1: 2016/09/21(水) 22:22:35.89 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「ん~っふぃっ、いい夜風だなぁ」
ひさしぶりの日本だし、もうちょっとこのあたりブラついてみようかな
東京帰ったら帰ったで海未ちゃんに色々言われそうだし…
穂乃果「あ、あそこに旅館がある!今夜はあそこにしよ!」
2: 2016/09/21(水) 22:23:20.69 ID:xKqQq0wC0.net
-ん?…いまなにか…聞こえたような?
『ゆめ~のと~び~ら~♪ず~っと探し~つーづーけ~た…♪』
穂乃果「え、この歌…!?」
確かにあの歌…ユメノトビラだった、どうして?
穂乃果「旅館の…裏手かな…あ……」
『ゆめ~のと~び~ら~♪ず~っと探し~つーづーけ~た…♪』
穂乃果「え、この歌…!?」
確かにあの歌…ユメノトビラだった、どうして?
穂乃果「旅館の…裏手かな…あ……」
3: 2016/09/21(水) 22:23:58.46 ID:xKqQq0wC0.net
「わたし…どうしたらいいんだろう…何やっても楽しくなてく…かわれなくて…」
穂乃果「あの子…かな…?」
旅館の裏手、ベランダ越しに女の子達が会話していた
さっきの歌は…?
「やってみない?スクールアイドル…」
穂乃果「!」
スクールアイドル…その響きをまさかこんな場所で聞けるなんて…
あの子、スクールアイドルなのかな?
「失礼だよ、本気でやろうとしてる高海さんに…そんな気持ちで…そんなの失礼だよ…」
「梨子ちゃんの力になれるなら…私は嬉しい…みんなを、笑顔にするのがスクールアイドルだもん」
穂乃果「あの子…かな…?」
旅館の裏手、ベランダ越しに女の子達が会話していた
さっきの歌は…?
「やってみない?スクールアイドル…」
穂乃果「!」
スクールアイドル…その響きをまさかこんな場所で聞けるなんて…
あの子、スクールアイドルなのかな?
「失礼だよ、本気でやろうとしてる高海さんに…そんな気持ちで…そんなの失礼だよ…」
「梨子ちゃんの力になれるなら…私は嬉しい…みんなを、笑顔にするのがスクールアイドルだもん」
5: 2016/09/21(水) 22:24:47.20 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「……………」
みんなを笑顔にするのが…スクールアイドル
それは懐かしくて、でもどこか心に重く響く…
笑顔にさせてくれるスクールアイドル…いつもにこちゃんが言ってたな
穂乃果「そうだよ…スクールアイドルは…」
みんなを笑顔にするのが…スクールアイドル
それは懐かしくて、でもどこか心に重く響く…
笑顔にさせてくれるスクールアイドル…いつもにこちゃんが言ってたな
穂乃果「そうだよ…スクールアイドルは…」
6: 2016/09/21(水) 22:25:12.93 ID:xKqQq0wC0.net
「待って、ダメェ!」
穂乃果「!?」ドキ
見ると一人の女の子がベランダから身を乗り出して手を伸ばす
それに縋るように…もう人の女の子も…いや、これはあの女の子に失礼だ
いまあの二人は想いを一つにしようとしているんだ。どちらかにじゃなく…
「ん、んん…!」
「ん~~…!」
穂乃果(がんばれ……がんばれっ!)
やがて触れ合う二人の指先。ここに来たのは偶然だったけど
新たなスクールアイドルが誕生する瞬間を、私は見せてもらった
穂乃果「がんばってね…スクールアイドル…っと、それより宿泊しないと…」タタタ
「あ、あちょっと梨子ちゃんおち、落ちるうぅぅぅ」
「きゃー、ち、千歌ちゃ~ん!」
穂乃果「!?」ドキ
見ると一人の女の子がベランダから身を乗り出して手を伸ばす
それに縋るように…もう人の女の子も…いや、これはあの女の子に失礼だ
いまあの二人は想いを一つにしようとしているんだ。どちらかにじゃなく…
「ん、んん…!」
「ん~~…!」
穂乃果(がんばれ……がんばれっ!)
やがて触れ合う二人の指先。ここに来たのは偶然だったけど
新たなスクールアイドルが誕生する瞬間を、私は見せてもらった
穂乃果「がんばってね…スクールアイドル…っと、それより宿泊しないと…」タタタ
「あ、あちょっと梨子ちゃんおち、落ちるうぅぅぅ」
「きゃー、ち、千歌ちゃ~ん!」
7: 2016/09/21(水) 22:25:50.09 ID:xKqQq0wC0.net
海未『まったく、急にいなくなったかと思えば急に帰ってきて…』
穂乃果「あっはは…ごめんなさ~い」
夜。旅館に宿泊し、用意してもらった布団の中で一息つく
先の出来事で何かを感じたのだろうか、私は海未ちゃんに電話を掛けていた
海未『それで、どうかしたのですか?』
穂乃果「あー、やっぱりわかる~?」
海未『穂乃果は電話越しでも表情が手に取るようにわかりますから』
前に言ってたの、冗談じゃないっぽいから怖い…
穂乃果「あっはは…ごめんなさ~い」
夜。旅館に宿泊し、用意してもらった布団の中で一息つく
先の出来事で何かを感じたのだろうか、私は海未ちゃんに電話を掛けていた
海未『それで、どうかしたのですか?』
穂乃果「あー、やっぱりわかる~?」
海未『穂乃果は電話越しでも表情が手に取るようにわかりますから』
前に言ってたの、冗談じゃないっぽいから怖い…
8: 2016/09/21(水) 22:26:26.05 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「今日ね、ステキな場面に巡り合えたの」
海未『ほう、それはどのような?』
穂乃果「んっと、名前は知らないんだけどね、新しいスクールアイドルに出会えたの」
海未『スクールアイドルですか。懐かしいですね』
あ…いま海未ちゃんが優しく微笑んだのが分かった。なるほどこういう事か
穂乃果「うん、とってもキラキラしてたよ」
海未『って、あなた今どこにいるのですか?』
穂乃果「内浦だよ」
海未『内……どのあたりでしょうか…?』
穂乃果「静岡県の海沿いの町かな」
海未『はぁ、いきなり休学届をだして渡米したかと思えば今度は静岡ですか…』
だって…行ってみたいって、思っちゃったんだからしょうがないよ
海未『ほう、それはどのような?』
穂乃果「んっと、名前は知らないんだけどね、新しいスクールアイドルに出会えたの」
海未『スクールアイドルですか。懐かしいですね』
あ…いま海未ちゃんが優しく微笑んだのが分かった。なるほどこういう事か
穂乃果「うん、とってもキラキラしてたよ」
海未『って、あなた今どこにいるのですか?』
穂乃果「内浦だよ」
海未『内……どのあたりでしょうか…?』
穂乃果「静岡県の海沿いの町かな」
海未『はぁ、いきなり休学届をだして渡米したかと思えば今度は静岡ですか…』
だって…行ってみたいって、思っちゃったんだからしょうがないよ
9: 2016/09/21(水) 22:27:05.10 ID:xKqQq0wC0.net
海未『それで、こちらには帰ってくるのですか?』
穂乃果「もうちょっと行きたいところあるから…あ、でもそのうちには…」
海未『他のみんなに連絡は?』
穂乃果「それは…えへへ…まだ」
海未『まったく…私から伝えておいてもよろしいですね?』
穂乃果「うん…手間かけちゃうね…」
海未『いまさらですよ……それと……』
穂乃果「………うん」
海未『…おかえりなさい、穂乃果』
穂乃果「もうちょっと行きたいところあるから…あ、でもそのうちには…」
海未『他のみんなに連絡は?』
穂乃果「それは…えへへ…まだ」
海未『まったく…私から伝えておいてもよろしいですね?』
穂乃果「うん…手間かけちゃうね…」
海未『いまさらですよ……それと……』
穂乃果「………うん」
海未『…おかえりなさい、穂乃果』
10: 2016/09/21(水) 22:27:44.25 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「あれー、載ってないなー」
翌日。なんとなく昨日の子達が気になったので、付近の高校から登録されているスクールアイドルを検索してみたのだけど
穂乃果「制度的に登録しなくてもよくなったのかな?」
スクールアイドルの体制というのも学校により様々だけど、共通項としてランキングへの登録は必須だったと思う
勿論それらをしないで自分達の力だけでやっていくというのもあるにはあるけど…
穂乃果「あんまり現実的じゃないような…うーん、わかんない」
分からないものは後回し!とりあえず今日はこの町をもうちょっと散策することにしよう
翌日。なんとなく昨日の子達が気になったので、付近の高校から登録されているスクールアイドルを検索してみたのだけど
穂乃果「制度的に登録しなくてもよくなったのかな?」
スクールアイドルの体制というのも学校により様々だけど、共通項としてランキングへの登録は必須だったと思う
勿論それらをしないで自分達の力だけでやっていくというのもあるにはあるけど…
穂乃果「あんまり現実的じゃないような…うーん、わかんない」
分からないものは後回し!とりあえず今日はこの町をもうちょっと散策することにしよう
12: 2016/09/21(水) 22:28:38.66 ID:xKqQq0wC0.net
あれから数日、静岡旅行は今日で終わりにして、今度は北海道あたり行ってみようかな
穂乃果「あ、そうだ…」
最後にもう一度だけあの町を訪ねてみる
あの子達、ちゃんとやってるのかな?
穂乃果「なんでこんなに気になるのかな…」
スクールアイドル自体は、探せばたくさんいると思う
私達の世代からいまは…なんかすっごい増えているらしいから
穂乃果「あ、そうだ…」
最後にもう一度だけあの町を訪ねてみる
あの子達、ちゃんとやってるのかな?
