬月「...碇?」

ゲンドウ「あ、ああすまない」

冬月「碇、ここまで来て失態を犯しては困るぞ。気をしっかり持て」

ゲンドウ「ああ、わかっている」

冬月「.....」

497: 2016/06/13(月) 03:36:51.46
〜ネルフ本部・病棟〜

トウジ「...あのやかましかったんが、ウソみたいやな」

カヲル「...そうだね」

アスカ「...」

トウジ「...なあ、惣流をこんなにされたお前にこんなこと聞くのも悪いんなけどな」

カヲル「...?」

トウジ「使徒って、ほんまに倒さなきゃいけないやつらなんかって思うんや」

カヲル「...」

トウジ「ワイは一度使徒と一体化しとるし、その時から思っとったんや」

トウジ「攻めてくるんは、何か理由があるんちゃうかって」

トウジ「それが、前の使徒との戦いで確信に変わった」

トウジ「聞いたんや、使徒にも心がある、ワイらと戦ってる理由があったんや」

トウジ「...シンジに言っても分かってもらえんかった。惣流を傷つけられてるお前にこんなこと言うのも失礼だと思っとるし、みんな命懸けで使徒と戦ってきたのもわかっとる」

トウジ「渚は...どう思う?」

カヲル「...鈴原君」

カヲル「僕は...」


498: 2016/06/13(月) 03:42:33.38
〜ネルフ本部・地下LCLプラント入口〜

シンジ「...ここか?」

シンジ(リツコさんにここに来るよう言われたど、ここって僕の権限じゃ入れないよな)

リツコ「...シンジ君ね?」

レイ「...」

シンジ「リツコさん...レイも?」

リツコ「約束通り、一人ね」

シンジ「はい...一体どこに?」

リツコ「...あなたも、真実を知る必要があるわ」

リツコ「こっちよ」ピーッ!

リツコ「...?エラー?」

リョウジ「無駄だよ、俺のパスがないとな」

マヤ「...!」




499: 2016/06/13(月) 03:45:01.64

シンジ「リョウジさんにマヤさん...?なんで」

リツコ「...ミサトね」

リツコ「いいわ、あなた達もいらっしゃい」

マヤ「先輩...ごめんなさい、私」

リツコ「いいのよ、あなたなりに考えたのでしょう?」

リツコ「...こっちよ」

500: 2016/06/13(月) 03:49:38.21
〜ネルフ本部・地下人工進化研究所・跡地〜

シンジ「ここは...?」

レイ「...私のいたところ」

シンジ「レイが...?」

リツコ「そう、レイはここで育ったわ」

リョウジ「...こんな所じゃまるで監禁だ」

マヤ「一体何のために...?」

リツコ「...ごめんなさいね、レイ。もう見たくないでしょう」

レイ「大丈夫です...!シンジ君達がいてくれるから...」

リツコ「...奥に進むわよ」

501: 2016/06/13(月) 03:56:12.00
〜ネルフ本部・地下エヴァ残骸廃棄場所〜

シンジ「これは、エヴァ?」

リツコ「そう、試作品の残骸よ」

リツコ「10年前、ここである実験が行われた」

リツコ「ヒトによる初号機へのダイレクト・エントリー実験」

リツコ「その被験者があなたの母、碇ユイさんよ」

シンジ「...母さんが?」

リツコ「そう、そして実験は失敗した」

リツコ「代わりに生まれたのが、レイよ」

レイ「...」

リョウジ「どういうことだ...?」

リツコ「...次がゴールよ」

502: 2016/06/13(月) 04:01:01.52
〜ネルフ本部・地下LCLプラント〜

リョウジ「ここは...?」

マヤ「なんですか...これ」

リツコ「ダミープラグの元になるプラントよ」

シンジ「ダミープラグ...!」

レイ「...」

リツコ「そしてこれが、ダミーのコアになっている部分よ」ピッ

シンジ「!!」

503: 2016/06/13(月) 04:05:39.00

リョウジ「これは...!?」

マヤ「うっ...」

シンジ「レイ...?」

レイ「...」

レイの器達「...」

リツコ「いいえ、レイはここにいるレイだけ、ここにいるのはダミーのためにいるだけの人形」

リツコ「...そして、レイのためのスペアパーツに過ぎない」

シンジ「そんな...レイは知ってたの...?」

レイ「...うん」

リツコ「...リョウちゃん、マヤ。あなた達は真実を追い求めているのでしょう?」

リョウジ「...」

リツコ「約束との時は近い、教えてあげるわ、真実を」

504: 2016/06/13(月) 04:17:30.11




トウジ「...そうか」

カヲル「驚かないの...?」

トウジ「このあいだのやつだって意思疎通ができたんや、人と同じようなやつがいたっておかしくない」

トウジ「お前が、使徒か」

カヲル「...今まで騙していてごめん、僕は本来ネルフの上位組織であるゼーレから送り込まれた、君達の監視役だったんだ」

カヲル「そして最後の時まで、命令に従い続ける」

カヲル「僕はね、そのためだけに造られたんだよ」

トウジ「...」

カヲル「僕の身体は、複製品なんだ。そして心も別のもの、心も身体もなにひとつ僕だけのものじゃない」

カヲル「...もちろん他の使徒と戦うことに抵抗はあったさ、仲間を葬らないといけないんだからね」

カヲル「でも...僕に自由はなかった、僕の命はあいつらに握られてるようなものだから」

カヲル「そんな僕に、生きる理由を、楽しみを教えてくれたのがアスカだった」

カヲル「アスカは全てをくれたよ、会話の楽しさ、屋上の風邪の心地よさ、料理の美味しさ、施設で一人きりだった僕はなにもしらなかったから」

トウジ「渚...」




505: 2016/06/13(月) 04:23:38.25



リツコ「...私達人類は、神を拾ったわ。そして喜んで利用しようとした」

リツコ「だからバチが当たったのね、それが15年前、忘れもしないセカンド・インパクト」

リツコ「折角手に入れた神も、それで消えてしまった」

リツコ「その神を復活させようとしたのが、地下の巨人アダム」


506: 2016/06/13(月) 04:35:45.13


カヲル「...鈴原君も、地下の巨人に使徒が接触すればサード・インパクトが起きるのは知ってるだろ?」

トウジ「ああ、それを防ぐためにワイらはエヴァで戦ってきた」

カヲル「...僕に残された最後の自由は、使徒である僕の手によってサードを起こし、人を滅ぼすこと」

カヲル「僕は復讐してやりたかったんだ、僕のようなモノを作り出したあいつらに」

カヲル「それに、サードを達成することが、今まで消えてった仲間達への手向けになるはずだから」

カヲル「でもね...でもね鈴原君!」

カヲル「僕は人の温もりを知ってしまった!人としての生き方を知ってしまったんだ!!」

カヲル「生きるってことを知ってしまった、人を好きになってしまったんだ...」

カヲル「でも、僕は人である前に使徒なんだ、それに人の汚さだって知っている」

カヲル「地球を汚して、同族で争いあって、自分達のために僕のような存在を作る、そういう奴らだというのもわかってる」

カヲル「でも、僕の好きな人達も同時に失ってしまう、この日常を壊してしまう...!」

カヲル「...僕はどうすればいい...?」

トウジ「...」

507: 2016/06/13(月) 04:46:32.06



リツコ「そのアダムを模して作られたのがエヴァ」

リツコ「...でも、それだけじゃ意味が無い、心が無くては動かない」

リツコ「本来神の無いエヴァには、人の魂が宿してある」

リツコ「シンジ君、あなたは、お母さんがどこにいるのか、もうわかっているはずよ」

シンジ「初号機...!」

リョウジ「エヴァにそんな秘密が...」

マヤ「コアって、そういうことだったんですね...」

リツコ「そう、だから初号機はシンジ君しか動かせない」

リツコ「恐らく、弐・参号機も同じよ。弐号機の魂は今閉じこもってしまってるようだけど」

リツコ「...そしてここにあるレイの器も同じ、魂がなければ意味がない、たった一つ、今のレイにある魂を守るための器に過ぎない」

リツコ「シンジ君、レイを作り出したのは碇司令よ」

リツコ「それだけじゃない、私の母を利用して頃したのも碇司令」

シンジ「父さんが...!?」

508: 2016/06/13(月) 04:56:12.59
リツコ「...私の母、赤木ナオコはネルフの前任組織ゲヒルンで働いていた研究者だったの」

リツコ「ユイさんを失った後、あの人は母に泣きついて来たの。研究しかしていなかったし、夫に先立たれていた寂しさもあったんでしょうね、まんまと騙されてしまったわ」

リツコ「母は利用されているのを知ってた、けどそれでもいいと思ったのでしょうね」

リツコ「でも限界が来て、自頃してしまったわ」

シンジ「そんな...!」

リツコ「その後、あの男は私にも泣きついてきた...!」

リツコ「でも、私はあの人を好きになってしまったの、親子揃って大馬鹿者だわ」

リツコ「...でもね、私は母とは違う、途中であの人の目的に気がついたわ」

リツコ「あの人は、ユイさんを取り戻そうとしている」

シンジ「母さんを...?」

リツコ「そのために、私やネルフのみんな、シンジ君やレイまで利用しようとしているのよ...!」

マヤ「そんな...私たちは司令の野望のために今まで頑張ってきたんですか...?」

リョウジ「...男と女ってのは本当に理屈じゃ語れないな」


509: 2016/06/13(月) 05:05:58.58





トウジ「...きっと使徒から見たら、ワシらのほうが悪なんやろうな」

トウジ「科学の発展だとかなんとか言って、地球を壊して、なんぼも争って、生きる価値なんてないのかもしれへん」

トウジ「...でもワイは人や、それでも人が好きや」

トウジ「せやけど、せやけどワイはお前らの事情も知ってしまった」

トウジ「渚...惣流のこと好きか?」

カヲル「...うん」

トウジ「ワイもヒカリが好きや」

トウジ「...使徒と人は分かり合えるんやって、お前と話してわかった」

トウジ「好きにしたらええ、ワイはお前の味方したる!」

トウジ「...それがお前らの事情を知ったワイの責任や」

アスカ「.....」

カヲル「僕はっ...!」

510: 2016/06/13(月) 05:22:41.55


リツコ「レイは、碇ユイの遺伝子から作られたクローンなのよ」

リツコ「あの男が、自分の目的のために作ったね」

レイ「...」

シンジ「父さん...!」

リツコ「...だから壊しましょう、二度と器が取り換えられないように」ピッ

レイの器達「!」

マヤ「きゃあっ!!」

シンジ「!!」

リョウジ「リツコっ!?」

リョウジ「お前っ!何をしてるのかわかって...」

リツコ「レイ、これでもうあなたの命は一つよ」

リツコ「他の人間と同じ、氏んだらそこで終わり」

リツコ「だから、もう無茶をするのは止めなさい」

リツコ「あなたに代わりなんていないわ、あなたはあなただけ」

リツコ「もう司令を見るのは止めなさい、これからは一人の人間として、誰のためでも無く自分のため」

リツコ「綾波レイとして自由に生きなさい」

レイ「赤木博士...」ポロポロッ

レイ「涙...?私泣いてる...」

リツコ「その涙が証拠よ」

リツコ「人との接し方がわからなかったら聞きに来なさい、勉強がわからなかったら教えてあげる、私でよければ話を聞いてあげる」

リツコ「それに、後ろをごらんなさい」

レイ「...?」

リツコ「あなたには家族がいるわ」

シンジ「レイっ...!」

リョウジ「...良かったな、レイ」

レイ「...ううっ」

リツコ「...」ギュッ

リツコ(母さん、女にはこういう生き方もできるのよ)

マヤ「先輩...」

リツコ「マヤ、あなただって誰かを愛してあげられるわ」

リツコ「...頑張ってね」

マヤ「...はい!」

511: 2016/06/13(月) 05:31:51.71
〜ネルフ本部・弐号機エントリープラグ〜

カヲル「ありがとう鈴原君、アスカ運び出すの手伝ってくれて」

カヲル「アスカちょっと重いんだよねぇ、食べさせすぎたかなぁ」

トウジ『おまえ!起きとったら怒られるで...』

カヲル「...君は洞木さんに会いに行かなくてよかったの?」

トウジ『...ワイらはいつも繋がっとる、だから大丈夫や』

カヲル「いいね、そういうの」

トウジ『せやろ?』

カヲル「...本当に、ありがとう」

トウジ『友達やろ、当たり前や』ニコッ

カヲル「...うん」ニコッ

カヲル「ふーっ...」

カヲル「アスカ、もうすぐだからね」

カヲル「もう少しで、君を苦しみから解放してあげるから」

カヲル「...ちょっと揺れるけど我慢してね」

アスカ「...」

カヲル「ずっと一緒だよ」

カヲル「...行こうか、弐号機」




弐号機『.....!!』ギュイン!

526: 2016/08/01(月) 05:11:20.26
~ネルフ本部・発令所~

日向「...なぁシゲル」

青葉「んぉ?」

日向「俺たち、今まで使途に勝ってきたよな」

青葉「ああ、まあ実際に戦ってきたのはシンジ君達だけどな」

日向「よくここまでこれたと思わないか?」

青葉「...毎日必氏でよく考えてなかったけど、あんな得体の知れない連中に対してよく勝ってきたとは思うよ」

青葉「俺なんか、ここに座ってただけだけどな」

日向「つっても、この椅子座るのに倍率千倍だろ?自分で言っちゃうけど、よく採用されたと思うぜ」

青葉「ははっ、確かに。俺なんか漠然と大学通って、何もない日々に飽きて、偶然ここの求人見つけて、ここなら俺も世の中の役に立てるんじゃないかと思ってここまで来たけど」

青葉「...アスカちゃんもあんなことになったり、街の人達だってもちろん氏人は出てる、責任感持たなきゃな」

日向「違いない」

冬月「...今こうして君達がコーヒーを飲めているのも、人の知恵のおかげだよ」

日向「副司令...」

冬月「...人は自分達ばかり楽になろうとしすぎて、バチが当たったのかもしれんな」

冬月「例えそうだとしても、今更滅びの道は望まんがな」

青葉「...絶対に守り切りましょうね、俺達の手に未来がかかって...」ドドン!!

日向「な、なんだ!?」ビーッ!!ビーッ!!

冬月「...」

青葉「警報!?使徒か!?」


527: 2016/08/01(月) 05:16:14.21
~ネルフ本部・セントラルドグマ~

シンジ「!?」ビーッ!!ビーッ!!

リツコ「警報...」

リョウジ(いよいよ最後のおでましか...!)

マヤ「先輩!急がないと!」

リョウジ「俺達は発令所に戻る、レイとシンジはそこのリニアからケージに直行してくれ!」

シンジ「はい!」

レイ「...」

レイ(多分、あの人ね)

528: 2016/08/01(月) 05:24:28.59


ゲンドウ「状況は?」

日向「現在確認中!」

青葉「...これは!?」

青葉「弐号機と参号機です!現在施設を破壊しつつドグマ方面へ移動中!」

冬月「パイロットは?」

日向「プラグ側からモニターを切られていますが、生体反応あり!恐らく専属パイロットだと思われます!」

ゲンドウ「弐号機パイロットは?」

青葉「...201病室に確認しましたが、姿が消えているそうです」

冬月「...あの少年か」

冬月「いよいよだな、碇」

ゲンドウ「ああ、我々の悲願まですんでのところまできている」

529: 2016/08/01(月) 05:35:53.53


リョウジ「状況は!?」

日向「現在弐号機と参号機がドグマ内部を降下中!」

リョウジ「エヴァがなぜ...?」

青葉「パイロットはモニターされていませんが、恐らく3rdと5th、ですが病室から2ndの姿が消えています」

リョウジ(やはりあの少年が最後の...)

