1:◆cgcCmk1QIM 24/01/03(水) 07:39:19 ID:OWFx
■タイトル『ウルトラセブン』
●サブタイトル『あの月を討て』
●サブタイトル『あの月を討て』
2: 24/01/03(水) 07:39:43 ID:OWFx
○シーン① オープニング
・宇宙空間のステーションV3、東京上空を飛行するウルトラホークの映像とともにナレーションが流れる。
ナレーション「宇宙人を警戒するステーション。空をゆくホーク一号。地球防衛軍ウルトラ警備隊は宇宙人の侵略から地球を守るため、日夜パトロールを続けているのです。しかし宇宙人の侵略から地球を守る仕事は飛行機
を飛ばし銃を構える事ばかりではありません。たとえばこんな仕事も……」
・宇宙空間のステーションV3、東京上空を飛行するウルトラホークの映像とともにナレーションが流れる。
ナレーション「宇宙人を警戒するステーション。空をゆくホーク一号。地球防衛軍ウルトラ警備隊は宇宙人の侵略から地球を守るため、日夜パトロールを続けているのです。しかし宇宙人の侵略から地球を守る仕事は飛行機
を飛ばし銃を構える事ばかりではありません。たとえばこんな仕事も……」
3: 24/01/03(水) 07:40:08 ID:OWFx
○シーン② ウルトラ警備隊作戦司令室
ウルトラ警備隊作戦司令室。ドアが開き、ヘルメットを小脇に抱えたモロボシ・ダンとソガ隊員が入って来る。室内にキリヤマ隊長、アマギ隊員、アンヌ隊員。
ソガ隊員「ソガ、モロボシ、戻りました」
キリヤマ隊長「うむ、パトロールご苦労」
アマギ隊員「東京は変わりなかったかい」
ダン「はい。異常ありませんでした。町は平和そのもので……」
ダン、眉を寄せる。アンヌ隊員とアマギ隊員が雑誌を囲んでいるのだ。開かれたページにはアイドルのグラビア写真。
ダン「いいんですか。任務時間中に雑誌なんか」
アマギ「(苦笑して)そう言うなよ。これも任務なんだ」
ダン「(飲み込めない顔で)任務、ですか」
アンヌ「ええ。広報の一環でね」
ダン「広報?」
ウルトラ警備隊作戦司令室。ドアが開き、ヘルメットを小脇に抱えたモロボシ・ダンとソガ隊員が入って来る。室内にキリヤマ隊長、アマギ隊員、アンヌ隊員。
ソガ隊員「ソガ、モロボシ、戻りました」
キリヤマ隊長「うむ、パトロールご苦労」
アマギ隊員「東京は変わりなかったかい」
ダン「はい。異常ありませんでした。町は平和そのもので……」
ダン、眉を寄せる。アンヌ隊員とアマギ隊員が雑誌を囲んでいるのだ。開かれたページにはアイドルのグラビア写真。
ダン「いいんですか。任務時間中に雑誌なんか」
アマギ「(苦笑して)そう言うなよ。これも任務なんだ」
ダン「(飲み込めない顔で)任務、ですか」
アンヌ「ええ。広報の一環でね」
ダン「広報?」
4: 24/01/03(水) 07:40:33 ID:OWFx
アマギ「侵略宇宙人への警戒を呼びかけるキャンペーンだよ。なにせ奴ら、人間に化けてこっそり地球に忍び込んでいるからね」
キリヤマ「宇宙ステーションやレーダーの監視網で警戒してはいるが、優れた科学力を持つ侵略宇宙人の侵入を確実に発見できるわけではない。民間の協力が不可欠なのだ」
アマギ「市民に協力を呼びかけるわけさ。貴方の隣の家には怪しい人はいませんか? 地球は狙われています。もし怪しい人に気がついたら地球防衛軍基地までお電話をください。ひょっとすると貴方の隣人は惑星から来た
宇宙人かもしれないのです……ってね。こうした広報活動も地球防衛軍の大事な任務だよ」
ダン「成る程。しかしそれと雑誌になんの関係が」
アンヌ「実は今回、この方に協力していただく事になったのよ」
アンヌ、雑誌を指さす。グラビアでほほえむメイドのような衣装を着た栗色のポニーテールの少女を見て、ダンが眉を寄せる。
「彼女は?」
アマギ「なんだいダン。ウサミン星人アベ・ナナを知らないのかい」
ダン「ウサミン星人」
キリヤマ「宇宙ステーションやレーダーの監視網で警戒してはいるが、優れた科学力を持つ侵略宇宙人の侵入を確実に発見できるわけではない。民間の協力が不可欠なのだ」
アマギ「市民に協力を呼びかけるわけさ。貴方の隣の家には怪しい人はいませんか? 地球は狙われています。もし怪しい人に気がついたら地球防衛軍基地までお電話をください。ひょっとすると貴方の隣人は惑星から来た
宇宙人かもしれないのです……ってね。こうした広報活動も地球防衛軍の大事な任務だよ」
ダン「成る程。しかしそれと雑誌になんの関係が」
アンヌ「実は今回、この方に協力していただく事になったのよ」
アンヌ、雑誌を指さす。グラビアでほほえむメイドのような衣装を着た栗色のポニーテールの少女を見て、ダンが眉を寄せる。
「彼女は?」