穂乃果「なんでこんなに気になるのかな…」
スクールアイドル自体は、探せばたくさんいると思う
私達の世代からいまは…なんかすっごい増えているらしいから
13: 2016/09/21(水) 22:29:40.23 ID:xKqQq0wC0.net
「みんなを、笑顔にするのがスクールアイドルだもん!」
穂乃果「……………」
スクールアイドルは確かにたくさん増えた
みんなとってもキラキラしている…今を全力で輝こうとしてる
…でも、響かない……
穂乃果「……………」
スクールアイドルは確かにたくさん増えた
みんなとってもキラキラしている…今を全力で輝こうとしてる
…でも、響かない……
14: 2016/09/21(水) 22:30:22.89 ID:xKqQq0wC0.net
ピンポンパンポーン
穂乃果「ん?」
『えと、こんにちは!私達、浦の星女学院スクールアイドルAqoursです』
穂乃果「…この声……」
あの時の女の子だ。ちゃんとスクールアイドルやってたんだね
『待って、でもまだ学校から正式な承認もらってないんじゃ…‥あぁっ!じゃーえーっと…』
浦の星…確か検索してみた学校だったと思うけど…
穂乃果「あはっ、非公認だって…」
どうりで名前がないワケだ…そっか、それでもがんばってるんだ
アクアか…
15: 2016/09/21(水) 22:31:14.56 ID:xKqQq0wC0.net
どこか心に引っかかったものがなんなのか知りたくて、私は滞在日を土曜日まで延長した
彼女達…アクアのライブを見てみたいと思ったからだけど…
穂乃果「ぬうぅん、すっごい雨!」
町のあちこちで配られていたビラを頼りに浦の星女学院に来たけど…
体育館、すっごい人だぁ…これはちょっと入り口の方でしか見れないかな
穂乃果「あ、歌ってる……」
たくさんのお客さんで盛り上がるステージで、アクアが歌い、踊っていた
穂乃果「あの子達が…アクア……」
とても素直な歌詞で、まだどこか初々しいダンスで…それでも一生懸命、歌っていた
穂乃果「……………」
彼女達…アクアのライブを見てみたいと思ったからだけど…
穂乃果「ぬうぅん、すっごい雨!」
町のあちこちで配られていたビラを頼りに浦の星女学院に来たけど…
体育館、すっごい人だぁ…これはちょっと入り口の方でしか見れないかな
穂乃果「あ、歌ってる……」
たくさんのお客さんで盛り上がるステージで、アクアが歌い、踊っていた
穂乃果「あの子達が…アクア……」
とても素直な歌詞で、まだどこか初々しいダンスで…それでも一生懸命、歌っていた
穂乃果「……………」
16: 2016/09/21(水) 22:32:22.48 ID:xKqQq0wC0.net
ライブは無事に終わり、彼女達のファーストライブはきっと良い結果に繋がるだろう
承認、もらえるといいね…
穂乃果(じゃあね…)
「彼女たちは言いました…!」
穂乃果「?」
「スクールアイドルはこれからも広がっていく!」
穂乃果「!?」
「どこまでだって行ける!」
穂乃果「……」
「どんな夢だって叶えられると!」
承認、もらえるといいね…
穂乃果(じゃあね…)
「彼女たちは言いました…!」
穂乃果「?」
「スクールアイドルはこれからも広がっていく!」
穂乃果「!?」
「どこまでだって行ける!」
穂乃果「……」
「どんな夢だって叶えられると!」
18: 2016/09/21(水) 22:33:25.38 ID:xKqQq0wC0.net
これって……ううん、間違えるはずがない…これは……
穂乃果「そうなんだ……」
あれからどれくらいの時間が経ったのかはわからないけど、あの時感じた私の素直な気持ち…心は…
穂乃果「………」
「これは今までのスクールアイドルの努力と、町の人達の善意があっての成功ですわ…」
わっ、なんかキツそうな子だな…もしかして生徒会長とか?
でも、言いたい事は分かるな……だけど、それだけじゃないのも、分かるよね
「分かってます!でも…でもただ見てるだけじゃ始まらないって…うまく言えないけど…」
穂乃果「………」
「今しかない…瞬間だから……だからっ、輝きたい!」
穂乃果「そうなんだ……」
あれからどれくらいの時間が経ったのかはわからないけど、あの時感じた私の素直な気持ち…心は…
穂乃果「………」
「これは今までのスクールアイドルの努力と、町の人達の善意があっての成功ですわ…」
わっ、なんかキツそうな子だな…もしかして生徒会長とか?
でも、言いたい事は分かるな……だけど、それだけじゃないのも、分かるよね
「分かってます!でも…でもただ見てるだけじゃ始まらないって…うまく言えないけど…」
穂乃果「………」
「今しかない…瞬間だから……だからっ、輝きたい!」
20: 2016/09/21(水) 22:34:33.83 ID:xKqQq0wC0.net
今しかない…瞬間…か……
若いなぁ…可愛いなぁスクールアイドル……
海未『もしもし…』ムス
穂乃果「う、なんでいきなり不機嫌そうなの海未ちゃん…」
海未『別に…みなに事情を説明させておいて、一向に帰ってくる気配のない人には関係ありません』
わー…怒ってたぁ
穂乃果「ご、ごめんってば…明日一度帰るから、ねっ?」
海未『ホントですか!?わ、わかりました、それなら…』コホン
本当は北海道とか、東北地方にも行きたかったけど…まぁ今度でいっか
海未『それで、ずっと静岡で何をしていたのですか?』
穂乃果「うーん…観光…とか?」
海未『それでこんな期間を?まったくあきれます……』
穂乃果「今日ね、スクールアイドルのライブ…見に行ったんだ」
海未『静岡のスクールアイドルですか』
穂乃果「うん……生まれたての…スクールアイドル……」
若いなぁ…可愛いなぁスクールアイドル……
海未『もしもし…』ムス
穂乃果「う、なんでいきなり不機嫌そうなの海未ちゃん…」
海未『別に…みなに事情を説明させておいて、一向に帰ってくる気配のない人には関係ありません』
わー…怒ってたぁ
穂乃果「ご、ごめんってば…明日一度帰るから、ねっ?」
海未『ホントですか!?わ、わかりました、それなら…』コホン
本当は北海道とか、東北地方にも行きたかったけど…まぁ今度でいっか
海未『それで、ずっと静岡で何をしていたのですか?』
穂乃果「うーん…観光…とか?」
海未『それでこんな期間を?まったくあきれます……』
穂乃果「今日ね、スクールアイドルのライブ…見に行ったんだ」
海未『静岡のスクールアイドルですか』
穂乃果「うん……生まれたての…スクールアイドル……」
21: 2016/09/21(水) 22:35:46.50 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「あっれー…やっぱり載ってない…」
東京行きの新幹線に乗りながら昨日のスクールアイドル「アクア」について見てみたけど
穂乃果「まだ承認もらえてないのかな…」
非公認だったけど、学校側が体育館の使用を認めていて、あれだけのお客さんを集めたんだから
なにかしらの補助があるとは思うんだけど…最近のスクールアイドル事情はよくわかんないなぁ
穂乃果「ま、わかんない時は寝る~」ガタ リクライニングゼンカーイ
到着まで寝ていようと眼を瞑ると、昨日の光景がよみがえる
スクールアイドルのライブ…たくさんのお客さん…元気に歌って、みんなを笑顔にするアイドル
だけど…いつも同じような感覚が残る……重く響くなにかが…
東京行きの新幹線に乗りながら昨日のスクールアイドル「アクア」について見てみたけど
穂乃果「まだ承認もらえてないのかな…」
非公認だったけど、学校側が体育館の使用を認めていて、あれだけのお客さんを集めたんだから
なにかしらの補助があるとは思うんだけど…最近のスクールアイドル事情はよくわかんないなぁ
穂乃果「ま、わかんない時は寝る~」ガタ リクライニングゼンカーイ
到着まで寝ていようと眼を瞑ると、昨日の光景がよみがえる
スクールアイドルのライブ…たくさんのお客さん…元気に歌って、みんなを笑顔にするアイドル
だけど…いつも同じような感覚が残る……重く響くなにかが…
22: 2016/09/21(水) 22:37:05.00 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「たっだいま~」
雪穂「お姉ちゃん!?」
穂乃果「ひさしぶりだね雪穂、今日は店番?」
雪穂「店番…じゃないよもー、帰ってくるなら連絡くらいしてよー!」
穂乃果「あれ、海未ちゃんから聞いてない?」
雪穂「海未さんからは、お姉ちゃんが日本に帰ってきててなぜか静岡にいてそのうち帰ってくるって事だけ」
間違ってはいないな、うん
穂乃果「ちょっと寄り道してたんだよ、ごめんね。あ、これお土産~」
雪穂「もう、しょうがないなぁ…」
穂乃果「じゃあ私ちょっと出かけてくるね」
雪穂「え、もう!?」
穂乃果「みんなのとこ顔だしてくる~」
雪穂「お姉ちゃん!?」
穂乃果「ひさしぶりだね雪穂、今日は店番?」
雪穂「店番…じゃないよもー、帰ってくるなら連絡くらいしてよー!」
穂乃果「あれ、海未ちゃんから聞いてない?」
雪穂「海未さんからは、お姉ちゃんが日本に帰ってきててなぜか静岡にいてそのうち帰ってくるって事だけ」
間違ってはいないな、うん
穂乃果「ちょっと寄り道してたんだよ、ごめんね。あ、これお土産~」
雪穂「もう、しょうがないなぁ…」
穂乃果「じゃあ私ちょっと出かけてくるね」
雪穂「え、もう!?」
穂乃果「みんなのとこ顔だしてくる~」
23: 2016/09/21(水) 22:38:14.33 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「あ、登録されてる…」
数日経って、なんとなくもう一度ランキングページで検索をかけたらヒットした
浦の星女学院スクールアイドル「Aqours」4768位…そんなにいるんだ
穂乃果「メンバー増えてる…そっか、ちゃんと承認されて部としてやっていくんだね」
部活かぁ……なにもかもが懐かしい響き…それでも昨日の事のように思い出せる日々
海未ちゃんがいて、ことりちゃんがいて、花陽ちゃんに凛ちゃん真姫ちゃん
にこちゃんに、絵里ちゃん、希ちゃん…みんなで駆け抜けた1年……
それは私達にとっての、青春であり、すべてだった…
数日経って、なんとなくもう一度ランキングページで検索をかけたらヒットした
浦の星女学院スクールアイドル「Aqours」4768位…そんなにいるんだ
穂乃果「メンバー増えてる…そっか、ちゃんと承認されて部としてやっていくんだね」
部活かぁ……なにもかもが懐かしい響き…それでも昨日の事のように思い出せる日々
海未ちゃんがいて、ことりちゃんがいて、花陽ちゃんに凛ちゃん真姫ちゃん
にこちゃんに、絵里ちゃん、希ちゃん…みんなで駆け抜けた1年……
それは私達にとっての、青春であり、すべてだった…
24: 2016/09/21(水) 22:39:09.12 ID:xKqQq0wC0.net
海未『あなたという人は…』
穂乃果「あはは…ごめ~ん…」
海未『帰ってきたと思ったら次はどこにいるんですか?』
穂乃果「新潟~」
海未『まったく…しょうがないですね…はぁ』
穂乃果「しばらくは国内にいるつもりだから、すぐ帰れるよ」
海未『また海外へ行く気だったのですか?』
海未ちゃんの異文化恐怖症は相変わらずだなぁ
穂乃果「そんなに心配するような事ばかりじゃないよー?」
海未『それは…私も分かっているつもりではあるのですが…どうしても…』
穂乃果「あはは…ごめ~ん…」
海未『帰ってきたと思ったら次はどこにいるんですか?』
穂乃果「新潟~」
海未『まったく…しょうがないですね…はぁ』
穂乃果「しばらくは国内にいるつもりだから、すぐ帰れるよ」
海未『また海外へ行く気だったのですか?』
海未ちゃんの異文化恐怖症は相変わらずだなぁ
穂乃果「そんなに心配するような事ばかりじゃないよー?」
海未『それは…私も分かっているつもりではあるのですが…どうしても…』
25: 2016/09/21(水) 22:39:44.44 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「それじゃまた電話するね」