ゲンドウ「遅いぞ赤木博士、何をしていた?」

リツコ「...言い訳はしませんわ」

リツコ「停止信号は?」

日向「エヴァ側からロックされています!」

マヤ「エヴァの現在地とエヴァ二機の膨大なA.T.フィールドの影響でプラグへの干渉は不可能かと...」

ゲンドウ「...現時点を持ってエヴァ弐、及び参号機を目標として設定、零、初号機に追撃させろ」

530: 2016/08/01(月) 05:42:39.81


シンジ「エヴァが目標...?なぜですか!?」

リョウジ『...事情はわからないが、エヴァの無断使用は重罪だ、二人は既に目標設定されている』

シンジ「まだわからないでしょ!?きっとなにかあるんですよ!!」

シンジ「僕らでなんとかしてみせます!レイ!行くよ!!」

レイ「うん...!」

シンジ(一体どうしたんだよっ...!)

531: 2016/08/01(月) 05:55:15.71



トウジ「...長いなこの通路、最深部まで何メートルあんのや」

カヲル「急いでるんだけどねぇ、こっちとしては困るなぁ」

トウジ「長すぎて暇疲れしてきよったわ」

カヲル「このまま何事もないといいんだけど...」

シンジ「...っ!」

初号機『...』

トウジ「まあ何事も無いわけが...」

カヲル「無いよね...!」


544: 2016/08/22(月) 03:32:10.39

シンジ「カヲル君っ!トウジ!なんでこんなことするんだよ!」

カヲル「...」

シンジ「みんなでここまで戦ってきたじゃないか!なのになぜ...」

カヲル「シンジ君、僕はね、使徒なんだ」

シンジ「何を言って...」

カヲル「今まで色んなのがいたろ?人型がいたっていいじゃないか」

カヲル「この地下に眠る巨人アダムと僕達使徒が接触すれば、サードインパクトが起こると言われてる」

カヲル「僕はね、人類を滅ぼしにきたんだよ」

シンジ「...カヲル君は今まで僕らを騙してたの?」

カヲル「...」

カヲル「...最初は騙すつもりでいたよ、僕の役目はネルフと碇司令の監視だった」

カヲル「でもね、僕には僕の目的があったんだ」

シンジ「目的...?」

545: 2016/08/22(月) 03:42:53.42
カヲル「僕はね、人為的に作られた命なんだ」

カヲル「綾波さんと同じさ」

レイ「...」

カヲル「僕は使徒として造られた、人としての楽しみなんて何もなかったんだ」

カヲル「来る日も来る日もエヴァの操縦や基本的な会話の訓練なんかをやらされてね、話す人間と言ったら僕を造ったじいさん達だけ」

カヲル「待ち焦がれていたよ、外の世界に出ることを」

カヲル「でも、外に出たって僕の自由はない。あいつらのシナリオを辿ることが僕の役目」

カヲル「だから復讐してやろうと思ったんだ」

カヲル「誰の手でもない、使徒として、僕がサードインパクトを起こしてあいつらの悲願をめちゃめちゃにしてやろうってね」

シンジ「あいつらの悲願って...僕らは使徒から人類を守ることが目的じゃないの...?」

カヲル「...あいつらのことなんてどうでもいいんだよ、ただ僕は仕返しがしたいだけさ」

シンジ「待ってよ!そんなことで人類を滅ぼすの!?」

シンジ「楽しかったじゃないか!僕は少なくとも君といて、話して、楽しかった!」

シンジ「僕は君を親友だと思ってた!」

シンジ「使徒として生まれたからって、そんなことしなくていいじゃないか!君はもう人間だよ!」

カヲル「...!」

546: 2016/08/22(月) 03:48:45.58
カヲル「確かにっ!確かに楽しかったさ!君達と過ごす日々、学校の帰りに遊んだりお菓子を買ったり!」

カヲル「くだらないことを話すことも、怒ることも、悲しむことも...全部僕には新鮮だった」

カヲル「僕は君達が好きだよ、だからね、思い留まったこともあったんだ」

カヲル「こんないい人達の世界を壊していいのか、ってね」

カヲル「でもいい人間ばかりでないこともわかったよ」

カヲル「...この街を守ってきたのはアスカなのに、アスカが壊れてしまったら皆、見向きもしなかった」

カヲル「確かにいい人間もいる、けど圧倒的に悪い人間の方が多いってことに気付いたんだ」

547: 2016/08/22(月) 04:21:08.60
シンジ「...!」

シンジ(同じだ...少し前までの僕と同じ)

シンジ(人の温もりを知らない、人を憎むことしかできない...)

シンジ「っ!」

シンジ「僕は君と...戦いたくない!」

カヲル「...僕だって同じさ、戦いたくなんてないよ」

シンジ「なら!」

カヲル「...もう決めたんだよ!後には戻れない!」

シンジ「っ!!」ガキィン!

カヲル「...」

レイ「...あなたは自分に言い訳してるだけ、本当のあなたはそんなこと望んでないはずよ」

シンジ「レイ...」

レイ「大丈夫?」

シンジ「うん、ありがとう」

カヲル「...君は司令だっているし、シンジ君やリョウジさんだっているじゃないか!」

レイ「確かにそう、私には私を支えてくれる人がいたわ」

レイ「だから、その人達を守るために、あなた達を止めにきたのよ」

レイ「それに、渚君、鈴原君、あなた達だって守りたい人がいるでしょう?」

カヲル「...」

トウジ「ふん、んなこというたってワシはなんともないで」

トウジ「...確かにヒカリはごっつ大事や、けどそれ以上の覚悟決めてここにおんのや」

シンジ「トウジ...トウジはなんのためにここにいるんだよ...?」




548: 2016/08/22(月) 04:33:05.60
トウジ「...シンジ、いまのこの世界見てみいや」

トウジ「人間は人間同士で傷つけあって、戦争を止めずに、今地球に残ってる資源をどんどん食い潰してる」

トウジ「そんな連中守るんに価値なんてあるんか?」

シンジ「...確かに言う通りだよ、けどいつか皆が手を取り合える日だって来るはず...」

トウジ「やかましいわ!それはいつだ!?明日か?一年後か百年後か!?」

トウジ「...確かにワイは人間や、お前の言う通りそれを信じていたい気持ちはある」

トウジ「けどな、渚だけやない、ワイは使徒の気持ちがわかってもうたんや」

トウジ「最初は恨んだ、妹や友達傷つけて、なんや理由もなしに攻めてくる敵だと思っとった」

トウジ「けど、あいつらだって必氏に生きとったんや。ワイ達人間から地球を勝ち取るために」

トウジ「人間みたいに同族で争っとったり、木を倒してビルを建てたりしない、ワイらなんかよりずっと純粋なんやって」

トウジ「...だから渚に着くことにした、もうワイらは後には引かへん。せやろ渚ァ!」

カヲル「...そういうことだよ、悪いけど僕らは勝たせてもらう」

シンジ「そんな...!それこそ人どうしで争って...カヲル君とだって分かり合えていたのに...!」

レイ「シンジ君、今はそう思ってる時間はないわ」

レイ「...私だってずっとみんなと仲良くしていたい、けど今私達が負けたら、今までの犠牲やみんなの想いが無駄になる」

シンジ「...わかったよ」

トウジ「...来いやシンジィ!!」

シンジ(僕だって、父さんを、全部を恨んでた)

シンジ(確かに人は愚かで醜い種族かもしれない...けど)

シンジ「僕が二人を正して見せる...!」

549: 2016/08/22(月) 04:48:49.80
カヲル「...!」ガキィン!

シンジ「ぐっ...!」

シンジ「カヲルっ...アスカは!アスカはどうするんだよっ!!」

シンジ「カヲル君は大事な人と、アスカともっと一緒にいたくないのかよ!」

カヲル「...一緒がいいよ、氏ぬまで離れたくはないさ、けど僕決めたんだよ!」

カヲル「それに僕は自分の仲間を手に掛けて生き残ったっ!」

カヲル「使徒でありながら、彼らと対立し、自分だけのうのうの生きて、人の良さを知ってしまったんだ!」

カヲル「これは彼らへの罪滅ぼしでもあるんだっ!」

シンジ「ううっ...!それでも、アスカは君といたいかもしれないじゃないか!」ガキィン!




トウジ「...初めて会うた時は無愛想な女や思っとったが、なんやいつのまにか表情豊かになったな」

レイ「...シンジ君やリョウジさん達のおかげよ、それにあなたのおかげでもあるわ」

トウジ「...そら嬉しいのう」

レイ「でも、今この世界を、みんなが笑ってられる所を壊される訳にはいかないの!」

トウジ「視界が狭いわ!もっと地球規模で物事を見たれや!!」


550: 2016/08/22(月) 04:57:29.66




リョウジ「状況は?」

日向「未だ不明、詳しいモニターはできませんが熱源は四つ、プラグからの生命反応も四機とも健在、弐号機には二つです」

青葉「予測ではあと少しで最深部...!」

リョウジ(...最後の使徒がまさかあの少年、それに鈴原君が加担しているとは予想外だった)

リョウジ「マヤちゃん、初号機と零号機の信号が消えた時は」

マヤ「わかってます、人類全滅よりはマシですからね」

リョウジ「...すまないな」

マヤ「...いいんです、あなたと一緒なら」

マヤ「葛城さんに怒られちゃいますね」

リョウジ「彼女も俺も今はそんな余裕ないさ」

マヤ「あら、付け入る隙アリ、ですか?」

リョウジ「...それは君の魅力次第だな」

リョウジ(葛城...お前はお前で上手くやれているのか...?)

560: 2016/10/16(日) 01:48:31.51
カヲル「ああああっ!!」

シンジ「ぐっ!なんで僕らが頃しあう必要があるの!?」

カヲル「まだそんなことを!リリンを守る気があるんなら本気で来いよ!!」

トウジ「足場...!」

レイ「まずいわ...シンジ君!」

シンジ「わかった...よっ!」

カヲル「やっとやる気になったみたいだね!」

レイ「シンジ君!」

トウジ「行け渚っ!!」

カヲル「鈴原君...!」

トウジ「ここはワイで抑える!お前は先に行くんや!」

カヲル「...」コクリ

シンジ「渚っ!!」

トウジ「待てやオラァ!!」

シンジ「トウジっ...!」

トウジ「ここは通さへん言うとるやろ!!」



カヲル(もう少し...あと少しで!)