アマギ「なんだいダン。ウサミン星人アベ・ナナを知らないのかい」
ダン「ウサミン星人」
5: 24/01/03(水) 07:41:00 ID:OWFx
アンヌ「フリよ。そういうフリ。ナナさんはアイドルに憧れてウサミン星から来たという触れ込みでアイドル活動をなさっているの。親しみやすい努力家でね、人気あるのよ」
アマギ「若者の注意を引くならアイドルが一番だ。そこで侵略宇宙人への注意を呼びかけるために、彼女とアンヌの対談記事を雑誌に載せる事になったんだ」
ダン「ああ、それで雑誌を……」
アンヌ「ええ。対談する相手のこと、ちゃんと知っておかないとね」
ダン、頷きながらもグラビアから目を離さない。厳しいまなざし。
ダン(ウサミン星は宇宙に実在した惑星だ。しかし地球人がその存在を知るはずはない)
ダン(偶然だろうか。地球人の少女が、たまたま似たような名前を思いついただけだろうか)
ダン(それとも本当にウサミン星人なのだろうか。しかし……)
ダン「キリヤマ隊長。僕もその対談に同席させてもらう事はできないでしょうか」
ソガ「おいおい、ダンがそんな事言い出すとは思わなかったな」
アンヌ「ダンもアイドルに興味があるの?」
ダン、グラビアを見据えたまま頷く。
ダン「ああ。彼女に、とても興味があるんだ」
アマギ「若者の注意を引くならアイドルが一番だ。そこで侵略宇宙人への注意を呼びかけるために、彼女とアンヌの対談記事を雑誌に載せる事になったんだ」
ダン「ああ、それで雑誌を……」
アンヌ「ええ。対談する相手のこと、ちゃんと知っておかないとね」
ダン、頷きながらもグラビアから目を離さない。厳しいまなざし。
ダン(ウサミン星は宇宙に実在した惑星だ。しかし地球人がその存在を知るはずはない)
ダン(偶然だろうか。地球人の少女が、たまたま似たような名前を思いついただけだろうか)
ダン(それとも本当にウサミン星人なのだろうか。しかし……)
ダン「キリヤマ隊長。僕もその対談に同席させてもらう事はできないでしょうか」
ソガ「おいおい、ダンがそんな事言い出すとは思わなかったな」
アンヌ「ダンもアイドルに興味があるの?」
ダン、グラビアを見据えたまま頷く。
ダン「ああ。彼女に、とても興味があるんだ」
6: 24/01/03(水) 07:44:31 ID:OWFx
○シーン③美城芸能
郊外の小さなビル、美城芸能の応接室。アンヌ隊員とアベ・ナナが向かい合って対談している。やや離れて壁際に立ち二人を見るモロボシ・ダン。
アンヌ「まあ。それじゃあ随分苦労なさったのね」
アベ・ナナ「苦労なんて。夢を追いかける道が険しいなんて、当たり前の事ですから」
アンヌ「でも立派だわ。千……ウサミン星から一人で出てきて、何年も頑張って」
ナナ「……ナナは、恵まれていると思うんです」
アンヌ「恵まれている?」
ナナ「はい。プロデューサーさんに見つけてもらって、この事務所でたくさんの大好きな仲間に出会う事が出来て……いえ、それ以前にアイドルを目指す事ができた。世の中にはそれが出来なかった人もたくさんいるのに」
アンヌ「そうね。家庭の事情もあるでしょうし、遊星間侵略戦争が激化してからは宇宙人の被害も増えて来たわ」
ナナ「はい。それを忘れないでいたいんです。夢を追うことも叶わなかった人が、夢を追いたくてもあきらめなくちゃいけなかった人が、たくさん、たくさんいるんだってことを……」
二人の会談をじっと見つめるダンの目がチカチカと光る。ウルトラセブンの透視力でアベ・ナナの正体を見通そうとしているのだ。しかし。
郊外の小さなビル、美城芸能の応接室。アンヌ隊員とアベ・ナナが向かい合って対談している。やや離れて壁際に立ち二人を見るモロボシ・ダン。
アンヌ「まあ。それじゃあ随分苦労なさったのね」
アベ・ナナ「苦労なんて。夢を追いかける道が険しいなんて、当たり前の事ですから」
アンヌ「でも立派だわ。千……ウサミン星から一人で出てきて、何年も頑張って」
ナナ「……ナナは、恵まれていると思うんです」
アンヌ「恵まれている?」
ナナ「はい。プロデューサーさんに見つけてもらって、この事務所でたくさんの大好きな仲間に出会う事が出来て……いえ、それ以前にアイドルを目指す事ができた。世の中にはそれが出来なかった人もたくさんいるのに」
アンヌ「そうね。家庭の事情もあるでしょうし、遊星間侵略戦争が激化してからは宇宙人の被害も増えて来たわ」
ナナ「はい。それを忘れないでいたいんです。夢を追うことも叶わなかった人が、夢を追いたくてもあきらめなくちゃいけなかった人が、たくさん、たくさんいるんだってことを……」
二人の会談をじっと見つめるダンの目がチカチカと光る。ウルトラセブンの透視力でアベ・ナナの正体を見通そうとしているのだ。しかし。