海未『……あ、穂乃果!』
穂乃果「ん、なに?」
海未『………探し物は………見つかりそうですか?』
ほんと……海未ちゃんには隠し仕事できないや……
穂乃果「………見つかると、いいな……」
海未『……あ、穂乃果!』
穂乃果「ん、なに?」
海未『………探し物は………見つかりそうですか?』
ほんと……海未ちゃんには隠し仕事できないや……
穂乃果「………見つかると、いいな……」
26: 2016/09/21(水) 22:40:28.88 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「な、なにこれ……?」
『みんなで一緒に~~堕天しない?』
『しない?』
わぁ…なんか色々迷走してるなぁ…あ、でもコメントすごいや
Aqoursって、こういう路線でやっていくのかな、ちょっと意外だなぁ
穂乃果「かわいいといえばかわいいけど…」
『みんなで一緒に~~堕天しない?』
『しない?』
わぁ…なんか色々迷走してるなぁ…あ、でもコメントすごいや
Aqoursって、こういう路線でやっていくのかな、ちょっと意外だなぁ
穂乃果「かわいいといえばかわいいけど…」
27: 2016/09/21(水) 22:41:52.33 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「あ、あれ…堕天使じゃなくなってる…それにこの歌…」
気がつくと、私は定期的にAqoursの活動をチェックしていた
たくさんいるスクールアイドルの中で、どうしてAqoursだったのか…
穂乃果「ランタン…綺麗、それに……」
Aqousの新曲…そこには彼女達の今、伝えたい想いが込められていた
それはどこか、水のように私の心に染み渡っていく…
だけど、それと同時に重く響くものを感じる…
私はこの気持ちが何なのか、いまだ掴めないでいる
穂乃果「Aqoursか……」
携帯のフォルダ内にある昔の写真を表示する
μ's スクールアイドル…私達の……すべてだった
気がつくと、私は定期的にAqoursの活動をチェックしていた
たくさんいるスクールアイドルの中で、どうしてAqoursだったのか…
穂乃果「ランタン…綺麗、それに……」
Aqousの新曲…そこには彼女達の今、伝えたい想いが込められていた
それはどこか、水のように私の心に染み渡っていく…
だけど、それと同時に重く響くものを感じる…
私はこの気持ちが何なのか、いまだ掴めないでいる
穂乃果「Aqoursか……」
携帯のフォルダ内にある昔の写真を表示する
μ's スクールアイドル…私達の……すべてだった
28: 2016/09/21(水) 22:43:11.45 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「たっだいま~!」ガラガラ
雪穂「お、お姉ちゃん!また急にいなくなったと思ったら…」
穂乃果「雪穂ってずっと店番してるの?」
雪穂「たまたまよ、たまたま!」
穂乃果「そっかー、あ、これお土産ね」
雪穂「ほんとに、自由すぎるよお姉ちゃん…」
穂乃果「じゃ、ちょっと神社いってくるね~」
雪穂「もう、ちょっとは落ち着きなさ~い!」
雪穂「お、お姉ちゃん!また急にいなくなったと思ったら…」
穂乃果「雪穂ってずっと店番してるの?」
雪穂「たまたまよ、たまたま!」
穂乃果「そっかー、あ、これお土産ね」
雪穂「ほんとに、自由すぎるよお姉ちゃん…」
穂乃果「じゃ、ちょっと神社いってくるね~」
雪穂「もう、ちょっとは落ち着きなさ~い!」
29: 2016/09/21(水) 22:44:11.68 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「よっほっほっほっ…よっと」
昔は毎日駆け上がったこの階段もひさしぶりだなぁ。体力落ちてなくてよかったよかった
穂乃果「ん、おや?」
境内に女の子の集団……って、あれ…まさか…
穂乃果「Aqours!?」
最近よく動画などを見ていたせいか、その子達がスクールアイドルAqoursだって瞬時に理解した
なんで東京に…?
穂乃果「って、思わず隠れちゃった…」
誰かと話してるけど、ここからじゃちょっと聞こえないか
あ、そういえば確か……
昔は毎日駆け上がったこの階段もひさしぶりだなぁ。体力落ちてなくてよかったよかった
穂乃果「ん、おや?」
境内に女の子の集団……って、あれ…まさか…
穂乃果「Aqours!?」
最近よく動画などを見ていたせいか、その子達がスクールアイドルAqoursだって瞬時に理解した
なんで東京に…?
穂乃果「って、思わず隠れちゃった…」
誰かと話してるけど、ここからじゃちょっと聞こえないか
あ、そういえば確か……
30: 2016/09/21(水) 22:45:04.22 ID:xKqQq0wC0.net
東京スクールアイドルワールド…そっか、あの子達イベントに呼ばれたんだ
ラブライブに次いで人気のある大きなイベントだったと思うけど、そっかー
穂乃果「明日か…ちょっと見に行ってみようかな」
私はどうしてこんなにもAqoursが気になるのか…その答えがもしかしたら判るかもしれない
ラブライブに次いで人気のある大きなイベントだったと思うけど、そっかー
穂乃果「明日か…ちょっと見に行ってみようかな」
私はどうしてこんなにもAqoursが気になるのか…その答えがもしかしたら判るかもしれない
31: 2016/09/21(水) 22:45:39.75 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「と、思っていたのに…どうして急にお店番なの~!?」
お母さんからお願いされ、雪穂は朝のうちに出かけてしまっていて逃げ場がない!
穂乃母「あんたもたまにはお店のお手伝いしなさい」
穂乃果「ぶすっ………はーい……」
イベント間に合うかなー……?
お母さんからお願いされ、雪穂は朝のうちに出かけてしまっていて逃げ場がない!
穂乃母「あんたもたまにはお店のお手伝いしなさい」
穂乃果「ぶすっ………はーい……」
イベント間に合うかなー……?
32: 2016/09/21(水) 22:46:25.62 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「はぁ、はぁ、ってやっぱり終わってる…」
周囲はイベント帰りのお客さんがチラホラと…うぅ…見たかったなぁ
そういえばこのイベントって投票によるランキング形式だったっけ…
穂乃果「どこかで結果見れないかなぁ…」
そうだ、携帯で発表とかしてるかな……
穂乃果「むぅ、入賞者しか表示されてない…」
Aqoursは入賞できなかったのか…30組もいたし、レベル高かったのかな
あの子達は…順位どれくらいだったんだろう…
穂乃果「んー、気になってきたぞ……」
ちょっと必殺技…使わせてもらおっかなぁ
周囲はイベント帰りのお客さんがチラホラと…うぅ…見たかったなぁ
そういえばこのイベントって投票によるランキング形式だったっけ…
穂乃果「どこかで結果見れないかなぁ…」
そうだ、携帯で発表とかしてるかな……
穂乃果「むぅ、入賞者しか表示されてない…」
Aqoursは入賞できなかったのか…30組もいたし、レベル高かったのかな
あの子達は…順位どれくらいだったんだろう…
穂乃果「んー、気になってきたぞ……」
ちょっと必殺技…使わせてもらおっかなぁ
33: 2016/09/21(水) 22:47:20.29 ID:xKqQq0wC0.net
髪型を、昔みたいに…帽子とってと……
あそこで片付け作業してる人に聞いてみよ
穂乃果「あのー、すいませーん」
スタッフ「はい、なんでしょう………えっ?」
穂乃果「ちょっとお伺いした事があるんですけど~」
スタッフ「ミ、ミュミュミュ!ミュー……!」
穂乃果「しー!大きな声はなしで、内緒でお願いします…!」
スタッフ「は、はは、はい、えと、高坂穂乃果…さんですよね!?」
穂乃果「はい、お仕事中ごめんなさい、ちょっとお聞きしたいことがあって」
スタッフ「わ、私でよければなんなりと!あぁ~…なんぞこれ~……///」恍惚
あそこで片付け作業してる人に聞いてみよ
穂乃果「あのー、すいませーん」
スタッフ「はい、なんでしょう………えっ?」
穂乃果「ちょっとお伺いした事があるんですけど~」
スタッフ「ミ、ミュミュミュ!ミュー……!」
穂乃果「しー!大きな声はなしで、内緒でお願いします…!」
スタッフ「は、はは、はい、えと、高坂穂乃果…さんですよね!?」
穂乃果「はい、お仕事中ごめんなさい、ちょっとお聞きしたいことがあって」
スタッフ「わ、私でよければなんなりと!あぁ~…なんぞこれ~……///」恍惚
34: 2016/09/21(水) 22:48:54.69 ID:xKqQq0wC0.net
海未『もしもし……今度はなんでしょうか?』
穂乃果「なんでまた怒ってるのー?」
海未『怒ってません、半分はあきれているのです』
じゃあ半分は怒ってるじゃん…とは、言わないけど
穂乃果「ねえ海未ちゃん…スクールアイドルワールドって知ってる?」
海未『名前だけは…というか、またスクールアイドルですか…はぁ』
すっごいため息……そんなにおかしいかな?
海未『急に休学届を出したり、あちこち飛び回っているのは、スクールアイドルが原因なのですか?』
穂乃果「え、それは違うと思うけど……」
私が大学を休学したのは…きっと関係ない…と…思う…
海未『まあいいですけど…それで、そのイベントがどうかしたのですか?』
穂乃果「海未ちゃんは、見た事あるのかなーって…」
海未『あいにくと私は…ただ花陽や凛が話しているのを聞いた事があるくらいです」
穂乃果「そっか……」
穂乃果「なんでまた怒ってるのー?」
海未『怒ってません、半分はあきれているのです』
じゃあ半分は怒ってるじゃん…とは、言わないけど
穂乃果「ねえ海未ちゃん…スクールアイドルワールドって知ってる?」
海未『名前だけは…というか、またスクールアイドルですか…はぁ』
すっごいため息……そんなにおかしいかな?
海未『急に休学届を出したり、あちこち飛び回っているのは、スクールアイドルが原因なのですか?』
穂乃果「え、それは違うと思うけど……」
私が大学を休学したのは…きっと関係ない…と…思う…
海未『まあいいですけど…それで、そのイベントがどうかしたのですか?』
穂乃果「海未ちゃんは、見た事あるのかなーって…」
海未『あいにくと私は…ただ花陽や凛が話しているのを聞いた事があるくらいです」
穂乃果「そっか……」
35: 2016/09/21(水) 22:50:42.52 ID:xKqQq0wC0.net
Aqours得票数……0
穂乃果「……………」
『これ、今日の集計結果です。一般の人には配られていないやつなのですが』
穂乃果「0………か」
『Aqoursですか?あんまり、覚えてないんですけど、でも0っていっても二次推しだったらわからなかったかもですよ?今回のイベント、ほとんど固定ファンがついてるアイドルばかりですからねぇ…それでも実際のライブで票が動くこともありますけど…』
それはきっと…彼女達にとっては……なんの意味もない事だ……
この結果を…あの子は…どう受け止めているのかな……
もし私だったら……ああもう、なんでこんなモヤモヤするんだろう!
励ましてあげられないか……って、ううんそんなこと私にできるはずがない…だってあの子は…
『今しかない…瞬間だから…だから、輝きたい!』
穂乃果「限られた……時間の中で……精一杯……」
それが…スクールアイドル……輝きも…希望も…挫折も……悔しさも…全部、自分達のもの…
36: 2016/09/21(水) 22:52:11.69 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「え、にこちゃんが!?」
海未『はい、私も真姫から聞くまで知りませんでしたが…』
にこちゃんが…アイドル活動をやめた?