562: 2016/10/16(日) 01:59:33.27
~セントラルドグマ・最深部~

カヲル「ここか...」

カヲル「...」ピッ


青葉「目標、最深部到達...」

日向「...ヘブンズドアが開いて行きます...!」

冬月「遂に使徒の侵入を許してしまったか」

ゲンドウ「シンジ...」

リョウジ「マヤちゃん...」

マヤ「...!」


カヲル「...アダム」

カヲル「我らの祖先、全ての始まり」

カヲル「残ったのは僕だけだ、共に行こう」

カヲル「...違う!?これは...リリス!」

カヲル「っ...!クソッ!!」

カヲル「老人ども!どこまで僕を馬鹿にすれば気が済む!」

アスカ「...」

カヲル「アスカ、ごめん...」


563: 2016/10/16(日) 02:07:11.02
シンジ「カヲル、くん...」

レイ「...」

カヲル「...やあ、遅かったね」

シンジ「トウジは強いから、僕達の誰よりも」

シンジ「レイがいなかったら、ダメだったよ」

カヲル「...」

シンジ「人は一人じゃ生きていけないよ、協力しあっていかないと」

レイ「あなたも、わかっているはず」

カヲル「...シンジ君、僕を消してくれ」

シンジ「な!?何を言ってるんだよ!」

カヲル「僕はね、消える運命なんだ。初めからね」

カヲル「君達の勝ちだ、生き残るべきは君達だよ」

シンジ「分かり合えたんじゃないの!?僕は嫌だ!一緒に来てよ!!」

カヲル「君はなにもわかってない!なにも!!」

564: 2016/10/16(日) 02:10:55.57
カヲル「僕を消さなければ本当に平和にはならないんだ!」

カヲル「僕が生まれてから、自由なんてなかった!自分の意思だとおもったことすら操られていたように思える!!」

カヲル「だから...だからせめて最期くらい選ばせてよ...」

レイ「渚君..,」

カヲル「綾波レイ、君は幸せ物だ。僕も早く、君達に出会っていれば結末は変わったかもしれない」

カヲル「どうか、お願いだ」

シンジ「...」

565: 2016/10/16(日) 02:29:24.96
シンジ「僕には、できないよ」

カヲル「...!」

カヲル「本当に僕を友達だと思ってるなら...」

シンジ「そんなの関係ない!確かに君のことは知らない!けど、人を、友達を殺せないって言うのがおかしいの!?」

シンジ「君が氏ぬっていうなら全力で止めてやるっ!僕は君の友達だから!!」

カヲル「...ありがとう」

カヲル「でも、さよならだ」カチッ

レイ「...まさか!?」

『Dモード起動180秒以内に退避してください」

レイ「自爆する気!?」

シンジ「カヲル君!!」

カヲル「鈴原君とアスカを連れて早く逃げて、今から行けば、心の壁が君達を守ってくれる」

カヲル「君達の壁はとても強いからね」

シンジ「やめろ!今すぐ止めるんだ!!」

カヲル「君が消してくれないのなら、自ら消えるよ。リリスと共にね」

カヲル「槍が無い今、リリスは奴らにとって重要なはず」

カヲル「これ以上好きにさせないよ、これが僕の復讐だ」

カヲル「さあ、早くプラグを開けてくれ」

レイ「...」ガコン

シンジ「レイ!!」

レイ「...これが彼の選んだ道なのよ」

シンジ「そんな...!」

カヲル「ありがとう、綾波さん」



566: 2016/10/16(日) 02:34:09.93
レイ「本当に、いいのね」

カヲル「アスカをよろしくね」

レイ「...うん」

カヲル「お別れだ、アスカ。せめて君だけは...幸せになってね」

アスカ「...」

567: 2016/10/16(日) 02:42:13.20
アスカ「嫌」

カヲル「アスカ...?」

アスカ「...嫌。私頑張ったの」

アスカ「あんたあたしのこと好きなんでしょ」


アスカ「あんたが氏ぬなら私も氏ぬ」

アスカ「...一緒にいてよ」ギュッ

カヲル「...」ギュッ

レイ「アスカ...」

シンジ「カヲル君...」

568: 2016/10/16(日) 02:54:03.82
トウジ「...渚」

カヲル「鈴原君...」

トウジ「安心せい、止めに来たんやあらへん」

トウジ「シンジにボコボコにされて歩くのが精一杯や、あはは」

トウジ「...それがお前のけじめ言うんならワイは止めへん」

トウジ「よく考えや」

カヲル「...僕は」

カヲル「僕は氏にたくない...!」ポロポロッ

アスカ「..,」ムギュムギュ

『Dモード中止、Aモードへ移行します』

レイ「よかった...」

トウジ「...最初から間違っとったんやな、ヒカリ」

シンジ「リョウジさん」

リョウジ『シンジ!状況は!?』

シンジ「使徒は、殲滅しました」





569: 2016/10/16(日) 03:19:39.67
~ネルフ本部・第一司令室~

シンジ「リョウジさん」

カヲル「...」

青葉「渚君...」

シンジ「使途は、もういません」

リョウジ「ああ、よくやったな」

リョウジ「ここにいるのは人だけだ」

日向「ですが彼は使徒...」

アスカ「...」ギロッ

日向「あ、アスカちゃん...!」

アスカ「カヲルのこと悪く言わないでください」プンスカ

日向「こ、ごめん」

カヲル「いいんだよアスカ、そう思われても仕方ないんだ」

アスカ「...」ギュム

トウジ「こいつほんまに惣流か...?」

シンジ「べったりだね」

カヲル「皆さんお騒がせしてすみません、ですが、僕にはもう敵意はありません」

青葉「...そうは言うが、すぐに信じろと言うのも無理な話だぞ」

日向「実際、僕らは君のせいで滅びかけたんだぞ」

冬月「鈴原トウジ、渚カヲル両名はエヴァの私的占有、及びネルフへの反逆の罪に問われる。それ相応の覚悟はしてもらうぞ」

カヲル「わかっています、もちろん罰は受けるつもりです」

カヲル「...その前に、僕の話を聞いてください」

カヲル「碇司令、よろしいですね」

ゲンドウ「...ああ、話したまえ」




571: 2016/10/16(日) 03:40:12.50
カヲル「まず、あなた方人類が使徒と呼ぶ者達の17番目の存在です」

カヲル「そして僕が最後、もう使徒は僕以外残っていません」

カヲル「僕は人類補完委員会、このネルフの上位組織に当たるゼーレから、ネルフの動向を探るために来ました」

青葉「スパイということか...?」

カヲル「そうです、僕は彼らによって、彼らの駒として生み出された人造人間です」

カヲル「...ですが、僕は彼らを良く思っていない」

カヲル「先に言っておくと、委員会の狙いはサードインパクトの誘発です」

日向「なっ!?」

青葉「待ってくれ、俺たちは使徒にサードインパクトを起こさせないための組織じゃなかったのか?」

カヲル「そうです、正確には『使徒によってサードインパクトが起こされるのを阻止する』ためのね」

カヲル「彼らは『人の手』でサードインパクトを起こそうとしている」

マヤ「なぜそんなことを...?サードインパクトが起きたら、人類は滅びるんでしょう?」

カヲル「そう、彼らは人類を滅ぼす気でいる。人類はすでに同種同士で争い、地球を汚し、とても罪深い存在だからと」

マヤ「そんな...私達はそんなことのために今まで戦ってきたの?」

青葉「狂ってる...」

カヲル「そう、彼らは理想という名の妄想に囚われたただのエゴイストだ」

572: 2016/10/16(日) 03:43:48.77
リョウジ「...なら、何故使徒はこの地下の巨人を目指して来た?ただ人類を滅ぼすためか?」

カヲル「人類を滅ぼしにきたのは間違いない、僕達はこの地球上でのもう一つの可能性だった」

カヲル「いわば生存競争をしていた、とでもいいましょう」

日向「生存競争?奴らが?」

カヲル「...昔の話をしましょう」

573: 2016/10/16(日) 03:56:16.71
カヲル「今から遥か昔の話です、地球にはまだ生命すら存在しなかった頃の」

カヲル「地球の今で言う南極の地点に、ある星が衝突した」

カヲル「その星に僕達の祖先である、アダムがいました」

カヲル「アダムは地球に僕達使徒の卵を産みました」

カヲル「そして、僕の仲間たちが活動しようという時に、今の日本、まさにこのジオフロントのある場所にもう一つの星が落ちた」

カヲル「僕達はこの星を白き月、アダムがいた星を白き月と呼んでいます」

カヲル「そしてこの白き月には、ここの地下に磔にされているリリスがいた」

カヲル「このリリスがあなた方、人類の祖先です」

リョウジ「俺達はリリスの子孫ということか...」

カヲル「そう、そして白き月の落下した衝撃により、僕達使途とアダムは活動を停止してしまった」

カヲル「その間にこの地球上でもっとも繁栄したのが、人類という種族だった」

カヲル「僕らは人類からこの地球上での生存権を獲得しに来たということです」

574: 2016/10/16(日) 04:19:13.76
カヲル「そして人類は裏氏海文書とロンギヌスの槍を見つけてしまった」

カヲル「裏氏海文書にはアダムやロンギヌスの槍について、そして未来、使徒が攻めてくることが書かれていました」

カヲル「誰が、何のために作ったのかはわかりませんが、恐らくアダムと共に白き月に入っていたものでしょう」

カヲル「人類はアダムを探し、南極の下でアダムを見つけた」

カヲル「氏海文書に書かれたことが本当だとすると、このままでは人類は滅亡します」

カヲル「ここでロンギヌスの槍を使い、アダムを卵の状態まで還元してしまおうとしました」

カヲル「...この代償として起きたのが、セカンド・インパクトです」

リョウジ「!」

リョウジ「...セカンド・インパクトは人が起こしたものだったっていうのか?」

カヲル「...はい」

リョウジ「...」ギリッ

カヲル「その時、アダムは砕け散り、魂と体が散り散りになってしまった」

カヲル「...その魂は、僕の中にあります」

日向「なんだって!?」

カヲル「僕は造られた身体にアダムの魂を入れられた存在なのです」

アスカ「...そんなこと言ったってあんたはあんたよ」

カヲル「わかってるよ、ありかとう」

トウジ・シンジ・レイ「...」

カヲル「そこで攻めてくるであろうこの第三新東京市とその地下の黒き月にジオフロントとエヴァ、迎撃都市を建造し、来るべき時まで待ち構えて使徒を全滅」

カヲル「使徒亡き後、人の手によって罪深き人類を裁く。これが委員会のシナリオです」

トウジ「...許せへんな」

シンジ「僕らはそのために使徒と頃しあってたなんて...」

カヲル「そして散り散りになったアダムの体、それを持っているのが...」チラッ

リョウジ「...碇ゲンドウ、あんただ」ジャキッ

シンジ「リョウジさん!?」

ゲンドウ「...」


575: 2016/10/16(日) 04:22:27.74
青葉「どういうことですか...?」

リョウジ「葛城に聞いた、司令にアダムの還元された肉体を横流ししたと」

リョウジ「他にも色々調べさせてもらった、碇司令、あんたが何か企んでるのはわかってる」

リョウジ「...アレを起こした人間を許すつもりは無い、お聞かせ頂きましょうか」

リョウジ「真実を」

577: 2016/10/16(日) 04:41:57.04
ゲンドウ「...確かに、私はアダムを持っている」

リョウジ「...」

ゲンドウ「...私にはユイという妻がいた」

ゲンドウ「彼女は人を憎むことしか知らない私に、全てを、光をくれた」

ゲンドウ「当時ネルフの前身組織であったゲヒルンの所長だった私は、使徒襲来に対抗するため、アダムの分身を造り出そうというE計画を立案した」

ゲンドウ「そうして完成したのがエヴァだ」

ゲンドウ「初号機の起動実験時のテストパイロットが、ユイだった」

ゲンドウ「...ユイは、それきり戻ってはこなかった」

ゲンドウ「魂が初号機に取り込まれてしまった」

シンジ「母さん...」

冬月「...」

ゲンドウ「その後、私はゼーレにある計画を提唱した」

マヤ「人類補完計画...!」

ゲンドウ「そうだ」

ゲンドウ「フィフスが先程言った通り、人類を全て滅ぼし、その魂を新たな完全生命体として一つにする」

ゲンドウ「宗教的な老人達はすぐに了承したよ」

ゲンドウ「だが、私はそんなことには興味はない」

578: 2016/10/16(日) 05:47:52.96
>>576 すいません誤字です...

またかなり間を空けてしまい本当に申し訳ありません...。保守してくださった方々本当にありがとう!
完結まで頑張りますので気長にお待ち頂ければ嬉しいです。

586: 2016/10/19(水) 12:51:38.70
ゲンドウ「アダムとリリス、使徒の持つ生命の力と人の持つ知恵の力。その二つが交わる時、神のごとき力を手にすると言われている」

ゲンドウ「...私は、俺はもう一度会いたかったのだ、ユイに」

ゲンドウ「そのために、多くの者を犠牲にしてきたのは承知している」

ゲンドウ「パイロット諸君、共に戦ってきた者達、赤木君...レイ」

ゲンドウ「...すまなかったな、シンジ」

シンジ「父さん...」

587: 2016/10/19(水) 12:57:22.85
ゲンドウ「俺は、お前を育てることを、お前の父親である事を放棄した。愛するユイとの子供であるお前を拒絶してしまった」

ゲンドウ「...だが決して、嫌っていたわけではない。人から疎まれ、憎まれることしか知らない俺に、ユイがいない俺に、父親が務まるとは思えなかった」

ゲンドウ「今更と思うだろうが、どうか聞いてほしい」

ゲンドウ「お前と再開し、言葉を交わし、お前は独りでも強く生きて来たのだとわかった」

ゲンドウ「...お前は俺より強い」

ゲンドウ「加持君、撃ちたければ撃ちたまえ」

ゲンドウ「私もまた、私欲のために犠牲を出したおろか者の一人だ」

ゲンドウ「あの老人共と同じくな」

シンジ「父さん!!」

588: 2016/10/19(水) 13:04:03.16
シンジ「父さん...僕だって嫌ってない、確かに僕は捨てられたんだと、なんで僕には親がいないんだって、そう思ってたよ」

シンジ「でももう一度会えたじゃないか、ちゃんと話ができたでしょ!?」

シンジ「今更なんてない、遅かっただけならそれでいいじゃないか...」

ゲンドウ「...」

レイ「...確かにあなたは歪んでいるのかもしれない」

レイ「けれどあなたが望んでくれなければ、私はこうして生まれなかった」

レイ「なぜ私は生まれたのかわかれなかった、けれどたくさんの人と出会い、触れ合う機会をくださった」

レイ「碇司令、あなたはわたしにとっては、ただ一人の父親でした」

ゲンドウ「レイ...」

589: 2016/10/19(水) 13:23:51.68
リョウジ「...シンジとレイのためです、銃は下ろします」

ゲンドウ「...」

リツコ「ダメよ」ガチャッ

リョウジ「リッちゃん...」

シンジ「リツコさん!」

リツコ「私は騙されない、その甘い言葉で一体何人不幸にしてきたんです?」

ゲンドウ「...そうだな」

ゲンドウ「...」 スッ

冬月「碇...何を!?」

ゲンドウ「これはもう、必要ない」グチャッ

リョウジ「!」

冬月「碇!!」

ゲンドウ「...すみません、冬月先生」

冬月「...お前のためではない、全てはユイ君のためにしてきたことだ」

冬月「それに、今更何をされても驚かんよ」

冬月「私はただ、お前についていくだけだ」

ゲンドウ「冬月先生...」

冬月「ユイ君のために、な」

ゲンドウ「...はい」

ゲンドウ「...赤木博士、これが私の答えだ」

ゲンドウ「信じてくれとは言わん、だが、これから私が成すことを見ていてほしい」

リツコ「...わかりましたわ」

リツコ「ですが忘れないでください、あなたが氏ぬまで、きっちり見ていますから」

リツコ「もう一度道を外れた時は、おわかりでしょう」

リツコ「次は、許しませんわ」

ゲンドウ「...ありがとう」

シンジ「父さん...」

リョウジ「リッちゃん...いいのかい?」

リツコ「...ほんと女って嫌ね、つくづく自分を見下すわ」

リョウジ「そういう所に惹かれちまうのさ」

リョウジ「結局、男も女も、人間ってのはバカなのさ」

リツコ「...違いないわ」

590: 2016/10/19(水) 13:35:39.95
トウジ「良かったのう、シンジ、綾波」

シンジ「...うん!」

カヲル「...」

カヲル「みなさん、いま一度僕の話を...」ビーッ!ビーッ!

リョウジ「警報?なんだ?」

マヤ「これは...ハッキング?」

日向「...サーバーに侵入者?マギにハッキング!?」

冬月「なんだと?」

青葉「マギとメインコンピュータに複数の侵入者!」

ゲンドウ「侵入を阻止、どこからだ?」

マヤ「...少なくとも三方向からの侵入!中国・ロシア・アメリカのマギタイプと推測!」

冬月「まずいぞ...!」

ゲンドウ「ああ、マギの占拠は本部のそれと同義だ」

カヲル「...流石は老人共、こういうことだけは得意だ」

カヲル「みなさん、今から僕が話すのは『これから』の話です」

カヲル「委員会の敵、使徒は僕を残し全て消えた」

カヲル「残る邪魔者は僕と、このネルフ」

トウジ「な、なんやと!?」

カヲル「僕を消さなければ、契約は完璧に成立しない。そして残りのエヴァが邪魔になる」

カヲル「真実を知った我々を、奴らが消しに来ないわけがない」

シンジ「そんな...じゃあそれって」

カヲル「そう、僕らの最後の敵は」

カヲル「...同じ人間だ」

591: 2016/10/19(水) 13:44:53.36
マヤ「だめです!手数が違いすぎます!」

ゲンドウ「マギを開けろ、赤木博士、マギに対し第666プロテクトを」

リツコ「承知しました」

リツコ「マヤ、私はこっちに専念するから後、頼んだわよ」

マヤ「はい!」

青葉「国連よりメッセージ受信!」

ゲンドウ「特例、特務機関ネルフの法的保護の放棄、指揮権の日本政府への完全譲渡...!」

日向「くそっ!」

リョウジ「やることが汚ねえぞ...!」

ゲンドウ「...諸君、今赤木博士がマギにプロテクトを掛けている。これが成立すれば、以後48時間は外部侵攻不可能となる」

ゲンドウ「マギの占拠が不可能となると、恐らく」


ゲンドウ「本部の直接占拠に乗り出してくるだろう」

592: 2016/10/19(水) 13:47:16.21
リツコ「...よし、これで終了ね」

リツコ「...母さん、私、母さんをずっと見下していたわ」

リツコ「馬鹿な男に騙されて、氏んでしまって」

リツコ「ごめんなさい、わたしも馬鹿ね」

リツコ「

593: 2016/10/19(水) 13:49:00.08
リツコ「でも、母さんは私を育ててくれたわ」

リツコ「私も、なにかを成さないとね」

リツコ「...ありがとう、またね、母さん」

597: 2016/10/23(日) 06:19:20.61
リョウジ「用が済めば、口封じに、という事ですか...!」

ゲンドウ「そうだ。今真実を知るものはここにいる者たち、奴らにとって最後の障害は使徒ではなく人だよ」

マヤ「そんな...」

青葉「馬鹿げてやがる...!」

冬月「そして契約の最後の妨げ、エヴァンゲリオン」

冬月「人が自らを守るため作り出した偽りの神」

冬月「自ら造り出しておきながら、全く勝手な話だな」

ゲンドウ「...恐らく最優先目標はエヴァパイロットの抹殺だろう」

シンジ「そんな...!」

トウジ「渚、ほんまに人類滅ぼさんでよかったんかわからなくなるな」

カヲル「それでも、僕らの選んだ答えさ」

カヲル「けど、生きるべきは君達のような人だ」

カヲル「彼らの優しさは、本当の優しさとは違う」

カヲル「僕らの歩む道は自分で決めるべきさ、そうだろうアスカ」

アスカ「うん...」コクリ




598: 2016/10/23(日) 06:27:28.52
『碇はマギに対して第666プロテクトを掛けた』

『この突破は容易では無い』

『...馬鹿な奴らだ、大人しくしておけば無駄な苦痛を味わわずに済むものを』

『彼らもすぐに救済されるだろう、我々の手によってな』






「...正式に命令が下った、本部施設に対地爆撃開始、待機部隊突入」

『了解』

「やれやれ...我らに楽な仕事はないな」

「まさかネルフがそんなことを企んでいたとは...」

「おい、お前もそろそろ待機しておけ。戦車の写真ばかり撮ってる暇は無いぞ」

599: 2016/10/23(日) 07:00:38.06
リョウジ「まずいな...お前ら早くスーツに着替えて...」ドゴン!!