7: 24/01/03(水) 07:44:47 ID:OWFx
ダン(……駄目だ。見通せない。彼女のなんらかの防御が、僕の視力を拒んでいるのだ)
ダン(彼女にはワイアール星の宇宙金属並の遮蔽力があることになる。やはり……)
アンヌ「ダン、ダン!」
ダン「えっ」
アンヌに呼びかけられてハッとするダン。眉を寄せたアンヌ、困ったように笑うアベ・ナナがダンを見つめている。
アンヌ「どうしたの。そんなに怖い顔で見つめて、ナナさんが困っているじゃない」
見ればナナは困ったように縮こまっている。
ダン「あ……これは、すみません」
恐縮して頭を下げるダン。
アンヌ「もう、しっかりしてくれなくちゃダメよ」
ダン「いやあ……」
アンヌにたしなめられて頭を掻くダン。
「……」
アベ・ナナが静かにそんな二人を見つめていることに、ダンは気がつかない。
ダン(彼女にはワイアール星の宇宙金属並の遮蔽力があることになる。やはり……)
アンヌ「ダン、ダン!」
ダン「えっ」
アンヌに呼びかけられてハッとするダン。眉を寄せたアンヌ、困ったように笑うアベ・ナナがダンを見つめている。
アンヌ「どうしたの。そんなに怖い顔で見つめて、ナナさんが困っているじゃない」
見ればナナは困ったように縮こまっている。
ダン「あ……これは、すみません」
恐縮して頭を下げるダン。
アンヌ「もう、しっかりしてくれなくちゃダメよ」
ダン「いやあ……」
アンヌにたしなめられて頭を掻くダン。
「……」
アベ・ナナが静かにそんな二人を見つめていることに、ダンは気がつかない。
8: 24/01/03(水) 08:03:15 ID:OWFx
美城芸能を後にするダンとアンヌ。それを見送りに出てくるナナ。
アンヌ「今日はお時間をとってくださって、本当にありがとうございました」
ナナ「いえいえ、わざわざ事務所まで来ていただいて、こちらこそ」
ダン「この対談が載る雑誌は、再来月発売だそうです。それまでに仕上がった原稿を送りますので、チェックを……」
子供「あっ、ナナさん!」
子供「お仕事終わったのナナおねーさん!」
それまで駐車してあったポインターの周りに集まっていた子供たちが、ナナの姿を見てわっと寄ってくる。中には美城芸能の年少アイドルたちの姿もある。
アンヌ「彼女、慕われてるのね」
ダン「ああ」
子供たちの笑顔に取り巻かれるナナを見つめるアンヌ、ダン。しかし微笑むアンヌに対してダンの表情は険しい。
ダン「すまないアンヌ。先に基地に戻っていてくれないか」
アンヌ「え?」
ダン「すぐ戻るから!」
アンヌ「あ、ダン!」
アンヌ、呼び止めようとするが間に合わない。駆けだしてゆくダン。
ナナ「……」
ナナ、わあわあとさんざめく子供たちに囲まれたまま、駆け去るダンの背中を見つめている。
9: 24/01/03(水) 08:08:03 ID:OWFx
○シーン⑤下町
ダン「このあたりのはずだが……」
開発から取り残されたような、雑然とした下町をメモ片手に歩くダン。
ダン「すみません。このアパートなのですが……」
老人「ああ、ああ。ナナちゃんの住んでるアパートだね」
子供「うわあ、ウルトラ警備隊の人もナナねーちゃんのファンなの?」
ダン「ええ、まあ」
道を訪ねるダンに対し、町の人々はつねに笑顔。対するダンの表情は複雑。
ダン(あの芸能事務所の人々といい、町の人たちといい、アベ・ナナの事を訪ねられたものは皆笑顔になる)
ダン(だが、その笑顔を信じてもいいのだろうか。クール星人も子供好きのよい老人と認識されていた。確かめなくてはならない)
ダン「……ここか」
ダン、木造の古いアパートの前に到着する。電柱の住所とメモを何度も照らし合わせてから、透視力でアパートを見つめる。
ダン「地下か」
ダン、アパートの裏手に回りんでゆき、そこに発見した兎の刻印があるマンホールに潜り込んでゆく。
10: 24/01/03(水) 08:11:10 ID:OWFx
○シーン⑥アパート地下
ウルトラガンを構えて広い通路を歩くダン。
ダン「アパートの地下に、こんな広大な地下構造があったとは」
アパートの地下には広い地下構造が広がっていた。薄暗く、ときおり明滅する緑の光が高度な技術によるものと思われる地下構造を照らし出す。ダンは警戒しながら道を探り、階段を探して地下深くを目指す。やがて巨大な地下スペースに到達する。
ダン「これは……!」
ダン、驚愕する。地下スペースは全長数百メートルに及ぶ巨大宇宙円盤の格納庫だった。淡いピンク色に明滅する円盤にはウサギの耳に似たアンテナ構造がある。
ダン「なんて大きさだ。こんな宇宙船が、防衛軍のレーダーにも気付かれずいつの間に地球に」
??「やっぱり、来てしまったんですね」
ダン「誰だ!」
ウルトラガンを構えて広い通路を歩くダン。