穂乃果「そ、それっていつ?」
海未『正確な時期はわかりませんが、おそらく穂乃果が日本に戻ってきた頃にはすでに…』
穂乃果「電話じゃそんな事言ってなかったのに……」
海未『きっと本人にしかわからない問題があったのでしょう…それに一時的なものかもしれません』
でもにこちゃんの気持ちを想像すると…この状況は理解できた
もしもにこちゃんが、私と同じような…ううん、きっと同じ気がする…
海未『穂乃果?』
穂乃果「ちょっとにこちゃんに電話してみるね、ごめん、また掛けるから」
海未『はい、私も真姫から聞くまで知りませんでしたが…』
にこちゃんが…アイドル活動をやめた?
穂乃果「そ、それっていつ?」
海未『正確な時期はわかりませんが、おそらく穂乃果が日本に戻ってきた頃にはすでに…』
穂乃果「電話じゃそんな事言ってなかったのに……」
海未『きっと本人にしかわからない問題があったのでしょう…それに一時的なものかもしれません』
でもにこちゃんの気持ちを想像すると…この状況は理解できた
もしもにこちゃんが、私と同じような…ううん、きっと同じ気がする…
海未『穂乃果?』
穂乃果「ちょっとにこちゃんに電話してみるね、ごめん、また掛けるから」
37: 2016/09/21(水) 22:54:28.64 ID:xKqQq0wC0.net
えっと…これで大丈夫かな、よし!
穂乃果「いってきまーす」ガラ
雪穂「お土産よろしくね~」ハタハタ
あいかわらず落ち着きがないってお母さんにも言われたけど、またまた旅行にでかけます
今回はマイク等は持って行かない…簡単な荷物だけ…それと……
穂乃果「にこちゃ~~~ん!」
にこ「ちょっと、そんな大声だすんじゃないわよ!」
穂乃果「お待たせ!」シュタ
にこちゃんと一緒に旅行にいくのだ
穂乃果「相変わらずのでっかいサングラスだね」
にこ「い、いいでしょ…それより急にどうしたのよ、いきなり旅行だなんて…」
穂乃果「にこちゃん暇なんでしょ?だったらいいかなーって」
にこ「誰が……って言いたいとこだけど…そうね……」
にこちゃんは少し寂しそうにする。だけどそれは、私も同じかもしれない
穂乃果「いってきまーす」ガラ
雪穂「お土産よろしくね~」ハタハタ
あいかわらず落ち着きがないってお母さんにも言われたけど、またまた旅行にでかけます
今回はマイク等は持って行かない…簡単な荷物だけ…それと……
穂乃果「にこちゃ~~~ん!」
にこ「ちょっと、そんな大声だすんじゃないわよ!」
穂乃果「お待たせ!」シュタ
にこちゃんと一緒に旅行にいくのだ
穂乃果「相変わらずのでっかいサングラスだね」
にこ「い、いいでしょ…それより急にどうしたのよ、いきなり旅行だなんて…」
穂乃果「にこちゃん暇なんでしょ?だったらいいかなーって」
にこ「誰が……って言いたいとこだけど…そうね……」
にこちゃんは少し寂しそうにする。だけどそれは、私も同じかもしれない
38: 2016/09/21(水) 22:55:26.07 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「で、結局行先とか聞いてないんだけど私…」
穂乃果「んふ、それは着いてのお楽しみ!そんなに遠くないよ」
にこ「そういうところはあいかわらずね……」
そう言いつつも一緒に来てくれるにこちゃん…
にこちゃんも私が学校を休学してあちこちフラフラしてる事は知ってるはずだから…
穂乃果「それじゃ、出発ー!!」
にこ「だから大声ださないの!」
穂乃果「んふ、それは着いてのお楽しみ!そんなに遠くないよ」
にこ「そういうところはあいかわらずね……」
そう言いつつも一緒に来てくれるにこちゃん…
にこちゃんも私が学校を休学してあちこちフラフラしてる事は知ってるはずだから…
穂乃果「それじゃ、出発ー!!」
にこ「だから大声ださないの!」
41: 2016/09/21(水) 22:56:22.90 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「花火大会?」
穂乃果「そうだよ、今日ここで花火大会があるんだって、それ見ていこうよ」
にこ「静岡まで来てなにをするのかと思えば…ってまだ時間結構あるわよ?」
穂乃果「うん…だからそれまで……」クル
にこ「?」
穂乃果「ぶっちゃけトークだよ!」
穂乃果「そうだよ、今日ここで花火大会があるんだって、それ見ていこうよ」
にこ「静岡まで来てなにをするのかと思えば…ってまだ時間結構あるわよ?」
穂乃果「うん…だからそれまで……」クル
にこ「?」
穂乃果「ぶっちゃけトークだよ!」
42: 2016/09/21(水) 22:57:20.52 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「おいし~!あ、にこちゃん焼きそばあるよ!」
にこ「アンタねぇ…ぶっちゃけトークとやらはどうしたのよ…ただの屋台めぐりじゃないの」
穂乃果「だってお祭りだよ?楽しいよ?」
にこ「それはまぁいいけど…花火見るんでしょ?場所とか今のうちに確保しといたほうがいいんじゃない?」
穂乃果「それもそうだね、よし、あとあれとコレと、あ、あれも買って行こ!」
にこ「まったくもう…」
にこ「アンタねぇ…ぶっちゃけトークとやらはどうしたのよ…ただの屋台めぐりじゃないの」
穂乃果「だってお祭りだよ?楽しいよ?」
にこ「それはまぁいいけど…花火見るんでしょ?場所とか今のうちに確保しといたほうがいいんじゃない?」
穂乃果「それもそうだね、よし、あとあれとコレと、あ、あれも買って行こ!」
にこ「まったくもう…」
43: 2016/09/21(水) 22:58:45.78 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「ここなら座ってゆっくり見れそうだね」
にこ「ものすごく混雑してきてはいるけどね……」
穂乃果「でもほら、中央のステージも良く見えるよ」
にこ「ステージ?花火じゃないの?」
穂乃果「花火もだけど、今日ここでゲストライブがあるんだって…」
にこ「へー、豪勢ねぇ…誰がでるの?」
穂乃果「浦の星女学院の…スクールアイドル……」
にこ「……っ!?」
穂乃果「名前は……」
にこ「帰る…」
穂乃果「待って、にこちゃん!」ギュ
にこ「は、離してよっ、そんなの私……!」
穂乃果「分かってるよ…にこちゃんの気持ち……」
にこ「……………」
にこ「ものすごく混雑してきてはいるけどね……」
穂乃果「でもほら、中央のステージも良く見えるよ」
にこ「ステージ?花火じゃないの?」
穂乃果「花火もだけど、今日ここでゲストライブがあるんだって…」
にこ「へー、豪勢ねぇ…誰がでるの?」
穂乃果「浦の星女学院の…スクールアイドル……」
にこ「……っ!?」
穂乃果「名前は……」
にこ「帰る…」
穂乃果「待って、にこちゃん!」ギュ
にこ「は、離してよっ、そんなの私……!」
穂乃果「分かってるよ…にこちゃんの気持ち……」
にこ「……………」
44: 2016/09/21(水) 23:00:20.73 ID:xKqQq0wC0.net
しばらくして、花火大会が始まった
沼津の花火大会の規模は知らないけど、たくさんの綺麗な花火が次々と打ち上げられていく
その勢いを後押しするように、みんなの歓声が響き渡る
そんな中、私達は……
穂乃果「……………」 ドーン!
にこ「…………」 ドーン!
にこちゃんはこの場所に居てくれてはいるけど、ずっと俯いたまま
それは私も同じで、純粋に花火は楽しめなかった。ただ目の前に広がる光だけを見つめている
にこ「穂乃果……」
穂乃果「…なに?」
俯いたままにこちゃんがゆっくりと口を開く…
沼津の花火大会の規模は知らないけど、たくさんの綺麗な花火が次々と打ち上げられていく
その勢いを後押しするように、みんなの歓声が響き渡る
そんな中、私達は……
穂乃果「……………」 ドーン!
にこ「…………」 ドーン!
にこちゃんはこの場所に居てくれてはいるけど、ずっと俯いたまま
それは私も同じで、純粋に花火は楽しめなかった。ただ目の前に広がる光だけを見つめている
にこ「穂乃果……」
穂乃果「…なに?」
俯いたままにこちゃんがゆっくりと口を開く…
45: 2016/09/21(水) 23:01:33.79 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「あんた…どうして学校やめたのよ?」 ドーン!
穂乃果「やめたっていうか…休学だよ」
にこ「似たようなものよ……どうして?」
穂乃果「んっとね……たぶん……いや、きっとにこちゃんと同じ…」 ドーン!
にこ「私と?なんの話よ……」
穂乃果「にこちゃんがアイドルを休業したのと、きっと同じだと思う……」
にこ「そう……」
明確は返答じゃないけど、にこちゃんには通じたようだった
にこ「なんとなくだけど、そんな気がしたわ……」
穂乃果「やめたっていうか…休学だよ」
にこ「似たようなものよ……どうして?」
穂乃果「んっとね……たぶん……いや、きっとにこちゃんと同じ…」 ドーン!