シンジ「うわっ!!」

トウジ「なんや!?」

マヤ「上空に爆撃機多数!今まで熱源なんてなかったのに!」

リョウジ「ステルス爆撃機だろう...そんなものまで持ち出してくるか」

青葉「第13~26カメラ、応答無し!」

日向「西館入り口多数爆破!侵入者あり!」

リョウジ「くそっ!!」

リョウジ『こちら作戦本部長の加持だ、現在ネルフ本部は何者かによる襲撃に遭っている!非常時防衛部隊は西館ルートの防衛にあたれ!訓練を受けている者も武装しろ!』

リョウジ『非戦闘員は本部まで下がれ!無理ならドグマまで後退しろ!余ってるなら武装しておけ!なお、これからの通信は敵に傍受される可能性があるため内線での定期連絡とする、以上!』

リョウジ「お前らも武装しておけ、緊急時戦術マニュアルをよく思い出しとけ」

マヤ「こ、ここまでくるんですか?」

リョウジ「なきにしもあらず、だ。なにせここの連中はまともな訓練は受けてないやつが多い」

リョウジ「奴らはプロ、なにもしなければ殺されるだけだ」

マヤ「...はい」


600: 2016/10/23(日) 07:14:38.67


リョウジ「...ダメだ、回線が切られてるなこりゃ」

リョウジ「使える部隊は...どこも手一杯か。仕方ない、俺一人で...」

リツコ「私も行くわ」

リョウジ「リッちゃん...大丈夫か?」

リツコ「あら、私って射撃の腕、良いのよ?」

リョウジ「...頼りにしてるぜ、リッちゃん」

リョウジ「よし、これからエヴァのケージに向かう。本部職員しか知らないルートを通っていくが、念のため俺とリッちゃんが護衛につく」

リョウジ「いいか、絶対に俺たちから離れるなよ」

シンジ「わかりました」

レイ「同じく」

トウジ「了解!」

カヲル「わかりました」

アスカ「...怖い」

カヲル「大丈夫、リョウジさん達が守ってくれるさ」

リョウジ「ああ、絶対に君達を無事に送り届けて見せる」

リョウジ(もう何も失わない、この命に代えても守るさ)

リョウジ「よし、行くぞ」

601: 2016/10/23(日) 07:21:00.03
ゲンドウ「シンジ、レイ、鈴原君、渚君、惣流君」

ゲンドウ「...気をつけて、行くんだぞ」

シンジ「うん!」

レイ「はい...!」

トウジ「もちろんですわ!」

カヲル「ここまで来て、氏ぬ気は無いよ」

アスカ「...」ギュッ

ゲンドウ「...」ニヤッ

シンジ(父さんの笑顔...初めて見た)

レイ(似合わないわ)

トウジ(なんや気色悪いなぁ)

カヲル(変なの)

アスカ「...」クスッ

ゲンドウ「...加持君、赤木博士。子供達をよろしく頼む」

リョウジ「はっ!」

リツコ「言われずとも」

602: 2016/10/23(日) 07:22:47.13
冬月「お前の笑った顔など、いつぶりか」

冬月「ユイ君は、良く笑っていたな」

ゲンドウ「ああ...」

ゲンドウ(ユイ、私の子供が、我々の希望となる)

ゲンドウ(シンジを、守ってやってくれ)

607: 2016/10/30(日) 10:46:56.20
青葉「しかし、人のために働いてきた俺たちの末路がこんなもんだったとはな」ガチャガチャ

日向「あーあ!こんなことなら普通に就職するんだったよ全く」

マヤ「今更嘆いても仕方ないですよ、今まで人類に貢献してきたのは事実なんだし」

青葉「ああ、そうだな。正しいのは俺たちだよ」

青葉「...向こうはそう思っちゃないのがムカつくけどな」

日向「頃し合いなんてしたくないが、やらなきゃやられる」

日向「馬鹿な話だよほんとに」

マヤ「...生き物って、悲しいものですね」

青葉「...うん」


608: 2016/10/30(日) 10:53:02.51
リョウジ「ここからケイジを目指す、まだ気づかれちゃいないはずだ」

リョウジ「足元、気をつけろよ」

シンジ「はい」

リツコ「そこを右に...」ドンドン!

「いたぞ!片付けろ!」

リョウジ「くそっ!!」ドンドン!

トウジ「うわっ!?」

リツコ「みんな!とにかく逃げて!」

シンジ「逃げろったって!?」

リョウジ「こっちだ!来い!!」

シンジ「うわっ!?」

「...」

「地下通路ルート20にて、目標と接触。恐らく専属搭乗者多数」

『最優先目標だ、特に5thは絶対に片付けろ』

「了解、引き続き捜索を続行する」


609: 2016/10/30(日) 11:04:00.13
トウジ「はぁはぁ...ここどこや...?」

トウジ「...一人か」

トウジ「あちゃー...はぐれてもうた...」

トウジ「おとんがよく言うとったっけな、辛い時こそ気張れって」

トウジ「とりあえず進むしか...」

トウジ「...」

ネルフ職員「...」

トウジ「...なんでこうなるねん」

トウジ「さっきまで、ほんの少し前まで、今日は何食うかとか、明日はなにするかとか、そんなことを...!」

トウジ「これが人のすることかいな!」

トウジ「...カードキーと銃、借りてきます」

610: 2016/10/30(日) 11:15:11.99
シンジ「...ううっ」

リョウジ「大丈夫か、シンジ」

シンジ「は、はい...でもみんなは」

リョウジ「はぐれちまったみたいだな...」

シンジ「そんな...大丈夫かな」

リョウジ「大丈夫、きっと無事さ」

リョウジ「...ここからだと俺の車を取りに行ける、立てるか?」

シンジ「はい、急ぎましょう!」

611: 2016/10/30(日) 11:24:11.67
リツコ「...行ったわね」

リツコ「撃たれなかった?」

レイ「はい...あの、赤木博士は」

リツコ「大丈夫、準備は万全よ」

リツコ「白衣の背中に鉄板を入れておいたの」

リツコ「研究者たる者、常に先を見据えてないとね」

リツコ「さ、こっちよ」

レイ「はい!」

612: 2016/10/30(日) 11:29:10.74
カヲル「...アスカ?」

カヲル「いない...!」

カヲル「くそっ!まずい!今のアスカじゃ見つかったら確実に殺される!」

カヲル(どこにいる!?アスカっ!!)

613: 2016/10/30(日) 11:31:18.69
アスカ「...」

アスカ「私...生きてる...?」

アスカ「なんで...?また一人なの...?」

アスカ「もう嫌...一人ぼっちは嫌なの...」

アスカ「ママ...」

614: 2016/10/30(日) 11:38:08.38
リョウジ「よし、この区画はまだ入られてないみたいだな」

リョウジ「道じゃないとこを進むが、ちょっと揺れるけど我慢してくれよ」

シンジ「はい」バタン

リョウジ「...ここを切り抜けたら、またドライブでも行きたいなぁ」

シンジ「みんなで!みんなで行きましょう!」

リョウジ「そうだな、あ、でもそれだともっとデカイ車借りないとな」

リョウジ「給料足りっかなぁ」

シンジ「ははっ節約しないとですね」

リョウジ「...なぁシンジ、ちょっとおっさんの話、していいか?」

シンジ「えっ?」

615: 2016/10/30(日) 11:45:05.75
リョウジ「タバコ、吸っていいか?」

シンジ「え、あ、どうぞ」

リョウジ「ありがとう」カチッ

リョウジ「車ではあまり吸わないようにしてたんだけどな、臭いがなかなか抜けなくてね」

リョウジ「それじゃ、話、聞いてくれ」

シンジ「いいですけど、なんでこんな時に」

リョウジ「ふぅ...こんな時だからだよ。お前にはどうしても話しておきたいことなんだ」

シンジ「っ...!それじゃまるでドラマとかでこれから氏にに行く人みたいですよ!」

リョウジ「シンジ、氏っていうのはな、いつも身近に潜んでるもんさ」

リョウジ「いまの状態だってそうだし、使徒の襲来だってそうさ」

リョウジ「世の中には、いつも理不尽な驚異が突然襲い掛かってくる」

リョウジ「...俺の仲間も、それに巻き込まれちまった」

シンジ「仲間...?」


620: 2016/12/22(木) 20:12:37.15
リョウジ「...俺にはね、少し下の弟と固い絆で結ばれた友達がいたんだ」

リョウジ「セカンドインパクトが起きた時、俺はちょうどシンジ達と同じくらいの歳だった」

リョウジ「世界中が大飢饉に襲われた。食うものがとにかくなくてね、数えきれない人が氏んでった」

リョウジ「そんな時代だ、俺達みたいな親のいないガキは一斉に孤児院もとい収容所にぶちこまれた」

リョウジ「その中も外と同じさ、結局子供同士で食い物と寝床の奪い合いだ」

リョウジ「そんな生活にいよいよ嫌気がさした俺たちはとうとうそこを抜け出した」

リョウジ「その後は少し離れた廃ビルにみんなで住み着いてね、自分たちで自由なスペースを使えることが嬉しかったよ」

リョウジ「でも嬉しさや解放感なんて最初のうちだけ、すぐに生きるために必氏にならざるを得なくなった」

621: 2016/12/22(木) 20:21:52.32
リョウジ「当たり前だよな、孤児院の中ですら奪い合いだったものが外にあるはずもない」

リョウジ「そこで俺たちは近くの軍の食料庫から食い物をくすねるようになった」

リョウジ「毎回交代制でね、孤児院よりも良いものがたくさんあったよ。缶ジュースや菓子パン、お菓子もあった」

リョウジ「この時に初めて、大人は汚いんだって思ったよ。孤児院じゃパン屑や野菜屑のスープみたいなもんしか出てこなかったからな」

リョウジ「...その日はね、俺が当番だった。いつものように忍び込んで、適当に見繕ってすぐにとんずらするつもりだった」

リョウジ「いつもみたいに帰って、みんなで馬鹿な話をしながら食うつもりだったんだ」

リョウジ「でも俺は、缶を一つ落としちまったんだ」

リョウジ「その音でそこの警備兵に見つかった」

リョウジ「そこにいる奴ら全員にリンチにされたよ、『いつも忍び込んでるガキ達の仲間だな、居場所を吐け』って言われてね」

シンジ「言ったんですか...?」

リョウジ「...最初はとぼけたさ、すぐには言わなかったよ」

リョウジ「けどね、銃を突き付けられたんだ」

リョウジ「俺はね、俺は、氏ぬのが怖かったんだ」

622: 2016/12/22(木) 20:28:26.84
リョウジ「居場所を吐いた後、すぐに数人がトラックで向かってった。俺は見張りの奴をぶん殴って逃げたんだ」

リョウジ「必氏に走って、戻ったらそこに生きてる奴はいなかった」

シンジ「...」

リョウジ「俺は仲間を売って、自分だけ生き残ったんだ」

リョウジ「...その後、俺は運良く遠くの親戚が見つかり、引き取られ、学校にも行かせてもらえた」

リョウジ「あいつらは俺のせいで氏んだのに、俺だけが生きてることに耐えられなくなってね」

リョウジ「必氏に勉強して、もうあんなことを繰り返させないために、俺たちのような子供が生まれないためにネルフに入ったんだ」

リョウジ「まさかそのネルフの上位組織がもう一度アレを起こそうとしてるとは思わなかったけどな」

リョウジ「ごめんな、こんな話して。どうしても話しておきたかったんだ」

623: 2016/12/22(木) 20:36:38.47
シンジ「...いえ、大丈夫です。僕は、幸せ者なんだって思いましたから」

リョウジ「...いや、君の方が不幸さ」

リョウジ「俺は仲間達の氏に恥じないため、自分を律するために戦ってきた」

リョウジ「もしかしたら、自分の罪の意識だけでここまで来たのかもしれない」

リョウジ「でも君は、エヴァに乗って、自分の命を危険に晒し、人類全ての命を背負って戦ってきた」

リョウジ「プレッシャーに感じてしまうかも知れないが、エヴァで戦うのは、君にしかできない、君にしか世界は救えないんだ」

リョウジ「絶対に勝つんだ、シンジ。勝ってみんなで今度こそ、幸せになろう」

シンジ「...はい!」

リョウジ「...よし、ここから少し歩けば着く。もう少しで初号機だ」

624: 2016/12/22(木) 20:50:32.04
カヲル「はぁ...クソッ、どこにいるんだ...」

アスカ「いやっ!いやぁっ!!」

カヲル「アスカ!?」

戦自隊員「2ndを発見、排除する」

『了解、排除後残りの操縦者を捜索せよ』

戦自隊員「了解」

戦自隊員「悪く思うなよ、嬢ちゃん」

アスカ「いやっ!氏ぬのはイヤ!!」

カヲル「アスカっ!!!」

戦自隊員「!?5thか!」バンッ!

カヲル「...!」ガキィン!

カヲル「アスカっ!僕の後ろに!」

アスカ「...!」

戦自隊員「ちっ...例の防壁か」

戦自隊員「化け物め...!」

カヲル「...どっちが化け物だよ」

カヲル「僕は人として生きる、壁はもう使わないって決めたんだ...なのに!」

カヲル「行くよ!アスカ!」


戦自隊員「...5thと2ndが合流、取り逃がしました。やはり目標は通常兵器での排除は困難かと思われます」

『了解、そいつらは泳がせろ、時期にアレが起動する』

戦自隊員「了解」



625: 2016/12/22(木) 21:24:58.39
トウジ「...」

『E-20エリアは制圧完了、紫の奴は制圧下にある』

トウジ「無線拾って良かったわ...初号機は制圧下って...シンジは大丈夫なんか...?」

トウジ「幸い参号機はまだ平気みたいやし、急がな!」

トウジ「ああっくそっ!こんなことなら日頃からちゃんと地図頭に入れとくんやった!」

626: 2016/12/22(木) 21:29:47.15
リョウジ「よし、この奥からケージに直通できる」

シンジ「早くしないと...!」

戦自隊員「いたぞ!3rdだ!撃てっ!!」

リョウジ「!?シンジ走れっ!」

シンジ「は、はい!」

リョウジ「うぐぁっ!?」ダンッ!




ガチャン



戦自隊員「目標を取り逃がした、追跡の是非を」

『そこは爆破予定地だ、速やかに撤退せよ』

戦自隊員「了解」

627: 2016/12/22(木) 21:37:32.42
リツコ「...いないわね」

リツコ「こっちよ」

レイ「はい」

リツコ「...学校はどう?」

レイ「え?...とても楽しいです」

リツコ「そう...ごめんなさい、こんな時にする話じゃなかったわね」

リツコ「...その、レイ」

レイ「?」

リツコ「私のことお母さんだと思ってくれてもいいのよ」

レイ「?ごめんなさい、声が小さくてよく聞こえませんでした」

リツコ「...いいのよ、さぁ急ぎましょう!」

637: 2017/01/31(火) 14:19:12.48
シンジ「...!」

リョウジ「はぁ...うぐっ!」

シンジ「リョウジさんっ!」

リョウジ「大丈夫...擦り傷さ」

シンジ「でもっ...」

リョウジ「それより時間が無い...電源は生きてる、そこのリニアからケイジに直通できる」

リョウジ「早く乗るんだ」

シンジ「でも!そんな身体で!」

リョウジ「俺はここに残る、俺のことは気にすんな」

シンジ「そんな!一人で置いていけな...」

リョウジ「シンジ!!」ドンッ!!

