11: 2011/05/08(日) 20:20:03.47 ID:p1fE1FFi0
鈴「ね、ねぇ一夏?私なんかと結婚して……本当に後悔してない?」

一夏「・・・・・・」

鈴「・・・・・・」

一夏「・・・・・・ああ」

鈴「そ、そう」

IS<インフィニット・ストラトス>(8) (サンデーGXコミックス)
12: 2011/05/08(日) 20:40:22.79 ID:p1fE1FFi0
一夏(後悔はしていない、って言ったらきっとウソ
になる、なぜなら鈴の作る手料理は全部中華だ。
だから必然的に自分で作らなければ毎日中華料
理だ・・・・・・さすがに重い)

鈴「そっか、そうだよね」

鈴「わ、私がアンタと結婚してあげてるんだから、
光栄に思いなさいよね・・・・・・」

一夏「・・・ははっ」

一夏(空気が重い、活気なんてものは何ひとつ
感じられない、さてどうするかな)

23: 2011/05/08(日) 21:24:03.91 ID:p1fE1FFi0
一夏(まずは鈴のやつに中華以外の料理のよさ
を教える必要があるな)

一夏「なあ、鈴。明日ちょうど休みだから久しぶり
に2人ででかけないか?」

鈴「えっ、ほ本当に?」

一夏「ああ」

一夏「じゃあ俺は今から明日の予定を立てるから
先に寝ててくれ」

鈴「い、いいよ、私も一緒――」チュッ

鈴「――/////」

一夏「いいから・・・お前は寝てろって」

鈴「・・・・・・うん」




28: 2011/05/08(日) 21:33:08.48 ID:p1fE1FFi0
一夏(よし、とりあえず明日のデートの約束は
取り付けた。とりあえず中華料理屋以外での
おいしい店に連れて行ってあいつの料理の価
値観を修正させてやる。
……それにしても鈴とデートにいくのっていつ
以来だろう)


~翌日・車内~

一夏「……」

鈴「……」

一夏(なんか気まずいな)


33: 2011/05/08(日) 21:38:50.54 ID:p1fE1FFi0
一夏・鈴「…えーとさ――」

一夏「ど、どうした?」

鈴「アンタから先言いなさいよ…」

一夏「ああ、こうして2人で出かけるのってすごい久しぶり
だなって」

鈴「そう……だね」

一夏・鈴「……」

一夏(また静かになっちまった)

37: 2011/05/08(日) 21:50:52.91 ID:p1fE1FFi0
鈴「あのさ、一夏」

一夏「どうした」

鈴「…行きたい場所があるんだけど」

一夏「じゃあ飯の後にでも行くか?」

鈴「……うん」


38: 2011/05/08(日) 21:56:57.25 ID:p1fE1FFi0
~とあるバイキング~

一夏(ここならいろんな料理もあるし、某掲示板でも
味がそれなりっていわれているから、あいつの価値観
も換えられると思ったんだが――)

鈴「…………」

一夏「…な、何か食べるか?
さっきからほとんど食べてないけど!?」

鈴「あっ、うん、気にしないで…」

一夏(うーん、なんか鈴のテンションも低いみたいだし
作戦は失敗かな、それより鈴、大丈夫だろうか?)

41: 2011/05/08(日) 22:03:16.25 ID:p1fE1FFi0
~昼食後・車内~

一夏「さっき行きたいっていってた場所って?」

鈴「うん」

一夏「……」

鈴「……っ」ボソ

一夏「ご、ゴメン聞き取れなかった」

鈴「――――ッ」

43: 2011/05/08(日) 22:10:26.54 ID:p1fE1FFi0
一夏(車内で2人だけ、この距離ならたとえ小さくても
聞き取れないなんてことはないだろう。多分鈴のいった
言葉と自分に聞こえた言葉が違っていればいい――
だから俺はもう一度聞いてしまったんだろう……)

一夏「本当にそこでいいのか?」

鈴「……うん」

一夏「そうか」


46: 2011/05/08(日) 22:17:48.96 ID:p1fE1FFi0
~IS学園~

一夏「さあ、着いたぞ」

鈴「……」

一夏(でも鈴はIS学園にきて何をするんだ)

鈴「えーとさ、教室とか見て回らない…」

一夏「ああいいぞ」

一夏(今日は学園も休みだから校舎のほうには誰も
いないよな、さっさと守衛の人に話をつけていくとするか)

52: 2011/05/08(日) 22:28:22.09 ID:p1fE1FFi0
鈴「ねえ、学園のみんな今頃何してるだろうね?」

一夏「どうだろう、ほかのやつらは国の代表IS操者や
軍、IS企業で活躍しているんじゃないか」

鈴「ふーん、そう」

一夏(どうしてそん――)