にこ「私と?なんの話よ……」
穂乃果「にこちゃんがアイドルを休業したのと、きっと同じだと思う……」
にこ「そう……」
明確は返答じゃないけど、にこちゃんには通じたようだった
にこ「なんとなくだけど、そんな気がしたわ……」
46: 2016/09/21(水) 23:02:51.26 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「いつ頃かハッキリとは言えないんだけどね…」
にこ「…………」
穂乃果「ある日、思っちゃったんだ…毎日、退屈だなって……」
そう…退屈だった…大学にはいって、最初は色々やりたいことがあった
絵里ちゃんや希ちゃんのように一足先に進む先輩方とは違う道だったけど、楽しかった
穂乃果「でもね、ことりちゃんが留学して、海未ちゃんとも進路がわかれて…」
にこ「………」
穂乃果「それでもお互いそれぞれの道でがんばろうって、励ましあって…がんばってた…」
にこ「でも、気づいちゃったのね……楽しくないって……」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「私もそう…短大に通いながらアイドル続けて…それなりに充実した日々を過ごして…」
穂乃果「………」
にこ「そのまま…やっていけるって…思ってた……」
にこ「…………」
穂乃果「ある日、思っちゃったんだ…毎日、退屈だなって……」
そう…退屈だった…大学にはいって、最初は色々やりたいことがあった
絵里ちゃんや希ちゃんのように一足先に進む先輩方とは違う道だったけど、楽しかった
穂乃果「でもね、ことりちゃんが留学して、海未ちゃんとも進路がわかれて…」
にこ「………」
穂乃果「それでもお互いそれぞれの道でがんばろうって、励ましあって…がんばってた…」
にこ「でも、気づいちゃったのね……楽しくないって……」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「私もそう…短大に通いながらアイドル続けて…それなりに充実した日々を過ごして…」
穂乃果「………」
にこ「そのまま…やっていけるって…思ってた……」
47: 2016/09/21(水) 23:04:02.38 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「でも、いつの頃か…充実は慢性にかわってた……そして気が付いたら、惰性になってた……」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「ただダラダラとアイドル活動やっても、私は楽しくなくなってた…ううん、違う…」
穂乃果「………」
にこ「物足りなくなってたの……こんなのでいいのかって…こんな歌と踊りで…続けていって…」
物足りない……退屈……そして、気がつくんだよね
穂乃果「私もそう感じて、気づいたら飛び出してた…ここじゃ何も見えないって…」
にこ「そうね……私もそうだった……このままじゃ私…ダメだって……」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「ただダラダラとアイドル活動やっても、私は楽しくなくなってた…ううん、違う…」
穂乃果「………」
にこ「物足りなくなってたの……こんなのでいいのかって…こんな歌と踊りで…続けていって…」
物足りない……退屈……そして、気がつくんだよね
穂乃果「私もそう感じて、気づいたら飛び出してた…ここじゃ何も見えないって…」
にこ「そうね……私もそうだった……このままじゃ私…ダメだって……」
48: 2016/09/21(水) 23:05:18.00 ID:xKqQq0wC0.net
どうして楽しくないのか考えた……どうして何をしても退屈に感じるのか
世界を見て回れば、その変化に気づくかもしれない…そう思ってた
にこ「でも実際のところ、答えはすぐ近くにあったのよ」
穂乃果「うん……そうだね…でも……」
にこ「答えは見つけられても、それはどうしようもない事だったのよ…」
スクールアイドル……
にこ「皮肉な話だと思わない?」
穂乃果「ん?」
にこ「スクールアイドルをもっと知って欲しい、どこまでも広がっていけるって思ってやっていたのに」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「気がついたら、ものすごい数のスクールアイドルがいてさ、どこを見てもスクールアイドル…」
穂乃果「………」
にこ「結果的に、私の日常からスクールアイドルは消えてくれることはなかったわ…」
世界を見て回れば、その変化に気づくかもしれない…そう思ってた
にこ「でも実際のところ、答えはすぐ近くにあったのよ」
穂乃果「うん……そうだね…でも……」
にこ「答えは見つけられても、それはどうしようもない事だったのよ…」
スクールアイドル……
にこ「皮肉な話だと思わない?」
穂乃果「ん?」
にこ「スクールアイドルをもっと知って欲しい、どこまでも広がっていけるって思ってやっていたのに」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「気がついたら、ものすごい数のスクールアイドルがいてさ、どこを見てもスクールアイドル…」
穂乃果「………」
にこ「結果的に、私の日常からスクールアイドルは消えてくれることはなかったわ…」
49: 2016/09/21(水) 23:06:33.67 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「どこにいても意識させられる…元スクールアイドルだからっていう話で仕事がくることもある」
穂乃果「今……すごいもんね…数……」
その時、舞台中央に照明が集中した。スクールアイドルのライブが始まるんだ
にこ「穂乃果は平気なの?スクールアイドルのライブだよ…?」
穂乃果「うん……」
舞台に上がるのはAqours…あれ、9人になってる……
にこ「私はダメ……思い出しちゃうの…スクールアイドルとしての日々が…ダメなのよ…」
穂乃果「うん……」
心に重く響く……それは…私がスクールアイドルとして…楽しかったから
Aqouysのステージが始まった…可愛い衣装に身を包んだアイドル達
にこ「……………」
穂乃果「…………」
私もにこちゃんも、そのライブを黙って見続けていた。素直に、引き込まれていたんだ
みんなとっても輝いてる…スクールアイドルとして、今だけの時間を…
穂乃果「今……すごいもんね…数……」
その時、舞台中央に照明が集中した。スクールアイドルのライブが始まるんだ
にこ「穂乃果は平気なの?スクールアイドルのライブだよ…?」
穂乃果「うん……」
舞台に上がるのはAqours…あれ、9人になってる……
にこ「私はダメ……思い出しちゃうの…スクールアイドルとしての日々が…ダメなのよ…」
穂乃果「うん……」
心に重く響く……それは…私がスクールアイドルとして…楽しかったから
Aqouysのステージが始まった…可愛い衣装に身を包んだアイドル達
にこ「……………」
穂乃果「…………」
私もにこちゃんも、そのライブを黙って見続けていた。素直に、引き込まれていたんだ
みんなとっても輝いてる…スクールアイドルとして、今だけの時間を…
51: 2016/09/21(水) 23:08:03.19 ID:xKqQq0wC0.net
にこ「いい…ステージだったわね……」
穂乃果「そうだね…とっても……」
それでも私達は、笑顔でいられなかった
にこ「いいわね…なんて名前だっけ?」
穂乃果「Aqours…アクアだよ……」
にこ「そう……」
花火大会は終わり、周囲の人もまばらになってきたけど、私達はその場でただ座りこんでいた
この感情を…楽しいお祭り…綺麗な花火……ステキなアイドルのライブを見た私達の感情…
にこ「いいなぁ……」
その気持ちを、にこちゃんが呟いた…
穂乃果「そうだね…とっても……」
それでも私達は、笑顔でいられなかった
にこ「いいわね…なんて名前だっけ?」
穂乃果「Aqours…アクアだよ……」
にこ「そう……」
花火大会は終わり、周囲の人もまばらになってきたけど、私達はその場でただ座りこんでいた
この感情を…楽しいお祭り…綺麗な花火……ステキなアイドルのライブを見た私達の感情…
にこ「いいなぁ……」
その気持ちを、にこちゃんが呟いた…
52: 2016/09/21(水) 23:09:56.04 ID:xKqQq0wC0.net
穂乃果「にこ…ちゃん……」
にこ「今、すっごく楽しいんだろうなぁ…いいなぁ……」
穂乃果「うん……そうだね…楽しそう…」
にこ「羨ましい……」
穂乃果「……!」
羨ましい……そう、羨ましいんだ…今しかない時間を…楽しそうにしているあの子達が…
穂乃果「うん、羨ましいね……ほんと、もう絶対……ぅっ」
にこ「穂乃果…ちょっと…」
穂乃果「ぅぅ…ご、ごめん…んぐっ、ごめん……ぅぅぅぅ…」
心がそれを感じたから、もうこの感情は素直にだせる…私は…彼女達が羨ましいんだ
穂乃果「私も……うぐっ……もっと……ぅぅ、やりたっ……ぅぅぅぅ…」
にこ「んっ………ぐしっ……しっかりしないさいよ……」
穂乃果「にごちゃんだっで……ぅぅぅ…ぇ…」
にこ「今、すっごく楽しいんだろうなぁ…いいなぁ……」
穂乃果「うん……そうだね…楽しそう…」
にこ「羨ましい……」
穂乃果「……!」
羨ましい……そう、羨ましいんだ…今しかない時間を…楽しそうにしているあの子達が…
穂乃果「うん、羨ましいね……ほんと、もう絶対……ぅっ」
にこ「穂乃果…ちょっと…」
穂乃果「ぅぅ…ご、ごめん…んぐっ、ごめん……ぅぅぅぅ…」
心がそれを感じたから、もうこの感情は素直にだせる…私は…彼女達が羨ましいんだ
穂乃果「私も……うぐっ……もっと……ぅぅ、やりたっ……ぅぅぅぅ…」
にこ「んっ………ぐしっ……しっかりしないさいよ……」
穂乃果「にごちゃんだっで……ぅぅぅ…ぇ…」
53: 2016/09/21(水) 23:10:59.36 ID:xKqQq0wC0.net
スクールアイドルはみんなに愛されるようになった
だけど、スクールアイドルでいられるのはとても短い時間
そんな限られた時間の中で精一杯輝いたμ'sは
私にとって、あまりに大きい存在になっていたんだ…
54: 2016/09/21(水) 23:11:49.85 ID:xKqQq0wC0.net
海未『その気持ちはわかります…』
穂乃果「海未ちゃん……でも」
海未『それは穂乃果やにこだけではありません。きっとみんな感じることはあるでしょう』
穂乃果「そうなのかな……」
海未『その気持ちは、あの時の私達にはきっと想像すらできなかった感情です』
穂乃果「……うん……」
海未『スクールアイドルとしての日々を過ごし、辞めてからでないと決して味わえないもの…』
穂乃果「……うん……」
海未『だけどそれを受け止め、どう向き合うかは、みんなそれぞれ違うと思います』
穂乃果「海未ちゃんも……そうだったの?」
海未『そうですね…私の場合は、その感情に気づいた時、違う事を心配していました…』
違う事?
穂乃果「海未ちゃん……でも」
海未『それは穂乃果やにこだけではありません。きっとみんな感じることはあるでしょう』
穂乃果「そうなのかな……」
海未『その気持ちは、あの時の私達にはきっと想像すらできなかった感情です』
穂乃果「……うん……」
海未『スクールアイドルとしての日々を過ごし、辞めてからでないと決して味わえないもの…』
穂乃果「……うん……」
海未『だけどそれを受け止め、どう向き合うかは、みんなそれぞれ違うと思います』
穂乃果「海未ちゃんも……そうだったの?」
海未『そうですね…私の場合は、その感情に気づいた時、違う事を心配していました…』
違う事?
55: 2016/09/21(水) 23:13:01.76 ID:xKqQq0wC0.net
海未『穂乃果、あなたの事です』
穂乃果「わ、私の?」
海未『正直に言いますと、私は穂乃果があのまま惰性で毎日を送っていくのが心配だったのですよ』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『だからあなたが休学届を出して渡米したと聞いた時は、心配もしましたが、どこか嬉しく感じた部分もありました』
穂乃果「そうだったんだ…」
海未『これで何かしらの道筋を見つけてくれればと思っていました』
穂乃果「わ、私の?」
海未『正直に言いますと、私は穂乃果があのまま惰性で毎日を送っていくのが心配だったのですよ』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『だからあなたが休学届を出して渡米したと聞いた時は、心配もしましたが、どこか嬉しく感じた部分もありました』
穂乃果「そうだったんだ…」
海未『これで何かしらの道筋を見つけてくれればと思っていました』
56: 2016/09/21(水) 23:14:05.93 ID:xKqQq0wC0.net
淡々と話すようだけど、海未ちゃんの温かい心が伝わってくる
ほんとに迷惑ばっかりかけちゃってるね、私……
海未『まぁそんなわけで、穂乃果の心配をしていたら私自身の事はいつのまにか解決していたわけです』
穂乃果「え、そ、そうなの?」
海未『渡米したっきり連絡もしないで数か月、この間私がどれだけ心配したか、もう一度最初から話ましょうか?』
穂乃果「あは、は…ホント、ごめんなさい…」
海未『ですから穂乃果……」
穂乃果「うん……」
海未『あなたはあなたなりの受け止め方で、答えをだしてあげてください。μ'sにたいして」
62: 2016/09/22(木) 01:30:04.53 ID:vT6qyo1P0.net
穂乃果「私なりの…答えか……」
にこ「で、今日はなんの用なの?」
穂乃果「にこちゃんは、あれからどう?気持ちになにか変化はあった?」
にこ「私は……そうね……」
私達はとある場所を目指して電車に乗っていた
あの花火大会以降、私はAqoursを見るのをやめている
自覚したこの気持ちに答えを出さないと、見ていられないと思ったから
にこ「私は、この前に色々と吐き出したおかげで、どうにかね…」
穂乃果「どうにかって?」
にこ「踏ん切りってわけじゃないけど、後輩にかっこ悪い姿は見せられないっていうか…」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「この前の…アクアだっけ、あの子達見ててさ、キラキラ眩しくて、可愛くて、楽しそうで…」
にこ「で、今日はなんの用なの?」
穂乃果「にこちゃんは、あれからどう?気持ちになにか変化はあった?」
にこ「私は……そうね……」
私達はとある場所を目指して電車に乗っていた
あの花火大会以降、私はAqoursを見るのをやめている
自覚したこの気持ちに答えを出さないと、見ていられないと思ったから
にこ「私は、この前に色々と吐き出したおかげで、どうにかね…」
穂乃果「どうにかって?」
にこ「踏ん切りってわけじゃないけど、後輩にかっこ悪い姿は見せられないっていうか…」
穂乃果「にこちゃん…」
にこ「この前の…アクアだっけ、あの子達見ててさ、キラキラ眩しくて、可愛くて、楽しそうで…」
63: 2016/09/22(木) 01:31:15.07 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「正直羨ましくて、いいなって思って、でもどこか歯がゆくて…スクールアイドルを見ないようにしていたけど…」
穂乃果「う…ん……」
にこ「あの子達見てたら、頑張りたいって…思ったのも事実なのよ…」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「なによ、単純だなって思ってる?」
穂乃果「ううん、そんな事ないよ…そう思えるのって、すごい事だよ…」
きっとにこちゃんはにこちゃんで答えを出そうとしているんだ…
私は…どうしたらいいんだろう…
穂乃果「う…ん……」
にこ「あの子達見てたら、頑張りたいって…思ったのも事実なのよ…」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「なによ、単純だなって思ってる?」
穂乃果「ううん、そんな事ないよ…そう思えるのって、すごい事だよ…」
きっとにこちゃんはにこちゃんで答えを出そうとしているんだ…
私は…どうしたらいいんだろう…
64: 2016/09/22(木) 01:32:04.38 ID:vT6qyo1P0.net
穂乃果「到着!」
にこ「この海岸に、まさか穂乃果と二人で来るなんてね…」
穂乃果「ごめんね真姫ちゃんじゃなくって」
にこ「なんでそこで真姫がでてくるのよっ!」
穂乃果「え、だって一緒に住んでるんでしょ?」
にこ「…………」
あれ、にこちゃんの表情が曇りがちに…?