ダン「アパートの地下に、こんな広大な地下構造があったとは」
アパートの地下には広い地下構造が広がっていた。薄暗く、ときおり明滅する緑の光が高度な技術によるものと思われる地下構造を照らし出す。ダンは警戒しながら道を探り、階段を探して地下深くを目指す。やがて巨大な地下スペースに到達する。
ダン「これは……!」
ダン、驚愕する。地下スペースは全長数百メートルに及ぶ巨大宇宙円盤の格納庫だった。淡いピンク色に明滅する円盤にはウサギの耳に似たアンテナ構造がある。
ダン「なんて大きさだ。こんな宇宙船が、防衛軍のレーダーにも気付かれずいつの間に地球に」
??「やっぱり、来てしまったんですね」
ダン「誰だ!」
11: 24/01/03(水) 08:17:55 ID:OWFx
突如かけられた声に振り返るダン。油断なく向けられたウルトラガンの先にアベ・ナナが居た。
ナナ「銃をおろしてください、モロボシ・ダン。ナナに戦う意志はありません」
ダン「それを信じろと言うのか」
ナナ「ナナたちはもうずっとずっとここで暮らしています。ナナたちを受け入れてくれた星の人に、迷惑をかけたくないんです」
ダン「……やはり、そうか」
ダン、ウルトラガンをホルスターに納める。
ダン「地球を侵略しにくる宇宙人も居れば、ひっそりと住み着き地球人と良好な関係を築く宇宙人もいる。アベ・ナナ。君は消滅したウサミン星から来た宇宙難民だね」
ナナ「銃をおろしてください、モロボシ・ダン。ナナに戦う意志はありません」
ダン「それを信じろと言うのか」
ナナ「ナナたちはもうずっとずっとここで暮らしています。ナナたちを受け入れてくれた星の人に、迷惑をかけたくないんです」
ダン「……やはり、そうか」
ダン、ウルトラガンをホルスターに納める。
ダン「地球を侵略しにくる宇宙人も居れば、ひっそりと住み着き地球人と良好な関係を築く宇宙人もいる。アベ・ナナ。君は消滅したウサミン星から来た宇宙難民だね」
12: 24/01/03(水) 08:20:48 ID:OWFx
ナナ「仰る通りです。ナナたちウサミン星人の生き残りははるか昔地球に飛来し、地球人として暮らしています」
ダン「……ウサミン星の事は、僕たちも残念に思っている」
ナナ「ありがとうございます……でも、昔の事ですから」
ナナ、ピンク色に明滅する宇宙円盤を見上げる。何か声をかけようとダンが口を開いたその時、左腕のビデオシーバーの呼び出し音が鳴る。
ダン「はい、こちらダン」
キリヤマ「ダン、今どこにいるんだ」
ビデオシーバーの画面に写るキリヤマ隊長の表情は険しい。
ダン「ええと、実は」
キリヤマ「緊急事態だ。すぐに戻れ」
ダン「緊急事態?」
キリヤマ「地球に小惑星が衝突する」
ダン「……ウサミン星の事は、僕たちも残念に思っている」
ナナ「ありがとうございます……でも、昔の事ですから」
ナナ、ピンク色に明滅する宇宙円盤を見上げる。何か声をかけようとダンが口を開いたその時、左腕のビデオシーバーの呼び出し音が鳴る。
ダン「はい、こちらダン」
キリヤマ「ダン、今どこにいるんだ」
ビデオシーバーの画面に写るキリヤマ隊長の表情は険しい。
ダン「ええと、実は」
キリヤマ「緊急事態だ。すぐに戻れ」
ダン「緊急事態?」
キリヤマ「地球に小惑星が衝突する」
13: 24/01/03(水) 08:24:23 ID:OWFx
○シーン⑦ウルトラ警備隊作戦司令室
騒然としたウルトラ警備隊作戦司令室。モニターには地球に迫る巨大な影が映し出されている。モニターを睨んで険しい顔のキリヤマ、フルハシ、ソガ、アマギ、そしてモロボシ・ダン。
キリヤマ「宇宙ステーションV1からつい今し方報告があった。月ほどもある小惑星が地球に向けて飛来している」
アマギ「星の残骸しかないような寂しい宙域から、まっすぐ飛んで来たようです。衝突まで推定で一週間」
ソガ「なんですって。もうほんのすぐそこじゃないですか」
フルハシ「ちくしょう、こんな接近するまで気がつかないなんて、ステーションの連中は何をやってたんだ」
アマギ「あの小惑星が持つ何かの防御でレーダーに反応しなかったらしいんだ。巨大な小惑星とはいえ宇宙では針の先だ。目視で発見したステーションのスタッフはむしろ誉められるべきだろう」
ソガ「小惑星は刻一刻と地球に迫っています。キリヤマ隊長、一刻も早く破壊命令を」
キリヤマ「いや、それがそうもいかないようだ」
フルハシ「どういう事です。キリーミサイルなら小惑星ぐらい」
騒然としたウルトラ警備隊作戦司令室。モニターには地球に迫る巨大な影が映し出されている。モニターを睨んで険しい顔のキリヤマ、フルハシ、ソガ、アマギ、そしてモロボシ・ダン。