鈴「ねぇ一夏、今アンタ誰のこと思い浮かべたの?」

一夏「えっ、いや、みんなのことだよ……」

鈴「そう…答えられないんだ」

57: 2011/05/08(日) 22:40:22.97 ID:p1fE1FFi0
鈴「当ててみようか」

一夏「……」

鈴「そうだよねアンタとあたしって一回もクラス同じ
にならなかったし――

一夏(この後も鈴は俺にこれまでの不満をぶちまけて
いたのだが、内容は覚えていない。
でもほとんどがお互い見に覚えのあるようなことだった)


59: 2011/05/08(日) 22:47:38.86 ID:p1fE1FFi0
鈴「どうして、私なんかと付き合ったの?
どうしてあの時、卒業式の後、私の告白を
受け入れちゃったの??」

一夏「……」

鈴「こんな、こんな結末ならさ初めから付き合わなければ
よかった・・・」

一夏「……」

鈴「こんな関係ならもう・・・終わらせちゃおう――」





65: 2011/05/08(日) 23:00:11.40 ID:p1fE1FFi0
鈴「昨日の夜…キス、してくれたの覚えてる?
すごいうれしかったんだ、だから今日は、すごく
すごく期待しちゃったの、ホンと馬鹿みたいでしょ」

一夏「おい、鈴どうしたん――」

鈴「でもすごい嬉しかったの、だからそこで終わらせれば
一番よかったのかなって後悔している……」

一夏「そ、それはなんだ!?鈴!?」

鈴「ゴメンね…一夏」グサッ

一夏「……嘘だろ――」バタッ

70: 2011/05/08(日) 23:07:02.26 ID:p1fE1FFi0
一夏(どうして俺は、こうなってしまったのだろう…

もっと鈴に何かできなかったのか??

本当に俺は鈴のことを愛してないんだろうか??)


鈴「……ンネ、ゴメンネ、セシリア、箒、シャルル、ラウラ……」

鈴「ゴメンネ……一夏――」

鈴「……サヨナラ――」


                  
                                     ~完~

74: 2011/05/08(日) 23:12:25.80 ID:p1fE1FFi0
エピローグ

ラウラ「そ、そんな、一夏さが!?」

箒「馬鹿な」

シャル「どうして……」

セシリア「鈴さんの行方も分からないなんて――」

千冬「なんとしても、犯人を見つけるんだ!」



76: 2011/05/08(日) 23:18:34.62 ID:p1fE1FFi0
??「こんなみんなが悲しむような結末なんて
誰も臨んでなんかいないだろ!!」

??「こんな失敗はもう2度としない、
今行く当てもない鈴の魂が彷徨ってる・・・

俺はなんとしてでも救ってやるんだ……

そう決めたんだ、みんなを守るって、たとえISも
なく、力のない俺にだって――」

83: 2011/05/08(日) 23:34:13.33 ID:p1fE1FFi0
鈴「ねえ、学園のみんな今頃何してるだろうね?」

一夏「きっと、みんな頑張っているだろう」

一夏「だから俺たちももっと頑張って今よりも楽しい
明るい未来に向かって――」

鈴「アンタ、この空気でいったい何言い出すのよ!」

一夏「鈴これからはお互いに思ったことはできるだけ言っていく
ようにしないか?どんな些細なことでもいいから…」

鈴「い、いまさら何言ってんのよ」

一夏「ああ、ほんとうに俺は馬鹿だよな…」

87: 2011/05/08(日) 23:40:56.43 ID:p1fE1FFi0
一夏「でも、俺はこれ以上つらい思いをしたくない!
本当に悪いと思ってる!!」

鈴「い、嫌よ……離婚なんて

そんなの絶対……しないん、だから」グスン

一夏「ああ、そんなの何の解決にもなりはしない!」

鈴「…えっ」

一夏「だからさ、昔みたいにとはいかないかもしれないけど」

一夏(そう、俺たちは付き合うようになってから、どことなく本音
を話せないでいたんだ)

89: 2011/05/08(日) 23:47:02.40 ID:p1fE1FFi0
一夏「少しでもお互いを理解できるように、自分の
言いたいことは言えるようしていかないか?」

一夏「だからこんな俺が言うのもなんだが…」

鈴「……」

一夏「また俺と、付き合い始めてください!!」

鈴「……」

一夏「…・・・」

鈴「わ、…………ょ」//

91: 2011/05/08(日) 23:53:18.94 ID:p1fE1FFi0
一夏「ゴメン、モウイッカイイッテクレ」

一夏(もちろん聞こえてた。でも俺は、その言葉をどう
しても聞きたかったんだ――)

鈴「わかったって、言ってるのよ///」

鈴「何回もいわせないでよ、私だって…アンタのことが
好きなんだから///]

一夏「ありがとう、鈴」ギュッ

鈴「く、苦しいって」

引用: 鈴「ね、ねぇ一夏?私なんかと結婚して……本当に後悔してない?」