にこ「いまはちょっとあってね…別々なのよ…」
穂乃果「え!?ど、どうして!?」
にこ「い、いいでしょそれは…そんな話するためにここに来たんじゃないでしょ?」
それはそうなんだけど、気になっちゃううぅ!
にこ「この海岸に、まさか穂乃果と二人で来るなんてね…」
穂乃果「ごめんね真姫ちゃんじゃなくって」
にこ「なんでそこで真姫がでてくるのよっ!」
穂乃果「え、だって一緒に住んでるんでしょ?」
にこ「…………」
あれ、にこちゃんの表情が曇りがちに…?
にこ「いまはちょっとあってね…別々なのよ…」
穂乃果「え!?ど、どうして!?」
にこ「い、いいでしょそれは…そんな話するためにここに来たんじゃないでしょ?」
それはそうなんだけど、気になっちゃううぅ!
65: 2016/09/22(木) 01:32:51.92 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「それより、ここに来て…なにをしたい……」
穂乃果「…ん?」
にこ「違うわね……何か、感じたの?」
にこちゃんの言いたい事は分かっていた
ここは私達μ'sにとって特別な場所…
正直ここに来るのには少なからず抵抗があったのも事実だけど
今は…ここしかないって思える…
穂乃果「そうだね……」
目を閉じるとすぐに鮮明に脳裏を過る…μ'sとして駆け抜けた時
μ'sとしてみんなと笑いあったあの時…もう戻らないって分かっているはずなのに…
にこ「穂乃果……?」
穂乃果「思い出だけ…だね…うん……」
ここにあるのは……もう動かない記憶だけ…
穂乃果「…ん?」
にこ「違うわね……何か、感じたの?」
にこちゃんの言いたい事は分かっていた
ここは私達μ'sにとって特別な場所…
正直ここに来るのには少なからず抵抗があったのも事実だけど
今は…ここしかないって思える…
穂乃果「そうだね……」
目を閉じるとすぐに鮮明に脳裏を過る…μ'sとして駆け抜けた時
μ'sとしてみんなと笑いあったあの時…もう戻らないって分かっているはずなのに…
にこ「穂乃果……?」
穂乃果「思い出だけ…だね…うん……」
ここにあるのは……もう動かない記憶だけ…
66: 2016/09/22(木) 01:33:45.08 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「あれ、穂乃果、誰かくるわよ」
穂乃果「え……?」
にこちゃんの呼びかけに振り向くと…そこに…あの子がいた…
にこ「あれ、あの子って確か…」
穂乃果「にこちゃんこっち、走って!」ダッ
にこ「え、ちょ、どこいくのよ?」
間違いない、あれは…あの子達は…
穂乃果「Aqours……どうしてここに?」
穂乃果「え……?」
にこちゃんの呼びかけに振り向くと…そこに…あの子がいた…
にこ「あれ、あの子って確か…」
穂乃果「にこちゃんこっち、走って!」ダッ
にこ「え、ちょ、どこいくのよ?」
間違いない、あれは…あの子達は…
穂乃果「Aqours……どうしてここに?」
67: 2016/09/22(木) 01:35:15.87 ID:vT6qyo1P0.net
冷静に考えても私があの子達から隠れる必要はないはずなのだけど
にこ「ちょっと穂乃果、なんでこんなコソコソするのよ」
穂乃果「あ、はは…なんでだろう……」
あの日旅館で見かけたあの子…高海千歌さんだったかな
どうしてか、あの子の前に立つ勇気がでない…出会ってしまうのが、どこか怖く感じている
にこ「この前のスクールアイドルよね、どうしてここ…はっまさか!?」
穂乃果「にこちゃん?」
にこ「ここが私達にとって特別な場所だって知ってて……!」
穂乃果「それはないと思うけどな…ここの事は誰にも話してないし、話さないって約束したでしょ、みんなで」
それはそうだけどーと、まだどこかブスっとしているにこちゃん
しかし確かに不思議ではある…少なくともあの子…高海さんはμ'sを知っているはずだから
ダメだ…心がまた重く…響く……あの時とはまた違う……あの子は……
にこ「ちょっと穂乃果、なんでこんなコソコソするのよ」
穂乃果「あ、はは…なんでだろう……」
あの日旅館で見かけたあの子…高海千歌さんだったかな
どうしてか、あの子の前に立つ勇気がでない…出会ってしまうのが、どこか怖く感じている
にこ「この前のスクールアイドルよね、どうしてここ…はっまさか!?」
穂乃果「にこちゃん?」
にこ「ここが私達にとって特別な場所だって知ってて……!」
穂乃果「それはないと思うけどな…ここの事は誰にも話してないし、話さないって約束したでしょ、みんなで」
それはそうだけどーと、まだどこかブスっとしているにこちゃん
しかし確かに不思議ではある…少なくともあの子…高海さんはμ'sを知っているはずだから
ダメだ…心がまた重く…響く……あの時とはまた違う……あの子は……
68: 2016/09/22(木) 01:36:12.43 ID:vT6qyo1P0.net
「わたしね…分かった気がする……μ'sの何がすごかったのか……」
穂乃果「………」
にこ「………!?」
あの子…高海さんは確かにその名を口にした……
「たぶん、比べたらダメなんだよ……追いかけちゃダメなんだよ……」
「μ'sも……ラブライブも………輝きも………」
にこ「あの子………」
穂乃果「……………」
69: 2016/09/22(木) 01:36:55.16 ID:vT6qyo1P0.net
「μ'sのすごいところって、きっと何もないところを…何もない場所を…おもいっきり走ったことだと思う」
「みんなの夢を…叶えるために……自由に…まっすぐに…だから飛べたんだ!」
「μ'sみたいに輝くってことは、μ'sの背中を追いかけることじゃない…」
「自由に走るってことなんじゃないかな? 全身全霊!なんにもとらわれずに!自分達の気持ちに従って!」
にこ「………穂乃果?」
穂乃果「………え……?」
にこ「ほら………」
にこちゃんが私に差し出してくれたのはハンカチ…あ…れ…私……
穂乃果「あ、ありがとう……」
にこ「行きましょ……」
穂乃果「うん……」
経緯はわからない……だけど一つだけ確かなことがある
ここは私達にとって……そしてきっと、彼女達にとっても特別な場所になったんだ
70: 2016/09/22(木) 01:38:03.79 ID:vT6qyo1P0.net
穂乃果「そっか……」
にこ「ん?」
穂乃果「私、あの子の顔…どうして見れなかったのかわかったんだ…」
にこ「あの子って、さっきの子?」
頷いて携帯のフォルダを操作する
穂乃果「これがAqours…真ん中の子がリーダーの子…」
にこ「ん……そうみたいね…」
あの子…高海さんはスクールアイドルになった
私達μ'sを目指して…μ'sの言葉に従って……
穂乃果「我儘だよね、この気持ち……μ'sは私達だけのものって…」
にこ「そんなの、当たり前じゃない」
穂乃果「うん…でも、私はスクールアイドルとして輝こうとしてる高海さんに…嫉妬してたんだ」
羨ましいって…μ'sのみんなで目指した場所に…入ってこないでって…叫んでた
穂乃果「おかしいよね……」
にこ「だから、そんなの当たり前だって…!」
少し語尾を荒げながらにこちゃんがきっぱりと言い切る
にこ「ん?」
穂乃果「私、あの子の顔…どうして見れなかったのかわかったんだ…」
にこ「あの子って、さっきの子?」
頷いて携帯のフォルダを操作する
穂乃果「これがAqours…真ん中の子がリーダーの子…」
にこ「ん……そうみたいね…」
あの子…高海さんはスクールアイドルになった
私達μ'sを目指して…μ'sの言葉に従って……
穂乃果「我儘だよね、この気持ち……μ'sは私達だけのものって…」
にこ「そんなの、当たり前じゃない」
穂乃果「うん…でも、私はスクールアイドルとして輝こうとしてる高海さんに…嫉妬してたんだ」
羨ましいって…μ'sのみんなで目指した場所に…入ってこないでって…叫んでた
穂乃果「おかしいよね……」
にこ「だから、そんなの当たり前だって…!」
少し語尾を荒げながらにこちゃんがきっぱりと言い切る
71: 2016/09/22(木) 01:39:12.26 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「さっきの子が言ってた言葉は、昔穂乃果が言った事とよく似ているわ…」
穂乃果「…………」
にこ「だからってわけじゃないけど……少しだけ……救われた気がした…」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「これこそおかしいって思うけど、私はμ'sが好きで、スクールアイドルが好きで、でも…」
穂乃果「μ'sになろうなんて思わないでって…こと?」
にこ「だから何度も言ってるでしょ、μ'sはね…私達のものなの…誰にも真似して欲しくないし、できるわけない」
穂乃果「うん……」
にこ「μ'sに憧れを抱くスクールアイドルがたくさんいるのも知ってる…だけど…」
あ、いつもの……宇宙No.1アイドル、矢澤にこの顔だ…
にこ「そう簡単にμ'sみたいになれるって思わないで欲しいわ!」
穂乃果「あっはは…にこちゃんカッコイイ!」
穂乃果「…………」
にこ「だからってわけじゃないけど……少しだけ……救われた気がした…」
穂乃果「にこちゃん……」
にこ「これこそおかしいって思うけど、私はμ'sが好きで、スクールアイドルが好きで、でも…」
穂乃果「μ'sになろうなんて思わないでって…こと?」
にこ「だから何度も言ってるでしょ、μ'sはね…私達のものなの…誰にも真似して欲しくないし、できるわけない」
穂乃果「うん……」
にこ「μ'sに憧れを抱くスクールアイドルがたくさんいるのも知ってる…だけど…」
あ、いつもの……宇宙No.1アイドル、矢澤にこの顔だ…
にこ「そう簡単にμ'sみたいになれるって思わないで欲しいわ!」
穂乃果「あっはは…にこちゃんカッコイイ!」
72: 2016/09/22(木) 01:40:02.19 ID:vT6qyo1P0.net
それでも動き出したスクールアイドルAqoursは、μ'sを目標にした
私達の軌跡を辿ろうとしたのか、どういう容を表そうとしていたのかはもうわからないけど
私はそれが嫌だった。子供じみた我儘なのかもしれないけど、スクールアイドルの道を示した先輩は、まだちょっと子供で、
勝手に嫉妬して、勝手に枠に押し込めていた
穂乃果「私はね、にこちゃん…」
にこ「ん?」
穂乃果「あの子がμ'sの背中を追いかけることじゃないって言ってくれて…やっぱりどこか嬉しかったんだ」
にこ「泣いてたもんね穂乃果」
穂乃果「も、もう…いまいい話の最中!」