シンジ「!」

リョウジ「...よく聴け、お前がここでやれなかったら、俺達はここで終わっちまう」

リョウジ「俺にはお前が行くまでここを守ることしかできない。けどお前には力がある、できるな?」

シンジ「...はい」グスッ

リョウジ「...いい子だ」

リョウジ「...今まで辛い思いをさせて本当にすまなかった」

リョウジ「これで最後にしよう、終わったらまたみんなで卓を囲んで飯を食おう」

シンジ「うぅっ...ぐっ...」

リョウジ「泣くな、男が泣いていいのはな、女にこっ酷くフられた時くらいだ」ポンポン

リョウジ「...頼んだぞ」

シンジ「リョウジさ...!」ガチャン


リョウジ「...行ったか」

リョウジ「うっ...」ドサッ

リョウジ「思ったよりも傷が深みみたいだな...」

リョウジ「いや、こんなとこで終われるか」

リョウジ「発令所まで持ってくれよ...!」

638: 2017/01/31(火) 14:23:12.01
トウジ「...」

トウジ(ケイジまで辿り着いたはええんやけど、この近辺、あれだけいた兵士がぱったり途絶えとった)

トウジ(罠...?いや、今ワイに出来ることはコイツに乗ることだけや)

トウジ「...頼むで、ワイの参号機」

参号機『...』

639: 2017/01/31(火) 14:28:45.84
戦自隊員「...そうか、了解」

戦自隊員「おい、そろそろ出番だ。動かせるようにしておけ」

戦自隊員「どれが出てくるかはわからん、マニュアル通りに進めろ」


「はっ!了解であります!」

640: 2017/01/31(火) 14:38:11.57
トウジ「外は見回す限り敵だらけや...」

トウジ「せやけど、怖気付いてる暇はあらへん!」

トウジ「こちら参号機!ケイジまで辿り着いて今外に出ました!」

青葉『...鈴原くんか!良くやった!他のエヴァが出せるようになるまでとにかく外の敵を減らしてくれ!』

トウジ「了解!うっし!いっちょやったるで!」

『そこまでだよ』

トウジ「...!?」

『...久しぶりだね、トウジ』

トウジ「四号機...?その声...」

トウジ「ケンスケ...なんか?」

ケンスケ『...』

642: 2017/01/31(火) 14:49:44.78
トウジ「ど、どうしてお前がここにおるんや!疎開したはずじゃ...」

ケンスケ『...トウジ、僕の話を聞いて』

ケンスケ『お前達は騙されてるんだ!お前も、碇達も!』

トウジ「なっ...!?」

ケンスケ『ネルフは世界を滅ぼそうとして計画してきたんだ!お前達はそのために今まで利用されて、戦わされてきたんだ!』

ケンスケ『トウジ達は今国家への反逆の罪に問われてる、でも今投降すれば命は保証される!』

ケンスケ『俺と来てくれ!トウジ!』

トウジ「何言っとるんや!人類滅ぼそうとしてんのはお前らや!」

ケンスケ『違う!これは国連の直々の命令による作戦なんだ!世界を滅ぼすのは碇司令なんだよ!』

トウジ「騙されとんのはお前らや!ワイは司令や渚から真実を聞いた!ケンスケ!お前こそ騙されとる!」

トウジ「ワシらで...人同士で戦う必要なんてもう無いんや!」

ケンスケ『...僕だって知ってる!渚は!渚カヲルは使徒だったんだろ!?』

ケンスケ『あいつらは敵だ!俺よりも敵の言うことを信じるのかよ!お前は!!』

トウジ「...こちら鈴原、四号機と会敵。すまへんがワイはこいつの相手せにゃなりまへん」

ケンスケ『トウジっ...!』

トウジ「ケンスケ...!」


「「このわからずやがぁ!!」」

643: 2017/01/31(火) 14:57:01.32
青葉「...四号機だって!?」

マヤ「外にパターンオレンジが二つ!間違いありません!片方は四号機です!」

日向「そんな...エヴァまで出てくるなんて」

冬月(そのための四号機の接収か...老人どもめ)

冬月(使徒亡き後も人の駒としてエヴァを使うか、全く愚かな連中だな)

冬月「加持君と赤木君に連絡を、外だけでもどうにかせねば本部占拠は時間の問題だぞ」

マヤ「了解!」

冬月(エヴァさえ出せれば数で劣っていようと戦力はこちらに部がある)

冬月(...ここでアレを起こすつもりでなければな)

644: 2017/01/31(火) 15:16:06.61
マヤ『リョウジさん!先輩!現在外で参号機と四号機が交戦中!鈴原君は四号機を抑えてるので、このままだと外の部隊を抑えきれません!』

リツコ「...なるほど、そのための接収。恐らく渚君の裏切りも予想しての戦力確保だったのかしらね」

リツコ「零号機はプロトタイプでありアダムコピー、リリスベースの初号機と違って儀式にも使えない。それで戦力として軽く見られていたのかしら」

リツコ「まだ細工はされてないない。みんなとは逸れてしまったけれど、間に合ってよかったわ。不幸中の幸いね」

リツコ「レイ、よく聞いて頂戴。今上では鈴原君が四号機を食い止めてるわ」

リツコ「あなたは本部の近くに出てもらって本部付近の地上部隊と航空部隊の殲滅に当たってもらいます」

レイ「わかりました」

リツコ「あなたと零号機なら必ずできるわ」

リツコ「...頑張ってね」

レイ「はい!」

リツコ「...あなたは人形なんかじゃない、機械でもない、人よ」

リツコ「必ず帰ってきなさい、何度でも私が調整してあげる」

リツコ「行ってらっしゃい、レイ」

レイ「...行ってきます!」

645: 2017/01/31(火) 15:32:08.53
カヲル「...ダメだ、僕の力を持ってしても動かせない」

カヲル「こちら渚、なんとかエヴァまできたけど、弐号機は僕もアスカも動かせません」

ゲンドウ『...よく辿り着いた、今この施設の中で、エヴァの中が一番安全だ』

ゲンドウ『地底湖の深くに弐号機を隠す』

ゲンドウ『君達は生き残ることだけを考えたまえ、準備が出来次第手動でロックを外してくれ』

カヲル「...了解、感謝します」

カヲル(何故動かせない...?弐号機の心は閉ざされたままのはず)

カヲル(さっき心の壁を使った時も感じた、僕の使徒としての力が弱まってる気がする...そのせいか?)

カヲル(僕の人でありたいという心がそうさせている...?)

カヲル(どちらにせよ僕にできることは、アスカを守ってやれることだけか...みんな、ごめん)

アスカ「...ごめん、私のせいだよね、弐号機動かないの」

カヲル「ち、違うよ!アスカのせいじゃない」

カヲル「...エヴァにもね、僕達と同じように心があるんだ。ただの機械じゃない、その心を閉ざしてしまっているのさ」

アスカ「心...私のせいだね。私、弐号機にひどいことしたもの」

アスカ「私の価値を出すための人形としか思ってなかった、だからきっと怒っちゃったのね」

カヲル「アスカ...」

カヲル「大丈夫さ、みんながきっとやってくれる」

カヲル「僕達は彼らを信じて、生き残ろう」ギュッ

アスカ「...うん」

カヲル(僕がいる限り契約は成り立たない筈、そのためにも今は氏ぬわけにはいかないんだ)

646: 2017/01/31(火) 15:39:53.24
リョウジ「...弐号機は起動せず、か」

リョウジ(レイ、シンジ...頼むぞ)

戦自隊員「...」

リョウジ(それよりまずは自分の心配だが...)

リョウジ(ここから発令所まではあの通路は避けられない)

リョウジ(三人か...)

リョウジ(残りの弾は二発...一人は銃なしでどうにかするしかない)

リョウジ(...今行くしかない!)

656: 2017/03/13(月) 13:01:05.66
トウジ「ぐぎぎぎ...」

ケンスケ『ほら見ろっ!いくら正式機と言っても、僕の四号機には敵わない!』

ケンスケ『四号機は内臓電源が他とは違う!そして僕は本部であらゆるシュミレーションをこなした!』

ケンスケ『そんな僕にそんなエヴァで...勝てるはずないだろっ!!』

トウジ(焦るな...冷静さを失うな、電源ケーブルを切られたら消耗戦でこっちが不利になる)

トウジ(電池切れが無いならその線で無力化は不可、止めるには機体をぶち壊すか...)

トウジ(...プラグを潰すか)

トウジ(ダメや、そんなこと...ダチ手にかけるなんてワシにはできへん)

トウジ(だが甘さを捨てへんと、あいつは完全に殺る気やで)

トウジ「...前々から思っとったがなぁ、お前考えが偏っとんちゃうか?」

ケンスケ『...』

トウジ「シュミレーション?練習がなんぼのもんじゃ!ホンモノのパイロットの底力見せたるわ!」

ケンスケ『...!』


658: 2017/03/13(月) 13:15:37.68
青葉「地上迎撃部隊が全滅!このままじゃ増援を許すことになるぞ!」

日向「大丈夫だ!零号機が地上に出る!」

冬月「間に合ったか!」

ゲンドウ「...」


レイ『遅れてすみません、私は本部の守護に回ります』

マヤ「レイ...!」

ゲンドウ『...レイ』

レイ「碇司令?」

ゲンドウ『私は...俺はもうお前をユイと重ねたりはしない、お前はお前の思うようにしていい』

ゲンドウ『命令はこれだけだ』

レイ「...はい!」

レイ(お父さん、父親がいるってこういう感覚なのかしら)

レイ(リョウジさんとは違う、わかりたいけど、わからなかった気持ち)


ゲンドウ「もっと早くに気付けていれば、シンジを、シンジも愛せたのかも知れない」

ゲンドウ「いや、愛していたんだ。だが本当に、本当にわからなかった、傷つけることしか分からん哀れな男に、子が育てられるとは思わない」

ゲンドウ「...それも言い訳か、不器用なりに、努力しようとしなかった」

冬月「まったくだ、私はこんな男に何を期待したのだろうな」

冬月「ただ、ユイ君が君を本当に愛していたのは確かだよ。全く理解できんがね」

ゲンドウ「先生...」

冬月「これまでのことを清算するなら今だぞ、私もその片棒を担いだ身だ。一人の大人としてできることはするつもりだ」

ゲンドウ「...はい」

659: 2017/03/13(月) 13:24:43.48
>>657 本当にお待たせしました。指摘感謝です!細かい所が甘くてすみません。


戦自隊員「一つ目が出てきた!他のは!?」

戦自隊員「紫は確保済み、赤は地底湖内にて発見」

戦自隊員「一番危険な紫は確保か、地底湖に機雷を投下して炙り出せ。黒いのは四番目が足止め出来ている」

戦自隊員「青いのは我々で止める、ケーブルを切りさえすれば時間を稼げばいい...とは言うがアレ相手に通常兵器が役に立つか」



戦自隊員「本部に伝えろ、こちらも目には目を、刃には刃をとなるかもしれん」


660: 2017/03/13(月) 13:30:49.78
シンジ「はぁ...はぁ...」

シンジ「...」

戦自隊員「...了解、このままここの防衛を維持する」

シンジ(銃を持った人が...10人)

シンジ(僕を乗せないつもりなんだ...!畜生!ここまでこれたのに!初号機は目の前なのに!!)

シンジ(リョウジさんが命を削ってここまで連れてきてくれたんだ...!僕だって...!)

シンジ(逃げちゃダメだ...逃げちゃダメだ!)

シンジ「...」グッ

661: 2017/03/13(月) 13:42:51.09
レイ「このっ!」

レイ「私は負けない!」

レイ「私は私の好きな人達を守るために!!」

零号機『...』

戦自隊員「やはり足止めにすらならんか」

戦自隊員「全部隊に連絡、間も無く時間だ。全隊安全な場所に集結せよ」

戦自隊員「了解」

レイ「...?敵が引いてく?」

青葉「...奴ら急に大人しくなりやがって」

マヤ「ジオフロント上空に大多数の熱源反応!」

青葉「まさか!」

日向「おいおい...」

冬月「N2兵器を対人使用とはな...」

ゲンドウ「総員衝撃に備えろ!」ズズーン

662: 2017/03/13(月) 13:47:48.55
リョウジ(衝撃...!今だ!)ドンッ!ドンッ!

戦自隊員「!!」

戦自隊員「がはっ!?」

リョウジ「恨むなよ!」

戦自隊員「こいつ...!ナイフを取って!」ドンッ!

リョウジ「がっ!」カラン

戦自隊員「この野郎!!」



663: 2017/03/13(月) 14:02:52.91
戦自隊員「表面温度の低下を確認」

戦自隊員「よし、後は待つだけだ」


青葉「...奴ら加減でもんを知らんのか!」

日向「ダメだ!今ので磁気が乱れてモニター出来ない!」

ゲンドウ「エヴァは?」

マヤ「零、参号機共に健在、パイロットの生命反応もあります」

マヤ「...恐らく四号機も健在かと」


トウジ「痛っつー...肌が焼けるみたいや」

ケンスケ『な、なんで...僕にはこんな作戦知らされてなかったぞ!四号機はA.T.フィールド中和してるんだ!ダメージはモロに...』

トウジ「...これでわかったやろ、お前も利用されてる。ワシら止めるための囮にされてたんや」

ケンスケ『違う!僕はエリートだ!委員会から直々に選ばれたんだぞ!!』

ケンスケ『パパだって喜んでた!だからっ!!』

トウジ「お前のおとんが喜ぶわけあるかい!!」

トウジ(今のでケーブルがイカれよった、今しかない...!)

トウジ「エヴァに乗れるんがそんな嬉しいんか!人と、ワシと戦うんがそんなに楽しいんか!」

トウジ「ワシらダチちゃうんかったんか!?そんなことでシンジや渚、ワシらのこと殺れる言うんか!」

ケンスケ『トウジや碇にはわからない!僕は!僕はお前たちが世界のために戦ってる時に指をくわえて見ていることしか出来なかった!』

ケンスケ『僕は選ばれた、使命を与えられたんだ!今度は僕も世界を守るヒーローに!だからネルフは敵だ!!』

トウジ「...こんの馬鹿野郎がっ!」

ケンスケ『うわあああああああっ!!」

664: 2017/03/13(月) 14:11:29.01
『エヴァンゲリオン、人が作りし虚像の神」

『皮肉にも、我々の手駒が最後の妨げとなろうとは』

『やはり毒は、同じ毒を以って制すべきだな』

『アダムの身体も心も、槍すらも我れが手中ではない』

『計画は大きく逸れてしまったが、契約が切られたわけではない』



『この代償、払ってもらうぞ碇』

665: 2017/03/13(月) 14:27:30.10
マヤ「ジオフロント内に新たな熱源反応!」

マヤ「パターンオレンジ...?これって...」

レイ「エヴァシリーズ...」

量産機『...』

冬月「やはり完成していたか」

ゲンドウ「実行部隊の我々の予備パーツまで使っていたんだ、驚くことではない」

ゲンドウ「しかしS2機関搭載型を全機投入してくるとは」

冬月「...こちらはエヴァを四機所有している、戦力差の保険と思いたいが」

ゲンドウ「あるいは、破滅を導くかだ」

冬月「やれやれ...この歳で今更、無に還ることは望まんよ」

ゲンドウ「レイ、聞こえるか」

レイ『はい』

ゲンドウ「それが、我々の最後の障害だ」

レイ『言われなくてもわかっています、必ず殲滅します』

ゲンドウ「...すまない、頼む」

レイ「...」ニコッ

レイ「ふーっ...」

レイ「鈴原君はもちろん、シンジ君もアスカも渚君もアテにできない...ううん、しない」

レイ「もう誰も傷つけさせない、私が守るもの」

レイ「残り3分半で9機...」

レイ「...!」グッ

671: 2017/03/15(水) 05:22:28.45
量産機『グルルル...』

トウジ「綾波ィ!!」

レイ『大丈夫だから!』

ケンスケ『ああっ!!』

トウジ「ううっ...」




レイ「残り2分...!」

672: 2017/03/15(水) 05:25:27.62
カヲル「...」

アスカ「...」

カヲル(地底湖、水の中。静かだ)

カヲル(水の中は嫌いだ、あの頃を思い出す)

カヲル(全てが嫌だった、あの頃を)

673: 2017/03/15(水) 05:30:21.44
「目が覚めたか」

「...」

「そこから出たまえ」

「...」トタトタ...