キリヤマ「宇宙ステーションV1からつい今し方報告があった。月ほどもある小惑星が地球に向けて飛来している」
アマギ「星の残骸しかないような寂しい宙域から、まっすぐ飛んで来たようです。衝突まで推定で一週間」
ソガ「なんですって。もうほんのすぐそこじゃないですか」
フルハシ「ちくしょう、こんな接近するまで気がつかないなんて、ステーションの連中は何をやってたんだ」
アマギ「あの小惑星が持つ何かの防御でレーダーに反応しなかったらしいんだ。巨大な小惑星とはいえ宇宙では針の先だ。目視で発見したステーションのスタッフはむしろ誉められるべきだろう」
ソガ「小惑星は刻一刻と地球に迫っています。キリヤマ隊長、一刻も早く破壊命令を」
キリヤマ「いや、それがそうもいかないようだ」
フルハシ「どういう事です。キリーミサイルなら小惑星ぐらい」
14: 24/01/03(水) 08:33:53 ID:OWFx
アマギ「地球に近すぎるんだよ。ミサイルで破壊しても影も形もなく消滅するわけじゃない。この距離で破壊したら破片の大半は地球に届く。地球が破滅することには変わりがないんだ」
フルハシ「じゃあどうするって言うんだよ!」
キリヤマ「それをこれから検討するんだ。今極東支部に向けて地球の頭脳が集められている。ソガ、フルハシはホーク二号でステーションと連携し、小惑星の情報収集を。アマギは私と作戦会議に出席する」
フルハシ「はっ」
ソガ「了解!」
動き出す隊員たち。ダンは一人レーダーモニターを見つめている。
ダン(駄目だ。この距離まで接近した天体を安全に破壊する技術は地球にはない)
ダン(地球人類が避難する方法もない。別の有人惑星まで民間人を運べるような宇宙船は世界のどこを探しても存在しないのだから)
ダン(だが、彼女なら、あるいは……)
フルハシ「じゃあどうするって言うんだよ!」
キリヤマ「それをこれから検討するんだ。今極東支部に向けて地球の頭脳が集められている。ソガ、フルハシはホーク二号でステーションと連携し、小惑星の情報収集を。アマギは私と作戦会議に出席する」
フルハシ「はっ」
ソガ「了解!」
動き出す隊員たち。ダンは一人レーダーモニターを見つめている。
ダン(駄目だ。この距離まで接近した天体を安全に破壊する技術は地球にはない)
ダン(地球人類が避難する方法もない。別の有人惑星まで民間人を運べるような宇宙船は世界のどこを探しても存在しないのだから)
ダン(だが、彼女なら、あるいは……)
15: 24/01/03(水) 08:37:12 ID:OWFx
ナレーション「地球防衛軍が必氏に対策を検討する中、迫る小惑星はやがて人々の知ることになった。逃げ場はないと知りつつも人々は逃げまどい、都市は混乱に陥ろうとしていた」
16: 24/01/03(水) 08:40:23 ID:OWFx
○シーン⑧美城芸能前
美城芸能の前に停車するポインター。周囲に人影はない。ダン、人影のない通りを険しい顔で見渡し、美城芸能の建物に入ってゆく。
美城芸能の前に停車するポインター。周囲に人影はない。ダン、人影のない通りを険しい顔で見渡し、美城芸能の建物に入ってゆく。
17: 24/01/03(水) 08:44:20 ID:OWFx
○シーン⑨美城芸能ロビー
「……だから、ナナさんは早く避難してください。チエたちの事はいいですから」
ダンが玄関ロビーに入ってゆくと、幼い少女の声が聞こえてくる。ロビーの奥に、アベ・ナナと数人の少女アイドルたちの姿。会話に熱中しているのか、ダンが入ってきた事には気がついていない。
少女N「そうでごぜーます。ナナさんはウサミン星人で、うちゅーせんを持ってるんでごぜーましょう?」
少女C「地球に、大きな星がぶつかるんだってママが言ってました。すごく危ないんだって。地球が危なくなる前に、ウサミン星に戻った方が」
ナナ「二人は優しい子ですねぇ。ナナ、泣けてきちゃいます」
ナナ、二人の少女を抱きしめる。二人の体がふるえていることに気がついて、その目が一瞬切なげに伏せられる。
「……だから、ナナさんは早く避難してください。チエたちの事はいいですから」
ダンが玄関ロビーに入ってゆくと、幼い少女の声が聞こえてくる。ロビーの奥に、アベ・ナナと数人の少女アイドルたちの姿。会話に熱中しているのか、ダンが入ってきた事には気がついていない。
少女N「そうでごぜーます。ナナさんはウサミン星人で、うちゅーせんを持ってるんでごぜーましょう?」
少女C「地球に、大きな星がぶつかるんだってママが言ってました。すごく危ないんだって。地球が危なくなる前に、ウサミン星に戻った方が」
ナナ「二人は優しい子ですねぇ。ナナ、泣けてきちゃいます」
ナナ、二人の少女を抱きしめる。二人の体がふるえていることに気がついて、その目が一瞬切なげに伏せられる。