にこ「はいはい…」
穂乃果「私はμ'sとして過ごした時間を大切にしてた…だから高海さんのようなスクールアイドルが同じ場所に立とうとしてるのが嫌だった…」
にこ「………」
穂乃果「でも、自分達とμ'sは違うって言ってくれた時ね、なんだか守られた気がしたんだ」
にこ「守られる…?」
私達の軌跡を辿ろうとしたのか、どういう容を表そうとしていたのかはもうわからないけど
私はそれが嫌だった。子供じみた我儘なのかもしれないけど、スクールアイドルの道を示した先輩は、まだちょっと子供で、
勝手に嫉妬して、勝手に枠に押し込めていた
穂乃果「私はね、にこちゃん…」
にこ「ん?」
穂乃果「あの子がμ'sの背中を追いかけることじゃないって言ってくれて…やっぱりどこか嬉しかったんだ」
にこ「泣いてたもんね穂乃果」
穂乃果「も、もう…いまいい話の最中!」
にこ「はいはい…」
穂乃果「私はμ'sとして過ごした時間を大切にしてた…だから高海さんのようなスクールアイドルが同じ場所に立とうとしてるのが嫌だった…」
にこ「………」
穂乃果「でも、自分達とμ'sは違うって言ってくれた時ね、なんだか守られた気がしたんだ」
にこ「守られる…?」
73: 2016/09/22(木) 01:40:54.62 ID:vT6qyo1P0.net
穂乃果「んー、難しい言葉はわかんないけど、そう感じたの。私達μ'sの時間は私達だけのものだよって言ってくれたきがして…」
にこ「だから、そんなの当たり前なんだって」
穂乃果「そうだね、ほんとに…当たり前の事だったのかもしれない…」
その当たり前の事に気づかず、ずっと心の中でモヤモヤしていたのはやっぱり、あの子のせいなんだよ
穂乃果「だってさ…あんなキラキラした顔で私が言った事、嬉しそうに語ってるんだよ?」
にこ「なによそれ…」
あの体育館でのライブで、きっと私は……μ'sとか関係ない、高坂穂乃果は……
にこ「あんた、あの子のファンにでもなったわけ?」
にこ「だから、そんなの当たり前なんだって」
穂乃果「そうだね、ほんとに…当たり前の事だったのかもしれない…」
その当たり前の事に気づかず、ずっと心の中でモヤモヤしていたのはやっぱり、あの子のせいなんだよ
穂乃果「だってさ…あんなキラキラした顔で私が言った事、嬉しそうに語ってるんだよ?」
にこ「なによそれ…」
あの体育館でのライブで、きっと私は……μ'sとか関係ない、高坂穂乃果は……
にこ「あんた、あの子のファンにでもなったわけ?」
74: 2016/09/22(木) 01:42:32.32 ID:vT6qyo1P0.net
海未『それで…今はどちらに?』
穂乃果「にこちゃんと熱海の温泉~」
海未『温……まぁいいですけど…それで、どうしたんです?』
穂乃果「えっとね…見つかったよ…私なりの答え……」
海未『そうですか』
穂乃果「あれ、なんだか冷たい反応?」
海未『そういうワケではありませんが…なんというか、穂乃果なら自分で道を見いだせると思っていたので』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『昔からそうでした、というのがすべてではありませんが、やっぱり穂乃果はスクールアイドルが好きなのですね』
穂乃果「うん…大好きだよ…だから、羨ましくも思うし、妬むこともある。でも、心配だってする」
海未『ええ、そうですね…』
穂乃果「ライブでちゃんと踊れるかってハラハラする、ドキドキする」
私がここ最近悩んでいた事が…全部のモヤモヤをぶつける存在が……
穂乃果「あの子達の笑顔で、きっと私も笑顔になれる、でも、やっぱりいいなって、思っちゃう」
だから決めたんだ…やりたい事……やっと見つけたんだ
穂乃果「にこちゃんと熱海の温泉~」
海未『温……まぁいいですけど…それで、どうしたんです?』
穂乃果「えっとね…見つかったよ…私なりの答え……」
海未『そうですか』
穂乃果「あれ、なんだか冷たい反応?」
海未『そういうワケではありませんが…なんというか、穂乃果なら自分で道を見いだせると思っていたので』
穂乃果「海未ちゃん…」
海未『昔からそうでした、というのがすべてではありませんが、やっぱり穂乃果はスクールアイドルが好きなのですね』
穂乃果「うん…大好きだよ…だから、羨ましくも思うし、妬むこともある。でも、心配だってする」
海未『ええ、そうですね…』
穂乃果「ライブでちゃんと踊れるかってハラハラする、ドキドキする」
私がここ最近悩んでいた事が…全部のモヤモヤをぶつける存在が……
穂乃果「あの子達の笑顔で、きっと私も笑顔になれる、でも、やっぱりいいなって、思っちゃう」
だから決めたんだ…やりたい事……やっと見つけたんだ
75: 2016/09/22(木) 01:43:45.67 ID:vT6qyo1P0.net
穂乃果「だから私、スクールアイドルを応援する!」
海未『それは…つまり、どういうことですか?』
穂乃果「私はもうスクールアイドルにはなれないけど、それでもあの気持ちを大切にしたい、みんなに笑顔になって欲しい」
海未『穂乃果…』
穂乃果「だから私は、スクールアイドルが笑顔でがんばれるように、全力で応援する!」
海未『ふぅ……具体的にはどうするのですか?』
穂乃果「とりあえず大学でて、マネージメントの会社を作る!ほら、大会とかやってるじゃない?ああいうの!」
海未『ほ、本気ですか?』
穂乃果「まぁ今はまだ勢いで言ってる分が強いけど、やりたいことってそういう事!」
海未『まったく…筋金入りですね……』
穂乃果「ダメ……かな?」
海未『ダメもなにも、スクールアイドルをやめたらスクールアイドルの事を考えちゃいけないなんて事はありません』
穂乃果「海未ちゃん……」
海未『穂乃果のやりたいように…私も応援しますよ』
海未『それは…つまり、どういうことですか?』
穂乃果「私はもうスクールアイドルにはなれないけど、それでもあの気持ちを大切にしたい、みんなに笑顔になって欲しい」
海未『穂乃果…』
穂乃果「だから私は、スクールアイドルが笑顔でがんばれるように、全力で応援する!」
海未『ふぅ……具体的にはどうするのですか?』
穂乃果「とりあえず大学でて、マネージメントの会社を作る!ほら、大会とかやってるじゃない?ああいうの!」
海未『ほ、本気ですか?』
穂乃果「まぁ今はまだ勢いで言ってる分が強いけど、やりたいことってそういう事!」
海未『まったく…筋金入りですね……』
穂乃果「ダメ……かな?」
海未『ダメもなにも、スクールアイドルをやめたらスクールアイドルの事を考えちゃいけないなんて事はありません』
穂乃果「海未ちゃん……」
海未『穂乃果のやりたいように…私も応援しますよ』
76: 2016/09/22(木) 01:45:02.84 ID:vT6qyo1P0.net
世間ではもうじきラブライブの本戦が始まろうとしてる
私は復学届を提出し、大学に復帰した
正直想いばかりが先走って、具体的な事は何も見えていない
それでも心がこんなに軽やかなのは…
穂乃果「こんなトコかな……」
携帯である場所へメールを送信する。単純な内容だけど、今伝えたい事を…素直に
77: 2016/09/22(木) 01:46:20.30 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「穂乃果ー、もうじき電車がくるわよー」
穂乃果「分かったー、すぐ行く~!」
私とにこちゃんはまたあの海岸へ来ていた
にこちゃんはアイドルとしての道を再開し、もうじきまた忙しい日々に戻るのだそうだ
穂乃果「…………よし」
すっと目を閉じると、あの日の思い出が蘇ってくる
もう動かない記憶に新しい思い出を追加して、私の心を奮い立たせる
やりとげてみせるよ…
にこ「穂~乃~果~!」
穂乃果「はーい!」
穂乃果「分かったー、すぐ行く~!」
私とにこちゃんはまたあの海岸へ来ていた
にこちゃんはアイドルとしての道を再開し、もうじきまた忙しい日々に戻るのだそうだ
穂乃果「…………よし」
すっと目を閉じると、あの日の思い出が蘇ってくる
もう動かない記憶に新しい思い出を追加して、私の心を奮い立たせる
やりとげてみせるよ…
にこ「穂~乃~果~!」
穂乃果「はーい!」
78: 2016/09/22(木) 01:47:52.70 ID:vT6qyo1P0.net
-浦の星女学院スクールアイドル部部室
ピロリロリン
「ん、なにかメールがきてる?」
「誰から~?」
「えっと…差出人は………」
「千歌ちゃーーん!!」
「なーにー?」
「メールが来てるよ、ファンレターだって!」
「ホント!わー、見せて見せて~!」
「ファンレターって嬉しいずら~」
「どれどれ、えっと、内容は……」
~ dear Aqoursのみなさん……
79: 2016/09/22(木) 01:51:02.70 ID:vT6qyo1P0.net
- end -
日付かわってIDもワッチョ表記もかわった>>1です
途中グダってますがたった一つのやりたい事やれたので満足です
日付かわってIDもワッチョ表記もかわった>>1です
途中グダってますがたった一つのやりたい事やれたので満足です
80: 2016/09/22(木) 02:35:52.81 ID:SsnlzMiW0.net
乙!凄いよかった
81: 2016/09/22(木) 02:37:35.48 ID:IEjAI6ov0.net
おつです
101: 2016/09/22(木) 18:16:53.63 ID:vT6qyo1P0.net
- extra -
沼津花火大会後日
にこ「あー、疲れた…ただいまー…」ガチャ
こころ「ただいまって…姉さんまたこっち?」
にこ「いいでしょ、元自分家なんだから…」
こころ「真姫さんと一緒に借りた部屋があるじゃないの…」
にこ「いいでしょ…別に…」
こころ「あーやだやだ、倦怠期カップルはこれだから」
にこ「だ、だれがよっ!」
102: 2016/09/22(木) 18:17:18.30 ID:vT6qyo1P0.net
こころ「こっちくるなんて思ってなかったから晩御飯適当なのしかできないけど…」
にこ「いいわよ…外で食べてきたから」
こころ「そっ…じゃあ私洗い物するから…寝るなら自分で布団敷いてよねー」
にこ「わかってるって……」
こころ「…………」
こころ「そういえば姉さん」
にこ「ん、なにー?」
こころ「来年、ここあもこっちに来るんだって」
にこ「そう…あの子ももうそんな年か…」
にこ「いいわよ…外で食べてきたから」
こころ「そっ…じゃあ私洗い物するから…寝るなら自分で布団敷いてよねー」
にこ「わかってるって……」
こころ「…………」
こころ「そういえば姉さん」
にこ「ん、なにー?」