「...僕は?」

「お前は渚カヲル」

「それが僕の名前?」

「左様」

「僕の、僕としての?」

「左様」

「うわぁ...!」

カヲル「やっと名前がもらえたんだ僕!」

674: 2017/03/15(水) 05:34:10.42
カヲル「ねえ、なんで僕は外に出ちゃいけないの?」

『そういう存在なのだ』

カヲル「この絵の中にいる子は元気に走ってるよ?僕は?」

『今はそこにいればいい』

カヲル「どうして!僕だって...」

『ならん。お前にはやるべき事がある』

カヲル「やるべき事?」

『時が来れば伝える。お前の知能はまだそれを理解するに至っておらん』

675: 2017/03/15(水) 05:46:52.04
「カヲル様、お食事をお持ちしました」

カヲル「いらない」

「ですが、もう2日も何も...」

カヲル「いらないって、僕は君らとは違うんだからさ。君も知ってるんでしょ?」

「...ここに置いておきます」ガチャリ...バダン

カヲル「...食べなくても生きられるんだから意味ないでしょ、僕は人間じゃないんだからさ」

カヲル「...」

カヲル「..,」カチャ

カヲル「...」モグモグ

カヲル「...ほらね、何も知らなくたって美味しくないのはわかるよ」

カヲル(冷たい銀の食器、ドロドロのものをただ口に運ぶことの何が楽しいの)

カヲル「...この本、確か食事の描写があったよな」

カヲル「えっと、『暖かいご飯、お味噌汁、肉じゃが、ほうれん草のおひたし、仕事が終わって家族みんなで食べる飯は美味しい』」

カヲル「ふーん...仕事して終わって家族と食べるご飯は美味しいんだ」

カヲル「なんもわかんないや」

カヲル「僕もじいさんの言う役割が終わってご飯食べたら美味しいのかなぁ」

カヲル「肉...はわかるけどじゃがってなに?」

676: 2017/03/15(水) 05:53:16.13
『4フェーズに移行、目標を投影、対象を殲滅して下さい』

カヲル「...」カチャ

『目標を撃破、対処を増やします』

カヲル「...」カチャ





カヲル「お湯あったかいなぁ」

カヲル「風呂はいいねぇ、リリンの生み出したものにしては好きだよコレ」




カヲル「さて、と」


カヲル「...」ピロピロリン

カヲル「ベートーヴェン、"第九"」

カヲル「この曲は、"運命"」

カヲル「これはあんまり好きじゃないなぁ」

677: 2017/03/15(水) 06:01:27.58
カヲル(...水の中、僕が作られた場所)

カヲル(嫌なことばかり思い出す)

カヲル(でも、音楽と風呂は好きだった)

カヲル(楽しく、自分で何かをする喜びがある、風呂は心の洗濯と言うけど、本当に心の汚れが流されていく気がした)

カヲル(本のことはわからなかったけど、好きって気持ち、ああいうことだったんだな)

カヲル(知ってたんだ、僕)ゴンッ...

アスカ「!」ビクッ

カヲル「音...?」

カヲル「何の...」ドドンッ!!

カヲル「つっ!見つかったか!?」

アスカ「嫌だ...怖いっ...!」

アスカ「嫌っ!氏ぬのは嫌っ!助けて!出して!!」

カヲル「アスカっ!!」

アスカ「氏ぬのは嫌氏ぬのは嫌!もう私から何も取らないでよ!!」

アスカ「氏ぬのは嫌!一人はもっと嫌あああああああぁあぁあっっ!!」




678: 2017/03/15(水) 06:17:00.60
ケンスケ『くそっ!くそっ!くそっ!!』ガンガンガンッ!!

トウジ「...」

ケンスケ『お前らみたいな奴らにっ!世界がっ!!』

トウジ(何がシミュレーションや...取り乱してめちゃくちゃに殴ってくるだかやないかい!)

トウジ(いいか鈴原トウジ、今までの戦いを思い出せ)

トウジ(やられればこっちが氏ぬ、氏ねば悲しむ人がいる、ワイには絶対に守らなきゃアカンごっつ大事な人達がいる)

トウジ(守らなきゃいけないもん達が、その存在が俺の背中を押してくれる、力をくれる)

トウジ(パイロットのみんな、ネルフの人達...ヒカリ、サクラ...オカン)

トウジ(ケンスケ!!)

参号機『...!』

参号機『グッ...ガアアアァアァア!!』

ケンスケ『ひっ!?』

トウジ「ケンスケ!痛いけど男なら我慢しいや!!」グチャッ!

ケンスケ『うっ!?おえっ!!』

四号機『...』シーン

679: 2017/03/15(水) 06:26:37.29
ケンスケ「う?っ...痛い...助けて...」

ケンスケ「パパ...ママ...」ガチャコン!

トウジ「ケンスケぇ!無事か!?」

ケンスケ「げほっ!...トウジ...」

トウジ「良かった...ほんま良かった...」

ケンスケ「なんで...俺は...あらゆる場面を想定して...必氏に訓練したのになんで...」

トウジ「...背負うもんがあるからや」

トウジ「確かにお前はきちんとした訓練をめちゃくちゃ受けとって、めちゃめちゃ強くなってるわ」

トウジ「けどな、ワシはヒカリを、サクラを、みんなを、守りたい。守らなアカンから氏ねない」

トウジ「そういう想いで戦ってきた、渚達使徒の想いも受け取った」

トウジ「せやから、みんながワシを強くしてくれたんや」

トウジ「...もちろん、守りたいもんにはお前もおるで、ケンスケ」




680: 2017/03/15(水) 06:36:16.93
ケンスケ「トウジ...お前の言う通りだよ」

ケンスケ「パパは、俺がパイロットに選出された時喜んでた。いや喜んだふりしてくれてたんだ」

ケンスケ「14年も親子やってりゃわかる、お前もそうだろ?パパは俺がパイロットになりたいのわかってた」

ケンスケ「だから、精一杯涙をこらえて、送り出してくれたんだ」

ケンスケ「でも俺頑張ったんだぜ...今までなかったくらい頑張ったんだ」

ケンスケ「みんなを...世界を守れるヒーローになりたくて」

トウジ「...お前のその気持ちは何も間違ってあらへん。ワイらと同じ気持ちや」

トウジ「ただ、みんな必氏で戦ってる。シンジも綾波も惣流も、お前が使徒だと言った渚も」

トウジ「あんなええやつらが、悪に加担すると思うか?それはお前が一番知ってるやろ」

ケンスケ「...うん」

トウジ「...ほなワイは行くわ。お前はそこにいたほうがええ、知っての通り本部はめちゃめちゃやからな」

ケンスケ「行くって...参号機はもう...」

トウジ「まだ動ける、ギリギリまでやったる」

トウジ「ほんで後は希望にバトンタッチや」

ケンスケ「トウジ...」

ケンスケ「トウジ!あいつらは、エヴァ量産機は...」

681: 2017/03/15(水) 06:49:03.27
マヤ「零号機、参号機共に活動限界まで30秒」

レイ「ううっ!」

量産機『グヘェ...』

日向「残りは!?」

マヤ「5機です!」

青葉「っ...!万事休すか!」

マヤ「もういいわ!レイ逃げて!」

レイ『ダメ...!ここを守る人がいなくなる...!」

マヤ「でもそのままじゃ!」

量産機『グヒィ...』

レイ「あああああぁあぁっ!」

レイ「シンジ君...碇司令...みんな」

レイ「...ありがとう」ガコン...

マヤ「零号機、活動限界...」

日向「そんな...!」

青葉「クソッ!」

マヤ「...何これ、活動停止したエヴァシリーズが!」

マヤ「エヴァシリーズ再起動!」

青葉「トドメを刺すつもりか!?」

ゲンドウ「レイ!!」ガタッ!!

量産機『...』ベロベロベロン

レイ「っ...!」






682: 2017/03/15(水) 06:58:51.94
量産機『...』ニヤッ

レイ「...!」 ドスドスッ!!





レイ「...?」

参号機『...』

トウジ『はぁ...はぁ...がはっ』

レイ「鈴原君...!?なにしてるの!」

トウジ『知らんのか...男はな、女守るためにおんねや』

トウジ『お前のこと前からほっとけなかったんや、サクラに、ワイの妹に似てるんや』

トウジ『ほっとくと危なっかしいというかなんというかそんな所がやな...』

レイ「もう話さないで!早く!早く逃げて!」

マヤ「そんな...内臓電源は切れてるはずなのに」

日向「暴走か!?」

青葉「いや...アレは気力だよ」

青葉「俺にはわかる、気力だけで立ってるんだ、彼は」

マヤ「鈴原君...」

683: 2017/03/15(水) 07:07:13.57
カヲル(...ここは?)

カヲル(何もない...いや、花?)

カヲル(これは、ひまわり?)

カヲル(風が...心地いい。太陽が暖かい)

カヲル(向こうに誰かいる?)

カヲル(何かを話してる、ここがどこなのか...)ガシッ

カヲル「女の子?」

女の子「...」

カヲル「ごめん、ひまわりより背が低いからわからなかったよ」

カヲル「こんな所でなにをしてるんだい?」

女の子『 』

カヲル「ピクニック?お母さんと?」

女の子『 』

カヲル「そうなんだ、ここはとっても居心地がいいかららね。羨ましいな」

女の子『 』

カヲル「逸れてしまったのかい?それは困ったね...よし、一緒に探してあげるよ」

684: 2017/03/15(水) 07:11:40.64
カヲル「...あ!あそこにいる人かい?」

カヲル「まって、おんぶしてあげる。君の背じゃひまわりで見えないもんね」

カヲル「ほら、どう?」

女の子『 !』

カヲル「あっ、ほら!あっちも気づいたみたいだよ」

カヲル「はい、まっすぐ行くんだよ。もう迷わないようにね」

女の子『 !』

カヲル「え?なんだい?聞こえないよ?」

女の子『...』タタッ

カヲル「行っちゃった...可愛い子だったなぁ」

685: 2017/03/15(水) 07:24:45.29
「ママ...どこ行っちゃったの?」

『 ?』

「...」

『 』

『 ?』

「ピクニックに来たの」

『 ?』

「うん、ママと来たの」

『 』

「うん...とっても好きな場所なの。でもね、ママがいなくなっちゃったの」

『 ? 』

686: 2017/03/15(水) 07:35:27.28
『 ?』

『 』

『 ?』

「ママ!」

『 ! 』

『 』

「うん、ありがとう、お兄ちゃん!」



「ママ!!」

『もう...どこにいたの?ママ探したのよ?』

ママ「ごめんなさい...でもね!お兄ちゃんが一緒に探してくれたの!」

『そうなの、良かったわね』

「うん!」

『あなたが私を見つけてくれたように、私も二度とあなたを見失わないわ』

「ママ...?」

『あなたのしたいことをするのよ、行ってらっしゃい』


『アスカちゃん』


「うん...行ってきます。ママ」

687: 2017/03/15(水) 07:42:16.27
カヲル(あれ?今のは...?)

アスカ「...」

カヲル「あ、アスカっ!大丈夫!?」

アスカ「うん、もう大丈夫」

カヲル「アスカ...?」

アスカ「ありがとう、お兄ちゃん...」グスッ

カヲル「へ?今なんて...」

アスカ「ずっと、ずっとそこにいたのね」

アスカ「私を、ずっと見て、守ってくれてたのね」

アスカ「カヲル、飛ばすから舌噛まないでね」

カヲル「わ、わかった...?」



アスカ「それじゃ、行こっ!ママ!!」

弐号機『!!』ピキーン!!!


688: 2017/03/15(水) 08:17:13.34
戦自隊員「...隊長!地底湖より熱源反応」

戦自隊員「赤いやつ!やったか!?」

弐号機『オオオオォオォォッ!!』ドオオオォォォ...

マヤ「...!エヴァ弐号機起動!アスカと渚君は無事です!生きてます!!」

青葉「よっしゃぁ!!」

日向「アスカちゃん!!」

カヲル「アスカ...戻ったんだね」グスッ

アスカ「...うん、おまたせ」

カヲル「おかえり、アスカ」

アスカ「...ただいまっ」

レイ『アスカ!!』

アスカ「レイ、ごめんね、心配かけちゃって」

レイ『よかった...本当によかった』

トウジ『なんやおっそい登場やな、もうちょいでお前の出番無くなるところやったで』

アスカ「満身創痍で何言ってんのよ...ごめんね、二人とも。ありがとう」

アスカ「私達があいつらのこと引き離すから、レイは鈴原担いで逃げて」

トウジ「渚、惣流、あいつらは復活できる。コアを潰さん限り無限に復活してきよる」

トウジ「コアさえ潰せれば...あとは頼むで!」

アスカ「了解、ありがとね」

カヲル「...」

アスカ「カヲル?」

カヲル「感じるんだ、あのエヴァ、恐らく僕のパーソナルのダミープラグで動いてる」

アスカ「ふーん、てことはあなたの偽物なんでしょ?」

カヲル「ああ、僕の凶暴性だけを再現した忌々しい連中だよ」

アスカ「そんなの違うー、優しくなきゃ嫌」

カヲル「いや、僕は優しいよ?」

アスカ「本当に?優しくしてくれる?」

カヲル「もちろんさ!」

アスカ「ふっふーん!」

カヲル(戻れば戻るでやっぱり、世話がやけるなぁ)フフッ

アスカ「ねぇ、私病み上がりだから上手く操縦桿握れないの」

アスカ「だから、私のこと膝に乗っけて?」

アスカ「そうすれば、カヲルが上から私の手握れるでしょ?」

カヲル「そ、それもそうだね」

カヲル「じゃあ、はいどうぞ」

アスカ「えへへ」

カヲル(重い...僕が入院中色々食べさせ過ぎたかな...)

アスカ「それじゃ、行きますか」

カヲル「うん!」

弐号機『...!』

量産機『ブゲリャ...!』グチャッ!

アスカ「erste...!」
カヲル「ねぇねぇそれ何語?どんな意味?」
アスカ「...はぁ」

692: 2017/03/19(日) 01:09:32.94
リョウジ「っ...!」ギギギギ...

戦自隊員「貴様...!よくも部下を!」

リョウジ「非戦闘員を虐頃しておいて何を!?」

戦自隊員「貴様らこそ!ネルフとは我らの味方では無かったのか!?」

リョウジ「権力に踊らされるな!いつの時代も大切なことはすべて隠されている!」

リョウジ「何も知らずに鵜呑みにするんじゃあない!」

戦自隊員「逆賊が偉そうなことを!」ドゴッ

リョウジ「ぐっ...!」

リョウジ(失血が酷い...だが気を抜けば)

リョウジ「落ち着いてくれ...俺の話を聞いてっ...!」ドゴッ!

リョウジ「がはっ!?」

戦自隊員「私は、セカンド・インパクトで家族を失った!」

リョウジ(...)

戦自隊員「私は一人残された!だからこそもう一度アレを繰り返そうなどど!許せるわけがない!!」

リョウジ(前が、霞んで見えない)

リョウジ「...おれ、たちは」

リョウジ「あの地獄から...手を取り合って、ここま、で...」

リョウジ「家族...みんなを、頃したのは...お、れ」

リョウジ「あんたと同じ...わかり、分かり合おう。人同士で頃し合わなきゃいけないなんて、あの時だけで...」

リョウジ「食物があって、働けて、人として生きていられる...」

リョウジ「もう誰も氏なせたくないから、俺たち戦ってるんだろ」

リョウジ(...)

リョウジ(よぉ、お前ら)パンパンッ!!

『』ニヤッ

リョウジ(迎えに、来てくれたのか)




693: 2017/03/19(日) 01:18:10.44
(.....)ミーンミンミン...