18: 24/01/03(水) 08:46:59 ID:OWFx
ナナ「……ありがとうございます。ナナ、でも、どこにも行きませんから」
少女C「でも、星が」
ナナ「実はナナの円盤、もうガソリンがないんですよね」
ナナ、笑う。
ナナ「先週ガソリンスタンドに寄るの忘れちゃってスッカラカン。もうどこにも飛んでいけなくて、トホホ……」
少女C「燃料切れ……」
少女N「それでどこにもいけねーでごせーますか」
ナナ「はい! だからナナ、どんな事になっても、最後までみんなと一緒に居ますよ。大丈夫。防衛軍があんな星蹴飛ばしてくれますって!」
少女C「ナナさん」
少女N「ナナさぁん」
少女二人、ナナにしがみつく。ナナ、ダンを見る。気付いていたのだ。
ナナ「ダンさん。少し手を貸してくれませんか?」
19: 24/01/04(木) 14:00:07 ID:ZxJ4
○シーン⑩アパート地下
アパートの地下。モロボシ・ダンとアベ・ナナ、宇宙船内部で施設を整備している。
ナナ「いやー助かりました。もう随分ほったらかしで調子悪いのに、ナナ機械に弱くてさっぱり解らなくて。ダンさんが手伝ってくれなかったらどうしようかと思ってました」
ダン「……」
ナナ「で、どうでしょうかダンさん。ウサミンUFO、動きそうでしょうか」
ダン「ああ。少し部品がゆるんでいるだけだ。整備すれば夕方にはエンジンが始動するだろう」
ナナ「よかったあ、これで動かなかったらどうしようかと」
ホッとした様子のナナ。だがダンの顔は険しい。
ダン(……燃料がないというのは嘘だ。この宇宙船には別の銀河団まで飛んでいけるだけのエネルギーが充填されている)
ダン(武装こそないが、すごい宇宙船だ。ウサミン星の科学は発展していたと聞いていたが、これほどとは。しかし)
アパートの地下。モロボシ・ダンとアベ・ナナ、宇宙船内部で施設を整備している。
ナナ「いやー助かりました。もう随分ほったらかしで調子悪いのに、ナナ機械に弱くてさっぱり解らなくて。ダンさんが手伝ってくれなかったらどうしようかと思ってました」
ダン「……」
ナナ「で、どうでしょうかダンさん。ウサミンUFO、動きそうでしょうか」
ダン「ああ。少し部品がゆるんでいるだけだ。整備すれば夕方にはエンジンが始動するだろう」
ナナ「よかったあ、これで動かなかったらどうしようかと」
ホッとした様子のナナ。だがダンの顔は険しい。
ダン(……燃料がないというのは嘘だ。この宇宙船には別の銀河団まで飛んでいけるだけのエネルギーが充填されている)
ダン(武装こそないが、すごい宇宙船だ。ウサミン星の科学は発展していたと聞いていたが、これほどとは。しかし)
20: 24/01/04(木) 14:00:41 ID:ZxJ4
ダン「アベ・ナナ。この宇宙船の調整が終わったら、君はどうするのだ」
ナナ「……」
ダン「宇宙船で地球を離れるのは、君の権利だ。だが何故君を慕う子供たちに嘘をついた。これほどの宇宙船なら君が大事に思う人々を、君を愛する人々を、たくさん助けることができる。なのに何故彼女たちを救える宇宙船があることを隠したのだ」
ナナ「……」
ナナ、計器を調整しながら独白をはじめる。
ナナ「昔、ウサミン星人は本当にギリギリでもう太陽が爆発するんだと気がついて、大慌てで宇宙船に乗り込んだんです」
ナナ「……」
ダン「宇宙船で地球を離れるのは、君の権利だ。だが何故君を慕う子供たちに嘘をついた。これほどの宇宙船なら君が大事に思う人々を、君を愛する人々を、たくさん助けることができる。なのに何故彼女たちを救える宇宙船があることを隠したのだ」
ナナ「……」
ナナ、計器を調整しながら独白をはじめる。
ナナ「昔、ウサミン星人は本当にギリギリでもう太陽が爆発するんだと気がついて、大慌てで宇宙船に乗り込んだんです」
21: 24/01/04(木) 14:01:06 ID:ZxJ4
ナナ「本当に時間がなくて。近くにいる大事な人を、大事なものを大慌てで積み込んで……そうして飛び立った宇宙船の大半も、結局太陽の爆発に巻き込まれて助からなかったんですけどね」
ダン、沈鬱な顔で独白を聞いている。
ナナ「そしてなんとか逃げ延びて地球に落ち着いたナナたちも、ずっと悩むことになったんです」
ダン「……悩む?」
ナナ「自分たちが生き残ってしまったことにです」
ナナ「自分が助かってよかったんだろうか。もっとほかに、助けるべき人がいたんじゃないだろうか。もう少しだけ頑張れば、もっとたくさんの人を助けられたかもしれない……故郷の消滅からは逃れられても、だれもそんな悩みから逃れることはできなかったんです」
ダン「……君も、そうなのか」
ナナ「ナナの時間は、ウサミン星を失った十七歳のあの日で止まったままです」
ダン「……」