こころ「来年、ここあもこっちに来るんだって」
にこ「そう…あの子ももうそんな年か…」
104: 2016/09/22(木) 18:17:49.25 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「コタロー、なにか言ってた?」
こころ「さぁ?あいつは最近アイドルのおっかけばっかりだから…」
にこ「むぅ……」
こころ「姉さんのせいだよ?」
にこ「な、なんでよっ!?」
こころ「なんでって……ま、いいけど……」
こころ「さぁ?あいつは最近アイドルのおっかけばっかりだから…」
にこ「むぅ……」
こころ「姉さんのせいだよ?」
にこ「な、なんでよっ!?」
こころ「なんでって……ま、いいけど……」
105: 2016/09/22(木) 18:18:47.30 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「ねえこころ……」
こころ「んー?」
にこ「こころは、スクールアイドルやってみたいとか…思わない?」
こころ「はぁ、私が?冗談でしょ」
にこ「そこまで否定しなくても…なんだかんだであんた可愛いしさ、生意気な成長してるし…」
こころ「はは、ないない、私がスクールアイドルなんて」
にこ「……嫌いなの?……スクールアイドル……」
こころ「んー?」
にこ「こころは、スクールアイドルやってみたいとか…思わない?」
こころ「はぁ、私が?冗談でしょ」
にこ「そこまで否定しなくても…なんだかんだであんた可愛いしさ、生意気な成長してるし…」
こころ「はは、ないない、私がスクールアイドルなんて」
にこ「……嫌いなの?……スクールアイドル……」
106: 2016/09/22(木) 18:19:20.04 ID:vT6qyo1P0.net
こころ「んー、嫌いではないよ、可愛いグループとかいたら、やっぱり見ちゃうし…」
にこ「だったら……」
こころ「違うのよ、姉さん…私は……私やここあは……」
にこ「ここあ?」
こころ「スクールアイドルじゃなくて、アイドルが好きなの」
にこ「……どういうこと?」
こころ「たった一人の…宇宙No.1アイドルが好きなの…ずっと……これからも…」
にこ「だったら……」
こころ「違うのよ、姉さん…私は……私やここあは……」
にこ「ここあ?」
こころ「スクールアイドルじゃなくて、アイドルが好きなの」
にこ「……どういうこと?」
こころ「たった一人の…宇宙No.1アイドルが好きなの…ずっと……これからも…」
107: 2016/09/22(木) 18:19:52.60 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「…………」
prrrrr
にこ「むぅ……緊張するからはやくでてよ……」
prrrrr…ガチャ
真姫『もしもし……』
にこ「もしもし…私……」
真姫『わかってるわよ…それで、どうしたの?』
にこ「どうしたのって……冷たいわね…」
真姫『…要件ないなら、切るわよ?』
にこ「あーウソウソ、用事ある…」
真姫『ふぅ……それで?』
prrrrr
にこ「むぅ……緊張するからはやくでてよ……」
prrrrr…ガチャ
真姫『もしもし……』
にこ「もしもし…私……」
真姫『わかってるわよ…それで、どうしたの?』
にこ「どうしたのって……冷たいわね…」
真姫『…要件ないなら、切るわよ?』
にこ「あーウソウソ、用事ある…」
真姫『ふぅ……それで?』
108: 2016/09/22(木) 18:20:24.02 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「えっと…私このあいだね、沼津いってきたのよ」
真姫『沼津って…静岡の?』
にこ「そう…花火大会見に……」
真姫『…………それで?』
にこ「スクールアイドルのライブもやってた……」
真姫『………にこちゃん………』
にこ「やっぱり…キラキラしてた……輝いてた……みんな…楽しそうで…」
真姫『………………』
にこ「周りのお客さんもね、すっごく盛り上がってた…花火なんてオマケのようだった」
真姫『沼津って…静岡の?』
にこ「そう…花火大会見に……」
真姫『…………それで?』
にこ「スクールアイドルのライブもやってた……」
真姫『………にこちゃん………』
にこ「やっぱり…キラキラしてた……輝いてた……みんな…楽しそうで…」
真姫『………………』
にこ「周りのお客さんもね、すっごく盛り上がってた…花火なんてオマケのようだった」
109: 2016/09/22(木) 18:20:57.91 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「私………それみて………」
真姫『にこちゃん』
にこ「な、なによまだ途中…」
真姫『アイドル…続けないの?』
にこ「……………それは……」
真姫『私はもうスクールアイドルじゃないし、アイドルにもならないし、別の道を進んでる』
にこ「真姫……」
真姫『だけど、やっぱり私もμ'sだった頃の事、考えることもあるわ…だからにこちゃんの気持ちもわかる…』
真姫『にこちゃん』
にこ「な、なによまだ途中…」
真姫『アイドル…続けないの?』
にこ「……………それは……」
真姫『私はもうスクールアイドルじゃないし、アイドルにもならないし、別の道を進んでる』
にこ「真姫……」
真姫『だけど、やっぱり私もμ'sだった頃の事、考えることもあるわ…だからにこちゃんの気持ちもわかる…』
110: 2016/09/22(木) 18:21:23.88 ID:vT6qyo1P0.net
真姫『この前にこちゃんと口論になって、にこちゃん飛び出していったけど…』
にこ「う……」
真姫『ホントはね…違うの、私……にこちゃんと口論なんてしてなかった…』
にこ「え、ど、どういうこと?」
真姫『私は自分に対する現実をにこちゃんにぶつけた……にこちゃんは私に、心の奥でくすぶってる本音をぶつけてくれた…』
にこ「よ、よく覚えてないわよ……」
真姫『嘘…だって、にこちゃんの言った言葉は…結局のところ、μ'sであった私達みんなの気持ち……きっとみんな感じていた渇望なんだよ』
にこ「真姫………」
にこ「う……」
真姫『ホントはね…違うの、私……にこちゃんと口論なんてしてなかった…』
にこ「え、ど、どういうこと?」
真姫『私は自分に対する現実をにこちゃんにぶつけた……にこちゃんは私に、心の奥でくすぶってる本音をぶつけてくれた…』
にこ「よ、よく覚えてないわよ……」
真姫『嘘…だって、にこちゃんの言った言葉は…結局のところ、μ'sであった私達みんなの気持ち……きっとみんな感じていた渇望なんだよ』
にこ「真姫………」
111: 2016/09/22(木) 18:22:01.07 ID:vT6qyo1P0.net
真姫『にこちゃんはいつもそうだったよね…みんなの気持ちを真っ先に代弁してくれて……』
にこ「そんなの………私だけじゃ……」
真姫『だからね……これは私が出した答えで、他のみんなとは違う、にこちゃんとも違う答えだけど…聞いて……』
にこ「んっ……………うん……」
真姫『にこちゃんに…アイドルを続けて欲しい…やめないで欲しい……』
にこ「え、私?」
真姫『そう…私が勝手に思い描いた答え……ほんとならこんなのにこちゃんに言っても困らせるだけなのもわかってる…だけど…』
にこ「………………」
真姫『私にとっての…μ'sだった頃の私にとっても…一番大切なもの……ずっと傍で、応援したい…人』
にこ「真姫………」
真姫『μ'sが終わった事でできた私の心の隙間は……やっぱりにこちゃんにしか…埋められないのっだから…』
にこ「そんなの………私だけじゃ……」
真姫『だからね……これは私が出した答えで、他のみんなとは違う、にこちゃんとも違う答えだけど…聞いて……』
にこ「んっ……………うん……」
真姫『にこちゃんに…アイドルを続けて欲しい…やめないで欲しい……』
にこ「え、私?」
真姫『そう…私が勝手に思い描いた答え……ほんとならこんなのにこちゃんに言っても困らせるだけなのもわかってる…だけど…』
にこ「………………」
真姫『私にとっての…μ'sだった頃の私にとっても…一番大切なもの……ずっと傍で、応援したい…人』
にこ「真姫………」
真姫『μ'sが終わった事でできた私の心の隙間は……やっぱりにこちゃんにしか…埋められないのっだから…』
112: 2016/09/22(木) 18:22:40.38 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「真姫………ありがとね……」
真姫『にこ…ちゃん……』
にこ「みんなそれぞれ…自分の中にμ'sを持っているのね……」
真姫『ん…………うん……』
にこ「待ってて……私もきちんと答えを出す……出して、ちゃんと向き合えたら……』
真姫『うん………』
にこ「かならず帰るから……待ってて」
真姫『……はいっ』
真姫『にこ…ちゃん……』
にこ「みんなそれぞれ…自分の中にμ'sを持っているのね……」
真姫『ん…………うん……』
にこ「待ってて……私もきちんと答えを出す……出して、ちゃんと向き合えたら……』
真姫『うん………』
にこ「かならず帰るから……待ってて」
真姫『……はいっ』
113: 2016/09/22(木) 18:23:25.69 ID:vT6qyo1P0.net
にこ「宇宙…No.1……アイドル…か………」
ニッコニッコニー♪
にこ「ん、メール……穂乃果?」
…………
にこ「はぁ…またなんか付き合わされるわけ?」
ジー
にこ「預金…やばいわね……」
………
にこ「ここで真姫に借りるとか、最高になさけないしナシよ…かといって後輩にも…」
………
prrrrr…ガチャ
にこ「あ、もしもし私……うんそう……ひさしぶりね……えっと、ほんと申し訳ないんだけど……」
- extra end -
114: 2016/09/22(木) 18:24:18.32 ID:vT6qyo1P0.net
こっそりと追加
115: 2016/09/22(木) 18:40:25.91 ID:vT6qyo1P0.net
正直蛇足かなとも思いましたがせっかく書いたのでと、
たくさんコメ頂きまして嬉しい限りです、ありがとうございましたっ
たくさんコメ頂きまして嬉しい限りです、ありがとうございましたっ
116: 2016/09/22(木) 18:59:12.65 ID:io3WCSkd0.net
おつ!
引用: SS 穂乃果「Aqoursか…」
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