リョウジ「...」

『兄ちゃん?』

リョウジ「...お前!?」

『どしたの?浮かない顔して』

リョウジ「だって、俺...」

『ほら、早くしないと兄ちゃんの分取っちゃうよ!』

『なんだよ、あの大食いなリョウジが飯抜きか?明日は雪じゃねーの!』

『はいバカ!年中夏なのに雪降るわけねーだろ!』

『あはははは!』

リョウジ「お前、ら...」

リョウジ「...馬鹿野郎!食うに決まってんだろ!」


694: 2017/03/19(日) 01:26:54.22
リョウジ「違う違う、ここはこうやるんだよ」

『こう?』

リョウジ「そうそう、足よりも腰を意識するんだ」

『そっか、こう?』

リョウジ「そう、上手いぞ!」

『やった!...でも、ちょっとボロっちくなってきちゃった』

リョウジ「うーんそうだな、新しいの見繕ってくるか?」

『嫌だよ!このスケボー、パパとママが誕生日にくれたやつだから...』

リョウジ「...そうだよな、よし!明日は俺がこいつを直してやる日にしよう!」

『ほんと?ありがとう兄ちゃん!』

リョウジ「おう!」

『おいリョウジー、そろそろ時間だぜ』

リョウジ「お、やべえ!行かなきゃな」

『しくじんなよ~?』

リョウジ「何言ってんだよ、俺が一番盗み上手いだろ!」

『あはは!冗談だよ』

リョウジ「お前の分取ってこねーぞー」

『兄ちゃん、気をつけてね』

リョウジ「大丈夫、大人しくしてろよ」

695: 2017/03/19(日) 01:33:04.36
ガチャン!!

リョウジ「...!」

『おい!そこにいるのはわかってるぞ!!』

『大人しく出て来い!!』

リョウジ「...」

『ガキか?』

『おい、こいつらじゃねえか?最近軍の食料庫荒らし回ってるやつらって』

『...おい、仲間はどこだ?』

リョウジ「...そんなのいねえよ、俺一人だよ」

『...』ドゴッ

リョウジ「うっ...!おえっ!?」

『おい、早いとこ言えよ?俺の機嫌損ねないうちにな』

『でないと、頭ぶち抜くぞ』

リョウジ「ひっ...!」

リョウジ「し、知らねえよぉ!」

『次は頃す』

リョウジ「...西区の廃ビル」

『よーし、お前ら準備しろ。お前はこいつ見張っとけ』


696: 2017/03/19(日) 01:35:17.85
『お前は俺と留守番だ。仲良くやろうぜ?』

リョウジ「...!」ドゴッ!

『こいつっ!!』




リョウジ「みんなっ...!」ハァ...ハァ...

697: 2017/03/19(日) 01:43:35.03
リョウジ「みんなっ!!」ガチャッ!

『』

『』

『』

リョウジ「みん、な...」

リョウジ「俺が、俺が居場所を吐いたから」

『兄ちゃん』

リョウジ「っ!生きてたのか!良かっ...」

『...』ボタボタッ

リョウジ「お前...!血が!!」

リョウジ「待ってろ!すぐに...」

『分かってるでしょ、兄ちゃん』

『僕らは、氏んでるんだよ』

リョウジ「...ぐっ、ううぅ...」ポロポロ

リョウジ「俺が...俺が自分の命惜しさに裏切らなければっ...!」

『兄ちゃんのせいじゃないよ、兄ちゃんは自分なりに頑張ったんだよね』

『だから、まだ来ちゃだめだよ』

『僕らが生きたかった明日を、守るまでは』

『ありがとう...さよなら、兄ちゃん』

リョウジ「...ああ、ありがとな」






698: 2017/03/19(日) 01:55:26.55
「ーーーーー」

リョウジ(誰だ...?)

「ーーーーーーー」

リョウジ(葛城...?)

「...まったく、無様ね」

リョウジ「...リッちゃん?」

リツコ「全く、私が来なかったら氏んでたわよ」

戦自隊員「」

リョウジ「...そうか」


リツコ「肩を貸すわ、立てる?」

リョウジ「あぁ...大丈夫だ」

リツコ「さ、早いとこ発令所まで戻るわよ」

リョウジ「...リッちゃん、まだ俺に惚れてんのかい?」

リツコ「...馬鹿な男ね、あなたに氏なれたらミサトに会わす顔が無くなるでしょう」

リョウジ「ははっ、冗談だよ...」

リョウジ「...」

戦自隊員「」

リョウジ(不幸になりたい人間なんていない)

リョウジ(みんな幸せになるために、生きてるんだよな)

リョウジ(なぁ、みんな。俺は、自分は幸せになっちゃいけない人間だと思ってたよ)

リョウジ(それは、間違いだな)

リョウジ(俺は、お前らの分まで目一杯幸せになる。そしてたくさんの人を幸せにしてやれるようにする)

リョウジ(だから、見ててくれ)

リョウジ(たくさん土産話を持って、また会いに行くよ)

リョウジ(いつか、必ず)

703: 2017/04/22(土) 10:24:00.44
ゲンドウ「外の状況は?」

マヤ「弐号機とエヴァシリーズが交戦に入りました!」

ゲンドウ「初号機は?」

青葉「ルートがどれも断絶されています、護衛に向かったチームも返信なし・・・恐らく全滅かと」

ゲンドウ「・・・冬月先生、少し頼みます」

冬月「・・・ああ、ユイ君によろしくな」

704: 2017/04/22(土) 10:43:44.79
アスカ「どぅおりゃあああああああああ!!」

量産機『』

カヲル「すごい気迫だね」

アスカ「あっ、えっと、違うの!これは掛け声っていうかその・・・」

カヲル「別に今更可愛い子ぶる必要ないでしょ・・・それよりアスカ!残り二分半!」

アスカ「わかってる!」

量産機『!!』

アスカ(こいつらパイロットがいらないかわりに動きが鈍い!これならっ!)

アスカ「可哀そうな作り物達!せめて、私達が葬ってあげるわ!」

アスカ「痛っ・・・!?」

アスカ(左手が動かない・・・!これじゃ反応が遅れる!)

カヲル「おりゃっ!」

弐号機『フンッ!!』

量産機『グギャ』

カヲル「こっち側は僕が受け持つ。アスカは右側に集中して」

カヲル「折角弐号機・・・お母さんがシンクロを許してくれてるんだ、僕も頑張らないとね」

アスカ「ママが私たちのこと認めてくれてるのね!」ニコニコ

カヲル「そ、そうだね」

カヲル(僕の分身達・・・僕という存在が戦うだけの傀儡を生み出してしまったか)

カヲル(いや、傀儡なのは僕も同じか。ただ、今の僕には自由意志、人のココロというものが確かに存在している)

カヲル「老人達の自分勝手にはもう付き合うことはできない、僕は一人のヒト、人間としてココロを振るう!」

705: 2017/04/22(土) 11:07:12.73
シンジ「っ!」ビクッ

ゲンドウ「・・・」

シンジ「父さん・・・!」

ゲンドウ「良かった、生きていてくれたか」

シンジ「うん・・・リョウジさんが僕をここまで」

ゲンドウ「加持君は?」

シンジ「・・・」

ゲンドウ「そう、か」

ゲンドウ「・・・俺が、お前の、俺たちの活路を開く」

シンジ「でも父さん!敵があんなに・・・」

ゲンドウ「信じろ、信じてくれていればいい」

シンジ「・・・」コクリ

ゲンドウ「・・・」ガチャッ

706: 2017/04/22(土) 11:13:13.83
ゲンドウ「・・・!」ダンッ!

戦自隊員「ぐあっ」

戦自隊「こいつっ!」

ゲンドウ「ユイ!」

初号機『・・・!』ガシャン!

戦自隊員達「がっ」グチャッ

シンジ「うわっ・・・」

シンジ(血・・・あの時と同じだ)

シンジ(僕が初めてここに、初号機の前に立ったあの時と)

シンジ「母さん・・・」


707: 2017/04/22(土) 11:23:37.98
ゲンドウ「ユイ、ありがとう」

ゲンドウ「シンジ、こっちに来い」

シンジ「・・・」

ゲンドウ「・・・」ギュッ

シンジ「父さん・・・?」

ゲンドウ「お前が生まれた時も、こうして俺とユイでお前を抱きしめた」

ゲンドウ「母親を失い、父から突き放されたお前は」

ゲンドウ「・・・辛かっただろう、俺がさぞかし憎かっただろう」

ゲンドウ「ユイを失った俺は、お前を受け入れる余裕がなかったのだろう。俺は親の愛というものを知らなかった」

ゲンドウ「俺という奴が父親として、人間としてすら半人前の俺がお前に何かしてやれるはずがないと思っていた」

ゲンドウ「愛情というものは、ユイに理解させられていた筈なのにな」

ゲンドウ「愛とは誰かに分け与えてもらい、またそれを誰かに分け与えることだというのに」

シンジ「・・・」

シンジ「・・・」

708: 2017/04/22(土) 11:34:00.02
シンジ「それは、言い訳だよ父さん」

シンジ「嫌いじゃなかった、嫌ってなんかいなかったんだよ、父さんのこと」

シンジ「僕は、ただ一緒にいてほしかっただけ、なんだよ」

ゲンドウ「シンジ・・・」

シンジ「僕も同じだよ、ただ現状を恨むだけで、何もしようとしなかった」

シンジ「けど僕も、父さんが母さんに教えてもらったように、みんなから色んなものをもらったんだ」

シンジ「最初は怖かったんだ、変わっていく自分が。こんな僕が、みんなからこんなに良くしてもらえる筈がないって」

シンジ「でも、みんなからもらった分、自分もなにかをあげればいい。そうだよね」

シンジ「父さん、母さん」

709: 2017/04/22(土) 11:37:38.45





ゲンドウ『この子は、ここで生きていくのか』

ゲンドウ『この、地獄のような世界で』

ユイ『あら、この世界も悪くありませんわ』

ユイ『太陽があって月があって、私たちがいる星がある』

ユイ『自分がそう思えるなら、どこだって天国になるわ』

ゲンドウ『・・・そうだな』







710: 2017/04/22(土) 11:52:49.90
ゲンドウ「・・・ユイが太陽ならば、お前はこの星自身だ」

ゲンドウ「そして、俺は月となりお前とユイの闇を照らそう」

ゲンドウ「ユイが俺の闇を照らしてくれたように」

ゲンドウ「今の世界が天国だとは決して思わん。だが小さな天国を作り、それを広めていくことはできよう」

ゲンドウ「シンジ、お前と俺たちでそれを作ろう」

ゲンドウ「ユイに、よろしくな」

シンジ「・・・うん、行ってくる」

シンジ「・・・父さん!帰ったら一緒に食事をしよう」

シンジ「レイや、NERVのみんなで」

ゲンドウ「・・・ああ、スケジュールを開けておこう」

シンジ「・・・」ニコッ


ゲンドウ(笑った顔が、お前によく似ているよ。ユイ)

711: 2017/04/22(土) 12:01:40.84


シンジ「母さん」

シンジ「今まで僕を守ってくれていたんだね」

シンジ「母さんがいないのは、寂しかったよ」

シンジ「でも、今ならわかる。母さんが僕や父さんを置いて行ってしまってまでエヴァに残った訳が」

シンジ「僕も、この世界が、みんなのいるこの世界が好きなんだ」

シンジ「たとえ傷つけられても、争いあってしまっていても」

シンジ「それでも、この世界が好きなんだ」

シンジ「だから、母さん」

シンジ「僕に、力を貸して」

712: 2017/04/22(土) 12:05:51.39
「あっちの状況は?」

『弐号機が例の機体と交戦中』

『本部は信号あり、恐らく耐えているかと』

「そろそろ、私達の出番ね」

「ケリをつけに行きましょう」

717: 2017/05/27(土) 11:32:15.54
カヲル「はぁ・・・!」

[00:58]

カヲル「アスカ、ごめん。覚悟を決める時が来たみたいだ」

アスカ「・・・いいよ。ママとあんたと一緒なら恐くない」

アスカ「ううん、ごめんウソ。本当は生きていられるなら生きていたい」

アスカ「ママが、愛してくれる人がいなくなってから、ただただ認めてほしくて訓練して、勉強して、ただそれだけのために生きてきたけど」

アスカ「そこからは何も、なんにも得られなかった。本当に欲しいものと得られたものが違うって、ずっと気づかないままだったから」

アスカ「でも、もういいの。みんなを守るのが私たちの役目だもんね」

カヲル「・・・そうだね、その通りだ」

カヲル「君や皆と出会えて、本当に良かった。今の僕は、自らこの運命を受け止められる気がするんだ」

カヲル「君のおかげでね」

量産機『・・・』

カヲル「よいしょっと」ガチャン

『モードD、30秒後に自爆が決議されます』

アスカ「・・・」

カヲル「大丈夫、僕がついてるだろう?」

アスカ「うん・・・」

アスカ「でもね、恐い、恐いよぉ・・・」グスッ

カヲル「アスカ、もし生まれ変わってまた出会えたのなら」

カヲル「その時も、氏ぬまで共に居ることを約束するよ」

アスカ「・・・」ギュッ

弐号機『・・・』

『自爆決議まで、5.4.3.2.1』

カヲル「アスカ、愛しているよ」

718: 2017/05/27(土) 11:52:05.26
『・・・自爆が解除されました。通常モードへ移行』

カヲル「・・・何故!?」

アスカ「ママ・・・?」

弐号機『・・・』

カヲル「僕達に、それでも生きろと言うんですか?」

カヲル「全く・・・リリンは、これだから人間は」

カヲル「辞められないね!」

カヲル「アスカっ!」

アスカ「ママ!お願いっ!!」

[00:05]

カヲル「残り10秒間」

[00:04]

カヲル「だけれど、この瞬間に全てを」

[00:03]

アスカ「ママは私を守ってくれるために、ここに居てくれたんだものね」

[00:02]

アスカ「私も、皆を守りたいから」
カヲル「それが僕達の生まれた意味、そのために」

[00:01]

アスカ・カヲル「生きる」



シンジ「待たせて、ごめん」






719: 2017/05/27(土) 12:15:59.02
アスカ「いっつも遅いのよ、アンタは」

カヲル「間に合ったんだから、そういうこと言っちゃダメだよ」

アスカ「・・・はい」

シンジ「二人は降りて、レイやトウジと合流して」

シンジ「あそこは安全な筈だから」

カヲル「わかった、ありがとう」

カヲル「・・・シンジ君、彼らはコアを潰さない限り何度でも復活する」

カヲル「けれど、僕たちや綾波さんが与えたダメージで、傷を治すまでの時間が長くなってる筈だ」

カヲル「できることはしたつもりだ、本当に」

カヲル「僕たちでは敵わなかったが、君ならできると信じているよ」

アスカ「負けんじゃないわよ」

カヲル「アスカ・・・もう少し言い方が」

シンジ「わかった、ありがとう」

量産機『・・・』

シンジ「お前たちが最後の敵か」

シンジ「本当に、最後なんだな」

シンジ「お前たちが・・・お前たちが・・・!」

シンジ「行くよ母さんっ!」


720: 2017/05/27(土) 12:26:36.76
マヤ「弐号機活動停止・・・初号機が戦闘に入りました」

日向「・・・もし、もし初号機が負けたら俺達は」

青葉「おい!馬鹿なこと抜かすな!」

青葉「それより下の連中はどうなってやがる、こっちはそろそろ弾薬が足りなくなるぞ」

日向「万事休すか・・・」

冬月「・・・」ダンッ!