ダン、沈鬱な顔で独白を聞いている。
ナナ「そしてなんとか逃げ延びて地球に落ち着いたナナたちも、ずっと悩むことになったんです」
ダン「……悩む?」
ナナ「自分たちが生き残ってしまったことにです」
ナナ「自分が助かってよかったんだろうか。もっとほかに、助けるべき人がいたんじゃないだろうか。もう少しだけ頑張れば、もっとたくさんの人を助けられたかもしれない……故郷の消滅からは逃れられても、だれもそんな悩みから逃れることはできなかったんです」
ダン「……君も、そうなのか」
ナナ「ナナの時間は、ウサミン星を失った十七歳のあの日で止まったままです」
ダン「……」
22: 24/01/04(木) 14:01:56 ID:ZxJ4
ナナ「イカルス星人、ペダン星人……地球に宇宙人が攻めてくるようになって、地球を離れたウサミン星人もいます。あの人たちは、またどこかの星で、地球を捨てたことを悔やむのでしょうか。残してきた人々を思って苦しむのでしょうか」
ナナ、くるりと振り向いてダンを見る。
ナナ「ナナ、思うんです。ナナたちはあの時、逃げるべきではなかったのかもって。たとえ、その直後に太陽が爆発したとしても」
ダン「それは」
ダン、何か言葉をかけようとして、出来ない。ナナ、笑う。
ナナ「こんな思い、あの子たちにさせたくありません。故郷を捨てる苦しみも、生き残ってしまった苦しみも、誰にも味あわせたくない。 だからこの円盤に誰も乗せるつもりはありません。ナナたちも、乗るつもりはありません。これは地球に残ったウサミン星人の総意です」
ハッとするダン。ナナの意図を察したのだ。
ダン「しかし宇宙船を失えば、君たちウサミン星人はどこにも行けなくなってしまうぞ。それどころか、ここで地球とともに滅ぶかもしれない」
ナナ「さっき言いましたよね。ナナたちはあの時、逃げるべきではなかったのかもって」
ダン「……ああ」
ナナ「あれはウサミン星で氏んでいればよかったって意味ではありません。最後の瞬間まで母星を救うために踏ん張ればよかった、と言う意味です」
ダン「……」
ナナ「あの時は出来なかった。だから、今度こそはそうしたい。故郷の星を守るために、踏ん張ってみたい。だから……」
23: 24/01/04(木) 14:02:11 ID:ZxJ4
ナナ、まっすぐにダンを見る。
ナナ「モロボシ・ダン。いえ、ウルトラセブン。ナナに力を貸してください」
ダン「いいのか」
ナナ「いいんです。それに、これはウサミン星人の責任ですから」
ダン「責任? どういうことだ」
ナナ、悲しげに空を見る。
ナナ「あの星は、ウサミン星の月なんです」
ダン「!」
ナナ「レーダーに映らなかったのは、ナナの体を透視から守っているのと同じシールドのせい」
ナナ「ナナたちはワープで逃れて来たけど、あの月はウサミン星の太陽が爆発したその日から、ずっと寂しい宇宙を飛んでいたんでしょうね。それが今になって、地球まで」
ナナの目から涙がこぼれる。
ナナ「あの日からずっと、ずっと、お月様はナナたちを追いかけていたのかなあ……」
24: 24/01/04(木) 14:05:41 ID:ZxJ4
○シーン⑪夕日に染まる下町
ぐらぐらと地面が揺れ、下町の人々が騒然となる中、古びたアパートが二つに割れてその下から巨大な円盤が浮上する。いや、ウルトラセブンが円盤を持ち上げているのだ。
子供「なんだいあれ!」
老人「宇宙人の円盤じゃ!」
おばさん「こんな町に宇宙人の基地があったっていうのかい!?」
ナナ「みんなー、大丈夫ですよ。落ち着いて!」
高い電柱にしがみついて、アベ・ナナが叫ぶ。
ナナ「ウルトラセブンが、あれを使って地球を助けてくれるんですから。さあ、細かい事はいいからみんなで応援してあげてください!」
ウルトラセブンとナナの視線が一瞬交差する。セブン、静かに頷いて夕日の空へと飛び立ってゆく。下町の人々の声援がセブンを見送る。
ぐらぐらと地面が揺れ、下町の人々が騒然となる中、古びたアパートが二つに割れてその下から巨大な円盤が浮上する。いや、ウルトラセブンが円盤を持ち上げているのだ。
子供「なんだいあれ!」
老人「宇宙人の円盤じゃ!」
おばさん「こんな町に宇宙人の基地があったっていうのかい!?」
ナナ「みんなー、大丈夫ですよ。落ち着いて!」
高い電柱にしがみついて、アベ・ナナが叫ぶ。
ナナ「ウルトラセブンが、あれを使って地球を助けてくれるんですから。さあ、細かい事はいいからみんなで応援してあげてください!」
ウルトラセブンとナナの視線が一瞬交差する。セブン、静かに頷いて夕日の空へと飛び立ってゆく。下町の人々の声援がセブンを見送る。
25: 24/01/04(木) 14:06:09 ID:ZxJ4
○シーン⑫宇宙
ウサミン円盤を押して猛スピードで宇宙を飛ぶウルトラセブン。やがて宇宙の彼方から飛来するウサミン星の月が迫る。もとは科学都市に覆われていたであろう月は凍り付き、ゆがみ、焼け焦げている。
セブン「デャッ!」
セブン、ウサミン円盤を月へと突き飛ばす。ウサミン円盤、せわしなく明滅しながらまっしぐらに月へと飛ぶ。
セブン「セヤァッ!」
もう円盤が月に激突するかという刹那、ウルトラセブン、エメリウム光線で円盤を撃つ。爆発。凄まじい光がウサミン星の月を飲み込む。ウサミン円盤の超エネルギーで光まで分解され、ウサミンの月は影も残さず消滅した。
ウルトラセブン、しばし虚空を見つめた後、背を向けて地球へと飛び去る。
ウサミン円盤を押して猛スピードで宇宙を飛ぶウルトラセブン。やがて宇宙の彼方から飛来するウサミン星の月が迫る。もとは科学都市に覆われていたであろう月は凍り付き、ゆがみ、焼け焦げている。
セブン「デャッ!」
セブン、ウサミン円盤を月へと突き飛ばす。ウサミン円盤、せわしなく明滅しながらまっしぐらに月へと飛ぶ。
セブン「セヤァッ!」
もう円盤が月に激突するかという刹那、ウルトラセブン、エメリウム光線で円盤を撃つ。爆発。凄まじい光がウサミン星の月を飲み込む。ウサミン円盤の超エネルギーで光まで分解され、ウサミンの月は影も残さず消滅した。
ウルトラセブン、しばし虚空を見つめた後、背を向けて地球へと飛び去る。
26: 24/01/04(木) 14:10:36 ID:ZxJ4
○シーン⑬ウルトラ警備隊作戦司令室
小惑星消失から数日後。ウルトラ警備隊が作戦司令室に勢ぞろいしている。
キリヤマ「あの宇宙船が出てきた地下基地を調べたが、もぬけのからだったそうだ」
フルハシ「上に建ってたアパートの住民は災難だが、氏傷者もなくてよかったよ」
ソガ「結果として助かったが、結局あの円盤は何だったんだろう。ウルトラセブンは一体何故」
ダン「どうでもいいじゃないですか、そんなこと」
アンヌ「ダン」
ダン「地球を侵略する宇宙人も居れば、地球を故郷と愛する宇宙人もいる。たとえ宇宙船を失っても地球を、そこに住む人を守りたいと考えた宇宙人がいたっておかしくない。僕はそう思います」
頷くアンヌ。
小惑星消失から数日後。ウルトラ警備隊が作戦司令室に勢ぞろいしている。
キリヤマ「あの宇宙船が出てきた地下基地を調べたが、もぬけのからだったそうだ」
フルハシ「上に建ってたアパートの住民は災難だが、氏傷者もなくてよかったよ」
ソガ「結果として助かったが、結局あの円盤は何だったんだろう。ウルトラセブンは一体何故」
ダン「どうでもいいじゃないですか、そんなこと」
アンヌ「ダン」
ダン「地球を侵略する宇宙人も居れば、地球を故郷と愛する宇宙人もいる。たとえ宇宙船を失っても地球を、そこに住む人を守りたいと考えた宇宙人がいたっておかしくない。僕はそう思います」
頷くアンヌ。
27: 24/01/04(木) 14:11:41 ID:ZxJ4
○シーン⑭エンディング
ナレーション「……貴方の隣の家には怪しい人はいませんか? 地球は狙われています。もし怪しい人に気がついたら地球防衛軍基地までお電話をください。ひょっとすると貴方の隣人は惑星から来た宇宙人かもしれないのです」
下町にナナの姿。下町の住人や少女アイドルたちに取り巻かれている。
ナレーション「しかし、あなたの隣人がもしあなたと同じように誰かを愛し、地球人として今日を大事に暮らす変わった宇宙人だとしたら。それはもう、地球人と呼んでもいいのかもしれませんね……」
ナナの姿が下町に消えてゆく。その姿は地球の人々にまぎれ、もう見分けがつかない。
(終)
ナレーション「……貴方の隣の家には怪しい人はいませんか? 地球は狙われています。もし怪しい人に気がついたら地球防衛軍基地までお電話をください。ひょっとすると貴方の隣人は惑星から来た宇宙人かもしれないのです」
下町にナナの姿。下町の住人や少女アイドルたちに取り巻かれている。
ナレーション「しかし、あなたの隣人がもしあなたと同じように誰かを愛し、地球人として今日を大事に暮らす変わった宇宙人だとしたら。それはもう、地球人と呼んでもいいのかもしれませんね……」
ナナの姿が下町に消えてゆく。その姿は地球の人々にまぎれ、もう見分けがつかない。
(終)
28: 24/01/04(木) 14:12:59 ID:ZxJ4
最後まで読んでくださってありがとうございました。
モバマスとウルトラのクロスに挑戦されているたくさんの先人に触発されて書きました。
モバマスとウルトラのクロスに挑戦されているたくさんの先人に触発されて書きました。


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