日向「副司令!」

冬月「全く、君達が弱気でどうする」

青葉「副指令!司令がいない今あなたが指揮を・・・」

冬月「指揮も何も、私達大人ができることはこのくらいだろう」

冬月「人を殺めたくはないが、止むをえまい」

冬月「それに、戦闘指揮は私の仕事ではないのでな」

リョウジ「・・・すみませんでした」

721: 2017/05/27(土) 12:35:33.32
マヤ「リョウジさん・・・!」

リョウジ「やれやれ、五体満足で戻ってこれるとはな」

リツコ「あら、だれのおかげかしらね」

リョウジ「こんな時に意地悪言うな、しわが増えるぞ」

日向「その傷は・・・!?」

リョウジ「大丈夫、リッちゃんに応急処置はしてもらったからな」

マヤ「本当に・・・心配したんですからね」

リョウジ「すまない、外は?」

マヤ「初号機が戦闘中、零号機、弐号機は大破。参号機は中破、四号機は参号機が処理しパイロットに敵意はない模様です」

リョウジ「・・・赤木博士、頼みが」


722: 2017/05/27(土) 12:41:23.07
トウジ「無事やったか!」

レイ「アスカ・・・!」

アスカ「レイ、心配かけてごめんね」

レイ「ううん・・・私も、心配かけたから」ギュッ

カヲル「相田君・・・」

ケンスケ「・・・わかってる、ごめん」

ケンスケ「俺もこんな形でお前たちと顔を会わせたくなかったよ」

カヲル「いいさ、もう一度話すことができただけでも幸運だよ」

トウジ「シンジは?」

カヲル「今戦ってるよ、僕らの分まで」

トウジ「そうか・・・クソ!見てるだけやなんて!」

カヲル「・・・」

カヲル(四号機・・・)

723: 2017/05/27(土) 12:48:49.40
~首相官邸~


首相「全く・・・ネルフの目的がまさか人類を滅ぼす事だったとはな」

秘書「自らを憎むことのできる生物は、人間くらいでしょう」

首相「・・・違いない」

秘書「ネルフはどうなされるお積りで?」

首相「どうせドイツかアメリカあたりに買いたたかれるおがオチだ」

首相「旧東京と同じく15年は放棄だな」

秘書「承知いたしました・・・首相、お電話が」

首相「なんだこの忙しい時に、戦自の連中か?」

秘書「それが・・・」

首相「・・・?もしもし?誰だこんな時に」

首相「何?緊急?」

首相「・・・なんだと?」

736: 2018/04/22(日) 23:19:00.85
首相「…なんだこの突拍子もない内容は」

秘書「諜報員からの匿名のタレコミですが…」

首相「15年前の真相…こんなことまでは聞いておらんぞ」

秘書「ですが、これがもし本当なら?」

首相「ネルフへの攻撃を撤回せねばなるまい」

首相「だが、命令は国連からだぞ?それに、誰が何の目的でこんなものを調べ、私に送ってきたというのだ」

秘書「このタイミングということは、ネルフへの攻撃を阻止したい何者か…ですかね」

首相「ここまで来た以上今更!どちらを信じるかは明白だな」

首相「私は政治家だぞ、日本国内に人類滅亡を企む機関が存在していたなどと世間に知れてみろ」

首相「今まで築いてきた面子が台無しだ」

首相「ネルフは殲滅、偽の報道を流して風化を待つ。これは決定事項だ」

737: 2018/04/22(日) 23:24:21.52
「…国のトップがこれじゃあ、正しいも何もないわね。」

「まぁ、どこの国も同じか」

「けど、確かに情報は掴ませた」

「…あの事件の関係者は、根絶やしにしてやる」

(だから、もう少し耐えて…!)

738: 2018/04/22(日) 23:32:54.41
リョウジ「MAGIへのハッキングは?」

リツコ「変わらないわ、666プロテクトが無ければ一瞬で情報を抜かれる状況よ」

リョウジ「…MAGIを使うことはできないか?」

リツコ「MAGIを解析されれば本部の陥落と同じなのよ!?一体何を…」

リョウジ「…この状況を解決できるかもしれない奴に、連絡が取りたい」

リョウジ「連絡先は俺が持ってる、今生き残ってる回線じゃあすぐに逆探知されて終わりだ」

リョウジ「だが、MAGIを使えれば…」

リツコ「…ミサトね」

リョウジ「君ならできないか?一瞬でいい、音声や映像なんていらない」

リョウジ「文を、暗号を数文字でいいんだ」

リツコ「…命取りになるかも知れないわ」

リョウジ「このままじゃどっちみち不味いことは変わらない」

リョウジ「この傷だ、俺の頭脳が正常に働いてる内に…」

739: 2018/04/22(日) 23:46:52.83
カヲル「相田君、あいつらは四号機と同型機体なのかい?」

ケンスケ「いや、四号機が第四使徒のコアを元に造られたに対して、あいつらはまったく得体がしれないよ」

ケンスケ「ただヤバいのは、四号機のデータを元により完成度が上がってるS2機関を搭載してる」

ケンスケ「実質無限動力だよ、それに見たろ?さっきの回復力」

ケンスケ「シンジが強いのはわかるけど、初号機は所詮試作型。奴らは追加装備無しで自立飛行能力を備えてる」

ケンスケ「あの装備はよく分からないけど、あの大きさ…一撃でも致命傷になりかねないと思う」

カヲル「S2機関搭載型…ほとんど使徒と同じ存在ということか」

カヲル「なら、あの回復力の動力源は」

ケンスケ「…コアか!」

カヲル「感じるんだ、奴らから僕と同じ様な何かを」

カヲル「恐らく、ダミーのパーソナルは僕の人格を書き込んである」

カヲル「僕にも他の体が存在するからね、そいつらを使ったんだろう」

カヲル「けど、あの状況でダミーを抜くのは無理だろう」

ケンスケ「実質、コアの破壊しかないか…」

740: 2018/04/22(日) 23:55:32.55
カヲル「相田君、四号機を動かしてくれないかな」

ケンスケ「できるけど、トウジとの戦闘で戦力には…」

カヲル「僕を、ドグマに降ろしてほしいんだ」

トウジ「お前、あそこに戻って何する気や?」

カヲル「僕ができる、最大限のことをしに行くんだよ」

カヲル「参号機も動かして欲しい、四号機で予備のケーブルを接続すればまだ動くだろう?」

トウジ「ええけど、俺はここで万が一に備えた方がええのとちゃうか?」

カヲル「君と相田君が必要なんだ。君達にしか頼めない、君達にならできることがある」

741: 2018/04/23(月) 00:02:30.65
シンジ「はぁ…はぁ…」

シンジ(ケーブルを庇いながらじゃ、とてもじゃないけど倒せない…!)

シンジ(持久戦に持ち込まれれば、こっちばっかり消耗するだけだ)

シンジ(僕しか残ってないからこそ、無理はできない)

シンジ(けど、早くしないと皆が…!)

カヲル『シンジ君、そのまま戦っていても勝つことはできないのは分かってると思う』

シンジ「カヲル君!」

カヲル『そいつらは使徒だと考えていい、コアを潰すしか方法はないみたいだ』

シンジ「なら…!」

カヲル『待って!早まらないで聞いてほしい。そのまま時間を稼ぎ続けてくれればいいんだ』

シンジ「でも、このままじゃ埒が明かないよ!」

カヲル『僕が君に、奴らを倒す方法を齎す。だからもう少し、もう少しだけ耐えて!』

シンジ「…」コクッ

742: 2018/04/23(月) 00:12:35.18
~ターミナルドグマに続く通路~

トウジ「…ここも派手にやられてるな」

ケンスケ「こんなはずじゃ、こんな作戦だなんて…」

カヲル「前に降りた時より暗い…ここに回してる電力なんてないだろうからね」

カヲル(…先が見えないくらいの暗闇だ)

カヲル(この闇に光を照らせるかは、僕にかかってる)

カヲル(僕の生としては、なかなか上々だったなぁ)

743: 2018/04/23(月) 00:21:18.43
アスカ「みんな、行っちゃったね」

レイ「零号機と弐号機は、もう役目を果たしたから」

レイ「私達のために」

アスカ「…そうね、もう動かせないし、これ以上傷つけるのは可哀想だもんね」

レイ「…着いていかなくて、良かったの?」

アスカ「カヲルが…あいつが皆のために行ったんだもん」

アスカ「信じてるから、だから着いていかなくても大丈夫」

アスカ「私達ができるのは、信じることだけでしょ」

レイ「…そうだね」

レイ(シンジ君…)

レイ(私も信じる、私だけじゃない、皆があなたを、あなたいう存在を信じてる)

レイ(だから…)

744: 2018/04/23(月) 00:35:52.27
首相「進展は?」

秘書「外はあと一機、本部施設も発令所以外はほぼ制圧と言って良いとのことです」

首相「なかなか粘るな…無駄だと言うのに」

首相「抵抗するだけ無駄だと思わんか。全く、最初から降伏しておけば無駄に氏なずに済んだものを」

首相「そう思わんかね?」

秘書「全くその通り…」

内務省諜報員「首相!緊急事態…」ドンッ!

首相「なっ!?」

秘書「ひいっ!血が…!」

首相「何が起きて…」

「申し訳ありませんが、貴方の身柄を拘束させて頂きます」

首相「葛城…諜報員…!」

745: 2018/04/23(月) 00:51:41.91
ミサト「外も私の部下が制圧しています」

ミサト「抵抗するだけ無駄ですよ、首相?」

秘書「ひぃ…抵抗なんてしませんから命だけは…」

首相「何故君が…?君は日本政府に忠実なスパイであったはずだが」

首相「君の腕と、日本のために働くという姿勢を買ってネルフに忍び込ませていた」

首相「まさか、忠実な飼い犬に手を噛まれることになるとは…!」

ミサト「残念でしたね、ハナから貴方の配下ではありませんよ」

ミサト「私は日本政府内務省とネルフ特別監査官、並びに国連上層部ゼーレ所属の三重スパイであったのですから」

首相「なっ…!?」

首相「では君は、上からの命令で私を…?」

首相「あれだけいい顔をしてきたというのに…あの耄碌どもが!」

ミサト「…救いようのないクズね」

ミサト「私が忠義を感じるのは日本でもネルフでも国連でもない、自分だけよ」

ミサト「あなたは、目的完遂のための最後のピースを持っている」

ミサト「米、英、露、仏、そして私のいたドイツ支部」

ミサト「人類保管委員会を洗っても存在すら出てこなかった」

ミサト「ドイツ支部はダミー情報だらけだったけど、この日本の本部のメインサーバーは違ったわ」

首相「…まさか、あの方達の居所を?」

746: 2018/04/23(月) 01:16:12.84
ミサト「各国の同志達が場所を突き止めつつある、あとは最重要人物であるキール・ローレンツの居場所のみ」

首相「私がそんなことを知っているとでも?他の支部でも知るやつはいないと思うがね」

ミサト「国のトップが本部に探りを入れている国なんて、ここくらいよ」

ミサト「上へのゴマすりが上手い上に、本部がある国の首相ですものね、手掛かりくらいご存知ではないですか?」

ミサト「別に言わなくてもいいわよ」

ミサト「貴方の家族の家に、部下を向かわせていることは教えておきますが」

首相「貴様…!」

首相「…本気でやるつもりなのか?」

ミサト「無論です。私利私欲のために犠牲を出し続けてきたあなたを、今すぐ撃ち抜きたいくらいですから」

首相「…どうせ私の立場は失墜するだろう」

首相「君のせいでな!」

首相「言い訳するつもりは無いが、先程の資料のことや、彼らの目的なんて何も知らない」

首相「ただ、彼らとの関係を良好にし、国を守ってきたのは私なのだよ…!」

首相「…家族の安全は保証してくれ」

ミサト「…わかりました」

747: 2018/04/23(月) 01:23:59.58


カヲル「…二人とも、僕の言うことを良く聞いてくれ」

カヲル「今この瞬間から、生きる、生きたいと思う気持ちを忘れないで欲しい」

カヲル「君達が守りたい者や、君達が造る未来のことを思い浮かべて」

カヲル「そうすれば、きっと大丈夫」

カヲル「エヴァと心の壁が、君達を守ってくれるよ」

ケンスケ「渚…?」

トウジ「お前は、何を…?」


カヲル「…リリス」

757: 2018/06/22(金) 05:20:57.47
カヲル「リリス、ヒトの始祖たる者。僕達は元々違う星に行き着くべきだった」

カヲル「だが、僕も、綾波レイも、この星に根付いた姿は同じだった」

カヲル「けれど、僕は身体を失い、この星の生存権は君達が勝ち取った」

カヲル「悲しいとは思わないか?違う種の生物が争うことは仕方ないが、同じ種同士で争うことができてしまうことが」

カヲル「なまじ知性を持ってしまったが為に、すれ違い、お互いを勘違いし合う。長い歴史を生きてこれたのは知性の賜物かも知れないが、それが行き着く先は罪滅ぼしなのか?破滅なのか?」

カヲル「人は神にはなれない。いや、使徒と呼ばれる僕達だって同じだ。何かが他者の生命や生き方をどうこうしようなんて烏滸がましい事なんだよ」

カヲル「他者がいるから衝突し、悲しみが産まれていく…だが喜びや希望も、他者がいるから産まれていく」

カヲル「互いがあるから前に進んで行けるんだと、そう思わないかい?」

リリス『… 』

カヲル「僕は君達と手を取り合い、生きていくことを望んだ。だからこそ、君も君の子達のために想って欲しい」



カヲル「…ありがとう、それが君の答えなんだね」

758: 2018/06/22(金) 05:28:16.67
レイ「!」

アスカ「レイ?」

レイ「渚君…それが貴方の望みなのね」





マヤ「ターミナルドグマより、強力なアンチATフィールドが発生!」

日向「音波、センサー、粒子全て不鮮明!モニターできません!」

青葉「…なんだ?大気圏外から高速で飛来する物体!」

759: 2018/06/22(金) 05:33:47.33
トウジ「…なんや、この気持ちの悪い感じ」

ケンスケ「なんか、自分が自分でなくなるような…」

カヲル「大丈夫、心の壁が君達を守るよ」

カヲル「自分が自分であると認識するから、他者を他者と認識できる」

カヲル「相手を拒むんじゃない、受け入れるんだ、シンジ君」




シンジ「…ロンギヌスの槍?」

760: 2018/06/22(金) 05:42:30.56
冬月「ロンギヌスの槍!?確かに、アレなら一方的にATフィールドを無力化できるが」

冬月「同時に、奴らの切り札にもなりうるぞ…」

ゲンドウ「…」



リツコ「…通信の準備、出来たわよ。良い?本当に少しの時間が命取りになるわ」

リョウジ「ありがとう…」

リョウジ(葛城、君は今何をしてる…?)


761: 2018/06/22(金) 05:56:50.90
ミサト「…加持ね」ピピッ

ミサト(ネルフ本部は時間の問題、か)

ミサト「戦略自衛隊への命令は貴方が?」

首相「そんな訳があるかっ!私はただ経過報告を受けていただけだ!」

ミサト(すると、命令と指揮は国連が直っぽいし、撤回は無理そうね)

ミサト(加持君達はこれで助かるかもしれないけれど、司令達が実行に移すかどうか…それにエヴァシリーズをどうにかしなければ)

ミサト「ここまで来れたんだもの、後は踏ん張り次第ね」

762: 2018/06/22(金) 06:10:05.53
リョウジ「…葛城か」ピピッ

リョウジ「…」

リツコ「…やっぱり、現戦力でのエヴァシリーズ殲滅は厳しいわね」

リョウジ「やっぱり、そうするしかないか…」

リョウジ「碇司令、提案があります」

ゲンドウ「…ネルフ本部の放棄か」

リョウジ「…はい」

763: 2018/06/22(金) 06:24:47.79
ゲンドウ「確かに、我々が一時的に助かるにはそれしかないかもしれない」

ゲンドウ「だが、エヴァシリーズを放って置くわけにはいかない。アレをどうにかしなければどうにもならな…」

リョウジ「葛城監査官が、ゼーレ幹部の居所をほぼ突き止めています」

ゲンドウ「…なんだと?」

リョウジ「今連絡を受けました、彼女は信頼できます」

リョウジ「最早、根本的な癌を取り除く意外に道はないかと…」

ゲンドウ「だが、放っておけば戦自MAGIを占拠されることは避けなくてはならん」

リツコ「…MAGIに自律自爆を提案してみては?」

764: 2018/06/22(金) 06:28:15.99
1年待っててくれた方本当に申し訳ございません…。正直展開に迷ってるので遅筆は変わらないと思いますが、完結まで頑張ります…。

768: 2018/06/22(金) 12:44:12.87
乙乙
本家もゆっくりだし大丈夫

769: 2018/06/22(金) 18:16:39.66
終わらす意志さえあればいつかはそこにたどり着く

引用: 加持「初めまして、碇シンジ君」